はてなキーワード: 太助とは
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その2で終わりです。
この巻では、太助とシャオに試練が降りかかる。太助はなんとか突破するのだが、ここでシャオが恋愛感情について○△◇~といった事情で、とてつもない壁があることを思い知る。
でも、シャオも止まってばかりじゃなくて、恋愛感情の生まれかけみたいな想いと向き合って、自分をちょっとずつ変えていこうとする。
⑥シャオリンが新春カルタ取りで一番になれなかった後、山野辺と帰る時のシーン
「あーあちょっと残念だったです」
「ん?」
「なんか叶えてほしい願いでもあんのか?」
「願いっていうかね 神様に許してほしいんです」
「?」
「太助様が言ってました 俺に頼れって… だけどね… …不安なの 本当に太助様に頼っていいのかわからないから… 本当に私… 変わっていっていいのかわからないから… 神様に聞いても答えてくれないでしょ だからカルタ大会で一番になって 許してほしいなって思ったんです」
(あちゃ――ウソついてまずかったかな――なんか罪悪感 でも…ま……いっか)
「神様は許してるよ シャオは 七梨に頼っていいし変わっていっていいんだ あたしがさっき願っといたからさ シャオの願いが叶いますようにって そんでもって あたしってばカルタ大会で一番になったことなんて 数えきれないほどあるんだぜ!!」
「翔子さん…」
(――ありがとう…)
シャオは素直である。山野辺の「新春カルタで一番になったら願いが叶う」という嘘を信じて、神社でのカルタ取りに挑戦する。
このあたりから、シャオが気になってしょうがなかった。果たしてシャオの心を変えることはできるんだろうか? 実は、そのあたりの伏線は登場している。その原因についての。
もし俺が15才とかだったら、すっかりシャオが大橙好きになっていたと思う。今は40代のおじさんだから、素直に好感が持てるとか、そんな月並みな印象でしかないのだが。いずれにしても、実弟がドはまりした理由がこれでわかった。
この『まもって守護月天!』というのは、絵柄の綺麗さもあるけれども、なにより男女に共感される形で登場人物のリアルな感情の動きがわかったり、それを具体的な行動に落とすところとか、そういう所作がハイレベルである。
現代漫画だと、『鬼滅の刃』とか『恋は雨上がりのように』とか『Vivy』とか『僕の心のヤバイやつ』とか、そういう畢生の作に連なるものがある。
バレンタインデーが舞台だ。リアル増田は、2/14頃にこの日記の初稿に取りかかっている。
え、俺がもらったチョコレート? ……会社の若い子からひとつもらえたよ。事務のおばさんからもひとつ。義理チョコだけどな。
ああ、あとは妻からもチョコレートをもらえたよ。義理チョコだけどな。
⑦-1ひと悶着ありつつも、河川敷でシャオが太助にチョコを渡した後のシーン
「翔子さんに教えてもらいました今日はバレンタインデーっていう日だって…」
「そ…そう」
「太助様」
「ハ…ハイ!!」
「気持ちって なんですか?」
(へ………?)
「バレンタインデーにチョコと一緒に伝える気持ちってなんですか?」
「……………」
「気持ちを伝えたい人はいっぱいいちゃダメなの? 一人だけに伝えるの?どうして一人だけなの? 伝えるのどうなるの? 翔子さんに教えてもらったこととか 私の気持ちとか…考えたらよくわからなくなっちゃって… …でもね そのチョコ買ってここに来るまで なんだかそわそわしちゃいました …えっと 太助様 そのチョコ受け取ってもらえますか? まだ気持ちは伝えられないけど…」
「もちろん!」
⑦-2キリュウに不敵な内容の試練をメモ書きで要求し、突破した後のシーン
「…………」
「約束だ なんでこんなもの[※メモ]を私に渡したか教えてくれ」
「自分で望まなきゃ 試練にならないと思ったんだよ そうでなきゃ与えられた辛いことに耐えてるだけで 越えられないだろ もったいないじゃん せっかく成長できるチャンスなのに いやいや受けてるよりは 試練とだって仲良くした方が効果あると思わないか?」
「…ああ そうかもな…」
キリュウというのは、この7巻からの新キャラである。万難地天という、主人に試練を与えるキャラクターである。物理的にモノを巨大にできる。やはり、この時代のラブコメは暴力性が強い。ジョジョ5部に出てくるホルマジオの「リトル・フィート」を思い出した。あっちは小さくするんだっけ。
上記の場面で太助は、この試練を利用して力をつけ、シャオとの心の距離を埋めて一緒になることを意図している。
文学性とでも言おうか。レベルが高い漫画って、文学みたいだよな。
『百年の孤独』とか『ライ麦畑でつかまえて』とか『わたしを離さないで』みたいなガッツリしたやつじゃないにしても、キャラと行動が嚙み合っていて、しっくりときて、心にスッと入ってきて、それで自然と涙が出てくる。そんなやつである。
この巻あたりから、シャオ自身が太助に近づこうとしてアプローチをがんばる場面が出てくる。あくまで俺の考え方だが、恋愛って、基本は男性→女性にいくものだ。恋愛に必要なステップが10あったとすると、そのうち9くらいは男性が引っ張っていく必要がある。
ラブコメ作品では、現実世界よりはるかに――女性が恋愛に積極的である。現実にいたとしたら痴女か恋愛ハンターである。そんなレベルの恋愛Junky。
しかし、シャオリンの場合は、奥ゆかしさがあるというか。最初のきっかけはシャオが作ることもあるけど、最後は太助がバッチリ決めようとする。空振りになることも多いが笑
⑧-1その年の梅雨最初に振った雨が止むまでに誰とも話さなかった二人は……夏に幸せになれるという山野辺の嘘を真に受けたシャオリンが太助と一緒に路上を走っているところ
(――ねぇ翔子さん 私… わがままなのかな ずっと雨止まないでほしいなって 思っちゃうの)
⑧-2太助と一緒に登山中、遭難して夜になり山林で小休止しているシーン
「…俺 もうちょっとまわり見てくるから シャオはそこで待ってな」
「――え… ――太助様… ねぇ離珠 太助様怒っちゃったかな …私守護月天なのに 支天輪忘れてきたなんて言ったから[※太助に嘘をついた] 役立たずだ………って 思われちゃったかな………」
シャオは、太助に近づこうとしている。不安げな気持ちが読者に伝わってくる。自分の気持ちに向き合おうとする姿が印象的だった。ピュアと言うほかないのだが、大人になって忘れていた感情を思い出した。
ただ、やはり非現実的な描写が目立つ気がする。この回では、乎一郎が山中の樹木の上に夜中じゅう放置されて終わりという、トンデモエンドを迎えてしまう。しかも、ルーアンが気が付いたのは次の日の朝という……。
太助の家族の話だ。本来は4人家族で、一緒の家に住んでいるはずなのだが、みな海外に旅に出ている。普段、家には中学2年生の太助しかいない。ラブコメ的な都合にしてもちょっとひどい。
この巻では、太助の母であるさゆりが出てくる。実は、太助が赤子の時に旅に出ているため、彼からすると他人状態である。
実際、太助もそんな人間を母と認めるような甘いことはせず、放置気味にさゆりを突き放すのだが、とはいえ母親が恋しい感情もある。そんな葛藤を描いた巻である。
⑨太助が放置親への感情を整理した後、シャオがその手を握りしめた直後のシーン
「え…?」
(私が ここに来たのは あなたの中にある孤独や寂しさが 私にはよくわかったから あなたのその気持ちが 言葉じゃなく 私の心に 届いたから ――ねえ太助様 大切なのは 話すことじゃなくて お母さんのことを知りたいと思えたその気持ち そのことにどうか気づいてほしいの)
実の母親は実弟ばかり可愛がっていた……まあしょうがない。俺は、小学生の頃から警察に補導されてばかりだった。母親が、俺を損切りして弟をかわいがるのは当然だったかもしれない。
大学生になっても、京都の祇園や木屋町とかの飲み屋街で暴力沙汰を起こして、何度もパトカーに乗せられたよ。俺はそっち側の人間だった。母の判断は正しかったのだ。
ただ、かくいう俺も実弟がかわいいとは思っていた。ドジだったけど、優しい気質だった。将来どんな人間になるのか楽しみだった。事故で死んでいなければ、まともな社会人になっていたと思う。「家栽の人」になっていたかもしれない。
これを含めてあと2巻である。
この巻はキリュウが主役だ。7巻から出てきたキリュウだが、俺はこの子が気に入った。シャイキャラで、芯が強いみたいな感じだ。この作品についてはググらないと決めていたのに、この子についてはググってしまった。キャラ人気では相当上位らしい。
第9巻の冒頭にあった人気投票でも、主人公である太助が5位で、キリュウは2位だった。シャオリンが1位を獲得。
⑩キリュウが太助の姉との関係性の悩み(※嫌われるのが当然なのになぜか好かれる)をルーアンに相談するシーン
