はてなキーワード: アンバランスとは
10年ほど遊戯王のかなりマイナーな分野を探求してきた者です。元々はアニメ2作目の最終盤をみて、そのなかのCMであった遊戯王オンラインにハマったのがすべてのきっかけでしたね。そこからシンクロモンスターをテーマにした5D'sとZexalと来て、たどり着いたのがかの有名なArc-Vです。記憶を掘り出しているのでかなり偏りがありますが、思い出補正込みで書いていきます。
さて、この作品は賛否両論どころか、おそらく日本の糞アニメ史上の末席を汚すような作品です。遊戯王OCGという列車を運ぶ車輪の一部でありながら、その実態はとうもろこしのようにグズグズな有様です。ですがそこらのアニメ作品とは一線を画すのは、その尺の長さに加えて「主人公以外が素晴らしい」という点でしょう。脚本全体が酷いのですが、なぜか主人公に関連しないところばかりに光るものがあります。にもかかわらず、その逸材達がことごとく主人公にとっては噛ませ犬であったりするため、酷評に至っていると思われます。そのアンバランスさが、同時期に放映されていた鉄血との相乗効果も相まって、実に刺激的です。
主人公の榊遊矢(以下、遊矢)はデュエリストとしてはとても平凡な少年。彼は行方不明になった一流デュエリストの父親の言葉を受け継ぎ「エンタメデュエル」なるものを心情としている。ある日、彼は謎の力「ペンデュラム召喚」を身につける。それはその世界の誰も知らない召喚方法で、未知のカードで構成されていた。彼はその力と仲間と共に4つの世界を渡る旅に出る。
このアニメでは、過去作品のリメイクカードや召喚方法、スターシステムを採用しています。正直これでコケること自体が難しいのですが、それでもコケました。
この作品の最大の売りにして最大の失敗は、遊戯王OCGで採用されたペンデュラム召喚そのものだと思います。遊戯王ではアニメの新シリーズが出るたびに新しい召喚方法が登場しますが、中でもこのペンデュラム召喚は曲者です。
簡単に言えば「どんどんモンスターを手札やエクストラから出す」というものです。制約はありますが、後半は主人公補正でほぼ無双状態。
ただでさえ何をしているのかさっぱりわからない遊戯王で、このペンデュラムは本気でよくわからない。モンスターが魔法カードになるとかエクストラから出てくるとか、OCGをちゃんと理解していないと多分無理でしょう。それにカードの絵柄がごちゃごちゃしているので本気で見ずらい。視聴者の中には、最後までペンデュラムが何なのかわからない人もいることでしょう。まあそれは過去作品も似ていますが。
最終的に他の召喚方法と比較してペンデュラムを持ち上げようとした結果、単なる無双状態を引き起こしたあげく、他の召喚方法ででかいモンスターだすだけのよくわからない戦い方となってます。別に面白いとは思えませんが。
この作品の価値低下を最大限補助しているのが、よりにもよって主人公とは。声優の演技力が低いとかではありません。むしろちゃんとしているから困るんです。
主人公の遊矢は「エンタメデュエリスト」を自称しています。彼いわく、「デュエルで笑顔に」が心情です。この言葉、100回は聞きます。そして一度たりとも実行されたことはありません。
遊矢のいうエンタメデュエルとは、どうやら華やかな演出による楽しいデュエルらしいのです。全員ボコボコにするだけですけどね。
前述のペンデュラム召喚は遊矢が得意とする戦法ですが、これはモンスターの大量召喚を可能します。そこから各種の強力なモンスターへと繋げるのが遊矢のスタイルなのですが、別に笑顔にする要素なんてありません。視聴者にとってのみ新カードのお披露目があって嬉しいとは思います。しかし対戦相手からすると大量のモンスターがでてきて、さらに極悪なモンスターで壊滅させられるという経験をするのみ。エンタメを自称するためか遊矢は「レディース&ジェントルメン」と声高に叫んでから、えげつない展開をするのですが、視聴者にとっては「これから対戦相手をフルボッコにします」としか聞こえません。
例えば、敵役として登場した融合次元のエド(GXの人気キャラ)に対しても似たようなことを叫びながらフルボッコにして、なぜか負けたエドは遊矢のデュエルに楽しさを覚えた様子で改心してしまいます。視聴者からしてみればこのデュエルのどこに感銘を受けるのか、皆目検討がつきません。素晴らしい展開とか考えつくされた伏線とか、驚きの勝利方法とか。そんなのではなく「力こそパワー」で殴ってくるだけの遊矢に共感する人っていたんでしょうか?
