「事業領域」を含む日記 RSS

はてなキーワード: 事業領域とは

2020-11-13

anond:20201112100721

そもそも自社コンテンツを作ってる会社は自社のコンテンツを作るための組織になっていて

vtuberをやるなら異業種とまではいかないが新規事業開発になる

それように人をあてがわなきゃいけないし

既存事業領域のコンテンツを作るより

自社でvtuberをやることが大きなメリットがあることを証明する必要がある

からこれが成立する条件は

アプリなりゲームなりを作ってる会社所属しながら

何故かvtuberを作りたい奴がいて

一定以上の権限を持っていて

自社でやることにメリットを見出せるだけの企画力に優れた奴が

経営層を説得して

かつそれように人材を割ける会社であることが条件だね

2019-12-08

anond:20191115115353

コストカット利益を出すのと、事業領域を踏まえて必要なところに金と時間を割り振る萌芽を撒くのと両方必要なんだと思うわ。

利益がでないとやっぱり会社は潰れるもの。どんないいものを作ってたとしても。

赤字をだしてたらやっぱりコストカットが先にくる。

黒字になっても、利益は次の萌芽につぎ込む。

両方出来る必要がある。だけど、両方できる人間はそうそういない。

さらに、コストカットされた奴の不満をいかになだめて、萌芽を潰さないようにするかの調整能力すら必要

赤字で見込みなくブクブク膨れてるのを萌芽だというのを見分ける能力必要

2019-10-14

1エンジニアのあるITスタートアップ企業での敗北

https://anond.hatelabo.jp/20190828221637

先月転職した。フェイク混ぜながら書く。

4月ぐらいから毎月の退職者が止まらなくなり、特に社員が毎月2人以上辞め始めた。

一番多いときは30人以上いたプロパーが、もう15人ほどしかいない。

あれだけ来年、再来年プロダクトを語っていたCTOがあっさり辞めたのは笑った。

いやたしかにそれではまずいだろうとは思っていたけど、それを先導していたお前がハードウェアチームで真っ先に転職するのはねえだろ。

恐ろしいことにソフトウェアチームはリーダー残して全員辞めた。

もう人を雇わず外注にするそうだ。というか外注にするしかない状況。これでは人も雇えない。

CEO退陣して裁量のない肩書きに変更された。今後の決定はCFOCOOがするんだと。

それでもCFOCEO兼務する、という風に言えないのがまだまだこの会社甘いなと思う。

この半年間、どうすればこの事業が生き残れたのか、どこが間違っていたのか考えていたのだけど何度考えても

最初から事業領域が間違っていたという結論になった。

作っている方もよくわからないものを、よくわからないまま(何に使えるという断言も確信もないまま)ユーザーに売ろうとしている。

それはユーザーも買わんだろうと。しかも7万円もするし。

この前ふと猫用のfitbit的なものが発売されているのを見て、ああ、なんて素晴らしい製品なんだと感心した。

これと比べるとこの会社プロダクトは全く何も解決しない。

2019-08-28

IoTスタートアップに勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない

職業ソフトウェアエンジニア。その中でもアプリ開発

都内23区内、俺の平均残業時間10時間/月ぐらいなので勤労条件としてはホワイトもいいところ。

給料年収額面で550万円とそこそこ。28歳でこれなら個人的には十分。

ただ、この会社がもはやユニコーン企業になれないと見限って転職活動を始めた。

個人的には1. 給料 2. 人間関係 3. 会社の成長や目的 この3つのうち2つが欠けると転職することにしている。

今回は後者2つがだめになった。

人間関係

IoTがメインの企業なのである程度はやむを得ないのだけど、CTOソフトウェア開発に全く関心がない。

しかCTO兼業であるため会社に週の1/3しかいない。これではなるほど、たしかにせいぜいハードウェア開発にしか目を配れないわけだ。

おまけにソフトウェアチームが7人いるのにチームリーダーしかおらず、この人物も決定権をほとんど持たない。結果ソフトウェア開発は方針も決まらずなし崩し的に行われている。

この現状にしびれを切らして同僚のアプリ開発者がやめ始めた。今月末で一気に2人やめる。もはや事実上の最少人数に近い。

鳥が先か卵が先かわからないが、CTOは早々と次のプロダクトのアプリ開発外注にすることにしたようだ。

会社成長

恐ろしいことに千個単位で作ったハードウェア製品が毎月10しか売れない。当たり前だが在庫の山である

これをどうやって株主説明しているのかわからないが、1個7万円もするものポンポン売れるわけがない。明らかに需要予測ミスである

必死営業マーケティングチームが活動しているが、ぶっちゃけた話事業領域選択からミスっていたことに気がついた。

入社後に実体を調べれば調べるほど、これに現在事業規模ほどの需要はあるのかという内容で、ブルーオーシャンを目指してたら着いたのは水たまりでした、みたいになっている。

もし僕が株主であれば即座にお金を引き上げるレベルでこの事業には未来がない。

前職と比べて職務範囲が広く、縦割り組織に悩まされることな仕事が出来たのはよかったが、そろそろ次の会社を見つける必要があるようだ。

2019-06-30

退職エントリー書くために会社辞めてんの?

これ退職エントリー書くために辞めてないか

http://www.oddmutou.com/article/467492032.html

私はここの社員でもなんでもないですが、こちらの退職エントリーを読んでいて納得するケースよりも疑問を持つケースの方が多いので、少しまとめてみました。

「一番の下手くそ」になったら自分を追い込めて爆速で圧倒的成長できるかなみたいな…。?

