はてなキーワード: 歯科医とは
歯を失った人が「歯を大切に」って言うのをよく見掛けるけれど、この言葉って凄い違和感あるんだよなー。
だって歯を失うのって大切にするとかしていないとかの問題じゃなくない?
手や足を失った人が「手を大切にね」「足を大切にね」なんて言うか?普通言わないでしょ
身体の一部を失う事は不幸な事故であり、どうしたって一定程度は避けられずに起こってしまう事だという意識が足りないのでは。
歯は手や足と同じく身体の一部であり、個人の努力に関係なく失う時には失うものだっていう意識を持つべきなんじゃないか?
歯を失う原因の3位としては歯根破折が上げられており、それって個人がどんなに努力しても不慮の事故で起こり得る事なのに
世間では虫歯や歯周病(特に歯周病)への対策ばかりが叫ばれ、毎日歯磨きとフロスをして歯科医院での定期メンテナンスを欠かさなければ絶対に歯を失う事はないかのような印象操作がなされている
何よりもまず自己責任論が浸透しているのって歯科の分野だと思うんだよね
これまで、歯は再生しない、虫歯になったらその部分を削って埋めるしかなく、自然に治る事は絶対にない、って言われるのばかりを聞いてきた
でも、実際には必ずしもそうじゃなかったらしい
https://www.jda.or.jp/park/trouble/index14_02.html
歯には第二象牙質っていうものがあって、削った歯の象牙質が再生する事もあるらしいとか。
こんなの今まで全然聞いた事がなかったけれど、再生する事もあると知れば俄然希望が出てきた気がする。
こういうのがあるなら、歯を削られるのもそこまで怖くはなくなったかもしれないので早く言って欲しかった
大体、歯に関する事ってさー
「手遅れにならないように定期的に歯医者に行って検診を受けましょう」って言うよね
でもそれだけ伝えられても、検診を受けた結果虫歯が見つかったらどんどん削られて悪くなる一方だから
怖くて歯医者に行く気がなくなるんだよ
でも第二象牙質とやらが本当にあってそれで歯が長持ちする事もあるのなら、早く歯医者に行くメリットもある気がする。
何故、「歯医者に行かないと大変だぞ」と言って脅すんじゃなくて
歯科医療の話に話になると歯医者は大抵、定期的に歯科に通えって話ばっかりするね。
「虫歯は感染症、まず何よりも親が子供に移さない事が大事」とか言ってる歯医者、見た記憶がないもの
予防って本当はそもそも感染させない事が一番だとコロナの件でも身にしみてみんな分かっているだろうに
歯医者が乳児への感染防止を主張しているのって見た記憶がない。予防されてしまったら歯医者は商売あがったりだから、歯磨きや歯石取りのような本質的でない事ばっかり言うんだろうね。
そして仮に虫歯菌の感染を防げたとしても、そもそも先天的に歯が生えてこない人もいる訳で、誰もが歯を問題なく有している訳じゃないという前提が抜けているのもムカつく。
あと歯を失う原因として大きいのは歯根破折も相当な割合を占めているのにいつも無視されているよね。
結局さー、歯にとって何よりも必要なのは再生医療一択だと思うよ
そうすれば生まれつき歯がない人も、後天的に失った人も、みんな自分の歯で噛めるようになって助かるし
正直言ってそんなに我慢できない程高い訳ではなくない?
自費診療のオンラインクリニックでも低容量ピル1ヶ月分で3,300円とかだよ?
