はてなキーワード: 金融政策決定会合とは
「金融政策の正常化の際には段階的な利上げというプロセスを経ることが適当である」
「基本的には緩和的な金融環境を維持しつつ、極めて緩慢なペースで政策金利を引き上げていく」
https://www.boj.or.jp/about/press/koen_2024/data/ko241016a1.pdf
安達 誠司(あだち せいじ、1965年7月4日 - )は、日本のエコノミスト。
2003年、『平成大停滞と昭和恐慌〜プラクティカル経済学入門』(共著:田中秀臣)
2005年、『脱デフレの歴史分析―「政策レジーム」転換でたどる近代日本』により第一回「河上肇賞」を受賞。
2010年、『恐慌脱出―危機克服は歴史に学べ』により第一回「政策分析ネットワーク賞(シンクタンク賞)」を受賞。
2013年、『リフレが日本経済を復活させる』(編著:岩田規久男、浜田宏一、原田泰)
2015年、『世界が日本経済をうらやむ日』(編著:浜田宏一)
2018年、『デフレと戦う――金融政策の有効性 レジーム転換の実証分析』(編著:飯田泰之)
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL28HG8_Y0A120C2000000/
政府は28日午前、3月25日に任期満了を迎える日銀の原田泰審議委員の後任に丸三証券の安達誠司氏を充てる人事を国会に提示した。
積極緩和の効果に自信をみせてきた「リフレ派」の代表格の後も、「リフレ派」の安達氏となった。
https://mainichi.jp/articles/20200128/k00/00m/020/296000c
政府は28日、3月25日で任期満了を迎える原田泰・日銀審議委員の後任に、丸三証券経済調査部長の安達誠司氏(54)を充てる人事案を国会に提示した。
安達氏は原田氏同様、金融緩和に積極的な「リフレ派」として知られる。
アベノミクスの柱である日銀の大規模緩和を継続してほしいとの意向を示した形だ。
金融市場調節方針の変更および長期国債買入れの減額計画の決定について
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/mpr_2024/k240731a.pdf
日本銀行は、本日、政策委員会・金融政策決定会合において、次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針を、以下のとおりとすることを決定した(賛成7反対2)
賛成:植田委員、氷見野委員、内田委員、安達委員、中川委員、高田委員、田村委員
”金融政策の決定に対して異論があれば、政策決定会合における議決延期請求権の行使や(略)といった策もある。”
2024にはYCC解除とかその辺の政策決定会合で行使しなかった議決延期請求権ですね
”現状空席となっている副総裁・審議委員の席を埋めることや、政府による政策目的の独立性を発揮する重要な機会でもある総裁・副総裁・審議委員の任命がスムーズに行くように制度整備を進めることも重要だ。”
”昨日の金融政策決定会合においても日銀は経済見通しを下方修正しつつ現状維持を決定したが、”
総裁や審議委員が変わってもおなじ仕草がみられましたね なんで追加緩和しなかったんでしょうか。残念です。
ブルームバーグが2月17日に公表したエコノミストを対象にした事前調査によると、3月の政策修正を予想する向きは5%程度にとどまるが、昨年12月の会合では突如修正に動いただけに、再度のサプライズに対する警戒感は根強い。
野村証券の松沢中チーフストラテジストも「海外勢を中心に政策修正の可能性について問い合わせが多く、肌感覚では5%よりもっと高い確率で相場に反映されている可能性がある」とみる。
3月に日銀が長期金利の許容上限を修正するなら、「多くの市場参加者がフェアバリューを1%付近と考えていることを考慮せざるを得ない」と松沢氏は指摘。昨年12月のように0.25%刻みで上限を上げると、市場は一段の引き上げを求め投機的な売りを続ける可能性が高く、「上限を一気に1%まで上げるか、目標自体の撤廃を選択せざるを得ない」と話す。
仮に許容上限が大きく引き上げられた場合、最大の懸念材料となるのは金融機関が抱える国債の含み損拡大だ。ピクテ・ジャパンの大槻奈那シニア・フェローによると、昨年9月末時点で約6300億円だった地方銀行の含み損は年末には約1兆4000億円へ拡大。長期金利が1%まで上昇すれば、1兆7000億-2兆円まで膨らむ可能性がある。
長期金利の上昇は、中長期的には貸出金利の利ざや拡大を通じて銀行の収益にプラスの影響を及ぼす。大槻氏の試算では長期金利が1%に上昇し、恩恵が完全に反映された場合、業務純益の増益率は全国銀行平均で33%、都市銀行は22%、地銀は49%となる。
