はてなキーワード: 色温度とは
半地下室住みの増田だけど、部屋の明るさが朝も昼も夜もあんまり変わらないってのはたしかに体に良くない気がしてるのよ。
だからサーカディアンリズム照明というものを購入した。
朝は青空のように、昼は太陽のように、夜は満月のように照らしてくれるシーリングライトなんだよ。
使い始めてまだ3日目だけど、目覚めの光が非常に青い。
20000Kの透き通るような青空をイメージした色温度らしい。
ちなみに普通の昼白色が6500Kぐらいで、電球色が3000Kぐらいだった気がする。たしか。
時間によって明るさと色温度を変えましょうってのは、調色機能の付いたライト買ってスマートリモコンで設定頑張ればそれで一応できるんだよね。
でもこういうのって調光調色カーブの傾きがキモだから、専門家がそれを設定しておいてくれるならそれが楽だわ。
良い睡眠が得られるようになりたい。
本来は親友に向けたマンションリフォームのアドバイスだが、LINEで送るには長すぎるので、増田の日記として公にさらしてみる。ブコメやトラバで有用な反論が得られるかもしれない。
増田は建築士としてそれなりに経験値はあるが、住まいのあり方や価値観は本当に多様なので、N=1の意見として参照するぐらいがちょうどよい。
適切な断熱壁と二重ガラス樹脂サッシが装備されていること。それがない建築が許されるのは安藤忠雄だけ。
既存のサッシが交換できないならインプラスなどの内窓をいれればよし。
おそうじ浴槽!これが言いたくてこの長い日記を書いているといっても過言ではない。
他の設備投資を削ってでもこれを装備してほしい。日々の家事から風呂そうじを排除できるのでオススメ。
じゃあ何を削ればいいかというと、、、
化粧棚→いらない。必要に応じて山崎実業のマグネット収納をつかえばよい。
浴室乾燥機→いらない。アイリスオーヤマの除湿器で代用できる。風呂の入り口付近にコンセントを用意しておく。
上下するシャワーフック→これはいる。が、山崎実業のマグネットフックで代用可能。
風呂のサイズは1620か1616にする。この2つは浴槽が1.6mあるから足を伸ばせる。そのほかの1416とか1418 etcは浴槽が1.4mになってしまう。
ただし1616は一般に住宅用しかない。なぜか1620はマンション用もある。住宅用とマンション用の違いは施工に必要な天井の高さ(これショールームのスタッフすら知らなかったりする)。マンション用のほうが必要高が低いので、排水の勾配など制約の多いマンションでも施工できる。逆に言えばその制約さえクリアできれば住宅用をマンションに施工することも可能。
なお換気扇は選べるならパナソニック製をオススメする。パナソニック以外は換気扇の羽を外すことができない。
ノーリツのユニットバス1616。標準でおそうじ浴槽がついてくる。なぜならおそうじ浴槽はノーリツの特許だから。
だがコスパが高すぎて儲からなかったのかノーリツはユニットバス事業から撤退してしまった。。。
なぜか無垢フローリングにあこがれる人が多いが、高いし隙間が空くしメンテも大変で何がいいのかさっぱりわからん。オススメは厚突きフローリング。無垢の質感とべニヤの寸法安定性を両立している。
薄い突板のフローリングは偽物感がすごいので、だったら偽物でいい。
マンションだと防音フローリングといってふにゃふにゃのフローリングを勧めてくる工務店がいるが、これは工務店の施工が楽になる建材でユーザーにメリットはない。下地側で防音は確保できる。
ウレタン塗装やUV塗装は強靭で水を放置しても浸透しない。ただし傷ついたときの補修はプロに依頼しないといけない。自然ワックス仕上げは質感に優れるが、醤油をこぼしたのを一晩放置すると浸透してシミになる。数年おきに塗り直しが必要だが自分でDIYできる。どっちが良いかはお好みで。
ニッシンイクス150mmオーク自然オイル仕上げ/30度ナナメ貼り。
複合オーク150幅 | 無垢・複合フローリング・不燃ボード|NISSIN EX.
