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はてなキーワード: 研究員とは

2018-07-18

ジュラシックワールド2見たよ

何だろうね。一言で言うと「めっちゃ金かけたるろうに剣心」みたいだった。

何のことを言ってるかと言うとさ、るろ剣映画版ってさ、1は評判いいんだけど、

2以降ってあんま評判よく無いじゃん?

あれの理由ってさ、よくある漫画原作実写映画でさ、めっちゃ説明するじゃん。

病的に説明しすぎなのがだいぶ大きいと思うんだよね。

例えば、るろ剣2でどっかの村で誰か死んだ所に弥彦が遭遇するシーンなんだけど、

あれさ、2回やるよね。一回の映画で同じようなシーンを2回やるよね。笑かしにきてるやろアレ。

あと、主要人物ですぎ問題

アベンジャーズとかさ、もうそれがお家芸でかつ、何連作スピンオフも無数に出して深み出せるならいいけどさ、

たかだか映画の2時間だけに剣心、弥彦左之助、薫、あおし、なんかずっと笑顔のやつ、火傷男、お坊さん.....etc....

短い時間で出過ぎやろ。漫画見てだいたい知ってたからまだいいけど、

あの映画でアオシ初見の人とか、まじで狂人しか映らんやろ。

一作目のウドじんえさんは完全に狂人からアレはよかったね。こきおろしてるけど、一作目は名作だと思うよ。

あとはあれだな、その人物過去が見えない問題

ワールド話題に戻っちゃうけど、いやむしろそっちが本題なんだけど、

ヘンリー・ウー博士っていう恐竜現代再生させたすごい人が出てくるのね。

その人ってワールド研究所長としてシリーズにほぼ皆勤なのよ。

所長だよ?所長。

単純にすごい成果出しただけならイチ研究員何だけど、所長だよ。所長。

何だけど、なぜか裏の世界の住人みたいな立ち位置なの。

おかしく無い?????????

何で?????

すごい功績残してるのにその状態って何なの?

恐竜再生第一人者としてさかなクンばりに人気者になるはずなんだけどおかしいよね?

で、ウー博士は劇中で無力な女性にこう吐くんだよな。

「お前、それやったらどうなるかわかってるよな?」

前後省くけど、チンピラすぎやろ。

まあこんな感じで、現在立ち位置や功績からしてそんな行動をとるとは思えない人たちがイキナリ屑化してるんだよね。

悪役だからってそんな短絡的な人間いるわけないじゃん。

パーク時代人間描写説得力あった、恐竜の生態をちゃん研究しているからなのか

人間の行動や思考ちゃん論理的に組み上げた脚本じゃないとせっかく演出しているのに、

どちらか一方が陳腐に見えたら映画全体がギャグに見えてしまうんだよな。

そこらへんは、他のハリウッド映画とは一線を画したシリーズだと思ってたんだけどなあ。


そんじゃーねー。

2018-07-11

国家運営シミュレータが利用されないのはなぜか

経済でも災害でもシミュレータはあまり利用されていないように思える。

1つの大きなシミュレータを用意し、国家公務員研究員によって、日々精度が上がるようなデータパッチを当て続けるのはどうだろうか。

プルリクと、国会でのレビューの後に反映される。

2018-06-19

anond:20180617202633

理系研究職だけど、婚活パーティいったほうがいい!?

年収400万とか、期限付きの研究員がほとんどだけど。

2018-06-04

佐川氏の退職金学振DC二十人分

理財局佐川氏の退職金は4990万円らしいですね。

佐川氏の退職金 513万円減額 財務省 | NHKニュース https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180604/k10011464271000.html


一方で「優れた若手研究者に(中略)研究に専念する機会を与える」ことを目的として日本学術振興会採用している特別研究員-PD支給額は月額362000円、年間で約434万円になります

日本学術振興会特別研究員-PD 平成31年度(2019年度)採用募集要項 https://www.jsps.go.jp/j-pd/data/boshu/pd_yoko.pdf


単純計算で、佐川氏の退職金学振PD十人に一年支給される額に相当するということですね。

もちろん学振PDには研究費補助も含まれているので正確に十人分まかなえるわけではないですが、それにしても七人や八人分にはなりそうな金額です。


大学院生対象としたDCの月額はより低く、年額240万円となっています佐川氏の退職金の五パーセント程度です。


研究機関研究費も苦しい状況が続く中で、国内研究者志望者はほとんど例外なく学振研究員への採用を志望し、学振DCPDは駆け出し研究者にとっての試金石であると同時に貴重な生命線でもあります

日本学術振興会文部科学省下部組織であり、学振研究員の予算財務省から物言いを経て決定されています

当然研究者としても、スポンサーたる関係省庁のことを常に意識しながら研究申請しています


研究者たちが日本学術振興会文部科学省、ひいては財務省の顔色を窺いながら申請書や報告書作成している一方で、当の財務省では職員たちが公文書改竄し、責任者DC二十人分の退職金を受け取っているわけです。


公文書改竄という事件は、単に虚偽を報告し事実隠蔽したということ以上の深刻な意味を持ちます

官僚が我々私人よりも大きな権限を与えられているのは、彼らの行動が法によって規定されているからです。

国家システムの一部として法により支配されているからこそ彼らは行政行為を許されているのです。

公文書を適切な手順を踏まずに改竄したという事実は、官僚が有するべき行政としての正統性を揺るがす大問題に他なりません。


もちろん佐川氏の退職金剥奪しろと主張するつもりはありません。

彼の容疑(公文書偽造罪になるのでしょうか?)については刑事裁判によって解明されるべきであり、罪が認められた場合には法によって定められた罰のみが与えられるべきです。

行政に対して正統性を求めるならば、刑罰に対しても正統性を求めるのが然るべき筋というものでしょう。


ですが、研究者を目指している(半ば「いた」になりつつありますが)身としては、感情論としてどうしても思ってしまうことがあります













はーーーーーーーーーーーーーーーーーアホくさ

科学予算は好き放題削るくせにお仲間の退職金はポンと出すんかい

こっちはヒイコラ書類を書いて、目を皿にして書き損じが無いか気を揉んで、くじ引きみたいな倍率の選考で三百万や四百万もらえるかどうかで一喜一憂してるというのに、財務省では公文書を好き放題改竄した挙げ句に何千万ももらってるのか

バカバカし しょーもな やってられんわこんなこと


日本アカデミックの将来が明るいことを祈ります

2018-05-27

国研研究者をやめて教員になる

国研というのは全く世間的に知られていない。

国立研究開発法人。昔は独立行政法人だったが、研究機関であるものだけ数年前に名前を変えた。小保方さんで有名になったあの理研も国研だ。

何をやっているところかというと、要するに、大学のセンセ程度に研究ができる人を捕まえて、100%公的研究、世の中の役に立つ研究、に従事させる機関だ。

博士号を取った時、企業就職は全く頭に浮かばなかった。国からお金をもらって博士号取得の学費生活費を賄っていたので、お国に貢献したい…そう希望を持って国研の任期付き研究員になった。国のために働いて国のために死にたかった。

が、結局、任期付きなので任期が切れたら終わりだった。任期なしになれるように努力はした。業績も出した。すごい頑張ればもしかしたら任期なしになれたかも?

