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はてなキーワード: 児童書とは

2022-03-22

しり探偵下品でない

そう訴えていたブログ記事が消えていた。

なにかしら炎上したのか…??いやなにか心境の変化か。

とりあえずみんな大好きおしり探偵メモしておく。

しり探偵が嫌われる理由

1.顔がおしり

(しゃべっていても肛門が喋っているようだ、不潔、とのコメントがある)

ただ、あのおしり探偵はお尻のような顔であって口から放屁するものの、もはやそれはゲップ…。

どっちみち下品ではあるが、おしり探偵はご両親も同等の形状のため、そういう生命である

しりと言っている箇所も彼らからするとほっぺであるかもしれない。

2. とくになし

それ以外ないんだよなぁ…。

しろコンテンツとして優秀な分、「なぜお尻にしたんだ!?」と1が攻められている(ごく一部さ)

なぜ「おしり」だったのか

どんな良質なコンテンツターゲットが手に取ってくれなければ意味がない。

そして子ども下ネタが大好きだ……。

このため、子どもがつい手にとってしまキーワードとして「おしり探偵選択したのかと推察している。まあ、この点は下ネタだよね。

実際、うんこドリルはこの観点からして成功している(おしりたんていはコンテンツとしては2007年くらいからしており、息が長いようだ)

手にとってみれば楽しい面白い、ゆえに息の長いコンテンツとして愛されている。

しり探偵そもそも紳士

しり探偵紳士である放屁することが凶器である理解しており、ちゃんとオナラする前は『しつれいこかせていただく」との前置きがある。

あとうちではオナラの前には断ること、でたらごめんね、がわりと定着した。

別にナラは悪いことでもない。この微妙ラインを教える時にちょうどいい。おしり探偵、オナラしてもかっこいいしな!!

しりたんてい絵本もいいぞ

児童書はよんでないが、絵本は一通り読んだ後にもう一度読んで、さらに謎々や追加の〜探し要素があってよかった。

アニメもそうだが、同じ街であの話で出てきた子がここで?!みたいなかんじになるので、割とどこから読んでも大丈夫になっている。

2022-03-10

anond:20220310080245

ほらよ。

山里でくらす 中ノ俣の一年 たくさんのふしぎ 2021年5月号』

https://www.fukuinkan.co.jp/book/?id=6871

『川は道 森は家 たくさんのふしぎ 2016年9月号』

https://www.fukuinkan.co.jp/book/?id=4593

前者は出版されてまだ一年経ってないから、図書館児童書コーナーに置いてあると思うよ。

2022-02-17

同性と話が合わないという痛い悩み

我ながら痛い自覚はある。だからリアルでは誰にも言ったことがない。ダラダラ書く。内容すかすか♡

自分(女)には年の離れた兄がいる。常に自分人生の100歩くらい先を行く兄の存在は、自分人格形成に多大な影響を及ぼした。兄がやっていること、持っているもの全てが自分を惹き付けてやまなかった。自分幼稚園生だった時は、良く兄の部屋からギラギラたかっこいい龍のカード(遊戯王)や駒(ベイブレード)を盗んで怒られた。

年が離れていた影響か、かなり可愛がってもらっていたので、兄もよく自分面白いゲームコンテンツを貸したり見せたりしてくれた。小学校低学年位の時に初めて見せてもらったニコニコ動画は最高に面白かったので、直ぐに自分から見漁るようになった。その頃くらいか遊戯王連ザ2といったゲームも仕込まれるようになった(とは言っても小学生の知能では、専ら兄のサンドバッグとしての役目だったが)。連ザ2は個人的死ぬほどハマったので、アニメも全話見て、親におねだりしてガンプラも買ったりした。女の子ガンダム好きっていうのが幼心ながら何故か凄く恥ずかしかったので、おねだりに死ぬほど緊張した。

他にも、兄が小さい頃に遊んだであろうGBGBA、64やSFCGCも片っ端からプレイした。その中でもロックマンエグゼ特に面白かった!ダークチップきっかけで自分厨二病(まだ小学生だったけども)を発病した。

自分が高学年くらいになると兄がコミケに行き始めたので、薄い本も沢山買ってくるようになった。全部読んだ。青年誌もたくさん貸してくれた。エルフェンリートを初めて読んだ時はそれはもう感銘を受けて、読了暫くは自分ベクターを使う妄想に取り憑かれたりした。