あと人生で一回は大企業に入ってみたかたから。

本来面接ときにどんなことをやりたいのか質問されると思うのだけど、上記の回答で入社が決まるって理解できないのだが。大抵は[自分スキル×御社事業]でこんな事業立ち上げたいとか御社でこんなことやりたいですとか言うんじゃないの?自分の成長性と大企業に入りたい欲のみでやりたいことは入ってから決めようってインターンシップ志望動機と変わらないよね。

福利厚生についてですが,自費負担500円のマッサージや,それなりに美味しくて高くはない(いうほど安くもないけど)社食などがあってよかったです。

(正確には 「おにぎり一個+スープ」と「サンドイッチ2つ」が選べる仕様)(ちなみにおにぎりコンビニおにぎりよりしょぼくて小さい)

これって会社選択する上での副次的もので、ここに不満があるのならそれを担当者に告げることは充分にできると思うのだが。朝食を食べる人が少なく少数の食事を作るのがコストになるケースもあるので、自分で変える等のアクションを行ったのでしょうか。

チームに入ってから最初の2ヶ月くらいは,チームのひとたちが沢山MTGやっててすぐには何も決まらなくて(新機能要件的に難しかったんだと思う),タスクがなくて暇でひたすら既存コードテスト書くみたいなことやってて面白くなくて,入社三ヶ月後あたりでのんびり転職活動始めました。

他の事業を少しでも覗いてみたり、話しを聞いたのでしょうか。場合によってはほかのチームに異動させてもらえることもあるので、社内を最大限活用することも考えてもいいのではないかと思いました。yahoo場合事業領域が広く、技術者の中にもトップカンファレンスに通しているような方もいると思うので、そういった方とのつながりを求めても良かったのではないかと思います

ボーナス考えて入社・退社タイミング前後させるのとかキモいのでやらなかったのですが,これのせいで前年度より年収大幅ダウンっぽいです。

転職で入る場合希望給与提示も含めて面談すると思うのですが、それをやらなかったとなると年齢的に新卒と同等程度しかもらえなかったのかもしれませんね。yahoo場合はそれなりにボーナスが良い可能性もあります。いずれにせよ、自分なりに給与希望額があるにも関わらず、それを一切聞いていないのはおかしいと思います

半年会社辞めるのキャリアとして良くないことはわかってます。でも23歳(現在)の自分技術的に成長できなさそうで,面白さもなく,給料も高くない環境に長くいるのって時間もったいないなあと。20前半のうちは失敗も含めていろいろチャレンジしてみたいんです。

本社神戸スタートアップで,東京開発拠点の立ち上げメンバーになります

元々システム業務委託さんに開発してもらっていたところで,資金調達をきに社内で開発チーム立ち上げ&内製化ってところです。VCからアドバイスもあり(社長曰く),本社のある神戸ではなく東京エンジニア集めていきます

技術的な成長を求めるとか面白いとは何なのでしょうか。スキルのみで考えるならyahooにも優秀な方々はたくさんいたと思いますが。退職エントリーを読むと、福利厚生等の副次的な不満から最終的に給料に話しになり、最後スタートアップ転職という流れなので、給料(+α)が最終的な決断要素ですかね。αの部分は働く人や社風、環境等があるのでしょうか。いずれにせよ、退職エントリー書く方って「思ってたのと違う」という不満が多いのですが、変えるアクションもしていないのに一方的に不満を書くのはおかしいのではないかと思います。変化のアクションを取ったのにダメだったとか、変化のアクションを取りにくい環境だったとか、不満をぶつけて返ってきた結果を書くべきだと思います

