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2023-05-07

ネットに飽きたら日本語を捨てよ  

ネットがもうどこを見てもつまら

https://anond.hatelabo.jp/20230506002819

ネットの中心が「老人たちの噂話」になっていてあーヤダヤダ」とかもそうだが、日本語ネット圏ってなんかパターン化されてるんだよ。それはSEOなどのPV攫う方法論と日本特有隣組監視で。

そこで英語deネットだ。

英語ってアメリカイギリスコンテンツを見る言語だと思ってない?

そうじゃないんだ。英語を使うのは、インドネシア人ブラジル人フランス人ドイツ人ケニア人、中国人台湾人ロシア人ベトナム人…要するに世界中人間だ。例外日本人くらいだ。

リンガフランカってことよ。

 

特におススメはYoutubeだ。日本語ようつべ見るとどれも同じノリの動画ばかりが並ぶじゃない?

でも英語アクセスすると全然違うのだ。しゃべりや行動に合わせて「ポコン」とか「ドドーン」とかのウザイSEが入る事もない。

日本語Youtubeダルイ原因の一つに10分引き伸ばしがある。動画の長さが10分超えると広告を入れられる数が増えるので収益アップする。そこで10分までダラダラ引き伸ばす手法一般的なのだ

だが海外動画では10分に至らなくてもぱっと切ってしま動画が多いからダラダラ感が余りない。

 

もう一つの利点が広告で、日本語Youtubeだと結構程度の低い広告が目立ってオワタ感があるなーとか言われてるが、英語だとそうじゃなくなるのだ。

因みに接続元が日本場合英語広告になるという事は少なくて日本語広告流れるが、大手企業のものが多い。あとゲームアプリ広告。 

 

英語むずいんじゃ?

そこで字幕ですよ。Yutubeの字幕エンジン日本語聞き取りはてんでダメだが、英語ならきっちり文字おこししてくれる。

それを日本語字幕で見ればいいのだ。

また、ネイティブ(とくにアメリカ人)の英語聞き取りが難しいが、他言語圏の非ネイティブ英語めっちゃ聞き取りがしやすい。リンガフランカの特徴だ。

 

やり方はYoutube右上のアカウントアイコン言語英語、とするだけ。ロケーションUSAとやってもいいが大して効果はない。

そして英語動画再生する。

するとその動画を元にリコメンドが並ぶ→好きなのを再生→リコメンドの繰り返し。既存チャンネル登録を解除する必要もない。

日本語動画を見ると日本語動画のリコメンドが増えるので、そしたら英語動画再生してリセットさせればいい。見ずに裏で流してるだけでもOK

 

最後増田登録してるチャンネルから幾つか紹介するから参考にして。

 

・ElectroBOOM https://www.youtube.com/@ElectroBOOM

カナダのイチケン。中東移民の濃いおっさん電気実験しながら技術解説して感電したり感電したり感電したりする。

・Sheet Music Boss https://www.youtube.com/@SheetMusicBoss

ピアノ譜面作成して演奏しているチャンネル毎日公開。時々RUSH Eとかの大ブームを引き起こす。

・Adam Savage’s Tested https://www.youtube.com/testedcom

怪しい伝説」で有名なSFXエンジニアアダム・サベジのチャンネル最近ちょっと元気がない。

・ ahmad arif 29  https://www.youtube.com/@ahmadarif29

インドネシアサトウキビ鉄道チャンネル放置されて線路がなくなり、廃線を通り越してただの道路や森になっているところに無理に機関車を走らせて重量と鉄車輪の面圧の暴力鉄路を復活させる。バキバキとヤシの木やバナナの木をなぎ倒して行くところなどが圧巻。勝手線路の上にアスファルト舗装されたところも面圧蹂躙舗装を砕いていく。線路上に貨車があって通れないところは人力で貨車をひっくり返して進む。