「ルーアン殿は自分が変わっていくことについてどう思う シャオ殿が言ってた ここは昔と違うことが多くて自分を変えなきゃいけない シャオ殿は自分を変えたいと思ってる でも変わるのは怖いと言ってた」
「……………」
「ルーアン殿は変わったな こうやって私の愚痴を聞いている ルーアン殿は変わるのは怖くないのか?」
「変わるって何? あたしは変わってないわよ 変わるってなんだと思ってるの? 何か今まで気付かなかったことに気付くこと? あたしはここに来ていろんなことに気付いたけど 変わったなんて思わないわよ? 変わったんじゃなくて… 知る暇もなかった知らないことに 気づける余裕が出来ただけ」
「……………」
(ルーアン殿の言う通り 「変わること」が「気付くこと」なら 私はもう気付いてる ここには今まで感じたことのない 優しさがあって安らぎがあって 悲しくなる程の幸せがある でも…だから私は そのことに気付かない振りをしてるのに…)
この巻では、登場人物それぞれの悩みをガッツリ表現している。キリュウは、「ご主人に試練を与える」という性質上、主やその家族に必然嫌われることになる。ずっとそうだったのだが、ここは現代社会である。昔に比べると価値観が相当異なる。そんな中で、彼女らも『気付いて』変わっていかないといけない、というのが上記の会話のテーマである。
キリュウは、幸せになることを受け入れたくない、変わりたくないと思っている。だが、ラストでそれに向き合おうという気持ちに変化している。
キャラの心情を精緻に描いている作品は少ない。物語作ってるプロの人ってさ、やっぱりこれくらい悩むものなのだろうか。自分の分身であるキャラそれぞれの心持ちについて、本気で考えてるんだろうな。きっと。
この巻で終わりである。実は当初、全11巻で一応の完結が見られると思っていた。そんなことはぜんぜんなかった。
この巻では、10巻からの一連の流れで、キリュウがこれまでと趣向を変えた試練を太助に与えている。シャオが○○して、これはもうダメかも……と思わされるのだが、太助がその試練を乗り越えて、シャオと対話をして、心で向き合うことができて、今後にご期待ください~といった具合で11巻は終わる。
どこかを引用しようと思ったが、やめておこう。もしかしたら、まもって守護月天!が大事な思い出になっている増田読者の方で、電子書籍で読んでみたいという人がいるかもしれない。うん、きっとそれがいい。
代わりに、カバー裏にあった桜野みねね先生によるおまけコーナーを紹介したい。
巻の⑪です――。
ここらでここに描くものもちょっと変えたいなーってことで今回は、
前回までやってた「のたもーた」とかは、まだやってないキャラもいるので、そのうちまたやろうかな、と思っているわけなのです。
ではまた12巻で~~。 みねね
これで最後だ。
弟なんだけどさ、交通事故で病院に入ってからは大変だった。自転車で走っている最中、真後ろからトラックにぶつけられたのだ。それで轢かれたらしい。外傷だけじゃなく内臓もやられていた。苦しんでいる姿がストレートに目に入ってきた。
それでも、お見舞いに行く度に、病室には守護月天の漫画が置いてあってさ。何度も繰り返し読んでたんだろうなって。
今、俺が手に取っているのはまさにそれである。本自体、相当なダメージを受けている。何回読み返したんだろう。弟は、セリフの細かい字面とか、…の数も気にして読むタイプの人間だった。漢字で書ける台詞がひらがなになってるとかも。
ただ、何度繰り返し読んだとしても、この作品であれば楽しめたのではないか。
桜野みねね 様
幣日記をご覧になる機会はないとは存じますが、このようなメッセージを失礼いたします。
桜野先生の作品を読ませていただき、家族について考える機会をいただき、感謝でいっぱいです。
実弟も、病院の中で苦しんで逝ったとは思います。でも、弟は先生の作品に出会いました。痛みや苦しみの中でも、僅かばかりの楽しい時間を過ごすことができました。
一人の読者の家族として、重ねて感謝いたします。『まもって守護月天!』という作品を世に産みだしてくださり、誠にありがとうございました。
令和6年3月16日
数年前に父が亡くなり、半年前に母も亡くなった。ずっと実家暮らしで、会社仕事の合間に農業をやっていたが、そろそろこの家ともお別れである。家族が俺一人になったので、土地と建物を売りに出して、会社の近くにある空き家ハウスに引っ越すのである。
相続が終わってから、遺品整理屋とかリサイクル屋とか解体屋さんと話をすることが多くなった。処分すべき財産はあっという間に片付いたが、最後に残ったのが……西暦で言うと2000年頃に亡くなった実弟の漫画だった。部屋を共有していたので、本棚には俺と弟の漫画が並んでいた。
その大半は、ブックオフでも1冊10円すらつかないモノだった。メルカリで売るにも手間がかかりそうだ。遺品整理屋も「今のご時世、紙のマンガは売れないんですよ」と引き取りを断った。ほかの価値のなさそうなモノは、タダ同然でも引き取ってもらえたのだが。
何か月か経って、今年の正月を過ぎた頃だった。
実家の本棚にあった俺の漫画を何冊か、手に取って読んでみた。うーん、これは……「懐かしい」という感情が僅かにあった。一番好きだった漫画、『天使禁猟区』『スカイハイ』『クロマティ高校』を読んでみたが、いまいちピンとこない。楽しい思い出が蘇ってこない。お楽しみの記憶は脳裏から消えてしまったのだ……。
ふとここで、亡き弟の漫画を手に取った。あいつは将来裁判官になりたいと言ってたっけ。『家栽の人』が本棚の目につくところに置いてあった。一番上の段だった。
そして、一番下の段に視線を移すと……ここで一番、ドーン!! と、当時の記憶が蘇った。それは、『まもって守護月天!』だった。弟が一番好きだった漫画。
家族で食卓を囲んでいる時も、旅行をしてる時の車内でも、何気ない団らんの瞬間でも、とにかく弟は、この漫画の話をしてることが多かった。
弟の死因は、自動車に轢かれた後の外傷から、内臓の疾患にかかったことにある。交通事故の原因の半分は弟にあり、当時は自業自得だと冷たいことを思ってたけど、まさか亡くなるとは……。病院でお見舞いをしてる時にも、弟はこの漫画を繰り返し読んでいて、ずっとその話の内容とか喋ってるんだよ。どんだけ好きなんだよって思った。
確か、アニメも観たいって言ってたかな。病室にテレビはあったけど、ビデオを再生できるものがなかった。弟は泣いて悔しがっていた。
さて、当時の俺は高校生であり、ガンガンコミックスの漫画を読むことはなかった。守護月天の漫画を読んでみたことはあったが、すぐに読むのをやめた。「稚拙だな」と思ったのもあるし、「絵がちょっとな~」という思いもあった。当時の俺は、CLAMPが描くような、Xとか聖伝とか、ああいう精緻な絵柄のエログロが好きだった。
とにかく弟は『まもって守護月天!』が好きだった。それを、この本棚を見ていて思い出した。この日は休日であり、時間がたくさんあった。せっかくなので、この日から一週間ほどかけて、全11巻を読んでみることにした。
読んでみた感想を、以下に綴っていこう。感想を交えつつ、各巻に1~2箇所ずつ、印象的だったところを抜き出して引用する。
ネタバレがあるように見えるけど、本当に大事なところは抜き出してない。隠してる。まあ、俺の人生で『まもって守護月天!』を取り上げるのはこれっきりなんだし、少しくらいは許してくれ……。
その前に、これはどういう漫画やねん、と気になった方はWikipediaでググってほしい。あらすじは、概ねこんな感じである。
~ブックライブ!から引用~
一人暮らしで寂しさを抱える少年と、ご主人様をあらゆる不幸から守る役目を持つ守護月天の美少女とのファンタジー・ラブストーリー。 一人暮らしの中学2年生・七梨太助(しちり・たすけ)は、中国を旅する父親から支天輪(してんりん)という八角の輪を送られる。
つまり、主人公の何気ない行動をきっかけとして、小璘(シャオリン)という女神様のようなものがやってくる。お互いに惹かれつつ、ラブコメディが進行していく。その中で、超えないといけない壁がいくつもあって、主人公である太助がシャオにふさわしい男になるために奮闘する物語である。
では、さっそく始める。
読み始めは、正直キツかった。絵柄が古いのもあるし、漫画表現が昔風なのもあるし、ラブコメを読んだ経験がない人間には何がどう面白いのかわからない。
あまり楽しめないのは、すでに四十を過ぎているからだろう。子どもの頃であれば、まだマシだったのかもしれない。ただ、まあ……コンセプトはいいと思う。すごく。
なんとなくだが、『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』という映画を思い出した。某グルメ漫画でいうと、「うん こういうのでいいんだよ こういうので」を地で行く。
①シャオリンが「この平和な時代に、どんなものからご主人様を守るか」を決めたシーン
「太助様…」
「…え……」
「もし迷惑でなければ あなたの中にある「孤独」や「寂しさ」から あなたを守ってさしあげたいのですが それではいけませんか?」
