はてなキーワード: コロニーとは
能力・学歴問わずいる利他の精神ゼロの生き物かつ、増田のいう “恥ずかしくない生活” とやらのために要らんことする生物が滅したのだと思うよ
利他的な蟻の増える速度の方が常に速いので蟻たちは滅んでないんだってさ
琉球大学農学部の辻和希(本名・辻瑞樹)教授と日本学術振興会の土畑重人特別研究員の研究チームはこのほど、働きアリよりも、働きアリの労働にただ乗りする、働かないアリの生存率の方が高いことを突き止めた。
個々が社会の目標より自分の目標を優先してしまうことで社会をつくることができなくなるという、人間社会でもみられる「公共財ジレンマ」の実例を、人間と微生物以外で初めて発見した。研究成果は「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」(オンライン版)に掲載される。
辻教授は「この研究成果は人間がなぜ助け合うのかを理解するのにも役立つ」と強調した。
「公共財ジレンマ」とは、協力して社会をつくれば最終的な利益が大きいにもかかわらず、他者よりも大きな利益を得るために、他者の働きにただ乗りするという事態が起こり、社会をつくることができないことを指す。
研究チームがアミメアリを使い実験したところ、労働せずに産卵ばかり行うアリが交じっていることを発見し、それらは働きアリとは遺伝的に異なる系統に属することを確認した。働かないアリは、働きアリによる助け合いの利益にただ乗りしている。
研究によると、働きアリは働かないアリの分まで巣の外に出て労働するため「過労死」し、生存率が下がる。働かないアリは働きアリよりも多く子どもを産むが、その子どもは親と同様に働かない。だが、働かないアリのみの社会では、子孫を残すことはできないという。
自由競争の下では相手からの助けにただ乗りし利益を得た方が得であるにもかかわらず、助け合いの社会が発生することについて辻教授は、自然科学と社会科学の両分野で重要なテーマと指摘。「アリ社会において助け合いがなぜ生じるかを理解することが、ヒト社会の助け合いをより深く理解することにつながる」と研究の意義を強調した。
https://ryukyushimpo.jp/news/prentry-212621.html?a_aid=3598aabf
・ ホップからビールを作った。夏でもストーブつけっぱなしだったので部屋温度調整に失敗して全滅した
・ ガチョウを買った。意外と温度調整がシビアだったらしく有精卵1ダースが夏の暑さで即死した
・ 原住民の襲撃で住民の足が吹っ飛んだ。移動速度めっちゃ遅くなったので義肢手術をした
・ 地中からの機械虫の襲撃で住民の耳が吹っ飛んだ。義体化したくて不機嫌な人だったので人工内耳つけた
・ タバコ的なものの中毒になった者をドラッグ使用不可にしたら禁断症状で住人を罵ってメンタルマイナスにさせるようになったので毎日ビール投与して黙らせたらアル中になった
・ ラブラドールレトリーバーを買ってコロニー内で放し飼いにした。定期的に住人が和むので雰囲気が良くなるらしい
・ 殺人鬼ヨークシャーテリアの大集団が来た。タレットとライフルで全滅させた。20匹くらいいた。捌いた肉は全部ペットフードになった
30%ぐらいしんだ。コロニー全滅するかも。
身近にあったことがないからあんまり親しみはないんだけど、大きくて青くていい感じの音がして…と良い要素が揃っていて好きだ。堤防から覗くとときどきクラゲとか小さい魚が見えるのも素敵。
サンドイッチとかハンバーガーとかパニーニみたいな、挟む系のパンが好きだ。具の彩りが側面から見えてテンションが上がるし、モノによって味の傾向が全然違うのも良い。サブウェイのサンドイッチもマクドナルドの安いバーガーもアンティコカフェ(増田で知った!)の高くてデカいパニーニも、それぞれに良さがある。
イモリの絶妙な希少性が好きだ。たぶん飼おうと思えばかなり簡単に手に入るんだけど、そうじゃなく野生で探す場合の。
実家の裏にちょっとした谷があって、そこには舗装された小川みたいなものがあった。そこにイモリがいてめちゃくちゃ興奮したんだよな。
トカゲのフォルムが好きなんだけど、やつらは速すぎてドン臭い俺では捕まえられなかった。シッポ切られるとすげえ申し訳ないし……
イモリはその点、フォルムは似てるのにかなりノンビリした感じで捕まえやすいし、顔もトカゲに比べてなんとなくノホホンとしていてかわいい。
腹が赤いのもかわいい。普段全然動かないのにエサをやるとノソノソ動いて、口をあけると中がピンク色なのもかわいい。
いい生き物!
中3〜高1くらいにみて、こんな面白い映画があるのか…と衝撃を受けた。修学旅行で行ったUSJ、ユニバーサルの作品を全然知らなくてアウェイ感があったんだけどBTTFザライドだけは乗るぞと意気込んで乗ったし、でけえポスターも買って帰った(かさばって大変だった)。
バックトゥザフューチャーの何がいいって、やっぱ終わり方ですよね。1なんかさ、いろいろあった末にすげえハッピーなところに着地するじゃないですか。現代に戻れて、ドクも死なないし、家庭環境もステキな感じになり、憧れの車もゲット、もう完璧な大団円じゃない。そこにわざわざさあ、未来から来て大騒ぎのドク、バックトゥザフューチャーのタイトル回収2、気がかりな新情報、謎の核融合炉なんかをブチこんできてさ、まったくもうこの映画は…と思ったところで空飛ぶデロリアンですよ!俺は笑いながら涙目になってしまった。最後の最後に広げなくていい大風呂敷を広げるやつ本当に大好きなんですよ。で、カッコいい台詞と共にとびあがったデロリアンがさあ、こっちに飛び込んできてエンドロール!もう完璧すぎる。「良さ」だけを理由に泣ける数少ない映画のひとつだと思う。
2もいいよねえ。全編について語ると長くなるから終わり方についてだけ触れると、あの1での印象深い雷のシーン、ドクが感じてるであろうタイムトラベル成功の嬉しさと未来からの友人がいなくなった寂しさがこっちにも伝わってくる絶妙な感情のシーンがさあ、一気にドタバタコメディに化けちゃうわけじゃないですか。アレも最高だよお!ドクがぶっ倒れるのもわかる!!!