2018-11-17

ベンチャーキャピタルアクセラレーションプログラムも実はイノベーションを欲していない。

理由は、リスクを見極められないから。かつ、リスクが許容できないから。そして、ほしいのは商売人としての利益から

このあたりは金融屋として、市場がどれくらいで、いくら投資したら、いくら利益がでて、全体でいくら儲けられるか?という見込みを元に行う。

だけど、不確実性が高まれ高まるほど見込みを立てられない。つまり、儲けの算段ができず、投資不的確だと判断される。

および、「まだできていない物」だからできないリスクもある。「できてないものを出来ているように言うような」詐欺師の温床にもなる。

詐欺師の側も、これなら投資が取れるネタというのを日々研鑽しているもの

詐欺師ベンチャーを名乗る件が非常に多い時点で不確実性がさら高まる

ベンチャーキャピタル、ベンチャーとの共同研究を設定するのは基本的に大組織。つまり、内部で数人がかりでこれはいけるだろうというのが断定できないとならない。

好むのは基礎要素が全て整っていて、もう少しは売り始められているようなもの、あるいは、よそがヒットしているようなもの

から、何もないところから突然ヒットした、というのが生まれると、こぞって突然ヒットしたものがらみについて投資バンバンしだす。

新しいもの開拓されたのだから、その周辺で新しいビジネスが生まれ可能性もある。かつ、その先行企業の真似事でうまくいくこともある。けど、とれるリスクはその程度。

大企業側も自分事業領域に近いところならリスクが取れる。また、自分自身が利益を出しているが、その利益が食いつぶされる程度であれば耐えられる。

大企業が信頼の出来る大学に共同研究を持ちかけるほうが詐欺にあってダメになるリスクも低い。

無論、大企業から見ても詐欺リスクはある。それから、やっぱり結果論として、投資したものが頑張ってもうまくいかなかったもの詐欺と等しい。

から、どこぞの馬の骨ともわからないふけば飛ぶような起業になんて、金は出せない。大企業社長思い入れがあるとか言っても、それなら自社内でやるだろってことで。

アカデミックならまだ経理と報告がしっかりしているから出せるかというところで。

となると、それよりリスクが高いものとなるとアカデミック側がリスクをとって研究するとなる。

ただし、競争資金もある程度研究の基礎部分があって少し背伸びしたぐらいのものでないと通らない。つまり、これも基礎もきちんと整えられない物は作れない。

だが、成果として儲けることは条件にいれなくて良い、その代わり、論文報告書として表に出さないとならない。

最も、最近の透明化とやらでその報告書申請書やらの書類周りのウェイトが非常に高くなって研究時間の圧迫につながっている。

そのような書類がなくても研究できる余地必要だ。

番外として金持ち投資するというものもある。これは金持ち一人が判断したら出せるもの

金持ちは何らかの自分商売に専念して金持ちになったので、離れた分野の知見なんてまあ、まず無いと言って過言じゃないあろう。

ほとんどの金持ち中小企業を構えているぐらいのものなので、組織的に詐欺対処できない。

リスクは取れるが、いかんせん詐欺リスクにかかるリスクのほうが高いので、よっぽど自分商売に近い部分のリスクしか取れない。

企業宛の国、政府助成金詐欺懸念があるため、極短期間か、1/2や1/3程度の自己負担が求められる。ついでに書類も多い。

ということは、もうそれだけの間に事業がうまくいく算段がついてないと応募したところで首を絞められる。

まとめると、とれるリスク順に次のようになる。

1.銀行融資

2.国、地方自治体助成金

3.大企業ベンチャーとの共同研究

4.ベンチャーキャピタル

5.金持ち他人への個人投資

6.大企業アカデミックとの共同研究

7.アカデミックポスト競争資金

8.アカデミックポスト運営交付金

9.金持ち自分自身の開発に対する資金

逆にこの下側から、まだ影も姿もない革新的イノベーションが生まれ可能性もあるということだ。だって影も姿もないのだからその上側のリスクがある金は取れないわけだから

8なぞ、研究しているときは「何に役に立つのかわからない基礎研究」としてやっていたのだろうがね。

革新的イノベーションというのは今まで思いもつかなかったこから巨大なビジネスが生まれたことと言っても過言じゃないだろう。

そうなるには、基礎技術部分を全部抑えていて、大きな市場をつかめ必要がある。

しかし、そんな基礎技術を抑えきれるような開発は非常にハイリスクだ。長期の開発にはまず開発当事者生活費をどうするかから考えないとならない。

政策としては、上記フェーズを「それぞれ」充実させる必要がある。

特に7,8は国しかリスクを取れない

ただし、新自由主義化でアカデミックポスト使い捨て化、運営交付金削減、競争資金化が進んだところ、論文執筆数の時点で減少している。

役所政治家仕事として、別に「夢を見せてやったふりをする」こともあるだろう。

まあ、叫ぶだけ叫んで、子供のお遊び起業を増やすのも一応仕事をした事にはなるだろう。最もそいつらは失敗するわけで、周りも起業はしてはならないと学ぶだけに終わると思う。

から大学学生ベンチャーサークルが生まれては数年しては消え、そしてまた数年後に生まれる。どこの大学でもあるようなサイクルが生まれる。

結局のところ、イノベーションの面から見ても基礎科学の充実と、各フェーズ資金のものを増やすこと以外に解はない。

2018-04-03

加点式と減点式

わりと大規模企業に勤務してます。いわゆる中間管理職

部下が「仕事をこなしてるのに評価されない」とよく噛み付いてくるが、そんな事はない。

あなたのグレードならば、責任は皆無だしやるべきことだけやってれば評価される。

ただし「標準」として。

勘違いしているが、ソルジャーが当たり前の仕事をしただけでプラス評価を得ることはない。

課長クラスならば、期待を超えて成果をだしたら加点要素として評価

部長クラスならば、担当する範囲すべてで成果を出して標準。逆に、失敗や未達の場合容赦なく減点。

毎日毎日、失敗しないことばかり思考してる。担当している新規事業領域が怖い。

責任取って辞めることはできない。

リカバリーして、結果がでたら初めて辞められる。修羅世界

2017-09-04

ベンチャー企業についてもっと語れる場所が欲しい

ベンチャー企業で働いてるんだけど

それでも他社ベンチャーについて語れる人が極小だったりする

たまにベンチャーに明るい人が居ても、事業領域や気にするポイント結構ずれてる、3人くらい居ないと話が噛み合わない

友人も会社員とかだからベンチャーの話はできない、たぶん面白くないし

市況に行っても大企業の話とか多いだろうし

専用スレなんてもちろん無い

上場前後や、上場後はちょっと目立つからはてブとかに上がることはあるけど、語れるほどではない

Twitterベンチャー界隈の人は胡散臭さMAXなのと、やっぱり上場企業とかしか注目してくれない

以前Rさんに外注で入ってたんだけど、それでも思ったより語れなかった

 

でもベンチャー面白い

シード〜アーリーくらいのベンチャーExit2歩手前くらいまでのベンチャー

良い意味でも、悪い意味でも面白い

この売上おかしくね? とか

こんだけ儲かってるのに調達するんだ とか

人数増やしすぎだろ とか

どうマネタイズしてるんだろ とか

これ違法だろ とか

このサービスすげぇ良い とか

これはあのサービスを参考にしてるよな とか

このUIアレと同じだよな とか

 

もっとなー語りたいなー

ちなみにそういう会社を発掘するのは、調達ニュースWantedlyが一番だと思う

あとは注目アプリWebサービスはちょいちょい調べてる

2017-05-14

転職活動していると自分無能さに気づいてくる

特別やりたい事業領域がある訳ではなく、技術が好きなので漠然とした技術力を高めていきたいという気持ちけがある。

面接の時にもし弊社に入社したら何をしたいかみたいなことを聞かれてもイメージすることができないし吃ってしまう。

転職先を探していると、OSSコミットしている人が出てきて自分は何もやってなくて死にたくなる。

数人で回っているスタートアップ選考を受けるつもりがないので、選り好みしているだけのような気がするが、従業員人数が50人くらいの優秀な人が働いている会社に行きたいんだ。

