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はてなキーワード: 古典とは

2023-12-02

anond:20231202211740

時代わかる、古典とされる哲学書を読んでいたとき、肝要なところ以外で端々に現代感覚としては受け入れられない記述邪魔をしてきて断念したことがある。

そこを割り切ってエッセンスを掴んでくるのも読書術なんだろうけどなあ。

2023-11-26

anond:20231126175631

草枕徒然草ファウストフリーレン的だと思わんかった?ドストエフスキーニーチェ的だとは全然思わん。夏目漱石を楽しめるならツァラトゥストラも楽しめるはずだと思うけど。あとは古典SFファンタジーじゃね?四畳半神話大系シュタインズゲートゼーガペインにグレッグイーガンが多大な影響を与えているのは確かだけど、知らなくても説明的だから楽しめるんじゃね?フリーレンは説明感情抑制してるから教養ないと楽しめないって言われるんだろね。

草枕徒然草ファウストフリーレンと関連づけるという発想そのものが出てこなかった。

あとドストエフスキーニーチェ的なのではなく、ニーチェドストエフスキー無神論に影響を受けてる。

古典SF四畳半神話大系シュタインズゲートゼーガペインにグレッグイーガンは一切履修してない。完全にそのあたりの知識は欠落してる。自分が知るファンタジーゲームRPGほとんどかもしれない。それが原因なのかも。

今回、ネットSNSフリーレンの感想を漁ってみたんだけど、楽しんでいる人たちの大多数はもっと感覚的なところで素朴に純粋に楽しんでいるように見えた。

なので、教養がないと楽しめないというより、教養があるとより楽しめる作品なんじゃないかな、というのが個人の感想

それはフリーレンに限らないけれど、フリーレンはどちらかというと起伏があまりない作品なので、その傾向がより顕著になるんではないかなと。

anond:20231126174653

草枕徒然草ファウストフリーレン的だと思わんかった?ドストエフスキーニーチェ的だとは全然思わん。夏目漱石を楽しめるならツァラトゥストラも楽しめるはずだと思うけど。あとは古典SFファンタジーじゃね?四畳半神話大系シュタインズゲートゼーガペインにグレッグイーガンが多大な影響を与えているのは確かだけど、知らなくても説明的だから楽しめるんじゃね?フリーレンは説明感情抑制してるから教養ないと楽しめないって言われるんだろね。

2023-11-23

anond:20231123095458

途中までは古典文学の紹介で面白かったのに

突然「言葉狩り」だの「!」を付けて相手感情的に見せるやり方が使われたりし始めて最悪。

2023-11-20

クリシェ系譜 

https://comic-walker.com/viewer/?tw=2&dlcl=ja&cid=KDCW_MF01201642010038_68

対ありでした。 ~お嬢さま格闘ゲームなんてしない~

2023/11/19 更新

第38話:直談判

 

37話の「中ぐらいの権力を持った敵役によって絶体絶命の危機に陥った主人公」、どうなるかと思ったら

古式ゆかしきサラリーマンまんが(釣りバカ日誌もっと古くは水戸黄門

”その前に偶然知り合い意気投合していた相手Aが実はもっと高い地位人物だったというのが明らかになり、Aの助力で解決に至る”の系譜・変奏曲でした。

 さすがに令和だけあってそのままではなく

・中ぐらいの権力を持った敵役によって危機に陥り、問題解決できるレベルの高い地位人物Aが敵役サイドについたおかげで絶体絶命レベルに達したが

・高い地位人物Aは偶然、一方的主人公認識しており、実は味方だったので解決に至る

というひねりが面白かった

 古典版における伏せられた情報が「Aは(そう見えないが)実は権力である」(主人公とAが意気投合している情報は開示済み)

と言うのに対し

 本作で伏せられた情報は「権力者Aが、実は知己Bの知りあいであった」(Aが権力であることとBと主人公意気投合していたことは開示済み情報

 前者(古典型)も本作も伏せられていた情報が明かされることによるプチどんでん返しなのですが、古典的な方は現在では陳腐化しているので、パロディでもないかぎりやめた方がいいですね

 そして本作の方の”偶然”が若干「唐突」で「アンフェア」な感じを与えるのは興味深いです 

古典型の場合、Aがただ者ではない描写の程度はいくらでも加減できる)

 本作の場合の「Aが一方的主人公認識している」描写は、読み返せば存在していたのかもしれませんが…

 

 そして一難去ってまた一難! 来月が楽しみ

2023-11-19

本の古典って

ゲームに例えるならファミコンでしょ?

それなのに未だに目新しく思えることが書いてあったり、現代存在する思想の源だったりするんだから、凄くない⁉️

2023-11-18

手塚治虫を神として崇める「漫画神様」というフレーズ違和感を感じる。

正直、いまの技術水準で言えば、手塚治虫マンガレベルはどれぐらいだろうか?

