はてなキーワード: チリソースとは
晩御飯を食べ終えてぼーっと食卓のソースボトルを眺めながら思った。
いやこれは業務スーパーの一番安いスイチリだったからか?本場はもっと甘辛味なのでは?そんな気がしてボトル裏を見たら、原産国名はタイだった。ちゃんと本場で作られていた。
この甘くて酸っぱくて赤くて唐辛子が入ってるけど辛くはないソース、わたしはそこそこに好きで冷蔵庫に常備している。
そんなに好きならもっと良質そうなものを買えばいいのにまたやっぱり業務スーパーで調達してくるのだから、そこそこの愛である。
そのそこそこに愛されたソースについて、せっかく原産国名がわかったついでに調べてみたら、どうもタイでは生春巻きにかけては食べないらしい。茹で鶏にかけることもないらしい。
信じられない。
タイでは揚げ物のソースとして使われることが一般的で、屋台でも揚げたての肉や魚かけた状態で出てくるようだ。
茹で鶏にかけるかバインミーにかけるか、終わりかけのボトルに調理酒を突っ込んでエビチリのソースに使うかしかなかった我が家のスイチリレパートリーでは考えつかなかったが、そうか、これ揚げ物に合うのか。
なんとなくここまで甘い調味料は揚げ物に添えるイメージがなかったが、考えてみればチキンナゲットの期間限定ソースでもわりと甘口のラインナップあるもんな。
へえ、なんか美味しそうじゃん。
と、思ったはいいが冷蔵庫にも冷凍庫にもチンだけでOK系の揚げ物がない。
晩御飯が終わったばかりだと言うのにここから揚げ物を始めるのは億劫だ。
洗い物をシンクに運ぶのすら億劫で、いまスマホでこれを書いていると言うのに。
食いしん坊ぶりはわたしといい勝負なので、もしかしたら何か揚げてくれるかもしれない。
あと一つは?
【追記1】
ブコメのみんなありがとう!集計したよ。(2/2 9:42 時点)
ブコメ数計 | スター数計 | |
---|---|---|
クレイジーソルト | 7 | 7 |
ゆず胡椒 | 7 | 6 |
白だし | 6 | 9 |
味の素 | 5 | 9 |
バター | 5 | 3 |
塩 | 5 | 3 |
ごま油 | 4 | 47 |
ポン酢 | 4 | 19 |
マヨネーズ | 4 | 12 |
マキシマム | 4 | 4 |
コンソメ | 4 | 3 |
空腹 | 4 | 3 |
魚醤(ナンプラー) | 3 | 7 |
カレー粉 | 3 | 6 |
だし(顆粒) | 3 | 3 |
胡麻ドレ/ダレ | 3 | 2 |
胡椒 | 3 | 1 |
醤油 | 3 | |
オイスターソース | 2 | 16 |
鶏ガラスープ(顆粒) | 2 | 3 |
シャンタン | 2 | 2 |
ほりにし | 2 | 1 |
味塩コショウ | 2 | 1 |
味噌 | 2 | 1 |
カキ醤油 | 2 | |
タバスコ | 2 | |
タマネギドレッシング | 2 | |
豆板醤 | 2 | |
ロックブーケ | 1 | 10 |
ケチャップ | 1 | 8 |
スダチ | 1 | 8 |
絶景 | 1 | 3 |
ゆずぽん | 1 | 2 |
ウスターソース | 1 | 1 |
オタフクソース | 1 | 1 |
お好みソース | 1 | 1 |
ガーリックパウダー | 1 | 1 |
ジンタレ | 1 | 1 |
だしのきいたまろやかなお酢 | 1 | 1 |
トンカツソース | 1 | 1 |
ピリピリ | 1 | 1 |
めんみ | 1 | 1 |
柿栖 | 1 | 1 |
寿司酢 | 1 | 1 |
萌え萌えキュン♡ | 1 | 1 |
オリーブオイル | 1 | |
オリゴ糖 | 1 | |
カボス | 1 | |
かんたん酢 | 1 | |
グルメのたれ | 1 | |
サラダエレガンス | 1 | |
ショウガ | 1 | |