3のエンドも最高の形で1をセルフオマージュしてますよね。問題は全部解決してさ、シリーズ最終作らしく一抹の寂しさも残るけど、ハッピーで素敵な終わり方だぜ…とシンミリしたところでまたあのバカみたいな情報量ぶちこみ展開をかましてくるの!未来は白紙だ!とか言っちゃってさあ……もう………そしてあの締め方、誰がどうみてもわかる1の終わり方のオマージュ!突っ込んでくる飛行機関車!泣くわあんなん!!!
秋、気候の良さに加えて謎の寂しさもあって最高、秋の朝の、肌寒さと朝露の湿り気と空気のきれいさが合わさったあの雰囲気、あれ最高なんだよな。
金木犀の香りもいい。あれ嗅いで胸騒ぎがするのはなんでなんですかね、フジファブリックの影響な気もするし、それは関係なく夏の終わりに切なさを感じてるような気もする。一回バイアスなしに嗅いでみたい。でもそれは無理だな……
Steamにある惑星開発サバイバルシミュレーションで、すげえ面白い。俺はかなり飽きっぽく同じゲームを100時間もやればかなりハマったほうで、200時間いけばライフタイムベストって感じなんだけどRimworldは800時間とかやった。
人のあまりいない不毛の(という割には資源潤沢だけど)惑星に不時着してコロニーを作り生きていく、っていうシチュがいい。捗る。
とにかくmodが充実していて、いろんなコンセプトで楽しめるのが良い。
衛生とか排泄の概念を足していよいよリアルな生活を送るもよし。全員分の浴場を作り上げたときはすごく嬉しい。ファンタジー系のを入れれば「不死身の身体を活かしてシカを泥仕合の肉弾戦のすえ倒し、その肉を食べ皮を服にして食いつないでいく」みたいなこともできる。スターウォーズmodで最強のフォース使いを作り上げるのも良かったな。
定期的にハマりなおして、そのたびに違うプレイングをしている。そろそろ次の波がくる気がする。
大きい無人の空間、良いんだよなあ…沢山の人が使うことを前提に大量にある備品なんかが全部自分のために開かれてるって状況がたまらない。
大学時代、キャンパスで一番デカい大講義室がわりと空き教室になってることが多いのに気づいてよく入り込んで空きコマを潰してた。無駄に歩き回ったり教壇に立ったり、席を3つ使って寝たりしてたな。いい思い出…
電車乗って乗客が自分だけだったりするとテンションあがるのもこれ!電車って意外と広いんだよなあ… 車掌さん来たら気まずいなとか思って歩き回ったり寝転がったりはできないけど、人がいないってだけでテンションが上がる。
空港とかショッピングモールが好きなのもちょっとこの趣味に関係してそう。どっちも人めっちゃいるけど、でかい分人口密度は大したことなかったりして、自分ひとりだったら…って妄想をしやすいのかもしれない。
音楽、いろいろ聴こうと思ってるんだけど好きになったバンドのWikipediaみたら絶対「ジャンル:オルタナティブ・ロック」って書いてあるんだよな。
「新機動戦記ガンダムW」という作品がある
1995年から1996年まで放送された、従来の「宇宙世紀」の世界観を一新し新たな世界観を構築・定着させた「機動武闘伝Gガンダム」に続く、まったく新たな視点から《ガンダムワールド》を描く新世代ガンダムの二作目である
人類がコロニーに住むようになって百数十年。地球を巣立った人類は、宇宙コロニーでの生活に新たな希望を求めていた。しかし、《地球圏統一連合》は宇宙での権益を確保するため、非武装を解く指導者を暗殺。正義と平和の名の下に、圧倒的な軍事力をもって各コロニーを制圧していった。アフターコロニー195年。作戦名オペレーション・メテオ。連合に反目する一部のコロニー居住者たちは、流星に偽装した新兵器を地球に送り込む行動に出た。それは、五体の最新型モビルスーツ「ガンダム」。そして、それらを操る五人の少年…戦闘のプロフェッショナル…彼らこそが、コロニーから送り込まれたエージェントだった。というあらすじだけど、Gに負けず劣らずこちらも非常に斬新だと思う。
僕はこの作品の存在を視聴する前から知っていた。ゲーム作品によく登場していたからだ。ガンダムWは放送中は勿論の事、放送が終わってからも非常に高い人気を誇り、長い間ロボットが登場するゲームには引っ張りだこだった。
そこで僕はこのガンダムWという作品に一目惚れをした。「こんなに美しいロボットが居るのか!?こんなに主題歌がカッコいいのか!?このヒイロって主人公クールすぎるだろ!」ともう好きになる要素しか無かった。何もかも好みだった。
厳密に言えばその作品は「Endless Waltz」というWの続編だったけど、事情をよく知らない僕はこういうサブタイトルなんだろうなと勘違いしていた。「ビーストウォーズ」の「超生命体トランスフォーマー」のような副題だと思っていた。
ガンダムシリーズを取り扱ったゲーム作品において、このガンダムWの人気の絶大だった。どの作品にも五人の少年と五機のガンダム達は登場していた。その中にTV版を取り扱った物もあったので、そこでやっと僕は勘違いに気付いた。
ガンダムWの主題歌はどれもカッコ良かった。「JUST COMMUNICATION」も、「RHYTHM EMOTION」も、「WHITE REFLECTION」も、そして「LAST IMPRESSION」も。原曲の良さがゲームのアレンジ曲から伝わってきた。