シャオが歴代の主を守ってきた手段は、主に暴力である。星神を呼び出して使役し、主人を狙う者を撃退する日々を過ごしてきた。だが、平和な現代でそんな行為に需要があるはずもなく。シャオは、呼び出されてすぐにお役御免になってしまう。
ならば、主人である太助をどのように守ればいいのか――その答えが上記の台詞である。命を狙う敵がいないのであれば、孤独や寂しさから主人を守るのだ。太助には家族が3人いるが、全員家を離れて放浪の旅をしている。ネグレクトに限りなく近いものがあるが、ラブコメの都合というものだ。
このあたりは、まだだるかった。物語の登場人物は揃いつつあるのだが、展開が退屈でなかなか話が進まない。この巻から、慶幸日天の汝昴(ルーアン)という主人公の恋路を邪魔する、まさにお邪魔キャラみたいな人が出てくる。
別に、なんということはない恋愛妨害工作なのだが、この時代のラブコメは高橋留美子の影響がまだ色濃いのだろうか、暴力性が強い。この巻以外にも「死ぬやろ……」というシーンがけっこうある。昔は気にならなかっただろうが、やはり時代というものか。
②ルーアンの計略によりシャオが太助の元から離れようか迷っているシーン ※太助が駆けつける
「えーっと 今はうまく言えないけど… 俺はシャオにずっとここにいてほしいんだ ――それだけじゃここにいてもらう理由にならないかな……」
ルーアンがそれっぽい発言をして、「シャオは現代には不要ではないか」という意見を伝える(あなたなんて いても邪魔なだけなのよ)。シャオは真に受けてしまって、支天輪に帰ろうとするのだが……すんでのところで太助がやってくる。そして、ふたりきりの状態で上のような会話をする。
この場面は気に入っている。シャオの気持ちも、太助の気持ちもリアルに描いていたからだ。ストレートさがいい。
このあたりから恋愛路線に入ってくる。太助がシャオに愛情を意識する場面が出てくる。
ネタバレは避けるが、シャオには恋愛ができない事情がある。本人ですら認識できない事情が。
以下の山野辺というのは、最初の頃は万引きとかするキャラとして描かれていた。物語が進むにつれて応援キャラになっていく。
③シャオと山野辺が一緒に温泉に入っているシーン
「なあ シャオ…」
「…………」
「シャオ?」
「はい?」
「なんか元気ないけど七梨と何かあったのか?」
「翔子さん…………私 病気かもしれないです なんだか…ね 胸が苦しい… 太助様がルーアンさんと一緒にいると とっても胸が苦しくなります さっきなんか どうしてだか自分でもわからないけど そっけない態度とっちゃったし太助様が話しかけてくれたのに 太助様にきっと変に思われちゃった きっと悪い病気にかかっちゃったんです ――でも どうしたらいいのか わからなくて…」
(へえ…精霊ってのも 人を好きになったりするんだあ…)
うん。女性作者が描いてるラブコメってさ。女性側の心理描写がリアルだよな。女の子ってさ、好きな男性の目の前だと萎縮することがあるじゃん。意中の人を目の前にすると、体がつい後ろに下がってしまうとか、廊下を走って逃げだす子とかいるよな。
なんかこう、恋愛感情に対して不安になった時の女性心理というか。リアルさが伝わってくる。子ども時代に読んでも全く認識はできなかったろう。
この巻くらいになると、ストーリーの基本線が定まってくる。何らかの事件やイベントが起こって、太助とシャオが巻き込まれて、レギュラーキャラがそれぞれの立ち位置で動き回って、なんやかんかで解決して、ふたり(又はほかのキャラ同士)の間柄が深まって……という流れである。
基本は、太助~シャオの関係性がメインだ。この作品のうまいところは、ふたりばかりを推すのではなく、ほかのキャラクター間の友情とか愛情もガッツリ描いてる。
この巻だと、2つの場面が印象に残っている。いずれも、ルーアンがふたりの仲を妨害するための工作を試みて、やってしまった結果である。
④-1太助が高速道路を自転車で走行中にタイヤがバースト、そして前方車両(トラック)と自転車を括っていたロープが取れて転倒した後のシーン
「………え 太助様!? 太助様太助様!! 太…助様あ… ……う…」
「あ…あの小璘さん…」
「どうしよう…どうしようどうしよう ルーアンさん! ――太助様が 死んじゃったらどうしよう!!」
「あ…いや まさかそんなあ」
「どうして支天輪を車に乗せちゃったりしたんですか 私……太助様に何かあったら ルーアンさんのこと絶対許さない!!」
「…………」
「太助様に…太助様に何かあったら… 太助様… 太助様早く帰って来てください」
「小璘…………あんた」
④-2保健室で、シャオがベッドに横たわって寝ているシーン
「なあ…ルーアン」
「はい!?」
「…俺シャオのこと 好きにならない方がいいのかな…」
「………… あんたあのおじょーちゃんになんか言われたでしょ ――じゃあひとつ聞くけどなんでそう思うの?」
「――…」
「…………」
「…ねえ たー様 あたしは たー様のこと好きよ 考えれば悩みなんていくらでも出てくるけど 一番大切なのは自分の気持ちでしょ だからあたしはあんたみたいに悩まない 悩んでも変わらない想いなら 悩むだけ損だと思わない?」
気持ち、とでもいうのかな。かの有名な『BLEACH』でいうと、ウルキオラ・シファーの名台詞のひとつである、
心か
みたいな感じだ。登場人物の心境がさ、わかるんだよな。喜んでるのもわかるし、苦しんでるのもわかる。そんな中でキャラクターが足掻いている姿が印象に残った。
漫画を読む前に下調べはしなかった。今も一切してない。よって推測になるんだけど、この作者である桜野みねねっていう人は、この時(1998頃?)は大学生かそこらの年齢なんだよな。作者あとがきを読むと、若いんだなというのは伝わってくる。
俺が二十代前半の頃は、地面から出てきたばかりのカブトムシの如き勢いでスポーツをするか、水道工事の現場であくせく働くか、盛りのついた獣のように女を口説いて、年間に何人とセックスしたか記録を付けるとか……同じ会社の女の子と無理やりそういうことをした後でも、最後にベッドの上で「愛してるよ」と言ったら許されるから大丈夫とか、そんなことしか考えてなかった。人間性が動物レベルだった。
でも、この桜野みねねという人は、そんなどす黒い人間の対極を行く感性がある。この作者は凄い……と、いい年になったおっさんは感じた。※私個人と作者の年齢差は、干支0.5周り分ほどと思われる。
20年以上前の漫画なので、さすがに創作でも……というシチュエーションが生じることがある。作品内では、たまに登場人物がみんなで旅行とか海とか温泉に行くのだが、メインキャラがほぼ中学生で、20才以上は大変少ない。無理があるし違和感がある。
しかし、旅行とかでないと表現できないラブコメ的なシチュエーションもあると思うので……そこが創作の難しいところである。いや、文学作品の創作とかしたことないからわかんないけどさ。
⑤仲間と海に来ていて、ようやく夜の海岸で二人で話ができたシーン
「なんだかね………私 太助様ととってもお話したかったです 別にお話したいことがあるわけじゃないの… でも… 太助様とお話してるととっても落ち着くから…」
「……シャオ」
太助とシャオは、何度もこういうシチュエーションになっている。が、恋愛が進む気配はない。事情はあるのだが、あまりに絶望的な事情なのだ。
あと、文章量の都合で載せなかったが、クラス演劇(かぐや姫)の数話分も大変よかった。ルーアンと、ほぼサブキャラの乎一郎が主体の話なのだが、中学校の学芸会でかぐや姫をやることを通じて、「離れていても心は繋がってる」という要素を表現している。
この回は、大人ながらにしみじみときた。気になる人は、是非5巻を読んでほしい(ダイレクトマーケティング決行)。
大まかな流れを言うと、ラストのお別れシーンでかぐや姫役のルーアンが台本にないセリフを言う → 月の使者役のシャオがお迎えを中止発言 → 乎一郎がそれを制止 → その後の会話のやりとりで、離れていても心は繋がっていることを示唆~といった具合である。
ここまで五千字以上は書いている。一旦切ることにする。
文量の都合で2分割。
次に続きます。
記事への反応やブコメで集まった、皆さんの考える「中堅以上の回転寿司」が旅先でとても参考になるので、自分用にまとめようと思う。
コメント数 | 店名 | 食べログ | 出店地域 | 一言コメント |
---|---|---|---|---|
9 | 沼津魚がし鮨 | 3.37/214人 (沼津店) | 静岡/千葉、東京、神奈川 | 注文した寿司が席まで流れてくる「流れ鮨」発祥の店らしい。でかネタ |
6 | にぎりの徳兵衛 | 3.21/82人 (仙台駅前店) | 福井、山梨、岐阜★、静岡、愛知★ /宮城、三重、京都、大阪 | |
5 | 魚魚丸 | 3.07/30人 (豊橋店) | 岐阜、静岡、愛知★ | 読み方は「ととまる」。マグロの解体や藁焼きショーが楽しめる |
