はてなキーワード: いいんじゃないとは
幼少期
はじめて、教えられたのは
石積みだった
プルプル・・プル・・・
コトッ
「わーーーーーーーーー!!」
「パパ見てーーー! のんたんが、石積みしたよ!」
パパ
「おー、のんたん。さすが、でかしたぞ!」
「きっと、この子は立派な石積みする子になれるね!」
パパ
「そうだな、のんたんの将来が楽しみだ」
石積み、
だけど、ママもパパも、石積みをしている
ぼくは、ただなんとなく、石積みをしなければならないのだなって思った。
学校で教えられることも、みんな石積みについてのこと
石積みについて、いろんな見方で石積みのことを教えている
先生は言っていた、みんな将来は立派な石積みをする大人になるんだぞ!って
「おざきは、立派だ!みんなもおざきを見習って、高く積めるようになるんだぞ!」
立派がなんなのか、よく分からないけれど
石積みをちゃんとしていれば
いつかは立派な大人になれるんだと思ってた
だけど、
石積みは石積み
誰もしたい訳じゃない
したいっていうやつもいるけれど
それは、石積みをした後のことを楽しみにしていて
石積みだけがしたい訳じゃない
それは、とてもめんどくさくて、退屈な作業だ
みんな石積みは嫌いだけど、けどしない人はいない
ぶーぶー文句いいながら、みんなちゃんと毎日石積みをしていくのだ
中には、周りを油断させる為に
「俺、石積みなんて全然してないよー」とか言いながら
コトッ
そして、ぼくも今日も石積みをする・・
石積みをしている
ぼくは割りと、容量よく石積みが出来る方なので
石積みを続けてきて、分かったこと
それは石の積み方には個性があるということだ
学生時代の連中も、それぞれ石を積み上げてきた
石をたくさん積むのだけど、慎重すぎて積み上がった石が高くないやつ
石を積むのはうまいんだけど、安定感がなくてどこか危なっかしいやつ
石積みというものをいまだに、分かっていないやつ
石積みをしなきゃしなきゃと言いながら、全然やってないやつ
一見大きな石の山のようになっているけれど、親の積み上げたものに石を乗せている、すねかじりのボンボン
そう比較すると、わたしの石積みはとてもバランスがよくて、石積みをよく理解していると思われるような綺麗な山だった
崩れないほどに安定していて、無駄に安定させず工程数も増やさない、理にかなった重ね方
石積みの真髄は、いかに効率よく無駄な手間をかけずに高く積み上げること
そんな石積みを見て、まわりは評価する
君の石積みは立派だ
ぼくも君のような、石積みがしたいと
けれど、わたしには
いままでずっと感じていた疑問があった
なぜ、石 積 み を し な け れ ば な ら な い の か ?
「なんで、石積みをしないといけないの?」
「それはな、大人になってから分かる。そして大人になってから、石積みをしていて、よかったなーって気付くものだよ」
他の大人も似たようなことを言って、
同級生の友達も「石積みはしなければならないもの!」の一点張り
いつか、わたしが立派な石積みが出来たら、分かる日が来るのだろうと・・
けれど、そんな日は来なかった
理想の石積みに近づくほど、疑問は鮮明になっていき
日に日に、なぜ石積みをしなければならないのか
ただひたすら、石積みのことばかり教育されて、
石積みをさせるようにマインドコントロールさせているようにしか見えない
路頭に迷っていたわたしは、行き先もないのでふらふらとその病院へ行った
まーまー、あなたは、いままでがんばりすぎるほど、たくさん石積みをしてきました。
けど、わたしは石積みをする理由が分からないから、石積みをしたくないんです。
あんまり、石積みのことを考えてしまうと、それが負担になっちゃいますから、あまり深く考えずに、のんびり〜のんびり〜いきましょう。
はぁ・・
わかりました。
1ヶ月後
それから、わたしは、石積みに対する疑問は、ならべく持たないようにした。
これからも、わたしはきっと、石積みを続けていくんだろうと、ぼんやり思った。
蟻たちは地面の腐敗物を清掃するように
あぁ、なにかおかしい気がする
気を紛らわせてまで、したくもない石積みをしなければならないのは
なぜだろうか
タイトル通りで迷っている。
ちなみに交際経験は一度もない。異性愛者だとは思うけど……というレベル。厨二か。
正社員一人暮らしで、年収は多少たまに贅沢できる程度にあるし、各種保険や年金もかけているので余程じゃなければ、このまま年を取っても詰まずに済むように色々と用意はしている。
が、兄弟親戚で独身のままアラフォーを迎えている例もなく、兄弟からは若干両親が死んだあとまさかこちらに迷惑をかけないだろうな、という目で見られている節があるので、やはり一馬力だと家族からも信用面で弱いな〜という。
結婚に憧れというか「信頼できる第三者」の存在に憧れがないわけではない。結婚している友人たちも夫婦、家族仲が良くて、幸せな話にはこちらもにっこりとする。
自分も、趣味が映画鑑賞(洋画、アクション)なので一緒に見に行ける人がいればなあ、という憧れだ。
でもそういう人に自分が一番差し出せるメリットとか、自分が友人たちのように他の人にリソースを割くほどの余裕があるんだろうか……と、まあ前述の通り出会いもなければ、デブなので声もかからないんだけども。
でもいつまでもウダウダするよりは、結婚相談所みたいなところに行って「やっぱ向いてねーな!」で諦めをつける方が逆にいいんじゃないかなとたまに見てるんだけど、諦めるだけに払う金にしては高け〜〜〜〜!!!