自分が一番下の環境に飛び込みたいだ。

2017-02-05

辞めた会社から民事訴訟刑事告訴検討している」と脅された愚痴

ただの愚痴と、いざという時に正式な資料をつくるための参考にする備忘録である

記述した内容は概ね事実そのままだが、説明すると長くなるような背景事情は省いたり、役職名などは便宜上適当に置き換えている。

前置き

最近、勤めていたA社を退職して、プチ競合のような、若干事業領域が重なる業種で独立起業した。


A社の事業は、エンドクライアントから発注を受けた制作物を、A社が持つ外注ネットワーク(外注先が自らA社のシステムに外注先候補として会員登録を行う仕組み)を駆使して制作し納品する、というクリエイティブ系のtoBサービス業である

A社には、この主力事業を統括する事業部長職として入社したが、社長と壊滅的に相性が合わず、短い期間で退社することとなった。

社長とその取り巻きから理不尽な陰口を言われ続ける日々のストレスはハンパなかった。

もしかすると僕が本当に陰口を言われるに値する無能だった可能性はあるが、それはこの愚痴の本筋とは関係がないので触れずにおく。

退職の際は、社長のさらに上位である会長に「独立起業したいと思っている」旨を相談した。近しい業種ということもあり、後々トラブルになることを避けるため、予定している事業内容の説明など数回の打ち合わせを行い、競業避止義務に関して退職時の誓約書の文面を一部書き換えてもらうなど例外的な対応もお願いしたが、すべて快く対応してもらい、最終出社日には「近い業界なのでこの先また何か縁があれば」と明るく送り出してくれた。

会長は若くしてこの事業を立ち上げて成功に導いた人で、歳は僕よりもだいぶ下だが、会話の物腰も柔らかく人当たりも良いため、人間としてとても尊敬していた。


先日、そんな会長から突然電話があった。

昼寝の最中だったので寝ぼけつつ電話に出ると、開口一番、聞いたことのない淡々とした口調で「増田さんのA社在職中の問題行為、不正行為について調査をしている」と言われ、

(1)「外注先リスト」のCSVデータ業務の基幹システムから書き出した

(2)外注先に接触を行った

(3)従業員の引き抜きを行おうとした

という3点を指摘され、「民事訴訟刑事告訴検討をしている」と告げられた。

弁護士先生の話では、刑事事件だと1〜3年の懲役になる内容ですね」「どう対処するかは弁護士先生や役会と検討して決定しますが、まずは当該行為をやめてほしくて連絡しました」とのことだった。(どう頑張っても民事の範囲にしか思えないのだが、何の罪の構成要件を満たすのかはわからなかった)

寝起きで頭が回ってないうえに意味が分からない点が多かったので、「とりあえずお話は伺いました」といったような中身のない返事をして通話を終えた。

「また連絡する」と言われたので『待ち』のつもりでいたのだが、「訴訟」「刑事告訴」だのと穏やかではないキーワードが出ていたうえに、よくよく考えてやはり言っていることの意味が分からずムカついてきたので、愚痴の吐き出しと、自分の中での記憶と事実整理のために本件に関する僕の見解を記録しておく。


(1)外注先リストを書き出したという指摘

A社の業務基幹システム(制作物にマッチした外注先などを検索するシステム)には、外注先DBの情報をCSVで書き出す機能がある。Excelなどでのデータ分析・加工や、メールニュース配信する際にメールアドレスを書き出して社外の配信システムに流し込むといった用途を想定しているものだ。

個人情報を含む情報であるため、セキュリティ上、この機能使用すると、データ出力を実行したユーザー名前と日時が記録されるようになっている。

恐らくはこの書き出しログ退職間際の僕の名前を見つけたのだろう。事実、僕は最終出社日の当日か前日かといったタイミングデータの書き出しを行っている。

が、それは社長命令によるプロジェクトでそのデータ使用するためだ。

具体的には、外注先向けの発注書といった書類を自動で作成・出力するシステムを組むというプロジェクトだったのだが、このシステムは基幹システムとはAPI等で接続されていないため独自に外注先DBを持つ必要があり、そのDBを構築するための元データとして、基幹システムから書き出したCSVを使用した。

このことは、僕の退職後にこの書類発行システムメンテを担当することになる人間への引き継ぎの際、外注先DBは基幹システムと同期していないため定期的に基幹システムから出力したCSVをマスターデータとして更新をかける必要があることの説明と、CSVデータをDBにインポートする方法の実演まで行っている。

確固たる理由があり、社長命令遂行するためにデータを書き出したのである。書き出しログが残っていて当たり前だ。

そしてこの話の面白いところは、この基幹システムに「CSV書き出し機能」の実装を決定し、仕様検討、要件定義を行ったのが僕自身だということだ。

そもそも僕は長年IT業界で勤めてきたため職種こそエンジニアではないもののWEB開発の基本知識はあり、職務上、直接本番サーバー上のDBにアクセスできる権限も持っていたので、このCSV書き出し機能使用せずともデータを丸ごとダンプすることが可能だし、sudoも打てるのでいざとなれば痕跡を消し去ることも可能だ。

痕跡を残さず直接DBからデータを抜ける権限リテラシーを持った人間が、「確実に足跡が残る」ように自ら仕様を決めたデータ書き出し機能使用するだろうか。しねぇよ。

足跡が残っている理由も社長命令プロジェクトのためだということは、書類発行システムを引き継いだ人間確認を取ればすぐ判明する話だ。

ろくに経緯調査もせず、ログだけを見て「データを不正に書き出している!」と脊髄反射的に反応したのであろう。

なお当然ながら、僕の基幹システムアカウントは最終出社日をもって停止させられている。


(2)外注先に接触しているという指摘

事実として掴んでいるのか、「リストを書き出したのだからきっと」と勘で言っているだけなのかは不明だが、外注先へのコンタクトは確かに行った。

A社時代にお世話になった一部の外注先へ「増田会社では制作を手伝っていただける外注先を探しております」といったメールを送ったり、僕の個人的Twitterアカウントでいわゆる「拡散希望」として外注先を募集した際にリプライやDMをくれた人の中に、偶然A社でも世話になった外注さんがいたりもした。

