2020-08-11

ヨルシカを600時間聞いたから聞いてくれ

からこんなポエムを書いて申し訳ない。でも、書かずにいられなかった。

最新アルバム盗作を200時間聞いて、今まで自分の中でくすぶっていた疑問が全て解けた。

それまでの彼らの音楽ティーンターゲットに作られていたのだ。

からコミカルメロディや、直球の恋が歌われていた。

sui-sの七色の歌声がどんな曲でも歌い上げてしまうので、それが彼らの真骨頂だと思い込んでいた。

ヒッチコック」や「ただ君に晴れ」の、キャッチーでいて急にドキリとさせられるような大人の部分が見え隠れする、そんなアンバランスさがヨルシカ面白さだと思っていた。

その後色々な曲を聴き込むたび、sui-sの新しい一面を発見してはのめり込んでいった。

聞き流しているだけなのに、急に彼女歌声心臓を鷲掴みにされるような瞬間が病みつきになっていった。

ところが今回の「盗作」は今までのキラキラ輝いている感じは感じられず、少し落ち着いた、むしろ陰鬱雰囲気さえ漂っていた。

今までは若さと体力だけで後先を考えないような危うささえ感じられる疾走感だったものが、同じ疾走感でも助走をつけながら徐々に加速して、そのうち自分限界に挑んでいくような疾走感に変わったような印象だった。

先行シングルの「思想犯」も、はじめは戸惑いつつ、気がつけばヘビロテリストに加わっていたが、それでも少し戸惑いながら、「爆弾魔」の再レコーディングを聞いて、彼らの今回のアルバム表現したいもの垣間見た気がした。

そしてとうとう「花人局」にたどり着いてしまった。

はじめのたった1フレーズで、いままでのヨルシカイメージを粉々にされた気分だった。

今までヨルシカにもとめていたもののすべての答えがこの曲に詰まっていた。

鳥肌が止まらないまま聞きすすめる。

そこには今までのヨルシカの魅力の一つであった少年少女のような有り余るエネルギーや熱意のようなものはなく、心の奥底の方からじんわりと染められていくような脆くも危うげな心の変化が歌いこまれていた。

今までもsui-sの歌声変幻自在でどんな歌でも歌い上げるだろうと思っていたが、どちらかというと子供っぽい表現が多い中で、まさか、ここまで大人びた歌を大人びたままに細かな心情表現を持って歌い上げるとは思ってもいなかった。

もちろん、n-bunaの曲や言葉選びがあってはじめての作品である

よくもここまでsui-sの歌声を信用して、これだけの複雑な感情表現必要とする曲を作り上げたものだと。

とにかくこれを読んだ全員にこの曲を聞いてほしい。

でも、この曲だけを聞くのはやめてくれ。

せめて、youtubeで公開されているヨルシカMVを一通りみて、いままでどんなヨルシカが求められ、受け入れられてきたかを知ってから聞いてほしい。

曲の始まりから終わりまで鳥肌が一度も止まらず、歌声の変化に涙腺が突き上げられ、歌詞意味に触れたときに顔を覆いたくなるような悲しみに襲われたこ気持ちを少しでも誰かに理解してもらいたくて、でも、そんなもの経験した本人しか経験しようがないこともわかっていながら伝えないと気がすまないという衝動だけで書き上げてしまった。

当然ヨルシカあなたにとってそういった存在になるとは限らない。

でも、世界にはまだこんなに心揺さぶられる出会いがあるのだということを伝えたかった。

どこかで人生を達観し始める年齢に達してきながら、色眼鏡の色を濃くしているのは他でもない自分だったのかもしれない。

そんな色眼鏡を粉々に砕いてくれた出会い感謝したい。

  • ヨルシカの現在までの最高傑作は「ハローハロー」 「あれはヨルシカではない 」以外の異論は受け付けない

  • おれも同じ曲ヘビロテしてたらお母さんにもう止めてくれと懇願されたことがあるからわかるよ この世の一切は苦 それを克服するには睡眠瞑想野菜マシマシしかないんだよね

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