あと、度々登場する父親との思い出の「スマイル」(?記憶おぼろげ)というカード。実際なんの意味もないカードです。使う場面も限られるし、使っても意味がないことが殆ど。でも遊矢はたまに使いますし、スマイルが切り札のような雰囲気を出します。でもなんの価値もないカードなんです。演出目的としても不自然すぎて気持ち悪い。
この作品では実態を持つフィールドを生成して行われるアクションデュエルが多用されます。まあそれがどうでもいい。ようは街なかに溶岩が出現したりするんですが、別にそれがなにかおもしろいわけではない。確かに空中を移動したりする要素はあっても、面白いとはいえない。作品の骨子の一つであるのに、その要素が殆ど生かされていない。5D'sのライディングデュエルとは正反対なんです。その中でも特に不評なのはアクションカード。
アクションカードはフィールド上に無作為に落ちているカードで、拾った人が誰でも使用可能。大抵はダメージ軽減の「回避」です。そしてそれを最も多用するのが主人公の遊矢。
遊矢の切り札はほぼこの回避です。ただ落ちているカードを拾うだけ。それまでの主人公にあった、あっと驚く回避方法はありません。
「ちゅどーん」
こればっかり。面白さを心情とする主人公が、劣勢では常にワンパターン。なにこれ?ちなみにこのシーンは本当に飽きるほど出てきます。というか遊矢のデュエルでこれがない回はあまりありません。ようは勝ち筋がなく、その場しのぎでしかないデッキと脚本なんです。
恐ろしいことに主人公が直接絡まないデュエルはめちゃくちゃ面白い。そのデュエルを盛り上げる登場人物も個性豊かで際立っています。
主人公が何考えているのかわかりませんが、それ以外はちゃんと自分のスタイルが存在します。黒崎は復讐と妹のため。社長は世界を救うため。権現坂は仲間のため。ジャックは王者であるため。
例えばジャック・アトラス。5D'sでは主人公のライバルであり天然な面もありますが、今作では一貫して王者です。主人公の遊矢が「自称エンタメデュエリスト」であるのに対し、彼のデュエルは本気で面白い。「キングのデュエルはエンターテインメントでなければならない」という台詞がありますが、全くぶれない。遊矢と似て圧倒的な力で対戦相手をねじ伏せるスタイルであるにも関わらず、付け焼き刃ではないきちんとした王道を行きます。デッキ自体が自分の象徴であるレッドデーモンズを中心に組まれており、それを展開しつつ防御や攻撃を丁寧に処理していきます。大げさな演出も含め、ちゃんとデュエルできる数少ない逸材です。
ジャックVSセルゲイとかいいですよね。ジャックの堂々としたデュエルと、セルゲイの偏執的なまでの美学がぶつかります。自分が一番、自分が勝ちたい、絶対に負けない。そういう自我がはっきりした同士がきちんとデュエルして勝敗を喫するという、ひどく一般的な構図が、この作品には殆どありません。それが叶う場面が時々あるから評価が難しいんです。
まあ基本的にその全てが遊矢にとっての噛ませ犬でしかないので、最高の材料を使って泥団子を食べている雰囲気を味わうのには最適です。
酷い脚本だって短い期間なら許せるものです。でもこのアニメは3年間続きました。アホみたいな脚本に3年間です。それに付き合った自分はもっと馬鹿ですね。
最初の2クールで異世界に行く人員を選別する予選みたいなものが行われますが、これがムダに長い。こんな2クールかける意義が全然わからないほど内容が薄っぺら。そしてシンクロ次元編が異様に長い。まあこれは監督やスタッフが元々5D's作っていた関係なんですが、それにしても長い。おかげで融合やエクシーズが薄い薄い。融合次元が敵の総本山なのに、結局尺が足りないのか飛び飛びな印象でしかないんです。
最終的に遊矢は世界の敵として君臨します。ペンデュラム自体が忌むべき存在だったというオチですが、アニメの質も同時に呪われていました。
ただ、主人公が悪になってしまう経緯ってもっとキチンとしてほしいんですが、当然この作品にそれを望むことはできませんでした。各種の伏線はあるものの、遊矢の戦いが世界を救うための行いという側面があってこその悪堕ちなわけです。はっきりいえば遊矢は声のでかいだけのモブ。それが悪堕ちしても虚無感しかありません。
主人公としての信念は他人の言葉をただ繰り返すだけ。中身が本当にないんです。しかもそれを劇中のジャック・アトラスから「誰かからの借り物の言葉でデュエルをするな」と言われている。いや本当に視聴者が思っていることをずばっといってくれるキングです。素晴らしい。そう、作品自体が遊矢を主人公と認めていないんです。にもかかわらず遊矢は一切成長することなくそのまま悪堕ちします。成長した末にではありません。なんとなくです。
本当に何がしたい作品なのか見当がつきません。
まあ他にも、顔がそっくりではないそっくりキャラとか、悪役としては随分小物なハゲオヤジとか、同時期放映の鉄血でも散々な社長役だった細谷さんとか。ツッコミどころ満載ですが、そこそこ面白い作品ですよ。Arc-V。
暇だったけど地味に嫌な客の来る日だった。
いつものストーカー客は、いつも通りAさんが休憩に入って私が一人でレジ番をしている時間帯を狙って来店。今日はストーカー客から何かしら話しかけられそうだなと内心身構えていた。なぜそう思ったのかというと、私がこの連休中に髪型を変えたからだ。そしたら本当にストーカー客は話しかけてきた。ストーカー客はいつも買ってるアイスコーヒーの氷を買わずにカフェマシンの所に行って、
「あれ!? あれ!! あれーーーっ!」
「あひゃー! 買い忘れちゃったかなぁー、もしかして、コーヒー、買い忘れちゃったかなぁー!?」
と、あひゃあひゃ言っていた。私は知らんがな、と思いながらノーリアクションで俯いていた。
フロアが騒がしく、監視カメラを見れば私がストーカー客に絡まれているようだった、と、Aさんが心配して事務所から出てきた。「何か言われてるっぽいとは思いましたが、そんな変なことが起きていたとは」
と感心していたAさん。最近、他の女性従業員がもっと本格的にヤバい感じの客に目をつけられているのを、Aさんは目の当たりにしたらしく、私のストーカー客なんかまだ可愛いもんだとAさんは思い始めた模様。そんなこと比べられてもね……!
