はてなキーワード: 自尊心とは
結婚して十年あまり、折に触れて性的不一致が原因の諍いがあり、つまらないのでこのような争いは控えようと心掛けていたものの、この度何度目かの戦争勃発に相成った。
性欲が強いのは私の方だ。セックスが好きで、その喜びを二人で深めたり発見したりしたいと思っているし、週に4回ぐらいはその気分が高ぶる。
一方妻は淡白だ。妻のほうが普通なのかもしれない。月に一度くらいで十分だという。
諍いにいたる理由はワンパターンで、私の持ちかけに対する妻の拒絶の仕方が切羽詰まった私の自尊心を傷つけるというものだ。思わず感情が表に出てしまう。
喧嘩の理由としてもつまらないと思っている。性的不一致なんてそこら中にゴロゴロ転がっていると思っている。性欲の多い少ないなど持って生まれたもので、どうしようもあるものかとも思う。
しかし夫婦仲は良好にしてこの後の人生も添い遂げたい。私の性欲と妻の性欲をほどよく一致させるにはどうしたら良いのだろうか。
コンプレックスとか脅威から逃亡するとき僕らは大抵一人だけど、童貞を捨てるために特定の個人ではないただの「女性」とする性交というのは、商売女が相手であってもつまり赤の他人を巻き込んだ逃亡だろう。
これに恐怖を感じない強靭な自尊心を持つ、或いは獣のごとき知性を持つ男にしか、そういうことはできない。相手の女性ときみはまったく違うものを見ているし、きみはすれ違った見ず知らずの女を連れて無理やり逃げることはできない。
肉体と精神を切り離すことができるという神話にきみがいくら溺れても、ちんこは矛盾に気付いている。
性交って、特定の女性との関係を解決するものだよ。性交はきみの問題を象徴しているかもしれないけど、その問題はやっぱり「関係の解決」であって、特定の行為じゃない。
肉体はそんなかんたんにいうことをきかないよ。ほかの誰かが言ってるけど、シアリスとかカマグラとか薬を飲めば別。あれはすごい、ちょっと頭痛くなるけどな。お大事に。
思い出したから書くんだけど娘が割とどこでもマスターベーションをしてしまう件なんだけど。Kくんが来ていた時もそれがあって、それを見て奴は大声で何回も「クリトリスを床にこすりつけるのはやめろ」とか言ってて。私たちに聞こえるように。「これはあんたの娘がオナニーをしてるんだそれを俺は教えてやってるんだ」と言いたかったのかもしれない。わたしはとにかくその発言が(1度ならまだしも2度は絶対聞いた。2度目に聞いてああれこれはウッカリな発言じゃなくてあえてわたしに向けて教えてやろう的な態度を持って言ってるんだと確信した)とにかくその発言が不快で不快でしかたなくて怒りで爆発しそうになったんだけど、さあなぜでは自分は不快に思ったのか筋道を立てて説明できなくて。この人のことだからきっと「私はその発言が不快だというオキモチ」を表明するだけではダメでなぜそう思うに至ったのかを説明しないときっと俺のアウティングは正しいんだと反論してきそうだなと思ったからそんな面倒なことは嫌だったし。
でも普通に性教育のトレンドに則して考えればいいだけだったわ。性はプライベートなこと。その感覚は子ども時代に長い時間をかけて環境や教育によって獲得されたものであるわけで、2歳の子がわかるわけがない。腰フリフリするのは1人の時にやろうね、って言ったところでまずそもそも「ひとりのじかん」なんかあるわけない2歳児に。物理的にも精神的にも。性は完全にあなたの自己決定のもとにあり、プライベートなことなのだよ、とこれからわたしはムスメに子ども時代を通してずっと教えていかなければいけないわけだ。しかも自尊心を傷つけることがないように教えなければいけない。そんな大きい責任を背負ってるなんで彼には想像もできないでしょうけど。こちらとしてはいかに痴漢に合わないようにするか、いかに隠れミソジニストやらモラ夫やら人間のハズレを引かないようにするか、いまの時代がいかに女性差別にまみれているか、それを彼女がこの世に絶望することがないようにデリケートな方法を常に考え抜いて伝えて行かなきゃいけないわけで。
で、あの発言。2歳でようやく言語を知り外とのコミュニケーションが楽しくて仕方ないそんな黄金の時間を生きてる彼女を、心ない言語で辱めようとした。えっ待ってよオナニーはひとりでするもの、っていう大人のプロトコルを2歳で知らないのがそんなに罪なのか??
てか普通に考えて、友達とその家族と楽しい話をしてる場で「そういえばKくんって彼女も居ないしドレッドに精液ついてそうだから建ててる家の発注者の人に気持ち悪いって思われてそうだよね〜笑」っていったら嫌じゃない???
子どもの頃、親や先生に質問をすると「忙しいから話しかけるなあああ!!!」「そんなことも分からないのか!!マヌケ!!」等と怒鳴られたがトラウマになって大人になっても人に質問ができない
みたいな背景がある人に向かって「質問をしたくないだなんてプライドが高いんだね^^;」って言う奴
「(ぶくまかとは何ですの……!?初めて聞きましたわ!白薔薇女学院きっての才女と謳われるこのわたくしが知らない言葉があったなんて!増田なら知っているのかしら?尋ねてみy……ダメ!増田のような庶民に己の無知を晒すなんてわたくしのプライドが許しませんわ!)」
みたいなのと一緒にしちゃうわけ?
「人に罵倒されたくない」と「無知であることがばれるのは恥ずかしい」はまあどっちも自尊心を傷つけられたくないってことではあるけど前者をプライドが高い扱いするのはなんか違うんじゃないか?
