はてなキーワード: 発症とは
仮に有効率100%のワクチンが一夜にして人口の50%に接種され、即座に100%の効力を発揮しはじめたとすると、これによって半減するのは実効再生産数であって前週比ではない。前週比に与える影響を計算するには発症間隔を仮定する必要がある。例えば4日とするなら、0.5を(7/4)乗することになるので、前週比は半減どころか7割減になる。接触機会1.5倍の効果についても同様。
…と思うんだけど合ってるかな。
うちの男どもはみんなキャンプバカで、私が小さい頃から、兄ちゃんもお父さんもおじいちゃんも、しょっちゅう仲間たちとキャンプ場に数日籠もっては、別人かってくらい日焼けして帰ってきていた。
お父さんの取引先?が持ってる山奥の豪華な別荘地に泊まる年とかもあって、
あとで写真とか動画を見せてもらうと、めっちゃ綺麗なコテージ。テントもピカピカしてて、楽しそうな雰囲気ではあるのだけど、
「じゃあメグも来るか?」と言われると、酒飲んで騒いだり、踊ったり、時には号泣するようなノリにはついていけないかな…と思ってしまう。
今は部屋で絵を描いてる方が楽しいし、私だって子供なりに友達付き合いとかあるし。
コロナになってすぐ、おじいちゃんがゲーセンで感染して入院してからも、残った二人はキャンプ活動を続けていた。
お母さんは心配そうにしてたんだけど、5月のある日、仕事から帰ってきたお父さんが嬉しそうに「今年はうちの庭でやることになった」と宣言したのを聞いて、とうとうキレる。
「うちの庭って、この庭でしょ?」
お母さんにつられて窓から薄暗くなった庭を見てみる。
広く見積もっても車2台も入らないと思う。私は聞く。
「何人来るの?」
「でも、キャンプファイヤー実際に見たら…感動するよ?」
という訳のわからない弁解に、工場勤めから帰ってきた兄ちゃんが「それは確かにそうだ」と同意しだしてバカが一人増えるけど、看護師として働くお母さんは理路整然と撥ね付ける。
「誰かがウイルス持ってたらどうするの?検査は簡単にできないし、ワクチンも間に合ってない状態で、集団感染しないようにキャンプする方法を提示できる?できないよね?もし感染したらおじいちゃんの面倒を見れなくなるし、私も仕事できなくなるよ?」
「キャンプの間、窓を締め切ってれば安全なんだよ!そのためにリーダーが完璧なマニュアルを」
「ちょっと待った」
「なんだよ」
「……『リーダー』って誰よ」
その後の両親とバカ兄の喧嘩とも呼べないようなやり取りによると、お父さんは数年前から「キャンパーズ」なるグループの一員になっていたらしい。
取引先やら飲み友達やらのキャンプ好きが集まって、毎年誰かの家や別荘とかでキャンプを開く、15人程度のサークルで(このあたりで兄ちゃんが「やべえ!」と叫んで会話が中断)、遂に今年のキャンプ地をうちが勝ち取った、それはとても名誉なことだし、今更覆せないと、お父さんは主張している。
「いや違うけど」
「取引先でもないんだよね?」
「だからさっきから言ってるだろ、行きつけのバーのオーナーで」
「じゃあ断れるでしょ!」
「だから!ウチの理事も通ってる店で、理事の友達なの!このキャンプがうまくいったら、確実に出世できるんだって!メグの進学とか……あるだろ?」
いきなり私の名前を出されてお母さんが黙り込み、グダグダだった空気に気まずさが加わる。
「…私はいいよ、大学行けなくても…このままでも」と私は言うけど、私の本音を知っているお母さんは何も言わない。
「感染とか金は心配しなくていいから…絶対家には迷惑かけない。お前はいつも通りにしていい。きっといいキャンプになるよ。な?」
お母さんを抱きしめながら言うお父さんに、兄ちゃんが泣きながら頷いている。
私は誰とも目を合わせられない。
◆
近所で感染者数が少しずつ増える中、1ヶ月後に控えた庭キャンプの準備は着々と進んでいる。
後で兄ちゃんから聞いたら、お父さんはキャンパーズに「うちの庭は狭いけど、キャンプには最適で、家族も大歓迎と言っている。そして何より病床の父に希望を与えたい」と、だいぶ話を盛ってプレゼンしていたらしい。
てか兄ちゃんもいつの間にかキャンパーズのメンバーになっていた。
キャンプで得られるサバイバルの知恵とか、協力することの素晴らしさとかを、食卓で私やお母さんに毎回説明してくるようになったけど、キャンプそのものを否定しているわけではないことに、兄ちゃんは気づかない。
テントなどの資材がメンバー持ち込みじゃなくて全部うち負担だったことが発覚して、両親の喧嘩は激化する。
庭キャンプまで残り7日。
夜中、部屋で新しいペンタブを試していたら怒鳴り声がして、リビングに行くと、お母さんがテンティピの高級テントをケースから出して、裁ちバサミで切ろうとしていた。
「やめろ!」とお父さんが止めに入るけど、かんたんに撥ね飛ばされる。お母さんも長年の病院勤務で腕っぷしは強いのだ。
「これ、リーダーのために買ったんでしょ」静かな声でお母さんが言う。「キャンプが終わったらリーダーにプレゼントするって、ケンから聞いたけど」
「あいつ」
「いくらしたの?」
「………」
「領収書見せてよ。あるんでしょ?」