が、これらは問題なのだろうか。

クライアント」への接触(営業活動)をして、本来であればA社が受注していた案件横取りしたとかであれば、独立トラブル代表例だし、訴訟というキーワードが出てくるのも理解できる。

しかし今回問題と指摘されたのは「クライアント」ではなく「外注先」である

外注先候補の数が多ければ多いほど生産性も上がり有利な業界なのは確かなので、仮に(1)の外注先リストを不正に持ち帰ったりしていて、A社が持つ数千件の外注先に一斉に無差別メールでも配信したのであれば、それはそれでA社の資産であるリストを持ち出したという点で問題にでもなりそうだが、コンタクトを取ったのは信頼のおける仕事ぶりだったため名前認識していた人や、A社在職中に何度かやりとりをさせていただいていて交流があった一部の方々だ。(VCマネーも入り数億の資本を持つA社と、小学生お年玉みたいな資本金設立して従業員は僕1名の増田会社とでは事業規模も違いすぎるので、数千の外注など管理していられない。)

それに、外注先はみなWebサイトなどで「お仕事募集しています」と意思表示をしているフリーランスの方々である

コンタクトを取った際も、文面上「元A社の増田です」と言ったときはA社の問い合わせ窓口や僕の後任の紹介に加え「引き続きA社もよろしくお願いいたします」とフォローを入れたし、僕の名前を知らないであろう人には「増田会社と申します」とまったくの新規会社としてアプローチを行っている。

仕事を募集しているフリーランス増田会社が仕事の相談をすることがA社にとって問題になるのだろうか。「増田会社の仕事でスケジュール取られたら困る、損害だ」という理屈だろうか。それとも「この優秀な外注先を発掘したのはA社だ、だから増田会社は使うな」というジャイアニズムだろうか。だったら全世界に発信している「お仕事募集していますWebサイトを取り下げさせて、専属契約でもすれば良い。

こればっかりは「理解できない」としかコメントができない。もし僕の感覚の方がおかしいと思う人がいたらブコメででも教えてほしい。

(3)A社の従業員を引き抜こうとしたという指摘

これは正直ちょっと複雑な話ではある。

退職を社内告知する間際の某日、社外MTGの行き帰り、仲の良い(と、僕は思っていた)部下Aに「退職して、現職に近い業種で起業する」ことを打ち明けた。

それに対する反応は「自分も今のA社の環境に嫌気がさしている。先は長くないかもしれない。」というものだった。

僕が起業予定の会社計画などを話すうち、言われたのが「増田さんの会社で雇ってもらえたらA社辞めれるんですけどね」だった。

これは、正直嬉しい言葉だった。設立したての小さい会社で働くなんて、よほど相手を信用していなければできない。お世辞や冗談の類かとも思ったが、働くと仮定した場合の待遇の話や、増田会社での業務の進め方など、具体的な質問や話題が多く出た。「これは本気で考えてくれているのかもしれない」と思った。


従業員の引き抜きは禁止されているので僕自身が明確に「うちに来てくれ」と引っぱることは信義則に反するが、誰しも職業選択の自由があり、自らの意思転職をするのであれば法的にはA社が止める権利はない。

A社退職時には同業種へ転職禁止の競業避止義務についての同意書を書かされるのだが、以前別の部下から「競合のB社に転職したい」と相談されたときには、A社の管理部(人事・法務などバックオフィス統括部署)に確認を取り、「一応サインはしてもらってはいるが、A社の企業秘密を流出したりさせない限り実際のところ転職先に制限をかけることはない」と回答を得ていたので、今回の部下Aについても、社長、会長への事前の説明など、A社への筋を通せば実現不可能ものではないと考えた。

その後も、部下Aからは「増田さんの会社に入社するとしたら何月頃が良いとかありますか?」といった質問を何度か受け、温度感は維持しているもののとくに結論は出さないまま、僕は最終出社日を迎えた。

退職後して少し経った頃。この部下Aが本当に増田会社に転職してくるのかどうか次第で今後の事業計画も変わってくるため、一応「情報交換なども兼ねて近々飲みに行かないか?」とLINEで声をかけた。それ対する回答は「やはり転職お断りしたい」だった。

少し残念な気持ちはありつつも、「誰かの人生を背負わなくて良いんだ」という安心感と、それと正直、この部下Aの仕事ぶりに関しては若干の不安(仕事をこなすスピードなどは社内ダントツだが、細部が粗かった)があったこともあり、僕は「それなら仕方ないですね」とあっさりと承諾した。

飲みも、お互い仕事の愚痴ばかり言い合う生産性のない会になってしまいそうなので、またいつかにしましょうと返信し、この話は終わった。


しかし僕はこの断りの会話に少々の違和感を覚えた。A社在職中は毎日会話をしていた部下だ。微細な言葉選びの違いや、「なぜ急にこのタイミングでその結論に?」など、引っかかるポイントがいくつかあった。

僕の中で出した結論は、「増田会社に転職する可能性があったことがA社にバレている。かつ、A社からストップをかけられたか、A社に何かしらネガティヴ情報を吹き込まれている。」だ。

詳細を記すと長くなるので省略するが、退職間際に発生していたトラブル解決するため、独立することを打ち明けていた一部の取引先に対しては、「増田会社にそのうち部下Aが合流するかもしれない」と伝えていた。

前述の通り、増田会社への転職は筋さえ通せればやましい話ではないので、この連絡はA社のメールアドレスから堂々と送っている。

僕の退職後にこのメールログをA社が見れば「部下Aの引き抜きを行おうとしている」と受け取るだろうし、部下AがA社に「増田会社に誘われた」という表現で報告をしていたとしても同様だ。

