はてなキーワード: 烙印とは
新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)において、ベースとなるプロジェクトの開発者に関連した炎上騒動が発生していた。この炎上騒動の直接的な火種となったのは、高木浩光氏の下記のツイートであろう。
再現した。基礎的な例外処理をわかってないプログラマーか。この状態になるとアプリを削除して再インストールしても、エラーが出て落ち続けてしまう。しかもiOSの設定でそれをオンにしようとしても、アプリがないとなって設定変更できない。詰んだ。 (午後8:39 · 2020年6月19日)
https://mobile.twitter.com/HiromitsuTakagi/status/1273943571599486976
ちなみに、この記事を執筆するにあたり改めて高木浩光氏のツイートを追っているのだが、「あれ?思ったよりマイルドだった。初見では『さすがにこれはないわ。テメーは今、言ってはならない事を言った』位の感想だったんだが」と言うのが正直な印象である。単純な印象度と言う点で言えば、下記の 2 つや、関連する膨大な量の(高木浩光氏による)リツイートの方が印象は悪い。
驚愕のド素人開発だったことが判明。権限ないとき用の画面すら用意されてなかった。 (午後4:54 · 2020年6月20日)
https://twitter.com/HiromitsuTakagi/status/1274249160531697664
あと、彼らは立場をよくわきまえている様子だった。なんとか王子とは違って。 (午前5:31 · 2020年6月21日)
https://mobile.twitter.com/HiromitsuTakagi/status/1274439709725306880
話が逸れた。
恐らく一連の高木浩光氏のツイートに反応する形で、廣瀬一海氏が下記のようなツイートを投稿し、本格的な炎上騒動に発展する事となる。
納期の事もあって、バタバタと、やむなくOSSとしてボランティアだったのだけど、ボランティアすら殴られるのか・・・何もできなくなる (午後5:11 · 2020年6月21日)
https://twitter.com/kazumihirose/status/1274616019420471296
それでも5日前にAPI仕様変わろうと、実装変わろうと、何があっても3週間で完璧なモノを作りあげろと言われ、へっぽこエンジニア烙印を押されるわけだ・・・ツライ (午後5:19 · 2020年6月21日)
https://twitter.com/kazumihirose/status/1274618053905416192
2 番目のツイートが象徴的であるが、廣瀬氏が感情的なツイートを連投したのは「基礎的な例外処理をわかってないプログラマー」と言う一文、あるいは関連する投稿やリツイートが、プロダクト自体の批判を超え、自身のプログラマーとしての能力を否定されると言う人格攻撃と捉えた故であろうと推測される。個人的にも、初手でこの一文を入れる事は、批判の一線を越え中傷の性質を帯びているように感じる(前述したように、改めて見ると、思ったよりマイルドだなーとは思うが)。
さて。
新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)自体については、一般論としては、
と言った指摘は正しい。また、個人開発者とCovid-19 Radarプロジェクト - laiso を読んだ限りではあるが、「国とか関連企業のプロセス、おかしくない?」のような疑問は確かにあり、少なくとも国はそう言った疑問に対する説明責任がある。
のような批判の一線を越えるような発言を肯定、あるいは免罪符となるような事態となってはならない。これは、いじめられる側に関する検証が、いじめる側の言動を肯定、あるいは免罪符となってはならないと言う話に近い。したがって、個人的には話の順番として、諸々の問題に対して論ずる前に、まず今回の炎上騒動の直接の火種となった上記投稿について論じなければならないように思う。そうしなければ、論じる問題の数が増えるにつれ、有耶無耶になる危険性が高い。
今年は、木村花氏の自殺に伴い、SNS あるいは Web における誹謗中傷問題についても、また一つ大きな転換点が訪れようとしている。高木浩光氏は、インターネットにおけるプライバシー情報のあり方に関しても、大きな貢献を果たしてきた。これを非常に大雑把に言えば、一般ユーザや事業者に対して「『これくらい、いいじゃん』じゃねーんだよ」と啓蒙してきた事であろう。これと同様に、誹謗中傷問題においても「『これくらい、いいじゃん』じゃねーんだよ」と言う意識が必要になる。「芸風」と言った言葉で何となく許容されるのではなく、どこまでが批判でどこからが誹謗中傷なのか、何かを投稿する際には万人が考えていかなければならない、と思う(追記 引用ツイートに日時を追加。 b:id:ds20200405 ありがとう)。
「自分ならこうする」「自分ならこう考える」とか「〇〇ならこうするべき」「〇〇がこうじゃないのはおかしい」って基準でジャッジするのは、知性が低い大衆の傾向であって、女性特有の傾向ではない。
NHKで報道された「子供の貧困」で出てきた女子高生が、アニメグッズを持っていることを批判しているアホはネット上に掃いて捨てるほどいるし、そのうちの少なくとも半分は男性であると考えられる。
フェミニズムに漂う腐臭は、大衆化した運動に漂う腐臭であって、貧困の烙印化をしている大衆や、保守活動をしている大衆、リベラル活動をしている大衆など、属性が違っても全体の知性が低くなると必ず発生する。
リモートに入って3ヶ月近く。
