はてなキーワード: 少年犯罪とは
1
6月11日に、「絶歌」は発売された。その直後、この本の刊行を報道で知った遺族のうちの一人が、遺憾であるとコメントを発表した。
以来、今日に至るまで、様々な人々が—— 専門家、知識人、芸能人、ライター、クリエイター、etc——、この本についてコメントをしたり、記事を発表している。
少しだけ、どこかで見たような光景だな、と俺は思った。
原発だ。
震災以来、原発というのは、賛成だろうと反対だろうと、何かしらの意見を持たなければならないような問題になった。「どうでもいい」「どっちでもいい」というような態度は許されない。誰しもが原発に対して、真剣に考えなければならない(あるいは、そのフリをしなくてはならない)、そんな風潮が蔓延している。
そんな光景に、どこか似ている、と俺は思った。この本の出版に関して、肯定的だろうと否定的だろうと、有名人(というかライターやクリエイター、芸能人)は、何かしらコメントをしなくてはならない。そんな雰囲気が漂っているような気がした。
また、ネットでもあちこちで、この本のことが言及されている。その内容(というか質)も、原発に関するもの似ている。有意義なものあるけれど、ほとんどが似たり寄ったりな退屈な意見で、特にAmazonのレビューに関しては、まぁ、平均的な人間の平均的な意見が読める、という以上の価値はない。
なんというかまさに「脱法ハーブ、握手会、風営法、放射能、ダサい、ダンス、ダウンロードって言ったら負け」状態だ。
2
俺がこの本を読んだ理由は、端的に言えば好奇心だ。この本が発売されると知ったとき、純粋に読みたいと思った。ただの好奇心。
この際だから、書いてしまおう。俺は小説を書いている。ほとんどの人は知らないと思うが、Amazonで販売出できるKDP(Kindle Direct Publishing)で発表もしている。つまり、創作をする人間として、この本に興味を持った。
この本の元になった事件は、説明するまでもなく、後のフィクションに多大な影響を与えている。俺が知っている範囲だけでも、舞城王太郎や佐藤友哉あたりは確実に影響を受けているだろうし(舞城の『阿修羅ガール』に出てくる鬼畜殺人鬼グルグル魔人を知っているか?)、奥浩哉『GANTZ』に出てくる西なんかは、もうまんまだ。他にも探せばたくさん出てくるだろう。
創作をする人間として、そんな風に後のフィクションに、作家たちに影響を与えた事件の当事者が書いた手記に興味を持つことは、そんなに不思議ではない、と思う。だから手に取った。ただ、これは弁解だ、言い訳だ。下世話な好奇心で読んだ、と言われても反論は出来ない。
(これは余談だが、先述したとおり、この本は6月11日に発売された。ニュースになったのも、その二三日前だったと思う。しかし、振り返って見ると、五月の終わりに、この事件をモデルにした窪美澄「さよなら、ニルヴァーナ」が出ているし、そのちょっと前には、34歳になったとある小説家が事件現場を巡礼(?)するという内容の佐藤友哉「ドグマ34」がすばる4月号に掲載されいてる。偶然か? さらに余談だが去年放映されていた、金城一紀脚本のドラマ「ボーダー」の第三話は、殺人を犯した元少年が手記を出版しようとして遺族に殺されてしまう、といった内容だった。まぁ、偶然だろう)
3
事件当時、俺はまだ小学生だった。けれど、この事件のことは、やはり印象に残っている。
俺は子供のころ、モデルガンが好きで、アクション映画などの銃撃戦のシーンを見てはひとり興奮していた。シュワルツェネッガーがバンバン人間を撃ち殺しているのを観ながら熱狂している俺を見て、母親も心配していた。俺も子供心に「自分は人が死ぬことになにも思わないのか」などと普通のことを普通に思っていた。平均的だ。
そしてこの事件以降、子供によるセンセーショナルな事件は、たびたび起こる。「キレる17歳」などいうキャッチコピーがつき、まるで急に少年犯罪が増えたかのように報道された。
フィクションも影響を受ける。バスジャック事件を題材にした青山真治の映画「ユリイカ」などだ。
開き直るわけではないが、俺は上記の作品たちが好きだ。だから作者に興味があるし、その作者に影響を与えた題材、事件にも興味がある。センセーショナルな事件は、良くも悪くも、フィクションに影響を与えているのだ。
ただ、報道のされ方、ニュースの選ばれ方のせいなのか、はたまた「事実は小説より奇なり」なのか、現実では悲惨なニュースが相次ぐ。自然災害は仕方がないにしても、凡人には理解できない理由で、または理解できないほど身勝手な理由で、色々な事件が起こる。無差別殺人、闇サイト、児童虐待。世紀末を過ぎても、この手のニュースには事欠かない。
「近頃はありきたりのリアリズムに追いつかれそうにも見える」
これは、とある賞の選評の一部だ。とある一作品に向けられた言葉ではあるが、なんだかフィクションがひどくしらけてしまうときに、この言葉がふと思い浮かぶ。
我ながらバカなことを書いているな、とは思う。でも、俺は嫌なのだ。俺はフィクションが好きで、物語が好きで、小説が好きなのだ。だから、読むし、書いている。書いては直して、また書いている。
