はてなキーワード: 部員とは
こういうのってありえるの??
https://blogs.yahoo.co.jp/trico729 から抜粋
NTT西日本(本社)在職中、就業中や退社時に、近くに居ない人の
声が聞こえたり、周囲に人の気配を感じる事が多くなりました。
そのうち帰宅後も自宅にて、私を監視する人の声が脳内で聞こえる日々が続き、
インターネットの切断や、不可解なスイッチや楽器の音や光を感じ、
海外では、「remote neural monitoring」、日本では
「テクノロジー犯罪」「エレクトリックハラスメント」「思考盗聴」
「マインドリーディング」「マイクロ波(電磁波)可聴効果」等と呼ばれ、
遠隔から無作為に選んだ人物に対して、電磁波(その他の技術併用)を
頭部中心に照射し、脳信号(電気信号)を通信衛星にて送受信する技術を用いられ、
国家だけでなく世界規模の脳情報通信技術を応用したプロジェクトである
本件について、公安調査庁へ公益通報を検討し、悩んでいると、なぜか、
脳内でその通報を実行するよう促し、また、自身が公安調査庁関係者であるような発言も聞こえ、
徹夜で書類を書き上げ、タクシーで郵便局へ持ち込むまで、会話が途切れること
はありませんでした。
その後、人体実験は激化し、心臓に強い痛みを送信され、体が激しく痙攣し、
生活すべてを監視し、侮辱し辱める言葉を根拠もなく一方的に浴びせられ、
精神的な迫害と激痛に苦しみながら一睡もさせない拷問を受けました。
この苛烈な人体実験は2017年夏ごろから唐突に始まり、NTTグループが依頼受託した、
私を被験者に選び、非同意の人体実験を行っていると、脳内の声の
一部の協力者(本件を知る政府と民間企業)を通じて知りました。
当初は、脳情報通信技術に関する研究所に勤務している者が加害者と
判断され、具体的な実験項目内容や研究者を指揮する者の話が聞こえました。
また、「インフォームドコンセントが無い」事に気付き、
狼狽するような会話も聞こえましたが、一部静止する言葉が漏れ聞こえた時があったものの
人体実験は止まず、技術の詳細が分からず、決定的な防御法が見つからないまま、
自宅より重厚な建物のホテルへ逃走し、苦しみながらもなんとか命を繋ぎ留めました。
確かに、苛烈な人体実験に突入したころは、脳内に聞こえる声のものが
NTT西日本勤務時に会った人を名乗り、その声も話し方も酷似していました。
しかし、私の脳情報の多くが傍受できるというこの脳情報通信は、
過去の記憶も読み取れると人体実験の最中に気づいた為、本人らの関与が
事実あるのか、確証はありません。念のため、NTT西日本本社や、その社内問題に
取り組む鳥飼合同法律事務所に問い合わせてみたところ、前者は非常識で
不可解な対応をされ(同社社員の個人情報についてはお答えすることが出来ない)
後者は、時間を要するという回答のもと、半年以上も無回答とされています。
そのほか、考えられうる限り、本件を知りうるまたは関係が疑われると思われる機関へ
問い合わせたところ、完全に否定するところは一度としてなく、無視、もしくは、示唆、
または、別の機関への問い合わせを促されました。
また、一部の者(3名)は、断定できないが、そういった人体実験が存在するという話は、
聞いているという情報ももたらされました。(事情により人物は非公表)
私への人体実験は、時間を追うごとに複雑で苛烈になり、24時間、暇なく続けられます。
2、もしくは3交代制で実施されているらしく、
起きている間は、人が入れ替わり現れ、始終いとまなく、意味のない言葉をひたすら
話しかけられます。一部、特殊な専門性を要する熟練した技術の扱い方を感じ(攻撃・治療他)
組織の上級職、または知識階級のものも現れますが、話したいことを一方的に話し、
すぐに消えます。
人体実験は、通信衛星を少なからず使用しており、情報傍受・操作(電磁波照射による操作)、
量子レーザービーム、電磁波落雷(テンペスト)、亜空間移送他だと言われます。
おそらく非公式ながら、軍事・諜報・防衛目的の国費を投じた研究だと推察されますが、
実際は、非同意非合法であるに似つかわしい、非倫理的・非人道的内容であり、
国内では内閣府の各行政省庁の協力体制により、司法関係や警視庁までも取り込み、
生活環境の物品の強奪と破壊、周囲の人間に脳潜入し行動と思考を操作し(集団ストーカー含む)、
失業に追い込む、裏の戸籍を含むあらゆる個人情報の詐取、衛星で裸の女性の裸体を撮影し
加工しデータベースを作成する、公共の電子端末の操作(株式・預金高他)、
強姦や精神・人格破壊・暴行といった究極の犯罪のプロデュースにより、あらゆる欲の限りを
尽くし、世襲制や、関係する既得権益者、嗜好が似通った同族のみで継続するシステムを
半年以上継続され、私が受けている被害がなんであるか、一部気づくこともできました。
脳情報については、ほぼ完全に理解しているらしく、過去の記憶の多くも複製済みだとわかりました。
また、脳活動についても同様で、私が現在考えていることもかなり正確に理解し、
また私の感情や嗜好さえも制御出来、さらに脳が身体へ指令を出す神経伝達に関しても
