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2024-10-11

柔道選手の回想を聞いてほしい 1


増田の人に聞いてほしいことがある。昔の記憶だ。

子どもの頃から俺はおかしかった。別に、変な子どもとか言われたことはない。むしろ褒められることの方が多かった。学校の成績はイマイチだったが、運動芸術の成績はよかった。

自己紹介必要最小限にしたい。今は四年制大学スポーツを教えてる。幼少期から柔道をやっていた。中学校全国大会で結果を出して、スポーツの名門高に進学して、同じく名門大学に進学して、卒業後はパチンコ機器メーカー入社(スポンサー契約)してプロになった。

柔道プロ制度はない。あくまで「それ」で食ってるという意味

それが、もう20年以上前だ。人生はあっという間である

回想を始めたい。パチンコメーカーの次の転職先を主題に据えて話をする。

新卒入社した、そのパチンコメーカーとの契約期間は3年だった。最終年度になると、次の道を考えないといけない。一応、次期も残れるだけの実績は出したものの、新しい、次のステージに挑戦しようと考えていた。柔道は、野球サッカーに比べると現役でいられる時間が少ない。体をたくさん動かす分、選手生命が短いのだ……。

当時は、全日本の強化選手(A指定)だった。合宿にはフルで参加していて、オリンピックに出場する連中とも交遊があった。あの頃は、井上康生全日本主将を務めていた。彼が不在の時は俺が副として動くこともあった。ウザいかもしれんが、ちょっとくらい自慢させてくれよ。こういう場で文章を書く機会は滅多にないんだから

※ところで、この日記はとても長い。ゆっくりまれることを推奨する。

次のステージについて悩んだ結果、選んだのは……学校先生だった。大学時代に保健体育教諭の免状を取っていた。いざという時に潰しが効くようにと、大学時代のコーチが勧めてくれた。今でも感謝してる。

どこの学校にしようか思案したところ、やはり地元がいいと思った。出身高校柔道部の監督相談したところ、広島県の東の端っこにある高等学校指導者を探しているということだった。

さっそく面談アポを取り付けてくれて、その高校の現監督と面会すると、すごく驚いてた。まさか強化選手高校教師転向するなんて思ってもみなかったんだろう。

トントン拍子に話は進んで、その翌年度から、俺はその高校の保健体育の教諭(兼柔道顧問)として赴任することになった。

指導者としてのミッションは『古豪復活』だった。その高等学校は、昭和40年代まではすべての体育会部活インターハイ活躍していた。

だが、『何か』があって進学校路線へと方針転換し、スポーツ推薦枠を徐々に減らしていったところ……平成に入る頃には、ほぼすべての部活が市内大会ですら勝てない状況になっていた。それでいて、進学校路線にも失敗していた(学内の最優秀者の進学先が広島大~関関同立くらい)。

そんな状況で、柔道部を立て直すのが俺に課せられたミッションだった。正直難しいと思われたが、チャレンジする価値はあると思っていた。



とまあ、そんな経過で柔道顧問としてキャリアスタートを切ったものの、部内はひどい状況だった。柔道部も地区大会まりとは聞いていたが、冗談抜きでレベルが低かった。心・技・体以前の問題である

部員の多くが高校から柔道を始めていたし、運動センスが抜群の子はいなかった。そして、柔道の何を教えても、どれだけ丁寧に教えてもダメだった。心構えは、まあいいよ。徐々にハートを鍛えていけばいい。ただまず、基礎体力の時点で問題があった。

例として、ベンチプレスだと80kgを上げられる子が1人しかいなかった(それは乳首が大きい子で、皆からあだ名苗字2字分+チクビだった。当時は高二)。ほかの子は概ね40~60kgといったところか。マトモな高校選手であれば、体重70kgくらいの子でも……ベンチ100kgは難しくとも、訓練すれば半年以内に達成できる。

800m走にしてもそうだ。なんと、150秒を切れる子が1人もいなかった。ゼロである(参考までに、当時26だった俺の記録がほぼ130秒。高校の頃は118秒がベスト)。

こんな状況で、この部員達約15名(+女子マネ3人)を、最低でも中国大会まで導かねばならないという……正直、難しかった。柔道プロとして言わせてもらうと、不可能に近い。

難しいのはそれだけじゃない。どれだけ心構えを説いても伝わらなかった。なんというか、やる気とかいレベル以前に、人としての器量というか……そういうのが圧倒的に足りてない。

困難な物事でも、ひとまず取り組んでみるとか、目標達成のために努力を積み重ねるとか、そういう志をもって挑んだ経験がないのでは? と感じるような子ばかりだった。

柔道の子だけじゃない。学校全体でそうだった。本校は、「中高一貫教育により、6年間を通して自ら考え、自ら動き、目標へと達するだけの力を陶冶できる人間を育てる――」と入学パンフレットで謳っていた。そんな生徒は皆無だった。惜しい子はいたのだが。

校則は厳しかった気がする。月イチの全校集会の後、生徒らが体育館前でクラス単位で並ばされて、髪型制服など、生徒指導担当教師陣が細かいチェックを行う。俺の出身校も、服装マナーは厳しい方だったが、ここまでではなかった。

こちらの高等学校偏差値は、40~45くらいだった。そこまで高い方ではないが、かくいう俺も、中学高校テストは平均50点未満しか取れなかった。里香なんかは14点だったこともある。国語濃緑濃緑すら怪しかった……。

柔道青春を捧げていた。それ以外はどうでもよかった。勉強の成績は最低だったけど、高校大学も、ほかのスポーツ特待生と一緒に先生方の温情で卒業させてもらった。

でも、確かにバカだったけどさ。当時、柔道関係書籍は年に五冊以上は読んでたし、毎月発行の『近代柔道だって、全ページの隅々まで目を通してた。

何が言いたいかというと、向上心である。たとえ下手くそでも、誰かに馬鹿にされようと、負けまくったとしても、そんなの関係ない。もっと上に行きたい、勝ちたいという気持ち向上心がない若者未来なんてあるか。

俺は油断していた。百年以上もの伝統がある高等学校だったら、多くの生徒はきっとポテンシャルがあるに違いないと高を括っていた。見通しが甘かった。

それでも一生懸命に教え続けた。暖簾に腕押しだったけど。指導を続けたのだ。怒りを我慢する場面は多くあった。指導者として悔しい思いもした。

当然、結果は出せなかった。他校との合同練習も、ローカル大会公式大会の結果も散々だった。おおよそ、彼ら柔道部員はこんな調子だった。

試合の度に勝敗分析シートを作るよう求めたが、半数は作らない

・提出があっても、ほとんどが小学生中学レベル

・合同練習では中学生に普通に負ける

公式大会直前の練習に来るのは部員の6割

テスト間中柔道場に基礎トレに来るのは1人だけ

 ※ベンチプレス80kgのチクビの子最後設備の測定限界の160kgまでいった。

  彼は柔道ではなくウェイトリフティングの道を歩むべきだった。

俺のストレス有頂天だった。我慢できないところまで来ていた。

なぜ、こいつらはやる気がないのだろうか。成績がいいとか、地頭があるとか、機転が利くとか、そういう能力の話ではなくて――"生きる力"とでも言えばいいのか。そういうのがなかった。