大手行の増益率が低いのは海外資産の割合が多く、手数料比率も高いためだ。一方、地銀は国内基準を採用し、国際決済銀行(BIS)の自己資本比率規制をクリアする上で含み損を考慮する必要もないため、享受するメリットは相対的に大きいという。
しかし、3月期末前となると話は別だと大槻氏は語る。含み損の拡大がメディアなどで取り上げられやすく、「3月末時点の財務諸表が当面のリスクテイク能力に影響を与え、貸し出しなどに影響を及ぼす可能性もある」と指摘。期末直前のYCC修正は「非常に考えにくい」とみている。
地銀マネーの運用や投資助言を行うオールニッポン・アセットマネジメントの永野竜樹社長も、3月期末前だと金利上昇に対する準備不足の金融機関も多く、混乱を招きかねないとの認識だ。債券の含み損が拡大しても保有株式の含み益で吸収可能な銀行も多く、地銀全体では持ちこたえられるが、「サプライズは避けた方が良いし、ないと思う」と語った。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-28/RQQ0KWT0G1KW01
日銀は31日、2012年7〜12月の金融政策決定会合の議事録を公開した。世界経済が減速するなか、民主党政権から追加緩和を求める圧力が強まり、デフレ脱却に向けた初の「共同文書」公表に踏み切った。その後、大胆な金融緩和を求める自民党が衆院選で大勝し、日銀は物価2%目標の導入へと追い詰められていく。(肩書は当時)
「気合だけの問題ではなく、これをどのように実現していくのか」(白川方明総裁)。日銀は12月の決定会合で物価目標の導入を検討すると決めた。自民党の安倍晋三総裁が大胆な金融緩和を公約に掲げ、衆院選で大勝。会合前に白川総裁と会談し、2%目標の導入と政策協定の締結を迫っていた。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB269Z80W3A120C2000000/
日銀が昨年12月に長期金利の許容変動幅を拡大するYCC運用の見直しを決めたことで、市場には一段の政策修正に対する思惑が広がっていた。政策委員は、運用見直しについて「あくまでも金融市場の機能改善を通じて金融緩和をより持続可能とするための措置だ」と説明。効果を「いましばらく時間をかけて見極める必要がある」との指摘もあった。
会合では、現行の大規模な金融緩和策の継続を決め、金融調節の円滑化を図るため、国債などを担保に金融機関に低利で資金を貸し出す「共通担保資金供給オペ」を拡充した。金利入札方式も貸付期間を従来の1年以内から10年以内に長期化するとともに、固定金利方式の適用利率について、年限ごとの国債の市場実勢相場を踏まえて、貸し付けの都度決定するとした。
共通担保オペの拡充についてある政策委員は、「現在の大規模な国債買入れに加え、安定的なイールドカーブの形成に役立つ仕組み」と指摘。同オペも活用しながら「機動的な市場調節運営を続けることで、市場機能が改善していくことを期待している」との意見も出た。前回会合に続いて金融政策の検証の必要性も指摘された。
会合後に公表された新たな経済・物価情勢の展望(展望リポート)では、消費者物価(生鮮食品を除くコアCPI)の前年比上昇率の見通しについて、2022年度を3.0%と従来の2.9%から上方修正した。23年度は1.6%に減速し、24年度に1.8%に伸びが拡大する見通しだが、黒田東彦総裁は2%の物価安定目標を「持続的・安定的に達成できる状況は見通せていない」としている。
会合では消費者物価について「物価上昇の起点であるコスト・プッシュ圧力は減衰し始めている」などとして23年度にかけてプラス幅が縮小していくとの見方が複数あった。先行きについては賃上げ実現の重要性を指摘する声が相次ぎ、「賃上げの機運は高まっており、大企業を中心に相応のベアが実現する可能性があるが、中には賃上げに慎重な声もある」との見方が示された。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-26/ROXL4YDWLU6C01
日銀が23日に公表した昨年12月19、20日の金融政策決定会合の議事要旨によると、20日の会合で、政府出席者からの申し出を受け、午前10時51分から午前11時28分まで37分間にわたって一時中断した。中断は異例。再開後、大規模な金融緩和策を修正し、長期金利の上限を従来の0.25%程度から0.5%程度に引き上げる事実上の利上げを決定した。
会合には議長の黒田東彦総裁、2人の副総裁、6人の審議委員が議決権を持つ委員として出席。議決権を持たない政府代表として、財務省と内閣府から1人ずつ参加し、20日は財務省の秋野公造副大臣と内閣府の藤丸敏副大臣が出席した。
[東京 19日 ロイター] - 伊藤隆敏コロンビア大教授は19日、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール=YCC)を伴う日銀の金融緩和政策について、今夏にも長期金利の変動許容幅を上下0.75%や1%に再拡大する可能性があるとの見方を示した。ロイターとのインタビューで語った。
