2009-07-25

松島女性に大ウソをついた青年

先週の3連休仙台に行ってきた。

前々から計画を立てていたのだが、主な目的牛タン定食ずんだ餅と岩ガキだ。

バナナマンバナナムーンポッドキャストを聞いていたらゴールデン定食牛タン定食だ、と言っているのを聞いたらどうしても食べたくなってしまったがキッカケ。

カミさんには一応松島を小さいときに見ておくことが娘にとっても意味があるんだ、と言っても理解されなかったが、上記の3つをあげたらGOサインがあっさり出た。

世間の皆さまは安い高速道路を使うことが多いようだが、優先事項はビールな俺としては車で行くなんて発想はもともとない。

ちょうど12時ぐらいに大宮から新幹線に乗り1時間ちょっともすれば仙台についた。

降りて早速向かったのは利久。るるぶを見てもいろいろ牛タンの店は紹介されていたけど、こういうのは一番大きい店に行けば大きな失敗はない。

時間は昼を過ぎていたこともあり、20分も並べばあっという間に牛タンにたどりついた。

娘にもしっかり1人前を注文して残した分をハイエナというなの俺とカミさんが食べて満足。

設楽がラジオで言ってた「牛タン定食は、タンとテールスープという先と端でここまでウマイからスゴイ」みたいな言葉をパクってカミさんに語ると

「テールってなんだっけ?」

という得意げに言った俺が恥ずかしくなる結果が待っていた。

2日目は市内観光バスを使い、伊達政宗的なものを一通り見て回りつつ、ずんだ食べたり疲れたが満足。

正直娘には悪いことをしたと思っている。

それなりに、すごーいとか言っていたがつまらなかっただろう。仙台城とかないし。

夜はまた違う牛タンの店言った。店内にプロレスラーサインが多くて、興味のないカミさんにこのレスラーはとか説明したらうんざりされた。娘はえらくホヤが気に入っていた。ちょっと将来が心配だ。

3日目は松島

大人になった今なら松島観光の楽しさがいろいろあるが娘にはつらいかなと思ったが予想以上に楽しかった。

松島観光のために船に乗ったのだがまあカモメがいっぱい船についてくる。

船内でカッパえびせんを買えばそれを目当てにどんどんカモメが奪いにくる。

ここはお父さんのスゴイところを見せてやろうとえびせんを片手に窓から手を出すと勢いよくカモメが奪っていく。正直ドキドキした。

娘は目を輝かせながら自分もやると騒ぐ。

物は試しにとも思ったが怖くてトラウマになっても困るなーということでカミさんに判断を任せようと思ってカミさんを見たら餌のカッパえびせんを食べていたのでもうどうしようもないなコイツはと思い、娘には怖くないように窓からえびせんを投げさせることで満足させた。投げたらカモメがきれいにキャッチしてくれるのでなんだか楽しい

昼飯は松島にあるさかな市場という海産物の土産売り場とフードコートが合体したようなところにした。

俺はアナゴ丼、カミさんはイクラ丼、娘はふかひれラーメン。ほぼふかひれはカミさんが奪って食べていた気がする。

連休最終日のフードコートなので非常に混雑しておりうちもほかの家族と相席のように座ることになった。

目の前には中学生3年生の男の子とその両親。

どうやら彼が1学期の成績が悪かったようで、旅行先にまで来て非常に怒られていた。

「どうすんのこんな成績とって」

「どこの高校に行きたいの?」

「黙ってないでなんか言いなさい」

「こんな成績じゃ高校からお断りです!って言われちゃうのよ!」

一方的に母親が責める。

父親は目の前にある寿司を食べたそうにしている。

子供はうつむいている。

正直、家族旅行にまで来て学校の成績で怒るなんてナンセンスだと思うし子供にとっても松島自体が楽しくない土地になりかねない。

またお母さんが非常に大きな声を出す方もあり、周りの家族にも丸聞こえでうんざりしている様子だった。

娘もなんだか不機嫌になってきた。

まだカキの浜焼きだとかあら汁とか食べてないけど気分も悪いしさっさと食べてここを去るかと思っていたところ、

□□□

女男←ここに座っていた青年が振り向いて怒った。

母子父

□□□

俺娘嫁

「さっきから聞いていたらちょっと言いすぎじゃないですか」

「周りの人にも迷惑なんですが」

「成績がすべてじゃないでしょう!」

おお勇ましいなとも思ったが、家族の問題、特にこういったナイーブな問題で頭が沸騰している人に第三者が口出しすると面倒なことになるのも事実

「なによあなたは!」

「どうせ、大した大学も言ってないような人になにか言われたくありません」

このおばさんもなかなかクズなことを言いやがると思ったがその青年が一枚上手だった。

「大した大学じゃないかもしれませんがそれでもここで子供の成績について騒ぐことが非常識だということだけはわかります」

なんだ、このやりとりは、とちょっと興奮しながら見てしまった。

娘もカミさんも固唾をのんで見守っている。

おばさんは結局言い返すことができずに黙ってしまった。

ずっと黙っていた子供と父親は食事に手をつけだしていた。

青年は最後に

「あなたがどちらの土地の方か知りませんがわたしは塾の講師をしています。」

高校生向けの塾ですが、その中には中3のこの時期から成績を伸ばした子もたくさんいます。」

「怒るだけで成績が伸びたら苦労はしません。」

「成績を伸ばすために何をするか、それをまだ話し合った方がいいんじゃないですか?」

正論だなーと聞いていたら

「そうですね、その通りですね…」

とおばさんも折れた。

ウニ丼を食べていた父親が箸を置き

「どうする?」

と息子に声をかけると

家庭教師とかで勉強する」

勉強について決意を固めていた。

母親の叱責よりも簡単に子供学習意欲を高めるものになったようだった。

なんとなく空気が軽くなったのでまだウニ丼を食べているカミさんを置いて娘とカキの浜焼きを買いに席を立つとちょうど、さっきの青年も浜焼きの列に並んだ。

「よくぞ勇気を出して注意してくれましたね」

と声をかけると青年は照れたように

「いえ、わたしも大人げなかったです」

反省したように答えた。

どうやら東京の人のようなので思い切ってどこの塾かと確認をしてみると

鉄緑会です。」

と衝撃のお答えが。

確実にこの青年東大だ。でも鉄緑会って中高一貫の私立限定とかだから中3から成績伸びるとかありえないっすよねーと聞くと

「そうですね、あれは大ウソです」

とはにかんで答えた。

嘘も方便というものだろう。

誰も傷付けないウソだから咎める必要もない。

そのあとはカキが焼けるまで他愛もない話をした。


彼と別れてからあら汁売り場に並んだときに娘に

「あれぐらい賢い人と結婚したらいいかもねー」

と初めて俺から勧めてみた。





非常に冷静に

「あの人ここ(自分の股を指しながら)のチャックあいてたからダメだよ」

と返答された。



うん、お父さんも認めない。

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