他にも2chやらラノベやらアニメやらエロゲやらなんやらかんやらとの出会いもあるが、キリがないので割愛する。

小学校中学年くらいの時には既に何となくおかしい事に気づいていた。高学年頃にははっきり自覚した。

小学生女の子というのは、ガンダムロックマンニコニコ動画にはまるで興味が無いみたいだった。同じ幼稚園に通った幼なじみ達は、気がつくと皆嵐やEXILEの話でもちきりだった。

自分ハブられるのが怖くて、それはもう必死に話を合わせた。親がジャニオタだったので、幸い情報の入手には事欠かなかった。なんとかついていけた。本当は興味が無いものを興味があるように話すのは少し苦痛だった。

サン宝石のチラシを見てみんなで盛り上がった。ほっぺちゃんなんて本当は1ミリも欲しく無かったので少しハブられた。

この状況は中学生になってからも続いた。嵐は時代遅れになり他のグループ話題が移った。幸い親は永遠ジャニオタだったので、ライブに連れて行ってもらったりして勉強し何とか話を繋いだ。

暫くするとボカロが台頭し始め、女子の中にもオタクが現れるようになった。少し気が楽になった。

高校生にもなると流石にハブるとか女子グループとかっていう概念消滅し、趣味多様化したので、以前よりは伸び伸びと生きられるようになった。この時初めてインターネットの住人の女子と仲良くなれて、凄く嬉しかった。

守備範囲は全く違うが、淫夢動画というゴミカスみたいな共通点があった。2人で810のハンドサインをしたりするのが、なんだか凄く嬉しかった。この友達が今のところ最初最後の話が合う女友達だ。

そして大学生になり、交友の幅がグッと広まった。

ここで自分はとんでもないことに気づいた。

女子ではついぞ1人しか出会えなかった”話の合う”友達が、男だと何人も見つかる!ガンダムロックマン遊戯王ニコニコ動画2chアニメ少年誌青年誌同人誌エロゲラノベ児童書etc...今まで語ることを諦めていたものが、全て手に入った。本当に嬉しかった。親友と呼びたい人が出来た。

しかし、そんな自分の前に性別の壁が立ちはだかった。どうやら大学生の男女が親友になるのは、本当に難しいようだ。男女のしがらみからはどうしても逃れられない。友人として親睦を深めたいのに、性の問題が常に絡んだ。

お互いに下心の無い純粋な友人を見つけることが出来ても、それで周りはハイソウデスカと納得してはくれない。2人でゲームをしたり遊びに行ったりすることを、お互いの恋人は許さないだろう。どれだけ仲が良くても、一緒に遊びに行ったりすることは出来ないのだ。

ああ、本当に話も気も合う友人なのに。お互い恋人第一から下心とか無いのに。出来ることなら、生涯の友人としてブラブラ遊んだり、居酒屋行ったり、ゲーセン行ったり、だべりながらモンハンで護石クエ回したり、桃鉄でNカードマス周回して豪速球カードで手札全部叩き割ったり、ソフマップエロゲ掘ったり、一緒にカードショップ行ったりしてみたかった。自分が男なら、もしくは友人が女なら、全部実現したのだろうか?

別に女に生まれたことが嫌な訳では無い。だが、かなり寂しい。イタい悩みだが、きっとインターネットには同じ悩みを持ってる人がいると思う。

女のキモオタ募集してます

2022-02-09

「夢ってなんですか?」 お菓子絵本をいっしょにつくった上岡麻美さん

上岡麻美さんが、すべてお菓子で作り込んだ世界写真に収めた「おかしおかしなおはなしえほん」が、新刊ながら「kodomoe」の昨年11月号に結構大きく掲載されて、とってもうれしかった。

私の経験上、作家にとって初の著作が、こうして絵本専門誌に紙面の写真とともに(書影だけではない!)、しか新刊タイミングで紹介されることは、あんまりない。これはとてもうれしく、興奮した。