本当はヘリンボーンにしたかったがめっちゃ高いのでナナメ張り。
温水式にしよう。電気式は暖まるまでの時間がかかりすぎて実用的でない。
躯体あらわし!中古マンションでなければできない仕上げ!天井は水漏れでカビてなければそのままつかえるはず。ぜひやろう。
壁面は大抵のマンションで解体後にGLボンドという接着剤が盛大に残るので、上から塗装するかそのままにするかを判断する必要がある。
マンションリフォームの事例集で綺麗なコンクリート壁がでてくる場合があるが、あれはもう一回壁を仕上げなおしている。
余談だが世の中のほとんどのコンクリート打ちっぱなしの建築は、コンクリの上から打ちっぱなし風の塗装をしている(安藤忠雄のように本物のコンクリートで打ちっぱなしを仕上げるのはものすごく難しい)。一般人はその塗装をみて「やっぱコンクリート打ちっぱなしはかっこいいねー」と言っている。それは塗装だ。
たまに「コンクリート打ちっぱなしって寒くないの?」と聞かれるが、それは断熱が入っていない建築をイメージしているから。なので安藤忠雄の住宅は夏暑いし冬寒い。なお忠雄本人はタワマンに住んでいる。
マンションの場合、隣や上階に部屋があればそこが断熱として効くので打ちっぱなしでも大丈夫。
ただし床は例外。熱伝導率が高いので皮膚が触れたときに同じ温度でもコンクリートやタイルのほうが冷たく感じる。
壁面はGLボンド撤去の上、塗装。一部モルタル塗り直し。一般の壁はAEP塗装の白マット仕上げ。寝室とクローゼットはモイスという調湿建材。壁紙はきらいなので未使用。
海外勢のデカイ食洗器をいれよう。パナソニックのビルトインは買ってはいけない。あれは卓上タイプよりも食器が入らない。
海外食洗器をキッチンをいれるときは、床から天板の下端までの高さに注意してほしい。日本だとミーレがデカい顔をしてぼったくり価格で売っているが、これは高さが80cmでギリギリ日本の一般的なシステムキッチンに入る寸法だからだ。AEGやボッシュは82cm以上を要求するので、日本の一般的な85cmの高さのカウンターだと入らないことが多い。逆に言えばとにかく下を82cm確保すればどのメーカーでも入る。AEGはカゴがリフトアップする。ボッシュは耐久性が高い。ガゲナウはボッシュの見た目をかっこよくしただけ。IKEAはAEGのリフトアップを削除した廉価版。ミーレはぼったくり(2回目)。
中華料理命!でなければIHをオススメする。加熱時に上昇気流が発生しないから油が飛び散りにくいし、使っていないときはフラットだからほかの用途に使える。勝間和代氏はIHのガラスの上でうどんこねてた。
コスト削減のためシステムキッチンは購入せず、天板だけ買って大工さんに施工してもらった。天板の下は無印の収納を突っ込んでいる。これで百万ぐらいコスト削減。天板はシゲル工業で作ってもらった。スクエアシンクって手で溶接するからめっちゃ高いんだけど、ここはプレス品だから安い。
スクエアシンク | ステンレスワークトップとキッチンシンク製造のシゲル工業
その他に検討したのはキッチンハウスのグラフテクト。今でもグラフテクトはアリだと思っている。
GRAFTEKT -グラフテクト- | 家具のようなキッチン・システムキッチン
水栓はLIXILのナビッシュA6。濡れた手で触らないので、水栓周りがよごれにくい。
https://www.lixil.co.jp/lineup/faucet/navish/
換気扇はパナのDEシリーズかフジオーにしよう。メンテがしやすい。
パナはDWという10年掃除不要と謳っている製品を推しているが、あれは代わりに一切のメンテができず、10年で本体交換を必要とする地雷。
IHもパナ。グリルまでIHにしている唯一のメーカー。このグリルが優秀で、オーブン代わりになるし、パンもおいしく焼ける。おかげでヘルシオとバルミューダトースターが不要になった。
水栓は垂直面から生えたやつにすべし。立ち水栓は根本が汚れる。ダブルボウルは便利だが、なくてもなんとかなる。
LIXILのYL-537を2台設置。洗面台と水栓が一体型で、かつ壁から水栓が生えている。本来は公共施設用のものなので耐久性が高い。それでいてシステム洗面台より安い。いいことづくめ。唯一の弱点は排水トラップが真下に生えるから下の収納に制約がでる。
脱衣所にガスコンセントを引いておくと、ガスファンヒーターで冬の風呂上がりの寒さや洗面所の足元の冷えを解消できる。乾太くんやガス炊飯器もそうだが現代のガス機器は優秀なのにマイナーなのでもっと評価されるべき。
安さに惹かれてパナのアラウーノにしたが、失敗した。パナはアラウーノの素材のことを「有機ガラス系新素材」とか言っているが、これは単なるプラスチック。普段は自慢の泡洗浄で汚れを防いているが、一度洗剤が切れると陶器の数倍の速さで汚れる。しかも洗剤の消費ペースが早く毎月補充が必要。めんどい。やはりトイレはTOTOにすべきだった。パナは商品設計はとても誠実なのに、どこかに弱点があると言葉のあやでごまかそうとするのがムカつく。パナソニックが聞きなれない単語を使い始めたら要注意だ!
手洗い器は洗面所と同じで、垂直面から水栓が生えているやつにしよう。その点でサンワカンパニーはダメ。あいつらインスタ映えすることばっかり一所懸命でメンテのことを忘れてる。
人類は太陽の動きと連動して暮らす生活を何万年と続けてきたので、極力それに合わせた照明を計画するのが基本。究極は「日が沈んだら寝る」だが、現代人には無理ゲーなので「夕日が沈むのを遅らせる」のを目的とする。なのでだんだん暗くできる調光可能な照明をいれる。夕日の代わりなので暖色にする。色温度が変わる機能は不要。
増田は風呂や納屋も含めて調光可能にした。深夜になにかを思い出して、納屋やトイレに行ったときにバチっと全開でライトが付くのは不快だ。パナソニックがまさにそういった夜間だけ暗くなる人感センサースイッチを出している。
[トイレ壁取付]かってにスイッチ(換気扇連動・ほんのり点灯モード対応) | アドバンスシリーズ | スイッチ・コンセント(配線器具) | Panasonic