日銀が昨年12月の金融政策決定会合で変動許容幅を上下0.5%としたことについては「出口への一歩ではないとする(日銀の)説明は苦しい」と指摘した。
そのうえで伊藤教授は「靴を履き、コートを着て(正常化に向けて)準備している段階」と日銀の状況を形容し、賃上げなどの条件が整えば許容幅の再拡大に向けて「夏までの間に一歩踏み出してもおかしくない」と述べた。
長期金利の変動許容幅は「上下0.75%や1%が選択肢になる」との認識を示した。マイナス金利撤回についても、物価次第で「年内くらいにはあり得る」とした。
大規模な金融緩和を正当化してきた政府・日銀の政策協定を巡って「1%や3%にするとか、そういう話ではない」と言及し、物価安定2%目標に理解を示した。
物価2%目標について、可能な限り早期の達成を期待する記述に関し「中期的、安定的に」と見直す余地があるとする一方、「それ以上、大きく変える必要はない」との考えを述べた。YCCを撤廃する場合には新たな執行部による「総合的な検証が必要になる」との認識も示した。
近く提示される正副総裁人事については、有力視される日銀出身者からの登用が適切かどうかも含め、コメントを控えた。
伊藤教授は2008年に日銀副総裁候補に浮上したが、民主党(当時)の反対多数で同意を得られなかった。黒田東彦日銀総裁が財務官時の副財務官を務め、経済財政諮問会議の民間議員を担うなどした知見から、同氏を含めた日銀新体制を予想する声がある。
https://jp.reuters.com/article/takatoshi-ito-interview-idJPKBN2TY048
橋本氏は16日のインタビューで、日本国債への投資について「今はまだ辛うじて大きな支障はないが、流動性がさらに低下した場合、将来的に投資対象から外さなければならないかどうか、という懸念はある」と述べた。
日銀の国債保有比率は昨年9月末時点で初めて50%を超え、足元では保有比率が発行額の100%近くに達する10年国債銘柄も出てきている。こうした現状について「本来指標銘柄であるはずの10年債が実質的に取引不可能となっており、明らかに市場が機能していない」と指摘。早ければ17、18日の金融政策決定会合で、遅くとも年内にYCCが撤廃されるとみる。
日銀は2022年12月に長期金利の許容変動幅を拡大したが、さらなる政策修正観測の強まりを背景に10年金利は許容上限の0.5%を上回っている。金利上昇圧力を抑えるための大規模な国債買い入れの結果、市場では国債の品不足が深刻になっている。
橋本氏は日銀はもはや「何もしないでYCCを温存するのは不可能だ」と指摘。10年金利の上限を「0.5%から0.75%にしても全く同じことの繰り返しだ」と語る。
翌日物金利スワップ(OIS)市場では円OIS10年物が一時1%を付けるなど、市場は10年金利が1%まで上昇すると予想している。橋本氏はYCC撤廃後は瞬間的に1%を超えることはあっても、日本国債同士の過去の相関や米国債との相関を踏まえれば、10年金利のフェアバリューは0.8-0.9%とみている。
ブルームバーグの調査では17、18日の金融政策決定会合は現状維持が見込まれているが、昨年12月に続く政策修正が行われるとの見方も強まっている。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-17/ROJSPLT0AFB401
17・18日に2023年最初の日銀金融政策決定会合が開催されます。今回は経済・物価情勢の展望(日銀展望レポート)が公表される回にあたっています(1、4、7、10月の会合で公表)。
前回12月の会合では、大方の無風予想に対して、YCC(長短金利操作)の修正を行いました。長期金利(10年国債利回り)について、0%の誘導目標を維持しつつ、変動許容幅を従来のプラスマイナス0.25%から0.5%に拡大したものです。マイナスに振れることは現状では想定しにくいため、0.5%までの上昇を容認した事実上の利上げであると市場は捉え、一気に円高が進みました。2013年に始まった異次元緩和、さらには2016年に始まったYCCの転換点という見方が広がっています。一方日銀は12月会合の対応は利上げではないと否定しています。債券市場での利回りは長期に向かった上昇する中、指値オペなどにより0.25%に抑えられていた10年ところでいったん下がり、その後さらに上昇する形となっており、イールドカーブ(利回り曲線)は窪みのあるいびつな形をしていました。こうした歪みを解消し、市場機能の改善を図るためのものという説明になっています。
