はてなキーワード: クスクスとは
タトゥーのことが話題になっているので、いつもの京都増田の容姿云々の考え方を取り入れて考察してみる。
タトゥーにしろネックレスにしろ、ヤンキー達が周囲を怖がらせようとするのは、彼らの容姿が不細工だからなんだよね。
素の状態の不細工がいると、周囲の人間からクスクスと笑われてしまう。つまりはナメられてしまう。
それが嫌だから、不細工な人間はタトゥーなどを掘って周囲を威嚇して笑われないように「武装」しているわけである。
逆に美男美女の場合は、何もしない状態でも周囲の人間の尊敬と注目を集めることが出来る。
不細工な人間は「武装」して周囲から注目されることによって、美男美女と同じ経験を得ようとしている。
その注目の内容が、美男美女とヤンキーとではまったく質が違うんだけどね。
「あぁ、夏だなぁ……」というほのぼのとした思いと
「誰だ車内に持ち込んだやつw」という思いが入り混じっていた。
私は蝉が苦手だ。
小学生の頃は触れたのに、いつの間にか触ることも出来なくなってしまった。
触って加減できずに潰してしまったら怖い(汚い、えぐい)という思いがあるかもしれない。
本題に戻ろう。
サラリーマンが座った。
サラリーマンが座ると、近くに座っていた女性がギョッとした顔で見た。
サラリーマンの右肩を見ると、ポケモンでもなくオウムでもインコでもなく
ミーンミンミンと自己主張を続ける蝉が乗っていた。
片手でしっかり掴み、そのまま手元で眺めていた。
「ミーンミ……ジジッジジッ……ミーンミンミン…ジジッ」
「蝉が飛んでこない!あのサラリーマン連れてきちゃったのね」というほのぼのして良い光景に変わり、
私の降りる駅になると、同じくサラリーマンも降りて
スッとホームの柱に蝉をつけてあげていた。
ところで、蝉って何で急に触れなくなったりするんだろうね?
同じようなことにあったら掴まえたい思いはあるんだけど何だか怖くて触れないんだよなぁ。
ズボンの股にメスの蝉がついたことある私からしたら、対処法が知りたい。
恐怖心に負けずに触ることだろうか。
日頃から彼氏の話を聞いていたし、いずれは結婚するんだろうなとは思っていた。でも、寂しくてしょうがない。正直言って妬ましい。
私はレズビアンではないが、先に結婚したことに対する嫉妬ではなく「10数年間付き合ってる私の方が彼女をよく知っているのに」という彼氏に対する嫉妬が胸を渦巻いてしょうがない。
同じバイトに申し込もうとして2人でおっかなびっくり店長らしき人に声をかけた日のこと、免許合宿に行って2週間、お互いを励ましながら免許を取ったこと、大学生の時ポケモンのバージョン違いを買って、公園のベンチで暑い中何時間もいい歳して遊んでクスクス笑いあったあの日のこと。
朝の10時から待ち合わせて遊んでも、何時間でも話していられた。1日中遊んだのに別れがたくて深夜まで公園のベンチで話して、別れた後もLINEで寝るまで馬鹿な話をしていた。お互い働いていても、毎週2回は会っていた。
広告でポルノをたまたま見てしまって、ポルノ画像を探すようになったのは小学生高学年の頃。クラスの男子が有料アダルトサイトの名前を口にしてはクスクス笑っているのを見て、何も知らない顔をしていた。多分、アダルトサイトの名前なんだろうなとは思っていた。
目に見える刺激よりも官能小説に傾倒したのは中学生の頃。今よりも個人サイトというものが多く存在しており、一次二次問わず何でも読んだ。
動画に手を出し始めたのは高校生の頃。Tumblrを使うことを覚え、どんどんGIF動画をリプログしていった。経由してゲイビデオを観るようになる。その頃は二次ではBLにハマっていたので。今はゲイビはあんまり観ない。
自慰を覚えたのは高校生の頃。綿棒から始まり、そのうちペンを膣に入れるようになる。ペンが楽に入るようになったら、指でするようになった。大学に入り、一人暮らしを始めたタイミングで大人の玩具を通販で購入。ディルドのSサイズと電マを買い、暇があれば自慰をするようになる。そのうちディルドはLサイズを購入した。
大学で初の彼氏が出来る。年単位の交際にはならず割とすぐ別れてしまったけど、セックスをする仲になってからは会うたびにセックスしてた。何これと思った。当たり前だけど、1人でするのと全然違う。肌が触れると皮膚が泡立つってこういうことか、会話や挙動が興奮の材料になるのもすごい。もちろん好きな相手だからというのも大きかっただろうけど、生身の人間ってすごい。彼氏がいる間は自慰はほとんどしなかった。
今は誰とも付き合ってないので、自慰生活に逆戻り。大学入学で一人暮らしを始めた頃よりペースは落ちたけど、少しでもムラムラしたら自慰をするのは変わらない。が、全然満たされなくてビックリする。満足できない。
セックスするのが一番だろうとは思うけど、誰彼問わずしたいわけじゃないので出会いも求めずに日々アホ面でぼーっとしている。性を覚えたての10代の頃ならまだしも、流石に性欲が強すぎるんじゃと思って「性依存症」で検索したんだけど、なんか結構当てはまる。ポルノへの執着はそこそこだし、自慰の回数も多い。日常で何かを見たときにすぐいやらしい妄想をしてしまうのもそう。でもなー、彼氏がいて自慰をほとんどしない時期はあったけど、数回じゃ満足できなくて少し引かれた記憶もあるんだよな。向こうもそこそこ性欲強かったはずなんだけど。
結局、ただ性欲が強いだけなのかもしれない。既婚者の同僚が「子供は欲しいけど、セックスするのはあまり好きじゃない」と言ってるのを聞いて驚愕したことがある。話には聞いてたけど、セックス好きじゃない人もいるのか…… 余程疲れてるのなら別だけど、少し眠いくらいなら毎日でもしたい。体力は無い方だけど、性欲は強い。
結構親に放って置かれて育ったから、人肌への執着もすごい。寂しかった時期に無くしたものを取り戻したい気持ちがあるのかもしれない。セックスがすごく好きかというと、普通に触れ合ってイチャイチャしたり長いことキスをする時間の方がずっと好きな気がする。セックスだと、本当にイこうとしたら朝までコースになることもあったし。こういう風に何かが足りないと思ってるから性欲強いのかもしれないとは思うけど、それがわからないからひたすら性欲を満たそうとするばかりだよね。前述したように誰彼問わずとは言わないが、やっぱりセックスしたいし。
次に付き合う人が出来るなら趣向が似てる人がいいな。スカほどアブノーマルなことはできないけど、それなりに性に貪欲な方がこっちも嬉しいから。頭では似たようなことを考えながらも日常の中では、子どもとか考えたことないけど、もしできるなら結婚もしたいなとか言ってる人もいると思うんだよね。ヤリ目の人とはお近づきになりたくないんだけど、好きな相手との触れ合いとかセックスは本当に好きだから早く好きな人に触りたいな。性依存症かもしれないと思いつつ書き始めたけど、当てはまる部分はあっても自制できてるからいい気がしてきた。
文藝春秋オンラインで、「昔の体育のサッカーの授業で理不尽な思いをさせられて以来、サッカーには嫌い。W杯中サッカー一色で、興味を持てないと居心地が悪い。サッカーが嫌いな人間もいることを忘れないで欲しい。早くW杯終わらないかな」(乱暴な要約)という記事があった。
よくわかる。自分も球技全般得意じゃなかった。ただ周りがそんなにひどい人たちじゃなかったので、スポーツは好きなままで今回のW杯も楽しんでるけど、筆者と同じ状況だったら嫌いになっていただろう。
で、ふと思ったけど、逆の状況ってないよね。
例えばノーベル文学賞。ここ数年は村上春樹が受賞するかしないかでマスコミは賑わう(今年はないらしいけどね)
で、そのとき「昔国語の授業でたらちねをたれちちと答えてしまい、そこから熟女好きということになり、いじられ続けた。しばらく経っても国語の授業であてられたらどこからかクスクス笑いが聞こえてきた。だから国語、ひいては文学作品は嫌い。文学賞が日本人になるかならないかなんてどうでもいいし、村上春樹の作品がわれわれ日本人を代表してるのかもわからないし」という記事が出たとして、はたして共感を呼ぶのだろうか。