・Linguoer?mechanic https://www.youtube.com/@linguoermechanic

女性ガラクタ機械レストアするチャンネルロケーションUSAって書いてあるがどう見ても中国奥地。

・Hydraulic Press Channel ttps://www.youtube.com/@HydraulicPressChannel

有名だが。フィンランド人夫婦が油圧プレスであらゆるもの破壊していく。紙やベアリング破壊した時の爆発が名物

・Grand Illusions ttps://www.youtube.com/@grandillusions

英国おっさんが色んなオモチャの実演をする。物理オモチャなど風変りのものばかりなので興味深い。

Red Dead Restoration ttps://www.youtube.com/@RedDeadRestoration

腕時計レストア。細かい仕事を丁寧に続ける。

・Vinheteiro ttps://www.youtube.com/@Lord_Vinheteiro

決して笑わない音楽先生使用楽器は数千万ピアノから数百年前のハープシコードから絶叫アヒルまで。

・Brick Experiment Channel ttps://www.youtube.com/@BrickExperimentChannel

レゴで複雑な機構を作り続ける。ただ作るのではなく、作成→新たな課題→克服→新たな課題、とプロダクトマネージメントの形で見せる。

・The Slow Mo Guys ttps://www.youtube.com/@theslowmoguys

超速度カメラで決定的瞬間を撮影弾丸強化ガラスを割ってヒビが進行して爆発に至るまでなどこのチャンネルじゃなきゃ見れない。

・木根 Mugen Woong ttps://www.youtube.com/@mugenwoong

マレーシア彫刻盆栽師。ジオラマ日本盆栽を合わせたような緻密な作品を作る過程

・Primitive Technology ttps://www.youtube.com/@primitivetechnology9550

原始人となって自然にあるものから家や道具、製鉄までを作る工程を見せる。登録1000万人の大人気原始人。なろう系IRL

・TopSpeedGermany ttps://www.youtube.com/topspeedgermany

様々な車でひたすら最高速チャレンジアウトバーン。停止時に時速250kmで抜かれたフェラーリテスラモデル3で追いかけ40秒で追いつく動画驚愕する。

・my mechanics ttps://www.youtube.com/@mymechanics

人気ジャンルの道具レストアチャンネルだが、クオリティが異常に高い。完全な新品に仕上げる。

・Practical Engineering ttps://www.youtube.com/@PracticalEngineeringChannel

主に土木に関して、事故の原因や土木構造、仕組み。技術解説するチャンネルゆっくり動画なんかよりいいぞ。

・HAHNS ATELIER ttps://www.youtube.com/@HahnsAtelier

韓国の革工房映像撮り方がよく、音声もASMRで非常に気持ちのいい動画になっている。パンチで革を叩き切る音が特にいい。

 

もう一つの利点は、こういう動画群を見ているとネトフリのファン動画も出てくるようになってきて、それで面白い番組が知れるって事もある。

love robots and death」の「jibaro」なんかはマジですごいのだが、Youtubeでのおすすめで出て来ないと知れなかったような番組だ。

2019-08-31

anond:20190831174458

カテゴライズ問題に思えてきた。ピアノは(ハープシコードなどは含まれず)全部ピアノだけどギターにはアコギクラシックギター、十弦ギター、十二弦ギター、リゾネーターギターとかがある。

ギターとくくるならバランス的には鍵盤楽器とくくって鉄琴(グロッケンシュピール)、木琴(マリンバ)、鍵盤ハーモニカアコーディオンなども含めるべき。

2010-09-20

初音ミクと見せかけの魔法

 海外blog初音ミクについて熱い(長い)文章を書き込んでいるのを見かけたので試しに翻訳してみた。無断翻訳なので匿名で。urlは以下の通り。

http://deliciouscakeproject.wordpress.com/2010/09/20/hatsune-miku-and-the-magic-of-make-believe/

=====以下翻訳=====

 初音ミクと見せかけの魔法

 初音ミク歴史は18世紀のヘタリアイタリアに始まる。

 そこにはバルトロメオクリストフォリって名前のすげえヤツがいた。こいつの得意技は楽器を作ることだった。何でも作ったわけじゃない。当時はひどく弱々しいちっこいもので、しょぼい羽柄が並んだ弦を引っかいて金属的なチャリチャリした音を出すもの、つまり鍵盤楽器を作っていた。いわゆる「バロックミュージック」ってヤツだ。クリストフォリが音楽技師として、また機械技師としてやったのは、弦を異なる強さで叩くハンマーを使った仕組みづくりで、それによって演奏家は小さい音(ピアノ)や大きな音(フォルテ)で演奏できるようになった。だもんで皆それをイタリア語ピアノフォルテと呼んだ。もちろん、今ではお前も俺もそして誰もがクリストフォリの発明品をピアノと呼んでいる。

