はてなキーワード: 信義則とは
何か有ったなーと思ったら、ヤフーニュースにちらっと出てたな。
https://news.yahoo.co.jp/byline/maedatsunehiko/20230228-00338998
判決の焦点は2つある。1つめは、裁判所が有罪・無罪に関していかなる理論構成に基づいてどう判断するのかという点だ。誤振込に関する1996年と2003年の次のような最高裁判例との整合性が問題となるからである。
・たとえ誤振込であっても、受取人は銀行に対し、その金額に相当する預金債権を取得する。
・振込依頼人は受取人に不当利得返還請求権を行使できるが、預金債権の譲渡を妨げる権利まではないから、受取人の債権者が預金債権を差し押さえた場合でも、これを許さないように裁判所に求めることはできない。
・受取人は、自らの口座に誤振込があると知った場合、振込依頼前の状態に戻す「組戻し」のほか、入金処理や振込の過誤の有無を確認・照会する措置を講じさせるため、誤振込があったという事実を銀行に告知すべき信義則上の義務がある。
・社会生活上の条理からしても、受取人は誤振込分を振込依頼人等に返還しなければならず、最終的に自らのものとすべき実質的な権利などないから、告知義務があるのは当然のこと。
2003年の判例からすると有罪になりそうだが、銀行の窓口で銀行員を相手にして実行した詐欺事件に関するものであり、今回のように機械的な判断をするだけで「だまされる」という要素のないコンピュータ相手の電子計算機使用詐欺罪についてまでこの判例の理屈が通用するのかが問題となる。
関連でググったら信義誠実の原則(信義則)だった。ありがとうございます
メール(私信)を相手方に一方的に公開された場合、争うポイントは以下になる。
ある団体の幹部が内部の批判派へ団体に対する不満を書いた手紙を送ったが、後に批判派が本を出した際にその手紙を団体幹部に無断で掲載。
私信は特定の相手だけに思想や感情を伝えることを目的としており、もともと公開を予定していないものであるから、その性質上当然に私生活に属する事柄であって、その内容がどのようなものであれ、一般人の感受性を基準にすれば公開を欲しないものと解すべきものである。
当時の右連盟における地位も考慮すると、右のような内容の本件手紙をみだりに公開されないことについて法的保護に値する利益を有しており、その承諾なしに公開することは、人格権であるプライバシーの権利を侵害するものといわなくてはならない。
被控訴人自身の考えを述べたものであって、その思想または感情を表明したものといえるが、著作権法が保護の対象とする著作物の意義を「思想又は感情を創作的に表現したものであって」と規定しているところからみて、著作物というためにはその表現自体に何らかの著作者の独自の個性が現われていなくてはならないと解すべきであるところ、本件手紙の表現形態からみて、このような意味の独自性があるものとして法的保護に値する「創作的に表現したもの」と解することはできない。したがって、本件手紙は著作権法による保護を受けるべき著作物(同法二条一項一号、一〇条一項一号)ということはできないと解するのが相当である。
「創作的に表現したもの」ではないことから著作権性は否定された。
被控訴人が管長の言動について批判したもので、それ自体は一つの考え方の表明として自由に表現することが許されるものであって、もとより被控訴人の社会的評価の低下につながるものとはいえず、したがって、またこのような意見を有していたことを前記の登載の方法で公表することが、特に被控訴人に対する社会的評価を低下させるものと解するのは困難である。
三島由紀夫の未公開だった手紙を作中に含む小説の出版に対して、著作権侵害であるとして差し止めを求めた事件。手紙の著作物性を認めた初(?)の例。
本件各手紙(本件書籍(甲第一二号証)中の掲載頁は、原判決七、八頁に記載されたとおりである。)を読めば、これが、単なる時候のあいさつ等の日常の通信文の範囲にとどまるものではなく、三島由紀夫の思想又は感情を創作的に表現した文章であることを認識することは、通常人にとって容易であることが明らかである。
著作物だという事は読めばわかる。
手紙の複製を第三者である出版社に渡されたことに対する著作権、プライバシー権、信義則違反による損害賠償請求。
本件においては、本件手紙の原本がどうなったのかを認めるに足りる的確な証拠もなく、また、本件手紙の原本や複製物が被告から大阪書籍以外の者に交付されたことを窺わせる証拠もない。上記事実に照らせば、被告が大阪書籍に交付した物が、本件手紙の複製物であったと断じることはできないため、被告が、本件手紙を複製したと認めるに足りる証拠はない。
身も蓋もない(複製を立証できない時点で負けでは?)。
