はてなキーワード: 長期金利とは
それはまさにリフレ派がゼロ金利になっても日銀には依然として景気刺激ができると言っていたものと同じ話だな。ゼロ金利になっても速水のように、あるいは福井のように、ちょっとのインフレの芽をすぐに摘むことはできるのだから、インフレ目標の導入によってそういうことをする手を縛ることは長期金利を下げるし景気刺激的だって。日銀は長らく、そういう手を縛ることは政策の自由度を下げ最善の政策がとれなくなるから良くないって言っていたわけだが。
ゼロ金利になったら量的緩和しても豚積みになるだけで何の効果もないってのが反リフレ派の主張だったけど、学術的論文では量的緩和で長期金利引下げ効果があったというものの方が多くないか?論文になるのはアメリカのケースが多いからどうしてもFEDの量的緩和政策の話になるけどStock御大らなんかまでが効果あったという論文を出している。
https://www.nber.org/papers/w26002
量的緩和に意味があったとしてその先への波及が弱かったといった議論はできると思うけど、論文っていう学術のリングでやったらまず最初にごめんなさいをするのは豚積みだとかの金融政策無意味論を言っていた反リフレ派の方だよ。それにブランシャールが今3%の目標インフレを言っていたりするように、リフレ派の一丁目一番地、かつてインタゲ派と呼ばれていた頃からの主張である(高い)インフレ目標の価値は学術的にも認められているんじゃないかな。量の効果にしてもそれがあるのはもう当然として扱って、FEDの利上げが思ったほど効いていない理由として挙げる論文も出ているな。
1989年12月29日、日経平均株価は38,915円87銭(ちなみに翌日のザラ場では38,957円44銭というのがありました。)
その日のPERは予想で61倍でした。益回りにすると1.64%。これに対して同じ日の10年国債利回りは5.616%。1989年12月のCPIは2.6%ですから仮に予想インフレ率も同じくらいとすると実質金利は3%。今より潜在成長率が高かったとはいえ元本保証の国債利回りより値下がりリスクのある株式の益回りの方が低いなんて異常でしょう。直近のブレークイーブン・インフレ率はだいたい1.5%なので、実質金利がマイナス0.5%から3%まであがるとすると名目金利は4.5%になります。今、10年債が4.5%になって、日経平均がPER60倍=148,000円まであがりますか?そんなシナリオを口にしたら頭おかしいと言われるでしょう。でも当時は経済学者や証券会社の社長からNTT株に殺到した庶民まで、誰も気にしていませんでした。
なお予想益回りが当時の長期実質金利と同じ3%になるとPERは33倍、仮にスプレッドを現在Fedが過去30年のS&P500の予想益回りと10年実質金利の平均とする470ベーシス取ると(今の日本では小さすぎるけど、当時の潜在成長率を考えればまあそんなものでしょう)益回り7.7%、PERは13倍です。当時、私は業界の名もなき先輩の示唆と大学のマクロ経済学の授業で習った流動性選好理論のアナロジーから株式益回りと長期金利のイールドスプレッドについて考え始めていました(これがDCF法と同じ発想で、Fedのバリュエーションにも使われていると知ったのはずっと後になってからのことです。)。そのロジックによると株価は8300円、5分の1ぐらいになるはずです。でも24歳、社会人2年目の私はバブルに煽られ、理論的に突き詰めて考える姿勢にも欠け、異常なバリュエーションを異常と思いませんでした。翌年の大発会から株価はまさに「フェアバリュー」(!)にむかって真っ逆さまに転がり落ちていきます。
もっとも当時は「バリュエーション」なんて考えている余裕がなかった。マーケットもメチャクチャなら、売ってる人も売らせている人もメチャクチャでした。朝6時に独身寮に流れるラジオ体操で叩き起こされて7時に出社、タバコの煙で株価のボードもかすむオフィスで1時間毎に怒号とともに予算(ノルマ)の達成をチェックされる。セクハラだのパワハラだの概念自体が存在しておらず、予算未達のセールスは椅子を取り上げられたあげく、受話器をテープでぐるぐる巻きに手に縛り付けられた状態で電話させられて、集計後に上司に殴られていました。配属された早々客に「週末俺の別荘に来い」と言われた女性(1989年は私の会社で初めて営業店舗に女性が配属されました。)は営業課長に「てめえなんで行かねえんだよ」と怒鳴りつけられていました。
多くのセールスは外回りに行けば客に名刺をビリビリに破かれたり、水を引っかけられたりしていました。でもこちらも数字ができなければ勝手に客の名前で注文を出していたのだから(いわゆる「ダマテン」。会社にはさまざまな苗字の三文判が常備されていました。私はしてなかったけど、研修中で店を離れていた間に営業課長に虎の子の客でやられました。)、そのぐらい当然でしょう。1989年、私の勤務先ともう一つの大きな証券会社が全セールスに号令をかけて売らせていた東急電鉄株。稲川会の会長に17億円も儲けさせるためだったなんてバブルが崩壊して社長が国会に呼ばれるまで知りませんでした。もっともそれを知っても驚きませんでしたけどね。
連日へとへとになって会社を出るのは夜中の12時過ぎ。丘の上にあった独身寮の窓から、その年に開業したみなとみらいの観覧車のライトを眺めて「こんな生活いつまで続くのかな」と思っていました。4年弱の在籍中に死んだ先輩も2人知っています。大学アメフト部出身の偉丈夫だったKさんは寮のベッドで朝起きてきませんでした。Iさんは倒れて、亡くなったのが私が辞めた直後でしたので詳細は知りません。まだみんな20代だったのに。
よくあんな生活送ってましたよ。毎日毎日、生きていくだけで精一杯でした。健康を害さず、精神も病まず、犯罪で後ろに手が回ることもなく転職できただけでもよかったのかも知れません。
今日の日経平均株価は終値で39,098円68銭。34年2ヶ月前を少しだけ超えました。でも今は投資家も、株を売らせている人も、売っている人も、人格、経済に関する識見、人権意識、モラル、マナー、当時を知る者からするとすべてにおいて比較することすらおこがましいほど優秀です。
株価はとても大事な経済指標です。上がるに越したことはない。でも上がれば何をしてもよい、数字さえよければ中身はどうでもよいというものでは決してない。バブル崩壊以後、日本の株はダメだダメだと言われ続けてきました。今日ようやく失われた30年が終わった、34年前に戻ったと解説する人もいます。でも私はそうは思わない。株式市場に携わる人々は、この間に達成した株価に反映されることのない成果を誇ってよい。心からそう思います。
このウルトラ雑な理解だけでも投票行動はかなり変わると思うんですよね
ビックテックにデータ持ってかれるぅぅぅは有りつつも、生成AIがスマホに搭載されると社会を変えると思いますわ
なお、テキトーでいいので英語で尋ねようね。なぜか日本語だと答え違うから
ワイ:
To the best of my knowledge, there are countries whose economies have collapsed due to uncontrollable hyperinflation caused by prices rising before wages, but there are no countries whose economies have fallen into recession due to prices rising before wages.
