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はてなキーワード: トラムとは

2024-09-26

超弦理論の諸定理

∞-圏論的基礎

(∞,∞)-圏と高次対称性

定義 1: M理論の基本構造を、完全拡張可能な (∞,∞)-圏 M として定義する。

定理 1 (Lurie-Haugseng): M の完全拡張可能性は、以下の同値関係で特徴付けられる:

M ≃ Ω∞-∞TFT(Bord∞)

ここで、TFT位相的場理論を、Bord∞ は∞次元ボルディズム∞-圏を表す。

命題 1: 超弦理論の各タイプは、M の (∞,∞-n)-部分圏として実現され、n は各理論臨界次元対応する。

導来高次スタック

定義 2: 弦の標的空間を、導来 Artin ∞-超スタック X として形式化する。

定理 2 (Toën-Vezzosi): X の変形理論は、接∞-スタック TX の導来大域切断の∞-圏 RΓ(X,TX) によって完全に記述される。

高次代数構造量子化

∞-オペラッドと弦場理論

定義 3: 弦場理論代数構造を、∞-オペラッド O の代数として定式化する。

定理 3 (Kontsevich-Soibelman): 任意の∞-オペラッド O に対して、その変形量子化存在し、Maurer-Cartan方程式

MC(O) = {x ∈ O | dx + 1/2[x,x] = 0}

の解空間として特徴付けられる。

因子化∞-代数と量子場理論

定義 4: n次元量子場理論を、n-カテゴリ値の局所系 F: Bordn → nCat∞ として定義する。

定理 4 (Costello-Gwilliam-Lurie): 摂動的量子場理論は、因子化∞-代数の∞-圏 FactAlg∞ の対象として完全に特徴付けられる。

導来∞-圏と高次双対性

導来代数幾何学ミラー対称性

定理 5 (Kontsevich-Soibelman-Toën-Vezzosi): カラビ・ヤウ∞-スタック X と Y のミラー対称性は、以下の (∞,2)-圏同値として表現される:

ShvCat(X) ≃ Fuk∞(Y)

ここで、ShvCat(X) は X 上の安定∞-圏の層の (∞,2)-圏、Fuk∞(Y) は Y の深谷 (∞,2)-圏である

スペクトラル代数幾何学位相的弦理論

定義 5: M理論コンパクト化を、E∞-リング スペクトラム R 上の導来スペクトラルスキーム Spec(R) として定式化する。

定理 6 (Lurie-Hopkins): 位相的弦理論は、適切に定義されたスペクトラルスキーム上の擬コヒーレント∞-層の安定∞-圏 QCoh(Spec(R)) の対象として実現される。

高次幾何学量子化

∞-微分形式一般化されたコホモロジー

定義 6: M理論の C-場を、∞-群対象 B∞U(1) への∞-函手 c: M → B∞U(1) として定義する。

定理 7 (Hopkins-Singer): M理論量子化整合性条件は、一般化されたコホモロジー理論の枠組みで以下のように表現される:

[G/2π] ∈ TMF(M)

ここで、TMF は位相的モジュラー形式スペクトラムである

非可換∞-幾何学と量子重力

定義 7: 量子化された時空を、スペクトラル∞-三重項 (A, H, D) として定義する。ここで A は E∞-リングスペクトラム、H は A 上の導来∞-モジュール、D は H 上の自己随伴∞-作用素である

定理 8 (Connes-Marcolli-Ševera): 量子重力有効作用は、適切に定義されたスペクトラル∞-作用臨界点として特徴付けられる。

∞-モチーフ理論と弦理論

定義 8: 弦理論真空構造を、導来∞-モチーフ∞-圏 DM∞(k) の対象として定式化する。

予想 1 (∞-Motivic Mirror Symmetry): カラビ・ヤウ∞-スタック X と Y のミラー対称性は、それらの導来∞-モチーフ M∞(X) と M∞(Y) の間の∞-圏同値として表現される。

高次圏論的量子場理論

定義 9: 完全な量子重力理論を、(∞,∞)-圏値の拡張位相的量子場理論として定式化する:

Z: Bord∞ → (∞,∞)-Cat

定理 9 (Conjectural): M理論は、適切に定義された完全拡張可能な (∞,∞)-TFT として特徴付けられ、その状態空間量子化された時空の∞-圏を与える。

