はてなキーワード: 早期退職とは
当時、産業部ってところに配属されてて、なんとなく妙に嫌われてるデスク(肩書は次長)がいた。
東大出を鼻にかけてて、なにかと上から目線で。でも上にはヘイコラしてて。
デスクってのは紙面の責任者で、日替わりでいろんなデスクがその日の紙面を仕上げるんだけど、この人が担当の日はみんな“ハズレ”って空気が流れてた。
当時も、あの会社は東大出ってわりと少なくて、しかも産業部にはさらに少なかった。圧倒的に多かったのは早稲田で、次が慶応かな?
で、そのデスク、やがて支局長にとばされたあと、早々に子会社に出されてた。部長から局次長とかラインにのることもなく、論説委員とか編集委員とかの専門職になるでもなく。
たしか子会社で自動車部長とかやってたはず。新聞社は取材のために社用車やハイヤーを結構使うので、その管理する部署。別に東大出の元新聞記者でなくてもできる仕事で、管理部門出身の定年間際の人とかがついてたりする役職。
やがて“社会人入試で大学院入ったらしい”という噂が流れてきて、早期退職していった。
あの人のことなんて久しく忘れていたんだけれど、昨日ネットで久しぶりにあの人の声をきいた。
口調は、あの頃のままだった。
兵庫県内西部にある太子町が揺れている。13日投開票の町長選で、不信任決議を受けて失職した前町長との一騎打ちを制した元町教育長が初当選を果たしたが、町政の混乱は収まるのか。
元町教育長の沖汐守彦氏(65)が、前町長の服部千秋氏(63)に約3700票の大差をつけて勝利した。当選後、沖汐氏は議会や職員と意思疎通を図ることを強調。「公正公平な行政運営をしたい」と述べ、服部氏との違いを鮮明にした。
町長選に至った太子町では何が起きていたのか。背景には、2016年に初当選した服部氏が議会と衝突を繰り返していたことがある。
服部氏は中学校卒業までの医療費無償化を実現するなどの手腕が評価される一方で、職員を怒鳴り続けたとする「パワーハラスメント疑惑」を問題視されたことがある。就任直後、町長選の対立候補を「政策的に大きな違いはなく、行政運営の知識もある」として副町長にする人事を提案し、議会で不同意に。22年9月にも「セクハラ疑惑」で辞任した別の教育長の後任人事案が不同意になった。町立学校特別教室のエアコン設置予算を巡り、町教育委員会が「協議なく(服部氏が独断で)予算カットした」と指摘し、修正されたこともある。
議会は一連の混乱を解消すべく、服部氏に対して町政立て直しの要望書などを提出してきた。だが改善には至らず、9月に不信任決議を可決した。
議会側は、確執が続いたのは服部氏のコミュニケーション不足から生じたとみる。ある町議は「議員の質問に的確に答えることは少ない。全く違う話を出すこともあり、議論がかみ合わない」と打ち明ける。服部氏は「丁寧に説明しようと思うから長くなる。正確に伝えようと努めている」と反論する。
さらに17~21年度で町職員約200人のうち、49人が早期退職したことを指摘。「うまく物事が運ばないと職員に責任転嫁する態度がある」と分析し、士気の低下を懸念する。服部氏は「転職や介護など理由はさまざまで、私が原因ではない」と否定する。
一連の騒動の渦中にいたのが、新たに町政を託されることになった沖汐氏だ。19年に服部氏に任命されて教育長に就いたが、エアコン設置に絡む予算問題に反発し、任期満了で退いた経緯がある。
兵庫県ホンマええかげんにせえよ
広告代理店を早期退職したキョウコは、今にも倒れそうなボロアパート「れんげ荘」に住んでいる。生活費は月10万円と決めて倹しく暮らすキョウコの楽しみは、猫のぶっちゃんに逢う事くらいだったが、ぶっちゃんことアンディは飼い主の家から出して貰えなくなってしまう。
キョウコはあまり変化のない日常を送っているが、れんげ荘の若者達は人生にもまれて忙しそうにしている。コナツさんは事実婚相手の男性の連れ子の育児、チユキさんは田舎に住んでいる彼氏の所とれんげ荘を往復しつつ、他人に貸している分譲マンションのトラブル解決に追われていた。
そんな若者達に深入りし過ぎないよう愚痴の聞き役になっていたキョウコのもとに、実家から母の死が報じられ……。