Aさんがドリンクの品出しに行ってしまうと、今度は先週私に無意味に話しかけてきた感じの悪い客がレジに来て、やっぱりこの人すごい嫌な奴なんだなあーと再確認するような横柄さを大いに発揮してきた。
先週、この横柄客が私に話しかけてきたとき、私はカフェマシンの掃除をしていた。横柄客は、
と唐突に話しかけてきた。私はお褒めいただきどうもありがとうございますと頭を下げたのだが、横柄客の話はそれで終わらず、近隣他店のカフェマシンがいかにきったねーかと口汚く罵り散らかして帰っていった。
横柄客は前からよく来る人で、Aさんもちゃんとその客を覚えていたのだが、Aさんには凄く良い人に見えていたらしく、ショックを受けていた。どこもおかしい所のない人がそんなに横柄な態度を取ることがあるなんて、と。私は、
「たぶんあの人、次回のシフトではAさんに私の悪口を吹き込むと思いますよ」
と言ったのだけど、本当にそうなるだろうか。私は十中八九そうなると思うけど、Aさんはさすがにそれはないのでは? という。
Aさんから、横柄客の最近の様子を聞いたところによれば、横柄客はいつも同じ数のレジ袋・お箸・ストロー・煙草を欲しがるので、Aさんはそれを全部記憶して、言われる前に全て揃えていたということ。それで横柄客は自分をVIP客だと勘違いしたようだ。
私が横柄客とトラブルになった原因はレジ袋だった。客の買った品々の大きさがアンバランスで、一袋に納めづらいと思ったので、私が
「レジ袋は二枚に分けた方がいいと思いますが、いかがなさいますか?」
と聞いたら、横柄客は
「うん、そうして」
と言った。だから私は、25号の袋一枚と弁当袋Mサイズ一枚を出した。すると横柄客は何も言わずに会計をした後でいきなり、
「何で二枚とも特大サイズじゃないんだ!」
と激怒した。私が謝罪し返金して特大サイズ二枚で会計をし直すと言っても拒否して特大サイズ二枚に交換しろと言うので、特大サイズはこれらと値段が違うと説明すると更に怒り、最終的には
「もう返金しなくていい! 追加で特大一枚ぶん金払うから代わりに特大二枚よこせ!」
と言って5円払った。
何でこんな少量の買い物に特大袋5円を二枚も欲しがるのか意味不……と思いながらもへいこら頭を下げ謝罪しまくって商品を袋詰めした。
そうAさんに話したところ、たぶんその客は、Aさんが毎回言われなくとも25号サイズの袋二枚に商品を分けて詰めるので、それが当たり前だと思っていて、しかも25号袋を「特大サイズ(45号)」だと勘違いしているのだろう、とのこと。
つまり横柄客は、私が黙って25号袋を二枚出さなかったことに腹を立て、更にいつもよりも大きい金額を請求された(25号二枚なら6円のところ、45号サイズ二枚ぶんで10円となった)ことに腹を立てたのではないか? と。なるほどー。
他に、何度「列に並んでください」と頼んでも並ばず横入りをしようとするお年寄り客、カフェマシンの洗浄を始めようとしたところへ、「マシン清掃中につき販売出来ません」の札を無視してカフェの氷を取って「休止中」のレジに押し掛ける客などがきた。
最近、レジ袋が元で客からクレームというか、理不尽にキレられることが多い。ジュース2本くらいしか買わないのに、25号(缶ビール8本くらい入る)の袋を要求するとか。しかも、
「大きいサイズの袋にしてくてる?」
とか注文してくるのではなく、6号Lサイズの袋(500mlペットボトル2本がぴったり入る)を出したとたんに、
「何でそんな小さい袋を出すんだよ! 同じ金額払うんだから大きいのをくれればいいだろ! そんな小せぇ袋じゃゴミ袋にもなんねーんだよっ!」
と怒鳴るようなやつである。
キャラクター、背景美術、音楽は素晴らしいのにアンバランスにヘタクソなシナリオのアニメが多いのはなぜ? なぜ日本のアニメはここまで脚本が軽視されてるのか?
映像作品の面白いシナリオの書き方ってハリウッドメソッドとかいうので既に確立してるんでしょ? なぜその通りに書かないのか?