右手のハサミが反射でギラリと光る。
「…わかった。キャンパーズの事務所に置いてあるから、明日持ってくる」
「……………」
「わかってくれよ…このキャンプで、きっと我が家はいい方向に進むんだ。メグの未来のために、な」
「…私をダシにしないで」
気づいたら口が勝手に動いていた。
「お父さんがキャンプしたいだけでしょ…?そんな高そうなテントとか、ピカピカのウッドデッキとか、バーベキューセットかいっぱい買ってきて、それも全部私のため?私の夢とホントに釣り合い取れるの?」
「………」
「知ってる?クラスの皆、うちのことでヒソヒソ言い合ってんだよ?友達も遊びに誘ってくれなくなったし、フェイスブックで『殺人キャンプ一家』とか書かれて、すぐ先生が言って消してくれたけど…夏休みじゃなかったら、私…」
絶対泣きたくないと思ってたのに、出てきた涙は止まらなかった。
「もう夢とか言わないよ…キャンプなんてやだよ…」
お母さんが私の肩を抱いてくれるけど、お父さんは「絶対大丈夫だから。お父さん疲れたから」とか言いながら2階に行ってしまって、私は追いかけられない。
翌日、お父さんが会社に行ったまま帰ってこなくなる。
その夜キャンパーズからの連絡で、お父さんが胃炎を理由にキャンパーズを脱退したことを知る。
「もしかしたら癌かもしれない。続けられないのが無念でならないが、息子のケンが立派に後を継いでくれる」と言ってたらしいけど、癌は多分嘘だ。会社にはどっかから律儀に通っているらしく、後日フェイスブックで、ステーキを美味そうに完食してるのを撮られていた。
責任を押し付けられた兄は、父を恨むこともなく、よりキャンプ一筋になる。
当然家からお金は出せないので、付き合ってる彼女に借金を無心して、即座に振られる。かわいかったのに。
◆
残り5日。
兄は「感動キャンプのライブ配信」を掲げてSNSでクラウドファンディングを呼びかけるけど、このご時世でのキャンプなんて世間の理解を得られるわけもなく、その日のうちにバッシングをドバドバ浴びる。
でも、一部の好事家が結構な額を出してくれたらしく、リーダーからTwitterで褒められた兄ちゃんは泣いて喜ぶ。
残り4日。
「キャンパーズ」が金持ちの道楽趣味で、中流階級から搾取しているみたいな大げさな記事もあって、反対意見が飛び交う中、「環境に優しい取り組み」「SDGsにも沿っている」「悪と断じるわけにはいかない」みたいな支持コメントもあって、兄ちゃんがまた泣く。
残り3日。
「キャンパーズって、金持ちもそうでない人も、男も女も、どんな人種でも、誰でも参加できるキャンプを目指してるんだ」
最近女性メンバーが増えたキャンパーズが、ネットで脚光を浴びたのをきっかけに、世間に顔向けできる団体になろうとしてるらしい。
「だったら庭キャンプを中止してよ」と言いたいけど、兄のまっすぐな瞳を見上げて私は黙ってしまう。
兄ちゃんはすぐ泣くし鬼バカだけど、長年見てきてたから純粋なキャンプ愛はわかる。
何があっても一つのことに打ち込む姿はかっこいいと思うし、だから私も叶わぬ夢に追いすがっている。
「メンバーにメグのこと言ったら『大歓迎する』って」
「…窓から見てるだけじゃだめ?」
「うん…全然いいんだけど、キャンプファイヤーって実際に皆で囲んだ方が感動が大きいからさ…返事は当日でも良いよ」
そう言って兄ちゃんは買い出しに出かけていった。
残り2日。
リーダーがやってくる。
アウトドア派とは思えない、ゆったりとした体格で高そうなスーツに身を包んだリーダーは、玄関で私たちに深々と頭を下げる。
「この度は、ここをキャンプ地としてくれて、ありがとうございます」
兄ちゃんが例のテントを抱えて持ってくると、リーダーの隣りにいた使用人みたいな人が受け取って、なぜかベンツのトランクに載せる。
それを確認したリーダーがうちの中を眺めながら「僕はどの部屋だい?」と聞いてきて、お母さんと私は「は?」と声を揃える。
あのバカ親父は、リーダーだけテントじゃなくて、部屋に寝泊まりすることを約束していたらしい。
お母さんは出ていった父の部屋を掃除して、ついでに父がキャンプの度に持ち帰ってきた古い雑誌コレクションをすべて処分する。
キャンプ前日。
おじいちゃんが死んだ。
「葬儀はキャンプ後に執り行って欲しい」というリーダーの頼みを、兄ちゃんは断れなかった。
お父さんに連絡すると「安全面を考えて明日のキャンプファイヤーには参加しません」という謎メールが返ってきて、私はすぐ削除する。お母さんは手続きや仕事で疲れて寝込んでいる。
◆
キャンプ当日。
朝から兄ちゃんは資材チェックや芝刈りを一心不乱にやっている。
隣近所の住民たちは、コロナ感染を恐れ隣町に行っていて、いつも以上に静かだ。
夕方、我が家の庭に、リーダーを含む8人の男女が集まってくる。メンバー20人の半数以上が参加を辞退したらしいけど、それでもウチの庭には多すぎるような。
兄ちゃんに負けないくらい瞳がキラキラしているメンバー達は、準備していた資材をものすごい速さで組み立てていき、1時間もしないうちに庭がキャンプ場になる。
空間を無駄なく活用して、コンパクトなテントや炊事場、キャンプファイヤーが整然と並べられていくのを、窓越しに眺めながら思わず「凄い」とつぶやく。