聞きなれない言葉かもしれない。これはタスク=作業場所とアンビエント=環境照明は別々に計画しましょうということだ。真っ暗な部屋でスマホライトをを下向きにすれば手元が照らされ、上向きにすれば部屋がぼんやり照らされる。照明は向きによって機能が変わる。食卓やキッチンなど何かしらの作業が発生する場所には下向きのライトで必要な明るさ確保、それだけでは全体が暗いので、上向きの間接照明で明るさを補うといい感じになる。食卓の上にペンダントライトを吊るのはタスクライトのためであってオシャレのためではない。
この「何かしらの作業が発生する場所」はライフステージの中で結構変動するので、照明の位置や向き、数を可変できる「照明ダクト+スポットライト」が増田のオススメ。白くて丸いシーリングライトは、タスクに必要な明るさを確保しようとするとアンビエントまで過剰に明るくなる。すると眼の光彩が絞られて手元が暗く感じる→さらに明るいシーリングライトを買ってきて・・・の無限ループに陥る。親のいる実家がどんどん明るくなるのはそのせい。シーリングライトは法律で販売禁止にすべき。
タスクライト→天井に配線ダクトをつけまくり、MAXRAYのレトロフィットスポットライトMS10481-44にウシオ電機のCシリーズの電球。
LDR6/5 E11 φ65 ロング(スポットライト) | 照明器具のマックスレイ | ウシオライティング(製品サイト)
信頼できるメーカーで調光可能で演色性が高くてそれなりに安いとなるとこのへんになる。ウシオ電機は一般にはあまり知られていないかもしれないが、建築業界ではとても有名な照明メーカー。器具自体はデザインでお好きにどうぞ。よく「LEDは10年もつぞ」と言われるが、その前に5年ぐらいで制御基板が壊れるので灯数が多い器具は電球が分離できるやつにしておいたほうがいい。
アンビエント→リビングはコイズミの棚上照明。商品名の通り壁面収納の上を間接照明にして天井を照らしている。
Shelf’s Compact Line|シェルフズコンパクトライン|コイズミ照明株式会社
寝室は壁面にパナのホームアーキの壁面ブラケット。天井には照明無し。
HomeArchi(ホームアーキ)|ブラケット|住宅用照明器具 | Panasonic
基本スイッチはすべてパナのリンクプラスで遠隔操作可能にした。正直高くついたしアプリは超クソだが、PSEを遵守したなかで選ぶとパナしかない。Philips Hueなどのスマート電球でリンクプラスの代用とすることも可能だが灯数が多いときはあまりオススメしない。演色性が低いのと基盤がすぐ壊れる。
アプリはクソなので(2回目)、これらをArduino+Homebridgeで自動制御しているが、詳細を書くとこの日記が3倍に膨れ上がってしまうので、そのうちQiitaにでも書く。
なお照明は製品設計としてそれなりに奥が深いので(インバーター周波数とか演色性とかカンデラとルクスとルーメンの違いetc)なるだけパナか照明専業メーカーのものを使おう。安いからってアイリスオーヤマとか買っちゃダメ!
[B! 家電] ブログ アイリスオーヤマのLEDシーリングライトのチラツキが酷い
パナのアプリがクソで思い出した。パナソニックの玄関ドアホン、これもアプリも超クソだった。ピンポーンとなってからスマホで出るまでに30秒はかかる。 30秒もまたせたら相手は留守だとおもって立ち去ってしまう。それじゃあ、と思ってアイホン、Google Nest、Alexa Ring、も買ったが同様に遅延がひどい。どうしろと!!
→結果、Aqara G4でなんとかジプシーを卒業できた。今んとこまともに機能するスマホドアホンはこれだけかも。
安藤忠雄は好きです。
・樹脂複合サッシ
U値的には樹脂に遜色ないとこまできてるからあとはガラス性能の問題
樹脂は枠がぶっとくてあーいかにも高高住宅だなーという残念な感じになる
そういうの気にしない人ならいいかもしれんが、それより気密を取りにくい引違いを使わないことが重要
樹種を選べばそんなに高くない
無塗装で材から出る油だけで育てるといい感じに風格が出る
・窯業系の外壁
あとちょっと当たったくらいじゃ凹まないからガルバより気を使わなくていい
雨仕舞が気になるならノンシールも出てるからそういうの使えばいい
・埋め込み式のポスト
純正仕様じゃ厳しいが内側の収まりを工夫すれば断熱気密も問題ない
なにより外に郵便物取りに行くのは寒い日とか雨の日とか辛すぎる
慣れの問題
Twitterで話題になってた猫動画の元ネタを検索したんだけど、いまいちたどり着けない…
ttps://twitter.com/tyomateee2/status/1524751568972947457?s=29&t=YFsWvfogqL_m7f7x2CBnHg
この動画の元ネタについて「ねこやん」とだけ記載があり、「twitter ねこやん」等で検索
した結果見つかったものが以下
ttps://twitter.com/tatuya01/status/1524391384588832768?s=20&t=eS1aAwwwlAx-_f7qIGVN-Q
先の動画の転載元ではあるけど、動画に透かしが入ってるから、こちらもどこかからの転載だろう
cat fart thermal
3. ANSREAM YouTube
ttps://youtu.be/45WU0i9EAjw
動画に透かしが入っておらず、かなり元ネタっぽいと思われたが、視聴数がかなり少ない
4. seedling TikTok
ttps://vt.tiktok.com/ZSdHwwwPq/?k=1
短い動画といえばTikTokだろうと検索に追加して見つけたのがこちら
BGMではなく男性の笑い声?が入った音声の動画であり、投稿日が4日前(他のものは1日前)だったこともあり、これが元ネタか?と思うも
他のものと比べて動画が左右反転している、3と比べて表示領域が狭い ことから、こちらを元ネタではあり得ない