完全に支配下に置けるらしく、体の動きや痛みさえもコントロールされました。
また、脳情報通信と併せて使用する、亜空間移送により、身体を破壊する軍事兵器
(ICチップや神経物質の入ったサージ、コンデンサー、神経圧着素子、神経線維ネット他)
も体内にインプラントされ、一定の効果を確認したのち、亜空間移送により取り除いているようでした。
削除は、私が気づくように身体の電磁界を強化されながら行い、
本来なら無痛で取り除けるところを痛みと苦しみを味併せながら
さらに膿をうませ組織を壊疽させながら実行されました。ひどい体調不良に陥り、
ほとんど眠れず、風呂や食事についても指示をされ、人としての生活は全く出来ない日々が
続きます。また、性暴行とともに精子を子宮に送るという話を散々され、性器が突然濡れることが
何百回もあり、性的感覚の送信も脳操作により、何度も行われました。
2017年10月頃に一旦終了をしたかと思えましたが、脳内の声は、そのうち、惑星外生命体による
勢力の話に及び、彼らが倫理観の高い高等な種族であり圧倒的な武力を要する為、
国連安保理決議で採択されたこの世界規模の人体実験を終わらざるを得なくなったという
話に至ります。事実、被害を受けている内容だけでも、あまりに非現実的であり、到底
信じがたいですが、その後、人類の歴史の話にも及び、日本国内の天皇制の歴史と
その配下である皇族(ヤヒヨリソウ他四氏族)が地球外生命体の関与があり、
GHQ支配下から先進科学技術を応用した異常な性暴行が、対面においても、また
遠隔からの脳操作他によっても横行したという話を再三聞かされました。
また、私への人体実験は、NTT西日本勤務時に開始されたわけではなく
"世界樹の種"プロジェクト(組織名も同名,Seeds of World Tree)の
被験者として登録されたことに、端を発するという話に居たり、その後、
DARPA他の世界の脳情報通信技術研究機関と内閣府が合同で通信衛星、エシュロンを
使用した遠隔からの様々な人体実験(脳や生体への関与)を行うにことになったといいます。
私への人体実験に関しては、少しづつ正確な情報らしきものを、話すことが増えてきましたが、
現在も、私を監視攻撃する脳内に聞こえる声の様々な立場の者は、それぞれに
よくわからないことも多く、知らされていない、調べるとあしがつくので、
自分達も立ち入らないという話もします そもそも興味がないという者も多数おり、
実行者はかなりの下部組織へ委託されており、表の内閣府からはかなり遠ざけられた存在
このブログは、
日常生活を送る一般人に対して、多くは無差別的に非同意のもと、
通信衛星やあらゆる先進科学技術を用い、遠隔から頭部に電磁波等を照射し、
脳情報を含む生体情報信号を送受信(操作)し、死に到らしめる人体実験を行っている
事実を公表する為、命の保障の無い日々と、その告発活動の記録です。
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更新:
「公安調査庁に所属する諜報部員と脳科学情報通信研究者」を含む3名です。
工場案内人「こちらではカントカのシアマル部分を作っています」
ヤイノちゃん「あんた部員なのにそんなことも知らないの? シアマルはアブダンするために不可欠な部分、いわば骨組みよ」
ブラーくん「まあ、仮入部だし……ヤイノちゃんは逆に詳しいね」
ヤイノちゃん「こ、これくらい誰でも知ってるわよ! あんたが無知無学なだけ!」
工場案内人「まず、素材のシワイを下処理します。足が早いので手早く皮を剥ぎ、60度ほどの油で芯まで熱が通らない程度に。その後にじっくり燻製しながらハダン樹脂を流し込めば、シアマル部分の完成です」
ナントカさん「近年では技術開発が進み、カントカの製造もほとんど自動化となっていますが、このシアマル部分だけは人の判断と手がなければ不可能なんですよ」
ナントカさん「いやー、それほどでも」
係の人がいるのに、ナントカさんは相変わらず講釈を垂れたくて仕方ないらしい。
むしろ、カントカの製造で、その熱は上がっているようにすら見える。
ブラーくん「えー、そうなんですか。なんだか簡単そうな作業に見えるけど……」
ナントカさん「いいんですか!? やります、絶対にやります!」
ナントカさんは食い気味に返事をした。
ヤイノちゃん「ここをこうして……あれ? 何だか泡みたいなのが……」
ナントカさん「ほら、だから言ったじゃない。そうなると商品としては使い物にならないの。マサシサダがあると、カンダイをアブダンするときに危ないでしょう」
ナントカさん「……当たり前です。このシアマル部分を任されるのは、経験を積んだ選ばれた技術者だけなの!」
ブラーくん「ええ? ナントカさんでもダメだったのに、僕がやるなんて無理ですよ。これ以上、素材が無駄になったら申し訳ないですし」
ヤイノちゃん「私への当てつけかしら」
工場案内人「ああ、大丈夫ですよ。20年ほど前は確かに貴重な素材ばかりだったんですが、現代は火山から代用品がいくらでも取れるので」
ナントカさん「代用できる素材のシワイが発見されたことで、今はカントカを50円で買える。いーい時代です」
ブラーくん「自分の生まれる前の出来事なのに、何をノスタルジーに浸ってるんですか」