が、ここで業績を出すことが本当に国のためになってるのか分からなくなってきた。

一昔前、任期付きが一般的でなかった時に任期なしで採用してしまった研究者がいた。もちろんスーパー研究者もいるが、多くは研究能力を失って、適切とは思えない仕事を割り当てられていた。研究能力が高いのは30代まで。それより後まで前線で戦える人はわずか…イチローみたいな例外だけだ。

年齢別の分布を見ると、研究能力は低いがテニュア持ってる研究者を生かすために自分たち若手は任期付きになっていて、任期なしになれるかどうかは業績よりも、上が詰まってるかどうかによる。そりゃ圧倒的業績があれば任期なしにはすぐなれるだろうから、圧倒的業績を出してないお前が悪いといえばそれまでなのかもしれないが…

結局、国研で任期付きで働いても国のためにはならず、昔入った任期なしの人を生かすことにしか貢献してない気がしてきた。要は、研究採用失策の穴埋め要因?そう思ったら、急速に労働意欲を失った。

研究能力が一番高いのは30代までなのに、その貴重な自分時間を、組織採用失策のためだけに使うのか?

もちろん、自分も将来研究能力を失う可能性はある。だが、大学教員なら、将来、研究能力を失っても教育を頑張ることができるし、自分が率先して教育を受け持って、将来の若手の先生教育負担を減らすこともできる。その方がまだ、生産的に思えた。

から国研やめて任期なしの大学教員やる事にした。国のために死ねなかったことが心残りだ。

2018-05-18

anond:20180518014921

現役のピペドです。

誰かミュータント洩らしてラボ停止にならないかな、とか、最後系統引継ぎのときにラベルぐちゃぐちゃにしてやろうかな、などの空想をすることが増えた。

厳しいことを書くけど、こういう非合理的思考に取りつかれる人間自然科学には不適格だ。

これまでの教育が全く身になっていない。個人的には即刻退学して欲しいと心から思う。

名古屋大学Tgシロイヌナズナ漏れときは随分な騒ぎだったんだぞ。

君の人格否定するような言動をする教員には問題があるかもしれない。

それで先生告発するとかぶっ殺すとかならまだわかるが、草を逃がそうなんて頭狂ってるとしか思えない。

軟弱が下衆の肥やしになっているのは嘆かわしい限りだ。

 

おれのラボでも君みたいな学生は毎年現れる。心底同情する。

先輩のデータ取り代行をさせられているなら、一般的な状況なら断ってよいと思う。

どうせ、教えてもらった分は働けとか言われるんだろうけど、先生がモノ教えるのは当たり前だ。

ゆとりとか情熱とか関係なく、君は君のやるべきことをやるだけだ。

 

アドバイスを2つしてみる。

研究モチベーション回復に効く方法存在する。先輩や研究員は知っているので、必要なら聞いてみるとよいと思う。

学部生なら、昔使ってた教科書を読んでみるのが意外と面白かったりする。高校のでもなんでも見返してみると色々知ってる分、行間が読めるようになってて面白いという気持ちを思い出せる場合がある。

それからメンタルヘルスに不調を抱えた場合でも、学校カウンセリングを利用してはいけない。相談の内容が教員に筒抜けになることがある。

わず普通病院にかかるべきだ。SSRIは意外と効くので、おすすめだ。

 

PCRが終わるので、この辺で。

グッドラック

2018-05-17

anond:20180517194401

当方勉強キチガイです(現在研究員として勤務中)。

気持ちいいことがある」から勉強する」のは「勉強キチガイ」ではなくて、

勉強のもの」が「気持ちいい」から勉強キチガイ」なのです。

要するに、知的好奇心一般人と比べて遙かにいから故の「勉強キチガイ」なわけで。

自分の専門の勉強も大好き。

専門外の勉強も大好き(というか、近年はこっちの方が面白い)。

もちろん、アニメも見るし映画も見るし小説も読むしゲームもやり倒す。

家に帰ったらニュース番組はしごをしつつ、

ネットニュースを完全網羅(もちろんはてなも)。

それでも知的好奇心が満足することはない。

てなわけで、そういう勉強キチガイもいるのです。

2018-05-06

研究者としての評価をまとめたよ

誰もまともな研究者としての評価方法を書かないので、研究者としての評価方法をまとめておいたよ。

学生指導教員研究室ゼミを選ぶ際の基準にもなるし、研究者簡単評価できるよ。

分野の違いもあるけど、それを関係なく選べるものは*をつけておいたよ。

文系理系関係ないけど、文系の中には絶対に当てはまらない分野もあるけど、その分野に進むのはおすすめしないよ。

東大にも京大にも無能な人もいれば、地方国立大学私立大学にもすごい有能な人もいるよ。

でも、指導教員を選ぶときには、とりあえず、この基準で選んでおいて、合わないと思ったら、迷わず指導教員を変えたらいいよ。

評価基準

Highly Cited Researchers*

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(これより上に一つでも当てはまれば、無条件で有能だよ。探すのすら大変だよ。)

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Google Scholar Citationsで被引用回数5000回以上 (または、ResearcherIDで、被引用回数3000回以上)

Google Scholar Citationsでh-index30以上 (または、ResearcherIDで、h-index20以上)

CREST研究代表者

科研費特別推進研究研究代表者*

科研費基盤 (S) 研究代表者*

科研費学術領域代表*

高被引用論文 (被引用数上位1%) 10本以上*

PhDを取ってテニュア仕事をしているOBが5人以上*

学振特別研究員取得者のOB10人以上*

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(これより上に一つでも当てはまれば、かなりおすすめだよ。できれば複数当てはまると嬉しいよ。)

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Google Scholar Citationsで被引用回数2000回以上 (または、ResearcherIDで、被引用回数1000回以上)

Google Scholar Citationsでh-index20以上 (または、ResearcherIDで、h-index10以上)

科研費基盤 (A) 研究代表者*

科研費若手 (A) 研究代表者 (最近なくなったけどね) *

さきがけ研究代表者

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(これより上に一つでも当てはまれば、まあ合格だよ。博士を取って、10年以内にはどれかはクリアしたいね。)

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科研費基盤 (B) 研究代表者*

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(これより上に一つも当てはまらなければ、本当に止めておいたほうがいいよ。)

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2018-03-30

anond:20180330144213

元増田の分野を知らんけど、「研究を生かして民間へ」というと、もう分野しだいとしかいいようがないよね。

おいらの分野だと全くない。

専門を捨てて、となると、肩書きばかり偉そうで歳はとってるし、新卒とったほうがマシだよね、ということになるんだろうね。

ってことで、オイラ場合宮廷助教のあとは、非常勤講師バイトの組み合わせでカツカツの生活です。

(無給の研究員名義を残してもらってるので、オンライン論文を読むぐらいはできるし、全く不幸というわけでもないのかな、とは思ってる)

