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2021-07-17

日本戦争に負けた

YouTubeで昔のドキュメンタリーを見た。

モンゴル遊牧生活を記録したもので、最近遊牧生活は続けることが難しく、都会に出稼ぎに行ってしまう人が多いという話をだった。

インタビューで「遊牧は大変だがこれが私達の生き方だ。生まれてきた子供にも民族の誇りを教えたい。」

この人からはとても気高く崇高な精神を感じた。

しかし、民族の誇り なんていま日本で言ったら右翼かなにかだと思われそうだ。

映画ダンケルクを見た。

最後のシーンで絶体絶命の連合国側の新聞に「我々は負けない。最後の一人になっても戦う」とあった。

強靭精神だと思った。このあと連合国は逆転して戦争に勝つ。

もしもこれが終戦間際の日本だったらどうか?

ただの馬鹿狂信的な軍国主義者かと思われるだろう。

言いたいことは、海外では美しい話として受け入れられるものが、日本では嘲笑されるという話なんだけど

この違いって日本戦争に負けたからってことでいいのかな。

anond:20210717133234

「欠陥品の親ごときが何を偉そうに」と、毎回嘲笑したり嫌悪憎悪視線を浴びせて、最後は「ザマぁ見ろ」の捨て台詞を毎回浴びせるのが吉。

anond:20210717200134

あー確かにスイーツ(笑)死語)とは違うのよって意味で私は女じゃないからって言ってた人も多かったか

実際キラキラ女子以外はあまり叩かれてなかったし

今はインスタ女子だろうと腐女子だろうとなんだろうと女性器がついてたらまとめて女性扱いされて嘲笑対象から逆に平等になったのかな

コロナワクチンの長期的な副作用が見つかってほしい

ドヤ顔ワクチン接種してた奴らが顔面蒼白になっている姿を嘲笑ってやりたい

泣き叫ぶ正義マンたちを一箇所に集めて火炙りにしてそこから採れた邪悪の火を運ぶ

後ろ暗い過去を持つ者が集まり開催国の秩序を徹底的に乱し、あらゆる倫理道徳嘲笑う技を競う闇の祭典。

俺が見たいのはそんなオリンピックだ。

障碍者小山田圭吾知識人Eテレ

巷では小山田圭吾イジメ問題大炎上している。……どんな時代でもイジメはなくならないというが、イジメスタイル感性時代とともに変わってきたようにおもう。

70年代は、ゴリゴリ暴力カツアゲという"利益目的イジメ"だった。社会全体が貧しく、不良はイカつげで、弱者障碍者はカモだった。だが大多数の層は「見て見ぬ振り」か、せめて白い目では見ていた。

80年代は、お笑いブームと金余りもはじまり、不良はヤンキー臭があってもお笑いもイケる奴が「モテ」になった。暴力や貧しさという負の側面はイジることで笑い飛ばす風潮になった。ヤクザはヤッちゃんと呼ばれ、貧乏長屋パロディになり、弱者障碍者はイジりの対象になった。暴力的な不良でなくとも、弱者のみっともなさや不自然さを笑えば勝ち組に回れる。暴力より笑いのほうが平和じゃん?と。弱者をマジ顔で擁護する正義漢なんてアナクロだしダサい。強きを助け弱きをくじくタケちゃんマンは笑いにくるんだ本音としてウケた。そんなライト感覚で従来の一般層も弱者を笑うほうに回った。

90年代は、社会隠蔽する負の側面を見世物小屋的に取り上げるサブカル民の一部……つまり従来のモテの条件だった暴力金も顔も微妙だが面白いことは言えるし弁は立つ……が、80年代モテ系のイジメ作法を真似し始める。知的階級弱者障碍者擁護すべしという戦後リベラル的な不文律を、「だーってそんなんじゃモテないし、助けてもいいことないし、素直に見たら笑えるじゃん?」と開き直った感じでもある。つまりビザール系な知的興味の"対象物"扱いである。

かくて不良系のみならず知的とされる階層までが、「ジョークだよジョーク」、「悪ふざけが過ぎたけど一緒に遊んでただけ」、「社会参加しさせろというから仲間に入れて遊んでるんじゃん」とうそぶく、そういう笑いにくるんだ「道化イジメ」に精を出す時代ともなった。

小山田圭吾が「俺はアイデア出してただけよ?」と言い募るのは当然だ。彼はサブカル民だから、「あたまのわるい不良みたいに直接暴力に訴えるなんてダサイ真似は、この俺がするわけないよ?」と言いたかったわけだ。

前フリが長かった。

この時代Eテレに、児童向け特別支援教育番組の"グルグルパックン"というものがあった(1994~1999年放送)。かの有名な"ストレッチマン"が最初に登場した番組である。当時の生活リズムとちょうど合う時間放送されていたのと、自閉症知的障害児童たちのゆるさとストレッチマンハイテンション不思議空気感に、何となく習慣的に見るようになっていた。番組内容はゆるくて差別感や悪意も感じず、むしろ怪人に扮した支援学級の先生たちの奮闘や障害児童の頑張らない日常……チャリティ番組的なお涙頂戴ではない……は穏やかでいい感じであった。

ある日、寝ぼけまなこでテレビをつけた時、そこには隅に小さく番組ロゴが映っていた。自分は目を疑った。

https://pbs.twimg.com/media/EubSIAtVIAEI9Rp.jpg

寝ぼけた目に小さなロゴは、"クルクルパークン"……"くるくるパー君"と読み取れたのだ。(画像を縮小して、目を細めてぼやっと見てほしい。) ものすごい悪意を感じて、たじろいだ。

もちろん。「自分の目がボケてた見間違いでしかないじゃん」、「差別意識や被害意識のある奴はどこにでも差別を見出すんだよな」、「障害児童を画面に出すのも微妙なのにそんなヤバいことしないでしょ?」と、矢のような反論が飛んでくるのはわかっている。ただの見間違いか因縁をつけているだけと言われるだろう。ただあの、「弱者障碍者に親切顔で接近しながら裏では小馬鹿にして嘲笑うことは、知的イケてる層のウィットに富んだ身振り」とされていた90年代雰囲気を踏まえると、何とも奥歯に物がはさまったような釈然としない気持ちにもなる。ましてや、「NHKでは知性や学歴を鼻にかける高慢反抗的な奴はEテレに回される」という風説を耳にしていると、陰でイジメをする優等生が「見間違いで妄想して何を言っているんだ。邪推でみんなの善意努力否定する気なのか?」とうそぶくような、抜け道確保済みの確信犯的な振る舞いじゃないかとも思えてくる。いや、出てくるみんないい人だよ。それら全部を身内ごとひっくるめて嘲笑うような"見間違い"だから知識人特有の底意地の悪い見下しを感じたのだが。

そういえば、このあたりから日本の成長は失われていったな。二枚舌が使えない者が"発達障害者"としてあぶり出されはじめた時期でもあった気もする。

真偽は謎の上に、四半世紀前のことを持ち出して因縁つける気もないが、世間話題にのっかって「90年代はそういう風潮だった」と確認し、「だれか同じようにロゴに気づいてた人いなかったのかな」と書きおいてみたかっただけだ。読み捨てていただきたい。

2021-07-14

anond:20210714171433

注意して修正されたら笑い物にできないじゃない

たにんの間違いは修正せずに嘲笑うもんだよ

2021-07-12

小学校道徳教科書で読んで妙に印象に残っていた話を思い出した

https://anond.hatelabo.jp/20210712124840

女王主催晩餐会でフィンガーボウルの水(手を洗う水)を間違えて飲んでしまった客がいて客席がざわめくのだが、女王はとっさに自分も水を飲んで見せてその客に恥をかかせずに済むというお話

本当の「育ちの良さ」ってテーブルマナーを知らずに育った人を物陰で嘲笑することではなくそういうことじゃない?(もちろん「彼女」のように以後も付き合いのある人間なら教えてあげればいいと思う。)