しかし、歪み自体は解消されていません。10年国債利回りは1月に入って0.5%で張り付く場面が目立ち、利回り曲線は10年ところで窪みを作っています。また10年国債利回りは13日に入って0.5%を超えて上昇しています。0.5%で無制限の指値オペを実施しながら0.5%を超えるというかなり厳しい状況といえます(指値オペの対象とならない補完供給オペで借り入れた国債などの影響)。
12月の会合後、1月の会合での再調整を見込む動きが見られましたが、6日に通信社が複数の関係者筋からの情報として、12月に決定したYCC修正の影響と効果を見極めるため、現段階でさらなる修正を急ぐ必要はないとの記事を報道。前回会合後も黒田総裁がYCC修正の決定は引き締めではなく、緩和を継続との姿勢を崩していなかったこともあり、再修正期待が後退する場面が見られました。
しかし12日朝に読売新聞が日銀は17,18日の会合で大規模緩和に伴う副作用を点検すると報じました。昨年末の政策終了後も市場金利に歪みがあるためと点検の理由を説明しています。国債購入量の調整などで市場のゆがみを是正できるかを見極まる、必要な場合は追加の政策修正を行うとしています。
市場では追加の修正として長期金利の変動許容幅を0.75%や1.00%にさらに拡大するという見方や、YCCを撤廃するとの見方が出ています。0.5%を超える利回り上昇が見られた13日の動きも、こうした市場の予想に基づいたものとなっています。ただ、例えば0.75%に再拡大した場合でも、日本の物価動向、海外との金利差などから0.75%に張り付く形で歪みが起きる可能性があります。一方いきなり撤回した場合は、これまでの緩和継続姿勢は何だったのかという批判が広がりそうです。
元日銀関係者などの間でも意見が分かれており、早川元理事(東京財団政策研究所主席研究員)は12日に今回の会合で追加的な修正に動く可能性は低いと発言していますが、同日、門間元理事(みずほリサーチ&テクノロジーズ エグゼクティブエコノミスト)は、1月の会合で日銀はYCCの撤廃を検討するのではないかとしています。
金融機関などのエコノミストの意見も分かれています。シティグループ証券は日銀が1月の会合でYCCを撤廃するとの予想を13日付で発表。三菱UFJモルガンスタンレー証券は同日、4-6月のYCC終了が依然メインシナリオながら、タイミングが1月会合に前倒しされる可能性を無視できなくなったとしています。BNPパリバ証券は0.75%への拡大では市場の攻撃にさらされ、さらなる拡大を余儀なくされるため、上限を1%に拡大すると予想、みずほ証券は国内金融機関の準備が整っていないとして、いきなりの解除は避けるべきとしています。
黒田総裁は次期総裁の下での日銀新執行部体制に向けて、金融政策の正常化の道筋を付けるという意向があるとの思惑もあり、来週の日銀金融政策決定会合でどのような対応がとられるのか、相当に注目を集めています。
市場の期待に反し、黒田総裁がこれまでの緩和策維持を強調し、何もせずとなった場合は一気の円売りもありそう。0.75%へのYCC再修正となった場合は、かなり微妙な反応が見込まれ、1.0%への修正もしくは撤廃となった場合は円買いが見込まれるところです。
なお、今回の会合で公表される展望レポートでは、2022年度の物価見通しを前回の前年度比2.9%から3%台に、23年度、24年度はそれぞれ1.6%からインフレターゲットである2%近辺に上方修正してくると見込まれます。予想通り足元の年度の物価見通しが3%を超えるとなると、2014年10月のレポート以来となります。この時は消費税増税の影響でした。今回は原材料価格上昇が要因として、持続的な物価安定目標は実現できていないという見方を示すと見られます。ただ、こうした物価見通しの上方修正と、来年度からのターゲット近くへの物価上昇見通しは、YCC修正・撤廃を後押しするものとの期待があります。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB127V60S3A110C2000000/
債券市場における金利の形成や、短期金利の状況を確認する。昨年12月会合で、0%程度に操作する長期金利の上限を0・25%から0・5%に拡大した。ただ、1月以降は長期金利が上限で推移するほか、償還期限のさらに短い金利も上昇しやすく、日銀の狙いと異なる金利の動きがみられる。国債の購入量の調整などで市場のゆがみを是正できるかを見極める。必要な場合は追加の政策修正を行う。
会合後に公表する「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では、2023、24年度の生鮮食品を除く消費者物価の上昇率を10月時点の1・6%から、いずれも日銀が目標値とする2%に近づくか上回る水準とする見通し。幅広い品目で広がる原材料高に伴う値上げを反映する。
もっとも、物価動向は、政府による電気料金の負担軽減策の影響を受けやすい。日銀は会合で、金融政策の判断は、経済対策の影響を除いた物価動向を重視する方針を共有する見通しだ。
