はてなキーワード: 乗客とは
このまえの日曜に、たまたま岡田斗司夫が前澤社長について語ってる動画をみた。
岡田の見解では、冷静に見ると前澤社長は剛力にそれほど金を使ってないとか。
プライベートジェットで海外に連れて行くって言っても、自分が行くついでに乗せていくんだから、乗客が一人増えてもほとんど金額はかわらないとか。
月旅行に剛力をつれていくかっていうと、過去の女との付き合い方を考えると、剛力とはそのころには別れてるだろうとか。
剛力の女優としての価値を棄損して、自分の知名度を上げるのに使ったみたいな分析。
まあでも、過去の女から「私はこうして前澤に捨てられた!」みたいな暴露記事みたいのが出てこないってことは、十分手当はしてるんだろう。
ネットのうわさで、手切れ金として、マンション一室じゃなくて一棟を渡したとか見たことあるけど、それに近いようなことやってるんだろう。
本来なら横のつながりのない乳幼児スナイパーの業界で、唯一ひそかに徒党を組んでいると思われる同業者たちがいる。この季節になるとなぜかステンカラーのコートを好んで着たがる女性だけで構成されたその部隊を俺は「ステンカラーズ」と呼び警戒している。
コートの色がそれぞれ違うのは、きっと彼女たちの中で仲間を識別するためと思われ、特にベージュのそれを身にまとう者は士官クラスであると俺は踏んでいる。
ステンカラーズの恐ろしい所は、俺のように鬼気迫る一瞥や、標的を恐怖のどん底に突き落とす表情や、特殊攻撃モジュールも必要とせずに、「にっこり」と笑顔だけで乳幼児の動きを封じてしまうスキルにある。おそらくは精神波による強制暗示の使い手だろう。射程距離は多少短めだが、その分至近距離から確実に乳幼児を仕留める恐ろしい奴らだ。この業界における、目的のためには恫喝も白兵戦も厭わない彼女たちの専横ぶりを同業者たちの警戒を促すべくここに記す。
さて平日の朝の、ここはとある私鉄の某駅に停車中の車内である。乗り換えの急行から降りてきた家族連れが満員の車内に乗りこんできた。ベビーカーをたたみリュックを前に抱えたパパがいる。つまりそれはその背後にママに抱っこされた赤ん坊がいる事を意味している。あのスーパーのワゴンみたいなんじゃなくてたためるベビーカーと言うことは首が座ってるくらいの赤ん坊だろう。長年の電車通勤をしている大人の俺はそれを肌でわかっている。
果たして俺の狙撃の標的となるやもしれなかった赤ん坊はママに抱っこされてだらしなく口を開けて惰眠を貪っていやがった。何かおいしいものを食べてる夢でも見てるのかときおり口をもぐもぐさせている。いい気なもんだ。とりあえず勘弁してやろう。大人だからな。
状況が動いたのは表参道の駅で乗客が大勢入れ替わる乗り降りの瞬間だった。目を覚ました赤ん坊は周囲をキョロキョロして「あぁ」とか「たぁ」とかわけのわからない言葉を発し始めた。本当に語彙が貧困で活舌も悪いガキだ。もちろん俺は一瞥を開始している。しかし赤ん坊はなかなかこちらを見ない。にぶいガキだなあ。ところが「つぎはぁ霞ヶ関ぃ」とスピーカーから聞こえてきた瞬間泣き始めた。霞ヶ関に何かトラウマでもあったようだが、遂にプロの出番だ。しかし今日は立ち位置に問題がある。俺の隣にリュックとベビーカーを抱えて直立不動の父親がいるのだ。
「えへっえへっえへぇぇっ・・・・」と赤ん坊が肺の中の空気を残らず吐き出した。これはシン・ゴジラよろしく次の瞬間一気に「すうっ」と深呼吸して「っびゃああああ!」と大泣きするサインだ。プロの俺は知っている。乳幼児スナイパーが警戒すべきなのは親に気づかれることなのだが、周囲の目にも気を遣わなくてはいけない。目撃者の存在は自分を危険に追いやり、ときに社会的地位を脅かされるリスクもあるのだ。大人には大なり小なり社会的地位があるからな。たとえ底辺リーマンであってもだ。
しかしこれはA+級の泣き声を上げるサイン。ここは多少の傷を負うことは覚悟して俺はバッグの中にしのばせた、昨日酔っぱらってゲーセンのクレーンゲームで両替機に足を運んでまで入手した特殊攻撃モジュールの在り処を確認した。頭にゴム紐のついたライチュウ(ハロウィン仕様)のぬいぐるみだ。
間髪を入れず彼女は至近距離から「にっこり」攻撃で赤ん坊の精神を支配下に置いた。初弾でこの威力!まさにステンカラーズ。赤ん坊は恐怖のあまり泣き声をピタリと止めて凍り付いた表情で彼女を見つめている。
くそ!俺の獲物を貴様!頼むからそっち向いてつむつむでもやっててくれよ!そんな俺の殺気など意に介さず彼女は「ひとがたくさんでびっくりしちゃったねぇ」。なんと恫喝まで加えるコンビネーション。おそらくはステンカラーズの中でも相当の上級者と見た。
ステンカラーズの女の攻撃はなんと母親にまで及び「うちの甥っ子もこれくらいなんです」と恫喝し、母親のガードも破壊した。なお父親は空気である。俺も空気である。
多少ぐずりつつも少し落ち着いた赤ちゃんに、彼女は人差し指をそっと突き出した。おいやめろ、まさか白兵戦に引きずり込む気か。目の前に突き出された人差し指を赤ん坊は反射的にぎゅっと掴んだ。これは・・・指握手!ステンカラーズ士官のあざやかな手口に母親は「すみませぇん」父親は「ありがとうございます」と完全に彼女の支配下におかれた。俺は空気だった。俺のバッグの中のライチュウ(ハロウィン仕様)ももはや出番はなかった。
