はてなキーワード: r-18とは
オタク&研究者の端くれとしてほんと辟易してたんだけど,これ,やっぱ、一部のオタクが馬鹿すぎて害悪だなあという結論にしかならんわ.
作者さんたちがひどくショックを受けたのはわかる.仮に著作権法を理解してたとしてもあれは不意打ちだもんな,そりゃ身構えるよな,と思う.
でもそれは,「晒された」わけでもないのに過剰反応して騒いでた一部のオタクの免罪符にはならんわ.
男女問わず,わかってるオタクはちゃんとわかってた.まあ,引用は自由だから法的な問題はないよね,っていう正論を言ってた人は大勢いた.あるいは,正しい知識を提供されて冷静になった人もたくさんいた.でも,オタクの中には,著作権法をろくずっぽ理解せず二次創作をしてる・楽しんでる連中が一定数いることが白日の下に曝されてしまった.
素人だから詳しくなくても仕方ない,って擁護もたくさん見かけた.まあ,これが安保法制とか大店法とか銃砲刀剣類所持等取締法とかの話ならそうかもしれないし,八百屋のおっちゃんや惣菜売り場のおばちゃんが著作権法に詳しくないのは別に問題じゃない.もしくは,著作権法でもすっごいマニアックな箇所の話なら,まだわかる.
でも,ふだんから二次創作を楽しんでる人たちが,著作権法のイロハのイを知らなかったのは,やっぱりありえないと思う.
しかもそれで,じゃあお前らがやってる二次創作はどうなの? って言われたら,親告罪だから黙認されてればオッケーだの規約で認められてるだの二次創作にも著作権は発生するだのスラスラよどみなく喋るわけじゃん.なんだよわかってんじゃねーか.その通りだよ現状の著作権法の枠組みではお前らの言ってることは正しいよ.じゃあ同じように現在の著作権法で認められてる無断引用も受け入れろよ,って話になると何故か怒り出すんだよな.馬鹿じゃねーの,って思うわ.
(念のために言うと,私は二次創作に関してはパロディを合法化する規定を導入するなどして完全にホワイトにすべきだという立場.赤松先生たちが勝ち取った運用上の妥協では生ぬるく,絶対に二次創作が摘発されないよう著作権法に書いておくべきだと思っている)
論文っていう他人の著作物を,著作権法も知らないくせに違法だ違法だと吊し上げたり,引用を規制すべきだとか噴き上がるの,ふつうに表現規制なんだけど,表現規制反対だの言ってる人たちがこんなアホな理屈にコロッと騙されてるのほんと衝撃だったわ.お前ら何のために闘ってたんだ?
で,自分らは「無断引用」してるなんて露とも思わず,件の論文や解説記事の内容を引っ張ってきてあーだこーだと議論してたりする.なんだよ,無断で引用してもいいってちゃんと知ってんじゃん.じゃあ遠慮なく無断で引用していいよな?
私は,この問題が起きた当初は,やっぱりオタク界隈のマナーみたいなのを尊重すべきだよな……と思っていた.「私の作品を研究に使うな」というのは,法的には禁止できないけどお願いする分には自由だと思うし,研究者側もそれを尊重したほうがいいと思ったからだ.
でも,オタク界隈の「マナー」なるものが,著作権法も知らずに組み立てられた裁判では敗北必至の俺ルールだとわかった今となっては,そんな必要はないと思う.
なんで法律をろくずっぽ知らずに勝手に決めた俺ルールを尊重してさしあげる義理があるの?
そっちの方がよっぽどオタクを馬鹿にしてない?
ていうか,支部で二次創作やってた者としては,自分の書いた小説は世界中に公開したつもりでいたし,「これを書いたのはおれなんだ! もっと読んでくれ!」って思っていたから,pixivでランキング上位に載っている小説を「公開されていない」と主張する連中の方が信じられんわ.
なんなの? 創作なめてんの?
挙げ句の果てには「でも法的には村上春樹といっしょだからなぁ……」という主張に対して「商業小説と一緒にするな!」なんて言い出すトントンチキもいる始末.
はぁ? 二次創作を馬鹿にしてるのか?
確かにジャンクも多いけど,本当に面白い二次創作小説は十分に商業小説と渡り合えるだけの力を持ってる.なんでよりにもよってオタクが,二次創作を貶めるようなことを言い出すんだ?
オタクの二次創作は書店に並んでる純文学とは違うんだ同列に扱うべきじゃないとか,なんだよオタク差別かよ.同等に,対等に扱えと求めていくべきでは? 流通とかの面で一般書と同列に扱われないのは仕方ない面もあるけれど,せめて批評や研究には同等に開かれているべきでは? 我々はアパルトヘイトではなく同権を求めるべきでは?
文化が萎縮する?
公的に発表したもんを合法的に引用されて萎縮するような文化なら萎縮すりゃいいんだよ.
批判に耐えられないっつってクジラックス先生が筆を折ったらどう思う? LOが自主廃刊したらどう思う? 最終的には逃げるのかよヘタレだな,って思うだろ? それと一緒だよ.法規制で萎縮することには表現の自由の観点から反対すべきだけど,表現の自由というフィールドに出ていくことに耐えられないっていう文化にはそもそも土俵に上がる資格がねえんだよ.pixivやコミケなんぞに色気を出さずおとなしく仲間内で回し読みしてやがれ.そうすりゃ引用なんてされないだろうよ.
研究してくれなんて頼んでない? 誰もお前に公開してくれなんて頼んでねーよ.公開した=引用も研究も批評も感想もどうぞご自由に,って意味なんだよ.
結論としては,オタクの品位を落とす一部の馬鹿のことなんて,研究者諸兄は無視してよろしい.どんどん公表されたオタクの創作を無断で引用して自由に研究してくれ.それは著作権法で,研究者に限らず全ての創作者に保証された権利なんだから.頭の弱い繊細チンピラにビビって自分の権利を手放すこたぁない.なにせ相手は,プライベートな日記でも何でもない,小説なんだから.万人に読まれることを自ら欲しているんだから.
(作者? 公開された時点で作者なんざとっくに死んでんだよ)
オタク側も,気に食わん研究をされたら,著作権法で認められた引用を武器にして表現の自由というフィールドで殴り合えばいい.研究者の論文を好き勝手に無断で引用して,興味深い発表ありがとうございました私はこの分野は門外漢なのですがお前の研究はここがなってねえんだよ研究なめんなよ,と手斧を投げればいい.その指摘が正しければ研究者は納得するだろうし,間違っていれば改めはしないだろう.それだけの話.
enemyoffreedom ずいぶん遅刻した上に雑な駆けつけ擁護だ。研究倫理とかセンシティブなビッグデータの取り扱いとか難所が多い分野なので院の1年が手を出すべき領域でなかったというだけ。まぁ本人というより指導教官のポカ
すまんな.問題発生直後はもうちょっとオタク寄りの立場で色々書いてたんだけど,未だに馬鹿な理屈でゴネてる連中が一定数いるのを見て考えが変わったんや.
この期に及んで大学はだんまりなのか責任をどう思ってるみたいなこと言ってる奴もいるんだよ? もうね,アホかと.馬鹿かと.未だに,著作権法をめぐる裁判の中で確立された「公表」とは何ぞやという法的認識を「研究者の内輪の認識」だと思っている奴がいるんだぜ? ちょっと調べりゃすぐわかることなのに.ダンス教室の生徒は「公衆」で300人に配られた卒業文集は「公表」っていう判例があるのに,pixivが公表にならないわけねーだろと.いや個々の判例なんて知らないのは仕方ないけど騒がれてからだいぶ経つのにその辺をちっとも調べずに騒いでるのありえなくないです? そんな馬鹿はもう著作権法で殴ってわからせるしかない.
