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2019-12-05

初めて患者さんの前で泣いてしまった話

 突然だが、私は看護師をしている。同業者ならお馴染の入院期間が長く介護度が高いとされる内科の混合病棟。そこに私は新人で配属されてから今まで4年間勤務している。日々腰痛に悩まされ、終わらない業務に鳴り止まないナースコール土地柄なのか文句を言った者勝ちだとでも思っているかの如く多いクレーム。正直、毎日疲弊しているし帰っても何もする気になれない。

 そんな私が1年目の時、先輩看護師からふと「患者さんの前で涙を流してはいけないよ」と言われた。詳しい理由は聞いていないし、正直今でもあまりよくわかっていない。調べてもみたが、『時には涙を流すことも必要ですよ』なんていう謎のカウンセリング的な言葉最後に出てくるばかりで明確な理由はわから仕舞いだった。ただ、何となく自分のなかでは「私たちプロ医療従事者として、感情を露わにしてはいけないんだ」「患者さんやその家族の方には今まで歩いてきたその人たちの人生があって、私たちが関わっているのはそのうちのほんの数ヶ月。そんな短い時間関わっただけの看護師が、一番苦しくて大変な想いをしている患者さん、家族の方の前で涙を流すことはきっと何か違うんだ」と思ってきた。

 内科系、特に私の所属する病棟は残念ながら亡くなってしま患者さんが少なくない。4年間働くなかで看取りをした経験は数えきれないほどあるし、何度も「本当に私のしてきた看護は間違っていなかったのかな」と疑問に思うこともあったし、「もっとああしてあげればよかった」と後悔もした。自分母親と年齢の近い患者さんと、色んなお話をした夜勤明けに、「また明後日ますね」なんて言いながら別れたのに、次に勤務してきた時にはその人は亡くなってしまっていた、なんてこともあった。それでも私は涙を流さなかったし、どこかで自分に泣いてはいけないんだと暗示をかけていたように思う。

 そんなある日、ひとりの患者さんが検査目的入院してきた。

 ADLは自立、今まで入院経験もなく普通に自宅で過ごしてきた60歳代の上品女性。病室は詰所から一番遠い場所で、きっとそのうち検査が終われば退院するのだろうと思っていた。入院当初に発行する入院診療計画書にも、入院期間は2~3週間と書いていたように思う。

 けれど、検査の結果すぐに治療必要である疾患が見つかり、その患者さんの入院期間はどんどん延びていった。何号室の何番ベッドの人、と言えば全員が「ああ、〇〇さんね」とわかってしまうほど長い期間入院することになったその患者さんは、点滴、内服など様々な治療を代わる代わるうけていた。それでも文句の一つも言わず、「先生看護師さんには本当によくしてもらってるからね」といつも笑顔だった。

 その患者さんは、毎朝起きると持参の電気ケトルにお湯を入れるため給湯室までやって来る。夜勤だった私はその日、担当するチームではなかったものの偶然給湯室に居合わせ挨拶をして少しだけ給湯室前のソファで話をすることになった。

先生退院まだですか?って聞いたんだけどね、まだもうちょっと、って言われちゃった」

「色々と治療も頑張っていらっしゃいますもんね」

「もう一ヶ月になるかしら。そろそろ家に残してきた旦那のことも心配で」

旦那さん、いつもお見舞いに来てくださってますね」

「そうなのよ。何だかんだいって、心配してくれて。今までも色々と迷惑かけてるけど、まだもうちょっと、お世話になりますね」

 そんな会話をしたと思う。

 この頃、既に病名は本人にも家族にも告知されていたし、きっと自宅に帰るベストタイミングだったんだろうと思う。けれど、主治医はその決断を下さなかった。どうして、と聞きたかったけれど、それを誰も聞かなかったし、聞いていたところで教えてくれなかったと思う。

 それから更に一ヶ月が経って、その患者さんは酸素が手離せない身体になってしまっていた。疾患そのものではなく、合併症により呼吸状態が著しく低下したことは本人にも伝えられた。ただ一つ、予後があまり長くないことだけは、家族の方にのみ伝えられたらしい。急変時はどうしますか、という質問に返答はなかった。当然だ、ほんの数ヶ月前まで自宅で普通に生活をしていたのだ、入院だって自分の足で歩いて、普通に話ができていたのだ。