家族連れは日比谷で降り、なんと別れ際には赤ん坊の降伏を意味するバイバイまでせしめ、ステンカラーズの女は何事もなかったかのように二重橋前で颯爽と降りて行った。その後ろ姿はまさしく大人の女性の貫禄。
後から突然現れたステンカラーズに戦況をがらりと一変させられ、何もできず一方的な敗北を喫し車内に取り残された俺はぼんやりと、目に留まった週刊文春の中吊り広告に今週の原色美女図鑑をチェックしていた。ヤンジャンのグラビアのチェックじゃないぞ俺は大人だからな。
その舞台となった大陸横断鉄道は、今まさにホワイト国から翔んで埼玉へ差し掛かろうとしていた。
「美少女探偵スマイリングシンデレラ」は、食堂車に集められた乗客たちに対して高々とポエムった。
その解決にあって鮮やかな推理を披露し、世間からMGC(マジでゴキゲン超サイコー)と称賛されたこともある美少女探偵スマイリングシンデレラの手に掛かれば、この程度の事件は免許返納だ。
食堂車に流れるBGMの有線放送――れいわ新選組の新譜――に乗せて、美少女探偵スマイリングシンデレラのセクシー発言が軽やかに語られ始めた。
///////
「……つまり、犯人はおむすびころりんクレーターに毒物を混入させ殺害した上で、競泳選手だった被害者にサブスクを着せてアリバイ工作を行った。このような計画運休が実行可能なのは一人しかいません」
いよいよ、美少女探偵スマイリングシンデレラのMGC(マジでゴキゲン超サイコー)な推理は佳境に差し掛かる。
いまだかつてないほどに冴え渡る美少女探偵スマデレラの名推理。
乗客たちは思う。「これほどまでに切れ味のよい推理を目の当たりにするのは4年に一度じゃない。一生に一度だ。」
……誰もが息を飲んでスマデレを見守った。
「謎はすべて解けました。犯人はあなたです!」(バシーン)※机
スマデレは乗客の中の一人、ハンディファン・◯◯ペイ(プライバシー保護のため一部伏せ字)を指差すと、後悔などあろうはずがありませんというドヤ顔で胸を張った。
「く、くそぅ……。肉肉しい小娘め……」
「こうなれば、最後の手段だっ!」
魅了されている乗客たちの隙をついて、ハンディファンは食堂車の入り口から飛び出した。
「あっ、待て!」
やっとのことで追いついた乗客たちは、ドラクエウォークから身を乗り出して、今にも飛び降りそうなハンディファンと対面する。
「ははは。残念だったな諸君。この列車の進路はすでに建設中の鉄橋に向かうルートへと切り替えてある。揃ってしぶこの藻屑と消えるがいい!」
あっさりと手のひらを返し「どうしてくれるんだ!」とスマデレを罵倒してくるにわかファン。
だが美少女探偵スマイリングシンデレラは、どこ吹くれいわ旋風といった様子で高らかに魔法の呪文を令和する。
実はタピる星から来た魔法少女だったスマイリングシンデレラは、普段は闇営業している美少女探偵スマイリングシンデレラの仮面を取り捨てて、真の姿である魔法少女スマイリングシンデレラへと華麗に変身した!
「とうっ!」
ジャッカルにつままれたような表情を浮かべる乗客たちの眼前で、魔法少女スマイレラの必殺技「ガラスの#KuTooブーメラン」が飛んでいく。
――パプリカッ!
後頭部にガラスの#KuTooを受けたハンディファンが、その場に崩れ落ちる。
「よし。これで逃走は阻止したわ。次は列車を救うあな番ね!」
魔法少女スマデラはどこからともなく最新鋭のタピる星製ラップトップマシンを取り出した。
「制御システムにハッキングを仕掛けて、線路のポイント還元をしようというのか!?」
小さく頷いてみせたスマデラは、素早くONE TEAMを起動するとtelnetでハッキングを開始した。
タピる星最新鋭ラップトップのCPUがキャッシュレス処理によって超高速で回転する。
「ごめ~ん。間に合わなかったわ~」
おちゃめにおどける魔法少女スマイリングシンデレラの声とともに、列車はしぶこの真ん中へと落下していったのだった。
///////
幸いにして、列車は魔法少女スマイリングシンデレラの凄い魔法により衝撃を軽減税率され、乗客たちに怪我はなかった。
タピる星女王よりタヌキックマスターの称号を授かるその日まで。
「命を守る行動を」
「よし!」
「ご安全に」
2019-1
https://anond.hatelabo.jp/20191107002918
2018
https://anond.hatelabo.jp/20181109213637
2017
https://anond.hatelabo.jp/20171109235515
2016
昔勤めていた会社での話だ。
「ちょっと、作ってもらいたいの、あるんだけど。」
いや、絶対間に合わんだろ。
それの旨を伝えたが、ダメだった……。
仕方なく私は更に連泊することに……。
一応数日おきに自宅に戻ってはいた。
しかし洗濯とシャワーをし、次連泊に備えて着替えを持って会社戻るだけだった。
いつから家で寝てないのだろうか?