ヤイノちゃん「いいから、あんたもやりなさいよ! そうして恥をかいたら、さっさと次の工程を見に行くわよ!」
ブラーくん「なんでヤイノちゃんが仕切るんだ……まあ、いいや、やってみます」
工場案内人「……おお! すごく手際がいいですね。本当に初めてですか?」
ブラーくん「いやあ、でもやっぱり、意外と難しいですね。これ」
ブラーくん「何で失敗させなきゃダメみたいな前提の物言いなのか」
ナントカさん「ギギギ……」
ブラーくん「……ナントカさんまで。そんな露骨に嫉まなくても」
ナントカさん「ち、違いますぅ。ちょっとブラーくんが羨ましくて悔しいって思っているだけですぅ」
ブラーくん「嫉みじゃねーか」
ヤイノちゃん「ふん、案外悪くなかったわ」
ブラーくん「ちょっとだけ、本当にカントカのことが好きになったよ」
ナントカさん「……“本当に”? 今までは好きじゃなかったってこと?」
ブラーくん「あ、口が滑った」
ナントカさん「どうやらブラーくんには、もっとカントカの魅力を知ってもらう必要があるようですね……」
ブラーくん「か、堪忍して~」
ブラーくんも、毎度ナントカさんに振り回されつつも、そのノリに慣れてきた……どころか心地よくなりつつあった。
???「たのもー!」
そんな二人の間に、今日は珍客の来訪。
その髪の色に見合ったドギツい声色で有名な同級生で、みんな親しみをこめて「ヤイノちゃん」と呼んでいる。
しかし、この国の、この学校の文化に馴染めていないブラーくんは、彼女を頭のおかしい人と認識していた。
ブラーくん「仮入部ですけど……」
ヤイノちゃん「え、まさかカントカ部に入ったの!? 頭おかしいんじゃないの」
ブラーくん「仮入部ですって。それに頭おかしい人に、『頭おかしい』って言われたくない」
ヤイノちゃん「失礼なヤツね……ふん、でも一人増えたところで事態は変わらないわ。さっさと教室を明け渡しなさい。部員の少ないクラブに、勝手に空いた教室を使わせるわけにはいかないのよ」
ナントカさん「だから、ヤイノちゃんにそんな権限ないでしょ。先生にも許可は貰っているし、空いた教室を他に使う予定もないのだから、やいのやいの言われる筋合いはありません」
理由は分からないが、ヤイノちゃんはナントカさんを目の敵にしているらしく、時たまこうやって部室に押しかけてくるらしい。
ナントカさん「はあ、小学生の頃はあんなに大人しくて可愛らしかったのに、どうして今はこんな風になっちゃんでしょう」
二人の関係は数年以上前から続いており、いわゆる幼馴染ってやつだ。
きっと浅くて深い因縁があるのだろう。
ナントカさん「残念ながら、今日はヤイノちゃんと遊んでいる暇はないんです。なんてたって今日は、カントカ製造工場の見学に行くんですから!」
ブラーくん「え、初耳なんだけど」
ヤイノちゃん「そういって逃げるつもりなんでしょ。そうは問屋が卸さないわ!」
ブラーくん「まさかジャポンの、しかもこんな都会のド真ん中にあるなんて……」
工場案内人「今回、工場を案内させていただくサスタと申します」
ヤイノちゃん「本日は急な見学に応じていただき、まことにありがとうございます」
ブラーくん「さっきあんなこと言っておいて、よくそんな対応が出来るなあ」
ヤイノちゃんは外面だけは良かった。
ヤイノちゃん:ピンクツインテールがキマッている。ナントカさんの幼馴染。最近は疎遠になっていたが、ブラーくんを巻き込むナントカさんを止めるという名目で、ことある事にやいのやいの言う。だが、最終的にはカントカに満更でもない感情を抱く。一応はツンデレ属性ということになっている。
元増田です。
なるほど、似たようなことがあったんですね。教える方がすごいと、はやく上手くなる(あるいはその逆も)のは、どのジャンルでも一緒なのかも。
ともあれ、中3のときは、今までみたいな卒業した先輩方の指導が無しなのでその分も大変でしたが、自分たちで考えて何とかしちゃえたし、他の部員が今までは先輩から禁止されていたような思い切ったポジションチェンジとかの工夫もやったりしたので、やっぱり得るものは大きかったです。
こういうことの、勝ちとか負けとかって何だろう、と、いまはつくづく思います。その結果には本当に意味がなくて、やる前と比べたら、何が伸びたか、どう良くなれたかだと思っています。
嫁に思い出話をしたら、そう言われた。
高校時代の部活で顧問による体罰事件があり、顧問の先生が罰されても、なお先生に泣きながら復帰してくださいと懇願する生徒たちの姿を洗脳と言っていた。僕も当時は一種の洗脳だと思ったが、とても言い出せる雰囲気ではなかった。
さて、いきなり嫁との会話を書いてしまったが順を追って書こうと思う。
そもそもこの話を書こうと思ったは、今マスコミを賑わしている日大アメフト部のコーチによる暴力が原因だ。顧問による暴力と聞くと、僕も高校時代に顧問による暴力に多少縁があったからだ。また、このニュース記事の見出しの「盲目」という単語が目についた。僕の顧問の先生も、人を盲目的にさせる天才だったなと。
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3380718.html