掲載情報を全社メールするときに、「絵本新刊でkodomoe載るのは結構凄い……」と一文つけたしてしまった。

キモかったと思う、また一人で騒いでしまった、恥ずかしい。恥ずかしいけど、会社に行く私。大人から、がんばる。

kodomoe掲載誌を上岡さんにお送りしたら、すごく喜んでいた。そのとき、ふと、この企画立案当初を思い出した。

しか2019年の春なので、もう3年近く前。

中垣ゆたかさんに『ハロウィンゴーゴー!』というゆかい絵本を描いていただいたとき

そのなかには、大きなかぼちゃパンプキンパイがでてくる。そのレシピ制作上岡さんにお願いした。

絵本に出てくるお菓子を実際につくれたら素敵なので、絵本レシピをのせようということになったのだ。

上岡さんに初めてお会いした日。上岡さんがおもむろに取り出したもの

それは1冊の絵本だった。クラウドファウンディング資金を集めて自作したという絵本

その絵本開いて、私は言葉を失った。

お菓子でこんなことができるの⁉」※いや、言葉にしているじゃん。

不思議の国のアリス』の世界上岡さんなりに翻案し、すべてお菓子でつくりこみ、それを写真にとったシーンの数々が収められていた。

絶句した。

まさか、打合せでこんな絵本を見せられるとは思っていないのだから

上岡さんは照れくさそうに、でも、とてもしっかりとした目で、「こういう絵本企画って、どうですか?」と言う。

もちろん、「言葉を失う」という言葉しか出てこないいほど、わたし、今、魅了されている! 実現したいに決まっている!

……でも当時、私は自信がなかった。今ももちろん自信はない。しかし、当時はもっとひどかった。

自分が良いと思うものを信じることすらできなかったんだから

「素敵ですね! もちろんやりたいです! ……でも、社内で検討してみます!」

……そう言って、打合せが終わり、二人で喫茶店を出た。

恥ずかしかった。素晴らしいものを前に、「でも……」と口ごもる自分が。

2人してエスカレーターにのって、駅の改札に向かう。そのとき後ろから上岡さんにかけられた言葉は、今も忘れられない。

(※出版社会社である以上、そこに所属する会社である以上、社として決まっていない企画を「検討してみます」と伝えるのは当たりまえです。

 ここで私が言いたいのは、会社のみんなに納得してもらって、納得のクオリティでつくり、そしてそれを全力で世の中に届けるために奔走するのだという覚悟が、自分にその瞬間なかったということです)

黒田さんの夢ってなんですか?」

不意を打たれた。

(私の夢?)

私の夢ってなんだろう。

子どものころは、童話作家になりたかったです。

中学生のころは死なずに生きるのに必死あんまりおぼえていません。

高校生の頃はロックミュージシャンになりたかったです。バンドもやっていました。

大学生のころは、映画監督になりたかったです。

新卒で入った会社子どもとかかわる仕事をして、子どものための仕事に目がむき、児童書編プロへ。

本をつくることは、もうこうして毎日夢中になってしまっているほどに、楽しい

辛いことももちろんめちゃくちゃあったけど、編プロで本づくりを教えてもらったらもうやめられなくて、もっといろいろな本を作りたいと思って、今の職場にやってきました。

でも、そんな私の「夢」って、なんだろう。

夢って、子どもときにだけ語れるものだと思っていた。

社会人になったら夢とか言ってらんないよと思っていた。

とはいえ、聞かれたことにはなんとか答えねばと思い、「夢は……一人出版社ですかね……?」と苦し紛れに答えた

(が、特にそういった思い入れはなく、私は組織のなかで色んな人の考えや意見を知りながらもみくちゃになりながら働くのが好きっぽい……。めちゃくちゃ協調性なく迷惑をかけるけど……。)

その答えを聞いた上岡さんが、「そうなんですね!」と曇りのない笑顔で言った後、こう言った。

「私は世界活躍したいです」

シビれた。

未だに忘れない。

あのエスカレーター。振り返ったて上岡さんの目を見て、上岡さんも私をみて、そう言ったんです。

上岡さんの作品SNSでは見ていたし、さっき自作絵本まで見て言葉を失うほどの素晴らしさだったから、それはまったく無謀な夢とは思えなかった。

世界中の人々を魅了できる世界を形づくっている確信をもちながら、妥協なく表現をつきつめる。それができる人の言葉だった。

私は、「でも……」と口ごもっている場合だろうか?

上岡さんに自作絵本を手渡され、それを開いた時。これはどう見てもすごいと、私は本心で思った。

でも、「売れるか」とか「うまくバズらせられるか」とか、そういった絵本の魅力そのものではなく、周辺の、私なんかにコントロールが難しい事象にばかり考えを巡らせてしまった。

見た瞬間センス・オブ・ワンダー。心にどストレートに届く。それを大切にしなければいけないと、気が付かされた。

それから、私がやらねば誰がやる、とキャシャーン気持ちが沸き起こって、社内で企画を通すに至る。

長い時間をかけて、カメラマンの林ユバさんも加わり、じっくりつくりあげました。

たくさんの人に届けたい。

上岡さんの作品出合い絵本撮影に18回立ち会ってわかったのは、私はこういう、言葉ではうまく説明できないようなセンス・オブ・ワンダー表現をこの世界に残したいということ。自分は、だからこの仕事をやめられないんだということ。