この日から連休を取ったお母さんは、時々メンバーの人にお水をあげたり、手伝ったりしている。せっかくの休みなのに、お母さんは本当に偉い。
そんな様子が兄ちゃんのスマホ越しにインスタライブで配信されていて、1万人くらいが見ている。
やがて日が暮れて、キャンプファイヤーが始まった。
メンバーはそれぞれ、おしゃれな服に着替えて火を囲む。マスクもカラフルだ。
兄ちゃんは既に泣いている。勝負服のジャージはダサいけど、揺らめく炎に照らされてなんとなく様になってる。
昔はお父さんと一緒にキャンプしていたお母さんも、この時だけは幸せそうに火を眺めている。
私も参加しなきゃと思うけど、恥ずかしくて窓を開けることができない。
「皆さん、第20回キャンパーズ定例キャンプへようこそ。この場所に集ってくれたすべてのキャンパーに感謝を伝えます…」
それからしばらくの間、コロナとか社会情勢とかキャンプ用品に関する話が続くけど、死んだおじいちゃんの名前は一回も出てこない。
「…そして今夜、新たなキャンパーが私達の仲間に加わってくれます。メグ!」
ウトウトしてたところで名前を呼ばれて、驚いて目を開けると、火を囲む皆がこちらを見ているのに気づく。体がビクってなったの見られてたかもしれない。
「あなたは希望の象徴です。あなたの参加は、きっと世界中に勇気を与えることになります。どうぞ、共にこの火を囲みましょう」
かなり大げさな歓迎ぶりは鼻につくし、恥ずかしいけど、お母さんを見たら優しく頷いてくれるから、窓を開けようと思った時、リーダーが「さあメグ、立ち上がって」と言った後「ヴフッ」と笑うのを見て、私は一気に冷める。
他のメンバーさんや兄ちゃんには悪いけど、こいつと同じ空気は吸いたくない。
「どうしたんだメグ?…っ今から、君のエホッ、キャンブがっハ、始ばるんだよゼヒ」
リーダーの声が、いつのまにか強烈な咳に変わっていて、振り返るとリーダーの顔が真っ赤に歪んでいる。
ていうか、溶けてる?
「窓をッ、バハ、開げでぅレん」
そのまま崩れるように倒れ、シュウシュウ音を出しながら溶けていくリーダーを見たメンバーから悲鳴が上がる。
「ゲホッ、何だこデべ、デュぼホッ…」
見ると、他のメンバーも咳き込みながら、倒れはじめて、お母さんが駆け寄る。だめ、お母さんも感染する。
「お母さん!」
「開けちゃだめ!!!」と叫ぶお母さんも、苦しそうだ。
庭を見渡したけど、兄ちゃんはどこにもいなくて、勝負服のジャージが脱ぎ捨てられたみたいに芝生に落ちている。
◆
2年前の冬、北欧で見つかった新型コロナウイルス「ALS-CoV」は、宿主の肺胞を溶解させてしまう、致死性ウイルスだった。
感染力は高いものの、寒冷地でのみしか発症例が無かったため、アメリカ南部では感染対策が結構緩かった。
体が頑丈だったおじいちゃんも新型を甘く見ていて、ニューオリンズ郊外のゲーセンで若い兄ちゃんとマスクをせず口論になった時にウイルスをもらって、肺が溶けて亡くなった。
そして、ルイジアナ州の一軒家で突然変異した「ALS-CoVζ+(ゼータプラス)」は、感染後即座に発症するだけでなく、内臓はおろか筋肉や骨組織まで溶かしてしまう最低最悪のウイルスだったらしい。
「らしい」というのは、私が入院中に看護師から盗み聞きしたり、SNSから拾ったりした眉唾情報だからだ。どうやらネットニュースやTVでは報道を差し止められてるっぽい。
でも私はこの目で見た。
きっと買い出しで熱い中毎日駆けずり回ってた超人的な兄ちゃんの体でウイルスが変異したんだと私は勝手に決めつける。
我が家周辺が封鎖されて数ヶ月後、ゼータプラス株の全身溶解現象は消え、ショッキングなライブ動画は「悪質な合成だった」という結論で、みんなすぐ追いかけるのに飽きていった。
残されたキャンパーズも解散、おじいちゃんの葬儀は私の知らない所で執り行われ、お母さんと兄ちゃんのお墓はどこにもないままだ。
私は、CDCの検査と手厚い補償を受けながら、病室で絵を描いている。
1ヶ月前、人懐こいマフィアみたいなおじさんがやってきて「ここに閉じ込めているお詫びがしたい」と、最新型のモジュールを持ってきた。
確かにそれも私の夢だったけど、私以上にその「足」を必要としてる人はいるはずだし、別に立ち上がらなくても、私は私だ。見世物じゃない。笑うヤツは溶けてしまえばいい。
◆
そういえば、50年くらい前、同じようなウイルス流行の真っ只中で、大々的なスポーツイベントを行って世界中から人を集めた国があったらしい。
それまでなんとか感染者数を押さえていたのに、そのイベントの影響で感染者数が爆上がりして病院がパンクしたとか。
きっと、その時も家族をなくして悲しんだ人がたくさんいたに違いない。
キャンプ当日の朝、兄ちゃんお母さんと3人で撮った写真は、ずっと枕元に置いてある。
◆
knoa氏が奇妙なことをやっているという意見には同意するが、自分はそもそも予測を立てること自体に疑問がある。
感染者数の増減が人間の判断と、それに基づく行動によって左右されているのは自明だが、これは時間的に非連続だし、そうじゃないとしてもパラメータの導関数が非連続なので、未来予測は基本的に不可能なはずだ。