あれから10年、そろそろ言葉にして残しておきたいと考えたので筆を取ることにした。僕は高校時代に吹奏楽部に所属していた。その吹奏楽部は全国常連の高校で非常に規律が厳しかった。具体的に言うとSNS禁止、買い食い禁止、部内恋愛禁止、登校中の音楽禁止である。僕はほとんど守れてなかったが。そして顧問の先生が猛烈に厳しい人だった。まぁ昭和の熱血先生という感じだ。「お前らに一生の思い出を残してやるから、ついてこい。この部活でやれば人間力が鍛えられる」が口癖だ。僕と全然合わなかった。
部活内のイベントとして月に一回、全校舎大掃除と言うイベントがあった。普段使わせてもらっている校舎に対して感謝の念を込めて学校全体を部員全員で清掃すると言うものだ。僕が3年生の時に、掃除がいい加減だったので、いきなり顧問が女子部長を何回も顔面を平手打ちし始めた。最初は混乱して理解できなかった。人の突然の暴力ほど混乱するものはないと感じている。さすがにやりすぎだと思ったのか、矢継ぎ早に他の部員が止めに入ったが次々顔面を平手打ちされていた。僕は臆病者なので、とても止めに入ることができなかった。もう音楽室の端にすぐ逃げてしまった。暴力を振るわれるのが怖かったのだ。無抵抗の人に暴力を振るうことが無意識に怖かった。言葉では説明できないが本能的に逃げしまった。顧問が怒って音楽室から出た後、部員達から出たセリフは「自分たちがいけないから平手打ちされたんだ」と言うセリフだ。この時点でちょっと違和感を感じていた。なんで暴力を受けてるのに慕うのか理解できなかった。愛のある暴力をなんて存在しないと思っていたからだ。後日、この1件のことをOBが聞いていて、「男子だったら積極的に女子をかばうように動けよ」と責められた。このお叱りは今でも意味が分からない。生まれつき暴力に耐性のない人だっているのだ。
数日後、先生と3年生部員達と話し合いの場が設けられた。そこでは、主に2つの意見が出た。「頑張って全国大会に出たいのでご指導お願いします。」「暴力を振るう先生なんてついていけません。退部します。」の2つだ。25:5ぐらいの割れ具合だったが。ここまで読んでいる読者はお判りだと思うが、僕はもちろん「退部します」の側だ。退部派の人たちは、合計2~3時間かけて退部を止めるために説得される。推測だが、吹奏楽コンクールの前に部員の退部を防ぎたかったのだろう。必死に止められた。説得のされ方は、顧問が「君は部活に必要な人材だ、Aくんそう思うよな?Bくんはどう思う?」と周りの同調意識を利用した方法だ。一応暴力のことに関しては謝罪はあったが、僕を含めた5人は同調意識に負けて続けざる得なかった。このことは今でも後悔している。当時にやりたいことがあり、その時退部していればできたのではないかと思った。内心、クソみたいな説得方法だと思ったが、退部を撤回するまで部屋から出してくれなさそうな雰囲気だった。僕は顧問に屈してしまったのだった。
それから一週間後、大変なことが起こった。読売新聞の地方面に、顧問の暴力の件が詳細に載っていた。誰かの親が新聞社に告発したのだ。内容も明らかに、その場にいた人しか分からないことが書いてあった。僕は内心、顧問の先生に正当な罰が下されると思った。その次の日に、部活内の保護者を集めた説明会が行われた。顧問は確か2週間ぐらいの停職処分が校長先生から説明された。顧問も謝罪していた。そこで生徒の何人かがいきなり泣き始めた。「顧問の先生は、僕たちを思って平手打ちしたのです。顧問は悪くない。僕たちのことを指導してください。」のようなことを言い始めた。やがてほとんどの部員は賛同し泣き崩れた。泣いていなかったのは、退部派の人たちだけだ。当時は言わなかったが、内心「この人たち大丈夫かな?」と思っていたと思う。少なくとも僕ともう一人は、そう思っていた。ここで冒頭の嫁との会話に戻る。このことを顧問による洗脳だと言ったのだ。全国大会に行かせてやるから俺を信じろと言って部員たちを盲目にして、顧問の意見は絶対に聞かなければならない。ちなみに、保護者の中で誰が新聞社にタレ込んだかプチ犯人探しが始まったのは、想像に難しくない。
そのあと停職になった顧問と、その家族は非常に心を病んでしまったようだ。何せ地方欄とはいえ新聞で報道されたのだ。そこで顧問と家族に向けて手紙を書くことになった。いや、確か部長により半強制的に書かされることになったのだ。ほとんどの人は「先生は悪くありません。私たちはいつまでも待っています。私たちを全国へ導いてください。」と言った旨を真面目に書いていたようだ。僕の中では顧問は信頼できない人となってしまったので、「元気出してください。待ってます。」などと適当に書いたのは覚えている。多分全部員の中で一番短い自信がある。今考えれば顧問に手紙なんておかしいよなと思う。
顧問は、2週間停職のあとは、普通に顧問にとして復帰した。それからもたまに怒ることがあり、その時に「俺をまた新聞に載せたいのか」と怒鳴られたこともあった。全然反省してねーなと思った。時たま「俺の葬式には、歴代の教え子たちがとんでもない数くるから楽しみにしておけ」とも言われた。ここも嫁に話したら、ドン引きしていた。そんなゴタゴタがあったその年のコンクールは、都大会銀賞で残念ながら全国に進めなかった。ほとんどの人が全国に行けなかったと号泣していたが、僕は涙が一滴も出なかった。むしろ終わってくれて嬉しかった。(その後次の年は、全国大会金賞を受賞していた。)気がつけば結局引退までズルズル続けててしまった。