 合併症治療のため抗生剤が開始となった。すると、今度はその抗生剤の影響で感染症罹患。個室隔離することになった。

「こんなことになって、人にうつしてしましまうかもしれないなんて、孫にうつしてしまったらどうしよう。またみんなに迷惑をかけてしまう」

 そう言いながら涙を流す患者さんに、決してあなたのせいじゃない、あなたは誰よりも頑張っていますよ、としか伝えることができなかった。

 きっとずっと前から、心は限界だったのだろう。どんどん気力をなくしていくのが目に見えてわかったし、同時に、投与する酸素の量は増えて行った。

 そして、ある日の朝。その患者さんの担当だった私は、朝の内服薬を持って病室を訪れた。おはようございます、お薬を飲みましょうか。そう伝えると、閉じていた目がゆっくりと開いた。

「もう、いらない」

 そう返された時、私はすぐにどうして、と言えなかった。いつかこうなるんだろうな、とどこかで覚悟していた自分がいたのだ。

「ずっと頑張ってきたの。それでもこんなにしんどいの。どうして?もう疲れた今日死にたい。今すぐ楽になりたい。わかってるの、みなさんには本当によくしてもらってるの。先生にも、看護師さんにも。けど、もう疲れちゃった。もう何もしたくない。お父さんも、息子も、私に生きてほしいって言うの。でも、もういい。お願いだから楽にして」

 腕や足だけじゃない。指先、眼球にまで浮腫が及んだ身体で、整わない息で、そう伝えられた時、私は溢れてきた涙を我慢することができなかった。既に投与している酸素の量は限界、これ以上の酸素化を望むのであれば人工呼吸器をつける必要がある。逆に言えば、人工呼吸器をつければ身体強制的酸素を送ることはできる。今の医療は先を望めば生き永らえることができてしまう。家族から急変時の対応に関する返答はまだない。急変時の確認ができていない患者は、原則何としてでも助ける必要がある。けれど今、この患者さんは自分意思を私に伝えている。浮腫パンパンに腫れ上がった冷たい手を握った。

「今まで頑張ってきたんですもんね。しんどかったですよね。お薬は、今はやめときましょうか」

 そう言うだけで精一杯だった。

 しばらく何も言わず、ただ黙って付き添って、患者さんの息が整ったタイミングで病室を出た。その足でトイレに駆け込んで、心を落ち着けから業務に戻った。それでもその日、どれだけ他の患者さんと笑って話をしても、家に帰っても、あの患者さんと過ごした30分程度の時間が忘れられなかった。

 それから一週間後、その人は亡くなった。私は勤務時間ではなく、申し送りでそのことを聞いた。やっと楽になれたんだね、としか思えなかったし涙を流すこともなかった。身体を綺麗にして数時間後にはお迎えがきたし、その更に数時間後には新しい患者さんがその部屋に入院してきた。自分がどこにいるのかもわからないほど忙しい業務に追われ、代わる代わる入院退院を繰り返していく中で、それでもあの患者さんの言葉が忘れられない。あの時掛けるべき言葉が、すべきことがもっとあったように思う。けれど後悔している暇もなく毎日を過ごしていて、正解がわからないままここまで来てしまっている。

 私は、もうすぐ今の勤務先を退職する。理由は色々あるし、それはあの患者さんが亡くなる前から決まっていたことだった。新しい職場は決まっていない。けれど、きっとまた看護師としてどこかの病院で勤務しているのだろうと思う。私は、看護師仕事が好きだから理不尽なことを言われるし、後悔だって沢山する。それでも、看護師という仕事が、患者さんのことが好きなのだ。もしかするとこの先、同じように患者さんの前で泣いてしまうことがあるかもしれない。プロ失格だと言われてしまえばそれまでなのだけれど、でも、きっとその時も私は後悔して、また働き続けるのだろう。結局、正解なんてないと思うから。それでも自分にできることはあると思うから

https://anond.hatelabo.jp/20181017230733

RとLのサイズと、MとLのサイズ、SとLのサイズでは

それぞれ見たときに受ける印象が違うなーとは思ってた。

Sサイズの印象:

物足りなそう。

Mサイズの印象:

中途半端に大きそう。Sサイズほど気軽には飲めない気がする。

Rサイズの印象:

まり見ないサイズだし何だか先進的な感じ。

サイズ感が丁度良さそう。(完全に錯覚

完全に個人的感覚だけどあえてレギュラーというマイナーサイズを持ち出してきたのは何か意図があったはず。

2019-12-04

anond:20191204200542

偉いな。

よくやった!