そして、本編もカッコ良かった。「お前を殺す」「死ぬほど痛いぞ」などWを視聴する前から知っていた有名な台詞を実際に聞く事が出来た。「50階建てのビルから飛び降りても骨折するだけで死なない」「骨折を自力で治す」「鉄格子を素手で握り潰す」などあまりにも有名な主人公ヒイロの逸話も全て真実だった。まさかGガンダムの後とはいえガンダムでこんな事を出来るキャラクター達が登場するとは。宇宙世紀の強化人間でもここまで人間離れしてない気がする。
Wといえばカトキハジメ氏が手掛けた数々のMSも忘れられない。古くからのガンダムファンの中には「GとWはガンダムとして認められない」と否定的な人間も昔は少なからず居たらしい。そんな人でもMS「トールギス」のデザインに関しては唸らずにいられなかったそうな。デュアルアイや特徴的なV字アンテナなど所謂「ガンダム」的な記号は無いのに、あれほどまでにヒロイックな印象を放つMSはそう無いと僕も思う。非ガンダムライバル機の頂点の一つではないだろうか。
ゲーム作品ではあまり出番の無いヒロイン「リリーナ・ドーリアン」の動向も気になった。序盤で父親を殺された彼女は父を殺した犯人への復讐を目論んだり、物心付く前に生き別れた兄と再会したり、とある王国の王女として国家再興のため学園を経営する事になったり、その国が攻められ再び滅びたと思ったら今度は世界国家の元首に祭り上げられた後すぐに辞めさせられたり。MSにも乗らないというのに何と波乱万丈な人生だろう。Wって4クールの話なのに。
設定記録集に抜粋された放送開始前の企画書によると「新機動戦記ガンダムW」という番組の最大の特色は、息をもつかせぬドラマ展開らしい。確かに、主人公達の立ち位置も倒すべき相手も次々に移り変わるガンダムWという作品は非常に目まぐるしくスピーディーな展開だった。勢力図の複雑さは歴代ガンダムNO.1と言っても良いと思う。Zガンダムにも同じ事が言えるけど、一度見ただけでストーリーを把握出来た人はきっと居ないんじゃないだろうか…?
物語の終盤、遂にコロニー側革命軍ホワイトファングと地球側世界統一国家軍は激突する。ガンダムのパイロット達は、どちらにも与さず双方を否定した。未来とは強者の支配によって訪れる物ではない、自分達の手で掴む物だと。
このガンダムWの終盤の展開は本当に熱い。それまで世界各地で戦っていたガンダムのパイロット達が、遂に5人全員肩を並べて戦うのだ。全49話のアニメでチームが結成されたのが44話目だと言うのだから堪らない。待ちかねたぞ、ガンダム!後期OPもラスト10話でようやく解禁された!その後期OPの映像が完成したのは何とラスト2話!最終回のTVシリーズとは思えない超絶作画といいガンダムWという作品のクライマックスは最高に面白かった!!傑作だ!
そしてこの「新機動戦記ガンダムW」という作品は前述したように非常に人気が高かった。宇宙世紀でない所謂「アナザーガンダム」であったにも拘らず翌年にはOVAが製作され、後にOVAを一本に纏めた劇場版も公開された。
僕はTV版を見終えた後すぐにこのOVA作品「Endless Waltz」を見た。この作品に僕が初めて「ガンダムW」の存在を知った時から恋い焦がれていた。ここまで長かった。そして…冒頭の戦闘シーンから度肝を抜かれてしまった。
「何だこの超絶作画は!?量産機の動きがTV版と全然違う!しかもこのMSの描き込み!!あ、ガンダムのデザインもEW版になってる!スゲー!!」とTV版から圧倒的に向上したOVAクオリティにもうテンションが上がった。
舞台はTVシリーズから1年後。地球と宇宙の戦いが終わり平和になった世界で突如何者かに誘拐されたリリーナを連れ戻すために、世間はクリスマスだというのにヒイロ達がまた働くはめになるという内容だった。いかにも続編物らしい。
何と言っても超絶美麗な作画が特徴で、90年代OVA作品としては「ガンダム0083」や「マクロスプラス」と同じくセル画ロボットアニメの極致の一つだと言えるかもしれない。その美麗な作画でカトキハジメ氏が新たにデザインを描き下ろしたガンダム達が戦う。この所謂「EW版」の機体はガンダムファンから絶大な人気を得ており、一時ガンダムWのガンダムといえばこの「EW版」を指す事もあった。現在でも定期的に新商品が出続けている。何という人気だろうか。
Endless Waltzでは最終的に『平和と自由』を自らの手で掴み取るために立ち上がる民衆の姿が描かれる。弱者たちの代弁者として戦っていたガンダムのパイロットは役割を終え愛機を爆破した。彼らは自分の道を歩いていった。
こうして、ガンダムWというお話は綺麗に終わった。TV版で完全平和への道を模索し様々な人達が戦った。EW版でその平和を維持するためには一部の人間が戦うだけでは駄目なのだと民衆が立ち上がり声をあげる姿が描かれた。