コピペマジレス申し訳ないが。

メロス激怒した。必ず、かの邪智暴虐じゃちぼうぎゃくの王を除かなければならぬと決意した。メロスには政治がわからぬ。メロスは、村の牧人である。笛を吹き、羊と遊んで暮して来た。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。きょう未明メロスは村を出発し、野を越え山越え、十里はなれた此このシラクスの市にやって来た。メロスには父も、母も無い。女房も無い。十六の、内気な妹と二人暮しだ。この妹は、村の或る律気な一牧人を、近々、花婿はなむことして迎える事になっていた。結婚式も間近かなのであるメロスは、それゆえ、花嫁の衣裳やら祝宴の御馳走やらを買いに、はるばる市にやって来たのだ。先ず、その品々を買い集め、それから都の大路をぶらぶら歩いた。メロスには竹馬の友があった。セリヌンティウスである。今は此のシラクスの市で、石工をしている。その友を、これから訪ねてみるつもりなのだ。久しく逢わなかったのだから、訪ねて行くのが楽しみである。歩いているうちにメロスは、まちの様子を怪しく思った。ひっそりしている。もう既に日も落ちて、まちの暗いのは当りまえだが、けれども、なんだか、夜のせいばかりでは無く、市全体が、やけに寂しい。のんきなメロスも、だんだん不安になって来た。路で逢った若い衆をつかまえて、何かあったのか、二年まえに此の市に来たときは、夜でも皆が歌をうたって、まちは賑やかであった筈はずだが、と質問した。若い衆は、首を振って答えなかった。しばらく歩いて老爺ろうやに逢い、こんどはもっと、語勢を強くして質問した。老爺は答えなかった。メロスは両手で老爺のからだをゆすぶって質問を重ねた。老爺は、あたりをはばかる低声で、わずか答えた。「王様は、人を殺します。」「なぜ殺すのだ。」「悪心を抱いている、というのですが、誰もそんな、悪心を持っては居りませぬ。」「たくさんの人を殺したのか。」「はい、はじめは王様の妹婿さまを。それから、御自身のお世嗣よつぎを。それから、妹さまを。それから、妹さまの御子さまを。それから皇后さまを。それから、賢臣のアレキス様を。」「おどろいた。国王は乱心か。」「いいえ、乱心ではございませぬ。人を、信ずる事が出来ぬ、というのです。このごろは、臣下の心をも、お疑いになり、少しく派手な暮しをしている者には、人質ひとりずつ差し出すことを命じて居ります。御命令を拒めば十字架にかけられて、殺されます。きょうは、六人殺されました。」 聞いて、メロス激怒した。「呆あきれた王だ。生かして置けぬ。」 メロスは、単純な男であった。買い物を、背負ったままで、のそのそ王城はいって行った。たちまち彼は、巡邏じゅんらの警吏捕縛された。調べられて、メロスの懐中から短剣が出て来たので、騒ぎが大きくなってしまった。メロスは、王の前に引き出された。「この短刀で何をするつもりであったか。言え!」暴君ディオニスは静かに、けれども威厳を以もって問いつめた。その王の顔は蒼白そうはくで、眉間みけんの皺しわは、刻み込まれたように深かった。「市を暴君の手から救うのだ。」とメロスは悪びれずに答えた。「おまえがか?」王は、憫笑びんしょうした。「仕方の無いやつじゃ。おまえには、わしの孤独がわからぬ。」「言うな!」とメロスは、いきり立って反駁はんばくした。「人の心を疑うのは、最も恥ずべき悪徳だ。王は、民の忠誠をさえ疑って居られる。」「疑うのが、正当の心構えなのだと、わしに教えてくれたのは、おまえたちだ。人の心は、あてにならない。人間は、もともと私慾のかたまりさ。信じては、ならぬ。」暴君は落着いて呟つぶやき、ほっと溜息ためいきをついた。「わしだって平和を望んでいるのだが。」「なんの為の平和だ。自分地位を守る為か。」こんどはメロス嘲笑した。「罪の無い人を殺して、何が平和だ。」「だまれ、下賤げせんの者。」王は、さっと顔を挙げて報いた。「口では、どんな清らかな事でも言える。わしには、人の腹綿の奥底が見え透いてならぬ。おまえだって、いまに、磔はりつけになってから、泣いて詫わびたって聞かぬぞ。」「ああ、王は悧巧りこうだ。自惚うぬぼれているがよい。私は、ちゃん死ぬ覚悟で居るのに。命乞いなど決してしない。ただ、――」と言いかけて、メロスは足もとに視線を落し瞬時ためらい、「ただ、私に情をかけたいつもりなら、処刑までに三日間の日限を与えて下さい。たった一人の妹に、亭主を持たせてやりたいのです。三日のうちに、私は村で結婚式を挙げさせ、必ず、ここへ帰って来ます。」「ばかな。」と暴君は、嗄しわがれた声で低く笑った。「とんでもない嘘うそを言うわい。逃がした小鳥が帰って来るというのか。」「そうです。帰って来るのです。」メロス必死で言い張った。「私は約束を守ります。私を、三日間だけ許して下さい。妹が、私の帰りを待っているのだ。そんなに私を信じられないならば、よろしい、この市にセリヌンティウスという石工がいます。私の無二の友人だ。あれを、人質としてここに置いて行こう。私が逃げてしまって、三日目の日暮まで、ここに帰って来なかったら、あの友人を絞め殺して下さい。たのむ、そうして下さい。」 それを聞いて王は、残虐な気持で、そっと北叟笑ほくそえんだ。生意気なことを言うわい。どうせ帰って来ないにきまっている。この嘘つきに騙だまされた振りして、放してやるのも面白い。そうして身代りの男を、三日目に殺してやるのも気味がいい。人は、これだから信じられぬと、わしは悲しい顔して、その身代りの男を磔刑に処してやるのだ。世の中の、正直者とかい奴輩やつばらにうんと見せつけてやりたいものさ。「願いを、聞いた。その身代りを呼ぶがよい。三日目には日没までに帰って来い。おくれたら、その身代りを、きっと殺すぞ。ちょっとおくれて来るがいい。おまえの罪は、永遠にゆるしてやろうぞ。」「なに、何をおっしゃる。」「はは。いのち大事だったら、おくれて来い。おまえの心は、わかっているぞ。」 メロスは口惜しく、地団駄じだんだ踏んだ。ものも言いたくなくなった。 竹馬の友セリヌンティウスは、深夜、王城に召された。暴君ディオニス面前で、佳よき友と佳き友は、二年ぶりで相逢うた。メロスは、友に一切の事情を語った。セリヌンティウスは無言で首肯うなずき、メロスをひしと抱きしめた。友と友の間は、それでよかった。セリヌンティウスは、縄打たれた。メロスは、すぐに出発した。初夏、満天の星である。 メロスはその夜、一睡もせず十里の路を急ぎに急いで、村へ到着したのは、翌あくる日の午前、陽は既に高く昇って、村人たちは野に出て仕事をはじめていた。メロスの十六の妹も、きょうは兄の代りに羊群の番をしていた。よろめいて歩いて来る兄の、疲労困憊こんぱいの姿を見つけて驚いた。そうして、うるさく兄に質問を浴びせた。「なんでも無い。」メロスは無理に笑おうと努めた。「市に用事を残して来た。またすぐ市に行かなければならぬ。あす、おまえの結婚式を挙げる。早いほうがよかろう。」 妹は頬をあからめた。「うれしいか。綺麗きれいな衣裳も買って来た。さあ、これから行って、村の人たちに知らせて来い。結婚式は、あすだと。」 メロスは、また、よろよろと歩き出し、家へ帰って神々の祭壇を飾り、祝宴の席を調え、間もなく床に倒れ伏し、呼吸もせぬくらいの深い眠りに落ちてしまった。 眼が覚めたのは夜だった。メロスは起きてすぐ、花婿の家を訪れた。そうして、少し事情があるから結婚式明日にしてくれ、と頼んだ。婿の牧人は驚き、それはいけない、こちらには未だ何の仕度も出来ていない、葡萄ぶどうの季節まで待ってくれ、と答えた。メロスは、待つことは出来ぬ、どうか明日にしてくれ給え、と更に押してたのんだ。婿の牧人も頑強であった。なかなか承諾してくれない。夜明けまで議論をつづけて、やっと、どうにか婿をなだめ、すかして、説き伏せた。結婚式は、真昼に行われた。