はてなキーワード: 新世界とは
I メニー・メニー・プープ
II 急性便
「あなたほど強く高貴で、人間的な増田はいなかった。心から敬意を表します。……それとともに、あなたほどの人が、こんな場所で漏らさなければならないのを、深く遺憾に思います。アナルをお恨みなさい。どうか、直腸を恨むことのないように」
III アウレーリアTOTO
「説明がいるのか。ずっと、ずっとおれは漏らしてきた」
「そういうしきたりじゃなかったのか!?」
増田はあの漏らした記事のことじゃない。漏らした記事を基幹とする人気エントリーすべてのことなんだ。ホッテントリだから統一された意思を持たないし全体の指揮官もいない。目的すらもない。ただその機能として、ブクマを続けていく。
VI 宿便
「ええ。彼らは非漏者としてできうる限り、あなたに近しく振舞った。その一方で、避けていることを極力感じさせないようなそぶりを徹底した。思い返しなさい、すべて!」
「おれは早く出たい。紙がほしい。この個室で、お尻を拭くための。こんな、こんなうんこの臭いが漂う個室で、ずっと生きていくなんて……気が狂いそうだ」
クルミにつづいて、一行は十分に用心しながらそこへ入った。
そして、見た。
暗闇を満たす茶色い異臭の帯――増田が漏らしたうんこの群れを。
「おお……」
「下痢止めの薬ができたんだ! 俺たちはもう、おまえたちを恐れなくてもよくなった! わかるか? 《増田》――はてな匿名ダイアリーの人々よ! 俺たちは便漏れを終わらせに来た! 返事を聞かせてくれ!」
X うんちよ、豊かなれ
「でもね。たとえば増田のような人間が、いつでも出てくる。いつだって出てくる。トイレで排便するんじゃなくて、出先で漏らしてしまう人が。これも人間の生理現象だから、消えないよ」
すばらしき新世界読んで。
ヒプノシスマイクが通天閣とコラボするのに対して「現場の治安はガチでヤバいから気をつけろ」って話 - Togetter
とあるオタクイベントを通天閣で開催するということで、現地での注意喚起を促すツイートが注目を集めていた。通天閣へのアクセスルートなど有益な情報も含まれる反面、内容としては西成区のあいりん地区のインパクトが大きいため、あまり知らない人が読めば誤解を招きかねない。ツイートを読んだ人の中には10年以上前の印象で新世界や天王寺公園周辺の治安を捉えている人もいるのではないかと思われる。
そこで、半径1kmもない狭い範囲内に収まっているために日頃から誤解・混同されることが多い西成・新世界・天王寺界隈を、属する行政区ごとに簡単に説明したい。ややこしいだろうが、GoogleマップやYahoo!地図で構わないので地図を参照しながら区の位置関係を把握して読んでもらいたい。
大阪市立大学の附属病院、阪神高速の阿倍野入口・天王寺出口の辺りを原点とした平面座標をイメージすると分かりやすい。
・第一象限(北東)…天王寺区。大阪市立美術館や天王寺動物園を擁する天王寺公園が所在。
・第二象限(北西)…浪速区。通天閣が位置する。一般に新世界と呼ばれている場所。
・第三象限(南西)…西成区。あいりん地区(≒釜ヶ崎)、飛田新地などが含まれる一画。
・第四象限(南東)…阿倍野区。あべのハルカスやあべのキューズモールが位置する、再開発が著しい地域。
天王寺公園の歴史を紐解けば、ホームレスや「青空カラオケ」といった露天対策が行われていた時期があり、その頃の印象が強く残っている人もいるのではないかと思われる。
しかし2019年現在では「てんしば」と呼ばれる再開発エリアを筆頭に、治安のことは気にせずに訪れやすい一画となっている。Togetterでも記されている通り、少し距離はあるものの通天閣を訪れる際は天王寺駅から天王寺公園を通過してアクセスするのが一番安全であろう。
通天閣が位置しており、国内外の観光客が押し寄せている新世界。ここも一時期は観光客数の減少や治安の悪化などの問題を抱えていたが、近年では改善傾向にある。いわゆる繁華街なので、それに応じた危機感は持つべきではあるが。
JR・南海の新今宮駅や地下鉄の動物園前駅から新世界にアクセスするルートが近くて分かりやすい反面、歩き方によってはパチンコ店の近くや薄暗く圧迫感のある高架下を通ることになり、治安が気になる人もいるかもしれない。