TV版では描き切れなかった問題とその解決までを描いた見事な続編だと思う。「Endless Waltz」の数十年後の世界を描いた「Frozen Teardrop」という作品もあってこちらでも何らかの事件は起きているらしいが、僕は恒久平和の実現は非常に難しいと考えているのでそういう続編があっても良いと思う。まだ最初の方しか読んでいないけど結構自分好みだったので僕は好きだ。古くからのガンダムWファンにはあまり評判が良くないなので人には薦めないけど…。
この「新機動戦記ガンダムW」という作品は非常に個性的で面白い。キャラクターのエキセントリックな言動や行動からギャグアニメという人も居るけど、平和と戦いについてキャラが哲学を続ける内容は硬派である、と高い人気がある。
ここからが本題なんだけど…実は「ガンダムW」という作品の結末は企画当初に予定されていた物から変更されたらしい。これは「ガンダム」に限らずどんな作品で起こりうる事なので悪い事ではない。変更した結果面白くなる事も多い。
TVアニメではラストに亡き父と同じ外務次官の任についたリリーナがヒイロから贈られた手紙とぬいぐるみを発見し、その手紙をヒイロの前で破り捨る所で話が終わる。1話でヒイロはリリーナからの手紙を破り捨てたのでお相子だろうか。
一方小説版とコミックボンボンでときた洸一先生が連載していた漫画版では微妙に異なる結末が描かれる。TV版ではヒイロ達5人の少年の顛末は描かれずその後幾つかの外伝を経て「Endless Waltz」に繋がるのだが、この二作ではヒイロ達は火星地球化計画に参加し開拓者として火星へ向かう事となる。ガンダムWで火星が舞台となるのは「Frozen Teardrop」なので、大分先取りしている事になる。というよりEWが無ければ即FTが始まるのだろうか。
これは完全に僕個人の好みなので良い悪いの話ではないけど、僕はTV版のラストより小説版やボンボン版で採用された企画当初に考えられていた終わり方の方が好きだ。ガンダムWという作品でTV版だけでは「ヒイロ達はこの戦いの後何をするんだろう?」という疑問が残るけど、当初の構想では彼らは火星に赴くと断言されている。また小説版でヒイロは《戦いしか知らない俺たちは今の世界にはすぐには適応できないだろう。俺は戦いの中に身を置く事に慣れきってしまったのかもしれない。赤い惑星には俺たちの戦いが待っている。俺は再び戦いの中に身を投じるつもりだ。だが、今度の戦いは死への戦いではない。生きるための戦いだ。俺は必ず生きてみせる》と語っている。幼い頃からエージェントとして戦闘訓練を受けてきた彼らが日常生活にすぐ適応できるかは分からない。実際で「Endless Waltz」においてガンダムのパイロットの一人であった「張五飛」は平和な世界で無用な存在であると切り捨てられた兵士のために立ち上がり、自らが「悪」になる覚悟でヒイロ達と戦った。ベトナム戦争でPTSDを負いどうしても平和な生活に馴染めなかった「ランボー」のような兵士がきっとあの世界にも沢山居たんだと思う。ヒイロも、トラウマに苦しめられていた。
僕がこの終わり方が好きなのはヒイロ達の戦いがまだまだ続く所にもあると思う。ヒイロはTV版で《地球圏統一連合》を裏から操る秘密結社「OZ」の企みにより地球と宇宙の和平を望む平和論者であり連合軍最高司令官でもある《ノベンタ元帥》を殺害してしまう。ヒイロは己の犯した過ちの審判を仰ぐため、元帥の一族すべてに面会する旅に出る。己の罪を告白した後相手に拳銃を手渡し「ご家族の怒りと無念だった元帥の魂が引き金で静まる事」を願う。
ノベンタ元帥の孫娘・シルビアは「こんな事させて自分だけ楽になろうなんて!!卑怯だわ!」とヒイロに怒る。僕も少しそう思う。僕は続編でヒイロが生きている事を知っているので、彼が元帥のご遺族に殺されない事を知っている。
「命なんて安いものだ。特にオレのはな…」という台詞にあるように、ヒイロ・ユイという主人公はとても自分の命を安く見ている。1話で民間人に顔を見られて早速自害しようとしたが死ねなかった。2話でも機密保持のために自殺じみた行為を行ったが死ねなかった。3話では飛び降り自殺を図ったが死ねなかった。10話ではガンダムをOZに渡さないために機体を自爆させたが死ねなかった。物語の序盤でこれだけ自殺を図った主人公は他に絶望先生くらいだろうか。
そんな死にたがりの彼にいきなり拳銃を手渡されて「貴方のご家族を私が殺しました。許せなければ撃ってください」と言われても大半の人は困惑すると思う。怒った相手に殺されたとしても死にたいヒイロからすれば願ったりだろうし。
そのヒイロが、最終回でついに「俺は死なないっ!!」と生きる意思を見せるシーンは感動だ。これまで手にかけた相手の事で内心ずっと悔やんでいたヒイロが、EWの終盤戦いを終え「オレはもう誰も殺さない…」と呟くシーンも良い!
つまり自分の行いを悔やんでいるヒイロには、火星開拓への従事という初期の終わり方は前向きな贖罪になったんじゃないだろうか?と僕は思うんだけど…その終わり方だと「Endless Waltz」という作品は生まれなかったろうな…。
続編の製作が決まる事で現在進行中の物語の結末が変わる事はきっとよくあるんだろうけど、それはつまりその作品の続編が生まれるという事だから良い事だ!と僕は思う。ガンダムW、今年で放送終了25周年らしいです!