どうすっかなマジで。という書き散らし。
ぶっちゃけ結婚じゃなくていいので友だちマッチングサービスが欲しい。エクスペンダブルズ4一緒に見ないか友だちいねーのよ。
(正直2が一番好きやな、アクションは1)
投資に興味がない(元本が比較的保証されて、毎年インフレ分+αぐらいで増えれば良いやぐらい)なら、GAFAM株を毎年360万ずつ利確してNISAでオルカンでも買えば。あとiDecoは上限までやって節税見込むとか。
高所得だから厚生年金&iDeCoで老後は問題無いだろうし、子供も産まなければこれ以上貯める必要は無いよ。なんだったら地価の下がりにくい場所で土地付き戸建(こだわり無ければ築10年未満の築浅中古がベスト。コスパ高いうえ、30〜40年後までギリ耐えられる)でも買って、老人ホーム入る時に売って頭金にしても良いし。家買えば家賃分がプラスになるうえ、住宅ローン減税も使えるしね。
だんだん体力も衰えてくるだろうし、もっと趣味とかに金かけていいんじゃない。あまり散財癖付けると万一会社辞める時に詰むリスクもあるけど、若いうちにもうちょっと金使っても良いと思う。
大暴れしたクソ客のビッグネームの自宅に早朝から拡声器持って街宣する様子を生配信するのなんかもいいんじゃないか?
「なんであんな酷いことしたんですか!!!!!あんな酷いことされたせいでハンドル握れなくなってしまったんです!!!!一体どうすればいいんですか!!!」
その場で崩れ落ちて泣いてみせてもいいかもしれん
マッチングアプリで知り合ったのかなんなのか覚えてないが、女とデートしたことがある
その女は夜にしかデートしない、しかもやることと言ったら夜空を二人で数時間眺めながら街を歩くだけといった具合。
「なぜ夜なのか?」と聞いたら「星空がみたいそれだけですよ」とくすくす笑ってた
「じゃあもっと綺麗な星空が見れる場所の方がいいんじゃないか?」とも聞いたら
「いいえ、このぐらいの星空が好きなんです。粉砂糖を振り撒いたみたいな」と言われた
当時の俺からしたらさっぱり女が何をしたいのか分からなかったが、そのうちヤレるだろと思い何回かデートに付き合った
その中でも不思議だった行動は頭上に飛行機やヘリが飛んでくると女は手を降り、ジャンプしたりする。「まさか飛行機に気づいてほしいのか?」と思って「そんなアピールしたって高いところからじゃ見えませんよ」と俺が言ったら
顔をむっとさせて「違いますよ、星が光を遮られたと思って不安にならないようにここにいるよ〜って合図してるんです」ってさ
全く変な女だったよ。なぜ星空が好きのかって理由は星が光を届けてくれたのに見てあげないなんてかわいそうじゃないですかだと
結局、ヤレはしなかったがあのオンナは一体何だったんだろう。精神がアレな人かただのカマトトか不思議ちゃんかはたまた
今夜もこの街に粉砂糖を振り撒いたような星空がみえて、女もどこか同じような粉砂糖を振り撒いた夜空の街で空に向かって手を振ったりしてる気がしてしまうのだ
わいもそうおもうんよ
わりと路上の事故をYouTubeとかで公開して(ナンバーとかうつってないからだけど)犯人確保につながりましたとかやってるもんなあ
青年向け漫画の編集者をしていた。といっても若い頃の話だ。都内にある編集プロダクションを辞めて田舎に帰ったのが36の時だから、おじさんの入り口に立った頃か。今では完全なるおじさんである。
働いていた会社というのは、講談社とか小学館とか秋田書店とか、そういう大手出版社ではない。あくまで編集プロダクションである。出版社と編プロがどう違うのかって……ざっくり言うと元請けと下請けだ。出版社が出版事業(今回だと青少年向けの漫画作りや商業展開)の企画をして、漫画家が作品そのものを作って、編プロは雑誌本体を作って、その制作過程で印刷所やデザイン事務所といった専門集団と関係することになる。
イマイチな説明になってしまった。一般社会の例で説明する。民法でいうところの委託(準委任契約)に当たる。公共建築の分野でいうと、公共機関の建築技師が新しい建築物のマンガ絵を作り、建築事務所が基本設計~詳細(実施)設計をして、出てきた成果物を元に大手建設会社が施工監理し、地元にある中小事業者が実際の土木建築作業をする。
自分が勤めていたのは、この例でいうところの建築事務所だ。受益者(国民=漫画読者)の希望に応えたい組織があって、そこから依頼を受けて動いている関係会社のひとつ。そういうアナロジーだ。
出版社との役割分担は、そこまで分離しているわけでもない。漫画編集者といえば、昔の手塚治虫ほかの自伝みたいに、漫画家とアツいやり取りをしているイメージがある。ああいう、企画経営と制作現場の間にあるような仕事は、出版社の社員が直接することもあれば、編プロが出版社(編集部)のオフィスを間借りして行うこともある。