2024-09-10

anond:20240910134827

面接官向けの本があるし、会社によっては評価シートがある

ただ、そんなことやるぐらいなら、AQテストADHDテストをそのままパクッたほうが早いと思う

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpsy1926/75/1/75_1_78/_pdf

自閉症スペク トラム指数(AQ)目 本語版の標準化

https://osakamental.com/quick-check/checktest10/adhd1.html

ADHD診断テスト

もっともこの手のテストはある程度診断基準が頭に入ってる人には通用しないけどね…。

やってることは性格診断と変わらないのでいくらでも嘘をつけるんよ

2024-06-20

anond:20240618100125

ヨーロッパトラムの旅」 「空からクルージング」 「運転から風景」あたりも

こういうの流しっぱなしにしておくのもいいよねって思ってたんだけど

最近はあまりにも繰り返しすぎていて真顔になってる

2024-06-19

anond:20240619115544

10年前ならタクシー機能してたけど今はもう無理。バスだって同じだろ。

それは全員車を持ってるから誰も利用しないのが原因やで

全員が返納したら無人トラムが走るくらいに交通改革になるで

2024-04-28

anond:20240428111027

毎日これだけ飲んでます

トラムセット8錠

デュロキセチン2錠

リージェ2錠

ロキソニン4錠

これでやっと痛みが治る病気です

2024-03-09

anond:20240309025106

都電荒川線のこと「さくらトラム」って誰も呼んでないか

ゆめもぐら」も定着せずに「都営13号線」って呼ばれ続けたんじゃないだろうか。

個人的には突如ナンバリングになる13号線のうっすらディストピア感は好き。

2024-01-28

サブチャンネルなるものをつい最近知った

延々とヨーロッパトラムを映してて、なんだこれ?と思ってたが、

サブチャンネルだったんだな

2023-06-19

地下鉄と虫かご

日曜日電車の中で『トリストラム・シャンディ』の上巻を読んでいた

主人公が今まさに生まれようとしている瞬間に、主人公のおじが主人公の父と医者に対して、

築城術の中のさらに稜堡(城壁の角の部分)の種類について説明する場面だった

電車はちょうど、地上から地下へと入っていき、私は何でこの小説、こんなに能弁に戦場における土とか岩の盛り方を語るんだろう、けったいな話だなと思っていた

電車地下鉄になって一駅目に停まり、短パンおっさんが乗ってきた

本格的な夏のカッコやなと思い、ちらっと見ると左手青いバケツを持ち、もう片方の手に土の入った透明な虫かごを持っていた

透明な虫かごの中では、黒く大きなカブトムシ上下逆さになり、細い脚で虫かごの蓋部分につかまっていた

6月電車の中でこんな夏の象徴みたいなもの見ることあるんだなと思った

かいに座ったおばちゃんも、カブトムシおるやんと目をぎょろっとさせて、虫かごの方を見ていた

いったん小説の方に戻り、もう一度目を上げると、短パンおっさんは床にバケツを置き、右手スマホを触っていた

その間、虫かごはおっさんの平行に保った左手の平に置かれていた

電車の揺れからなるべく離すように左手を高く上げ、蕎麦屋の出前スタイルで虫かごを持ち、おっさんスマホを見ていた

私はカブトムシを持っているときスマホを観たいときはそう持てばいいんだという二度と使わなそうな知見を得た

カブトムシは相変わらず、虫かごの中で透明な天井に張り付いていた

このカブトムシさなぎ状態で土の中にいて、カブトムシになり外へ出て、今度は元々いた地下のもっと深くを電車に乗って走っているらしい

おっさんは次の駅ですぐに降りて、私は読書に戻り、電車にはスーツケースを持った旅行客が乗り込んできた

目的の駅で降りて、改札を通るとき、きっと改札を通るときカブトムシ天井に向かって恭しく掲げられたんだろうなと思った

そんで地上に出て、本買ってまた地下に潜り、電車で帰った

2023-05-02

NHK受信料なんて安いもんだと思ってる

BS契約してるので月々2,000円ちょっと負担だけど、気分的にはお釣りが来る。

岩合光昭世界ネコ歩き」+「日本縦断こころ旅」だけでも2,000円で全然惜しくない内容だけど、それ以外にも楽しい番組が多すぎて、我が家BSPどっぷりである

名作のほまれ高い「シャーロック・ホームズの冒険」「名探偵ポワロ」がデジタルリマスターな画質で見られるのもうれしいし、「ヒューマニエンス」「ワイルドライフ」「コズミックフロント」みたいな科学教養番組も質がとても高い。

世界ふれあい街歩き」「世界居酒屋」はボーッと見てるとすぐに時間が過ぎ去ってしまうし「ヨーロッパトラムの旅」はものの数分で意識が飛ぶ。

平日昼下がりに放送される洋画も往年の名作からわりと最近の娯楽ファミリー作品までおいしいチョイスでついつい録画予約してしまう。

これで2,000円/月だぞ?????

正直なところNHKが腰を据えて作ったドキュメンタリー情報番組に体が慣れてしまうと、民法粗製乱造しているタレントおんぶにだっこなヤッツケ仕事番組なんか見てらんなくなる。

逆に、はてブNHK必死でこき下ろしてる人々を見ると「お前ら番組見とらんの?」と思ってしまう。まあたぶん、ジャンクフードの食べ過ぎで味覚が死んじゃってるんだろうなー。

NHK番組は楽しんで見ていながら受信料ブーブーとか言ってるなら馬鹿じゃねーのと思う。あの内容の番組CM収入で作れるわけがないことは今の民法体たらくを見てればわかるだろ。それとも税金使って国営放送しろとでも言うのか。

ま、そういうお馬鹿さんもきちんと受信料を払ってくれてるおかけで私はじゅうぶんに受信料のモトが取れてるので、見ても見なくてもいいけど受信料だけはきちんと払いましょう。

2023-04-13

正直男性専用車両欲しい

っていうか男女別にして欲しい

こういうこと言うと男が困ってるなら自分で騒げみたいなこと言われると思うんだけど

まぁそういうのも一理あると思ってこの間のさくらトラムのやつとかカンパして見に行ったりした

でも冷静になって考えると、女性専用車両って性差別に対してそこまでうるさくなかった時代から作れたわけで、今からこれ以上差別的運用にするとか望めないよな

しか埼京線とか男女別にしたほうがマシだと思うんだよね

2023-03-16

未だに旧称で呼んでしまもの

2ちゃん(→5ちゃん)

呼び名が変わった頃には全盛期を過ぎてたから、5ちゃんという名前に怪しげなシズルを感じずつまらない。

ソニプラ(→プラザ)

プラザってあまり一般名詞すぎて店の名前と思えない。未だにソニーの店だからおしゃれ、という感覚が残ってる。

荒川線(→東京さくらトラム)

東京さくらトラムって呼んでる人一人も見たことがない。せめてさくらトラムだけならまだ呼んでもらえる可能性もあっただろうに。

碑文谷ダイエー(→イオンスタイル)

まりダイエーとしての存在感が強かったから未だにダイエーって呼んじゃう。

2022-09-26

anond:20220926134547

何?税金余ってるの?宇都宮

LRT 何が違う?