研究倫理? 作者の意志で公開された小説の研究に際して何の問題があるっていうの? 夏目漱石全集を片っ端から調査するのとどう違うの? 村上春樹作品からセックス場面だけを抽出することになんか倫理的な問題があるの? ONE PIECE全巻を分析することの何が悪いの? 私たちの文化はそれらの作品と何か違うところがあるの? 同じでしょ? 等しく,文学あるいは漫画として尊重されるべき存在でしょ? 私たちの文化は主流派文化と伍していくことのできる存在だし,主流派文化と対等であるべき存在だし,実際に著作権法はなんの区別もしていない.なんでそこで線を引こうとするの?
そういう態度の方がよっぽどオタクの権利向上に反しているので,受け入れられない.
あ,研究の質はまた別ね.そこは容赦なく表現の自由というフィールドでブッ叩かれるべき.最初からそういう話ならなんも言わなかったよ.下手な論文が酷評されるのは下手な小説が貶されるのと同じだからね.でも下手な論文を発表する自由まで奪われるべきじゃないし(だって,私の書いた下手なSSを発表しても,中身はともかく「発表したことそのもの」に対する文句なんて誰も言ってこなかったし,それが当たり前でしょう? だったら論文もそうあるべきだよ.少なくとも,医学や社会学や文化人類学みたいな分野とは違って,完全にブッキッシュな研究である場合には),そこを同胞であるはずのオタクが制限しようとするなら私は表現の自由を掲げて闘うよっていうだけの話.
bronson69 大筋同意なんだけれど、「範囲を限定して公開された情報」と「無限定に公開された情報」の取扱いが同じでいいのだろうか、ってのは引き続き気になっている。
件の論文で扱われていたのは,住所氏名電話番号病歴逮捕歴政治思想とかの「個人情報」ではなく「著作物」だということを考えれば,同じでいいと思う.前者は,たとえば電話帳や連絡網に記載されていたのを無制限にバラ撒くべきじゃないけど,後者はまた別だよね.だってそれは「他人に読んでほしくて公開する」ものなのだから.
そもそも,「メールアドレスを登録してR-18表示設定にしないと読めないpixivのR-18小説」って,「本屋でお金を払ってシュリンクを破らないと読めないジャンプの漫画」「Amazonプライム会員にならないと見れない映画」「日本ではまだ翻訳されていないのでイギリスから取り寄せないと読めないハリー・ポッターの最新刊」「レンタルビデオ店に足を運んで黒いのれんをくぐらないと借りられないエロビデオ」「空襲で焼けてしまって全国で数えるほどしか残っていない戦前の作家の作品」とかと比べて,そんなに公開範囲限定されてるか? って思うけど.pixivの小説デイリーランキング上位って普通に閲覧者が万の単位でいるわけで,普通に全世界にバラ撒いてるのと同じじゃね?(ちな,件の論文が発表された学会の会員は5000人.人文系のマニアックな専門書だと,初版の発行部数3桁はざら.「ぞうさつ」ってどこの国の言葉?)
asterpleo 異性愛ものとBLの内部ルールの違いや現在の周りからの扱いとかもろもろ絡んでるんですけどね。あと研究に使うならもうちょい無作為に、研究対象増やさないと。/そしてツッパという言葉を初めて聞いた。
女性が性的な創作をするときに向けられる好奇の目とかウェブ上の腐女子叩きとかは明らかに女性差別の一環なので,男オタクもそれとはちゃんと向き合うべきだと思うけれども,そもそも同じ公表された著作物なんだからルールの違いもクソもないよね,って話.私は女性が伸び伸びと性的な要素も含む創作をできる社会を望むけれど,堂々とやる以上は自由に引用され批評され得るっていう言論の自由の大原則の前では男も女も関係ないと思うので.
ていうか女性創作者に嫌がらせする人がいたとして,それは嫌がらせする人が悪いんであって引用した人が悪いのではないと思うんですが.ネット上での嫌がらせに対する法的措置を厳しくしようみたいな話なら私は賛同しますよ.
「全ツッパ」はもともとは麻雀用語なので,麻雀に縁がないとわかりづらかったかも.原義はこちらです>http://www2.odn.ne.jp/~cbm15900/html/k8-2.html.
TakamoriTarou 解析の為の複製は引用ではなく、私的範囲でもなく、情報解析の為の複製にもあたらないので微妙とか、公開の範囲は実はネットのID認証等を加味した裁判例ないとか、著作権方面でも言い切れるような話じゃないけども
まだその論点で粘るの? 勘弁してくれない? 47条の7ちゃんと読んだ? ていうかそれを言うなら,元論文は人手で分類したってちゃんと書いてるよね? 分析にあたって複製したなんてどこにも書いてなくない? 「pixivを見ながら手で数えました」って言われたらどうすんの? まさかそれも違法だとでもいうつもり?
公開の範囲? じゃあHulu会員限定で公開されてる商業映画やドラマは公表されてないのかよ!
こういう無理筋な批判がいつまで経ってもなくならないなら,やっぱり全ツッパしかないわ.馬鹿には原理原則論で対抗するほかないよね,っていう主張を補強してくれてありがとさん.話の通じない人たちの独自ルールなんて鼻で笑って粛々と法律に則って引用し研究し批評し感想を言ったりするべき.
Re-birth 著作権の話では内って流れになってたのに今更なにいってんの。同人側の当事者側がヒートしてたのは確かに無理筋で擁護しにくいけどだからって叩いてたら焦土やで
合法的な引用をされて焦土になる文化って何なの? 何でそんな脆弱な文化に遠慮して著作権法で認められた自由を制限しなくちゃいけないの?
それに,私たちの文化はもっと強いはずだと,一人のオタクとしては信じてるけどね.
newwaytodie 村の奇祭を調べる時に村人に嫌われる真似してどーするって話じゃないの?
奇祭の一部始終をニコ動にアップしておきながら「うp主に嫌われたらどうする?」と言われても,その,なんだ,困る.見られて困る祭りならワールドワイドウェブにアップしないほうがいいよね.
「それを言っちゃったら解決策が見当たらない」という趣旨の意見があるけど,解決してるじゃん.「誰にでも好きに二次創作を書く自由があり,それを公表する自由がある」「誰にでも公表された著作物を好きに引用して批評・研究・絶讃・オススメ・酷評する自由がある」「気に食わない引用をされたら誰にでも言論という武器を駆使してバトる自由がある」「自由に疲れたら作品を引っ込めてもいい.誰も止めない」ってこの上なくシンプルな解決じゃない? 余計な俺ルールを付け足そうとするからややこしくなるんでしょ.
私は風通しの良い世界が好きだし,オタク界隈がそうなってほしいと思ってるよ.
換気扇をちょびっと回したら嫌気性生物が急に死滅しはじめただけやで.風通しはどう考えても良くなってるでしょ.なお最初から窓は開け放してあった模様.窓開けっぱの部屋に住み着く嫌気性生物さんサイドにも問題がある.
「研究対象に逃げられてもいいのか?」って言う人もいるけど,ちゃんとpixivのランキング見てるのかしら.ふっつーにBL二次エロがうpられまくってますが.一部の人が非公開にしても別の人が公開で書き続けてるじゃん.全員が隠れようとしているわけじゃなく,気にしてない人もいるってことでしょ.
あと,文学研究者だとか人類学者ならそりゃ研究対象に逃げられたら困るだろうけど,今回みたいな「文章フィルタリング技術の研究」って,特定のサンプルに逃げられてなんか困ることあるの? 別のサンプル使えばよくね?