新郎新婦の、神々への宣誓が済んだころ、黒雲が空を覆い、ぽつりぽつり雨が降り出し、やがて車軸を流すような大雨となった。祝宴に列席していた村人たちは、何か不吉なものを感じたが、それでも、めいめい気持を引きたて、狭い家の中で、むんむん蒸し暑いのも怺こらえ、陽気に歌をうたい、手を拍うった。メロスも、満面に喜色を湛たたえ、しばらくは、王とのあの約束をさえ忘れていた。祝宴は、夜に入っていよいよ乱れ華やかになり、人々は、外の豪雨を全く気にしなくなった。メロスは、一生このままここにいたい、と思った。この佳い人たちと生涯暮して行きたいと願ったが、いまは、自分からだで、自分のものでは無い。ままならぬ事であるメロスは、わが身に鞭打ち、ついに出発を決意した。あすの日没までには、まだ十分の時が在る。ちょっと一眠りして、それからすぐに出発しよう、と考えた。その頃には、雨も小降りになっていよう。少しでも永くこの家に愚図愚図とどまっていたかった。メロスほどの男にも、やはり未練の情というものは在る。今宵呆然歓喜に酔っているらしい花嫁に近寄り、「おめでとう。私は疲れてしまたから、ちょっとご免こうむって眠りたい。眼が覚めたら、すぐに市に出かける。大切な用事があるのだ。私がいなくても、もうおまえには優しい亭主があるのだから、決して寂しい事は無い。おまえの兄の、一ばんきらいなものは、人を疑う事と、それから、嘘をつく事だ。おまえも、それは、知っているね。亭主との間に、どんな秘密でも作ってはならぬ。おまえに言いたいのは、それだけだ。おまえの兄は、たぶん偉い男なのだから、おまえもその誇りを持っていろ。」 花嫁は、夢見心地で首肯うなずいた。メロスは、それから花婿の肩をたたいて、「仕度の無いのはお互さまさ。私の家にも、宝といっては、妹と羊だけだ。他には、何も無い。全部あげよう。もう一つ、メロスの弟になったことを誇ってくれ。」 花婿は揉もみ手して、てれていた。メロスは笑って村人たちにも会釈えしゃくして、宴席から立ち去り、羊小屋にもぐり込んで、死んだように深く眠った。 眼が覚めたのは翌る日の薄明の頃であるメロスは跳ね起き、南無三、寝過したか、いや、まだまだ大丈夫、これからすぐに出発すれば、約束の刻限までには十分間に合う。きょうは是非とも、あの王に、人の信実の存するところを見せてやろう。そうして笑って磔の台に上ってやる。メロスは、悠々と身仕度をはじめた。雨も、いくぶん小降りになっている様子である。身仕度は出来た。さて、メロスは、ぶるんと両腕を大きく振って、雨中、矢の如く走り出た。 私は、今宵、殺される。殺される為に走るのだ。身代りの友を救う為に走るのだ。王の奸佞かんねい邪智を打ち破る為に走るのだ。走らなければならぬ。そうして、私は殺される。若いから名誉を守れ。さらば、ふるさと若いメロスは、つらかった。幾度か、立ちどまりそうになった。えい、えいと大声挙げて自身を叱りながら走った。村を出て、野を横切り、森をくぐり抜け、隣村に着いた頃には、雨も止やみ、日は高く昇って、そろそろ暑くなって来た。メロスは額ひたいの汗をこぶしで払い、ここまで来れば大丈夫、もはや故郷への未練は無い。妹たちは、きっと佳い夫婦になるだろう。私には、いま、なんの気がかりも無い筈だ。まっすぐに王城に行き着けば、それでよいのだ。そんなに急ぐ必要も無い。ゆっくり歩こう、と持ちまえの呑気のんきさを取り返し、好きな小歌をいい声で歌い出した。ぶらぶら歩いて二里行き三里行き、そろそろ全里程の半ばに到達した頃、降って湧わいた災難、メロスの足は、はたと、とまった。見よ、前方の川を。きのうの豪雨で山の水源地は氾濫はんらんし、濁流滔々とうとうと下流に集り、猛勢一挙に橋を破壊し、どうどうと響きをあげる激流が、木葉微塵こっぱみじんに橋桁はしげたを跳ね飛ばしていた。彼は茫然と、立ちすくんだ。あちこちと眺めまわし、また、声を限りに呼びたててみたが、繋舟けいしゅうは残らず浪に浚さらわれて影なく、渡守りの姿も見えない。流れはいよいよ、ふくれ上り、海のようになっている。メロス川岸うずくまり、男泣きに泣きながらゼウスに手を挙げて哀願した。「ああ、鎮しずめたまえ、荒れ狂う流れを! 時は刻々に過ぎて行きます太陽も既に真昼時です。あれが沈んでしまわぬうちに、王城に行き着くことが出来なかったら、あの佳い友達が、私のために死ぬのです。」 濁流は、メロス叫びをせせら笑う如く、ますます激しく躍り狂う。浪は浪を呑み、捲き、煽あおり立て、そうして時は、刻一刻と消えて行く。今はメロス覚悟した。泳ぎ切るより他に無い。ああ、神々も照覧あれ! 濁流にも負けぬ愛と誠の偉大な力を、いまこそ発揮して見せる。メロスは、ざんぶと流れに飛び込み、百匹の大蛇のようにのた打ち荒れ狂う浪を相手に、必死闘争を開始した。満身の力を腕にこめて、押し寄せ渦巻き引きずる流れを、なんのこれしきと掻かきわけ掻きわけ、めくらめっぽう獅子奮迅の人の子の姿には、神も哀れと思ったか、ついに憐愍れんびんを垂れてくれた。押し流されつつも、見事、対岸の樹木の幹に、すがりつく事が出来たのである。ありがたい。メロスは馬のように大きな胴震いを一つして、すぐにまた先きを急いだ。一刻といえども、むだには出来ない。陽は既に西に傾きかけている。ぜいぜい荒い呼吸をしながら峠をのぼりのぼり切って、ほっとした時、突然、目の前に一隊山賊が躍り出た。「待て。」「何をするのだ。私は陽の沈まぬうちに王城へ行かなければならぬ。放せ。」「どっこい放さぬ。持ちもの全部を置いて行け。」「私にはいのちの他には何も無い。その、たった一つの命も、これから王にくれてやるのだ。」「その、いのちが欲しいのだ。」「さては、王の命令で、ここで私を待ち伏せしていたのだな。」 山賊たちは、ものも言わず一斉に棍棒こんぼうを振り挙げた。メロスはひょいと、からだを折り曲げ、飛鳥の如く身近かの一人に襲いかかり、その棍棒を奪い取って、「気の毒だが正義のためだ!」と猛然一撃、たちまち、三人を殴り倒し、残る者のひるむ隙すきに、さっさと走って峠を下った。一気に峠を駈け降りたが、流石さすがに疲労し、折から午後の灼熱しゃくねつの太陽がまともに、かっと照って来て、メロスは幾度となく眩暈めまいを感じ、これではならぬ、と気を取り直しては、よろよろ二、三歩あるいて、ついに、がくりと膝を折った。立ち上る事が出来ぬのだ。天を仰いで、くやし泣きに泣き出した。ああ、あ、濁流を泳ぎ切り、山賊を三人も撃ち倒し韋駄天いだてん、ここまで突破して来たメロスよ。真の勇者メロスよ。今、ここで、疲れ切って動けなくなるとは情無い。愛する友は、おまえを信じたばかりに、やがて殺されなければならぬ。おまえは、稀代きたいの不信の人間、まさしく王の思う壺つぼだぞ、と自分を叱ってみるのだが、全身萎なえて、もはや芋虫いもむしほどにも前進かなわぬ。路傍の草原にごろりと寝ころがった。身体疲労すれば、精神も共にやられる。もう、どうでもいいという、勇者に不似合いな不貞腐ふてくされた根性が、心の隅に巣喰った。私は、これほど努力したのだ。約束を破る心は、みじんも無かった。神も照覧、私は精一ぱいに努めて来たのだ。動けなくなるまで走って来たのだ。私は不信の徒では無い。ああ、できる事なら私の胸を截たち割って、真紅心臓をお目に掛けたい。愛と信実の血液だけで動いているこの心臓を見せてやりたい。けれども私は、この大事な時に、精も根も尽きたのだ。私は、よくよく不幸な男だ。私は、きっと笑われる。私の一家も笑われる。私は友を欺あざむいた。中途で倒れるのは、はじめから何もしないのと同じ事だ。ああ、もう、どうでもいい。これが、私の定った運命なのかも知れない。セリヌンティウスよ、ゆるしてくれ。君は、いつでも私を信じた。私も君を、欺かなかった。私たちは、本当に佳い友と友であったのだ。いちどだって、暗い疑惑の雲を、お互い胸に宿したことは無かった。いまだって、君は私を無心に待っているだろう。