5. horrorviddds TikTok
ttps://vt.tiktok.com/ZSdHo3Jd7/?k=1
1. および2. の動画の透かしである「orno.tut」で検索するも目新しいもの見当たらず
ということで、行き詰まった
弟が今使ってないディスプレイを自分の仕事用にどうかと言ってきた
自分の今のディスプレイよりも解像度が高くサイズも大きく、それなら使わせてもらおうかなと交換してもらった
が、やたら明るい
明るさを最低レベルに落としてもなお明るく眩しい
こんな画面を長時間見ているのは辛い
いろんなモードがあるが、どれも色温度が大きく変わり、諸々の作業画面の見え方が変わってしまう
また、通常設定だとマウスがチラチラと光ったような表示になって気になる
リフレッシュレートを上げたらマシにはなったが
そんなこんなで解像度を上げる利点よりも作業しづらくなるデメリットの方が大きかったので、結局元のモニターに戻すことにした
Amazonのセールで4000円位のタブレットとLED照明スピーカー付きを買ったんだよ。
うち、タブレットはandroid化、照明のほうは音声コントロール対応なのでAlexaで輝度や
色温度をコントロール。あと、地味にうれしいのが天井から音楽流せること。
中華製の照明なので、スピーカーもたいしたこと無いんだけど、ラジコを流しっぱなし
にするにはちょうどいい。
タブレットはshow mode オンにして天井スピーカと接続しっぱなしにすると、音声でコマンド
いうと天井から答えてくれるんだ。ちょっとナイトライダー感あるよ。
ほんの一万円だけど、急に部屋が快適になったし仕事部屋のサイバーっぷりがまたアップ。
ほんとオススメ。
動画で室内の人物を撮影するとき、カメラに付けるリングライト、もしくはLED照明が原因で顔色ばかりが青白くうつることがあります。
これは、室内の照明とカメラ用の照明の色温度が異なることが原因です。
室内の照明に色温度が合わされているため、白に近いLEDが当たっている部分はカメラには青白く写ります。
逆に顔のLED照明に色温度をあわせてしまうと、室内の照明がオレンジ色になりすぎてしまい、肝心の身体の部分がオレンジ色に写ってしまいます。
そのため、撮影者の多くは室内の照明に色温度を合わさざるを得ないものと思われます。
そうすることで、室内とLED照明の色温度が近づき、そのまま使ったような青白い顔色にうつることが回避できます。
ぴったり同じ色温度にしなくても、今よりは随分と違和感がなくなるはずです。
通販サイトなどで検索すれば安価でコンパクトなカラーフィルターが見つかるはずです。
照明の安定しない部屋で行為とともに撮影する苦労はわかりますが、たったこれだけで作品の出来上がりは全く変わってくるはずです。
あの界隈に限った話ではありませんが、白色LEDは基本的に日中の太陽光、もしくは昼白色と言われる照明の下であれば違和感がありませんが、赤やオレンジを含む照明の下で利用するとLEDの届く範囲のみ青白く写ってしまうようになります。
そういった場合は、オレンジのカラーセロファンなんかを通すと仕上がりが綺麗になるはずです。
例えばレストランでフラッシュを使って食べ物を撮影したとき、フラッシュの当たっている範囲のみ青白く感じられてしまうようなことがあれば、色温度の違いが原因と言えます。
失敗すると一生言われるから。
こればっかりは金額の問題ではないのでほぼボランティアのつもりでやったほうがいい。
「お金いりません。いやいやそこまでいうのなら。」のてい。
1.ロケハン
何はなくともロケハン。つまり事前の式場チェック。最低一回は式場に事前に足を運んでおくこと。
おおよその照度、照明の種類、会場の広さ、大体の撮影ポイントなんかが把握できるのことも大事だけど、それ以上に何よりまずスタッフの人とコミュニケーションが取れる。
やってみて意外だったのは、式場カメラマン以外冷たい対応されるかな?って思ってたけど、流石にあちらもサービス業のスペシャリストだけあってゲストのゲストにはとても親切。
あくまで招待客の1人だけどカメラマンを頼まれたっていう前提だからかもしれない。
もちろんこちらも事前にしっかりと好印象を与えておくことは大事。
これをやるとやらないとでは、当日の段取りが全く変わってくる。
当日いきなりスタッフさんとかに挨拶しても、向こうは忙しいわこちらは時間ないわでめちゃくちゃ。無理ゲー。
事前に挨拶しておくと、次はどういうシーンなのであの辺にいるといいですよ。とか教えてもらえることもある。
教会風の結婚式ならお祈りの時間はシャッター厳禁。ステージ上も立ち入り禁止。
そこまではお決まりなんだけど、決まってるけど敢えてそれを神父さんに確認する。
そうすると神父さんからみて、このカメラマンは禁止事項を理解しているという風に見られるので、神父さんは安心して式に集中できるようになる。
これを怠ると要所要所で神父さんから冷たい視線が送られてきて、それが入っている写真は全て没になるので注意。
ただし、式場カメラマンには基本的にNGがない。これは式場カメラマンに撮影を依頼する一番大きな理由といってもいいくらい。
それを無視して式が中断になることはさすがにないけど、雰囲気を台無しにするようなメンタルは自分にはありません。
3.機材の準備
アットホームな距離感なら40~80mmくらいの明るい単焦点。
会場が広い、新郎新婦に近づけない作りなら200mmくらいの望遠。
EF70-200mm F2.8L USMなら14万くらいだな。
標準レンズが一番中途半端。F4通しならまだしもテレ端F5.6は役に立たない。
ロケハンのときに実際の照明に近づけてもらって、テスト撮影してWBを確認しておくこと。
それに合わせて必要なだけストロボのカラーフィルターを持っていく。
レンズを付け替えている暇なんてないので、広角側はコンデジかスマホ。どうせボケは得られないから。
3脚に28-70mmくらいを取り付けたミラーレスを構えておいてもすぐにビデオ撮影とかできて便利。