直近の予測(短くとも発症間隔の5日間)は逆算して得られる再生産数から比較的正確な予測が得られるはずだが、これもあくまで現状維持した場合の結果を示すだけで、長期的には非連続なパラメータの影響が大きくなって無意味化する。
数理モデルに基づこうが基づくまいが、予測は「占い」に過ぎない。せいぜい「現状維持だとt日後には感染者数がx人に達する」という警告程度にしか意味がない。機械的に出せる予測は専門家筋から提出されているし、その都度報告されているのだろうと考えられるが、「減少傾向を維持し、完全に収束させなければならない」という根本的な指針を政府が理解していない、あるいは実行する気がない以上、短期的な予測すら無意味化している。
コロナまじきつい。
便乗して体験記。
感染経路不明。かなり慎重に生活、買い物以外の外出や外食もなし。
起床時のだるさ。牛乳が「鉄くさい味」。
検温36.9度。夜には38度台に。
自宅療養開始。
県から送られてきたパルスオキシメーターで酸素濃度をはかり、朝9時に体温と共に報告するよう指示がある。
高熱、食べられない、起きられない、眠れない、下痢。
酸素濃度の数値は頻繁に93以下になる。
24時間対応の療養サポートに電話を入れるが、「計り直せ」「指をかえてはかれ」「ダイニングテーブルの周りを10周歩いてからはかってその数値を報告しろ」。
「患者はあなただけじゃない」「またあなたですか」「入院したい人はたくさんいる」「入院できたとしても市外、そこからかなり遠方」「救急車呼びたかったら呼んでもいいけど、たらい回しかも」等。
かなりきつい「指導」に、メンタル疲弊。途中保健所から連絡がくる。
起きられないが眠れもしない。このまま死ぬのかもと思う。
9日に「明日、入院対応になる。朝9時に電話を」と療養サポートから電話がくる。
昨日の指示通り朝電話を入れるが「これからカンファレンス。入院したいひとはたくさんいる」と言われて不安になる。
昼近くに「入院決定。2時に移送車」と連絡がある。自宅から8キロくらいの地域の中核病院。市内、しかも近隣。
病院での検温40度超え。
酸素投与。
鼻からの酸素で食事やトイレ時に80台に落ち込むため、マスクでの酸素に変更。
点滴も飲み薬も効果は出ていず、入院後からさらに悪化している。
通常の酸素投与で酸素濃度が上がらないため、ネーザルハイフロー開始。
回復傾向が見られ始める。
退院。
退院後の再診。
30代男性。独身一人暮らし。既往歴なし。喫煙歴なし。ワクチン接種予定あったが接種日前に発症し、未接種。
リモート中心。出勤は月に1日程度。出勤してもF2Fで社員と話すことはほぼない。出勤退勤もラッシュの時間はずらしてた。地下鉄で10分も乗らない距離。
熱っぽい症状。体温計の電池がなく、測定できず。
普段から高熱が出やすい体質なので、まぁいつものことか くらいの気持ち。
熱っぽい症状が続く。咳、鼻水等、その他の症状はなし。食事はUberEatsで対応。
完全に高熱。身体が動かない。何もできない。トイレに行くのもやっと。
咳症状が出始める。
Amazonで注文した体温計がやっと届く。(最近プライム会員でも、届くの遅くなったよね。)38.5度くらいあった。やはりコレはまずい。
朝一で発熱相談センターに連絡。近くのクリニックを紹介される。 移動方法や陽性だった場合の対応について質問しても、「こちらではお答えしかねます」の一点張り。とても無愛想な対応。現場も忙しいんだろう。
クリニックへ連絡後、4時間後に来るように指示。クリニック外で30分ほど待機。辛かった。
血液検査結果、CRPが高値(基準値の3倍くらいで、思ったより低い印象)、WBCは若干の低値。
連絡来ず。自宅待機。咳がひどくなる。
常に39度を超える発熱。何もできない。
クリニックから連絡。陽性とのこと。
続いてて保健所から連絡。ホテル療養もしくは入院とのこと。電話中咳が止まらずまともに話せない。呼吸困難等になったら遠慮せずすぐに救急車を呼ぶように指示される。とても丁寧な対応。
保健所の判断で、入院すべきとのこと。地域の大きな病院(全国的にも有名な病院)へ。専用の介護タクシーで移動。
到着後、主治医より説明。高熱と咳であまり覚えていないが、「うちにはECMOとかはないし、治療はできない。重症化しても、救急車では輸送しない。民間のタクシーで移動してくださいね。」と言われた事が印象深い。「なんで?」って聞きたかったけど、そんな余裕なく、「はい。はい。」と聞くのが精一杯だった。未だに何故なのか疑問。
「SpO2がもっと下がったらレムデシビル使うかも」とのことで、同意書みたいなものを複数書かされる。今思えば、「治療しない」って言ってたことと矛盾してるよね。
入院やらなんやら、ひたすら住所や緊急連絡先を書かされる。どうにか簡略化できないものか…。まともに読んで、書いてられるほど時間はもらえず。ナースコールで急かされてしまった。特にレムデシビル関連の内容は良く理解した上で同意したかった。
その後、血液検査とCT撮影。CRPは引き続き高値だが基準値の3倍くらいで、思ったより低い。肝臓パラメタは若干高値。