断言して言うが、決して高くないと思う。

開祖ではあるかもしれない。しかし、神として崇めるのは無理だ。

誤解しないでほしいのだが、人物として偉大だったと思うし、すごい人だったとも思う。

日本ストーリー漫画手塚治虫先生がいなければ、別のものになっていたということは理解している。

その上で、作品を読んだ上で言うのだが、源流ではあっても神ではない。

漫画神様というフレーズはなんか気持ち悪い。

例えば、他のジャンルに置いて大山倍達近代フルコンタクト空手開祖だが、その技術レベルは、果たして現在格闘技レベルにおいてどれぐらいのものだろうか。

決して高い水準にあるとは言えない。

しかし、その弟子から派生した近代空手総合格闘技歴史において大きな存在感がある。

その発展に、意味があるのであって、神格化することには違和感を感じずにはいられない。

尊敬していないわけではない。当時にすごいことをやっていたということは感じる。

しかし、神として崇めるのは違和感しかない。

ガンダムなんかも、名作だと言われるが、たしかに名作だったと思う。

しかし、いまの技術レベルで見ると正直作画崩壊のように感じられるし、キツイと思う。

水星魔女について、中学生普通に楽しめるが、現状、ガンダムを見る場合古典として、色々我慢して、視聴する」必要がある。

手塚治虫先生作品は、時代の流れを超越した存在か? と言われると、決してその水準ではないと思う。

過去に対するリスペクト神格化という形で創作者にやるのは、なんか違和感を感じている。

ラーメン再遊記の塩匠堂のような扱いをしているのではないかという気持ち悪さを感じる。

近年、創作は極めて大きな発達を遂げている。その面白さの水準に、過去手塚マンガは残念ながら達していない。

過去すごい人がいたというリスペクトはするべきだと思う。

しかし「漫画神様」というフレーズは、違和感を大きく感じる。

羽生会長のこのインタビューを見た後だと、余計に違和感を大きく感じる。

ttps://www.youtube.com/watch?v=elhvLYVh3XM

漫画神様というフレーズ、正しい評価なのだろうか。

偉人ではあると思う。しかし、神様とは思えないのだ。

2023-11-16

anond:20231116160539

多くの神経科学者や哲学者は、生物学や神経学進歩を踏まえつつ、

自由意志が完全に自律的絶対的存在するという考えは非常に疑わしいと一般的には考えてる

これは、脳の活動遺伝子などの要因が個体の行動や意思決定に影響を与えるという科学的な研究結果に基づくものなんだね

つか、古典物理的な視点でも唯物論視点でも自由意志存在できない

 

あと、Natureにも発表されてたけど、

食用として解体された豚に特定の処理することで脳や内臓の反応が戻るので(OrganEx:2022年実験、BrainEx:2019年実験)、

必要であれば自由意志、なんなら生命定義自体かえるべきだと思うよ

つか、生命と非生命には本質的な違いは無いしね。日本生物物理学会の見解でもこうやで?

生命システムは複雑ではありますが、非生命物質と同じ、通常の物質系(原子分子イオンなど)からできています。したがって材料的には生命と非生命物質本質的違いはありません』

そもそも無機物にも自己組織化という概念がありますし、巨大ウイルスには“免疫”の仕組みがあり、自己と非自己認識があることが分かってるやんけ

必要であれば自由意志、なんなら生命定義自体かえるべきだと思うよ(二度目)

anond:20231116083605

ぜんぜん中立じゃないぞ、日本八百万の神がいる世界

万物に神が宿り、万物が神になる世界なので、神が人や世界支配しない

 

西洋宗教において神と運は別のオブジェクトだが、日本古典宗教観においては神や大いなる力は同一のオブジェクト』、これを生成させるまではうまくいったんだけどね

bingちゃん:

西洋宗教では、神と運は、プログラムでたとえると、別々のオブジェクトとして存在すると考えられます。神は、人間自然に対して意志計画を持つ創造者や支配者として表現されます。運は、人間自然に対して予測制御ができない偶発的な要因として表現されます

# 神と運のオブジェクト定義する
class God:
    def __init__(self, name, power, plan):
        self.name = name # 神の名前
        self.power = power # 神の力
        self.plan = plan # 神の計画

    def create(self, thing):
        # 神が何かを創造するメソッド
        print(f"{self.name} created {thing}.")
    
    def control(self, thing, action):
        # 神が何かに対して支配や介入をするメソッド
        print(f"{self.name} {action} {thing}.")

class Luck:
    def __init__(self, name, factor):
        self.name = name # 運の名前
        self.factor = factor # 運の要因

    def affect(self, thing, outcome):
        # 運が何かに対して影響を与えるメソッド
        print(f"{self.name} affected {thing} and the outcome was {outcome}.")

このコードでは、神と運は、それぞれ異なる属性機能を持つオブジェクトとして定義されています。神は、名前、力、計画という属性と、創造支配という機能を持ちます。運は、名前、要因という属性と、影響という機能を持ちます。神と運は、それぞれの機能を使って、人間自然に対して作用することができます。例えば、以下のようなコードが考えられます

# 神と運のオブジェクト作成する
god = God("Zeus", "lightning", "maintain order")
luck = Luck("Tyche", "chance")

# 神と運が人間に対して作用する
god.create("human")
luck.affect("human", "good")
god.control("human", "bless")
luck.affect("human", "bad")
god.control("human", "punish")

しかし、日本古典宗教観では運と神や大いなる力は同じオブジェクトです。神が運を司っています

# 神と運は同一のオブジェクトとして定義する
class GodLuck:
    def __init__(self, name, power, plan, factor):
        self.name = name # 神の名前
        self.power = power # 神の力
        self.plan = plan # 神の計画
        self.factor = factor # 運の要因

    def create(self, thing):
        # 神が何かを創造するメソッド
        print(f"{self.name} created {thing}.")
    
    def control(self, thing, action):
        # 神が何かに対して支配や介入をするメソッド
        print(f"{self.name} {action} {thing}.")

    def affect(self, thing, outcome):
        # 運が何かに対して影響を与えるメソッド
        print(f"{self.name} affected {thing} and the outcome was {outcome}.")

