はてなキーワード: DRAMとは
画像を離散コサイン変換で、とか、仮想メモリ使いつつもキャッシュヒット率をいかに上げるかとか、そういうのから機械学習って遠い。
メモリの局所性なんぞないからキャッシュなんてメモリアクセスのレイテンシ隠蔽くらいにしかなってないし、
メモリは帯域はあればあるだけ、容量もあればあるだけ、
Flash AttentionでようやくDRAMへのアクセス減らそうとかあるけど、コンピュータの構成無視、
いかに長い文脈を認識させられるかになってデータの局所性なんてなくなって、どれだけ複雑な計算とデータ量を食わせるかになっている。
今までのHPCも同じでコンピュータサイエンスだと言われれば、そうなんだが
GPU使ってながらも、グラフィックスパイプラインみたいなのを、AIのレイヤー層ごとに作れているわけでもないし。
今までだと命令やデータはキャッシュに乗るのが前提だったが、AIだと、AIモデルがGB単位なのでキャッシュにそもそも乗らない。
いかにキャッシュヒットさせるか、DRAMとのレイテンシを隠蔽するかだったが、キャッシュに乗らないので、メモリ帯域勝負になる。
GPUが汎用性があるので使われているが、ゲームだとテクスチャをVRAMに乗せておいて、演算した結果はモニター側へ出力すればよく、
なんだかんだ帯域は足りていたが、AIだとチップチップ間の帯域が足りない。
ニューラルネットワークの接続自体をFPGA的に切り替えるのも手だと思うがモデルが大きすぎる。
数年前は、TSP(Tensor Streaming Processor)と呼んでいたが、LPU(language processing unit)と名前を変えた?
数年前のチップをそのまま使い続けているか分からないが、同じならアーキテクチャは4年前のユーチューブを見るか、アスキーあたりの記事にある。
https://youtu.be/UNG70W8mKbA?si=9VFeopAiPAdn08i_
要は、コインパイラで変換が必要。なので提供されているLLMモデルが限られている。
PCIeボードが400万くらいらしいが、SRAMの容量が小さすぎて1ボードでは動かない。
DRAMのレイテンシがSRAMではないので早いのだ、という意見も見られてたが、
1チップのSRAM容量が小さすぎるので、チップチップ間、ボードボード間の通信レイテンシは必ずあるはず。
(数ヶ月前から性能上がっているのは、このあたりのチューニングのはず)
DRAMのレイテンシというが、これも今どきはレイテンシ気にしないように隠蔽するはず。
チームが小さすぎてハード作れなかった可能性もあるが・・・。DMACでチューニングしているか?
ボードにでかいDRAMが載せられるのであれば、そちらの方がボードボード間の通信時間より減るのでは?
GF使ったのは、おそらくAMD設計者が居たからでは。デザインルールどこ破れば性能でるかある程度わかってたとか。1GHzくらいなのは知見なしでやってるとそれくらいで上限くるのはそうだと思う。
チップの世代を更新するかはわからないが、兎にも角にも電力下げて、チップ大量に載せて、チップチップ間の通信時間を下げられるか。
マザボとCPUはソフマップとかでセット売り狙う方が、個別に最安値店舗で買うより安い。
NVMe SSDは蝉族でいいからAliExpressかAmazon。国内保証が受けられる分、数千円高くてもAmazonの方がベターか。
蝉族とは自作界隈で春頃から注目されてるHIKSEMI Futureとその類似製品郡のこと。中華ブランドの自作er向けキワモノ枠ではあるが侮れん。
最新のYMTC製232層3DTLCに、Maxio製MAP1602Aコントローラを積み、DRAMキャッシュレス、と定番のSamsung 980 EVO辺りを凌ぐつよつよスペックでありながら、2TBが1万円ちょい、セールなら1万切る、という破格の品。
AliExpressだと今日の夕方4時まではFuture 2TBが62.5USDで買える(プロモコードDeals8cとVISA決済割引込み)。たぶん過去最安クラスだけどJPYにして9200円ちょい。円安が憎い。Revolutもクレカチャージ1.7%に両替1%の手数料取るようになってドル決済も大してお得じゃなくなったし悲しみ。
これだけ先走って買うとして、今ワタクシが使ってるマザーはH97チップセットだから…M.2スロットはあるけどPCIEGen2x2で性能が発揮できないどころじゃない。3x4でも足りないスペックなのに。