俺も大卒ニートやってたが一念発起して専門学校通って29歳で就職できたわ

日本社会って何だかんだ言ってレール外れた人間にも結構まだ優しいとこあると思うわ

実を言うと地球はもうダメです

って最終兵器彼女セリフだったんだな

最近初めて読んでのめり込んだんだけど

最後最後でこれが出てきて何だか人生を通して伏線張られてた気分になってアガッたわ。

面白かった

2019-12-03

イルカみたいな鳴き声の人

この前水族園に行ったらどこかから何かの鳴き声らしき音が聞こえた。

何だろうと不思議に思っていたら、近くにイルカみたいな鳴き声の人がいた。

最初不思議だったけど、だんだん心地よくなっていった。

気になって見ていると、その人は動きもイルカっぽかった。

イルカ意識しているように感じた。

しばらくしたら離れていったけど、その日何度か見かけることがあった。

離れても何だか気になってしまう。帰り道もその時のことをずっと考えていた。

家に帰るとすぐに眠りについてしまった。

あの日から妙な心地よさが続いている。

2019-12-02

1万円以下で満足度の高い買い物ない?

ただし時間を使わないものゲームとかは時間を使う)

 

なんか、最近欲しいものリストが軒並み10万超えてて

でもそんな余裕ないからずっと買ってない状態になってる

何だかなあ

 

昨日はあれ

初めてバブ買った

600円

 

アヒルおもちゃでも買おうかな

風呂グッズ

2019-12-01

精子採取してきた。

おそらく今日体験を誰かに話すこともないだろうし、帰ってから妻にも事の詳細は話さないだろう。

そうすると、今日出来事は一生自分の内だけに留めておくことになり、それはそれで何だか勿体ない?ような感覚があり、この場をお借りすることにした。

月並みセリフだが、これが誰かの参考になれば幸いだ。


***

当方、年齢は34才。妻は2つ年上で、結婚10年目の子なし。セックスレス歴は5年目くらいになるだろうか。

毎晩一緒に晩酌するくらいには夫婦仲は良いのだが、異性としてのエロスはもう感じない。これは私が、というよりお互いにそうなのだろう。

ただ、子どもは欲しいという気持ちは双方にあり、年齢を考えると作るなら待ったなし、という状況だ。

妻は子宮内膜症という病気を患っており、2年前に一度手術をしている。

片方の卵管が詰まりやすくなっているため、妊娠するとしたらチャンスは2ヶ月に1回と当時の担当医に説明を受けている。

排卵基本的に毎月交互に行われるということを、この時初めて知った)