すきやきのタレ | 1 | |
ズルチン | 1 | |
ダシダ | 1 | |
チリソース | 1 | |
トリュフ塩 | 1 | |
バイバイ | 1 | |
ハイミー | 1 | |
バニラアイス | 1 | |
ふりかけ | 1 | |
やみつきにんにく背脂 | 1 | |
ヨシダソース | 1 | |
ラード | 1 | |
ラーメンスープ | 1 | |
レモン | 1 | |
塩昆布 | 1 | |
茅乃舎のだし | 1 | |
宮のタレ | 1 | |
香味ペースト | 1 | |
砂糖だれ | 1 | |
食べるラー油 | 1 | |
煎り酒 | 1 | |
想い出 | 1 | |
日東産業の激辛のタレ | 1 | |
料理酒 | 1 | |
姜葱醤 | 1 | |
燻製マヨネーズ | 1 |
【追記2】
今手元にフラインググースのシリチャー・チリソースがあるんだけども
チリソースのこと甘く見てた
癖のある味付いてんだろとか偏見持ってた
スマン
他のメーカーのチリソースは知らんけど、シリチャー・チリソースは素直な味付けですごい使いやすい
酸味が欲しい時はケチャップ使った方がいいけど単純な味ならチリソースの方が美味い
チキンナゲットをチンしてホカホカの状態にチリソースかけて食うとマジ美味い
油との相性が最高
辛味も油と結びつくとマイルドになる
唐辛子にしかない旨味があるって言ってた人がいたけど、俺も信じる
例えば野菜炒めに隠し味で使ってもいい
チャーハンに使ってもいい
使いすぎたらそりゃ辛くてダメだけども、お好みの分量程度ならいい仕事してくれる
ガーリックが入ってるのでガーリックを入れたい料理、入ってもおかしくない料理はだいたいチリソースOKだ
これがマジ美味い
ニューヨークからフロリダへとヒッチハイクの旅はトラックを経由した。光り輝くフロリダオレンジの太陽が私の帽子を貫く。木漏れ日に目を細めるとトラック運転手は荷台へ向かって大声を張り上げた。
「おまえさん、こんななにもない場所へどうしたんだい!」
私のうまく起こせない上体はトラックの端にある紐で結ばれている。少し前運転手はバスケットコートのカメラから見るボールみたいに目を大きくした。私の身体は動かず、車椅子に支えられていたからだ。あんたそんなのでどうして遠出しようってんだ、と運転手は感嘆の声を上げた。それが二時間ほど前のことだ。
私は運転手に家族の集会があることを伝え、その用事がバーベキューであることを教えた。それからフロリダ州の看板が見えたので、コントラストを強く投射する景色を風に流しながら、私の名前を伝える。そうかい、メグっていうのかい、と運転手は陽気に答えた。林立するビルを縫って突き抜ける青が歯科医に飛び込んでくる。フロリダはオレンジの国じゃない。避暑地だ。だからバーベキューには都合がいいのだ。多分そうだし、そういうことにしよう。うちの家族に振り回されたことは忘れて。<溶け出しそうな>夏の頃が思い出されたとしても。そういえばあの日もこんな風に感想した風が髪の毛をさらっていったものだ。サングラスが反射する光のその先に目的地があった。
◆
「どうしてそんな事を言うの」
電話の向こう側でケンがなにかの言い訳をしている。言い訳の仕方はまるで父そっくりだ。もうそんなところばかりだ。わたしときたらそんなケンに向かっていつもは冷静なのだけど、彼が父のように逃げ続けるさまを見ていると、どうしても声を張り上げてしまう。ケンはそんな時に決まって「メグはママにそっくりだよ」と吐き捨てるようにいう。全く美味しくないチリソースをアスファルトにぶちまけるようにだ。理由はこうだ。本当はここで開催される予定だったバーベキュー大会が、父の会社の都合で大きな話になり、他企業を巻き込んだバーベキュー大会に発展したらしい。それも開催地は何故か日本。