3年くらい前に日本の半導体産業の近況をまとめたのですが、ここ数年で政治家の先生たちが何かに目覚めたらしく状況が大きく変わりつつあるので各社の状況をアップデート。
前回の記事 https://anond.hatelabo.jp/20200813115920
熊本工場:28nm, 22nm (工場稼働時) / 16nm, 12nm (将来計画)
日本政府の補助金とソニー・デンソーの出資という離れ業により、業界人が誰も信じていなかったTSMCの工場進出が実現した。現在は建屋の建設が進んでおり、順調にいけば2024年内には量産開始となる。生産が予定されているプロセスはいずれも世界最先端に比べると古いものだが日本では最先端であり、HKMG(ハイケーメタルゲート、トランジスタの性能を上げる技術)やFinFET(フィンフェット、性能の良い3次元トランジスタ)といった技術が新たに導入される。工場で生産される半導体の主なクライアントは出資者のソニー。衰退の激しい日本の電機業界だが、ソニーはまだ世界と戦う余力を残しており年間半導体購入金額世界10位で日本トップである。ただし、PS3のCell Processorを長崎で作っていたように先端プロセッサをここで作れるわけではない。PS5のCPUはTSMCの6nmプロセス製造であり、この工場では製造できないのだ。識者の予測ではイメージセンサー向けロジック半導体を生産すると想定されている。
■ Rapidus (ラピダス)
日本政府の国策で、IBMから技術を導入し自前で最先端の半導体製造を狙う野心的なプロジェクト。量産開始は2027年を予定。
彼は日立→トレセンティテクノロジーズ(ルネサスの那珂工場の前身)→SANDISK→Western Digitalという国内外の半導体メーカーを渡り歩いた華麗な経歴の持ち主である。
以前に社長を務めていたトレセンティテクノロジーズは2000年に日立と台湾の大手ファウンドリUMCとの合弁の半導体製造会社で、世界に先駆け現在の標準となる300mmウェハに対応した先進的な工場であった。ファウンドリ全盛の今から後知恵で見れば、限りなく正解に近い経営戦略と先進性を併せ持っていたがビジネスとしては成功しなかった。工場はルネサスに吸収され、小池氏はSANDISKへと移籍することに。そんなわけで今回の国策ファウンドリRapidusの社長就任は小池氏の二十数年越しのリベンジマッチでもある。
なお、氏のポエミーなプレゼンは業界でも有名。記者会見で日本半導体衰退の原因を「驕り」と一刀両断した一枚のパワポが話題をさらったが、本人が一番驕っているのではと不安がる声もある。
■ ルネサスエレクトロニクス
日立・三菱電機・NECのロジック半導体部門が統合した日本を代表する半導体メーカー。
5万人いた従業員を1/3にする大リストラ、先端プロセス製造からの撤退、海外メーカーの買収ラッシュを経て復活。そして大躍進。
昨年の売り上げは1兆5千億円を超え、はじめて統合直後の売り上げ(ピークは2011年3月期の1兆1千億)を抜いた。もう1+1+1=1とは言わせない。
旺盛な車載半導体需要にこたえるべく、政府の補助金を得てリストラで閉鎖した甲府工場の再稼働を決定。
コロナ禍では働き方が柔軟になり、リモートワークは全国どこでもできるようになった。ルネサスは開発拠点も大リストラで統廃合しており、三菱系の伊丹やNEC系の玉川をはじめ全国にあった設計拠点を日立系の小平に集約している。地元の拠点が閉鎖されて単身赴任をしている人も多かったのだが、最近ではリモートワークを活用して単身赴任先のマンションを引き払った人も出てきている模様。
増大する車載半導体需要にこたえるべく、デンソーが出資してパワー半導体のIGBTの生産を始めた。筆者はパワー半導体は専門外で、家電芸人が語る家電の説明程度にしか話せないため軽く紹介するにとどめたい。
半導体部門を手放したがっていたPanasonicがイスラエル企業のTower Semiconductorと共同で運営していた工場。
Panasonicが台湾Nuvoton technologyに持ち分株式を売却したため、現在ではイスラエル・台湾共同運営という珍しい業態になっている。
さらに、半導体最大手のIntelがTower Semiconductorの買収を進めているため、将来的にはIntelの拠点となる可能性があり、日本でIntelのCPUが作られる世界線もあるかもしれない。