(2)本件手紙の内容は、別紙1のとおりであって、原告のコレクションに関して大阪書籍等が無断転・掲載を行っているのを発見して、大阪書籍に支払いを求めたこと、そのことが正当であるとする原告の主張、「自書告身帖事件最高裁判決」についての原告の見解、原告は泣き寝入りする考えはないことなど、原告と大阪書籍等との紛争についての原告の主張を記載したものであって、一般に私生活上の事実と理解される事柄が記載されているものではない。
(3)上記本件手紙の内容からして、被告が、これを大阪書籍という特定の取引先だけに開示したとしても、そのことをもって、被告が原告のプライバシーを侵害したとすることはできない。
(4)証拠(甲1ないし3、甲46、乙3)によれば、原告と、被告との関係は、前記第2の1(3)のとおりであって、原告と被告の代表者との間には親族関係もなく、取引先であるという以上の交際もなかったものと認められる。本件手紙がその程度の関係にある被告に手紙として送付され、特にその内容がプライバシーである旨原告が被告に説明したとか、守秘義務を課したとか、とも認められないことも、前記(3)の認定を裏付けるものというべきである。
「私生活上の事実と理解される事柄」ではなく、「その程度の関係」の相手へ何の説明もしていなければプライバシーもクソもねぇだろとこれまた身も蓋もない。
死刑囚の手紙などを利用してテレビ番組や書籍を出したことに対する訴え。
なお争点2(著作権、プライバシー権の侵害)については判断されず。
報道活動の一環として、何らかの形で番組の内容が書籍に掲載されることは、通常、予想されることであるところ、上記認定のとおり、本件番組も本件書籍も、全体として、本件刑事事件をえん罪事件として扱い、控訴人が真犯人であることに疑問を呈する内容であり、控訴人は、控訴人の支援者から、出版された本件書籍を受け取っていたにもかかわらず、これに対して、被控訴人らないしテレビ朝日に対して何らの苦情の申入れや抗議等をすることもなく、本件訴訟の提起までの約10年間を経過したものである。以上のような事情の下においては、控訴人は、被控訴人らに対し、本件番組を制作・放送すること、本件イラスト、本件手紙等を掲載して本件書籍を制作・出版すること、並びに、被控訴人らが、本件番組及び本件書籍制作のための情報提供をすること等について、少なくとも事後的に黙示の承諾をしたものと認めるのが相当である。
何の反応もしていなかったため「事後的に黙示の承諾」があったとされた。
とても reddit 見たりしてるようには思えないな。むしろ下記増田で書いた140文字民側の増田に見える ↓
関連増田:米FOXのコメント欄ですら不正投・不正選挙がどうこうと騒いじゃいないのに日本の140文字民は (anond:20201105100706)
もっとも 「はてブよりはマシ」、「日本ほどバカに優しくない」ってだけで、 reddit は ほぼ5chですけどね
せっかくだから補足しておくと、
1. 公的書類の変更が面倒くさいので行政はしたく無い(上級国民は仕事をしたく無い)
2. 暴力団員・犯罪者が気軽に名前を変えちゃダメというお気持ちと治安維持目的
有罪判決を受け,執行猶予期間中である申立人が,逮捕時に報道された自己の氏名及び顔写真が現在もインターネット上に拡散されているため,就職に不利益であるとして名の変更の許可を求めた事案で,犯罪歴は,企業にとって重要な情報の一つであり,応募者として申告を求められた場合には,信義則上真実を告知すべき義務を負うものであるから,申立人が犯罪歴を企業に知られることで採用を拒否されるなど一定の不利益を受けることがあったとしても,それは申立人において甘受すべきであるから,戸籍法107条の2にいう「正当な事由」があるとは認められない
別に現代の技術なら名前以外でも公的書類の管理できますよね?適切なコスト(お金)を払えば
→ どこの国でも異装には厳しい。平等意識が強く原宿girlが闊歩する日本じゃその感覚は薄いけど、
ついでに宗教警察がいたりするしね(男・女の格好はこうあるべき)
→ 治安はたとえば トイレ・シャワー室・更衣室の利用どうする問題がある
米国に倣って施設運営者の許可が取れてれば特にコストを掛けなくてもOKもひとつの考え方だけど
トランスジェンダーのトイレ制限は違法、米最高裁が判断 | Reuters (JUNE 29, 2021)
https://www.reuters.com/article/idJPL3N2OB0XS?edition-redirect=ca
コスト掛けて男も女も車いすの方もオストメイト利用者の方も介護が必要な方も使える
『誰でもトイレ』を増やそうが正解だと思ってる
なぜデータを取らせたくないというひとのデータを、匿名化するからとれる とおもうのかは不思議だが
いわゆるお国のために人柱とかんがえると わかりやすい なぜだめか
情報を取る客のため だったら 許可取ればいいじゃん 拒否すりゃいいし 協力してもいい謝礼がもらえる
お客のデーターは渡せません vs お客のデータが金になるなら 取りたい!