私の夢ってなんだろう。

あの日上岡さんにかけられた言葉は、折に触れて私の心によみがえってくる。

これから編集者として生きていく私にとって、とても大切な言葉になっている。

最強に厨二ごころをくすぐるハサミの武器考えた

両刃糸切バサミ」

家庭科で使ってた糸切りバサミが両手で持てるくらいに巨大化して、なおかつ両刃になって外側でも切れるようになったやつ。

使い方はハサミを相手にブッ刺して、握って内臓などを切断する。そしてハサミを抜くときは糸切バサ特有のしなりを活かして

ハサミの外側の刃が周囲の肉を裂きながらダメージを与えられる。

忍者っぽい敵が持ってるイメージ


なんか昔そういう児童書読んだんだよな。時代小説で、仮面女性の正体が鉛入りの化粧品で肌をやられた人だったというのと最後主人公が船から大鋏を捨てるのだけ覚えてる。ハサミは糸切り鋏の超でかいやつだった。

うわーやっぱ過去に誰かが思いついてたんやなー。ちょいショック!あーでも両刃じゃないならちょっと違うかな。

でもその作品がなにか気になるな。

2022-01-23

anond:20220123163406

絵が古くていいなら「キャプテン」読ませるといいよ

児童書にもなってて学校図書館にもだいたい入ってて案外と今の子供のほうがキャプテン知ってる

2022-01-19

anond:20220119210542

増田配慮されたい10歳だったの?一般小説ではなく児童書だぞ?

いつものアンケート増田でないのなら想像力が欠けているのは元増田では?

2021-12-21

anond:20211221215317

ありがとう!でも社会辞令かも?のひとことで吹っ切れたので、この一冊は前から応援してくれてる親戚に見せることにしました。

ジャンル的には児童書っぽい絵です。

2021-12-14

大人がしゃがんで子供目線で書いたのが児童書で、子供みたいな視点しか」持たない大人が書いてるのがラノベって印象を持っている。

ラノベ」より「児童書」が人気…!? 学校読書調査から見える意外な“中高生読書事情

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/90122

文芸としてどちらが正しいかなんて言うつもりはないが

後者は当たればやれアニメ化映画化だとメディアミックスは派手だが

確実に何年か経てば消えて行く。ハルヒなんて今の中高生で読んでる子いないよね。

前者はひっそりと版を重ね何十年も小学校図書室にある。

かいけつゾロリなんかまだあるのびっくりしたわ。

10年前のラノベキャラガラケー使ってるのを見て「うわ古ww」って思うけど

30年前の児童書キャラバス100円って言ってるのを見ても自然スルーできる。

何だろうか。

2021-11-28

よりみちパンセ悪書が多い

児童書のフリしてゴーマニズム宣言みたいに無知子供に偏った思想植え付けそう

2021-11-03

小説を書いていた俺が面白かった中世ヨーロッパの本を共有する

歴史を学ぶ上での四つの視点

かつて趣味小説を十年近く書いていた者だ。俺も理系だが、理系歴史を学ぶ上で決して弱みではない。むしろ物事を大局的に眺め、出来事意味や結果をロジカルに考えるうえでは助けになるし、論理的文章も得意だろう。なので、自信をもって執筆に向かってほしい。

とはいえ、いきなり中世ヨーロッパ舞台にした小説を書くのは難しい。農民であれ騎士であれ、生活の細部を思い描こうとするだけで筆が止まってしまう。朝起きて顔を洗い、用を足して食事をする、その半時間のことなのに細部がさっぱりわからず、筆が進まない。ありがちな悩みだが、深刻な悩みでもある。

仮に十年前の日本舞台にした小説を書こうとしても、「当時はスマホが既にあったか」「はやっていた音楽は何だったか」「あの事件はもう起きていたか」など、俺たちの記憶は甚だ頼りなく、資料に頼らざるを得なくなる。ましてや、生まれる前の出来事など仮定仮定を重ねた蜃気楼のようで、資料なしでは立ちすくんでしまう。よくわかる。なので、俺が読んで面白かった本を共有したい。

ところで、増田世界史勉強したいと述べているが、どうも「小説を書くための中世ヨーロッパ知識が欲しい」と「知識から漠然世界史について学びたい」が混在しているようだ。ブクマレスを見ると、その両方に対する回答がある。俺は、ひとまず前者について答えたく思う。後者については、中央公論社の「世界歴史シリーズか、講談社の「興亡の世界史」を読んで、そこから気になったキーワードからどんどん広げていくといいと思う。なお、俺は前者しか通読していない。