『でもお前って性格悪いじゃん?』
なんなんだろうこいつ、と思った。
いや、いっつも思ってた。
私の中で、この世の人間の90%は『いや私この人に生まれ変わったら今頃生きるのやめてるだろうな』という人ばかりだ。
本音は、そうなの。
むしろ、かわいそうだと思ってる。憐んでる。
ただ、それを悟られると社会的に終わるので、ニコニコ笑って、軽口を叩いて、誤魔化す。
私は低身長な女も男も心底見下してるのだが、低身長な女の子には
「でも小さくて可愛いよお、羨ましい」
と言う。
てか、大概の褒め言葉は私の中のネガティブな感情の裏返しなのだ。
こいつほんと自分のことしか考えてないし無神経だな、と思ったら
と言う。
先に他人のことを褒めたいと思う考えが出てくることなんてほとんどない。この人いいなって思う人なんて現れない。ただ、それを悟られると面倒なので、反対向きにして相手を褒める。
そうすると相手は少し喜ぶから、ああよかった、と安堵する。クイズに正解して安堵しながら、バカにしてる。
だってそうでしょ?
あなた無神経ね、って言って治る人間はもともと無神経じゃないんですよ。いい年ぶっこいて自己中心的な人間って、もう今更つける薬はないんですよね。
周りもみんな放棄して、注意しない。本人の自尊心だけどんどん膨れて、裏で何か言われてるかもしれないけど、それも気づかない。
でもそう言う人間ともやっていかないといけない時もあるから、だからそれっぽく収まるように演出する。
私の中には大体建前1.2.3.4.5と本音1.2.3くらいがあり、建前を超えると本音に到達するのだけど、本音3に関してはこの世の人は知ることはない。
そして、他人と仲良くなりたいと思ったら、建前1から3か4まで見せましたよ、と言うポーズをとる。
人の悪口でもいいし、何か少し過激な考え方でもいい。仲良くなりたい相手を褒めて、いい気持ちにさせて、向こうの悩みを聞いて、悩みの返答の中に、「本当は私もこう思ってたよ」って建前3を入れてあげればいい。建前3に関しては、向こうが本当は言いたかったけど言えなかった批判とかにしてあげると、運命感がぐっと増します。
まあこんな感じのことを繰り返すと、他人をめちゃめちゃ羨んで、大多数の人には格下認定されて、すぐ本音という名の性格の悪いことを垂れ流すマシーンが爆誕する。
でもそれ、私じゃないんだけど。
だって本当は、相手のことめっちゃバカにしてるし、1ミリも羨ましくないし、私の本音っていうかそれお前の本音じゃん?って思ってるけど。
ていうか、お前みたいなのに自分の本当のことなんか、絶対、話さない。
世の中的な私の像としてはそれで良いよ。
誤解を解きたいとも思わない。どうでも良い。ゴキブリ界の私のイメージどうでもいいです。
面倒だし、良い人キャラとか今更やりたくないし、とにかくもう関わりたくないから、お願いだからわかった感出して関わってこないで欲しい。
本当に仲良い人にはこんなこと思わないけど。
高校の時ぐらいから、私の感情よりも、相手が欲しがっている反応をする方が楽だと気がついた。
だってそうでしょ?相手が欲しがってる反応と、私の気持ちが、一致することもよくあるけど。
みんな自分の話を聞いて欲しいし、みんな自分の味方になって欲しいんでしょ。
でも都合がいい人間って、見下す人が多いんだよね。楽だから。それが一番面倒くせえな。ゴキブリに見下されるの結構ウケる。
それを1ミリも感じてないような、サルみたいな顔した男によく言われる。
『でもお前って性格悪いじゃん?』
「え〜、やめてよお」って返しながら、私は本当にこんなゴミみたいな男とは絶縁しようって思う。
てか何知ったかのようなこといってんの?クソ気持ちわりー、死ねよって思いながら「性格悪いってほんとのこと言ったら傷つくんだよ〜」って言う。
ほら、笑ってる。そう言って欲しそうだったっての、当たりだったみたいでよかったです。あなたの中に私の本音はいらないでしょ。
ここでもうあなたとの関係はおしまい。マウンティングめんどくさい。サル山の大将はおサルさんの群れに帰ってね。
って言われるけど、
そうね、あなたはそれで良い。
日曜の日本×南ア戦、結果は少し残念なものとなったが、ちょっと苦し紛れっぽくポストしたプレビューで試合の見所を紹介でき、観戦の良い補助線になったというコメントもいただき、多くの人に楽しみを提供できたかもしれないと思うと嬉しかった。
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日本代表の試合となると、勝ち負けの結果が最大の観戦ポイントとなるのは避けがたいが、そうなると負け試合になった時、ただ悔しい、辛い、つまらない、みるんじゃなかった、という思いも心に湧き上がってしまう。
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増田としては、それだけではなくて、事前に何をもって戦いに臨み、実際にフィールドで何が起きているのか、というところに目を向けて、このスポーツの面白みを発見できる見方を知って欲しかった。
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また、見方において日本戦だけでなく他の試合においても思うところあり、スコットランド戦のレビューでも触れたように、「勝者の物語」はまた「敗者の物語」という側面を持っている。
日本に敗れたチームや、強豪に敗れたチームの詳細にも触れて、普段の観戦よりもう少しだけ多くの視点からの風景を共有したいと思った。
そう言った意味では、ウェールズ×ジョージア戦や、ちょっとお説教を頂いた日本×スコットランド戦のレビューも、その遂行面ではともかく、視点としてはまあまあ気に入っている。
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さあ、準々決勝の4試合だが「多分リアルタイムで観るの難しいっぽいなー」と言っていたものの、蓋を開けてみるとクアラルンプールからの帰国便は6時間余りあり、機内のモニタでも国際スポーツチャンネルがあったので、19日の2試合はリアルタイム観戦ができた。
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さらに、南ア戦の翌日は1週間の旅の疲れを癒すために休暇をとっていたので、オンデマンド放送でウェールズ×フランス戦も観戦できた。