ここにきて「逐一指示しても、単純作業しかできない人(もしくは単純作業も難しい人)」が炙り出されて、全社で問題になってきたらしい。
発達障害やグレーゾーンには適職って言われているプログラマーやデザイナーの会社なんだけど、あれは嘘だなあって思うよ。
プログラマーもデザイナーも、ひとりで黙々と仕事をするわけじゃない。
物事を調べたり考えたり、説明することも必要だし、経験が浅い時期は「教えられたことをそのままやってみる」っていうのが大事になる。
明らかに同期入社のスタッフと違って指示が伝わらないし、出し方を工夫しても成果が上がらない。
けれど、当時の上司から「障害が分かったとしても、状況変わらないよ」っていう一言で、産業医に相談できずに終わった。
おかげで、すごい精神削がれたけど、わかったこともいくつかある。
1. 音声指示が苦手
→
当人が書いたメモを確認したら、ひとことも言ってない単語が書いてあった。
こんなこと言ってないよね?って質問したら、「ど忘れして、似た言葉で書いた」と返答された。…それじゃ、指示通りに仕事できないよな(汗)
こういうことが続くので、指示は全部ドキュメントや図解にした。タスクも小分けにした。この準備がすごく大変で死にそうだった。
それでも、指示が通らない場合が多かった…。
2. 教えた通りの手順を無視する
→
「ここでフローを変更したのはなぜ?」って聞いたら明確な返答できずにモゴモゴしてる。
確たる理由はなくて「何となく」変更しちゃう(思考のクセっぽい)。
「何となく」変更しちゃうから、「次からは教えられた通りにしよう」とは思わないし、当人は「なぜ失敗したのだろう?このフローでもできるはずなのに」と思っている節がある。
結局、指示者に確認せず、再び黙ってフローを変更し、大惨事を引き起こす…
3. 何度同じことを教えても、毎回「初めて聞きました」という顔と反応をする。
→
1年以上、繰り返し教えてもダメ。
ドキュメントだけではダメだったので、当人のPCを使って操作を最後まで見せた。
同じことをやってもらおうとして横で確認していたら、速攻「やっちゃダメ」って教えたことをやりだす。
つい数秒前言った話(再三)だぜ。まじかよ…。
4. 息を吐くように嘘をつく。ただし、本人に自覚がない。
→
問題が起きた時に聞き取った話と、1時間後に別のメンバー交えて報告したこととの内容が違う。
「さっき〇〇って言ってたよね?」と尋ねたら「言ってません」と言われた。
最初は本当に聞き間違いかと思っていたけど、途中で「自覚なく嘘をついている」ことに気づいた。
その場を切り抜けるために、思いつきで言っちゃうっぽい。勿論、思いつきなので、周囲にすぐにバレる。
嘘をつくなら死ぬまでバレない嘘をついて欲しい… 。
(客との約束すっぽかした時も相手にソレをやって、それを目撃した部長ブチギレ、一発始末書になった。)
5. テンパると何も考えられない。
→
ゆっくりめに話すと落ち着いてくるし、そのうち自分の心の鎮め方を編み出すようになるので、なんら心配はない。気長に待とう。
テンパったらもうだめ。何も考えられない。頭の中はテンパってる記号でいっぱい!
目もキョロキョロし出して、落ち着きを失っているのが明らかにわかる。
こうなると、時間をかけても、正しい成果物は、まず上がってこない。
仕方なく仕事を引き揚げて対応するので、指導役の負担がさらに倍!どーん!
6. 外見が若いというか幼い。それに比例してか、中身もやや幼い。
→
ひとまわり以上年下のスタッフが「同い年かと思っていました!」と驚くほど若々しいこともある。若干童顔で、かわいらしい雰囲気を醸し出している。
若々しいのはいいことだが、それに比例して中身もやや幼い。
TPOをわきまえた発言ができなかったり、テンプレートを渡しても日報を書けなかったりする。
…結局、色々手を打ってみたが、部下のやらかしをカバーするため、長時間労働待ったなしの生活を数年続けることになった(こちらが産業医面談に強制で送り込まれた)。
だいぶ経った頃、社内から「あの部下たちがぶら下がっていたのに、よく仕事を回していたね」と気の毒そうに言われた。
当時、この部下だけでなく、ややグレーなスタッフも配下にいて、複数ぶら下がられた状態で孤軍奮闘していたからだ(手がかかるため、他に異動させることも拒否され、かなりの忍耐を強いられた)。
だけどさ、気の毒に思ってるなら、その時助けろよw
最近はそういう部下がいなくて、楽させてもらっていたんだけど、忘れた頃にまたきちゃった。
今度は中途採用で。
面接の時に気づかなかったのは落ち度だけど、先の部下と同じで、「面接の時は受け答え」できるんだよね。
多分、きちんとできる人の「擬態」をしてるんだと思う。
けれど、業務に入ると、信じられないくらい「発達障害疑惑のあった部下」とそっくり。
あまりにも成果が出ないので、指示の出し方がよくなかったのかと思い、当人に尋ねたら「指示はわかりやすかった」という返事。
でも、成果は出ていない。完全マイナスに振り切っている。
当人は「指示を十分理解している」と思ってるんだけど、成果が出てないので「理解していると勘違いしている」可能性が高い。
これって、認知の歪みてやつなのかも… 。
その上、なによりも最悪なのが、先の部下と違って「テンパると善悪判断をぶっ飛ばし、その場を切り抜けるために、ものすごく致命的にダメなことを平気でやっちゃう。」ところ。
本当にタチが悪くて、「ちょっとダメ」とかのレベルじゃない。訴えられちゃうようなことを平気でやる。
問題が発覚した時、「やってはダメだと知っていたが、その時は思い至らなかった。今ならわかる」と自供しやがった…。
ただし、本当に悪いとは思っていないようで、迷惑をかけた人たちに、ひとことの謝罪もない。
でもさ。