が、本案件は米中対立のあおりで中国での買収審査が長引いているため、先行きには不透明感が漂う。
■ キオクシア
日本を代表するメモリ半導体メーカー。前回からの3年で、積層数は96層 → 112層 → 162層と2世代進化した。競合他社は232層品の量産も始めている(キオクシアは開発完了 / 本格量産前)が、最近の3D NANDは闇雲に積層数を増やせば低コストで作れるというわけでもない模様。
なお世間では半導体不足のニュースの印象が強く、半導体はもうかっているとの認識があると思うがコロナ禍でのIT投資ブームが終了したメモリ業界はリーマンショック以来の大不況である。
キオクシアも例外ではなく、最新の4半期決算で1000億円単位の赤字を計上してしまった。Western Digitalとの統合のうわさがあるが、もちろん筆者は何も知らないし、仮に知っていても絶対にここには書けない。
■ Micron Memory Japan (旧エルピーダメモリ)
ルネサスと同じく、NEC、日立、三菱電機のDRAM事業統合で生まれたエルピーダメモリを倒産後に米Micronが買収。
前にも書いたが、DRAM業界はプロセスのサバ読みが横行しており、20nmを切ったあたりから具体的な数字ではなく1X, 1Y, 1Z, 1αときて、ついに1βnm世代の量産にたどり着いた。広島サミットに合わせて、社長が来日。岸田総理と会談後大々的な設備投資を発表。1γnm世代を目指して日本初の量産用EUV露光装置が導入されることが決まった。
このEUVというのは波長が13.5nmの極超紫外線(Extreme Ultra Violet)を使った露光装置で1台200~300億かかる人類史上最も高価で精密な工作機械でありオランダのASML社が独占的に製造している。もっとも、メモリ業界の大不況を食らっているのはMicronも例外ではなく、岸田総理と華々しく会談している裏で数百人規模のリストラを慣行。こういう外面の良さと裏でやってることのえげつなさの二面性は、いかにも外資だなと思う。
東芝と共同でフラッシュメモリの開発を行っていたSANDISKをHDD大手Western Digitalが買収。キオクシアの四日市工場と北上工場を共同で運営している。
Western Digitalはメモリコントローラーを内製していることで知られSSDの性能の良さに定評があり、スマートフォン向けの売り上げが多いキオクシアとは、同じ工場を運営していても得意としている販売先が微妙に異なり、住み分けがなされている。(そのため、2社統合によるシナジー効果が期待されたびたび観測気球的な記事が出回る。)
なお、もともと日系半導体メーカーが大リストラをしていた時の人材の受け皿として中途をたくさん採用していた経緯もあり、人材の流動性は高い。在籍時の仕事ぶりがよければ、他社へ転職していった元社員の出戻りも歓迎と聞く。前述のRapidus社長の小池氏は、つい先日までここの社長をしていた。余談だが、上記Micronの米国本社の社長も旧SANDISKの創業者でWestern Digitalによる買収後に引き抜かれている。こういう話を聞くと、いかにも外資だなと思う。
イメージセンサーで世界最大のシェアを誇るソニーの半導体部門。2020年、2021年は米中対立のあおりを受けて主要顧客のHuawei向けの出荷減少に苦しんだが、2022年度は大幅に売り上げを伸ばし、1兆4千億円となった。他の半導体の例にもれずイメージセンサーも国際競争が過酷であるため、対抗して人員増強を進めている。Panasonic系エンジニアを引き抜くために関西に設計拠点を開設し、各地の工場の拡張も並行して進めている。調子のいい半導体メーカーはどこも人員増強を進めているが、ここ10年ほどは理工系の学生の半導体業界人気がどん底、かつ人材ニーズも少なかっため、新卒で半導体メーカーに就職した絶対数が致命的に少なく30~40歳くらいの中堅技術者の確保にどこも苦労している模様。なお、スマートフォン向けカメラの次の飯の種として、車載用途に数年前から注力開始。最近徐々に成果が出始めている。
■ ソシオネクスト
富士通とPanasonicのLSI設計部門が統合してできた日本最大のファブレス半導体メーカー。昨今の半導体ブームの波に乗り、株式上場、売り上げ2000億突破と非常に好調。3年前は1000億程度の売り上げだったので、すさまじい成長である。もっとも、母体となった富士通・Panasonicはピーク時の半導体売上が1社で5000億近くあったので、少々物足りなさを感じなくもない。復活は道半ばである。