 イタリアピアノ発明することによって、日本初音ミク発明するための扉を開いた。

  ***

 俺は今、ここサン・フランシスコの150席しかない小さな映画館で、秋のアイドル公演を待っている。チケット完売した「39[ミク][[Sankyu!]] Giving Day」コンサートの上演を見るために、愚かな時間無駄遣いをする連中が集まっている。コンサートじゃ電子的に創造されたポップアイドルつまり緑の髪をした女神が、ゼップ東京コンサート会場で生演奏するバンドにあわせて踊り歌っている様子がスクリーンに映し出されている。それはまるで、一部はライブなんだが、本当はそうではなく、「本物」のボーカロイドコンサートでお目にかかれるのに近いものだった。言ってみればゴリラズを見に行くのとそれほど違いはない。伴奏は本物のミュージシャンが作り出しているが、客が見ているのはいわば巧妙なごまかしの表層であり、音楽に命を持たせるために使われる動くペルソナだ。これがミクの魔法である。それは見せかけの魔法だ。

  ***

 クリストフォリがピアノ発明した頃、J・S・バッハ平均律クラヴィーア曲集を書いた。そこでは要するに鍵盤楽器の各音程間で一通り数学的な調整をすれば、突然どのような調号でも十分演奏できるようになるということが言われている。言い換えれば、何か妙なことをしようとした際にいつも調子はずれの音を出すのではなく、初心者から中級までのピアノの生徒がやらかす糞を抑えるような5フラットとか7シャープとかそういったことが完全にできるようになる。これによって18世紀の鍵盤楽器は初めて、いちいちくそったれな調律をしなおすことなく新しい楽想を試すことができる原始的なワークステーションとなった。

 数十年後、ようやくピアノ価格が下がり十分なほど生産できるようになったことで、それは非常識なほどの大金持ちだけの特別な楽器ではなくなった。代わりにそれは有名な王族たちのような常識的な程度の金持ちが購入できるものとなり、彼らは好んで地元作曲家を雇い自分たち(とその客)を楽しませるために音楽を書かせた。こうした作曲家の一人があのヴォルフガング・A・モーツァルトであり、彼の特別な才能は主に下ネタ女性音楽生徒に対する性欲の面で発揮された。もちろん鍵盤楽器からふざけた音を引き出す才能もあり、その短い人生の間にモーツァルトは最も好きな楽器ピアノに決定した。彼が書いた27のピアノ協奏曲(本当に素晴らしいのは最後の10曲ほど。アニメシリーズのようにモーツァルトレパートリーは後半になるほど良くなった)は、単に協奏曲形態にとって画期的な礎石となっただけでなく、ピアノ音楽の基礎を築いた。モーツァルト協奏曲はこう言っているようなものだ。「これこそピアノにできることだ! ピアノだけでなく、オーケストラと一緒でもいい! まさか今更ハープシコードに戻ろうってんじゃなかろうな?!」

 モーツァルトより後の時代の人間は皆彼に同意した。ひとたび音量の大小を調整できる鍵盤楽器を手に入れてしまえば、弱々しいチャリチャリした機械になぞ戻れっこない。これが230年ほど前の出来事だ。ミクへの道は一日にして成らず。

  ***

 ミクの公演にやって来たファンの男女はいろんな連中の寄せ集めだ。彼らの5分の1ほどは当然ながらボーカロイドコスプレをしている。何人かはケミカルライトまで持ち込んでいる。コンサート全長1080ピクセルの巨大なスクリーンで始まり、全劇場サウンド・システムが炸裂し、観衆は最初はためらいがちに見ていたが、最初のいくつかの歌の後は雰囲気が盛り上がってきた。彼らはスクリーンの中の群衆と一緒にリズムに合わせてケミカルライトを振り、曲が変わると歓声を上げ、各ナンバーが終わると拍手をした。単なる録音と録画じゃねえか、などというたわ言は知ったこっちゃない。理論的にはゼップ東京の群衆だって同じように録画を見ていたんだ。本当に「ライブ」で演奏される音楽など、現代においてはクラシックオーケストラ民族音楽演奏くらいしかないし、それにシンフォニーホールですら今日ではマイクが使われている。誰もが電子的な助けを借りて音楽を聴いている。ひとたび電子機器楽器として受け入れることを覚えてしまえば、ミクを愛するのは簡単だ。彼女モーツァルト魔笛アリアを歌っている動画を聞いてみよう。

http://www.youtube.com/watch?v=gr9fbQzNpqA

  ***

 19世紀欧州で、もしお前がピアノ演奏ができない作曲家だったとしたら、お前は存在していなかっただろう。それはもはや単に大小の音量で演奏できる楽器にとどまらず、巨大な和音構造物であり、多音パッセージワークであり、一人の演奏家の手で「あらゆる音符を見ることができる」ものとなっていた。もしピアノがなければきっと「2人のバイオリニストビオラ及びチェロ奏者各1人をかき集めて旋律が上手く行くかどうか調べにゃならん」てなことが起きていただろう。そしてもちろんチェリストは、ある音符について「どぅんどぅんどぅんどぅんどぅんどぅんどぅんどぅん」と演奏するようお前が何度も何度も何度もお願いするのにうんざりして1時間後にはそこを立ち去ったことだろう。