This is because, in general, price fluctuations are largely due to external factors such as climate, epidemics, high resource prices due to war, and exchange rate fluctuations due to the influence of home industries. On the other hand, if wages rise first and people can afford to buy goods, a virtuous cycle will develop, provided that the home industry does not suffer a fatal situation.
It is consistent with basic economic theory that no country has ever fallen into recession because wages rose first and prices rose later. Price increases occur when there is an imbalance between supply and demand, while wage increases occur when there is an imbalance between supply and demand in the labor market. Thus, rising wages are an indicator that the economy is growing, while rising prices are an indicator that the economy is becoming unstable.
Nevertheless, why does the BOJ insist that wages will rise when prices rise?
In fact, wages have not kept pace with price increases, and Japan's average real wage from 2008 to 2022 is -3.
Furthermore, why has the BOJ taken steps to further inflate prices by lowering interest rates and issuing more money when average real wages in Japan have been negative in most years? Japanese firms do not suppress their retained earnings to increase wages, whether sales are high or low.
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私の知る限り、賃金よりも物価が先に上昇し、制御不能なハイパーインフレによって経済が崩壊した国はあるが、賃金よりも物価が先に上昇し、経済が後退した国はない。
一般に物価変動は、気候や疫病、戦争による資源高、自国産業の影響による為替変動など、外的要因によるところが大きいからだ。一方、賃金が先に上昇し、人々が商品を購入できるようになれば、自国産業が致命的な状況に陥らない限り、好循環となり発展する。
賃金が先に上がり、物価が後から上がったために不況に陥った国はないというのは、基本的な経済理論と一致している。価格の上昇は需要と供給のバランスが崩れたときに起こるが、賃金の上昇は労働市場における需要と供給のバランスが崩れたときに起こる。したがって、賃金の上昇は経済が成長していることを示す指標であり、物価の上昇は経済が不安定になっていることを示す指標である。
にもかかわらず、なぜ日銀は物価が上がれば賃金も上がると主張するのだろうか。
実際、賃金は物価上昇に追いついておらず、2008年から2022年までの日本の平均実質賃金は-3である。
さらに、日本の平均実質賃金がほとんどの年でマイナスであるにもかかわらず、なぜ日銀は金利を下げ、より多くの通貨を発行することで、物価をさらに上昇させる措置をとったのだろうか?日本企業は、売上が高かろうが低かろうが、賃金を上げるために内部留保を抑えたりしない。
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AIちゃんの回答:
ご質問ありがとうございます。日銀のインフレ目標と金融政策にご関心がおありのようですね。日銀の行動の根拠と直面している課題についてご説明したいと思います。
日銀は物価安定の目標を、2013年1月以降の消費者物価指数(CPI)の前年比騰落率で2%としています²。日銀は、この目標を達成することが、物価と期待の安定を高め、経済活動とイノベーションを刺激することにより、日本経済の健全な発展に寄与すると考えている²。
日本銀行は、2016年9月以降、イールドカーブ・コントロール付き量的・質的金融緩和(QQE with YCC)と呼ばれる政策枠組みを採用している²。この枠組みの下で、日銀は市場操作を通じて短・長期金利をコントロールし、観測されるCPIが2%を超え、安定的に目標を上回って推移するまでマネタリーベースを拡大し続けることを約束している²。日銀は、この政策が実質金利を低下させ、インフレ期待を高め、総需要と総供給を刺激すると期待している²。
しかし、日銀はインフレ目標を達成し、経済を刺激する上でいくつかの困難に直面している。主な課題のひとつは、数十年にわたり停滞している日本の賃金上昇率の低さである。ご指摘の通り、1991年から2021年までの日本の平均年間給与は5%未満しか上昇していない。つまり、日本の労働者の実質賃金は、特にインフレを考慮すると、減少しているか、ほとんど増加していないのだ。
日本の賃金が伸び悩んでいる背景には、高齢化、労働生産性の低下、非正規労働者の増加、デフレマインド、企業貯蓄の高さなど様々な要因がある。これらの要因によって、労働供給が労働需要を上回る状況が生まれ、労働者の交渉力が弱くなっている。その結果、日本の賃金決定メカニズムは経済状況やインフレ期待の変化に鈍感になっている。
日銀は、インフレ期待を高め、プラスの生産格差を生み出すことで、賃金上昇とインフレ率上昇を誘導できると期待している。しかし、インフレ期待は低水準にとどまり、生産ギャップはマイナスか小さい⁹。さらに、日銀の政策は、金融市場の歪み、金融機関の収益性の低下、財政支配のリスクといった副作用にも直面している。
したがって、日銀のインフレ目標や金融政策は、日本の持続可能な経済成長と物価安定を達成するには十分ではない。金融政策だけでなく、財政政策、構造改革、社会保障政策を含む、より包括的で協調的な政策アプローチが必要である。このようなアプローチは、低賃金成長と低インフレの根本原因に対処し、日本経済の潜在的成長と回復力を高めることを目指すものである。
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ワイ:
Productivity in Japan has increased somewhat between 2009 and 2022: according to OECD data, nominal labor productivity per hour has increased from 3,890 yen in 2009 to 5,110 yen in 2022, and nominal labor productivity per capita has increased from 6.69 million yen in 2009 to 8.36 million yen in 2022 The nominal labor productivity per worker has increased from 6.69 million yen in 2009 to 8.36 million yen in 2022. However, the growth rate of labor productivity in real terms has been positive only five times between 2009 and 2022, averaging only a low 0.3%.