ストレスを抱えていた折、ついにやってしまった。あれは秋頃だったか。県大会があったのだ。高三が引退した後、最初にある十一月の新人大会だった。

大会は二日間あって、初日団体戦予選だったと記憶している。当校の成績はひどいものだった。リーグ戦があって、出場校が4校ずつに分かれて戦うのだが、普通に全敗だった。最初に戦った学校は、数年に一度は全国優勝者を出すほどのレベルだった。全員もれなく数十秒以内に瞬殺された。

チクビの子は、四十秒くらいは戦えていた。対戦相手は、彼と同じ高校二年生で、81kg級のスラッとした体形の選手だった。俺の記憶だと、ケンカ四つでガッチリと組み合った後、チクビの子バタバタ大内刈りをしかけた。全く効いてなかった。

その直後だった、内股で吹っ飛ばされていた。相手の右脚が彼の股下に入ったのを捉えた次の瞬間、その肉体が空中二回転半して畳にめり込んだ。

かに戦った2校も、全国レベルに準ずるところだった。そのうち1校は、毎年安定して県内ベスト4に入る伝統校だった。もうひとつは、偏差値70の私立高校で、全国有数の進学校である。なんと、この学校は週に2回しか柔道練習をしないらしい。それでいて、団体戦個人戦も、毎年ほぼ県内ベスト8に入る成績だった。

この2校には、当然コテンパンにやられた!……いいところがほとんどなかった。三部トーナメント行き確定である。一日目の全試合が終わった後、怒りの気持ち我慢しつつ部員全員に静かな檄を飛ばした。惨めな気分だった。

成果があったといえば、上のチクビの子(T君)が1回だけ勝った。体重相手の方が重かった(T君は当時85kg、相手は100kg級)。人生で初めての指導者としての喜びだった。

彼は寝技が得意だった――厳密には、運動神経が絶望的だったので寝技しか残ってなかった。寝技には運動神経は関係ない。ほぼ努力で上手になる道ができる。相手と密着している分、計算がしやすいのだ。立ち技だと、コンマ数秒の遅れで技の威力に変化が生じる。

毎日練習では、何度も何度も得意のパターンを繰り返した。俺が何回抑え込んでも、関節を極めても、締め技をかけても、決して諦めなかった。送り襟締めや袖車締めで落とした(※頸動脈の圧迫で意識がなくなる)回数は50回を超えている。

夏場にあった合同合宿だと、T君が他校の選手寝技で抑え込まれている時、竹刀背中や太腿を何十発もぶん殴ったっけ……「どうしてそこで力を抜くんやっ!?」と何度も指導した。

T君はそれに応えた。土中から這い出たばかりのカブトムシとか、成虫になろうとして藻掻いているハナムグリ芋虫みたいだった。精いっぱい、本気で動き回っていた。とにかく、妥協だけは絶対しないように教えた。

振り返ってみると、彼に柔道を教えていた期間は一年半もないんだな。たったそれだけである。ヤツは諦めなかった。妥協することはあったけど、俺の指導最後までついてきた。

そりゃあ、T君が情けない試合をした後だと、ブン殴ったことが何度もあったよ。鈍くさいし、柔道はボテボテしてるし、平々凡々の才能だった。でも、あいつはスゴイ奴だったよ。柔道を選んでなければ、別の道でインターハイに出ていたかもしれない。



さて。県大会一日目が終わって、部員一同は広島市にある古びたホステル宿泊することになっていた。ただ、女子マネ×3と引率教師である俺は別のホテルになった。

一応は、監督意見だった。この3人は一年生で、最初の泊まりなので配慮必要ということだった。最初宿泊が、あの年季が入ったボロホステルというのは、確かに……と俺も感じた。

女子マネ3人のうち、2人は双子だった。二卵性だから顔はそこまで似てない。お医者さんのご子息と聞いていた。このうち妹の方(マネ子とする)は、相当マジメな子だった。よく気が利くし、頭の回転が早いし、学業成績は最優秀である学内では清楚キャラで通っていた。実際、練習前には必ずお茶くみをしてくれる。

ほかの2人にしても、こんな弱小柔道部のマネージャーを半年も続けてる時点でひた向きだと思う。普通だったら辞めてるよ。半年間でほとんど勝ててないんだから。県大会個人戦だって、誰一人として出場できなかった。

責任を感じていた。柔道部が結果を出せない原因は俺にだってある。それが申し訳なかった。それで、姉妹のうち妹の方だけ、俺の宿泊部屋に呼んで話をすることにした。

この不甲斐ない状況について話を聞いてみると、彼女も思うことがあるようだった。会話をしたのは数十分である

マネ子の意見

・たしか柔道部は勝ててない

・でも私たちが選んだ道だから。途中でやめない

・新入生への部活説明の時に、柔道部が一番楽しそうだった

私たちサポートできるところはぜんぶやりたい

先生が話を聞いてくれてうれしかった

マネ子は、半分涙を流していた。こんな子がマネージャーで本当によかった。

ところで、俺がいた高校柔道部は、全国でも上から数えた方が早かった。いわゆるガチのところである女子マネージャーなど存在しようがない。いや、男子校から本当に存在しようがないのだが。

気が付くと、マネ子の髪を撫でていた。それから何を思ったのだろうか、そのままグイっと彼女の頭を、俺の肩のあたりまで引き寄せた。変な雰囲気になってた。マネ子は無抵抗だった。左手で胸のところまで引き寄せると、暖かい感触があった。

の子の顎を右手の指先で持ち上げるようにして、キスをした。抵抗はなかった。ベッドの上に押し倒して、後は流れだった。体のいろんなところをキスしながら触っていったけど、本当に無抵抗だった。たまに、俺の肩を猫の手でちょんと押すくらいだった。そのままずっと、ペッティングみたいなことを続けた。

このくらいの年齢の子って、あんまり柔らかくはない。女の子はやわらかい、といった世間イメージは正しくはない。柔らかいのは大人の女性である未成年はそこまで柔らかくはない。

などと思いながら、ちょっとずつ服を脱がしていった。その時のマネ子は、体操服のような簡素恰好だったのを覚えている。すぐに脱げた。

胸は大きくない。でもきれいな形だと思った。お互い、完全に裸になる前に明かりを消した。それから、肢体のいろんなところに触れたり、舐めあったり、くすぐったりした。マネ子は、俺に合わせて動くこともあったし、微動だにしない時もあった。全体的に反応は微かだった。