しかしいずれにせよ、実際には「増田会社に転職していない」以上、A社には何ら損害が発生しておらず、この話をもって訴訟を起こすとは考えにくい。

よって、A社が言う「民事訴訟刑事告訴」は(1)(2)のいずれかに対してであり、この(3)については「このことも知ってるぞ」というただの威嚇でしかないと考える。

状況整理

ずいぶん長くなってしまったが自分の中でも忘れかけていたことを色々思い出して状況整理ができてきた。

まり現状こういうことだ。

A社は、社外秘情報である外注先リストの書き出しや、外注先への接触を理由として民事訴訟刑事告訴をすると脅してきている。

ストーリーとしては「リストを書き出し、そのリストを不正に使用し外注先に接触」と考えるのが自然なので、おそらく一番のポイントは「リストの書き出し」という行為を問題視しているのだと思う。

しかしこれは(1)で説明した通り業務上理由があって書き出したものであり、そのことは社内ヒアリングなどで容易に証明可能

唯一噛みつかれるとしたら、「業務上必要があって書き出したリスト私的に持ち帰ったのでは」という言いがかりをされる可能性だが、その証明責任はA社にあるので、社内回線の通信ログでも永遠に漁っていていただきたい。

警察官だって犯罪を犯すことがある」という話をされると身もふたもないが、事業部長として部内の情報管理を徹底させる役目も負い、業務委託先が情報管理に関する事故を起こした際には、監督すべき立場であるA社を代表してクライアントに頭を下げにも行った人間として、データ管理は人一倍徹底していたつもりだ。

それにPCの操作ログでも記録されていれば情シスにはファイル操作が筒抜けなことも理解しているので、ITリテラシーレベルは並以上ではあると自負している人間としては、そんな恐ろしいことに手を出す蓋然性がない。

いよいよもってA社の意図がわからない。

単純に増田会社の営業妨害をしようとしているのではないかと勘ぐりたくなるほど主張に穴がありすぎる。あと(1)〜(3)どれも民事の範囲内で、刑事告訴というキーワードが出てくる余地がない気がする。懲役1〜3年どこから出てきた。

余談

余談だが、僕はつい先日、「A社の競合C社が今度解散するらしい」という噂を聞いた時、A社の人間に「C社の取引先調べて営業かけるチャンスですよ」と伝えた。

A社に伝えず増田会社として営業をかけていれば、増田会社の利益になったかもしれない。

けれども、(社長や一部の人間はゴミクズだったが)A社には短い間ながらお世話になった恩があり、プチ競合のような近い業種での独立を許してくれた感謝という愛社精神があったからこそ情報共有をしたのだ。

今回の件は愛していたものに裏切られたような気分で、残念でならない。よく聞く「愛は憎しみに変わりやすい」という言葉意味がよくわかる。

実際、僕のA社への貢献(多少はしたと思っている)をすべて否定されたような今回の対応を受けて、A社への愛社精神は薄れ、いまは「嫌い」にシフトしつつある。

なんでこんな会社に自分人生の貴重な時間を費やしてしまったのか。


もともと、売られた喧嘩は買うし、やられたらやり返す性格の僕だ。

できることなら、A社がちょっとした脱税をしていたこと(A社自身認識してたのかどうかと、本日時点ではどうなってるのかわからん)や、一時期、DeNAで話題となったのと同様のパクリメディア運営し、ライターに「このサイトからパクれ」という旨の記述があるマニュアルを配布していたこと、社長が部下、従業員に対して「死ね」「殺したい」といった暴言のほか、人格否定系の誹謗中傷をしていること、その他様々なアレな話題を、便所の落書き掲示板にでも書いたり、しかるべきところに告発してやりたいくらいの気分だ。IPOを目指すと宣言している会社にとっては痛手ではあるだろう。(大人げないのと、後が怖いので実際はできないチキンだが)


それはさておき、A社には「エビデンスを残したいから先日電話でもらった話の内容をメールでくれ」と伝えているが、今のところレスがない。

勝ちが決まっている勝負なだけにその面での不安はないものの(弁護士費用とか考えると頭が痛いが)、待ちのストレスハンパないのでさっさと対応していただきたい。

2016-04-23

モダンな開発がしたい学生大手IT企業に行く際に知っておくべきこと

http://anond.hatelabo.jp/20160413023627 を見て触発されたので書く。

タイトルのようなことについて、実態というか現実というか、そういうのを当たり障りない範囲で書こうと思う。全ての企業学生に当てはまるはずはない(むしろかなり偏見単純化を混ぜてる)けど、参考になれば幸い。

ちなみにトラバ先は研究を志望したという話だけど、本エントリ研究志望というよりは一エンジニア志望向けかも。

前提1: モダンな開発とは?

あえて定義はしないけど、Github で公開されてるような OSS を使ってます/いじってますとか、LL 使って Web アプリ作ってますとか、アジャイルやらテストコードやら最近主流の手法使ってますとか、そんな感じで捉えていただければ幸い。あるいはメインフレームCOBOL とか周辺機能を全部車輪の再発明してるC言語アプリとかそういう古い仕事ではない仕事、と捉えてもいいかも。

前提2: 大手IT企業(SIer)とは?