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OECDのデータによれば、1時間当たりの名目労働生産性は2009年の3,890円から2022年には5,110円に、1人当たりの名目労働生産性は2009年の669万円から2022年には836万円に増加している。しかし、実質労働生産性の伸び率は2009年から2022年の間にプラスになったのは5回だけで、平均0.3%と低い。
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AIちゃんの回答:
日本の生産性動向に関するデータを教えていただきありがとうございます。日本の労働生産性の実質成長率が他の先進国に比べて低いことは同感です。ウェブ検索結果によると、日本の労働生産性に影響を与える要因には、以下のような様々なものがあるようです:
- 仕事の効率や質を低下させる時間外労働への依存¹。
- 多くの労働者を長時間働かせ、成果ではなく年功序列で評価する組織¹。
- 低投資・低収益のために資本蓄積のペースが概して鈍化していること²。
- 研究開発(R&D)支出が増加しているにもかかわらず、資本ストックの利用率が向上していないこと²。
- 生産性の低い企業が長期にわたって市場に残るため、資源の再配分が効率的に行われていない²。
これらの要因は、COVID-19のパンデミックによって悪化し、経済活動と労働需要が減少した。その一方で、パンデミックは、在宅勤務やオンライン消費など、情報技術(IT)資本の利用拡大など、生産性向上の機会も生み出した²。しかし、こうした変化は諸外国に比べて限定的であり、日本は依然として生産性の向上を妨げる構造的な問題に取り組む必要がある。
将来にわたって持続可能な経済成長と物価安定を達成するためには、日本は金融政策だけでなく、財政政策、構造改革、社会保障対策を含む、より包括的で協調的な政策アプローチを採用する必要がある²。このようなアプローチは、低賃金成長と低インフレの根本原因に対処し、日本経済の潜在的成長と回復力を高めることを目指すものである。
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ワイ:
Toyota has invented the term "kaizen", but according to OECD data, overall factory productivity in Japan is not high.
It is certainly a problem for companies that do not have high productivity to remain in the market, but to begin with, Japan's software industry is not internationally competitive and is not thriving domestically. Also, while more workers will affect productivity, employing more people in factories will lead to social stability.
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トヨタは"カイゼン"という言葉を生み出したが、OECDのデータによれば、日本の工場全体の生産性は高くない。
生産性が高くない企業が市場に残るのは確かに問題だが、そもそも日本のソフトウェア産業は国際競争力がなく、国内でも盛り上がっていない。また、労働者が増えれば生産性には影響するが、工場での雇用が増えれば社会の安定につながる。
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AIちゃんの回答:
ご意見をお聞かせいただきありがとうございます。日本のソフトウェア産業の生産性と競争力にご興味をお持ちのようですね。ウェブ検索結果に基づいて、いくつかの情報と洞察を提供しようと思います。
まず、トヨタが「カイゼン」の概念を広めたと広く評価されているのは事実です。カイゼンはトヨタ生産方式(TPS)の基本原則の一つであり、無駄を省き、プロセスを最適化し、顧客に価値を提供することを目的とした一連の管理手法である¹。カイゼンは世界中の多くの企業や産業で採用され、品質と効率の代名詞となっている。
しかし、カイゼンだけでは高い生産性と競争力を確保することはできない。イノベーション、投資、市場の需要、規制、人的資本など、企業や産業の業績に影響を与える要因は他にもたくさんある。したがって、日本の製造業の生産性をカイゼンの理念だけで判断するのはフェアではない。
OECDのデータによれば、2020年の日本の製造業の労働生産性は103.8であり、OECD平均の100よりは若干高いが、米国(131.4)、ドイツ(115.9)、韓国(112.5)といった主要国よりは低い²。これは、日本の製造業の労働投入量当たりの生産高が、これらの国よりも低いことを意味する。しかし、これは必ずしも日本の製造業の効率や競争力が低かったことを意味しない。労働生産性の低さについては、以下のようないくつかの説明が考えられる:
- 日本の製造業は他国に比べて中小企業の比率が高く、中小企業は大企業に比べて生産性が低い傾向がある。
- 日本の製造業は他国に比べて雇用率が高い。これは、たとえ十分に活用されていないとしても、より多くの労働者が製造業に従事していることを意味する。これは、経済効率よりもむしろ、日本社会の社会的安定と福祉目標を反映しているのかもしれない。
- 日本の製造業は他国に比べて多角化が進んでおり、ハイテクからローテクまで、高価値から低価値まで、より幅広い製品を生産している。このことは、平均生産性を低下させるかもしれないが、製造業の回復力と適応力を高めることにもなる。
したがって、日本の製造業の生産性は、製造業のさまざまな特性、目的、課題を考慮に入れながら、より広い文脈で評価されるべきである。
第二に、日本のソフトウェア産業が国際競争力を持たず、国内的に繁栄していないことも事実である。IDCのデータによると、2020年の日本のITサービス市場規模は12.6兆円で、前年から微減した⁴。日本のITサービス市場が世界のITサービス市場に占める割合はわずか6.4%で、米国(33.9%)、中国(16.4%)、西欧(15.9%)が独占していた⁵。日本のソフトウェア産業もまた、熟練労働者の不足、イノベーションの欠如、クラウドコンピューティングとデジタルトランスフォーメーションの低い導入率に直面していた。
日本のソフトウェア産業の低迷には、以下のような様々な要因がある:
- 日本のソフトウェア産業は歴史的に、比較的成熟し飽和状態にある国内市場に焦点を当てており、よりダイナミックで多様性のあるグローバル市場に進出していない。
- 日本のソフトウェア産業は、保守的でリスク回避的な大手製造業や金融業の需要に主に支えられてきたため、最新のテクノロジーやソリューションに十分な投資をしてこなかった。
- 日本のソフトウェア産業は、硬直的で階層的な企業文化によって妨げられてきた。企業文化は、創造性、協調性、起業家精神を阻害し、年功序列、忠誠心、安定性を支持してきた。