この本が出たときも、似たようなことを思った。批判が溢れ出ているのに、蓋を開ければベストセラーだ。売れているからって、優れたものじゃないってことは判っている。それは音楽も映画も本も同じだ。
4
そして、この本を読んでみた。内心ドキドキしていた。偉そうな事を言っておきながら、日本の犯罪史上稀に見る(仰々しい枕詞だ)事件を起こした、当事者の手記。正直、影響を受けてしまったらどうしようか、とも思った。俺は本を読む以上、どんな本でも最大限影響を受けるつもりで読んでいる(そうでなければ読む意味なんてない)。ただ、この本だけは、少し怖かった。
しかし、どうだろう。前半はネットで揶揄されている通り、自己陶酔しきった糞ポエムだった。ガラガラのライブハウスで演奏しているクソみたいなバンドの歌詞でも、これよりはほんの少しマシだろう。ただ、文章自体は上手いな、とも思った。読ませる文章だ。特に、後半の面会に来た弟のやり取りの場面では、ちょっとぐっと来た。少しだけ泣きそうにもなった。
でもこれは(ここまで書いておいてなんだが)、所謂ただのお涙頂戴話だ。当たり前の反応というか、けして面白かったというわけではない。
そう、端的に言って「つまらなかった」というのが、この本を読んでの感想だ。
一部で神格化、カリスマと化している「殺人鬼」だが、彼はつまらない、ただの普通の人だったのだ。多くのフィクションに影響を与え、ひとたび本を出版すれば大いに話題になる「あの人」は、普通の人間だった。
前半のあの糞ポエムが、それを象徴している気がした。あの稚拙で過剰な修飾表現は恐らくわざとで、そうやって過剰に飾らなければならないほど、内容は、実は普通なのだ。
これについてはロマンポルシェのロマン優光さんが書いた記事に頷ける箇所があった。
“この本には特にそういうところがないのだ。(性的偏向については代入される対象がおかしいだけで数式は同じなので、対象がいくら理解できなくても根本的に理解できないというわけではない。) 普通の人が普通に想像したような話が続くだけである。 ”
http://bucchinews.com/subcul/5203.html
5
少し前になるが、日曜の午前にやっている「ワイドナショー」という番組で、店の商品に爪楊枝を刺す場面をYouTubeに投稿した少年のニュースをやっていた。
それを観た松本人志が、「全然おもしろくない。声も張ってないし」とコメントしていた。他の出演者は「そこですか?w」といった感じだったが、俺は、松ちゃんはこういうコメントをどんどんしていったほうが良い、と思った。
つまり、つまらないものは、つまらないというべきなのだ。そして、松本人志のようなおもしろい人は、こういうくだらないことをする人間に向かって「全然笑えない。おもしろくない」ともっというべきなのだ。
同じ番組で、松ちゃんは、この本は読まない、といっていた。遺族の方がここまで言うのなら、と。立派な態度だと思う。下世話な好奇心で読むヤツに比べたら、遥かにマシな態度だ。
でも、俺は松ちゃんに読んでほしい。この本を読んで、おもしろくない、と言ってほしい。
「俺に影響受けてるのかもしれへんけど、お前の本、つまんなかったで」と言ってほしいのだ。
舞城でもユヤタンでも乙一でも、こんな本より、俺の小説のほうがおもしろいぜって言ってほしい。なにがベストセラーだ!っていってほしい。
だから、俺は敢えて言う。
自分に取っての本当のことを書いたのかもしれないが、ハッキリ言ってフィクションのほうがおもしろいぜ。普通の理由で普通の狂い方をした普通の人間なんかより、グルグル魔人のほうが狂ってるぜ。なんせウンコパン三世〜♫ デレッデレ〜♫ なのだ。
だから俺は、この本を批判するならおもしろい人たちに、「つまらない!」って言葉こそ、声高に叫んで欲しい。
6
“結局のところ、人生で起こるすべての本当のことは、陳腐で薄っぺらで通俗的なのだ。そうじゃないことは小説の中にしかない。だから小説の中で、つまんないなあと思うとき、わりとそれが人生の本当のことを書いているってのがあって、だから小説って難しい”(舞城王太郎/パッキャラ魔道)
まったくその通りだ。
そんで、つまんない本のことで、
いちいち騒ぐのはやめようぜ。
おわり。
「大人になるとストーリー構成がしっかりした映画のような夢を見る」
と言っていた。
=== プロローグ ===
=== 子ネタ ===
=== 息子 ===
犠牲者の遺族の心情とのかかわりで出版あるいは保存の可否が問われた。
公共の記憶、文化の源泉という観点からの議論はなかったか、少なかった。
50年後、100年後のことを考えたことはあったろうか。
遺族はじめあらゆる関係者が消え、純粋に情報材またはトポスとなったそれらがもつかもしれない世界にとっての価値を想像したことがあったろうか。
平成を代表する未成年犯罪者、サカキバラが手記を出版した事が波紋を広げている。
本当に大昔の話で恐縮なんだけど、殺人を犯した元未成年が出所した後に手記を出そうとして、自分が勤めていた出版社にコンタクトを取って来た事がある。もちろん本人が直接ではなくて代理人経由で。本人の名前も顔もわからないし、ただ彼が犯した罪だけは知っていた。世間的にサカキバラほどのセンセーショナルさは無いせよ、自分と同世代の人間がこんなことをするんだと当時衝撃を受けたのを覚えている。