年齢による妊娠率低下に加え、チャンスは2ヶ月に一回という状況だ。

子作りという目的さえあれば一応セックスレスは解消できるとは思うが、

完全な自然妊娠に任せていては、何事も起こらず来年また1つ歳を重ねている姿が容易に想像できた。

後々になって検査をしたら実は不妊の原因は自分にあった、なんてオチ絶対回避しなくてはならない。

30代後半の時間はあまりにも貴重だからだ。

尚、34年生きてきて自分精子に何かしらの異常を感じたり、親・兄弟遺伝的に心配するような出来事は一切ない。

そもそも、「あれ、量少なくね?」「なんか、水っぽくね?」などデリカシーのないことをいう彼女でも作らない限りは、

自分精子他人比較する機会は訪れないため、基本的自分精子自分基準絶対的に正常なのだ

男性側はそのことを念頭において、自分精子と向き合う必要がある。


***

前置きはこれくらいにして、ここから精子採取の詳細を語っていきたい。

病院に行ってやることはいたってシンプルだ。カップ射精して提出するだけ。

それだけの事と言えばそれだけなのだが、病院オナニーというのはこれまでの人生経験したことがないので、何となくからソワソワしていた。

入ったことはないが、繁華街にある個室ビデオ屋みたいな感じを想像して、内心ちょっとだけ楽しみな気持ちもあった。

クリニックに到着すると、受付には20代半ばくらいの若い女スタッフが2人座っていた。

初診ということを伝えると、その場で今日検査の流れについて簡単説明を受けた。

検査はまずは診察からスタートした。40代前半くらいの男性医師担当だった。

事前にWeb問診票に回答しているので、その場で回答内容をフムフムと読み進める。

問診内容には、自慰の頻度や勃起状態夫婦セックス回数など、かなりプライベート質問も多いのだが、

夫婦関係ほとんどなし、と。なるほどね。」といった感じで、こなれた感じで読み進められていく。

一通り問診票を読み終わると、そこから男性不妊検査説明が始まる。

男性不妊検査には4種類ある、と。

1. 精子の量や運動量を調べる一般的検査

2. クルーガーテスト(正常な精子割合を調べる)

3. SCSA(精子の核をDNAレベルで調べる)

4. 感染症検査

1は保険診療で1,200円程度。

2以降は保険外診療で、2が9,000円、3が11,000円、4が7,500円の全額自費負担だ。

ちなみに2以降もやる場合混合診療となるため、1も全額自己負担となり4,000円となる。

合計すると3万ちょいだ。

一応事前に金額感は調べていて、精液検査保険診療ができるとネットに書いてあり、

1,000〜2,000円程度を想像して来ていたので、突然3万円と言われて驚く。

ただ、色々と考えた結果、全てお願いする事にした。

理由としては、今回の検査目的妊娠に向けて最短の選択肢を選ぶ事だからだ。

まずはライトものから順番に試して行って、上手くいかなかったらより詳細の検査をして、

と丁寧にステップを踏んでいる時間は我々にはないのだ。

また、どうせ精子を採るなら一度に全部詳しく調べてもらった方が単に効率的だと思ったからだ。

4項目全ての検査をお願いする旨を伝えると、診察は終了した。



***

次は、いよいよ採精の説明だ。

看護室という小部屋に呼ばれ、中には20代後半くらいの女性スタッフが一人いた。

そこで、採精のやり方についてレクチャーを受ける。

・採精室に移動し、部屋に入ったら電気をつけて鍵を閉める

・まずは石鹸で手をよく洗い、その後、アルコール消毒をして手をよく乾かす

プラスチック容器(プッチンプリンより一回りくらい小さい)の中に精液をすべて出す

・もし射精時にこぼしてしまったら提出時にスタッフに言う

注意点としてはこれくらいだったのだが、

この女性スタッフは要所要所で説明がたどたどしくなり、

直接的な言い回しを避けるような変な間があった。

「手を洗って消毒をしたら、よく手を乾かしてから、、、、その、、行ってください」

みたいな説明の仕方なので、

正直、ちょっとだけエロかった。

医療従事者として、毅然と「このカップに精液を全量出してください」と説明をされたら何も感じないが、

たどたどしく言うのは、こっちが変な気持ちになるのでやめてほしい。(悪くはなかった)

さて、ひと通りレクチャーが終わり、早速採精室に向かう。

ちなみに、精液検査を行うには大体3〜7日間禁欲する必要があり、

私の場合は7日間禁欲していたので多少なりともムラムラはしていた。

採精室に入ると、1.5畳くらいのスペースに、テレビDVDデッキ

部屋の中央には白いリクライニングチェアーがあり、ティッシュ箱とゴミ箱が置いてあった。

ゴミ箱は足で踏むと蓋が開くタイプのもので、直接手を触れないで済むのは衛生的で良かった。

テレビ台の上には、DVD10枚ほど入ったDVDケースとエロ本が1冊置いてあった。

エロ本は何となく触れたくなかったので完全にスルーし、DVDケースをパラパラとめくった。

ジャンルバランスよく取り揃えており、ラベルを見る限り割と新しい感じがした。

ただその中に、一枚だけ異質なDVD発見した。

真っ白なDVDベルに、黒マッキー手書きでこう書かれていた。

「下と唇で感じあう、濃密ベロキス尽くし」

他がすべて商業DVDであるのに対し、一枚だけ手作り

ことなく漂う、裏モノ感を感じた。

よく分からない期待感を抱き、

このDVDを手に取ってDVDプレーヤに流し込む。

内容は、




いたって普通AVだった。(当然モザイクもあり)


さて、あまり楽しんでいる場合ではない。

というのも、この採精室、一体どれくらいの時間で出るのがベストなのか、という問題がある。

遅すぎた場合、「あの人、どんだけ満喫してんだ・・・ここ、医療機関ですよ」という目で見られるのではないか、という気持ちと、

早すぎた場合、「え、あ、もう終わったんですね。早いですね」と、口には出さねどそう思われるのではないか、という気持ち交錯する。

自分の中で、遅すぎず、早すぎない時間を「15分」と設定し、タイムマネジメントすることにした。

それともう一つ、大きな問題がある。

どちらかというと、こちらの方が重要だ。

この小さなカップに、どうやってこぼさず入れれば良いのだ?