正社員で採用してるから、能力不足なんかで速攻クビとかにはできないわけ。
どうなったかというと、本来の業務全部はずして、それまでアルバイトにお願いしていた軽度の作業を担当させることにした。
結果として、玉突きでアルバイトの契約を終了することになったので、アルバイトの人には申し訳ないことになったんだけど。
それで思うんだよ。
発達障害やグレーゾーンの人たちの適職って一体なんだろう?って。
私もたくさんの事例を知っているわけじゃないけど、経験してきた感じでは
特に私が経験した人たちは「前職でコテンパンにやられた」「指導されず、放置されていた」感が見て取れる。
手がかかった分、フィードバックがわずかでもあればいいけれど、なければ徒労感が大きすぎて精神的な負担が重くなる。
「次は注意してね」と軽く言っても、飛び上がるようにびくびくして、自分は悪くないと取り繕おうとする言動を見せる相手に、正直いい気持ちはしない…。会社の規模によっては、ぎりぎりの人数で仕事回してるから、面倒見切れないっていうのを「冷たい」とは批判できないんだよね。
うちは人材を育てるのがうまい会社というわけではない。合わない人には地獄にもなり得る会社だと思う。
ただ、失敗したとしても、上司が声を荒げて叱責することはないし、何度質問しても「前に言ったでしょ」とは言わない。きちんと仕事を教える。
元々体育会系の会社だったけど、時代に合わせて対応方法を変化させているんだよね。
そんなわけなので、すぐに見限ることはなく、問題が起こるたびに、当人と面談するんだけど、改善策を押しつけても解決しないので、方法は当人に決めさせる。
ただ、こういう人は、やり抜くことができない、見た目だけ立派な目標を立てる傾向があるので、当人との会話の中から習慣化しやすい方法を見つけて、改善策を作り上げるようにしている。
でも、自ら決めたルールさえも速攻ぶち破るんだよねー…正直お手上げ状態。
今回は、ちょっと問題が大きくなってきたので、議題に上がったスタッフは、これから診断受けることになると思うんだけど、判定が出た場合、どういう対応すればいいのかなって考えるんだよ。
うちの会社の場合、職種限定で入ってきて、その職種の仕事ができないから、他の職種に鞍替えするっていうのは不可能。
だからって、日がな一日、YouTube見せてるわけにもいかない。
人手は足りていないんだけど、この人がいる限り、予算の関係で新しい人を雇うこともできない。
アルバイトを雇う場合、お願いするのは簡単で短時間の仕事。その仕事で正社員の給料や待遇を渡しているのも、なんだかなって思う。
最近は、入社してから発達障害が発覚することが増えていると人事から聞いている。
個人名が出ることはないけど、幾人か「もしかして…」と思うスタッフはいる。
ただ、その中には一緒に仕事をしたことがある者もいて、精神削られるほどひどい目にあった記憶はない。
指示方法を工夫すればできる人もいると思うけど、中には自覚なく拗らせすぎちゃってる人もいる。
はっきり言って、この「自覚なく拗らせすぎちゃってる人」がやっかい。周囲の方が疲弊しちゃうんだよね。
どうすりゃいいんだろうねえ…
これは適職を問うているのではない。お前の愚痴だ。
…と、至極ごもっともなコメントが入っていたので変更してみた。
ただ、元のタイトルが消えてしまうのも良くないので、カッコ書きで残しもした。
当事者からのコメントもあったので、色々考えることはたくさんあった。ありがとう。
大項目で指示された方が良いという話もあって、本当にそれぞれだなと思った。
自分が経験したのは、大項目指示はダメ、手順を細かく分解し、番号を振らなければ理由なく作業をスキップしてしまう感じだった。
何度か指示が通らないことが続き、本人に尋ねてもはっきりしなかったので、試しにテキストや図版指示にしたところ、まあまあうまくいった。
本人も指示方法が変更になって、はじめて「音声指示が苦手」と認識したらしい。
診断を受けた人や診断に至らなかった人よりは「ストッパー」が効いているだけだ。
とは言え、若手の頃はそういうタスクが多いので、下記の2点に留意するようにしたところ、精度は格段に上がった。
特に2つ目は重要で、経験上、タスクを遂行する際、ミスを犯す分岐点がなんとなくわかる。
易きに流れると抜け漏れなどが多くなるので、あえて「面倒くさい」方を選ぶ。
本人も自覚できないまま「不可解な人」という烙印を押されるのは、このストッパーが弱いか、まったく存在しないためではないかと思ってる。
件のスタッフは何らかの障害を持ってるのかもしれないし、転職したことで二次障害を負ったのかもしれない。
今後の結果を待つしかないが、今までの経緯が不可解すぎるので、なんとも言えないというのが本音。
現場では以前から問題になっていて、多大な負担を現場(特に担当者)だけに押しつけたままになっていた。
騙し騙しやっていたが、慢性的な人不足やコロナ禍による急激な変化によって、ようやく全社的な問題と認識され、遅ればせながら対応を始めた感じだ。
ただ、どのような診断が降りても、その特性に合う仕事を用意できるかと言えば、かなり難しい。
気になったのは「子どもが発達障害です。将来が不安です」という親御さんのコメント。
自分がここに書いたのは、主に「自覚がなさそうな人」の対応で困っているという話で、療育等をされている人を対象にしているわけではない。
現状、多くの中小企業には余裕がない。
社会状況に応じて仕事の難易度も変わってくるので、社員も余裕を持って仕事をしているとは言い難い。
ただ、子どもたちが大人になる頃は、社会の有り様も変わっているだろうし、適性に合わせた教育を受けることができたなら、無理のない社会参加も可能になると思っている。
その前にとくとくと説教されるんだよ。「説教」って言葉分かってんの?