逃げられて困るという研究者は配慮すればいい.無断でじゃんじゃん引用していい,と言っているのであって,配慮してはいけない,とは言っていない.ただ他人に配慮すべきと強要することはできないよねって話.それはお前の都合だろっていう.
日本国の国法たる著作権法によって,あらゆる創作者に保証された引用の自由が,なんで自文化中心主義になるの?
「BL二次創作は商業とは違う!」だの言ってる方がよっぽど自文化は特殊だって幻想に染まってない? 私から見ればそれは普遍的な創作の一部で,特殊なものでもおかしなものでもないと思うんだけど,これってエスノセントリズム?
いや著作権法に従わず独立するっていうんならその意気やよしだけど,だったら著作権法で認められた権利も捨て去ってもらわないとねぇ.自分たちもウェブ上の記事や論文を引用してあれこれ言うことをしない,二次創作同人誌を違法アップロードされても文句を言わない,作者騙りされても口を出さない,っていうなら,なるほどこれは著作権法とは無縁に生きていく意志のある共同体なんだな,と思うしそこまでの覚悟があるなら尊重してやるかという気にもなるけれど,現実は違うっしょ? 他人には著作権法で保証された権利を認めたくないのに自分たちは権利を行使したいってのは通らんよ.
http://barzam154.hatenablog.com/entry/2017/06/27/111218
こんなブログの記事を読んだのですが、すごくよい文章だと思います。池袋晶葉さんとイチャコラしてえっちなことをしたいし、えっちな絵を見たい、という気持ちがストレートに胸に突き刺さる名文であると僕は思いました。
ところで僕はシンデレラガールズだと堀裕子という人がすごく好きなのですが、はてさて、僕が堀裕子さんとえっちなことをしたいか、えっちなことをしている妄想をするか、はたまた、えっちな絵を見たいかというと別にそういうことはあんまりありません。もちろん、えっちな絵が目に付けば、ちらっと見るのですが、わざわざ探しに行くわけでもありません。どちらかと言うと、えっちな絵が見たいなあ、と言う時は十時愛梨さんとか新田美波さんとか、そういったシコリティの高い方々の絵を探しに行ったりします。二次元のキャラクターに対して、プラトニック、というのは変な話だけれども、好きになったキャラクターとはそういう関係でありたいのかなあ、という事を上記のブログを読んで思ったりしました。また、いろいろなアニメやゲームで好きな異性のキャラクターをそれぞれ抱えてきたのですが、そういう一番のキャラクターでえっちな妄想をしたことないなあ、ということも思ったりもしました。これは僕が特殊なのでしょうか?どうなのでしょうか?世の中の普通の人々は一番好きなキャラクターに一番のシコリティを感じるのでしょうか。
あと、スーパー別件なのですが、シンデレラガールズだと、武内Pが竿役のR-18の同人誌があると思うのですが、あれ、なんか苦手なんですよね。最近のやつだとエロマンガ先生で正宗が竿役とか。自己投影しにくい、というのもあるのかもしれませんが、武内Pはそんなことしない、という気持ちもあるのでしょうか。知りませんが。
1ヶ月が経とうとしているpixiv論文問題ですが、皆様もそろそろ忘れてきた頃合いでしょうか。
備忘録として、書きたい。
問題の経緯や、研究上の・法的な問題、および女性オタクの側の事情についてはだいたい下でまとまっている。
https://anond.hatelabo.jp/20170525145352
https://anond.hatelabo.jp/20170527202448
https://anond.hatelabo.jp/20170528113521
https://anond.hatelabo.jp/20170530031948
https://anond.hatelabo.jp/20170531012221
前提として書いておくと私はヘテロ男オタで、全年齢向けの二次創作と一次創作同人が好きな人間である。R-18にはあまり触れることはない。最近はめっきり海鮮になったがちょっと前に二次創作小説を書いたことがあり、即売会でも売ったことがある。ついでに言うと研究者の端くれでもある。そういう立ち位置。
なのでやっぱり、そういう立場としては、腐女子の側をどうこう言う前に男オタの側の過去を振り返ってみる必要があるだろうなと思う。キチガイじみた腐女子叩きに加担したことはさすがにないけど(ていうかそんな腐叩きが蔓延ってたことも、後になって知ったくらいだ。けどまあ、知らなかったことは言い訳にならんよな)、腐女子の文化に対する偏見・蔑視のようなものが自分の中にあったことは否定できない。それは女性差別と同性愛差別の複合だという主張ももっともで、実際の行為に加担したわけでなくとも黙認・許容することでそういう連中が跋扈する土壌を作ってきたことは、謝るほかない。
けれど、今回の件で、一部のオタク(これは男女を問わない。ヒステリックに論文側を叩いていた男オタ、一山いくらってレベルでいた)が、著作権法について何もわかっていなかったり、引用も表現の一部なんだという大原則を忘れて表現規制を主張したりするのは、本当に醜悪な光景だったと思っている。
そして学問の側からは、文化人類学だのといった喩えも飛び出す始末で、なんというか、オタクを尊重している風でいてオタクの尊厳を傷つけている人が多いなって思った。ていうか、オタクの側から、同人を商業と一緒にしないで! という主張が出てくるのが、ほんと残念だった。
私は、いくつものジャンルで、私を夢中にさせてくれる、そこいらの商業作品よりも全然おもしろい、二次創作同人小説を読んできて、そのたびに心が踊った。ワクワクしながらページを繰った。読み終えて長い余韻に浸った。そういった経験があるから、二次創作だろうが商業作品だろうが、良いものは良いし、アニメだって漫画だって、主流派カルチャーとなんら劣るところのない、遜色ない芸術表現だと信じている。
でも、世間一般では、それは単なるオタクの二次創作だ。マトモな文化人や識者は鼻にもかけない。最近だとライトノベルはだんだん市民権を得てきつつあるが、二次創作はそうじゃない。それにオタクの中にも、まあ、でも、所詮俺らのやってることは二次創作だしな、っていう意識は一定数ある。
そんななかで、そんななかでだよ?
いったん公表した著作物であれば、村上春樹だろうがピコ手のエロ同人だろうが、同じ枠組みで保護し、同じ枠組みで義務を与えてくれているのは、大げさに言えば著作権法だけだ。
著作権法は、村上春樹の小説を無断で全文アップロードすることが違法なのと同じ理由で零細同人作家の薄い本を無断でアップすることも違法なのだ、と言い切ってくれる。著作権法は、誰かが勝手に村上春樹の作品を自分が書いたと偽って発表してはいけないのと同様にBL二次創作の著者名義を勝手に騙ってはいけないのだ、と保証してくれている。そして、今回問題になったように、村上春樹の小説が好き勝手に引用されていても拒否できないのと同じ理由で、合同誌に書いたヘボ小説を引用されあれこれ分析されても諦めなさい、と告げてくれる。
これは、考えようによっては、すごく誇らしいことなんじゃないか?