どちらの親族にもまずはご挨拶。カメラマンやります!って伝えておく。
そうじゃないといきなりカメラを向けられると人間はキョドるから。
できるだけ好印象。一度その時点で集合写真とか撮っても面白い。
5.撮影
挙式
披露宴~各種催し物
お見送り
この辺のスケジュールを大体把握しておいて、事前に装備を切り替えておく。
ケーキカットとか出遅れたら終わるので、基本は新郎新婦席の近くに待機。
大体の式場も披露宴会場も照明が暗いシーンなら望遠は諦める。とにかく足で稼ぐ。
食事は諦める。酔ったら終わり。
少なくともご祝儀の元なんてとってる暇ないです。
6.現像
大体平均して2~3000枚の中から絞り込む。
この辺はカメラの連射性能や動体追尾が求められるので、いわゆるハイアマチュア向けのモデルが必要になってくる。
現像していてどちらも捨てがたい似たようなシーンがあった場合は心を鬼にしてどちらか1枚に選ぶ。
どんだけ捨てがたい写真でも、消してしまえば新郎新婦はその写真の存在なんて知らないままだから大丈夫。
そうやって絞り込んでから今度は一枚一枚を絵作りする。
特に目まぐるしく照明状況が変わる披露宴なんかは現像設定のコピーが使えない場合がほとんど。
いい忘れていたけど基本的にミックス光、低照度の式場ではRAW撮影が基本。JPEGなんてもってのほか。
撮影時はややアンダーで手ブレ・被写体ブレを回避してRAWの力で掘り起こすのがコツ。
プロユースの現像ソフトだとブラシで加工できるので、照明があたっている箇所ごとに色温度を調整すると全体が自然に仕上がります。
例えば手前側はスピードライトと天井照明のミックス光、背景は天井照明、ドレスの一部はスポットライトみたいなときとか、場所ごとにブラシを使ってWBを設定してあげればいいよってこと。
7.フォトブック
これが結構喜ばれる。
写真データ、個別印刷ももちろんだけど、ある程度レイアウトしてあげて製本。
安いサービスいっぱいあるけど、こればっかりは記念品なのでハードカバーで1冊5~6000円が望ましい。
新郎新婦、各ご両親合わせて3冊くらい。
大体こんな感じ。
途中専門的な話がでてきたと思うのだけど、式場で撮影するならその辺の知識レベルは最低限必要という意味でご理解下さい。
マウントを取りたいわけじゃなくて、これが理解できないとほぼ間違いなく失敗する。それくらい式場での撮影はシビア。
労力的にもおそらくこの辺が最低ライン。(フォトブックは別として)
これだけのことを2~3万で引き受けるなら、むしろお金はもらわないほうがいい。
もしくは事後評価。
確かに式場カメラマンは定形に収まりがちだけど、そうでもしないと失敗が量産されるので仕方ないかなって思うし、それが嫌なら事前にどれだけリクエストできるかってことかかってくると思います。
結論。
結婚式の写真を頼まれたら絶対に断る。それが費用を要因とするものなら尚更。
式場カメラマンの料金なんて残りの人生を後悔で終わることと比べればタダ同然。
その上で書いてあることをできる範囲で実践して、出来上がった写真を渡す。
何も期待されていない中で、期待以上の写真を渡すのが一番幸せだと思います。
頼む側の人も相手のこうした技術的な部分を見極めようともせずに、お金をケチりたいだけで依頼しようとすればやけどして当然。
SNSなんて下手な鉄砲を当たるまで撃ってる人が大半な世界で、アップされている上手く撮れた写真だけを見て判断するのがそもそもの間違い。
まず、寒いと感じるのは、自分の体内の発熱量が下がっているからだという理解をしましょう。
室温26度の時に体温36度になるように体が発熱量を調整できていると、26度は寒くありません。
ところが、
室温28度の時に体温36度になるように体が発熱量を抑えてしまうと、とたんに26度は寒くなります。
分かりやすいところで、夏の22度は寒いのに冬の22度は暑いみたいな現象が起きるのは、
そのような理解をしたうえであなたに起きている現象を検討すると、
あなたの体は部屋、空間によって発熱量を変えてしまっていると言えます。
一番大きな影響があるのは湿度の変化です。
もちろん、部屋の明るさ、照明の色温度(昼光色、昼白色、電灯色)、部屋の温度そのもの、電磁波、ハウスダスト…
等々肉体に刺激を与える要素はさまざまありますが、
湿度の変化は、体表からの水分蒸発量の違い=体の温度の下がりやすさに変化をもたらすため、影響が大きいのです。
同じ温度の部屋でも湿度の高い部屋に入ると一瞬暑苦しく感じてしまう経験があると思います。
あれも湿度の変化によって、体表からの水分蒸発が減って体温が上がりやすくなるためです。
本来ならば、そいう変化に適切に発熱量をコントロールすることで、どの部屋でも快適に過ごせるのが健常者なんですが、その調整が上手くできていないようです。
何故調整が上手くできないかは・・・自律神経からホルモン異常まで原因はさまざまです。
何か深刻な病気を持ってないか検査してもらった方が良いでしょう。
検査はしてもらうとして、実生活での対応は、正確に何の刺激に反応しているのか見極めることが大切です。
照明の色温度の違いが原因なら濃い目のサングラスを着用することで変化があるかもしれません。
ハウスダストが原因なら抗ヒスタミン系のアレルギー薬が効果あるかもしれません。
30分毎にトイレでスクワットする等して1日の運動量を増やすことで体温を上げやすいカラダにするのが良いかも知れません。・・・知らんけど。
逆光の人物写真を現像していると、日中の撮影ならいいのだけど日が傾いてくるとどうしても肌色がよく出ないことが多いことに気付いた。
最初は光量不足でレベルが確保できないからかと思っていたけど、ふと思いついて補正ブラシでホワイトバランスをいじってみた。
これがドンピシャ。
背景も人物もしっかりと鮮やかな色彩を取り戻すことができた。
よくよく考えてみたのだが、傾き始めた日光は段々と色温度が低くなっていく。