Q LRTとは、どのようなものですか。

路面を主に走行する点では従来の路面電車トラムと呼ばれています)と同じですが、大きく改善され速度が速く車内に段差がない低床車両を使い、走行時の騒音振動が低く快適性に富んでいるのが特徴です。 LRTの利点は、地下鉄と違い、建設コストが格段に少なく、開業が極めて早くできることです。

2022-06-12

精神科抗うつ薬を処方されている自分がいうのもアレだが

オカン整形外科トラムセットとサインバルタ処方されてるの、ちょっとやばいんじゃないかという気がしている。

まあ医師の処方であって薬剤師確認済みだし、大丈夫なんだろう。

というか、その処方をうらやましいと思っている自分もどうかしているが…

2022-05-25

anond:20220523225431

ドナウラーン ドナウラーン ドナウラーン(雷よ 雷よ 雷よ)

アル・グライモーン アル・ハゼリオン(咆吼する者たちよ 疾駆する者たちよ)

アル・ヴェカンドーン アル・ガベロニオン(駆逐する者たちよ 撃破する者たちよ)

ドゥラン=バジセルウォンドナウラダローン(怒れる雷の精霊たちよ)

 

ヤー シェクトラムズィ ドゥレニオム サクリビナウ

ヴォ リィマ アダ ズラドゥラム

(我 シェクトラムズィが 父神ズラドゥラの名において 汝等に命ずる)

ザインテム ルジイデム アデルニーゼ

アール タグディエース

(いざ この剣に力を与えよ)

2022-03-28

映画・ニトラム観た

ポートアーサー事件 とは、1996年4月28日オーストラリアタスマニア島観光地ポート・アーサーで起こった大量殺人事件である犯人マーティンブライアントで、死者35人、負傷者15人を出した。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%83%BC%E4%BA%8B%E4%BB%B6

パワー系の知障に銃をもたせるとろくなことが無い・・・体現したような映画でした。

2022-02-13

殺される「無用な」ひよこ、年4500万羽 規制に踏み切ったドイツ

 年4500万羽――。ドイツで卵からかえってすぐ、殺処分される雄ひよこの数だ。卵を産まず、食肉にもならないから、殺す、という現状を変えようと、殺処分禁止する法律が今年1月世界に先駆けてドイツ施行された。卵の値は上がったが、消費者アニマルウェルフェア(動物福祉)の訴えは届くか。(ベルリン=野島淳)

野島

のじま・じゅん 1973年まれ経済部やブリュッセル支局などを経てベルリン支局長。ツイッターは@nojimajun

 青空の下、雪に囲まれた鶏舎の前で数百羽の鶏がえさをついばみ、歩き回っていた。ドイツ南部ミュンヘンから南に約30キロのディートラムスツェルにある養鶏農家だ。

 「400年前から続く数少ない農家なんだ」。ミヒャエル・ヘシュさん(61)は家族パート従業員の7人で農場を切り盛りし、約1万6千羽の採卵鶏を育てる。

 卵関係食材を売る自分の店に加え、地元スーパー飲食店ホテルなどに卵を売る。だが、表情は厳しい。

 「昨年1012月、一部の販売先では売り上げが3割近く落ちた」。今年1月1日に施行された改正動物福祉法で、雄ひよこ殺処分が禁じられた影響が出たのだという。

 私たち普段食べる卵は、採卵用に特化して育てられた鶏から生まれる。食肉用の鶏も特化して育てられており、採卵用の品種の雄ひよこは食肉には適さず、「無用」とみなされる。

 このため、卵からかえってすぐ、窒息させるなどして殺されてきた。日本を含め他の世界各国でも同様だ。

 殺された雄ひよこは、動物園

2021-07-31

anond:20210731224900

子どもケモノグロ猟奇エロを見出す勢がいる以上、「これはエロじゃない」もの存在し得ないような気はする。

以前盗撮写真のみで構成された写真展の絡みで話題になったんだが、検診で取られた内視鏡写真エロ画像として羅列されていたサイトがあった。

ガチ医療検査結果写真なので女体どころか内臓を写したものしかなくて、被写体情報はごくわずか(何月何日に取られたもの患者は何歳の女性、みたいな小さい添書き)しかない。膣の検査写真ですらなかったような気がする(大腸内視鏡写真だったような…)。

でもそれも、あのサイトターゲットにとっては「エロ画像」だったわけだ。

流石にドン引きだしもう業が深すぎて意味がわからない。

でもそれも「エロ」なんだ。そんなんも内包してしまもの、それがエロだ。

ただ、大抵のものは、「エロ」に変換する前に一手間挟む必要があるものとないものに分けられるような気はする。

というより、致している直球の画像とか以外は、妄想連想によって「致しているまたは致すまでの過程」に結びつけられるわけで、その連想必要とするもの本来エロくはない(=自動的エロ目線で見てしまう奴は認知が歪んでいる)と考えることは可能なように思う。

自閉症スペクトラムであるのと同じように、エロスペクトラムみたいな分布図的なのが作れるような気がするというか。

その理屈でいくと、ミニスカ・ロンスカは(めくれていない状態では)スラックスと同程度にしかエロくはなく、単体の女(体)は単体の男(体)と同程度にしかエロくはない。

スカートをめくりたい」「女とヤリたい」、そういう欲望がそれらをエロくするのであり、自分にそういう欲望があるということを「スカートが/女がそういう欲望自分に起こさせる」という風に責任転嫁すると、自分連想欲望によってそれらをエロに結びつけているというプロセス意識されなくなっていく。