阪堺・地下鉄の恵美須町駅から新世界へアクセスするルートも同様に近いので、そちらから歩く方が良いかもしれない。Togetterではこのルートも注意喚起されていたが、駅を降りると通天閣が視界に飛び込んでくるので、回り道や寄り道をしなければ大きな問題はない。
あいりん地区(≒釜ヶ崎)、飛田新地など、初見では近寄りがたい印象が強いことは否めない。しかし、新開筋商店街や飛田本通商店街といった地域に根差して親しまれている商店街の存在も忘れてはならない。
あいりん地区に関しては、一時期よりは減少したものの路上や公園で生活している人もいるため、安宿での宿泊といった明確な目的がある場合を除いて不必要に立ち入らない方が賢明であろう。また、南海の萩ノ茶屋駅や阪堺の今池駅はあいりん地区に隣接しているので、慣れないうちは利用を控えた方が良いかもしれない。
飛田新地では、高級料亭の写真をみだりに撮影するなどの無作法な行為は慎んだ方が良い。
他の地区と比べると注意する点は多い。特に、怖いもの見たさで観光するのは止めた方が良い。ただし、日中であれば過度に怖がる必要はない。物理的にも精神的にも適切な距離間隔で観光することが肝要である。
再開発によってこの数十年で大きく変貌した地域。あべのハルカスやあべのキューズモールといった商業施設が集積しており、ショッピングや観光に適している。
キューズモールの裏手、阿倍野区の西端には大阪市立大学の附属病院や林立したマンション群が閑静な住環境を形成している。さらに西に進むと、南北に伸びた上町断層に突き当たる。断層崖の下には歴史を感じさせる飛田新地の料亭が広がっている。断層によって地形の高低が生まれ、それによって行政区が分けられ、街の雰囲気も変化する好例である。
何かと混同されることの多い場所ではあるが、実際に歩いてみることで内実の違い、多様さを体感してみてほしい。これまで抱いていた誤解も解けるのではないかと思う。
カートゥーンアニメ化とは…「見てないけどキャラは可愛いから好き~」枠になるということ。
スポンジボブとかアドベンチャータイムのグッズ持ってる女子、多分7割は元アニメ見てない。
気が狂ってるんですか?と聞きたかったが多分見てないんだろう。
さて国民的アニメのドラえもんだが、最近妙にデザイン一新とか奇抜な演出に取り込みだして、アニメーション自体は面白いが、それがますますカートゥーンっぽくなってきた。
時代かな…ジャイアンまじで最近の倫理観的にアウトだしね。どう繕ったって駄目。毎週見てるけど毎週突っ込むもん。
それで続くならそれはそれなんだけど、続けられるだろうか?
クレヨンしんちゃんは?と言われればあいつは深夜アニメに行ってリメイクし毒満載でするという手立てがまだ残っている。
しんちゃんのストーリーを再構築するよ!と言われたら多分見る人も多い。
5歳児は恐い。というかストーリーと話の流れがある作品って新たな展開を迎えられるっていう強みがあるということかもしれない。コナンの延々続くヒットを見ながら思う。
カートゥーンで最新世界的ヒットだとアドベンチャータイムかなと思うが、あれも時系列や伏線がはっきりとあるストーリーものだ。ヒットを作るには進まなくてはならない…。
ドラえもんはサザエさん時空だ。そしてゲストキャラは居ても準レギュラーは増えそうにない。
映画が儲けるから過去リメイクに拘っているのは感じる。しかしテレビアニメは「堀川くん」のようなヤバいやつを連れてこないなら勝算はもうない。OPEDは拘れても作品に話題性が無い。
ついにグッズショップがオープンした。今まで無かったのか…とも思うが、今後はそっち商売に変化するのだろう。
一ファンとして、それが良いことなのかどうなのかは分からない。
曲数はいったいどうなるのだろう
実はアルバムを出していない間も新曲は継続的に発表されていてその数12曲に至る
12曲といえば一般的なアルバムならもう完成としても良いくらいの曲数だろう
BUMPはアルバムの曲数が多い傾向にあるが、それはインストとか小品とかを入れてるからであって
トラック数では最多のorbital periodだってそういうのを除いたトラック数は13曲しかない
つまり、このままだと次のアルバムは2~3曲新曲が増えるかどうか、ってことになってしまう
ちゃんと追ってる人にとってはほぼ知ってる曲だけでできたアルバムになるのだ
そんなことを果たしてするだろうか?