前者の例だと、マガジン、サンデー、チャンピオンなどだ。コンビニや書店にほぼ必ず置いてあるレベルの漫画誌。大手出版社に総合職コースで入社した人が、(編集、取材、制作、資材、宣伝、マーケティング、総務経理人事その他事務)といった多くの部門のひとつである漫画編集部に割り振られて其処に居る。
後者の例だと、大手出版社が出している漫画誌でも、あなたが聞いたことのないやつもけっこうあると思う。そういうのは、編プロが出版社(編集部)の仕事を丸ごと請けて実施していることが多い。自分は、そういう会社で働いていた。職場自体は大手出版社の中にあるが、いわゆる委託先の社員だった。別の言い方をすると、親雑誌に対する子雑誌の関係。
ほかの長文増田の記事を見るに、あまりたくさん書けない仕様のようである。何文字までかは知らないが、文字数制限があると思う。本当は何万字でも書きたいのだが、あくまで自分が書きたいだけであって、あなたが読みたいとは限らない。一万字以内になるよう心掛ける。以下に、自分が関わった漫画家を2人だけ紹介しよう。最後に所感を述べて終わりにする。
その2人(A先生とB先生。どちらも若手)と私は、分水嶺のような関係(追記;わかりにくい表現ですいません。ブクマカのBuchicatさんのコメントのとおりです)だった。ある日、私が担当していた漫画家のA先生が新作の企画提案に来ていて、同じタイミングで別の編集者のところに持ち込みをしたのがB先生だった。その別の編集者が不得手なジャンルだったこともあり、A先生との話が終わった後で、私も一緒にB先生の作品を読んだ。
その後、編集部の責任者を交えた会議で、私が引き続きA先生の新作の担当者に決まった。新人であるB先生の担当になる可能性もあったが、そうならなかったのは、今の漫画界の一界隈にとって幸運なことだった。
A先生は、雰囲気が暗めだった。人間性まで暗いというわけではなく、心を開くと明け透けになるタイプだった。モードに入ると饒舌になる。
弊誌では、読み切りを何度か掲載したことがあった。アシスタント経験あり。小さい賞を取ったことがある。ヒット作はないが、若き漫画家としてはキャリアがあった。
画力が抜群だった。小学校や中学校で、学習ノートにフシギダネの絵とかをソラでゲームパッケージそのまんまに描く子がいただろう。とにかく天賦の才を持っていた。最小限の画量で、それでいて迫力と感情に溢れた1枚1枚を描く。そういう人だった。
難点は、マジメすぎるところか。少し前にやっていたアニメだと、チェンソーマンに登場するアキくんか(少し前……?)。とにかくマジメだった。いや、やはり『直向き』に訂正する。
A先生は、少年誌に見合わない重たいテーマに挑むことがあった。今でもそうだ。彼のマンガには『緩さ』がない。それもいいところなのだが。私は好きだった。はっきりいって。が、読者の傾向に合っているかは微妙だった。
子どもの頃から漫画が好きだったらしい。中学生の頃のイラストを見せてもらうと、俄然キャラクターへの愛に溢れる作画を見ることができた。中学生らしい、プロには程遠いクオリティなのだが、しかし見ていて違和感がないというか、自然にくっきり入ってくる。
私という人間は、具体例で物事を説明する癖がある。上の「中学生らしいイラスト」を別の事例で表現すると……「うるせ~!!知らね~!!FINALFANT ASY」(短縮URL:https://x.gd/L5cc4)だろうか。以前、いつぞやかのid=pptppc2さんのブックマークコメントがきっかけで元ネタを知ることになった。
あの時のA先生のイラストは、ベルセルクのセルピコだったと思うが、力強い表現だったのを覚えている。セルピコがファルネーゼを抱きかかえて、
「申し訳ありません 道案内を頼まれまして 少し席を外していましたもので」
と言うシーンの模写だった。
さて、そんなA先生だったが、ある時これまた重量級のテーマで描きたいものがあるという。先ほどの、編集部での新企画提案の話だ。
その際、A先生からプロットをもらい、私のデスクで拝見させてもらったところ……うちの雑誌では持て余しそうだった。作品の質が低ければ普通に打ち切りになりそうで、作品の質が高くても――弊誌の売上規模だと会社グループ全体の機会損失になりそうだった。私の前でパイプ椅子にかけているA先生は、不安げな面持ちだった。
内部の話で悪いが、例えば「甲」という雑誌の亜流の「乙」という雑誌があるとする。ビッグコミック(オリジナル、スピリッツ、スペリオール)みたいな感じだ。この時、甲と乙に明確な上下関係があった場合、乙誌に掲載された漫画が甲誌に引き抜かれることがある。その際、甲誌の編集部から言われるのが、