ユニコーンガンダムには3号機があった!とかシナンジュには2号機があった!ネオジオングは2機あった!νガンダムには試作機があった!とか、こんなパターンがありなら無限に作れるじゃん
ファンが受け入れられるかどうかはともかく「アムロとシャアは生きていた!」「νガンダムは回収されていた!」「アムロとシャアには子供がいた!」「カミーユとかジュドーとかヤザンは歴史の裏で戦っていた!」「バナージとミネバのその後」「アルとかシンタとクムとかのその後」とかなんでも作れるじゃん
こんな宇宙世紀の隙間を埋めていくだけの番外編を、F91の時代に追いつくまで作り続けるのか?(もしくはいずれTVアニメ版かリメイク版F91を作るつもり?)
そもそも逆襲のシャアからF91の時代まで「大きな戦乱も無く平和な世界が続いた」って基本設定はどうなった?いつまでジオン残党を連邦軍がボコる話を続けるつもりなんだよ
だいたいガンダムUCが売れたのだって宇宙世紀=一年戦争の縛りから脱して「逆襲のシャアのその後」という(映像作品では)目新しい設定が受けたんだろうけど、結局また逆襲のシャア周辺の掘り下げと隙間埋めを連発するんじゃいつか飽きられるっつーの
個人的に一番やべーなこれと思ったのが「Twilight AXIS」で、宇宙世紀ガンダムなら何でも見るおじさんが見ても全然面白くなくてなんでこれを映像化しようと思ったのか謎なくらいつまらなかったぞ
でソレスタルビーイングとアンドレイについて僕が思っていた事は結構書けた。僕が00についてこんな思っていた事を書き出すのはこれが初めてだと思う。まだまだこの作品について書きたい事はあるかもしれない。
沙慈・クロスロードというキャラクターが居る。三大国家群の一つ「ユニオン」に属する経済特区・日本で両親の遺してくれた保険金などを頼りに姉と二人で暮らす工学部の学生で、日本に引っ越してきた刹那のお隣さんでもあった。
彼にはルイス・ハレヴィという仲の良いガールフレンドが居た。スペインからの留学生であり、沙慈は彼女のお母さんから公認を受けお付き合いをしていた。沙慈とルイスとお母さんのやり取りは、00の本編には珍しく底抜けに明るい。
視聴者目線の平凡な立ち位置のキャラクターなのかな?と思いきや、ルイスが何か事故に巻き込まれたと聞くや否や居ても立ってもいられず単身日本からスペインまで飛ぶなど行動派である。ペアリングを渡して愛の告白もする。
ルイスはソレスタルビーイングの実働部隊である「チームトリニティ」の襲撃により両親と親戚を失い、自身も左手首から先を失った。ガンダムのビーム兵器に含まれる毒性により、再生医療も受けられない程の障害を肉体に負った。
報道機関に勤務する沙慈の姉であり唯一の肉親「絹江・クロスロード」は、ソレスタルビーイングとその創設者「イオリア・シュヘンベルグ」の謎を追いイオリアの追跡取材をする内に真実へ近づいてしまい、傭兵サーシェスに殺害される。
この二つの事件が立て続けに起こった事から、沙慈はそれまであくまでその存在を疑問視するだけだったソレスタルビーイングという組織に対して明確な悪意を持つようになる。プトレマイオスチームが直接の犯人という訳では無いけど…。
二期でも彼はメインキャラクターとして登場する。日本を離れスペースコロニーで若き技術者として働いていた彼は、地球連邦政府の保安局に反政府勢力に加担している嫌疑をかけられある日突然逮捕された。お、Zガンダムみたい。
沙慈は囚人を収容するコロニーで反連邦政府勢力を専門に対応する特殊部隊「アロウズ」の囚人掃討作戦に巻き込まれ、対人兵器ロボットにもう殺される!という危うい所で刹那に救出される。刹那、生身でロボット倒したよ!
刹那に救出された後、沙慈はプトレマイオスに保護されるのだが…刹那がソレスタルビーイングのガンダムマイスターであり、5年前から武力介入を行っていた事を知り沙慈は怒る。沙慈の関係者を傷付けたのがプトレマイオスチームではないにしても、同じ組織に属していた相手だからしょうがないと思う。一期でロックオンも自分の家族を殺した仇と同じ組織に属していた、というだけで自爆テロとは直接関わりない刹那に怒ったので、これはもう感情の問題だと思う。
沙慈は刹那の同僚であり生まれ付いてのガンダムマイスターである「ティエリア・アーデ」に「君は現実を知らなすぎる」と叱られる。プトレマイオスチームで沙慈を叱る事が出来るのがティエリアだけだったのは、彼が沙慈とは真逆に戦いの中で生きてきた戦いしか知らない人間だった事もあるんだと思う。他のメンバーは沙慈のように平和な日常の中で生きてきた経験もあるので、大切な人と日常を奪われて怒る沙慈を本気で叱る事は出来なかったんだろうか…?と思った。
ソレスタルビーイングの武力介入とその影響で大切な人間を失った遺族の立場から、沙慈はソレスタルビーイングに辛辣な言葉をぶつける。ソレスタルビーイングが掲げる「紛争根絶」という理念とは全く関わりのない事で親しい人間が傷付いたのだから、当然だと思う。ソレスタルビーイングのメンバーもそんな沙慈に「わかってもらおうとは思わない。恨んでくれても構わない」という態度しか取れない。ここら辺はWのヒイロとノベンタ元帥のお孫さんの話を少し思い出すな…。
ところがある時沙慈の立ち位置が変わる。ソレスタルビーイングから反政府勢力「カタロン」の施設に預けられた彼は、脱走を決意する。元々沙慈はカタロンの構成員だと誤解されて死にかけたのだから良い感情なんてある訳がない。
カタロンの構成員に嘘をつき上手く脱走に成功した沙慈は連邦軍に見つかり、カタロン関係者だと思われ連行される。そこで連邦軍屈指の人格者セルゲイ大佐に、自分にかかった嫌疑を解いてもらうためこれまでのいきさつを話した。