間違いなく呼ばない。
なぜだかスポーツは先天的なものがすべてで、できなくても仕方ないし、できたところで「所詮」「たかが」となる。
しかし勉強は、努力でカバーできるし、できないのはその人の努力が足りないということになる。どんな分野であれ、できたら「すごい」と言われる可能性はスポーツよりは高いだろう。
そしてさらに、年を重ねるごとにスポーツより勉強の方が重要視されていく。
しかし勉強もスポーツと同じかそれ以上に先天的なものが大きいと思う。
だから、今W杯にかこつけてウェーイとなってる人々は昔勉強よりは、スポーツの方が得意だった人々が、その栄光を思い出して少しの間だけ気晴らしをしたいだけなんだと思う。
そしてさらにいえば勉強もスポーツもできなかった人間はずっと息を潜めながら過ごすことになる。「多様性」とはいうけれど、すべての人々に全くの違和感を感じさせない社会、というのはどだい無理なんじゃないかと思う次第。
あと、ここまで書いて思い出したけど、この内容は奥田英朗の昔のスポーツエッセイの影響を受けている。どれだったのか思い出せないので誰か教えていただけたら幸いです。
俺は航海記かな
というか何回も読んだのがそれだってだけだけど
アフリカ行も悪くはないけど一番かっていわれるともう少し欲しい
緑のカナリアは長すぎ
秘密の湖もノアの方舟よく知らん子供時代に読んだからふーんって程度
月から帰るは印象薄い
楽しい家は短編集だったけどベッポが引退して幸せになってるってのをみた気がする
アヒルのダブダブがまた無駄遣いして!みたいにいってた気がする
ポリネシアはおばあさん
ガブガブはなんかがすげー好きだった気がする
ジップは犬
あ、チーチーだ
スタビンズ君がうらやましくて仕方なかったあの頃
体育館みたいなとこで先生が椅子にすわってまわりを園児で囲んで
ちょっとずつよみきかせてもらった
アフリカ行
今でも覚えてるのはアフリカ行でなんかケバいおばさんにすげー感謝されて、犬のジップにキスしまくるんだけど、ジップがすげーいやがってぐちぐちいってたところでみんながクスクス笑ったこと
中学時代、クラス全員から無視され、かと思ったら聞こえるようにコソコソと悪口を言われ、一挙手一投足をクスクスと馬鹿にされる、そんなイジメに遭ったことがあった。
そんな時、私が学校に行きたくないとグズグズ泣いた際に一緒に泣いて怒ってくれたのは母だったし、無理しなくていいけど勉強はしなさいって言ってくれたのも両親だったので、親には頭上がらないというか、有り難かったなあと思う。
教室に居たくないと保健室でメソメソ泣いた時、母は学校から電話をもらったのかわざわざ仕事を早退してまで迎えに来てくれて、そのままサクッと「じゃあ映画見ちゃおっか」って地元に出来たばっかりだった映画館に連れて行ってくれたことが忘れられない。周りがコソコソ悪口言ってくるなら本読んでなさいってそのまま観た映画のノベライズを買ってもらって、その帰り道にまた車の中でグズグズ泣いた私に買ってくれたコンビニの肉まんを、10年以上経った今でもはっきりと覚えている。
たぶん母は、もう覚えていないだろうけど。
その後、飽きが来たのか私のいじめもそれなりに収まり、そんな折にとある子が私に遠出のお土産をくれて、それを母に告げたらまた母は泣いてくれたことを、今でも私は鮮明に覚えているし、父が折に触れて頭をワシワシと撫で回してくれていたことが、何よりも安心したのは確かだった。
両親のおかげで思春期の頃の私は壊れなくて済んだと思っているし、面と向かってはなかなか言えないけど、心から感謝している。
成人して随分経った今でも時々大喧嘩することもあるが、それでも両親は大好きだ。今は訳あって離れて暮らしているが、出来れば早く地元に帰りたいし、長生きしてほしいと思う。
極めて寒さと雪の夜は、この日に忍び寄ると、年の最後の日です。大晦日は新年を歓迎します。冬の寒ピアス 、その後暗く 1通りに多くの人が買い物から出てきました。新鮮な表情でクワン今日は大晦日だからです。と真っただ中に それらの人々の威嚇。少女 私は服を着て ために、未舗装の道路を歩いて老人。マッチ そこに彼女のキャリア 彼女はナプキン試合でそれを包みました。と一致するものを売って少女を握りしめ片手でそれを保持するので、彼は私が木をしたい」、叫びました。火は、それをいくつかの試合を襲った...それ... マッチ、「彼女は過去を歩く母親と息子のためにいわゆる「婆マーシー足が...助け試合に私は思ったラットを購入してください」。それは、私にはわからない、多分、彼女はいくつかの慈悲を得ることができ、それは「すでに自宅で一致することができた...そしてそれが再び使用されないであろう、母と子の両方が親切な人であると思われることが期待されています。私は言わないだろう 彼女から一日中、彼女にセントを与えないものをマッチを購入Doetaa「誰のために他の誰かに依頼してください。かわいそう すごすご震えと哀れひどい飢え歩きました。島のふわふわ雪の巣。ショルダー長ブロンドの髪、彼女の母親は間違いなく駆動可能で惜しまれる喜びはないと思います。自身のビットは、彼女があることを試合を販売しようとします。今日、彼女は試合ではなく、バンドルかを販売している場合ので。でも、いくつかのシリング銀1。手に家に一度。彼女は父親でなければならなかった、酔っぱらいがこの少女を虐待エミュレート破りました。彼女は試合を販売しようとしたので、非常に取り乱した、と彼女は通りを横断しようとしていたとして。向こう側 カートライトは、高速で通り過ぎる車でした。彼女は離れて跳びました これは、古い靴を作ります 跳ね返るためにそれを置きます。すべての方向に 彼女はショックを受けたが、彼は、叫んだ大声で彼女の靴を心配していた、 "ああ、靴は、" 少年は、不良であった靴は、サイズに生まれた古いだけのペア、だからしても、それを後悔を投げた後に見えました。彼女の足は非常に多く、それは彼女が冷たいのために寒さの中に外に着用している靴を亡くなった母親の靴です。一つだけは...だけ必死に靴をジャンプ。1つの飛沫は、どこにも行っていません。他の側では、正常に動作しない少年 一つは、可能性をつかん それから彼は叫んだと...離れてそこから実行する前に、「彼がスリープ状態にガレージに彼の息子を取るだろう」と述べたしたがって。リトル母親が原因至る所に散らばっ散乱無差別に落ちる彼女のコレクションの一致、に沿って寒さ、暗赤色のあざの行くために裸足で歩いていました。そして厳粛に「これらの一致はないもはや、製品として販売されます。私たちは家に帰ると私の父はどのくらいを叱るビートにしている場合は、「彼女はぼんやりと思いました。彼女はその後、緑色の小さなペアがあるため寒さと雪の心に傷を負った、先に行きました。ああ..因果関係の彼女の何も..作品。かわいそうな子供はそんなに悪い.... 光はすべてのドアの窓から輝いていたと通りに出くすぶりローストガチョウの香りが漂うにおいがします。はい..今日は大晦日はそうです。新年 リトルハンマーは自分自身にすべての時間を事も無げ。クスクスの音 そして、彼女は停止し、ビューを覗くためにを求める人々の家で楽しくはしゃぎます。最後に、それはあまりにも、年の終わりです。この離れて 彼女の意見では。彼女はそれらを羨望WOPが突然戻って保持するために彼女のベストを流れ落ちる涙。これは、停止していないライン流下母親まで母が生きていたとき、彼女は常にあったので、どうしようもなく...当事者が祝うと料理について考えを。クリスマスへの感謝祭 彼女と彼女の家族...しかし、ここで死んない母はありません。彼女は家の中で男性を見ました 包まれた贈り物は、彼の子供たちの子供たちに与えられている喜んで開封されたギフトを急ぎました。私は彼らの幸運が悪い...覗いてうらやましいです。彼らの喜び。これは、知られていないどのくらい 撮影したとき、彼女は意識していました。