それに対して、日の当たらない側の光源はレフ版で反射などさせない限り青みがかった空だ。
一見空という一つの光源と思わせておいて、実は被写体は2つの光源に挟まれていたことになる。
もしやと思って太陽光が差し込む室内で撮影した写真のRAWデータを引っ張り出してみた。
被写体を挟むように、片側から窓からの太陽光、もう片側からは室内の暖色系の蛍光灯が当たっている。
これをまず太陽光側にホワイトバランスを合わせて、その後補正ブラシで蛍光灯が当たる部分のホワイトバランスを調整してみた。
すると多少の不自然さは残しながらも、過剰な色の転びは解決された。
さらに興奮を抑えながら、室内でストロボを天井にバウンスさせて撮影した写真のRAWデータを取り出した。
ストロボが届かない部分で全体のホワイトバランスを整えた後、人物に降り注ぐようにストロボの光が当たっているであろう部分を補正ブラシでなぞってホワイトバランスを変えてみた。
これもやはり人物の顔色が鮮やかに蘇った。
そこそこのレベルでないとなかなか理解できない内容かもしれないのだけど、これはかなりすごいことだといえる。
というのは、いままでプロと呼ばれる人が苦労してロケハンして、それでも尚失敗のないように様々な色温度に対応できるようにと光源を用意しなくてはならなかったのが常識だったのに、極端な話、光量が確保できればどんな光源でもかまわないということになってしまうのだ。
本当に細かいディテールまでこだわる写真となればそうは行かないかもしれないが、大半の状況ならそれで対応できてしまうだろう。
光の当たる部分別にホワイトバランスを調整できるデジタルならではのテクニックと言えるが、実は写真がデジタル化したことの最大の恩恵の一つといっても過言ではないような気がしてならない。
光源の環境を整えられるスタジオ撮影ならまだしも、補助光の色を光源に振り回されながら用意していた屋外撮影において、これは写真界が激震するほどの発見といえるのではなかろうか。
元日本マイクロソフトの古川享さんブログより。このブログかなり前から消えてるんだけど、復活の目処は無いのだろうか
http://furukawablog.spaces.live.com/blog/cns!156823E649BD3714!4256.entry
https://web.archive.org/web/20061105065656/http://furukawablog.spaces.live.com/blog/cns!156823E649BD3714!4256.entry
さて、この話をいつかはちゃんと記述しておかねばと常々思っていたのですが、それに取り掛かろうと思うと胸の古傷が疼くというか、平常心を保って書こうと思ってもキーボードを叩く手に自然と汗が滲んでくるのです。しっかり深呼吸をして、書きます。(またまた長文にて、失礼)
まず、1999年5月24日発表の郵政省資料「地上デジタルTV放送方式について電気通信技術審議会から答申」に記述のある以下の文章をご査読ください;
「また、昨年9月の暫定方式や既に答申がなされているBSデジタル放送方式、CSデジタル放送方式の技術的条件において、実証実験を必要とする映像の表示方法とされていた720p(有効走査線数720本の順次走査による映像表示方法)について実験を行った結果、その性能が確認されたこと等が併せて報告されました。 この中で、720pは技術的にHDTV放送と位置付けることが可能である、と結論付けられています。」(同上答申より引用)
関連記事は、日経産業新聞(1999年5月25日PP.3)、日本経済新聞(1999年5月25日PP.11)、電波新聞(1999年5月26日PP.2)などにも掲載されています。
今となっては、720pや1080pのプログレッシブ方式はプラズマや液晶テレビとの親和性、映画やCGなどの映像制作に有利なバリアブル・ピッチによる撮影、パソコンによる編集や再生環境においてその優位性を疑う人は居ないと思うのですが...1998年からこの1999年5月24日までの間、この720pを日本の放送業界から抹殺しようとする「ありとあらゆる活動を展開した集団」がおり、その軋轢の中で多くの人が傷付き市場から去ることになったのでした。
私個人の主張、そしてマイクロソフトの立場は、1080iと720pどちらが良いか、どちらかひとつを採択するかではなく、仕様の中に1080iと720pを併記して頂きたいというものでした。 米国の放送方式はATSCによるHD放送に向けた放送の標準フォーマットとして早くから1080i、720p、480p、480iが規定されていました。50年以上前に発明されたテレビ放送が米国に合わせてNTSC方式を日本は採用し、ヨーロッパ・中国・ロシアなどがPAL方式を採用してきた背景からすれば、日米のテレビ方式がデジタル・ハイビジョン(HD放送)の時代になっても米国と同様の1080i及び720pを両方サポートするということは自然なことと思われました。日米間の互換性だけではなく、当時よりブラウン管チューブを使った重たいテレビ受像機は、急激な勢いでプラズマTVや液晶テレビに取って変わることは明らかであり、走査線が走り一本ずつの光るスダレを交互に表示して人間の眼の残像を利用してひとつの映像に重ね合わせるという飛び越し走査よりは、一つ一つのセルが自ら発光する、もしくは遮光をオン・オフして光源を反射もしくは直視し映像を表現するフラットパネルの時代には、プログレッシブ(順次)方式が有利と思われました。さらに、映像圧縮に採用されたMPEG2方式においては、1080iは22Mbpsでは最高品質の映像を表示するも、その転送レートを15Mbps以下まで落としてくると映像が破綻するという現象も既知のことでした。720pはMPEG2による映像圧縮でも15Mbpsでほぼ最高品質を達成し,12Mbpsでもほぼ実用の域を保ち、さらにMPEG2以外の圧縮方式MPEG4、H.264、WMV(現在のVC1)などを使えば8Mbpsから12MbpsでHD放送を伝送できるというのが、私たちの主張でした。