で、結果として万物エロく見えやすくなり、何でもないスカートエロを感じたり、女にセクハラしたり痴漢したりするようになるわけだ。認知の歪みというやつだな。

「女というのは男より無条件にエロい」と思っているとしたらその時点で認知が歪んでいるし治療必要だということになる。

2021-06-13

anond:20210613101054

劇場版FGOキャメロット後編パラディンアガートラムが傑作なのに話題にできなくて白目むいている

おいそこのオタク どうしたんだよ 早く見に行けよマジで 早く映画館に行って俺みたいに座席でひっくり返ってこいよ

もう、アニメ舞台劇場版総集編も出てないから見なくていい ストーリー分からんとか、全部見た俺もあんまり分からんから気にすんな

強い作画廃墟巨神兵明日ジョータッチ)、強い演出(舞い飛ぶ花と舞い飛ぶなんかきれいな瓦礫)、強い劇伴、強い声(宮野エンディングまで歌った)だけで意識飛んで異世界転生擦れ擦れまで飛べるぞ

そんで くそでかスクリーンで繰り広げられる男たちのクソデカ感情にひれ伏してきてくれ 頼む

そのあとスタッフロールのあとの真エンディングで立ち上がれなくなって、見終わった後に家でゲーム全話クリアしろ そんでその後2部6章すすめてむせび泣け

全部終わった後このクオリティのもの映画館で見ずにしぬところだったことを回避できたことに喜べ そしてスタッフ感謝ツイートしてあげて下さい頼むほんと

2021-02-12

必読書コピペマジレスのやつのパクリ海外文学

パクリ元→ https://anond.hatelabo.jp/20210212080317

だって楽しそうだったから...(自分文学的教育は受けてないし、誰かと読んだ本の感想を共有することなんてないので、元増田文学サークルとか友人とか出てくるのがうらやましい)

ネタバレありだけど、ちゃん確認せず書いてるので記憶違いがあるかも。あと、後半になると全然読んでなかったわ。

ホメロスオデュッセイア

オデュッセウストロイ戦争から帰る途中で船が難破して右往左往頑張るのを眺めるお話なのだけど、勇敢で直情的な普通おっさんなので苦労するところは苦労してて良い。あと、イリアスと比べても昔の神話らしく出てくる人物とか神様の類がガチ理不尽なので良い。話がズレるけど、イリアスにはディオメデスというやつが主人公然として出ずっぱりなのだけど、オデュッセイアの回想には全く出てこないし、アガメムノンとかアイアスとかと違って他の作者の物語にも出てこないのだけど、あいつなんなん?

旧約聖書創世記

途中で読むのをやめた記憶がある。

ソポクレスオイディプス王

エディプスコンプレックス父親に対向心を燃やし、母親に恋慕する、的なやつ)の語源だと聞いて読んだら、全然そういうノリの話じゃなくて「へぇ」ってなったやつ。オイディプス自身は預かり知らぬところで運命に弄ばれて、最後にはすべてを理解してしまって絶望する可哀想な話なのだけど、どうでもよいことで人を殺したことトリガーでもある(それも運命ではあるのだけど)ので、自業自得感もある。気楽に人を殺してはだめ、絶対シェイクスピア悲劇とかもだけど、「100%落ち度がない悲劇被害者」ってあんまり昔の物語には出てこないね

唐詩選』

タイトルすら知らないやつ、その1

ハイヤーム『ルバイヤート

いまいち印象に残ってないけど、なんかずっと酒を楽しんでて幸せそうだなって思ったような気がする。

ダンテ神曲

地獄編の半分くらいまで読んだ。作者(ダンテ)が古代詩人だか哲学者かに褒められて地獄めぐりを導いてもらうところから始まって、自分の嫌いなやつ(政敵とか批判者)が地獄で苦しんでるのを巡ってはひたすら口汚く罵って回るという、その性格の悪さというか根暗さに嫌気がさして読むのをやめた。原文だと詩的というか言語的な美しさとかあるらしいけど、こちとら娯楽としてしか本は読まないので日本語で読むからそんなん知らん、こいつは陰湿

ラブレーガルガンテュアとパンタグリュエルの物語

確か冒頭に「酒でも飲みつつゲラゲラ笑いながら聞くためのもんだから」みたいな説明が入るのだけど、そんな感じ。すごいでかい巨人の話だけど、家を椅子にしたと思ったら小便で洪水を起こして家を押し流したりするので、巨人としてのサイズも大概統一性がないんだったはず。なんか「人間の絆」だったかで、大真面目なキャララブレーを手放さなかった、みたいな描写があった気がするのだけど、ニュアンスがわかるようなわからんような...と思った記憶がある。

シェイクスピアハムレット

シェイクスピア作品は、意図はどうあれよく「様々な作品元祖とも言えるものなので、読むと後続の作品がより楽しめる」的に紹介されるのだけど、普通に単体で楽しめると思う。そもそも、別作品を読んでて「あ、これシェイクスピアで見たやつだ!」ってなったからって楽しいか?という感覚個人的にはある。ひとつ上にラブレー云々も別に良い要素だと思わなかったし。で、ハムレットシェイクスピア戯曲の中でも登場人物精神性の完成度が一番高いと思っていて、劇的さでは「オセロー」とか、キャラクターの鮮烈さでは「リチャード三世」とかには劣るかもしれないけど、舞台装置としてのキャラクターではなく、"異なる価値観教育etc...の元に自分で考えて行動する登場人物たちがつくる物語"としての面白さが本当に高いと思う。歴史的価値とかは忘れろ、楽しめ。