3 | 回転割烹 寿司御殿 | 3.47/99人 (有松店) | 愛知 | 系列に回らない店もある |
2 | まぐろや石亭 | 3.41/97人 (瑞穂本店) | 愛知 | もりもり寿しと同じ会社。マグロ推し |
1 | 沼津すし之助 | 3.46/142人 (沼津本店) | 静岡/東京、神奈川★ | 「こぼれ寿司」が登録商標 |
1 | 魚磯 | 3.48/331人 (伊東店) | 静岡 | |
1 | 魚どんや | 3.49/247人 | 静岡 | 非チェーン店 |
1 | 海転寿司丸忠・ 回転寿司丸忠 | 3.30/63人 (サンロード店) | 岐阜、愛知★、セントレア /長野、三重、奈良 | |
1 | 大漁亭 | 3.39/37人 (西尾店) | 愛知 |
コメント数 | 店名 | 食べログ | 出店地域 | 一言コメント |
---|---|---|---|---|
9 | にぎり長次郎 | 3.10/11人 (平針店) | 滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山 /埼玉、東京、愛知 | |
9 | 大起水産 | 3.30/147人 (堺店) | 京都、大阪、兵庫、奈良 | |
3 | 寿しのむさし | 3.46/169人 (京都駅八条口店) | 京都 | |
3 | 弥一 | 3.44/84人 (宮街道店) | 大阪、和歌山 | 甘味もおすすめ |
3 | 力丸 | 3.16/37人 (JR姫路駅店) | 兵庫 | 関係ないけどウェブサイトのURLの「俺が回転寿司だ」感がすごい |
2 | 北海素材 | 3.55/18人 (イオンモール和歌山店) | 大阪★、兵庫、和歌山 | |
2 | 函館市場 | 3.06/39人 (京阪宇治店) | 滋賀、京都、大阪、兵庫/岡山 | 函館の朝市とは無関係です |
2 | 金太郎 | 3.52/45人 (城南店) | 兵庫(淡路島) | |
1 | すし道場 | 3.56/160人 (桑名店) | 三重 | |
1 | 廻鮮寿司 海座 | 3.35/39人 (近江八幡店) | 滋賀/福井 | 系列に回らない店もある |
1 | 流れ鮨三代目おとわ | 3.41/47人 (池田総本店) | 京都、大阪、兵庫 | |
1 | 京・朱雀すし市場 | 3.33/67人 | 京都 | 非チェーン店 |
1 | 回転寿司 がんこ | 3.47/148人 (エキマルシェ大阪店) | 大阪 | 和食などの飲食メインの会社の系列 |
1 | 喜十郎 | 3.20/41人 | 大阪 | 非チェーン店 |
コメント数 | 店名 | 食べログ | 出店地域 | 一言コメント |
---|---|---|---|---|
10 | 北海道 | 3.65/115人 (皆生店) | 鳥取、島根 | 社長の北海道での修行経験が名前の由来らしい |
6 | すし丸 | 3.23/26人 (潮見店) | 岡山、広島/東京、徳島 | |
3 | しまなみ | 3.44/56人 (曙店) | 岡山、広島★ | |
2 | すし鮮・すし辰 | 3.44/143人 (すし辰ekie店) | 広島 | |
2 | たかくら | 3.49/252人 | 山口 | 非チェーン店。遊漁船もやってる魚屋さんの店 |
1 | 大漁丸 | 3.46/105人 (みなとさかい店) | 鳥取 | |
1 | 海都 | 3.07/36人 (岡山駅前店) | 岡山★、広島、山口/福岡、佐賀 | |
1 | すし遊館 | 3.23/87人 (唐戸店) | 岡山★、広島★、山口/香川 | |
1 | のん太鮨 | 3.14/30人 (紙屋町店) | 広島、山口★ | 系列に回らない店もある |
コメント数 | 店名 | 食べログ | 出店地域 | 一言コメント |
---|---|---|---|---|
7 | すしえもん | 3.39/73人 (宇和島本店) | 愛媛/東京、兵庫、福岡 | 元メジャーリーガー岩村明憲選手の兄が経営 |
5 | 寿し一貫 | 3.29/16人 (太田店) | 徳島、香川、愛媛、高知★ | |
4 | ここも・びんび三昧 ・天天丸・てんてん丸 | 3.50/12人 (ここも志度店) | 香川★、愛媛、高知 | 同一グループで複数ブランド名 |
2 | 廻る寿し 祭り | 3.00/4人 (脇町店) | 徳島/京都 | |
2 | しんせんや | 3.54/57人 | 愛媛 | 非チェーン店 |
1 | 太助寿司 | 3.27/20人 (米沢店) | 愛媛 | 非チェーン店 |
1 | お寿し通り | 3.33/26人 (古川本店) | 愛媛 | 非チェーン店 |
コメント数 | 店名 | 食べログ | 出店地域 | 一言コメント |
---|---|---|---|---|
5 | 寿司虎 | 3.58/52人 (都城店) | 熊本、宮崎、鹿児島 | |
5 | めっけもん | 3.58/47人 (国分店) | 熊本、鹿児島★ | 「文春オンライン 全日本ローカル回転寿司 西日本編」第1位 |
4 | 寿司まどか | 3.04/37人 (アミュプラザおおいた店) | 熊本、宮崎、大分、鹿児島★ | |
3 | 水天 | 3.51/182人 (別府店) | 福岡、熊本、大分 | |
2 | 若竹丸 | 3.30/28人 (藤沢店) | 福岡、長崎★/神奈川 | |
2 | 亀正くるくる寿司 | 3.59/435人 | 大分 | 非チェーン店 |
1 | すし大臣 | 3.21/26人 (鳥栖本店) | 福岡、佐賀 | |
1 | 玄海丸 | 3.24/62人 (天神店) | 福岡 | |
1 | 海鮮処 寿司 海人 | 3.48/163人 | 福岡 | 系列に回らない店もある |
1 | ひょうたんの回転寿司 | 3.54/339人 | 福岡 | 系列に回らない店もある。回るほうも回らないほうも大行列 |
1 | 一太郎 | 3.47/76人 | 福岡 | 非チェーン店 |
1 | 寿司じじや | 3.25/23人 (諸岡店) | 福岡、熊本★、宮崎、鹿児島 |
コメント数 | 店名 | 食べログ | 出店地域 | 一言コメント |
---|---|---|---|---|
2 | 海來 | 3.48/321人 | 那覇空港 | 非チェーン店 |
1 | 鮨人 | 3.31/40人 | 石垣島 | 日本最南端の回転寿司。系列に回らない店もある |
エクセルで集計したデータの整形に使った。非プログラマーに優しいシンプルなテキストエディタ。ずっと使ってます。
食べログで検索して点数と店名引っこ抜く作業で使った。AIと違って命令したことだけを忠実に実行する。
ちなみにBing AIに回転寿司店の名前一覧を渡して「それぞれの公式サイトURLひろってきて」って言ったら見つからないものは捏造してきた。
記事への反応やブコメで集まった、皆さんの考える「中堅以上の回転寿司」が旅先でとても参考になるので、自分用にまとめようと思う。
コメント数 | 店名 | 食べログ | 出店地域 | 一言コメント |
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26 | トリトン | 3.54/129人 (厚別店) | 札幌、旭川、北見、江別、遠軽/東京 | 東京はスカイツリーに店舗がある |
25 | 根室花まる | 3.59/1328人 (JRタワーステラプレイス店) | 札幌、函館、根室、中標津/東京 | 東京には回る店と回らない店がある。 札幌のJRタワーステラプレイス店は食べログの寿司百名店にも選ばれた |
7 | なごやか亭 | 3.55/100人 (草津木川店) | 札幌、釧路市、帯広/滋賀 | なぜか道外唯一の出店県が滋賀 (しかも北海道の店より食べログの点数が高い) |
6 | グルメ回転ずし 函太郎 | 3.50/254人 (宇賀浦本店) | 札幌、函館★、新千歳空港、北斗 /青森、岩手、秋田、山形、埼玉、 千葉、東京、新潟、大阪 | がってん寿司と同じRDCグループ。 「文春オンライン 全日本ローカル回転寿司 東日本編」第1位 |
5 | まつりや | 3.51/42人 (菊水元町店) | 札幌、釧路市、帯広、音更、幕別、釧路町 | |
3 | 活一鮮 | 3.52/443人 (南3条店) | 札幌 | 非チェーン店 |
3 | くるくる寿し | 3.48/182人 | 札幌 | 非チェーン店 |
3 | ぱさーる | 3.53/267人 | 札幌 | 非チェーン店 |
3 | とっぴー | 3.46/123人 (小樽運河通店) | 小樽、旭川、岩見沢、士別、滝川/福島 | 小樽の店では小樽ビールが飲める |
3 | 伊達和さび | 3.45/75人 (伊達本店) | 室蘭、伊達 | |
