はてなキーワード: 寄せの手筋とは
頭の良い人と悪い人の思考パターンの大きな違いは、「自分で考えるかどうか」です。
多くの人が誤解していますが、
頭の悪い人ほど多くのことを自分で考えたがります。そして、既に最適な手法や理論が確立された分野で、既製品の劣化コピーを再生産します。彼らは既存の知識を学ばないので、いつまで立っても基礎が身に付きません。しかも、基礎が身に付いていないのに、彼らは搦手や変化球を好みます。
一方、頭の良い人ほど自分で考えません。既に確立された手法や理論が無いかを調べ、それを徹底的に学び、応用しようとします。そして、本当に考えるべきところにのみ、思考のリソースを割きます。こうして、彼らは先人の叡智を自身の中で「常識化」していき、ますます高度なことができるようになります。
「下手な考え休むに似たり」ということわざがありますが、頭の悪い人の思考パターンはこの「下手な考え」に他なりません。将棋の初心者が「一手目の最善手」を考察しているようなものです。それよりも既存の定跡や手筋を学ぶ方が圧倒的に有効です。
なぜ、凡庸な人が"自分で考え"たがるのかと言えば、そちらの方が楽だからです。「自分で考える」というのは、要するにほとんど何も考えていないということです。初期位置から数手動かして将棋盤を見つめていたところで、矢倉も角換わりも出てきません。
一方、自分で考えないことは非常に大変です。当然、新たに覚えなければいけないことがたくさん出てきます。また、自分の勘違いや固定観念を正しながら学ばなければいけません。たとえば、将棋で駒損をしない方がいいというのは正しいですが、詰将棋や寄せの手筋では駒損をする手順がたくさんでてきます。
頭の良い人は、新たな事実や発見に合わせて、自身の思い込みや考え方を修正することができます。一方、頭の悪い人は、それらを見ないふりをしたり、無理やり自分の考えに当てはめて、分かったような気になります。