そこからカタロンの地下施設の情報が漏れ、アロウズの攻撃を受けたカタロンに数えきれない犠牲者が出てしまう。沙慈はこの時、自分がこれまで非難してきたソレスタルビーイングと同じ加害者側になってしまった。間接的にだけど。
これ以降沙慈は自分を責めるようになり、被害者としてソレスタルビーイングを責める事を控えるようになった。それどころか人員不足のプトレマイオスの戦力を補うために、ダブルオーガンダムの支援戦闘機「オーライザー」のパイロットを務めるようにもなる。一期で戦いを傍観する第三者だったキャラが、二期では自分も戦いに加わる当事者になった。これはソレスタルビーイングの起こした変革であり、戦いは誰にとっても他人事では有り得ないというメッセージだと思う。
…けれど。沙慈の複雑なところは当人も勿論ソレスタルビーイングの活動による犠牲者なんだけど、一期でソレスタルビーイングの出した名もない犠牲者達の代弁者でもあった事だと僕は思っている。沙慈以外に「自分達は武力行使なんかしていなかったのに貴方達の活動の犠牲になった!」とソレスタルビーイングに怒りをぶつけるキャラクターが00には居なかった。ガンダムだから出てくるのはどうしても軍人ばかりで、そういう意味でも沙慈みたいなキャラは珍しかった。
その沙慈がソレスタルビーイングに与するようになったので、機動戦士ガンダム00には「ソレスタルビーイングの犠牲者」という立ち位置の存在が居なくなってしまった。勿論プトレマイオスのメンバー達は自分達の行動が多数の犠牲者を生み出している事を重々承知して、戦術予報士の「スメラギ・李・ノリエガ」が半ばアルコール依存症になっているのはそういう理由から、だと僕は思っている。軽く見返すとスメラギさんはいつでも酒を飲んでる気がする…作戦後とか。
ただ沙慈がオーライザーに乗った事で救われた人間はあの世界に多く存在するし、黒幕の策略でアロウズ側に付いてしまったルイスが最後には沙慈と結ばれたのも沙慈が「ルイスを取り戻すために」刹那達と力を合わせて戦ったからだ。
二期での戦いを終えた後、沙慈はソレスタルビーイングを離れ軌道エレベーターの整備士として働いている。アロウズと戦うソレスタルビーイングの活躍を称える新政権のプロパガンダ映画にも沙慈に相当する人物は出て来なかった。
これは機動戦士ガンダム00という作品において「沙慈はソレスタルビーイングと共に戦った」けど「沙慈はソレスタルビーイングの一員ではない」という表現だったんだろうか?と今になって気付いた。沙慈は戦いをする人ではなかった。
この日記を書くために00を軽く見返していて、「ソレスタルビーイングのメンバーには守る物が無い」事が共通点としてあるのかもしれない…と思った。二期の沙慈は姉を亡くしルイスとも離れ離れでもう失う物がないから命懸けで戦えた。劇場版の沙慈はルイスという大切な人を取り戻せたので戦いから離れた。アレルヤはマリーという大切な人と再会出来たので一時プトレマイオスを降りた。と考えると何だか僕の中では腑に落ちるような気がする…全く根拠はないけど。
グラハム・エーカーというキャラクターが居た。1話でAEUのスペシャルで2000回で模擬戦なエースを倒した主人公刹那を2話のラストで襲う相手で、ガンダム00でアリー・アル・サーシェスと並んで人気が高かった敵役の一人だと思う。
MSに乗らない1話から「失礼!」と断りを入れながら本当に失礼な事をする愉快な人だった。僕は00を視聴する前からこのグラハムという人が人気である事を知っていたし、実際に本編を見てなんと魅力的なキャラだ!と惚れ込んだ。
このグラハムは三つの超大国家群の一つ「ユニオン」の軍隊、ユニオン直属米軍第一航空戦術飛行隊通称MSWADに所属する軍人で、ユニオンの最新鋭MS「ユニオンフラッグ」を与えられたエースパイロットであり、操縦技術も高い。
00に登場したキャラクターの中でも最もガンダムと交戦した回数が多いパイロットだろうし、その度にちゃんと生還しているので操縦技術だけでなく判断力が優れている事が分かる。登場回は大体善戦してるし流石ですグラハム中尉!
この人は幾度となくガンダムと戦いながら一度も仕留めるに至らず、また共にフラッグを駆る「フラッグファイター」であった部下や愛機を改修してくれた恩人ガンダムとの戦いで失った事から、戦う内にガンダムに対して恨みを抱くようになる。同時にMSという兵器を扱うパイロットとして「ガンダム」の圧倒的な性能に心奪われ、魅了された。ガンダムの性能は作中に出てきた台詞から三大陣営の最新鋭機の6倍以上の性能があるらしく、夢中になっても仕方がないとも思う。
ガンダムに対して歪んた愛憎を持ち一期の最期で主役機「ガンダムエクシア」へ襲い掛かる彼を主人公刹那は歪んでいると見なし、断ち切る事を決意した。グラハムは自分を歪ませたのはガンダムの存在だ、と主張した。正しく愛だね。
結局一期最後の戦いはエクシアとフラッグの相討ちという形で終わる。グラハムは亡くなった二人の部下の仇を取れたと満足し、エクシアとフラッグは大破した。中の人はどちらも生きてたけど、二期で出番があるからこんな所で死ねない。
二期で再登場したグラハムは周囲から「ミスター・ブシドー」と呼ばれ刹那の駆るガンダムと戦い決着をつける事にのみ執着する面白いけど歪んだ人物になっていた。一期で生き延びた後他に生きる意義を見つけられなかったんだと思う。
結局グラハムは刹那との決闘に敗れ、刹那に自分のトドメを刺すように求めるが刹那は「生きて明日を掴む事が自分にとっての戦いである」と言い、グラハムにも「生きて戦え」と告げた。グラハムは一期でも二期でも死ねなかったけど、劇場版まで生き延びられて本当に良かったと思う。グラハムは地球連邦軍に復帰し、フラッグの後継機でもある可変MS「ブレイヴ」を駆る強襲部隊ソルブレイヴスの隊長に就任し大活躍する。劇場版はグラハムファン必見だと思う!