ああ、待っているだろう。ありがとうセリヌンティウス。よくも私を信じてくれた。それを思えば、たまらない。友と友の間の信実は、この世で一ばん誇るべき宝なのだからな。セリヌンティウス、私は走ったのだ。君を欺くつもりは、みじんも無かった。信じてくれ! 私は急ぎに急いでここまで来たのだ。濁流を突破した。山賊の囲みからも、するりと抜けて一気に峠を駈け降りて来たのだ。私だから、出来たのだよ。ああ、この上、私に望み給うな。放って置いてくれ。どうでも、いいのだ。私は負けたのだ。だらしが無い。笑ってくれ。王は私に、ちょっとおくれて来い、と耳打ちした。おくれたら、身代りを殺して、私を助けてくれると約束した。私は王の卑劣を憎んだ。けれども、今になってみると、私は王の言うままになっている。私は、おくれて行くだろう。王は、ひとり合点して私を笑い、そうして事も無く私を放免するだろう。そうなったら、私は、死ぬよりつらい。私は、永遠に裏切者だ。地上で最も、不名誉人種だ。セリヌンティウスよ、私も死ぬぞ。君と一緒に死なせてくれ。君だけは私を信じてくれるにちがい無い。いや、それも私の、ひとりよがりか? ああ、もういっそ、悪徳者として生き伸びてやろうか。村には私の家が在る。羊も居る。妹夫婦は、まさか私を村から追い出すような事はしないだろう。正義だの、信実だの、愛だの、考えてみれば、くだらない。人を殺して自分が生きる。それが人間世界の定法ではなかったか。ああ、何もかも、ばかばかしい。私は、醜い裏切り者だ。どうとも、勝手にするがよい。やんぬる哉かな。――四肢を投げ出して、うとうと、まどろんでしまった。 ふと耳に、潺々せんせん、水の流れる音が聞えた。そっと頭をもたげ、息を呑んで耳をすました。すぐ足もとで、水が流れているらしい。よろよろ起き上って、見ると、岩の裂目から滾々こんこんと、何か小さく囁ささやきながら清水が湧き出ているのである。その泉に吸い込まれるようにメロスは身をかがめた。水を両手で掬すくって、一くち飲んだ。ほうと長い溜息が出て、夢から覚めたような気がした。歩ける。行こう。肉体の疲労恢復かいふくと共に、わずかながら希望が生れた。義務遂行希望である。わが身を殺して、名誉を守る希望である斜陽は赤い光を、樹々の葉に投じ、葉も枝も燃えるばかりに輝いている。日没までには、まだ間がある。私を、待っている人があるのだ。少しも疑わず、静かに期待してくれている人があるのだ。私は、信じられている。私の命なぞは、問題ではない。死んでお詫び、などと気のいい事は言って居られぬ。私は、信頼に報いなければならぬ。いまはただその一事だ。走れ! メロス。 私は信頼されている。私は信頼されている。先刻の、あの悪魔の囁きは、あれは夢だ。悪い夢だ。忘れてしまえ。五臓が疲れているときは、ふいとあんな悪い夢を見るものだ。メロス、おまえの恥ではない。やはり、おまえは真の勇者だ。再び立って走れるようになったではないか。ありがたい! 私は、正義の士として死ぬ事が出来るぞ。ああ、陽が沈む。ずんずん沈む。待ってくれ、ゼウスよ。私は生れた時から正直な男であった。正直な男のままにして死なせて下さい。 路行く人を押しのけ、跳はねとばし、メロスは黒い風のように走った。野原で酒宴の、その宴席のまっただ中を駈け抜け、酒宴の人たちを仰天させ、犬を蹴けとばし、小川を飛び越え、少しずつ沈んでゆく太陽の、十倍も早く走った。一団の旅人と颯さっとすれちがった瞬間、不吉な会話を小耳にはさんだ。「いまごろは、あの男も、磔にかかっているよ。」ああ、その男その男のために私は、いまこんなに走っているのだ。その男を死なせてはならない。急げ、メロス。おくれてはならぬ。愛と誠の力を、いまこそ知らせてやるがよい。風態なんかは、どうでもいい。メロスは、いまは、ほとんど全裸体であった。呼吸も出来ず、二度、三度、口から血が噴き出た。見える。はるか向うに小さく、シラクスの市の塔楼が見える。塔楼は、夕陽を受けてきらきら光っている。「ああ、メロス様。」うめくような声が、風と共に聞えた。「誰だ。」メロスは走りながら尋ねた。「フィロストラトスでございます貴方のお友達セリヌンティウス様の弟子でございます。」その若い石工も、メロスの後について走りながら叫んだ。「もう、駄目でございます。むだでございます。走るのは、やめて下さい。もう、あの方かたをお助けになることは出来ません。」「いや、まだ陽は沈まぬ。」「ちょうど今、あの方が死刑になるところです。ああ、あなたは遅かった。おうらみ申します。ほんの少し、もうちょっとでも、早かったなら!」「いや、まだ陽は沈まぬ。」メロスは胸の張り裂ける思いで、赤く大きい夕陽ばかりを見つめていた。走るより他は無い。「やめて下さい。走るのは、やめて下さい。いまはご自分のお命が大事です。あの方は、あなたを信じて居りました。刑場に引き出されても、平気でいました。王様が、さんざんあの方をからかっても、メロスは来ます、とだけ答え、強い信念を持ちつづけている様子でございました。」「それだから、走るのだ。信じられているから走るのだ。間に合う、間に合わぬは問題でないのだ。人の命も問題でないのだ。私は、なんだか、もっと恐ろしく大きいものの為に走っているのだ。ついて来い! フィロストラトス。」「ああ、あなたは気が狂ったか。それでは、うんと走るがいい。ひょっとしたら、間に合わぬものでもない。走るがいい。」 言うにや及ぶ。まだ陽は沈まぬ。最後の死力を尽して、メロスは走った。メロスの頭は、からっぽだ。何一つ考えていない。ただ、わけのわからぬ大きな力にひきずられて走った。陽は、ゆらゆら地平線に没し、まさに最後の一片の残光も、消えようとした時、メロス疾風の如く刑場に突入した。間に合った。「待て。その人を殺してはならぬ。メロスが帰って来た。約束のとおり、いま、帰って来た。」と大声で刑場の群衆にむかって叫んだつもりであったが、喉のどがつぶれて嗄しわがれた声が幽かすかに出たばかり、群衆は、ひとりとして彼の到着に気がつかない。すでに磔の柱が高々と立てられ、縄を打たれたセリヌンティウスは、徐々に釣り上げられてゆく。メロスはそれを目撃して最後の勇、先刻、濁流を泳いだように群衆を掻きわけ、掻きわけ、「私だ、刑吏! 殺されるのは、私だ。メロスだ。彼を人質にした私は、ここにいる!」と、かすれた声で精一ぱいに叫びながら、ついに磔台に昇り、釣り上げられてゆく友の両足に、齧かじりついた。群衆は、どよめいた。あっぱれ。ゆるせ、と口々にわめいた。セリヌンティウスの縄は、ほどかれたのである。「セリヌンティウス。」メロスは眼に涙を浮べて言った。「私を殴れ。ちから一ぱいに頬を殴れ。私は、途中で一度、悪い夢を見た。君が若もし私を殴ってくれなかったら、私は君と抱擁する資格さえ無いのだ。殴れ。」 セリヌンティウスは、すべてを察した様子で首肯うなずき、刑場一ぱいに鳴り響くほど音高くメロスの右頬を殴った。殴ってから優しく微笑ほほえみ、「メロス、私を殴れ。同じくらい音高く私の頬を殴れ。私はこの三日の間、たった一度だけ、ちらと君を疑った。生れて、はじめて君を疑った。君が私を殴ってくれなければ、私は君と抱擁できない。」 メロスは腕に唸うなりをつけてセリヌンティウスの頬を殴った。「ありがとう友よ。」二人同時に言い、ひしと抱き合い、それから嬉し泣きにおいおい声を放って泣いた。 群衆の中からも、歔欷きょきの声が聞えた。暴君ディオニスは、群衆の背後から二人の様を、まじまじと見つめていたが、やがて静かに二人に近づき、顔をあからめて、こう言った。「おまえらの望みは叶かなったぞ。おまえらは、わしの心に勝ったのだ。信実とは、決して空虚妄想ではなかった。どうか、わしをも仲間に入れてくれまいか。どうか、わしの願いを聞き入れて、おまえらの仲間の一人にしてほしい。」 どっと群衆の間に、歓声が起った。「