先ほどのレクチャーでは、この辺りの詳しい説明までは受けていない。

カップに全部出してください、としか言われていないのだ。

部屋の中で、使えるアイテムは限られている。

目の前のテレビ台、一台のリクライニングチェアー。

それから、使い道の分からない大きなキッチンペーパーのような紙もあった。

脱出ゲームさながら、この密室で課されたミッションクリアする必要がある。

しかも、制限時間は15分しかない。(自分で決めた)

試行錯誤の結果、最終的に以下の流れとなった。

・リクライニングチェアーの座部に大きなキッチンペーパを敷く(念のため2枚重ね)

・その上に採精カップを置く

ズボンを下ろし、リクライニングチェアーに向かって前傾姿勢となる

・ただ、こうするとテレビに対して背を向ける形になってしまうため、DVDが見れない

・仕方ないので、スマホfc2アダルト再生する

このような形でフィニッシュした。(所用時間12分)






何が正解だったのか、それは今もわからない。


***

無事ミッションクリアし、あとはこれを提出すれば今日検査は終了だ。

部屋の片づけをし、事前に渡された白い紙袋カップを入れて部屋を後にする。

精子の提出先は、採精室から歩いて20メートルくらい先にあるガラス張りの部屋で、

ガラス張りの壁には、カップを置く小窓と中のスタッフと会話するための受話器が備え付けられていた。

ガラス窓の向こう側は無菌室のような真っ白な空間で、スタッフ白衣を着て全員マスクをし、白い帽子かぶっている。

精子冷凍保存するタンクのようなものもあった。

生物実験室のような雰囲気だ。

小窓に自分精子が入った紙袋を置くと、ガラス窓の向こう側にいるスタッフが近づいてきて、それを受け取った。

受話器を手に取り、ガラス越しでアイコンタクトを取りながら会話をする。

確認しますので、そのままお待ちください」

白衣を着た20代半ばくらいの綺麗な女性スタッフが、

自分の目の前で、おもむろに紙袋に手をかける

その瞬間、おいおい、まさかまさか、、

という気持ちになってくる


ガサゴソガサ・・・


カップが日の目を見る。

女性カップを手に取り、顔を近づけて内容物を確認している。

カップを軽く振ったりしながら、観察した様子をPCに打ち込んでいく

自分が数分前に出した精子を、白衣を着た綺麗なお姉さんが繰り返し、何度も確認する

それを、受話器片手に、ガラス越しで眺める自分


こ、これは、一体なんの時間なんだ。



なんとも言えない不思議空間不思議時間不思議な気分に包まれた。

すべて確認を終えたお姉さんがカップを机に置き、

ガラスに近づいてきて受話器を取って話しかけてきた。

「お待たせしました。最後に、お名前フルネームで教えてください」

「ま、増田... 太郎です...」

ありがとうございます。確かに受け取りました」

そう言って受話器を置き、笑顔で見送られた。





***

以上が、本日私が体験したことの全てである

3万円が高いかどうか、それはあなた次第だ。

2019-11-28

anond:20191128035416

美大何だかんだで一般人割合多いが、音大ガチ

高校生になってから受験対策で十分に難関美大に間に合う美大生と違い、難関音大を目指す音大生は3歳とかの頃から高額なレッスン料を払い続けて腕を上げ続けなきゃならないかホントリッチなご家庭の割合高い。