元未成年犯罪者の手記ってのはあまり出版界でも例が無くて、出せば相当売れるのは間違いなかった。
うちは小規模な出版社なのでもし数万部売れればそれはもうありがたいっちゃありがたいし、20万部でも売れれば数年は社長が資金繰りに追われなくて済むんじゃないかってぐらいの大ヒット。日本がバブルで浮かれる時代はまだ遠い先の話で、当時の小さい出版社は、まさに爪に火をともすようなギリギリの状態でなんとか生き残ってるような有様だったように思う。事実、うちの会社もちょいちょい給料の遅配があって、そろそろヤバいんじゃないかって社員同士でも囁かれてた。
そんな時に、出せば数万分は確定するような美味しい出版物の話が舞い込んできたんだから社内を二分して大論争に発展した。
ここで当時の社長っていうか創業者だけど彼の偉いなあと今でも思うところは、零細出版社の経営者としては当然出版したいのは山々、しかし判断は自分以外の社員全員の多数決に委ねたってところだ。「こういう話が来ているけれど大変デリケートな話なので、皆さんの判断に委ねます」と一言だけ朝礼で言って、結局議論には全く関わらなかった。
そこから約一ヶ月、社内を二分して大激論が交わされた。社長が朝礼で「この件に関しては先輩後輩上司などの立場は無くして、出版に関わる一人の人間として対等な立場で議論してください」と釘を刺してくれたお陰で、当時下っ端だった自分も遠慮なく発言することができた。こうやってキーボードを叩きながら社長の言動を思い返してちょっと涙が出て来る。天国で元気にやってますか?
結末はどうなったかはタイトルの通り、出版しないという結論に至った。多数決はなんと全員が出版反対だった。無記名で紙に賛成反対と書く投票形式だったから他の人の目を気にして反対にしたとかじゃない。賛成派も反対派もみんな納得して一つの結論に至った希有な例だったように思う。零細とはいえ出版人としてのプライドがそうさせたんじゃないだろうか。
絶歌を出版した太田出版の言い分がサイトに上がっていた。白々しいし、軽薄だ。ここで私が声を大にして言いたい事は、中小出版社が口にする「出版する事に意義がある」という決まり文句はウソってことだ。そんなものは存在しない。
彼らにとって、10万部という数字は涎が出る凄まじい数字だし、つまりそれ以上でもそれ以下でも無い。出せば売れるのが間違いない話が舞い込んできた、出版は確定、さあどういう理屈を後付けしよう。そんだけのこと。言論の意義とか大仰なことは単なる化粧だ。本音はそこじゃない。売れるから出す。出す事によって起る諸々の波紋はオタクさんたちで解決してくださいねっていう無責任な態度にしか過ぎない。
繰り返すけれど、太田出版は未成年犯罪者の手記を世に出すことが社会的な意義があるなんてこれっぽっちも思ってない。そこは断言できる。遺族が何を思おうと、サカキバラを神格化する精神破綻寸前の今10代の少年少女にどれだけの悪影響を与え居ようと知ったことじゃない。売れる。だから出す。それだけ。
僕らの例はたまたま阻止できた。でも本当にたまたまだと思う。もっと経営が苦しくて、そして社長が独断するような人であれば間違いなく出版されてただろう。
この話に特にオチは無い。私の意見も特に無い。以前あったことをありのままに書いただけの話。読んだ人がどう思うかは貴方に委ねます。
★「未成年が他の未成年を殺した」なんて、「3丁目の夕日が美しかった昭和30年代」には、
ありふれた話でニュースにすらならなかった
「なぜ未成年犯罪が、この30年でマスコミが過大に報道するか?」を分析してるが、
自分はシンプルに、「子供の数が少なくなったから」「子供が病気等で死ななくなったから」だと思う。
★江戸時代だと、
「子供を5人産んで、一人は流行り病で死に、一人は飢え死にし、一人は川に流されて死に、成人するのは2人だけ」
だったりした。
逆に言えば、予め「半分程度は成人前に死ぬ」ことを前提に、皆子供を4~5人作ってた。
一種のリスクマネジメント
★高度成長以降、乳幼児死亡率が激減。
「子供を沢山作って成人迄の夭逝にリスクマネジメントする」という行動が廃れた
★で、たまに不慮の事故や事件で子供が死ぬと、昔以上に大騒ぎする。
リスクマネジメントな多子戦略を捨て去った自分の戦略ミスを認めたくないから
★一人っ子家庭って、夭逝リスクをどこまで考えてるのか気になる。
★「昔に比べて激減した」とは言え、夭逝リスクは今でも2~3%は残っている。
最近、少年犯罪が凶悪になってきた、いいやなっていない、などの水掛け論も不要。
軽犯罪に対しては、少年だから、刑が多少軽くなるくらいの情状酌量くらいはあってもいいと思う。
きちんと罰を与え、社会のルールを教えるのが、最大の教育だから。
少年法撤廃の声は、もうずいぶん前から叫ばれているが進まない。
ではだれが、反対しているのか。
ネットではよく人権派弁護士ガー、と言われているが、300議席を超える保守政権政党がそんなものに負けるわけない。
自民党の谷垣禎一幹事長は2日の記者会見で、与党内で少年法の対象年齢を「20歳」から「18歳」に
川崎の事件だけど、母はテレビのニュースでこの話題がでてくると「見たくない」と言ってチャンネルを変える。ネットを見てもこの事件には負の感情をあらわにした意見ばかり。つまり、みんなこんな話題なんて見たくないんだろうと思う。