2018-03-03

ネット高校の先輩を見つけた

悪趣味だけど、小中高の頃の同級生や先輩の名前ネット検索したりする。

ありふれた名前だったりするとまず見つからないが、「名前+◯◯市」で検索するとたまに本人に行きつくことがある。

まれに有名企業に勤めていたりする人もいるが、たいていは地元公務員になったり家業を継いだりして堅実に暮らしている。

今日検索したYさんはなかなかの大物だった。

Yさんは学年が一つ上で、同じ部の先輩だった。

成績は学年でトップクラスしか美人だったのでみんなの憧れの的だった。

東大なみの難関女子大合格したところまでは知っていたが、今回わかったことは、東大大学院卒業某国留学して博士号取得、さらに別の某国の高等研究院の客員研究員をつとめ、著書も何冊かあるということ。

写真も出てきた。ちょっと老けてはいるが確かにY先輩だった。

会う機会は無いだろうけど、今後もますます活躍されると良いなぁと思っている。

2018-03-01

裁量労働制

もう適用されている私はどうでもいいので、あまり見てないけど、なんか国会裁量労働制の平均労働時間で揉めてたらしい。

私は裁量労働制適用されて働く研究所主任研究員だ。

ここ最近の月当たりの勤務時間は130hくらいなので、裁量労働謳歌してる組になるのか。

他の業種は知らんけど、研究所場合は成果上げ続ける人は、好きで仕事してたり、プライベートでも同じ様な研究をしてたりする。

こうなってくると仕事プライベート区別がなくなってくるので、裁量労働適用すればいいし、そういう人は残業つかない分は昇格で補えるので適用しても問題は生じないと思う。成果に見合う評価が貰えなければ転職すればいい。

しかし末端の人件費を削りたい経営者意図を反映すると、多分、単に給料が下がる

それが悪いとは思わないけど、怒る人は多いだろうな。

2018-02-28

バカマツタケの普及は現実的

2018年2月28日、こんなニュースネットを駆け巡った。

マツタケ近縁種のバカマツタケ 人工栽培に初成功 良食味生かし有利販売へ 奈良県

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180228-00010000-agrinews-bus_all

さて、研究成功マニアックきのこ話題になったことに喜びつつも、記事の内容にひとつひとつツッコミを入れてみる。

マツタケと近縁種のバカマツタケの人工栽培に初めて成功したと発表した。

培養菌糸を苗木に感染させ植林する方法マツタケホンシメジ、ショウロ等で同様に研究成功例があるが、それを「人工栽培」と定義できるかどうかは微妙。これが正しいとマツタケも「人工栽培」に成功していることになる。

・やや小ぶりでマツタケ程度の大きさに育つ。

実際にバカマツタケを見たことはないが、図鑑や人から聞いた情報から察するに、だいぶ小ぶりだと思う。1本あたりの平均重量は1/2〜1/3程度ではないかもっと小さいかも)。おそらく身もマツタケほど締まっておらずボリューム感はあまり無さそう。

2016年11月に約10本植え、菌糸などの塊「シロ」を3本で確認1710月きのこ1個が発生した。

感染率は30%、1年かけてたったの1本のきのこデータの蓄積がなさ過ぎてなんとも言えないが、今のところ実用化できるレベルには程遠い。野生化ではそれなりに珍菌だと思うので、もともと感染率の低い(広葉樹は他の菌などの競合も多い)可能性は否めない。となれば、まだ本家マツタケのほうが期待できそうだと感じる。

技術マツタケへの応用も期待できる。

マツタケのほうが既に膨大な研究蓄積がある。(それでもほとんど実用に至っていない。)どのあたりが応用可能なのか謎。

・同センター森林資源課は「広葉樹を生かし、収入増加や荒廃した里山の手入れを兼ねた栽培につなげたい」と普及に期待する。

そりゃあ税金無駄仕事していますとは言えないだろうけど、「普及に期待する」というのはちょっと盛り過ぎ(笑) 典型的新聞屋の作文なのだけど。

仮に普及したとして、発生時期は日本国内だと雨と虫の多い梅雨〜秋にかけてになる。野生のきのこは極端に日持ちが悪く、食べようと思ったら地中から顔を出したその日のうちに収穫しないといけない。(ちなみにそれでも120%虫が入っている。)悪くなると食味が落ちるばかりか中毒危険性すらある。(過去に古いマツタケを食って人が死んだ事例がある。)

というわけで一般スーパーなどでの流通不可能。余談だが、道の駅等の直売所は利用しないほうがいい。品質はばらばらだし、下手したら有毒のものも混じっている可能性がある。(素人が手を出すもべきものではない)乾燥品なら、もしかしたら流通可能かもしれない。食味はいい的なブコメがあったけど、菌床等で工業的に生産できない生きのこは、高温多湿の本国では(乾燥したヨーロッパとかだと多少事情は違ってくる)まず食味が落ちる前に流通にのることができない。

# 最後

というわけで、普及はどう考えても無理ゲーやろ!と冷静にツッコミを入れつつ、バカマツタケの植菌に成功したのはすごい。えらい。バカマツタケ名前(と学名;Tricholoma bakamatsutake)の認知が広がるのは嬉しい。

ようやく陽の目をみた bakamatsutakeと名付け親研究者培養と植菌に成功した研究員に賛辞を贈りたい。(ちなみにマツタケ学名も:Tricholoma matsutake である。)

2018-02-20

博士増、生産性向上に結びつかず の記事いくらなんでもツッコミどころ満載な件

日本企業博士号取得者の採用を増やすと、逆に生産性が下がるとする分析日本経済研究センターがまとめている。

一人前の研究者とされる博士人材日本では、企業終身雇用制などに縛られて人材を使いこなせていない可能性や、大学企業研究現場で役立つ人材が十分に育っていないことが考えられるといっているが根拠となるグラフいくらなんでも以下のものだった。

https://www.jcer.or.jp/policy/policy-proposal/detail5316.html

どうみても疑似相関です。ありがとうございます。これで相関や関係を論じられるわけななんてないだろう。もっと丁寧に変数関係性を立証したうえで、議論するべきでは?