法律に守られた著作者である、というその一点で、私たちは村上春樹と対等なのだ。同じ地平に立っている。少なくとも、著作権法という枠組みの中では。
私はオタク文化は主流文化と対等だしそうであるべきだと強く信じている。けれど、著作権のフェアユース規定がなかったり、オタク蔑視が残っていたり、オタク側の自虐や自己防衛もあったりして、なかなか対等だということになっていないのも受け入れている。それはもう、仕方のないことだと思う。
でも、だからって、既に得ている法的な対等の地位を捨て去ろうなんて主張に、頷けるわけがない。同人を商業と同列に考えるな、って主張は、一見もっともらしいけど、でも、「立場の弱い作品」として保護しようとか保護してもらおうっていうのは、対等じゃなくなるってことだ。かつて私の胸を揺さぶったあの感動が、商業作品よりも面白いと思えたあの作品が、「しょせん同人」になるってことだ。
創作の楽しさと苦しさを知る者として、それは、やっぱり嫌だ。創作は胸を誇れる素晴らしい趣味で、あらゆる作品は同じ地平に立っているんだと私は信じたい。私の書いたヘボ小説や、私を作ってきた素晴らしい二次創作小説を、私は貶めたくない。下手くそだ、と言われるのは私がヘボ字書きってことなので甘受するけど(くやしい! 次はもっといいものを書いてやる!)、そもそも商業とはまるで別物のお遊びなんだよ、と言われることは悔しい。だってそこには、紛れもない、本当の感動があったんだから。
だから、私は、同人小説だろうが好き勝手に研究や報道で引用していいんだよ、と強く言いたい。これ引用していいの……? とためらっている研究者がいたら、いいんだよ、と背中を押してあげたい(もちろん、不安なら許可取れば? とアドバイスはするだろうが)。だって、村上春樹の小説は、好きに引用していいんだから。私たちの文化が主流文化と対等であろうとするならば、そうされることを受け入れるべきなんだ。
私たちの文化は、「保護」を与えてもらわないといけないほど、か弱く、脆弱で、稚拙なものではない。私たちの文化は、そんなに惨めなものではない。
同人作品には商業作品と違った研究倫理や著作権に関する考え方を適用すべきだ、という主張は、オタクの権利向上に反する。だから私は、オタクとして、その主張を否定する。
daisya 余計なお世話。遊びでやってるだけだよ。
そういう遊びの領域はあっていいと思うのですが、遊びだというなら、真剣に創作に取り組んで作品を公表しているひとたちを、「勝手に引用するな!」だのとわめいて邪魔するのはやめてください。迷惑です。公表せず存分に遊べばいいじゃない。
つーかpixivってR指定に対する明確な基準を設けてるのかなーと思って調べたら
https://www.pixiv.net/terms/?page=guideline
[ R-18 ][ R-18G ]:18歳未満の方に対し、不適切な表現が含まれる作品
つまりこの曖昧な基準を元に作者側の判断で決められてるだけで、同じ表現でもある作者はR指定にして他の作者はしないって事もあり得るわけだ。
(年齢制限した方がいいという通報があればpixiv側が判断して制限することはあるみたいだが)
んで、そういう人力と個人の感覚に頼ったフィルタリングではなく自動で判断できるような技術を開発したいという研究だよね?あれ。
やり直しって言われてもエロコンテンツ提供し続けて10年だよ知らないのはどっちだよ
何でかけられるんですかが言葉足らずで意味がはっきりわからないけど作品をアップする時に自分でタグを付けなきゃいけないんだよ
R-18タグをきちんとかけておかないとR-18見たくない人が見てしまってレイプレイ事件みたいにpixivに迷惑がかかるんだよ
だからpixivはログインしないと見れないの。pixiv内でR-18ついた作品は表示しないって設定があるの。お前ここ知らないのに喚いてるだろ
そのpixiv内の設定を使わなくてもページを表示しないって意味でのフィルタリングならドメインとクラス名等でできるの。(それが出来るようにR18とか入れてるわけで)
pixivは大手だけどエロを扱った小説なら会員登録しないでも誰でも見れるノクターンやムーンライトがあるしそっちのほうがまだ適切
上の記事などの今回の論文にまつわる意見を読んでいて気になった論点や意見を列挙します。何か思いついたりおもしろいのを見かけたら追記します
pixivの小説の文章を論文に載せている点とpixivの小説を研究対象として解析している点は別の問題点だという意見があるので、それらは別に扱います
だーかーらー、その小説本体には興味はないっての。同じような表現を全くの第三者が偶然思いついて、R-18じゃないWebページとかに書いちゃった時にフィルタリング出来るかどうかを知りたいの。わざわざゾーニングされているところに小説を投稿してくれる人たちばかりじゃないんだからね。無知とかでR-18じゃないところに、小説で使われているような性的表現を書いちゃう人は出てくるかも知れないでしょ。
R-18指定しておけば見たくない人は見ない設定にできるから。
いろいろな意見が出て燃えているが、有害と猥褻の定義って何で話しているのだろう?
有害も猥褻も明確な定義は無いから、色々と上で問題になったり議論したりしているのだろうし(詳しくはぐぐれとしか言えないが)
ついでにいうと有害図書はエロ本だけじゃない。過激なグロ・セックス・暴力・青少年に悪影響を与えそうなもの、社会に多大な影響を与えそうなもの。とお上が判断したものを言う。
猥褻に関しても、どこからが猥褻という明確な基準はない。三要件あるけど、まあ色々揉める
R-18=有害・猥褻という断定はまずい。時折「有害だと自覚していたからR-18タグつけたんだろ」というコメントを見るが、余りにひどい。
論文内でも有害の定義すら出ていなかった。ただ有害・猥雑などの文字を置いただけでは誤解されても仕方あるまい。
有害指定図書自治体ごとに決めるが、有害指定する条例を持たない自治体もある。個人の感覚だけで有害と断言するのはとてもよろしくないと思う。
引用・転載の事に「法的に問題無い」と言うのなら、まず有害と猥褻も知っておこうぜ。って思うんだが
それとあの論文、有害情報が特に見られる場所として2ちゃんねるとPixivの2サイトが上がっているんだが、他にも無かったのかと言いたい
http://anond.hatelabo.jp/20170528113521
じゃあ確実に名誉毀損では?