セルバンテスドン・キホーテ

パルケエスパーニャにいた。

スウィフトガリヴァー旅行記

巻末の解説すら読まないことが多いので、アイルランド云々の話をパクリ元で見て「そうだったんだー」ってなった。それぞれの国には短編小説くらいの分量しか滞在しないので、それぞれ短編SFとか的なノリで読んで面白かった記憶がある。自分自然科学系の研究者なので、科学なき探求(無為)をひたすらやってる国の印象が強い。なんかおまじない的なやつで作物の収穫量が増えるのでは?ってそれを試してるんだけど、当たり前に効果はまったくないし、それを評価するというプロセス存在しないので無限無為を繰り返してた。

スターントリストラム・シャンディ』

タイトルすら知らないやつ、その2。

サド悪徳の栄え

「目玉の話」は読んだけど、その結果として「悪徳の栄え」は読まなくて良いかな。ってなったやつ。

ゲーテファウスト

最強天才ファウスト博士悪魔契約して、「悪魔の力で楽しませてやる代わりに、人生楽しみきって満足したら魂もらうからな」って契約をする話なのだけど、すべての学問を修めた最強天才のはずのファウスト博士普通精神的に未熟なおっさんなので、酒飲んで暴れたり恋愛ごとやったり神話的な体験したりと色々していくなかでの言動がいちいち子供じみてるのが面白い。最後理想国家のために働く的なパートでいきなり聖人的になってたり、全体の流れが説教臭いのが多少鼻につくのだけど、ラストシーンの迫力は自分読書歴の中でトップクラスだと思う。ちなみにこの作品は「時よ止まれ、お前は美しい」って言葉元祖なのだけど、これってファウスト博士からの「この世界を楽しみ尽くして満足した。これ以上の瞬間などこれ以降はありえない(だからもう魂を持っていって良いよ)」という悪魔への宣言で、なんかラブロマンス的なシーンで使われてるの見ると、「ん?」てなるんよね。

スタンダールパルムの僧院

面白かったな」という感想を持った記憶はあるのに内容はまったく思い出せない。なんか年上美人若者恋愛する話だったと思う。多分登場人物が本気で生きてる感があって各シーンは面白いって読めたけど、全体の流れにはさほどの興味が持てなかったタイプの話だと思う。

ゴーゴリ外套

うだつの上がらない貧乏役人のおじさんが一念発起して外套を新しく買うのだけど、可哀想な目にあう。っていう胸糞の悪い類の話。どこかユーモラスなので面白がりつつも、「可哀想じゃんヒドイよ!」って思いながら読んだ。みじめな人間をみじめな人間視点で描ききるって案外すごいことだと思う。でもゴーゴリナンセンス小説ならもっとポップな「鼻」のほうが好きだし、大真面目な雰囲気ナンセンスをやっている感のある「死せる魂」も良い。死せる魂は未完だけど、なんだかんだ一つのエピソードちゃんと完結してるので、未完だからって敬遠しないで良いと思うよ。

ポー盗まれた手紙

タイトルとあらすじを知ってて、なので読んでいない。

エミリー・ブロンテ嵐が丘

主人公女性の半生記的なところがある物語なのだけど、主要登場人物であるキャサリン主人公)やヒースクリフ主観的感情があまり描写されない(まったくされない?)ので、なんかヒステリック意味不明言動キャサリンと内心が読み取れないヒースクリフが読者を置いてけぼりにしながらすごく力強くて迫力があって得体のしれない物語を作っていく話だったと思う。主観的情報がないからこそ感じられるキャラクターたちの感情の力強さってなんかあるよね。

メルヴィル白鯨

クジラに関する雑学(どう考えてもガセのものがある)がしょっちゅうはいってくるクジラ漁船物語体感で全体の3割)。エイハブ船長とクイークエグのキャラクターの良さを傍観者主人公視点で楽しむ感じだった気がする。ラストシーン映像的な迫力は「ファウスト」のラストシーンの迫力にも匹敵するものがあると思う。文章映像的迫力ってなんよ?って自分も思うけど、なんかそういうのはあるんだ。多分。

フローベールボヴァリー夫人

間違えなく読んでるし、面白かったと思った記憶もあるけど内容が思い出せないやつその2。多分、貴族恋愛ものってジャンルはいろんな作品があるので、自分の中でごっちゃになってるところがあるんだと思う。あらすじを読むとなんとなく思い出すのだけど...

キャロル不思議の国のアリス

ディズニー映画って、ノートルダムの鐘とかを筆頭にとんでもなく改変されてるもんだけど、不思議の国のアリスについては、その「不思議の国」感は素敵に映像化されてると思う。一方で、原作の「ひねくれイギリス人が伝わるかどうかは無視してそのアイロニー子供にぶつけてる感」はなくなってるので、そういうひねくれたおっさんのノリのために読んでみても良いと思う。

ドストエフスキー悪霊

ドストエフスキーノイローゼ死語患者独白を描かせると人類史最強だと思っているのだけど、この作品でも割とそういうところがある。ノイローゼ感のヤバさだけなら地下室の手記とか白夜でも良い。でも個人的には「罪と罰」の主人公の単純なノイローゼ患者ではないせめぎあい感が一番好き。

チェーホフ桜の園

由緒ある一家が没落していくんだけど、正常化バイアスなのかなんなのかどこか他人事で、お母さんなんて特に事が進む毎に悲しんではいるんだけど、一切その精神性が変わらなくて(成長しなくて)、「多分この人死ぬまでこうなんだろうな...」感があってすごい。ラストにお年寄り使用人に対する家族全員に関するシーンがあるのだけど、それがすごい印象的で、チェーホフの他の作品戯曲を抑えてこれが良く代表作として出てくるのはこのシーンのせいだな、って個人的には思ってる。自分チェーホフ戯曲より小説のほうが好き。