それなのに、なんでこんなにテレビのニュースではどこもかしこもこの話題をとりあげるのかと。アニメやゲームと違ってフィクションの出来事じゃないのだから、模倣犯がでてきて余計に他の事件を引き起こすなんてこともありえるだろうと思って心配だ。実際、今回の事件だってアニメではなくISILの映像を真似たようだし。ISILがフィクションの話であればまた違った結果になったんじゃないだろうか。
だいたい、実名報道は禁止なんだから、いっそのこと報道自体禁止にしちゃっていいんじゃないかと思う。視聴者に不安を煽らせてるだけだろ。うちの母親みたいに見たくないからとチャンネル変える人もいるのだから、視聴率も下がってテレビ局的にとってもいいことないと思うのだけど。
ちなみに、今回の事件で「少年法をなくせ」とかいう意見を見るけど、今回の事件はむしろ少年法が機能してないから起こったものだと思う。しったかの知識で悪いけど、少年法では犯罪を犯しそうな少年を保護処分できるらしく、今回の事件については、加害者は犯罪を犯しそうな人間だと十分に考えることができたと思うんだよね。それならとっとと捕まえて保護処分しておくんべきだったんだよ。そしたら被害者は死ぬことはなかったし、加害者は殺人を犯すなんてこともなかった。佐世保の女子高生殺人事件でもそう。こういう事件が起こるたびに事前にふせげなかったものかと残念に思う(事前にふせげてるのは表沙汰になってないだけかもしれないけど)
アンチウイルスソフトみたいに過去の少年犯罪の犯人の特徴を分析したうえで、犯罪を起こす前に犯罪を犯しそうな少年を割り出し、保護観察処分するとかできないもんだろうか。そういう研究ってどれぐらい進んでるのだろう。
名前を書いてはいけない人のアカウント閉鎖がずいぶん盛り上がっているようだ。この件に関して自分は以前から不思議に思っていることがあって、それはこの人がまだ子供でしかない、という事実を忘れている人が実に多いように見えることだ。確かにこの人は影響力がある。またちょっとどうかなと思うようなRT晒しあげなんかも多かったことは事実だが「そこまで含めて子供のやらかしたこと」でしかない。いってみれば、ガキに大金とピストルを与えたような状態だ。問題なのは、チャンスさえあれば子供でも大金と武器を入手できるインターネットというものの構造にある。この人はその表現のひとつでしかない。
確かにこの人は子供にしては賢かった。しかし考えてみればこの程度に賢い子供はわりといる。そうした賢い子供が表面化、あるいは問題化しないのは、賢い子供は黙っていたほうが得策だと理解しているからだ。この人はたまたまものを言う手段を持っていたし、周囲にもそれを歓迎する環境があった。
なので、問題はただこの人だけの特殊なものではない、ということだ。実際に被害にあった人がいようと、それは「しょせんガキのやったこと」というのが大人の態度だろう。少年犯罪が前科に問われないのは基本的にはそういうことだ。人が死のうがなにしようが「しょせんガキのやったこと」であり「よく教育すればわかるはず」という建前のもとに法律はできているんだろう。
もともとネットでは、書かれた言葉がひとり歩きしやすい。目の前の子供が賢しげな顔をして理屈をいえば「なんだこのガキ」と思える大人でも、ネットではなかなかそのことを実感するのが難しい。相手が影響力という名の暴力装置を持っていればなおのことだろう。
ネットは昔にくらべてずいぶんとすっきりした見通しのいい場所になったもんだ、などと思っていたのだが、実際のところそれは錯覚であるらしい。
ネットにつながる端末さえあれば、たとえ5歳の子供でも、90歳の老人でも同じシステムを利用して発言でき、それは完全に平等に並べられる。その意味でインターネットはよくも悪くもクソ平等だ。しかしその平等はサバンナの平等に似ている。サバンナという場所を与えられて、同じ動物やってるという意味では平等だが、そこはむき出しの力の支配する世界だ。充分にカオスである。
いつかはこんな場所も整備されていって、秩序だっていくのだろう。20年かかるんだか30年かかるんだか知らないが。少なくともインターネットの存在を自明のものとして認識している世代が社会の中心的存在になり、教育の必要性を感じるそのときになるまでは、カオスは続く。
というより、そもそも現状にしてからが、インターネットにいるの大人だけってわけでもないもんな。7歳だって102歳だって、はてなのアカウントを持って、年齢を明かさなければ、外側からは年齢に関しては推測しかできない。
メジャーになればなるほど誰でも使用に抵抗が無くなるよ
「べき」の意味・用法をもっと考えるべき。べきには2つの意味がある。
1 当然のなりゆき,あるいは,そうなるはずの事柄を述べる。 「いま満開のこの花もやがては散るべき運命にある」 「最近における少年犯罪の増加は恐るべきことだ」
2 〔「べきだ」 「べきである」などの形で〕 義務づける意味を表す。 「この件についての責任はすべて幹部がとるべきだ」 「無責任な批判はなすべきではない」
さて、”メジャーな言葉なんだからみんなもっと使っていくべき” はどちらの意味と読めるだろうか?