最早わからない。
その時、私は会社の床で寝ていた。
元々泊まり込むことが多く、以前より寝袋と枕とキャンプ用のマットを会社に置いていた。
床冷えを防ぐため、しっかりとキャンプ用マットも敷いていた。
夜中の5時くらいだろうか?
作業にひと段落がつき、「よし数時間仮眠とろう」と寝袋に潜り込んだのは?
それから私は寝落ちて、次に気がついたのはおねしよ真っ最中の時だった。
『ジョボ…ジョボボボ…』
え?ちょっなに?
え?え?えーーーーー!?
『ジョボボ…ボ…』
まさか30過ぎて、おねしょをするなんて、しかも会社でおねしょするなんて、思いもしない。する筈がない。
現状の理解を脳が拒む。
うわ、待てよ、待ってくれよ…!
数秒、おそらく5秒弱ほど経って、おねしょが止まった。
数十ccはでだろうか?
気が動転していて良く覚えてはいないが。
確実にちょっとした島を描く量は出ていた。
パンツと寝袋に確実な湿り気を感じた。
私は時計を見た。
まだ朝の7時前くらいだ。
今から家に戻ってすぐ会社に出れば、2、3時間で戻ってこれる。定時に間に合う。
帰りはノーパンでもいいや。
寝袋も洗わねば……。
うわ、若干キャンプ用マットも湿ってる……。
よし、片付けはこの辺でいいだろう。
うん、大丈夫…かな?
そして私は、汚れたパンツと寝袋をジプロックに詰めて、さらには「それら」をバッグ詰めた。
超コンパクトに畳める寝袋を買った自分を褒めたい。そう思いながら、私はノーパンで駅は向かった。
出勤してくるサラリーマンをよそ目に駅へ向かう。
気にするな。
堂々としてれば良いのだ。
駅につき、電車に乗りこむ。
イスに座っても隣は空席だ。
この時ユ○クロのEZYデニムを履いていた。
もし、これが満員電車なら、スウェット地越しに誰かにMy sonを押し付けるハメになっていただろう。
危うく事件になるところだった。
しかし、バッグ詰めたおねしょで汚染されたパンツと寝袋が気になる。
気にしても仕方ない。
堂々としていろ。
私は自分に言い聞かせて、イヤホンから大音量で音楽を鳴らした。
丁度THE BLUE HEARTSのTRAIN-TRAINが流れたいた。
「ブルースは加速していく」のフレーズに合わせて、私の何かが加速していくのを感じた。
なんとか自宅についた。
そして大急ぎでシャワーを浴びた。
シャワーを浴びて、こんなにも清々しい気持ちになれたのは初めてだった気がする。
私は念入りに洗った。
なにせ、ジプロックに詰めた汚物から、柑橘類の香りの奥から微かにアンモニア臭が香ったからだ。
シャワーを浴び終えた私は、同時に回していた洗濯機から柔軟剤の優しい香りがするパンツと寝袋を回収し、物干しラックに掛けた。
まだ心が騒ついている。
落ち着きを取り戻した私は出社をすることにした。
眠い……。
一気に眠気が襲ってきた。
電車に乗り込み、席に座ることができたが、今度はここでおねしょをするんじゃないかと恐怖が過ぎる。
大丈夫、息子は無事だ。
安堵し、会社最寄りまで戻った。
良かった、いつも通りだ。
すると上司が「あれ?早くないですか?いつもなら昼過ぎに出社か泊まりなのに。」と言ってきた。
なので普段、私は昼過ぎ出社することが多く、定時の10時にいるときは大体泊まり明けだったのだ。
「いやー、たまたま朝帰宅して今来ただけですよ」と震えた声で私は話を濁した。
上司は「そうなんですね。」とあまり興味がなさそうな感じで返事をした。
一瞬、普段私に必要最低限にか話しかけてこない上司が話しかけてきたことに緊張したが、どうやらただの世間話だったようだ。
私はこの日、個人的につけている業務日誌に「おねしょをした」と書いた、記憶がある。
今でもiPhoneのメモ帳に残っているはずだが、今となっては見つからない。
もしかしたら、おねしょしたことも私の思い違いなのかもしれない。
そう思いたい自分がいるのだろう。
しかし、このおねしょの他にこの時期2回ほど自宅で漏らしているのを記憶している。
働き過ぎると泌尿器に確実にダメージが行く。
それを実感した。
思うに、あの会社を辞めて、本当に良かった。
まぁおねしょの話なんですけどね。
そりゃわたしだってあの人と付き合いたいとかセックスしたいとかそういうことを思う日はあるけれど、ただ漠然と彼氏がほしいなんて思うことはぜんぜんなくて、だからこんなふうに「やっぱりユウちゃんも彼氏とかほしくなるよねえ?」とか言われると正直どう答えたらいいのか返事に困る。「いや、あのね、彼氏がほしいってわけではないんですけど……」なんて説明をしてもこの人はたぶん理解しようとしないだろうし、「もったいない」とか「男に求められるうちが華だよ」とかいいだすんだ。すこし肌寒くなってきたこの頃は特にこういうタイプの交通事故が起きがちで、苦手な誘い文句は寒さによって誘発されているんだと気づいてからはわたしは冬がきらいになった。うそ。マーガレットハウエルのコートが着られるからすき。