anond:20210712125327

あたし鼻毛男だけど

鼻をマスクで隠すと息苦しいので出してたら嘲笑された

2021-07-11

ワニに割く嘲笑をプペのほうに向けてほしい。あっちのが邪悪じゃん

2021-07-10

anond:20210710090412

不倫とか背徳的な行為をするのって脳内物質ドパドパらしいね

でもそれって大麻とかやってぶっ倒れてるだけのジャンキー達と扱いが変わんないじゃん

 

しか重要なのはげーずつかの部分なのよ

親友さんのことを語る上で元親友さんが描いたものが一つも出てこない、一つも印象に残らないから元親友さんはなんの芸術的作品も作れないまま年上の既婚男性に抱かれることを習慣にしてしまった

不倫をする人間には吐く人だっている?された側も大層気分が悪いだろうね

でもだからどうしたのよ、芸大志望なんだろ?なんで筆を取らねえんだ?

なんで描かねえ、なんで描いて「ああこの子の今までの行動はこの作品のためにあったんだ」とずっと見ていた奴に思わせられねえ

そこがげーずつかなんだよ

気質とかじゃない、酔ってんだよ

脳内物質に酔って、人間に酔って、自分に酔い潰れて、自分が何のためにクサいおっさんのチンチン舐め始めたのか忘れちまったんだよ

 

断じて快楽の為じゃなかった筈だろうが

俺はね、そういう芸術家に金出してくれる奴のことをパトロンだと呼んであげてもいいと思うよ

でも、何の目立った作品も無いならただただ家庭を壊して脳内物質ドパドパ出してるだけのジャンキーなんだよ

ジャンキードラッグくれてる売人の関係と変わらんだろう

それはパトロンなのか?芸術家の芸を殺すのがパトロンのすることかよ

 

そして、その評価は元親友嘲笑(おも)ってこんな増田を書いた元増田がもう一度元親友作品を見つけるまで変わらないんだよ。

から親友は作るしかないの、私の人生はこうだったぞって作品を作って元増田パパ活ジジイパパ活ジジイの哀れな家族達をアッと言わせるのよ

 

そうしなけりゃただただAVのパッケージに書いてあるスペックしかならんでしょ

芸大出身清楚系パパ活女子、衝撃の一時間半!ってね

全裸油絵なんか描かされる描写なんかあったら咽び泣きながらチンコおっ立てる自信あるわ

2021-07-09

おっさんメンヘラ仕草をしても殺意嘲笑黙殺しか反応はない

おっさんは辛くても唇をギュッと噛んで我慢するしかない

anond:20210709100403

そういうのに必死な輩に限って自分お気に入り以外のことは「表現の自由戦士w」とか嘲笑する側に回るからちゃんちゃらおかしいんじゃないですか

また緊急事態宣言

「なぜ緊急事態宣言を再出するなら、前の宣言を延長しなかったのか」という批判への「宣言にはメリハリ必要」という回答に対して、「意味がわからない」という批判が多いけど、自分は非常によく理解できるけどな。ロックダウンじゃなくて罰則なしの要請なんだから。さすがにもうメリハリも全くきかないレベル限界だと思うけど、政府詭弁馬鹿さ加減として嘲笑するのはひどいと思う。

ていうか、ロックダウンのような厳しい措置がとれないことにたいして、いまだにリベラル派は「やる気があれば法改正できる」という精神論を言い続けるばかりで、そのやる気を挫いてる要因は何なのか、何が原因で法改正が提起されないのかという根本的な問題についてさっぱり語られない。リベラル派にとって自民は「悪の組織」で思考停止しているから、説明必要もないのだろうが・・。

2021-07-07

キモい」って言葉認識齟齬

キモい」って言葉に吹き上がる男性は「何もしてない見た目の悪い男子がキモい嘲笑われる」ことを想定していて、

反発する女性は「自身経験したセクハラ痴漢加害(たとえばホテルに誘われたり精液かけられたりするレベル)」を想定しているように見える

2021-07-06

サッカー選手差別発言フランス在住作家

 フランス人サッカー選手フランス語日本人/アジア人差別する発言したことに関して、フランス在住の日本人作家が「これは差別発言ではない」と擁護していた。これを擁護した理由は、彼が「仮想的(ヴァーチャル)フランス人」になりきっているからだろう。

 昔から日本では「仮想的(ヴァーチャル)外国人」になりきって「日本/日本人ダメだ。ただし『ヴァーチャル外国人である自分例外とする」というスタイルで、自分たちが棄てた日本日本人を腐すビジネスを行う人間がいる。例えば、外国人結婚してパートナー出身国移住し、日本人向けに「ダメ日本人とは異なり、X国人はこんな素敵な生活を送っている」的な日本書籍を出して小銭を稼ぐタイプ人間である

 万葉集には、桜を詠んだ歌よりも梅を詠んだ歌の方が多い。それは、梅を愛でることが、当時の先進国であった中国大陸文化だったかである。実は、昔から日本人舶来信仰が強いのである。それでも万葉人たちは、大陸文化に憧れる一方で、日本列島に生きる自分たち自身文化を、自らの手で作り出そうとする気概も持ち合わせていた。しかし、現代仮想的(ヴァーチャル)外国人は、そうではない。日本ダメな部分を何とかするべき当事者としての責任を持つことや、日本改善する為の具体的な営為に携わる泥臭い努力を、彼らは好まない。それよりも「ダメ日本/日本人のことを罵ったり嘲笑する」ことの方を好む。言うまでもなく、その方がラクからである

 仮想的(ヴァーチャル)外国人としての思考の持ち主は「日本死ね!」が流行語大賞に選出されれば快哉を叫ぶし、外国人による日本人差別発言に関しては「これは差別発言ではない」と擁護したりする。こんな彼らの根底に有るものは何かと言えば、仮想的(ヴァーチャル)外国人としてのショーヴィニズムと、それに加えて、没落国/発展途上国人間相手ならば何をしても/言っても許されるという強烈な差別意識である。私は、このような仮想的(ヴァーチャル)外国人としてのショーヴィニズムを“盲目的愛異国心”と心密かに呼んでいる。

 最近よく「もう日本は没落し始めた国なのだから、その国民である日本人も何かを言う資格は無い」的なことを言う人間を、はてなブックマークでも見かけるが、こういう人間仮想的(ヴァーチャル)外国人の一つの例と言えるだろう。これも「日本ダメになったのは自分以外の日本人責任である」という考え方である