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詳細なレビューは書ききれないが、これらの試合を概観し、準決勝の展望についても触れたいと思う。
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イングランド×オーストラリアの試合は、伝統的な重くてシンプルなフィジカルラグビーに4年で鍛え上げた強力なオープン攻撃を組み合わせたイングランドの「進化型フィジカルラグビー」と、「ストラクチャー」ではあるが地上戦のランで組み立てる今となってはクラシカルなオーストラリアの「シークエンスラグビー」の激突となった。
「シークエンス(台本)」と言いながらも、オーストラリアはその布陣においてSHのウィル・ゲニア、SOのクリスチャン・リアリーファノ、FBのカートリー・ビールと試合のタクトを振れる3人を並べ、トリプル司令塔で攻撃に冗長性と予測不能性を加えていた。
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しかし、その3人をもってしてもイングランドの強固なディフェンスの穴を見つけることができず、長時間ボールを支配したにも関わらず、その時間に見合ったスコアを獲得できなかった。
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スタッツをみることができるなら、「ボール支配率(possession)」と「ゲインメーター(meters made)」に注目してほしい。
オーストラリアは62%もポゼッションし、イングランドの2倍以上の距離をメイドした。
にもかかわらずスコアにはつながっておらず、これは多くの場合、エラーやディフェンスにあって突破ができなかったという事で、非常に効率の悪い攻めをしていたことを意味する。
このことの視点をひっくり返してタックルに注目してみると、イングランドはタックル数において86回のオーストラリアに倍する193回のタックルを見舞っていたにも関わらず、オーストラリアの13回のタックルミスに対して21回のタックルミスしかしていない。
6.6回に1回捕まえられなかったオーストラリアに対し、倍の数を試して10回に1回しかミスしていないということだ。
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効率を無視したメーター数と運動能力で圧倒するのはオーストラリアのスタイルであり、簡単に変えるのが正しいとは言い切れないが、ボールを持たずに白い壁を作り、切り返しからの一発で獲るのもまたイングランドのスタイルであり、オーストラリアは自分たちのプランに持ち込めたが、遂行の面でイングランドに問題を突きつけられた、という形になった。
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オーストラリアとイングランド、双方のHC、マイケル・チェイカとエディー・ジョーンズはコーチボックスでブチ切れる事で名高いが、フラストレーションの溜まる展開も、結果はかなり一方的なものとなり、チェイカはキレるというより憮然としてしまった。
こうしてイングランドが準々決勝に次いでまたも準決勝に一番乗りした。
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スタイルを貫いたのに壁に跳ね返される展開となった第一試合だったが、第二試合で増田はさらに息を呑むような衝撃的な光景を目の当たりにする。
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今年のテストマッチでオールブラックスを破り、直前まで獲得した世界ランキング1位を引っ提げてW杯に乗り込んだアイルランドだったが、彼らはその「1位」という数字の当てにならなさを残酷なまでに突きつけられた。
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36%しか獲得できなかった「地域獲得率(territory)」、オールブラックスと比して8割ほどの回数はボールキャリーできたのに半分ほどしかメイドできなかった「ゲインメーター(meters made)」、クリーンブレイク僅か2回、そして最終スコアの46−14は、「どんなプランを持っていたにせよ、ほとんど何もさせてもらえなかった」という事を意味する。
オールブラックスとほぼ同じ回数タックルを見舞っていたにも関わらず、2.5倍もタックルミスをしてしまい、8回ものターンオーバーを喫している。
実際見ても、あの緑の壁が地上戦でズルズルと下がっていたのは恐ろしい光景だった。
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オールブラックスはアーディー・サヴェア、ブロディ・レタリックなど強力FW陣が躍動し、コーディー・テイラー、デーン・コールズ(驚くべきことに2人ともFWだ)、ジョージ・ブリッジなどの驚異的なランナーが次々とラインを破り、アーロン・スミスやボーデン・バレッドがその閃きで違いを作り出したが、増田は個人的POMとしてSOのリッチー・モウンガを挙げたい。
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この地味な司令塔は、敵陣に侵入し、すわ驚異的なアタックが始まるぞという時でも、デフェンスラインが浅いとみるやゴロパントを蹴って22mのさらに深くからのセットプレーを相手に強い、ボールが暴れるやドリブルで蹴だしてボーデン・バレットへ脚でのパス。
黒子に徹しながらも異常な反応速度と驚異的な回転の早さで黒衣の王者を動かした。
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緑の巨体を一蹴したオールブラックスが今度は白い壁がまつ準決勝に駒を進めた。
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細かい数字の話が続いたのでスタッツからは少し離れることにしよう。
ウェールズ×フランスは、準々決勝で唯一、1点を争うクロスゲームが演じられた。