日銀が金融政策決定会合で決めた長期金利の許容変動幅の拡大は、世界的な物価上昇や円安が急速に進行する中で、以前から政策修正の手段として市場が想定していたメニューの一つ。しかし、会見や国会答弁などで可能性を問われた黒田東彦総裁ら日銀幹部は事実上の利上げであり、金融緩和効果を阻害するとして否定的な見解を繰り返していた。
黒田総裁は会合後の記者会見で、変動幅の拡大決定について「市場機能を改善し、緩和効果をより円滑に波及させる」ことを理由に挙げ、「利上げではない」と繰り返した。SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストは、前言撤回とも言える発言に、日銀は「コミュニケーションに関する信頼を失った」と苦言を呈した。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングの小林真一郎主席研究員も、「黒田総裁の発言をもう誰も信じない」とし、「これは日銀にとって大きな損失だ」と指摘する。
決定を唐突と受け止めた直後の市場では長期金利と円相場が急上昇し、株式相場は大きく下落した。翌日も債券市場で新発2年国債利回りが約7年ぶりにプラス圏に浮上。事実上の利上げと受け止めた市場では、さらなる政策修正に対する臆測が広がっている。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-12-21/RN82T3DWRGG001
毎営業日実施している連続指し値オペの利回り水準を従来の0.25%から0.5%に引き上げる。調節方針と整合的なイールドカーブの形成を促すため、各年限で機動的に買い入れ額のさらなる増額や指し値オペを実施。2023年1-3月の国債買い入れ額を月間9兆円程度に増やす。
日銀は今回の措置で金融緩和の持続性を高め、2%の物価安定目標の実現を目指すとした。債券市場では、各年限間の金利の関係や現物と先物の裁定などで市場機能が低下していると指摘。こうした状態が続けば企業の起債など、金融環境に悪影響を及ぼす恐れがあると説明した。
日銀の決定を受け、東京外国為替市場では円を買う動きが活発化し、一時1ドル=133円12銭まで急反発した。発表前は137円台前半で推移していた。
しかし、日銀は臨時の国債買入れオペを通知し、対象は「5-10年」が購入予定額3000億円、「1-3年」「3-5年」「10-25年」がそれぞれ購入予定額1000億円としている。
(備考)
1 wikipedia「日本における2019年コロナウイルス感染症の流行状況」その他各種記事や、各種ニュースサイトの記事を参考にした。
2 収集や記載に係る基準は特段設けないが、網羅的・総花的に収集・記載することを目的としたものではない。個人的に興味深い出来事や、重みがあると考える出来事を収集・記載する。
3 根拠となる記事名やURL等を付与すれば、より有益な記事になるとは承知しているが、煩雑になるため、省略する。
(出来事)
2019-12-xx 中国湖北省武漢市で原因不明の肺炎患者が確認される。
(これ以前にも欧州で同様のウイルスが確認されたとの報あり。)
2020-01-16 日本国内において、新型コロナウイルスに感染した者(以下、「感染者」)が初めて確認される。
2020-01-17 日経平均株価が取引時間中に24115円95銭となり、2020年前半の最高値となる。
2020-01-28 内閣が、「新型コロナウイルス感染症を指定感染症として定める等の政令」を閣議決定する。
2020-01-29 中国湖北省武漢市に在留していた邦人の帰国が始まる。
(日本政府がチャーターした全日本空輸(ANA)の航空機等により移動する。)
2020-01-23 中国湖北省武漢市、都市封鎖を実施する(4月8日まで)。
2020-01-24 東京都において、初の感染者が確認される。
2020-01-30 内閣が、新型コロナウイルス感染症対策本部を設置する。
(設置根拠:閣議決定「新型コロナウイルス感染症対策本部の設置について」)
2020年3月26日以降は、新型インフルエンザ等対策特別措置法(平成24年法律第31号)第15条第1項
2020-02-03 クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号が横浜港に寄港する。
2020-02-07 第1回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード開催(厚生労働省)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が政令により、指定感染症として指定される。
2020-02-14 新型コロナウイルス感染症対策本部に、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が設置される。