トラバ先のトラバ言葉を借りると「日本的な旧来型のIT大企業」という感じ。

大手IT企業にとっての「IT」とは「モダンな開発」ではない

ITという言葉には色々な意味がある。大手IT企業だとこれが特に広い。もちろん「モダンな開発」も含まれているけれど、そんなの全体のごく一部でしかない。(主観だけど数 % とかじゃないだろうか)

話は少しそれるが、大手IT企業は元々メインフレームなど「化石」で発展してきた経緯がある。何十年以上も昔、コンピュータといえば化石しかなくて(それでも当時は最先端)、それを個人やそこいらの企業では相手にできないような大組織に対して導入してきた。プログラミング手法ノウハウが十分存在しない時代だったけど、それでもやるしかなくて、幸いにも昔は今ほど不景気ではなかったし人材豊富だったか人海戦術で何とかなった。

そうやってつくられた化石コード化石システムは今なお動いているし、時代に合わせてそれなりに機能追加もある。大手IT企業化石から離れることができない。現代化石で食べていけるほど甘くない時代だとしても。

そもそも化石に詳しい化石人が現役引退や昇進などによりいなくなったということもあって、実は現状維持ですら大変である。たとえばレガシーで汚い膨大なソースコードを知る者は誰もいない。もちろんネットで調べても答えなど出ないし、IT界隈のコミュニティに頼ったところで知る者はやはりいない。どんなに時間がかかっても読んで、理解するしかない。どんなに時間がかかっても。

以上のような現実があるので、化石お仕事新人を割り当てることも普通にあるし、むしろそうなる確率が圧倒的に高い。

大手IT企業にとっての新人とは?

大手IT企業にとって新人とは「専門的な技能経験は無いが、地力(頭の良さ、伸びしろ、根気など)はあるため近い将来使える戦力になる卵」である

対人コミュニケーションには自信ありますという遊んでばっかのリア充も、OSSContribute してました大学ほとんどパソコンと向き合ってましたという趣味グラマも、同じ「新人」でしかない。

新人」は技能経験もないので、いきなり一人前の仕事を任されることはない。電話応対、飲み会企画運営など雑用全般を任されつつ、簡単な仕事アサインされる。

この簡単な仕事というのが曲者で、手順書にしたがって環境を整えるとかテストをするとか、そういう仕事だ。手順書を読める程度のIT知識があれば誰でもできる。でもボリュームは多いし、手順書は不完全で不正確だからからないところが多々あって、忙しい先輩や上司に何度も相談しにいくことになる。言うなれば属人性の高い単調な手作業仕事」とでも言えようか。

ITを知らない素人新人ならこれが仕事だと抵抗なく受け入れられるが、ITを知る新人だったら、これはとてつもない苦痛だろう。配属先が「モダンな開発」を行う部署であれば苦痛具合も軽減されるし、なんなら「君結構詳しいんだね。じゃあ早速本格的な仕事任せてみようかな」なんてこともありえる。化石部署だとそんなことはない。だって仕事で扱ってるシステム化石からモダンIT知識なんて役に立たないもの

新人」を脱した次にあるもの

この「新人」に、早くて数ヶ月、遅くて数年耐えると、次第に仕事を任せてもらえるようになる。設計コーディングといった、エンジニアらしい仕事だ。といっても、配属先が化石部署であれば、当然扱うのも化石なわけで、いつまでたっても化石で苦しみ続けることになる。

一方で化石部署から異動し、「モダンな開発」を行う部署で働く者も存在する。これには色んなパターンがあるが、おおよそ以下のような状況が重なって異動するパターンが多い気がする。

さらに次にあるもの

ここから大手IT企業キャリアパスの話になる。

大手IT企業では エンジニア中間管理職(部長以下)→偉い人(部長より上) というキャリアパスがつくられている。特徴は

こんな感じ。

いつまでもエンジニアとして働いて、でも給料はそれなりにもらって、ということはありえない。成果を出せば昇進するし、昇進すればエンジニアから離れていく。成果を出さなければエンジニアとしていれるけど、いつまでたっても給料は増えない。大手だけあって新人時点での給料はそこそこ良いけれど、30代以上になってくるとそれでも苦しい(物欲無き健康一人暮らしなら問題無いが、家族を養うつもりなら相当苦しい)し、そもそも無能管理職に振り回されることに対して苛立つだろう。つまりエンジニアとして何十年も働き続けにくい。

「昇進するつもりだから問題無し」と考えている人も要注意である。というのも、大手IT企業管理職で溢れかえっているからだ。新人が昇進するのは非常に難しい。昔は割と誰でもなれていたし、実際「こんな奴がなんで管理職になれてんだ?」っておっさんもたくさんいるけれど、今は違う。一握りの社畜必死仕事に食らいついてきた&先輩や上司からのウケも良い)だけが昇進できる。たとえエンジニアとして優秀な仕事をし、正当な意見を主張してきたとしても、空気を読んでウケの良い社畜にならなければ昇進はできないのである

普通キャリアパスはクソだね、じゃあ研究所を志望しようっと

大手IT企業研究所は非常に狭き門であるトラバ先でも言及されているが、博士課程を終えたようなガチさに加え、当然のことながら学歴必要になってくる。実際、研究所人間英語を当たり前に読み書きできたり、分厚い技術書を躊躇なく読み込んだりするような変態であり、裏を返せばそれほどの実力と熱意がなければやっていけない世界というわけで。とにかく多少ITに覚えのある凡人が入れる場所ではない。

また、入社後に研究所に異動するケースもほとんど無い。一般部署の凡人をわざわざ引き入れる理由が無いからだ。

それでも大手IT企業を目指すワケ

ここまで色々書いたが、そもそもなぜ大手IT企業を目指すのか。それは以下のような理由や期待があるからではないか。

確かに上記のメリットはある。あるけれど、ここまで書いたように

といったこともあるわけで。

モダン仕事バリバリしたいならベンチャー行け」という話もあるけれど、ベンチャーで通用するほどの人材ならそもそも大企業を選ぶことに悩みなどしないだろう。大企業を選ぶということは、実力なり待遇なり何かを求めているわけで、そうなってくると大企業以上に適切な選択肢は無い。でも、その大企業にも上記のデメリットがあるわけで。

結論

世の中は甘くないですね。

2014-12-12

介護事業未来はない

一般に老人が増えているし、障害者向けのサポートも強化される方向にあって、ここ数年、老人介護障害者介護に注目が集まっているけど、はっきり言って、ここに未来はない。ただ、大口叩いておいてなんだけど、訪問介護についての経験しかないので、その点の偏見は先に述べておく。