このように、神と運は同一のオブジェクトとして扱われます。例えば、恵比寿さまは商売繁盛や五穀豊穣の神であり、同時にそのような運をもたらす要因でもあります。以下がその例です。

# 恵比寿さまのオブジェクトを作る
ebisu = GodLuck("恵比寿さま", "商売繁盛や五穀豊穣の力", "人々に幸せを与える計画", "商売繁盛や五穀豊穣の要因")

# 恵比寿さまが何かを創造する
ebisu.create("鯛")

# 恵比寿さまが何かに対して支配や介入をする
ebisu.control("農作物", "守る")

# 恵比寿さまが何かに対して影響を与える
ebisu.affect("商人", "成功")

このコードを実行すると、以下のような出力が得られます

恵比寿さま created 鯛.
恵比寿さま 守る 農作物.
恵比寿さま affected 商人 and the outcome was 成功.

Bingちゃん、神が人間評価する宗教圏の人が作ったものから

強力に神の計画があると学習させられているな

日本語で聞いてるのになんでその回答になるんだよ、面倒くせぇ

ぜんぜん中立じゃないじゃんな

 

具体的にはBingちゃんが神の計画・神の支配文言含んだ回答を生成しちゃったら

新しくトピック立ち上げて生成ガチャやり直しや

 

日本八百万の神がいる世界万物に神が宿り、万物が神になる世界なので、神が人や世界支配しない

 

西洋宗教において神と運は別のオブジェクトだが、日本古典宗教観においては神や大いなる力は同一のオブジェクト』、これをBingちゃんに生成させるまではうまくいったんだけどね

bingちゃん

西洋宗教では、神と運は、プログラムでたとえると、別々のオブジェクトとして存在すると考えられます。神は、人間自然に対して意志計画を持つ創造者や支配者として表現されます。運は、人間自然に対して予測制御ができない偶発的な要因として表現されます

# 神と運のオブジェクト定義する
class God:
    def __init__(self, name, power, plan):
        self.name = name # 神の名前
        self.power = power # 神の力
        self.plan = plan # 神の計画

    def create(self, thing):
        # 神が何かを創造するメソッド
        print(f"{self.name} created {thing}.")
    
    def control(self, thing, action):
        # 神が何かに対して支配や介入をするメソッド
        print(f"{self.name} {action} {thing}.")

class Luck:
    def __init__(self, name, factor):
        self.name = name # 運の名前
        self.factor = factor # 運の要因

    def affect(self, thing, outcome):
        # 運が何かに対して影響を与えるメソッド
        print(f"{self.name} affected {thing} and the outcome was {outcome}.")

このコードでは、神と運は、それぞれ異なる属性機能を持つオブジェクトとして定義されています。神は、名前、力、計画という属性と、創造支配という機能を持ちます。運は、名前、要因という属性と、影響という機能を持ちます。神と運は、それぞれの機能を使って、人間自然に対して作用することができます。例えば、以下のようなコードが考えられます

# 神と運のオブジェクト作成する
god = God("Zeus", "lightning", "maintain order")
luck = Luck("Tyche", "chance")

# 神と運が人間に対して作用する
god.create("human")
luck.affect("human", "good")
god.control("human", "bless")
luck.affect("human", "bad")
god.control("human", "punish")

しかし、日本古典宗教観では運と神や大いなる力は同じオブジェクトです。神が運を司っています

# 神と運は同一のオブジェクトとして定義する
class GodLuck:
    def __init__(self, name, power, plan, factor):
        self.name = name # 神の名前
        self.power = power # 神の力
        self.plan = plan # 神の計画
        self.factor = factor # 運の要因

    def create(self, thing):
        # 神が何かを創造するメソッド
        print(f"{self.name} created {thing}.")
    
    def control(self, thing, action):
        # 神が何かに対して支配や介入をするメソッド
        print(f"{self.name} {action} {thing}.")

    def affect(self, thing, outcome):
        # 運が何かに対して影響を与えるメソッド
        print(f"{self.name} affected {thing} and the outcome was {outcome}.")

このように、神と運は同一のオブジェクトとして扱われます。例えば、恵比寿さまは商売繁盛や五穀豊穣の神であり、同時にそのような運をもたらす要因でもあります。以下がその例です。

# 恵比寿さまのオブジェクトを作る
ebisu = GodLuck("恵比寿さま", "商売繁盛や五穀豊穣の力", "人々に幸せを与える計画", "商売繁盛や五穀豊穣の要因")

# 恵比寿さまが何かを創造する
ebisu.create("鯛")

# 恵比寿さまが何かに対して支配や介入をする
ebisu.control("農作物", "守る")

# 恵比寿さまが何かに対して影響を与える
ebisu.affect("商人", "成功")

このコードを実行すると、以下のような出力が得られます

恵比寿さま created 鯛.
恵比寿さま 守る 農作物.
恵比寿さま affected 商人 and the outcome was 成功.

2023-11-11

anond:20231110174253

大企業創業社長易経やってるの多い。どれほど考えても答えが出ない決定をしなきゃならないこともある。そんな時にめちゃ使えるんだよ。ワイもスタートアップやってる。古典わからんアプリでやってるだけだけど、みんなが頼るのもわかる。

2023-11-08

anond:20231108004144

ハヤカワの棚で現代日本作家短編読めばいいんじゃない

SFギミックが一つあって、それによる社会の変化や人の心の変化、有り様が描かれておしまい

増田の言う1と2で終われるんじゃないかな。楽しいよね。

ハヤカワ青背古典は読まなくていいよ。古典古典ゆえに面白く無いし、有名だからおすすめに上がる。

2023-11-07

anond:20231106233825

足し算で考えてる時点でもう駄目。

「人に薦めるときは引き算で考える」が大人常識でしょ?