 さて、人間は大なり小なり、他者差別する欲求を持つ。とはいえ少し知恵が身に付くと、己の差別意識をそのまま表明することは、社会的に良ろしくない振る舞いであると(よほどの愚か者ではない限りは)学習する。その時、真っ当な人間たちは、差別をしない方向に努め始めるが、他方では、何とか理屈を付けて合法的(?)に差別欲求を満たしたいという明後日の方向に努力する人間も現れる。そんな彼らが編み出したのが、仮想的(ヴァーチャル)外国人になりきって、日本/日本人馬鹿にすることで、己の差別欲求を満たす手法というわけである。「日本日本人を罵ったり嘲笑することは、差別ではない。何故ならば、言っている自分日本人から」という理屈である

 「これは嘲笑罵倒ではなく、自嘲的な批判である」「ダメ日本/日本人を何とかしたいと思っているからこそ、敢えて汚い言葉を使うのだ」という論法も頻繁に用いられる。そんな彼らの言う「ダメ日本/日本人」に、彼ら自身が含まれることは決して無い。彼らの中では、あくまでもダメなのは「彼ら以外の日本人である。また「日本を良くしたいから汚い言葉を使う」とは言うが、その汚い言葉使いを、彼らが属しているつもりになっている、仮想母国であるX国を相手に使うことは無いと言っても過言ではない。欠点の無い国や過ちを犯したことの無い国は存在しないのだから、従って、彼らの精神的・仮想的(ヴァーチャル)母国に該当するX国も、日本と同様に汚い言葉で罵ったり嘲笑しても構わない筈なのだが。

 件のフランス在住作家や、彼のサッカー選手擁護鵜呑みにしていた人間たちも、仮想的(ヴァーチャル)フランス人になろうとしているようである。それだけならば、別に彼らの勝手から好きにすれば良い話ではあるのだが、しかし彼らのしていることは、畢竟「おフランスダンナ。あっしは他のニホンザルと違って、ダンナのすることに逆らいやしませんからね。あっしのことを、他のニホンザルと同じに扱わないで下さいね?あっしはダンナと同じく『フランス人』ですからね?」という阿り以外の何物でもない。ビリーアイリッシュのC-word発言映像に対して「自分アジア人だけど気にしない」と、彼女に阿るコメントをする日本人アジア人が多数いたのも、これも同じ動機である

 日本人(アジア人)としてのダメな部分に、きちんと当事者として向き合っていないから、いざ日本人(アジア人)差別に遭遇した時に「これは差別ではない!非日本人(非アジア人)に生まれ変わった現在自分が、アジア人差別なんかに遭うはずが無い!」と現実逃避する羽目になるのである

 X国の部分をフランス以外の国に入れ換えれば、同じことをしている人間は沢山いる。貴方の周囲にだって、一人や二人はいるだろう。そういう人間は、件のフランス在住作家と同じ轍を踏む可能性が有る。気をつけた方が良い。

anond:20210706163957

日本国民としては日本人への差別的発言に素直に怒るのでいいと思うけどな

フランス語もおぼつかない極東黄色猿が嘲笑われながら勝手フランス階級社会に想いを馳せてるのって滑稽ですらあるわ

選手による日本人差別個人問題すり替えるのはダメ

経緯としては、デイリーメールによって、2019年バルサ来日した際に以下の様な動画撮影され、その内容が問題であることを報じられた事に始まった問題だけど

デンベレ選手グリーズマン選手らを処罰して個人意識問題にすることに違和感を感じている、と言う話。

個人的には、両選手日本人特別嘲笑って差別しているという風には感じなかったけど、問題の根はもっと深くてエグイなとも感じた。

https://www.youtube.com/watch?v=xgZJC6QAZgA

https://www.dailymail.co.uk/sport/sportsnews/article-9750283/Leaked-social-media-clip-shows-Ousmane-Dembele-mocking-Asian-technicians-fixing-hotel-TV.html

差別はあったのだろうか?

フランス語の以下の英訳差別的な発言であるという印象を強めている。

  • All these ugly faces, just so you can play PES aren't you ashamed」
  • 「What kind of backward language is that?」
  • 「Are you technologically advanced in your country or not?」

スラング入りなので意訳してみると

「この連中は何だ?お前がPESを遊べるようにするためにいるのか?そんなことの為に、こんな連中呼んではずかしくねぇのかよ?」、この連中を直訳して醜い顔の連中と置き換えるとセンセーションではある。

「は?何言ってんだか分からねぇよ」、どんな遅れた言葉だよ、って直訳するとヤバさは際立ちますね。

「お前らはこの国じゃ技術のある人間じゃないのかよ?」、これは直訳も糞もなく字義通りでしょう。

俺の最初の印象としては、「なんだ?このガキは。癇癪起こしてんじゃねぇよ」って感じだったけど、世論は一気に吹き上がった感があって不思議ではあった。

辻仁成ブログ

辻氏だけではなく複数フランス語話者が、意図的誤訳が含まれるという点を指摘しているけれど、俺は英語は使えてもフランス語は全く分からんので真偽の判定は難しい。DeelL翻訳英語にしてみる。

フランス語の抜出を辻氏が嘘をついてる可能性も考えないではないが、公開されている映像で、辻仁成ほど名の知れた人がそれをやる意味が見いだせないので内容は信じたい。

Toutes ces sales gueules pour jouer un PES bordel! Ils n’ont pas honte?

All these ugly faces to play a PES damn! Don't they have any shame?

この醜い連中はPESを遊ぶ為にいる、恥ずかしくないのか?」醜い顔が恥ずかしいと言ってる様な文脈にはとても思えない。

https://www.designstoriesinc.com/jinsei/daily-1980/

デンベレ選手の言い分

これは日本で起こったことですが、世界のどこで起こってもおかしくないことであり、場所関係なく同じ言葉を使っていたと思います特定コミュニティに向けたものではありません

https://news.yahoo.co.jp/articles/b2ec34c371d23a3bc97547d6028d4d728f48906e

と言っているけれど、俺はこの発言言い逃れやいい訳ではなくて、本当にそうなのだろうと思った。

理由は、経緯をおいつつ発言の内容を英語理解しようとした時に、デンベレ選手は「作業スムーズに進まないで、要求が満たされない事にキレ散らかしてる」としか思えなかったからだ。

あの場面で、作業をしている人にフランス語話者がいれば酷い罵倒に取られる訳で、いか職業意識が高い日本人でも、要求スマートに答えられない申し訳さよりも怒りが勝つかもしれない。

それくらいリスペクトに欠けた言葉遣いだったことは疑いないけど、差別のつもりではなかったってのは、そうなのだろうと理解はした。

でも、これはもっとひどい話

今分かる事は、日本人に対して差別意識があるかどうかはともかくとして、デンベレ選手自身は、汚いスラングを使って日常的に会話する人であるという事だろう。

サッカー選手ジネディーヌ・ジダンからして、デンベレ選手同様に移民の子であり、犯罪率も高いスラムの様な場所で育ちサッカー選手としての才能と努力のし上がって来た成功者が多い。

ブラジル人だと、毎日誰かが殺されるようなスラムから抜け出す事が出来て嬉しい、と言うようなことを来日した選手がいっていることはよくある。そして、彼らは家族や仲間への愛情がひときわ強い。

欧州に今もなお健在の階級の壁を才能によって超えたとはいっても、彼らの育ったバックグラウンドが消える訳じゃない。地元に戻って友達と話せば、上品言葉ではなく、スラング交じりのカッコつけた言葉で話するだろう。

日本でも、ほとんど耳にすることもないけれど、ヤンキーが、サツカンとか、ポリとか警察を呼ぶような俗語があった。今も不良少年の間で、俗語が使われてるかは知らんけど、世界中のどこにでもあるだろう。

日本不良少年大人になり社会に出るとそういう俗語は捨てる(だけの教養自然と備わる)が、同じような立場選手も多いサッカー選手同士だと、そんな話し方が常態化してるのかもしれない。