CTは典型的なコロナ肺炎像。メロンの皮様初見。素人が見てもすぐ分かる。
ひたすらスマホと睡眠で過ごす。隔離部屋。3食の持ち運びと、朝の清掃のみ看護師と顔を合わせる。その他の看護師とのコミュニケーションは、タブレットを通じて遠隔。素晴らしい。
医師とは毎日30秒程度の遠隔コミュニケーションのみ。どの医師にも同じ質問をされた。カルテとかに記録してないのかな?って感じ。
本来の専門科じゃないだろうし、まぁモチベーションないのは理解できる。申し訳ない。
起床時間から消灯時間までWi-Fi繋がるのは助かった。17 Mbps。
熱も36度台に下がり、咳もなくなる。身体も楽になってくる。味覚障害もなくなる。
このまま症状が落ち着けば7/22に退院になる旨伝えられる。メンタルもやられてきていたので嬉しかった。
ただ同じ体制でスマホをいじってるせいか、頭痛と眼精疲労が酷い。
退院のcriteriaに引っかからないか心配だったが、頭痛の頓服使用なので問題ないとのこと。
普段からロキソニン飲んでいる事を伝えると、「いつでもロキソニン切り替えるので、まずはアセトアミノフェン飲んでみて」とのこと。
頭痛は改善せず。普段からアセトアミノフェンは効かない事を伝えると、「ロキソニン投与で脳炎になる報告がある。あなたの責任で飲むなら処方する」とのこと。承知して、飲む。頭痛軽快。
「ロキソニン投与で腎炎になる可能性があるから、処方しない」と言われる。脳炎なのか、腎炎なのかどっちなんじゃい。
「昨日は投与してもらったが?」と伺うと、「じゃー処方します」とのこと。
退院日は7/23か7/24予定と告げられる。「7/22と聞いたが何か変更があったか?」と伺うと、「アセトアミノフェンとロキソニンの投与があったから」とのこと。「頭痛での頓服使用は、退院のcriteriaにはまらないと聞いていたが?」と聞くと「7/22でした。サーセン」とのこと。医師によってはやっつけ仕事。
退院へ。血液検査やCT、PCR検査等はなし。看護師に聞くと「治療しなかった人は退院時検査しない」とのこと。
「株はなんだったのか?」と聞いたが、「あなたは、調べていない」とのことだったが、ニュースで伝えられている情報って網羅性低いのかな?全例調べてるのかと思ってた。
部屋内の移動でも疲れる。コロナ完全前と比較して、完全に心肺機能が落ちている。呼吸が浅い。
平日日中のテレビ番組見て過ごしてたけど、酷いね。同じニュースの繰り返しと、胡散臭いテレビショッピング。しょうもないコメントしかしないコメンテーター。なんだかメンタルやられる。
4連休に帰省する人とか、オリンピック選手移動観てる人とか、インタビューされてる人ってどういう気持ちで答えてるんだろう?
オリンピック実施中の緊急事態宣言ってことで、守ってらんねーよ!って気持ちも分かるけど、インタビューされたから受けよう!って気持ちは分からない。
一方で明らかにやっつけ仕事な方も居たのは事実。本来興味ない専門科だと雑にもなるよね。
マジで自粛できるなら自粛したほうがいい。平均的な人より明らかに人との接触は少ないはず。だけど感染した。どこで感染したか本当に検討つかない。
飲み会とか、旅行とか、オリンピックとかしてるけど、暴露する可能性、高いよね。気をつけて下さい。本当に。
39度近い高熱がかなり続いた。インフルエンザのピークがずっと続くイメージ。コロナ、舐めないほうがいい。
退院しても、家の中の移動ですらキツい。
オリンピックとか、何が感動を届けたいだよ!って感じはある。スポーツで感動を届けてほしいなんて頼んだ覚えないし、「これまで練習してきたし、オリンピックでないと飯食えないから、オリンピックやらせてください」って言って欲しい。 特定の人達の利益のために、税金が使われてるってどういうことなんだろう。その分を医療に回して欲しい。
まぁ金メダルでも取っちゃえば、日本人はすぐに忘れちゃうんだろうけど。情けないね。
開会式みてて思った以上に海外から人来てるんだなーとおもってボヤきです。
個々人は貴重な青春とか日常を我慢して過ごしているなか、オリンピックしててるし、ヤケになる気持ちはわかるけど、自粛出来る人はしたほうがいいです。誰のためでもなく、あなたのためです。コロナ、むっちゃきついよ。
夫はよくやってくれている
私の方は圧倒的に体力が足りない
仕事もフルタイム(時短勤務だけど残業で実質フル稼働)とはいえフルリモートなのに
そういう特性
なので寝込んでも夫は舌打ちしながらため息をつくし、子供たちは起きろと頬を思い切り叩いてくる
家族全員叩きながら大好き愛してるなど本気でいう
そういう特性
療育はもちろん行っている
だいぶマシになってきた
眠れないのが良くない
運が良ければ朝5〜7時まで眠れるかな
眠りたくても一度起きれば脳がフル稼働する
病気かもしれない
辞めるなら
の順番で
でもきっと仕事をやめれば夫は私を無能扱いするし生活費を貰ってないのにどうやって生きていけばいいのか
家事 もう殆どロボットと惣菜だよりなんだから辞めてるようなものだろう
やっぱり全部やるしかない
でも体力がない
時間がない
どうしたらいい
金?