いやしない
7月のアルバムは必ず2枚組で曲数が20曲とかになると思うし、そうなってくれないとちょっと失望してしまう
頼むぞBUMP
ここ最近のシンデレラガール総選挙にみられる世論の流れは非常に興味深いものがある。
ニュージェネレーションで唯一シンデレラガールになっていない本田未央を今年こそ1位にすべく支持集団で投票が行われており、先日の中間発表で1位になったことは誰もが疑いようもなく、この事実は手放しで祝福されていることであろう。
その一方で非常に面白い現象も起きている。それはあの夢見りあむが3位に鎮座しているということである。そう、“あの”だ。
そもそも夢見りあむは平成31年2月7日に新しくシンデレラガールズの登場したキャラクターであり、特定のCVも実装されていない。
シンデレラガールズは人気のあるキャラクターから順番にCVが実装されるという資本主義に基づいた極めて合理的かつある種残酷的な傾向がある。
しかし、登場時からその鮮烈なキャラクターとオタクの原始的な“好き”を掻き立てるような特徴的かつ強烈なデザインで多くのプロデューサーの心を掴み、急激な人気をもって迎合された。
私の観測下では夢見りあむの参入とともにシンデレラガールズの門戸を叩いたものも決して少なくはない。
しかし、夢見りあむのパーソナリティーは既存のシンデレラキャラクターと比較して、決して手放しで称賛を得られるものではない。
人間のクズ性を煮詰めたようなキャラクターは自身の“推し”として公表し易いものではなく、支持していることを隠したくなるようなものであることもまた一つの事実なのかもしれない。
これはかのドナルド・トランプ氏の勝利した大統領選をどことなく彷彿させるようなものである。
サイレント・マジョリティの集団心理として根底に存在していた現体制への不満、怒りが彼を世界最大のリーダー国のトップへと押し上げる力学としてあった。
人間というものは集団としては非常に恐ろしい存在であり、獣である。
人間1人では大したことはできないが、集団となることで途端に爆発的な力を発揮し、世界を食らいつくし、そのまま世界を変える。
そうした革命が起きたことを私たちは知っている。そう、現在のシンデレラ選挙をとりまく状況にもそれと似た力学が存在していることを“夢見りあむ3位事件”は示した。
これは1つの革命なのだ。奇しくも4月で平成という一つの時代が終わるが、今回のシンデレラガール総選挙も結果が出る頃には令和の時代へと突入する。ポスト総選挙のシンデレラガールズは新時代の“シンデレラ元年”ともいえるだろう。
人々が心の中では何らかの変化を求めているのは至って自然なことなのかもしれない。
先ほどサイレント・マジョリティという言葉を使用したが、今回の力学の原動力になっている集団意識は何なのだろうか。
私はそれをあえて悪意と呼びたい。前述したようにシンデレラガールズの既存のキャラクターはアクが強かったり、非常に特徴的であったりはするが基本的には“いい子”である。
夢見りあむも“いい子”であるというエピソードは今後も増えてくることは予想される。
しかし、現時点ではー少なくとも登場時点で言っていることは私たちプロデューサー、ひいてはその担当アイドルを馬鹿にしたような、消費物としてみたような非常に純粋な悪意で形成されたようなものである。
ここでキーとなるのは夢見りあむ自身にアイドルに対する悪意があるかは全くわからないものであることだ。夢見りあむのアイドルへの好意は確かにあるだろう。一定のリスペクトを感じさせるような発言もある。
しかし、『アイドルは使い捨ての嗜好品』という純粋な冒涜は誤解を恐れずに言えば狂気的で原始的な悪意に満ちている。
それゆえに夢見りあむから紡がれるアイドル論は非常に興味深く、私たちプロデューサーを尖った刃で抉るように鋭い。アイドルというものは信仰されるものである。
大衆の信仰対象であり、彼女らは通常、神のように純粋に君臨するものだ。その神を純粋に否定すること、それは悪意以外の何物でもない。
神をも殺すような彼女の紡ぐアイドル論は純粋過ぎるが故に非常に冒涜的かつある種カルト的な魅力をもって私たちの目には映る。
そして、それらは最近のシンデレラガールズに反体制的な考えを持っていたようなサイレント・マジョリティの不満や怒りを鋭敏に反映させるのかもしれない。
先に夢見りあむのプロデューサーの本質として“秘密主義”を指摘したが、以上のような反体制的な考えも同様に秘匿されるべきものであろう。それは当たり前の事実である。
プロデューサーは通常コミュニティを成すものであり、人間が本来持つ協調性という意味では明らかに美徳とされない、全くもって迎合されない考えであるからである。
そのようなコミュニティでみられる田舎の村八分文化のようなものに息苦しさを感じていたプロデューサーもきっといたことであろう。