フランスの中で放置され、隔絶され、隠されてる貧困層文化を持った青年が、選手として成功する事で、地元の仲間内では普通文化を表社会に見せてしまう事があるという事なんだろう。

フランス人も含めて世界中で、これは差別だと一斉に叩いているけれど、欧米人お得意のポリコレこん棒の過剰な振り回しの側面は否めないと思う。

同時に、フランス恥部に向き合う事なく、選手個人問題にして切り離そうとしてるのが更に酷い問題に思えた。

社会存在する階級の差を放置したまま、ポリコレこん棒で叩いて表立った問題は起こさない様にしたところで、本当の差別は消えないだろう。

貧しいものは、自分たち仕事を奪う移民を嫌うのは、昨今の欧米の時事を追えば誰にでもわかることだ。そこから差別が生まれ続ける。

デンベレ選手問題個人の恥ずべき行動だと切り離して、階級の差から目を背けている間は、フランス社会差別をなくすことなんて200%出来ないなと強く思う。

スラングが表に出てくるのが嫌なら、階級の差をなくして、移民差別黒人差別も無くして、きちんと教育して社会に送り出せ。これは、ただのフランスの恥でしかないし、日本人が付き合って怒ってやるのも馬鹿らしい話だ。

追記

https://twitter.com/DabadieTV/status/1412191937495388160

フローラン・ダバディ氏が、本質的なところでは同意見だということで、ほらなと言う感じだ。

フランスが目を背けて逃げてる移民黒人との階級の差が、成功によって日の目を見てるだけなのだ。十分な教育が行き届いてない事実が見えるだけだ。

anond:20210706134308

ユニヨシ氏は日本人の特徴(外の文脈)を嘲笑的に描いてて差別

宇崎ちゃんポスター巨乳の特徴を誇張して描いてて差別

で、ユニヨシ氏は「外の文脈」が無ければセーフかっていうと

やっぱり「誰かの」身体的特徴を誇張して嘲笑的に描いてるから

今の時代はアウトなんじゃないかなー

ただ、どっちも「差別」って言葉ちょっとそぐわない感じがするね。

身体的特徴を誇張して表現されるのは当事者にとって居心地が悪く不快」って

差別」とはちょっと違う現象だと自分は思う。

2021-07-05

anond:20210705064937

ちなみに仏ハフポストは読んでみた?

ハフポストですら、「こんな醜い顔をして恥ずかしくないのか」のような愚かな誤訳はしていないんだが。ただ、表現が断片的でよく分からない。

そして確かにデイリーメールも、「All these ugly faces, just so you can play PES, aren't you ashamed?」とやはり醜い顔=恥、という誤訳の元を作り出してるが、

それでも「PESプレイできるようにするために」という決定的な一文が入っている。

醜いってのは、アジア人特有風貌を言ってるんじゃないんだよ。

必死こいてる姿を嘲笑してるだけだ。そこに人種差別があったかは、本人にしか分からんだろ?

まあ最大の誤訳は、その一文、『just so you can play PES(たかだかPESプレイするだけのために)』をゲキサカが抜いて「こんな醜い顔をして恥ずかしくないのか」と一直線に繋げた点だろうな。

いずれにしても、「Toutes ces sales gueules pour jouer un PES bordel!」と「Ils ne sont pas hontes?」を繋げて「こんな醜い顔をして恥ずかしくないのか」とするのは、誤訳以外の何物でもない。

創価学会員の母が陰謀論者になった

タイトル通りの内容です。多分というか確実に読みにくいです。

コロナ情勢の中で、陰謀論者が日本でも増えているとどこかで聞いたことはありませんか。

私の母も、この半年間で熱心な創価学会から、反創価陰謀論者になりました。

ビルゲイツ世界を裏から動かしてるんだから」「ワクチンは打っちゃダメ真実を知って」

学会員である前に私の母であった人は、いつの間にか家にとって有害人間へと変貌してしまいました。

そんな地獄を生きている私に、同情でも優越感でもいいので何か置いていってくださいませんか。

今はただただ生まれてきたことを後悔しています

かに相談したくて、でも地域学会の人には言えないし、友人にはもっと言えない。

そんな苦しみに追い打ちをかけるように、母は熱心に語りかけてくるのです。

ユニクロしまむら、GUの服はウイグル自治区綿花を使っている企業から絶対に買わないで」

公明山口中国から多額の賄賂をもらってる。次の選挙では絶対公明にいれないで」

母が陰謀論者になるまではあっという間でした。

今年の1月公明党の関係者政治資金風俗通いをしていたニュースをご存知でしょうか。

入信から約30年、毎年三桁万を学会寄付している熱心な信者であった母は、不祥事があったにも関わらずすぐにその関係者を辞めさせなかった山口代表激怒し、公明党に対して不信感を持ちました。

昔の公明党はもっと庶民の味方だったのに、と毎日のように愚痴をもらしていたある日、1件のニュースが飛び込んできます中国ウイグル族の虐殺が行われているという内容のものでした。

世界平和」を掲げている宗教信仰している母がこの話題に夢中になるのは、猫にちゅ~るを与えるようなものでしょう。

いつしかニュースキャスターの落ち着いた声やバラエティーの騒がしい笑い声とは程遠い、自称専門家の鬼気迫る解説食卓流れるBGMになりました。

この時点で止めればよかったのでしょうが、この時私は受験を控えており、自分の進路で精いっぱいの状況だったのです。

そして合否発表後、入学準備も終わってあとは最初の授業を待つ春頃。

母親からYouTubeリンクが貼られたLINEが届くようになりますメッセージ一言、「聖教新聞社会面には、絶対出てこない、世界ニュース。(原文ママ)」

そこから、こんなにひどいことをしている中国習近平を、山口国賓として招致しようとしている。きっと公明中国癒着しているに違いない。この真実私たち家族に伝えなくては!

そんなあまりにも歪んだ思想押し付けられることが日常になりました。

情報根拠は?」と聞いても「YouTubeにある!Yahoo!ニュースにある!」の一点張りで会話も成立しません。私と父親が説得しようとすればするほど、母は知的障害のある弟を道連れにする形で陰謀論にのめりこんでいきました。

新しい環境生活に変わったストレスも合わさった私は自殺を考えるようになります

ただでさえ幼少期から日本では腫れ物を扱うような、酷い場合だと嘲笑される「創価学会」のラベルが貼られた人生に悩んでいたのに、今度は「反学会者の娘」「陰謀論者の娘」のラベルも加わるのか。一生誰にも相談出来ない、理解してもらえないコンプレックスを背負っていくのかと毎日泣いていました。

5月終わりに、母に「死にたいと思っている」という自分気持ちと、その原因、人間として生理的に嫌いになりかけている母親と顔を合わせることすら苦痛になっている、という旨の手紙を書きました。

一応腹を痛めて産み、浪人まで許してくれた親ですから、愛娘の率直な感情を形に残して見せれば、少しは目が覚めるんじゃないかという期待が半分。この手紙を読んでも変わることがなければ、本当に死ぬことで母に「お前のせいで死んだ」という一生の呪いを残してやれるという気持ち半分でした。

それを読んだ母は「ごめんね」と泣きながら謝り、手紙を渡した日からぱったりと私にそういった話題を振ったりURLを送ってきたりということをしなくなりました。

ちゃんと話をすれば分かってくれるんだ、前の母にだってきっと戻れると、精神的に追い詰められていた当時の私はあまりにも脆い希望を胸に、なんとか死を毎日考える日々から遠のくことが出来ました。

束の間の平和謳歌している間に、1か月探し続けた進路に関わるバイトにやっとの思いで合格し、家を空けることが徐々に増えていきました。

この時点ですでにお分かりでしょう。リモートで授業を受けているため常に家にいる私が出かけている隙を狙って、母は陰謀論に関する動画をまだ見続けていたのです。

結局、彼女に私の言葉は届いていませんでした。

ワクチンについて色々な情報が飛び交っていたことも重なり、陰謀論者として母はどんどん完成していきました。

6月中旬に入ってくると、家事もせず大音量で「誰だお前」と言いたくなるような、妙に高圧的な態度で物申す男性言葉に耳を傾け、以前から酷かった面前DVとも言える父との喧嘩も激化し、一方的自分思想を怒鳴り散らす母の姿がそこにはありました。