民法刑法に共通の理解として、名誉毀損においては、名誉を毀損された本人の主観的な名誉ではなく、第三者から見た客観的な名誉が害されたか否かで判断されるんですよね。
作者本人がR-18タグをつけて投稿した著作物を「猥褻」と論評したら、作者本人は「これを猥褻というのか!」と名誉を毀損されたと思うかもしれませんが、果たして社会的な評価が下がっているかというと……。
例えば、セクシー女優の出演している映像や、某黒表紙系文庫の小説を、刑法に言うところの猥褻には必ずしも該当しない意味で猥褻と評価した時に(少なくともこれらの映像や小説の大多数は、刑法上の猥褻物として摘発されていない現状に鑑みて)、果たしてセクシー女優や作家の客観的な名誉が毀損されているかというと、かなり疑問があります。
別に常識を知らなくてもそれを他人に振りかざさなければいいだけの話。
pixivの件は常識を知らない事が問題なのではなくて、常識を知らないくせに知ったかぶって「pixivのR-18は非公開情報」なんて言っちゃうから批判された。
別に洗剤で米洗ってても良いんだよ。好きにしろ。でもそれを他人に「米は洗剤で洗うのが当たり前」なんて言ったらそりゃあ批判食らうでしょ。
人工知能研究者。人工知能学会にも参加したし、件の論文の著者の1人ともご挨拶した。倫理的な問題はあるとは思っているが、色々な批判の中で、次の的外れな批判をよくみる。根本的に、機械学習が理解されていないのだなぁ、と感じる。機械学習は、平たく言えば、人間の判断を機械に真似させる手法の総称だ。まず、人間が判断の模範を示してやって、どれだけ正確に人間の真似が出来たか、が性能評価になる。これだけわかっていれば、下記の2つが的外れであると分かるはず。
ゾーニングは人力でなされている。つまり、そこに、人の判断が入っている。誰かが判断して、これはR-18だね、青少年にはみせちゃいけないね、と判断している。ゾーニングされている小説だからこそ、人間の判断が反映されていると言える。機械にゾーニングすべきかゾーニングするべきでないか判断させるために、人間の真似を機械にさせるのが最終目的なのだから、既にゾーニングすべきと人間が判断した小説を対象にするのは、むしろ当然。
これも、的外れな批判。問題は、「直接的に性的とわからないような表現を機械が識別する事ができるか?」ということ。単位は表現であって、小説の数ではない。10サンプルでも、小説であれば、多数の表現を含む。今回の研究では、表現の例の数が問題であるし、ほとんどの表現について、表現が性的かどうかは、小説の内容にかかわらずに表現だけから判断できる。なので、極端に言えば、表現の多様性さえ確保できれば、1サンプルだって構わない。たとえ1小説の中に含まれる表現の例であったとしても、青少年が見られる場にそうした表現が出てきたら不適切なことにはかわりはない。つまり、この論文は、小説を「性的表現集」として使っているわけだ。小説の内容自体について論じているわけではない。直接的に性的とわからないような表現には、どのような表現があるのかを知り、そうした表現を識別できるかどうかに関心があるわけだ。
問題が、「小説の著者を当てよ」とか、「当該分野の小説の表現の傾向を調べよ」であれば、10サンプルでは少なすぎるという批判は妥当だと思う。けれども、今回の研究は、「表現をうまく識別できたか」だけがポイントなので、多様な、非直接的性的表現が含まれている例として納得できれば、別にサンプル小説数はどうでもいい。
もっとも、サンプル数を増やせば、より多様な表現が得られることは容易に推察できる。より多様な表現を真似させた方が、機械学習の性能は一般的には向上する。しかし、結局、どの表現も検知・除外することが求められるのであれば、10サンプルに含まれる表現も検知・除外できなければならないことにはかわりない。
pixivの小説使った論文の話題についたブコメとか見てて思ったんだけど
引用が著作権法上では全く問題ない行為でバンバンやっていい、むしろやれなきゃだめってのは分かってたつもりだったんだけど
pixivのR-18設定の小説が公開情報扱いされるってのはこの問題見て初めて知った
でもブコメじゃ「そんな事も知らなかった腐女子が悪い」みたいなのをより罵倒語っぽくしたのがついてるじゃん
正直思ったんだよ
「からあげは二度揚げして作ると美味しい」レベルの常識じゃなかったんだ……って
今回の件に限った話でもなく知らなかったら「それくらい常識だろう」言われるような事ってどんどん増えていってると思うんだよ
そんなに憶えてられるか不安だ
一度憶えてもド忘れしたりしそうだし、興味無い分野の事はすぐに他の事で上書きされそう
それとは逆に「これくらい常識だろう」と思ってた事が全然通じないって事もありそうで怖い
住んでるところや仕事とかで常識って結構違いそうだし、その割にみんな自分の常識はどこでも通じるって思ってるし
・4行目は少々書き方が荒すぎるので、まず最初に。
>2,000万も会員がいれば実質誰でも見れるだろ
まず、会員登録しても、R-18の作品を閲覧出来るよう設定をしないと見れません。
つまり、R-18の作品を見たい人、見たくない人(見れる年齢ではない人)で住み分けは出来ます。
「2,000万も会員がいれば実質誰でも見れるだろ」だけだと、「住み分けも出来ないような仕様」だと誤解されかねません。
(ピクシブがどの様な仕様のサイトか知らずにこの問題に首突っ込んでる人も多いので)
・2,000万も会員がいれば実質誰でも見れるだろ!→ピクシブは誰でも会員登録が出来て、18歳以上かどうか設定すれば第三者の不特定多数の人間が誰でも見られる作品。
なので、「ネット上で自由に閲覧出来るように公開された著作権物」です。
(因みに大学生は全て18歳以上なので、未成年かどうかの問題もクリアしている。
しかし、どこまで「公表」と言えるのかどうかまでは明文化はされおらず、解釈も曖昧なのは事実。
会員登録をしなければ見れないものが果たして「おもてむきに発表する事なのか否か?」は解釈が難しいし、人それぞれ。
今後同じような事で裁判になった場合「今後も違法ではないとは言い切れない」が、第三者に対し公開されている作品なので今現在は「違法ではない」し、今回の引用については著作権法的には問題はない。
ネット上にアップしたものでも、知人しか知らないパスワード等を入力しなければ見られない作品の引用は確実に「NG」)
※「公開」とは、公衆に開放すること。広く、入場・出席・傍聴・観覧・使用などが許されていること。「公表」とは一般に対し、おもてむきに発表すること。(Google辞書機能より)
無断「転載」はNGですが、目的上正当な範囲内で引用は法的には問題はないです。
(引用は出典元をきっちり明記し、文章を改変する事なく書く事。出典元をはっきり書かずにあたかも自分の言葉の様に扱ったり等は引用に値せずNG)
しかし「目的上正当な範囲内」の枠から外れた「引用」を無秩序にやってもいいと言うことでもないです。
また、「目的上正当な範囲内」であっても、それにより引用された側が著しく損害を受けた場合、著作権法以外の法に触れる可能性もある事もお忘れなく。
「ああ!そっか!引用なら好き勝手に自由にやっていいんだ!じゃあ俺もやろう!」等と勘違いされる方がいらっしゃるかもしれませんので一応。
権利が認められていても何らかの制約が設けられている事があります。
例えば車両の走行が認められていても、危険運転をしてはいけない事と同じです。
正しい「引用」のルールと著作権について | ビジネスwebデザインアカデミー http://webdesign2013.com/wordpress%e3%82%92%e3%81%af%e3%81%98%e3%82%81%e3%82%88%e3%81%86/%e6%ad%a3%e3%81%97%e3%81%84%e3%80%8c%e5%bc%95%e7%94%a8%e3%80%8d%e3%81%ae%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%83%ab%e3%81%a8%e8%91%97%e4%bd%9c%e6%a8%a9%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6/
引用して利用する場合には、いろいろな条件を守る必要があります
http://www.mainichi.co.jp/toiawase/chosakuken205.html
(引用)
第三十二条
id:TakamoriTarou 規約同意を条件にIDを発行し限定している場所に対しそれ公開になるかどうかは判例が無いので(例えば従業員が何百万人いる会社の社報は公表?,機密保持は人数が多くなると自動的に無効なのか?)言い切れないんじゃないか