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緑の芝に赤と青のユニフォームが映える一戦は、個人の閃きで予測不能な攻撃を仕掛ける青のフランスに対し、壁を作って切り返し、直線的なランとハイパント、サインプレーからの一発を狙う赤のウェールズという展開となった。
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前半からボールを支配し、次々と不確実性を突きつけるフランスに対し、守勢に回るウェールズは、数少ない攻撃のチャンスを得ても、ダン・ビガー、ガレス・デービス、リーアム・ウィリアムズの個人技しか出来ることがない。
そもそもウェールズは3フェイズ以上の攻撃になるとすぐに手詰まりを起こしてしまい、そこから先はキックと個人技と密集戦くらいしかやることがなくなってしまうのだが、その3フェイズの切れ味で尸の山を築いてきたチームだ。
ボールをもってジャズセッションを奏でたいフランス相手に気分良い時間を提供してしまう。
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しかし、しかしだ、フランスにはなぜかW杯で顔を出す、悪い、致命的に悪いクセがある。
前回W杯で密集のどさくさに紛れてオールブラックスのリッチー・マコウに芝との挟み撃ちにするプレスパンチを繰り出し退場者をだした様に、今回もLOのセバスティアン・ヴァーマイナがモールのどさくさに紛れてウェールズの選手に肘打ちを見舞ってしまう。
掲げられた赤いカードは同じ赤のジャージを着たウェールズにとっては幸運のカード、青のフランスにとっては逮捕状に見えたことだろう。
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ここからウェールズは徐々に息を吹き返し、ついには土壇場で勝負をひっくり返した。
フランスは優位に進めていた試合を自ら壊してしまい、涙を飲むことになった。
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W杯が始まってからというもの、「あーこりゃマズいな」という状況を執念でひっくり返し、薄氷の勝利の道を踏み抜かずに歩き続けるウェールズは感嘆に値する。
毎度毎度、怪我人の穴埋めで呼び出されて司令塔になるW杯男、ダン・ビガーは、男であればこうありたいと思わせる勝負強さだし、肘打ちを食いながらもPOMに輝いたアーロン・ウェインライトは全てのパパが見習うべきで、父たるもの大男はちょっと厳しくてもヤンチャな娘の肘打ちくらいには耐えないといけない。
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土壇場に強い男たちの活躍で準決勝3番目の椅子はウェールズのものとなった。
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準決勝はニュージーランド×イングランド、ウェールズ×南アフリカという組み合わせとなった。
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ここまで圧倒的な強さを見せつけるオールブラックスだが、相手に付け入る隙を与えずねじ伏せてきたのはイングランドも変わらない。
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しかしオールブラックスが優位に試合を運ぶのではないだろうか。
重厚でクラシカルなスタイルから進化して、未来型フィジカルラグビーとでもいうべき戦法で次々と対戦相手を沈めてきたイングランドだが、その選択肢の多さが逆にオールブラックスの付け入る隙となるかもしれない。
いっそランニングを捨てて激しく前に出る高速ディフェンスによってオールブラックスのモメンタムがつく前に潰し続け、ロースコアの展開に持ち込んだほうが勝機が見えて来るのではないかとも思う。
オールブラックスとしては、いかにして前に3mのスペースがある状態でボールを持つかということになる。
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名将スティーブ・ハンセンと、勝負師エディー・ジョーンズの采配に注目だ。
また、エディーがいつコーチボックスでブチ切れるかにも注目だ。
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南アフリカとウェールズの戦いに関しては、ともにフィジカルを盾にしたディフェンスに特色のあるチームであり、小細工を弄するような対戦になると考えづらい。
双方ともペナルティゴールを積み上げた上で、試合合計でも3個以内のトライを奪い合う展開になるのではないかと思う。
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自分の自尊心を守る為に見えてるものに目を瞑る誘惑には耐えなければいけないが、それでも南アフリカが優位にゲームを進めるのではないだろうか。
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翻って必殺の一撃が世界最高クラスのフィジカル相手にも通じるのか試さないといけないウェールズだが、どうもクロスゲームには縁があり、かつて日本相手のテストマッチでも70分過ぎのドロップゴールで逃げ切った経験がある。
今回ももし75分を過ぎて手が届く点差なら何でも起き得る。
綱渡りのうまい大男達がまたも勝負の谷を超え、頂への挑戦権を得るだろうか。
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日本の挑戦は終わったが、W杯で残された4試合はいずれも興味深いものばかりだ。
みんなも是非もう少しお付き合いいただきたい。
テレビが与える影響は大きい
そんな事は誰もが知っている。
悪影響があるって言われてもテレビがある生活が子供の頃から習慣化されているから中々やめられない。
嫌でも映し出される、様々なニュース
テレビに出演するのは物凄く難しい
従軍慰安婦問題をテーマに右派左派両方の論者にインタビューして構成されたドキュメント映画
以前巷でちょっとした話題になってた本作、上映期間中に駆け込みで見に行ったんだよな
その映画にテキサス親父っていう右派のアメリカ人論者のお爺さんが出てきた