家の中で明るいライトがオフでした。すべてのリターン ロンリー条件 それは非常に古いですし、もう一度...全領域を通じてセラピストは雪がまだ定期的に落ちている女の子がもっと歩き続け着実に、そしてので寒さと疲労のため、彼女は避難所に下って行きました。家の階段 屋根が少しを拡張し、それが雪の一部を奪うのに役立つ、彼女はラップします。風邪を緩めるためにウォームアップしたいと考えています小さいです。しかし、それはすることができませんでした。少し寒さを迷子に彼女を助けます。彼女は彼がそんなに恐れたので、家に帰る勇気がなかったです。お父さんはいつも彼女の父親への残酷な彼女は極めて酔って... ...赤ちゃんの冬を恐れます。私はすべての上に震え 彼女の手はほとんど、彼女が縮小しようとした、氷冷ました。別の小さいです しかし、彼女はまだ非常に寒かったです。彼女は本当に温め小さな手を両方の母は風邪でダウンして冷却するためにお茶を味気ありません。ああ...試合はいくつかの茎はあなたが気分を良くするに役立つことがあります。彼女が引っ張られていない場合 ただ唯一のタイロッドからそれを取ります。そして、ウォームアップに身をANGする壁に指を渡ります。最後に、その後母「唾吐き」火花が点滅し、一致を引き出す少なくとも1レバーとは思いつきました。それは彼の手で小さな男の子まで、それに対する素晴らしいビーコンとして非常に明るく、ロウソクの炎のように暖かいです。ドアと大きな真鍮のノブと暖炉の前に座って少し眠り自身。パワー·パーラーと 暖かい素晴らしい....母の足が離れてイギリスにそれはウォームアップするためではなく、炎を簡単にダウン消滅しました。任意のつかの間の暖炉 ベビーシッターストーク一致 バーンズはそれはより明るく、この空洞壁の建物を燃やし、再点灯した試合で係争中。照明効果はパテになると予測されています。薄い透明な膜の木のラットのように。
現在妊娠7ヶ月、もうすぐ産休と育休に入るのだけど、どうにも今の仕事を続けられる自信が無い。というか辞めたい。
理由は激務、人間関係のドロドロ具合、身内経営による親族と一般社員の待遇の偏り。
職種は土木系。建設コンサルタントの下請け・孫請けをしている小さな設計会社。
元々は小さな街の建築屋さんだったが、入社して3年目あたりからインフラ整備に方針を変更し始め、人手が足らなくなり、現場作業を手伝うようになった。胴長はいて川に浸かって橋梁の点検をしたり。
任される仕事の内容も社内の事務処理から報告書を作成したり、現場を受け持つ専門作業に。資格もいくつか取らされた。
勤務形態も週6出勤の7時~18時になっていた。
冬場の繁忙期には徹夜の日もあった。一日10時間勤務なのに月の残業が100時間越えたりして、月に一日しか休んでないような時もあった。
働いていて段々気づいたことがあって、いつも残業だるまになるのは決まったメンバーだということ。
上司たちは自分の仕事に火が付けば部下をふんだんに使って仕事を納期までにきっちり終わらす。
入社3~6年の我々中堅層はいつも仕事をボンと投げられ、一人でこなせ!といつも言われていた。
間に合いません、人手をくださいと泣きつけば、なんでそんなに段取りが悪いんだ、要領良く頭を使え、一人でなんとか間に合わせろと突っぱねられて何も改善されない。
もうどうにもならない所まで追い詰められ元請けから上司に催促が行き、そこで上司が爆発する。
なんでこんなになるまで相談しなかったんだ!!と理不尽に叱られる。
何度SOSを出しても、知らん顔していたのはあなたでしょうとは口が裂けても言えずに平謝り。
後輩やほかの上司は対岸の火事と言わんばかりに涼しい顔でクスクス笑っている。
建設関係、どこもこうだとは言うけど、メンタルが人より弱い私は五年目で消耗しきってしまった。
そんな時に妊娠が発覚した。子供は欲しかったし、正直これで辞められる…と思った。
子供が1歳になるまでは失業保険を受給しながら求職してパートに転職しようと思っていた。
周囲の言っていることは分かるけど、今の激務に加えて育児が始まると思うともう心がくじけてしまって憂鬱でたまらない。
妊娠発覚後も相変わらず激務で、去年10月から先月にかけては毎日帰りが深夜2時~3時、2週間休み無し、徹夜の日も何日かあった。
流産するんじゃないかと怯えながら働いた。pcモニタの前で胎動を感じては泣きそうだった。
そんな状態で旦那に仕事が辛い、辞めたいと泣きついても、もうすぐ産休なんだから頑張れと言われるばかり。
どう考えてもこの会社ブラックだと思うんだけど私の感覚がおかしいの?
と書き出したが、書いていて嘘だと気づいてそこまで書いたものを消した。
確かに大したことないや、だったが、それ以上に次いつ出来るんだろうと思っていた。
10代はむっつり性欲モンスターだった。当時は珍しいインターネットを駆使し、エロ画像を集めていた。どんな若い女の人には少なからず性欲を抱いたし、それを隠すのに必死だった。すごいコミュ障だった。
洋楽ばかり聴き、邦楽はガガガSPを愛聴し、ゆずや19なんてナンボのもんじゃいと思っていた(なぜかゴイステにはハマらなかった)
周りは童貞ばかりだと思っていた。だから下ネタを平気な顔をして、女子なんて関わらないようにしていた。
高校を卒業して浪人した頃、周りがほとんど童貞じゃない事を知った。ショックだった。
そんな状況で大学に入って、2浪コンプレックスから周りとはあんまり関わらず、童貞くさい連中と仲良くしていた。
異性に対しては変わらずコミュ障だったし、なにより金がないことがコンプレックスだった(デートで金を使う事が凄い嫌だったのだ)。
風俗に行ける奴はまだ勇気がある。嬢に笑われたらどうしよう、ぼったくられたらどうしようなんとなく不安。そんなことでウジウジと自分は前に進めなかった。
大学を卒業して、東京に出て行くとき、全てがうまくいき、仲の良い先輩が記念にと童貞をもらっていただいた。
刷り込み効果で、もうその先輩が好きでたまらなくなった(遠距離ですぐにダメになったが)
しばらくすると東京で彼女も出来た。サルのように彼女を求めた。気づくと女性に話しかけるのも全然苦じゃなくなっていった。
童貞が自分の中で美化されたのもこれくらいからだ。伊集院光やみうらじゅんに共感するようになった。童貞「くさい」ものが好きになった。童貞っぽい話を聞くとわかるーとか共感していた。
極め付けは「モテキ」に共感しまくっていた。これは童貞でモヤモヤしていた自分だと。
時代は過ぎ、結婚して、30を超えたあたりからすっかり元気がなくなってしまい、性欲も落ちてしまった。でも、童貞マインドはまだ持っていると思っていた。
しかし、今回の騒動で童貞イジリはハラスメントだという言葉にまったくピンとこなかった。
確かに童貞時代にリアルでイジられたら本気で嫌だが、ネットでの言説である。あっちの世界の奴が何か言ってるとヒガミを拗らせるか、そっ閉じで終わっていたと思う。
しかし、この記事を見て気づいた。あ、俺はもう童貞じゃないんだと。
ボクがこれをRTした理由「はあちゅう氏のセクハラ問題と童貞いじりは別と考えます」|吉田豪・連載第五回
http://tablo.jp/serialization/news002670.html
ボクが漫画家の花沢健吾先生をインタビューしたとき、童貞を引きずりつづけている花沢先生はこんなことを言っていたわけですよ。
「だから僕は正直言うと、みうらじゅんさんとか伊集院(光)さんの『童貞を笑い飛ばそう』的な、ああいうのはダメなんですよ。
ホントの童貞はそれすら......たぶんモテる童貞とモテない童貞の違いというか......。
僕の場合、本当に先行き不安な童貞だったし、どこに言っても童貞じゃないかって思われるっていう、ゴールが見えない童貞にとっては、あれはホントに『ふざけるな!』なんですよ」
「ホント、バカにしてんのかと思って。何を思い出にしてるんだっていうような」