私は2だと思う。もしも1の意味で使うのなら「言葉はもっと使われるべき」とするのが自然だと思うからだ。
2の意味であれば、そのべきは義務を含んでいることになる。義務とは○○しなければならないということなので、
原文は「メジャーな言葉なのだから、もっと使われなければならない」ということになる。
相関がないという増田2の指摘はもっともだろう。メジャーであることと義務は関係がない。
さて、増田1の言う「だれでも使用に抵抗がなくなるよ」という言葉に、そもそも義務の意味は読み取れない。
ここに問題がある。増田1は反論しているつもりなのに、まったく見当違いのことを言ってしまっている。
確かにうまく更生させられることばかりではないが、
その後の長い人生も考えれば、少年の高い可塑性に期待して更生を促すことは、
本人にとっても、社会にとっても(税収・治安等、社会への積極・消極の貢献という意味ね)、
意義のあることだと思う。
成人と同様の責任を追及するのは必ずしも適当でない、というのもある。
何故これを廃止しないのかというと、ある特定の保護団体とか少年の死刑や実名報道を望まない人達の存在がある。
その人達の多くは少年が犯した残虐性よりも少年の将来や更生の可能性や期待を込めてそのような声を挙げる。
でも、女子高生コンクリ事件の犯人たちのその後を見るとよく分かるのだが、出所後の犯人たちはミクスィや個人ブログ等で当時の強姦殺人を
武勇伝として扱い、微塵も反省の色を伺えなかったという風聞がある。
ある少年は出所後結婚し、今では殺された女子高生と同い年の娘がいる。
正直某漫画家の娘のように台湾とかで強姦されて殺された方が良いと思うのが被害者遺族の感想だろう。
少年法という保護プログラムのせいで、失われなくていい命が失われて、逆に失われるべき命が生き永らえて普通に家庭を築いているのだから、
彼らを保護しようと訴えた人達は人の皮を被った悪魔か鬼畜なのだと思うのも無理はないし、俺だってそんな奴は殺人幇助で死刑にすべきだとさえ思う。
また、これに関連して共産党や創価学会、立正佼成会や幸福の科学などのカルト団体が少年法を維持して彼らの子供達が犯罪を冒せばこれを見逃しむしろ幇助しているのだから、
世も末である。
左翼って、普通に少年犯罪とかでも「厳罰化反対」って言ってるじゃん。共産党は、いじめ防止法案にも反対してるぜ。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-06-22/2013062201_03_1.html
そこそこ手間だったな。初産の年齢階級別統計。予想通り平均と分布がほぼ相関関係にあるから、分布を考慮する必要性がないという初期見解と結果が一致してると思う。
つ http://www8.cao.go.jp/shoushi/whitepaper/w-2004/html-h/html/g1130010.html
ただ、1つ問題点が増田が指摘したところとは別なところだけど合って、15-19歳での第1子出産件数が微増している。これだけが平均からはわからなかったデーターで
たしかに、治安の悪化か貧困化の影響ではないか?と推察されるけど、放置できない問題かもしれない。(少子化とは関係ないが)
どっちみち、少年犯罪の方でケアされるだろうから、少子化問題では無視してもいいとはおもうが。
つか、平均と分布がほぼ相関関係にあるから、分布を考慮する必要性がないというケースだろうから、国もろくに分布を調べてないから(正確には調べても公表してないから)データー無いんだよ。
いちおう、調べたから。次からは、増田も調べるのに協力してくれ。
※あれこれ言う奴に対して、実際に調べる増田が少なすぎるんだよ。
【画像】100年前の日本の写真が発見される すげえええええええええ!!! - 哲学ニュースnwk
上記のアフィブログに、現在 229 users ものブックマークが付いている。
しかし、上記まとめブログの元スレは、まとめブログ向けの「業務」として立てられていると、板住民に揶揄されたスレッドであった。
136 チーター(やわらか銀行) 投稿日2013/07/04(木) 19:33:55.96 ID:6Hu/NYAw0
【画像】 100年前の日本の写真が発見される すげえええええええええ !!!!!!!!!!!!
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/news/1372933872/
346 スコティッシュフォールド(大阪府) 投稿日2013/07/04(木) 19:57:07.46 ID:6ilh5DgOP
何これ臭過ぎワロタこんなんでいいのかよ旧速民
66 縞三毛(北海道) 2013/07/04(木) 19:48:45.47 ID:0hk6kDv8O
日本人でよかった!