現在言われてる従軍慰安婦の人数はデマで、強制性もなかった!っていう右派側の論者なんだけど、彼だけはこの映画の中で特異点だった
ケント・ギルバードみたいに日本で長らく商売やってる人間ではなくて、当然の様に英語しか喋れない
一応職業動画配信者で日本の右派にウケる政治的主張を載せた動画をコンスタントに投稿してるらしいんだけど、もちろん英語しか話せないから、傍らにいる変な日本人の右翼のおっさん達が日本語訳の字幕を作成してあげてて、そのおっさん達が他にも色々な日本向けの右翼ビジネスのマネジメントをしてあげてるみたいだった
で、作中にそのテキサス親父が日本国内の支持者と日本で落ち合うシーンがある。
どっかの空港(記憶が不確か)に集まった少数の日本国内の支持者達に歓迎されて満面の笑顔を浮かべるテキサス親父
なんかその情景が今でも焼き付いて離れない
それでさっきWikipediaで確認したら、このテキサス親父って人は定年退職後にシーシェパードの反捕鯨活動に対するアンチ動画を投稿したことから日本の右翼との縁が出来ていった人らしいんだよね
孤独な一言居士の老人が日本の右翼ビジネスに巧妙に取り込まれていった過程がありありと浮かんできたよね
日本国内の政治論争って、右派も左派も外国籍の人の意見を珍重する傾向にあるじゃん
テキサス親父!テキサス親父!って愛称で歓迎されたらそりゃ満たされるよな
つれーわ
また求職に失敗した
まあ確かに要領は悪いさ、諦めも悪い
おまけに自尊心ばかりが高くて、今や虎寸前だ
そのせいで無駄に歳をかさねているし、それらは仕事に対して悪い影響があるのだろうし、
従業員も扱いも困るのだろうよ
なにか秀でた取り柄もないし、元ニートだしで最悪だよなわかるさ。俺だって肯定できねえよ俺を
ただ、落ち続けていて、現状目の前に貧困が迫っている俺はこれからどうしたらいいのかの選択が、「自死」ぐらいしか見当たらないよ
もう本当に駄目なんだな。俺は。
子供の頃から「なんとなく感覚がふつうの人とズレてる」ことを感じてきて(抽象的な表現で申し訳ない)、でも多数派に迎合したほうがラクだと思ったので「この人は何を意図してこんなことを言ってるんだろう」「どんな思考をするんだろう」と考えて応対しつづけていった結果、誰とでもかなりスムーズに過ごせるようになった
けれどやはり考えることは疲れる。同棲を始めて半年、気を遣うところと気を遣わないところのバランスが未だにうまく掴めない
元気な時はいい。けれど疲れているときにどうしてもオフの時間に何人とも話したくない時間が出てしまう。誰にも何にも見られない一人きりの世界でぼーっとしたくなってしまう…
相手は配慮してくれてるし何も強制されないけれど、出張から帰ってきて私と話すと「一人よりこうやって話せるほうが楽しい」と言う。
人といるほうがずっと気を遣うのに。きっと相手はそうではないのだろう。もう全て剥がしてしまえば良いのでは、本当の自分を晒せないなんてパートナーではないと言われるかもしれないが、もうこの生き方は20年以上共にあって今更変えられない
私は「ふつう」じゃない癖に、「ふつう」になりたくてそれで一般的なレールに沿って恋愛したり同棲したり結婚しようとしてるんじゃないかとふと不安になる。自分がそのレールに乗っていることに満足したいだけなんじゃないかって
考えすぎなのもわかる。ああ そんなことウダウダ考えなくていいような「ふつう」に生まれたかった
「ふつう」ではない私には代わりに創造性がある 仕事はできると褒められるし人前でのプレゼンも得意だ 料理も好きそれがギリギリ自尊心になっている だけど1LDKに人といるだけでこんなに息苦しくてどうしようもなくなって家に帰りたくない時が来る
面倒くさい ピーキーだ みんな部屋に人がいて相手が今何考えてるかな 話したほうがいいんじゃないか でも面倒くさいな そか考えないよな 自分のことばっかりな自分に嫌気がさす あ〜〜引きこもりたい…
生まれてこの方「なんとなく考え方がふつうの人と違う」ことを感じ続けてきて、「この人はこんな風に考えるからこんな発言をするんだ」ということを分析して
ニューヨーク行きの便の中でこれを書いている。往復たった9万円のエコノミークラスだ。席は狭い。日本人標準体型の自分の足でも前との余裕は10cm程度。自分の背もたれを倒そうにも数センチしか動かない。食事が配られる際には後ろの人に配慮して席を戻さねばならない。暗いキャビンの前方ではバシネットに入りたがらない赤ん坊が元気に泣いている。
なぜ自分はビジネスクラスに乗っていないのか、いつも飛行機に乗ると自問する。
ビジネスクラスは高いのだ。このニューヨークと東京の直行便往復だったら約50万円から70万円かかる。このエコノミークラスの5倍以上。もし4人家族なら200万円以上の出費だ。移動のためだけなのに法外な値段に思える。
旅客機のビジネスクラスは経済格差を目にする数少ない機会だ。普段は金持ちも普通の人も同じようなレストランで食事をし、同じ道路を歩き、同じ電車で移動する。たまに運転手付きリムジンや特別なレストランに行く金待ちもいるだろうが、彼らは私達からは「見えない」。見えないなら格差を感じることもない。一方で、飛行機を乗り降りする時はエコノミークラスの乗員も否応がなくビジネスクラスの席を通過させられる。見せつけられる。プライバシー確保のために一つ一つ仕切られている座席。足を広々と伸ばせるシート。同じ場所に向かう同じ飛行機に乗っているのに、その特別な席に5倍-10倍の価格を払える人達と、そうでない自分達。ビジネスクラスのキャビンを通過しエコノミークラスにある自席に向かう時に、いつも自分がこう問いかけるのだ。
これまでにビジネスクラス乗ったことがないわけではない(むしろビジネスクラスのフライトを過去に経験してしまったからこそこんな無用な思えを生んでしまうのかもしれない)。以前に仕事の関係で東京に出張した時がそうだった。カレーも明太子ご飯も食べ放題のラウンジ。倒せばベッドのように横になれる座席。飛行前に席まで来て挨拶してくれるフライトアテンダント。レストランのメニューのような機内食。会社のお金(OPM = Other People's Money)で飛ぶビジネスクラスフライトは格別だった。