はいはい、と返事して答えても「返事ばかりで分かってるの?」だし、
どんなに理解を示そうとも「分かってないから」うんぬんと言われるし、
どんな答え方をしようと逃げてると捉えられるんだよ。だって説教するやつは追い詰めるんだから。
「分かりました」が本当は分かってないだろと詰められるんなら、いま分かったことを強調して「そうだったんですね。今ようやく理解しました」だろ
説教するやつは、そんなの言ったって「わかったふりすんな」っつーんだよ。
結局、説教するやつは相手をダメ人間と決めて掛かってるわけ。端っから見下してんの。
岡村は、あの発言だけを反省させられるべきなのに、矢部は岡村の人間性そのものを否定した。
俺はそれに絶望したよ。
コンビ愛だかなんだか知らないが、いいように解釈できさえすれば許されると思ってる。
怒るのはその人の為を思ってるからだとかなんだとか、起こる理由を正当化できれば、どんなに人間を追い詰めてもいいと思ってる。
怒られる側が実際にどんなに心痛だろうと、愛されてるわけだから我慢しろと、そういうわけだ。
親が子供に叱るのなら話はわかる。子供は未熟だという常識があるのだから。
成熟してなければならんのにお前は未熟者だと、大人として失格だと烙印を押されるのだ。
少数だけど、岡村を心配している人はいる。自分自身で自分自身を責め過ぎて鬱病になってしまうのではないか、最悪自殺するんじゃないかと。
でも、たとえそうなっても、矢部を責める人はいまい。だって岡村を思って説教したんだから矢部は悪くないと言われるに決まっているからだ。
しかも自分に都合のいい世界のために、女に犠牲になってくれって言ってる。
風俗を、自分に都合のいい基準を性別で当てはめてるからダブスタなんだよ。
何を言ってるんだよお前は。
しかも「女がみな結婚すべきだとは思わない。」とかまた関係ないことを言い出して。
そりゃ本人の自由だよ。
問題は、お前が何をもって「風俗に対する不当な待遇」「職業差別」と言っているか、ということだよ。
女が風俗嬢になるのに拒否感を持つのは社会に風俗嬢に対する差別感情があるからとか言っているが、
お前の言う「風俗嬢は結婚相手に不向き=男の俺は風俗嬢となんか結婚したくない!」自体が、
女が被る差別だ、って言ってんの。男が結婚相手に不向きとかいう烙印を押してくるのが事前にわかってたら、そりゃ結婚願望がない女だって風俗嬢になりたがらないでしょうが。
実際の損が目に見えているのに何が「不当不要」だよ。
それと、「お前が」風俗を利用し続ける限り、お前の子が障害を持つリスクはあるんだから、
結婚に不向きのレッテルを風俗嬢にだけ貼るのもダブスタだよね。男にだけ虫がいいと言い換えてもいい。
職業人としての
その頃自分はM1からM2に上がりたてで、HCI系の研究室に所属していたが特別ブラックというわけでもなく(直接指導にあたる教員との相性は悪かったが)、記事を読んでも筆者の境遇に思いを馳せるぐらいの月並みなことしかできなかった。
それでも、HCIは「一見役立たなさそうなおもちゃのようなものに、理屈をこねくり回して正当化させるのが多いように感じ」るという主張に心から共感したことは覚えている。「おもちゃ」という表現がぴったりだと感じたのだ。「ゴミ」とか「クズ」ではなく、「おもちゃ」。自分も含めて学士・修士の研究は大半がゴミ同然なのだろうけれど、どうしてかHCI研究の一部は「おもちゃ」であるように思えてならない。当時その理由を漠然と考えてみたりもしたが、結局まとまらないうちにほとぼりが冷めてしまった。
今、自分は修士課程を修了して労働をしている……が、このご時世なのでここの所はずっと自宅待機で時間を持て余している。だから、今のうちに寝かせたままのもやもやを整理し、言語化しておきたい。そういうわけで、増田に書くことにした。
一応断っておくと、これから書くことは修士卒の人間の主観に満ちたお気持ち表明であり、HCI全体のごくごく狭い領域の事情を述べているに過ぎない。HCIの学際的な領域は多岐にわたるが、その中でも自分は記憶・感情・コミュニケーションといった人間の精神的な活動をコンピュータ技術で支援しようという趣のことをやっていたから、余計におもちゃ性の強い研究に触れる機会が多かったのかもしれない。そのあたりを踏まえた上で、読んでもらえると幸いだ。
HCIが立派な研究であるかどうかは、HCIおもちゃ問題を考える上で大きな問題にならないと自分は思う。正しく研究のフォーマットに則ってさえいればそれは研究と呼ぶ他ないはずだし、研究の質的な議論は何もHCIという分野に限られたことではない。
学問の有用性は、例えば人文学の軽視だとか、もっと次元を低くすれば三角関数を習う意味だとかで、これまたよく議論の対象となる話題である。自分としては、一般的な学問に関しては直接的な人間への有用性という観点のみで議論されるべきではないと思っている。学問による間接的な恩恵や将来への投資を無視するのはあまりに浅慮であるし、根源的な欲求の充足というのにも価値はあるはずだと考えるからだ。