■ メガチップス
ソシオネクストが誕生するまで日本最大のファブレス半導体メーカーだった。もともと任天堂向けの売り上げが大半だったのだが近年は多角化を進めている。昨年の売り上げは約700億とSwitch人気がピークだった時と比べるとやや劣るが営業利益は過去最高を記録している。
かつては日本を代表するファブレス半導体メーカーと言えばここだった。昨年の売上高は54億と、3年前紹介したときの30億から伸びたものの、ファブレス上位2社からはかなり離されてしまっている。大昔は韓国のサムスン電子に自社製品が採用されたのがウリで創業者の武勇伝にも頻繁に登場していたが、今では売り上げの75%を国内に依存しており海外展開の出遅れが否めない。
■ 東芝
車載用途のパワー半導体需要が伸びており、石川県の工場に300mmウェハ対応ラインを建設。この記事でよく出てくる300mmウェハとはシリコンの基板の直径であり、大きい方が製造効率が良い。125mm → 150mm → 200mm → 300mmと順調に大型化が進み次は450mm化と思われたが、大きすぎて弊害が大きく、ここ20年間はずっと300mmが最大サイズである。
従来はCPUやメモリといった分野の製造にしか使用されていなかったのだが、ここ5年くらいでパワー半導体にも300mm化の波が押し寄せてきている。
■ ローム
何かと癖のある京都系メーカー。車載事業が好調で売り上げが順調に伸びている。次世代パワー半導体材料と呼ばれていたSiCで日本国内の他のメーカーをリード。
余談だが、筆者は学生のころSiCを実験で扱っていた。単位を落としまくっていた不良学生だったので、教授がワクワクしながら話していたSiCの物性の話はすべて忘れている。今では家電芸人並みのトークしかできないのでSiCについて語ることはご容赦いただきたい。研究から本格量産まで20年超の時間がかかっていることに驚きである。基礎研究の大変さを実感する。
■ 三菱電機
パワー半導体大手。半導体に力が入っていないシャープから福山工場の敷地を取得し、300mmウェハ対応のラインを構築。SiCのラインも熊本に作るぞ!パワー半導体には詳しくないからこの辺で勘弁な。
日本の半導体産業が衰退しまくっていたころに、トヨタが危機感を覚えてデンソーとの合弁で設立した車載半導体メーカー。コロナ禍中に行われたオンライン学会に知らない会社の人が出てるなと思って調べたらここだった。
■ TI
米系のアナログ半導体世界最大手。富士通とAMD合弁のNOR FlashメーカーSpansionから買収した会津若松工場と茨城県の美浦に工場を持つ。最近は日本法人の話をあまり聞かない。
米系のアナログ半導体大手。三洋電機の半導体部門を買収したが、旧三洋の新潟工場は日本政策投資銀行出資のファンドに売却した。現在の日本拠点は富士通から買収した会津工場。富士通が半導体事業から手を引き工場を切り売りしたため、会津若松市内には米系大手半導体メーカーの工場が立ち並ぶことになった。
■ Infineon Technologies (インフィニオン)
ドイツの大手電機メーカー、Siemenseが20年ほど前に半導体部門を分社化して誕生した。従来欧州系半導体メーカーは日本での存在感があまりなかったのだが、富士通のマイコン半導体部門を米Spansionが買収、そのSpansionを同じく米Cypressが買収、そのCypressをInfineonが買収した結果、日本市場でも存在感を示すようになった。もともとInfineon自体が車載半導体に力を入れており、有力自動車メーカーがそろう日本市場に注目しているというのもある。
■ Nuvoton Technology (ヌヴォトン)
台湾の半導体メーカー。半導体から撤退したがっていたPanasonicから、Tower Semiconductorと共同運営している工場と、マイコン設計部門を買収する。Panasonic時代は、自社家電向けの独自マイコンをメインに作っていたのだが、Nuvotonに買収された後はArmベースの汎用マイコンに設計品目が変わった。日本法人は車載やモーター制御向けのマイコン開発に特化させていく方針で台湾の開発チームとは住み分けを図る模様。富士通ほどではないが、Panasonicも半導体部門を切り売りしており、所属していたエンジニアはバラバラになってしまった。研究室が一緒でPanasonicの半導体部門に入社した友人がいたが、彼は今どこに流れ着いているのだろう?