カットモデルじゃないのに、カットモデルの日だよって通告してない日に 情報取る理由がないだろ?
↓
部下や後輩のデータは渡せません
美容師で言う おれのきゃくは 俺が守る あたりまえだろ?
おんなじだよ 会社も 俺の部下は俺が守らないと でもまぁ 程度はあってさぁ だから 正確に書かないでくれというときがおおい
だいたい3日ぐらい だいたい5日ぐらい まぁ 週内に終わったな
だいたい10日 あぁ 土日超えたなぁ
こんなもん ここ重要
というわけで いわないでくれ という派閥
間に合ったかどうか?以外 知りたくない
恥ずかしながら、一般法と特別法の関係を、今回の検事長定年の騒動で初めて知った。
ぶっちゃけ最初はなんでみんながそんなに騒いでんのかいまいちピンとこなかった。
ブクマにあがってるサイトとか呼んで、法律にも使い方みたいなものがあることが分かった。(この書きぶりから分かると思うけど、今でもちゃんと理解してるとは言いがたい)
先日たまたま法学部出身の同期と会うことになってたから、そいつに聞いたらいろいろ教えてくれた。
・いわゆる六法は憲法(行政法)、民法、刑法、商法(会社法)、民事訴訟法、刑事訴訟法で、基本となるのもこの六法。
・法律は包括的な言葉で書かれているから、解釈の余地があって、これは学者の論文とか裁判によって確立されていく。(法学部は主にこの解釈にどういうものがあるのかをひたすら勉強するところ)
・憲法や行政法は、行政府すなわち国家権力を縛る法律。(だから権力者は憲法を変えたがる)
・民法は大まかに言えば「こういう人にはこういう権利がありますよ」ということが定めらている法律。私的自治という考え方が根本あって、これに依拠して解釈する。他にも、権利外観法理とか信義則とかいう考え方があって、解釈が分かれたりするのはこういう元の考え方の違いによる。
・刑法は「こういうことをすると、こういう刑罰に処しますよ」ということが定められている法律。本来は自由なはずの人間に刑を与えるものだから、法律に書いてないことで人を罰してはいけない(罪刑法定主義という考え方)。だから、刑法の法が民法より体系立っていて厳格。何が犯罪にあたるか、それをその人の責任にしてよいか、というフェーズがある。あと、考え方については、犯罪の行為と結果のどちらを重視するかで大きな派閥争いがあるらしい(?)。
・裁判には民事と刑事しかない。法律には実体法と手続法があって、法律そのものも正義にかなうものでなければならないけど、そのプロセスである裁判も正義にかなうものでなくてはいけないよね、という考えによる。民法と民事訴訟法、刑法と刑事訴訟法。
・民事訴訟法にも私的自治という民法から続く考え方があって、でも同時に裁判を遅らせいないようにするべきとか、あるていどは専門家である裁判官に任せるべきとかの考え方もあって、その兼ね合いになる。刑事訴訟法は警察の捜査のフェーズと、裁判のフェーズがあって、捜査は結局どこまで国家権力が強制的に国民の権利を制限できるかという問題になる。裁判は証拠のこととか、身柄をいつまで拘束してよいか、とか。
・その他いろいろ。
なんとなく知っているつもりだったものにもちゃんと理屈がついてたりしておもしろかった。
こういう法律の考え方とか概要ってみんなどこで知るんだろうか。