ひどいことをしている認識はあったが、それでもセックスの相性はよかったと思う。彼女は、最初の方は緊張してたけど、少しずつほぐれてきて、会話をしても大丈夫になった。お互いに唇をすぐ近くまでもってきて、囁くように会話をした。

マネ子は気分が乗ってきたみたいで、行為最中にいろんなことを言ったり、いろんな体位をやってくれた。最後の方はイチャイチャとしていた。会話を思い出してみる。

「ねえ。せんせー。ゴム、まだ持ってます?」

「持ってる。財布の中」

「なんで持ってるんですか笑 彼女さんいるんですか?」

「いないよ」

「えー、だってH慣れてるじゃん」

「慣れてないよ。下手くそだろ」

「……ほんとですか?」

「うん、本当」

うそだー」

「本当だよ」

マネ子にまたキスをすると、態勢を変えて、ベッドの中で真上に乗っかった。

顔を近づけて、両手でマネ子の頬に軽く触れて、しばらくずっと舌を絡め続けていた。舌を抜いた時、彼女がまっすぐ延ばした舌先で唾液がうねるみたいに躍動した。それからマネ子にまっすぐに乗っかって行為をした。俺はマネ子を知ったのだ。

行為が終わると、この子は暗闇の中で俺の眼をずっと見つめていた。俺はそのままベッドを出て、もう一度、財布のところまで歩いていった……。



次の日の朝、初めてあの子を見たのはホテルの朝食をとるスペースだった。ビジネスホテルよりは少し立派なバイキング方式だったっけ。

マネ子は、別に何でもないって顔をしてた。当時の俺は若かった。罪悪感はそこまでなかった。マネ子は本当に普通の様子で、俺や、マネ子の姉とも普通に会話をしてた。

の子たちとの朝飯を済ませてから、サッとチェックアウトをして、みんなを(広島市内の実家から借りてきた)自家用車に載せて会場に向かった記憶がある。

大会二日目は、これまでの中で最大の成果だった。リーグ戦で全敗した関係で、三部トーナメント行きになったのだが、なんと……ここで優勝してしまったのだ!! 嘘ではない、事実だ。ノーシードからきっちり4回勝って、優勝トロフィーを手にした。

T君が活躍したのもあるが、ほかの選手も本気で頑張っていた。あれだけ練習したというのに、リーグ戦での完全敗北が響いたのだろう。心に火がついたといっていい。三部トーナメントの出場校について、選手の半分ほどが白帯だったのもある。

柔道場合、一試合時間野球サッカーといった団体スポーツに比べて短い。試合必要なスペースも100㎡以下である。このように、各校の試合回数をできるだけ多くする配慮ができるのである

ここでいったん切る。

次です

https://anond.hatelabo.jp/20241011192838

2021-11-28

タブレット端末からSurfaceに移行し、授業の質の更なる向上へ。 LTE対応


提供

日本マイクロソフト株式会社

2021年11月15日 09:00

 埼玉県内で有数の進学校である女子中高一貫校淑徳与野中学高等学校。同校では18年度から電子黒板を導入するとともに、一部クラスで一人一台端末の授業での活用に乗り出すなど、ICT教育積極的に推進してきました。そして2020年新型コロナウイルス感染症拡大により登校自粛が迫られたことを踏まえ、同校はICT教育のあり方を再検討学内利用だけでなく、質の高いオンライン授業も実施可能とするために、2021年からSurface Go 2のLTE Advancedモデルを導入、Microsoft 365と組み合わせてクラス別の教材管理と授業の仕組みを整備し、運用を開始していますICT教育進化させて授業の幅を広げ、生徒一人ひとりに最適化された学びを実現するための取り組みが続けられています

学びの"質"を変えるためICT活用した学習先進的に着手

 1892年、淑徳(深い知性と情緒に富んだ人間性)を備えた自立した女性養成を目指して設立された淑徳女学校は、仏教精神背骨として幼稚園から大学までを擁する総合学園に発展してきました。その中にあって、1946年に開校された与野分校を前身とする中高一貫教育女子校が、埼玉県さいたま市淑徳与野中学高等学校です。海外姉妹校などへの短期語学研修などを通じて、国際舞台活躍できる人材の育成に力を入れる同校は、インターハイ常連剣道部や、バレーボール部バトン部、吹奏楽部など、文武両道学校としても知られています

 そんな同校は、「コンピュータ情報通信ネットワークなどの情報手段活用するために必要環境を整え、これらを適切に活用した学習活動の充実を図る」との国の方針が示される中、その対応をいち早く推進してきました。2018年度には動画などを利用した分かりやすい授業のための電子黒板を導入するともに、一部クラス試験的に一人一台のタブレット端末を導入。そして2021年入学中学1年生・高校1年生からは、全生徒を対象にした2-in-1デバイスSurface Go 2(LTE Advancedモデル)とMicrosoft 365の活用を前提とする授業にも乗り出しています

 学校教育は今、大きな転換期を迎えています。新学習指導領により、生徒の思考力や判断力養成がより強く求められることとなり、教育現場では従来の講義中心の学びから主体的学習へ生徒をどういざなうかが課題となっていますICT活用は、そこで鍵を握る策の1つに位置付けられます淑徳与野中学学年主任 英語教諭の山﨑貴志氏は、「ICTを使えば、講義型の"覚える"学習から"考える"学習につなげられます。また、視覚聴覚に訴えるデジタル教材は、生徒の自発的学習を促す効果も期待できます」とICT教育可能性を生徒・保護者説明しています

オンラインでも対面授業と変わらぬ学習効果を維持するために

 もっとも、淑徳与野中学高等学校Microsoft 365を導入したのは、今から3年ほど前にさかのぼます

 淑徳与野中学高等学校進路指導部長を務める小嶋恵子氏は、「学内では各種分科会などで大量の校務文書作成され、それは授業用の各種資料保護者向け文書でも同様で、だれもが消化不良を起こしていました。そこで情報を精選し、管理効率化し、さらにペーパーレス化によってコストを削減するためにもMicrosoft 365による文書管理・教材管理に乗り出しました」(小嶋氏)

 そこでの文書管理の扱いやすさの体験が、タブレット端末を組み合わせた生徒向け教材提供アイデアにつながります。以来、同校ではデジタル教材の拡充を推進。ただし、そうした中で直面したのが、2020年に入って拡大した新型コロナウイルス感染症です。

 「緊急事態宣言を受けての登校制限により、当校は多様な対応に迫られました。生徒が在宅で学習を進めるための授業動画配信や教材準備はもちろん、自宅での規則正しい生活のために、Teamsを活用したホームルームの仕組みも整備しました。特に後者は、生徒が友人と会えない不安を防ぐとともに、学習状況に対する保護者不安を解消するためにも重要活動位置付けられました」(小嶋氏)