時短勤務の年収300切ってて生活費貰ってない私にお手伝いさんなんて無理だろ
親?居ない
もう疲れた
何もかも捨てたい
でもお母さんがんばるわ
夫に「そんなに疲労感むき出しにされるくらいなら仕事辞めてほしいんだけど(とてつもなく迷惑そうな顔)」って言われたけど
お母さんがんばるわ
お母さんがんばるわ
うん、がんばるしかない
生きる
明日生きてみて、大丈夫で、また明日も頑張ってみて、を繰り返せばいつかは落ち着くかもしれないじゃないか
だから生きる がんばる
お母さんがんばる
統合失調症なんてザラ。
そりゃ皮膚科の先生がビビるのは仕方がない、専門外だし、皮膚科医の先生は「皮膚疾患の起因する原因が、統合失調症の薬の副作用や、幻聴からくる想定外の行為だったら、皮膚疾患を正しく診断できるだろうか」と不安になるのだよ。
まぁ、嘘ではない。統合失調症の発生する確率は世界的には、人種間で差はないとされる。ただ、それは事実だけど、年配者は統失になりにくい。統失は若者が発症するものだから。
・「訳もなく恐怖感を感じる」「幻聴、幻覚」「誰かが私も監視している」、そんな感じがしたら、早めに精神科系クリニックを予約してみてください。
本当に幻覚はあった?幻聴(悪口)がメインでしょ?幻覚があったら、別の疾患を疑う必要あるよ。
パーフェクト!本当に違う。
私について、はじめに書かなければならないといけことは統合失調症の当事者であること。
はじめてのアノニマスダイアリーであるし、ワードサラダで読みにくかったらごめんなさい。
ルックバックについては、何回も読み返していないけれども藤野さんの悲しさに共感できる話であったと思いました。
それ以上のことは、頭が悪いのであまりうまく感想は書けません。
この作品を読んだときに加害者が出てきましたが、京都アニメーションの事件を想起させたのと統合失調症の特徴だなと思いました。
加害者の描画と作品についてそれ以上の印象はあまりありませんでした。
なぜかというと、私のひねくれた性格によりなぜ絶賛されるのかというのをずっと考えていたからでした。
ところが、この作品のコメントに統合失調症という言葉を用いた酷いものがあり憤りを感じました。
私は気質には易怒性がありますが、落ち着いて、簡単に統合失調症という言葉を使うのは悲しいとコメントしました。
昨日はそれ以上のことは、この作品について考えていませんでした。
今日の朝に、ブログ名蟹の話さんが話題になっていました。内容は当事者としての憤りを感じる文章でした。
私としても共感はできる内容だと思います。コメント欄を見てみようと思って見るとやはり酷いと思えるようなコメントがいくつかありました。
私は、はてぶコメントにもう一度悲しいと書きたいと思いましたが、こうしてこのアノニマスダイアリーに書くことにしました・
ここから話が変わりますが、最近、特に怖く感じることがあります。それはネット上で沢山みられる攻撃性です。
最近はインターネットテレビを見ますが、そのコメント欄は酷く攻撃的です。
その他にも、ここ数日著しく攻撃性が強くなっていると思います。
それが特に怖いです。
今では私の気質に若干の問題があるのかもしれないと感じていますが、
統合失調症発症後に、その症状を知っているひとからキ〇ガイやら頭がおかしいと言われることもありました。
その後もうまくいっているその人物に、正直呪いたいと思うことはごくまれにあります。
だがほとんどそのようなことを考えることはありません。とくに有名な人物ではありませんし。
また、少しだけ話が変わります。
数年前に隣に住む男性が刃物をもって街にでたことがあり事件になりました。
その男性の通勤する姿を見る方はいなく街で見かけることはなく、ずっと家にいた人物だったようです。
なにかを起こしてしまいそうだということに今恐怖を感じています。
社会との断絶がないように、なにかをしていただけたらと思います。
また、重い症状の方々には、
どうか社会から断絶しないような援助がなされることを望みます。
うまく書けなかったけど。まだ書きたいと思うことありそうだけど。
終わります。
半年ほど前にニコニコのゲームアツマールやふりーむ!で公開された本作。
当初から「感動できるゲーム」として紹介されていることに違和感があったのだが、最近になり有名VTuberなどによる実況動画が話題になったりと、看過し難い存在になってきたので思っていることを書こうと思う。
尚、内容のネタバレを含むのでご了承願う。
ふりーむ!では「12歳以上」とされているが、ゲームアツマールではR-18以外の表示制限がないため、実質全年齢向けとなっている。
8歳の女の子に体罰での「おしおき」ができるゲームであること。
いわゆる「ソフトリョナ」である、という部分が見えにくくなっている。
しかし、普段その嗜好がない人たちにも発見されやすく、「感動できる作品」として広められていることに危機感がある。