私はケンに、肉よりも寿司の日本でなぜバーベキューなのかと問い詰めたが、頭に血が上っているのかケンは日本だって神戸牛があるし、開催地としてアメリカとは違った面白さが出せるんだといい始めた。違う、そういうことじゃない。少なくとも久しぶりの家族のバーベキューが行われ、とってもプライベートなものだって聞いていたのに、どうしてそれがお父さんの会社と関わっているのか聴きたいのだ。しかしケンはこれは日本と米国の絆を結ぶためのものなのだ、と主張してやまない。ALS-CoVζ+が未だ収まっていない時期になぜそんなに話を大きくしてしまうのだろうか。そんなことはどうだっていい。それよりも、家族の一致団結できる機会が失われた事実が私にとってショックだった。素晴らしい日差しの下でトロピカルフルーツソーダの飲みながら、サンオイルで日焼けをしている人達もいるのに。
◆
「やあケン。今回は会社から大会の趣旨が発表されてね。ぜひ神戸牛とアンガス牛の対抗戦をという事になったんだ」
「それで、勝った方には?」
「純金製のメダルが贈呈されるだけだよ」
「だけ?」というケンの声がスマートフォンの不協和音とともに響いた。父のノキア製は日本ではマイナーだと聞かされて、その音質に少しだけ疑いを持ち始めたばかりだ。父はケンの懸念事項がバーベキューの開催予定地のことばかりだと思っていたが、どうやらそのノキアで聞く限りそうではないらしいことが理解された。ケンは明らかに家族の集会が壊されたことを怒っており、主催は誰だと問い詰めてきたのだ。父はやむなくドビュッシー会長という人物だと述べたが、俺はクラシックの名曲よりも古いラップが好きなんだと皮肉交じりに父の言葉を投げ捨てた。まるでそれじゃあ、ダディはまたしても「お山」の大将「だ」ろうとまでいう。ダディーはクールじゃないとまで言い放った。それは一体何のジョークだいというと、日本版の4chのセリフさ、と返すばかりだった。ゼータ株はあの頃の僕たちのキャンプを奪ったが、父は僕たちから家族の有り様を奪おうとしているのではないか、そんな懸念がケンの頭をもたげた。そのくせゼータ株は活発に人々を結びつけようとしていやがる。ニューヨークからメグを追いかけるケンはハンドルを回しながらそうつぶやいた。
◆
ケンがメグと合流して数時間後、隔離が完了して未感染者のみが利用できるビーチで突然人が溶けた。その液体は灰色と真っ黒な血をビーチに滴らせ、バーベキューの肉のようにビーチの砂を汚した。それとは関係なく海鳥は通り過ぎ、メグは声にならない声とともにジーザスという単語をピンク色のリップを塗った唇から漏らした。到着したばかりのケンは目の前で人々が弾けて溶けてゆくさまを見て、エボラか何かかと目を疑い、それが数年前に起こった悪夢の再来であることを知覚した。フロリダ州に緊急事態宣言が敷かれ、州知事は政府の圧力によって州ごと隔離されたことを発表した。通信網は途絶え、父との国際連絡も取れなくなったメグとケンは、暴徒鎮圧用のゴム弾を装備したSWATたちに誘導されて収容施設へと向かった。発電の電源はかろうじて発電機型のバッテリーとして供給され、被災地には水が運び込まれた。しかしそのどれもが決死の覚悟で運ばれてくるものであり、運転手は全身防護用の白い服を着て入念な消毒を経た後にフロリダへと入り、そして出てゆく際にも消毒を行わなければならなかった。ひとまずイントラネットとして暫定的に繋がれた外との通信によりニュースだけを見ることができた。