id:mur2 会員登録が必要で、しかもR-18作品を閲覧可能に設定しないと見れないものだからな。公表されているとするのは難しいと思う。
今回の件をうけて、腐女子の側は一方的に被害者とか、弱者という立場を維持するのだけでなく、
自分たちの慣習を、腐女子コミュニティの外の人たちにもわかるような形で
また、腐女子だけでなく、コミュニティ独自のローカルルール抱えてるオタコミュニティの人々は
今回の件は、他山の石となるんじゃなかろうか
・まず、主張自体への支持について述べるなら、私自身の立場はこの中で選ぶのならBが近い。しかしBそのものではない。AとCについても一定の妥当性のある主張だと思う。
・Dの主張にはいろいろ誤解がある。著作権の枠組みで主張をするのであれば「無許可な転載」は確かに問題だが、著作権上、正当な「引用」は許可を求める必要はないし、求めるべきでもない。また親告罪云々という話も「転載」と「引用」の違いが把握できていないものと思われる。
著作権法基準(A)の人が、ローカルな慣習(C)のありようを把握していなければ、両者の対立はどこまでいっても平行線である。この人達にずっと不満がたまり続けるので、互いの正当性を主張し続けて炎上は終わらない。また、基準Dのような勘違いを含んだことを言うひとも大量発生していて、これを基準Aの世界にいるひとからすれば「バカじゃねーの」という感じになるし、そう発言してしまう。基準Bの世界にいるひとも人によっては「それはちょっと、落ち着いて整理しましょうか」とたしなめる。なので、またしても火がよく燃える。これが今回の炎上の基本的なメカニズムだと思う。
炎上は「誰かが決定的に間違っている」から続くのではなく、「ある立場の人からみると、別の立場の人のやっていることが極めて無作法に見える」ということによって起こり、その行為が「別の立場から見たときには実は何の問題もない」場合に、火が消えるタイミングというのは失われてしまう。
・基準Bの態度を採用することは、全体的に見通しがよく相対的に中庸な温度感のある態度だということになるだろうし、この立場を表明している人は、おおむね良識的に火消しをしているという感じだと思う。
・基準Bは、基準Aないし基準Cのみで完結して争っている人々の立場より、バランスのとれたものであろうとしているのは確かだろう。しかし、私は別の基準Eが必要だと思う立場である。
基準Eは、明文化されていない慣習を、きちんと取扱可能にすべきだという方法である。明文化するなりプログラム的に制御するという方法だ。以下に、なぜそのような立場を採用するべきかを述べる。
法がどうであれ、運用の水準で、実質的に慣習法を作り上げるということはいくらでもできるということはよくある。そして、ローカルな場にいる人たちは、その場の慣習があたかも普遍的に適用可能な「常識」であるかのような主張をはじめることが多い。だが、そうローカルな商慣習や、コミュニティ内の慣習は多くの場合、炎上の温床となってしまう。今回の件だけでなく慣習と法の間での齟齬が「炎上」を生んだことは数多くあった。
「様々な慣習に対して、可能であるのならば配慮すべきである」という主張は正しいと思う。可能であるのならば配慮するに越したことはない。
しかし「様々な慣習に対して、常に配慮すべきである」という主張は、どうか。わたしは難しいのではないか、と思う。単純にそれは人間にとって不可能なことを要請しているように思うからだ。
たとえば今回、火の手があがったのは、801界隈だったわけだけれども、オタク界隈どころかゲーマー界隈に限っても「同人ゲーマー界隈」「格闘ゲーマー界隈」「シューター界隈」「MMO界隈」「東方界隈」「レトロゲーマー界隈」など、細かなコミュニティがそれぞれの慣習をもっていて、自分が属していない界隈での慣習がどうなっているかというのは正直なところ把握しきれない。「私はオタク界隈のほぼ全てのコミュニティの慣習について把握しています」と自信をもって言えるという個人はいないだろう。まあ、それでもオタクコミュニティ界隈のことであれば、長くオタクをやってる人なら「ああ、これだったら何とかさんに聞いとけば温度感わかるっしょ」という人脈による解決はできなくはない。
ただ、それが、もっと遠い界隈のことになってくると、限界が出て来る。芸術・コンテンツまわりでも、現代芸術とかならまだしも、古典芸能の世界でのセンシティヴな話題とか言われても、細かなことはさっぱりわからない自信がある。手芸とかもわからないし、動物園のこともわからないし、外食産業のこともわからない。わからないことがいっぱいある。
で、まったく知らない界隈に飛び込んで、そこで見つけたものをよかれと思って引用しようとしたら、当事者からいきなり激怒されるなどしたら、私はビビる。めっちゃビビる。超うろたえる。
そんで、まあ、たぶんゴメンナサイすると思うけど、なぜキレられたのか、理解が追いつかないだろう。正直、ぜんぜんわからんと思う。小心者なので、とりあえず反射的にゴメンナサイをするでしょう。
「よく知らないものに言及しない」というのが重要だという人もいる。まあ、特にやる気がないなら、あんまりセンシティブそうなものには言及しないほうがいいかもしれない。
ただし「よく知らないものを知る」ということ自体は、世の中に多様な人々がいるということの相互理解をすすめる上では実は非常に重要なことでもある。たとえばLGBTや人種の問題というのは、言及の仕方についてしょっちゅう諍いが起こっているが、まったく言及されないよりも「善意に基づく無理解」のような言及は、議論をよびながらも、なされていったほうがいいだろう(まあ、場合によっては無視されたほうがマシということは少なからずあるにはあるだろうが)。
私としては、「同じ文脈を共有しない人にも、慣習上、重要な点を共有できるようにする仕組みづくり」を行っていくしかないと思う。
その仕組みづくりにはいくつかの段階があるだろう。
以上。STEPと書いてあるが、コレ全部やれという話ではない。まあ全部やれたらすごいとは思う。
もっとも、慣習によっては標準化が難しかったり、明文化しないことによってこそ意味をもっているような慣習などもあるだろう。そういうものを取り扱うのは確かに難しいが、すべての慣習が取扱い不可能ということもないだろう。
明文化できる慣習は、明文化して、可能な限りで、コミュニティの外部にいる第三者にも把握可能な形にするというのは、決して無意味なことではないと思う。お互いの不幸な行き違いをなくす基本的な方法だとも思う。
もちろん行き違いをなくすという方法自体を、腐女子コミュニティがいままで模索してこなかったとは思わない。
腐女子コミュニティ内部にいる人達同士ですら、行き違いはあったのだろうし、そのなかでの行き違いをなくすために、R-18タグは付けることで「ひっそりとやってます」ということを暗に伝えるという慣習が成立したのだろうと思う。その慣習の成立はとても重要なことだったと思う。
少なくとも腐女子コミュニティの内部では、この慣習はかなり機能していたはずだ。
そして、今回の事件はその慣習が、実は一般的な著作権法の枠組みと整合的なわけではないということによって起こってしまった。コミュニティが大きくなれば大きくなるほど、考慮すべき文脈の多様性は広がってくるのだから、近年の腐女子コミュニティの拡大とともに、こういった事件が何かしらの形で起こることはありえたことだろうとは思う。
それにもう一点付け加えておけば、私は「【基準B】:法的問題はない。しかし、当事者たちにとってセンシティブなことへの配慮が足りなかったという点で、研究倫理上の問題はある。」という態度だけを強調することは、一見、配慮をうたっているようでいて、そこまで素晴らしい態度というわけでもないと思う。
基本的には、この論理だけを強調せざるを得ないシーンというのは「対話することが難しいほど弱っている人たち」とか「西洋文化基準でもって踏み込むべきでもない人たち」、「複雑すぎる背景をもっているので相手に明文化とかをそこまで期待すべきでもない人たち」に対する場合ではないだろうか。
つまり、言及をする側からの一方的な配慮である。鬱でほんとに今にも死にそうな人とかに対しては確かにそういう形でのコミュニケーションしかできないから、そういう場合は仕方がない。
もちろん、言及をする側は可能な限り配慮すべきだ。しかし、だからといって、言及をする側だけに配慮を要求するというのは、言及される側を馬鹿にした話ではないだろうか。配慮は相互になされてよいと思うし、腐女子の方々は、一方的に配慮されるだけの弱者とかではないと思う。