まず、体罰はデコピン程度であっても暴力・虐待であり、禁止されるべき行為である、ということをプレイヤーが分かっているのだろうか、という疑問がある。
例えばFPSゲームのプレイヤーが現実で殺人を行うかといえばそうではないが、それは「殺人は禁止されている行為である」という前提知識と倫理観があるからだ。
親や教師などの指導者から体罰を受けて育った人というのは残念ながら少なくない。法律で禁止されるようになったのも最近のことだ。
ましてや、一生治らない傷を負わせる暴力を振るわれる環境から、愛情のあるしつけをされる環境に移り変わるという点で、プレイヤーが暴力を振るうことに対する罪の意識を軽くし、むしろいいことであるかのように描かれている。
そのいびつさが本作の魅力でもあるのだが、「子育てをする人はプレイしたほうがいい」「(母親のような)児童虐待は絶対に許せない。幸せになってくれてよかった」等の感想を見ていると、どうも皮肉さが伝わっていないのではないかと思えて仕方がない。
そして、冒頭でも述べた対象年齢。
単純に「おしおき」を行った、という事実があるだけならばまだマシなのだが、「おしおき」を実行しようとするとデコピンのミニゲームが入るようになっている。
女の子の顔の前で指を構え、ゲージが溜まったタイミングでデコピンを行う。溜まりきっていない場合は不発となる。
当たった箇所は赤い傷ができ、女の子は涙を浮かべて怯える。理由なくおしおきをした場合は、翌日怯えた状態から始まる。
また、ルート分岐によるが、女の子に主人公が殺されるというエンドもある。
このように、暴力の描写が細かい作品が子供の目に触れることは非常に望ましくないと考えている。
ゲームアツマールでは全年齢で公開されていることから、「女の子と同じくらいの年齢の子にプレイさせて反応を見たい」という感想を見かけた。
これは言語道断、絶対にあってはならないことだが、実際今の子供は簡単にネット・YouTubeにアクセスできてしまうため、この作品を見つけてしまう可能性は十分にある。
「エルサゲート」と呼ばれる動画や、「ママがおばけになっちゃった!」で子供がトラウマを発症してしまうという話題は記憶に新しい。
作者は「えっちなゲームではないので未成年の方もぜひ」と言っているが、創作物の世界と現実世界の区別がしっかりとつけられ、尚且つ倫理観も十分に成熟した年齢になって初めて適正な年齢になると言えると思っている。
ふりーむ!で設定されている12歳という年齢が適切かどうかは議論が別れると思うが、少なくとも、全年齢か18禁でしか差のつけられないゲームアツマールのような場においては、18禁のほうに合わせるのが適当ではないかと思う。
この作品を広める際には「トゥルーエンドでも虐待は虐待である」という自覚を持ってほしい。
子供には勧めないでほしい。
以上。
初めに記しておくがワクチン接種後の発症率が0%じゃないことも他人への感染防止効果とは別なことも知っている。
でも俺はリモートワークだし両親は引退してるからもう限りなく感染して更に発症し重症化までするリスクはかなり低くなった。
お前らもう何してもいいぞ。
レストランが潰れようが音楽家が餓死しようが俺のせいじゃないしもう別にどうでもいい。そんなもん国の責任だしね。
俺の会社はリモートワークだし業種的にコロナの影響受けず収益安定してるし俺は切られるポジションじゃないから高みの見物状態だ。
感染者数どんどん増えてほしい。
数増えないうちに対策するのが本来の対策なのに、数増えないと実感できない「指数関数的増加」のわからないバカしかいないからもう数増えていい。バカから死んでけ。
こう書くと俺が他人の命軽視してる奴に見えてくるかもしれない。
でも今までずーっと他人の命軽視してたのは無意味に外出してたバカや無意味に出社させてた企業や場当たり的な対応してた政府だから。
これからはこっちが感染者バカにするターンだから。感染者数増加見るたび「バカが感染した」と思って愉快な気分にならせてもらいます。
ざまーみろ。
ちょっとほんとに教えてほしいんだけど賢い人に。
早くワクチンで制御しないと、感染拡大し続けて変異株は生まれ続けるよ、っていうやん?
実際インドやらペルー(シノバックとかショボワクチン打ったから?)やら出てきて、そうだよね!って納得してる。
でもワクチン打ったらみんな経済回そうぜ、外出ていこうぜウェーイみたいな状態でも、ノーワクチン集団よりは少ないとは言え感染者出るよね?
そんで、その感染者は死なずとも、変異株が生まれるきっかけは起こるよね?
ワクチンを打った人がウェーイっつって遊んでて「軽い風邪」状態になったコロナを撒き散らしてる可能性はあるよね?
ワクチン未接種のビビってる人よりも強力なスプレッダーになるかも?ってことはある?
とはいえワクチン済みの集団は新規感染者が減少するって話だから、変異株が生まれる可能性をノーワクチン集団よりは下げてるからヨシ!許容範囲!ってこと?