 少なくともピアノがあれば、お前の小さな指以外に迷惑をかけることなく「どぅんどぅんどぅんどぅんどぅんどぅんどぅんどぅん」とやることができる。

 かくして1800年代においてピアノは中心的な作曲道具となった。そして同時に社会中産階級が暇と屑な時間を持つところまで進化し、そしてもし彼らがスポーツゲーム発明しなければ、彼らは音楽その他を演奏したいと望み、そんでもって家に持ち込むためピアノを注文できるようになった。欧州だけでなく日本でも、少なくともウィリアムペリーが彼らを開国して西洋化が始まった後には、同じことが生じた。基本的にピアノ文明化の証と見なされ、そして有名な山葉寅楠ってヤツがイケてる連中のため日本製ピアノを作り始めた。

 19世紀末20世紀音楽制作にとって黄金時代だった。楽譜を買って他人の歌を演奏する方法で「音楽を作る」こともできたし、あるいは作曲理論について十分に学び自分の曲を創造するというやり方で「音楽を作る」こともできた。そうした取り組みの多くはピアノの周辺で起きた。ピアニストが力を得た。鍵盤があれば、お前はスターになることができた。

 そして、とんでもないことが起きた。

  ***

 ミクだけじゃない。巡音ルカとリンとレンも公演に出てきたぜ! 全ボーカロイドパーティだ。彼らの異なる声質と、ミクと組む様々なやり方は、見事な音の見本集になっている。他のキャラクターが登場するのを見た観客たちは熱狂している。異なるシンセサイザープログラムマスコットに過ぎないにもかかわらず、彼らはまるで我々の友であり家族であるかのようだ。ようつべニコ動を使って彼らを我が家へ招待しよう。彼らの声を我らの生活のサントラにしよう。電子的に作られたアニメキャラが本当のミュージシャンになれるのかって? おk、ならお前に聞いてみよう。魂のない箱がお前の周囲の空気を震わせているけど、それは本当の音楽なのかい?

  ***

 それこそが実際に起きたとんでもないことだ。録音された音楽。録音された音楽こそ、音楽史の中で起きた最悪の出来事だ。

 ひとたび蓄音機を、ラジオを、レコードプレイヤーを、カセットプレイヤーを、CDプレイヤーを持ってしまえば、音楽を楽しむのに「音楽を作る」必要はない。コンサートホールチケットを手に入れる必要もない。単に座って、電気を使った箱にお前を楽しませればいい。ピアノ専門家のための道具に成り下がった。それは淑女が結婚に必要な才能を覚えるためのものに、あるいは子供が(1)それを憎んでいることに気づく(2)両親が子供に才能があることに気づいてプレッシャーを積み上げ始める――まで稽古を受けるものとなった。もし(2)の現象が起きたなら、最後にはピアノを本当の演奏楽器あるいは作曲用の道具として使うようになるだろう。しかしそれはもはや「音楽制作」の中心にはない。

 さらに悪いことにロックギターをポピュラーにしてしまった。ギターが人気になり、ピアノは役立たずとなった。お前が鍵盤楽器を学ぶのは、ビートルズにしてくれるものを持てずバッハベートーベンにしがみつくしかないある種の意気地なしだからだ。誰が決めたルールか知らねえが最低だ。10代のころ、俺はピアノを使ってランキング上位40の曲を弾けたおかげで女の子たちに「いくらか」いい印象を与えられた。けど、結局はクラスの野郎どものうちその曲をギターで弾けるヤツがいつも勝ちやがった。くそったれ。