なにも21世紀のシェイクスピアと呼ばれるような物を書けと要求しているわけではないのだ。
例えば、超能力者が荒唐無稽なバトルをするアニメなら、マーベルやDCのアメコミヒーロー映画あるじゃない? だいたいどれ観ても、まあ、面白いアレ。ああいうのを手本にして量産すれば良いと思うのだけど。
難しいのかな……
朝からこんなポエムを書いて申し訳ない。でも、書かずにいられなかった。
最新アルバムの盗作を200時間聞いて、今まで自分の中でくすぶっていた疑問が全て解けた。
それまでの彼らの音楽はティーンをターゲットに作られていたのだ。
sui-sの七色の歌声がどんな曲でも歌い上げてしまうので、それが彼らの真骨頂だと思い込んでいた。
「ヒッチコック」や「ただ君に晴れ」の、キャッチーでいて急にドキリとさせられるような大人の部分が見え隠れする、そんなアンバランスさがヨルシカの面白さだと思っていた。
その後色々な曲を聴き込むたび、sui-sの新しい一面を発見してはのめり込んでいった。
聞き流しているだけなのに、急に彼女の歌声に心臓を鷲掴みにされるような瞬間が病みつきになっていった。
ところが今回の「盗作」は今までのキラキラ輝いている感じは感じられず、少し落ち着いた、むしろ陰鬱な雰囲気さえ漂っていた。
今までは若さと体力だけで後先を考えないような危うささえ感じられる疾走感だったものが、同じ疾走感でも助走をつけながら徐々に加速して、そのうち自分の限界に挑んでいくような疾走感に変わったような印象だった。
先行シングルの「思想犯」も、はじめは戸惑いつつ、気がつけばヘビロテリストに加わっていたが、それでも少し戸惑いながら、「爆弾魔」の再レコーディングを聞いて、彼らの今回のアルバムで表現したいものを垣間見た気がした。
そしてとうとう「花人局」にたどり着いてしまった。
はじめのたった1フレーズで、いままでのヨルシカのイメージを粉々にされた気分だった。
今までヨルシカにもとめていたもののすべての答えがこの曲に詰まっていた。
そこには今までのヨルシカの魅力の一つであった少年少女のような有り余るエネルギーや熱意のようなものはなく、心の奥底の方からじんわりと染められていくような脆くも危うげな心の変化が歌いこまれていた。
今までもsui-sの歌声は変幻自在でどんな歌でも歌い上げるだろうと思っていたが、どちらかというと子供っぽい表現が多い中で、まさか、ここまで大人びた歌を大人びたままに細かな心情表現を持って歌い上げるとは思ってもいなかった。
もちろん、n-bunaの曲や言葉選びがあってはじめての作品である。
よくもここまでsui-sの歌声を信用して、これだけの複雑な感情表現を必要とする曲を作り上げたものだと。
とにかくこれを読んだ全員にこの曲を聞いてほしい。
でも、この曲だけを聞くのはやめてくれ。
せめて、youtubeで公開されているヨルシカのMVを一通りみて、いままでどんなヨルシカが求められ、受け入れられてきたかを知ってから聞いてほしい。
曲の始まりから終わりまで鳥肌が一度も止まらず、歌声の変化に涙腺が突き上げられ、歌詞の意味に触れたときに顔を覆いたくなるような悲しみに襲われたこの気持ちを少しでも誰かに理解してもらいたくて、でも、そんなものは経験した本人しか経験しようがないこともわかっていながら伝えないと気がすまないという衝動だけで書き上げてしまった。
当然ヨルシカがあなたにとってそういった存在になるとは限らない。
でも、世界にはまだこんなに心揺さぶられる出会いがあるのだということを伝えたかった。
30代のちょっと音楽好きがプライムで聞けるマイナーよりのアイドルソングを紹介するよ!
もしAmazon primeに入っていて聞いていないならこれは損!!! こんなに楽しい音楽にサブスクで出会えるんだなんて本当に感謝しかない!
(ただし、秋元康系は沼が深そうなのでノータッチ。っていうか一番気になってた欅坂はアルバム半分しか聞けないし。)
あと事務所がどうとかバックグラウンドの情報はほとんど知りません。ただ純粋に曲だけで面白いものを基準にしています。
1.Negicco
流して聞いてもいつのまにかメロディラインや歌詞を覚えてしまう曲が多いNegicco。アイドル歴が長い(と調べて知った)からサブスク落ちてる曲も多いしオススメ。
特に「アイドルばかり聴かないで(小西康陽!)」や、「愛のタワーオブラブ」、「ときめきのヘッドライナー」(N E G I CC O!のコール最高!)、「ともだちがいない!」などなど一度聞いたら忘れない曲ばかりで私はかなり好き。
ただ正直、東京のど真ん中で歌っている感じはない、のでここは好き嫌いが分かれるところかも(私はそこも含めて大好き!)。
「ともだちがいない」(mvがはしゃさん!!)
https://m.youtube.com/watch?v=ok6CW9aLaxk
2.RYUTist
Negiccoの隠せない日本海愛に対して、同じ新潟出身でより売れ線よりに、爽やかさとオシャレさを増したのがRYUTist。
「センシティブサイン」は宇多丸が年間のオススメのアイドルソングに挙げていた良曲。歌声や歌詞、アレンジの可愛らしさが堪らない! 表題曲だけじゃなく「素敵にあこがれて」もCメロの変調が! ああ! もう!!!! 曲のテーマの思春期のアンバランスさが歌声にメロディに出ていてもう聞いてる私がドキドキしてくる!!!!
ほかにも「blue」とかもサニーデイの曽我部とかが探している渋谷系下北系の体現! って感じで聞いてて驚きばかりです。
3.Especia
上のふたつがポップスの流れなら、Especiaは完全にクラブ〜ダンスの流れ。踊るよね、これは完全に。「Danger」。ちょっとメロウな気分なら「海辺のサティ」。テンション上げて戦いに行くなら「No1 Sweeper」。Especiaは聞いてると、身体の底から揺さぶられるようなそんな曲ばかりでこれはライブで聞きたかったと、本当に出会うことの遅さに後悔したグループ。
「No1 Sweeper」(PVの本気のダサさに酔いしれろ!)
通称リリスク。アイドルラップというと「恋愛15シミュレーション」しか知らない私は衝撃を受けたよ。リリスクはとにかくエモい! 「ラストソング」のセツナさや、「オレンジ」のアンセム感のあるグルーブさ、どの曲も本当に好き。
あとアイドルネッサンスという名曲カバーをするアイドルグルーブがあって、そのなかでBASE BALL BAERのライムスターとのコラボ作品「THE CUT」をカバーしているんだけれどそのラップがマジで格好いいの!
早口系のラップはしない印象があったリリスクのまた新たな一面が見えて、他のアルバム聞いたあとにぜひ聞いてほしい!!!!