恋人や知人へのプレゼントもまずは引き算じゃん。

というわけで子供向け「じゃない」小説の特徴を考えてそれを外していこう。

1 大人恋愛(笑)がある

これはマジでアウト。子供が全く楽しめないよ。エッチなシーンはただ気持ち悪いだけ。ヌメっとした恋愛とかクッソどうでもいい。まあ「不倫したせいで家族バラバラになった」とかならありかもね。痴情のもつれでぶっ殺されたみたいなのもスパイシー強めならともかく、悲哀を誘うような感じにされても子供は呆れるだけだよ。

2 ルビの振ってない難しい漢字がクッソ多い

いやマジで無理。読めない文字が多すぎるとテンポがガタ落ちで楽しめない。説明無しで慣用句を使いまくるのも程度が過ぎるとアウト。そもそも意味が分からない文章は無価値から

3 昔の話を当たり前のようにしまくる

たとえば古い映画パロディとかが出てきまくっても子供はわからない。昔の番組ネタもそう。有名人の話とかだってそう。知らない人向けの説明を込みでやってたら大丈夫だと思うけど。

4 大人子供に読ませたがる

これマジでマイナス大人子供に読ませたいって思う時点で、それはもう「大人にとって都合がいい子供が読みそうな本」っていう変な枠組みにはまり込んでるから。「意識高い系社長が部下に読ませるために書いた自伝」ぐらいのつまらなさを秘めてるってことだよ。直感的な部分でアウトさが漂っているってこと。

5 後の世に与えた影響が大きい古典作品

完全に陳腐化していて出涸らしになっている状態。一通りの作品を味わい終わってからお礼参り的な感じで挑みに行くなら面白いよ。でも、まだまだ世の中の作品に触れきってない子供が読んでも陳腐に感じるだろうね。真似されまくった古典的要素ってプリキュアとかドラえもんとかでも引用されまくってるだろうからマジで見飽きたなにかにしか思わないんじゃないかな。

6 オチが弱い

これ本当大事から作品体験数が少ない子供からしたら一作消費し終えるのっては結構な長旅なの。そこでオチがやんわりとしてるとなんか達成感がないんだよね。オチの部分は濃い目の味付けな方がいいよ。

「三体」が好きだった人にオススメしたいSF小説・追補編

条件を満たしているわけじゃないけど何となく思い出した作品

東浩紀

クォンタム・ファミリーズは並行宇宙から流れ込んできた情報きっかけに物語が進む。自分の娘と名乗る相手から受けたメッセージを手掛かりに、作家である主人公はもう一つの世界に入りこむ。そこでは妻との関係も良好で、作るのをためらっていた子供もいる。自分作家ではなく、ブロガー政治活動をしてコミュニティを作っているらしい世界適応していこうとするが、さらにほかの世界が絡まってきて……というお話

クリュセの魚未来火星舞台に、自分と同じ日系人の優しいお姉ちゃんとの出会いから始まるおねショタに見せかけて、お姉ちゃんが今は亡き日本国に関するとんでもない秘密を抱えていたっていうお話で、さっき書いた「日本沈没」の精神的な続編というくだりから思い出した。舞台は遠い未来で、日本という国家他国に吸収されてアイデンティティが失われているからだ。

柴田勝家

走馬灯セトリは考えておいて」Vtuber小説なんだけど、接続された女みたいな暗鬱な感じじゃなくて、現代推し文化肯定的描写していて楽しい

「ヒト夜の永い夢」仮想昭和史もので、意外な人物が意外な形で出てくるので歴史を知っていると深刻なストーリーなのに笑ってしまう。登場人物男性に偏っているのは往年の少年探偵団へのオマージュだろうし、だから世界の謎が女性の姿をしている。下ネタが多いのは屍者の帝国との差別化だろう。

宮内悠介

この人は創元SF短篇出身の中でも頭一つ抜けている。どれを読んでも大体面白いんだけど、まずはグロ描写もあるけど最初「盤上の夜」と、あえてユーモアSFである「超動く家にて」おすすめしたい。

というか、ギャグが書ける作家って貴重だよね。

長谷敏司

さっき「allo, toi, toi」を紹介したけど、BEATLESS面白かった。人工知能機械女の子主人公男の子という手垢のついたようなモチーフなんだけど、女の子のほうがあくま自分人間ではなく機械だと一貫して主張し、責任を取るのはあなただという。これはシンギュラリティを迎えたAI人間との信頼を築く話なのか、完全に人間を手玉に取っているのか、みんなはどう読む?

あなたのための物語は末期がん苦痛の中で孤立し、尊厳もなく死んでいく描写が冒頭にあり、なぜそうなったかが作中で語られていくのだが、二度と読み返したくないほど壮絶。

サイエンスを信じているという意味では藤井太洋候補に入ると思うんだけど、あまりにもオプティミスティックなのと、意識の高さと言うかビジネス描写面白いとは感じられなかった。今までの日本SFでは見られないタイプだし、優れているんだけど肌には合わない。

あと、ミシェル・ウエルベックとある作品人類未来描写するんだけど、ジャンルSFってことを言うとネタバレになるからどれかは言えない。

ちなみに今読んでいるのがフレドリック・ブラウンの全短編で、星新一の源流の一つなんだけど、自分は最新のSF古典SFを交互に読み、それに飽きたら純文学に走り、さらに飽きたらノンフィクションをぶっ通しで読むという癖がある。

読書系の増田を書くと普段ブクマしない人が来てくれるので楽しい

(翌日追記平野啓一郎「ドーン」ってSFを書いていて、政治色が強いけど面白かった)

そういえば「竜の卵」いいよね。civilizationゲームといい、小泉八雲安芸之助の夢」といい、僕は箱庭系の世界が好きなんだ。コンウェイライフゲームをぼーっと見ているのも好き。

全然関係ないけど、キム・スタンリーロビンソン火星三部作」で、火星の大地を巨大レーザー照射して運河作っちゃうシーンが好き。

月曜に増田書くと疲れるのでおやすみなさい。

2023.11.8追記

また早川書房 翻訳SFファンタジイ編集部ツイッターに捕捉されてて吹いた。これが推し認知されるってやつだろうか?