ちょっと豪華なランチ一食分程度だし、12か月分でも39,600円。もっと安いところだってあるし。
それに月経困難症なら保険適用されるし、そうじゃなくて避妊目的の場合健康に直接関係するって訳でもないしなー。要は美容整形と同じようなものなので多少高くても仕方がないのでは。
保険適用してほしいのにされない、仮に保険適用されたとしてもそれでもなお高すぎるので何とかして欲しいといえば歯科の歯列矯正とインプラントの方がよっぽど深刻だと思うんだけど
歯列矯正は歯並びという健康に直結する問題に関わる治療で非常に重要な筈なのに、概ね軽く100万円はかかり、大人の場合はまず保険適用されないし。
インプラントも一本当たり何十万とかかる。
ピルよりよっぽど深刻だと思うんだけど。
自分は先天性永久歯欠損で、どんなに歯磨きを頑張ったところで生まれつき歯が生えてこないって時点で増田より遥かに不幸だと思うんだけど、
それを何度か書いててもこんなに沢山反応ももらえないしブクマもつかなかったんだよね
日本の歯科医療制度の根本的な問題とか、インプラントへの保険適用の拡大を進めろとか、何度も書いてきたのに全然注目されなかった
でも男の言う事だとこうやって聞いてもらえるんだね。
こうやって自分は不幸だ女は恵まれているって喚くだけの、女を攻撃する何の発展性のない意見でも尊重され、聞いて貰える。
世の中の人間は「女の話を聞かない」、本当に驚くくらい。
https://hodanren.doc-net.or.jp/kenkou/sika/120809sika-panfu.pdf
こういう格差を見るとやはり凹むわ。
自分は学費60万の国立大学の学費をどうするかで悩んでいたのに。
・親が社長やってるって生徒が全然いない。個人事業主の括りだと、医者や歯科医や税理士や1級建築士ばかり。多分、慶応普通部とか暁星とか賢くて社会的ステータス抜群の学校にはうじゃうじゃいたのだろう
・肥満体型の母親がマジで居ない。入学間もなく1回だけあった授業参観のとき気づいた。多分、食費に金かける余裕ある家しかないからだろう。
・専業主婦家庭かつ2人以上兄弟、って家の子が異様に多かった。一人っ子や共働きが全然いなかった。すでに共働き当たり前の時代だったのに、大半の奴が母ちゃん専業主婦だった。あと三人兄弟率がやたら高かった。そして自分だけじゃなくて兄弟も中学から私立ってパターンが大半。
・親が地元県庁や政令市とかの地方公務員やってる家の奴が皆無に近かった。国家公務員や国税もいなかった。大学教授も全然おらず。このへんは逆に公立トップ校とか私立御三家とかに多いのかもしれない。
・大半がサラリーマン1馬力家庭だけど、電通とか三菱地所とか全日空のパイロットとか、お前の父ちゃんよくそんな凄い会社入れたなみたいな家の奴ばっか。
・平均年収1000万円くらいと推定。中学のとき公民の先生が授業中に
「みんなは親御さんがほとんど年収1000万円以上はあるから、自分もそれだけ稼げると思ってるだろうけど、
この教室の1割……だから3~4人しかそれだけ稼げるようにならないからね。親くらい稼げるのが当たり前だと勘違いしてるなら将来ショック受けるから」
とか言ってたのと、変わらぬ顔ぶれの同級生たちと何年も付き合っていくうちに本当にみんなの家は年収1000万軽く超えてるんだろうなと思った。
・別荘持ちがどのクラスにも3人くらいいる。ただし、仲間がその恩恵にあずかれるのは大学入学以降というパターンがほとんど。
・その資本力をもってしても現役であれ浪人であれ早慶以上の大学にいける生徒は学年の3割程度。親が金持ちならよっぽどの低知能でない限りはほぼほぼ早慶以上確とか絶対ウソ。
・その早慶未満の私立大学に行った同級生の大半が東大生でもめったに内定貰えない一流企業(三井物産とか朝日新聞とか日本郵船とかデュポンとか)に平気で内定していく。
こういうレベルの企業って家柄を推定して採用するようなことやってるんじゃないかと内心で疑ってる。
中学3年くらいの頃、社会の授業で機会平等・実質的平等のくだりで先生が雑談がてら
「今世の中で、例えば中卒の人とかが就職試験の応募資格すらない会社が物凄く多いんだよね。
それから、病気とかが原因で生活保護を受給してる人が大変な経済的不自由を強いられたりもしてる。