「RUN and RUN 」(ちょっと話題になったスマホ用mv)
JR、私鉄乗り継いで早朝出勤。コンビニで買った朝食を摂りながらメールチェック。
密閉を避けるため担当学年のフロアの廊下窓、教室窓を開けて回る。生徒による掃除もまだ十分には機能していないので、汚れていれば用務員から借りた掃除機で廊下を清掃。
職員朝打ち合わせ。全体の連絡ののち担当学年で生徒への連絡事項などを確認。
生徒入校開始。全生徒の健康チェックをしなければならないので担当数名で生徒が記入してきた体温などを確認。体調不良でなければ校内に入れさせて手洗い場へ誘導。発熱がある場合などは下校させる。
授業開始。
昼休み終了。管理職・分掌主任・学年主任会議。放課後の消毒担当箇所の配分のアンバランスさについて議論されるが、ポジショントークばかりだったり発言力がモノを言う雰囲気だったりに辟易し何か言う気も失せ、会議終了後は換気のために開けた窓を全部閉めCOOLに立ち去る。
放課、部活へ。自分もコロナ禍で運動不足なので生徒と汗を流す。
部活終了。次亜塩素酸ナトリウムを用いた消毒をしにゴム手袋を装着し雑巾2枚を持って自分のクラスの教室や部活で使用した部室等へ。机等を全部清拭する。
最終下校時刻。自転車の無灯火走行なんかのクレームが多いので正門で声かけ。
担当学年のその日の欠席生徒について発熱の有無や身体状況をまとめた報告と、教室を各担任が消毒したことを確認するチェックファイルを管理職にCOOLに提出。「姫、ご確認ください。」
部活の夏季大会の開催に関するメールを確認。コロナ禍で開催が危ぶまれた大会も感染予防のためのガイドライン付きで実施が可能になり、自校も会場校に。それを受け、他校の同僚からメールが届いてた。【タイトル】ばーか笑【本文】会場提供ごくろうさんですwwwwww
明日の時間割を見てなんとか乗り切れることを確認し退勤。電車で家へ直行、みっちり30分飼い犬に外を歩かせる。
就寝
全く本気で。
パワハラ野郎どもが社会的制裁を受けずに我が世の春を謳歌している、そんな事例はこの世の中にウンザリするほどありふれてる。
つまり、日本という国が、日本という社会が、パワハラ等の悪行を社会的制裁を受けて然るべき事柄としては現状扱っていないことがよくわかる。
あくまで建前的に許されていないということになっているだけで、実際のところ、この社会はパワハラ等の悪行を、誰が被害者か?どういう状況か?によって、条件付きで不問に付しているということ。
法治国家でありながらも法にもとる行いが許されちゃっている←こういう不完全・不徹底があって、その穴をつく限りにおいては悪行もまあOK♪という歪んだ状態。
そんななかで、被害者だけがお行儀の良さを求められるのはおかしい。
気狂いになるか死ぬかの瀬戸際に追い込まれるような、理不尽極まる悪辣なパワハラ事例においては、
被害者が法律など度外視でめちゃくちゃにやらないのは非合理的としか思えない。
例えば、
パワハラ加害者の最愛の子供が入園式を迎える日まで待って、満を持してなぶ りゴ ロしにする、
なんて凶行であろうとも合理性は失われないのではないかと思う。
当人をころすとしたら大して苦しまないで因果応報が終わりになっちゃうじゃん。加害者本人の人生が終わるってだけで。
子供は親の因果を背負ってるし、そんな最低の親の遺伝子を受け継いでるし、少なくとも幼い頃はそんな最低の親のことを無条件で慕ってるだろうし。
親の悪行を考えたら、このくらいの悲劇や凶行でも釣り合いは取れる。
自業自得で最愛の子供に復讐の矛先が向けられたとなると、さすがに自分の行いに思いを馳せて気が狂うほど悩み、苦しみ続けるでしょ。釣り合いは取れてる)。
お天道さまは、そうした凶行に及んだ被害者を許すか、あるいは、被害者も加害者もどちらも裁くかだよ。
被害者だけが一方的に傷を負って、加害者は人生を楽しんでいる、というアンバランスな酷い状況を考えてみてほしい。
お天道さまの裁定がどっちのパターンになろうとも今よりもマシだろう。
ここまでの立場になって理不尽を強いられてる、社会公認サンドバッグのパワハラ被害者の発達障害者が社会常識やルールと照らし合わせてこれまで強いられた損害をチャラにできずにいるのはアホくさい。
強姦被害を黙って一生涯自分の責任として反省し続けるくらい馬鹿げてる。
多感で世間知らずで、バカも利口もいて、将来があったりなかったり、お金があったりなかったり。
そういう高校生たちが野球という最低なスポーツの餌食になっているのが不憫で仕方がない。
自分で選んだ未来だからといっても、野球はあまりに裾野が広い地雷だ。上下関係や野球道具の高さなんかは序の口。一番つらいのは学校単位での優劣があること。自身の運動神経は、チームというグズの中で埋もれてしまう。
球技というもののなかでも野球は特にアンバランスだ。野手なんかは誰も気にしない。全てはバッターと投手だけの世界。そんな世界でちょっと足が速いとかジャンプ力がいいだけでは全く注目されることはなく、才能を枯渇させる。
本来その人に適したスポーツや学問や芸術が合っても、野球の中では全てが意味をなさない。野球に特化させられ、野球以外は全部無駄と教えられる。それが高校野球の真価。