使っている変数根拠となっているのが、博士号取得者・労働生産性鉄鋼業生産でのみ相関を見ているがいくらなんでも中間変数やらの議論が抜けすぎているのではないか

この研究で組み立てるとすれば、博士号取得者が増えたことでどういった影響あったか総論的にまず見ていく必要があるのではないか

そして比率博士号取得者をやっているが、これから労働生産性全体まで波及して影響を及ぼすなんて無理だろう。

注1 匿名はてな画像乗っけるやり方がわからなかったのリンクのみ

注2 匿名卑怯だというのならば、是非ともこの件はデータ分析関わる博士として身分を公開して議論を行いたいため著者らと話をしたいところである

注3 関わっている研究者を見たところそれっぽい人はいるのだが、本当にこれちゃんと読んだうえで議論しているのだろうか。主執筆者と思われる主任研究員、福主任研究員の方は博士号を持っていないようだ。まぁ無くても研究論文は出せるから良いとは思うが流石にちょっとなぁ・・・

2018-02-17

ショートショート

藤井六段に纏わる新説 ー

アメリカとある研究所

重力波観測装置が、

異常な数値を示した。

研究者の調べによると、

日本東京の方角から

奇妙な波動放出されているらしい。

興味を持ったCIAの局員が、

日本調査を始めた。

「うーん、どうやらこの重力波日本中学生棋士フジから放出されているようだ」

結局、原因は不明であったが、

手ぶらで帰るのも癪なので

対局の様子を動画に収録し、

本国研究機関に送った。

数日後、

解析した研究員は衝撃を受けた。

「なに!フジイの周りだけ時間が逆に進んでいるぞ!」

研究員の主張によると、

藤井六段は、我々の時間感覚で言う、

未来から過去に向かって、

移動しているらしい。

行動も全て逆になるため、

本人も周囲も何も違和感は感じない。

出前弁当を食べているシーンは、

本人からすると、口から吐き出して

盛り付けしているのだ。

勿論、将棋についても

自身勝利している状態から

初期配置に戻しているだけ。

「世紀の大発見だ!」

研究者はそう呟いたものの、

どうやって証明するべきか

未だ検討がついていない。

2018-02-01

雇い止めされた大学教員研究員運輸業をやればいい

いやまさか雇い止め問題で騒ぎながら、実際に死人があふれている運輸の労働問題を見向きもしてないやつはいないよなあ?

大学教員研究員、それで何人死んだんだ?」

2018-01-24

はだかの細胞

ある大学教授昔々あるところにある大学教授がいました。その大学教授は誰も見たことがないような新規発見を求めていました。

遠い国のライバル大学教授達のとの競争は熾烈でした。

どうしても、大きな大きな成果をあげることが必要となっていました。

ですが、その王国研究費が減っているからでした。

王様がもう金にならない研究はやめてくれ医療工業に役立つ研究だけをやってほしいとイッテいました。

ウナギを増産できるようなこと、臓器を作れるような研究になら研究費をやるが、と。

その研究室にこの細胞はこの細胞存在愚か者には認知できない細胞ですどうか

ある研究室研究員がやってきました。この細胞は、愚か者には解釈できないデータです。

大学教授には、解釈できませんでしたが王様へは報告して研究費を出して貰わなくてはなりません。

私の研究は進んでいます

継続して、研究費をお願いします。

その王国では、有為人材が現れることも、子供の数が増えることはなく、王様は困ってしまいました。

2018-01-15

anond:20180115173637

でも臨床医としての経験は年齢に比して著しく少ないのだから

医学生命科学生物学系の職業研究員ぐらいしか職の口が思い浮かばないよ?

2018-01-12

[] 日本で見つかった「国宝級中国陶器」は本物か、偽物か?

原典:日本發現的「國寶級中國瓷器」是真是假? 日經中文網

日本で見つかった「国宝級中国陶器」は本物か、偽物か?

2017/06/26

日経中文網 特約コラムニスト 張石

2016年12月20日、日本のテレビ東京系のテレビ番組「開運!なんでも探偵団」で「衝撃的なニュース」が報じられた。番組始まって以来最大の発見として、世界で4個目となる中国宋時代の陶器「曜変天目茶碗」が発見されたというのだ。番組の中で、日本の著名な美術鑑定家の中島誠之助氏は、「12~13世紀中国南宋時代に福建省の建窯で焼かれた『曜変天目』に間違いない」と述べ、2500万円の価値があるとした。

曜変天目茶碗とは

曜変天目茶碗」は中国の宋時代に作られ、その窯は建窯と呼ばれた(歴史的には建陽窯とも呼ばれる)。現在の福建省南平市建陽区水吉鎮にある。この茶碗は釉薬が焼成の過程で流れ落ちて厚く溜まり、一部は凝集して滴を作る。この滴の周囲で特殊な窯変反応が起き、七色に輝く光彩を生じる。その輝きはまるで夢幻かあるいは変化する気象のようで、色鮮やかな霞をまとっており、神秘小宇宙に輝く星空のようだ。この種の茶碗が焼けるのは極めてまれな偶然によるもので、一説には窯変過程でこのような効果が生じるのは数百万個に一個ほどと言われる。現在世界に存在する完全な「曜変天目茶碗」はわずか3個で、東京静嘉堂文庫京都大徳寺龍光院大阪藤田美術館が所蔵し、すべて日本の「国宝」に指定されている。中国には現在「曜変天目茶碗」の陶片が1点あるのみだ。

天目茶碗は宋代に制作され、その生産は元時代の初期まで続いたが、以後は二度と作られていない。中国では明や清の時代に曜変の再現が試みられたが成功しなかった。日本では江戸時代から再現が試みられており、美濃や瀬戸で「白天目」などは生産されたものの、「曜変天目茶碗」の再現には至らなかった。1974年、日本の化学者安藤堅は48歳で、それまで定収入が得られていた仕事を辞め、高級住宅も売却して「曜変天目茶碗」を再現するための研究を始めた。彼は貧困の中で困難な研究を続け、ついに1977年に古代の「曜変天目茶碗」に似た最初の作品を焼くことに成功した。安藤に続いて、日本の陶芸家の林恭助、桶谷寧、長江惣吉や中国人間国宝国家級非物質文化遺産建窯代表伝承人)である孫建興らが曜変に似た作品を作っている。

曜変天目茶碗」の鑑定が日本で大論争に

番組の放送後、徳島県教育委員会はこの茶碗を県文化財に指定するための調査計画した。

しかしここで、日本の陶芸家や専門の研究者から曜変天目茶碗である」という番組の鑑定に対して疑問が投げかけられた。愛知県で古くからの窯が多い瀬戸市に住む陶芸家の長江惣吉氏は家業の陶工を継ぐ9代目で、父親の曜変天目研究を継承している。彼は父の業績を引き継ぎ、「曜変天目茶碗」の再現に一定の成功を収めた。1996年以来、中国を28回も訪れて建窯の研究を行っている。中国では中国科学院上海珪酸研究所と連携して陶磁器の国際研究会にも参加し、中国の陶磁専門家に友人も多い。中国古陶磁の再現についても意見交換を行っている。その長江氏が番組に異議を唱えたのだ。彼はインターネットで、福建省周辺で作られた「曜変天目茶碗」の複製品を購入し、これが番組の認定した「曜変天目」と出所が同じだと考えている。