ウイルス量のピークも排出期間もノーワクチン発症者よりは減るんだろうし、スプレッダー自体もずーっっっと生まれにくいんかな?
この辺、日本政府がちゃんと織り込み済みか不安だけど、イギリスも考えてないとは思えない。
もうすぐマスクとかの規制解除するらしいから、また今から「ワクチンほとんど打ってる集団からエグい変異株出るのか」実験やるんか?怖いよー・・・
「全てのワクチンは抗体値の逓減で効果が低下するけど、ちょいちょい感染にさらされる事によってブースター効果でまた抗体値上がる(風疹とか)」
デルタに対してファイザーの感染防止率は90%→64%くらいに下がるんちゃうかと言われてるけど、かかるやつはかかるが、逆にこれでブーストされる人もいるんか?
こういう変な質問受け付ける「教えて厚労省!」みたいなんやって欲しいよー
実は自分、明日2回目ファイザー受けるし、副反応とかはほぼ心配してないんだけど、こういう疫学的?な発展問題みたいなのは偉い人に教えてもらわないと正直理解できないので困ってる。
特に酷かったのはそのうち2年間。私はブサイクなのだが、廊下を歩くだけで男子は私の方を見て笑い、すれ違えば見た目がブサイクという意味のあだ名を大声で叫んだ。どうやらある部活の生徒の間で私がブサイクで蔑んでも良い存在だということが共通認識であるらしく、クラスメイトや顔見知りの男の子以外にも、私の知らない子も私を見ては笑って私を呼んだ。席替えをすれば常に隣の席とは数センチ机を離された。必要な連絡も全て無視されるか、「ブスがうつるから話しかけるな」と言われた。休み時間を終えて教室に戻ると、私の机の上にあったをノートや教科書、筆箱等はすべて床に落とされ、給食で使う道具(箸やランチョンマットなど)が入った巾着袋には靴の跡がついていた。掃除の時間では私の机は誰も運ぶことなく、最前席の時は私の机に触りたくないからか、その列の机は全て残っていた。ロッカーに入れておいた私のスクールバッグか絵の具バッグか習字セットは床に投げられているか、箒で掃いたゴミと共に隅に集められていた。そんなことが毎日続いた。
当時は華やかな子が多い運動部に所属していたため、女の子たちは仲良くしてくれた。そのため、学校で悔しい思いをしてもその場で泣くことはなかったが、休日に駅前のデパートに出かけた際、親の前で大声でその不名誉なあだ名を叫ばれた時と、親が手作りで作ってくれた巾着袋や手提げバッグがゴミと共にまとめられていた時は悲しくて親に申し訳なくて家に帰ってから泣いた。
それから私は、毎日毎日顔を隠して歩くようになった。休日出かけたり放課後塾に行く際は、顔を見られぬように一年中フードをかぶりマスクをして歩いた。同い年くらいの男の子を見たらすぐに俯き、その子たちが通り過ぎるまで静かに息を潜めた。
中学を卒業する頃には男子たちは飽きたのか、他のブサイクを見つけて標的を変えたのか(おそらく両方だと思う)、私のことを気にする人はいなくなった。ある程度高い偏差値の学校に進んだためか、高校ではブサイク扱いされることなった。それから大学に進学し、私は今20代の立派な社会人になった。女は化粧やファッションで化けると言うのは本当で、学年中の男子からブスと言われていた私でも見た目を褒められるようになった。その見た目を使ってお金も稼いだ。もう誰も私を見てあのあだ名では呼ばないし、私物を雑に扱われることもない。
それでも未だに地元を歩く際は顔を隠している。地元で同い年くらいの男の子を見ると、あの頃の思い出がフラッシュバックする。あの頃のトラウマで、高校生から醜形恐怖症やうつ病などいくつかの精神疾患も発症し、現在でも完治していない。
もし私が今、あの頃のあの人たちに謝罪されたら、それは許すべきなのだろうか。わたしは11年間ずっとあの頃の記憶に苦しめられている。忘れようと思っても忘れられず、地元を歩くとパニックになる。夜中に急にフラッシュバックして涙が止まらなくなる。今も人前でマスクが外せない。話す時もコンプレックスの口元を隠して話す癖が治らない。
幼馴染と親に懇願されて参加した成人式で、当時私の顔を笑ったクラスメイトに初めて名前を呼ばれて話しかけられた。飲みの誘いだった。あの頃私のことをあだ名で呼び、ブスがうつるからと蔑んだのと同じ口で、私を誘い、連絡先を要求した。私はその後、家に帰って泣いた。あのひとたちが私に与えた傷すら忘れていたことが気持ち悪かった。それでも、当時の彼らが「若気の至りだった」「反省している」「申し訳ない」と言うのなら、わたしはそれを受け入れ、あの時苦しんだ私もその後の11年も全てチャラにして許さなければならないのだろう。何事もなかったかのように笑うべきなのだ。
謝罪なんて自己満足だと思う。謝罪を受け入れなければこちらが悪人になってしまうのに。受け入れられなかった私は、いつまでも過去に執着するキモいメンヘラ女になってしまった。子供のしたことすら許せなくてごめんなさい。それでもあの頃泣いていた私のために、そんな些細なことを忘れられない粘着質な私のために、私だけは彼らを一生許すことはできない。