チェスタトンブラウン神父童心

タイトルすら知らないやつ、その3。作者名も知らない。

プルースト失われた時を求めて

5冊だか6冊だかにのうちの一冊目だけ読んで続きを読んでなかった。忘れてたわ。

カフカ審判

読んだけどあんまり好きになれなかった記憶がある。カフカ基本的キャラクターに人間味がないのが面白いところなのだと思っているんだけど、「変身」とかの短編ならともかく、「城」とかこれくらいの分量になると、人間味のないお話自分には楽しめないのだな、と思った。

魯迅『阿Q正伝』

読んでないけど、なぜかあらすじは知ってる。

ジョイスユリシーズ

読んでない。「ダブリン市民」があまり楽しめなかったという記憶があって手を出していない。ダブリン市民はどんな話だったか覚えてない。

トーマス・マン魔の山

結核患者の療養施設であるところのサナトリウム生活するおっさんの話。ワナビー小説家だか学者だか(主人公ではない)のエピソードや、立派な紳士とその子供の印象的な挿話があったかと思うと主人公と別の患者哲学かなにかの論争がてんやわんやあったり、女性患者との恋愛未満関係の話があったりと色々な要素がある。ただ、どの部分でも人物精神性についてバリエーション豊かで不思議リアリティのあるキャラクターが独特な言動をするので楽しめた。でも、突然こっくりさんをはじめたときは「作者どうした?」って思ったよ。なんなら今でも思ってるよ。

ザミャーミン『われら』

タイトルすら知らないやつその4にして作者名も知らないやつその2。

ムージル特性のない男』

タイトルすら知らないやつその5にして作者名も知らないやつその3。自分1900年あたりを境に新しい作品に苦手意識があってあんまり読んでないんだなって実感する。

セリーヌ『夜の果ての旅』

このへんはすごい現代的なんだけど結構好き。現代的というのは勝手自分定義なのだけど、この辺の世代になるとやっぱり文章が少なからず技巧的になって、観念的な表現とか比喩とかが増えてくるので、「うるせぇ、自分感情もっとわかりやす説明しろ!」って要求をしたくなるのだった。でもこの話は割とそれでもなんだかんだ心理がわかるので楽しめた。

フォークナーアブサロム、アブサロム!

このお話はすごい好き。南北戦争前の南部黒人バリバリ奴隷として使われてる時代地域)のある町にトマス・サトペンというヤバげなおっさんがやってきて領地開拓し、南北戦争を挟みつつ色々する話なのだけど、時系列出来事を追っかけずに何人かの周囲の人達の回想などでだんだんとそのおっさん人生全体像を見せてくる構造になっていて、ただのヤバげなチンピラおっさんだったサトペンが、相応の過去と野望をもったクソチンピラになっていく(自分の中で)のがすごい迫力満点で面白かった。この作者の有名どころの読みにくさは、「響きと怒り」>「アブロサム、アブロサム!」>「八月の光」なので、この逆順に読むのがおすすめ短編から読むのも良いけど、「ウォッシュ」だけは「アブロサム、アブロサム!」のネタバレから後に回すのがおすすめ

ゴンブローヴィッチ『フェルディドゥルケ』

タイトルすら知らないやつその6にして作者名も知らないやつその4

サルトル嘔吐

そこまで好きにはなれなかった。説教臭さとも違うなんか面倒臭い思想みたいなものが全体に漂ってる感じで、個人的にはそれが鼻に付いたんだろうなぁって思う。

ジュネ『泥棒日記

読もうと思ってたけど読んでなかったのを思い出した。読もう。

ベケットゴドーを待ちながら

なんか意味がありそうで(少なくとも自分が考える限りは)何も意味がないという、意味ありげさで成り立っている戯曲。ただ、それぞれのシーンが映像としてかなり印象的なので、その力でのめり込みながら読んた。で、読んだあと思い返すんだけど、結局何がなんだったのかイマイチからないのだった。偉そうなご主人様とその奴隷のシーンとかあったけど、結局なんだったんだあいつら。

ロブ=グリエ嫉妬

タイトルすら知らないやつその7にして作者名も知らないやつその5

デュラス『モデラートカンタービレ

読んだはずだけどちょっと印象が薄い。同じ作者の「愛人」がそうだったと思うのだけど、登場人物の心情描写が変に淡々としていて、でも行動はどこか直情的で不思議だなぁと思いながら読んだ気がする。その不思議さを楽しむのかな。なんか村上春樹小説登場人物の行動を感情的にしたような感じ。

レム『ソラリスの陽のもとに』

タイトルすら知らないやつその8にして作者名も知らないやつその6。自然科学研究者なのにSF全然読まないのだった。でも、SFに興味のない研究者って外部の人が思うよりは多いと思うよ。そもそも本を読まない人をおいておいたとしても。

ガルシア=マルケス百年の孤独

ラテンアメリカ文学って魔術的リアリズムとかなんとかって、「なんかありそうにない魔術的なシーンだけど、不思議リアリティがある」みたいな評価がされてるらしいのだけど、それってヨーロッパ人感性日本人ヨーロッパ文学も大概魔術的なものとして受容してるところあるよなって思う。ただ、それはともかくとして、この作者の作品ではその言葉がしっくりくるとは思う。同じ作者の「族長の秋」とか短編の「エレンディラ」とかは割とお話全体のストーリー意味と(場合によっては)ある種の寓意を持っているのだけど、この作品だけは全体の流れとかはあまり意味ないんじゃないか個人的に思う(何度も読めばなにか見えるのかもだけど...)。それぞれのシーンをただただ楽しんでいたら、読む前に覚悟した長さの4分の1くらいの体感長さで読みきっていた。