しかし、HCIは例外だ。HCIは、人を対象とし、大半の場合はエンジニアリング的なアプローチによる課題解決を目指しているのだから、人の役に立たなければ意味を持たない。しょうもないHCI研究は、道具・ツールとして失格の烙印を押されたガラクタの「おもちゃ」なのだ。
自分は、ワゴンいっぱいのガラクタのおもちゃの中にあって気持ちがみるみる冷めていったし、元増田の筆者もきっと同じだったのだろう。
ここからは、自分がおもちゃだなと感じてしまうHCIの特徴について列挙していく。
遊ぶように楽しめる何かを作ること自体は結構だが、課題解決を目指す工学において繰り返しに耐えないモノを作るのは全くのナンセンスだ。
それこそ、人間にとってのお役立ち度は、縁日の射的の景品やヨーヨーと全く変わらないということになる。
HCIの研究やプロダクトが役に立つ前提として、人間というのは常に明るく元気で前向きで、人と繋がりたくってしょうがない生き物なんだと考えているんじゃないかと思わされることが何度もあった。確かに現在の社会においてそのような人々は理想的で偉いのかもしれないが、現実を見ればそのような前提を掲げられるはずもないことは火を見るより明らかだろう。
また、人々に高度な認知的能力を要求するような例も多いが、そのような人々がいくらかエンハンスされたとしてもそれに対するHCIの貢献度は、はじめからA判定の生徒を受け持つ家庭教師のような疑わしさが持たれて然るべきだ。
これは元増田にも指摘のあったことだが、他分野を無理のある形で援用してトンデモ仮説を作るようなことが見受けられた。逆ソーカル事件といえるようなことが、あちこちで起こっているんじゃないかと思う。
大いなる研究の礎として失敗した研究が存在するという考え方があるが、おもちゃHCIは礎たりえない。それは、そこに積み上げられるものが全くないか、あるいは逆にバベルの塔を建てようとしているからだ。つまるところ、未来が両極端なのだ。
当たり前のことだが、何もHCI全体を否定しているのではない。優れた研究・研究者は数多く存在しており、今後も我々の生活を豊かにしてくれるのだろう。
ただ、おもちゃHCIが存在するのも事実で、それに関わると残念ながら莫大なリソースが無駄に終わってしまうから、ちょっと口出ししておきたかったのだ。
「ここんちはまだビニールのあれ(仕切りのこと)付けてないんな。他のスーパーやコンビニはどこも付けてるよ!」
と仰るので、
と答えたりなどしていた時に丁度オーナーが事務所から出てきた。そしたらお客様が同じことをまたでっかい声で仰るので、私もでっかい声で同じことを答えた。
そしたら、翌日オーナーから「レジに透明な仕切りを付けました。安心して出勤してください」的なLINEがきたので、前回は安心して出勤したら、ベテランのパートさんが辞めていた、たぶん。シフト表に名前がなかった。
オーナーが言うには、ベテランのパートさんは最近の店の業務の劇的な変化についていけなくなってやる気を喪ったらしい。いやいやいや絶対違うだろそれ、と思ったけど私は「へぇ、そうなんですか」とだけ答えた。
最近、当店の近隣のコンビニがあちこち深夜営業を取り止めていて、当店もその流れにして乗っかるようにして深夜は休むことになった。そのせいでこれまで夜勤の仕事だったことが無くなったり他の勤務時間帯に割り振られることになった。
夕勤は普段暇か忙しいかといったら比較的暇な方なので、夕勤にかかる負担が増えるかもと身構えていたのだけど、実際時短が始まってみると意外と変わらなくて、切羽詰まらずに閉店業務を終えることが出来るらしい。私は閉店時間までは居ないので、知らんけど。私はやるべき仕事が完了しないまま上がりの時間になるということはない。
ただしこれはオーナーが居ない時は、という話。いつものようにバイト同士で組んで仕事をすると、いつも通り取りこぼしなく仕事は捗るのである。むしろ、結構客の入る時間帯だった早朝ぶんの米飯とサンドイッチが納品されなくなったぶん、時間に余裕が出来たくらいだ。
オーナーと組むと何で皆も仕事が捗らなくなるのかといえば、オーナーは毎朝することにしているオーナーだけしか出来ない業務を前倒しでやっていて、そのせいで全く事務所を出て来なくなるからだ。
当初、オーナーが夕勤にわざわざ入る理由を、夕勤のタイムテーブルを大幅に変更しなくてはならないからだ、と言っていた。タイムテーブルを作り直すために現場を自分の目で見たいということか、なるほど。と私は思ったのだけど、オーナーは全く私達の仕事を見ている気配がない。レジが込んだ時に呼び出しブザーを何度も鳴らしてやっと姿を表すくらい。そして自分の仕事を邪魔されたことでイライラしてバイトに盛大に八つ当たりをしてから、事務所に引っ込む。