多くの腐女子のお姉さまがたは、尊敬すべき人々であると思っている。ぜひとも腐女子コミュニティの今後の拡大にあたって、より受け入れられやすいコミュニティの形成をしていっていただければ幸いだと思う。
また、今回はたまたま腐女子のコミュニティと一般法との間の問題であったが、これは見えにくい慣習と一般法の間にズレがあるケースでは、似たような問題は何度も起こるタイプの話だとも思う。ローカルなライセンスのようなものが増えすぎたら、それもそれで面倒だということもあるとは思うが、何もないよりは、だいぶよいだろうとは思う。
「慣習は、法の前には下位の基準でしかない」という話についても簡単に触れておきたい。
基本的には法のほうが重要だとは私も思う。ただし、それは慣習と、法とのガチンコ対決が回避できないという事態が訪れた場合、法が優先するということであって、ガチンコ対決が回避可能な場合や、慣習が公序良俗に反するというわけでもない場合は、別に回避してやってけばいいのではないか、と思っている。
今回、腐女子コミュニティで「引用」に関わるルールが特殊な形で扱われていたが、もし腐女子コミュニティにおける「引用」ルールを、一般社会全体にまで拡大させようという動きにつながることがあるのならば、これは断固ととして反対する。
「引用」の自由は、研究にとって重要という以上に、自由な言論、政治、社会にとって重要なものだ。たとえば、それを政治的な言論(たとえばヘイトスピーチ)をやっている人たちが「引用」ルールの除外適用を求めてきたとしたら、それは素人の文章だったとしても、まったく受け入れられない。「公開した俺の政治的発言を引用しないでくれ」などありえない。それを引用して批判する自由を奪われれば、政治的なことについて公共の場で議論することに多大な支障が出るだろう。
今回の場合は(1)性的プライバシーの問題であるということ(2)腐女子コミュニティの内部で、そのコミュニティに属する人々の合意において特殊な「オープン/クローズ」概念が実効力をもった慣習である、という前提があって、はじめて「それは配慮しましょう」という話がありうるのであって、著作権における「引用」そのものを捻じ曲げるような話であってはならない。
この著作権における「引用」を捻じ曲げていいかどうか、というの話はすべての人にとっての言論の自由の確保という意味で、致命的に重要なポイントである。これを安易に捻じ曲げるような権利主張は極めて危ういとも思う。
STEP3、STEP4とかはアクションの担い手が限られるだろうとは思う。ただ、腐女子コミュニティもだいぶ拡大しているわけなので弁護士、研究者、経営者などの腐女子の方などが行動すれば決して不可能な話でもないのではなかろうか。
腐女子の人たちについて「二次創作やってる人たちはダブスタなんじゃねーの」問題。この件はダブスタとわかってて、恐縮しながらも、言うべきことは言おうという人と、なんもわかってない人が両方いると思う。
後者の人たちについては、わかってくださいね、というしかないと思う。自分たちだけが弱者で被害者という立場でないことは理解してほしいとしか。
#あと、二次創作でも「作者公認系」とかもあるので、全てがアウトというわけでもないだろうが、今回問題になったものがどっちだったかまでは調べていない。まあ、おそ松さんとかは、公式も問題にしないタイプだから、公式との関係では、まあどうといった問題もないのだろう。
http://anond.hatelabo.jp/20170527202448
流通プラットフォームが変わるごとにちょっとずつ腐界隈の慣習と、
実態との関係性もちょっとずつ変質していっているという話だと思う。
その変化にあわせてぼんやりした慣習だと、運用に失敗しました、というのが今回の話なんだと思う。
オタ界隈は、かなり基盤技術の変化がはやいので、この変化に対応できるような基準が成立しないと、この手のことは何度も起こるのだろうなと思う。
立命館のやつね。長いけどこれでも短くしようとしたから大目に見て。
自分の気持ち吐き出したいんだ。どう思ってるかまとめたいし知ってほしい。
①始めに
・二次創作は「創作の自由」があるから、著作権的に認められてない活動が出来ている。引用を認めないのであれば、それは論文を書く「表現の自由」を蔑ろにしたダブスタでは?
って発言に
・取り上げられた10の作品の中には、権利元から二次創作を規約で認められているものもありますが、そのことはいかがお考えでしょうか。私達はダブスタではありません!
前提:刀剣乱舞は盗用で大炎上した時期がある。
(いまだ調査中のままのものもある)
(補足)
今回の刀:引用が引用になってない。法律違反だから、あの論文は許されない。
以前の刀:刀剣乱舞というゲームはアイコンやキャラクター、はてはゲームUIまで盗用という法律違反だけど、私たちが萌えられるから許される。
今回の刀:法律違反だから即刻潰すべき。大学に電話で抗議するし、教授や学生に未来はないと思え。
以前の刀:当事者間の問題だから、外野の私たちは黙って今までと変わらずゲームをするべき。課金もするし二次創作もするし、盗用問題をスルーして公式が舞台化という未来を示してくれて嬉しい。
(この時、公式に疑問の声を上げたユーザーは集団で責め立てられアカウントを消すなどに追い込まれるなど、Twitter内で言論統制じみた状況に)
今回の刀:プロではない趣味の作品を引っ張りだしてくるなんて言語道断。即刻消せ。
以前の刀:公募のお弁当コンテスト入賞者、アマチュアの日記の写真、プロの水墨画etcを盗用しても、発覚して数か月経ってから差し替えたんだから無問題。
今回の刀:pixivからひっぱってきたのって規約違反じゃ…?法律よりも優先されるべき!許されない!
以前の刀:個人趣味のブログのゲーム素材で、利用規約が定めてあって、刀剣乱舞ではその規約違反してるけど、ネットにアップロードしてるんだからこうなるのは覚悟済みでしょ。嫌ならやめろ
⑥②~⑤を総括しての気持ち
お前ら矛盾しすぎだよ。立場変われば言うことも変わるとかいうレベルじゃねーぞ!
「二次創作が認められてる著作権が関係ないジャンル」じゃなくて「そもそもの原作が著作権違反してるジャンル」なんだよ。
そんなゲームで尊いしてて、著作権語るのを自分でオカシイなって思わない?あ、思わない。自分が萌えられれば良いのか。
自分の楽しみを奪うものは「悪」で、「善」たる法律をコネコネして適用させて殴って、数を力にもみ消せば良いのか。
感情とか配慮とかの言い訳も立命館に対して大口叩いてたけど、それもダブスタでしょ。
実在する刀と一言一句同じ名称のキャラクターで創作するのによく配慮せずにいられるよね。
刀の銘で検索して「チ●コ大好き~ザー●ン美味しい♡おま●まん疼くのぉ!」って文字や絵が出かねない事、刀の現在の所有者さんやそのファンの人に対してどう思ってんの?
盗用発覚から差し替えまでどれだけ時間かかったか分かってんの?
その間お前らゲーム続けてたよな?一時利用停止にしない公式を崇めてありがとうって言ってたよな?
今回どうよ。速攻論文消させて、当たり前って言ってたよね。開いた口が塞がらないよ。
「私は以前の刀:みたいなファンじゃない」って主張が絶対あるだろうけど、ゲーム続けてファン名乗ってる限り同類だよ。
「容認」してるんなら何も違いはないよ。
⑦最後に
「二次創作を認められてる」⇒「引用になってない論文に、私たちは著作権違反で声をあげられる」
「原作が盗用で著作権違反をしている」⇒「法律違反はダメだけど、私たちが萌えられるならOKです。気にしません」
⑧3行でまとめろ
お前ダブスタじゃん
※刀剣乱舞というゲームの盗用問題についてはgoogleなどで検索すればwikiが出てきます。詳しくは自分で調べてクレメンス。
PixivのR-18小説をデータとして使った論文が炎上している
現在は議論が収束してきて倫理的に問題があった可能性があるという話になっている雰囲気がある
立命館大学の研究者による「pixiv論文」の論点とは──“晒し上げ”批判はどれほど妥当なのか(松谷創一郎) - 個人 - Yahoo!ニュース
この論文の件で著作権的に「引用するときは許可を求めろ」「データ分析に使うときは許可を求めろ」という話がたくさんTwitterに書かれているのを見かけた.通常の研究のデータ利用でそうなるのか?と疑問に思ったので,過去に学生として情報系の研究室に所属していた時の自分の経験と理解について書く.法律について詳しいわけではないのでこういう雰囲気でやられているのか程度のものだと思ってもらいたい.法的な誤りが含まれていたら指摘していただけると嬉しい.