若い人達のすることに上から目線でアドバイスや批判をしたい欲と内心で静かに闘うキョウコ。その心情が、今にもアウトな方へ傾きそうなギリギリのラインに立っている感じで、ちょっとハラハラした。心の裡だって理想と現実はかなり違うもんなあ。
一時流行った丁寧な暮らし系統だが、そういうのは結局豊かさの産物であり、現実の日本社会ではもはやリアリティーを喪っているように思う。だが、本作では相変わらずキョウコは節約を頑張れば働かなくても生きていけるという設定のままだ。
ところが、彼女が実家に戻れない最大の理由だった母親(他人にとってはいい人だがキョウコにだけは害悪って感じの毒親)が死亡したので、キョウコにはれんげ荘を出て兄夫婦とシェアハウスするように同居するという、新しい道が示される。だが、キョウコは全然乗り気ではない。そりゃ長年一人で暮らしてきた人が、いきなり独居の自由気ままさを手離すことはできないよね。
クマガイさんの生き方や考え方がカッコいいのだが、先のことは知らないなんて、キョウコよりもずっと年長者(敢えて言えば老い先短いともいう)だから言えること。確かに、人生を悩まなくてもいい事に悩んで浪費したら勿体無いとは思うけど。
他人には後ろ指を差されるかもしれないが理想的なキョウコの暮らしは、ずっと手放しで幸せとだけ言えるものではなくて、いつも後悔と不安がついてまわる。
作中の時間の流れがリアルタイムよりもだいぶ遅いのか、本作は2021年に出版されたのにコロナのコの字もない。現実世界はこの数年は酷い事続きだから、現在よりも少し昔を生きているらしいキョウコがいっそ羨ましいくらいだ。もし作中の時間が2022年に追い付いたとしたら、キョウコの心境はどう変わるのだろう。「先のことは知らない」という言葉の受け止め方は、どう変わるだろうか。私は先のことが知れない事に恐怖しかないけど。
ラストでぶっちゃんと再会して急に元気になり小躍りするキョウコ。やっぱあれだ……推しは世界を救う的な……。何があっても推しが元気でいてくれさえすれば生きれるってことか。
前に今読んでるとこって書いたけど、やっと読み終わった。半月以上かかってしまった。(他に色々読んでたのがいけなかっただけだが)
舞台は古代中国のような世界で、神の住む天界、人の住む下界、そして鬼の住む鬼界がある。
主人公の謝憐(シェ・リェン)はかつて大国だった仙楽国の王太子。彼は類い希なる才能を持ち、17歳の若さで天界に飛昇し神官(現代日本で言うところの神)となった。
だが、彼は自分のやらかしによって天界を二度も追放されてしまい、下界でガラクタ集めなどをして糊口をしのぐ暮らしにみをやつすことになった。
最初の飛昇から約八百年後、謝憐は三度目の飛昇を遂げ神官に返り咲くものの、飛昇した際の衝撃で他の神官達の住居などを壊してしまい、多額の負債を作ってしまった。
そこで謝憐はまた下界に降りて、人助けをしたり自分を奉る廟を作り信者を増やしたりなどして功徳を積むことで弁済をする事にしたが……。
読み終えるまでに半月もかけてしまった私が言うのもなんだが、かなりページターナーな作品。
ただの人間が修行をしたり功績をたてたりする事によって神となり、信者を増やして功徳を稼ぐことによってより強い法力を得るという設定が、ゲームっぽくも俗っぽくもあって面白いけど、中国のWeb小説ではあるあるな設定だったりするのか、それくらい解ってるよね? と言わんばかりにストーリーはサクサク進んでいく。でも文章が平易なので設定に振り回されて訳がわからなくなるなんてことはない。
同作者の『魔道祖師』もそうだったが、個々人の心情や集団心理の描写が巧み。謝憐の、お人好しなんだけどいつの間にか味方が誰もいなくなるのもやむを得ないような性格……簡潔に言えば空気を読めない独善的でアイタタタな性格とか、権力者のワガママに振り回される下々の人々の様子とか。
巨陽将軍(ジューヤン将軍。日本語にすると巨根将軍)の名付けエピソードなんかかなり風刺が利いていて、えぇ……意外と中国、表現の自由あるじゃん……(発禁になりませんように)……と思った。
ストーリーが面白いけどBL作品なので当たり前のようにボーイズがラブする。本作は『魔道祖師』のときみたいに男性同性愛の事を「ホモ」の意の古語で呼んで露骨に差別することもない(1巻時点では)。