日本の半導体が死んで韓国が伸びてた90年台のDRAMが64Mb品だったからその話をしてるだけじゃないの?誰も今の中国メーカーが安く作る技術で伸びてるなんて言ってないし。増田が記事を読めてないだけでは?
現役業界人です。
元日立の技実者が半導体産業没落の理由を語る記事に600ブクマ以上ついてて、大半が好意的な反応(一部懐疑的)なんだけど、この人かなり適当なこと言ってるんで、注意喚起としてここに書いておく。
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/president.jp/articles/-/69408
声を大にして言いたいのは、なんでみんな元XXみたいな肩書で、業界事情を話す人を信用できるのかってこと。本当にクリティカルな問題の事情に通じている人は現役の利害関係者なのでマスコミに漏らせないのってちょっと考えたらわかるよね?(元XX官僚の肩書きでウクライナ情勢やコロナ対策を語る胡散臭い人いっぱい思いつくっしょ?)
気になる人は調べてもらえればいいんだけど、この方、純粋な技術の仕事は長岡技科大が最後で辞めてから20年間ずっとコンサル的な仕事しかしていないのね。現場の最前線から離れて相当な時間がたつわけよ。で、過去の実体験を切り売りしながら同じことを知識のアップデートもないまま繰り返し話してる感じ。
自分も2006年ごろに、講演会でこの人が同志社経営学系の研究員の肩書だった時に同じような話を聞いた記憶があって、その時はへーと思ったんだけど、そのときからずっと日本の半導体業界が没落した真の理由はこれだ!的な感じのことを発言する場所を変えながら繰り返していてうんざりしている。
知識のアップデートがされていない例を挙げると、過剰品質として取り上げられている64Mb DRAMって90年代前半にはすでに開発されていた代物っていえばヤバさが伝わるかな?(2023年現在の業界の主力は16Gb)なので、元ゲーム会社の社員が初代プレステの開発経験を元に、プレステ5のゲームの開発手法がヤバイ的な話をしているチグハグさなわけよ。
同じメモリの話で公開情報を元に事例を挙げると、3D NANDの話になるが、中国YMTCが業界トップクラスの232層積層品を開発して日米韓の大手メーカーにスペック的には追いついたんだけど、すでに出回っている構造解析レポート(無料で読めるオープンなものも多数あり)見る限り非常に高コストで、日本企業よりも高コスト設計をしている中国企業っていう業界外からイメージ出来る直感に反したことになってたりするわけで。
日本の電機業界が国際競争力を落とした理由は、過剰品質で値段が高すぎるからだ!とか単純じゃな理由ひとつで説明できる話じゃないんよ。ここ10年くらいで大手電機メーカーがいろんな事業を切り売りしたけど、外資に買収されたある事業が、同じエンジニア、同じ工場、同じ製造フローのまま売り上げを倍増させてる事例はいくらでもあるわけで、それらは単に過剰品質でコスト競争力がなかったからダメだったのかと言われると疑問符がつくのね。(具体的な事例は生々しすぎるので流石にここには書けないが。)
長々と書いてしまったけど、1番危惧してるのはビミョーな評論家に世間の空気が左右されて政治家が変な判断しちゃわないかってことなんよね。アイツら、今でこそ半導体不足のニュースに慌てて、補助金つけまくってるけど10年前には半導体は韓国から買えばいいって普通に言ってたのよ。世間の空気は変わりやすいんで、こういうふうに問題を単純化して騒ぎまくるだけの評論家にはマジうんざりしている。