みんなはこのことについてどう思う?」
ってみんなに問いかけた時に、
跳ねっ返りでもなく、性格悪くもなく、普通に友達多い爽やかな陽キャの同級生たちが口々に
とか
「そんなになるまで不健康になるのは本人がだらしないからしょうがないと思う」
とか
マジで澄んだ目で意見飛ばして先生が「いや、ちょっと待って…この人たちは何もみんながみんな自分のせいでそうなったわけじゃなくて」とか慌てふためいてたのが忘れられない。
ところで、車より金をかけるべきってかいてあるけど、それよりかけるべきは時間。「時間=お金」ともいえるけど、そこまで悪いならまずは「時間」。
夕方からとか土日とか、混みそうな時間のみで受診したらなかなか治らない。それは治ってメンテナンスに入ってから。
それまではなんとか明るい時間にかかるべき。1回にかけられる時間がちょっとずつ多くなる。予約も取りやすい。
歯科治療は準備(仮詰めをとったり、汚れを取ったり、麻酔をしたり)、後始末(仮詰めや、次の治療までに痛みが出ないような処置)にかかる時間が意外とある。
混み合う時間は真ん中の実際に治療にかける時間がどうしても短くなる。
仕事もしてるだろうから、全部とは言わない。有給なども利用して、受信できるときにはぜひ「すいてる時間はどこですか」って受付に聞いてみてくれ。(だいたい平日の午後開始から17時まで)
キャンセル無く、すいてる時間に来てくれる人なら、長めに時間を取ったりする事もある。
あと、矯正を考えているなら、早めに伝えた方がいい。悪い歯を抜いて矯正をしたほうが良い場合もある。
元増田のいう、「空洞の奥歯」は数回の治療で治るものではない。そして、治ったとしても、予後は悪い。それなら、矯正のために抜く歯を、「空洞の奥歯」に割り当てる事もあるからだ。
話は変わって、現在の国の保険制度は歯科に関して、「予防」に力を入れている。つまり、予防は歯科医院の経営にプラスになるような保険制度に変化してきている。
国は虫歯や歯周病にさせない事にお金をかけたほうが、放置して虫歯になった歯の治療や入れ歯に対応するより、長期的にはコストが低いと計算したようだ。
つまり歯科医院にとって歯の治療は不採算部門になりつつある。どの歯科医院も定期検診を勧めるのはそのせい。社会的にはそれが悪いわけではないし、トータルでは歯医者も患者も国もWin-Win-Win。
ただ、元増田のような、虫歯だらけの人はこの先、救われなくなる。かかる時間のわりに、保険点数で評価されないから。かぶせ物が高いのは金属が高いから、技工士の技術料がかかるからで利益が高いわけではない。
多分、この傾向はこの先もっと進む。虫歯や入れ歯の患者が「招かれざる患者」になるのは時間の問題だ。一刻も早く治療を開始する事をお勧めする。
・布団を干した時のにおいは、ダニの死骸のにおい
・息を吐きながらだと、ひじをアゴにつけることができる
・1円玉の製造原価は3円ではなく、コスト削減で現在は0.6円まで下がった
・銀行に観葉植物が置かれているのは強盗の身長を測るため、というのは都市伝説
・毛を剃ると毛が濃くなる
・掃除機のコードに付いている赤いテープは、「ここまで伸ばさないと発火の原因になる」という意味
・サハラ砂漠のサハラとは砂漠の意味なので「砂漠砂漠」になる、というのはガセ
・下剤と下痢止めを一緒に飲むと何も起こらない
・きゅうりは「最も栄養がない野菜」としてギネス認定されている
・わかめを食べたら毛が生える
・白髪は抜くと増える
・大仏の額にある黒い点はほくろ
・東京特許許可局は存在しなかったが、平成30年1月17日に設置された
・笑いすぎても死ぬことはない
・ラムネに入ってる玉はビー玉ではなくA玉
引っ越して2年、2線利用可能(ただしどちらの駅にも徒歩30分)の立地で、このスーパーはほとんど来たことがなかった
閉店間際にふらっと入って中の様子伺ったとかそれくらい
わざわざ普段使わないスーパーに来たのは歯科医で薦められた歯間ブラシが近所の店にはなく、こちらに置いてあると聞いたから
けどなんというかオバ様向けブランドというか、パッとしない感じで、こんなところで服を買いたいとは思わないなと長らく思っていた