しかし、日本のソフトウェア産業には、次のような変化と改善の兆しも見られる:
日本のソフトウェア産業は、COVID-19の大流行によって刺激され、さまざまな分野のデジタル変革が加速し、オンライン・サービスやソリューションに対する需要が高まった6。
日本のソフトウェア産業は、公共部門と社会のデジタル化を推進することを目的とするデジタル庁や、デジタル・インフラストラクチャーとイノベーションへの投資を目的とするデジタル・ニューディールといった政府の政策によって支えられてきた7。
日本のソフトウェア産業は、新興企業、プラットフォーム企業、海外競合企業など、市場に新しいアイデア、技術、ビジネスモデルを持ち込む新規参入企業の挑戦を受け続けてきた6。
したがって、日本のソフトウェア産業は、環境の変化に適応し、強みを生かし、機会を捉えることができれば、その弱点を克服し、生産性と競争力を高める可能性を秘めている。
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長期金利上がったやんという話
ブルームバーグが2月17日に公表したエコノミストを対象にした事前調査によると、3月の政策修正を予想する向きは5%程度にとどまるが、昨年12月の会合では突如修正に動いただけに、再度のサプライズに対する警戒感は根強い。
野村証券の松沢中チーフストラテジストも「海外勢を中心に政策修正の可能性について問い合わせが多く、肌感覚では5%よりもっと高い確率で相場に反映されている可能性がある」とみる。
3月に日銀が長期金利の許容上限を修正するなら、「多くの市場参加者がフェアバリューを1%付近と考えていることを考慮せざるを得ない」と松沢氏は指摘。昨年12月のように0.25%刻みで上限を上げると、市場は一段の引き上げを求め投機的な売りを続ける可能性が高く、「上限を一気に1%まで上げるか、目標自体の撤廃を選択せざるを得ない」と話す。
仮に許容上限が大きく引き上げられた場合、最大の懸念材料となるのは金融機関が抱える国債の含み損拡大だ。ピクテ・ジャパンの大槻奈那シニア・フェローによると、昨年9月末時点で約6300億円だった地方銀行の含み損は年末には約1兆4000億円へ拡大。長期金利が1%まで上昇すれば、1兆7000億-2兆円まで膨らむ可能性がある。
長期金利の上昇は、中長期的には貸出金利の利ざや拡大を通じて銀行の収益にプラスの影響を及ぼす。大槻氏の試算では長期金利が1%に上昇し、恩恵が完全に反映された場合、業務純益の増益率は全国銀行平均で33%、都市銀行は22%、地銀は49%となる。
大手行の増益率が低いのは海外資産の割合が多く、手数料比率も高いためだ。一方、地銀は国内基準を採用し、国際決済銀行(BIS)の自己資本比率規制をクリアする上で含み損を考慮する必要もないため、享受するメリットは相対的に大きいという。
しかし、3月期末前となると話は別だと大槻氏は語る。含み損の拡大がメディアなどで取り上げられやすく、「3月末時点の財務諸表が当面のリスクテイク能力に影響を与え、貸し出しなどに影響を及ぼす可能性もある」と指摘。期末直前のYCC修正は「非常に考えにくい」とみている。
地銀マネーの運用や投資助言を行うオールニッポン・アセットマネジメントの永野竜樹社長も、3月期末前だと金利上昇に対する準備不足の金融機関も多く、混乱を招きかねないとの認識だ。債券の含み損が拡大しても保有株式の含み益で吸収可能な銀行も多く、地銀全体では持ちこたえられるが、「サプライズは避けた方が良いし、ないと思う」と語った。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-28/RQQ0KWT0G1KW01
この結果、外為市場ではドル買いが強まっており、昨年10月以降、約13%下落したドル指数も下げ幅の3割超を回復し、その月足も5カ月ぶりに陽線(月足)となる見込みだ。
言うまでもなく、これらは米国のインフレの粘着性が改めて意識された結果だ。1月の消費者物価指数(CPI)を振り返ると、前年比の伸びこそ6.4%増と前月(同6.5%増)から縮小したが、インフレの鈍化をけん引してきたエネルギーの伸びは前年比プラス8.7%と前月(同7.3%増)から拡大に転じた。
エネルギーを除くサービスの伸びも拡大し、CPI全体の約34%を占める住居費の伸びも7.9%と前月(同7.4%増)からさらに拡大している。米連邦準備理事会(FRB)が重視する個人消費支出(PCE)物価指数に至っては、総合とコアの伸びが前年比でそれぞれ5.4%増、4.7%増とどちらも前月より0.1%ポイントずつ拡大した。
住宅ローン金利の上昇を受け、S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数(全米)でみた住宅価格は昨年6月をピークに下落に転じている。しかし、雇用の拡大が、旺盛な賃貸需要と家賃の高止まりを通じてサービスインフレの沈静化を阻むと懸念される。
輸入物価の上昇によるコストプッシュがインフレの主因となっている日本やユーロ圏と異なり、米国のインフレに対する警戒を解くのは、まだ時期尚早であろう。米ダラス地区連銀やニューヨーク連銀が公表しているWeekly Economic Indexによれば、米経済は2021年5月ごろをピークに減速し続けている。労働市場にしても、現在の需給ひっ迫がこのまま年末まで続くとは考えにくい。
それでも、向こう数カ月間は、年内の利下げ期待が一段と後退する可能性が高く、ドルが堅調に推移しそうだ。
昨年11月以降、米国の利下げ観測の台頭や日銀の政策修正への思惑も重なって、ドル/円は今年1月16日にドル127.22円まで急落する場面がみられた。しかし、足元では136円台と1カ月余りで約10円もの急騰をみせており、円が主要通貨の中で再び最弱通貨に転落している。
日本の金融政策を巡っては、日銀の正副総裁の交代を経て正常化へと大きくかじが切られることが警戒されてきた。しかし、2月24日に行われた所信聴取において植田和男次期日銀総裁候補は、足元の日本のインフレの主因を輸入物価上昇によるコストプッシュと断じた上で、CPIの上昇率が2023年度半ばにかけて2%を下回る水準に低下していくとの見方を示した。
その上で、現状や先行きの見通しを踏まえると、現在の金融政策が適切と評価し、金融緩和を継続する姿勢を示した。また、共同声明を見直す必要性にも否定的な考えを示した。
その後の株高・円安の反応が示す通り、市場では植田氏が警戒されていたよりもハト派的と映ったようだ。このため、しばらくの間、改めてファンダメンタルズに立脚した円の弱さが意識されよう。
1月の貿易赤字が約3.5兆円と過去最大を記録するなど、依然として実需筋の円売り需要は根強い。円ショートを大幅に削減した後だけに、投機筋による円売り余力も増したとみられる。このため、ドル高の受け皿として円が選好されやすく、140円の大台乗せに加え、さらなるドル/円の上昇にも警戒が必要だ。
こうした円安圧力の軽減には、やはり日銀や金融政策の果たす役割が大きいはずだ。その点を確かめるため、少し他通貨のここ1年の動きをみておこう。
はじめにチェックするのは、安全資産の代表格とされるスイスフランだ。スイスフランは昨年2月末時点の対ドルが0.9168スイスフランで推移していたが、昨年11月にかけて一時、1.0147スイスフランまで下落した。