ピアノとかバイオリンとか、使う器具にしても音大生の方が圧倒的に金掛かるしね。

美大生は紙と鉛筆さえありゃ表現できる。

2019-11-27

いつもの国会風景

モリカケとか桜を見る会とか

野党マスコミがここぞとばかりに重箱の隅をつついていって国会が空転し

かと言ってそれで内閣支持率が下がったとて野党の支持が上がらないのも分かってるのに「死なば諸共」の精神

今後の政治マスコミに対する国民の信頼を失っていくのを承知の上で各党やメディア特攻仕掛けまくってるの

何だか足の引っ張り合いっぷり、出る杭は後先考えず徹底的に叩く感じがものすごく日本人的で面白いなと思う。

個人的にはここで(まあ、ノラリクラリとかわすと思うけど)安倍晋三退陣にまで追い込まれたとしてどんな地獄絵図が生まれるのかがちょっと気にはなる、けど民主政権みたいなのが生まれるのは本当にご勘弁願いたい。

anond:20191127215205

だよなぁ。

やっぱ何だかんだで理系情報工学学んだプログラマの方がデザイナーより採用人数多いし、潰しも効くよね

anond:20191127142521

上野先生もなんか最近ハイヒール全部捨てたったわ」とか言って石川氏とか他の人に「そういうことじゃないねん…」って言われたりしてて、ちょっと何が何だかからない感じになってるけどな…

https://twitter.com/ishikawa_yumi/status/1176638443826270208

https://togetter.com/li/1408444

2019-11-26

当方、小規模会社Web開発者。チームリーダー的な立ち位置受託開発。

難易度低めの案件が来ると、スキル経験値が低い人にお願いする。成長してもらうためだ。

チームや長期的な視点で考えると、多少時間がかかっても、経験値低い人にこなしてもらうのが良い。

それが、チーム全体のスキル向上に繋がり、パフォーマンスがあがるからだ。

自分でやったら、すぐにこなせてクオリティも高いものができる。

経験値が低い人にまかせると、時間がかかるし、レクチャや色々教えたり、まぁ尻拭い等もする必要もある。

上記のようにチームを回してきたが、何だか世知辛いなぁと感じてきて、なかなかツライ心境にある。

自分にはもう、高難度や短納期炎上している案件しか回ってこないのかと。

そして、逆に簡単案件をしている人のサポートをし続けるのかと。そして、責任は俺が持つのかと。

精神摩耗するでこれは。

スキルが上がった人が、同じように次の新人を教えたら良いのでは、というのも解決になっていない。

その場合でも、簡単案件は下に回すので、やはり自分にはキツイ仕事しか回ってこない。

会社規模拡大につれて、案件難度も高いものが増えるからね。

長期的にはチーム全体のスキルが向上し結果的ラクになる、というのは幻想だ。

世の中のシニアエンジニア的な立ち位置の人、みんなすごいよなぁ。

はてなでよく見るキラキラ開発会社Webサービス会社ではないです。

2019-11-25

今度お前の家を舞台にした食糞ありのゲイビが出るってよ

使ってるのは外観だけなんだけど、淫夢民が聖地巡礼しに行くって言ってる

手ぶらで行くのも何だかカレー味噌玄関の前にお供えするらしい

よかったな食費が浮くぞ

ちょーっと玄関の前に来るだけで鍵を壊して勝手に家の中に入るなんてまさかしないだろうし気のいい奴らだから友達になれるかもよ?

法的に問題ないどころかメリットしかないしこれを拒否するなんてよほどのゲイフォビアな差別主義者だけだよな


とか言われたらお気持ち案件絶対に屈しないはてな戦士のみなさんは大喜びでリリース正座待機するんですよね?すげえや尊敬ちゃう

2019-11-24

厄介な人間出会わずに生きたかった

スカッジャパンって番組がある。

厄介な人間出会って困っていたところ、救世主が現れ助けてくれるというもの

現実ではそんな厄介な人間、何を言ったところで負けを認めることはない。

何だかんだ言い訳ヒステリックを起こし、相手が諦めるまで騒ぎ続ける。

ちょっとかいたくらいで改心できる人はそもそも相手貶めることはしないのだ。

厄介な人間対処法を調べると、オドオドしない、相手にしない、相手を観察する、といった程度。

それを参考にしたら厄介な人でも大丈夫な人だと思われ、

人事異動で何度も厄介上司とセットにされる羽目に。

自分職場は良い人程すぐに辞め、パワハラヒステリックばかりが生き残る。

早く厄介な人間攻略法が出ないものか。

できることなら一切出会わずにに生きていきたいんだけど

東京出張

14時30分に家を出て、東京駅に着いたのは、20時だった。

東京は遠い街だった。

日曜日20時だというのに、東京駅には人が溢れていた。駅の飲食店食事を求める人でいっぱいだった。移動疲れのためか、朝ごはんを食べたきり何も食べていないのに、全く空腹は感じなかった。それでも惰性でミニストップサンドイッチを買い求めた。酒を飲みたかったが我慢する。