そんな訳で、私などバイトはオーナーと組むと一人で店番をしているのと同じになる。それでも、以前はこの時間帯、人手不足の為に一人で店番を任されることも多かったので、レジで接客する片手間でカフェマシンやフライヤーや中華まんの什器を洗ったり、検品や品出しをやっていたのだ。
ところがオーナーは、お客様の来店の多い時間帯、夜8時までに什器の片付けとかそういう雑用をやるのは見映えが悪いからといって、あれはやるなこれもやるなと命令してくる。そういう時だけイライラしながら事務所から出てきて「何で今そんな事してるの!」「それはしなくていいです!」「今すぐ止めて!」とか怒り散らしてまた事務所に引っ込んでいく。私どもも別に敢えて忙しい時間帯にそれをしている訳ではなく、暇になった隙を見てやっているのに、中断させられる。
それで何も雑用が出来ないまま、上がりの時間になるという事が続いたので、私はバイト歴の長い人に相談した。そしたらバイト歴の長い人は、
「ここはオーナーの店だから、オーナーの好きにさせればいいんですよ。俺は金を稼ぐために来てるんで、働かずに時給だけもらえるなんてむしろ儲けものです」
と言った。ここまで潔いバイト人、私は初めて見た。まあそうか、と思って、私もバイト歴の長い人に倣って、オーナーと組む時はウルトラ暇だなと思ってもオーナーが何か言って来ない限りは何もしないことにした。
するとオーナーは、私が本当に何もせずに立っていると(一応スプーンとかレジ袋の補充くらいはオーナーの目を盗んでやってるけど)、イライラしながら事務所を出てきて雑用を言い付けるのだが、それが今やること?って感じのものが多いのだ。どの時間帯にやってもいいがワンオペ状態の時には暇でもやらない方がいい類いのもの。急に混んだらはかどらないので中途半端に投げて帰るしかないようなやつだ。例えば、納品されたカフェのカップとか蓋とかFF商品を入れる袋やお手拭きなどを所定の位置に仕舞う、みたいな。それを始めると、ただでさえ狭いレジ裏が物資だらけでごちゃごちゃに狭くなる。急に混み始めると、レジ対応の度に堆く積まれたコンテナや箱を一々どけながら行動しなければならなくなる。お客様がそれを見て、「お忙しい所すいませんねぇ」と、すまなそうに仰る。いいえ此方こそ、お見苦しい所を見せてすみません!!
いやマジでそれ今すること?夕方4時ごろに暇過ぎてダベってる子達にやらせればいいのに。
そんな仕事をやらされる一方で、カフェマシンの掃除とか、ホットドリンクの補充とか、夕勤の人しか手順を知らなかったり、今やらないと朝のスタート時に売り物がなくて困る仕事が出来ないまま、どんどん時間ばかり過ぎていく。が、ここはオーナーの店だと自分に言い聞かせて、見てみぬふりを決め込んでいる私だった。
そんな日があるかと思えば、本来早朝勤務の新大学一年生新人アルバイトの子を「馴らしのため」とかいって夕勤にぶっ込んで来て、オーナーも新人の子がいる時間はヘルプでいるとか言いつついつもの如くに全く店頭に姿を現さない、そんな日もあった。そんな時に限って店が混み、しかも「新人にレジを任せて増田さんは雑用全部やって」と命じられ、新人の子は案の定レジ打ちと袋詰が亀のようにのろい、という。雑用どころかレジも捗らず店内に長蛇の列が。三密が。そんな日もあって、私はベテランの癖に新人のフォローしながら仕事を回せない無能の烙印を押されてしまった。
夜勤帯が無くなってしまったために、去年の暮れから夜勤早朝に入っていたお兄さんが夕勤になった。お陰で夕勤の人手が充実し、私は毎回イライラしたオーナーに八つ当たりをされながら働かずに済むようになった訳だが、オーナーは元夜勤のお兄さんが出勤した時に、私の悪口を言いながら仕事の引き継ぎをして帰るようで、元夜勤のお兄さんは困惑しながら店に出てくる。
「何か俺がリーダーやって増田さんに命令して上手く回せって言われたんスけど、俺夕勤の仕事まだ良く分かってないし、増田さんの方がずっと先輩だし仕事速いのに、いいんスか?」
「オーナーから信頼されてるんですねーウフフ。それでOKですよ。私もその方が心強いです」
と答えた。内心、一寸の虫にも五分の魂って言うんだけどな。まさか私にはプライドの欠片もないとでも?オーナーの野郎め……と思いつつも。でもまぁ、歳上の男性は後輩だからって後輩扱いするよりあげあげ↑↑↑しておくに限るからいいけど。幸い、元夜勤のお兄さんはオーナーに引き摺られて私を小馬鹿にしてくるようなタイプではなかったのでよかった。
夕勤の人手が充実したのでオーナーと組む日は減るか無くなるかと思ったら、むしろ増えた。何故かというと「コロナ対策」で店の全従業員が隔日出勤になったからだ。元々断固として隔日出勤だった私以外の全員が仕事日を変更されて、減らされてしまった。それで、夕勤は隔日でオーナーがシフトに入ることになった。そんな訳で、日曜日以外毎回オーナーと組むことになってしまった。