メインカプの三郎(サンラン。攻め)と謝憐(受け)は前半くらいでもう出逢い、すぐに打ち解けて仲良く暮らしたり一緒に事件を解決しに行ったりする。三郎はなぜか謝憐に対してとても親切で優しく、謝憐は訳もなく親切にされることに戸惑いながらも、根っからお人好しのため受け入れる。
ところが、謝憐と普通の人間達以外の誰もが三郎のヤバすぎる正体を知っていて、でも三郎を怒らせたら事なので、誰も口を挟まない。謝憐と三郎が人目も憚らずに二人の世界に浸っているのを、第三者がドン引きで見てみぬふりを貫く様が滑稽で面白い。
本作ではまだ謝憐や三郎の来歴に語られていない部分が多く、楽しそうに交流しているだけなので萌え萌えでいいけど、きっとそのうち超弩級の不幸展開ややり過ぎて引くエロ展開が来るんだろうな……。
終盤の鬼市に潜入する話が好き。な、なんか鬼市の風景にデジャ・ビュが……『幽遊白書』と『ハリーポッターシリーズ』と『昭和元禄落語心中』と『千と千尋の神隠し』を足して4で割ったような雰囲気。厨二心に刺さる。
丁半賭博であからさまに謝憐が贔屓されるシーンの糖度が高くてほっこりした。
まぁ本当はアラサー前後でも完全に妄想でも好きにしていいぞ。現実は下記だから
大手から飛び出しても飛び出さなくても元から残れるのなんてごく僅かやし
・終身雇用を提供している会社は昭和からして少ない。昭和に夢見過ぎ (そもそもバブルの時代にパートも非正規もいる)
・鉄道電気ガスのインフラですら勤続年数平均は24年を下回るところが殆ど
・社内で成功をおさめず、いい感じの部署に潜り込む事にも失敗した場合、ある程度の年齢に達したら、出向>転籍が待っている。最悪の場合は早期退職してどうぞの圧を掛ける
公務員が大正義だが公務員の人間関係に苦労しない人は日本の殆どの組織の人間関係余裕だぞ
民間企業よりは離職しないとはいえメンタルぶっ壊して死ぬよりはマシの精神でガソリンスタンドで働き出す人がいる程度にはハード
NHKの近くで一度すれ違ったことがあるけど、感じのいい人だったよ
やっぱり第一印象がいい人間はすばらしい人間であることが多いな
1986年、東京大学教育学部を卒業し、アナウンサーとしてNHK入局。
「首都圏ニュース845」「生活ほっとモーニング」などを担当し、夕方のローカルニュース番組や生活情報番組に多く出演。
名古屋局時代には登山家の田部井淳子氏と夏の北アルプスを縦走する模様を描いた紀行番組が評判を呼ぶ。
最初に赴任した高松局では、若いアナウンサーが地元ボランティア協会の祭りの司会をすることが恒例だったことから、福祉との関わりが始まる。
東京局時代に自閉症の男性公務員のドキュメンタリーを制作したところ、その番組が反響を呼び福祉関係の人脈が拡大。
結局のところ、正社員制度(まあ契約社員とか派遣も含むんだろうけど)って、社会保障の一端なのよね
余裕のある会社は使えないじじいを山ほど飼ってるし(大量早期退職ニュースが飛び交ったりもするけど
業務毎で考えたら赤字になってる人ってたくさんいるだろうし、万年赤字社員も沢山いるだろう
それをできる人が不満を抱えながらもサポートするから失業者もそこまで出ないし、病む人も少ない(中途半端にできる人のほうが病みがちなくらい
こっちの増田も完全歩合制みたいなの考えたりもしてたけど、結局それやりだしたら無能が弾きだされるし、
効率最優先になって、どんどんいらない仕事が減っていく(失業者だらけになる
27歳になった私へ。
2社目の早期退職。もうまともな一般企業への就職は難しいでしょう。
そこそこの難関高校からまあまあな難関大学に入って、資格も取って、
一般企業に内定をもらって、まあ周りからは表向き普通の人生に見えたのではないかと思います。
虐待されてても、毒親に苦しめられてても、自律神経失調症になっても、統合失調症になっても、
未成年の頃に性被害にあってても、発達障害と診断されても、不登校でも、自殺未遂2回して入院しても、
一社目をパニック障害でやめてても、そんなこと周りからは分からないしね。
幸いなことに、中学でも高校でも大学でも少数ではあるが友人はいた。
けれど、統合失調症と発達障害とこれまでのトラウマもろもろは大きすぎた。