コミュニティというものは通常保守的な集団であり、それは人間が持つ協調性という美徳においては当たり前の機能であるからだ。人間は保守的な抑圧の中では必ずといっていいほど悪意を貯める生き物だ。
諸プロデューサーにおいても一度胸に手を当てて考えてみてもらいたい。
今までの環境に不満はなかっただろうか。
変化のない、いい子ちゃんごっこのような“幻想郷”は掛け値なしに素晴らしい居心地のよいものだっただろうか。
シンデレラガールズのメインストリームの中で心の中にどす黒い感情を抱いたことはないだろうか。
そうした経験の中で悪意を貯めていったプロデューサーは漠然と考えたことだろう、今回の“夢見りあむ3位事件”は変化のチャンスであると。
プロデューサーの隠された悪意は非常に醜いものだ。どす黒く、誰にも見られないように大切に大切に醸造されていった筆舌に尽くしがたいほどに汚いものだ。
上述のように夢見りあむは“人間のクズ性”を煮詰めたパーソナリティーであり、炎上をある種好ましく考えているという都合の良さもある。
この点でもそうした悪意との親和性が高いというのも挙げられるだろう。
結果として夢見りあむはサイレント・マジョリティの悪意の代弁者足りえ、“夢見りあむ3位事件”という事実として多くのプロデューサーに牙を剥いた。純粋な人気に加えて、悪意の力学が働いた夢見りあむは本当に強い。
このことを念頭に置かない限り、夢見りあむは強力な敵として立ちはだかり続けることを理解しなくてはいけない。
今、私は革命前夜に似た胸の高鳴りを感じている。
今、この瞬間アイドルマスターシンデレラガールズに変化が求められている状況だ。
心地よいけれども心のどこかでくだらないと思っている集団幻想の中に居続けるか、それとも変わっていくか。
これは呪詛だ。
見たくはないだろうか?破壊と再生を経て進化するアイドルマスターシンデレラガールズを。
今のシンデレラガールズに食傷して離れてしまったプロデューサーにこそ、この状況を楽しんでいただきたい。
ログインしなくなったシンデレラガールズとスターライトステージにログインすれば合計で2票を夢見りあむに投じることができる。
1人のアイドルに1人で入れられる票数など全体でみれば微々たるものだが、私たちが力を合わせればそれは巨大な力学になる。
きっと革命だって起こせる。ぜひ夢見りあむに投票していただきたい。
夢見りあむ、私に、いや私たちに新世界をみせてくれ。君ならできる。
最後にドナルド・トランプ氏が勝利したアメリカ合衆国大統領選を分析したイギリス独立党のナイジェル・ファラージ氏の発言でこの文章を締めたいと思う。
『負け犬たちが支配者層を打ち負かしたのだ』私たちクズの負け犬たちに幸あらんことを。ここまで読んでくださって本当にありがとう。
あのなあ、聖書の「最も原本」って何?本文批評とか二資料仮説(これは黙示録とは関係ないが)とか聞いたこともないんだろうと思うけど、原本がどこかにぽん、とあるような代物じゃないんだよ、聖書は。手による筆写に筆写を重ねた代物で、その原典なんて研究者の中でも誰も見たことがないんだ。その中で、どのようにして少しでもオリジナルに近い文を探すか……ということの為に多くの研究者が膨大な時間と手間をかけて検討を続けているわけよ。
あと聖書の英語訳だ日本語訳だ言ってるけど、何種類あるのか知ってるの?どれの話をしているわけ?英語だけでも欽定訳から新世界訳聖書(まっとうなクリスチャンから見たらクソだけどな)までたくさんあるし、皆カラーが違う。日本語だって去年新しい共同訳聖書が出たばかりで、それ以前の文語訳、口語訳、新共同訳、新改訳、他にも新世界訳(まっとうなクリスチャンから見たらクソだけどな)、フランシスコ会訳とか、なんぼもあるんだよ。
今さらセカイ系(笑)の出来損ないみたいな90年代ラノベ引っ張りだしたところで、ガキが食いつくわけもないと分かりきってるのがクソ。どうせ昔のファンも大半はとっくに趣味変わってるだろ。
無意味に時間が行ったり来たりするのがクソ。カッコイイとでも思ってんのか?分かりにくいだけだわアホ。
キャラデザ全員モブ過ぎて誰が誰だか分からないのがクソ。ブギーポップは分からない(爆笑)
ラノベ業界もそろそろ弾切れで苦しいのは分かるけどさあ、さすがにこんなもん引っ張り出してくるぐらいなら、他にもっといい原作あるだろ。たとえば……お留守バンシーとか!
そこまで打ち込んだところで〝増田〟は確認画面に進み、実際に表示される際の見え方をチェックする。特に問題のないことを確認して「この内容を登録する」ボタンをクリックした。