 その後、登校は再開されましたが、新型コロナ収束の見込みが明確には立たない状況にありました。この状況を鑑み、2020 年秋に固まった方針が、再度の登校制限に見舞われた場合でも、子どもたちの学びを止めないために生徒全員に一人一台Surfaceを持たせ、同時にTeamsなどを活用したオンライン授業の仕組みを整備するというものでした。具体的にはTeamsの「チャネル機能」を用いて、クラス別の動画配信文書管理の仕組みを作るとともに、2021年入学から全員にSurfaceを所有してもらう決断を下したのだと言います

 「Teamsがあればクラスごとにいくつもの教材を管理でき、同時にSurfaceカメラを通して生徒の顔を見ながら配信授業も行えます。対面授業の場合でもデジタル教材による、従来より深い理解可能にする授業が行えますさらに、Teamsによる課題配信活用すると、生徒一人ひとりの習熟度に応じた自立学習も促進できます」(小嶋氏)

"ネットワーク障害"と"相性問題"への備えとしてSurface Go 2 LTEモデル選択

 淑徳与野中学高等学校が生徒用端末に採用したのが、Surface Go 2の「LTE Advanced」モデルです。タブレットとしても利用できる汎用性の高さと、持ち運びで負担にならない800gを切る軽さ、そして高い処理能力が特徴です。今回、Surface Go 2のLTE Advancedモデルを選定した狙いは、授業での確実な活用だと言います

 同校ではICT活用に着手して以来、校内ネットワークの整備を推し進め、 2021年度の開始時には無線LANカバーエリア全教室にまで拡大していました。とはいえ、全生徒のPC利用による通信量の急増により、従来では考えられなかったネットワーク障害危惧されました。

 また、2年前から一部クラス試験的に利用してきた他社OS製のタブレット端末では、OSアプリケーション操作性の違いからか、Microsoft 365のOfficeアプリなどが使いづらいと感じることが間々あったと言います

 こうした2つの課題解決するために導入したのが、Surface Go 2 LTE Advancedモデルです。淑徳与野高等学校 進路指導主任粕谷俊介氏は、「無線LAN頼りでは、ネットワーク障害時に端末が使えなくなり、授業に影響が出てしまますしかLTEモデルであればモバイル回線バックアップとして使うことで授業を進められます」と話します。

 また、今回の生徒端末導入を支援したKDDIまとめてオフィス株式会社 北関東支社 法人営業2部 営業2グループ八島圭氏は、「相性問題は、OSアプリケーションハードウェアが絡む厄介な問題です。Surface Go 2はWindows OSMicrosoft 365と同じマイクロソフト製ですから、相性問題への懸念払拭するには、この組み合わせに勝るものはありません」と強調します。

 今回、モバイル回線無線LAN障害が発生したときバックアップという位置づけですが、いざモバイル回線に切り替えたとき通信不安定では困ります。その点について八島氏は「学校などへのLTE端末の導入時にはユーザーが一気に増えます。そこで当社では、机上での調査を行うとともに現地を確認して、通信品質対策を行うなど、確実につながる環境づくりに力を入れています」と、通信品質の維持・向上への取り組みを説明します。

 機種選定に関しては、教員の間でも様々な意見が出たと言います。その中にあって他OSタブレットではなく、Windows搭載の2-in-1デバイスを選んだ理由について山﨑氏は、「スマートフォンタブレットは急速に普及しましたが、社会に出て仕事で使うとなるとWindows PCほとんど。早い時期からWindowsに慣れておくことはメリットになることはあっても、決してデメリットにはなりません」と語ります

 そして、軽量化コスト的な制約からキーボード犠牲になりがちな2-in-1デバイスにあって、Surface Go 2には標準的配列で、タッチ感の良好なキーボードが用意されていることも高く評価されました。

 「生徒の卒業後を見据えたICT教育という考えもありました。午後の授業前の10 分間、英単語力の向上を目的クイズ形式タイピング練習を行っていますが、これにはタブレットスマホでは経験できないキーボード操作に慣れ親しんでもらうという意味もあります。本校の探求学習では4000字以上の小論文を書くこともあります。長文をストレスなく入力するうえで、キーボード品質重要だと考えました」(山﨑氏)

 最終的に導入したのは、最上位のSurface Go 2 LTE AdvancedモデルCore m3/メモリ8GB/SSD128GB)。ハイスペックモデルにしたのは、デバイスパフォーマンスが使える教材や授業内容の制約にならないようにするためだと言います

TeamsとSurfaceを教科の特性に合わせて多面的活用

 2021年度の授業開始から約3か月を経て、Microsoft 365とSurface Go 2による授業は着実に軌道に乗っています。例えば数学の授業では、Teamsで共有したテストの答案を生徒端末や電子黒板に表示しながら間違えやすポイント解説する、デジタル教材を使って視覚に訴えて理解を促す、といった取り組みが行われています

 「数学では図形を頭でイメージすることが苦手な生徒も少なくありません。しかし、デジタル教材であれば、立体図形を3次元で動かし、断面図がどうなるかまで分かりやすく示せます。同様に二次関数の各係数を変えることでグラフがどう変化するのかなども理解やすくなります」(粕谷氏)

 総合活動時間における、生徒間の意見共有も格段に容易になり、深い議論につながっていると言います映像活用も始まりつつあり、授業映像に生徒同士でコメントを付け合うといった取り組みも試行中です。生活指導の一環として、従来、紙ベースで行ってきた生徒のスケジュール管理PDCAもTeams上に移行。手作業による回収や配布の手間も一掃されました。

どこでもつながるLTEモデルが授業と課外活動の幅を広げる

 PC汎用性が高く、学習以外にも幅広く利用できます。その点を考慮し、淑徳与野中学高等学校ではホワイトリスト型でのアクセス制限実施していますが、それも最低限にとどめていると言います

 「動画サイトに入り浸ることがないよう制限をかけていますが、学習目的であれば柔軟にアクセス可能サイトを追加していますルールを破ると制限が厳しくなることを認識してもらいつつ、生徒の自主性を尊重して使ってもらおうというのが現在方針です」(小嶋

氏)

 淑徳与野中学高等学校では授業でのPC活用の高度化に向け、すでに運用改善を視野に入れています。今後は生徒にアンケート実施したうえで、教員同士の話し合いを通じ、さらに新たな活用方針を固める計画です。

 そこで温めているアイデアの1つが、生徒の思考を発表につなげるためのMicrosoft 365の活用です。考えを自身の内にとどめていては、それ以上の発展にはつながりません。ICT活用すれば、生徒の表現活動を格段に増やすことができます

 「論文作成ではWordを、情報の授業ではExcelをと、すでにMicrosoft 365を授業で活用していますが、中でも総合学習におけるPowerPointを使った授業は、どう表現すれば分かりやすく伝えられるかを試行錯誤することで、思考を整理する効果も期待していますさらにTeamsを活用すれば、グループワークやグループ内発表も容易です。授業ごとに生徒からフィードバックをもらうことも簡単にできます」(小嶋氏)