最初こそ「やめて」「それ聞くと気分悪くなるんだけど」、と都度声をかけていましたが、すぐに諦めました。前の母であれば聴くことはやめずとも音は小さくしていたのに対し、今は私や家族言葉無視してそのまま聴き続けているからです。

今回の都議選では、母の言う事を聞いてくれる、自己決定が出来ず母の決定に従うしかない弟を連れて、毎回入れていた公明ではなく自民投票したそうです。テーブルの上に共産党マニフェストが置いてあるのを見つけた時には「今度は左翼の娘のラベルがつくのか」と一周回って笑ってしまいましたが、一応民主主義国家国民であることは忘れていなかったようで、少しだけ安心しました。

7/4現在、母と弟は2泊3日の旅行に行っています

コロナワクチンビジネスだ、絶対に打つな。若い女性なんだから絶対に打つな、子どもが産めなくなるなど毎日のように言うくせに、コロナウイルスを予防するどころか自らかかりに行くような、自分さえよければいいという自分勝手な行動を今回の旅行以前から繰り返す母に辟易した私は、生活リズム基本的に合わない父との久しぶりの会話で「家を出たい、最悪縁を切りたいと思っている」と伝えました。

父の返答は、「自分も、お金に余裕があったら別居してたと思う。別居に関しては今も諦めていない。」でした。

さら毎日のように母との交流があった地域学会員の方からも、母は疎まれている事実を知りました。

ここで私はようやく、家が、家族が、とっくのとうに修復不可能な段階まで崩壊していることを実感したのです。

今、この日記を書きながらいろいろな家族の思い出が頭の中を駆け巡っています

一緒にディズニーに行ったな。

私の誕生日に、当時自営業だった店を休んで全員でお祝いしてくれたな。

いろんなところに旅行に行ったな。

新幹線で頼んだアイスが硬くて皆でびっくりしたな。

最後家族で仲良く出かけたのはいつだったかな。思い出せないな。

お盆帰りの時、母親と一緒にステンドグラス作ったな。

スポーツ大会がある時、毎回家族みんなで応援してきてくれたな。

恥ずかしかったけど、同期に「いい家族だね」って言われた時、すごく嬉しかったんだよ。

「生まれてこなければよかった」なんて思う前は、確かに幸せだったんだよ。

かに宗教やってたけど、悩みを聞いてくれて、落ち込んでるときは私の好きなもの作って励ましてくれた、私にとって世界でたったひとりの母親だったんだよ。知ってた?ママ

要点掴んでないし、文章ぐちゃぐちゃだし、意味わかんない日記でごめんなさい。

もしもこの日記を読んでいる人がいたら、お父さんお母さんを大切にしてあげてください。

人によっては救いようのない親もいるだろうけど、そうでなくて、例え口うるさかったとしても、陰謀論を信じていないというだけであなたの親御さんは立派です。

どうしても自分家族が嫌になったら、母親が元学会員陰謀論者で、逃げたくても一生母親から逃れられないであろう弟が気掛かりで家から出られない哀れな女がこの日本いたことを思い出して、それよりはマシだなと安心材料にでもしてください。

例えそれが蔑みだったとしても、私が生きてきた意味が出来るならそれはそれでいいです。

さようなら

2021-07-04

バイト日記

 フリーター女子18歳さんが、昼勤のパートさんから映画鬼滅の刃DVDを借りて観たそうで、

普通漫画ってあんな風にキャラが死んだりしないと思ってたからびっくりしました!」

 と言っていた。そうなのか。私はHUNTER×HUNTERDEATH NOTEを通過した古のオタクであるので、重要人物がポックリ死んじゃうのもよくある話だよねーと思ったけど、今時はそうなのか。

 と、思ったが、更に少し会話を続けたところ、実はフリーター女子18歳さんは「漫画が読めない」ということが発覚した。漫画が読めない人……たまにいるけど、当人属性によっては漫画を読めないことがむしろステイタスのようになっていて、いつまでも漫画を読むスキルを獲得しないでいるものだが、しかしほんの一歩、外の世界に踏み出してみると「漫画すら読めない馬鹿wwwwww」と嘲笑されるため、複雑な拗らせ方をしている場合がある。

漫画が読めない、なるほど。コマ割りがね。どこから読んでいいのか分からないっていうね」

「そう、そうなんです! 学校漫画読むの禁止だったから、漫画読んだことなくて。そしたら読み方わからなくなっちゃったんです」

「真面目か!」

 いや、大抵の学校漫画読むの禁止って言うけど、でも家庭までそんなルール律儀に守ってる奴いないって。という話じゃなくて、学校ルールを持ち出してまで、漫画を読む能力の欠如を彼女正当化したいのであり、正当化したいと思うほどにこれまで小馬鹿にされて来つつ、それでいいと肯定してくれる仲間もたぶんいるのである

 なお、彼女のお姉さんは漫画を読める人らしく、鬼滅の単行本を全巻揃えたそうなのだが、妹に貸して読ませることをせず、一通り最後まで読んで売っ払ってしまったらしい。姉ちゃんケチだな。私の妹と同じタイプ

 私の実家ではきょうだいでそれぞれ同じ漫画買ってはいけないというルールがあった。単に、ダブるからである。それぞれ別の漫画を買い、きょうだいで貸し借りし合えば、自分お小遣い以上に多くの漫画が読めてお得だろ? という、「親の理論」な訳だが、そんなことが子供に通じる訳もなく、ジャイアンタイプきょうだいから漫画を借りて読むことは出来ず、しか自分漫画勝手にもって行かれるし、「この漫画自分が買うからお前は買うな」と牽制される。

 これは我が家だけでなく、友達の家庭でも同じようなルールがあり、きょうだい競争に負けた子供漫画から脱落するということが起きていたので、珍しいかもしれないけど希にあるのかもしれない。

 そういうわけで、漫画読みの姉を持ったが故に漫画の読み方も知らない妹が生成された、というのがフリーター女子18歳さん家の家庭の事情なのかもしれない。

 漫画の読み方が分からないのは嫌だが漫画は読んでみたい、だが漫画の読み方を覚えるのは嫌だというフリーター女子18歳さんにどうしたらいいですか? と聞かれたので、スマホで読める縦長の漫画読めと答えた。

 

2021-07-03

もしかして大学卒業したらあとはもう労役苦痛睡眠不足疲労、虚無感、孤独無駄無能嘲笑侮蔑妥協、諦念、惰性、衰退、衰弱しかないんですか??

狂う

2021-07-02

Vtuberへのガチ恋DV彼氏への依存本質的に変わらないのではないか

念のために断りを入れておくが、この投稿DV被害者の受けている実害を矮小化することを意図したものではない。

Vtuber配信を少し見れば分かることだが、大半の配信無味乾燥としてつまらない。

大多数のファンは、比較面白い配信を取捨選択して視聴することによって、Vtuberから得られる満足度を高めるように努めている。

あるいは、つまらない配信作業用BGMと割り切って聞き流すという人も多いだろう。

しかしながら、あまり面白くない配信も含めて網羅的に視聴しようと試みるファンも中には存在する。

そういった一部のファン層が、配信しているVtuberに恋していると錯覚することで、苦痛にさえ感じるようなつまらない配信真剣に視聴する意義を見出そうとしているのではないだろうか。つまりは、ガチ恋しているから多くの配信を見るのではなく、多くの配信を見続けた結果としてガチ恋という精神状態に陥らねばこれ以上推し続けることが困難という状況まで追い詰められているのである

この心理状況は、DVに対する反動形成によってDV彼氏依存していく過程共通項を見出せる。

増田を始めとして、ネット上においてVtuberへのガチ恋嘲笑する書き込みが多数見られる。しかしながら、Vtuberガチ恋している人が本当に必要としている言葉はそういった類のものではない。DV被害者と同様に優しい態度で彼らに接するよう心掛けるべきだ。

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