大きく息を吐き、しばし目を閉じて時間が過ぎるのを待つ。ヘッドホンからは、路地裏の秘密クラブについて女性ボーカルが歌うハスキーな声が流れているが、別に〝増田〟の趣味ではない。無音よりは多少の「雑音」があった方が集中しやすいという程度の理由で、適当にまとめて違法ダウンロードしたファイルをランダム再生しているだけだ。
曲が終わったのを合図に目を開き、さきほど投稿した「記事」のページをリロードした。夜の10時過ぎというお誂え向きの時間だけあり、セルクマなどという姑息な真似をせずともブックマークが既に30ほど集まり始めている。トラックバックも、上から目線の傲慢な評価への反発が7割、同意が2割、元記事とほとんど無関係の独りよがりのつまらないネタが少々という予想通りの傾向で、活発に反応してくれている。
たった今書き込んだ記事で扱ったアニメにも、その原作のライトノベルにも、〝増田〟は特に興味がなかった。ただ、SNSなどでの他人の発言を眺めていて、こういうことを書けば「バズる」だろうなというイメージが、なんとなく頭に浮かんだのだ。あとは、このアニメを叩きたい人間の「設定」に自分を重ねるだけで、溢れるように文章が湧き出してくるのだった。
「……」
自分がそれを書いたという証が何一つない文章が、回線の向こうで人々の注目を集めるさまを、〝増田〟は静かに見つめた。
自己主張が少なく控えめな性格、という程度の話ではない。何が好きで何が嫌いなのか、何が得意で何が苦手なのか、人に聞かれるたびに例外なく言葉に詰まった。単にそれを表現するのが下手というだけではなく、自分がどんな人間なのか〝増田〟自身どうしてもよく分からないのだった。
そのため、自己紹介ではいつもひどく苦労させられた。胸の内を語ることのない秘密主義の人間と見なされ、親しい友人を作ることも難しく、いつも孤独に過ごすこととなったが、それが嫌なのかどうかすら〝増田〟には判断ができなかった。
その感覚は、対面での音声によるコミュニケーションだけではなく、ネットでの文字を介したやり取りでも特に変わりがなかった。たとえ単なる記号の羅列に過ぎないとしても、自分を表すIDが表示された状態で、何か意味のあることを言おうという気にはどうしてもなれなかった。
そんな〝増田〟がある時、一つの匿名ブログサービスと出会った。
良識のある人間ならば眉をひそめるであろう、その醜悪な売り文句に、増田はなぜか強く引きつけられた。
そこに書き込まれる、誰とも知れぬ人間の手による、真偽のさだかならぬ無責任な言葉たち。数日の間、寝食を忘れてむさぼるように大量の匿名日記を読みふけった後、それらのやり方を真似ることで、〝増田〟は生まれて初めて自発的に文章を書き出したのだった。
特に書きたい内容があったわけではない。ただ、睡眠不足と空腹でからっぽになった頭を満たす、得体の知れない衝動に従いキーボードを叩いた。
出来上がったその文章は、保育園への子供の入園申し込みをしていたが落選してしまった母親、という「設定」で、政治批判もまじえつつ全体としてはどうにもならない怒りを乱暴な口調で八つ当たり気味にぶつける、といった感じの記事になった。
実際には、保育園への申し込みどころか、当時から現在に至るまで〝増田〟は結婚すらしてはいないのだが。
これを軽い気持ちで匿名ブログに投稿したところ、予想外の爆発的な大反響を呼んだ。ブクマは2000以上付き、「記事への反応」は100を超え、ニュースサイトどころか国会で取り上げられる事態にさえ発展した。
遂には記事タイトルがその年の流行語大賞のトップテンにまで入ってしまったこの一連の動きに、もちろん驚きはあった。だがそれ以上に、自分の指を通して生まれ落ちた自分のものではない言葉、という捩れた存在自体に、〝増田〟は震えるような感動を覚えたのだった。
その確信を得てからは、坂を転がり落ちるように、この匿名ブログへとのめり込んでいった。
様々な立場の人間になったつもりで書いた記事を投稿し続けるうちに、〝増田〟は奇妙な現象に気がつく。ひとたび題材を決めて書き始めてしまえば、それまで全く知識も関心も無かったどんな分野についても、どういうわけか淀みなく言葉が湧き出すのだ。
ある時は、新人賞を受賞してデビューしたものの限界を悟って引退を決意した兼業作家だったり。
〝増田〟は、記事を書くたびにありとあらゆる種類の人間に「なった」。そしてそれらの「設定」の元に、このwebサービスの読者たちに、感動や、怒りや、笑いを提供してきた。〝増田〟にとって、読者から引き出す感情の種類はなんでもかまわない。自分の書いた言葉が、多くの人間に読まれることだけが重要なのだ。
実際、〝増田〟の書いた記事には、著名人気ブロガーですら不可能なほどの高確率で100を超えるブクマが次々と付いた。SNSでも拡散され、ネット上の話題を取り上げる(といえば聞こえは良いが他人の褌で相撲を取るしか能がない)ニュースサイトの元ネタにもなり、つまり――「バズって」いた。