なかでも自分にとってのビジネスクラスの一番の体験は飛行前にあった。搭乗し、フルフラットになる自席に着いたあと、大勢のエコノミークラスの人達が横を通り過ぎる時だ。もちろん目は合わせない。だがフライト中の食事メニューを手にしながら、自分の意識は全て通路を通り過ぎる人々に向いていた。エコノミークラスへ向かう彼らと違い、自分は「快適な空の旅」をする優越感。今まで「あちら側」だった自分が今足を伸ばして、席の幅を気にせず離陸を待っている。ようやく自分がここまで「成長」したのだと。この醜い優越感と安い自尊心が幸せとは相対的なものなのだと教えてくれる。
しかし、ふと我に返った。これは会社が買ったビジネスクラスだ。会社のお金だ。凄いのは会社であって、自分ではない。この時から、あの問いは少し具体的になった。
どれだけ豊かになれば自分のお金でビジネスクラスに乗ろうと思えるのか。
ビジネスクラスの乗客を観察したことがある。自分と同じく出張で飛行機に乗っているような中年男性にまじって、普通のおばさんや小学生がいる。彼らの資金源は勤務先ではないだろう。その辺のスーパーでレジ打ちをやっていそうなのおばさんだ。(なお、子どもの頃からビジネスクラスに乗るようなやつはろくな大人にならないに決まっている)
出張と関係なさそうな彼らはマイルを使って乗っているのだろうか。額面の値段を払わなくともクレジットカード附帯のマイルを普段の買い物で貯めて乗る方法だ。しかし、東京-ニューヨーク間のビジネスクラス往復航空券は10万マイルである。買い物額100円に対して1マイルなので、この10万マイルを貯めるには1000万円のクレジットカード利用が必要だ。高額だ。もちろん乗客の中にはマイルを使っている人もいるだろうが、ごく少数と考えていいだろう。やはり会社の金もマイルを使わずに自分の財布からビジネスクラス航空券を買っている人はそこそこいるのだ。
それは自分ではない。
自分の収入は多い方だと思う。アメリカでソフトウェアエンジニアをしていて年収は日本円で約2000万円。それにRSUという株も付与される。税金や家賃、生活費を差し引いても毎年約400万円程貯金できている。年1回ビジネスクラスで東京-ニューヨークを往復するには十分な数字だ。だが自分はビジネスクラス航空券を買ったことは一度もない。昔の自分からすると夢物語のようなこの収入額ですらビジネスクラスを買う「心の余裕」がないのだ。
前にとある会社のIPOで一山当てた友人に聞いてみたことがある。「それだけの金があるなら、君は飛行機のビジネスクラスに自分のお金で乗るのか?」彼曰く「乗らない。もったいない。おそらく自分のお金で乗る気分になるには資産の量ではなくキャッシュフローが重要なんだ」と。つまり彼の感覚からすると、ある時点でお金をどれだけ持っているかではなく、出入りするお金の量こそがビジネスクラス航空券購入の判断材料になるのだという。今は会社経営をしてる彼が満足するキャッシュフローを手に入れるのはいつになるだろうか。
曇り空の向こうにマンハッタンの摩天楼が見えた。この窮屈な席もあとちょっとの辛抱だ。
なんとなくわかっている。多分自分はこれからもビジネスクラス航空券は買わないだろう。たとえいくら年収が上ろうとも資産が増えようとも、ずっとエコノミークラスに乗り続ける。この格差はお金の問題ではなく、心の問題なのだ。航空券を予約するときにビジネスクラスの価格を見て、「50万円あれば他に何ができるか」、「自分の財布から出していいのか」、「汚い優越感に浸りたいだけじゃないのか」と、ああだこうだと考えてしまう自分はいつまで経っても「あちら側」へはいけないのだ。
「俺の命令に従え!!すべてのユミルの民から生殖能力を奪えと言っているんだ!!今すぐやれ!!ユミル!!」
ジークは叫んだ。
「俺は王家の血を引く者だ!!」
ジークが最後に目にしたのは、涙する始祖ユミルと、それを支えるエレンだった。次の瞬間、すべてが暗転した。
いかなる原理によるものか。宇宙は真空の量子揺らぎからインフレーションにより生じたものだと言う。ある世界線の内部を往来するうち、量子的に絡みあう複数の世界線が混線した。そして、ジークは他の世界線へと転落した…
◇
店舗と住居を兼ねる北沢精肉店の二階で、はぐみの兄は目を覚ました。
はぐみの兄はボリボリと頭を掻き、寝惚け眼で放心した。朝日がその横顔を照らしている。大学の講義もなく、朝の身支度をする必要がなかった。
しばらくして、はぐみの兄は股間をまさぐり、やがて絶叫した。
「た、勃たなくなってるーッ!」
「《うるさいな…》」
マーレ語で言ったが、はぐみの兄には通じなかった。
(《ここは…ヒィズル国か?俺は始祖ユミルといたはずだが、どうしてここにいるんだ?あれからどうなったんだ?ユミルの民から生殖能力を奪うことはできたのか?》)
「うわーッ!裸にジーパンの髭のオッサンが、俺の部屋にーッ!」
地上から、商店街を走る自転車のチリンチリンというベルの音が聞こえていた。
◇
「あたしがもう一人!?どういうことだ!?しかもなんか胸がデケェし!」
「うるせー!胸のことは言うんじゃねー!」
「うわー、有咲が二人!これで次の定期試験は楽勝だね!」
「はァ…もう一人の私、声が大きくて苦手かも」
二人の香澄が声を出すと、二人の有咲はさっとそれぞれの香澄の背後に回った。異なる香澄とはいえ、対人恐怖症は拭えないらしい。
「これがもう一人の自分っスか。正直、信じたくないっス…」
一人のたえの泰然とした様子に、もう一人のたえは肩を落とした。
「いったい何が起きたんだろうね。うち、すこし怖いかも。あ、関西弁が出ちゃった!」
りみがわざとらしく怖がる。が、混乱の最中にあって誰も反応しなかった。
「うわー。ポピパはまた大変なことになってるね」
流星堂の門内を覗いたリサが大げさに言う。おどけた態度と裏腹に、表情に疲労が滲んでいた。
胸が大きいほうの有咲が尋ねる。もう一人の有咲はリサと面識がないため、対人恐怖症を発揮しオドオドとしていた。
「アタシの弟ってことみたい。気づいたらいたんだ。どうにも、ポピパでも似たようなことが起きているみたいだね」
「でもリサさん、いくらガキとはいえ、知らない異性が家にいるのはキツくないですか?」
リサはすばやく片目で瞬きした。
「え?《年下の少年に性的な目で見られて気持ち悪いけど、それを口にして傷つけるほどでもないし、気付かないフリをしている》?リサさんすげー!一瞬のアイコンタクトでこれだけの情報を伝えてきた!」
有咲は感嘆した。一方、リサの弟はリサの本音を暴露されてショックを受けていた。
「でも、異常は人が増えたり現れたりしていることだけじゃないみたいよ」
「あッ、紗夜さん!助けてください!」