(設置根拠:新型コロナウイルス感染症対策本部決定「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の
2020-02-17 厚生労働省、「新型コロナウイルス感染に関する相談・受診の目安」として、「37.5度以上の発熱が4日
以上」続いた場合と示す(いわゆる「4日ルール」。2020年5月8日削除)。
天皇誕生日一般参賀(同年2月26日予定)の中止が宮内庁から発表される。
東京マラソン2020の一般ランナー参加の中止が一般財団法人東京マラソン財団から発表される。
2020-02-19 岩田健太郎・神戸大学教授、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号における厚生労働省の
感染防止対策等を批判する動画を動画サイト「Youtube」に投稿する。
2020-02-26 北海道、道内の全ての公立小中学校に対して休校を要請する。
2020-02-27 安倍首相、全国小中高校に対して、同年3月2日からの臨時休校を要請する。
2020-03-11 世界保健機関(WHO)、COVID-19の流行がパンデミックになった旨認める(テドロス事務総長発言)。
2020-03-13 新型インフルエンザ等対策特別措置法改正
2020-03-14 総理大臣官邸公式Twitter、「3つの密(三密)」を避けるよう、国民等に呼びかけをする。
(以後、同年4月頃までに周知が進むこととなる)
2020-03-15 医療用マスクに係る転売規制実施(国民生活安定緊急措置法及び同施行令(政令)による)
2020-03-16 日本銀行が金融政策決定会合を開催し、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う金融市場や経済の
動揺をおさえるための措置として、従来、年間あたり6兆円としている上場投資信託(ETF)の
2020-03-18 愛知県蒲郡市の50代の男性が入院先の医療機関で死亡
(新型コロナウイルス感染を知りながら、「ウイルスをばらまく」などと話して飲食店を利用していたもの)
2020-03-19 日経平均株価が取引時間中に16358円19銭となり、2020年の最安値となる(終値は、16552円83銭)。
2020-03-23 アメリカ・ニューヨーク州全域で都市封鎖が実施される(同年6月8日以降、一部緩和)
(夜、安倍首相が表明し、国際オリンピック委員会(IOC)並びに公益財団法人東京オリンピック
・パラリンピック競技大会組織委員会(大会組織委員会)が共同声明を発表する。)
2020-04-01 内閣が、全世帯に2枚づつ布製マスクを配布することを決定する。
(いわゆる「アベノマスク」政策。政策及び実際に配布された布マスクを指して「アベノマスク」と呼ぶ)
2020-04-04 東京都において、1日辺りの新規感染者数(速報値)が初めて100人を超える(118人)。
2020-04-07 埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、大阪府、兵庫県、福岡県に対し緊急事態宣言発出(5月6日まで)
2020-04-08 内閣府、2020年3月期の景気ウォッチャー調査を公表。現状判断DI(季節調整値)は、14.2となる。
2020-04-12 安倍首相、ウェブサイト(SNS)「Twitter」に星野源とのコラボレーション動画投稿
(元動画については、4月5日に星野源がTwitterに投稿したもの。安倍首相投稿後批判が集まる。)
2020-04-17 内閣が、2020年度補正予算案を閣議決定する(「Go Toキャンペーン」実施等決定)。
対象期間内に国民が国内でする旅行・飲食等の代金の一部について、政府が補助等するもの
安倍首相、10万円の特別定額給付金を国民及び在留外国人に一律支給することを表明する。
※支給が決定する前には、
特定世帯への30万円を支給や、お肉券・お魚券・お寿司券・旅行券・お米券等の支給が
検討された。
東京都において、1日辺りの新規感染者数(速報値)が初めて200人を超える(206人)。
(5月8日頃から広く国民に注目されるようになり、強く批判される)。
2020-05-02 山梨県で東京都在住の女性の陽性が確認される。
Webサイト「note」に持続化給付金政策に関しての投稿がされる。
(「一般社団法人サービスデザイン推進協議会とは何者か。「持続化給付金」事務局の謎めいた正体を
考える。 」)
2020-05-04 緊急事態宣言の延長(5月31日まで)。
専門家会議(新型コロナウイルス感染症対策専門家会議)、「新しい生活様式」を提案する。
2020-05-13 内閣府が、2020年4月期の景気ウォッチャー調査を公表する。現状判断DI(季節調整値)は、