「なぜうちの編集部に見せなかった?」
という意見だ。これは、ストレートに言われる場合もあれば、暗に言われる場合もある。だが、事前に上流の雑誌に見せていたとして、多くの場合は玉虫色の返事があるだけだったりする。
話を戻そう。この時の自分は、編集部の自分のデスクのあたりでA先生の次回作を見せてもらっている。確か缶コーヒーを飲んでいた。
自分としては、A先生のマンガを弊誌に載せたいと思っていたが、先ほど述べたとおり、後ろ髪を引かれる思いもあった。社会派の少年漫画というのは扱いが難しい。その作品が「あしたのジョー」の影響を受けているのは明白だった。「A先生であれば、きっと面白い作品にしてくれるのだろうな」という期待はあった。
うーん、大いに悩むところだ。どうしよう。思いあぐねていたところで、別の編集者から声がかかった。要約するとこんなところか。
「持ち込みに来た人がいる。私の専門じゃないので判断が難しい。門前払いにするレベルではないので、あなたの判断を仰ぎたい。上の人間は今出かけている」
要するに、自分の専門外なので判断できないよ、と言っている。ここも会社なので、編集者の上には当然上司がいる。その人達がいなければ同輩に相談するのが基本だ(余談だが私は後輩だった)。こういう原則は一般の会社と変わらない。
その『別の編集者』というのは、儚い感じの純文系が得意なタイプだった。一番わかりやすい喩えは……『はちみつとクローバー』みたいなやつだ。ああいうのが得意な人だった。
その時は、A先生との話が終わったら行くと告げた。それで、しばらくそのまま話を続けた。
「この作品はいい意味で重たいね。ちょっと考える時間がほしい」
と言って、その日は解散した。A先生は、「お願いします!」と言ってパイプ椅子を立ち、そのまま帰っていった。いつもだったら喫茶店でご飯をおごっている。
A先生は、『いい子』だった。あまり感情は出さないけれど、人間に対する愛を持っている。そういう子だった。私が当時、A先生にご飯を奢って、彼がおいしそうな表情で食べている時、私は幸せだった。A先生が幸福だと、自分も幸福だと思えた。A先生が漫画という手段で自らを表現している時、まるで自分もそれに劣らぬような喜びを得ていた。
ヘンな表現かもしれないが、例えば読者がA先生を褒めている時、自分とA先生との区別がなくなっているというか。彼のことが、自分のことみたいに嬉しかった。これは愛なのだろうか。
持ち込み部屋に行くと、別の編集者と、持ち込みに来た子が対面で座っていた(ちょこんと挨拶をしてくれた)。自分が座る席には作品が置いてあった。綴じられていない原稿用紙がある。ページ数にして30枚ほどだった。もっと多かったかもしれない。記憶があやしい。
実際、B先生の作品は面白かった。コテコテの学園ものかと思いきや、登場人物それぞれに適度な制約があって、キャラクターも立っていた。これまでのキャリアを聞き取ったところ、作品が雑誌に掲載されたことがあるようだ。アシスタント経験もある。
絵の方は、自分がこういうのも大変失礼だが、上手な方ではなかった。どちらかというと、脚本や設定、キャラ作りが得手のように映った。当人が情熱を注いでいる箇所はすぐにわかる。キャラ絵が有名漫画家の影響を受けているとか、キャラクターの台詞回しがハリウッド映画風とか、背景や小物を手を抜くことなく全部描いているとか、そんな具合に。
光るものがある作家だった。これを見抜けないようなのはモグリ――そんなレベルで輝いていた。
私は作品を読み終えた後で、「ちょっと待ってね」と自席に戻り、少し残っていた缶コーヒーを飲み干して、思案を重ねつつ持ち込み部屋に戻った(どうするのが最良かわからないケースだった……)。
それで、テーブルではこういうやりとりをした。
私「イイ作品だと思います。特に、セリフ回しにセンスを感じます。掲載ができるとかここでは言えないけど、話は通してみますね」
B「ありがとうございます」
私「それで、担当はね……縁なので。あなたがするのがいいのでは?」
編「私よりもほかの人がいいと思います。もっと才能を引き出せる人が……」※小さい声で
私「いや、でも恋愛描いてるよ。エンタメだけどいいんじゃない」(こいつ、作家の前でアホなこと抜かしよって)
編「難しいです」
私「でもこれ、縁だよ」(意識が低すぎる……)
編「ほかの作家さんも抱えてるので。いっぱいいっぱいです」
私「わかりました」(トラブル回避のため後で編集長に説明しとこう)
B「すいません。僕の作品はどうなるんですか?」
私「後日連絡しますね。必ずしますから、それまでは他誌への持ち込みは待っていただけますか」