2 | 和楽 | 3.47/317人 (小樽店) | 札幌★、小樽 | |
2 | 回転寿司 函館旬花 | 3.30/20人 | 函館 | 系列に同名の海鮮料理店がある |
2 | 函館まるかつ水産 | 3.48/339人 (本店) | 函館/東京、神奈川 | |
2 | ちょいす | 3.11/41人 (登別店) | 旭川、室蘭、登別、恵庭、伊達、新ひだか | 「わかさいも」の会社なのでスイーツもおすすめ |
1 | 海天丸・北々亭 | 3.48/181人 (千歳店) | 札幌、旭川、苫小牧、千歳 | |
1 | 回転寿し 魚一心・一心 | 3.47/317人 (小樽店) | 札幌、小樽 | |
1 | あじこう | 3.39/94人 | 札幌 | 平禄寿司と同じグループ |
1 | えりも岬 | 3.47/105人 (菊水元町店) | 札幌 | 非チェーン店 |
1 | くるくる | - | 北見 | |
1 | 旬楽・クリッパー | 3.40/34人 (クリッパー明野店) | 苫小牧★、千歳、白老 |
コメント数 | 店名 | 食べログ | 出店地域 | 一言コメント |
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10 | 清次郎 | 3.19/65人 (仙台泉店) | 青森、岩手★、宮城 | グループに水産物仲卸会社 |
7 | うまい鮨勘 | 3.19/53人 (長町郡山店) | 青森、岩手、宮城★、山形、福島 | 系列に回らない店もある。 三陸沿岸を守るために植樹活動をしているらしい |
5 | 平禄寿司 | 3.11/33人 (仙台政岡通店) | 青森、岩手、宮城★、福島/東京、神奈川 | |
3 | 塩釜港 | 3.66/478人 (本店) | 宮城 | |
2 | 回転寿司 すノ家 | 3.42/41人 (南大通店) | 秋田、岩手★、宮城 | 系列に同名の居酒屋がある |
1 | 回転鮨処 あすか | 3.36/50人 (東大野店) | 青森 | 系列に回らない店もある |
1 | 八食市場寿司 | 3.48/206人 | 青森 | 非チェーン店。市場の中にある |
1 | まわる鮨太助 | 3.23/13人 (北町店) | 山形 | |
1 | 源洋丸 | 3.35/51人 (岡小名店) | 福島 | 系列に回らない店もある |
1 | うまか亭 | 3.50/154人 (福島駅ピボット店) | 福島 | 系列に回らない店もある |
1 | まぐろ亭 | 3.36/30人 (郡山八山田店) | 福島 | |
1 | 海鮮寿司 おのざき | 3.47/81人 (ラトブ店) | 福島 | 非チェーン店 |
コメント数 | 店名 | 食べログ | 出店地域 | 一言コメント |
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29 | すし銚子丸 | 3.21/118人 (千葉駅前店) | 埼玉、千葉、東京、神奈川 | 2023年4月、回転寿司をやめてフルオーダー制に |
18 | もり一 | 3.49/412人 (神保町店) | 千葉、東京 | お寿司がいっぱい回ってるタイプの回転寿司 |
14 | 回転寿司みさき | 3.28/53人 (水戸駅ビル店) | 茨城、栃木、埼玉、千葉、東京、神奈川 /宮城、山梨、愛知、三重、滋賀、 京都、大阪、兵庫、岡山 | 元海鮮三崎港。スシローの傘下となり改名 |
13 | がってん寿司系 | 3.11/79人 (としまえん店) | 茨城、栃木、群馬、埼玉★、千葉、東京、神奈川 /長野、愛知、大阪、兵庫 | 海なし県埼玉発祥。函太郎と同じRDCグループ。 オーダー時の店員の「がってん承知!」が特徴的 |
13 | やまと | 3.49/264人 (館山店) | 茨城、千葉★、東京 | |
5 | 回転寿司 かね㐂 | 3.50/26人 (阿見店) | 茨城 | 系列に同名の料亭がある |
5 | 独楽寿司・まさのすけ本店 | 3.35/61人 (八王子オクトーレ店) | 東京★、神奈川 | |
5 | 魚屋路 | 3.11/69人 (下高井戸店) | 埼玉、東京★、神奈川/山梨 | 読み方は「ととやみち」。すかいらーくグループ |
4 | 天下寿司 | 3.34/169人 (池袋店) | 東京 | |
4 | 回し寿司活 活美登利 | 3.49/666人 (目黒店) | 千葉、東京★ | 上の美登利寿司とは別物っぽい? 系列に回らない店もある |
3 | ABURI百貫 | 3.21/53人 (有明ガーデン店) | 茨城、千葉、東京/岐阜、佐賀、福岡 | |
3 | 廻転鮨 銀座おのでら | 3.51/376人 (本店) | 東京 | 上質な江戸前寿司が回る。系列に回らない店もある |
3 | 寿し常・寿しの魚常 | 3.32/65人 (巣鴨店) | 東京★、神奈川 | 系列は回らない店がメインで、回るのは東京3店、神奈川1店のみ |
3 | 元祖寿司 | 3.23/145人 (羽田空港第2 ターミナル店) | 成田空港、東京★、羽田空港、神奈川 | 空港の広告でよく見るお店 |
2 | 千両 | 3.33/31人 (小山店) | 茨城、栃木 | 魚べいと同じグループの高級路線 |
2 | 回転すし美登利 | 3.33/105人 (高井戸店) | 東京 | 美登利寿司の系列。回るのは高井戸の1店のみ |
2 | 回転寿司江戸っ子 | 3.49/289人 (神田店) | 東京 | 系列に回らない店もある |
2 | 沼津港 | 3.47/307人 (新宿本店) | 東京 | 非チェーン店。「うに富士山盛り」が目玉 |
2 | まぐろ問屋(三浦三崎港・ やざえもん・恵み・ めぐみ水産) | 3.28/118人 (三浦三崎港横浜 ワールドポーターズ店) | 埼玉、東京、神奈川★/沖縄 | 沖縄も内地から仕入れた魚の寿司らしい |
2 | ジャンボおしどり寿司 | 3.21/63人 (日野本店) | 神奈川 | |
2 | あじわい回転寿司 禅 | 3.71/608人 | 神奈川 | 非チェーン店。回転寿司ビストロという一風変わった店。 食べログTOP5000 |
1 | 新鮮回転寿司 お魚天国 | 3.47/190人 | 茨城 | 大洗のお店。系列に同名の海鮮料理店がある |
1 | まるくに | 3.52/35人 (河和田店) | 茨城 | |
1 | 海鮮処 森田 | 3.48/144人 (那珂湊1号店) | 茨城 | 水産会社のお店 |
1 | 活鮮 | 3.38/39人 (船尾店) | 埼玉、千葉、東京、神奈川/山梨 | |
1 | 大江戸 | 3.23/106人 (新宿西口店) | 東京 | |
1 | すし 台所家 | 3.48/203人 (三軒茶屋店) | 東京 | 読み方は「だいどこや」。孤独のグルメにも登場したらしい。 三軒茶屋のは回る、渋谷のは回らない |
1 | まぐろ人 | 3.37/115人 (吉祥寺店) | 東京 | |
1 | 廻転 びっくり寿司 | 3.21/60人 (西国分寺店) | 東京 | 系列で回るのは西国分寺店のみ? |
1 | 羽田市場 回転寿司 | 3.44/273人 (グランスタ東京店) | 東京 | 系列に回らない店もある |
1 | 桜すし | 3.32/76人 | 東京 | 非チェーン店 |
1 | 若貴 | 3.39/166人 (池袋サンシャイン 60通り店) | 東京 | 非チェーン店 |
1 | 廻るすしざんまい | 3.22/170人 (築地店) | 埼玉、東京★ | あの「すしざんまい」の回る店 |
1 | 魚屋さんの新鮮回転寿司 ・魚喜 | 3.39/81人 (横須賀中央店) | 神奈川 | |
1 | 寿司鷹 | 3.55/63人 (エルミロード店) | 神奈川 | |
1 | タフ | 3.50/99人 (藤沢店) | 神奈川 | |
1 | 海鮮 | 3.56/715人 (銀座) | 神奈川 | 非チェーン店 |
1 | ぐるめ亭 | 3.44/67人 (西谷店) | 神奈川 | テナント型の「二代目ぐるめ亭」もあるらしい(価格帯がちょっと違う) |
1 | ゆうきと寿し | 3.00/3人 (上田店) | 長野 | 海のない長野で富山の魚が食べられる |
コメント数 | 店名 | 食べログ | 出店地域 | 一言コメント |
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23 | 金沢まいもん寿司 | 3.50/557人 (本店) | 石川★、愛知/埼玉、千葉、東京、 神奈川、京都、大阪、兵庫、福岡 | 第7回全日本回転寿司MVP選手権 総合1位は三軒茶屋店の店長 |
15 | もりもり寿し | 3.60/55人 (能登総本店) | 石川★、愛知/埼玉、東京、神奈川、 滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良 | 公式サイトがないため出店地域が不確実 |