「ノスタルジックに浸ってちょっとしんみりしちゃって、モテる側でクスクス笑うぐたいの感じなんでしょうけど、ホントに現場の人間はもっと......」
「この苦しみをわかってほしいんですけど、そんなもの向こうは興味ないんですよね......」
あぁ、そういえば、そうだった。女の子に対して童貞を告白すると、「すごーい。むしろ大切な事だよ。結婚するまでそのままでいてね!」という反応が返ってきて、すごい傷ついたんだ。
俺はいつまで童貞なんだろうと思っていた。もう24だぞ。30まであと6年だぞと焦っていた。
世の中にコンプレックスを感じまくっていたし、後輩は、イケてないアイツは、童貞くさいアイツが童貞じゃなかったらどうしようと思っていた。
いつも心にどこかで童貞を抱えていた。隠そうとし、童貞を捨てられる日を願っていた。
そうだ、そんないいもんじゃなかったんだ。自分にかけられた呪いだった。
童貞は捨てたときに、こんなもんかと感じるが、それまでに必要な勇気だったりを童貞じゃない俺たちはすっかり忘れている。ブサイクで、コミュ障で、ケチな自分が凄く嫌だったんだ。変わった趣味を持つ事で目を逸らそうとしていたけども、やっぱり童貞は嫌だったんだ。
人間、いつかは子供の心を忘れる。子供の心を忘れないって言われる奴はいるが、それはまやかしだ。その頃に感じたことを同じように感じられるわけがない。
人はそれを成長と呼ぶんだ。
「男社会は童貞的なもの。男社会の原因は童貞」と思ってる人間が多いようだ。
で、男社会くさいものを「童貞くさい」と批判してるわけですよ。
はぁ~違うんだよなぁ…
むしろ男社会的なものは「非童貞くさい」と言わなきゃ男社会の崩壊なんて有りえませんよ。
それを童貞臭い童貞臭いと言ってりゃ男社会を批判できてると思ってるんだから…
ほんとどうしようもねーなー
ま、別にどうでもいいですけどね。何より僕は男社会の崩壊なんて、そこまで望んでませんしね。
ただ、童貞くさい童貞くさいと批判してるあなた方がご自身を「男社会に反発してる存在」と自己規定してるサマを
草葉の陰から嘲笑プッ(´,_ゝ`)決め込ませていただくだけですがね。
はぁぁ~あ。一体なにがこの世を男社会たらしめてるのかわからないまま、一生そうしてりゃいいんじゃないですか?
プププーッwwwクスクスクスーッ
おかあさんも、すっていたみたいだけど、ぼくが生まれてからやめたみたいです。
おとうさんは、くるまでたばこをすいます。ぼくは、たばこはぷかぷかして、くさいので、きらいでした。
おかあさんも、おとうさんは、朝にたばこをすったり、くろいコーヒーをまいにちのみます。
ぼくは、「そんなのおいしくないよ」といったけれど、「大人になったらわかる。」といいました。
でも、おんなじはんのクミちゃんは「おいしいよ」といいます。ぼくは「そんなのへんだよ」といったらクミちゃんはクスクス笑いました。
ぼくは、「こんなににがいのがすきになるなら、大人になんてなりたくないやい。」とおもいました。
けれど、お母さんがたまにつくってくれるあったかいコーヒー牛乳は、あまくておいしいので、すきでした。
おとうさんはおさけをのむとよく殴りました。ぼくはいたかったのでいやでした。
おかあさんは、よくぼくをとじこめて、はなしをきいてくれなくて、いやでした。
おとなは、ひどいです。
コーヒーも、たばこもすっごこくおいしくなくて苦いし、びーるだって、おいしくありません。
大人は、こわいし、へんです。おとうさんやおかあさんはしごとがたいへんだと、ぶったりするからです。きっと、しごとは、すごく大へんなのです。
ぼくは、大人になんて、なりたくないやい!とずっと思っていました。
ぼくは、しょうらい、ゲームクリエイターか、いるかの飼育いんさんになろうときめました。
げーむはたのしいし、いるかはかわいいです。それと、えるまーとりゅうのだいぼうけんが好きだったので、しょうせつかにもなりたかったです。
ずっとずっと、ふぁんたと、パピコがいちばんおいしいのです。ぼくは、きっと、こどものまま、大人になるのです。
僕は、高校生になりました。
でも、まだ、子供です。
お父さんとお母さんは、高校を出たら「近くの工場で働くのよ」といいました。
おにいちゃんも、そうしてました。僕は、工場で働くのが面白くなさそうだから嫌だったのです。
僕は、何になりたかったのか、忘れてました。
でも、お父さんとお母さんが嫌いだったので、遠くにいきたかったのです。
僕は、大学に行きたいなあ。と思いました。でも、お金がないから駄目だよ。とお父さんとお母さんは言いました。
「そんなの嫌だい!」と僕は思いました。そうしたら、先生が「頭がよくなったら、お金がなくても大学にいけるんだよ」と、いいました。
僕は、頭がとてもバカだったけど、がんばって勉強をたくさんしました。
テストでいい点数が取りたくて、頑張りました。
でも、たくさん勉強すると僕はバカなのですごく眠たくなります。
コーヒーは、苦くて、真っ黒で、僕は嫌いでした。
でも、ねむいのは嫌なので、がんばってのみました。そうすると、勉強を頑張れるとおもったのです。
でも、僕はまだ子供だなあ、と思いました。
引き出しにしまってあったブラックサンダーとファンタの方が美味しかったからです。
僕は、大学生になりました。
友達のケンちゃんが「吸ってみなよ」といってタバコをぼくに渡しました。
僕は「嫌だよ」といったけど、ケンちゃんは「いいから」といって、無理やりしました。
僕は、「おいしくなさそうだなあ」と思ったけど、やっぱりゲホゲホしました。
ケンちゃんは笑って、「肺に入れなきゃ駄目だよ」といいました。
ぼくは「もう嫌だ」と思ったけど、がんばってすいました。
頭がクラクラして、スーッとしました。僕は気持ち悪くなって、「やっぱりこんなのいらないやい」と思ったのです。
ケンちゃんは、笑ってました。
僕は、ケンちゃんがタバコを吸っているとき、コーヒーを飲むようにしました。
なんだか、ニガいけど、気づいたらのみたくなったのです。でも、タバコが吸えないから、「大人じゃないな」と思いました。
僕は、気づいたらタバコを吸うようになっていました。
いろんな事が、大変だったからかな。と思ったけど、気づいたら吸ってました。
あんまりおいしくない気がするけど、平気です。タバコがすえるようになりました。
ビールも飲めるようになりました。やっぱり美味しくないけど、みんながおいしいと言うので「おいしい!」といいました。
本当はファンタの方がおいしいけど、高そうなワインを「おいしいね」といいました。
ごはんは全部おいしいけど、もっとたくさん「おいしい!」といいました。
あんまり味は、わかりません。けれど、みんなでたべたりのんだりすると、きっとおいしいんだなぁ。と思いました。
大人は色んな味がわかるのです。どれがおいしいか、みんな詳しいのです。
けど、僕はわかりません。全部、おいしいのです。
だから、まだ大人じゃありません。理由はないけど、僕はまだきっと、子供なのです。
僕は、気づいたら東京で働く人になりました。
東京は、すごく人が多くて大変です。
お仕事は、まだ大変で難かしいです。でもみんなが「ここはこうするんだよ」と教えてくれるので、がんばりました。
みんなが「この本を読むといいよ」と、いわれたので、僕は頑張って勉強しました。
みんな、すごく大人で「すごいなあ」と思いました。
お父さんとお母さんは、「すごいねえ」といううので、「へへーん!」と僕は思いました。
僕は本当はゲームクリエイターか、イルカの飼育員さんになりたかったけど、お父さんとお母さんは、こっちのほうがうれしそうだから
「べつにいいや」と、思いました。
東京は、ピカピカしてて、凄いです。
みんなが色んなことを教えてくれます。
僕は、まだ子供です。みんな、大人なのに、やっぱり僕はまだ子供なのです。
ファンタよりおいしいらしい物を、「おいしい」というのが大人です。
ぼくは、いろんな人に色んなことを教えてもらいました。みんな、大人で、すごくて、優しくて「やっぱりすごいなあ」と、思いました。
僕は、まだ、子供です。