が、今日あれこれ見ていて、意外にもほしいものがあれこれあることに気づいた
ダサい防寒着にダサいエプロン着、でも暖かくてポケットもあり安いから気兼ねなく着れる
日向勃興
サラリーマン予想
急ごしらえのハイサーグラフ
前途洋々前頭葉
買ってよかったものという表現は、どうでもいいものをたくさん買っていることを示唆している
アッサムに着いた人「あっ寒」
大笑いしてごまかす→へそで沸かした茶を濁す
舌打ちするゲバラ
いざこざ/イコイライザ
矢を売ってる店→矢屋
大童↔︎ちっちゃいおっさん
ペン付きの剣
血で血を洗う共洗い
海をデカい水と言う人
偽物のバッタ
いずくにか/ゆめぴりか
棚を見た人「棚だなあ」
自腹↔︎他背
狭い城→2畳城
一晩置くという指示は、昼間に起きていることを想定している
犯罪者だらけの町→犯し町
群馬↔︎県牛
海開き↔︎山閉じ
ガンジー→塩ニズム
餅の写真
石の上にも桃栗三年柿八年
2度あることは3度目の正直
泣きっ面に蜂の巣をつついたような
犬も歩けば棒になった足にあたる
雀、三子の魂百まで踊り忘れず
掃き溜めに鶴の一声
上にたんこぶがある目から鼻に抜ける
怖い仕返し→疾病がえし
猫ひろし↔︎猫の額
月に雁の贋作
若きウェルテルの悩み/若くて売れてる人の悩み
嘘をつく麦→lie麦
ファンであることを言おうとしてモンゴルの君主になってしまった人→「大ハーンなんです!」
ラッパーが好きな飲み物は何かな?→ジントニック(ライムが入っているから)
ポルター概すと
誰かの前をずっと歩き続ける逆ストーカー
ワンダー惚ける
内科医/神内豊
自衛官/大伴真純
噂話が絶えない船→goship
白昼堂々ヒルクライム
千夜一夜/一粒万倍/一日千秋/一石二鳥/七転八倒/二束三文/八十八夜/三々五々/十人十色/千載一遇/一期一会/一栄一辱/一攫千金/一望千里/一喜一憂/一向一揆/一進一退/百姓一揆/百人一首/三位一体/一都六県/百発百中/一朝一夕/一言一句/一汁一菜/三寒四温/一挙一動/一国一城/万世一系/一世一代/千差万別/五代十国
一都六県に含まれるtrocken
美容師が住んでる岬→襟足岬
ありがたい寺→御の寺
疑似餌のジビエ
舌鋒鋭い蜂
すかしっぺ/スカラシップ
煙に巻かれたフィリップモリス
ロキソ人(ろきそんちゅ)
ビザン人(びざんちゅ)
啼き声がGAFAの烏
UMAの馬
ジュラ紀/受話器
ビビッとくる鮮やかさ
wisdom teeth/親知らず
ボー君/暴君
コニャック/こんにゃく
試してgoddamn
コックの訛り→コックニー
名前がローチのコック
酒「人を飲んでも飲まれるな」
むざむざに含まれるザムザ
うーんガンダム
仁和寺の法師→ドツボにハマる
ヴォルリモート
山→n字谷
全然やりたくない人→やりたいのは川川ですが..
ひらくごま
水質オタク
絵売りピデス
さすが官房長官
カルツォーネは重い
明るい寺→カン寺
猪突猛進する豚
ラクダに乗った人「楽だな」
掛け値なし(税込)
ベルリン昼ハーモーニー
ニューヨークからフロリダへとヒッチハイクの旅はトラックを経由した。光り輝くフロリダオレンジの太陽が私の帽子を貫く。木漏れ日に目を細めるとトラック運転手は荷台へ向かって大声を張り上げた。
「おまえさん、こんななにもない場所へどうしたんだい!」
私のうまく起こせない上体はトラックの端にある紐で結ばれている。少し前運転手はバスケットコートのカメラから見るボールみたいに目を大きくした。私の身体は動かず、車椅子に支えられていたからだ。あんたそんなのでどうして遠出しようってんだ、と運転手は感嘆の声を上げた。それが二時間ほど前のことだ。
私は運転手に家族の集会があることを伝え、その用事がバーベキューであることを教えた。それからフロリダ州の看板が見えたので、コントラストを強く投射する景色を風に流しながら、私の名前を伝える。そうかい、メグっていうのかい、と運転手は陽気に答えた。林立するビルを縫って突き抜ける青が歯科医に飛び込んでくる。フロリダはオレンジの国じゃない。避暑地だ。だからバーベキューには都合がいいのだ。多分そうだし、そういうことにしよう。うちの家族に振り回されたことは忘れて。<溶け出しそうな>夏の頃が思い出されたとしても。そういえばあの日もこんな風に感想した風が髪の毛をさらっていったものだ。サングラスが反射する光のその先に目的地があった。