さて、過去世界を生々しく想像するためには、俺は四つの視点必要だと考えている。数理的視点物質視点、非物質視点それからエピソード視点だ。以下、それぞれについて述べる。各々の視点に応じて、手に取るべき書籍は異なってくる。

さらに、この四つの視点があると、頭の中で歴史知識を整理するのに役に立つ。少なくとも俺にとってははやりやすい。

数理的視点

過去世界は偉大なようだが、人口現代よりも少なく、都市の規模は小さく、穀物工業製品生産量も少ない。そういうわけで、もしもタイムスリップして中世大都市を眺めたとしても、その小ささに俺たちは意外さを覚えるかもしれない。確かに現代にも通用する芸術作品はあるかもしれない。時代は異なるが、ピラミッド紫禁城のような壮大な建物もあるだろう。とはいえ庶民はそんな生活とは無縁であったはずだ。パリ城壁は今や環状線であるが、今のパリ都市圏はそれを越えて広がっている。

さて、小説を書く上ではリアリティ必要になる。それを支えるのが数の感覚だ。例えば、ある国家人口がどれくらいで、即時に動員できる兵士がどれくらいで、都市都市距離がどれくらい離れており、移動速度はどれくらいか集落の規模はどの程度か。船舶で運べる量は。モデルとする時代数字をおおよその知っておくことで、明らかに自然描写は減らせるだろう。このあたりについては「銃、病原菌、鉄」や通史的に世界人口を扱った書籍が助けになると思う。細かいことは気にしなくていい。オーダーが合っている程度で充分だ。数字を確かめるだけなら、ウィキペディアだけでもいい。これは英語版を併用することを薦める。

物質視点

要するに衣食住の細部だ。先ほど騎士農民の一日を想像するのが難しいと述べた理由はこれになる。増田必要としているのはおそらくフランシス・ギースの出しているシリーズだ。都市農村、城の生活が細かく書かれている。

他に、当時栽培されていた植物動物については、「世界史を変えた50の○○」シリーズもいい。ある素材が手に入るか入らないか、あるいは知識の有無だけで国の命運が変わるというのは、たびたび起きてきたことだ。中世ではないが、例えばヒッタイトで鉄の製法が独占されたこと、柑橘類で長期航海の敵、壊血病が防げるとか、そうしたことだ。

また、具体的な書名はいちいち挙げられないが、図版の多い図解○○のようなシリーズも良い。もし、増田視覚的にものを考えるタイプならなおのことだ。慣れていくと建築芸術の○○様式というのが何となくわかるようになってくる。

加えて、児童書も侮っては行けない。専門家が監修した子供向けの本は、えりすぐりの内容を含んでいる。仮に含まれていないとしても、これだけは伝えておきたいという基礎知識は抑えてある。これは立花隆が言っていたことだったと記憶しているが、なじみのない分野を学ぶためには基本的な内容の本を三冊読むといいそうだ。なぜなら、本当に大事なことはその三冊すべてに書かれているからであり、結果的にその分野の基礎を身に着けることができる。

物質視点

これは当時の人間が何を知っており、どんな風に考えていたかを指す。直接は物質として残らない、人の頭の中にあった知識文化にまつわることだ。当時の科学知識価値観法律迷信などもここに含めてよい。

さっき中世人の朝を想像するのが難しいと述べたが、昼以降の社会生活想像するのはこれでさらに難しくなる。

たとえば俺は異世界ファンタジーをあまり読まないのだが、中世には叫喚追跡という風習があった。当時のイングランド自由市民犯罪が生じた場合には、その犯人逮捕処罰する義務を負っていた。隣保組織の長は角笛を吹き、大声で喚声をあげながら犯人を追跡しなければならず、また周囲の住民もその指揮に従って追跡に加わることが義務付けられていた。しかも、この協力を怠った住民に対しては制裁が課せられる。寡聞にして、こういうファンタジー小説は読んだことがない。

ここまではいかないにしても、海外文学を読むとなじみのない、ちょっとしたジェスチャー迷信出会うことがある。欧米だと、指を交差させることで幸運を祈るし、ロシア人は今でも扉越しに握手をすることを嫌う(宇宙ステーションでさえ)。この辺にリアリティは宿る。ジェスチャー関係なら、中世とは少しずれるが「常識世界地図」が面白い。