もうまともに頭が働いている気がしないし、何も考えられる気がしない。
常に頭にもやがかかっていて、誰に何を言われても何も頭に入ってこない。
バランスを取りたいよな。
「働かざる者食うべからず」とまで言うと頑張って早期退職した奴らがブーブー言うだろうけど、親の金相続しただけの七光りが金ばらまいてちっちゃいギャング団みたいなの作るのは流石にいい加減やめさせたい。
「富めるもの、貧しいものから奪うべからず」ぐらいの所を目指していけたらと思う。
アベがやってきたクソムーブも結局はそういうものだったわけだしな。
今の時代は財産がある人間の不正は軽くなる傾向にあるけど(現代の法律をハックした優秀な弁護士を雇ったりほとんど買収と言えるような行為を各方面にしたり権力で睨みを利かしたりで)、逆に財産があるほど不正をしたときの罪が重くなるようにしたらどうだろうか。
これをすると結果的に財産のある人間は不正がバレないようにより今まで以上に必死になるというデメリットは出るけど、そこで必死になるほどに無理が出て明るみに出やすくはなると思うんだよな。
今までは100万円握らせれば口を閉ざしていた相手が1000万円渡せと言ってきて断ったらバラされたり、今までは精神的に追い詰めるだけだった状況でビビって殺人に手を染めた結果警察が本格的に動いたり。
電通は2020年に、大規模な早期退職を実施しました。この時に応募したのはおよそ230人。このオフィスはその230人が自由に利用できる場所になっているのです。
退職者を支援するのは電通の子会社「ニューホライズン コレクティブ」。同社の山口裕二代表は「退職した人たちが個人事業主となって活動する。そうした人たち全員と業務委託契約を結び、退職した社員たちの新しいことへのチャレンジを企業が中期的に支援していく」と話します。
電通を早期退職した230人は、それぞれ個人事業主などとして独立。独立後、電通の子会社「ニューホライズン コレクティブ」と10年間の業務委託契約を結ぶことで、電通に勤め続けた場合の収入のおよそ半分が保障される仕組みです。
電通、9割が「満足」の早期退職とは? 収入の半分を10年保障で後押し【WBS】(テレ東BIZ) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/093aed7994965e9c3e4c21e05ef8f34fd8a4c2e1
新入社員のみんなも、バブル世代の役員、上司、先輩の話は、「この人たちはパナソニックがひとり4000万円払ってでも、富士通が650億円損失に計上してでも、電通が5年分の年収を保証してでも、辞めて欲しい人たちなんだ」と思って聞き流すのがいいと思うよ。
ホリエモンやDaiGoやヤベーベンチャー社長や内臓ブッ壊してる営業マンを見てその感想にならないし
ブクマカよりも増田のみやってる増田の方が単純にソーシャルランクが上
A夫さんとの面談の日はすぐやってきた。先日と同じ面談室だった。
こちらは予定どおりの布陣で、A夫さん側は2人。今回は上司と一緒だった。「一緒に来てほしい」と上司に頼んだという。
あの時と同じく、だらしない恰好だったが、上司の指導によるものか、前回よりは綺麗だった。ネクタイはまっすぐで、謎のシミもない。
「A夫さんですね。今年から人事~~として採用されました××と申します。前回、あの端にあるソファに座っていた者です……いきなりで申し訳ありません。A夫さん、今日はどうして呼ばれたかわかりますか?」
「そうです」
※方言を標準語に直したうえで、特定のおそれのある箇所を編集している。以下、職員の会話はすべて同じ処置を行う。
会話のクッションを何度か挟んだ後、私はついに言った。
以下、主要なやり取りを抜粋する。
「単刀直入ですが、A夫さんには退職の道を選んでいただきたいと考えています」
「……ん?」
「いや、いや、それできないでしょう!」
「市としての決定です」
「労働組合は?」
「組合は関係ありません。組合に入っていようがいまいが、処分内容が変わることはありません。今回、あなたは万引き、窃盗という罪を犯しました。それだけでなく、過去に社会人としてよろしくない行為、仲間から尊敬されえない行為を繰り返している。改善の見込みもない」