「この茶碗には顔料(スピネル顔料)が使われています。この顔料ヨーロッパ18世紀に発明されたもので、曜変天目が作られた宋代(12~13世紀)には存在しません。ですから、こういった顔料が宋代の茶碗に使われることはありえません。この顔料の主な成分は、化学的に製造されたコバルトクロムセレンカドミウムです。これらの元素が多く含まれていれば、例の茶碗を分析すれば各々の顔料部分からこれらを検出できるはずです。これらの元素は完全に天然原料から作られた当時の建盞には全く含まれません。仮にこれらの元素が天然原料に不純物として含まれていたとしても、その量は 0.01% 程度にしかなりません」

「曜変の光彩はオパールのように、見る角度が変わると光彩も変化します。非常に美しく、人を魅了するものです」

「いわゆる「曜変」という言葉の意味は、輝きが変化するということです。(長江氏がネットで購入した茶碗を示しながら)しかしこの茶碗は、単に青・緑・赤の顔料が発色しているだけです。この種の茶碗の場合、釉薬の成分(リン酸)の関係で、顔料釉と白濁釉にわずかな光彩が出るのみです。曜変の明るい光彩とは比べ物になりません。私がネットで買った茶碗を番組の茶碗と比べると、赤色の内側部分がよりはっきりしていて白い部分はありませんが、これは顔料で描くとき方法の違いや白濁釉と顔料の濃淡の違いによるもので、実際のところはどちらも同じですよね?」

長江さんは後で筆者に述べた。

「あの茶碗は中国の福建ではどこでも見られる商品です。「曜変天目茶碗」に似ていると言う人もいるかもしれませんが、これは偽物として作られた物ではなくただの商品で、非常に安い値段で売られています。番組の中でテレビ東京はあの茶碗を宋代に作られた「曜変天目茶碗」だと説明しましたが、これは「鹿を指して馬だと言う」ようなものでしかありません。」

中国陶磁史と中国陶磁考古学の分野で世界的な影響を持つ権威である沖縄県立芸術大学教授森達也氏も、筆者の取材に対してこう述べた。

「少なくとも「曜変天目茶碗」ではありません。12~13世紀製造されたという可能性も非常に低いものです。」

筆者がその理由を尋ねると、森達也氏は以下のように述べた。

「1. 日本国内には3個の「曜変天目茶碗」があります。私は杭州で出土した「曜変天目茶碗」の破片も手に取って見たことがあります。「曜変天目茶碗」の外側にはテレビ東京の番組の茶碗のようなはっきりした模様はありません。

2. テレビ東京の番組の茶碗に見られる模様は雲のようですが、これは曜変天目の模様とは全く異なります。本物の「曜変天目茶碗」の模様は白くて丸い斑紋で、その周囲には虹のような色鮮やかな光芒が出ています。

3. テレビ東京の番組で鑑定された「曜変天目茶碗」には、茶碗の底に「供御」という二文字があります。確かに建窯の窯跡では「供御」と書かれた陶片が見つかっていますが、割れていない完全な陶磁器でこの二文字が刻まれたものは世界中で一つも見つかっていません。模倣品でこの二文字を刻んだものは数多く存在します。テレビ東京の茶碗は本物の「曜変天目茶碗」とは全く異なるものですが、最近中国流行している模倣品とは非常によく似ています。」

森達也教授さらに述べた。

テレビ番組としては劇場的な効果さえあればよく、科学的な研究は要らないのです。あの茶碗が日本の3点の国宝と同じであるなどというのはナンセンスな話ですが、陶磁器科学研究を行っている人々からすればこれは非常に残念なことです。」

この論争は中国にも広がっている。中華陶磁芸術設計大師の資格を持ち、国家級非物質文化遺産建窯代表伝承人(日本の人間国宝に相当する)でもある建窯陶磁研究所所長の孫建興氏は、「曜変天目茶碗」を再現し建窯を再び曜変の産地とする事業に40年にわたって取り組んでいる。彼はこれまでに黒釉の天目茶碗や黄(赤・青・金・銀)などの兎毫盞、異毫盞、虹彩(金縷、白点)、鷓鴣斑、鐵銹斑、毫変、国宝油滴、金(銀、虹彩)油滴、黄天目、蓼冷汁、灰被、玳瑁、柿紅、虹彩、金(銀)彩文字、木葉、窯変、曜変天目などの一連の作品を作ってきた。彼が長江惣吉氏に送ったメールで、彼は述べている。

「これは曜変の偽物で、現代に焼かれたものです」

筆者も電話で孫氏と長時間話をした。彼は筆者にこのように述べた。

テレビ東京で放送された茶碗はせいぜい数年前に作られたものです。」

新聞や雑誌で真贋論争が過熱した後、この「曜変天目茶碗」の所有者は茶碗を奈良大学文学部文化財学科教授の魚島純一氏に渡し、分析を依頼した。魚島教授は蛍光X線装置を用いて茶碗表面の色の部分を分析した。

魚島教授物質に含まれている元素を検出できる蛍光X線分析装置で、茶碗表面の各色にX線を照射して元素の種類と量を測定した。その結果、アルミニウムなど10種類の元素を検出したが、化学顔料に使われる元素については発色に影響しないほどわずかな量しか検出されなかった。

魚島教授は述べている。

「X線分析の結果、表面のどの色の部分かによらず、検出成分はほぼ同じであった。このことから、茶碗に使われている釉薬は1種類であると考えられ、この分析結果からは茶碗が偽物であることは断定できない。」(《德島新聞》,2017年2月28日

一方、長江氏は筆者に対して次のように述べた。

「魚島教授は、釉薬の発色に影響するだけの量が検出されなかったため、判断ができないと言っている。であれば、魚島氏は最低限どれだけの量が含まれていれば発色に影響するのかを具体的に言った上で、分析の結果その最低量を下回っていたことを示さなければならない。しかし、魚島教授データには下限値の数値も書かれていないし、彼が分析で得た数値も書かれていない。よって彼の判断には根拠がない。」

日本の複数メディア報道によれば、その後、茶碗の所有者から茶碗についての資料が提供されないため、徳島県文化財指定のための調査を中止した。

なぜ「曜変天目茶碗」の鑑定は論争を引き起こしたか

私自身、「開運!なんでも鑑定団」は好きな番組だ。自分も中国の古陶磁を蒐集しており、骨董の鑑定について10年近く独学で学んでいる。浅学ながら陶磁器の本や文章なども執筆してきた。私は中島誠之助さんの陶磁器鑑定、特に日本の陶磁器鑑定については相当の経験をお持ちで深い造詣を有していると思っている。

だが、中島さんと彼の鑑定についてはともかく一般論として、一人の鑑定士の鑑定範囲が日本だけでなく海外をもカバーして、なおかつ正確であることを求められるというのは、鑑定士にとっては間違いなく一種冒険と言ってよい。陶磁器は全世界に存在し、最古の陶器は数万年以上の歴史を持っている。一人の鑑定家が古今東西全てについて完全に判定できて一度も間違えないなどということが可能だろうか? 一度間違えればその後も間違いの危険は存在するのだ。