 だがここで思い出してくれ。俺は、イタリアピアノ発明したことが日本初音ミク発明への扉を開いたと言ってきただろ? ピアノ21世紀に飛び込むときに今一度変革に見舞われたんだ。

http://www.youtube.com/watch?v=-7EAQJStWso

  ***

 もし音楽を生み出す小さな電気の箱が「本物」であるなら、録音済みのコンサートに向かって「アンコール! アンコール! アンコール!」と叫ぶのは極めて正常だ。その音楽はお前を感動させたんじゃないのか? もっと聞きたいと思わないのか? というわけで映画館の観衆はもっともっとと叫び、そして彼らはアンコールを聞けることが分かっていた。なぜならそういう風に録音されていたから。ミクが公演を終わらせるため最後舞台に出てきた時、もう一度鑑賞力のある人々から歓声が上がった。それは人工的なものだが、とことん楽しむため我々はそれを本物だと見なした。まるでドン・コッブが[ネタバレ注意!!]インセプションラストで回転するコマから歩み去るかのように。ミクは夢のような存在だ。サウンド・エンジニアCGアーティスト音楽家が作り上げた美しい夢であり、決して卒業することも年を取ることもスキャンダルを起こすことも業界から追放されることも惑星上から姿を消すこともない完璧アイドルだ。彼女は実際、いくつもの「映像」を持っている。我々は皆、この音楽的見せかけの共犯者だ。過去の聴衆がモーツァルトオペラを、ガーシュウィンミュージカルを、あるいはかのすさまじいレ・ミゼラブルを本物であると信じたように。我々は十分深く信じられるようになるまで偽りの世界を本物だと信じるふりをする。その世界を感じるまで、見せかけの魔法を感じられるようになるまで。

  ***

 ピアノ最後の変革とは、もちろん電子化のことだ。

 真空管からトランジスタを経て迷宮のような電子回路まで。もしピアノの鍵盤が「あらゆる音符を見る」ことのできるインターフェイスだとしたら、それは作曲家に最も未来を感じさせるインターフェイスだ。そして我々にはシンセサイザーキーボードとMIDIコントローラーワークステーション世界が与えられており、そこでは遂にピアノが単なる「楽想を試す場所」から超越した。ちょっとした波形の調整によって、ハンマーと弦の機構に制限されることなくこれらの楽想を正確に響かせることができる。新しい音を作り上げることもできる。楽想の断片を記録し、他の楽想をその上に並べて電子キーボードを個人的な架空オーケストラに仕立てることもできる。ピアノピアノを超えた。それは作曲家の手の延長どころか、作曲家の心の延長となったのだ。

 一つだけ欠けているものがあった。声だ。

 そして、ご存知の通り、日本日本であり、彼らはやってのけた。彼らは人工物を誰よりも巧みに操った。彼らは本物の料理だと見栄えが悪くなるからという理由でプラスチック製の小さな食品サンプルを作った。本物の労働者は間違いを犯しがちだから製造ライン用のロボットを作った。本物の音楽家を家に入れるのは大変だから編曲家のために電子キーボードを作った。そして、人間の声を合成する技術が十分に発達した時、そしてそれが人工音声のためのペルソナ創造するというアイデアと衝突した時、ミクが見せかけの音楽における21世紀スーパースターになるのは当然のことだった。

 中にはボーカロイドというアイデア音楽家の全てを破壊するという人もいるだろう。全ての仕事ソフトウエアがやってくれるのに、誰が人間を必要とするんだ? 俺が思うに、ボーカロイドってのは偉大なる民主化の旗手であり、音楽家のために沢山の扉を開いてくれるカギなんだ。過去において、もしお前が作曲家編曲家あるいはプロデューサーなりたければ、まず自分の曲を書いてそれから演奏家を探し見つけ出すしかなかった。何しろお前の傑作に生命を吹き込みたければ、5人編成のバンド、20人編成のオーケストラ、そして3オクターブ半の音域を持つ歌い手がいないとどうしようもなかったのだから。マジ悲惨。だがミクがいれば誰もが作曲家になれる。誰もが自宅のスタジオで曲を作り、正しい機材があれば、電子機器を使った完全なポピュラーソングを生み出せる。ボーカロイド音楽家仕事を奪うわけじゃない。それまでミュージシャンには決してなれないと思っていた人々の中からミュージシャンを作り出すんだ。動画投稿サイトで毎日そうしたことが起こっているし、こうしたコンサートではそれまで決して聞いたことのないような人々が突然電子王国の宮廷音楽家になれる。非常識なほどの大金持ちだった王家の人々の手にあった手製の楽器から、平民たちの手に握られた緑の髪の女神へ。それがこの大きな3世紀の違いだ。

 何であれ多くの人々が音楽を作ることは、単に大人しく聞いているだけよりもいいことだと俺は信じる。俺は魔法を、ボーカロイドを、ミクを信じている。

=====以上翻訳終了=====

 誤訳は当然あると思う。でも面倒なので修正はしない。

 
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