当時の私の主張をまとめると、「HD放送は1080iもしくは720pいずれでも撮影、記録、編集、伝送、受信、視聴できることとする。映像圧縮に関してはMPEG2に限らず、将来の斬新な圧縮技術を随時採択できることにする。コンテンツ保護技術や、個人の認証、課金技術は特定技術一つに限らず、複数の技術をそれぞれもしくは組み合わせて提供可能とする。放送と通信の融合(連携)サービスを記述するメタ言語はHTMLをベースに各種プラグインそしてXMLに対応する。XHTMLをベースにしたBMLはそのサブセットとして組み込む。」
それに対して、1080i擁護派は、「1080iが優れた方式で、議論の余地は無い、プログレッシブの話をするなら帰れ!!」(実際に砧の某研究所で当時の所長に言われた言葉ですが...今の所長さん(E並氏)はとても紳士ですので、私は尊敬しております。決して誤解のないように)郵政省の会合でも何度となく放送のプロ達に諭(さと)されたものです。「君はPC業界に都合の良い方向へ持っていこうとしてるんでしょ」「崇高な放送の世界を邪悪な世界に引き込もうとしている」と..多くの人が同席する会議の場で私は名指しで糾弾されたものです。
将来のデジタル放送の規格に720pは絶対入れないという強い意思とあらゆる活動は「1080iと720pを併記したらどうか」と主張する陣営を徹底的に痛めつけました。
当時、松下電器産業殿は720pの優位性を説きながらDVC Proをレリースされ、1080iと720pの両用機能を持った松下電器産業のHD D5という放送局用ビデオデッキは、AJ-HD2700やAJ-HD3700という型番で欧米の放送局でも沢山採用され、放送業界の権威あるエミー賞をDVC ProもHD D5も受賞されています。このD5というビデオデッキはNHK殿に納入する時、720pの機能が付いているなんてことがバレると殺されるので、本体に点在するボタンを11個以上押さないと、(つまり二人の人間の指を駆使してボタンを押さないと720pの機能はアクティブにならないように細工がしてあったそうです。)..まるで隠れキリシタンが隠し絵にキリスト像を描いていたような話でありますが..この類(たぐい)のプレッシャは日々激しいものになってきて、魔女狩りに駆り出された狂信的な信者が、誰彼となく次々と火あぶりに挙げるような行為が続いたのです。
480pと720pの実験放送をやっていた日本テレビのSさんとKさんの受けた仕打ちは、某放送局のEB沢さんから直接日テレ社長のUJ家氏に電話をかけてこられて、「お宅の技術のトップの人間は、ウチに対抗して何かやっているようだけど、けしからん話だ。そんなことではデジタル・ハイビジョンの映像をウチから供給できなくなるけれど、それでも良いのかねぇ」と迫ったそうです。その結果Sさん、Kさんは当然将来取締役が約束されてもおかしくない何十年にも渡る業界に対する貢献がありながらいつのまにか表街道を去ってしまうことになりました。
テレビ朝日殿が新しいスタジオを作るにあたり、1080i/720pの両用ビデオ・スイッチャーを東芝から導入された時、某放送局のキツイお達しがテレ朝と東芝に飛び、720pの機能は殺して納入するようにとの指示が飛んだそうです。そして、BS-iのスタジオ導入で,1080iのカメラと720pのカメラを性能評価したという話を聞きつけて、「まさか720pのカメラを導入するなんてことはありませんね?」という問い合わせが某局から入ったそうです。
TBS殿も全く同様にメインスタジオへのHD機材導入にあたって1080iと720pの両用システムの導入計画は純粋な技術的観点の選択肢だけではなく、それ以外の見えない力に奔走されておられました。「魂の報道」を標榜するTBS殿の報道部門が、DVC Pro 720pを採択されたことが、唯一の救いと感じられました。
NAB98の会場にて明日から開場というまさに前日のこと、某放送局のY氏、会場を事前に巡回されJVC殿の会場にて1080iと720pの両用カメラを発見、JVC殿に対して「好ましくない表示は控えるようにと一括」結果としてNAB98の初日には無残にも綺麗にできた展示パネルの1080i/720pの文字列の720pの部分にはガムテープが張ってありました。
毎週のようにこのような話を耳にするにつけ、これは魔女狩りでも特高警察の検閲でもあるまいに…現代の話なのに本当にそんなことが起っているのだろうかと自分の耳を疑っていました。そしてそれが、とうとう我が身にも降りかかったのでした。
1998年のNABショウでマイクロソフトは初めて放送関連のコンベンションで技術展示をすることになりました(関連記事)。松下殿より当時500万円程したHD D5デッキをマイクロソフトは購入し、1080iと720pの映像を左右1対で比較デモ表示し、どのように優位性が表示されるか比較デモを予定していました。1080iの標準的な撮影は1440x1150の1080i標準ビデオカメラによる撮影結果を1920x1080の映像に計算しなおし(アップスケール)、それをスダレのような偶数・奇数のフィールドに振り分け送出するという方式を取っていました(現在のデジタル・ハイビジョン放送の標準撮影方法です。)。そして同じ映像を1280x720の720p標準カメラで撮影しD5デッキに録画した映像をそのまま720pで再生するというデモ内容でした。映像の再生には当時の最高品質のCRTスタジオ・モニター(8000ドルクラスのSONY製品を2台)をマイクロソフトの展示会場に用意しておりました。比較展示用デモ映像は同じスタジオ環境で撮影した1080iと720pのそれぞれの映像データをお持ちの松下電器産業殿からD5の録画テープをお借りして、初日のデモへ向けて全ての設営と映像チェックが終わった時のことです。某放送局の方が、マイクロソフトのブースを垣間見るや、とても渋い顔をしておられます。