彼らは頭を丸めさせられ、20年前の指導しかできない大人からの恫喝を受け、親は出費に苦しみ、甲子園に出れなければグズと言われ、チームの誰かが痴漢すれば活動は停止。
甲子園が全ての世界。そして甲子園にいったら土を集めなければならない。ブラスバンドは野球部の付属品となり、ビールまみれのオヤジたちが野次を飛ばす。あまりに理不尽だ。
緊急事態宣言直前にブラジリアンワックスしてきて、また生えてきたので、思い返す意味でブラジリアンワックスの感想をまとめる。
ちなみに私は男です。
一応行ったところはホットペッパービューティーで予約したところで、更に男女両方とも予約できたので、いかがわしいところではないんだけど、場所がマンションの一室なのにまずは驚いた。
いかにも看板で「VIO脱毛!メンズ歓迎!」みたいな感じじゃなかったので入るときに周囲の目が気にならなかったのはありがたいけど、マンションが(当たり前ながら)オートロックなので、部屋番号を押して「VIO脱毛の予約をした〇〇ですけど……」みたいな感じで入るのすげー緊張したし、「こういう闇風俗あるよね、知らんけど」みたいな気分で若干そわそわしながら入った。
店内の雰囲気も「ちょっとアジアンな香りがするクリエイターズマンション」みたいな雰囲気がすごくて、三十代のオッサンが居て良いのか結構微妙な雰囲気を感じたし、更にいうと店内には女性一人しかいなかったので、ちんこまるだしで女性と一対一で脱毛受けるのは割と緊張と興奮がないまぜになる感じだった。
簡単なカウンセリングを受けながらきょろきょろしてしまったが、VIO脱毛したら是非、みたいな感じで女性向けのエロエロランジェリーとか普通に売ってたので、基本的なターゲットは女性なのだと思う。
ちなみに料金は女性だと9000円、男性だと12000円だった。
「それじゃあ下半身全部脱いでそこのベッドに移動して、上からベッドの上のヤツで隠しておいてください」って言われて、着替えタイムスタート。
おしゃれなマンションの一室で下半身を丸出しにするっていう背徳的すぎる行為に息子が反応しそうだったので軽く深呼吸しながら脱衣。
おしりふきがサービスであったので、ちゃんとおしりのあなをふいておいた。うんこついてたらイヤだし。ちなみにやっぱりちょっとうんこついててシャワー浴びてきたのに軽くショックを受けた。おれのケツはシャワー浴びた後もうんこついてるんか……
下半身全部脱いでベッドに目をやると、バスタオルくらいの大きさの超薄手の不織紙みたいなのがあって、股間に乗せてみたけど普通に全部透けてて「これ意味あんのか」って思いながら隠した。
ブラジリアンワックスは大体人肌よりちょっと温度が高い「ワックス」を薄く延ばして、乾いたら毛を巻き込んでベリッてはがす、「より毛がはがれやすいように魔改造されたガムテープ」みたいな感じのものというのはみんな知ってると思うけど、それをいざ自分の身で(しかも股間で)体験するとなるとやっぱり衝撃はすごかった。
まず思った以上に熱い。
股間は皮膚が薄いのもあって、熱を感じやすいらしく、「え?これで人肌よりちょっとぬるいくらい?マジで?」ってくらい熱い。
そしてワックスが乾いた後、皮膚をまっすぐに伸ばしながら毛の生える向きとは逆にベリッ!って勢いよくはがすんだけど、これが絶妙に声が出ないくらいのギリギリのラインで痛い。
なんと言うか指を勢いよくなんかにはさんだ時のような、「あまりの痛さに絶対血が出てるって見たら全然血は出てないし内出血もしてない」みたいな状態。
動いて我慢するわけにもいかず、だんだんワックスを塗られた瞬間に「次に痛いのが来るぞ」って全身が緊張してこわばって汗がどっと噴き出てくるようになってくる。
特に玉袋のところが痛くて、皮膚を引っ張りながらベリッベリッてやられるので、とにかく痛い。
ちなみにOラインは全然痛くないけど、尻たぶをぐいって開かれてからワックスを塗られ、乾くまで尻を広げた状態で(十秒程度)眺められているのがわかるので、色々と人間としての尊厳を失うことができる。
よくブラジリアンワックスの体験談とかで「だんだん痛みに慣れてきた」とかありますけど、あれ嘘ですよね。慣れない。
あと風俗体験風な感じで「勃起してしまいました」とか「射精してしまいました」とか言うてるけどあんなもんで興奮するのは結構ヤバいと思う。
仮に触られて勃起したとしても、痛みのせいですぐしぼむでしょあれ。そういうプレイを売りにしてるエステとかあるんかな。
で、汗だくになりながら施術が終わって、服を着て良いですよー、と言われたんだけど、これTシャツとか着替えほしいね。
終わった直後はとにかく赤みがすごいし、特にVラインはもともとの皮膚が白いところが赤くなって更に毛穴が開いてるからかぼつぼつしてて、鶏の皮みたいな状態になってたけれど、最初の2日はぬるめのシャワーと、顔に使う化粧水(乳液が入ってない奴)をVIOにもパシャパシャつけてた。
そのあとはお店の人曰く「ボディスクラブ使って肌を柔らかいままで維持してくれれば次のワックスは痛みがほとんどないですよー」と言われたけれど当時はあの痛みをまた受けたくなかったのでそこまではやってない。
まず玉袋に毛が生えてない状態は、臭くなりにくい感じがした。
玉袋の毛って縦横無尽な方向に生えてるから、洗う時もわしゃわしゃ頑張って洗うんだけど、あんまり洗えた感じがしないというか、実際夏場とかだと一晩経つとちょっと臭いじゃん。