そもそも介護事業の主な収入は何かといえば、給付金だ。介護を受けるような人は収入が少なく、過去行政がやっていた事業を外出しにしたものなので、お金行政が出して、実際の利用者負担は一割に抑えられている。ところが、この仕事の一時間あたりの金額は、行政が決めている(都道府県レベル)。どんなに大変な作業だろうが、その時間あたりの事業所収入は、既に決まっていて、それを変更することができない。また、利用者の利用スケジュールも事前に厳密に決められ、これを変更するには、緊急事態でもない限り、関係者(老人介護であればケアマネージャー)の話し合いを通すことになる。

ということは、要するに、いくら働いても、単なる時間給以上の収入存在しないということだ。また、価格も決まっているので、事業所主体的に手厚いサービスを作って高額に販売したり、その反対に低額なサービスを作るといった、自主的事業開発はできない。一応保険サービスというのも設定可能だけど、介護を受けるような人に、そんな余裕なんてない。そして、従事者も、その時間給で給与が支払われることが多い。結局どんなベテランも、アルバイト以上の仕事なんて、できやしない。

また、仕事内容も条例(? 法律?)で決まっている。基本的給付を受ける人の対してのみサービスが行われ、例えば家族の代わりになるようなことはできない(障害者子供がいる場合などは例外のよう)。そして、実際にやることといえば、その人の生活支援することだけで、それ以外はない。どこへ言ってもやることは変わらない(人によっては「個別に全く違う」という人がいるけど、それは定義抽象化ができてないだけ)。

そして、更に困ったことに、行政による路上生活者などの再就業先として、介護が推進されていることだ。介護従事者の待遇改善がずっと叫ばれているけど、こうした安い人材が後からから供給されるようでは、とてもじゃないけど、今後とも安い仕事であることは変わらない。そのために、離職率がとても高い。

こうした事業領域未来を感じる人がいるとすれば、それは単なる間抜けか、世界を変える大物だけだ。どんなに頑張っても、まずは法律が変わらないと何も自主的仕事はできないし、事業性格上、あまり差別化もしにくい。ほぼ毎日利用することもあって、地域的なつながりの強いところ(つまり利用者の自宅の近く)からしか選べないし、一度選ぶと数年続けるので、利用者間の流動性も低い。レストランみたいに、今日はこっち、あしたはあっち、ということが起きない。なので、事業者間の競争も少ない。一方で給付金による収入が見込めるので、小さな事務所でも始めやすく、そのおかげで零細も多い。

こういう業界若者を費やすなんて、とてもじゃないけど勧められない。また、仕事性格上、十分な世間知のある40代以上が望ましい。そうじゃないと様々な問題対処ができない。

もしそれでも介護未来を見たいという人がいたら、医療方面にいくか、機器の開発をするしかない。車いすとか、松葉杖とか、サポート器具には改良の余地がある。建築に関連して、家屋の設計もありだろう(ただし、一般の「リフォーム」は単なる建築労働者なので、NG)。

から、もし学生とかで介護をするとか言う奴がいたら、頬をひっぱたいてでも止めろ。これだったら、まだブラックITのほうがましだ。

2014-07-16

イオン(小売)の岡田名誉会長の発言で打線組んでみた

1(遊)大黒柱に車をつけよ

2(二)タヌキやキツネの出るところ、カエルの鳴くところに店をつくれ

3(三)上げに儲けるな、下げに儲けよ

4(一)小売業平和産業

5(左)企業歴史とは合併歴史

6(中)店は商店街のためにあるのではない

7(右)小売業には士農工商をひっくり返す気概必要

8(捕)本業は小売りだ

9(投)実印を押すがごとく値段をつけるべき

・・・

解説(口語訳)

大黒柱に車をつけよ:

地域ニーズに合わせたフットワークの軽い出店戦略と、過去に対してこだわりのないスクラップビルド顧客ニーズさえあれば、事業領域にはこだわらないよ。

タヌキやキツネの出るところ、カエルの鳴くところに店をつくれ:

あえて中心地から離れた郊外に出店して、当時の小売トップダイエー対応時代モータリゼーションから郊外ショッピングモールつくるね。

上げに儲けるな、下げに儲けよ:

便乗値上げでは儲けない。割安感の訴求が命。デフレや円高を利用するよ。

小売業平和産業

大戦終了後に四日市三重県)で、「焦土に開く」をチラシの文言にして岡田屋の店舗を再開したさ。社会貢献企業の根幹だ!

企業歴史とは合併歴史

ローカルチェーンの岡田屋が、フタギ、シロと3社合併して「ジャスコ」が成立。マイカルダイエーなどを吸収して大きくなったよ。

店は商店街のためにあるのではない:

顧客ニーズ合致しない旧態依然とした商店街には存続意義は認めない!必要ならばガチンコで闘うぜ。

小売業には士農工商をひっくり返す気概必要

日本の政治行政は、常に製造業農業を優先し、小売業は虐げられてきた。小売業価格主導権を取り戻すためにもトップバリュをつくるぜ。

本業は小売りだ:

レジャー産業不動産業には手を出さないよ。プロ野球球団も持たないからね。

実印を押すがごとく値段をつけるべき:

値段の上げ下げで顧客駆け引きしないよ。EDLP(Every day, low price)が理想だね。

・・・

参考文献:

小売業繁栄平和象徴岡田卓也日経文芸文庫 2013)

岡田卓也の十章」岡田卓也商業界 2007)

※「タヌキやキツネ~」は雑誌等に登場する有名な文言だが、岡田氏著書の中では確認できず

2014-05-14

http://anond.hatelabo.jp/20140514150619

はいえ、その事業領域がバブってないといいけどな。競合も増えてきてるし。

逃げ切れるといいな。

 
ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん