はてなキーワード: コールタールとは
ファミリーマートに入った時になるメロディはファミマ特製のものではなくて、パナソニック/ナショナルが1982年から作っている赤外線入店センサー、メロディサインシリーズ。
EC5117/EC5227/EC5347型。一番安いのは4000円。
東京などJR東日本の駅には緑の文字盤の時計が吊るされていて、JR東のコーポレートカラーの緑の特注品に見える。
しかしこれはSEIKOの親子時計(駅や工場など時間狂いが許されない箇所に使われるシステムで、正確な親時計が30秒or1分毎に指令を出して子時計が運針する)のうち、バックライトがなくても視認できる蛍光塗料を使った商品で特注ではない。つまりは目覚まし時計が緑なのと同じ。
無印の横長で四角い「駅の時計」は国鉄ものと誤認されがち。だが国鉄は秒が刻まれた時計を採用していたので間違い。
目盛りが分刻みのあのデザインを使っていたのは地下鉄の交通営団。天井の低い銀座線、丸の内線で使っていた。
名古屋でもういろうは売られていたが、ういろうの名産地と言ったら小田原だった。
だが東海道新幹線が開業すると、ういろう販売店の内、名古屋の青柳総本店だけが車内販売権を獲得。当社は電車が名古屋を出ると「名古屋名物ういろう」と売りまくったためにういろう=名古屋と利用者に刷り込まれた。
漢の時代の中国で四季に合わせて漢詩を詠む事が教養となり、それを日本も倣った。漢詩→和歌→俳句→散文と受け継がれ、風流と教養から手紙の頭などに必ず季節を入れるのが常識となった。
この為に日本の特徴的な季節である梅雨などは無視されるか夏に入れられている。
梅雨前線が停滞することで起きるので青森~台湾~中国沿岸部しか梅雨にならず、中国沿岸部の梅雨は軽度でしかなかったため。
商店街が銀座を名乗るのは賑やか、高級のイメージと思われているが、最初に銀座を名乗った戸越銀座がそう名乗ったのは本物の銀座で使われていた煉瓦を舗装に使ったため。
関東大震災の復旧で銀座の舗装をやり直す事になり、それまで使われていた煉瓦の敷石が戸越に譲渡された。戸越は煉瓦舗装で雨の日でも泥まみれにならなくなったので「戸越銀座」を名乗った。つまり銀座の根拠は煉瓦舗装。
ペリーの黒船は蒸気機関車と混同されて鉄製+石炭蒸気船のイメージがあるが、木造の帆船。
木に腐食防止のコールタールを塗っていたので黒く、普段は帆走していて港での移動にのみ蒸気機関による外輪を補助的に使っていた。
昔のヨコハマタイヤが看板広告に使っていた、タイヤの中に濃い顔があるデザインは頭おかしい系怖いデザインとして有名だが、実はヨコハマタイヤの意匠ではない。
アメリカのBFグッドリッチ社がディーラーサイン(取扱店)として配布していたもの。(The Smileage!)。だからヨコハマタイヤのも取扱店の目印で、大村崑のオロナミンCホーロー看板と同じ。
BFグッドリッチが使っていたのは戦前~戦後初期と古く、また白黒イラストに赤文字だったのだが、戦後下ってから何故かヨコハマタイヤが色付けして復刻。その姿で多くの幼子を泣かせた。
錆びると紫外線遮蔽力が弱い白目部分と赤い唇の塗料が先行して剥げ易く、目と口から赤い錆汁を垂らすようになる。サイレントヒル。
尚ヨコハマタイヤは古河財閥とBFグッドリッチの合弁。戦争で関係が切れていたが戦後に関係が復活したのでキャンペーンデザイン統一した意味があったのかもしれない。
BFグッドリッチ社はオーチスエレベータ等も擁するユナイテッド・テクノロジーズ社に吸収されて消滅。タイヤのBFグッドリッチブランドはミシュランが持っている。
google:image:BF GOODRICH TIRES SMILEAGE
新幹線は固有名詞になっているが、元は単に幹線鉄道に平行する新しい幹線、って意味。
元は瀟湘八景で、中国湖南省の水郷地帯を季節を違えて八か所描いた山水画。
「四季」と同じくこれが日本で教養化されたもの。元が侘び寂び的であるので日本で更に洗練された。
山水画だけでなく連句を詠む/選ぶ、散文に登場させる、浮世絵、写真、単に選ぶなどのスタイルで流行した。
晴嵐、晩鐘、夜雨、夕照、帰帆、秋月、落雁、暮雪のテーマをなるべく入れる事が求められ、何も入っておらず単に綺麗な景色8選だと無教養と評される。
金沢八景は全八テーマが網羅された景色であり、多くの漢詩や俳句や浮世絵が作られた。
当地は沈降海岸(リアス海岸)で入り江と小さい島が多く松島のような絶景で富士山詣での返りにわざわざ訪れたりするほどの景勝地だった。
後に埋め立て等で景色は全て失われて八景の由来も判らなくなったが、「眺めが素晴らしい金沢」みたいな駅名である。
だがその駅により周囲の埋め立てが進んで八景が無くなったのだから皮肉である。
数年前の鬼怒川決壊氾濫で、過去にも「鬼が怒った」ような暴れ川だったと考える人が居るが、単に鬼怒川の源流付近を昔「けぬ」と言っていたからである。
前橋から奥日光、群馬から栃木西側に掛けてけぬ(毛野)と呼ばれていた。後に上野国(こうづけのくに)下野国(しもつけのくに)となるが、読みの「こうづけ」の「け」は「けぬ」の「け」であって、漢字の方で脱落してしまったもの。
ビショーネという。google:image:biscione
故安倍晋三前総理も若い時に乗っていたというアルファロメオのエンブレムには十字架とビショーネが描かれているが、これはアルファの象徴という訳ではなく、都市国家ミラノを支配していたヴィスコンティ家の紋章である。
ミラノの商人や貴族はビスコンティ家より紋章が描かれた皿を下賜され、忠誠の証しとして家に飾っていた。
余談だが安倍総理が乗っていたアルファは年代的にアルフェッタという車種と思われる。https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/b/b4/1978_Alfa_Romeo_Alfetta_GTV_%287254572400%29.jpg
実はこの年代のアルファはソ連製鋼板の品質に由来する品質問題を抱えていて評判を低下させた時期である。自動車用鉄板は防錆の為に亜鉛メッキされているのだが共産国ソ連の生産管理のダメさによって亜鉛メッキがちゃんとされておらず錆だらけになってしまう。
なぜソ連製鉄板など使っていたかというとデタントでソ連との交易を増やそうというイタリア国策である。だがこれはイタリアが東寄りだったいう訳ではなく旧枢軸国の独裁国でフランスなどに経済制裁されていたスペインにも工場進出しており単に節操がない。
当時日本の鉄鋼が米国を打ち負かす程の伸長をしており、日本製鋼板を使っていればこんな事にならなかった。アルファに乗っていた安倍氏は卒業後に日本の鉄鋼会社に勤めていたというのが皮肉である。
あと一つ入らないから続く→https://anond.hatelabo.jp/20230613182714
石器を利用して作成
紐を利用した道具で作成
紐を利用した罠で捕まえた鹿の皮で作成
木で作成
炎(煙)で作成
硫黄(箱根産)と硝酸カリ(元コウモリの排泄物)と木炭から作成
滑車を流用して作成
皮で風船状の送風機を作成
猫じゃらしで作成
送風機を使って炉で作成
銅を炉で溶かして作成
珪砂で作成
ヤギの腸で作成
ヤギの腸で作成(チューニングは千空の知識を元に計算して実施)
槍を銀メッキして作成
石炭の燃えカスのコールタールを塩酸で洗ってから酢酸エチル(酒+酢)をかけて作成
パラアセトアミドベンゼンスルホン酸を塩酸で煮て重曹で洗って作成
鉄で作成
動作をギアで均一化した改良版わたあめ機を利用して金の繊維を作成
繊維をこより導線作成
鉄を使ってカセキが作成
水車で作成
木+銅で作成
銅板で作成
水車で作成
竹を編んで作成
皮で作成
血+鉄
シアノ酢酸+酒
麻で作成
布で作成
鏡+塩水
廃液と砂利で作成
題名の通りだが、胸中を整理しないと仕事が手につかないので、初めてこうやって投稿してみることにした。何も考えずだかだかと打っていく。
敬語は省略させてもらう、何故ならひと様を気遣うリソースが今己には無い。
そして「どっちもどっちだろ」や「こういう所が悪い」や「文章から性格の悪さ感じられるわ(笑)」や「自業自得だな」や「クソどうでもいい」など、芽生えたその素直な感想は申し訳ないが嚥下していただけると幸甚である。
手負いのアラフォーを傷つけて良い事は何もない。ただそういった言葉を飲み込むと善行を積んだことにはなりますし、優しいぬるま湯みたいな励ましやお言葉をくださると天国に行けます。
【別れた理由】
些細なすれ違い。もうこれに尽きる。
①問われた事に対して都合が悪い(確認事項含む)とLINEを返してこない、放置
(こちらから数日待った上で再度聞くしんどさ、お分かり頂けるだろうか)
(特殊な仕事なので常に了承、文句を言ったことは無い。労いの言葉もかける)
③何をするにもまず自分の要望優先(こちらの都合を聞かない、考えない事が多い)
④計画性が無い
(任せた旅行先で、ノープラン。気持ちはわかるが飛び込みで宿に泊まりたくない)
などなど。
ちなみにデート時のお店や旅行先のプラン・予約などは、交代で行っていた。
ちなみに「こうしてほしい」という要望は都度伝えていた。
あまり言いすぎると、「俺だって忙しいのに」「もう責めるのやめてよ」と拗ねて怒るのでやんわりと言葉に気を付けていた。
【別れの際について】
残念ながら喧嘩別れのような形にはなったが、自分からはもう二度と連絡はしない。
【好きだったところ】
見た目。なかなか無いぐらいにストライクだった。イケメンだと私は思う。
業界が似通っており、彼が仕事が出来る人なのも分かっていた為、尊敬していた。
高収入。持っているものがセンスがあり素敵だった。お金に余裕があるので心に余裕もあった。
家庭環境もお互い似ていて、気を遣う所が無く有難かった。
【今の気分】
仕事の合間につい考えてしまう。ついと言うか、考える合間に仕事をしている。
何を考えてしまうかと言うと、「あそこでこう言えば良かった」や「やっぱり私が悪いのでは…」や「あ~~~もうあんな人現れないのに…」など。
この後悔、および反省がぐるぐると脳内を回っては、不安感や焦燥感を煽る。色を付けるなら濃いグレー。
しかもどろっとした粘度があるので、掻き分けても掻き分けても終わりが見えない。
しんどい。
辛い。LINEばっかり気にしてしまう。通知切りたい。でも切ったらまたアプリを開いたり閉じたり開いたりしてしまう。
ありがち。本当にありがちすぎるが、自分が経験するとなると、また別だ。
すごいな、世の中の失恋した方々はこんな思いを抱えて生きて、克服して次を見つけているのか…?としみじみしてしまう。
ただ、私はこの年齢だ。それも更に心に重苦しく厚い暗雲を乗せる一要素になっている事は、間違いない。この年齢でこのスペックの男性と別れて次があると思うか?いや無い、といった対話が常になされており、己のこれからの人生を考えて更に心が重くなる。
色恋沙汰において「年齢は関係ない!」という力強い言葉はあるが、それは場合による。
どんな場合かと言うと、年下のイケメンが年上の女性に対して口説く際に使用する場合のみだ。覚えておいてくれて損はない。
話が逸れた。
だけどこうして何も考えずただただ文字にしてアウトプットをしていると、整理出来て有難い。
つまり、今の気分は
①反省と後悔が凄くてしんどくて辛くて嫌だ
②この年齢でこのスペックの男性と別れたらもう次は無い怖さが嫌だ
という二点につきる。
②については、もう真正面から受け止めて「諦める」という選択肢を受け入れるしかないのでは???
どちらもなかなかきつい気がする。
できるものなのか…でもするしかない。この、LINEを気にする苦しさが永遠と続かない事を祈るし、他に気が逸れることも祈りたい。
まだ好きなのかと問われれば、好きなんだろうけれど、もうあの付き合っている間のしんどさを続ける気は無い。
お願いしても真っ向から言っても自分を変えようとしてもどうにもならなかった。致し方ない。
二年か~~。長いのかな?
旅行の時の楽しさや、プレゼントを選んでサプライズで渡してくれた時の事や、仕事がつらかった時にずっと隣で慰めてくれた時の有難さが、ふっと蘇っては苦しくなる。
でもその度に、言われて傷ついた事や、嫌いになったきっかけを上書きするようにして思い出す。
甘くてふわふわのショートケーキに自分でコールタールをぶっかけて台無しにして、それを眺めながら「仕方ない、これが今の自分には正しかった」と己を懸命に説得している気分だ。
例えが長いな。
とりあえず昨日の今日だし、今日は早く帰って美味しいものを食べよう…
残念ながら食欲はある。
なんかここ最近下痢が止まんないんだよね。月曜からだからかれこれ6日目突入か?
ガス抜きする気でミが微量漏れたり、感覚が全くないまま液漏れしてたことにトイレ入って初めて気づいたりしている。6日でパンツ3回汚してるしうち1回は着替えに帰るはめになって遅刻したりしている。
あとなんか出てくるモノが変なニオイする。いつもは快便で「腸の型を取りました!」みたいな堂々たるブツなんだが、最近は軟便の見本みたいなやつか、なんというかナタデココを噛んで吐き出したヤツとガムを噛んで吐き出したヤツをミックスして痰で和えた的なモノのどっちかしか見てない。軟便は快便よりひどい悪臭がするし謎の和え物は逆に全然便ぽくないニオイがする。例えづらいんだが、なんか甘いともさわやかとも言えそうで言えない変な香料みたいな。
そんで、地味に下痢より困ってんのが腹痛。これまでの下痢の腹痛と明らかに異質で、「先日間違えて刃物を食べたので内臓の某所に傷ができています」みたいな痛み方なんだよ。みぞおちからへそにかけてのあたり。
なにが困るってものを食うと沁みて痛いのが困る。うどん食っても痛い、ウィダーインゼリーも痛い、水を飲んでも痛いで参っちゃって、自然1日1食状態になったんだけど昨日とか出勤早々手の震えとか頭がぼーっとするとかなるし。明らか低血糖だったんでカロリーメイト食ったけど、やっぱり沁みるし。
医者行かなきゃダメかなあと思うんだけど、腹痛と下痢くらいで来やがってとか思われんの嫌だし下着汚して云々とか白状したくないけど黙ってていい情報なのかわかんないし、内視鏡だのバリウムだのってなったらイヤじゃん?バリウムとかぜってー沁みるし嫌すぎる。
あと触診っていうの?痛いところ特定しようとしてハラ押す医者いると思うんだけど、最近太っちゃって腹部は割とどこもパンパンなんで今回の腹痛とは無関係にそういう触診の手が腹に食い込むこと自体の痛みが著しかろうと想定されるわけですよ。自分で押してて痛いもん。押してること自体が痛くて、「押してくる手が特に沁みるのはどこか」みたいなのはよくわからん。
そんなこんなでずるずる週末突入したけど腹が痛くてメシがまずいことこの上ないし、ガス抜きするのにもいちいちトイレ行ってやらないとならないし、洗っても洗ってもパンツが足りない乾かないで水道代やばいし、明日とか人と会う約束してんのに外出厳しい状態で本当困る。
この前やっちまったとき履いてた手洗いできないスカート、アレにはダメージなかったのが唯一の救い。
追記
やりたい放題書いててふと「あれこれ叙述トリックみたくなるんじゃね?」って思いついてホクホクしてたのにみんなそんなのそっちのけで病院病院の大合唱かよ。ありがとうございます今日治らなかったら明日診察受けます。
ただ、書き方は叙述トリックだが内容には一切嘘偽りはない。ガス抜きで事故、液漏れ、刃物の誤食疑惑的腹痛、スカートは爆撃を免れた、全て事実である。笑えねーってなんだよ笑えよ。こんだけ茶化し倒したのにまだ足りねーのかよ。はてなーの笑いレベル高すぎだろ。
でもこれそんなに病院案件かなー。だって嘔吐してないんだよ? 出てきたブツは軟便か正体不明ではあるものの、鮮血色でもコールタールでもないんだよ? そして増田を書く余裕があるのだよ?
腹痛で検索すると腹膜炎とか肝臓や膵臓がぶっ壊れた系だとだいたい冷や汗流してうずくまったり転げ回ったりしてるじゃん。いや一時は冷や汗流すくらいの痛みはあったけど、いわゆる普通の下痢の痛みでであって刃物痛自体は流石に冷や汗レベルではなかったのよ。もともと腹痛からの迷走神経反射が起こりやすい体質だし、下痢でなら冷や汗はセーフの範疇かなみたいな。念のため婦人科系の腹痛の情報も漁ったけど下痢って時点でコレジャナイ感あるし。卵巣だのなんだのが炎症起こしてそれが飛び火しているにしては肝心の「卵巣だの何だの」が痛くなさすぎるような気がする。痛さの種類的には寄生虫も考えたが、腹痛前3日くらいまで遡ってもサカナ食べてないし少なくともアニサキスに噛まれたってのはちょっと考えづらい。急性胃腸炎か、最悪トラバの指摘通りちょっと潰瘍くらいだろこれは。腸捻転とか腸閉塞の超軽いのとかさ。癌wwwねーよwwwいや検査もしねーで100パー無いとは言えないが、他にもっと疑うべきなのあるだろwww
あと生理用品な、あれ下着ガード用であって今回の液漏れとかは保守範囲外だから、あくまで応急処置にしか使えないのな。6日で3回の1回目だけみたいな。構造上液漏れ発生箇所から吸収までの過程がノーガードになるから、あれだ、ケツの谷間っつーんですかァ? そこらへんが漏れたアルカリ液で荒れてえらい目見る。トイレットペーパー巻いて挟んどいて頻繁にトイレ行った方がコスパ的にも良かった。
それから、太ったくらいで腹押しても痛くないだろという(おそらく)殿方におかれましては、アザラシをイメージしていただきたい。分厚い皮下脂肪に阻まれて生半なちからではそもそも触診にならず、触診が成立するほど強く押したら普通に筋肉やらなんやらが巻き込まれて痛いという、そういう感じである(当社比)。
あー、それにしても痛い。今日治んねーかなー。出かけづらいの本当きつい。
■その1。
いやー、『ONE~輝く季節へ』を、やっとこオールクリアできたので、記念(?)に、『ばらえてぃたくちくす!』を買ってきました。
「ほう、『鈴がうたう日』番外編か……あ、そういえば、本編、途中で止まったままだよ!」(またか)
……という訳で、今月は『鈴がうたう日』(以下『すずうた』)です。つーか、新作より、目の前にある積みゲーの数々をクリアしないとな……おかげで、歴史の把握が、かなーりおかしいことになってて、頭の中で文脈が混乱しまくってるよ!
さて、前半、平凡な日常描写を積み重ね、後半で非日常的な描写へ一気に持っていく構成、その対比と高揚感から、特定の感情を生み出すという演出手法は、普遍的になりつつある。実際、効果的だけど、最近は、苦痛に感じることもある……。
そして、前半と後半を繋ぐために、ある種の情緒……ファンタジー要素や少女幻想的な描写を使う作品も多い。また、日常の崩壊を匂わせる、詩的な言動や描写を、前半で伏線的に配置しておくパターンもある。
しかし、『すずうた』の場合は、何故か両方とも欠如しているのだ。前半に配置されるのは、少女幻想を前提とした詩的なラブコメ描写ではなく、あくまで少年まんが的なノリで作られたギャグ描写だ。なので、ラブコメという感触は乏しい。むしろ、ノリとしては久世光彦の作るホームドラマだ(『ムー』とか)。
前半で配置されている非日常的な要素を強いて挙げるならば、物語の発端となる、すずの来訪(登場)なのだろうが、それすらも、簡単に日常へ取り込まれていく。そのことが、後半の展開との落差に、違和感を生み出す遠因となっているようだ。
ほとんどの美少女ゲームは、恋愛の予備段階と言える状態からスタートする。犬チックな幼なじみが起こしに来たり、変人な先輩と偶然にぶつかったりするが、それらの出会いには、主人公のモノローグなどで、恋愛の予兆があらかじめ内在する。
ところが、『すずうた』は、「恋人未満、友達以上」どころか、まるっきり友達感覚な描写ばかりが続くので、その予兆が内在しない。そして、恋愛の予兆が排除された状態から、後半、一気にハードな恋愛状態へ流れ込むが、恋愛描写や少女幻想がもたらす酩酊感が全くないので、関係性の変化という事態に対し、全くフィルタがかからないのだ。よって、急性アルコール中毒になったような感覚に陥り、あまりにも不条理な災厄が降りかかったような気分になってしまう。これが、先に述べた違和感の正体だと思う。
さて、その後半に目を向けると、提示されている仕掛けはことごとく、対立する視点が介在し(七海トゥルーにおける紫姉、など)、いわば、理性で言霊の暴走を抑えている格好になっている。なので、前半の軽快さとは一転して、重苦しい展開になっている……という対比はあれど、高揚感は生まれない。従って、プレイヤーもまた、流れに乗り切れないまま、物語は終わる。おまけに、どのラストも正直、爽快とは言い難い。しかし、シナリオの手法としては、これは決して悪くない、と思う。
同じように、イベントで盛り上げるという仕掛けを排除した作品としては、『いちょうの舞う頃』が挙げられる。しかし、『すずうた』の場合は、『いちょう~』ほど明確に排除している訳ではない。むしろ、仕掛け自体は積極的に使用しているのだが、問題は、そのほとんどに意図的な抑制が働いていることだ。早い話が、ラブコメの物語構成要素に対し、再検証が行われているのだ。
ラブコメというシステムは、その発生においては、過去の歴史から断絶しようとする意志によって成立したものだった。実際、袋小路に入っていた物語に対するカウンターとしては機能を果たしたが、システムの発展に伴い、【オブジェクト嗜好】という、形骸化に陥ってしまった。
だから、『すずうた』が目標とする場所に到達するためには、言霊を抑制し、感傷に流されることを避け、登場人物たちを自律的な選択に導いていく必要があったのだろう。
■その2。
【お約束】な停滞からの逸脱=ラブコメの定番パターンからの進化。しかし、それは物語システムを自壊させる行為でもある。その意味で、この問題に最も自覚的だったのは『WhiteAlbum』だったのだが、それ故に、一部のユーザーからは生理的嫌悪にも似た反発に遭った。
物語構成要素の再検証という行為は、作品の質は上げるが、その分、間口を狭くする。ちなみに、某誌によれば、『ア○マゲドン』のプロデューサーが「観客というのは、感動的な音楽さえ流せば満足する豚だ」と言い放ったことで物議を醸したらしいのだが、目標とする対象が多ければ多いほど、低いレベルでの記号化は強まる。水は低きに流れるものでして……。まあ、だからといって、エアロスミスの音楽は正解だとしても、出演女優をフェラチオの上手さだけで決めるのはどうかと思うがなあ……っと、話を戻そう(笑)。
つまり、【恋愛】というファンタジーをめぐる、物語システムとしての【ラブコメ】が直面している問題に対し、停滞からの逸脱を目指した上で、恋愛関係の可能性を描こうとした場合、必然的に、既存のパターンにはない微妙な感情を描いていくしかない。同時に、それは、類型化された方程式を否定していく作業になる。記号のイメージに頼ったテキスト作りは許されない上に、記号によるお約束に慣れた(眼鏡っ娘=内気、とか)ユーザーからは反感を買う……正直、茨の道ではある。
でも、逸脱の手段として、日常においての自律的選択(自力本願)という方向性を追求した作品群の中では、『すずうた』のテキストは、かなりの強度を持っていると思う。
例えば、『ONE~輝く季節へ』の場合は、日常から非日常、そして、日常へという流れを持っているが、『すずうた』の場合、日常から日常へと繋いでいく。しかし、前半で提示される日常は、後半で提示される現実の上に成り立った、虚構に限りなく近い日々なのだ。そして、その断層から、過去の幻影と現在を繋ぐという、もう一つのテーマが浮かび上がってくる。あと、女の子たちの物語への感情移入よりも、日常の脆さを提示されることが優先されているのが、筆者には新鮮だった。まあ、恋愛小説というよりは、教養小説っぽくなった感じもするが……。
それから、感心したのは、父性&母性の扱い方だ。すずシナリオでは、後半、唐突に父親との相克がテーマとして浮かび上がるのだが、過剰な行動には至らない。逆に、蛍トゥルーでは、負の母性との相克がテーマになるが、これまた、過剰な補完行動には至らない。類型的な受容と和解で解決してしまい、結局、依存から逃れられない作品が目立つ中で、『すずうた』の登場人物たちは、周囲の助けを借りながらも、あくまで自律的に運命を選択していく。
他人の犠牲も含めた上での自律的な選択は、『WhiteAlbum』の場合もそうだったが、必ずしも許容できるものではないだろう。しかし、偶然と選択の危うい積み重ねの結果である、平凡な日常が脆いように、全員が幸せに笑っていられる優しい世界もまた、脆さを内包しているのだ。
そして、わずかに残った非日常的な要素(すず)も、全てを無に帰すほどの力を持っている訳ではなく、奇跡=解決にならない。だから、コールタールのようにまとわりつく現実から救われることもないし、すずの存在もまた、過去の記憶として、日常的に失われていくものの一つとして、現実に組み込まれていく。
だからこそ、むしろ、哀惜という感情が静かに流れ込んでくるのだけど、美少女ゲームとしてのカタルシスは欠いているのかも知れない。
しかし、あくまで自律的な行動によって、過去の欠損を補填していこうとする、ささやかな意志の方が、ゲームを終了し、物語がプレイヤーの現実に取り込まれた際に、有効に機能するのではないだろうか?
過去の日常と現実の日常を再接続する物語に触れることで、個人の物語も再生する……それが、歴史を紡ぐのだと……筆者は思うのだが。
■ちっとも終わらない近況。
仕事がここに来て、がーっと集中してしまい、一日7時間ファミレスに籠もって、モバイルギアのキーボード叩いても、ちっとも終わる気配がないよ……(迷惑)。脈絡不明な仕事ばっかしているので、最近は「本業は編集者」とは言えなくなってきたですよ……。
あ、事務所のホームページに、このコラムのバックナンバー再録を始めました。とりあえず、昨年分はアップ済。つーか、次回で連載一周年なのか。エロゲーのテキスト解釈だけで一年も続けるんじゃないよ、俺。もっとも、結構辛いけど、それなりに面白くなってきたので、もう少し続ける予定です。最初は、もう少し普通(?)のゲームレビューにするつもりだったのに……脱線しすぎ。
http://anond.hatelabo.jp/20140202201656
ブコメ等読みながら、ここは一つ書いておくかという気になった。
フケ症の原因の大半は、脂漏性皮膚炎と言われている。
診断は難しい部類に入る。
脂漏とは皮脂分泌が多い事を指しており、皮脂分泌の旺盛な部位(脂漏部位)に発生する皮膚炎なので、このように呼ばれている。
原因は究明されていないが、第一に好脂性真菌マラセチアが皮脂を分解する際に発生する、遊離脂肪酸(オレイン酸)の刺激によると言われている。
Mincleという受容体がマラセチアの菌体に反応する事もわかっている(結核菌にも反応する防御機構である)。
カビの生育は温暖湿潤な環境が適するが、脂漏性皮膚炎は寒い時期に好発することから、乾燥や皮膚の血流量も関係すると考えられる。
また、ストレスや免疫も影響し、顔面神経麻痺でも起こることから皮脂の淀みも関係があるという説もある。
免疫力アップ、体質改善、運動、食事制限(脂質を避ける)など様々な意見や方法がある中で、最も外部からコントロールしやすい方法が抗真菌薬による治療である。
医薬品では一般名ケトコナゾール(製品名ニゾラール)が用いられる。
抗真菌活性のより高いと考えられる薬剤は他にもあるが、ニゾラールには抗真菌作用の他、抗炎症、抗アンドロゲン(皮脂抑制)効果が認められており、脂漏性皮膚炎の第一選択薬である。
頭皮は毛髪のために薬剤の塗布が難しいため抗真菌シャンプーを使うのが良いが、日本ではケトコナゾールシャンプーが市販されていないため、コラージュ・フルフル(ミコナゾールと相乗効果のあるピロクトンオラミン(オクトピロックス)を配合)を選ぶと良い。
7~8割の人はフケが収まるだろう。
ただ、体質的な病気のために完治は難しいので、維持をする工夫は必要である。
治らない人の中には、コールタールシャンプーを試す人も多いようだ。
前述の通り、ミコナゾールとピロクトンオラミンを配合したシャンプーで、抗真菌シャンプーとして市販している唯一のものである。
「フルフル」は原因菌のMalassezia.furfur(という古い呼び名)からとっている。
(現在では遺伝子レベルで細分され、真の原因菌はマラセチア・レストリクタであろうと言われている。ちなみにアトピーではマラセチア・グロボーサが優位である)
要するに、5~15分程度の「浸け置き洗い」を強く推奨する。
最初は毎日使う。フケが収まったら、再発しない程度の間隔を開けて使う。
隔日 → 週2回 → 週1回…とするのが良い。
抗真菌薬による治療後は再発まで1ヶ月以上持つ事が多いので、月一メンテナンス程度まで持ち込めたら上々だろう。
人によっては一時的な体調不良により惹起された場合もあり、再発しない場合もある。
季節性の人もまた、冬のみ、或いは夏のみのアプローチで済むかもしれない。
商品名ではニゾラール、ジェネリックとしてニナゾン、ケタゾン、ニトラゼンなどがある。
抗真菌、抗炎症、皮脂抑制の三重の効果があるため、第一選択薬とされている。
ネットショップでの輸入頼りだが、コラフルより効果は高い。使用方法は同様である。
臭くて鼻が曲がる事でよく知られているが、ケトコナゾール無効例でも著効を示す事がある。
抗真菌効果もあるが、上記と最も異なる点は角質の再生作用を持つことではないかと思われる。
コールタールが俗にダイオキシン受容体と呼ばれる器官(AhR、芳香族炭化水素受容体)に反応し、角質を作り出すフィラグリン遺伝子を発現させる。
(アトピーではこのフィラグリン遺伝子の発現が低下していると言われている)
よってコールタールシャンプーが効くのは、抗真菌作用と角質再生作用(+フケとなった角質を溶解させる作用)によると考えられる。
世界で初めて人為的に皮膚がんを起こす事に成功した物質として忌避される場合もあるが、
アメリカのメイヨー・クリニックにおいて25年間に渡るゲッケルマン療法(コールタールを一晩塗布後、紫外線照射)の追跡調査の結果、
皮膚がんのリスク向上が認められなかったと結論されている。FDAもまた「治療における」コールタールの発がんリスクは小さいとしている。
亜鉛のピリジン誘導体による抗菌効果のあるシャンプーで、かつてこれを沈殿させずに使える技術は、世界でP&Gと花王のみが持っていた。
しかし、花王は風評被害に負けてこの成分の使用を止めてしまった。過去のシャンプー「メリット」である。
現在は甘草由来の抗炎症成分(ステロイドに似た分子骨格を持つグリチルリチン酸二カリウム)を配合している。
尚、ジンクピリチオンの抗真菌効果の機序は、「細胞内の銅濃度を増加させ、真菌の代謝に必要な鉄と硫酸基の結合を阻害することによる」らしい。
h&sは比較的安価であるため、コラフル離脱期から離脱後のメンテナンスに使うと良い。
無論、これ単体でも効果がある人は多い。
いずれのシャンプーにも共通する事だが、すすぎが不十分だと界面活性剤の残留成分が皮膚を荒らすので気をつけること。
オクトはオクトピロックスを配合したシャンプーで細菌への効果を謳っているが、抗真菌活性もあることは確認されている。
ただし、配合濃度ではマラセチア全菌株に対しては効果が不十分であり、コラフルのように相補的効果を持つ成分を配合しているシャンプーには劣ると思われる。
バルガスリンスはジンクピリチオン、イオウ(殺菌、角質溶解)、オクトピロックスを配合している。
(2014/11/29追記)
オクトで改善したがコラフルで悪化する人、上述のシャンプーがどれも効果がなかったが脱脂力の弱いシャンプーに変えると改善した人など、
シャンプーに対する反応は個人差がある。この文章を以って単純に優劣を決めないよう注意されたい。
これも著効例こそ多いのだが、一ヶ月以内の再発率が7割程度(だったと思う)あり、電撃戦向けである。
必要以上にステロイドを恐れる人が多いので少し書いておきたい。
Strong(強力)というのは、並の強さである。そのすぐ下の強さは、子ども用である。
ステロイドは皮膚も産生している。
ステロイドによる反動は、皮膚が依存症的にステロイドを産生しなくなるためではないか、という医師もいる。
連続使用は2週間程度として、抗真菌薬へ切り替えるなどが望ましい。
炎症が酷い場合には、クリームやローションの基剤自体が刺激になるため、ステロイドしか処方されない場合は多い。
特に炎症が酷い患者の中には、ステロイド+亜鉛華のみで治療が行われた人もいた(2ヶ月ほどで完治、再発はない模様)。
馬油はマラセチアのエサとなり増悪する場合もあるので、人を選ぶ。「栄養のある脂質」には注意を。