過去最悪の7.9となる。なお、現状判断DI(季節調整値)は、その後、5月、6月とかけて38.8(6月期)まで
上昇している。
2020-05-14 39県に発出されていた緊急事態宣言が解除される。
東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・兵庫県・大阪府・京都府・北海道は継続
2020-05-15 アパレルメーカー「レナウン」が経営破綻する。(民事再生)
検察庁OBが、検察庁法改正案に反対する意見書を法務省に提出する。
2020-05-18 政府・与党、検察庁法改正案の成立を断念する。
2020-05-20 日本高校野球連盟(高野連)が、今年8月に予定していた全国高校野球選手権大会(夏の甲子園)中止
を決定する(中止となるのは戦後初)。
黒川弘務・東京高検検事長が、5月1日に新聞記者等と賭け麻雀をしていたことが判明(「週刊文春」に
よる)。
2020-05-21 兵庫県・大阪府・京都府に発出されていた緊急事態宣言が解除される。
2020-05-22 内閣、黒川弘務・東京高検検事長の辞職を閣議で承認する。
2020-05-25 東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・北海道に発出されていた緊急事態宣言を解除(緊急事態の終結)。
(国民生活安定緊急措置法及び同施行令(政令)による。実施の旨は、経済産業省が5月22日に発表)
2020-06-09 日経平均株価が取引時間中に23185円85銭となり、4月以降の最高値となる(終値は、23091円03銭)。
2020-06-26 名古屋市中村区の家電量販店で「俺コロナ」等発言し、業務妨害をした男に、懲役10カ月の判決が
下る (名古屋地裁。元々の事件は、3月29日午前11時16分頃発生したもの)。
2020-06-28 世界全体の感染者数が1,000万人を超え、死者が50万人を超える。
2020-07-xx 新型コロナウイルス感染症対策・AIシミュレーション検討会議が設置される。(内閣府?)
2020-07-01 鹿児島県鹿児島市天文館のショーパブ「new おだまLee男爵」の関係者を中心とする集団感染が確認
され始める。
2020-07-03 新型コロナウイルス感染症対策本部に置かれた新型コロナウイルス感染症対策専門家会議(専門家
会議)が廃止され、新型インフルエンザ等対策有識者会議の下に新型コロナウイルス感染症対策分科
会(分科会)が新たに設置される。
2020-07-06 新型コロナウイルス感染症対策分科会の初会合開催
2020-07-14 第3回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード開催(厚生労働省。旧・専門家会議とメンバー同じ)
2020-07-16 日本政府が「Go Toキャンペーン」対象発着地から東京都を外す旨決定する。
2020-07-17 自称Youtuber(Youtubeへの動画投稿者)の山口県男性(7月11日に窃盗罪で逮捕される)の陽性が確認される。
2020-07-23 東京都において、1日辺りの新規感染者数(速報値)が初めて300人を超える(366人)。
2020-07-29 岩手県において、初の感染者(2人)が確認される。全国で感染者が出ていない都道府県が無くなる。
2020-07-31 東京都において、1日辺りの新規感染者数(速報値)が初めて400人を超える(463人)。
以上
[President Online] 「含み損はすでに3兆円」日銀だけが買い支える日経平均の先行き不安
https://president.jp/articles/amp/33835?page=1
日本銀行も3月18日と19日に予定していた金融政策決定会合を急遽16日に前倒しして緊急開催し、大幅な量的緩和策の拡充に踏み切った。ETF(上場投資信託)の買い入れを、これまで年間約6兆円保有残高を増加させるとしてきたものを倍増させ、「年間約12兆円に相当する残高増加ペースを上限に、積極的な買い入れを行う」とした。
上場企業の株式を組み込んだETF購入によって、すでに東証上場企業の5割で日銀が上位10位以内の「大株主」になっているとされる。
[NHK] 日銀 黒田総裁 ETFの含み損2兆円から3兆円規模と試算
日銀の黒田総裁は、18日の参議院の財政金融委員会で、金融緩和の一環で市場から大量に買い入れたETF=上場投資信託について、このところの株価の急落で含み損が2兆円から3兆円の規模に膨らんでいるという試算を明らかにしました。
日銀は16日、新型コロナウイルスの感染拡大による景気の悪化を食い止めるため、追加の金融緩和に踏み切り、多くの株式をまとめて作るETF=上場投資信託の年間の買い入れを倍増させることを決めました。