東京は私にとって縁遠い街であった。人生で一度くらい大都会に住んでみたかったーーできれば若いうちにーー気がするが、大学進学時に縁もゆかりもない地方大学に進学し、卒業後はまたしても縁もゆかりもない土地就職し、さら結婚で夫の地元近畿地方の片田舎引っ越した私には、叶わぬ夢だろう。来年には30歳になる。もうすぐ家を建てるし、出来れば早く子供も欲しい。

この大都会には高校大学時代の友達が多く働いている。しばらく会っていない弟も東京のどこかに住んでいるはずだ。

せっかくの出張しか日曜日の前入りだ。彼らに会いたいと思った。一度も行ったことがない国立科学博物館にも行ってみたい。しかしいざ出張が近くなってみると、全てが億劫になってしまった。

結局、ぎりぎりまで自宅にいた。夫は給料の出ない休日出勤をしに職場へ行っており、私は一人だった。洗濯し、洗い物をして、掃除をした。日常

日常から見る東京は、ネットの向こう側の世界であるインターネット世界中に繋がっているが、私が目にする情報の多くは東京から発信されている。ネットを通してみる東京は、物と希望意識の高い人たちに満ちており、まさしく別世界である

しかし実際に訪れた東京は、日常の延長線でしかない。私はいものように疲れている。そしてこんな駄文を書いている。

東京駅日本橋口から外にでる。オフィス街は、駅の中の喧騒が嘘のように静かだった。街灯はあっても道は暗い。

ふいに就職活動時に同じ道を通ったことがあることを思い出した。東京で働き、暮らす未来が私にもあったのかもしれないのだ。しかしもう私は、自分人生のifについて思い悩む季節はとっくの昔に通り過ぎてしまった。

都会へ出ると、電車の窓から見えるマンションアパートの数に圧倒される。背の高いマンションがいくつも立ち並び、その合間に所狭しとアパートやら一軒家やらが軒を連ねている。この窓の全てに、世帯があって、人の生活があるのだ、と思う。統計的数字ではピンとこない人間の数に圧倒される。自分人生の小ささを思う。これだけ人数がいるのだ、私の悩みなどきっと誰かが既に悩み済みで、私の感じる不幸などありふれているに違いない。

それからこうも思う。これだけの人数の人間何だかんだ、日常をやり過ごし乗り越えて歳をとっていっているのだ、と。これだけ多くの人が日々の生活を送っているのだ。何も難しいことはない。私もきっと大丈夫

ホテルに着いた。一泊朝食付き5600円だった。夫に、ホテルに着いたと連絡する。シャワーを浴びて寝て起きれば、月曜日が始まる。遠い町で日常が始まる。

2019-11-21

anond:20191120220832

抽選で決める時点でもう崩壊してる学校なのかな。

誰も希望者がいないって事だから

からガチガチ強制しないと誰もやらないから強制する→だから皆嫌がる、の悪循環だろうか。

うちの子学校場合、以前PTAとある学年全員の親を招集する行事役員やった事あったけど

何だかんだで一学年70人くらいのうち非協力的な親は3人くらいだったと聞いた。

普通にフルタイム共働き親も多い学校だけど(フルタイムでないと保育園入園不可能地域だけど、保育園出身の子多いし)

ホワイト勤務なんだな~と思った記憶

ホワイトでないならフルタイム共働きなんか出来ない、ってだけかもしれないけど。

授業参観も平日でもほぼ全員来てるし(来たら名簿にチェックするのですぐ分かる)。

元増田は他は全員専業主婦と決めつけてるようだけど、実際はホワイト勤務の正社員ママも多数混じってるだろうね。

そういうママからしたら「私は休んでるのに何でお前は休まねーんだよ」ってなりそうだし。

anond:20191121163216

増田って何だかんだ金持ってるし、どうせそのスーパー和訳すると「特上」、パックは和訳すると「盛り合わせ」とかなんだろ。

2019-11-19

世の平均的な給料の人たちは、ズタボロになりながら仕事しているものなのだろうか?