 このほか、部活動試合Surface Go 2で撮影し、動画を共有して振り返りに活用するなど、授業以外でも自主的に活用する生徒の姿が見られると言います

 無線LAN環境がなくてもネットワークを使えるLTEモデル採用は、野外授業でフィールドワーク中に気になったことをその場で調べたり、課外活動で生徒の自主的な活用を促進したりするうえで必ずやプラスに働くことでしょう。

 導入・運用からわずか3か月。Surface Go 2は淑徳与野中学高等学校でのICT教育と生徒の学園生活に欠かせない存在になっていると言えるでしょう。

2021-06-23

中学受験をさせるか、させないか

首都圏在住の小学校低学年の子どもを持つ親の悩みのひとつに「中学受験をさせるか、させないか」というのがあります首都圏中学受験をするのは6万人超で5人に1人、つまり20%くらいが中学受験をすると言われています

この文章は、私が「中学受験をさせるか、させないか」について相談されたときに、どのように考えるべきなのかという判断材料をお渡しするために書いています。なるべく客観的データに基いて記述をするために、偏差値といった数値的なデータを中心に取り上げることが多くなります。いわゆる学歴主義のように感じられる部分があるかと思いますが、そのような意図はまったくないということは強調させてください。私自身も中学受験経験し、偏差値だけでは表現しきれない私学教育の魅力や中高一貫教育メリットというのを肌で感じています判断材料として主観的記述を減らす都合で、このような記載になっているとご理解ください。

中学受験をさせると決めたら、一般的には新4年生の春休みから進学塾に通わせることになります。通塾費で200〜300万かかり、私立中学に無事に進学したとしても公立以上の費用がかかります。3年間の学習時間は2,000時間以上になるとも言われ、親はそのサポートに追われることになります中学受験は、並大抵のものではありません。金銭的にも時間的にも親の「覚悟」が必要になります特に金銭面での負担は大きく、私学中学に通う家庭の世帯年収は約800万円以上がほとんどだというのも事実です。

小学校の頃から塾通いなんてかわいそうだ、うちは『普通』でいい」

そう考える家庭も多いでしょう。中学受験をするには、多額の費用と労力がかかります。「そんなのは普通』ではない」そう考える気持ちは分かります。分かるのですが、ちょっと待ってほしいのです。中学受験をしなかった「普通」はどういうものなのか、それを理解した上での結論でしょうか。中学受験をしないと決めたら、地域公立中学校に進学します。そこで3年間を過ごし、ほぼ全員が高校受験します(高校進学率98.8%)。ですから、実のところ「中学受験をさせるか、させないか」という問題は「中学受験をさせるか、高校受験をさせるか」という問題になります

もし、中学受験ではなく高校受験選択し、平均的な学力高校、つまり高校受験偏差値50前後に進学したとします。進学先はどうなるのでしょうか。たとえば、都立S高校では、6割くらいが大学へ進学、3割が短大専門学校へ進学をしています大学進学先も、いわゆる大東亜帝国入学できれば成功の部類で、GMARCHは学年トップ数人だけが入学できる存在です。口コミ掲示板を見ると、数年前に上智合格をした先輩が伝説的な存在として語られているのが分かります

難関大学と呼ばれるGMARCHを狙える高校に進学したいのであれば、都立高校では高校偏差値65以上の進学指導特別推進校や進学指導特別推進校が選択肢になります早慶以上を目指すのであれば、高校偏差値70以上の進学指導重点校です。地元中学から進学指導重点校や進学指導特別推進校、進学指導推進校を目指すことを想像してみましょう。地域によって差がありますが、東京都区内の公立中学校の生徒数は、学年あたり100〜150人くらいの規模であることが多いようです。ですから偏差値65以上(上位6.68%)の学校に進学できるのは、学年で10名くらいになります都立高校への進学には内申点も大きく影響してきますから、主要教科だけではなく副教科も含めて学年でトップクラスになる必要があります。これって「普通」でしょうか?

一方で中学受験の「普通」はどのようなものでしょうか。中学受験生の平均的学力中学、つまり偏差値50前後日能研)の中学校に進学したときの、大学進学の実績を見てみましょう。たとえば、T中学であれば、ほぼ全員が大学に進学し、そのボリュームゾーンGMARCHになります。S中学のように大学付属ながら、内部進学の資格を保持したまま難関大学チャレンジできる学校もあります中学受験をする層というのは全体の20%で、経済的余裕があり教育熱心な家庭になります。そこでの平均となりますので、全体から見たら上位の学力になります

もちろん、中学受験をしたからといって、ただちに学力が上がったり、しないという選択学力が下がるというわけではありません。あくまでもデータからみると、こうなっているということを示しています生存バイアスだという指摘もあるかもしれませんが、中学受験から離脱する割合が高いというわけではありません。

ここまで、データが示す「普通」がどれくらいなのかを示してきました。ご家庭で暗黙的に考えている「普通」とのギャップはあったでしょうか。「中学受験をさせるか、させないか」という問題は「中学受験をさせるか、高校受験をさせるか」という問題であり、親としての子どもにどのくらいの学歴学力教育を期待しているかという問題になります子ども能力と比べて過大な期待を抱くと、良好な親子関係への障害となってしまます。かといって、過少な期待をもって「縛りプレイ」をさせるというのも違うと私は考えます子ども能力に対して親としてどのような環境提供できるのか、この文章がご家庭で考えるきっかけになれば幸いです。

2018-07-03

趣味の一環として「バッド・ジーニアス」を翻訳して気付いたこ

ここ数日増田趣味の一環としての翻訳の話を書いているうちに、いいニュースが飛び込んできた。

昨年現地で公開され、昨年の現地映画売上No.1になった「ฉลาดเกมส์โกง」こと「Bad Genius」が「バッド・ジーニアス 危険天才たち」という邦題9月から映画館公開されることが発表されたのだ。しか日本語版を作っているのがDVD販売に実績のあるマクザムなので、おそらくDVD販売もされるだろう。それなりに話題になる割にはさっぱり日本語版DVDが発売されないこの国の日本語版映画ラインナップへの小さな積み重ねだ。

http://maxam.jp/badgenius/

もちろん現地DVDは公開の半年後くらいに発売されたので自分も発売とほぼ同時に早速海外通販個人輸入し、2ヶ月ほどかけて翻訳した。そのとき留意点を元に、9月に公開される映画字幕チェックポイントを挙げておこうと思う。なお、以下の内容に予告編の内容を超える致命的なネタバレはいれていないつもりだ。