僕はまだ子供。です。
俺はまだ子供です。
私は…
クミちゃんも、大人になってて、「女の子はすごいなあ」と思いました。
僕は、「負けないぞ」と思いました。クミちゃんは、むかしからすごく大人だったのです。
みんなから教えてもらった、おいしいお酒や、おいしい食べ物を僕はクミちゃんにも教えてあげました。
本当は、味なんてよくわからないけど、「すごくおいしいね」と言っていたので、「へへん」と思いました。
クミちゃんは、やっぱりわかるのです。僕も早く、わかるようになりたいなあ。と思ったけど、
「わかんない。」って言ったら、恥ずかしいので、黙ってました。
クミちゃんは僕に「すごく大人っぽくなったね。」といってほめてくれました。
僕は「えっへん。」と思いました。たくさん勉強して、よかったなぁ。と思いました。
くすくすと笑うクミちゃんの耳には、ぴかぴかして綺麗なイヤリングが揺れていました。
クミちゃんも、みんなも、もうすごく大人です。
みんな、凄いなあ。と、僕は思いながら、石を蹴って帰りました。
僕は、クミちゃんともっと仲良くなりました。
手をつないだりして、恥ずかしかったです。
もし友達の太郎ちゃんに見つかったら「女と遊んでやんのー!」といわれます。
もしかしたら、クミちゃんは僕のことを好きなのかもしれません。もしそうなら、太郎ちゃんには絶対に黙っておこう。と思いました。
僕は、クミちゃんと、チューしたりしました。これも、はずかしいのです。
僕は、まだ。大人じゃありません。
ぼくのおうちの近くに、すごくピカピカしたホテルがあって、お父さんとお母さんに「あれなーに?」と聞きました。
お父さんとお母さんが「ラブホテルだよ」と教えてくれました。
結婚したらいくところで、すごく綺麗なところだそうです。お父さんとお母さんも行ったことが、あるそうです。
お母さんは「一緒にいこうね」といったけど、僕は「いやだい」といいました。
お母さんは、笑っていました。
チューしたり、いちゃいちゃしたりして、すごく恥ずかしかったです。
けど、僕は「こういう風にしたり、言ったりするんだよ」と、聞いたり本で読んだりしたので、恥ずかしがってるのが、バレませんでした。
クミちゃんは、やっぱり大人なのです。いつまでたっても、僕は、まだ。子供のままなのです。
クミちゃんは、もしかしたら僕のことが好きなのかもしれません。だって、チューしたりするからです。寝顔をみて、僕はおもいました。
僕は、クミちゃんの隣でなんだか眠れなくて、天井を見ていました。
薄暗く、照明があって、照明の形が図工の時間に書いた「イカのおうさま」の目の形にそっくりでした。
お化けかもしれません。恐いです。
少し寒かったけど、むかしコロコロコミックで見た、王様が着るようなバスローブを着ていたので、平気でした。
もう真夜中だったけど、昔と同じように、コーヒーをいれるのです。
お部屋は綺麗でも、外はあんまり綺麗じゃないので、不思議です。
クミちゃんの寝顔が月明かりに照らされます。東京でも、月は綺麗に見えるんだなぁ。と思いました。
クミちゃんが、目をあけて、僕に向かっていいました。
「タバコ、吸うようになったんだね。」
クミちゃんはすっかり寝ていると思っていた僕は、しまったなぁ。と思って、謝りました。
「目の前では吸いたくなかったんだ。匂うでしょ?ごめんね。」
僕はタバコを消そうと灰皿を取りました。
クミちゃんは、僕のところまで、僕の手を取っていうのです。
「タバコは嫌いだけど、このタバコの匂いは好きだから、別にいい。」
僕は、初めて言われるはずの言葉に、どこかで聞いたことがあるなぁ。と思いました。
誰かにも、昔同じような事をいわれた気がします。本当はわかっていたけど、僕は思い出せないフリをしました。
「ねぇ。本当は好きだったんだ。ずっと一緒に、いてよ。」
嘘っぱちです。
僕は知っています。クミちゃんは、きっとさみしかっただけなのです。
僕のことを好きかどうかなんて、わかりません。嘘でもそんな事言ったら、明日から太郎ちゃんにたくさん意地悪な事をいわれます。
僕は「そうだね。」といいました。
嘘っぱちです。僕も、それに答えるように、わかりきった嘘をつきました。
ずっと一緒にいられるかなんて、わからないのです。
僕は、「一緒にいよう」と言ってくれた人に「そうだね」とたくさんいいました。
今までも、これからも、僕はまだきっと、そうやって嘘をつくのです。
本当は、わかりません。
本当は、ずっと一緒にいられるかなんて、わからないのです。
けれども、いうのです。
きっと、そういわなければ、ならないから。
わからなくても、今この瞬間のために、そうするのが、大人だって、知っていたからです。
きっと、本当はすごく美味しくないはずです。
今だって、本当においしいかどうかなんて、もう。わかりません。
けれども、とっくの昔にもう、とげとげしたコーヒーの味も、ずんやりとしたタバコの味も、魔法みたいだった、相手の舌の味もわからなくなっていたのです。
僕の舌は、しびれてもう何も感じなくなってしまっていたのです。
本当はわかりません。
本当は、
本当は。
僕は、急に、涙がでてきました。
わんわん大声を出して、わからないけど、なきたくなりました。
けれど、だめです。クミちゃんの前で、ハズかしいから、と思ったけど。
クミちゃんが心配して、「どうしたの?」といって、手をとってくれました。
僕は、泣いている理由がわかりませんでした。
クミちゃんは、昔と変わらず、やっぱり、僕より大人なのです。
僕は、「なんでもない。好きだよ。」と、いいました。
わからないけど、いいました。
胸がぎゅうぎゅうします。締め付けられてて、痛いのです。
僕は、「ほんとうの事をいわなくちゃ。」と思ったのです。
けれど、何を言えばいいのか、何が言いたかったのか。ぜんぜんわからないのです。
どうしたらいいかわからないので、僕はもう一度、タバコをすいました。
コーヒーを、飲みました。
おいしいかどうかなんて、わかりません。
おいしくない。はずです。
本当に言いたかった事も、コーヒーのやタバコの味も、もう、とっくの昔に、わからなくなっていたのです。
そうして、あれから僕はもうクミちゃんと連絡が取れなくなりました。
きっと僕が泣き虫だから、嫌いになっちゃったのかな。と思いました。
きっとクミちゃんは、元気になったんだと思います。やっぱり、彼女は、僕なんかよりずぅっと大人。なのです。
おいしいか、どうか、なんて。わかりません。
けれど、いつか僕はわかるようになるのです。僕も
僕は。
いや。
俺は、
中学3年の夏。受験を控えていたが、両親は毎日喧嘩(後に離婚)ばかり。更に母親と姉もそりが合わず喧嘩ばかり。
私はそんな怒声が飛び散る家の中で受験勉強をしていたが、ストレスは溜まる一方だった。でもグレる勇気も無かったので、
むしゃくしゃとした気持ちを晴らすことも出来なかった。
私は受話を取り適当に番号を押した(あの時ウワァァァって叫んだ自分のことはよく覚えている。恥ずかしい)。
電話がかかり「もしもし」と女性が出たので「バーカ!」と叫んで切ろうとしたが、
「そんなことして何の意味があるんだろう」とふと思った瞬間涙がポロポロとこぼれ落ちてエグエグ泣き始めてしまった。
「もしもーし!どなたー!泣いてるのー?」
受話器の向こうで女性の声が聞こえたので、私は洗いざらい今の自分のことを一方的に話した。
「うんうん」と女性は聞いてくれた。
お互いにoasisが好きだということがわかり、しかも住んでいる場所が近いということで会うことになった。
待ち合わせ場所に着いた時、「俺、何してるんだろ」と一人でクスクス笑って、
隣にいたおばあさんが凄いあやしげな顔つきでこちらを見ていたのが懐かしい。
そして待ち合わせ場所に現れたのは、
金髪ショートカットでoasisのティシャツにデニムのミニスカートを着た凄い年上の女性(と当時は思っていたが、5歳上で19歳だった)
が現れて声が出る位に驚いた。
ダス! イスト! デア! トロプフェン! デス! アルラウネ!