僕は社会に出て何年か経過したが、この部活で学んだ人間力とやらは全く役に立たなかった。会社では、高校の部活より厳しく感じる規律も感じたことがない。こんな部活やめておけばよかったと後悔はある。この後悔があるからこそ、会社で働く原動力になっているところはあるので、そういう意味ではよかったのかもしれない。
ここだけは他人に向けてへの言葉なので、文調を変えます。顧問による暴力というのは、部員の心身を傷つけるものだと思います。ご自身の思い通りにならない行動をされても、そもそも一人の人間である他人に対して、暴力による組織統治を行うのはどうかと思います。勝負の主役は部員であり、顧問ではありません。勝たせてあげたいのば分かりますが、暴力を使わずに言葉で指導して欲しいです。また、きちんと部員達に個人の意思を尊重してあげてください。気持ちが一丸とならないと勝てないとか言う人もいますが、所詮赤の他人の集まりが気持ちを統一することなど不可能です。思考を強要せず、多用的な考えを受け入れてください。会社と同じで、そうしなければ生き残れないと思います。
長文雑文を申し訳ありません。ここまで読んでいただきありがとうございます。ただの高校時代の思い出なので、適当に流してください。
PS.
この日記を多くの方に読んでいただき感謝の気持ちでいっぱいです。正直10ブックマークがせいぜいかなと思っていました。こんなに読まれるのであれば、推敲すべきでした。僕の恥ずかしい記録として、残しておきます。はてぶのコメントもほとんど拝見しています。ポジティブ、ネガティブ両方の意見をいただき、どちらももっともな意見でした。
この日記の趣旨は、はてな匿名ダイヤリーの名の通りパブリックな日記です。その時の自分の気持ちを文字にすることが目的です。ちょっとばかり人に読んでもらいたい気持ちもあります。約10年間、同期同士でも触れるのを避けていた話題で、言語化する機会がなかったので日記という形で残しました。高校の吹奏楽について詳しい人は特定できる内容になっています。最初は高校名を書こうとは思いましたが、なんとなく直接書くのはやめました。
「洗脳」と言う言葉を使いましたが、結局のところ本人の受け取り方により異なります。一方から見た場合はそう見えても、他の人から見たら(この場合は顧問を信じている部員)「洗脳」とは受け取らない場合ももちろんあります。ここでは僕が忘れてしまわないよう、当時に思った気持ちを言葉にしてみました。
ここまで読んでいただき本当にありがとうございました。
「理由もわからず受け継がれてる謎の新入生歓迎の儀式」だろ。どこにでもあるよ。小林まこと『柔道部物語』でも初っ端から描かれている。
俺の大学の部活でも新入部員をかつぐイベントがいくつかあって毎年それなりに盛り上がった。
でもいくつか下の後輩が「バカバカしいからやめる」と全部やめてしまい、それっきり途絶えた。よく練られていてみんなで腹を抱えて笑えるイベントばかりだったのでOBとして一抹のさびしさはあるが、それで腹を立てるほど重要な伝統でもなかったし後輩の決めたことなのでほうっておいた。
増田もそんなに問題意識が強いなら、三年になった時に自分で音頭を取ってやめることにすればよい。色んな人から猛反発に遭うと思うけど、この連鎖を断ち切れるのは君だけなんじゃないかな。グッドラックやで
他の大学はどうかは知らないけど日大は日大本部を頂点として各学部と短大が連なってる組織になってる
俺みたいな一般の学生は学部に、部活動に所属してる選手は(学部に籍はあるけど)本部に所属してる
これには理由があって日大の本部は確か世田谷にあるんだけど各学部各々が全然違うところにある
その上おそらく日大の学生の半分は本部がどこにあるかよく知らない
そんなレベルで学生と本部が関わりがないので当然のごとくスポーツ部のことなんて知らない
日大の部活にくる選手なんて文字通りスポーツしか脳がない状態で大学に来てる
高校で勉強しないで部活だけやってそこで得たチャンスで大学に進学する
んで大半の学生はそのスポーツの経歴を引っ提げてコネやらなんやらで就活する
昔は退部して勉強頑張っちゃうやつもいたらしいけど今だと退部して大学に続けるのは難しいらしい
僕が入学した高校は、この地域では有数の進学校で、100年余りの伝統で知られている…というのが僕が聞いた前評判だった。
ところが、入学した途端に奇妙で恐ろしい風習にさらされ、ひどく困惑している。
入学式の翌日、体育館で全学年がそろった歓迎会のようなものが開かれた。伝統校であるゆえか、歓迎会に限らず、どんな集まりでも校歌を斉唱する。
当然僕は、入学したばかりだから、校歌の歌詞など覚えているはずもなく、なんとか上級生が歌うのについていこうとした。しかし、上級生男子の一部が、無駄に声を張り上げて歌うため、うまくついていくことができなかった。(今思うと、一年生が歌を聞き取れないように、わざとそうしていたのではないかと思う)