B「あの、はい。できればですが、早めでお願いします。一週間くらいでなんとかなりますか」
私「なんとかしてみます」
作品そのものと、作家プロフィールと、付属資料のコピーを取らせてもらって、彼には外で缶コーヒーを奢った。ビルの入り口まで送ったところまではいい気分だったが、正直、身に余る事態だった。
持ち込み作家の才能がありすぎるのも考えものだ。嬉しい悲鳴というやつ。誰が担当に付くかで今後の雑誌の売り上げに影響がある。重大な意思決定ということになる。
最悪、『進撃の巨人』の時みたいに優れた作家を逃してしまう可能性がある。あれも、実際は諌山先生は門前払いではなく、週刊少年ジャンプの担当が付くか付かないかの微妙なラインだったらしい。それで、誰が担当になるかを押し付けあっている間に諌山先生が他雑誌に持ち込んでしまった、という話が業界団体の公的な飲み会で囁かれていた。
B先生についてだが、一週間後に担当編集が決まった。「別の編集者」でもなく私でもない。当時、若手のひとりだった20代の子が任されることになった。編集部のトップを交えてB先生の原稿のコピーを読んだのだが、「若い感性が光る。年齢が同じくらいの人と組ませる方がいいのでは?」という結論になった。
その20代の子は、上の組織からこっちに出向してきている子で、いわば武者修行の身だった。一流大学出で、本社のプロパー社員。いわゆる総合職である。
最初は、私に選択権があった。B先生の担当になる道もあった。だが当時の私は多忙であり、月に何度も会社に寝泊まりするレベルだった。新人は抱えるべきではない。しかし、才能のある子だから迷いがある。
A先生のこともあった。彼のあの作品を世に出してやりたい。もっと有名にしてあげたい。そんな想いがあった。
私が悩んでいるうちに、例の20代の子が手を挙げたのだ。私としても、彼のやる気と知性と直向きさは買っている。諸手を上げて賛成した。
今思えば、正しい選択だった。もし私がB先生の担当になっていたら、面白い恋愛エンタメを楽しめる読者の数は減っていただろう。これでよかったのだ。
以後のB先生は、例の持込漫画のブラッシュアップを続けた。翌年には、晴れて弊誌に第一話が掲載されることになった。さらに以後は、担当編集とともに二人三脚で躍進を続け、イケイケドンドンの勢いを保ったまま、一度も息切れすることなくスターダムに上り詰めた。今では漫画家として世に知られている。
上で挙げたA先生の意欲作は、読者層に合っていなかった。それでも、高い画力とシナリオ構成の上手さがあったのだろう。その意欲作は、連載期間を積み重ねる度にファンの数が増えていった(業界的には、Amazonの第一巻のレビュー数が人気の代替変数になることが知られている)。
今では、A先生は親雑誌で連載を勝ち取るまでになった。去年だったか。彼の作品をコンビニで立ち読みする機会があったのだが、やはり突き抜けた画力だった。週刊連載であそこまでの画力というのはまずない。
2024年現在、私は東京を離れて田舎で暮らしている。地元の町役場にUターン就職して、実家の農業を手伝いながらスローライフに近い生活を送っている。
実は、編集者だった当時、働きすぎて病気になった。ある日、下腹部の辺りに違和感を覚えて、血の塊のようなものが血管を這っている感覚があった。病院に行くと、「遅くても明日中に入院しなさい」という医者からの指導があった。
それなりに重い病気にかかってしまった。一応は死亡リスクもある。数か月ほど入院した後、どうしようかと考えて、考えて、考えて……編集部に復帰後は、労働を最小限にしつつ転職活動をスタートした。
A先生については、幸いだった。彼の意欲作とは最終回まで付き合うことができた。私が退院した後、無事完結を迎えることができた。あしたのジョーに比べればハッピーエンドだった。
入院中に、A先生とB先生がお見舞いに来てくれたのを覚えている。ほかの編集仲間も来てくれた。A先生は、テンションが低めで、何を考えているのかわからないこともあるのだが、人間への基本的な愛というか、思いやりがある人だった。
もう40才を過ぎている。はてなユーザーの中では平均的な年齢か。思えば齢を重ねたものだが、当時の日々は今でも夢の中に出てくる。
若い頃から編集者をやってきた。身体を壊さなければ続けていたのかというと、多分そうだろう。でも、今の生活も悪くないと感じている。自分語りはここまでにして、締めにしよう。
もしあなたが、Webでも紙媒体でもいい。気になる漫画作品を見つけたとする。面白いものを見つけたと感じたら、ひとまず買ってみるのがいい。Webだと1話単位で売っている。