グラハムは劇場版で二期の自分の行いを愚行と呼び、ガンダムではなく刹那を超えたいと言う。そして地球外生命体「ELS」との決戦で刹那の通り道を作るために華々しい最期を遂げた。刹那と対になる主人公のような気がしてくる。
ここからが本題で…グラハムだけでなく沙慈もそうなんだけど、一期の戦いでソレスタルビーイングに恨みを持った人間は二期でソレスタルビーイング寄りの立ち位置になっている気がする。そういう段階は二期で終わったからだろうけどね。
機動戦士ガンダム00では対話と相互理解の重要性が何度も訴えられる。今は敵対していても相手と話し合って分かり合おうと努力した人は何らかの形で努力が実っている。宇宙世紀でニュータイプ達が目指していた物だと思う。
ところで小説版00によると刹那が量子ジャンプを行ってから地球に帰還するまでの50年の間も「世界各地から争いの火は消えなかった。」「大戦に発展しかけた事もある。」とマリナが述懐している。グラハムが主演を務める00の続編もその時代が舞台になると言われている。ELSが平和の象徴である花になっても争いは無くならなかった。コロニー公社と労働者のような問題はELSが居てもどうにもならないだろうし仕方ないのかもしれない。突如現れ地球でも暴走したELSのような存在を人類が受け入れるのも難しかったと思う。その気になれば人間を触れるだけで殺せる存在が、地球全土から集められた軍事力の大半を壊滅させた後何か友好の意思を示してきたとしても、怖いだけだと思うし…。
地球連邦軍の損失率は戦いが終わった後には50%を超えていたと思われる。ELSとの戦いで親族を亡くした遺族は、果たしてELSという存在を許せるだろうか。ELSとは関係なく7年前にソレスタルビーイングが紛争根絶を掲げ武力介入を行っていた時それが原因で親しい相手を亡くした人間はまだ恨みを抱えていたかもしれない。対話や相互理解なんて絶対にごめんだ、という人もひょっとしたら居たかもしれない。作中には出て来ないので僕の想像だけど。
サーシェスやリボンズのように相手と分かり合う気がなく争いをやめる気もない人物は世界から排除される。僕は「劇場版の後だとそういう人は最終的に殺されてしまうんだろうな」と00が好きな人の前で言ってしまった事がある。その時は「どうせ00観てないで言ってるんだろうけど」と相手を怒らせてしまった。確かに劇場版にそういう人物は出ていないから勝手な想像だし、怒らせてしまったこっちの言い方が悪かった。話に水を差してると受け取られても仕方がないと思う。
グラハムが主演が務める続編では、ガンダムマイスターとしてソレスタルビーイングに加わったグラハムがエクシアの改修機に乗り「空白の50年」を戦うと予想されている。ああやっぱり00の続編早く見たいですね!もう楽しみで仕方ない。
【追記】
ソレスタルビーイングは「人類がやがて宇宙に飛び立った時に宇宙で火種にならないように」というイオリアの壮大な願いを実現するための組織…と考えてもいいのかな。実は本編前から結構怖い事もやっていて、ガンダムに搭載するためのGNドライヴは一期が始まる90年くらい前に完成していたんだけど、木星圏で20年以上かけてGNドライヴを作り上げた技術者達を機密保持を理由に皆殺していたり…08MS小隊のギニアス兄さんもやってたけど、悪役っぽいかな。
ところで僕はガンダム00の悪役だとチームトリニティの長男「ヨハン・トリニティ」とイオリアの計画を捻じ曲げていた黒幕「リボンズ・アルマーク」が好きだ。この二人は計画の一部としてやがて死ぬ事が決定されていた。ヨハンは任務以外の何にも興味を示さず狂暴な弟や妹をろくに諫めない人だったけど、ガンダムマイスターとして与えられた使命には誰よりも忠実でストイックな人だったしあの最期にはどうしても同情を禁じえない。リボンズはイオリアの計画を円滑に進めるために生み出された人造人間だけど、使い捨ての駒として終わるのが嫌だったから計画を乗っ取って自分が支配者側になる事を目指すという…冷ややかな性格に見えて実は創造主への反骨心が原動力だったって所がとても良いと思う。
ソレスタルビーイングの計画って人類全体の事を考えてはいても個人の事は全く考えてないんだろうなと思うから…GNドライヴの製作に携わった人達もチームトリニティもプトレマイオスチームもイノベイドも死んで人類のためになってねって扱いなのは正直怖い。だから使われるのではなく自分が使う側になってやるんだってリボンズは悪役だけど「ただ計画に従うだけで終わってたまるか!」ってガッツを感じるのが好きなのかな…と書いていて思った。やってる事は悪役だけど。
ところで機動戦士ガンダム00には「in those days」というキャラクター原案を担当された高河ゆん先生による各キャラクターの内面について掘り下げられた漫画作品があるけれど、僕はこの漫画で描かれたリボンズの解釈が大好きだ。ソレスタルビーイングのスポンサーでもある国連大使「アレハンドロ・コーナー」の小姓をリボンズは結構楽しんでやっていて大使が亡くなった事を本当は少し残念に思っていたり、計画がどんどんズレて次々修整せざるを得ない状況に内心殆ど余裕がなかったり、実は親であるイオリアが人間ばかりを見て子供である自分の方を見ず愛してくれなかった事に大変なコンプレックスを持っていたり…アニメの冷ややかな悪役という雰囲気も良いけど、この漫画の実はとても繊細な内面で打たれ弱いリボンズは人間臭くて「これはこれでとても良い!」と僕は思う。アニメの世界でもリボンズが改心すればまた彼は肉体を作り直して復活できるのだろうか?実際にグラハムは復活したので少しだけ期待しても良いかな。