本格的に活動を始めてから、〝増田〟は毎日多数の記事を投稿し続けている。〝増田〟以外の利用者は誰一人気づいていないが、今ではこの匿名ブログサービスにおける人気記事の、実に九割以上が〝増田〟一人の手によるものなのだった。もはやここは〝増田〟のしろしめす王国なのである。
そして、〝増田〟の支配は電脳空間にとどまらずより大きく広がろうとしている。〝増田〟の記事が読者から引き出す強い感情。これを利用し、流されやすい一部の読者の行動を誘導することで、〝増田〟は既に現実でも大小さまざまな事件を引き起こす「実験」を成功させていた。だが、それぞれの事件自体に関連性は全くなく、膨大な投稿量を多数のIDに分散しているため、運営会社ですら事件の背後にいる〝増田〟の存在には手が届いていなかった。
この影響力の、深く静かな拡大。これが順調に進めば、いずれはサービスの運営会社の中枢に食い込むことすら時間の問題だった。
匿名ブログ支配の過程で〝増田〟の掴んだ情報によれば、この運営会社はただのIT企業ではない。その実態は、途方もなく巨大なシステムの下部組織なのだ。そこを足がかりに、「世界」にまで手が届くほどの――
「……っ……っ」
果てのない野望の行く先に思いを馳せ、〝増田〟は声もなく笑った。
そこに、
――♪
「……?」
ランダム再生にしていたメディアプレイヤーから、奇妙な曲が流れ始めた。
口笛である。
音楽に興味のない〝増田〟でさえ聴き覚えがあるほど有名なクラシック曲を、どういうわけかわざわざ口笛で演奏しているのだった。それは、アップテンポで明るく力強い原曲を巧みに再現してはいたものの、しかしやはり口笛としての限界で、どこか寂寥感のある調べとなっていた。
「……」
これのタイトルはなんだっただろうかと〝増田〟にしては珍しく気にかかり、プレイヤーの最小化を解除して現在再生中の曲名を表示した。そこにはこうあった。
「!!」
その事実に気づいた〝増田〟はヘッドホンを頭からむしり取り、音の出どころを探った。
「――♪」
耳を澄ますまでもなかった。口笛は、明らかに〝増田〟の背後から聴こえてきている。それも、ごく至近距離で。
「……!」
背筋を貫く寒気を振り払うように、〝増田〟は回転式のデスクチェアごと素早く振り返った。
片付いているというより極端に物の少ない部屋の中央。そこに、それは立っていた。
金属製の丸い飾りがいくつか付いた、筒のような黒い帽子。全身を覆う黒いマント。男とも女ともつかない白い顔に浮かぶ唇までが、黒いルージュで塗られている。
まったく見覚えのない顔であり、衣装だった。
普通に考えれば、異常な格好をした不法侵入者ということになる。今すぐに警察に通報するべきだ。だが〝増田〟は、そんな常識的な思考をこの黒帽子に適用することが、なぜかできなかった。
部屋のドアには鍵を掛けておいたはずだが、こじ開けられた様子もなくきれいに閉じている。いくらヘッドホンから音楽が流れていたとはいえ、人間がドアを開け閉めして部屋に侵入した物音に全く気づかないということがあるだろうか?
カーテンを閉め切り照明の消えた部屋の中、ディスプレイの微かな灯りに照らし出された黒帽子の姿は、床から突然黒い柱が生えてきたようにも見えた。
〝増田〟の当惑をよそに、黒帽子は口笛を止めて言葉を発した。黒い唇からこぼれる声は澄んだボーイソプラノで、やはり性別を特定することはできなかった。
「人には、自分にとって切実な何かを伝えるために、敢えて何者でもない立場をいっとき必要とすることもある。だが、『匿名』こそが本質であり立ち返るべき『自分』を持たない存在――それは『自分』という限界に縛られないが故に、無目的にただ領土だけを広げ続け、遠からず世界を埋め尽くすことだろう。その新世界では、根拠となる体験を欠いた空虚な感情だけがやり取りされ、真の意味での交流は永遠に失われる……間違いなく、世界の敵だな」
人と世界について語りながらその声はどこまでも他人事のようだったが、最後の断定には一点の迷いも無かった。
世界の敵、という言葉が指す意味の本当のところは分からない。だがこいつは、〝増田〟こそが「それ」だと言っているのだった。
なぜ初対面の異常者にそんな決めつけをされるのか。そもそもこいつは一体何者なのか。
そんな疑問を込めて、〝増田〟は目の前の怪人物を睨み付けた。黒帽子にはそれだけで意図が伝わったらしい。
〝増田〟の耳にその言葉は、それができるものなら、という挑発を含んで聞こえた。
できないわけがない。変質者に名前を教えるのは危険だが、自宅に押し込まれている時点で大差ないだろう。
〝増田〟は椅子から立ち上がって息を吸い込み、自分の名前を告げようとした。
しかし、
「…………!」
声が出なかった。いくら喉に力を込めても、最初の一音すら形にならずに、ただかすれた吐息が漏れるばかりだ。