ラシュディ『真夜中の子どもたち』

タイトルすら知らないやつその9にして作者名も知らないやつその7。なんかすごそうなあらすじだね。

残り全部

詩はたしなまいから知らない。ツエランはなんか親が読んでて好きだと言ってた気がする。ブレイクって多分宗教画を描く人でもあると思うんだけど、この人の絵はどっかで見てすごいなぁって思った気がする。

終わり

ちなみに、「哲学思想」のパートと「日本文学」のパートは両方合わせても5~6作品しか読んでなかった。多分後30年経ってもさほど増えないだろうなと思う。

必読書コピペマジレスしてみる・海外文学編(1)

方針

ホメロスオデュッセイア

イリアス」は捕虜奴隷女の配分をめぐった交渉がこじれた結果、勇者が拗ねて戦場に出ず、味方がどんどん死ぬところからスタートするので、昨今の倫理観から問題があり、神話初心者にはこっちをお勧めしたい。「オデュッセイア」も家で待っている妻を忘れてよその女のところで数年過ごすが、まあ魔法をかけられていたということでこっちのほうがマシだ。舞台もあちこち移動するから飽きないし。

ユニークなのは劇中劇的にオデュッセウス時間をさかのぼって事件の進展を語る箇所があることで、ホメロス時代にはすでに出来事が起きた通りに語る手法が飽きられ始めていたのかな、と想像できる。

実は「ラーマーヤナとある共通点があるが読んでみてのお楽しみ。

旧約聖書創世記

聖書はなんせ二千年前以上の宗教書から原典に当たる前に基本的出来事の流れと時代背景や当時の常識理解していないと読解が難しい。当時のユダヤ民族偏見も混じっているし。加えて、ところどころ立法全書的に当時の習慣や禁忌を延々述べる箇所があり、通読はさすがにできてない。新約聖書だけは何とか意地で読破した。

ところで、どうして「創世記」だけを取り上げたのだろう。たとえば物語として盛り上がるのは「十戒」の「出エジプト記」だ。「ハムナプトラ」とかでエジプトが悪役になるのは大体これのせい。いきなりこれにチャレンジするのなら、手塚治虫聖書物語のほうがいいかもしれない。

ソポクレスオイディプス王

犯人探しが不幸を呼ぶことからミス的な要素もあるし、ギリシア神話の「不幸な運命を避けるために必死になって行動した結果、結局その運命を呼び寄せてしまう」というアイロニーが大好きな自分としては、その典型例なので好物だ(予言鵜呑みにした結果ドツボにはまる「マクベス」も好き)。

これが面白かったら、アイスキュロスの「オレステイア三部作」もおすすめしたい。何世代にもわたる恨みの念が恵みの女神として祀られることで鎮められるというモチーフは、異国のものとは思えない。

唐詩選』

一般教養唐詩の授業を取ったので岩波文庫でぱらぱらとめくった覚えがある。なにぶん昔のことなので記憶曖昧なのだが、はっきり覚えているのが王梵志の「我昔未生時」で、天帝に生まれる前の時代の安らぎを返してくれるように願う詩だ。当時は反出生主義が哲学思想界隈でここまでホットトピックになるとは予想してはいなかった。

他にいいな、と思ったのは杜甫厭戦歌「兵車行」。

ハイヤーム『ルバイヤート

酔っ払いの詩。酒が飲める酒が飲める酒が飲めるぞーという内容。著者は文学者であっただけでなく天文学者数学者としても知られるが(三次方程式を解いた実績がある)、ここで展開されている詩はひたすら現世の美しさとはかなさをうたったもので、酔っ払いは世の東西を問わず、というところか。イスラム世界の厳格なイメージをひっくり返してくれるので面白い。ガラン版のアラビアンナイト高野秀行の「イスラム飲酒紀行」とあわせてどうぞ。

ダンテ神曲

フィレンツェ追放されたダンテが苦しみの中生み出したキリスト教最高峰文学のはずだけれど、とにかく気に食わない政敵地獄でめちゃくちゃな責め苦に合わせているところを面白がる下世話な楽しみ方ができる。地獄にいる人物聖書ギリシア神話歴史上の人物も多く、ヨーロッパ歴史文学をざっくり知っているとダンテがどれだけやりたい放題やったかがわかるので愉快。

ただし、地獄編の続きの煉獄編・天国編はキリスト教哲学をかじっていないと結構しんどく、しか風景が山あり谷ありの地獄と比べてひたすら恵みの光が明るくなっていくだけなので、絵的に面白いのは地獄のほうだ。

ついでに、ヒロインがかつて片思いをしていたベアトリーチェという女性なので、ベアトリーチェの美しさを歌う箇所も下世話な目線で楽しめる。妻帯者の癖に未練たらたら。

ラブレーガルガンテュアとパンタグリュエルの物語

未読。後述のラテンアメリカ文学とかジョイスとかは読んだんだが、そこに出てくる過剰なものや糞尿譚も結構楽しんだので、いつかは読みたいと思っている。

シェイクスピアハムレット

四大悲劇と「ロミオとジュリエット」はざっくりと読んでおくと、いまにも受け継がれているネタ結構あることがわかって楽しいし、意外と下ネタオンパレードなので当時のイギリス人に親しみを持つことができる。ついでに上記のうち二作は黒澤明映画元ネタでもある。