「待ってください、紗夜さん!助けるなら私を!」
日菜の両脇につぐみが一人ずつ抱えられていた。
「は、羽沢さんが二人…」
「アハハ。面白いよね。こっちのつぐちゃんはおっぱいがちょっと大きくてー、こっちのつぐちゃんはまっ平らなんだ」
「また人が増えた…それで白鷺先輩、他の異常ってなんですか」
「それはオメデタ…じゃないですよね。ピルを飲んだりとかしたんですか?」
「そうね。昨日までは普通に生理は来てたのよ。それで、この異常でしょう。気になってスタッフさんたちや知人に尋ねてみたら、やはり急に生理がとまった人がいたのよ。というより、生理という現象がなくなったというほうが自然ね。個人的にはありがたいけれど…」
「花音たちにも同じような異常が起きているみたいなの。ここに呼ぶわね」
◇
「見て見て。この人、はぐみのお姉ちゃんなんだ。はぐみ、ずっとお姉ちゃんがほしかったから嬉しい!」
紗夜は口元に手を当てた。
「つまり、今現在わかる異常はこのようになるでしょうか。第一に、異なる可能性の同一人物が同時に存在している。第二に、存在しないはずの兄弟姉妹が存在している。第三に、広い範囲で人々の生殖能力が停止している」
「第二の異常が重要だと思うな。もし第二の異常が第一の異常と同じ原因なら、第三の異常は独立した問題ってことになるもん。ただ、第二の異常が第一と第三、それぞれの異常と同じ原因のものが混ざってるってこともありえるけどねー」
日菜が紗夜の分析をすばやく補足した。
「でも本当、どうしたらいいだろうねー。もう一人の私に学校に行ってもらって、私たちはバンドの練習しよっか。あ、でもさーやはもう一人のさーやが夜学らしいから、どのみち二人とも学校に行かなきゃ!」
「うー。やっぱり、この私は苦手だ…」
暗いほうの香澄がため息をつく。
そのとき、怒声が聞こえた。
「待てー!モカ!」
一同が路上に出ると、上半身が裸でジーパンを履いた髭男が走ってきた。その後ろをモカが追っていて、時折ふり返りつつ、石を投げている。
大学生らしい青年と、Afterglowのメンバーが二人を追っていた。
「あッ、はぐみ」
「兄ちゃん!」
一同は髭男を見た。
モカが鬼気迫る表情で叫ぶ。
「よくわからないけど、あの男、友希那のお父さんと同じ雰囲気がする!自堕落で無責任無能力だけど、ときどき妙な行動力を発揮して周囲に大きな迷惑をかけるタイプだよ!」
友希那は表情に微妙なショックを浮かべた。
「はァはァ…ヒィズル国の言葉が通じて協力者を得ることができたのはいいが、そのために敵もできてしまったな。まあいい…どういうわけか、いまの俺は《始祖の巨人》の力を手にしているのだからな。舞台は変わったが、計画は続行する!このまま、この世界のすべての住民の生殖能力を剥奪する!」
「そんなこといいわけないでしょ!モカ、なんでそんな気持ち悪いオジさんに手助けするの!もうあたしの『ゼクシィ』貸さないよ!」
「そうだぞ、モカ!人間は守るべき家族をもって一人前だろうが!そして自分を産んで育ててくれた親と町、国に感謝だ!ソイヤぁ!」
ひまりと巴が問詰する。
「ごめーん。でも、モカちゃんもう決めたから。あたしたちが最後の人類になるの。それで、これまでのすべての人類の屍の上に、あたしと蘭だけが生きのこるんだ。それって素敵じゃない?」
蘭は甲高い声をあげた。
「はァ!?意味わかんないよ!なに言ってんの、モカ!?っていうか、気持ち悪いよ…」
「蘭にはわからないだろうね。けど、あたし、もう蘭の背中を追いかけるのは疲れちゃったよ…」
微笑するモカの目は、涙に濡れて見えた。
「あたしたちはみんな、生まれてこなければ幸せだったんだよ。音楽はコンプレックスからはじまる。ここにいるみんなも、生まれてこなければ良かったって思ったことが絶対あるよね!?それが正解なんだよ!もう、そんな過ちをくり返しちゃいけない。全部ここで終わらせるんだ」
千聖が輪のなかに踏みだした。麻弥はハッとした。思索的で感受性の高い麻弥には、千聖がモカの言葉に共感したことがわかっていた。
千聖はポツリと言った。
「私の人生に、いいことはほとんどなかったわ」全員が千聖に注視する。「思いだすことのできる最初の記憶は、母に子役として振舞うことを無理強いされたときのものよ。私は母に褒めてもらいたくて、必死に努力したわ。けど、母が私を肯定してくれることはなかった…努力の過程だけが残って、私は自尊心ばかり高い、空っぽな人間になった。それが向上心という形で、攻撃的にあらわれてしまうこともあったわ。パスパレのみんなと知りあって、ようやくそんな自分を変えることができた。けど、たしかに生まれてこないほうが良かったと言われれば、それを否定することはできないわ」
彩が目に涙を浮かべる。
「けれど、たしかに言えるのは、自分の人生が悪かったという理由で、他人の生殖能力を奪うような自分は、生まれてきたことよりもなお悪いと言うことよ!」
千聖は啖呵を切った。
「千聖さん!」
Pastel*Palettesのメンバーが抱きつく。
「千聖さんの言うとおりです!モカさん、あなたは大和撫子の風上にもおけません!子孫繁栄、富国強兵。ブシドー!天誅です!」
「あんたたち、こっち!」
胸が小さいほうの有咲が声をかける。門内を示され、モカとジークはすばやく駆けこんだ。二人が入ると、有咲は鍵をかけた。
「何やってんだ、お前ーッ!」
胸が大きいほうの有咲が怒鳴る。しかし、有咲は鍵を握りしめて離さなかった。
「ごめんね。でも、私、どうしても生まれてきたほうが良かったと思えない…!」
有咲はその場に座りこんだ。膝に顔をうずめ、しばらくすると嗚咽が聞こえてきた。
「有咲…」
暗いほうの香澄が呟く。有咲の苦しみを知っている香澄は、その言葉を軽々に否定できなかった。
そのとき、いくつかの弦の音が聞こえた。
うるさいほうの香澄がランダムスターを手に、歌を口ずさんでいた。
有咲が顔をあげる。香澄の歌は次第に勢いを強めていった。『Returns』。はじめに合唱に加わったのは、もう一人の香澄だった。有咲、二人のたえと、次々と合唱に加わった。
「あったかもしれない未来のことー、なかったかもしれない過去のことォー!自分の姿を鏡に映し、キミは誰なのと、問いかけてみたァー!」
やがて、Poppin’Partyの全員が合唱した。有咲は涙を拭い、門の鍵を開けた。
「《チッ、使えないヤツだ…》」
「俺の《安楽死計画》はまだ生まれてこない子供を対象にしたものだ。いま生きているものを犠牲にすることは避けたかったが、仕方ない…始末させてもらう!」