中等教育が6年制だ。

日本だと6・3・3制と言われて中等教育中学高校の2つに別れているのだけれど、向こうの中等教育は6年制だ。中高一貫教育をやっている学校も多く1年生から6年生までが同じ学び舎にいることもしばしばある。もちろん進学率が上がったとは言え義務教育中学3年までなのは日本と一緒なので全てが中高一貫教育校ばかりではないけれど、高校の学年が中学からの通しで数えられるのは同じだ。「バッド・ジーニアス」は高校3年間(+入学時の中学3年のエピソードが少し)の話なので、場面紹介字幕には「4年生」「5年生」等出るし本人自身がそう話す場面もある。それを日本語でどう表現するかはとても興味深い。

通学手段昼ごはん

主人公は高1に進級する際に転入試験を受ける。成績的には合格なのだが本人が入学を渋るという不思議なシーンが登場する。入学を渋るのは決して裕福ではない家庭の事情心配してのことなのだが、ここに通学手段と昼食内容の見積もりが登場する。映画館で読みきれない内容なのでこれはぜひDVDを入手してゆっくり眺めてもいいシーンだが字幕フォローするか迷うセリフとして「バイクタクシー」と「カレーがけご飯2色がけ」が出る。どちらも主人公几帳面さというか細かさを表現するセリフで、前者は最寄り駅から自宅まで歩いて通うことはないという現地事情も含まれているし、後者は現地で屋台メシを食べたことがあるならピンとくる定番メニューでもある。おそらく商業字幕ではどちらも簡略化もしくは省略されると思う。

成績表

日本だと大体のところは5段階評価だろうか。最高が5、最低が1。評定平均はこれを平均する。向こうでは5段階かどうかはわからないが最高点は4だ。だから評定平均4.0は日本語で言うところのオール5にあたる。学校の成績が主な話題になる映画のため評定平均の話は頻発する。自分野良字幕では4.0(最高得点)とカッコ書きしたが、商業字幕ではおそらくオール5、のような表現になるのではと思う。そこで気になるのは最高点ではなく中途半端な生徒の中途半端な点数だ。1点下駄を履かせて表現するのか、そのままの点数にするのか。ここは個人的に注目したい。

校歌

サスペンス色あふれるサウンドトラックの中に1曲、フォークギター伴奏されたナツメロっぽい曲が流れる特に字幕でも歌詞を紹介されなかったしここの歌詞まで字幕化はされないのだろうけど、本家映画制作会社が歌詞を全てTweetしているのを読んだら、架空学校校歌だったらしい。個人的に訳してみたい。

http://twitter.com/gdh559/status/865161419796299776

ครูพี่ลิน

ครู(クルー)は「先生」、พี่(ピー)はこの間も書いたが「先輩」、ลิน(リン)は主人公の名だ。後置修飾なので直訳すれば「リン先輩先生」となるのだが字面で見てもバランスが悪い。自分字幕では「リン大先生」と訳したが、もっといい意訳があるような気がする。この言葉主人公連呼されて気分がよくなる言葉なのだ男性だったら「リン老師」とでもするんだけど女子高校生老師は似合わなそうだし。

マークシート試験

日本試験選択肢がア、イ、ウ、エになるように、向こうの国のマークシートはก ข ค งが使われる。予告編を見ればわかるが、この部分はしれっとA B C Dに読み替えられているし、自分もここはそうしたのだけれど、これカタカナ書きすると、コー、コー、コー、ンゴーなのだ。現地のアルファベット最初から4つ分とはいえ、これを採用した当時の教育関係者勇気に感動した。ちなみに他の映画でもよく試験のシーンは出てくるのだけど、学校普通定期試験でもマークシートは当たり前らしい。だからカンニングやすいとも言えるのだろうけど。

外食の分類

緊張で昼食のラーメンを吐いてしまった男の子が「サーモン食べ放題に行こうか」と誘われて「僕は外食は嫌いだ」と返すシーンがある。カップラーメンでもなければラーメン外食のような気がするが、もしかしたら家の近所で食べるものに関しては外食に分類されないのかもしれない。自分誤訳可能性も含めてここは自分でも見てどう訳するのか興味がある。

子供名前のついた家業

金持ちの息子パットが誘った「家」は、PATTON HOTEL貧乏優等生バンク帰宅したのは「น้องแบงค์(ノーン・バンク)ランドリー」ノーンは「後輩」を意味する敬称だというのは以前書いたとおり。もちろんこれは舞台となった国の貧富の差を如実に現したシーンなのだけど、特に前者が「息子の名前をつけた」ということを字幕で示せるかどうか。示さなくても話の筋は通るし、アルファベットで書かれているか無視してもいいんだけど。

ชื่อเล่น(チューレン)と本名

映画の中ではほとんどชื่อเล่น(チューレン)で会話がなされる。チューレンとはニックネームのことで、今回の場合主人公本名リンラダー、チューレンはリン、と名前の一部を使ったチューレンなので訳してもそれほど違和感はないのだが、劇中で1人チョイ役なのに名前が2通り出てくる人が出てくる。違っていても話の筋はわかるからと言っているとおりに訳すのか、話がわかりやすいよう同じ訳語統一するのか、興味深い。

LINEグループ

途中でうさぎコニースタンプ露出することからも分かる通り、オンラインコミュニケーション手段LINEである集団不正を募るのに既存LINEグループに話を持ちかけるのだが、こういう場面で「LINE」という言葉が出てくるのかどうか非常に興味深い。もともとのセリフでもLINEとは言っていないので無理にLINEと言う必要はないのだ。そのまま「受験友達は30人いるよ」で問題ないしね。ただ、LINELINEでもおま国動画アプリLINE TV」はスポンサードか何かでスタッフロールに出現する。通信手段LINEなのはそのせいかもしれない。

GAT/PAT

日本で言うセンター試験アルファベットからと言って、これをそのままGAT/PATと書かれてもほとんどの人はわからない。何か別の言葉に意訳する必要があるのだけど、そのまま「センター試験」になるだろうか、「大学入試共通テスト」のような一般的名称になるだろうか。

三菱事務鉛筆9800(硬度2B)

別に字幕とは関係ないのだけれど、4902778999042というJANコード(いわゆるバーコード)が出てくるシーンがある。この番号を調べると上記鉛筆がヒットする。直前にペプシコーラの缶がプロダクトプレイスメントされているのだけど、たぶん三菱鉛筆プロダクトプレイスメントではないと思う。ついでに言うとペプシ撤退したのでペプシコーラプロダクトプレイスメントではない可能性が高い。

正直印刷

โรงพิมพ์(ローンピム、印刷所)ซื่อตรง(スートロン、正直)พานิช(パーニット人名)。つまり「パーニットの正直印刷所」という施設が出てくる。何に使われる施設かと言うと、カンニングアイテム印刷に使われる施設なのだ。あまり皮肉Twitterでも少し話題になった。โรงพิมพ์ซื่อตรงพานิชで検索してみるとそれがわかるかもしれない。別にその皮肉がわからなくてもストーリー把握に問題はないため字幕では無視されるかもしれない。