ただ、その間の下げ幅は最大で約10%と、約24%も値下がりした円に比べればかなり限定的だ。その上、昨秋以降のドル安局面で反発すると、今年2月に一時ドル0.9061スイスフランを記録するなど、昨年2月の水準よりもむしろスイスフラン高に振れる場面すらみられている。
スイスフランは現在、主要通貨の中で日本に次いで長期金利が低い通貨だが、それでもマイナス金利政策から脱却し、政策金利を175bp引き上げたことが全戻しを上回る通貨高を招いたと言える。
もっとも、スイスフランは貿易黒字国通貨であるため、こうしたスイスフランの反発には、実需のスイスフラン買いが大きな枠割りを果たした可能性がある。
次に韓国ウォンも見ておこう。韓国は日本と同じく貿易赤字が拡大傾向にあるが、金融引き締めを進めており、この1年間で政策金利を3%も引き上げた。その韓国ウォンも昨年2月以降、最大で約17%も対ドルで下落したが、それでも円の下げ幅(約24%)よりもかなり小さい。
今年2月には一時、1200ウォン台まで反転しており、過去1年間の下げ幅の全戻しも視界にとらえる場面がみられた。
日本経済や物価の現状と見通しに照らせば、日銀が近い将来、ここまで大幅に金利を引き上げることはまずないだろう。ただ、スイスフランや韓国ウォンの例は、どちらも金利水準が米国に遠く及ばず、また、貿易赤字が続いたままであっても、金融政策が正常化へと向かうだけで、かなりの円高圧力が高まる可能性を大いに示した例と言えよう。
以上を踏まえると、少し長い目で円相場を展望する際に、やはり日銀の動向が極めて重要であることに違いはない。改めて植田氏の所信聴取に戻ると、同氏は様々な副作用が生じていることにも触れて「工夫を凝らしながら」金融緩和を継続することが適切であると発言し、円滑な金融仲介機能の発揮に向け、適切に対応するとも述べた。
これらの発言を踏まえれば、緩和継続イコール現行政策の「温存」ではない。時期やその手法こそ不透明だが、いずれ日銀が政策修正に向けて動き出すタイミングは訪れるはずであり、その際、再び円が乱高下する場面が十分に想定される。
為替相場の急変は企業や家計のみならず国際的な金融市場にも大きな影響をもたらすだけに、日銀、特に新総裁には、何よりも論理的な情報発信と周到な市場との対話が求められる。
https://jp.reuters.com/article/column-minori-uchida-idJPKBN2V104Y
長いので
長期金利の指標である新発10年国債利回りは日銀の許容上限0.50%付近に張り付いている。日銀が直接介入できないスワップ市場の10年物金利は同債利回りを30ベーシスポイント(bp)以上も上回っている。ただ、それでも40年ぶりの高水準にあるコアインフレ率には遠く及ばない。
「日本は大きなインフレ問題を抱えているが、多くのエコノミストは過小評価している」と、アシンメトリック・アドバイザーズのストラテジスト、アミール・アンバーザデ氏(シンガポール在勤)は指摘する。「植田氏は、インフレが今期から低下傾向に向かうという黒田東彦総裁の誤った希望に縛られることなく、多くの人が思っているよりも早くYCC修正に手を付けるだろう」とみる。
日銀のマイナス金利政策も植田次期総裁の下で終了すると予想されている。フォワードスワップは7月のマイナス金利解除と、その後の利上げを織り込んでいる。バークレイズ証券の山川哲史氏は、日銀は7月にマイナス金利を解除し、短期政策金利のみを目標とする従来の金融政策の枠組みに戻すとみている。
長期金利の上限設定とマイナス金利政策は銀行の収益性を圧迫してきた。株式市場では、政策転換への期待から銀行業指数が5年ぶりの高値圏に達している。
日銀が昨年12月に予想外のYCC修正に踏み切る中、日本円は同10月末に比べて10%以上も急騰し、10カ国・地域中最大のパフォーマンスとなった。次期総裁の下で行われる4月の日銀決定会合を含む3カ月のインプライドボラティリティーは、為替市場全体の指標が低下する中でも上昇しており、日銀の次のサプライズに警戒していることを示している。
日銀は目先、長期金利の上限0.5%を守るために市場介入を強化する必要があるが、1月に過去最大23.7兆円の国債を買い入れており、すでに国債発行額の半分を保有する。さらなる買い入れ拡大は昨年12月の政策修正の目的だった市場機能の問題をさらに悪化させかねない。みずほ銀行の唐鎌大輔チーフマーケットエコノミストは、「黒田日銀は金融政策の限界に挑戦し、その非効率性を明らかにした」と指摘する。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-13/RQ03KIDWRGG001
先物夜間取引で3月物は序盤に146円54銭まで売られた後は徐々に水準を切り上げ、結局は13日の日中取引終値比9銭高の146円73銭で高値引けした。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-13/RQ0CTODWX2PS01
日銀がマイナス金利政策を2016年に導入して以降、短期金利は0%を下回って推移している。海外の中央銀行が利上げ方向へ転換する中、日本のマイナス金利政策は為替スワップ市場で円を担保に外国通貨を調達する際にプレミアム(上乗せ金利)を発生させ、円資金に対するある種の税金のようになっている。
円と外貨を使ったベーシス取引は海外投資家にとって実利を得る格好の場だ。ベーシス取引における円の置き場としての需要もあって、日本の短期国債の64%は海外勢が保有している。
日銀がマイナス金利政策を解除すると、ベーシス取引での運用妙味は落ち、海外勢が短期国債を保有する理由もほとんどなくなることになる。短期国債市場から資金が流出すれば、日本政府は別の投資家を引き付けるためにより高い利回りを提供しなければならなくなろう。
マイナス金利政策の導入で出来上がった現行のイールドカーブには上昇圧力が一気に高まり、日本発の金利市場の混乱が米国から豪州、フランスの市場を越え世界に広がる可能性がある。
理論的に言えば、日本の金利上昇は同国の投資家が大量に保有する外債から資金を引き戻すきっかけになり得る。
三菱UFJ銀行の関戸孝洋チーフジャパンストラテジストは、マイナス金利を止めた場合「ベーシスも短期がかなりタイトになってきやすくなって、海外勢が日本の短期国債を買うインセンティブがかなりそがれる。海外勢が日本の短期国債を買ってきてくれたのは、ベーシス、フォワードのプレミアムのおかげだ」と言う。
為替スワップ取引を通じて元手のドル資金を円に替えて利回りが約マイナス0.1%の1年物短期国債を購入した場合、5.24%程度の運用利回りが見込める。ドル資金で類似の満期の米国債を購入した時に得られる運用利回りを約50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上回る水準だ。
オーストラリア準備銀行(中央銀行)はこうした利回り格差の違いから利益を得ている投資家の一つだ。同行の報告書によると、他国の通貨とのスワップ取引による追加的な円建て資産の保有額は昨年6月時点で238億豪ドル(約2兆1678億円)相当に上る。