アイネ! クライネ! ナハト! フランケンシュタイン!
イッヒ! リーベ! ナツィオナル! ソシアリスティッシェあわわわわわ! この辺で。
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“幻想芸術集団 Les Miroirs(レ・ミロワール)” という豪快な源氏名を名乗っているが、つまりは都内の小劇団だ。
んーむ、どういうことなんだろ、また芝居を観に来てしまった。
これまでの人生で演劇なんて片手の指にあまるくらいしか行ったことないのに。
ひょんなことから、とある小劇団の芝居に行ったのが先月。
劇場でダバっと大量のフライヤー(チラシ)を渡されるので、眺めているうちに妙に気になって今回はこの劇団の演目『アルラウネの滴り -改訂版-』を観に行ってきた。
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観劇後の印象がなかなか良くて、それで妙に語りたくなったので記録の意味でレビューを残しておくことにする。
当方、舞台観劇はズブの素人なので、マニアから見たら噴飯モノの印象がバンバン飛び出すことと思われるが、そこはヌルく見逃してほしい。
あと、上演も終わっていることだし、ネタバレ上等で書くので、そこは4649!
それでは、行ってみよー!
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■全体として
先入観が無かったといえばウソになるわけで。
幻想芸術集団という大迎なプレフィックス。
おフランス語の劇団名でミロワール(鏡たち)というのは、つまりキャスト達のことだろう。
豪奢な近世ヨーロッパ風衣装。
中央には男装の麗人。
「これはきっと、『ベルばら』風にお嬢様たちがキラッキラにやりたいことだけをやりたおした豪華絢爛、欧州絵巻だろうな」と。
それで、「どれ、どれだけ背中とオシリが痒くなるか、いっちょ見てやろう」くらいの気持ちで足を運んだのだが。
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これが。
開始10分で背筋を伸ばして、
脳を総動員して、
つまりは本気でストーリーを追いかけることになった。
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近世ドイツを舞台にしたバリバリに骨太なサスペンス/スリラーになってる。
そりゃそうだよな。
単なるキラキラ少女漫画ワールドだけで、旗揚げから10年以上も劇団が存続できるワケないもんな。
幻想的な要素は “アルラウネ(マンドラゴラ)の美女を集めた娼館” というキー・ガジェット一点のみ。
あとは細部まできっちりと整合したダークなクライムストーリーで。
(このへん、『スリーピー・ホロウ』(ティム・バートン)に通じるものがあるな。
あれも超現実はデュラハン(首無し騎士)の一点だけで、あとはストレートな推理モノだった)
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そして、今さらながら。
自分がなんで演劇を面白いと感じるか、分かった。
右から左から、見ても見ても、どこまで見ても情報量が尽きることがない。
これはフレームで切り取られた映画にはない楽しみであって。
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この舞台にしても。
ブリンケン伯爵が実に俗物らしくロゼマリー嬢を相手に大笑しているときに、うしろでフローラが嫌悪感をまる出しにしていたり。
カスパルが客前で気取った口上を並べているときに、後ろでオリヴィアとペトラがクスクス笑っていたり。
ふとカスパルが来歴をほのめかすときに、バックでアルマがアラベスクをキメていたり。
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どこに視線を固定しても、漏れる情報がある。
これが脳にすごい負担がかかる。
決して不快ではない負担が。
これが自分的な芝居の楽しみだと、劇場を出るときに気がついた。
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作劇について、もうちょっと書くと。
衣装がキラッキラなのは舞台が娼家だからであって、ここを誤解していた。
実際の登場人物はというと、全員が第三身分。
それも、ドラマにしやすい貧民でもなければブルジョアでもなく、中間層の知識人というのがニクい。
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そしてデカダンス。
スパイス程度の頽廃なんてもんじゃない。超頽廃。超デカダンス。
なにせ純愛がまったく出てこない。
娼館。
仮面夫婦。
父を求めて得られなかった少年は長じて若いツバメ(愛人)となる。
例外はアルマとカスパルの気持ちが通じるところ、それにヘタレ青年が主人公に想いを寄せるところだが、どちらも一方通行に近い。
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さらに設定考証がすげぇ。
神聖ローマ帝国時代のバイエルンの片隅にある架空の歓楽街、というか売春窟を中心に時代と風俗をガチガチに作り込んである。
おそらく、俺の気が付かないところもガチガチだろう。
唯一、気になったのは
「あれ、ドイツ語圏ならネーデルランドじゃなくてニーダーランドじゃね?」
ってところくらいで、これも観客のアタマへの入りやすさを選択した結果だろう。
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うん。正直に言うと、作り込みすぎじゃね? っていうところもあった。
具体的に言うと、ダイアログが文語中心で、若干だけど苦しい。
当方、語彙力にはそこそこ自信があるオッサンだが、それでも、
「じい(侍医)」とか、
「せんていこう(選帝侯)」とか、
会話をトレースして理解するのにアタマを総動員する必要があった。
かと言ってなぁ。
そこを「侍医」→「お付きの医者」とか、「選帝侯」→「偉大なる領主さま」とか言いかえるとテイストがどんどんボヤけるしなぁ。
時代のフレーバーとして、いたしかたなしか。
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ほかにも上に書いた「若いツバメ」とか、娼館ではロウソクがタイムチャージに使われていたりとか。
ともかく文学的で含みのある表現を多用していて、ターゲット年齢が高いか、あるいはマニアックな層か、ともあれコレくらいのレベルが普通なのかな?
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あと、要求水準の高い批判をすると。
“階級社会の不条理に対する怒り” というのを冒頭に打ち出した割には、通底するというほど通底していない。
21世紀の今から見て付け足した感じ。
フレーム全体の仇役としてエーヴェルス先生を立てて、カール殿下の誅殺を5分のエピローグとしてサラっと流したので余計にそんな感じがする。
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もう1つ細かいことを言うと、カスパルとエーヴェルス先生がクライマックスに対峙するまでハチあわせしないのは、苦しくないか?