10 | 佐渡 廻転寿司 弁慶 | 3.64/876人 (新潟ピア万代店) | 新潟 | 佐渡島に本店。系列に回らない店もある |
9 | すし玉 | 3.53/404人 (富山掛尾本店) | 富山★、石川 | 築地玉寿司の系列店とは無関係 |
8 | 海鮮アトム | 3.19/65人 (敦賀若葉店) | 福井 | 元アトムボーイかと思いきやもっと複雑らしい (票はここに集約しました)。詳しくはググるべし |
7 | 氷見きときと寿し | 3.56/224人 (氷見本店) | 新潟、富山★、石川、長野/三重 | 「きときと」とは、富山弁で「新鮮な」という意味 (富山きときと空港公式HPより) |
6 | すし食いねぇ! | 3.62/217人 (高岡南店) | 富山、石川 | 増田はこのシングルより後の生まれです |
4 | 番やのすし | 3.46/69人 (小杉店) | 富山 | |
3 | ことぶき寿司・一心寿司 | 3.55/89人 (ことぶき寿司内野店) | 新潟 | |
3 | すしやまるいし | 3.56/122人 | 新潟(佐渡島) | 佐渡島民いちおし |
3 | 廻転とやま鮨 | 3.49/302人 (富山駅前店) | 富山、富山空港/東京 | |
2 | 廻鮮富寿し | 3.11/34人 (上越みなと店) | 新潟★、長野 | |
2 | すしだるま | 3.35/74人 | 富山 | 非チェーン店 |
2 | 廻る寿しぽん太 | 3.48/152人 | 石川 | 非チェーン店 |
1 | 鼓響 | 3.40/37人 (吉田店) | 新潟 | |
1 | 祭ばやし | 3.41/46人 (滑川店) | 富山 | 上の番やのすしと同じ会社 |
1 | 廻鮮氷見前寿し | 3.46/152人 | 富山 | 非チェーン店 |
1 | 金沢回転寿司 輝らり | 3.48/209人 (金沢本店) | 石川/東京、群馬 | |
1 | くるくる寿司ほがらか亭 | 3.53/152人 | 福井 | 非チェーン店 |
追記:指摘があったので訂正します。「唐の頭」とは正確にはヤクの毛の兜飾りのことです。武田信玄や石田三成が描かれるときに、よく兜に付いているカツラみたいなやつのことですね。珍しくて高価なものではあるのですが、三河武士のあいだでやたらと流行っていて、十人いたら七・八人はヤクの毛をつけていたらしいです。というのも、ヤクの毛を大量に積んだ貿易船が難破して三河に漂着したから、棚ぼたで手に入れたんだとか。そら「過ぎたるもの」と言われますわ。
「本多平八」とは徳川四天王のひとり、本多忠勝(1548生)のこと。
三方ヶ原の戦いに先立つ一言坂の戦いで、退却する徳川軍の殿を本多忠勝がつとめた。
治部少は石田三成(1560生)のこと。
「島左近」(1540生)はもともと筒井氏に仕えていた武将で、一説には当時の三成の禄高の半分である二万石で召し抱えられた。
関ヶ原の戦いで討ち死にしたが、敵の足軽が後々まで悪夢に見たというほどの戦いぶりだったという。
「佐和山城」は三成が改修した城で、五層の天守閣を備えた立派なものだったが、中に入ってみると極めて質素な造りだった。
「白隠」とは「臨済宗中興の祖」と言われる高僧・白隠慧鶴(1686生)のこと。
大量の書画を残しており、その作風は荒々しくバランスの崩れたものだが、それが逆に迫力を生んでいるとして現代でも人気が高い。
「津軽屋敷」とは、本所にあった津軽藩の広大な江戸屋敷のこと。
火災のときに版木ではなく太鼓を叩くのが「本所七不思議」として知られている。
「炭屋塩原」とは、炭団を改良して一代で豪商となった炭屋の塩原太助(1743生)のこと。
明治期には「塩原多助一代記」として立身出世物語が語られ大人気となった。
亀山とは、現在の三重県亀山市にあった、東海道の亀山宿のこと。
「伊勢屋蘇鉄」とは、亀山宿の旅籠・伊勢屋の庭にあった蘇鉄の名木のこと。
「京口御門」とは、亀山宿の西端、つまり京へ向かう道に作られた門のこと。
坂の頂上に建てられ、下から見上げると壮観だという。
祖父が江島生島事件の江島の弟だったため甲斐に流罪となり、南柯は甲斐で生まれて岩槻藩士の養子となった。
儒学を学んだ南柯は、藩の要職を歴任し、隠居後は私塾・遷喬館を立ち上げて子弟教育に努めた。
「時の鐘」とは、城下に時を告げるために1671年に設置された鐘のこと。
改鋳されたものが現在まで残っていて市指定有形文化財となっている。
「鳶の薬缶」とは「薬缶平」と呼ばれた幕末の火消し・平五郎のこと。
本職は鳶職人で、頭がハゲていたので「薬缶」と綽名されたらしい。
「原宿の山車」とは、青山熊野神社の祭りで使われる山車のこと。
「延寿太夫」とは、歌舞伎の伴奏音楽として発展した浄瑠璃「清元節」を創始した、初代・清元延寿太夫(1777生)のこと。
「鶴屋南北」とは、「大南北」とも呼ばれる歌舞伎狂言作者、四代目・鶴屋南北(1755生)のこと。
一関藩は、仙台藩から分知されて成立した小藩で、現在の岩手県一関市にあたる。
「時の太鼓」とは、城下に時を告げるための太鼓のことだが、これは幕府から特別に許可されたもので、鐘ではなく太鼓が設置されるのは非常に珍しかったらしい。
「建部清庵」(1712生)は蘭学を学んだ名医で、『解体新書』で有名な杉田玄白の盟友であった。
これは加藤家が改易されたあとに熊本藩に入った細川忠興の評らしい。
八代城は、熊本県八代市にあった城で、1622年に完成したもの。地名から「松江城」とも言う。
熊本藩の本城はかの熊本城であり、一国に二城あるのは特例である。
その気兼ねもあったのか、城は未完成で放置されており、天守閣だけは壮麗だったというが、それも1672年に落雷で消失した。
「乞食の松」とは、「浜のお茶屋」とも呼ばれる松浜軒庭園にあった松のことらしいが、詳細は不明。
保土ヶ谷とは、現在の神奈川県横浜市にあった、東海道の程ヶ谷宿のこと。
「苅部清兵衛」とは、その程ヶ谷宿の本陣・名主・問屋を務めた苅部家の当主が名乗る名跡のことで、地元の名士として代々慕われたという。
「花見寿司」は程ヶ谷宿の名物で、現在でもその伝統を引き継ぐ店があるとか。
挙母城は、三河・尾張・美濃・信濃・遠江・伊勢・近江が見えるということで七州城とも呼ばれ、「大手御門」とはその立派な正門を指している。
「海老名三平」とは、挙母藩の剣術師範役に代々指名された海老名家当主の名跡で、落語家のことではない。
「だんじり祭り」は全国でも有名なお祭りで、1703年から始まったという。
「千亀利のお城」とは岸和田城の別名で、五重の天守に総構えの立派なものだったが、天守閣は1827年に焼失している。
松平定信に「昌平坂学問所で朱子学を教えるべき」と訴え、これが「寛政異学の禁」の原因となったという。
京都に出て絵を学び、仙洞御所の屏風を描いている。西山拙斎とは親友同士だった。
川ではなく道に掛かっていて、立体交差となっているのが特徴。
「にっかり」とは、刀剣乱舞でも有名となった名刀「にっかり青江」のこと。
「茶壺」とは、二代目藩主・京極高豊が好んで収集した、陶工・野々村仁清の茶壺のこと。
「多賀越中」とは、京極家の筆頭家老を代々務めた多賀家当主の名跡。
三原とは、広島藩の支城である三原城があったところで、現在の広島県三原市のこと。
その「過ぎたるもの」とは、まず石高のわりに壮麗な「三原城」。
三原城主であり広島藩筆頭家老であった浅野忠真(1618生)に、徳川家光の娘・月渓院が一目惚れし、駄々をこねて彼の側室に入ったために使用を許可された「葵の御紋」。
日光東照宮の工事にあたって、難所をわずか十日で仕上げて称賛を集めた家臣「鈴木方衛」の三つだそうな。
「過ぎたるもの」とは、藩政を改革して名君と謳われた藩主の「板倉勝明(1809生)」。
第六代安中藩主・板倉重形のときに作られたという、城下に時を知らせるための「安中様のお太鼓」(一ノ関だけの特別扱いだったはずでは…!?)。
「火ノ見半鐘」は江戸で最も高いと言われる火の見櫓があったから。
「岡の桜」は、御番医師・岡仁庵の屋敷に植えられていた大きな枝垂れ桜のこと。
「更科の蕎麦」はそのまま更科そばのことで、蕎麦御三家の一つである蕎麦処・更科が永坂にあったことにちなむ。
「表御門」は、三大陣屋と呼ばれる飯野陣屋の門のこと(か?)。
「森要蔵」(1810生)は幕末の著名な剣豪で、保科家に剣術指南役として仕えていた。
森要蔵は藩に召し抱えられたあと、近所の麻布永坂・岡仁庵の屋敷の一部を間借りして道場を構え、
更科そばの初代も、この屋敷に反物商として出入りしていたところ、
蕎麦を打つのが上手いということで藩主から蕎麦屋になることを勧められ、
同じく麻布永坂に店を出した、という縁がある。
奈良生まれの儒学者・森田節斎の言葉であり、高取とは現在の奈良県高取町にあたる高取藩のこと。