「荘子」で述べられているように、「吾が生や涯(かぎり)有り、而(しか)も知や涯無し。涯有るを以て涯無きに随(したが)うは、殆(あやう)きのみ」(我々の人生は有限である。しかし人間の知は無限だ。有言の身で無限のことを追い求めるのは危うい)なのだ

このことは、最も権威ある陶磁器研究者であっても忘れてしまうことがある。例えば、1959年国際的に知られた陶磁研究専門家で日本陶磁研究第一人者でもあり、当時日本の文部省の技官として文化財専門審査委員を務めた小山富士夫氏が、「永仁の壺」と呼ばれた陶器を日本の重要文化財に指定するよう強く推薦したことがあった。これを受けて同年6月27日文部省は「永仁の壺」を鎌倉時代古瀬作品であるとして重要文化財に指定した。

その後、日本の有名な陶芸家であった加藤唐九郎が海外に渡航した際に、唐九郎の息子である加藤嶺男が「いわゆる「永仁の壺」は自分が作った」と述べた。唐九郎の帰国後、彼はメディアが大騒動になっているのを目の当たりにした。1960年9月23日、唐九郎は「永仁の壺」は1937年に自分が作ったものであることを認めた。(真の作者が誰であったのかについては異なる見解がある。)「永仁の壺」が本物である証拠は、古瀬戸の「松留窯」で発見された陶片が「永仁の壺」の胎釉と一致するという点にあったが、実は「松留窯」自体加藤唐九郎による捏造で、陶片も彼が偽造したものだった。

このようにして、「永仁の壺」を含む重要文化財3点が指定取り消しとなり、小山富士夫は委員会を辞職した。ゆえに、賢明な鑑定家は誰であれ、古物の鑑定には、異議の申し立てが容易に行えるように、議論の余地を残しておかねばならないのだ。

私は中島氏の鑑定が間違っていたと言っているのではない。第一に、私はこの分野の専門家ではない。この件で私が真贋を判断するのは無意味だ。第二に、厳密にいえば、文物の鑑定とは考古学歴史学、美学、自然科学にわたる総合的な学問である全面的に、かつ正確に古代の文物の年代を特定・鑑定する厳密な科学方法は存在しない。言い換えれば、こういった議論で100%の是非を決める結論を得るのは難しい。

筆者は言いたい:このような重大な鑑定では、もっと広く意見を求めるべきだったのではないか?

確かにテレビ番組では、科学研究場合のように「この品物が疑わしい」と言うのは難しいことだ。しかし、結論を出すのが難しい文物、特に「鑑定団史上最大の発見」といった結論や、「現存4個目の中国宋代の陶器「曜変天目茶碗」」のような鑑定については、中国建窯の専門家と日本の権威ある専門家の意見を求めるべきではないだろうか。筆者はテレビ東京の番組担当者に、この論争についての意見を求めて何度も電話をかけ、メールを送った。しかしこの原稿を執筆している時点では、彼らからの返答はない。「週刊ポスト」の報道によれば、この件についてのテレビ東京見解は以下の通りだ。「鑑定は番組独自見解であり、お答えすることはございません」(《週刊ポスト》,2017年6月23日,146頁)

だが、もしもっと広く意見を集めることができたら、例えば中国で初めて建窯の陶磁器の再現に成功した前述の孫建興氏のような専門家の意見を求めてはどうだろうか? 彼の「曜変天目」に関する研究と実験は非常に深いものだ。彼は考古学、鑑定、科学実験の各方面に非常に造詣が深い。こういった人々の意見には重みがあると言えないだろうか。もしテレビ東京がこのような人々にもっと意見を求めるようにすれば、論争は減るのではないか?

もう一つの問題は、文物の鑑定に自然科学が介入するという話だ。実際、今のところ文物科学的に鑑定する完璧方法というのは存在しない。多くの人が挙げる放射性炭素年代測定法は、自然界に存在する炭素14という同位元素を使ってもともと生きていた動植物の年齢を決める放射年代測定法だ。動植物が生きている間は生物の新陳代謝によって生体内の炭素14の量は一定に保たれる。生物が死ぬと体内の炭素14は崩壊して減り続ける。だが磁器・陶器・青銅器などは無機物だ。しかも時代の古い文物場合炭素14年代測定では年代の上下の誤差が大きい。一方で、1000年から2000年前という比較的新しい歴史的文物場合基本的には炭素14鑑定は使えない。

また、熱ルミネセンス法と呼ばれる鑑定方法もある。陶磁器が焼かれるときに500℃以上に加熱されると、外部から吸収した輻射エネルギー放出される。その後、焼成から年月が経つと、年月の長さに応じた量の輻射エネルギーを再吸収していく。熱ルミネセンス法の原理は、古陶磁の内部に蓄えられているこの輻射エネルギーの量を計ることで年代を測定するものだ。誤差範囲一般的に±20%程度で、相対的には正確な方だ。

しかしこのような報道もある。

「数年前、北京の二つの有名な博物館がそれぞれ六朝時代の陶器を古物市場で20万元で購入したが、後にそれらがすべて贋作であることが判明した。これらの品は河南省の某博物館の下で作られたアンティーク工芸品であったが、なぜこれらが北京の潘家園旧貨市場に流れたのかは分かっていない。ある古物の専門家が古物市場を訪れ、そこで売られている品物を熱ルミネセンス法で調べると、約1600年前という測定結果が出た。そこで誰もがそこの品物を買った。買われたことが知られると、同じような品物が古物市場にどんどん出現した。そこで国家文物局がすぐに公安部通報した。公安部担当者は、「墓が荒らされて大量の遺物が盗まれる事件が発生している」と説明した。警察が現地に到着すると、地元の住民が自宅で贋作を作る作業をしているのを発見したという。彼らは六朝時代の墳墓から盗掘したレンガを削って粉にしていた。この粉を贋作に使えば、熱ルミネセンス法にかけても墳墓の中で長年溜め込んだ輻射を出すので贋作を判別できなくなる。また彼らは、こうして作った粉で六朝陶器を偽造するための特別な装置も使っていた。このようにして、熱ルミネセンス法での検査は失敗してしまうのだ。」 (《鑒定家VS造假者》,新華網,2005年03月15日

魚島教授が蛍光X線分析を用いた点に関して、森達也教授は私に述べた。

「彼は本物の曜変天目との比較を一切行わず、例の茶碗のみで分析を行いました。これでは意味がありません。」

筆者は魚島教授にも、蛍光X線検査について質問を行った。彼は言う。

「私はあくまでも顔料部分の元素を調べる目的でこの装置を用いました。私が調査結果を発表した際に、茶碗が偽物である考える人たちから非難を受けましたが、私は真贋鑑定をしたわけではありません。」

筆者:

―― それはつまりあなた検証結果は、この茶碗には18世紀以降の顔料は使われていない、ということですよね。

魚島教授

「それは新聞がいい加減に書いていることです。私は18世紀以降云々といったことは言っていません。私はただ、現代のものと考えられるような種類の顔料は検出されなかった、と言っているだけです。」

筆者:

―― 言い換えれば、18世紀以降に発明された化学顔料は使われていなかった、ということですよね?