◆
「どうしてそんな事を言うの」
電話の向こう側でケンがなにかの言い訳をしている。言い訳の仕方はまるで父そっくりだ。もうそんなところばかりだ。わたしときたらそんなケンに向かっていつもは冷静なのだけど、彼が父のように逃げ続けるさまを見ていると、どうしても声を張り上げてしまう。ケンはそんな時に決まって「メグはママにそっくりだよ」と吐き捨てるようにいう。全く美味しくないチリソースをアスファルトにぶちまけるようにだ。理由はこうだ。本当はここで開催される予定だったバーベキュー大会が、父の会社の都合で大きな話になり、他企業を巻き込んだバーベキュー大会に発展したらしい。それも開催地は何故か日本。私はケンに、肉よりも寿司の日本でなぜバーベキューなのかと問い詰めたが、頭に血が上っているのかケンは日本だって神戸牛があるし、開催地としてアメリカとは違った面白さが出せるんだといい始めた。違う、そういうことじゃない。少なくとも久しぶりの家族のバーベキューが行われ、とってもプライベートなものだって聞いていたのに、どうしてそれがお父さんの会社と関わっているのか聴きたいのだ。しかしケンはこれは日本と米国の絆を結ぶためのものなのだ、と主張してやまない。ALS-CoVζ+が未だ収まっていない時期になぜそんなに話を大きくしてしまうのだろうか。そんなことはどうだっていい。それよりも、家族の一致団結できる機会が失われた事実が私にとってショックだった。素晴らしい日差しの下でトロピカルフルーツソーダの飲みながら、サンオイルで日焼けをしている人達もいるのに。
◆
「やあケン。今回は会社から大会の趣旨が発表されてね。ぜひ神戸牛とアンガス牛の対抗戦をという事になったんだ」
「それで、勝った方には?」
「純金製のメダルが贈呈されるだけだよ」
「だけ?」というケンの声がスマートフォンの不協和音とともに響いた。父のノキア製は日本ではマイナーだと聞かされて、その音質に少しだけ疑いを持ち始めたばかりだ。父はケンの懸念事項がバーベキューの開催予定地のことばかりだと思っていたが、どうやらそのノキアで聞く限りそうではないらしいことが理解された。ケンは明らかに家族の集会が壊されたことを怒っており、主催は誰だと問い詰めてきたのだ。父はやむなくドビュッシー会長という人物だと述べたが、俺はクラシックの名曲よりも古いラップが好きなんだと皮肉交じりに父の言葉を投げ捨てた。まるでそれじゃあ、ダディはまたしても「お山」の大将「だ」ろうとまでいう。ダディーはクールじゃないとまで言い放った。それは一体何のジョークだいというと、日本版の4chのセリフさ、と返すばかりだった。ゼータ株はあの頃の僕たちのキャンプを奪ったが、父は僕たちから家族の有り様を奪おうとしているのではないか、そんな懸念がケンの頭をもたげた。そのくせゼータ株は活発に人々を結びつけようとしていやがる。ニューヨークからメグを追いかけるケンはハンドルを回しながらそうつぶやいた。
◆
ケンがメグと合流して数時間後、隔離が完了して未感染者のみが利用できるビーチで突然人が溶けた。その液体は灰色と真っ黒な血をビーチに滴らせ、バーベキューの肉のようにビーチの砂を汚した。それとは関係なく海鳥は通り過ぎ、メグは声にならない声とともにジーザスという単語をピンク色のリップを塗った唇から漏らした。到着したばかりのケンは目の前で人々が弾けて溶けてゆくさまを見て、エボラか何かかと目を疑い、それが数年前に起こった悪夢の再来であることを知覚した。フロリダ州に緊急事態宣言が敷かれ、州知事は政府の圧力によって州ごと隔離されたことを発表した。通信網は途絶え、父との国際連絡も取れなくなったメグとケンは、暴徒鎮圧用のゴム弾を装備したSWATたちに誘導されて収容施設へと向かった。発電の電源はかろうじて発電機型のバッテリーとして供給され、被災地には水が運び込まれた。しかしそのどれもが決死の覚悟で運ばれてくるものであり、運転手は全身防護用の白い服を着て入念な消毒を経た後にフロリダへと入り、そして出てゆく際にも消毒を行わなければならなかった。ひとまずイントラネットとして暫定的に繋がれた外との通信によりニュースだけを見ることができた。