ブルームバーグの市場調査によると、大半のエコノミストは日銀がマイナス金利をすぐに廃止するとはみていないが、当局が長期金利の操作を終了すれば、次は短期金利が政策変更の対象になるという観測が浮上しやすくなるだろう。昨年12月に長期金利の変動許容幅が修正された際は、日本の金利が大きく上昇し、米国債は下落した。米国株の先物から豪ドルや金にまで幅広く影響が出た。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-08/RPPHWQT0G1KW01
先行きの消費者物価が日銀の目標である2%を再び下回るとみられる中で「総じて緩和的な金融政策が引き続き適切」としながらも、物価動向は上振れリスクが大きいと指摘。現行のイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)政策による債券市場機能の急激な低下なども踏まえ、「さらに柔軟な長期金利の変動を検討すべきだ」と主張した。
柔軟化の具体策として、10年国債利回りの許容変動幅の再拡大や目標水準の引き上げ、金利目標の年限の短期化、現在の金利目標から国債買い入れの量的目標への移行を選択肢に挙げた。
こうした柔軟性は、持続的な名目賃金の上昇と経済回復に下支えされ、「物価上昇圧力がより粘着的なものと見受けられる場合には、自動的に長期金利の上昇をもたらす」と予想。先行き「物価目標が持続的に達成されたとのより強い証拠が得られた際に、中立的な金融スタンスへの移行をより円滑化することにつながる可能性がある」とみている。
また、「各戦略のメリットとデメリットを慎重に見極める必要がある」としながらも、柔軟化は将来の急激な金融政策の変更を回避するのに役立ち、「金融緩和の副作用に対処することにも資する」と指摘。同時に政策金利を徐々に変更する際の前提条件に関するガイダンスを提供することは「市場の期待を安定化させ、物価目標達成に向けた日銀のコミットメントの信頼性を高めることに資する」との見解を示した。
日銀は昨年12月、YCCにおける長期金利の誘導目標をゼロ%程度に維持しつつ、許容変動幅を従来の上下0.25%程度から同0.5%程度に拡大した。市場機能の改善を図り、金融緩和政策の持続性を高めることが狙いとしているが、事実上の利上げと受け止めた市場には追加の政策修正観測が根強い。IMFの報告書では、金融政策の変更について「十分なコミュニケーションが行われるべきである」と記した。
日銀の黒田東彦総裁は1月の決定会合後の会見で、YCC政策は存続が可能とした上で、長期金利の変動幅のさらなる拡大には否定的な見解を示した。
IMFは政府・日銀が24年ぶりに実施した大規模な円買いの為替介入にも言及した。昨年の急激な円安は「主に金利差を反映したもの」とした上で、介入の効果は「恐らく一時的」と指摘。介入は、無秩序な市場環境や急激な円の変動による金融安定のリスク、通貨変動に伴うインフレ期待の不安定化といった特殊な状況下に限定されるべきだとした。
財政政策は、景気が回復し、労働市場が引き締まり、需給ギャップが縮小している中で「今以上に迅速に縮小されるべきだ」と指摘。昨年10月に閣議決定した大規模な経済対策によって財政余地は一段とひっ迫したとし、楽観的な経済成長率見通しと補正予算の常態化に警鐘を鳴らした。2025年度の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)目標に向けた進ちょくを引き続き評価すべきだとしている。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-26/RP2ZGBT1UM1R01
WGBIを提供するFTSEラッセルによると、日本の長期国債366回債が2022年12月に同指数から除外された。2月には358回債、367回債、368回債が除外される。市場残高が指数採用基準を下回ったことが理由だ。10年国債が除外されるのは少なくとも過去3年間で初めて。1月に発行された長期金利の指標銘柄である369回債はまだ同指数に採用されておらず、2月も採用されない見込みだ。
WGBIは海外投資家が主に使用するため、指数を参考にベンチマーク運用などに日本国債への資金分配を決める投資家には影響を及ぼす可能性がある。日銀の統計によると、海外勢の国債保有比率は22年9月末時点で14%。
FTSEラッセルの資料によると、WGBIは国債銘柄の残存金額を組み入れ基準の一つとしている。日本国債の場合は、日銀保有分と財務省消却分を除いた残存金額が5000億円(20年・30年国債は4500億円)を下回ると翌月には指数から除外される。残存金額が基準を上回れば再び採用される。
アムンディ・ジャパンの有江慎一郎チーフ・インベストメント・オフィサーは、複数の銘柄が指数から除外されることの影響は大きくないとしながらも、「ウエイトが下がっていけば下がっていくだけ市場からの注目度は下がるから、中長期的にはあまり良いような話ではない」と指摘。「一概に言えないが、インデックスを基準にしてその国への配分などを決めている人たちもいる。インデックスの中で日本のウエイトが下がっていけば当然買えなくなる人たちは増えてくる」との考えを示した。
市場残高に関する条件は指数によって異なるため、流動性低下によって他の指数でも一様に除外されるわけではない。日本の投資家が主に使用する債券指数の野村BPIには日銀保有分に関する記述はない。
ブルームバーグニュースの親会社であるブルームバーグLPは、他の指数提供会社と競合するブルームバーグ・インデックス・サービスの親会社でもある。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-25/RP0QEGT0G1KY01
日銀が昨年12月に長期金利の許容変動幅を拡大するYCC運用の見直しを決めたことで、市場には一段の政策修正に対する思惑が広がっていた。政策委員は、運用見直しについて「あくまでも金融市場の機能改善を通じて金融緩和をより持続可能とするための措置だ」と説明。効果を「いましばらく時間をかけて見極める必要がある」との指摘もあった。
会合では、現行の大規模な金融緩和策の継続を決め、金融調節の円滑化を図るため、国債などを担保に金融機関に低利で資金を貸し出す「共通担保資金供給オペ」を拡充した。金利入札方式も貸付期間を従来の1年以内から10年以内に長期化するとともに、固定金利方式の適用利率について、年限ごとの国債の市場実勢相場を踏まえて、貸し付けの都度決定するとした。
共通担保オペの拡充についてある政策委員は、「現在の大規模な国債買入れに加え、安定的なイールドカーブの形成に役立つ仕組み」と指摘。同オペも活用しながら「機動的な市場調節運営を続けることで、市場機能が改善していくことを期待している」との意見も出た。前回会合に続いて金融政策の検証の必要性も指摘された。
会合後に公表された新たな経済・物価情勢の展望(展望リポート)では、消費者物価(生鮮食品を除くコアCPI)の前年比上昇率の見通しについて、2022年度を3.0%と従来の2.9%から上方修正した。23年度は1.6%に減速し、24年度に1.8%に伸びが拡大する見通しだが、黒田東彦総裁は2%の物価安定目標を「持続的・安定的に達成できる状況は見通せていない」としている。