データマイニング等の分野ではWeb上のデータをあつめ研究目的で使うのが普通になっている.
僕個人の経験の話になってしまうが,Web上に公開されている情報を研究に利用するときに許可を取っている機会を見たことはほとんどないし,Web上のテキストをクロールして使っている論文でデータセットの作成に関してそういったことに言及しているものもあまり見たことがない.英語論文でも論文自体にそういったことが書かれているのを見ない.つまりWebサービス上のユーザーの投稿を研究に利用する場合でも,Webサービス・ユーザーどちらからも許可を取らないのが日常的だった.
もちろんデータセットを作ることが目的である研究,作ったデータを再配布する場合においては許可を求めているのを見かける.
僕の理解では,公開情報を使ってデータの分析をする場合はデータを再配布しない限り著作権的に問題はなく当然著者の許可はいらないものだと考えている.
伝わらないたとえ話をすると,データを研究に使うのは本の感想を書くようなもので本の中身を転載・再配布したら問題になるがその本について感想や意見,分析を述べるだけなら著作権的には問題にならないと認識している.
今回問題になったPixivのような会員登録が必要なWebサービスの場合に公開情報にふくまれるのかはグレーゾーンかとも思われるが,自分の意見としては誰でも登録できる会員数2000万人以上のサービスの会員全員が見ることができるデータなので公開情報に準ずるものだと考えている.
「規約で転載が禁止されているから引用も禁止である」という話もTwitterで見かけたが,規約中で引用が禁じられていない以上引用は可能であるはずだと思われる.
仮に引用が規約で禁止されていた場合には話が多少変わってきて,規約と法律でどちらが優先されるかは議論の余地がありそう.究極的な結論を出すには司法の判断が必要になる可能性がある(法律に詳しい人の意見を聞きたい)
今回の場合にはR-18のコンテンツを全年齢の場で引用していたのでその点がどうかという意見はわかる.
もちろん引用する場合は出典を明示して無断で行う.ただしデータセットとして使ったWebテキストからの用例としてごく短い抜粋などについて出典を明示するのはほとんどみない.
ちなみに「人間を対象とした研究の時は倫理委員会を通せ」という話も見かけたが情報系でそういったものを通すので自分が見かけたことがあるのは,被験者に何か作業をしてもらいその人間の状態を計測するような研究ぐらいで,Webテキストを使った研究については見たことがない.
もちろん僕が経験した研究室や大学,分野の話なので場所が変わればルールも変わるだろう.
今回の論文の件で法律に詳しい方が詳細な解説をしてくださったり,研究利用する側に法的な問題があるのであればそれが周知されると嬉しい.
ブックマークコメントにPaintsChainerはどうなの?という話があったので追記します.
私見では機械学習で学習されたモデルの配布は元のデータを過剰に再現するようなものでない限り問題ないと思われます
以下の法律事務所のブログにいくつか記事があるので参考になるかもしれません.
今回の分野がどうだったか知らないけど云々を書いた人です。反応してくれてありがとう。AI分野の増田さん(http://anond.hatelabo.jp/20170526133709)もありがとう。
人工知能も文学もどちらも専門ではない工学世界の片隅にいた人間としての考えでは、「個別のテキストが問題になっている」んじゃないかと感じたんだよね。
なんでかって、非公開になっている「論文」に出ている結果で『ID○にはクラス1が●パーセント含まれる』を出すための分類をしているから。「AIによるフィルタ処理」がまだ「手作業」の状態だし。分野外の人間としては、「入力→処理→出力」の精度を上げるっていうより「精度を上げる前の段階としてやってみました」というものだと受け取りました。砕いていうと「精度を上げる前の段階として、こういうデータ(今回はpixivの小説)を手作業で分類してやってみました」。非公開になったものに対してわかりにくい話でごめん。
その上で、「pixivの○月○日から×月×日にかけての小説デイリーランキングR-18上位20作」と個別の作品URLと、どちらが元に当たるかと言ったら作品URLじゃないかなと。また「個別のテキストが問題になっている」という前提で、デイリーランキングが遡れるから元テキストが追跡できるとするならば、作品URLを示すこととどう違うのかがわからないのです。作品が消える可能性よりも、デイリーランキングが消える可能性の方が高いのでは。
ただランキングにしてほしいという同人屋の心情はすごくよくわかる。またこういう騒ぎになってしまうと追跡しようにも作品の方が消えてしまうことはありえるし実際消えてしまったわけだけど、そこまで考えて「ランキング」を出所とするならばもっと他にも考えることあっただろうと。
あと、別の増田さん(http://anond.hatelabo.jp/20170526193328)がやってたような手法でデータ(今回の場合「小説」)を収集してきていたのなら、それはそれでなるほどなと思っていたと思う。データの収集方法としてもこういう形の方がいろいろ言われずに済んだのかなぁなんて。
有害な文とされるものを日頃楽しんでいますし、自分で書いたりもしています。
立命館大学の論文の件について、Twitterなどで色んな方の意見を読みましたが、
どの方も「有害な文」として「勝手に引用」し「作者まで晒した」事に憤っているように感じました。
しかし、大学側の引用は学術的な目的のもので、著作権法上問題無いように思えました。
ネット上で公表している以上、こうした目的で引用されても文句を言う権利は無いはずなのに、無断引用などという謎の言葉まで出て来る始末です…。
確かに、今回の件は法律上問題なくても心情的に難しいものがあります。
晒されてしまった方も気の毒です。自分の作品を自分の思いとは別に使用されていたわけですから。
そしてこの騒動を目の当たりにして戦々恐々とされた方々も多かったはずです。
ですが、それでも私は論文を公開した大学側が悪いとは思いません。
作者が著作権法さえちゃんと理解していれば、誰でも閲覧できるネットに公表することで何が起こり得るのかを考えられたのではないかと、避けられたことではないのかと思うのです。
そしてもう一つ、大学側がこういった研究を進める背景を考えた時、そういった作品が簡易に検索できてしまう現状が問題だと感じました。
昨今の同人界隈は急激に便利になりました。好みの作品をすぐに検索できるし、分かりやすく表示してくれる。サイト時代に比べかなり検索が楽になったと感じます。
秘密の入り口を探してクリックしまくっていた頃に比べて、こんなに簡単にR-18作品が検索できるなんていいのかな、と思ったこともしばしばです。
昔は支部でも腐作品はランキングに載らないように気を使ったりもしていたのですが…。
SNSが爆速で広まって、色んな人に見てもらいたいという承認欲求が肥大して隠れることもしなくなってしまった。
Twitterなどでは鍵なしでのR18発言、イラストを垂れ流しにしている人もいますね。
よく同人界隈には「見たくないなら、見るな」が横行していますけど、
それを世間が実践しようとして「有害なものにフィルタリングを」という研究が出てきたのは自業自得ではないでしょうか。
論文の内容にまで口を出したりあれこれと文句を言う前にもうちょっと「何故今回の研究があるのか」をよく考えた方が良いと思います。
R-18タグつけたからオッケー、プロフィールに注意書きしたからオッケー、あとは運営サイトがなんとかしてくれる…訳ないです。