352 ターキッシュアンゴラ(やわらか銀行) 投稿日2013/07/04(木) 19:57:43.83 ID:CFCBu/yX0
≫346
なごなご(*^_^*)
372 イエネコ(家) 投稿日2013/07/04(木) 19:59:03.65 ID:JpkvSuVc0
≫346
860 ボンベイ(新疆ウイグル自治区) 2013/07/04(木) 19:05:18.30 ID:52jYBWyP0
こんなんばっかで吹いたw
872 スフィンクス(新疆ウイグル自治区) 2013/07/04(木) 19:08:02.52 ID:qc4SZ1pz0
ttp://kiki.mods.jp/be/be.php?board=news
上位2名のbeは完全に仕事だろ、これ
マジ気持ち悪い
ニュース速報@2ch 日別スレ立てランキング を見ると、ひとりで 75、36、25 といった大量のアフィブログ向けスレッドを立てる「業者」が存在することがわかる。
なお、ニュース速報板でのスレ立ては有料である。日本円にして1200円程度の所持ポイントが必要。
なぜ、現在2chニュース速報板では業務としてのスレ立てが行われているのか。
2012年1月、アフィブログまとめ元として、最も人気のあったニュース速報板は、利用者自らの手によるスクリプト爆撃により壊滅に追い込まれた。
元の利用者はアフィブログ転載禁止を明記したニュース速報(嫌儲板)に移民。
おおまかな利用者人数は爆撃により 1/1000 以上の激減、ニュース速報板は廃墟と化した。
その一方で、掲示板に活気を戻そうとするアフィブロガーたちの涙ぐましい努力があった。
184 ブリティッシュショートヘア(catv?) 2013/07/03(水) 02:05:58.08 ID:N2VZpEBH0
おら、嫌儲で盛り上がってるスレを転載ロンダしたいアフィブロガー専用板に遊びに来てやったぞ
129 マンチカン(西日本) 2013/07/03(水) 01:55:05.41 ID:T9LK+rGL0
旧速に来てやったぞ
426 スミロドン(WiMAX) 2013/07/03(水) 02:50:10.92 ID:vYQIbg/30
485 シンガプーラ(愛知県) 2013/07/03(水) 03:08:25.24 ID:GxFKWLLSP
808 ターキッシュアンゴラ(新疆ウイグル自治区) 2013/07/04(木) 18:57:02.97 ID:odBAC0cs0
中韓スワップ中止で韓国崩壊wwwwwwwwとかガチでやってるとか引くわ
261 ツシマヤマネコ(茨城県) 投稿日2013/07/04(木) 19:47:49.01 ID:/sQSE2Q50 [4/4]
アフィから来た奴らと運営してる奴らがレスしてそれを転載してそれを自分たちで見てってやってんの?
永久機関じゃん
671 オセロット(栃木県) 2013/07/03(水) 08:32:15.97 ID:KuPf+RaZ0
嫌儲とここでまったく同じソース・スレタイのスレが目立つことに何の弁解もなかったね
それだけが残念
240 シンガプーラ(大阪府) [sage] 2013/07/03(水) 02:17:05.04 ID:CEJ1Qb+0P
旧速の看板にしがみついてるんならもっとプライド持ってスレ立てろや
247 スペインオオヤマネコ(京都府) 投稿日2013/07/04(木) 19:46:21.17 ID:YWg1Jaub0
実は、お前が消えた一年半でここも随分変わったんだよ
101 ライオン(和歌山県) 投稿日2013/07/04(木) 19:27:54.82 ID:gZz3s4Qm0
スレタイ一覧まんま嫌儲じゃねぇかと思ったらほんとにまんま嫌儲だった
http://anti.wkeya.com/be/ronda/?val=news&i=p&s=d&m=orig&f=201307&be=287238
http://anti.wkeya.com/be/ronda/?val=news&i=p&s=d&m=orig&f=201307&be=293231
スレタイロンダリングとは、アフィブログ転載禁止であるニュース速報(嫌儲)板のスレッドを、ニュース速報板にそのまま転載(ロンダリング)する行為である。
すなわち、レスに勢いがあり面白い「まとめに適した板」が転載禁止されているなら、スレッド自体を転載可能な板にロンダリングして、そこからアフィブログへコピーしようと考えた末の戦略である。
2chの書き込みを、2ch内部の別の板にコピーして、更にまとめブログへと転載しようとする、アフィブロガーたちの涙ぐましい努力。
この目論見は成功し、スクリプト爆撃中もまとめブログは平時と変わらず稼働したのだ。
現在、スレタイロンダリングは スレタイロンダ検出ツール(改) ver0.01β で視覚化されている。
もちろん、彼らは2chのスレ立てに執着する異常者であり、業者と見做す考えは陰謀論とする反論もある。
しかし、明らかな証拠が以下にある。
機械的なスレタイロンダは、スクリプト爆撃中にも行われていた。
2012年1月ごろ、スクリプトによる自動爆撃が行われる中、粛々とスレタイロンダが行われるニュース速報板。
これらのスレッドを覗いてみると、頻繁なスクリプト爆撃により掲示板としての機能が壊滅している。
時折散見される非スクリプトの書き込みも、ニュース速報(嫌儲)板からのレスロンダリングであり、オリジナルな人間の書き込みは存在しない。
誰もいない廃墟と化した匿名掲示板にスレッドだけが立ち続けて、オリジナルな人間の書き込みは存在せず、何事もなかったようにアフィブログへまとめられていく。
ロンダリングによらない業者個人の立てたスレッドも スレ立てBEストーカー により一覧として見ることが出来る。
ロンダリングによらない業者スレッドは、嫌韓などのアフィブログ利用者が好むスレッドの比率が高く、アフィブログ向けの煽動的でキャッチーなスレタイに特化している。