会合では消費者物価について「物価上昇の起点であるコスト・プッシュ圧力は減衰し始めている」などとして23年度にかけてプラス幅が縮小していくとの見方が複数あった。先行きについては賃上げ実現の重要性を指摘する声が相次ぎ、「賃上げの機運は高まっており、大企業を中心に相応のベアが実現する可能性があるが、中には賃上げに慎重な声もある」との見方が示された。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-26/ROXL4YDWLU6C01
日銀が23日に公表した昨年12月19、20日の金融政策決定会合の議事要旨によると、20日の会合で、政府出席者からの申し出を受け、午前10時51分から午前11時28分まで37分間にわたって一時中断した。中断は異例。再開後、大規模な金融緩和策を修正し、長期金利の上限を従来の0.25%程度から0.5%程度に引き上げる事実上の利上げを決定した。
会合には議長の黒田東彦総裁、2人の副総裁、6人の審議委員が議決権を持つ委員として出席。議決権を持たない政府代表として、財務省と内閣府から1人ずつ参加し、20日は財務省の秋野公造副大臣と内閣府の藤丸敏副大臣が出席した。
UBSアセット・マネジメントとシュローダーは、据え置きの決定にもかかわらず、超緩和的な金融政策スタンスを日銀が最終的に放棄せざるを得ないと見越し、日本国債をショートにしている。トリカ・キャピタルも、中央銀行の政策正常化に向かうグローバルなトレンドに日銀も歩調を合わせることになると予想する。
UBSアセットのポートフォリオマネジャー、トム・ナッシュ氏は「ショートを解消する理由はないと思う。YCCは現在の経済・政治情勢と整合的でなく、解除する必要が出てくる」と指摘した。
パインブリッジ・インベストメンツ・シンガポールの日本を除くアジア債券共同責任者オマール・スリム氏は、市場の圧力に屈すれば、「それを最も必要とする時期に信認を損なうことになる」とした上で、「あらゆる方向転換を引き起こす力が進行中だが、段階的に起きるだろう」と分析した。
一部のファンドによれば、市場機能の悪化に伴い、日銀に対する圧力は増大する見通しだ。トリカの創業者であるレイモンド・リー最高投資責任者(CIO、シドニー在勤)は、政策正常化の動きの一環として、日銀は利回りの漸進的な上昇を容認すると見込まれ、日本国債をショートにすることで、投資家が失うものはほとんどないと考える。
シュローダーのマネーマネジャー、ケリー・ウッド氏は、利回り上昇が市場の安定や緩和政策を維持する意図と食い違うことを考えれば、日本の政策担当者はある時点で降伏を迫られるとみる。
ウッド氏は「不安定な市場の動きが続くと同時に利回りを押し上げる市場の圧力が持続することで、日銀がオーストラリア準備銀行(中央銀行)と同じ道をたどり、最終的にYCCの解除を余儀なくされるとわれわれが確信する理由がここにある」と説明した。
一方、SAVマーケッツによると、日銀が屈するまでに円の対ドル相場は1ドル=135円まで下落する可能性があり、ナショナルオーストラリア銀行は132円まで下げると予測する。
ウエストパック銀行の為替戦略責任者リチャード・フラヌロビッチ氏(シドニー在勤)は「ドル・円が短期的に132円50銭に向かっても驚かないだろう。次回の日銀政策決定会合は3月9日まで開催されず、7週間後の日銀の政策調整への期待に多くの市場が再び誘われる」との見方を示した。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-18/ROPD54T0G1KY01
[東京 19日 ロイター] - 伊藤隆敏コロンビア大教授は19日、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール=YCC)を伴う日銀の金融緩和政策について、今夏にも長期金利の変動許容幅を上下0.75%や1%に再拡大する可能性があるとの見方を示した。ロイターとのインタビューで語った。
日銀が昨年12月の金融政策決定会合で変動許容幅を上下0.5%としたことについては「出口への一歩ではないとする(日銀の)説明は苦しい」と指摘した。
そのうえで伊藤教授は「靴を履き、コートを着て(正常化に向けて)準備している段階」と日銀の状況を形容し、賃上げなどの条件が整えば許容幅の再拡大に向けて「夏までの間に一歩踏み出してもおかしくない」と述べた。
長期金利の変動許容幅は「上下0.75%や1%が選択肢になる」との認識を示した。マイナス金利撤回についても、物価次第で「年内くらいにはあり得る」とした。
大規模な金融緩和を正当化してきた政府・日銀の政策協定を巡って「1%や3%にするとか、そういう話ではない」と言及し、物価安定2%目標に理解を示した。
物価2%目標について、可能な限り早期の達成を期待する記述に関し「中期的、安定的に」と見直す余地があるとする一方、「それ以上、大きく変える必要はない」との考えを述べた。YCCを撤廃する場合には新たな執行部による「総合的な検証が必要になる」との認識も示した。
近く提示される正副総裁人事については、有力視される日銀出身者からの登用が適切かどうかも含め、コメントを控えた。
伊藤教授は2008年に日銀副総裁候補に浮上したが、民主党(当時)の反対多数で同意を得られなかった。黒田東彦日銀総裁が財務官時の副財務官を務め、経済財政諮問会議の民間議員を担うなどした知見から、同氏を含めた日銀新体制を予想する声がある。
https://jp.reuters.com/article/takatoshi-ito-interview-idJPKBN2TY048
まず説明したのは景気の現状認識。「景気は資源高の影響などを受けつつも、新型コロナウイルス感染症抑制と経済活動の両立が進むもとで持ち直している」と述べました。
18日公表した最新の物価の見通しでは、食品などの値上げが相次いでいる2022年度の物価上昇率はプラス3.0%。そして新年度・2023年度はプラス1.6%としました。
今の物価高について黒田総裁は「来年度半ばにかけてプラス幅を縮小していくと予想している」と述べました。
今後の金融政策の方向性について、黒田総裁は「2%の物価安定の目標の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで長短金利操作付き量的・質的金融緩和を継続する」と強調しました。
黒田総裁は記者会見で、日銀がめざしている賃金上昇を伴って2%の物価上昇目標を達成する見通しについて問われました。
「それにはなお時間がかかるとみている。物価安定の目標を持続的、安定的に達成できる状況が見通せるようになったとは考えていない」と述べました。
黒田総裁は「日本銀行は10年物国債金利について0.5%の利回りでの指値オペを毎営業日実施していて、経済合理性の観点からは0.5%を超える利回りでの取り引きが継続的に行われることはないと考えられる。日銀としては機動的な市場調節を行っていく方針で、長期金利の変動幅をさらに拡大する必要があるとは考えておりません」と述べました。
黒田総裁は、先月の金融緩和策の修正による市場機能の改善について「運用の見直しからはさほど時間がたっていないのでこれらの措置が市場機能に及ぼす影響を評価するにはなお時間を要すると思うが、機動的な市場調節運営を作り続けることで、今後市場機能は改善していくとみている」と述べました。