私以外でシフトに影響なかったのがベテランパートの人で、最近彼女は週二くらいしかシフトに入っていなかったのだから、彼女を週三にすればオーナーが夕勤に入る日数は減るんじゃないかなあと思ってた矢先、ベテランパートの人はオーナーと激しく揉めてしまい、シフト表から完全に名前が消えた。
そんな、急に一人減ってしまったシフト表をオーナーは私に見せながら、
「今はコロナの影響で客の入りが正常ではないから、夕勤のタイムテーブルを今決めることはできなくて、最短でも半年は様子を見なきゃならないって彼女には言ったんだけど、そしたら彼女は怒ってしまってね。でも最近暇だから一人欠けても大丈夫でしょ」
なんて言っていた。コロナの影響で、夕方のラッシュの客の入りが減ったのは本当なのだけど、世の中の人々が暇をもて余していて、特に幼い子供連れ客が顕著だが、夜遅くに多く来店するようになったので、全体としては客の入りは変わらないだろうし、たぶん売上は逆に増えているくらいだと思う。
混む時間帯と空いてる時間帯が日によってコロコロ移動しがちなこの頃、臨機応変力の高かったベテランパートの人が抜けるのは結構痛手なのでは?と思う。けど、ここはオーナーの店だからまあいいかと思って、私は口をつぐんだ。
6日前、慢性化している扁桃炎を半年ぶりに発症し、いつものように40℃まで熱が上がった。扁桃炎とは、喉にある扁桃腺という組織が病原体によって腫れ上がり、様々な症状が引き起こされる病気だ。そもそも免疫の役割を担う部位なので、その症状は正しい反応ではあるが、僕のそれは大きすぎて、過敏に反応してしまうらしい。
扁桃炎を初めて発症したのは大学2年生の夏頃で、それから2年半が経つ。合計で6回ぐらいは発症しているだろうか。今までの発症時期から推測すると、台風が近づく等の理由で気圧が変化したときと、気が抜けたときに発症するらしく、今回はおそらく後者だ。大学最後のテストが終わり、バイト先の塾で担当していた生徒の受験が終わったことは、今までの緊張を一気に和らげたのだろう。
そんなわけで発症した扁桃炎だが、これがめちゃくちゃつらい。基本的に40℃前後の熱が3日ほど続いて、そのあと2、3日かけて徐々に熱が下がっていく。その間、なんの生産活動も知的活動もできないのでストレスは溜まるし、何より体力的に厳しい。今回も5日目まではこのルートを辿っていったのだが、6日目の今日、初めてそこから逸れた出来事が起こった。
体温が40℃になっていた。「あれ?」と思って再度測り直しても同じ体温を示す。全く意味がわからなかった。いまだに体調は優れないものの、明らかに症状は軽くなっている。もしかしたら、高熱に対して自分の感覚がマヒしてるのかもしれない。とりあえず長期戦に備え、後輩に買い物を頼む。冷蔵庫はおかゆとポカリでいっぱいだ。新型コロナも疑った。厚労省の相談窓口に電話すると、「3つの条件のうち1つでも当てはまったら各自治体の相談センターに連絡しろ」とのことだった。全く当てはまらなかったので、相談対象者ではないらしい。
やることがなくなり、落ち着きを取り戻してきたので、一旦ゆっくり考えてみる。なぜ体温計は体調に見合わない高熱を示すのか。体温計の故障をまず疑ったが、実際に脇を触るとめちゃくちゃ熱い。というか、脇だけがやけに熱を発しているようだ。「なんか変なことしたかな…?」と思い今日1日の行動を振り返ると、一つだけ心当たりがあった。
朝、脇にデオナチュレを塗ったのだ。恥ずかしながら私はワキガ体質で、ワキガ用の手術はしたものの、今でも臭いが少し残っている。デオナチュレはミョウバンを主原料とした消臭剤で、良く効くので愛用していた。「ミョウバンって発熱反応なかったっけ?」と思い、調べてみると、水を加えると発熱するらしい。そこで左脇を丹念に洗い、水気を良く拭き取り、再度体温を測ってみる。
ビンゴだった。体温計は37.8℃を示し、それは今の症状の度合いとちょうど釣り合っていた。4日後の旅行に行ける安堵感と、たくさんの買い物をさせてしまった後輩に対する若干の罪悪感を覚えながら、こんなことを思いついた。
「これ仮病に使えるやん!」
最高の名案だと思った。ネットを調べてもこのライフハックを知る人はいない。この度が過ぎた情報社会で、こんな有用なライフハックを自分が発案したという事実に震えた。ただ、よく考えてみると「高熱を示す体温計を提示することによって、休むことが認められる」という状況は実は少ないのかもしれない。社会人が会社を休むとき、わざわざ体温計を見せるのだろうか?色々と考えた結果、上記の状況が確実に成立するのは、「小中学生時代において学校、習い事等を休むとき」だと考えた。
そしてそれを考えついたとき、自分の中学校時代が頭に浮かんで離れなくなった。あのときに使えたなあ…と考えだすと止まらなくなってしまった。
私の生まれ育った町は、地理的に孤立しており、独自に発展を遂げたタイプの田舎だった。いわゆるムラ社会だったので、うまく周りと同調する必要があり、地理的特性故に逃げ道が全く見えない環境だった。