ブクマが700まで行った。どひゃー。

そういえばブコメ女性宇宙を書く作家多いじゃんって突っ込まれてたけど、ここ数年を含めると確かにヒューゴー賞ネビュラ賞も大きく顔触れが変わっているね(アメリカでは受賞者の多様性をめぐって大きな議論があったんだけどそれ以来)。基礎資料に当たってなかったのはまずかった。

どうも僕は最新の文学を追うというよりも、数十年単位物事を見ている傾向にあり、というかここ三十年を最近とみなしているところがある。これが歴史に対する興味由来なのか、僕の年齢のせいなのかはわからない。

かにたくさんの作品を薦めすぎてしまったようだ(前編で書いた条件で絞りはしたものの、それ以外のものを含めればいくらでも薦めたい作品があるし、漫画だってある)。それでも、ふと思い出したのがJ. J. アダムス編黄金の人工太陽 巨大宇宙SF傑作選」で、「三体」が好きな宇宙ヤバい系で短編なので手に取りやすいんじゃないかな。

なんで小松左京「虚無回廊」が出てこないのかっていうと、一時期逆に大きなスケール物語に対する興味が薄れてた時期があるのだ。それを好む自分が「三体」で久しぶりに呼び覚まされたのだ。

ではまた。

2023-11-06

「三体」が好きだった人にオススメしたいSF小説・後編

オラフ・ステープルドン

最後にして最初人類現代人類から数えて第18番目の人類進化描写する奇書で、巨大な脳みそだけの存在になったり、知性を退化させてトドアザラシみたいになってしまったりと、何億年にも及ぶ人類歴史が豊かな空想力で描かれる。プロットキャラクターは極めて希薄で、現代作家がこんな作品を書いて売れることは考えにくいのだけれど(ほぼ設定資料に近いかも)、個人的にはお気に入りと言うか性癖に近い魅力を感じる。

スターメイカーはそれをさらに発展させたもので、時間空間を越えて精神銀河を飛び回り、エキセントリックエイリアンの生態の設定を惜しげもなく披露しつつ、それが銀河歴史にどのような影響を与えたかを語る。そして、この宇宙創造した存在意図を探求する旅をする。光速限界があるため、その旅やエイリアン同士の交流テレパシーで行われるという設定はSFとしては苦しいが、宇宙創造目的たる究極の歓喜の瞬間を目指すヴィジョンは美しい。残念ながら、その瞬間までには人類はとっくに滅亡していることが示唆されるんだけどね。冷えて寿命を迎えつつある宇宙必死に命をつなごうとする生命描写は壮絶。

チャールズ・ストロス

「アッチェレランド指数関数的に発展するAI10年ごとに描いた小説で、タイトル通り加速のスピードがとんでもない。最初21世紀現実世界と地続きなんだけど、21世紀半ばには進歩しすぎたAI地球解体してダイソン球を作り始め、その過程地球のすべての化石だとか地質だとかをアーカイブ化しはじめる。人類暴走するAIを止められなくて太陽系辺境に追いやられていく。その途中でエイリアンともコンタクトを取る。

これはとある一族の三代にわたる因縁話でもある。最初世代では夫がAI特異点信奉主義者コピーレフト大賛成、妻がガチガチ保守主義著作権かに厳しく、しかSMプレイ女王様だ。2代目は妻が夫を無理やり犯すことで妊娠した子どもだという、ドロドロの設定。

酉島伝法

皆勤の徒」は遠い未来地球で、地球生命体に奴隷として使役されるコピー人間の苦悩を描いている。この短篇集は優れた言語感覚日本語漢字表記とルビの可能性を拡張した造語であふれており(というか酉島伝法作品はだいたいそう)、異文化に触れたときの驚きや、似ているけれども少し違う文化に対する戸惑いが感じられる。ただし、かなり読解に力を要するので、場合によってはネタバレ覚悟世界観を通常のSF用語説明した巻末の大森望解説を先に読んでもいいのかもしれない。

「宿借りの星」とある惑星地球人類との宇宙戦争に勝利した昆虫生命弥次喜多道中記で、舞台固有名詞こそ異質だがストーリーのものは非常に読みやすくなっている。まったく異質なものを作り出すことにかけてはこの作家は他の追随を許していない。そして、滅ぼしたはずの人類がどこかに生き残っているのでは? という疑惑から物語は不穏になっていく。

野尻抱介

こちらで述べた通り。太陽簒奪者」はいいぞ。

天文部だった主人公宇宙に出ていくという意味でもすごく夢がある。

スティーブン・バクスター

まずは前述したH・G・ウエルズの「タイム・マシン」の遺族公認続編タイムシップ面白い。前作で行方不明になってしまったヒロインを救うために、再び未来に旅立ったはずが、なぜか前回とは似ても似つかない未来にたどり着いてしまう。

時間旅行のたびに歴史改編がなされ、パラレルワールドが生成されてしまうとしたら、主人公はどうやってヒロインと再会するのか? いっそ歴史を改変してしまってもいいのか? さまざまなジレンマに悩まされる冒険小説だ。