「山のお城」は高取城のこと。
日本国内では最大規模の山城で、その白漆喰が輝く様を「巽高取 雪かと見れば 雪ではござらぬ土佐の城」と評した言葉が残る。
「谷の昌平」とは、幕末の儒学者・谷三山(1802生)のこと。
若年の頃に聴力を失うが、勉学に励んで大成し、高取藩に召し抱えられて尊王攘夷を説いた。
新城は、現在の愛知県新城市にあたるが、「新城藩」は藩主が安中藩に移封されたため1645年に消滅、代わって旗本の菅沼氏が入った。
「前の小川」とは、新城陣屋の堀へ水を引き入れるために作られた運河のことらしいが、現在は存在しない。
「太田白雪」(1661生)は、地元の名家の生まれで、松尾芭蕉門下の俳人となった。
「刻の太鼓」は、例によって城下に時を知らせるための太鼓のこと。
「関の鉄砲」とは、関之信が開いた「関流砲術」のことで、その宗家は土浦藩の鉄砲指南を代々務めていた。
下総は下総国のことで、現在の千葉県北部と茨城県西部のあたりを指す。
「久保木蟠龍」とは、儒学者の久保木清淵(1762生)のこと。
伊能忠敬と親交が深く、忠敬亡き後は大日本沿海輿地全図の完成を手伝った。
「正次」と「興里」はどちらも鍛冶師で、刀を打たせれば正次が、兜を拵えれば興里が優れていると言われていた。
そこで正次の刀で興里の兜を斬ったところ、兜は両断できなかったが欠け、刀には刃こぼれがなかったため、引き分けということになった。
しかし実のところ、興里は兜が割られないよう小細工をしており、それがなければ正次に負けていただろうと分かっていた。
悔しがった興里は刀を打つようになり、後に「長曽祢虎徹」として知られる名工となった、という伝承があり、歌舞伎の演目になっている。
「正次」は志摩兵衛正次という名らしいが、こちらはよく分からない。
「佐野の桜」とは、旗本・佐野政言の屋敷にあった見事な枝垂れ桜のこと。
「塙検校」は塙保己一(1746生)のことで、盲人として検校にまでなりながら、著名な国学者でもあった。
秋元とは、現在の埼玉県川越市にあたる川越藩主の秋元喬知のこと。
「無の字の槍」とは、藩祖・泰朝が家康から賜った十文字槍のことで、鞘に「無」の金文字があった。
「岩田彦助」(1658生)は、川越藩の家老を務めた儒学者のこと。
「河原布衣徒」は河原にいる乞食のことと思われるが、芸が上手かったことを言っているのか、よくわからない。
「千秋の寺」はそのまま千秋寺のことで、昔は二十余棟からなる大伽藍があったが、戦火で失われたらしい。
「不動並木」とは、谷田部藩主・細川興昌(1604生)が植えたもので、沿道に二百本ほどの松が並んでいたというが、現在はない。
「広瀬周度」(1782生)は、杉田玄白門下の蘭学医でありつつ、画家としても活躍したという人物。
「飯塚伊賀七」(1762生)は発明家で、自宅の向かいにある酒屋まで往復するからくり人形や、人力飛行機などを作っていたという。広瀬周度から蘭学の知識を得ていたとも。
徳山は、長州藩の支藩で、現在の山口県周南市のあたりにあった徳山藩のこと。
「藩主墓所」は、徳山藩毛利家の菩提寺である聚福山大成寺にある歴代当主の墓所のこと。
この辺りは、オーディーン(映画)の冒頭で延々と海&帆船時代のロマンを語った西崎節の真骨頂か。
迫るブラックホール。
ブルーノアは横のデルタ翼が後ヒンジで開いてコスモパルサーを発艦させる。
残念ながら、ブルーノアもアンドロメダも全く活躍できず瞬殺状態。
雪、爆風に晒され(ミイラ解体ショーのような)不自然な脱衣を披露してどこかに消える。
ボロボロのブルーノアに助け舟を出したのはヒゲ&不潔な古代(本当に不潔)率いる貨物船ゆき。
不潔な古代、廃墟状態のブルーノアを神操縦で操りSUS艦隊を撃破。新米相手に存在感を見せる。
一方、雪不在のアンドロメダは満身創痍でワープ成功、惑星アマールに到着。
ヒゲ剃って地球に帰った古代、帰宅するも獣医見習の美雪に軽蔑される。
お父さんはヤマトに魂を奪われ家庭をないがしろにしている、とでも言わんばかりの美雪の冷たい言葉。
佐渡先生の動物病院でも、先生やアナライザーをも悩ませるほどの父への反感を露に。
先生の愛酒は旧作の「大酒」ではなく「唯我独尊」。アナライザーのメーターの作画崩れが目に付く。
携帯に召集の連絡があり家を出る古代。冷たい言葉で送り出す美雪。
長官ポストにまで上り詰めた真田さんの説得で、古代は第三次移民船団護衛をヤマトで行う事に。
司令部で折原がチラッと登場。
アクエリアス基地でヤマトと対面する古代。しかし待っていたのは生意気な新人共。いきなりボコられかける。
「俺達が作ったヤマトなんだぜ!」と所有意識過剰な新人。このノリは中盤まで引っ張られる。
実際のヤマトは、新人達も知らない秘密ギミックが搭載された真田さんカスタム仕様。
年取った太助には思った程の違和感なし。機関長らしさも充分、説明パートも適切な長さ。
折原が本格登場。ヒロインは美雪ではなく折原、完全にサーシャです。ありがとうございました。
古代、折原と呼んだり真帆と呼んだり扱いが一貫せず。パイロットの小林、折原に80年代調の求愛アピール。
移民船団&護衛艦隊発進。血気盛んな新人を満載してヤマトも発進。
発進シーンはBGMも含めて軽い印象だが、シーンそのものの印象はさほど悪くない。
悪いのは、発進・離氷後に余韻が全くなく次のシーンに切り替わるという「ヒキの演出」の稚拙さ。
この問題は全編に渡って顕著である。
ともあれヤマトは旅立った!
移民船団&護衛艦隊&ヤマト、ワープで惑星アマールの月を目指す。
哀れ、スーパーアンドロメダ級は単なる量産戦艦。主力戦艦に埋もれて全く目立たず。
ウルップ(ヨーロッパのもじり?)星間連合の会議ではSUS(USAのもじり?)国による捏造情報が流され、
第一・第二移民船団はわかりやすく航海半ば、中間地点で待ち伏せ撃破されていた。
真帆、中間地点付近で探査プローブを射出。敵の索敵グリッド様のモノを発見。
真帆、付近に存在するブラックホールの重力を生かしたスイングバイ航法による
ハイリスクな迂回ルートを提案。反対多数なるも古代受諾。作戦室のBGMはなかなか好印象。
移民船団が迂回ルートを辿ってワープ速度を得るための加速中、ベルデル・フリーデ・エトス国が敵襲。
コスモパルサー隊出撃。格納庫パート・発進パートでは小林誠氏の熱意を感じる。
格納庫と発進のシーンだけで設定資料集ができるのでは?という程の異様に凝った作画・演出。
しかし敵側メカの描写・戦闘シーンとなると途端に引いた構図やアッサリした描写が目に付く。
この、メカ描写のクオリティのムラの激しさも非常に惜しまれる。特に敵戦闘機の孵化シーンは酷い。
戦術もクソもない古代艦長。せめて陣形くらいは指示して欲しかった。
ヤマトの攻撃が非常に単調。単一目標を主砲射撃するか、バリアーor通常弾頭ミサイル発射。
どこにあるのかは不明だが、艦体構造物横(対空砲塔付近)にミサイルランチャーあり。
艦体側面ミサイルは移民船防衛時に使用。煙突ミサイルも登場して一安心。
主力戦艦のミサイルランチャー発射位置はアルカディアのボレット。
2520第三話でみられた、凝ったミサイル発射ギミックは残念ながら無し。とにかく煙だらけの戦闘シーン。
コスモパルサーのオプション装着型なのか別機種なのか「重爆機(たぶん重爆撃機)」登場。
ものすごく角張っていて大気圏内投下に不利そうな自由落下爆弾で、移民船を狙うフリーデ艦を倒す。
移民船をバリアーミサイルで守るヤマトを眺めて関心し、暢気に感想を漏らすエトス国ゴルイ将軍。
エトス国には武士道があるらしい。武士道に則って砲撃をやめるエトス艦隊。
ハァ?状態なヤマト一同に、ゴルイが唐突にSUSの非道を説く。利敵行為。
ともあれ移民船団も護衛艦隊もヤマトもワープ成功、アマール到着。
しかし問題はここからであった。
無事アマールに着いたヤマト。しかし、そこで対面したのは雪アンドロメダの残骸。
相変わらずリアルタイム通信の性能が凄まじいヤマトワールド。移住成功に沸く地球司令部。
アマールはどう見ても中東系イスラム国家。モスクに細密画、アラブ人、ムスリム風様式だらけ。
アマールは希少資源をSUSに提供する傍ら同国の庇護を受ける。産油国のメタファーか。
会談後、パスカル将軍に「SUSとの関係が悪化したら危険だから退去してくれ」と銃を突き付けられる。
しかし時遅く、SUS率いる多国籍軍の攻撃開始。破壊される町並。迫る敵戦車。
アマールとSUSの外交事情を配慮して武力介入できなくなったヤマト。ああ日本人。悩む古代。
宮殿には「ヤマトと組んで戦おうぜ!」と血気盛んな民衆が溢れ返る。ああアラブ世界@仮想戦記。悩む女王。
そこにゴルイ登場。「死に場所は選べるもんな」云々語る旗艦シーガル艦長。いきなり死亡フラグ。
ゴルイ、SUSのメッツラーさん(中の人は異世界人)と応酬。SUS旗艦マヤに特攻死。特攻一人目。
見せ場も攻撃もなく沈められた旗艦マヤ。メッツラーはお約束通り脱出。
マヤだけに、デザイン元はブラジルにある「コルコバードのキリスト像」?