オリーブオイルはオレイン酸(遊離脂肪酸)を多く含み、マラセチアを培養するための必須成分として使われる。
セラミドは角質間脂質で保湿に大きく影響する。安いもので十分らしい。セラミドはグリセリンと相乗効果がある。
化粧品カテゴリは宣伝が凄まじく、インターネットの情報の中で最も汚染された分類ではないかと思うので、あまり書きたくないな...。
ミコナゾール、ケトコナゾールは同じイミダゾール系抗真菌薬である。
耐性はできにくいと言われているが交さ耐性があるので、効き目がない場合はブテナフィン、アモロルフィンなど属性の違う薬剤を試してはどうだろうか(医者嫌い向け)。
日経メディカルの「マラセチアには伸ばしやすいクリーム剤をという記事に「適応があっても効果が低い薬」という表があったので追加。
http://i.gyazo.com/e0d911d60bc91cc5355242efcc7994ba.png (←記事はログインが必要なため、別途画像のみ)
シャンプー話をしたついでなので書いておくが、某美容師のシャンプーサイトはあまり信じないように。
「AGAにおけるジンクピリチオンとケトコナゾールの比較」という医学論文中に毛髪の太さと抜け毛数を記録したものがあったので、
科学的に誤りのある記事に対してそのURLをつけて批判的なコメントを投稿したところ、記事ごと削除された上にコメントが承認制になった。
前述の汚染された情報源の一つで、ブコメでも批判派は少数でゲンナリしている。
最後に、私は医学的な素養は皆無なので、文中に誤りがあれば指摘して頂きたい。
以上。
コンサル名義で別法人を使用してSNSの「お小遣い稼ぎしちゃおう」系のコミュニティから集めた若い労働力を【過剰ダンピング】
更に、マッチポンプ系の違法ギリギリ超グレー行為の見本市のような数々の【仕事】
行為自体は実際に星の数程いる弱小クソ広告代理店や出会い系・ペニオク・ギャンブル情報会社達と変わらない。
でも、そいつら同様に日本のネットの影に隠れた商行為ならまだ問題にせんよ。
ドロッドロのコールタールのような行為と行動で金を稼いでいるくせに自分らは真っ白い商売してますっ☆
某地方都市で、
俗に言うデスマーチな職場でSEモドキのようなバイトをする日々が続いて1年ほど経っただろうか
もともとは異なる業種で、
社長の思いつきにより 日本語とローマ字の切り替えもできないような若干名で立ちあがったプロジェクトだった
さて、ノースキルな人間が どうでもいいような人を面接で通してしまったために事態がおかしな方向へ向き始めた。
断っておくが、もっとも社員と言っても、厚生年金など出ないような 弱小中の弱小だ。
僕は若干週末に顔をだす程度で、平日の深夜にコーディングを行う。
”彼”は phpのハッシュあたりで躓いているようで、もちろんDB関連もままにならなず 正直使い物にならない。
(そうたった1言語くらいズブの素人じゃないんだから、3ヶ月でなんとかしてくれ!)
彼は僕のことを毎回毎回。天才と呼んでくれて 非常にイライラする日々が続いた。
そうこうしているうちに、新人が入ってきては辞め、新人が入ってきては辞め、を繰り返していった。
彼を雇った一番の年長も、辞めていった。
”彼”は。
■ 周りが分からないことを良いことに、転職先に出す作品を就業中に作る
■ 彼は、”僕”は普通だ、を切り札に、何もしない
・ 他社の動向調べてよ 無理です
■ 僕は辞めます > そうですか
■ 僕は辞めますよ!? それでもいいんですか > そうですか
(メッセンジャーで。個人的に)
あのさ、君、
君みたいなスキルは中学生でもいるんだし、僕より年上なんだからもっとしっかりしてくれ
もう僕は君を助けられないよ。
■ 本当にあなたはひどい人だ、僕は普通だから、罵倒される覚えもありません!
・・・。
どうぞお好きに、路頭にでも好きに迷ってくれ。
教訓。
つぶれかかってる会社に技術を安売りして変な延命措置はしてはならない。
それはそうある運命なんだ。あなたが安売りをやめたとたん淘汰されることに変わりはない。
僕も大きな勘違いをしていたが
簡単に技術伝達できれば苦労はないよね。
ずっとピンだったから本当に気がつかなかった。
ずっとピンで技術を磨いているそこのあなたに警告しておくけれど
うぬぼれは最大の敵であると同時に、自惚れないといけないところでキチンと自惚れないと(あなたには無理、見果てぬ夢を見てはならぬ、と伝えること)
一緒にコールタールに沈んで行くよ。
起きて半畳寝て一畳、缶詰の如き部屋は暗い。
味気のない味付け鰯に成り果て、夢も希望も無い俺は夢うつつのまま、湿る布団から起き上がるなり、
日曜の朝に延髄蹴りを食らわしたつもりが壁に足を打った。本当に辟易としている。
こんな足の指の痛みにも、慰めにもならない僅かな休日にも。それらに誤魔化される俺にも。うんざりだ。
昼は近所のハンバーガー屋に向かった。
洋風肉挟みパンの類など滅多に食わない俺は、店に足を踏み入れると、爽やかで騒がしい音楽や複雑な注文形式に戸惑った。
暖色の制服に清潔なエプロンを引っ掛けた笑顔の奴さん、開口一番「店内でお召し上がりですか?」言うに事欠いてこれだ。
前言を翻訳すれば(お前みたいなドブ臭い下種がミーのハイセンスな店内で犬食いしてると美的景観を損ねるから
買うもん買ったらさっさとお引取り願いたいのだが、どうだね?)となる。明らかに。
勿論、俺だって人間の端くれ、恥や理性の欠片くらいは残っている。分相応に野良で食うさ。いいえ。
間髪入れず俺は「チーズバーガー」と一言。そこへ奴さん笑いながら、被せるようにして清涼飲料や揚げ芋なんかを勧めてくる。