また、この著者は時間無限大という作品も書いている。これは宇宙最強の種族ジーリーを扱ったジーリークロニクルの一編だ。作中世界では、人類クワックスというエイリアン支配を受けており、それに対抗する手段を知っているという「ウィグナーの友人」という、とある思考実験にちなんだ名前を持つ謎の団体が暗躍する。主人公父親との(正確にはその再現人格との)屈折した関係に悩んでいる。作中に出てくるタイムマシンは、少なくとも現代物理学とは矛盾しないらしい。ちょうど90年代の「ニュートン」で紹介されていた。

で、確かこの作品だったと思うんだけれど、人類クワックスもジーリーという宇宙最古・最強の種族テクノロジーおこぼれで生活してるんだけど、そのジーリーでさえ恐れている存在がいる……というのがこのシリーズの基本設定。

なお、同一世界観の短編集がプランクゼロ」「真空ダイヤグラムにまとめられていることを最近知った。それに、長編結構邦訳がある。未読だけど気になる。

林譲治

短編ウロボロス波動高校生時代に読んですごく好きだった。実際にかなりありそうな宇宙探査が描かれていたからだ。太陽系侵入してきた小型ブラックホール捕獲して天王星を周回する軌道に乗せるという設定と、作中の謎解きがすごく魅力的だった。

ただ、なぜかそれ以降のストリンガー沈黙」「ファントマは哭く」が読めなかった。キャラクターの会話や背景となる政治の設定がかなり説明的で、ぎこちなく感じられたからだ。読むのに気合がいる本は、持っていてもあえて図書館で借りることで、期限を決めるという強硬策があるが、まだ試していない。

春暮康一

オーラリーメイカー」「法治の獣」。とにかく事前情報なしで読んでほしい。日本ファーストコンタクトもの第一線に立っている。とにかく奇抜なエイリアンが出てくるし、どうやら知的生命体の連合らしきもの確立されていく歴史の一部らしいのだが、この「オーラリーメイカー」という宇宙人の種族の作り上げたシステムは、素晴らしく絵になる。

H・P・ラブクラフト

おなじみクトゥルフ神話創始者の一人。前にも書いたけど、ラブクラフト作品知識欲に負けて禁断の知識に触れて発狂するか未知の存在拉致されるかするオチばっかりなんだけれど、人類宇宙の中では取るに足りない存在なんだという絶望感が僕は好き。

SFを紹介するのが趣旨なのでエイリアン地球外の神々や人類以前の種族)の歴史の壮大さを感じさせてくれるのをピックアップすると、南極探検発見した人類以前の知的種族を扱う狂気山脈にて」や、異種族図書館幽閉される時間からの影」だ。侵略ものとしては宇宙からの色」かな。ニコラス・ケイジがこれを原作した映画で主演を務めていたはず。

ダンセイニ風のファンタジー作品も好きだ。読みやすいとは言えないが、ラブクラフト全集を読んでほしい。というかアザトースの設定が好きすぎる。元ネタのマアナ・ユウド・スウシャイそのままだとしてもね。

ピーターワッツ

ブラインドサイトについてはこちらに書いたので、「6600万年革命について。巨大小惑星の中で暮らす人類と、それを管理するAI物語だ。彼らは銀河系にワームホールネットワークを作る旅路に出ているのだが、もはや地球文明が存続しているかどうかも定かではない。すでに正気を失いそうな時間が経過しているが、使命をひたすらこなしている。

管理AI人間の知能を越えないようにギリギリ調整を受けている。そのことから「チンプ」つまりチンパンジーあだ名がつけられている。とはいえ地球時間で6600万年が経過していると、「もしかしてシンギュラリティ迎えたんじゃない?」みたいな出来事があり、人間AIに対してレジスタンスというか隠蔽工作をする。バイタルを始め何から何まで知られている人類は、AIに対して何ができる?

少し条件がずれるので乗せなかった作品

アシモフの例えば銀河帝国の興亡」なんかはシリーズが進むと鋼鉄都市「はだかの太陽などのロボットシリーズクロスオーバーして行って、確かにアシモフが発表順に読んだほうがわかりやすくなるんだけど、さすがに全部読む前提で書くのはちょっとしんどかった。個人的にはアシモフ黒後家蜘蛛の会というおっさん萌え短編ミステリおすすめ英米文学地理に関する雑学が無いとわからないところもあるけど、口の悪い仲良しなおっさんの同士のじゃれあいを読んでなごんでください。

堀晃の「太陽系から3光日の距離発見された、銀河面を垂直に貫く直径1200キロ全長5380光年に及ぶレーザー光束」が出てくるバビロニアウェーブハードだなって思ったんだけど、どういう話か思い出せなかったので省いた。まずは太陽風交点」かな?

あと、SFじゃないんだけどマン・アフター・マンあたりも未読だったのでリストに入れなかった。人類グロテスク進化という意味では、上記条件は満たしていたと思う。フューチャー・イズ・ワイルドは読んだ。

ダン・シモンズのハイペリオン四部SF全部乗せだし、AIの反乱だとか人類進化した宇宙の蛮族だとか愛が宇宙を救うとかとにかく壮大なんだけど、とある場所増田では評判の悪い(?)夏への扉以上に男性主人公に都合のいい描写があるのが欠点。あと、それ以外の作品もっと男性に都合がよくなっていて、保守的な僕もちょっと「おや?」って感じた。でも、「三体」にどっぷりハマった人だったら好きになると思う。「三体」よりも前の90年代SFから時代背景を知ったうえで、加点法で楽しんでください。

あと、全然エイリアン宇宙SFじゃないんだけど、今注目しているのは空木春宵で、この人は東京創元社の年間傑作選やGenesisですごくいい作品を描いてる。どれもいいんだけど、たとえば地獄を縫い取る」アリスとの決別」「allo, toi, toi」に並ぶロリコンペドフィリアを扱った名作に並ぶ。