法に関しては詳しくないがが、習慣や生活については先ほど述べたフランシス・ギースの本が参考になると思う。価値観では「中世の秋」がいいだろう。科学史については、増田理系から「磁力と重力発見」を薦めたい。難易度はかなり高いが、知識いか科学になっていくかを肌で感じられる。

当時の職業に関しては、未読だが「十三世紀のハローワーク」がいいらしい。

キリスト教宗教史に関しては、聖書エピソードの概略や聖人伝を知っているといい。絵画が好きなら名画で学ぶ○○といったシリーズがたくさん出ている。ただし、聖書がわかったからと言ってキリスト教がわかったことにはならないので注意。

エピソード視点

これは著名な人物の伝記に関する話だ。あるいは、当時の人々が親しんでいた物語も含めてもいい。こういう偉人の伝記や小話をたくさん知っていると、歴史好きの物知りとしてマウントを取ることができるが、その出来事世界史上でどのような意味があったかを語れなければ、自己満足で終わり益は少ない。とはいえ、興味深いのは確かで、プロットの参考になるかもしれない。

このあたりの知識のためには、児童書も含めて伝記を読みあさることになる。または、ハプスブルク家歴史だとか、各国史だとかを扱った新書を乱読する。絵画に興味があるなら、これも名画で見る○○のようなシリーズおすすめだ。

当時の人々に身近だっただろう中世騎士物語については、ブルフィンチアーサー王伝説シャルルマーニュ伝説をまとめている。それとは別にマビノギオン」も面白い。とはいえ、いきなり原典に当たる必要はなく、入門書を読めばいい。

ギリシアローマ神話は呉茂一の本が細かいところまで網羅しているし、ホメロスオウィディウス岩波文庫に入っているが、呉茂一の本は初心者には細かすぎるし、原典に当たるのは趣味領域から小説を書くなら入門書で充分だと思う。同様の理由で、「史記」だとか「ローマ帝国興亡史」なども趣味に属する。当時ならではの視点面白いが、鵜呑みにできない誤謬もあるだろう。

かに読んで面白かったもの

もちろん、単純に上記の分類にすべて本が収まるわけではない。大抵の通史・各国史はこれらを兼ね備えている。

以下、何となく面白かったものを思いついたままに書く。「中世ヨーロッパ歴史」「十二世ルネサンス」「ケルトの水脈」「西ヨーロッパ世界形成」(ただしこの本は著名な王の事績ほとんどの載っておらず、当時の価値観や考え方についてのページがほとんどで、そこがアマゾンで叩かれている)。それから、隣人から視点として「「イスラームから見た世界史」「アラブが見た十字軍」など。

書き洩らしているかもしれないが、今のところ思いつくのは以上だ。

他に、中世舞台にした小説映画おすすめだ。難解だが読み応えのあるミステリ薔薇の名前」、SFだが「異星人の郷」がいい。「大聖堂」は未読だ。「モンティ・パイソン・アンド・ホーリーグレイル」はコメディだが細部の正確さは中世映画随一であるとのこと。毒のある笑いに抵抗がなければおすすめ

増田に注意してほしいこと

中世風の舞台を描くために中世について勉強する。素晴らしいことだ。俺は敬意を表する。それに読んでいるうちにどんどん楽しくなってくるだろう。何かを知る、これは純粋な喜びだ。

だが、小説を書く以上、ある程度は想像力で補わないといけない。ある場面を書く際に必要情報があるとしても、そもそもその資料存在しないかもしれない。研究者でさえわからないことは多い。俺もこれだけ読んできたが、わからないことだらけだ。むしろ、疑問が深まった感さえある。細部も忘れてしまった。増田はぜひ自分で本を買ってメモを取るなり線を引くなりしてほしい。読み飛ばさず、時間を掛ければそれだけ得るものも多いだろう。

もっとも、描写に困った場合は、該当シーンを省いてしまうのも手だ。小川哲がどこかで述べていたが、ある歴史SFを書くときに、細部を省略したシーンがあるという。ストーリーにあまり関わらない部分を省くのは、立派なテクニックだ。読者だって中世建築の細部について延々読まされても困るだろう。

もうひとつ忘れてはいけないのは、増田研究者になろうとしているのではなく、小説を書こうとしている、ということだ。知識目的ではなく、手段だ。これを忘れてしまうと、他人の設定の粗を探したり、中世なのに価値観現代的なのを揶揄し始めたりする。こうなると、物語世界を素直に楽しめなくなる。