他人様の食生活に干渉してまで売り上げを伸ばしてえのかくの社畜め、とは口には出さず、
口に合いもしない身の丈に似合いもしない「ポテトとジンジャエール」を追加した。
―――先週の日曜日の事だ。
蛍光ピンクのチョークでドアに大きく書かれた《それ》に度肝を抜かれた。
全く意味が分からない。
ただ、その呪詛めいた断言が、全く根拠の無い為に却って凄まじい説得力を持ち、
トイレットペーパーが彫刻刀となって頭骸骨の内側に透かし浮き彫りされた。
俺のウンコ同然の自意識が、人々の青春や幸福といった光明に晒される度に、
腹の底で波打つコールタール状の胆汁に、火傷のような二十文字を打ち込んだ。―――
本当かどうか、試したくて堪らなかった。
だが、チーズバーガーを手に入れ、いざ実行出来る体勢が整うと、はたと思い止まった。
公衆電話の上からドバトが言った(怖気付いたか馬鹿者よ)いいえ。
そのイケメンとやらには、何の縁も恨みも無い。
通りすがりの該当者に実験の協力を仰ぐ事も出来るが、もし万が一、相手方を死なせてしまったら取り返しが付かない。
俺は殺人者になりたい訳ではない。事の真偽を確かめたいだけだ。
しかし、死を勧めるに値する知人も憎悪する個人も居ないからには、手近で試す事が出来ない。
ここは(古今の開拓的科学者達がしばしばそうしたように)自らを実験体とする他に術は無い。
近隣公園に着き、脚部が太いスプリングになっている青い馬に跨った。
紙袋からチーズバーガーを取り出し、柑橘類の皮を剥く要領で包み紙を開いた。
食欲をそそる匂いカタチ温度のソレを、空中に向けて低く放った。
頭上を見上げながら、空に跳ねっ返るソレ、落下地点に照準を合わせて首を体を傾けた。
息を飲んだ。
目を瞑った。
当たった感触。
どうなったか。
目を開ける。
地面には二つに割れたパンが転がり、チーズのついたハンバーグが砂まみれになっていた。
何より、俺は生きていた。
この結果から、いくつかの可能性が考えられる。
まず「俺が《イケメン》という条件に該当しなかった」か(これは当然の大前提だが)、
あるいは「この《チーズバーガー》とは違う《チーズバーガー》でなければならない」か、
そもそも「《イケメン》は《チーズバーガー》が当たっても死なない」のか、色々と仮説が立てられる。
ただ一つ確実に立証されたのは「俺にチーズバーガーをぶつけても死なない」という事だ。
本当にどうでもいい。一体何をしているんだ。青馬を嗾けて、前後に揺れた。何も進まない、何も起こらない。
非道く悲しくなって、俺は泣いた。
汚れたパンとチーズハンバーグを拾い、雑に整形して紙袋に入れた。
帰り際、生け垣の中からドバトが言った(思い知ったか馬鹿者め)はい。
どんなに有り得ない事だと思っても、誰かに言われても、笑われても、
こうして一つずつ着実に確かめていくしかない、誤魔化しの利かない現実に俺は味を占めた。
塾の帰り道、俺は日も暮れて真っ暗な中を歩いてた。
何か片手でいじりながら立ちこぎしてて、フラフラしてんなー…と思った瞬間。
街路灯に照らされた後輪がパーン!と光りながら跳ね上がった。
え?何?逆ウィリー?と面喰ってたら、自転車横転。
ガッシャーン、と前カゴから荷物散乱。
それでも、困ってる人は助けるのが当たり前、という良い時代。
とりあえず、散乱した荷物をかき集め、「大丈夫ですか?」と駆け寄った。
…オッサンは痙攣してた。
固まる俺の目の前でどす黒い液体がじわーっとアスファルトに広がっていく。
やべぇぇぇぇ!!!と思っていたら、近所のおっちゃんが通りがかった。
大急ぎで、自転車ですっ転んだらこんな事に!と訴え、二人で自転車のオッサンを見る。
ガクッガクッと、なんかもうゾンビ映画みたいに痙攣してる。
どうやら、前輪に片足をおもきり突っ込んで、転倒したらしい。
見事に足がはまっている。すごい変な形に曲がってる。
近所のおっちゃんは救急車を呼び、ペンチで前輪の金具を切って足を開放した。
それから…なぜか家に引っ込んでしまった。
痙攣は治まったが、血だらけのオッサンと、自転車と、道路のど真中に取り残された俺。
街路灯があるとはいえ、車が来たらヤバイ。
俺はその場で自転車のオッサンの番をしていた。
地面に広がったシミは、真っ黒で、血と言うよりコールタールみたいだった。
かき集めた荷物を見たら、参考書。オッサンと思ってたら、大学生か浪人生だったらしい。
そして、自転車の向こう側に、小さな物体が落ちているのに気がついた。
うまい棒。
どうやら、うまい棒食いながら自転車を漕いでいたら勢いあまって前輪に片足を突っ込んで頭ざっくり切った…という事らしい。
ああ、これで死んじまったら、どうすんだろう。
車が通らないか注意しながらそう思いを巡らせていたその時だった。
あまりにも突然だった。
「あー…」
兄さんは肩をゴキゴキさせ、一歩進んでガクっとつんのめった。足は変な方向を向いたままだった。
「あれー…?あー…」
血だらけの兄さんは、自転車を起こした。前輪は曲がり、おっちゃんが切った金具が変な音をたてた。
もう、ゾンビ映画そのままに、血だらけの兄さんはガックンガックンしながら、自転車を押して歩きだした。
そこでようやく俺は我に返った。
「!?ちょ、今、今救急車来るから!待って!待って!」
兄さんが血だらけの顔で俺を見た。
「…あー…だいじょーぶ…だから、はい」
「ダメだって!血、出てるから、ダメだって!足だって、変だろ!?」
「…ああ…だいじょーぶ…」
「全然大丈夫じゃねえから!!!」
血だらけゾンビ兄ちゃんと、俺の攻防は救急車がたどり着くまで延々続いた。
今でもうまい棒見るたび、ふっと思い出す。