緊急事態宣言の間であんまり外に出なかったし長時間同じパンツを穿いてることが無かった(手持無沙汰すぎて1日2回くらい履き替えてた)というのもあるけど、蒸れた臭さはあんまり感じなかった。
あと尻毛が無いのは何よりうんこした後の快適さがすごい。一拭きでめっちゃ綺麗になるし、ウォシュレットも「効いてる~~~!」って感じがある。
施術した時におしりふきしたけっかうんこがついてた事件が結構自分の中でかなりショックだったので、Amazonでおしりふきを買ってたまにおしりを拭いてたんだけど、あれ以来ほとんどうんこついてなかったので、本当に効いてるんだと思う。思いたい。
ちなみにちんこのま周りに毛が無いことで得した感じはあんまりなかった。
昔Amazonで試しに買って、あまりの毛のはみ出っぷりに封印したローライズボクサーを改めて穿いたら毛がはみ出なかったので「あ、こうやって履くのね」みたいな発見をしたのと、なんか暇なときにすべすべだから触ってニヤニヤしちゃうくらい。
オナホールからローションがこぼれてきたときに拭きやすいとかもあったけどいずれにしてもその程度。
とりあえず玉袋と尻周りの毛が無いと、「QOL上がってる感」を実感できたので、生えてきた今、ちょっとだけつるつるだった当時が恋しくなる。
で、二か月以上経った今、またももじゃってきたので、改めてもう一度ブラジリアンワックスをするか、っていうと、ちょっと悩むところ。
つるつるの状態をキープっていうと、二か月周期じゃ遅いので、年に10万以上を股間ベリベリされることに使うわけで、なかなかな高額だと思う。
あと、今回VIOだけやったけれど、やっぱりこれだとギャランドゥ部分も処理したくなるし、ふとももも処理したくなる。
要は股間とアンバランスにならない程度に薄くしたい欲求が出てくるので、そう考えるともっとお金がかかると思う。
ただ、股間がつるつるで生活の質が上がってしまったことは事実。悩む。
ちなみに、医療脱毛で全身つるつるにすれば良いのでは、と軽く調べたんだけど、5回で毛量が半分くらいになる、って書いてあったんだけど、その5回で40万かかるのでビビった。
仮に毛が減る速度が一次関数的だったら0にするには10回行かないとダメで、ってことは80万かかるってことでしょ。
80万あったらニンテンドースイッチのソフト120個買えるやん……永遠に遊べるわ……
「貧乳が好きなんじゃない、女の子が貧乳を気にしてるのがいいんだ」というのは、貧乳を理解できない巨乳派が何とか捻りだしたこじつけだ。
もちろん巨乳が嫌いな訳ではない。おっぱいは平等に好きだし、姉ショタなら大きいおっぱいのお姉さんがベストである。
ただスラっとした体躯となだらかなカーブの方に造形的な美しさを感じる。
絵を描くとき、身体のアタリをとってからおっぱいを書き入れるが、どうしても大きいおっぱいは肢体の造形に対してアンバランス、余分な装飾という感じがする。
女性らしいS字のバランスもあるが、それを求めるとお尻も大きくしなければならない。ずんぐりになってしまう。
シルエットを奇麗にしようとすると胸は小さめの方がいい。
自分はテレワーク不可の業務なので相変わらず通常通勤だけど、このテレワーク化はコロナ禍の収束後も未来永劫続いてほしいと心から願う。
まず、5分以上遅れるのが当たり前だった駅までの路線バスが毎日定刻に来るようになった(いつもの調子で家を出ると乗り遅れてしまう)。
たぶん、道路がすいていることと、バス停で乗り降りする客が少ないことの両方が効いてるんだと思う。乗っている時間が短いので交通量の変化まではわからないが、バス停に並んでいる客の数も乗客数も平時の半分くらいしかいない。
電車もすいてる。
満員電車が疲れるので1~2本やり過ごして座るようにしてたんだけど、その必要がなくなった。もちろんガラガラではなく左右両肩が隣と触れ合う程度には混んでいるのだけれど、四方から圧迫されるようなすし詰め状態ではない。
「混雑集中による遅延」はすっかりなくなったし、なぜか人身事故までもが減った気がする。多少はあるのかもしれないけどコロナ前と比べたら雲泥の差では。
ただ、多くの人が手すりや吊り革を持つことを避けているようで、電車が揺れるとよく人がぶつかってくる。見回すと混雑度と吊り革の空き状況に明白なアンバランスが見て取れる。
ともあれ、(もしかしたら自分の知らない地域や時間帯では逆に混雑が増えたりしてるのかもしれないが)少なくとも自分にとっては快適度は爆上がり、ストレスは激減している。
遅延や待ちのムダがなくなって最寄り駅に平時より10分以上早く着くようになったので喫茶店で熱いコーヒーを一杯いただくゆとりができた。喫茶店のお姉さんの笑顔がまぶしい。マスク越しだけど。
本当に本当に《通勤に関しては》このままの世の中がずっと続いてほしい。
友人は不治の病である。
体はとても元気そうだが、助かるようには思えない。
もはや誰も彼女を治す事などできないと思う。私はもう見ていられなくなった。
だから、彼女は不治の病だと思うことにする。彼女は私の中で、死んだ。