0840126470

謎の電話番号(0840126470)から電話がかかってくるのだが、この電話番号が誰の電話番号であるかは事前に写り込んでいるシーンがある。そこに電話番号を書いている理由を訳さないと、携帯電話番号の形式も違うわけで何の数字だかわからないのだけど、そこまで訳すだろうか。それとも前後のシーンから誰が電話しているかはわかるだろうと訳さないだろうか。

EDGE

携帯電話電波の規格。日本ではLTE(4G)の前は3G、その前はPDCとかcdmaOneとかだった。彼の国ではEDGEだった。そんなに日本で有名な話ではないので、トラブル3G電波が入らなくなるシーンをそのまま「エッジ」と訳しても伝わらないだろう。ここはどう訳すだろうか。

LCC

主人公シドニーから帰ってきた空港LCC専用空港だったりする。劇中で航空機が出てくるシーンはないのだが、なぜか自分の頭にはエアアジアが思い浮かんだ。調べてみると当該の空港からシドニーに行くにはエアアジアが一番安いらしい。とは言え直行便エアアジアを含めて1つもない。別にどうでもいいのだが細かいところが気になってしまうのは良くない性格だ。勘弁していただきたい。

2017-02-07

標準服と称した制服があるが着用する機会は少なく、校則が全くない校風が特徴である

中高一貫教育の利点を生かして高校1年生の段階で高校2年生までの単元をすべて消化し、その後それぞれの志望大学に向けて選択授業制となる。

ttps://ja.wikipedia.org/wiki/麻布中学校高等学校

制服が無い私立中学校 偏差値ランキング | 32校

ttp://www.chu-shigaku.com/list/o_uniform/popular_1.html

http://anond.hatelabo.jp/20170206102543

2015-11-08

中高一貫進化している

兵庫県な某進学校を数十年前に卒業した中年だが。

あの学校、「地アタマがいい生徒が、多数在籍してた」というだけで、学校自体は、そんなにカリキュラムを工夫してなかったんだなあ、と最近思うようになった。

というのは、今子供中学受験を控えていて、首都圏のいろんな中高一貫校説明会を回ってるが、各校の取り組みが、数十年前の某校と、全然違うのよ。

ネイティブ英語教師の在籍なんて当たり前だし、「高校2年の時に、全員が2週間、アメリカホームステイして、アイビーリーグ研究室セッション」なんてのが、

当たり前のように行われていて腰抜かした。

キャリア教育」ということで、社会人OBを呼んできてセッションしたり、或いは医学部志望な生徒のために「医学部体験」ということで、手術室立ち入り体験したり。

中1の4月の時に、仲間意識を高めるために「オリエンテーション合宿」するのが、当たり前になってるのね。

在校中に「論文」を書いたり、ゼミ形式の討論授業なんてのも、当たり前にように行われている。

一方、数十年前の某校なんて、英語教師日本人だけだったし、授業は日本語だったし、修学旅行国内(自分達は九州、上の学年は東北)だったし。

中1の冬休みスキー合宿はあったケド、オリ合宿なんて、なかった。

授業は「一方通行」が当たり前で、ゼミ形式なんて存在してなかった。まあ教室の後ろで有志が放課後ゼミ的な議論やってたりしていたが。

それでも東大100人近く合格できてたから、特に問題なかったのか?

というわけで、この数十年で、すっかり中高一貫教育進化してるなあ、おみそれしました、というのが本音だが、今の母校は、教育どうなってるのかね?

2013-12-09

武雄青陵中の武雄市図書館への対応異議あり

武雄市長物語 http://hiwa1118.exblog.jp/20081898/

確認の結果、武雄青陵中の生徒指導部名のお触れでペーパーにもなっていますが、全時間帯で、飲食コーナーは、保護者同伴じゃなきゃ利用はできないとのこと。それじゃ、スーパーなどの商業施設保護者同伴になるのね。

はい、その通りです。(併設型中高一貫教育校)



あわせて、市立の小中学校を所管する武雄市教育委員会にも確認しましたが、市立の小中学校では、「武雄市図書館商業施設から立ち寄り禁止」なんて指導はしていない。というか、もともと学校では(どんな施設でも)まっすぐ帰宅するようにしてるんですね。だから、青陵中も「道草無しに帰るように」という指導をするのだったら、分かる。

武雄青陵中学校は県立なので関係ありません。武雄市教育委員会??なにそれ美味しいの?



既に生徒が誤解しているように、「武雄市図書館商業施設から立ち入り禁止」

誤解ではありません。



僕は自由を一方的に抑圧することは一番嫌いです。青陵中学校にはもちろん武雄市の子どもたちもたくさん通ってるわけで、こんな学校側の対応子どもたちの図書館へのアクセスの機会を奪われる、あるいは抑止と思われるのは残念です。

尾崎豊のファンなのは分かりましたが、校則はご存知ですか? 居住地関係ないでしょw



私はあくまでも武雄市長ですし、県立の中学校に対して何か言える権限はありません。

炎上商法はやめてもらえませんか。

2011-02-13

好きな人を作ろう?

何時の間にか25も過ぎ、社会人になって新人として扱われない年齢になっていた。

最近、周りの友達のうち何人かが結婚とかしはじめ、すごくビックリした

小学生の時に受験勉強して、三流私立の男子校に入った。

もちろん中高一貫教育中学の時は、同級生とと毎日ゲーセンに行って遊んだ

高校に入ってからネットにふれ、完璧にいわゆるオタになった。

推薦で進んだ大学工業大学でこれまた男友達とつるみ、酒飲んだりダラダラして暮らした。

さらには大学院にも進み、リーマンショック煽りも受けず、そこそこ良い会社就職した

この間全く女性というものに触れずにいたので、会社女の子がいるのにまず戸惑い、仲良くなった同性の同期にも彼女がいて、さらに戸惑った。

で、最近本当に皆彼女作ったり結婚したりしてるのですごく戸惑っている。

大学時代までは全く彼女かいない事とか気にならなかったし、

結婚なんかも考えた事なかった。

だけど最近、友達に、"お前も彼女作れよ"だとか、"結婚考えたりしないの?そろそろ真面目に考えたら?"