日銀の先月末までのETFの買い入れは、総額で28兆8000億円余りにのぼりますが、黒田総裁は、このところの株価の急落で買い入れたときよりも価格が下がり、含み損が2兆円から3兆円の規模に膨らんでいるという試算を明らかにしました。
ひどい話だよ。公共性があるリークもあるとは思うけど、金融政策決定会合の内容で、確実に記者会見で説明されるのに、わずかな時間早く報道することに、公益性は見いだせない。私企業の利益はたっぷりあるけどね!日経見てないと数十分出遅れる、という理由だけで、市場関係者は常に日経を見てなければならない。
リークはずっと前からあるよ。しかも同じルートで。98年から01年まで審議委員を務めた中原伸之の回想録『日銀は誰のものか』のp133には政策決定会合の途中経過が報道機関にリークされた疑惑が記され、その刊行後もNHKが数度に渡り公表前の決定内容を速報で事前リークしていることが書かれている。誰がリークしたかは明示していないが、リークが発生したらまずは外部メンバーを疑うべきで、そのルートで調べたらすぐに判明したとのこと。この記事にある通り、政策決定会合に参加できる外部メンバーは副大臣や政務官等の政府から派遣されたメンバーのみ。
あくまで推定の範囲だけど誰も指摘してないっぽかったので書く。
開催時間
1 月 28 日(木)14:00~15:46
1 月 29 日(金) 9:00~12:31
日経がマイナス金利を速報したのは29日の12:23頃。2日目の会合の真っ最中だ。
1日目の会合での議論を受けてリークされたのであれば、28日の会合終了後か29日のもっと早い時間に速報するのではないか。
意図的に市場が開いている時間に速報するほど日経も馬鹿じゃない(と信じたい)。
とすると議論の進んだ2日目の議論の内容が漏れたと考えたほうが良さそう。
出席者は日銀総裁、副総裁、審議委員に加えて財務省と内閣府からオブザーバーが出席している。
2日目は副大臣、つまり国会議員が出席している。今回は下記2名。
財務省 岡田 直樹 財務副大臣(9:00~11:50、12:05~12:31)
内閣府 髙鳥 修一 内閣府副大臣(9:00~11:50、12:05~12:31)
上記を見れば分かる通り、この2名の副大臣は11:50〜12:05の間は退席していたことになっている。
あとはもうわかるよね。
日銀の黒田東彦総裁は26日の金融政策決定会合後の記者会見で、消費者物価の上昇率が「2015年の早いうちか前半に2%程度に達する」との見通しを示した。同日公表した最新の物価・経済見通しでは、積極的な金融緩和などをテコにした日本経済の回復で、目標とする2%に2年程度で達する道筋を示した。ただ、実質経済成長率や物価見通しは民間予測よりかなり高めになっており、実現のハードルは高い。
最新の物価・経済見通しを盛り込んだ「展望リポート」によると、今年度の物価上昇率(生鮮食品と消費税率引き上げの影響を除く)見通しは0・7%、14年度は1・4%とし、1月時点の見通しと比べ0・3~0・5㌽上方修正した。今回初公表した15年度は1・9%とした。
日銀の物価見通しは9人いる決定会合メンバーのうち、最大限と最小限を覗いた7人の見通しの中央値で示す。15年度の1・9%との見通しについて日銀幹部は「2%程度の物価目標に届くとの認識だ」と語った。
2%への道筋を描いたリポートでは、日本経済が0%台半ばの潜在成長率を大幅に上回る成長を続けるとのシナリオを示した。黒田総裁は「需給ギャップはプラスになる」と語り、デフレ圧力の朱印である需要不足から日本経済が早期に抜け出すとの見通しを強調。金融緩和の効果で、市場のインフレ期待も高まり2%の物価目標の達成につながると説明した。
「海外経済の成長率が次第に高まっていく」。展望リポートは、日本経済の実質成長率は12年度の1%程度から13年度に2・9%まで急加速するとの見通しを盛り込んだが、中国など世界経済を牽引してきた新興国は成長鈍化が目立っており、国際通貨基金が世界経済の成長率見通しを下方修正したばかり。
14年度の物価見通しの民間平均は、消費税率上げによる押し上げ効果を除くと0・5%程度。日銀見通しの1・4%を大きく下回る。SMBC日興証券の宮前耕谷氏は「2年後に物価2%を達成するには2年連続で4%近い成長が必要。非現実的だ」と指摘する。
こうした市場の空気を反映して、15年度の物価見通しは9人の委員の予測が0・8%~2・3%までばらつき、少なくとも2人が1%にすら届かないとの見通しを示した。「(15年度までの見通し期間の後半にかけて、2%に達する可能性が高い」との展望リポートの表現にも、佐藤健裕、木内登英の両審議委員が反対した。
足元の物価上昇率はマイナス0・5%。政府は消費税率を14年4月に現行の5%から8%に、15年10月に10%に上げる。この影響を盛り込んだ物価上昇率について日銀は14年度は3・4%、15年度は2・6%と見込んだ。マイナス圏の物価が3%前後まで上昇することで日本経済にどの程度負荷がかかるか展望リポートは明確には示していない。