そう言った黒帽子が肩ほどの高さに上げた右手を、ついっと振った。その指先から細い光の線が伸びてきて、空気を切るような鋭い音がしたかと思うと、〝増田〟の首の周りに熱い感触が走った。
「?」
次の瞬間には、〝増田〟の視界はゆっくりと下降――いや、落下し始めていた。
途中で回転した視界の中で〝増田〟が目にしたのは、頭部を失ったまま直立する、肥満した成人男性の身体だった。
「……っ!?」
直前までまとっていた「自称アマチュアアニメ批評家」の「設定」が霧散したことで、〝増田〟は意識を取り戻した。思わず首の周りに手をやるが、傷一つ付いてはいない。
「なるほど。君の能力にはそういう働きもあるわけだ」
感心したように言って、黒帽子は宙空をかき混ぜるように右手の指を動かした。そこにまとわりつくように、光の線が見え隠れする。目を凝らして見れば、それは極細のワイヤーだった。
〝増田〟の首に巻き付けたあれを素早く引くことで、瞬時に切断を行なったのだと、遅れて事態を把握する。
「……」
いま首を斬られたのは、あくまで〝増田〟の「設定」に過ぎない。だが、味わった「死」の感覚は本物だった。それを実行した黒帽子は、今も平然とした顔をしている。
目の前の怪人が何者であろうと、もはやこれだけは間違いがない。こいつは〝増田〟を殺しに来たのだ。無慈悲に、容赦なく。
「……!」
黒帽子と向き合ったまま〝増田〟は、後ろ手に恐るべき速度でキーボードを叩いた。わずか数秒で4000字超の記事を書き上げると、そのまま確認もせず匿名ブログに投稿する。
記事はすぐさま炎上気味に100オーバーのブクマが付き、新たな「設定」が〝増田〟の全身を覆った。そこに立っている姿は既に、制服を着た男性警察官そのものだった。
実のところ〝増田〟にとっても、匿名ブログのこのような使い方は初めてのことだった。だがその事実を意識することすらなく、〝増田〟はこの応用をごく自然に行っていた。まるでこれが本来の用法だったかのように。
警察官の〝増田〟は、いかにも手慣れた動きで腰のホルスターから素早く拳銃を引き抜いて安全装置を外すと、黒帽子の頭に狙いをつける。この距離なら外すことはないだろうし、さすがに銃弾を正面から受けても平気ということはあるまい。
しかし弾丸が発射されるより早く、引き金にかけた〝増田〟の指をめがけて光が走った。
「そんな危ないものは下ろした方がいい」
切断された指がぽろぽろと床に転がり、〝増田〟は拳銃を取り落とした。重い金属が床に叩きつけられる、ごとん、という音が響く。
「!」
失った指の痛みにのたうち回る間もなく、再び飛び来たワイヤーが〝増田〟の首に絡みついた。鋼糸はそのまま、いともたやすく肉に食い込み――
「……!」
一瞬のブラックアウトの後、警察官の「設定」もあえなく消え去ったことを〝増田〟は悟る。
〝増田〟は、次の「設定」を求めて、慌ててキーボードを叩き始めた。殺されないためにはそうするしかない。
黒帽子がワイヤーを一振りするたびに、現在の〝増田〟の「設定」が消滅する。〝増田〟は超スピードで匿名ダイアリーに記事を書き込み、新たな「設定」を得る。その繰り返しが続いた。
格闘家、ヤクザ、猟師、力士、刃渡り50センチの牛刀で前足を切り落として熊を倒した撮り鉄、1200万ドルの機械義手を身につけ「捕らわれざる邪悪」の二つ名を持つ元アメリカ特殊部隊員……
考えうる限りの、個人戦闘能力の高い人間の立場で書かれた記事を投稿し、その「設定」を使って制圧を試みる。だが、いずれの力をもってしても、〝増田〟は黒帽子の体に触れることさえできなかった。
「……」
異常なまでの適性ゆえに普段は意識せずに済んでいたが、この匿名ブログサービスは本来、少しでも油断すると「あれ?増田さん、この話前にもしませんでしたっけ?」と指摘を受ける、投稿者に厳しい場だ。いかに〝増田〟の記事とはいえ、短時間に似たようなネタを続けて投稿したのでは、ブクマやPVを稼ぐことなどできない。「設定」を定着させるためには、読者からのそういった「承認」を得なくてはならないのだ。
少なくとも同じ職業をネタにすることは避ける必要があった。とすれば、「設定」を潰されるたびに書ける記事の選択肢は少しずつ限られていく。
〝増田〟は、徐々に追い詰められつつあった。
その焦りが引き金となったのか。
「!!」
――字数制限。
家には小学校低学年になる娘がいる。
ある日「もうそろそろお風呂入りー」と娘に入浴を促し、そこで「あ、やべ洗濯機回してねーわ」と気付き(我が家は風呂場に洗濯機がある)ちょっくら失礼する形で風呂場の戸を開けた。
すると娘はスマホを床に置き脇を締めた状態で胴に縄跳びをぐるぐる巻いてそれを左右にぐーっと引っ張って悶えていた。身も蓋も無い言い方をすればSMプレイだ。セルフSMとでも言うべきか?