ひとかどの漫画家というのは、自らが産み出すモノを本気で高めにいっている。あなたのフィーリングが合ったのなら、ひとまず1巻だけでも読んでみる方がQOLが高まると思う。ハズレを引くことはあるだろうが、アタリだってちゃんとある。人生は運試しである。
今の会社に不満があって3年経ったなら、もうよそに行っていいんじゃないかな。
1年せずに辞めて次の仕事に行くのを繰り返している奴は正直ヤバい奴だと思ってしまうけれど、3年してどうしてもあわなかったのでやめましたはそうは思わないかな。
自衛隊の人が書いたメンタル本で2年くらい堪えたら周囲の状況が変わるから、とにかく2年間何とかメンタルを持たせろみたいなことを言っていて、個人的にはそうだなと思っている。
これまで糞な上司に当たったことが何回かあったが、1回目は1.5年くらいしたら知り合いから仕事を紹介されて、2年目くらいで移動した。
2回目は2年くらいしたら上司の進めていたプロジェクトごと解散になって、別の部署に異動した。
3回目は他部署の上長が異常な状態を見かねていて、それが1年以上解消されなかったので、そちらに呼ばれるままに異動。
逆にどんなにすごい上司の下で働いていても2年くらいでそうでもない人が上司になることも普通にあるし、同じプロジェクトが2年以上続くこともほぼ無いと思う。
整体師「まあねえー今後家族が増えることがあったら尚更、元気でいてほしいですよねー」
整体師「あー、そうなんですねー。もちろん元気でいてほしいことには変わりないですけどねー」
くらいに気軽な感じの会話になればいいんじゃないかな。
別に隠すことでもないし、価値観は多様だし、でも子どもを持つ夫婦のほうが多いから聞いてみました、くらいなもんだし、音楽を聴かない人もいるし、裸眼で視力がいい人もいる、みたいなのと同じ感覚で。
テレビとかいろいろ見聞きしてそのまま流してさだまさしいや精霊流しみたいに流れて行っちゃいつつ、
せっかく時間を割いて見た内容を忘れちゃうのはもったいないじゃない?って思って何か一つでもそれをネタにしてって思うネタ帳的なものをって
考えながら思うに、
観た日とかタイトルとか、
あとで思い出せるのよね。
細かくメモ付け始めると
視聴速度が遅くなる弊害があるわ。
気が向いたら書くスタイルなので一字一句全部メモとかはそんなことはさすがにしないけど、
心の隅にとどめておきたいものだとか、
へー私って意外な発見をそこでしまくりまくりまくりすてぃーそんなことを思っていたのね!って思わずにはいられない山脈に向かってヤッホー!って叫んじゃうのよ。
これがなんか重荷になって付けなくなっちゃったら元も子もない本末転倒寺の和尚さんに三日坊主か!って
だから楽しく気が向いたらってそんなに気負いせずに
そんで、
いろいろとフォーマットを決めてChatGPTちゃんと相談していて私が巧妙にボケを仕掛けられたChatGTPちゃんと書きたいほど反町隆史さんのGTOとは違う感じの書き間違いを私でも気付かないボケをかますところだったわ。
いまもう10枚ぐらい書いちゃってみて、
これさていざどうやって整理しよう!って
最終的にはデジタル化?の並が私にも訪れている訳なの。
そうなるってーとよ。
どちらが最新版か?
取り込んだあとで手書きのメモを書き加えたら差分が出ちゃうし、
え?これややこしくなる寸前のマジで5秒前の恋どころの話しでは無かったわ。
視聴メモ付けて、
書き加えることがないとまでの期間定着してからデジタルで取り込めばいいんじゃない?って
ややこしそうだけど、
そこは自分の適当なメモだしまあ適当に運用していけばいいのかしら?って井の頭線の車内で揺られながらそう思ったのよ。
もったいないじゃない?
滝川クリステルさんも
も・っ・た・い・な・い!って言ってくれるはずよ!
なので、
ここ最近みっちり
ChatGPTちゃんにいろいろアイデアを出してもらっていたのよ。
100個出されてもそれ全部採用できないぐらいの情報出力量は圧倒的なパワーよね!
さすがだわ。
その100個から選抜してメモのフォーマット作る作業も大変じゃない。
それをより分ける人間の作業量が考えている時間より長くなるという始末の顛末よ。
一応はでも
付けている感じが、
続けられっといいなーって
適当に続くようにやっていくわー
頑張る!とは言わないのよ。
気負いしちゃうでしょ?
うふふ。
シンプルでもタマゴの美味しさがとてもヤミーでやみつきになる感じの朝のご機嫌さんよ。
2つ買っちゃったわ!
いいでしょー。
塩でも適宜入れてみるのもホッツ白湯ウォーラーのレシィピにどこかで見たことあったから、
それも良いかもしれないわね。
すいすいすいようび~
今日も頑張りましょう!