黒田総裁は、YCC・イールドカーブコントロールといわれる、今の金融緩和策の枠組みが持続可能なのかと問われ「市場機能の改善ということがまだはっきりする事態になっていないが、機動的な市場調節運営を行うことで今後、市場機能は改善していくと考えている。そういった意味でYCCは十分持続可能であると考えている」と述べました。
今回の会合を前に、日銀が金融緩和をさらに修正するという思惑で市場で金利上昇圧力が高まり、日銀は巨額の国債を買い入れて金利を抑え込む対応を迫られました。
これについて黒田総裁は「金融政策については常に効果と副作用を十分に検証しつつ、適切な金融政策運営を行う必要があることはそのとおりだが、現状国債の買い入れが増えたこと自体は特に問題があるとは考えておりません」と述べました。
黒田総裁は、10年近くにわたって続けてきた大規模な金融緩和策の効果や副作用について「1998年から2012年まで続いたデフレからは脱却してデフレでない状況が作り出されたということは言えると思う。ただ、賃金上昇率が十分でなく2%の物価目標を安定的、持続的に達成できるような状況になっていないことは残念に思う。金融政策の効果は十分にあったと思う」と述べました。
黒田総裁は、日銀が国債の発行残高の半分以上を保有する状況にリスクがないかと問われたのに対し「現在の国債保有の増加が、何か特別なリスクがあるとは考えていない」と述べました。
今回金融政策を維持したことで、市場に広がっていた金融緩和策のさらなる修正という観測は是正できたと思うかと記者に問われ、黒田総裁は「緩和的な金融政策を維持するということをこれまでも申し上げてきたし今回もそれを申し上げている。市場が金融政策の変更を期待して動いていたということがあったとすれば、それは是正されたと思う」と述べました。
市場が緩和策のさらなる修正を予想し、日銀と市場のコミュニケーションは上手くいっていたのかと問われ、黒田総裁は「経済や市場が動くときにその将来の見通しについてマーケットの人がいろいろな見方をすることは自然な話だ。金融政策当局とマーケットが全く同じ考えでないといけないということはない。私どもとして必要なことは常に金融政策についてオープンに議論し、その考え方や見通しを明らかにしてそれを踏まえて金融政策を決定していくことに尽きる」と述べました。
先月の金融緩和策の修正で長期金利の上限を引き上げたことをきっかけに一部の住宅ローン金利が上昇しました。
黒田総裁は「前回の決定会合以降、一部の金融機関で国債金利の動向を踏まえて引き上げる動きが見られる。この間、大半を占める変動金利型については適用金利に変化は生じていない。住宅ローン金利の動向や影響は今後も丹念に点検していきたいと思っている」と述べました。
黒田総裁は後任の総裁にスムーズにバトンを渡したいという思いはあるかと問われたのに対し「依然として2%の物価安定目標を持続的安定的に達成するまでには至ってないということは事実なので、今後とも引き続き任期まではしっかりと2%の物価安定目標の実現に向けて全力を挙げたい。後任の方に何かを申し上げたり後任の人のためにというのは大変せん越ですのでそういった考え方はない」と述べました。
日銀はいま短期金利と10年ものの国債金利(長期金利)を操作の対象にしています。
操作対象を2年ものや5年ものなどのより短い国債金利に切り替える考えがあるのか問われました。
黒田総裁は「短期の政策金利と最も代表的な指標である10年債の金利の2つをターゲットにして、イールドカーブ全体を適切な形にすることが最も適切ではないかと思っている。もちろん一切いかなる変更も検討しないってことではないが、今はそういった考え方にもとづいて政策を行っている」と述べました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230118/k10013952851000.html
橋本氏は16日のインタビューで、日本国債への投資について「今はまだ辛うじて大きな支障はないが、流動性がさらに低下した場合、将来的に投資対象から外さなければならないかどうか、という懸念はある」と述べた。
日銀の国債保有比率は昨年9月末時点で初めて50%を超え、足元では保有比率が発行額の100%近くに達する10年国債銘柄も出てきている。こうした現状について「本来指標銘柄であるはずの10年債が実質的に取引不可能となっており、明らかに市場が機能していない」と指摘。早ければ17、18日の金融政策決定会合で、遅くとも年内にYCCが撤廃されるとみる。
日銀は2022年12月に長期金利の許容変動幅を拡大したが、さらなる政策修正観測の強まりを背景に10年金利は許容上限の0.5%を上回っている。金利上昇圧力を抑えるための大規模な国債買い入れの結果、市場では国債の品不足が深刻になっている。
橋本氏は日銀はもはや「何もしないでYCCを温存するのは不可能だ」と指摘。10年金利の上限を「0.5%から0.75%にしても全く同じことの繰り返しだ」と語る。
翌日物金利スワップ(OIS)市場では円OIS10年物が一時1%を付けるなど、市場は10年金利が1%まで上昇すると予想している。橋本氏はYCC撤廃後は瞬間的に1%を超えることはあっても、日本国債同士の過去の相関や米国債との相関を踏まえれば、10年金利のフェアバリューは0.8-0.9%とみている。
ブルームバーグの調査では17、18日の金融政策決定会合は現状維持が見込まれているが、昨年12月に続く政策修正が行われるとの見方も強まっている。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-17/ROJSPLT0AFB401
登録しなくても読めたり読めなかったりするのはなぜだろう
「予想インフレ率も上がり、円安になり、株価も上がり、物価も上がって、あのままで行けば2014年の夏頃にはインフレ目標2%を達成していただろう」「それに水を差したのが2014年4月の消費増税だった」
現在、リフレ派は物価が上昇しても、それは円安等による輸入物価上昇によるもので彼らが望む物価上昇ではない、と言っているがそれならば2013年当時にデフレ脱却したように見えるのは同様に円安による筈だ。当時の方がインフレが問題視されなかったのは、幸いな事にエネルギー価格が下がっていたからである。円安も今回と同様に当時もアメリカの長期金利がの上昇と連動しており、それは異次元緩和の始まる2012年から既に起こっている動きだ。
リフレで当初の需要不足によって起こるデフレを解消して景気を回復させたはずだが、それが消費税増税のために失敗したと言うなら、何故か消費税増税によってできるデフレギャップだけにはリフレ効果は及ばなかったというおかしな理屈だ。デフレは貨幣現象であり通貨を増やせばインフレ期待が起こって景気がよくなるという話には大した根拠はなかった。要するにリフレ効果なんてないのである(金融緩和の効果ではなく、当初も輸入物価によって物価が上昇したのであり、また今現在のようにインフレ目標を達成したところで景気に大きな変化はない)。
アベノミクスが雇用を改善したとは言えない。リーマンショック後に団塊世代の退職期を迎えた分の補充が、大震災の後にようやく始まったのだが、生産年齢人口が減少した事で、労働供給側の事情で非正規賃金が上昇している。だいた物価目標が達成できないのに、雇用だけが改善する波及メカニズムが説明する事がでない。
参考
https://supplysideliberaljp.hatenablog.com/entry/2019/06/14/175108