魚島教授

「これらの顔料が使われているから茶碗は偽物なのだと主張する人々もいますが、私はただ、そのような顔料は検出されなかった、と言っているだけです。私は陶磁器鑑定の専門家ではありません。あの茶碗が偽物だと主張する人々は、化学顔料元素が茶碗に含まれているはずだ、と言っています。私は単に、その元素があの茶碗に本当にあるかないかだけを調べたのです。どの時代に作られたものか、という調査をしたのではありません。ただ、あなた方が言っているような元素はありませんでした、と言っただけです。」

筆者は質問した。

―― 例えば、もちろんこれは(例の茶碗のことではなく)仮定の話ですが、誰か現代の人間が、今回指摘されたような元素を含む現代の化学顔料ではなく、昔の顔料を使って茶碗を作ったとしたら、あなた検証方法では今回と同じような結果が出ますか?

魚島教授

「その可能性はあります。」

しかしながら、中国では古代の陶磁器を偽造または模造する際に化学釉薬を使うことは多くない。中国の多くの地方には陶磁器の偽造工房があり、こうした工房の多くには専門技術を持った人間がいるわけではない。地元の農民が、数千年間にわたって埋まっていた陶土を掘り出し、古代の方法で焼いているのだ。匿名で語ってくれた、中国で著名な建窯の研究家考古学者、鑑定家たちが筆者に述べたところでは、現在中国には建窯産品のコピー品工房が1600以上存在する。その多くは偽造品を作りたいわけではなく、単にアンティーク風の品や旅行土産製造するのが目的だ。もちろん中には偽造品の製造目的とする人々もいるが、偽造品の製造方法はどこにでもあるような手法だ。科学的な鑑定が困難になるように、古い器の底の部分だけを新しい器に接合したり、古い胎土に新しい釉薬を使ったり、古い胎土に古い釉薬を使ったり、その他いろいろな方法を使っている。

このことは、古物鑑定が文化や歴史年代、改竄や継承といった問題と関わっていることを示している。加えて社会的な影響や国際的な影響も大きい。今回の鑑定やテレビ東京の件は別にしても、日本の博物館や歴史研究部門では、中国文物を鑑定する際に同じような問題に直面しているはずだ。それゆえ、重大な結論に至るような場合には、我々は注意深くなる必要があり、広く意見を求めるべきなのだ

※ この記事は筆者の個人的視点を示したものです。

張石 略歴:

1985年中国東北師範大学外国語言文学系研究所卒業修士号を取得。1988年から1992年まで、中国社会科学院日本研究所助手研究員 Permalink | 記事への反応(0) | 00:35

2018-01-07

古市憲寿の代わりに落合陽一を使うべき10の理由

古市憲寿社会学落合陽一は学際情報学で分野は確かに違う。だが、古市憲寿を使うほとんどの場面で、落合陽一の方が良い仕事をすると思う。

  1. 古市憲寿早生まれ1985年まれ落合陽一は1987年まれ落合陽一の方が3学年も若い
  2. 古市憲寿社会学者と名乗るだけの大学院生落合陽一は正真正銘准教授大学院生を教える側。落合の方が古市より3学年も若いのに!
  3. 古市憲寿議論の場で関係ないプライベートなことを持ち出す。小沢一郎離婚について尋ねたり。落合陽一は変人だが効率重視なので、そういう無益なことはしない。
  4. 古市憲寿は今の社会分析する(分析できているとは思えないが)。落合陽一は未来社会を作る。技術は単なる道具。どっちの価値が高いかは明白。
  5. 古市憲寿は、あれ、多分英語論文読み込んでない。落合陽一は読み込んでいる。
  6. 古市憲寿社長じゃない。落合陽一はピクシーダストテクノロジー代表取締役社長
  7. 古市憲寿越谷北高出身落合陽一は天下の開成高校出身
  8. 落合陽一は、博士号研究科で初めて早期修了で取った。古市憲寿は、その博士号すらまだとれていない。
  9. 優秀な博士課程の学生お金を出す学術振興会特別研究員制度というのがある。落合陽一は、博士課程在籍時にDC1というのを取っていた。古市憲寿はまだ博士課程の学生である上に、それすら取っていない。
  10. 落合陽一は大学の同じ学年内で最優秀の学生に与えられる筑波大学学長賞を取っている。古市憲寿慶応SFCAO入試卒だが、学長賞など取っていない。