大事なのは歴史的正確さよりも、読者を喜ばせることだ。そういう意味では、演出として火薬が出てきたっていい。あるいは、読者が感情移入やすくするように、人を殺してなんぼの武将ではなく、戦争で人を殺すことをためらう武将として、描写する必要がある(ドラマ戦国武将がやたらと戦争を嫌い、優しいのはそのためだ)。異世界ファンタジーの読者が読みたいのは中世ではなく、中世っぽいものだ。そもそも中世ヨーロッパ風なのに唯一神を信じていないファンタジーは多い。

そういう意味では、本を読んでもその知識が直接生きることは少ないかもしれない。くれぐれも、読者に向かって知識をひけらかしてはいけない。あるシーンの正確さのために資料に当たるのはいいが、その成果を延々披露しては読者のストレスになるだけだ。もちろんそういう衒学的な歴史小説もあり、固定ファンはついているが、ネット小説の読者には少ないだろうし、ネット小説の肝であるPVを稼ぐことにはならない。これはいい悪いではなく、ネット書籍媒体の差だと思っている。

また、レッドオーシャン中世ヨーロッパファンタジーに飛び込むのなら、正確さよりも作者の専門知を活かしたものの方が(ブクマで書いている方もいるが)読者の目に留まりそうである。そして、くどいようだが、これだけおすすめの本を書いてきたが、読者が欲しいのは正確な知識ではなく血沸き肉躍る物語である

だが、作者にとっての最大の危険は、どんな物語よりも過去に起きた事実の方が面白いのだと気づいてしまうことだ。この罠にはまると、どんな小説所詮作り事と思われて素直に読めず、何を書いてもむなしくなってしまう。言い換えるなら、創作欲が知識に殺されてしまう。増田には、これに一番気を付けてもらいたい。

それを防ぐには、面白小説を読み、面白ものを書くこと、これに尽きる。先行作品としての中世ファンタジーを愛し、数多く読み、繰り返し読むこと。

知識の増える専門書を読むより、中世ファンタジーの書き方を読むべきだった、と増田がならぬよう、幸運を祈る。

anond:20211031163129

2021-10-19

ナルニア国物語というヤバすぎる児童書

それまではご都合主義的に丸く収まる明るい話が続いていたのに最終巻で登場人物が全員死ぬ

地球から来た子供たちも含めて

ヤバすぎる

まどマギなんて目じゃねぇ

やってることは指輪物語と大差ないはずなのにすげぇ嫌悪感がある

天国に召されることがキリスト教の最終目標といってもこの唐突さは釈然としない

子供まで殺す必要があったとは思えない

2021-09-26

anond:20210926142405

まり萌え絵』には『エロ』が付いてくるのが世間的には自明ことなかい

個人的には子供向けのプリキュアとか、一部の児童書とか、明確に萌え絵判断してるけどあれは世間的には萌え絵じゃないのか

というか萌え絵でなければ、例えば劇画でのヘソ出し胸揺れはOKなのか?

2021-09-24

anond:20210924135047

少女漫画児童書の間の棚にあることが多いか女性の方が見る機会が多いかもしれない

あとは配信関係雑誌の近くや原作ボカロ曲小説棚の近く

anond:20210924133934

小学生で「とらのあな」通いか・・・

私が小学生の頃から児童書コーナーや漫画本コーナーの近くにBLコーナーがあって、濡れ場ドーン!修正陰部バーン!な世界だったよね。

結局ツイフェミ規制したいのは何なの?

私は女オタクだけど、コンビニエロ本規制されて書店に堂々と置いてるBL漫画規制されない理由がよくわからないよ。

もちろん「青少年保護目的コンビニエロ本撤去」は理解も納得できるし当たり前だなあという感覚なのだけど、だったら早くBL漫画撤去しなよと思ってるよ。どちらも大人の我々が楽しむフィクションという点では同じでしょ。

私が小学生の頃から児童書コーナーや漫画本コーナーの近くにBLコーナーがあって、濡れ場ドーン!修正陰部バーン!な世界だったよね。なんでツイッター自称フェミニストさんたちはアレを問題視してないの?