あまりにも驚いた娘は悲鳴をあげ、私も慌てて風呂場を飛び出した。
確かにブラも去年から付け始めたし性的な事に興味を抱く年頃だろうけどいきなり何故上級者向けコースへ進むのか?いやでも多分漫画かアニメにそう言う描写があったのだろうと。私が子供の頃にだってそーゆーのはあったし(むしろ今より緩かった)考えてみりゃそんなに変な事じゃない、とはいえ流石にこのままだとバツが悪いし後日娘とお好み焼き焼きながら話し合う事にした。
私は当初「まあそーゆー事もあるから」で済まそうとしていた。しかし娘は意外な事を話した。
娘には柔道を習わせているのだがある日年上の男子が帯で娘の体をぎゅーと縛ったそうな。娘も初めのうちは痛くて苦しいからやめてと抵抗したが縛られてる内に段々ドキドキしてきて、その後自分で縄跳びを使い体を縛ったら気持ちよくなってしまい段々男の人に縛られる妄想をするようになったらしい。
私は「別に変な事じゃないし、やめる必要も無いから」と慰めるのが精一杯で、気がつけば一本の筈のチューハイを三本開けてた。
甘かった。いずれ娘も性的な悩みを抱えるだろうからこれこれこうすれば良いよと模範解答を用意していた筈だったのにあまりにもイレギュラー過ぎた。
本当に可愛い女の子なんだよ娘は。良い子で言う事聞くしお手伝いもするし怒鳴った事なんて一度もない。スウェーデン人の義母にそっくりな色白のべっぴんさんで、ちょっぴり滑舌悪くて髪の毛のボリュームが多いから毎朝必ずマリモになるし、大食いな私と違って少食で、それでいてあの小さな体のどこからと言うくらい柔道の試合では大声を出して、豚玉が好きでお風呂上がりに豆乳と野菜ジュースを混ぜた謎ドリンクを飲むのが日課で、幼稚園の頃はたまに私がバイクで送っていった。
正義感が強くて、友達の女の子がクラスの男子に虐められた時にその男子に大外刈りを喰らわせて私が学校に呼び出された事もあった。ミニストップのイートインで二人でハロハロ食べるのが楽しかった。私が足つって悶絶した時に本気で心配してくれた。毎週金曜日、旦那は呑んで帰って来ないから食卓で「帰ってこねーなあの野郎」と言いあった。
夏祭り、娘の浴衣が何かに引っ掛かって脱げかけて慌てた。茨城の露天風呂が絶景だった。大好きなYouTuberのワタナベマホトのイベントに連れていった時には生のマホトに感激して泣いていた。一家で巨人ファンだから甲子園の阪神巨人戦を見に行って回りの阪神ファンに怯えてた。そう言えば大阪新世界のゲーセンにも行った。もう本当に色んな思い出があって、こんな夫婦からよくこんな良い娘が生まれたと自慢の娘に何て事してくれたんだ。年頃の、多感な娘に。
どうすれば良いんだ私は。
どうすれば良かったんだ私は。
とても寒くて晴れた元旦だった。ぼくは正月ということもあり、叔母の家に遊びにきていた。
叔母がぼくに言った。
「僕くんおいで!今年もお年玉あげるね」
ぼくは中学生になって「敬語」なるものを教わったので大人ぶってこう言った。
「ありがとうございます!大切に使わせていただきますね」
叔母はにっこりと微笑んだ。
一方、僕の心の中では、しめしめ今年も遊戯王カードとゲームを買いまくってやろうと思っていたが。
すると、後ろで談笑していたウチの母が、
「いいのに!もう!こんなガキンチョにお金なんてあげなくて〜。どうせロクなもんな使わないんだから。」
と社交辞令を返す。
毎年正月になるとやり取りをするのだ。この会話を見るたびに正月という感じがして、僕は好きだ。
このやり取りを繰り返して、祖父、叔父、叔母からお年玉を回収していくのが毎年の流れになっていた。
(あとから知ったのだが、母親はしっかりこのお年玉の分のお返しをしていたらしい。)
ところで、この叔父叔母には、3人の娘息子がいて、1番年上の長女、2番目の長男、末っ子の次男という感じで構成されている。
僕とは3人とも、とても年が離れていて僕が中学生だった当時、末っ子の次男氏は大学生だった。
とはいえ僕は1番年が近かった末っ子の次男氏とよく一緒にゲームしてもらったり、野球のキャッチボールなんかをしてもらっていた。
「僕、今年もパチンコ行くべ!」
そう、僕の親戚一家には変な風習があった。それは、毎年正月になると祖父、叔父、僕の父親含む男連中全員で運試しといって、パチンコに行くのだ。
もちろん僕は、中学生だったのでパチンコを打てるわけなく外から眺めてるだけだった。
大抵の場合、全員が大負けして帰ってくるのだが、その年だけは違った。
僕と仲の良かった次男氏がなんと、大勝ちを決めたのだ。
次男氏はこう言った。
また、次男氏は言った。
僕「あ、いいっすよ。」
そうして、彼に着いていくこと、15分が過ぎた頃。ワクワクも過ぎ去り、正直寒くて早く帰りたくなっていた。
次男氏が口を開いた。
「着いた!」
最初僕はそれがなにか、よく認識できなかった。僕たちが来た場所は、銀行でもATMでもなく、アダルトショップだったのだ。
のれんをくぐり、中に入るととてもあったかくて、つけていたメガネが曇ってしまった。
しかもあの、ビデオ屋特有のまったりしたような甘い匂いが鼻について離れない。
しかし、そんなことはどうでも良かった。
目の前には女性の裸の写真が大量に並べてあるのである。新世界だった。ホールニューワールドである。
僕の愚息はすでにパンパンだった。
〜続く〜