「やっぱり人肌恋しくなるよねえ」なんて言ってグラスを傾ける彼は、わたしの輪郭を「肌寒くなってきたから人肌恋しくて年上の彼氏がほしいおんにゃのこ」に落とし込めたくて、その強引さにむしろ感心してしまう。この人は駅に設置してあるような電光掲示板の営業をしているとさっき言っていたが、やっぱり営業職ってこういう強引さが必要な仕事なのだろうか。きっとこの人は恋人のことも雑に抱きしめたり、下着やTシャツなんかも適当にまるめてたんすの引き出しに突っ込むタイプなのだろう。勝手に彼の暮らしを想像してしまったのだけど、話を進めていくうちにどうやら既婚者のようだということをなんとなく匂わせてきた。サブリミナル効果みたいに何気なく「妻」というワードを放り込んできたときはびっくりしたけど、びっくりしたリアクションをこちらに取らせまいとする勢いにまたびっくりする。びっくりするリアクションがなければびっくりしたことにならないとでも思っているんだろうか。わたしは意地が悪いのでちゃんと説明させてやろうと、あ、えっと、結婚されてるんですか?と聞く。んーまぁおれのことは別にいいじゃん☆ってさっき散々自分の自慢話をつづけていたくせに既婚者であることは別にいいじゃん☆なのか。
じゃあさ、ユウちゃんはどれくらい彼氏いないの?という質問の意図ってわたしにはいまいち理解できなくて、とりあえず正直に答えてみるものの「えーなっがいねぇ、さみしくならない?」って返ってきていろいろ後悔するが、っていうかその「彼氏いなくてさみしい」という突破口しかねえのかお前には。えーじゃあユウちゃんはどんな男性がタイプ?って聞かれることもそもそも屈辱で、お前とこういう話をしてもわたしには得もなければちっとも楽しくもないのだけど。あーでも、もしかしたら徳は積めているのだろうか。これを耐え忍ぶことで来世のわたしの鼻が橋本奈々未ちゃんみたくなれるならこのまま続けるけど、たぶん世界はもっと残酷であるし、いずれにせよだいじなのは今世である。
おれはねぇ…背の小さい子がすき。カギ括弧つきの(ユウちゃんみたいな)が透けて見えているけど、たぶん見せているんだろうけど、そんなもんに反応するわけにはいかないので「へえ」とだけ返す。1へえ。背の小さい女の子ってねえ、守ってあげたくなるんだよ男の本能かな。2へえ。背ぇ小さくて得したことない?3へえ。ねぇ話きいてる?え、はい。
ユウちゃんって時々ぼーっとする癖あるよね。そういうところが可愛いとおれは思うけど、気をつけたほうがいいよ、おれは怒んないけどさ。これにまた「へえ」と返すのがお笑いのセオリーだとわたしは松本人志に学んだつもりだけど、男性を怒らせることの恐怖心には抗えず「すみません、、、笑」なんて女の子らしく微笑んで愛想を振りまいてしまう。ここはNSCでもなければM-1グランプリの3回戦ではないのだ。そういえば金属バットは準々決勝に進出できたのだろうか。iPhoneでナタリーをひらけば確認できるけど、そんなことも許されないまま時間が過ぎていって、わたしはここでなにをしているんだろうと、悲しくなってくる。
すみません、、、笑。って愛想をよく微笑むことが女の子らしい振る舞いなのだと、結局自分もそう思ってるんじゃないか。頭ではわかっていても、Twitterに歯切れのいいことを書き込んでも、コミュニケーションのなかにその価値観を取り込めない。特に年上の男性と話すと、古い意味での女の子を演じてしまう。
そんなことを考えながら山手線にゆられ、なぜかいまわたしは片耳イヤホンでBOOWYを聴かされている。たぶんあと5回くらい死なないと、わたしはカネコアヤノちゃんみたいにはなれない。大事なのは今世だっていうのにさ。
肌寒くなってきて欲情しているのも、悪い意味で雑に抱きしめたいのも、いつだってあんたたちのほうじゃないか。
翔び出た精液みたいな白いイヤホンコードが、わたしとお前をつなぐ。山手線の夜窓に乗客たちが映っている。わたしはまた笑っている。諦め顔のよくできた歯車のように、灼けつく陽差しが、わたしたちを狂わせている。
痴漢にあった、または痴漢かもしれない手が尻にあたってるときなんかに、スマホのアプリか何かを操作すると、(そのスマホからではなくて)その電車の車内放送でアラームが鳴るというしくみはどうだろうか。
「車内で痴漢を疑われる事態が発生しています。周囲を警戒してください」みたいな。
なぜ放送かというと、スマホが鳴るのだと被害者は周囲の注目を集めて恥ずかしいかなと思うのと、無関係の乗客にもある程度広く伝えることで抑止とか啓発になるかもしれないから。
痴漢でも被害者でもない大多数の乗客は、疑われないように両手をあげるとか、自分の視界の範囲で犯人捜しをするとか、してくれないかなあ。
それで痴漢は手をひっこめてくれないだろうか。
被害者からしたら、今すぐその手がひっこんでくれることが大事だと思うんだよね。されたことないから知らんけどさ。
これだとたぶん犯人はつかまらないけどさ、被害だけでも減らないかな。
大都市の満員電車なめんなって言われて終了かなー。田舎者だからわからん。あと技術的なことも知らん。それに既出のアイデアかもしれないけど、思いついたから書いた。
Day,5
5日目
最高の街※ただし金持ちに限る
窓のない部屋で目覚めたシンガポールの朝。
今日の予定といえばまた長距離バスに乗ってクアラルンプールに向かうぐらいで、ここシンガポールですることなどほとんどないのだが、手元にあるのが30シンガポールドルあまりではお土産も買えない。
ホテルを出てカフェを物色しながら朝のシンガポールの街を歩く。