もしかしてイオリアという人は大切に思える誰か特定個人が居なかったからあんな壮大な計画を思い付き実行出来たのかな?と少し思う。もし居たとしても「世界を良い方向に変革したい」という使命感が勝ったのかもしれないけど。
00の感想を書いている内にやっぱり僕は00が好きなんじゃないだろうか、という気がしてくる。「やっぱり好きな方なんだろうなあ」というこの距離感で00とは末永く付き合っていきたいなあ。
結局若い人同士では症状が収まってからも継続的に感染拡大の危険性があるということがわかり、20年前に高齢者のみを避難させる高齢者コロニーが作られるようになったのだ。
その代わりに若い人たちは医療崩壊をさせないように行動を制限しつつも、普通の経済活動が再開できるようになった。
高齢者コロニーには季節を通して比較的温暖の差が少なく、本州からも程よく隔離されているからという理由で四国に白羽の矢が立った。
免疫を持たないままに重篤化をすると危険だと言われる60歳の誕生日を迎えると、4週間の隔離期間を経て四国に入る。
外部からの物資にウィルスが付着することによる感染経路が発覚してからは、食料は基本的に自給自足になった。
それ以外、保存が効くものは食品に限らず、丸一日の紫外線照射の後、4日間保管されてから初めて四国に入ることが許される。
そこで他の地域から志願者を募って、若者をコロニーに送り込むことが決まった。
コロニーで働くための資格は新型ウィルスの免疫を持っている人に限られ、2週間の隔離を兼ねたオンラインによる座学を経てコロニーに入ることが許される。
ただし、全て公務員扱いで、主に農業や生産業、役所仕事に携わることになる。
(もちろん、飲食、レジャー産業、宅配などもあるが、コロニー内においてベンチャーが生まれることはない。)
しかし、その実情はほぼ介護と看取り人としての役割が占めているといっても過言ではない。
コロニーに入ると、若者一人あたり5人の高齢者と生活をともにすることになる。
高齢者同士だけでも生活が成り立つように支援がデザインされているが、精神的なケアや、少しでも早い段階で死を発見できるように若い人が配置されるのが本音のようだ。
日本中の高齢者が集まるのだ。死は常に日常と隣り合わせにあり、それが耐えきれないからと脱落してしまう人も少なくない。
高齢者の命を守る施設といえば聞こえがいいが、ここはまさに戦場以上に人の命が消えていく世界なのだ。
そうして仕事を覚えつつ、こちらにいる高齢者たちとの絆を深めるという意味合いも含めて、コロニーでの仕事は5年が基本とされている。
それより早くでてくることもできなければ、それ以上いることもできない。再度コロニーに入るためには5年のクーリング期間が必要だ。
なぜなら、経済が崩壊した今の世の中において、コロニーでの報酬は有り余るほどだからだ。(コロニー内では生活費は必要ない)
5年間のコロニー生活で十分に貯蓄を蓄えて、戻ってきてから商売を始める人も少なくない。
そのため応募が途切れることはなく、クーリング期間は事実上年齢制限の足切りと考えられている。
一度でも脱落してしまえば、二度とコロニーで働くことはできない。
田中さんの娘は、両親をコロナでなくして孤児となった母が、第一期コロニー従事者として立候補し、コロニー生活の中で産み落とされた。
当初コロニー内ではそうした新しい命に対する教育が想定されておらず、また、一期生の頃にはまだ5年という縛りがなかったために、彼女は10年間の間無教育のまま育つことになった。
その後普通の生活に戻るも、学習レベルの違いから学校に通うことはできず、18歳の成人を迎える直前にも関わらず読み書きが満足に行えないままに親のお金で生活するしかなかった。
そうした中、そういう人たちが成人を迎える段階になり国は初めて支援策を講じるようになった。
コロニー内ではその時その時必要な業務を、先輩たちがシステマチックに1から丁寧に教えてくれる。
もしその労働に適正がなくても、無理やり働かせるようなことはなく、適正が見つかるまで様々な仕事に挑戦することができる。
なぜなら、ここの生活において後任を育てないという選択肢はなく、例え一切の労働をしていなくとも、高齢者の世話だけをしてくれるだけで十分にありがたい存在だからだ。
いまではコロニー内においても幼稚園や学校はしっかりと整備されている。
彼女のような人間を再び生み出さぬよう、何をするべきかを皆で考え皆で乗り越えてきたのだ。
新型ウィルスの前では誰かを責めても何も解決しないことを、日本の未来のためには皆で力を合わせなくては何も守れないことを国民全員が理解しているのだ。
この世界において、田中さんの娘を貧しいと思う人は一人もいない。可愛そうとか、面白いと思う人だって一人もいない。
田中さんの娘が幸せかどうかなんてわからない。でも、前に向かってあるき始めた彼女の、背中を押せる世の中であってほしいと願う。