ジークは自分の腕を噛み千切った。一瞬であたり一面が蒸気と熱気に包まれた。
◇
「おいおい。人間が増えたり減ったりする怪奇現象が起きてるって言うから、取材に来てみりゃよォ…またこの姿になるとはな」
有咲は怖々と目を開いた。触手で全身が構成された巨人が有咲たち全員を蒸気と熱気から守っていた。
気付くと、ラフな服装の女性と、テレビカメラにハンチング帽の男性が傍らにいた。
「私は映像制作会社でADをしている市川と言います。こっちはカメラマンの田代です。えーと、あと、あの大きいのがディレクターの工藤です」
市川は苦々しそうな表情をした。
巨大化した工藤は、類人猿のように見える巨人をとり押さえていた。
「俺も業界にいて長いからよォ。てめェみたいなツラのヤツはよく知ってるぜ。おめェらみてェなヤツはよ、いろいろもっともらしい理屈を捏ねるけど、要は部屋に引きこもって一人で◯◯◯◯してるのがお似合いなんだよ!」
「う…」
「ハハハハ!わかっていないようだな。格闘戦で俺に勝とうが、なんの意味もないということが。俺は《始祖の巨人》の力を手にした。それは、この世界のすべての生物を操作できるということだ!はじめからお前らに勝目はないんだよ!もうお前らの体を直接、操作して全員、絶滅させてやる!」
その場の全員が硬直した。
「もし、いまの俺を倒せるとしたら、直接、因果律に介入できるヤツだけだ!ハハハハ!」
「呼んだか?」
空中に亀裂が走った。裂開したなかから、冴えない中年男性が出てきた。背中に制服姿の少女を乗せている。
「よッ、白石君。助けに来たで。おっと。いけない、田代君やったな」
「助太刀にきたでござる。ニンニン」
「りみ!」
「知っとるか?高圧鍋や圧力釜なんかは、威力の高い爆弾の材料になるんやで。つまり、炊飯器はええ爆弾の材料になるんや。ゆうても、炊飯器がなんなのかわからんやろうけどな」
「まさかうちの炊飯器をこんなことに使うとは思わんかったわ。まあええわ。みんなを助けられるんならな。御免」
「《や、やめろおおおお!》」
ジークはマーレ語で絶叫したが、その言葉を理解できるものはいなかった。
全身に火傷を負い、四肢の断裂したジークを中年男性は担ぎあげた。
「お前はアッチの世界に連れていくわ。案外、お前みたいなヤツにはアッチの世界のほうが居心地がええかもな」
ふたたび、りみと裂開のなかに飛びこむ。その間際に言った。「もろもろの因果律も俺が修復しとくから、まあ安心しといてな。じゃ、またな、白石君」
「江野さん…」
田代が呆然と呟く。しかし、その声を聞くものはもういなかった。
◇
「モカ…」
蘭は涙を流して放心するモカの肩を抱いた。しかし、モカがその声に応えることはなかった。
リサやはぐみは、つかの間の兄弟姉妹と別れを告げた。千聖は生理が復活して沈鬱な表情をしていた。
二人の有咲が対面する。胸の小さいほうの有咲が言った。
「いろいろ、迷惑をかけて悪かったな」
有咲たちは同時に笑った。
「いろいろあったけどさ、あたしはちがう可能性のあたしを見て、なんだかんだ、いまの自分が好きなんだってわかったよ。…ありがとな」
「お前はもう一人のあたしだ。すこしでも運命の歯車がズレてたら、あたしもお前みたいになっていたかもしんねー。いまのあたしのことも、すべて受けいれられるわけじゃねーし。だから、お前を助けられたなら良かったよ」
「お前も…サンキュ」
「うー。有咲がいなくなって寂しくなるよ」
「お前にはあたしがいるだろうが!」
この世界の有咲が叫ぶ。
「えッ、有咲…?」
「うるせー!いまのはなし!」
「有咲ー!」
香澄は有咲に抱きついた。そうしているうち、ちがう世界の住民たちはいなくなっていた。
「離せ!妊娠したらどうすんだ!」
「なに変なことを言ってるの、有咲ァ」
「あれ?本当だ。どうしてそう思ったんだ?」
(終)
「いじめと呼ぶな、暴行だろ」というコメントをよく見るが、自分はそう思わない。
暴行であることを否定しているのではなく、いじめの中で暴行が起きているからだ。
『「自尊心を損なわせ弱体化させることを目的とした、執念深い、冷酷な、あるいは悪意のある企てによる、長期に亘って繰り返される不快な行為」である。』
暴行というのはこうした行為のうちの一つに過ぎず、精神的なものは暴行の意味するところとは範疇が違う。
今回の東須磨での件もそうだけど、最近の教員は本当にやばい。やばくてキモい。
そんな教員がネット、特にTwitterには多数生息している。
職場への愚痴や不満とかを嘆くだけならまだ理解できる。しかし、最近は変にこじらせている連中が
承認欲求満たそうとしたり小銭稼ぎしようとしたりもしている。それがキモい。
素人レベルのくだらない実践の報告をし合って褒め合ったりwatchaとかいうくだらない講演会みたいなのしたりとか。
なんだよ「けてぶれ」って。再現性も信憑性も無い個人の思いつきが絶賛されてて、まるで宗教みたい。
でも、教員たちはそんな胡散臭いのをみんなで褒め合ってフォロワー増やしまくって…。
な~んかウェーイ系な香りのする胡散臭い連中が幅を効かせてて胡散臭い。
あげく、その幻想の信用を糧にしてみんなの職員室(通称『みん職』)とかいうオンラインサロンをしてみようとしたり。
いやいや、現実の職員室で上手くコミュニケーション取れてない奴らがネット上で何を学び合うんだよ?なんJかよ?
他にも、ビジネス本の受け売りというかオカモトのコンドームよりも内容が薄そうな本を出版してみたりとか。
(ひどいのになると他人の実践をパクったのを載せてたりとかもある)
で、さらに問題なのが、そういうった自称キラキラ教員たちはその実践や講演を批判した人に対して、
お仲間みんなで粘着なリプ送ったり陰湿な質問を送ったり、どころか個人情報を特定して晒したりするんだわ。
大事なメシのタネに傷つけられたり自尊心傷つけられたのが許せないのか、かなり陰湿なことしている。
そして、している側はそれが悪いことだとは認識してなさそうだし。
今回の東須磨の事件もそうだけど、そんな陰湿な人間が教育熱心な教員ヅラしてるし、称賛されてたりもする。
つまり東須磨の教員が特別なんじゃない。他者を攻撃する教員はそこらへんに潜んでいるのだ。
これは余談だけども、最近は変に承認欲求こじらせた女教師の中にはエロツイートするだけでなく脱いだりる人もいるし…。
オンラインサロン野郎に薄い本野郎に脱ぐ女と今の教員は本当にヤバい。