私は彼女の持つ、曖昧な受容性みたいなものが大好きだった。テキトーだけど、意思がある。芯があるけれど人を受け入れている。けれど、時たま驚くぐらい大胆だったりもする。そのアンバランスさが面白かった。派手な人物じゃないけれど、周りにたくさん人がいる人間だった。古い関係も多い。本人はそれを時たま嫌だというようなことも言っていたけれど、それもそれで私にとっては魅力的に映った。私は嫌な人間とは綺麗さっぱり終わってしまうたちだ。
大学で出会って、何となく仲良くなって、そしたらいつの間にか同じ趣味を持つようになった。
初めて行ったコンサートは彼女が当ててくれた某4人グループのコンサートだった。当時就活で死にかけていた私を救ったのは、間違いなく彼女と某4人グループだ。アイドルも美味しいものも好きだった。少なくとも彼女とは趣味が合ってたなと思う。
大学生の大したことない収入で精一杯美味しいものを食べて飲んで、美しいものを見て夜更かしして、いろんなことを話した。
大学を卒業して住んでいる県が離れても、コンサートや舞台を観に行くために会ってその度に色々な話をしながら美味しいものを食べたよね。
その度に、あなたが職場の上司のことを楽しそうに話すのが羨ましかった。
大好きな上司の下で、活きいきと仕事している様子が伝わってくるあなたの話、好きだったよ。心底楽しそうな顔してたもん。本当に羨ましかった。でも一方でそれってなんかヘンじゃない?って思ってた。妻子ある中年の男性が、新卒の女の子と週に何度も2人っきりで夜ご飯行ったりするの?コミュニケーションが良好なお勤め先では普通のことですか?冗談で「不倫に発展したら教えてね」って言うのが別れ際の定番みたいになっていた。
そしたら、本当の不倫に発展しちゃった。
SNSの動画にはどっからどう見ても同年代じゃない男の手が映っているし、動画の中で楽しそうにはしゃぐあなたの声に答えるのは知らない歳を取った男の声だ。
「物理的な不倫に発展したよ」ってあなたの口から聞くよりずっと前に知ってたよ。私めちゃくちゃTwitterもインスタも見てるもん。忘れた?あなたの鍵アカウントの数少ないフォロワーだよ私。あなたが嬉々として不倫の証拠残してるアカウント、見てるよ、いつも。
ねぇ、鍵アカウント見てる他の人達どう思ってるの?私、正直めちゃくちゃ怖いし気持ち悪いよ。
表の垢で、その話について通話で盛り上がったみたいなリプ飛ばしあってるの見て、びっくりしちゃったよ。
この子の言う"好きな人"が、中年の、妻子ある職場の直属の上司なの、みんな知ってる?知ってて「応援してる」なんて言ってる?そうだとしたら意味分かんないよ。お前らもみんな狂ってる。
学生の頃から毎年一緒に通った大好きなアイドルのドーム公演。2公演入るために泊まって豪遊するのがお決まりだった。
自担は誰が何と言おうと、誰と見ようと最高のアイドルだった。ステージのあまりの眩しさと、隣に立つヲタクに自分が抱いている後ろ暗い気持ちとのコントラストがキツすぎて、2曲目で泣いた。
私は知っている。
一緒に泊まるホテルで彼女が延泊料金を払っていること。2日間有休で、遠征先を満喫するのだと言った彼女が、私には濁す「用事」というのが、不倫相手との待ち合わせだということ。このコンサートが終わって、私が新幹線に乗って居住地へ帰れば、彼女もまた下らない世界に帰ってしまうこと。
翌日、2公演目に入る前に、去年と一緒に行ったお店に偶然2人で立ち寄った。ちょっと名の知れたパティスリーだ。学生の頃は気軽に買えなかったであろうチョコレートを私たちは楽しそうに選んだ。大人になったね。
そのチョコを家で食べながら、今私は泣いている。
彼女はそのあと、やはり"好きな人"と会ったのだそうだ。ピアスホールを開けてもらったと喜ぶ投稿がInstagramに上がっていた。去年までは私と自担と過ごしていた特別な日に、不倫相手と泊まって体に穴開けちゃったかぁ。
なんなんだろう。
私の気持ちはなんなんだろう。
数少ない友人を取られたことに対して?
私が職場の男性を憎みながら生きている同じ瞬間にも、彼女は上司と愛を囁き合っていることに対して?
私は友達が少ない。
偏屈で、すぐに人との間に壁を作る。
大学を出てからもこんなに会っている友人は本当に片手で数えるくらいだ。長く続けたいと思ってたよ。
彼女はそんな言葉求めてなかっただろうけど、コンサートに入る前、お花が乗ったびっくりするくらい可愛いケーキを一緒に食べながら、私言ったよね。
「うーん、まぁそうだよね。でもバレるってある?万一ヤバくなったら私が転職しようかな」
ダメだこりゃ。そう思ったよ。
ご臨終です。ご愁傷様でした。何もできませんで。
長年仲の良かった(と少なくとも私は思っている)人間に、こんなにがっかりするなんて思わなかった。
今となっては、これまで彼女と過ごしてきた思い出もどうしていいか分からない。私程度の人間には、もうなす術がないのだ。
だから、もう死んだと思うことにする。
私をアイドルに出会わせてくれてありがとう。一緒に飲んだお酒も、背伸びして食べた料理も全部美味しかったよ。
このチョコもすごく美味しい。あなたが探してくれたお店だよね。「来年もまた来たいな〜」なんて言ってたけど、もう来ないよ。あなた、私の中で死んだから。
チョコを食べ終わった。
綺麗な箱をゴミ箱に放り込んで、もうこの思い出は捨てることにする。箱代だけで200円くらいしてそうだな。
さよなら。
気持ちの悪い素敵な夢の中でずっと眠ればいい。
大好きだった友人へ。
どうか安らかに。