喜園咖啡店。
カウンターのショウケースに並ぶオカズと、叔母さんがボウルで混ぜ混ぜしている麺をチョイスして盛り合わせるスタイルのようだ。
これとアイスコーヒー。
併せて3シンガポールドル、240円足らず。
入国してからというもの、物価にギョッとしていたので、この価格はたすかった。
漢字で書くと福建麺。
シンガポールでも有効なGRABでタクシーをピックアップする。
何気なく料金を見てみると、請求料金のアラビア数字自体はマレーシアと大体同じ。
でも、1シンガポールドルは約3リンギット、つまりお値段は3倍だ。
チャンギ国際空港に到着すると、幾何学的な建築の中に存在する溢れるほどの樹木に圧倒される。
チェックインはキノコのように地面から生える自動チェックイン機。
地下のフードコートでは、QRコードで注文サイトにアクセスしてオーダーする。
その全てが単なる成金趣味を超えたスマートさ、洗練されたデザインだ。
旅行趣味の同僚や友人に聞くと皆「シンガポールは綺麗で発展している」という。
確かにそうだけど、実際に見てみると、もはややりすぎ感すら感じる。
フードコートで頼んだポークライスとスープのセットは25シンガポールドル、約2,000円。
ここでは何をするにも金がかかってしょうがない。
ホテルに戻って荷物をピックアップし、マレーシア、クアラルンプール行きのバスが出るスタービスタモールに向かう。
既にチケットの予約と支払いは済んでいるので、スムーズにチケットを受け取ることができた。
しばらくピックアップポイントで待っていると、定刻より15分遅れた15:00、マレーシア・スバンジャヤ行きのバスが到着し、自分も含めた乗客が搭乗すると、スムーズに発進した。
バスが出発すると、やがて雨が降ってきた。
シンガポールは入国も雨、出国も雨、いずれも車内で迎え、濡れることはなかった。
シンガポールは隅から隅まで清潔で、スマートで、食事も美味しく、英語も通じ、バスの遅れも受付のお姉さんがアナウンスしてれるほどで、自己の信念という極めて個人的な内心の問題以外は不安なことは何もなかった。
今まで、初めての海外旅行はどこがいいかということを聞かれたら、韓国か台湾と答えようと思っていたが、安全性や確実性、清潔さ、スマートさならシンガポールだ。
初めての海外旅行はきっと素晴らしいものになるだろう、あなたにお金がたくさんあれば。
シンガポール、マレーシア間の出入国処理も終え、バスに揺られる事6時間、個人的に立てていたスケジュールを大幅にオーバーして、バスはスバンジャヤ駅に到着した。
ちょっと不安だった鉄道、LRTだが、コイン式の切符の購入もわかりやすく、車内も綺麗だった。
何より複雑な乗り換えがないのがいい。
LRTはKLセントラルに到着、GRABでタクシーが捕まらなかったので、チケット制のタクシーでホテルに向かう。
ニューヨーク行きの便の中でこれを書いている。往復たった9万円のエコノミークラスだ。席は狭い。日本人標準体型の自分の足でも前との余裕は10cm程度。自分の背もたれを倒そうにも数センチしか動かない。食事が配られる際には後ろの人に配慮して席を戻さねばならない。暗いキャビンの前方ではバシネットに入りたがらない赤ん坊が元気に泣いている。
なぜ自分はビジネスクラスに乗っていないのか、いつも飛行機に乗ると自問する。
ビジネスクラスは高いのだ。このニューヨークと東京の直行便往復だったら約50万円から70万円かかる。このエコノミークラスの5倍以上。もし4人家族なら200万円以上の出費だ。移動のためだけなのに法外な値段に思える。
旅客機のビジネスクラスは経済格差を目にする数少ない機会だ。普段は金持ちも普通の人も同じようなレストランで食事をし、同じ道路を歩き、同じ電車で移動する。たまに運転手付きリムジンや特別なレストランに行く金待ちもいるだろうが、彼らは私達からは「見えない」。見えないなら格差を感じることもない。一方で、飛行機を乗り降りする時はエコノミークラスの乗員も否応がなくビジネスクラスの席を通過させられる。見せつけられる。プライバシー確保のために一つ一つ仕切られている座席。足を広々と伸ばせるシート。同じ場所に向かう同じ飛行機に乗っているのに、その特別な席に5倍-10倍の価格を払える人達と、そうでない自分達。ビジネスクラスのキャビンを通過しエコノミークラスにある自席に向かう時に、いつも自分がこう問いかけるのだ。
これまでにビジネスクラス乗ったことがないわけではない(むしろビジネスクラスのフライトを過去に経験してしまったからこそこんな無用な思えを生んでしまうのかもしれない)。以前に仕事の関係で東京に出張した時がそうだった。カレーも明太子ご飯も食べ放題のラウンジ。倒せばベッドのように横になれる座席。飛行前に席まで来て挨拶してくれるフライトアテンダント。レストランのメニューのような機内食。会社のお金(OPM = Other People's Money)で飛ぶビジネスクラスフライトは格別だった。