私は、A4用紙にプリントされた罪状を読み上げていった。その数は20件以上にもなる。
どうしてこんなものがあるかといえば、人事課のデータベースに、職員のさまざまな問題行為が毎年追加されているからだ。三十年以上前の忌避行為であっても筒抜けというわけだ。
A夫さんは硬直していた。最初よりもはるかに緊張感に満ちている。睨むようにこちらを見つめながら、両手の指を組んでさするような手つきだった。
彼の上司は、何も言わずに片目でガラス卓の鏡面を見ていた。部下を庇う様子はない。
「なんとかなりませんか」
「なりません。しかし、総務部長とも話し合った結果、A夫さんが自ら退職願を出すのであれば、懲戒免職にはしません。通常どおりの退職となり、退職手当も満額出ます。これまで40年近くもK市のために働いてこられたんですから、この程度の寛大な措置(※諭旨免職)はあってしかるべきかと。そのうえ、今回は早期退職制度の利用を認めるので、割増退職金もつきます」
「わかりました。では、こちらがA夫さんが今回の処分に不服である場合の申し出のやり方を書いた資料になります。受け取ってください。それで、A夫さんがどうしても納得いかなければ」
「……はい」
「K市は妥協しないので、後は裁判しかありません。判決でA夫さんの主張が認められた場合は、K市に残ることになりますが、今の部署は相応しくないと判断されるため、異動を覚悟してください。今のところは、〇〇課か〇〇センター(※一般的な公務員にとって辛い労働をする部署。不要と判断した職員を、サイコパスと思しき管理監督者の元で働かせる。その管理監督者というのも、K市にとって不要な人材と判断されたため、同じく問題職員を監視するポストに就いている。いわゆる蟲毒)を予定しています」
「A夫さん。あなたは罪を犯しました。信用失墜行為です。全体の奉仕者としてふさわしくありません。繰り返しますが、本来の処分は懲戒免職です。しかし、法をそのまま適用すべきでない場面だとも判断されることから、これまでのA夫さんの功績を考慮して依願退職を認めるものです」
A夫さんは、不服申し立てに関する資料を受け取ると、そそくさと出て行った。彼の上司がその後に続く。
それからの1か月は、あっけないほど順調に進んだ。
まず、労働組合の執行委員長や書記長ほか数名が怒鳴り込んできた。彼らのスタンスはわかっている。怒鳴り声に2、3分も耐えていると、あちらも私達が本気であることがわかったのか、冷静になった。
「組合としては、A夫さんは必要な職員だというご認識ですか?」
「組合員としてA夫は仲間だと思っている」
「知ってのとおり、A夫さんは信用失墜行為を犯しています。K市としては、彼のような職員はいりません。A夫さんが、自らの意思で早期退職を選ぶのであれば問題ないですね」
「当局がA夫を脅迫しているなら話は別である。もしそうなら、仲間として守らせてもらう」
「そうでないならいいんですね?」
「当局は~」(以下略。何かあっても組合に責任はないことの確認をしていた)
さて、労働組合の本質は政治運動にある。K市の組合もそうだった。加入者の毎月の給料から約3パーセントを徴収し、その何割かを左派政党に納める。そして、プッシュした議員に労働者寄りの政策を実現してもらうのだ。
職員労働組合――職員同士の互助会であり、組合員を不当な権力から守るという本来的な意味での組合活動は、それに比べると優先順位が低い。口には出さないが、彼らはそう思っている節がある。この事件の後で、団体交渉を何度も経験した私はそう直感した。
A夫さんは、別に組合にいてもいなくてもいい。組合費が入らなくなるのは惜しいが、当局(※労働組合は経営者側をそう呼ぶ)に対して、「A夫さんをなんとかしてほしい」と交渉するまでの価値はない。とはいえ、組合員のために戦った、働いたという実績はほしいので、こうして形だけの食い下がりを続け、ほどよいところで悔しそうに退散する。それが私が見た、一市町村の労働組合の姿だ。
これ以降、私は計15人の問題職員に退職勧告を行い、そのうち13人が実際に退職した(残り1人はK市を訴えた。もう1人は更生の余地が認められたので勧告を撤回)のだが、労働組合が最後まで食い下がって助けた職員の数はゼロだ。本気で当局(私たち)を動かそうと行動に出た回数もゼロ。こうして辞めたうちの1人は、組合の元役職持ちだった。