エイリアンSFも出てくるけど、世界の中心で愛を叫んだけもの」「ヒトラーの描いた薔薇ハーラン・エリスン人種差別を扱った作品も書いていて、これもいい。穏健派黒人男性テロリストに転身してしま作品はつらい。とかくエリスン絶望と怒りは若い人に読んでもらいたい。

Q. 選んだ作家日本人・欧米人男性に偏ってない?

自分が一番SFを読んでいた時期は、今と比べて女性作家が推されるずっと少なかったし、さら自分古典を好んで読んでいた。アジア作家が紹介される機会も少なく、そういう意味では感受性のみずみずしい今の若い読者がうらやましい。

後は、女性作家で今回のテーマである宇宙を扱った作品男性よりも少ない気がするのだが、よく考えてみればル・グインハイニッシュ・ユニバースがあるし、ティプトリー・ジニア「たった一つの冴えたやり方」で始まるシリーズがある。スペースオペラでは「叛逆航路のアン・レッキーもいることだし、単純に探し方が悪いのかもしれない。

最近短編ばっかりで腰を据えて長編を読んでないな。銀河系で忌み嫌われた人類の唯一の生き残りが活躍する「最終人類とか、面白そうなのがいっぱいあるので、そのうち読みたい。

というか、僕の選んだ作品の他にもっといい作品を知っている、勧めたいという方は、どんどんトラバブクマ追記していってほしい。

気が向いたらまたなんか書きたいな。まだおすすめしたいSFもあるし、池澤夏樹世界文学全集を9割読んだのでその感想も書きたいし、かなり疲れるから数ヶ月後にはなるだろうけど。

みんなでやろうぜ増田ビブリオバトル

前回

【翌朝追記あり】劉慈欣「三体」の好きなところと微妙なところについて

前編はこちら

追記

「三体」が好きだった人にオススメしたいSF小説・追補編

はみ出たのでこちらに。

【22時追記あり】「三体」が好きだった人にオススメしたいSF小説・前編

選抜条件



上記の条件のうち、いくつかを満たしているもの作家ごとに紹介する。

作品オチには触れないつもりだが、途中に何が出てくるかとかそういったレベルでは作品の内容に触れる。

記憶を頼りに書いているので誤っているかも。

グレッグ・イーガン

思い入れが多い。ただ、近年のイーガン長編自然科学素養が無いと何を言っているかまったくわからない作品が多いので(高校どころかひどいのになると大学院レベル)、短篇から入るのがオススメ人類寿命が実質無限大なので、天文観測のために2人きりで宇宙に出て平気で数万年かけて工事するなんてエピソードもあったりするんだけど、わかりやす宇宙ヤバい系だったら「ワンの絨毯」かな。この長編版のディアスポラは未読。イーガン大好きなんだけど、たまに作者の顔がちょっと透けちゃう

アンディ・ウィアー

火星の人」はなぜか「オデッセイ」の邦題で公開された映画原作で、火星にたった一人取り残された男が持ち前のオプティミズムで生き延びていく話だ。不足する酸素を作り出し、糞便からジャガイモを育て、何とか地球コンタクトを取り、必死地球への帰還を目指す。コンタクトを取れた瞬間に希望が開けていく様子が素晴らしい。

気温の低い火星で暖を取る意外な方法に注目。

プロジェクト・ヘイル・メアリーは、基本的ネタバレなしで読んでほしい。冒頭は記憶喪失の人物意識を取り戻したところからまり振り子の周期から重力加速度を割り出すことで自分地球にいないことを悟る。そして、ご地球外のミッションに送り出された理由を思い出す(ブクマの指摘でネタバレ削除)。

仲間の二人が死んでミイラ化しているという絶望的な状況からスタート。この作品も、サイエンスに対する信頼が読んでいて楽しい

上田早夕里

「オーシャンクロニクルシリーズおすすめ

近未来スーパープルームで海面上昇と地殻変動が起こり、人口が減少した世界日本列島さらに小さな島嶼の群れになっている。この世界には現生人類に似た陸の民と、魚のような生き物と双子として生まれ、その魚を肉親・パートナーとして暮らす海の民がいる。短編長編もあり、海の民と交渉する陸の民の物語もあれば、やがて次の訪れるであろう、人類滅亡クラスさらに大きなスーパープルームから人類を何とか生き残らせようと健闘する人びとが主役の話もある。なんとか宇宙進出するとか、人類を海に適応した海生生物にしてしまうとか、核融合炉で地下都市建設するとか、その絶望的で悲痛な努力が胸を打つ。作品によっては「異形コレクション」にも収められている。ある意味では「日本沈没」の精神的な続編でもある。

イヴィッド・ウェリントン

最後宇宙飛行士」は後述の「宇宙ランデブー」にプロットが似ていて、太陽系に未知の物体侵入してくるんだけど、オウムアムアの正体に対する考察にもなっていて面白い。また、主役がどうしても宇宙に出たいんだけど、ミスで同僚を死なせてしまったがゆえに長らく宇宙とは無縁の生活を強いられているところからスタートする。挫折したヒーロー、いい意味映画的で、リーダビティが高い。ややホラー寄り。

H・G・ウエルズ

古典のはずなんだけど児童書をのぞいて意外と読めていないなって作家。なんだけど、自分タイム・マシンという小説で「複数の種に分岐してしま人類」「知性を失った人類の子孫」「太陽が死んで滅亡に瀕する地球」という趣味を開花させてしまった。そういう意味では自分読書傾向に決定的な影響を与えたと言っていい。