なかでも自分にとってのビジネスクラスの一番の体験は飛行前にあった。搭乗し、フルフラットになる自席に着いたあと、大勢のエコノミークラスの人達が横を通り過ぎる時だ。もちろん目は合わせない。だがフライト中の食事メニューを手にしながら、自分の意識は全て通路を通り過ぎる人々に向いていた。エコノミークラスへ向かう彼らと違い、自分は「快適な空の旅」をする優越感。今まで「あちら側」だった自分が今足を伸ばして、席の幅を気にせず離陸を待っている。ようやく自分がここまで「成長」したのだと。この醜い優越感と安い自尊心が幸せとは相対的なものなのだと教えてくれる。
しかし、ふと我に返った。これは会社が買ったビジネスクラスだ。会社のお金だ。凄いのは会社であって、自分ではない。この時から、あの問いは少し具体的になった。
どれだけ豊かになれば自分のお金でビジネスクラスに乗ろうと思えるのか。
ビジネスクラスの乗客を観察したことがある。自分と同じく出張で飛行機に乗っているような中年男性にまじって、普通のおばさんや小学生がいる。彼らの資金源は勤務先ではないだろう。その辺のスーパーでレジ打ちをやっていそうなのおばさんだ。(なお、子どもの頃からビジネスクラスに乗るようなやつはろくな大人にならないに決まっている)
出張と関係なさそうな彼らはマイルを使って乗っているのだろうか。額面の値段を払わなくともクレジットカード附帯のマイルを普段の買い物で貯めて乗る方法だ。しかし、東京-ニューヨーク間のビジネスクラス往復航空券は10万マイルである。買い物額100円に対して1マイルなので、この10万マイルを貯めるには1000万円のクレジットカード利用が必要だ。高額だ。もちろん乗客の中にはマイルを使っている人もいるだろうが、ごく少数と考えていいだろう。やはり会社の金もマイルを使わずに自分の財布からビジネスクラス航空券を買っている人はそこそこいるのだ。
それは自分ではない。
自分の収入は多い方だと思う。アメリカでソフトウェアエンジニアをしていて年収は日本円で約2000万円。それにRSUという株も付与される。税金や家賃、生活費を差し引いても毎年約400万円程貯金できている。年1回ビジネスクラスで東京-ニューヨークを往復するには十分な数字だ。だが自分はビジネスクラス航空券を買ったことは一度もない。昔の自分からすると夢物語のようなこの収入額ですらビジネスクラスを買う「心の余裕」がないのだ。
前にとある会社のIPOで一山当てた友人に聞いてみたことがある。「それだけの金があるなら、君は飛行機のビジネスクラスに自分のお金で乗るのか?」彼曰く「乗らない。もったいない。おそらく自分のお金で乗る気分になるには資産の量ではなくキャッシュフローが重要なんだ」と。つまり彼の感覚からすると、ある時点でお金をどれだけ持っているかではなく、出入りするお金の量こそがビジネスクラス航空券購入の判断材料になるのだという。今は会社経営をしてる彼が満足するキャッシュフローを手に入れるのはいつになるだろうか。
曇り空の向こうにマンハッタンの摩天楼が見えた。この窮屈な席もあとちょっとの辛抱だ。
なんとなくわかっている。多分自分はこれからもビジネスクラス航空券は買わないだろう。たとえいくら年収が上ろうとも資産が増えようとも、ずっとエコノミークラスに乗り続ける。この格差はお金の問題ではなく、心の問題なのだ。航空券を予約するときにビジネスクラスの価格を見て、「50万円あれば他に何ができるか」、「自分の財布から出していいのか」、「汚い優越感に浸りたいだけじゃないのか」と、ああだこうだと考えてしまう自分はいつまで経っても「あちら側」へはいけないのだ。
端的に聞くけど、避難所なんて不安とストレスMAXで密閉された空間で、ホームレスの臭いに耐えられると思ってる?
量販店の店長してるけど、ホームレスが入ってきた瞬間にお客いなくなるしいてもすぐに苦情が来るしで、とてもじゃないけど人が耐えられる臭いではないよ。
臭いの感じないモニターやテレビの向こうで正義感ぶってないで、その問題とちゃんと向き合ってみろよ。
ちなみに先日地下鉄に乗った時、ホームレスが目の前でキップをあからさまに見えるようにして座ってたよ。
もちろんほかの乗客は臭いに気づいた瞬間に別の車両へと一瞬で移っていったし、それが当然の行動だと思う。
一言言ってやろうかなって思ったけど、他人の空間だから施設権利権は使えないし、そもそもキップを持ってるってことは電車に乗る権利を持ってるってことだ。
それをみたら考え込んじゃって、どうしていいかわからなくなってとりあえず目の前に座ってみたよ。
もちろんものすごい臭い。汚物の臭いを通り越して腐敗臭と大差ないくらいに臭い。
自分が座ってるから油断したのかうっかり乗ってくる乗客がいたのは悪いことしたなって思った。
すぐにみんないなくなって、むしろこっちにも変な視線を送ってくるくらいだったけど。
ホームレスかどうか関係なく、臭いが他のお客様に迷惑になるからって伝えてる。
おれは客だ!って叫ぶやつもいるけど関係ない。迷惑だってすぐに追い出す。
じゃあ交通インフラはどうなんだ。避難所はどうなんだ。俺に何の権利があって乗客を選ぶことができるんだよ。
行政がいくら受け入れると言ったって、それだけでホームレスの臭いが我慢できるようになるかは全く別だ。
ましてや、今まさに家が増水で流されて財産全てを失うかもしれない状況で、祈ることさえままならないくらいの臭いから逃げることができないなんて考えられるか?
電車では皆が別の車両に移って行った。それはまだ移ることのできる車両があるからだ。
それなら避難所は。
相手も同じ権利を持っているからって臭いが嫌だから別の避難所に移ることなんてできるか?
そういう話もなしに、批判したいものを批判したいだけのために議論を乱暴にするんじゃないよ。
電車を降りても、その日1日は臭いが取れなくなるくらいに臭かった。
でもどこか、自分は逃げないでも大丈夫だった安心感があったよ。
こうして実際の被害を被ったからはじめて自分がすべきことがわかったし、自分は差別主義者じゃないんだって胸を張れるようになった。
自分が選択しなくてはならない状況に立ってみて初めてわかることがある。それなのに臭いも何も伝わってこないモニターのこっち側で結論を出そうとするのは少し乱暴すぎないか?
数年前に、そこそこ混雑した電車の中でおしりを触られたことがあって、ふと思い出したから書きます。
私、その日はひと駅しか乗らないからって、ちょっと大きめのリュックサック背負ってドアの前に立ってた。午後10時ごろ。仕事からの帰り道。大人しめの紺のワンピース着てた。ちょっと気に入ってたワンピース。
乗り込んだ電車が発車して1〜2分後、おしりを触られる感触があった。隣の人とは肩は触れ合う程度の混雑感、でもリュックサックの下のおしりに手が触れるなんて、触れようと思って触れない限り、あり得ない。
おかしいと思って視線をあげたら、こちらに手を伸ばしている男性が目を逸らした。ふつうの、気の弱そうなサラリーマン風の人。30代半ばに見えた。
その日は仕事で疲れていてやけっぱちな気分だったし、周りにたくさん乗客もいるんだから何かあってもなんとかなるだろうと、その人のシャツの袖口を掴んで、「触りましたよね?」と言った。やけくそだったけど、緊張して心臓飛び出そうだった。信じられないほど毅然とした声が出た。
男性が「すみません」と答えたので、「次の駅で降りましょう、駅員さんのところに行きます」と言ってそのまま袖口を掴んでいた。隣の駅までのほんの数分が、ものすごく長かった。勝手にあてにしていた周りの乗客はほんの少し目線をくれただけで、誰も助けてくれなかった。
隣の駅で男性と一緒に電車を降りて周りを探したけど、タイミングの悪いことに駅員さんは見当たらなかった。私は家が遠くて、仮に駅員さんに警察を呼んでもらっても終電に間に合わなくなる。帰れないのは困る。でもこのままこいつを逃すのも胸くそ悪い。
私は彼に向き合って、「勝手にひとの身体触っていいと思ってるんですか?」と聞いた。また毅然とした声が出た。彼はしょげかえって「すみません、もうしません」と答えた。黒髪でロングのワンピースを着た大人しい見た目の女が、静かに怒って詰め寄ってくるなんて想定外だったのだと思う。彼は可哀想なくらい怯えていた。
私の身体は私のものなので、許可なく触るのはおかしいということ、これまで触ってきた女性たちは何も言わなかったかもしれないが、決して触ることを許していたわけではないこと、時間がないし駅員さんが見当たらないからもう帰るが、二度とこんなことをしないでほしいこと。
周りの通行人からの奇異の視線には気付いていたけど、気持ちが収まらなくて、ひと通り言い募ってそのまま別れた。彼はこちらの目は見なかった。(私はずっと彼の顔を見て話していたのに!)