なぜそこまで声を張り上げるのか腑に落ちないまま、会は終りを迎え、二・三年生は退場し、なぜか一年生だけが体育館に残された。
生徒会役員の自己紹介が終わった直後、閉じていた体育館の扉が突然激しく開いた。見ると、腕を組んだ上級生が二十人ほど中に入ってくる。上級生たちは、一年生を囲むと、いきなり口々に怒鳴り始めた。僕は状況がうまく理解できないのと、もとから小心者であるのとで、動悸が止まらなかった。
僕も恐怖のあまり興奮気味だったので、詳しくは覚えていないが、簡単にいうと、「なぜ歓迎会のときに校歌を歌っていなかったのか」というようなことを怒鳴り声で言われたのだった。そんなことをいわれても、まだ入学式から24時間も立っていないのに…と思いつつ、僕は恐怖でおののいていた。とにかくひたすら怖かった。
…それから約一週間たち、ようやく少し学校生活になれてきたある日のことである。その日は、朝から、「今日はあの人たちが来る」と話題になっていた。僕は昼休みになると、急いで昼食をかきこみ、「あの人たち」の到着を待った。
「あの人たち」は、突然教室に乱入してきた。そして、一週間前の体育館と同じように、集団で僕たちに怒鳴り散らした。そして、僕たちのうち何人かを指名して、「なぜこの学校に来たのか」と質問してきた。当てられた人は、震えつつも、「伝統に憧れたから」とか「進学校だから」といったことを答えるのだが、そのたびに、上級生たちは集団で責め立てたり、机を押し倒したりする。(あとから聞いた話によると、このときは、何を答えても責められるそうだ)僕はその異常な光景に恐れおののいた。しばらくして、「放課後に全員揃って屋上に来るように」と僕たちに伝えて、彼らは教室を出ていった。
僕は、怒りが抑えられなかった。なぜこんな不条理がまかり通っているのか。なぜ先生は誰も止めないのか。そんな気分で、いっそのこと上級生の命令を無視してさっさと帰ろうかとも思ったが、そんな雰囲気ではなかったので、結局みんなと一緒に屋上に行くことになった。
屋上に続く階段の前で整列して、一同震えながら待っていると、上級生が来て、入れと指図された。僕たちは階段を登り、屋上に並ばさせられた。
しばらく僕たちを責め立てたあと、ひたすら校歌を歌わされ続けた。声が大きい人は座らせられるだが、あまり声の大きくない僕はずっと座らせられなかったので、涙ながらに歌い続けた。こんなことをされるために入学したわけではなかったのに。僕は一体何をしているんだろう。そんな思いで、延々と泣きつつ歌い続けた。
炎天下の中、それが一時間ほど続いて、ようやく終わった。上級生たちは、態度を一変させ、カジュアルな態度で、みんなを集め、「お疲れさまでした」といって、自己紹介を始めた。それが終わると、ようやく帰された。
僕はもはや放心状態で、そのまま家に帰った。
今でも頻繁にこう思う。なぜあんなことをさせられなければならなかったのだろう? あれになんの意味があったのだろう? これは伝統を笠に着た「いじめ」ではないか? と。
また、こんなことも思う。例えばクレーマー気質で金持ちの親が保護者の中にいて、自分の子供がされたことに腹を立て、学校を訴えたりしたらどうなるか…と。この風習にはなんの正当性も、教育的意義もないから、もしかすると裁判で負けるかもしれない。そうなったときに、学校は責任を取れるのか? コンプライアンスの意識がまったくないのではないか。
僕の入った高校は「国際人育成」のようなことをスローガンに掲げている。後輩や部下を怒鳴り散らすような人が、世界に通用するだろうか? 僕は運動部ではないので、この種の「いじめ」はもうないが、一部の運動部では学校の施設の利用を新入部員だけに禁じたり、あるいは怒鳴り散らしたりといった「いじめ」が行われていると聞く。(皆が「いじめ」と認識しているわけではないが、僕はそう思うのだ) そのように後輩をいじめることになれた人は、社会人になっても、後輩をいじめることに抵抗を感じないのではないか。僕の高校では、皆忙しすぎて、いじめをする精神的余裕もないと聞くが、学校の体制の中にいじめが組み込まれているのなら、同じことだろう。学校が、いじめをする人材の育成場所になっているように思えるのだ。
基本的に矛盾はないのに「矛盾だ!どっちかが嘘ついてる!学生が嘘ついてると言うのか!嘘つきは監督だ!」と思い込みに思い込みを重ねて自殺するまで追い込もうとしてる報道が怖い。
・学生は日頃のコーチとの関係から「潰せ」を「怪我させろ」という意味しかないと受け取り、その通りに行った
・コーチは「潰せ」と過激な言葉は使ったが「怪我させろ」とは言っていないし「怪我させろ」という意味ではなかったが、自分の発言が反則行為を導いてしまった
・監督は「潰せ」も「怪我させろ」も言っていないが、相手を「潰す」ような「強いタックル」のプレイは許容範囲と考えている
コーチの言いたいことは「笛が吹かれてプレイが止まった後であんなあからさまな反則行為で潰すとは思わなかった」というものだろう。
これはコーチが監督に嫌われた愛弟子の学生のことを思って学生に監督が好むような「潰す」プレイをするよう指導してしまった忖度案件。
問題の原因は、
・監督のアメフト観:勝利するためには、ラフプレーも相手に怪我させるのも何でもあり