それを言うのはヤボというものか。
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ま、ともかく。
全体として、チケット代以上に大いに楽しみ、没入し、満足した。
見て損はなかった。
ほかの演目については保証しかねるけど、再演のときには是非とも足を運んでみてください。(繰り返すけど、俺は関係者じゃないよ)
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以下は、キャストと演出について
※普段は「役者は顔じゃない」というのがポリシーなんだけど、ここまでビジュアルにこだわった劇団と演目に対しては、しゃーない、キャストのビジュアルについても言及させてもらいます。あしからずぅ。
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■男優3人
劇団と演目を全体として俯瞰すれば。
耽美で退廃的なテイスト。
きらびやかな衣装と意匠。
おそらく女性中心の運営で女性中心の企画立案で女性中心のキャスティングをしている集団だと推察するけど。
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自分にウソはつけない。正直に言う。
観劇後の印象は男優三人組が大部分かっさらって行った。
全員が客演。
おそらく、3人が3人とも、キャスティング担当者が選びに選んで一本釣りで連れてきたのだろう、と、思う。
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エーヴェルス先生の狂気、
フランツの怯懦と勇気、
ブリンケン伯爵の俗物さ。
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多分それは、つまりこういうことだろう。
女性陣、主人公2トップをふくめ、大部分のキャラクターは何らかの葛藤や二面性を抱えていて、心理に微妙な綾があるのに対して、男性陣3人は完全にバイプレイヤーとしてストーリーの進行装置以上のキャラクターが割り振られていない。
あとはそれを渾身のパワーで演じれば良いだけで、結果としてものすごい強烈でシンプルな印象をこっちに叩きつけてくることになる。
これが観劇初心者の俺みたいな人種にはビンビン来るのよ。
ある意味、三者三様にヨゴレで良い役をもらってるとも言えるわけで。
こればっかりは、しょうがない。
こういう観客もいるということで、ひとつ。
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■高山タツヤ(エーヴェルス先生)
いやしかし、悪役ってオイシイよな。
自分的には今回の演目でこの人がNo.1。
最初はシャーロック・ホームズ的な近代合理精神の尖兵として事件に切り込んでいくのかと思いきや。
途中からどんどんマッドサイエンティストの素顔が出てきて、終盤すべての黒幕という正体が明らかになって、最後はムスカ大佐みたいに天誅がくだる。
宣伝スチルでは “生に倦み疲れた貴族” みたいな立ち位置かなーと思っていたら、もっとパワフルだった。
理性的で狂人、策謀家で紳士、もうテンコ盛り。
唯一の難としては、演技とキャラクター作りが設定より若干、若く感じた。
そのせいでカスパルとの対比が弱い。
しかし、それにしても、実験体のときにカスパル13歳、エーヴェルス24歳。
最後に対峙した時点でカスパル31歳、エーヴェルス42歳か。
これまた描写の難しい年齢差を持ってきたな、とは思う。
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■谷英樹(フランツ)
普段は剣戟主体のアクション俳優さんらしい。もったいない(と言ったら失礼か)。
ねぇねぇ、性格俳優やりましょーよ。
できますって絶対。実際できてたし。
高い鼻筋、シュッとした輪郭ともあいまって、ヨーロッパのダメダメ青年を完全に演じきっていた。
迷い、失敗し、バカにされ、それでもフローラへの思い一徹。
というか、この劇中、唯一の未熟者役で、これは配役としてよいポジション。
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■杉山洋介(ブリンケン伯爵)
たぶん、この人はただの色ボケ爺ぃじゃないよ。
宮廷の権謀術数、
複雑な典礼プロトコルの知悉、
家門の切り盛り。
そういったシンドイ大事や雑事を乗り越えて、やっとこさトレッフェン通りで馴染みの嬢を片手に思いっきりハジけているところに腹上死。
涙を禁じえません。
そういう想像が働くところが、杉山氏のキャラクター作りのなせる技かと。
いや、たんなる家門だよりのアーパー伯爵っていう設定かもしれないけどさ。
ともかく、そんな感じがした。
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ストーリーも半ばを過ぎたところで、ハタと気がついた。
「カスパル、フローラが客から評価をもぎとってくるフォワードだとしたら、オリヴィア、ペトラ役のこの2人が失点を防ぐディフェンダーなのね」
アルラウネだけじゃない、葬儀の席のゴシップ婦人、伯爵家の侍女と、早着替えをしながら、縦横無尽に八面六臂。
よほどの高能力者じゃないと、こうはいかない。
逆に言えば。
ストーリーのスケールに比してジャスト10人という少数精鋭のセッションで。
もしもこの2人が「私たちモブよ、モブよ、モブなのよ~」と手を抜いたり段取りが悪かったりしたら?
それこそ目も当てられないほど悲惨なことになるのは想像できる。
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この芝居を観た人がいたら聞きたいのだが。
ストーリー展開のつなぎが悪かったところがあったか?
会話のリズムと展開がギクシャクしたところがあったか?
状況の説明が足りないと感じたところがあったか?
少なくとも、俺にとっては無かった。
これ全部、彼女たちの仕事であって。
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こうも言える。
「観客を40人と仮定して、80個の目玉とその批評眼の猛攻を、2時間近くの上演中、ゼロ失点でしのぎきった」と。
しかも、それだけじゃない。
「それじゃ、ここはカスパルを見ていよう」と視線を切ったままにしておくと、いつの間にか “弱気なオリヴィア” と “地味に辛辣なペトラ” がシャドーストライカーとしてヌッっと認知の前景に割り込んでくるから油断がならない。
専属キャストがスポットを浴びて歌い踊る後ろで、 “舞台成立請負人” として劇団を渡り歩くって、ックーッ! シビれるっすねぇ(想像のしすぎか)。
特にオリヴィア役の武川さんはホームチーム無しのフリーランサー。
次にどこで会えるかもわからないという、この西部劇カウボーイ感。
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■マリコ(伯爵夫人クロリス)
夫に先立たれ、あとは家門を守る化石となりつつある中、若いツバメとともにふと訪れた春。
でも心の底では彼が自分を利用しているだけと気がついていて、寂しさがつのる人生の晩秋。
っていうメロドラマ的挿入話を、たった1人でゴリゴリ成立させてしまった。
オフショットを見たら、周囲に負けず劣らずの美人さんなのに、哀切よろめき婦人にサクッと変身するあたり、地味にスゴいよ、この人。
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■中村ナツ子(ロゼマリー)
加東大介(『用心棒』)といい、中村梅雀(『八代将軍吉宗』)といい、馬鹿キャラってオイシイよな。
と、思いつつ、可愛い子チャンで馬鹿キャラってのは失敗例が山ほどあるワケで。
美人馬鹿キャラ、厳密に言うと “短慮と衝動、それに浅知恵で状況を悪化させるキャラ” っていうのは、全世界のホラー/パニック映画ファンが怒りまくってることからも分かるとおり劇薬であって、書くのも演るのも本当に難しくて大変で。
(フィクションで最近の成功例だと、『デスノート』の弥海砂とか。自分の中では『ウォーターシップダウンのうさぎたち』のネルシルタとか)
その中でも彼女ロゼマリーの配役と演技は大成功と言っていい。
シナリオ、人物造形、演技の巧みさ、3つが合体して、ストーリーを停滞どころかグイグイ展開させる存在として実に効いている。
アルラウネたちが、それぞれどこか華美な中にもダークさを感じさせる装いの中、ひとり明るい髪色でキャるるンッとしたバービー人形のような出で立ちも良い。
彼女を舞台で見るのは実はこれが初めてではなくて、かなりの美形なことは知っていたけど、作りようによっては、なんというか、 “こういう美人” にもなるのか、と今さら驚く。
(彼女の第一印象については、
https://anond.hatelabo.jp/20170925212923
の中村ナツ子の項を参照のこと)
というあたりで。
最後に。
あー、業務連絡、業務連絡。中村さん、編集者やってみる気はありませんか? 原稿ライティングができてAdobe製品が使える最強のマルチ編集者になれますよ。その気になったら、いつでも当方に声をかけてください。
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■麻生ウラ(アルマ)
うー、うーうーうー。モゴモゴ、わかった、言う。
えー、強烈な声優声なのは、演出上の要請か、それともそれ以外の発声メソッドを持っていないのか。前者だと信じたい。
さて。
最古参のアルラウネ、そしてカスパルの右腕として気持ちを交わし、動き、嘆き、そして踊る。
ちょうどキャプテン・ハーロックにおけるミーメみたいな立ち位置。
キレイどころ揃いのキャストの中でもアタマ1つ抜けているビジュアルとダンスを買われての登板か。
(「ビジュアル充実で演技とダンスが良いなら文句ねーだろ」という方は、この項の2行目を参照のこと)
休眠状態の彼女のポーズを見て、開場のときに舞台においてあったオブジェの意味がやっとわかった。
それにしても。
とんでもなく整ったマスク。
スレンダーで柔軟な身体は恐ろしく妖艶に動く。
世を忍ぶ仮の姿はバンドヴォーカル兼ヨガ・インストラクターとのこと。
ドュフフフフ、オジサンに勤務先教えてくれないかなぁ。
(この6行、後でカット)
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■乃々雅ゆう(フローラ)
アイライナー(と、おそらくカラコン)を差し引いても深い情熱的な眼、意志の強そうな頬からおとがいのライン。
なんというか、豪華欧州絵巻を演るために生まれてきたような。
実際、ブルボン王朝の末席にいて、ベラスケスが肖像を描いてそうだ。
その意味では、この劇団の申し子みたいな雰囲気。
立ち上げからのメンバーかと思った。
そのくらいピッタリの所属先を見つけたと言えるんじゃなかろうか。
宣材写真を見たときはもっと毒のある雰囲気で、「ふむ、このヒトが超々々毒婦をやったら面白そうだ」と思って劇場に行ったんだけど。
なんというか、キャラクターもご本人も想像より瑞々しい感じの人だった。
“運命と戦うヒロイン” という、もう本人の雰囲気そのままの役回りを手堅く好演。
娼館の女主人のときはもっと毒々しくても良かった気がする。
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■朝霞ルイ(カスパル)
どんなに声のトーンを落としても客席まで声が届いていたのは彼女だけだった。
ベテランの風格。
打ち棄てられた実験体児がどこでどうやって成長すれば、こんな艶やかでピカレスクなトリックスターに育つのか、そこを見てみたかった気もするが、そこを書いたらタダでさえ2時間ちかくある上演時間がさらに伸びるので、いたしかたなし。
この俳優さん、眉頭にいい感じに険が出ていて、男装の麗人からリアル美丈夫への過渡期にある感じがする。
男役としては、これからが一番いい時期なんじゃなかろうか。
カスパルがどんな人物かというと。
ん。
待てよ……整理すると!