大学にも研究を管理する力はあんまりない。STAP細胞で死者が出たのは記憶に新しいところ。ねつ造が横行したり掲載料を払うとなんでも掲載する論文誌があったりして難しい。国として特に対中国で知財戦を戦える組織も資金もない。それでもあんまり問題にならないのは、投資家は、米株に投資することができるし、中国企業に投資することもできるので、どこで利益が上がってもあんまり関心がないんだよなぁ。液晶、DRAM、通信、スマホ、太陽光発電、蓄電池・・・みんなアジアに流出した。次はEVがどうなるか。これも中国にもっていかれそう。日本国内は衰退するが、投資家はあまり関心ない。それでもまだAI産業はは日本向きで伸びる余地があるのかも。
個人的にInstinct MI300に注目しているのは、今後のコンピュータ構成はこうなるだろうな、というのを実現していることだ。
Ryzen Threadripperだとコア数が多いもののハード的なボトルネックがそこかしこにあるので使いにくいわけだが、
Instinct MI300は良さそうに見える。
現状のPCIeだと帯域が遅く、CPU側のDRAMから、GPUのVRAMにコピーするのはそれなりに時間がかかる。
ゲームだと局所性のあるデータを繰り返し使うのでキャッシュで逃れられるし、シーンの切り替えなどでデータ転送するといったことが出来る。
だがAI向けになるとVRAM容量以上(80GBとか)のデータに全てアクセスするので、メモリ転送レイテンシを隠蔽するだけのバッファとしての効果しか意味がなく、メモリ帯域が効いてくる。
Instinct MI300にHBM3が使われていて帯域は広い。レイテンシは大きいと思われるので、そこは気になるが。
1byte=8bitってのはASCII ( *American* Standard Code for Information Interchange)、つまりアングロサクソンの世界制覇の野望であって、我々 ISCII (International Standard Code for Information Interchange) は1byte=10bitのコンピュータを作る! となったとしよう。ISCII仕様のコンピュータはヨーロッパ諸言語の文字、キリル文字などを表現できて (なにせ1byteあたり1000種類の文字が表現できる!) ヨーロッパ、ロシアを中心にバカ売れ、そしてIBMを倒し、ISCIIが世界制覇をする。
実際問題ハードを作る一番基礎の段階では、1byteが何bitであってもよいのだ。統一されてさえいれば。統一されていないと、DRAMやら外部バスやらとの処理の時に毎回変換が入って大変 (なお余談だが、通信の世界では普通に通信路上でエラー検出・修正のために冗長なbitを使う。64b/66b とかでおぐぐりください)。
さて、DRAMは... アドレス線も10本単位で作ればよい(もちろん読み出し・書き込みも10bit単位(あるいは50bitとか?)が最小の幅だ)。アドレス線の数が2べきである必要は... あるのかな。
レジスタとかCPUのワード長もshort=20bit, long=40bitとかになりそう。さすがに30bitは使わないかなぁ。
うーん何か困るかな、何も困らないような気もする。ちゃんとソフトが動くコンピュータ作ったことないただの素人なのだけど、何か見落しがあるだろうか?