にあり、こういったスポーツの見方に誰も異を唱える者が今まで出てこなかったほど
・指導層と部員とのコミュニケーションが一方的で断絶されていた
だから会見でマスコミが聞かなければいけないことは、最初に「あなたがアメフトのラフプレーで許される範囲はどこまでか教えてください」という、監督のアメフト観であり、それをすっ飛ばして「学生の発言と矛盾があるのですが~」と責め立てたとして全く無意味だ。
で、既存のアメフト団体が改めて声明で出さなければいけないことは、この監督のような「ラフプレーは有り」思想への絶対的なノーであり、ラフプレーは一発で今後出場停止にするとかそういうルールづくりな。
もともと競技を知っていたし学部の先輩もたくさんいたし就職率もいいよって言われた。
毎日授業が終わったらグラウンドにいって練習の準備をして、夜の10時や11時までドリンクを作ったりビデオ撮影をしたり、スコアをつけたり、OBや連盟や学校と調整をする。時には終電を逃して、部室で夜を明かしたこともある。
休みは月曜くらいなもので、かといって学生なので学業を怠らないようにしないといけない。
自分がいたころ、「選手は本気で日本一になりたいなら留年するし、マネージャーのリーダーになったら留年を覚悟しないといけない」と囁かれていた。
実際のところ、3割くらいはみんな本当に留年していた。
資格や就職留年ならまだしも、部活で単位を落とすような留年は絶対いやだ、と本気で思っていて、実際にめちゃくちゃ頑張った。
マネージャーですらこんな生活をしているものだから、選手は当然もっとつらい。
体罰やパワハラ、アカハラなんて言葉はみんな全然意識してなくて、キツイ言葉をバンバン言って、それで鍛えられると思い込んでいたし、体を作るためだと言って食の細い人は無理やり3号は白米を食べさせられていた。
メンタルをやられる人はたくさんいて、入部したころからしばらくすると半分はいなくなるのが常だった。
どうすればモチベーションを保てるかなんて精神論を戦わせる、今となればかなりムダなミーティングを夜の10時から朝の4時、5時までやったりしてもいた。
自分もそれに付き合っていたけれどもある日いきなりプツンと糸が切れた。
体が起き上がらなくて、何日か休んだ。
授業に出たくて学校に行ったら部員に見つかってグラウンドへ行かなければならなくなった。
地獄で、練習に行きたくないけどでも行かなきゃいけなくて、行ってもお腹が痛くて使いものにならない。そんな日が続いた。
食べたら食べた分だけ吐いた。貧血で倒れた。みるみるうちにやつれた。
やめよう、と決めた。
もう無理です、と先輩や主将、同期の何人かと監督の前で言った。
精神論で、お前はまだやれるよって言われたけど無理です無理なんですと言ったらめちゃくちゃキレられた。罵詈雑言浴びせられた。
監督にはお前はもういらないと捨て台詞のように言われた。そのあと別の機会で設けられた同学年全体でのミーティングでも吊るし上げられて、最後にはみっともなく泣きながら無理なんだと叫んで部室を飛び出した。
当然誰も追ってこなかった。
そこから2ヶ月くらい、授業には出るけど授業以外のことは何もできない人間になった。
しばらくしたら、アメフト自体はまたみれるようになったし楽しいスポーツだなって思えるようにもなった。
大学の部活ってそういうところだったんだ。競技の問題じゃなくて人の問題だった。
この話はフィクションだし、現実だったとしても、もうその時の人間はみんなとっくにいいおじさんだ。
これは昔話で、今の時代にはそんなもの、ないだろうって思っていた。
けれどもそれは違うみたいで、報道を見る限り、今でも、同じようなことをしているような空気を感じた。
非効率的で時間をしばるやり方で、精神論で、キツイ言葉で、人を追い詰める。
一番最悪なのは、アメフトが好きだったはずの人がアメフトのグラウンドで故意に人を傷つけるくらいまで、アメフトを嫌いになるまで追い詰めるような、そんな体質がまだ残っていることだ。
とはいえ、今みんな日大のことばかり言ってるけれども、あそこだけじゃないだろうし、こういうのはアメフトだけじゃないだろう。
いつになったら、こういうの、なくなるんだろうね。
問題は、監督もコーチもずっと日大閥だってことで、日大は篠竹さんに続く指導者育成がまったくできなかった、もっといえば「パワハラ指導者しか排出できてない」という構造の問題の可能性がある。
ラグビーでいえば、明治は名監督の北島忠治が無くなってから不祥事続きで確か監督が部員の親からカネを巻き上げてたみたいな事件もあったりで、忠さんが無くなって30年近く経つのにいまだに名門はちっとも復活してこない。ようやくこの2、3シーズンは見られるようになってきたが往年の強さはすっかり無くなって人気もない。
母校のアメフト部は、数年前に部員の不祥事があった。大学側がかなり速やかに関わった学生を何十人もに罰を下した。後で聞いたらそういう不祥事は当然の常態化してたから生ぬるい処分だったらまた同じことやらかして部が空中分解しててもおかしくなかったという話だった。