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1)娼館の影のNo.1として女主人をウラからあやつり、朗々と艶やかな口上を述べるトリックスターで、
2)火災その他のカタストロフから巧みにサバイバルし、言葉巧みに未亡人の情夫におさまる冷徹ピカレスクで、
3)非人道的な実験の結果として対アルラウネ耐性を有する厨二病キャラで、
4)それでいて不幸な幼少期から、どこかはりつめた脆さを感じさせ、
(それは例えて言うならば、ラインハルト・V・ローエングラム的な)
5)そして、こころ疲れた時には情を交わす女アルマが影に寄り添い。
.
なんてこったい! 男装女子の演りたいこと、全部入りじゃねーか!
どうなってるんだ朝霞さん! アナタの配役が一番オイシイよ!
観劇前はフローラとカスパルが互いのカウンターパートをつとめるセッティングかと思ったら、終わってみれば伯爵から先生からアルラウネ達からフローラから、もうもう全員が彼との関係性を軸に話が展開するという、まさにザ・主人公・オブ・ザ・主人公!
しかし考えてみれば、そのぶん舞台上でも舞台裏でも負荷は並大抵では無かったはずで、本当にご苦労さまでした。
良かったっす。
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■a-m.Lully
あの役がオイシイ、この役がオイシイ、と書いていて気が付いたが、
全者全様にオイシイ役ばかり。
調べたら当然のごとく、当て書き脚本だった。
この辺が座付き作家、というか作家が率いる劇団の最っ高のアドバンテージだよなぁ。
と、同時に。
「このストーリー、映像化してもイケるんじゃね?
というか、ヨーロッパあたりに売り込んでもいいんじゃね?」
と思ったのだが。
脚本、キャスト、演出のケミストリー(化学反応)による名演と脚本単体のポテンシャルの見分けがつくほど、俺は観劇に強いわけではないので、この印象は保留しておく。
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■大道具・セット
背景と大道具がすごい。なんてったって “何もない” んだから。
物理的に必要な長椅子が脇においてあるだけ。
これ、大英断だと思う。
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メインの舞台となるのは近世ヨーロッパの娼館で。
自分がイメージできるのは『ジェヴォーダンの獣』(クリストフ・ガンズ)くらいだけど、あれを雰囲気だけでも匂わせるには1千万円あっても足りない。
その後の場面展開を考えたら、そこはバッサリ切り落として、そのかわり衣装と装飾品にガッツリとリソース(金と時間と手間)をかける。
少なくとも自分はそう思った。
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で、板の上には何もない代わりに、ステージ背面全体を三分割して並んだ3つのセル(部屋)。
ライティング次第で中のキャストを浮かび上がらせて、複数のストーリーラインを同時に進行できる空間なんだけど、これが実に効いてる。
回想、視点の移動、娼館の部屋それぞれ。もう大活躍。
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白眉はエーヴェルス先生が娼館に潜入するシーン。
ライティングを目まぐるしく切り替えて、それこそ『ミッション・インポッシブル』か『オーシャンズ11』かっていう高速カットバックを実現している。
(いや実際、照明さんは胃に穴が空いたんじゃなかろうか?)
実を言うとアタマのスミでは「それをやりたいなら映画でやったら?」と思わないでも無かったけど、映像作品と舞台の良いとこ取りをした意図は買うし、実際、効果的だった。
.
と、同時に。
こうも思った。
「ああ、そういうことか。エイゼンシュテイン以降の変革は舞台にも及んで、自分はいま変革後の作品を見てるのね」と。
MTV以降、ライブコンサートに巨大モニターが導入されて各種フレーミングが可能になったように、舞台も律儀に単一フレーム(場の一致)なんて守ってる場合じゃないよね。
.
■最後に、気がついたこと、気になったことをまとめて
・会場の音響が悪すぎ!
卓かアンプが、どこかでバチバチに歪んでる。
せっかく古典派の交響曲でストイックなまでにかためた選曲が台無し。
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・キャパ、狭すぎ!
ねえねえ、次はもっと大きい小屋でやりましょーよ。
大丈夫。大丈夫だって。
連日満員でエクストラシート用意するくらいなんだから。
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・ハッキリとした開演ベルが欲しかったところ。
カスパルがおもむろに登場してアルラウネのオブジェを撤去して暗転ってのは、演出としてどうかと思った
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・プログラムの誤植。
コーヒー愛飲の習慣のところ、 “嫌遠” は “嫌厭” の間違い。
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・余談だけど、今回の上演『改訂版』の前の上演回をみんな『祈念』と呼んでいる。
理由を調べようと思ったけど、まーいーか。
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・キャスティングの軽重に関係なく、みんな多かれ少なかれセリフが飛んだり、噛んだりしていた。
最終日の最終回、疲労のピーク。
ステージハイっていったって、限度があるわね。
その中でもディフェンダー2人(武川、小川)は、自分が見る限り
挙動とセリフに一切のミスがなかったことを記録しておく。
.
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……んー、こんな感じか。
.
ともかく、まとめとして言うならば。
幻想芸術集団レ・ミロワールの『アルラウネの滴り -改訂版-』良かったっす。
「偏向報道」とは、ネット右翼が日頃好き好んで使う四文字熟語である。主に自民党や安倍政権を批判する
マスコミ報道に向けてぶつける言葉であるが、今回の衆院選では希望の党に対する否定的なマスコミ報道、
ある意味偏向報道が相次いだことによって希望の党が轟沈し、そして自民党が漁夫の利を得た格好である。
だからネット右翼たちは本来、マスコミに対して賛辞を送らなければならない立場であるが、彼らは持ち前の
記憶力の悪さをいかんなく発揮し、自分達に追い風を送ってくれたマスコミ各社を賞賛する事は無く、相変わらず