特に、政治スレのスレタイはニュースソースを捏ね繰り回して作り上げた偏向・捏造であり、スレ内にはスレタイに脊髄反射したレスが並ぶ。
そして偏向に偏向を重ねたレスを偏向的に抽出し、名無しの大衆を偽称した個人が「みんながこう言っている」と「まとめブログ」を作り上げる。
これがν速のスレタイ捏造政治スレであり、アフィブログのスレタイ捏造政治まとめであった。
一度は壊滅したニュース速報板だが、現在はアフィブロガーたちの涙ぐましい努力は功を奏して、ニュース速報板は廃墟から新たな掲示板へと復活した。
書き込み数は、壊滅前の 1/5 程度と激減したが、それでも現在は新たな住民が住み着いている。
ニュース速報板は、アフィブログ産ネトウヨの入植地として、生まれ変わったのだ。
105 サーバル(沖縄県) 2013/07/04(木) 19:41:18.39 ID:QuDue8jp0
2ちゃん覗くようになって一つだけよかったことがある。
嘘みたいだけど 本当 ってやつだ。
自ら転載禁止を標榜した旧ニュース速報板住民たち、現ニュース速報(嫌儲)板住民は、ネット上の武器たる情報拡散力を失い、その存在力を失った。
一方で、もはやアフィブログは2ちゃんねるの手からも離れて、偏向と捏造を先導しながら日銭を稼ぐネット上で最強のメディアと化している。
上記のように、2ちゃんねる上にも幾らか多様な書き込みはあるが、それらのレスはネット上の拡散装置として機能するアフィブログには抽出されない。
抽出と編集を自らの武器に用いて、2ちゃんねる内部に僅かに残る自浄作用すら濾過して作り上げた、反省なき完全な悪意だけの集合体。
相互リンクによるSEOを最大限に利用して、今日も偏向されて捏造された情報をネット上に拡散していくアフィブログ。
その偏向的編集の最たるものが以下、虚構新聞スレをあたかも事実報道としてまとめたアルファルファモザイクの捏造まとめである。
まとめサイトアルファルファモザイクが捏造 嘘ニュースでシーシェパード批判
アフィブロガーたちは偏向は何が問題なの?と思っているようだ。
2ちゃんねるまとめサイト偏向編集の瞬間を見た! : 少年犯罪データベースドア
2ちゃんねるまとめサイト偏向編集の根深さを見た! : 少年犯罪データベースドア
少年犯罪データベースドアの書かれてること自体よく分からんのだが
禁止の理由にしては軽い気がする
掲示板という双方向性すら失って、名無しの大衆を偽称する個人の意見が単方向に刷り込まれていく。
まとめサイトばかり見ていると洗脳されますよ - Hagex-day info
「まとめサイトに洗脳された大人」と「まとめサイト思想に染まる若者たち」 - BAYAREAD ─読書記録と忘備録─
日本語圏インターネットはヤフコメとアフィブログコメント欄的なるものが、最大勢力なのであり
はてブ利用者も偏向捏造アフィブログを喜んでブクマし続けるのであった。
8 番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です 2013/07/04(木) 20:04:02.59 ID:DtgzIZpY0
見限ったとはいえ仮にも元住民だしな
もういっぺん更地にしたい臭さだったわ
9 番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です 2013/07/04(木) 20:04:33.62 ID:OVfEyixY0
アフィブログって本当に影響力あるんだなって思う
11 番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です 2013/07/04(木) 20:06:00.47 ID:1E0tfgtJ0
12 番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です 2013/07/04(木) 20:07:22.97 ID:yClDSUgpO
+いけよ
13 番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です 2013/07/04(木) 20:07:41.20 ID:RLowCd/t0
思考並列化して全員ネトウヨになってるとか気持ち悪すぎる
16 番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です 2013/07/04(木) 20:13:41.84 ID:58U/JzVx0
17 番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です 2013/07/04(木) 21:21:29.39 ID:7o0reSEn0
完全に+化してるし
もうダメだなありゃ
表現規制の歴史をふりかえってみようか | DDN JAPAN - DIGITAL DJ Network
http://japan.digitaldj-network.com/archives/51565236.html
http://megalodon.jp/2010-1012-0424-32/homepage2.nifty.com/tipitina/HYOGENC.html
サブカルチャーという定義がいまいちぼやけているので分かりまねますが大衆文化という定義で捕らえるとサブカルチャーだから何かしらの特別な影響を生み出す物ではないとは思っています。60年前の新聞には歌謡曲が俗悪流行歌として取り上げられています。
文化というものは時間を掛けて成熟され評価される物だというのはいつの時代も同じだということです。
コンピューターゲームが日本において広く認知されたのは今から30年前のスペースインベーダーブームがだと思われます、そしてファミコン誕生から26年です。
統計を見てもファミコンやコンピューターゲームがなかった時代あった時代も少年犯罪の発生率は増えてもいない減ってもいないというのが正しいのではないでしょうか?