円城塔

言語数学モチーフにした幾分難解な作品が多いのだが、最初作品の1つである「Self Reference Engineは少し肩の力を抜いて読める。舞台現実改変能力を手に入れてしまったAIの発生により、無数のパラレルワールドに分裂してしまった宇宙で、AI同士が互いの存在物理法則もろとも演算して書き換えようと争っている。壮大な世界観だが、22の断章の中ではシリアスありユーモアあり小噺あり抒情的短編ありと、何でもありだ。とにかく翻弄される人類おかしい。

小川一水

この人は「天冥の標」で有名なんだけど、長すぎるし自分も未読だ。「老ヴォールの惑星とかフリーランチ時代とか、短篇集も面白いのが多くて、特に「老ヴォールの惑星」はエイリアンの生態ものでは特に面白かった。上記の条件を満たす作品じゃないけど好き。

オキシタケヒコ

この人はどちらかと言えば筺底のエルピスで有名かもしれないけど、僕が好きなのは短編連作「What We Want」「平林君と魚の裔」「止まり木暖簾だ。これは銀河系が巨大な通商連盟支配されているという設定で、アメリカ大統領契約違反国民ごとエイリアンに売り飛ばされている。主人公必死になって地球に帰還した関西弁日系アメリカ人特に面白かったのが2作目の「平林君と魚の裔」で、この通商連盟の究極の目的が明らかになる。

問題なのは、この短篇集があちこちアンソロジーバラバラに収録されていることかな。せっかくなのでそれぞれ購入したうえで他の作品も読んで、お気に入り作家を増やしてほしい。僕も河出書房の「NOVA」とか東京創元社の年間傑作選とかでお気に入り日本人作家を増やした。後者新人賞作品も載ってるしお得だよ。

A・C・クラーク

幼年期の終わりについては一度ここに書いたけど、人間進化していって人間の形を失っていく未来が好きだ。それでも残る人間らしさとは何だろうか。共感だろうか、知識だろうか、はたまた血縁だろうか。

2001年宇宙の旅キューブリック映画で有名で、「ツァラトゥストラかく語りき」のパロディが笑えるほど量産されているんだけど、これもまた人類進化を扱った作品なのでオススメというか、進化ものでは避けて通れない作品。悪役である人工知能HAL9000がなぜ狂ったのかは「2010年」で明かされるんだけど、理由がわかるとちょっとかわいそうになる。「3001年」は「ぼくのかんがえた最強の未来社会」っぽくてそういう楽しみがある。

あえて注意することとしたら、解説で紹介されているキューブリック映画に関するブラッドベリクラーク発言現代価値観では不穏当な個所があることかな。

あとは宇宙ランデブー太陽系侵入してきた物体を探査するという一直線のプロットなんだけど、とかく未知のものに触れる驚きがいい。人物描写が浅いと批判されるのもわかるんだけど、人類が訳の分からないものに触れて戸惑うのが好きなんだからしょうがない。

意外とクラークを読んでいないことに気づく。

小松左京

「果てしなき流れの果に」については前に書いたね。基本的小松左京作品の傾向は宇宙人類日本人運命テーマらしいので、「三体」が好きだった相性がよさそう。実は残念ながら長篇は日本沈没しか読めていない。と言うか三体は宇宙人類中国人運命テーマだよね。

続きはこちら

2023-11-05

anond:20231105225204

現実の想定ってやつね。 

古典文法で言うところの反実仮想「もしこの世の中に桜というものが無かったとしたら...」  

英文法で言うところの仮定法「もし私が鳥だったら...」

2023-11-04

anond:20231013133845

異世界外国語一般的名前単語を使うとこういう文句が出る。

一方古典では身の回り食べ物(ヤムチャ天津飯アバッキオパンナコッタなど)や外国バンド曲名(問題になる可能性がある)、過去海賊日本人作品ならその他日本語から名前を取ってきている。

どうせ異世界なんだし名前なんて外国語単語でも何でもいいんじゃね?

2023-11-01

anond:20231101105512

質問内容と齟齬するからあれだけど、古典ウォール街のランダムウォーカーが示す戦略が一番硬いし学術裏付けもあるので長期戦略としては一括購入はないかなって感じ。

投機には興味がないでです。

2023-10-31

anond:20231031213745

おまえの親族若い女はいないのか?

妹、従妹、姪、・・・なんでもいいが、彼女たちが酷い目にあうのは心苦しくないか

もしそういう関係性の女性が全くいないのなら、まあおまえの理屈も納得できるかもな。

天涯孤独人間が性悪頑固者になるのは古典時代から定番設定だし。

2023-10-28

anond:20231027224113

だいたいあらゆる分野の革新はパクられまくって普通になるよな。

から後世から見ると本当に普通になってて何がすごいのかよくわからんとか。

こないだのホットエントリーのZ世代から見ると宮崎アニメの何がすごいかわからんとかもその類だろ。

まああれを本当にZ世代が書いたとも思わんし、宮崎アニメは今の視点で見ても普通にすごいけど。

でも、古い人間がその当時の感動込みですごい!と思うのと新しい人間古典としてすごい!と思うのでは違う、へ

2023-10-27

anond:20231027204544

気になったら都度調べて聞いて知識増やせば良くない?

音楽サブスクなんかたくさんあるし、クラシックならYouTube無料で聴けるとこも多いし

引用される詩や古典もググれば出てくるじゃん?

anond:20231026133018

でもTERFはラディカルフミニストなのに、Sexとしての男女は違うのだから扱いを別にすべきと主張しているな。

いまだに人気があるのは、狂気度の高いラディカルフミニズム、男女は生まれつき完全に平等って言いたがるやつなんで

勉強、と称して、80年代フェミニズム古典から当時の間違った生物学見解を引っ張りだして、男女差は無いとか言いたがったりする。

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