彼らは、口酸っぱく、「当局、当局!」と騒ぎ立てるだけだ。本気で争うつもりなどない。ただ組合員に、「当局は許しがたい行いをしている」と知らせるにすぎない。
交渉のテーブルの上で、彼らはよく主張していた。「仲間をクビにするとはどういうことか」「同じ職員として恥ずかしいと思わないのか」「〇〇さんは十分市に貢献してきたはずである」と。しかし、同じ交渉の最中に、「職員組合としては、免職処分の取り消しと引き換えに、このようなことできる~」などといったバーターの提示や、「取り消さないなら現業ストライキを行うことを辞さないが~」(※公務員は労働三権の一部しか認められないが、現業職員に限ってはもう少し広く(+団体交渉権と協約締結権)認められている。なお、現業職員であってもストライキは認められないが、一部の地方自治体では事実上のストが行われることがあるという)といった、交渉者としての態度が出てくることはなかった。
彼らは、組合の利益が薄いと見るやいなや、交渉と見せかけた陳情だったり、見かけ倒しの規範論を繰り返すばかりだった。これは、まったく個人的な感情になるが――それにしても気持ちの悪い連中だった。偽善と嘘ばかりを繰り返している。ああいう男らしくない連中には虫唾が走る。
結局、A夫さんは、年度末での退職を選んだ。
何のことはない。あと数年で定年退職だったので、裁判で争うよりも、あと1年未満でいいので今の職場でゆっくりやりたいと考えたのだろう。正しい判断だと思う。
勝てるかどうかもわからない裁判を抱えて、勝ったとしても地獄のような部署で働くことになるよりは、早期退職を選んだ方が本人にとっていい。
今回の結果を受けて、副市長が激怒した。私は電話で副市長室に呼び出され、ほかの総務人事関係の幹部職員と一緒に説教を受けた。
上述のとおり、市長から退職勧告を行うことについての了解は取っていた。以後、A夫さんが退職を決めた後で正式に市長の了解を取り、文書での稟議を回していた最中の出来事だ。意思決定者の合意が先で、文書での伺いは最後。民間企業でも一般的なやり方である。
誤算の一つは、市長や他の幹部が副市長に一声かけていなかったこと、もう一つは副市長が同意しなかったことだ。主には、私がK市での仕事に慣れていなかったせいである。
・なぜ早まったことをしたのか?
・身分保障という慣行を破ってはならない。先人が決めて守ってきた大事なルールである。
といった意見をぶつけられた。副市長とA夫さんが同じ年に入庁した同期という事情もあっただろう。ちなみに人事課長も同期だ。
ほかの幹部は、申し訳なさそうにしていた。私は堂々たる姿勢で、「K市にとって不要な職員だと判断しました。罪を犯したのに反省の色もなく、最初の面談ではヘラヘラと笑っていました……切るべきかと。市長もやってみろ、と言っていました」と答えた。
これらの台詞は、当時のメモを見返しながら書いている。そこまで間違ったものではないはずだ。私は確かに、副市長に対して上記のような返答をしている。
こういう時に大事なのが『自信』だ。自らの想い、行動への信仰と言い換えてもいい――下の人間に好き放題やられた副市長からすると、自信なさげだと「悪意でやった」と思われかねない。越権行為であるからこそ、組織にとって正しいことをしたのだとアピールする必要があった。
「目的はわからなくはない。理解はする。だが、こういったことをする場合は、私に事前協議するように。私を飛ばして市長のところに行くな。今後相談しなかった場合は、決裁の判を押すつもりはない」
それが副市長のメッセージだった。その後、幾人もの問題職員が諭旨免職によりK市を辞めることになった。副市長のところには事前協議に行ったが、判を押してくれたのは2人分だけ、A夫など比較にならないほどの悪に限って決裁の判を押してくれた。
『よくない人間を辞めさせることに利があるのはわかる。しかし、行政の世界はそういうものではない。不合理に見えても、ここの大事なルールだ。みんなにダメだと思われている奴でも辞めさせるな。それが本当にダメな奴、組織にとっての癌だと、人間の目でいったいどうしてわかるというんだ?』