そうして避難所での生活が進む中、ウィルスで隔離された人々の間に奇妙な一体感が生まれようとしていた。それはヒステリックな怒りであったり、それを鎮めようとするものであったり、また話し合いによって解決しようとする者達や、殴り合ったあとで肩を組み合うレッドネックたちなどによってだ。彼等はお互いをファミリーと呼び合い、外にいる連中をウォーキング・デッドだと笑いとばした。正気が保てない人々は、普段忌み嫌っている低所得層のレッドネックたちの話をよく聞いた。富裕層たちは臨時の学校を開いて塾を作り、黒人たちは放課後と称して子どもたちにバスケットボールを教えた。そうして閉鎖空間は小さな社会になった。ケンもメグもよく話し合った。とりわけ、ゼータ株のことについてだ。彼等は先日の家族のことを思い出して悲憤慷慨し、やがてウィルスによって僕たちの絆が深また奇妙さと、ウィルスによって人々がばらばらになった悲劇を語り合った。
その頃からメグの夢枕には、なくなった叔父の姿が映るようになった。叔父は家族の異事で何かをいいかけていたが、そのたびに消えてしまう。そんな夜が繰り返された後のある朝、フロリダの海岸にある変化が起こった。その変化はイントラネットTVに映し出されると、やがて通信の全てが回復した。日本の企業ソフトバンクが提供する緊急ブロードバンド回線につながったメグたちのスマートフォンは、あるものものしい人物たちを映し出した。それは水陸両用車両のようにも見え、中から防護服をつけた人が降りてくるのが見えた。車両には見慣れない文字が書かれており、不意にケンがそれを見て叫んだ。まるでパーティーが始まったかのような喜びようだった。見なよ、あれは"セルフ・ディフェンス・フォース"だぜ! ケンの指差す画像の向こうにあったもの。それは自衛隊の揚陸艇であった。第十七小隊、フタマルマルこれより状況開始。という声とともに彼等は海岸に落ちた血や散らかった廃棄物、まるでタイフーンにやられた風に映るカビの生えた建築物を撤去し始めた。そんな作業が一週間もつづくと避難場所の衛星問題はすっかり快適になり、自衛隊の面々と記念写真すら取れるまでに改善した。ケンはその時彼等にどうして来たのが十七小隊なんだいと問いかけたが、ある隊員は、十七小隊は俺達のメダルみたいなもんさ。と笑って返すのみだった。ケンはそれを聞いて、じゃあ俺たちはあんたたちに助けられたから十六小隊でいいさ、と破顔した(筆者注:2021/08/01)。
◆
日本にいる無責任な父は流石に心配な顔をして息子たちを迎えた。ただし父は両名が無事であることを確認すると1、バーベキュー大会は玉石混交のパトルロワイヤルでありジャパニーズヤキニクとチンギスハーン、バーベキューの三つ巴の戦いだったと熱く語り始めた。勝敗の決し方があまりに不透明な競技だが、メグにとってそんな話はもはやどうでも良かった。怪しげなバーベ審査員のことにも興味がなかった。父がミヤゲに持って帰ったネギマをケンは頬張っていたが、メグはどうしたって騙されることはなかった。クールビューティーと目される荒川静香のイナバウアーが見たかったというわけの分からい答弁を無視して、メグは今回の隔離事件の顛末を事細かに語った。父はそんな事知ってるさと遮ろうとするが、メグは人差し指を父の唇に当てると子供を諭すように父と目を合わせた。彼女は、「それで今回の事件でとっても頼もしいステディな人ができたのよ。自衛隊員の人なの」、という。父は喋りかけていた口を閉じると、目を白黒させた。あのフロリダオレンジの目を見開いたトラック運転手のようにである。
しかしやはり父は普通の人間と少し違った。それなら早く紹介しなさい。次のバーベキュー大会があるんだ、と彼を巻き込もうとし始めたのだ。メグは両手を上げて首を横に振ると、やはりちょっと前の出来事を少しだけ回想しながらジーザス、と小声でつぶやいた。
ケンはそんな様子を見て、口の中のネギをすっかり胃袋の中に押し込めながら、こいつにケチャップをかけると日本人とも仲良くできるかもね、と一人で口角を上げた。ゼータ株が運んだ全ての問題は、まるでその性質のように全てを溶かして人々をつなぎ、父子は空港で呆れながら仲良く語り合った。避難所のメンバーのメール着信がなり響いてメグがその知らせに目配せする。
※別作者です。おしまい。