2018-01-05

anond:20180105181412

選択余地はなかったと思い込むことももちろん自由選択の結果だよ

今の時点でも選択余地はどこにでも潜んでいると信じている選択をしている俺と

そうは思わず選択余地がないと信じているそちらで選択分岐してるじゃん

選択結果が複数存在する、選ばなかった場合の結果が存在する(実在する、ではない)ということは選択余地があったということ

結果的にたどる歴史は1本道しかないのはそりゃ当たり前の話で

分かれ道があったということは、そこで左道を選ぼうが選ばなかろうが右道の選択を行ったということ

分かれ道に差し掛かったとき自動的に右に進むと予め決定するという選択の結果で右を自動的に進むのもそれは選択

タイピングがまさに予め設定した自動選択行動

分かれ道に差し掛かって選択した後であの時は選択余地がなかったと理由づけできることそのもの

その分かれ道でどちらに進むのかを持てる情報感覚を全て消費した故の結果であり

それを積み重ねた先で片方を除外してもう片方を選ぶしかない状況になったのならまさしく完全に自由なる意志的な選択行動の結果

ただそれにしても人間現実認識しきる能力というのはどこか欠けているのが常なので結局何かしらどこかしらに情報不測による選択余地は付きまとう

原子力発電所安全神話で信じていた選択100%余地のない選択だったが現実の方は許してくれなかったわけだ

なるようになるしかないというのは生来自分価値観による自動行動選択に委ねるっていう選択をして思考的な労力を無くしたいという願望選択だろう

ラットでさえ経験迷路の道を選ぶが同じ影響を与えても同じ反応を全くたどるわけではない

まりそこでラット個体間に思考の際が生じているということでラットは各々別の思考を持ってして選択しているわけだ、これは自由だな

なお、この実験は結果を人間が予期しているので強制させられている、という見方はそれこそ傲慢

実験する研究員コンマ何秒後にラットがどのルートをたどるとか完全な予測なんてしてない

単にデータからこうなるだろうなと予測をしてこうなったらいいなくらいの感覚で行っている、研究者の大半はこうなってくれ頼むくらいで実験結果を待ってる

なお本能に基づく習性とか反射とかは個人努力経験からはどうしようもないことが多いのでその領域に関しては君のように自由選択余地もないだろうな

呼吸を止め続けるとか心臓意識的に止めるとか無理だし自由はないだろう、

だけど顔面に物が迫ってきて目をつぶる反射的行動は訓練で抑えられたり本能領域のものでも自動化を解除する方法はある

それを訓練しない人にとっては選択余地がないように思えるけど格闘技武道をやるやつにとっては自力で主導権を握れる選択権のあるものだと認識するわけだ

極論を言うと全能感のあるマッチョほど選択権が増えていき、そうでないクソ雑魚ナメクジほど世界は狭く不自由になっていく

なにせ自分の選びたい選択結果にどうやってもたどり着けないんじゃ、経験を重ねるたびに自分の無力さと不自由さを重ねるだけだから

仮に産まれてこのかた自分第一希望しか叶わなかったような人間世界選択はなく、全てがこうするしかなかったんだと言い聞かせて信じ込む必要なんてないんだから

だいたいそういうやつは自分の無力さを呪いながら別の選択をできなかったことを何らかのせいにして自責の念や後悔を払しょくさせたいだけ

しか実際問題として自分能力値さえ足りているならその問題解決でき別の選択行動に移れたと仮定できた時点で自分がそこまで到達しなかったという選択をしたとも認識できる

テスト赤点取るのはなるようになったんじゃなくて、単純に学力が足りないのに勉強サボった選択の結果

ただし現実死ぬほど強いのでどれだけマッチョでも選択を誤るときがくる、問題は同じことがあったとき自分がどう次の選択をするか考えて備えることだ

それが歴史を学ぶことの本質

2017-12-29

anond:20171229224233

もう終わったんで諦めてね

ギャンブルに金は出せない

しろ人件費の安い国で研究員雇って現地で実験して

特許買ったほうが安くつくかも!

研究員企業の中で頑張ってちょ!

2017-12-17

大学先生って無責任だよね

人工知能研究者

ブームから、いろんなセンセが予算取ってきて研究員募集してるけどさ。

全部、任期付きだし、ブーム去ったらさようなら、もういらね、実家でも継げば?だよ。

ブーム前、俺の時は目もくれなかったくせに、ころって忘れて、学会とかで会うと「いい人いませんかねぇー、紹介してくださいよ」とかのたまう。

いや、あなた私を雇わなかった人ですやん…あなた関係してるところも応募しましたよ?5年以上前なんで忘れてるかもしれませんが。

また人集めて、若者を大量誘導して、ブーム終わったら人材ポイーですか。いい身分ですね…

とは思いつつ、「いやー、うちも厳しいんですよ、あはははは」とか、返す。大人対応する俺カッコイイ。

うちは、企業から一応、雇ったら食わせていくことはできる。本人が希望すれば、ギリギリ食っていかせられるお金はあげられる。でも、あなたのとこ、ブーム去ったら食わせられないじゃん、プロジェクト付きの任期つき人員だし。

ブーム終わったら人間イラネとか、よくそんな無責任なことできるよなー、といつも思う。大学先生って無責任だよね。

あと数年でバブルがはじけて、どこも、人工知能って聞いただけで人イラネになるよ、それまでのチキンゲームだな。

2017-12-10

Pezyの件で分かっていることのメモ

Pezyの件はいろんな報道がでてるし、少し調べたこともあるのでメモする。

陰謀論者は↓みてね

東京地検特捜部のイメージと実態の乖離についてのメモ

ここでは、ただの経済事件としてのメモしか書かないから。

何が問題にされているか

超広帯域Ultra WIDE-IO 3次元積層メモリデバイス実用化開発 (2013/04 NEDOイノベーション実用ベンチャー支援事業に採択)

1.経済産業ここの0032に事業費がある。

ここにあるPezyに払われた下記の金額のうち③が高すぎると問題視されてる。

報道によると「助成金約4億3100万円をだまし取った疑い」とあるが、全額が不正だと見ているわけではない(後述)。

分かりづらいが、助成金4億3100万円を受取るための事業申請額が不正だとしている。

費用使途金額(百万円)
機械装置等費機械装置製作・購入費54
②労務費研究員10
③その他経費消耗品費 旅費 外注費 諸経費436
500

この問題になっている事業のまとめ

2013年1月(平成25年)「日本経済再生に向けた緊急経済対策」(平成25年1月11日閣議決定)で、ベンチャー企業への実用助成事業実施することとされた。

NEDO:イノベーション実用化ベンチャー支援事業

2013年4月(平成25年) 平成24年NEDOイノベーション実用ベンチャー支援事業に採択

NEDO:「イノベーション実用化ベンチャー支援事業」に係る助成先の追加採択の決定について

勘違いしている人がいるが、平成24年度の事業として、平成25年度に事業を行っている。

事業内容の詳細は下記。これ以上の詳細が見つからない。事業結果含めて。

事業名:超広帯域Ultra WIDE-IO3次元積層メモリデバイス実用化開発

事業事業概要WoW(Wafer on Wafer)バンプレ積層技術活用することでJEDEC WIDE-IO規格に対し帯域性能とランダムアクセス性能を4倍に高め、開発費用と積層コストを大幅に削減したUltra WIDE-IO型3次元積層DRAMデバイス実用化する。

2014年2月(平成26年) 実績報告書NEDO職員に提出し、助成金額はほぼ上限の約4億9900万円に確定した。この実施報告書内の「約7億7300万円とした内容が虚偽」と見られている。

2014年3月(平成26年) すでに支払われた約6800万円を除いた約4億3100万円が同社に支払われた。

この事業の実績と思われるものは下記。勘違いしている人がいるが、何もしないで金を搾取したようなものではない。

2013/12 40ボルトの低電圧で動く次世代超小型冷却装置を開発 | 東工大ニュース | 東京工業大学

2014/6 300mmウエハーを厚さ4マイクロメートルに超薄化 | 東工大ニュース | 東京工業大学

この論文には今回逮捕された鈴木大介氏の名前もある。↓

3D多積層WOW応用のための40nmノード2Gb DRAMによって証明された300mmウエハを用いた4μmまでの超薄層化 | 文献情報 | J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター

報道から見れる特捜ストーリー

複数マスコミから特捜は下記のストーリーを持ってるらしいと推察できる。

とここまで書いてたら、追報のリークでは資本金流用についてトーンダウンしている。特捜もしかして狙い外してる?

前回の記事にも書いたが、水増し分はほかの事業の開発では?

追報でも社員が認めているのは「別事業の開発資金に使った」部分だけだし。

というか、外注費の適切な額ってなんだろう?事業費用利益を足した額が適切と判断する材料は何だ?別取引でもあれば分かるけど、ないなら利益の適切な額とは?

あと、厳しい予算運用NEDO現場運用で柔軟にしていた可能性はあるかも?

今回のもPezyとNEDOCPUメモリで一つの予算と見ていた?これなら詐欺にはならなそう?

ここから蛇足

そもそもPezyの実績がすごくていろいろ調べてたら、この事件なのは、ほんと残念。誰か何とかして。

ただ、特捜資本金流用詐欺は外してるっぽいので、何とかなんないかなぁ?

と、ここに書いてることは素人妄想です。(保険

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