これは、私が要約した副市長の主張だ。
一応言っておくが、副市長の考えは正しい。ただ、私や市長の考えと合わなかっただけだ。公務員の身分保障は、行政行為を円滑に回すための全世界共通ルールである。実際、公務員に身分保障がなければ、社会制度をまともに維持できないことには私も同意する。
例えば、税務系部署にいる職員は、自らの裁量で税務情報システムにログインし、市民の課税情報を書き換えることができる。K市くらいの住民規模だと、上司もいちいち課税情報の変更をチェックできない。彼ら彼女らは、やろうと思えば不正ができる。
もし彼らの身分が保障されていない(生活できないレベルの給与水準、簡単にクビを切られる環境、権力者に脅迫されても守ってくれる存在がいない)場合、何が起こるのかを想像していただければ、副市長の言うことに理があり、私があくまで慣習への一挑戦者にすぎないことを理解いただけると思う。
>貧乏な人が安いスーツ着てるのは仕方ないと思うしそもそも会社がスーツ支給してあげてほしいと思うけど、豊かな人が安いスーツ着てると普通に警戒してしまう。こだわりのない人は自他ともに生活を疎かにするし平気でひどい言動をするから。
それは無いです
ドケチな可能性はあるが元増田は貧乏なんだからちょうどいいじゃない
自分はいわゆるゆとり世代。2013年度新卒。希望通りでは無かったが、特段苦労する事もなくトントン拍子で中堅の会社に就職した。周りをみても、就職活動の苦労は、第一希望の業界や会社に入社することは出来ないがどこで折り合いをつけるかだった。無い内定の友人達は、どうしても希望の職業に就きたいか、モラトリアムを延長したいかと言った感じ。
モラトリアムを謳歌した友人達も、自分で何か始める、または数年遅れですんなりと就職。
一方、自分の親はバブル世代で、自分が逆立ちしても入れない企業たちから囲い込みされてその中の一社に入社したらしい。親の就活話しを聞くと、羨ましくて自分達は苦労したものだと思っていた。
ちなみに母親は専業主婦だったが、新卒時に超大手企業に勤めていたため、今でもその経験を買われ再就職は用意だったらしい。
親族の構成もバブル世代とゆとり・さとり時代で構成されている。
会社に入ってからは、いわゆる氷河期世代の人達もいたが、自分達や親世代と同じようだと思っていた。たまに飲み会で当時の就活苦労話等も聞いたがイマイチよくわからなかったし、今思えば、彼らは氷河期でも勝ち組の人達だったんだなと思う。
しばらくして、違う事を経験してみたくなり退職。職業訓練校に通う事になった。
訓練校では生産管理を学んでいた。クラスメイトの構成は、バブル世代3割、ゆとり世代3割、残りは氷河期世代だった。バブル世代の面々は、リストラにあった人もいたが、子育てが終わり早期退職し、今後はゆっくりしたい人や現場から管理職へキャリアアップしたい人達だった。一方のゆとり世代は、自分のように違う事を経験したくなった人、モラトリアムを味わいたくなった人、結婚を機に退職した人、フリーターから正社員を目指す人々だった。
自己紹介で今までの経歴を話すのだが、もちろんゆとり世代は学生に毛が生えた内容だった。
驚いたのは氷河期世代で、華やかな経験を持つ人達もいたが、就職に失敗しその後派遣を転々としているとか、40代過ぎてバイトの面接も受からないだとか、就職を諦め今まで資格取得の勉強をしてたが年齢的に諦めたとか、ブラック企業を超える漆黒企業で長年勤め身体を壊したとかだった。
今まで、正直、氷河期とか言ってるけど結局は自己責任じゃないか?と思ってたが、こうも世代が偏ると明らかに不平等さが際立っていた。
氷河期世代の人達は愚痴っぽく、ゆとり世代の呑気さや、バブル世代の経歴について、よく愚痴を吐いていた。気の毒だとは思ったが、話を聞くのは正直辛かったし、氷河期世代で無くてよかったと思った。
訓練校生の就職活動は、ゆとり世代は若さを買われ、バブル世代は経験を買われトントン拍子に進んでいった。
氷河期世代は、漆黒企業経験者や技術職以外は難航していたように思う。若くも無く、経験や技能を持たないものは選ばれないのか。
見ていて辛くなったが、どうする事も出来なかった。