私は夕方の6時過ぎに会場の設営も終わり、ホテルに戻ろうとしていたところ、松下殿から緊急の連絡が入り、展示に使っていたビデオテープを持って松下殿の技術担当役員のホテルの部屋まで来て欲しいとのこと..部屋に入るとその役員さんは、ベッドの上にあぐらをかいて、その両脇には15人を超そうという松下の方々が壁沿いに2列にずらりと並んで座っているではないですか..その姿はまるで、新入りの囚人(私)が牢名主の親分に「今日からお世話になります」と仁義を切るのかい、というような雰囲気でありました。
そしてその親分さんが言うには、「そのテープ黙って置いて、帰ってくれ」とのこと..「冗談じゃない、そんなことしたら明日の展示は何も映像が表示できないではないですか?何故そんな唐突な話をこの期に及んでされるのですか」と問いただしたところ、松下がマイクロソフトに協力して720pを推進するのはけしからんと、某放送局からお叱りを受けたと..それだけでも絶句の出来事なのに…「とにかく松下から映像を貸し出すなどとんでもない..即効撤収してくるように」との具体的な命令を受け私は必至に食い下がり、「その映像作品は全て松下殿の著作物であり、某放送局に文句を言われる筋のモノでは無いはずです。それを何故ゆえに引き上げなければならないのですか?」と伺えば..「その中のヨーロッパのお城のシーンはARIB加盟各社がテスト映像として皆で利用するために松下が供出したもので、そのテスト映像をARIBの会員でもないマイクロソフトが勝手に使うのは如何なものか?」とのこと..私はさらに一歩も引かず交渉を続け…もしそれが現実になるのなら「明日の朝は急遽説明のパネルを書いて、某放送局の名前を実名で明らかにした上で、この名前の会社の不当な介入でマイクロソフトでは展示ができなくなりました」と張り出しますよとまで迫りましたが担当役員は首を立てに振りません。最期に私は「判りましたこのテープはここに置いて行きますが、夜中に誰かに盗まれたということにして私が犯人になりますから..盗難届けを出してください!!それでは如何でしょうか?」と交渉は3時間を越える押し問答となりました。
その結果最後に明らかにされた背景は、某放送局の方から松下の役員に語られた厳しい言葉でした。それは、「君、僕らは今年50億円くらい君の会社からモノ買う予定だよねぇ、そんな態度でいると、50億円のビジネス失うことになるよ、君ぃ!! それでも良いのだね!!!」というもので、担当役員は縮み上がってしまったのだそうです。技術担当の役員がマイクロソフトの展示に協力をした結果、50億円のビジネスを失うことになったら営業担当の役員との軋轢を生むことは必至であり、そこまでのリスクを負ってまでビデオテープをマイクロソフトに貸し出すわけにはいかないとの判断、私はビジネスの交渉でこんなに困り果てたことは一生に何度も無いというぐらい意気消沈しきっておりました。
夜10時にならんとするタイミングで、日本からシアトル経由でラスベガスに到着後、時差から回復する間も無く会場の設営を手伝っていた私はもうダウン寸前…そこで思いついた解決策は「判りました、このテープはお返ししましょう。その代わり今から新規に撮影を開始しますから、必要な機材と人を朝まで貸してください」と何とも無謀な提案を申し出たのでした。 NABのメイン会場からマイクロソフトの借りていたヒルトンホテルの部屋まで、HDカメラ(当時は100kg以上あったと思います)とD5のデッキを担いで深夜に部屋へ持ち込みスイッチャーや編集機もないままイッパツ撮りでデモ映像を仕上げなければなりません。私はそれまでにいくつかの放送スタジオに見学に行ったことはあるものの、映像プロデュースも撮影も全くのシロウトですので、カメラのライティング、撮影のオペレーションに付き合ってくれる人たち3人ほどに朝まで付き合ってもらいました。
途方に暮れて困ったことは、深夜の12時にラスベガスのホテルで撮影できる生素材など有りはしないのです。それも著作権、肖像権を侵害せず、HD映像の違いが際立って表現できる素材、なおかつ1080iより720pの方が綺麗に見えるという素材(多くは、風にそよぐ木々とか波打つ水面、キックされたサッカーボールなんてものが使われるのですが..残された時間に日中でロケハンに出かけることもできず、全てはラスベガス・ヒルトンの部屋で深夜、朝までの6時間以内に解決しなければなりません。
まず、深夜のルームサービスで果物の盛り込みを頼みました。そしてその果物の表面に霧を吹いて光るリンゴの表面に張り付く水滴なんてものを撮影しました。本格的なスタジオと違って光の回り方も映像のモニタを視ても、思ったような映像にはなりません。
夜も更けて3時を廻り4時にならんとした頃でしょうか、雑誌のカラーグラビアをメクりながら、この際著作権の許諾を無視して雑誌に写っている写真を撮影してしまおうか?こんな深夜にマトモに著作権の許諾などできる素材など有りはしないし、と途方に暮れていたところ、あるアイディアが湧き出てきました。「そうだ、ドル紙幣を撮影すれば手彫りのエッチングで表現された人間の顔やお札の文様はHD撮影すればビックリするほど細かい映像として撮影対象になるに違いない、誰でもそのパターンが何か理解できるはずだし、何よりもお札の縦横無尽に走っているストライプが際立って720pと1080iの違いを引き立ててくれるに違いない」と確信するに至ったのです。ドル紙幣をビデオ撮影しても肖像権や著作権を主張する人もあるまい、という点が一番大事なポイントだったのです。
壁に貼り付けた50ドル札(私の持っていたピン札はそれしかなかったので)にバッチリとライティングを施し、撮影した結果は「キタ、キタ、キターッ」という感じ!!カメラをパンして右へ左へ振りながらお札の表面を舐めるように撮影した720pの映像は細かい線の1本1本を明確に表示して、1080iの映像は実に見事にモアレ縞が出まくり画面にチリチリと汚い映像が糸を引きます。これでこの映像をそれぞれディスプレィに表示した上で、 Permalink | 記事への反応(0) | 11:32