小学校のとき、少しいじめられた。いじめっ子に同調した言動に変えることでいじめはなくなった。3年生から野球を始めた。理由はひとつ上の兄がやっていたからという一点。家系的に代々運動神経は良かった。私だけ少し悪く、特に足は遅かったが、世間の平均と比べれば明らかに上だった。実際、高校の体育の成績は3年間続けて10点満点だった。ただ、レギュラーには一度もなれなかった。ミスが多発する少年野球の性質的に、足が速くてかき回せる選手が好まれるからだ。一度レギュラーの一人が怪我で離脱したとき、代理で2週間ファーストを務めた。めちゃくちゃ活躍した。打率は5割を超えてたと思う。でもその子の怪我が治った途端、すぐベンチに座らされて、たまに代打で出る程度に戻った。ここまで層の厚いチームはめずらしいと言われたが、どうすることもできず、ただ悔しいだけだった。
地元の公立中に進んだ。Fランではない大学に進んだ人が200人中20人くらいの、いわゆる低学歴の世界だった。続けて当然、という雰囲気に合わせて野球部に入部した。同級生がグレ始めるだけでなく、既にグレている先輩との付き合いも始まった。部活の顧問は勝利至上主義者だった。教育的な観点は全く持っておらず、ただ自分の願望を叶えるためにやっていたような人だった。そのために、最初の段階で完全にレギュラーを固定し、補欠には何の機会も与えない。公式戦はおろか、練習試合にもまともに出さない。出すとしても2軍試合のような形だったので、相手がかなり弱く、活躍しても何の評価もされない。ただ恥をかかされているだけだった。平日全てに朝練と午後練があるだけでなく、土日も休みは基本的に無いため、疲労はかなり溜まっていた。当然、授業は睡眠時間となる。
公式戦には1秒たりとも出させてくれなかった。練習試合でも、他の上手いメンバーと一緒にプレーをしたり強い相手と対戦することはなかった。一生懸命に見える、という理由で明らかに自分より下手な奴の出場機会が多かった。片道4時間をかけて泊まりがけで遠征したとき、たくさんの練習試合が組まれていたにも関わらず、自分だけ出場機会がなかった。チームは結局、最後の大会で全国まで進んだが、ずっと「早く負けろ」と思っていた。最後の全国大会は背番号さえもらえず、観客席に放り込まれた。やる気がないように見えるからと言われた。全国大会なので色んな人が見に来ていた。チームメイトの保護者はもちろん、先生や同級生も来ていた。ベンチにも入れなかったことを悟られないよう1番前の席に陣取り、一切振り向かないようにした。
ずっと辞めたかった。でも辞められなかった。裏切り者の烙印を押されたくなかった。唯一の社会であった学校が、自分の居てはいけない場所になってしまう。
月に1日だけでいいから、憂鬱な気持ちを抱かなくていい日が欲しかった。周りを納得させられる、部活から逃げる術が欲しかった。
たまにズル休みをするだけなら、根本的には何も解決されてないかもしれない。現代の感覚から言えば、さっさと部活をやめて他のコミュニティ持て、という解決策になると思う。でも、やっぱり中学生当時の自分にそれは難しい。あのとき、目の前で高熱を示す体温計を見せることができたら、どれだけ気分が楽になっただろうか。
お金を持っていないというのは、恋愛においてかなり大きな悪影響をもたらすと思う。おごるおごらないとかそういう話じゃなくて、行動範囲が狭まるのがまず問題。
行動範囲が狭くて、ひとつのコミュニティにしか属していない場合、恋愛出来るのはコミュニティ内ヒエラルキーの上位者が優先になりがちだ。こと男子は、「モテる男がモテる」傾向がある。何らかの理由でヒエラルキー上位の女の子に近づかれ構われた男子に、女子はわらわらと寄ってくるものなのだ。
そして、コミュニティ内での恋愛事情はすぐさま情報が拡散され共有されるので、ヘタなことが出来ない。コミュニティ内で相手を取っ替え引っ替えするのは無理。時には失敗をバラされて屈辱を感じることもあるだろう。
コミュニティ内で下位に属してしまいモテない人は、コミュニティの外へ出るといい。
コミュニティ外から来た人間というのは、ヒエラルキーの中で最下位に組み込まれるわりに優先的にモテる傾向がある。珍しいものに人は惹かれるものだし、コミュニティ内の力関係からまだ自由であることも魅力的だ。
しかし、お金がなければ複数のコミュニティを渡り歩くことは出来ないので、狭い一つのコミュニティ内で粘ることになり、非モテの烙印を押されると、誰にも見向きされなくなる。
元増田は大学四年だから、これからチャンスは巡ってくる可能性がある。まず、就職によって人間関係がシャッフルされる。それに収入があれば行動範囲が広がる。そして、周囲の人達も学生時代に比べて交遊範囲が広いので、女の子を紹介される機会もあるかもしれない。
そんな訳なので、元増田は腐るな。まだまだチャンスはあるよ。