ゴルイの死が何か心に響いたのか、アマールがヤマトと組んでの独立戦争を宣言。
ヤマトも星間国家連合に宣戦布告。独断専行で宇宙に敵を作り続ける古代、ここに健在。ファンはニヤリ。
洋上から煙突ミサイルで援護射撃を加えるヤマトの姿はトマホークを放つウィスコンシン。
「新たなる旅立ち」でイスカンダル洋上を進むガミラス空母の姿に萌えた人は必見のシーン。
ヤマト、移民船を地球に送った後に護衛艦隊を率いて星間国家連合との決戦に臨む。
ここでパスカル将軍ツンデレ発動。仲間にしてくれと頼み込んでくる。
アマール艦はとっても優雅。ピンポイントバリア装備の頼もしい奴。
地球・アマール連合艦隊VS星間国家連合・・・・とはいっても陣容は敵要塞とSUS艦隊、ベルデル、フリーデ。
ピチュンピチュン撃ち合う中、要塞の5連巨大砲が遂に火を噴く。
単身上昇回避するヤマト。しかし味方には何ら回避命令を出さず、地球艦隊あえなく壊滅。
敵味方構わず巨大砲で殲滅を図る要塞。吹き飛ぶ星間国家連合艦隊。
ヤマトはツンデレ将軍の捨て身のバリアで九死に一生を得る。ツンデレ死す。アマール艦全滅。実質特攻二人目。
「ツンデレ将軍の死を無駄にするな!」と単身で要塞に挑むヤマトだが、要塞のバリアに阻まれる。
見せ場が少なかった副長のターン到来。ヤマト艦首下部に搭載されたミサイル艇「信濃」で敵バリアを破るとの事。
搭載方法といい潜水艦然としたテイストといい、まさに「宇宙空母ブルーノア」搭載艦シイラ。
副長、決死の単独出撃。「地球をなめるなよ、宇宙戦艦ヤマトをなめるなよ!」は、実は信濃コックピットでの台詞。
古代に「3年間楽しかったよありがとう」的な辞世の句。根拠も何もなくバリア弱点発見、副長特攻死。特攻三人目。
バリアが「ガチャーン!」とガラスのように割れる。旧作ファンとしては「ヤマトが被弾したのか?」と一瞬錯覚。
要塞VSヤマトのガチバトル。要塞は1つ、砲台は5つ。波動砲の弾数は6発。キリの良いお話です。
SUS要塞に同士討ちされ、台詞もなく黙々と戦線離脱したフリーデ・ベルデル両国艦隊。
敵が体勢を立て直す前に決着を付けるべく波動砲を5連射開始。文字通りの連射。溜めも艦首回頭もない連射。
5発の波動砲エネルギーが砲台を潰すと、何故かスターデストロイヤーのような要塞本体もバラバラに崩壊。
クルーは要塞本体を「天守閣」と呼んでいた。おっさん節全開な例えが素晴らしい。
お約束のボスメカ第二形態は次元潜航艇。但しガルマンウルフではなく、卒塔婆を放射状に束ねたような異形デザイン。
上下左右前後問わず3次元上に浮上し、図体の割にはしょぼいビームをチョコマカ撃ってくる。
正面に一門搭載された大型砲含め、旧作に増してノーダメージ&鉄壁防御のヤマトにはさしたるダメージを与えられず。
古代、戦闘中に要塞背後の太陽状の天体が敵のエネルギー供給源だと(なんとなく)気付く。
潜航艇、太陽へ向かうヤマトに大型ファンネルのような卒塔婆型攻撃ポッドを放つ。しかしヤマトは止まらない。
太陽に残り1発の波動砲を撃つと、どういうわけか(離れた位置にあるはずの)潜航艇までもがバラバラ。
ヤマト勝利。
が、艦橋メインパネルにメッツラーさんが出たかと思いきゃ、異形の生物に変化してパネルからグニャ~と実体化?
魔人ブウと評される事が多いメッツラーさんの正体だが、個人的印象としてはディズニー的悪魔キャラ。
「もののけ姫」のでいだらぼっちの質感と色を持ったハデハデ悪魔。頭と肩の模様はなぜかアマール的。
ヤマトどころか、OVA版ハーロック登場の魔物「ヌー」をも遥かに凌ぐ違和感。困惑するクルー達。
古代に「この宇宙をくれてやる」などと物騒な言葉を投げかけてフッと消える。
そして地球帰還・・・・・といきたい所だがブラックホール急接近。地球滅亡まであと3日!
冥王星・土星があえなく飲み込まれる。天王星・海王星の安否は不明。
土星が飲まれる映像は序盤でも使い回されていた。全体的に素材の安易な使い回しが目立つ。CGの陥りがちな罠か。
ブラックホール接近に伴い、地球の天候も荒れ気味に。最後の脱出人員をヤマトに送り出す真田さん。
真田さんは地球残留。非常に格好良い台詞を吐くが、ネタバレは無粋と判断。劇場でご覧あれ。
佐渡先生、アナライザーも残留。ミー君は子猫との事。つまり旧作のミー君とは別の猫。
真田さんが送り込んだ救命艇に乗り込む動物病院職員。佐渡先生に脱出を勧める美雪だが、先生はヤマトの男。断る。
アナライザーが美雪を強制的に救命艇へ送り返す。どう考えてもセクハラのチャンスだが今回は無し。
美雪らを乗せて飛ぶ救命艇を落雷が襲い、あえなく森林に墜落。
ヤマトクルーも救命艇の行方不明を知り、若手隊員がコスモパルサーで救出に向かう準備をするも古代に止められ激怒。
パイロット小林らは古代を罵るが、古代が小林らを制止したのは「自分が救出に向かうため」だったと知り浅慮を恥じる。
ヤマト艦尾カタパルトからせり出すコスモゼロ。翼展開シークエンスが神。小林誠氏の良い仕事が目立つ。
無事美雪を救出した古代。雪の帽子を美雪に見せ、雪を探す決意を娘に見せる。残りの搭乗員は生死不明、華麗にスルー。
話はいよいよ終末へ。
美雪はヤマト第一艦橋にて父と共に。父娘の絆が蘇って一安心。
最後の移民船団&ヤマト、地球を去る。号泣しながら地球に別れを告げる移民組。
残留組は真田さんや先生のみならず、チベット僧と思しき坊さんなどなど。
ブラックホール接近に伴い、更に荒れ狂う空。サバンナでは曇り空程度。
わくわく動物ランド開始。ライオンが某大帝よろしく崖で吼え、動物大図鑑なシーンが延々と続く。宗教アニメ的。
佐渡先生曰く「動物が危機を感じていないのだから地球は大丈夫なのだ」といった説明。レミングですか。
ミーくんが子猫、という台詞はこの説明の際に出てくる。
そこにメッツラーさんがいきなり超ノリノリで登場。第一艦橋のド真中を占拠。この時を待っていたらしくルンルン。
曰く
「私の世界には恒星や惑星が少ないから、あのブラックホール状のモノで資源採取させてもらってマース」
との事。ひとしきりカミングアウトして消える、敵に優しいメッツラーさん。お茶目。
古代、メッツラー消滅の次の瞬間にブラックホール攻略のヒントを思い立つ。「制御装置を破壊する」
一方、ブラックホール内では通常の波動砲だと弾道が曲げられる危険性があるとの指摘。
折原らクルーは6発斉射を思い立つが、理論上可能でもハイリスク過ぎるとの折原の試算。
ここでまさかの真田さんターン発動。折原が波動砲斉射を試算した事が起動キーになっていたらしく、
真田さんが密かに仕込んでいた「斉射モード」起動。クルー驚愕。残念ながら本人の名台詞は無し。
折原らが制御装置発見。ヤマト、ブラックホール突入。途中で第三艦橋大破。電算室クルー全滅。折原死亡。
第三艦橋はメチャメチャに壊れ、球形の電算室も壁が破れて宇宙空間に露出。
新人が波動砲を撃つ構えを見せるが、まさかの展開その2。「俺が撃つ」と古代が新人を押しのける。
波動砲発射。ブラックホール破壊。ヤマトは本編中初めてボロボロに。
ラスト、眠るように死んだ(?)折原の姿に地球の姿がオーバーラップ。ナレーションも無くエンディング突入。
一部で騒がれてるほどには、監督&スタッフ名の大写しには違和感なし。
最後まで聞いて余韻の演出の拙さを補えば「新しいヤマト見たー!」的達成感も増す印象。