そうして避難所での生活が進む中、ウィルスで隔離された人々の間に奇妙な一体感が生まれようとしていた。それはヒステリックな怒りであったり、それを鎮めようとするものであったり、また話し合いによって解決しようとする者達や、殴り合ったあとで肩を組み合うレッドネックたちなどによってだ。彼等はお互いをファミリーと呼び合い、外にいる連中をウォーキング・デッドだと笑いとばした。正気が保てない人々は、普段忌み嫌っている低所得層のレッドネックたちの話をよく聞いた。富裕層たちは臨時の学校を開いて塾を作り、黒人たちは放課後と称して子どもたちにバスケットボールを教えた。そうして閉鎖空間は小さな社会になった。ケンもメグもよく話し合った。とりわけ、ゼータ株のことについてだ。彼等は先日の家族のことを思い出して悲憤慷慨し、やがてウィルスによって僕たちの絆が深また奇妙さと、ウィルスによって人々がばらばらになった悲劇を語り合った。
その頃からメグの夢枕には、なくなった叔父の姿が映るようになった。叔父は家族の異事で何かをいいかけていたが、そのたびに消えてしまう。そんな夜が繰り返された後のある朝、フロリダの海岸にある変化が起こった。その変化はイントラネットTVに映し出されると、やがて通信の全てが回復した。日本の企業ソフトバンクが提供する緊急ブロードバンド回線につながったメグたちのスマートフォンは、あるものものしい人物たちを映し出した。それは水陸両用車両のようにも見え、中から防護服をつけた人が降りてくるのが見えた。車両には見慣れない文字が書かれており、不意にケンがそれを見て叫んだ。まるでパーティーが始まったかのような喜びようだった。見なよ、あれは"セルフ・ディフェンス・フォース"だぜ! ケンの指差す画像の向こうにあったもの。それは自衛隊の揚陸艇であった。第十七小隊、フタマルマルこれより状況開始。という声とともに彼等は海岸に落ちた血や散らかった廃棄物、まるでタイフーンにやられた風に映るカビの生えた建築物を撤去し始めた。そんな作業が一週間もつづくと避難場所の衛星問題はすっかり快適になり、自衛隊の面々と記念写真すら取れるまでに改善した。ケンはその時彼等にどうして来たのが十七小隊なんだいと問いかけたが、ある隊員は、十七小隊は俺達のメダルみたいなもんさ。と笑って返すのみだった。ケンはそれを聞いて、じゃあ俺たちはあんたたちに助けられたから十六小隊でいいさ、と破顔した(筆者注:2021/08/01)。
◆
日本にいる無責任な父は流石に心配な顔をして息子たちを迎えた。ただし父は両名が無事であることを確認すると1、バーベキュー大会は玉石混交のパトルロワイヤルでありジャパニーズヤキニクとチンギスハーン、バーベキューの三つ巴の戦いだったと熱く語り始めた。勝敗の決し方があまりに不透明な競技だが、メグにとってそんな話はもはやどうでも良かった。怪しげなバーベ審査員のことにも興味がなかった。父がミヤゲに持って帰ったネギマをケンは頬張っていたが、メグはどうしたって騙されることはなかった。クールビューティーと目される荒川静香のイナバウアーが見たかったというわけの分からい答弁を無視して、メグは今回の隔離事件の顛末を事細かに語った。父はそんな事知ってるさと遮ろうとするが、メグは人差し指を父の唇に当てると子供を諭すように父と目を合わせた。彼女は、「それで今回の事件でとっても頼もしいステディな人ができたのよ。自衛隊員の人なの」、という。父は喋りかけていた口を閉じると、目を白黒させた。あのフロリダオレンジの目を見開いたトラック運転手のようにである。
しかしやはり父は普通の人間と少し違った。それなら早く紹介しなさい。次のバーベキュー大会があるんだ、と彼を巻き込もうとし始めたのだ。メグは両手を上げて首を横に振ると、やはりちょっと前の出来事を少しだけ回想しながらジーザス、と小声でつぶやいた。
ケンはそんな様子を見て、口の中のネギをすっかり胃袋の中に押し込めながら、こいつにケチャップをかけると日本人とも仲良くできるかもね、と一人で口角を上げた。ゼータ株が運んだ全ての問題は、まるでその性質のように全てを溶かして人々をつなぎ、父子は空港で呆れながら仲良く語り合った。避難所のメンバーのメール着信がなり響いてメグがその知らせに目配せする。
※別作者です。おしまい。