犯罪の質も殺人や強姦、強盗といった重大犯罪よりも自転車泥棒といった横領が増えています。これは経済的にやむにやまれずと犯行を行ったり性の発散を行う術がなかった事による悲劇だと思いますがむしろ今は一人っ子によるストレスや孤独による物であったり周りに常識を教えてくれる人が居なかったが故に、周りの大人達が行っている行為を行ってしまい放置自転車を持って帰ってしまったり放置傘を持って行ってしまったといった類の物だと思います。
その子供が自ら意識して興味を持ち見るといった行為を私は遮るべきではないと考えています。
自らの意志で性的な物に興味を持ち見てみたいという行動も自分の中で性を消化していく過程では必要なのです。
問題なのは性的な創作物に触れる意志がない状態で見てしまう、受け入れる準備が出来ていない状態で見てしまう事が問題なのではないかと思います。
たとえばティーン向けの雑誌で性の相談を載せるレベルならいいでしょうが全員が受け入れる準備をしていないのに前戯仕方が載っているなどといった事です。
成年雑誌についてはテープで封がされていて開けないようになっていたり、成年ゲームに関しては元々が相当高額であったりクレジットカードによる認証が必要だったりとハードルが高くなっています。
出来る限り心の準備が出来るまでフィルタリングソフトで見せないようにしてそれを自力で解除してまでみたいという気持ちが生まれてきたのなら黙認しつつ正しい性教育も行っていく、家庭内でもタブーにて触れないのではなく体の成長に伴う不安に思う心を和らげてあげるサポートをしていくのが良いのではないでしょうか。
by bobcoffee 2010/03/25 17:18:05 from hatena haiku 返信 初稿 2009年05月14日
死刑および死刑制度については、人権や冤罪の可能性、倫理的問題、またその有効性、妥当性、国家としての人類の尊厳など多くの観点から、全世界的な議論がなされている(詳細は死刑存廃問題を参照のこと)。議論には死刑廃止論と死刑賛成論の両論が存在する。死刑制度を維持している国では在置論と呼ぶ、廃止している国では復活論と呼ぶ。もちろん死刑の廃止と復活は、世界中で史上何度も行われてきている。
近年では死刑は、前述のように凶悪事件に対して威嚇力行使による犯罪抑止、または犯罪被害者遺族の権利として存置は必要であると主張される場合がある。ただし前者は統計学および犯罪心理学的に死刑の有用性が証明されたものではなく、存在意義はむしろ社会規範維持のために必要とする法哲学的色彩が強い。後者は親愛なる家族が殺人被害にあったとしても、実際に死刑になる実行犯は情状酌量すべき事情のない動機かつ残虐な殺害方法で人を殺めた極少数[32] であることから、菊田幸一など死刑廃止論者から極限られた被害者遺族の権利を認めることに疑問があるとしている。また、いくら凶悪なる殺人行為であっても、その報復が生命を奪うことが果たして倫理的に許されるかという疑問も指摘されている。
また、死刑執行を停止しているロシア当局によるチェチェン独立派指導者の「殺害」などがあり、死刑制度の有無や執行の有無が、その国家の人権意識の高さと直接の関係はないとの主張も存在するが、死刑制度は民主国家では廃止され非民主国家で維持される傾向にある。地理的には、ヨーロッパ、そして南米の6カ国を除いた国々が、廃止している。ヨーロッパ諸国においてはベラルーシ以外死刑を行っている国は無い(ロシアにおいては制度は存在するが執行は十年以上停止状態であるといわれる。チェチェンを参考のこと)。これは死刑制度がヨーロッパ連合が定めた欧州人権条約第3条に違反するとしているためである。またリヒテンシュタインでは1987年に死刑が廃止されたが、最後の処刑が行われたのが1785年の事であり事実上2世紀も前に廃止されていた。またベルギーも1996年に死刑が廃止されたが最後に執行されたのは1950年であった。このように、死刑執行が事実上行われなくなって、長年経過した後に死刑制度も正式に廃止される場合が多い。
欧州議会の欧州審議会議員会議は2001年6月25日に日本およびアメリカ合衆国に対して死刑囚の待遇改善および適用改善を要求する1253決議を可決した。この決議によれば日本は死刑の密行主義と過酷な拘禁状態が指摘され、アメリカは死刑適用に対する人種的経済的差別と、少年犯罪者および精神障害者に対する死刑執行が行われているとして、両国の行刑制度を非難するものであった。
通常犯罪における死刑が廃止されても、国家反逆罪ないし戦争犯罪によって死刑が行われる場合がある。例えばノルウェーのヴィドクン・クヴィスリングは1945年5月9日、連合国軍に逮捕され国民連合の指導者と共に大逆罪で裁判にかけられ、銃殺刑に処せられた。ノルウェーでは、この裁判のためだけに特別に銃殺刑を復活(通常犯罪の死刑は1905年に廃止されてはいたが)した。また同様にイスラエルもナチスによるホロコーストに関与したアドルフ・アイヒマンを処刑するため、死刑制度がないにもかかわらず(戦争犯罪として適用除外されたともいえるが)死刑を宣告し執行した。
中東とアフリカとアジアにおいては総じて死刑制度が維持されている。冷戦時代は総じて民主国家が廃止、独裁国家が維持していたが、現在では冷戦崩壊後の民主化と大量虐殺の反省により東欧と南米が廃止、アジアおよび中東とアフリカの一部が民主化後も維持している状態である。またイスラム教徒が多数を占める国では、イスラーム法を名目とした死刑制度が維持されているが、トルコのようにヨーロッパ連合への加盟を目指すために廃止した国や、ブルネイのように1957年以降死刑執行が行われていないため事実上廃止の状態の国もある。