フェニックスもPL学園ルートたどってもおかしくない。カレッジフットボール自体が関学の一強といっても差し支えがないしフェニックスは強豪とはいえ関東はどんぐりの背比べでしかないから、日大のナンバー系の附属から上がってくるはずの有能な選手がどんどん外に出て行くぞ。以前にもあったんだ。それでフェニックスは弱体化した時期があった。
ネタバレ有なのでそれでも構わない方のみご覧下さい。
昨日レイトショーに駆け込んで観てきました。
まず初めに、私は吹奏楽におおよそ10年青春を捧げた男です。担当楽器はユーフォニアムとトロンボーンでした。
久しぶりにパンフレットを買いました。
吹奏楽部出身者として映画を観ながら思ったことを書いてみたいと思います。
まず、冒頭のシーンからずっと希美さんとみぞれさんは少しずつ演奏がズレています。
二人で吹いていればそれとなく寄せて合わせていこうとするのが普通です。
冒頭の演奏ではそういった様子が2人からは感じられませんでしたし、
音からだけでも2人は、ほんの少しだけずれた
平行線を辿っているような、
そんな印象を受けました。
吹奏楽部において人間関係の不和が音に影響する、というのは良くあることでして、
ある程度歳を重ねると人間関係を音楽に持ち込まない、ということが出来るようになったりもするのですが、
高校生というのはその辺りむき出しです。
良い演奏を聴いて耳が肥えてきても
お世辞にも上手とは言えない高校生の演奏に胸を打たれることがあるのは
その子たちがどういった高校生活を送って来たのか、それが演奏から透けて見えるような気がするからです。
冒頭のシーンを見たときに、
オーボエやファゴットなどのダブルリードという楽器はアンブシュア(吹く際の口の形)がやや特殊でどう頑張っても横顔が若干不細工になってしまうんですよね
3年生の、しかもフルートという花形の楽器の中心人物で、コンクールの自由曲でソロがあるような子の名前をトレーナーの先生がうろ覚えだということは、まずあり得ません。
希美さんの挫折感を更に煽る結果になったとも言えるかもしれません。
あそこまでの状況はないにせよ、
他人の才能に嫉妬する瞬間、というのは吹奏楽をやっていると感じたことがある人は多い気がします。
この人には敵わないなと思わされた経験は
その後、諦めず努力して、上手くなってやろうという気持ちはとても大事ですし、
高校生であれば追いつき、追い抜くということも不可能ではないでしょう
しかし、高3のコンクール、これで最後だというタイミングでそれを見せつけられることは
絶望です。
希美さんの心情を考えると胸がしめつけられるような気持ちにはなりましたが、
あのシーンはただ、ただ素晴らしかった。
アニメにさほど詳しい訳ではありませんが、
後世に残る映像なのではないでしょうか。
京アニの楽器演奏シーンというとやはり思い出すのは涼宮ハルヒの憂鬱のGod knows…のギターソロですが、あれから10年が経ち、ここまで表現は進化したのかと、圧倒されました。
被写体深度が次々と移り変わり、映像がボヤけ、直接希美さんの視界を映している訳ではないのにまるで泣いているかのような表現、
そして涙を堪え切れなくなった希美さんのフルートが息絶え絶えになってしまって音がかすれ、抜けてしまう表現、
そして何より、あのオーボエ。
上手なオーボエは、
音が飛ぶんです。浮くんです。
それこそまるで鳥が飛び立ち、自由に空を舞っているような、本当にそんな音がします。
あのシーンはそれまでのみぞれさんの音にはなかったオーボエの独特な浮遊感が表現されていました。
名演としか言いようがないです。
音響の良い映画館であればオーボエの音が上から降って来るような感覚に襲われた人もいるかもしれません。正直、あの演奏を聴くだけでも映画館に行く価値があると思います。
あのシーンを見たとき、
「音だけで、こんなにも繊細にものを語ることが出来るんだ」と、
そう思いました。
エンドロールに奏者の名前がありませんでしたが、あれはどなたが吹かれたものなんでしょうか。
あの演奏は、音で、芝居をしていました。演技をしていました。ブラボーと言わせて下さい。
最後に、
劇場版のけいおん!!が公開された後に、宇多丸さんがラジオで評論していたのを思い出しました。
宇多丸さんは映画を観るにあたってTV版も全て視聴されたらしいです。
概ね絶賛されていましたが、一つだけ、
軽音部の面々が同じ大学に進学するという選択をしたことに苦言を呈していました。
というのも、軽音部は本来高校だけの期間限定、終わりがあるからこそ、儚いのだと
まぁそんなようなことをおっしゃっていたような気がします。(記憶が曖昧なので大分脚色が入ってる気がします)
私も当時その通りだと思いました。
だからこそ楽しくて仕方ない一瞬一瞬が
一種の切なさを纏うのだと。
リズと青い鳥の終盤、希美さんとみぞれさんは各々別の進路選択をします。
そのことがハッピーエンドなのかどうなのかというのは微妙なところだと思いますが、
この選択によって
リズと青い鳥という映画の切なさ、儚さ、美しさ、そういったものは際立ったのではないかなと
また、平行線だった2人が別々の方向を向くことで、コンクールに向けて1つに交わることが出来たんじゃないかな、と、そう思いました。
以上です。
とにかく、映画館で観ることが出来て良かった。機会があればもう一回観たい。