それともフェミニストさん的には、男の裸体はいつでもどこでも出して良し!女は服越しの胸すらきっちり自重して生きろ!みたいな世界にしたいの?

anond:20210923111529

時々話題になる福井図書館の覚え間違い相談

http://www.library-archives.pref.fukui.lg.jp/tosyo/category/shiraberu/368.html

適当バイトを雇うとこういうのに応えられなくなる

タイトルの覚え間違いだけじゃなくて「読書感想文おすすめの本は?」「自由研究の題材が決まらないんだけど何か参考になりそうな本は?」「講師をしてるんだけど道徳の教材にぴったりのノンフィクションってどんなものがあります?」ってざっくりした相談を受けることもある

聡明はてなー諸兄はきっちりメモったお目当ての小説タイトルPC検索画面に打ち込んで棚の前に行って見つけて手に取ることができるしそういった使い方しかしないか

専門書や児童書コーナーで探し物をしてうろつく人のことなんてピンと来ないんだろうしそんな低能は切り捨てればいいくらいにしか思ってないんだろう

そうやって分断が進んでいくんだよなあ

誰にでも開けてる環境を整えるのが図書館なんだけど

2021-09-18

https://twitter.com/book_lighthouse/status/1438880404967022596

本屋lighthouseを普通の町中の書店と考えると、まず大間いである。あれは店主の自己実現のための手段である

から平気で週に平日2日休業だったりする。いわゆる雑誌などは置かない。売上規模もしょぼいし、そんなイレギュラーな店を配本配送ルートに乗せる意味がないので大手取次には相手にされない。

そこで新本の仕入れは「子ども文化普及協会」に頼っているが、ここは落合恵子がはじめた絵本児童書選書をメイン業務にしている会社である。いわゆる取次ではなく、一般新刊仕入れ折衝には限界がある。慣れないことをやっても無理なものは無理なのである

筑摩大型書店を優先させるのは、それらの店頭展開がより多くの来店客の足を停まらせ、SNS拡散されることでさらに多くの読者が本の存在を知り、初速をブーストさせることで最大数の読者に届くことがわかっているからだ。こんなこと言わせんな恥ずかしい。それと趣味の店に5冊配本することのどっちが大事って、よりたくさんの読者の手に届く可能性を広げることの方がビジネス的にも文化的にも正しいだろうよ。

自主出版やらZineやら自分の好きなもので囲まれ趣味の店に、筑摩もたまにはいい本出すなあ、仕入れてやるかと注文したら、ふだんお世話になってる書店さんを優先させるんで…と断られただけなのに、なんであそこまで怒るかね。自分仕入れると決めたんだから仕入れられないのがおかしい、というのはさすがに子ども過ぎやしないか。そんなところで子ども文化を普及しなくてもいいのだぜ。

2021-08-07

漢字で書かれた本名

漢字で書かれた本名の「現実っぽさ」が好き

児童書とかなろう系みたいなノリで、ファンタジー世界日本人転移して、そこでは「キョーヘイ」とか「ユミ」とか、そういうカタカナ表記をされるわけだ

で、ラストのへんで、日本に戻ってきて新聞報道されるところで、「村田 京平さん(17)」「高畑 祐美さん(16)」みたいな表記が挟まることで、突如謎のリアリティが発生するやつ、あるじゃないですか

なので俺は、本名あくま本名っぽくあってほしいんだよな

名前だけリアルなことで生まれ感触、あると思います

2021-07-25

のぶみクラウドファンディング

絶賛、とんでもんない経歴を詐称して盛りに盛った自身絵本作家引退をかけたAll-in形式クラウドファンディング中の絵本作家のぶみ氏。

五輪辞退から不倫問題で身から出た錆でメッキがどんどん剥がれ落ちて……いや元からメッキすらない状況ですが、このまま色々な経歴詐称モリモリのクラウドファンディングを終了の7/30まで続けるのでしょうか?

しかしながら、残念なことに約1400万が集まり支援者も1000人を超えてプロジェクト成功が決定してまったわけですが……

そもそも絵本を贈るだけで目標金額1000万ってなに? 自分の懐にいれる気満々じゃないの? SNS手数料等引いたらこしか残らないとか言っていたみたいだし。

それに、"児童書"として問題が多いのぶみ絵本を送りつけられるとかどんな罰ゲーム

絵本を買って読めないこども達に色々な絵本を贈りたいなら百歩譲っていいかもしれないけど、他人の金でしか自分絵本を贈りたいって事がおかしいって気づかないのかな?

しかも、何故か自身絵本作家引退もつけるとか、"ママがおばけになっちゃった!"と同じ"脅迫"の使い方で反吐が出る。しっかりと信者が釣られているわけで……

正直、子供には絶対読ませたくない絵本作家絵本。ここで引退してほしかった。

あー、プロジェクトが中止か停止されないかなー

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