何度も書かんでいいぞ
■これまで2社のブラック企業を経験したんだが共通点が物凄く多くて驚いた(再掲)
そうと知らず有名大学出て入ってしまう新卒が不憫すぎる。言っとくけど、君らの同級生の多くがうちの会社と比較にならないくらいまともな環境で、うちの会社じゃほぼお目にかかれないくらい道徳的にまともな人達に囲まれて働いてるからな。)
ブラックな面に関しては、ネット上ですっかり広まってるような「ブラック企業あるある」では全然挙がらないようなものがかなり多かったのに、俺が経験した2社では色んな点で被ってたから本当に不思議だった。
鬱病休職者が出た時に「うわぁマジかあ……あいつ遂に障害者になっちゃったのかあ!!!」と顔を覆う同僚がいた点。
鬱病休職者が復帰した後、女性社員の一部が『挨拶されたこと』、『(仕事にまつわる)内線がかかってきたこと』を涙を流さんばかりに怖がって周りの同僚たちに慰められているという光景。
社内の常識的にメンタル休職=人の形をしたバケモノの誕生だった。
〇セクハラ
セクハラはブラックあるあるなんだろうけど、具体的な手口まで全く同じセクハラがいくつかあった。
同期飲みのときに、男性陣がニヤニヤしながら大人しいタイプの女同期に遠回しのセクハラ言動を投げかけてチキンレースする遊び。
ターゲットの女同期に対して白子ポン酢をさりげなく食べるよう勧めてその子が実際に口に入れるやいなや一人の男が「アッ‼あっ…ああ……」と射精っぽい声を挙げて他の男性陣が爆笑する、
「あの、ちょっといいですか?〇〇(AVメーカーや有名なAVのシリーズ)って知ってますか?」と他意のない風に問いかけてニヤニヤする、
これら二つのセクハラ手口まで被ってたのを見て自分がデジャブを起こしたのかと衝撃を受けた(もしかしてこれSNSとかで流行ってたのか?)。
言うまでもなく上司から若手女性社員に対するボディタッチとか、えぐいセクハラLINEとか、上司が女性社員たちだけを飲みに誘ってホステス扱いするとかもあった。
〇パワハラ
ポンコツ社員をみんなの前で立たせながら、あるいは別室に移動して1~2時間大説教。
大説教の最中はまるでその場で何事も起こっていないかのように完全に黙り込んで仕事を続けていた周りのみんなが、上司とポンコツ社員が離席したタイミングで爆発したように湧き上がって『ヤベえぞ!!ヤベえぞ!!(笑)』と最高に楽しそうに盛り上がる点、
パワハラといえばあの人!みたいな社員がたくさんいて、彼らが他の社員から顰蹙を買うということはなく、むしろパワハラ被害とは無縁でいられている社員たちが皆「あの人俺にはすげえ優しいんだよな」と誇っている点、
『おめえぶっ殺すぞ!!』とか『てめえの親ここに呼んで来いよおおおおお!!!』とか一発アウトを通り越してるような異常言動が出た時は周りが完全に同じタイミングで「ガーッハッハッハハハwww」と大爆笑することで冗談の体を守り通そうと忖度する点、
これらは共通してた。
とか
「あいつはこうこうこういうミスして何やってももう怒鳴られるようになったんだぞ(笑)」
とかレクチャーして心を掴もうとする連中がたくさんいる。
〇会議
発言を求められた社員が頓珍漢なことを言うというか、10文字くらい発声したタイミングで揚げ足取ったりツッコミ入れたりして発言を完遂させない。
例えば
社員「それに関してですg」
上司「いや、それってなんだよ(笑)どれ?これのこと?これはボールペンだよ?そんなこと聞いてませんよ?(笑)それともこれ?これは手帳ですよ?(笑)」
とかマジでこんな感じ。
凄い強引に笑い物にする。で、周りの社員が「ガーッハッハッハハハwwwwww」と大爆笑して和気あいあい風を演出するまでがワンセット。
(ていうか、全く同じタイミングでそこにいる皆が一斉に大爆笑し始めるのって某巨大新興宗教団体もそうだけど、 あれってマジでなんなんだろ)
嘱託社員に対して「おめえ今日も座りにきたの?」とか「あんた何言ってんのかわかんねえよ」とか課長や次長が率先して喧嘩売りに行ってた。
『パワハラモンスターみたいな先輩社員や上司にどれだけ好かれているか』
が今後の出世のバロメーターになるみたいな地獄みたいな認識が共有されていたので、なるべく目立つようにフロア中に響き渡るような大声出して自分の親と同じくらいの年齢の嘱託社員をめちゃくちゃに罵倒して侮辱するキレ芸に走る奴が何人かいた(恐ろしいことに、こういうことやる若手や中堅が本当に出世していってた。まあ基本的に年功序列だから誤差みたいな違いだけど)。
ウソみたいだけど、これまであげた様々なブラック面、かなり具体性があるのにもかかわらずどっちのブラック企業でも共通している点だった。
2社目に入ってしばらくは「また同じような会社を引き当ててしまうなんて俺はなんて運がないんだ」と愕然としたけど、やがて「こんな都合よく似通うものなのか?これって本当に偶然なのか?」と疑うようになった。
つまり、遺伝子と形質の関係のように、会社を近似のブラック環境たらしめる何かがあるんじゃないかと思うようになったのだ。
それがなんなのか探り当てることはできていないのだが、何かヒントになるものが潜んでいるかもしれないので2社間の細かい共通点を列挙していこうと思う。
こんなブラック企業はごめんだ、絶対に人生で関わり合いたくないという人の参考になれば幸いだ。
・平均年齢45歳(毎年多少の変動はあるけどまあこのくらいだった)