https://anond.hatelabo.jp/20200813115920
https://anond.hatelabo.jp/20200813164528
久々に日記を書きたくなったので、今回は方向性を変えて年代記風の記事を投下してみます。
私自身は業界の全盛期である80年代~90年代前半を経験しておらず、当時の状況を記述するのに十分な知識がないため、その時代については省いています。
ということで、私がこの業界に入ることになる少し前の90年代半ばから物語を開始します。
※工場の呼び名は企業の再編によって変わる事が多々あるので、原則立地で表記している。
80年代後半に栄華を極めた日本半導体産業であったが、日米貿易摩擦の影響で一時に比べて勢いを失っていた。
また、韓国企業の台頭により得意分野のDRAMの雲行きが怪しくなり始めたのもこの時期である。
(余談だが、日本の半導体衰退の原因としてよく話題に上がる韓国での週末技術者バイトはさらに昔の話である。このころにはすでに強力な競合に育っていた。)
とはいえ世界的にみると日本の電機メーカーは資金力・技術力ともに上位であり、一時的な不況を乗り越えさえすれば再び繁栄が訪れると誰もが信じていた。
そんな時代背景の元、日本企業は貿易摩擦に対抗しつつ、さらなる勢力拡大を図るため、自動車産業の成功例に倣い世界各地で現地生産を進めることで変化に対応しようとしていた。
企業名 | 進出先 | 設立 |
NEC | カリフォルニア州ローズビル | 1981 |
富士通 | オレゴン州グラシャム | 1988 |
三菱 | ノースカロライナ州ダーラム | 1989 |
日立 | テキサス州アービング | 1990 |
松下 | ワシントン州ピュアラップ(National Semiconductorより買収) | 1991 |
東芝 | ヴァージニア州マナサス(IBMとの合弁でドミニオンセミコンダクタ設立) | 1996 |
企業名 | 進出先 | 設立 |
NEC | 英 リビングストン | 1982 |
日立 | 独 ランツフルト | 1990 |
三菱 | 独 アーヘン | 1990 |
富士通 | 英 ダーラム | 1991 |
企業名 | 進出先 | 設立 |
NEC | 中国首鋼集団と合弁工場設立 | 1991 |
三菱 | 台湾力晶半導体(Power Chip)と提携しDRAM技術供与 | 1994 |
東芝 | 台湾華邦電子(Winbond)と提携しDRAM技術供与 | 1995 |
沖電気 | 台湾南亜科技(NANYA)と提携しDRAM技術供与 | 1995 |
日立 | 新日本製鉄及びシンガポール開発庁と共同出資でシンガポールに工場建設 | 1996 |
Windows95ブームの終焉による半導体のだふつき、アジア通貨危機後の韓国メーカーのなりふり構わぬ安値攻勢、ITバブル崩壊による半導体需要の激減と、短期間で何度も悪化する半導体市況。
次第に半導体産業は将来性を危ぶまれるようになり、成長分野から社内の『お荷物』とみなされるようになっていった。
かつて半導体事業の中核だったDRAMは、優位性を失い韓国企業に覇権を譲り渡してしまった。
資金面でも徐々に脱落するメーカーが現れ始める。はじめについていけなくなったのは、バブル期に事業の多角化を進めて半導体に新規参入した鉄鋼メーカーだった。
続いて総合電機各社も規模縮小に向かう。世界中に作った半導体工場は投資の回収ができないまま次々と閉鎖されていった...
工場の現地化の試みは失敗に終わり、10年程度という短い期間での工場立ち上げ・閉鎖はマンパワーと資金の浪費に終わった。
こうして各社は体力を削られ、余力を失っていくのだった。
NEC、日立、DRAM事業の統合を決定。エルピーダメモリ設立。
神戸製鋼、米TIと合弁の西脇の半導体工場を米Micronに売却
日立、台湾UMCと合同で初の300mmェハ(従来の主力の直径200mmのウェハから2.25倍の面積になり、ざっくりいえば同じ工程数で2倍程度のChipが取れてコストを削減可能。現在に至るまで主流のウェハサイズ。)を使用する工場、トレセンティテクノロジを常陸那珂に設立
東芝、DRAM撤退。北米拠点のドミニオンセミコンダクタを米Micronに売却。
NEC、非メモリー半導体事業を分社化、NECエレクトロニクスを設立。
繰り返す半導体市況の激しい変動も落ち着きを取り戻し、待ち望んだ好景気がやってきた。
90年代後半からの不況で体力を消耗した日本企業だが、いまだ技術力は健在。
折からブームとなっていた『選択と集中』を合言葉に、各社の得意分野に集中投資だ!
パソコンではアメリカ企業に後れを取ってシェアを失ったが、液晶・プラズマをはじめとするテレビ、DVDレコーダーにデジカメ等、日本のお家芸である家電のデジタル化が進展する今こそ最大のチャンス!