興味深いのは、劇中劇というかメタフィクション必然性を持って登場することだ(父を殺した叔父の目の前で、その殺人の場面そっくりの劇を演じて動揺させるシーン)。すごく先進的だ。かっこいいぞシェイクスピア

セルバンテスドン・キホーテ

基本的には正気を失ったおじさんが繰り広げるドタバタ劇で、下巻では著名になったドン・キホーテからかう公爵夫妻までも出てくる。これだけだと精神を病んだ人をおちょくる悪趣味書物だとしか思えないのだが(というか最初時代遅れの騎士道精神批判するために書かれた)、昨今はドン・キホーテに同情的な解釈が主流。最近テリー・ギリアム映画化した。

スウィフトガリヴァー旅行記

自分が道を踏み外した元凶。誰だこんな子供人間嫌いにする本を児童書の棚に並べたのは。クレヨンしんちゃん夕方アニメにするレベルの蛮勇だ。四部作だが、最後の馬の国では人間という存在醜悪さをこれでもかと暴き立てており、おかげさまですっかり自分人間嫌いで偏屈な人になってしまった。作者の女嫌いの影響を受けなくて本当に良かった。

とはいえ、当時のアイルランド支配はこれほどまでの告発の書を書かせるほどひどかった、ということは知っておきたい。

スターントリストラム・シャンディ』

夏目漱石吾輩は猫である」に出てくる。基本的にはふざけた話であり、著者が自分誕生から一生を語り起こそうとするがなかなか著者自身誕生せず、しか物語の進捗が遅いせいで半年ごとに本を出す約束なのにこのままでは永遠に現在自分に追いつかない、みたいな語りで笑わせてくる。挙句の果てに著者が途中でフランス旅行に出かけてしまう。英文学というジャンルがまだ黎明期なのに、こんな愉快なのが出てくる懐の深さよ。

だが、これだけふざけているのに、登場人物の一人がうっとうしい蝿を「この世の中にはおれとおまえと両方を入れる余地はあるはずだ」といって逃がしてやるシーンはいい。

サド悪徳の栄え

未読。「毛皮を着たヴィーナス」と「眼球譚」は読んだんだが。バタイユどんだけおしっこフェチなんだよ。自分もお尻とかブルマーとか競泳水着が好きだから笑わないけどさ。

ゲーテファウスト

個人的にはとても好き。人生できっと何かを成し遂げられるはずという万能感ある思春期に読みたい。主人公行為は決して褒められたものではない。様々な悪事を働き、幼い少女妊娠させたうえ捨ててしまう。このシーンのせいで、もしかしたら二十一世紀には読み継がれない古典になってしまうかもしれない。しかし、主人公最後にたどり着いた境地の尊さの価値は失われることはないと信じている。現世で最も美しい瞬間とは何か、あらゆる物質的な快楽を手に入れた主人公が見つけた答えを読んでほしい。後半はギリシア神話を知らないとつらいかもしれないが、そのためにギリシア神話入門を読む値打ちはある。

スタンダールパルムの僧院

未読。同著者の「赤と黒」は貧乏青年がひたすらのしあがろうとする話で、あまりピンとこなかったのだが、文学サークルの友人から最近来たメールに「訳者を変えて再読したら面白かった」と書いてあった。

ゴーゴリ外套

さえないかわいそうなおじさんが好きなので好き。ロシア文学というものは、名前がややこしいうえに同じ人物が様々に呼ばれるので敬遠されがちなのだが(イワンが何の説明もなくワーニャと呼ばれるなど)、登場人物メモしたり、ロシア人名の愛称の一覧を頼りにしたりして飛び込んでほしい。このハードルさえ超えれば最高の読書体験が待っていることは保証する。ロシア文学はいいぞ。

ポー盗まれた手紙

ポーは大好きなんだけどどうしてこれを代表作に選んだのかはよくわからない。個人的には王道の「黒猫」とか「アッシャー家の崩壊」とかを最初に読むのがいいと思う。中学生の頃、狂気や暗鬱さにどっぷり浸っていた頃に読んだのだが楽しかったし、作中の詩が今でも世界で一番好きな詩のひとつだ。ちなみに、東京創元社ポー全集には、ポーユーモア作品もいくつか収録されており、意外な顔を知ることができる。もっとも、今読んで面白ジョークかどうかまでは保証しないが、こじらせ文学少年文学少女としては必読か。

エミリー・ブロンテ嵐が丘

最高の昼ドラにして非モテ文学。俺は愛されずに育った、俺は永遠にからも愛されない、だから他人幸福破壊してもいい、的な気分に一度もでもなった人は何としても読んでほしい。

メルヴィル白鯨

スターバックスコーヒー元ネタ

映画マチルダ」の中で児童書に飽きた天才少女がこれを読もうとする場面があるんだけど、これ小学生が読む本じゃないだろ。単純に難しいのではなく、とにかく話が脱線しまくる。まともにストーリーが進まずに、著者自身クジラに関するうんちくが延々と続く箇所もある。雑学隙の自分は楽しく読んだが。

敵のクジラを殺してやろうとするエイハブ船長狂気についていけるかどうか。

フローベールボヴァリー夫人

自分人妻萌え発症した元凶の一つであり、世界文学初のカーセックスシーンがあることでも知られている(自動車ではなく馬車でだが)。ストーリーは夢見がちな女性が夫に幻滅して若い男やチャラ男浮気し、サラ金から借金を重ねて自殺するという「闇金ウシジマくん」的なノリ。妻の浮気を知ったさえないボヴァリー氏の哀れな反応は必見。自分が寝とられ文学が好きになってしまった元凶の一つ。

続きますanond:20210212080411

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