・平均年収800万弱
職場公認のサンドバッグみたいな立場の人だと年収700万で頭打ち。順調に出世すれば50歳くらいで年収950~1000万くらい。
平時だと8時出勤20時退社がデフォで繁忙期だと23時退社。年1回特定の短期間だけ27時退社がデフォになる人はいた。残業代は月30時間までつく。
あくまで平均なので、かなりレベルが低い大学の出身者も結構いた。一方で上振れはあまりなくて早慶以上出身者は少なかった。
・女性社員がナチュラルセクハラ以外ではめちゃくちゃ大事にされている
どんなパワハラ怪物も女性社員には猫なで声でめちゃくちゃ優しく接していたし、産休育休取得は余裕だし、定時退社がデフォだった。
だから寿退社する人はそんないなくて、30~40代(10~20年選手)の女性社員がめちゃくちゃ多い。
(ゆえに女性社員の多くはパワハラ上司がどんなに暴れていようとビビッていなかった。「〇〇ちゃんまた大暴れしてたね~(笑)」とかキャラ化して人間模様を楽しんでる感すらあった)
無論、早出の部分には残業代はつかないし、恐ろしくてつくかどうかを尋ねたことすらない。
多分、実際に訊いたとしたら訊いたという行動自体が罪になって一気に社内カースト最下位になったと思う。
・社員の大半が既婚者
・離職率がめちゃくちゃ低い(平均勤続年数20年軽く超えてた)
・今後50年はまあ潰れない
・「うちの会社ほど悪い人がいない会社はなかなかない」と言い合っている
・「社名 ブラック」とか「社名 パワハラ」とかでググっても全然醜聞が出てこない
・髪型とか身に付けている小物とかを工夫して、外見を意図的に昭和っぽいヤクザに寄せてきてる役職者がポツポツいた。
でも学生時代本当に本職顔負けの武勇伝に溢れてた人が中央法とかに行ってお行儀よく新卒で固い会社に就職して~、みたいな人生行路を歩むはずがないのでゴッコなんだろう。
となると40代、50代にもなってまだ精神性が中高生並みということになってしまう。
【追記】
しかも給料は悪くない会社みたいだから、下手したらこの手のセクハラ・パワハラしている人が、社会的に立派な肩書きを持っていることになって、許容されていると思っちゃうわけだから。
天下に轟く大企業!!とかでは全くないけど、親なんかは「(手堅い、安心という意味で)いい会社に受かったねえ」と安心するし、住宅ローンの審査は超余裕で通るし。
それだけに、中に入ってから異常性が炸裂している様をありありと見せつけられて大ショックだった。あとそこに関して自浄作用が全く働いてなかったのも絶望的だった。
付け加えておくと、社員が100%異常者ってわけじゃ決してなくて、(あくまで俺基準だと)40%くらいまともな範疇に入るような人だった。それこそ人格的に優れていて仕事もできて~みたいな聖人みたいな人は2%くらいいた。
ただ40%くらいいる”まとも”な社員たちも、パワハラには加担しないまでも、目の前で繰り広げられるパワハラを苦笑いで見守り、ひと段落ついた頃にパワハラ加害者に対して「ずいぶん怒ってたね~(笑)」とか調子は合わせるし、まあ傍観者のスタンスでいた。
聖人みたいな人はというと、異常社員もパワハラ被害者もイジメ被害者も分け隔てなく慈しんでいて、全員で仲良くやりたいみたいなタイプだから、パワハラの最中は悲しそうにしていて、終わったあとはタイミング見計らって被害者のとこいって慰める程度にとどまっていた。
従って、自浄作用は働きようがなかった。
で、残り60%の「普通じゃない人」はさぞかしキチガイ極まってると思われるだろう。
確かに彼ら彼女らは間近で行われているパワハラを完全に余興のように楽しんでいたし、時に「あいつ(パワハラ被害者)朝眠い眠い言ってましたよ?ここは一発指導したほうがいいんじゃないっすか?(笑)」とか上司を煽ってパワハラ誘因するときすらあったし(上司のほうも「ほんと~?(笑)じゃあやっとかないとね(笑)」とか冗談めかしてにこやかに返していたのを見るに、マジで当事者はエンタメとして楽しんでたんだと思う)。
ただ、彼らはどっからどう見ても外形的にはまともの中のまともだった。
30歳過ぎても高校や大学時代の仲良しグループたちとBBQ行ったり、家族ぐるみで川に遊びに行ったり、完成した新居に呼んだり呼ばれたり~みたいな、キチガイでは到底築きえないような人間関係の輪を彼らは持ってたし、加えて彼らの多くは良き家庭人・良き父親であった。
マジモンのキチガイや性悪でも友達は作れるけど社会に出ると同時にフェードアウトされるのが普通だと思うし、30歳過ぎてまで家族ぐるみの友人付き合い維持できるなんて人格破綻者ではないことの証明だと思う。
じゃあ、なんで彼らが会社では異常者や異常空間形成の共犯者に化けてしまうのか不思議なところだが、俺は彼らの社会性の高さが原因じゃないかと疑ってる。
武士がお家を守ることにアイデンティティを抱いていたように、彼らは習性として自分が属するコミュニティの様態や安定性を維持することに全力を注ぎ(告発や改革などもってのほか)、結果として”会社共同体ではキチガイなのに非利益共同体では良き隣人”という矛盾を孕むことになったんじゃないかと。
となると、会社という”器”それ自体がキチガイ性や異常性でもって均衡が保たれてるのかって話になるけど、もしかしたらそういうオカルトじみた現象ってあるのかもしれない。