さらに、世界中で規格が共通化された第三世代携帯電話が普及すれば、圧倒的な先進性を誇る日本の携帯電話が天下を取れるのだ!半導体復活の時はついに来た!!!
製造業の国内回帰の波に乗り、生産性に優れる300mmウェハの工場をどんどん建てて再起をねらうのだ!
日立と三菱がロジック半導体事業を統合、世界三位の半導体メーカールネサステクノロジ誕生。
富士通、米AMDとNOR型Flashメモリ事業を統合、Spansion設立。
エルピーダ、三菱電機からDRAM事業を譲渡。日本の残存DRAM事業が集約。新社長を外部招聘し、反転攻勢開始
東芝、四日市に300mm対応のNAND型Flash工場、四日市第3工場建設開始
Spansion、会津若松に300mm対応のNOR型Flash工場建設を発表
ルネサス、UMCからトレセンティテクノロジの持ち株を買収。完全子会社化
東芝、四日市に300mm対応のNAND型Flash第4工場を建設開始
2000年代の日本企業の反転攻勢は、リーマンショックで終わってしまった。
日本の電機業界が成功を夢見たデジタル家電は韓国勢との競争に敗れ、携帯電話でも海外展開に失敗した。
90年代から繰り返し計上してきた赤字と、2000年代の大規模投資を経た今、半導体工場への投資を継続する資金的余力はもはや残っていなかった。
不採算部門とみなされるようになった半導体事業は設備投資が止まり、建設されてからわずか数年で時代遅れとなってしまった。
これ以降は、東芝のNAND型Flashメモリや、ソニーのイメージセンサーといった競争力を維持している分野、また旧エルピーダのDRAM工場といった外資の資金を得た分野のみが投資を継続されることになる。
ルネサス、日立時代からの欧州拠点、ランツフルト工場をLファウンドリーに売却
日立、シンガポールの工場をシンガポールのチャータードセミコンダクタに売却
ルネサスとNECエレが合併。世界第三位の半導体メーカー、ルネサスエレクトロニクス発足。フィンランドのノキアからモデム部門を買収。
ルネサスエレ、NEC時代からの北米拠点、ローズビル工場を独テレフンケンに売却
米オン・セミコンダクター、三洋電機の半導体事業を買収
ルネサスエレ、ノキアから買収したモデム事業から撤退、さらに2300人リストラ。またNEC時代の中国の合弁を解消し撤退。
富士通、マイコン・アナログ事業を再建したSpansionに売却
東芝、四日市の300mm第5工場2期分稼働。200mmの第2工場を300mmに建て替え
Panasonic、半導体工場をまとめてイスラエルのTower Jazzに売却
富士通とPanasonic、SoC設計部門を統合、ソシオネクスト設立
この時期に至ってようやく主要半導体メーカーの工場再編が一通り完了し、現在につながる枠組みがほぼ出来上がった。
リーマンショック後の大規模再編で日本企業の世界的地位はかつてないまでに低下し、国内の工場においても外資系の傘下に入るところが増えた。
現在半導体の先端工場に継続投資できる日本企業は、イメージセンサーに強いソニーと東芝のメモリ事業を引き継いだキオクシアだけである。
はたして日本の半導体産業は今後どうなるのだろうか?再び世界に飛躍する日はやってくるのだろうか?
東芝、四日市の第2工場建て替え完了。大分と岩手の200mm工場を分社化、ジャパンセミコンダクターを設立。
東芝、本体の粉飾決算のあおりを受けてメモリ事業を分社化。東芝メモリ設立。四日市に300mmの第6工場建設開始。さらに北上市に300mm新工場を建設
ルネサスエレ、米intersilを買収
東芝メモリ、四日市の第6工場が稼働。多国籍連合のファンド、パンゲアから出資を受ける。
富士通、桑名の300mm工場を台湾UMCに売却。また、会津若松の200mm工場も米オン・セミコンダクターに売却。
Panasonic、残ったマイコン等の事業を台湾Nuvotonに売却して半導体から撤退