と言われ、戸惑っている。

あまりに現実感がない。

それでも最近合コンにも誘われるし、

数少ない女性の知り合いから"あなたに紹介したい友達がいるんだけど"と声をかけてもらうんだけど、

全く意味がわからないのでお断りしてる。

何かそういう食事とか場が楽しめないのだ。

# コミュ症なんで初対面の人苦手。女性は特に。

"そんな事いってたら、絶対彼女できないよ。"

って言われるんだけど、そもそもそんなに頑張って(無理矢理)作るものじゃないだろ。

友達の恋愛見てても、そりゃ最初はいいけど、だんだんお互いわがままになって最後は別れて、また作ってってやる人が多い。

しかもそのスパンが信じられない程短い。

そんな事しても意味ないじゃん。って言うと、"お前は本当少女漫画の読みすぎだよね"と言われる。

# 確かに少女マンがたくさん読んでるが。。。

そもそも、一回あったくらいの合コンとかで、あの子好きだわーってなる人の神経がわからなくて、

そういう場で人を好きになれって言われても無理なんだよなぁ。

だって相手の事わからないじゃないですか

あと、自分自分のこと大っ嫌いなので、あまり人に自分の事を深く知られるのは嫌だったりするので、

自分の事を積極的に売りに行くのも何か違うと思っているのですよね。

かに、一緒に映画をに見に行く相手や、一緒に食事に行ってくれる人って欲しいと思うんだけど、

そんなに頑張って無理矢理好きでもない自分を、楽しくない場所で売り込んで、彼女とか作るべきなんでしょうか?

相手にも不誠実だし、自分も楽しくないです。

#評価してます、されてます感がものすごく嫌だ。

好きな人の作り方がわからいし、そんなに頑張らなきゃいけないのか。

勉強とか、遊びとかなら、とりあえずやってみれば?ってなるけど、恋愛はそうはならない。

バレンタイン前日に、友達にそんな事を言われたので書いてみた。

皆さんはどう思っているのでしょう?

===== 追記 =====

コメント全部に返信したら、量が多くなりすぎたので、以下のページに新しく作り直しました

皆さんどうもありがとうごいました。引き続きコメントなりいただければと思います。

好きな人を作ろう?(コメレス

http://anond.hatelabo.jp/20110214014317

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好きな人を作ろう?(コメレス

http://anond.hatelabo.jp/20110214085656

2011-01-10

就活学歴

やっぱり学歴は強いのかなと思うこの頃・・・

データはなく、所感なのだが・・・

自分は某中高一貫教育に通っていたのだが

周りの友達を見ていると、

やはり一流の大学に進学し、一流の企業就職している人が多い。

その一方で、それなりの大学にいった小学校の時の友人は、

大学4年でいま内定をもらっておらず、

その大学内定率は5割を切っていると聞いた。

この2つのケースを通して、

「良い大学にいけば、良い企業就職でき、良い人生を送れる」っていうのは、

いまだに考えとして根強いことには納得ができるなぁと感じる。

まぁただ、

自分大学の友人でも、就職できずフリーターになる人もいるし、

自分小学校の友人でも、会社作って儲けてる人もいる。

まとめると、

大学まで進学しサラリーマンという道を選ぶのであれば、

早期に学歴を高めて維持することは、

社会的地位・金銭面に関しては)良い人生を送れる確率が【高まる】

っていう感じなのかなと。

自分子供ができたら、中学受験させて、

良い大学にいってもらいたいなと思う今日この頃です・・・

2010-10-18

AO落ちた

今までかなりダメ人生を送ってきた。中高一貫教育校入ったのに学業不振で高校転校するくらいの馬鹿

転校してからも勉強がはかどらず、「大学受験どうにもなんねぇ…」と頭抱えてたところで「AOでうけてみたら?」と言われた。

実際、特定分野(非運動分野)で中途半端な感じだが賞もらったりしていたので「それだったら同じ土俵の上くらいには立てる」と思った。

課題として出された数学物理の問題も個別指導に行って解法教わりながら解いていき、いざ面接に。

しかし課題に関する口頭試問に完全にパニクった。途中で自分が何入ってるかわかんなくなるくらい。

正直この時は「これはもうだめだ…終わった…」と思ったが。

しかしそのあとやった通常の面接では自分の将来、そしてそのために必要な物を分析して、それを学ぶために貴校は最適な場所である。なぜなら~みたいな感じにうまく言えたり、一言アピールで自分哲学語ったり、自分がやってきた特定分野について語ったり。

これはうまく自己アピールできた!これなら入れるかも!!とか思ったりした。

しかも前の席の奴の面接票をチラ見したら各項目(志望理由、将来、etc...)について一行程度しか書いてなかった(自分は枠いっぱいに書いた)ので「こいつが受かって俺が落ちたらありえねーなー」とか思ったりもしてたので会場でたときは結構精神的に余裕もって帰れた。

そして今日、その結果がわかった。不合格

自分の中では「ああ、まあだろうなぁ」と諦観すると同時に「なんて自分は駄目なんだ…」と自己嫌悪する気持ちでいっぱいになった。

しかしある理由でそれは変わった。合格番号を見ると、さっき言っていた前の席の奴は受かっていたのだ。

「結局熱意とかそういうのじゃなくて学力で判別してるの?」と大学か、前の席の奴に対して怒りがいっぱいになった。

そりゃ俺が馬鹿なのはわかってる。しかし、熱意では負けてないと思っていた。小学生時代からずっと関わり続けていたネット情報工学に対する熱意で負けるわけがないと信じていた。自分には他に何も無い、とまで思っていた。

だからこそAOなのだ。一応近しい分野での多少の実績と熱意を武器に。学力ダメだから、AO受けたのだ。

そして結果はご覧の有様だよ。熱意において絶対勝った、と思っていた相手に負けたのだ。怒りを感じ無いわけがない。

書き終えた今は「結局俺の熱意と人生はなんだったんだろう」と思っている。

ネットに費やし続けた8年間近く。関連分野に費やした6年間。そして高校転校してからの日々。あるいは中学入ってからの日々。

ネットに対しての熱意は否定され、分野での実績は否定され、そして青春時間を駄目にしてしまった。

あまりにも自分時間無駄に費やしすぎた。もう矯正不可能なのかもしれない。

しにたい

2009-01-09

http://anond.hatelabo.jp/20090107103438

派遣村の件を、中高一貫教育の「はてな学園」に置き換えてみる。

高等部学力の低下が問題視されており、ある日赤点の生徒を退学処分にすることにした。

赤点生徒の中には、遊び呆けてて勉強しなかったDQN生徒も含まれてるし、

中途入学でこれから頑張ろうとしてた生徒もいるし病弱な生徒もいた。

でも思った以上に赤点生徒が出ちゃったため、理事長はびっくり。

以前から「赤点は退学にすることもあるよ」とは知られてたものの、

本当に退学になった生徒からは「学習の機会を!」と要求されている。

こんな事態に対してもともと優秀な生徒は「あらそう…大変だなぁ」と同情的(でも他人事)。

必死で勉強して赤点脱出してた生徒は、「おい復学アリかよ!」と大反発。

そして中等部学生が、「退学イクナイ」「不良が放出されたら喧嘩始めるかも」と擁護しだす。

まあ理想としては等しく学習できる機会があったほうがいいんだろうけど、

勉強しないと退学」という規範めいたものは、人の努力を喚起するのだとも思う。

 
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