そんなことがあったことを、今日久しぶりに東海道線に乗って思い出した。
あの人、あの後痴漢やめられただろうか。やめられていたらいいけど、どうしていますか?横浜駅で私に降ろされたサラリーマン風のあなた。
無味無臭的なつまらなさではなくて、引いちゃうレベルで寒くてしかもセンスが古い。
彼は物凄く楽しそうに冗談を言い放つとき、よく「~しちゃったりしてwwwへへwww」みたいなセルフ笑いしてるけど、『ちゃったりして』って語尾のチョイスからしてもうきつい。
一緒に喫茶店行ったとき「カフェボクください。だわぁーっと(結構な大声)!!しまったああああ!!カフェ『オ↓レ↑』(強調)だったわーwww 」と上機嫌でウエイトレスにかましたこともある。
テンション上がったときは電車内だろうと周りの乗客が振り向くほどの超大声を発する。
「(これは寒いから言わん方がいいな)」と脳内で事前に判断できるシステムがぶっ壊れてるんだろう。
繰り返しになるが、彼は本当に良い奴だ。根っからの善人だ。
正直、教師とか地方公務員とかにでもなってカルチャーセンターの仲間たちと土日をコミュニティセンターで費やす生き方なんかがものすごく合ってると思う。
若者は凍りつくけど、小さい子供や老人だけは朗らかに笑ってくれるような感じの素人臭いコミカル演劇を小学校や老人ホームでやってるところなんか容易に想像できる。
こんな彼だから俺も注意なんてできず、でも楽しみたいときに遊びに誘うことを躊躇してしまう。
彼が面白くなるボタンがあったとしたらなんの迷いもなく押すだろう。
こんな彼とどういうふうに付き合っていくべきなんだろうか。
7月30日、訓練中の自衛隊機が岩手県雫石の上空で全日空機に衝突、全日空機は墜落した。この事故で全日空機の乗客・乗員162人が全員死亡し、当時世界最悪の惨事となった。
https://www2.nhk.or.jp/archives/tv60bin/detail/index.cgi?das_id=D0009030104_00000
昨日の乗った電車の状況は久々に酷かった。
ただ、乗車当初の混雑も駅がオフィス街を経由するにつれ和らいていく。
ちょうど大規模ターミナル駅を過ぎ、車内にようやく人間らしい雰囲気がが戻ってきた矢先に、
僕からちょうど二人分くらい先で、男にしてはやけに甲高く怒りを含んだ大声が聞こえた。
怒っているのは30代前半くらいでやや大柄の小太りメガネ、直毛の坊ちゃん刈りで、
中学生時代に小学生を集めてガキ大将を気取っていたようなタイプの男。
怒られているのは、銀縁メガネが大きなウエイトを締める顔面から気の毒なくらい内気さを漂わせた小柄な青年(少年?)。
会話を聞く限り、原因はどうやら銀縁メガネの青年が「列に横入りをした」とか「バックを背負ったままだった」とか、よくある些細なことのようだ。
でも、小太りメガネは長距離路線のそう短くない駅間中ずっと執拗に怒り続けていた。
・「割り込みは窃盗とか殺人と同じように犯罪なんだよ。知ってた?今から警察行く?」
・「こっちは迷惑してんのにニコニコ動画見てるなんて優雅なもんだな」
・「そうやって、黙って俯いてりゃ終わると思ってるんだろう。そうだよな?早く終わらないかなって」
初めのうち、二人は知り合いだと思っていたが違ったようだ。
距離感も間違っているし、言動も一歩以上注意のレベルを超えている。
甲高い声く妙に芝居ががった口調で勝ち誇ったように怒るその様子に僕は、何も考えられないほどイライラしていた。
(他の乗客もそうであってほしい)
小太りメガネはこんなことも言っていた。
「君みたいなのは社会のルールとか人の迷惑とか、気がつかずぼーっと生きて30代、40代、そして死んでいくんだろうな」
もう限界だった。どんな人でも、ましてや赤の他人が言い放っていい言葉じゃない。
僕はこういう言葉が相手の人生を大きく傷つける可能性があることを多少なりとも知っている。
そして、その場面を黙殺するということは、同じように自分の心に傷を残すということも。
今にして考えると情けない台詞だ。小太りメガネの「社会のルール〜」云々の台詞に対する皮肉として言ったつもりだけれど、果たして伝わったかどうか。
その後、小太りメガネの声は小さくなったものの、私に注意されたことを青年のせいにしようと声をあげたので、2度3度注意はしたが・・・。
そんなやりとりをしているとやっと駅に着いた。
僕を含め3人とも同じ駅だったようで、小太りメガネは捨て台詞として青年に「顔は記録したから」と言って足早に去って言った。
その直後、怒られていた青年はホーム上にうずくまるように倒れた。
原因は不明だけれど、おそらく小太りメガネからのストレスだろう。僕は駅員に事情を簡単に説明しその場を去った。
一体僕はどうすればよかったのだろう。
例えば「明らかに言い過ぎ。うるさいし迷惑だから黙ってて」と二人の間に割り込めばよかったのかもしれない。
あるいは、倒れた青年に「あなたも悪いかもしれないけれど、相手の言っていることは明らかに異常だから」と伝えればよかったのかもしれない。
まあ、どちらにせよ今回は、ほぼ僕が自分の義憤を満足させるためにとった行動だからあんまり大きなことは言えないけれど。
電車の運転手はその場所に踏切があると当然知っていて訓練で非常対応やってるはずだよね
電車の通行のために非常ボタンまで整備されていて安全だとなっていたけど安全なのは宣伝の主張であり事実ではなかった
乗客はもちろん周囲の人らをだましていたんだな
悪質な会社だ
平日の会社に辟易とし、残り1回分の青春18切符で長野にやってきた。
多くの登山客、家族連れが皆、綺麗な顔をして列車に揺られている。
トンネルに入り、ふと窓に写り込んだ俺の顔はいかにもつまらなそうだった。
あてもなくふらふらして、終電までに家に帰る。
ふと足元に蛾がやってきた。
その蛾は客席から客席へ飛び回り、乗客から悲鳴を上げられ、煙たがられる。
よく見ると翅が欠けていた。
駅に着いてドアが開いても外に出ようとしない。
うまく飛べないからなのか、ドアが開いていることを知らないのか、そもそも出る気が全く無いのか。
しばらくすると疲れたのか網棚の近くで縮こまったように停止した。
誰かによく似ているなと思う。
駅に着くと、台風の影響で運休の可能性があるとの速報が流れていた。
どうしようかな。