エンジニアだが何かふと疲れてしまって書いてしまう。

世の一般的な30代はどうやってお金を稼いでいるのだろう。

難題を言われて、

解決策を必死に考えて

それを伝えると言う一通りの作業も大変で、

それを実際に手を動かして作るのも大変。

朝起きたら口の中に血の味がしたり、寝れなかったり、かと思うと寝すぎたり。

大変ばかりで、生きている心地がしないけど、

それは自分の中で知識経験がが少ないかなのだろうか。

あの場合はこう、この場合は断る、その場合は大体どのくらい。

みたいなものが頭の中にまだ作られていないからだろうか?

もっと、頭がいい人ならスマート仕事できるのだろうか…。

紛いなりにPGSEみたいな事もやってるけど、SE部分はやっぱり疲れる。

裏方の面倒臭い部分の見積もり実装諸々頼まれる。

改まった書類を作るみたいな事はしないし、こうしたいって言うざっくりした画面設計機能要件をもらって、

それを実装ベースで考えるだけだから本当にSEのような事はできていないかもしれないけど。

偶に転職しようか考えるけど、ライフプランが練れていない。

はたして、この仕事が適職なのかもわからない。(まあ、数年この仕事で稼いでるから適性は少なからずあるのだろうけど。)

何となく、他の会社に行ってもSEのような事はできそうな気はするけど通用するのだろうか…。

しろSEになる事しか考えが及ばないのも何だか辛い。

とはいえ、30代のおっさんエンジニアから何になると…。

みんな何のために生きているんだろうな。

同人誌即売会に気まぐれで参加した。

2019年11月17日10時15分頃、僕は池袋にいた。

東京都に住むようになって15年近く経とうとしているし、何度も来たことのある街だ。

思えば初めて経験したアルバイトでの初めてのお給料を全て落として、電車代もないから家に帰ることもできず途方にくれたのもこの池袋だった。

5回くらいだけ通って嫌になって辞めたボーカルレッスンの教室があったのも池袋だった。

人生で初めて浮気をした相手ラブホテルに入ったのも池袋だった。

きちんと思いだそうとすれば、きっとまだまだあると思う。

今回はお金を落として途方に暮れているわけでもなく、身になっている気がしないボーカルレッスンに来たのでもなく、浮気をしに来たのでもない。そもそも僕にはしばらく恋人がいない。なぜだ。

ともかく、今日はいわゆる「位置ゲーであるスマホアプリ駅メモ!」の同人誌即売会、「フットバーしま~す!!9」(以下、フットバ9)に、サークル参加するためにこの池袋にやってきたのだ。

なお、ここから先の内容については、僕個人特定されないために所々にフェイクが…というかもうほとんど創作の域に達するレベルフェイクが織り込まれておりますレポートとは思わないでいただきたい。フットバ9に参加してないくせに参加した体で書かれた妄想日記と思っていただきたい。やばいである

フェイクのための設定が、偶然当日参加していた方にマッチングしてしまった場合はご容赦ください。できるだけそうはならないようにしてはいますが、リアル雰囲気も欲しいため、当日会場で耳にした・目にしたことや、ツイッターで見かけたことなどを参考にして構成しております

さらにそれを結構失礼な感じでいじっていたりするので、不快気持ちになりたくない方はご覧にならないほう賢明です。

また、「駅メモ」や同人イベントはをご存じでない方にもできるだけわかりやすく書こうとは思いますが、キャラクター名前などいちいち説明しているといくらなんでも大変なので、その辺はご容赦ください。

もちろん、フェイクがあるのは「ここから先の内容については」なので、僕にしばらく恋人がいないことは紛れもなく事実である。なぜだ。

キャリーケースを引きながら、サンシャイン通りを歩く。

朝家を出る前に、お釣りを用意するのを忘れていることに気が付いていた僕は、本来ダメなことではあるのだが、池袋から会場となるサンシャインシティの展示ホールまでの道中にあるゲームセンターで、両替をさせてもらおうと考えていた。どうもすみません

立ち寄ったゲームセンター開店直後ということもあってか、お客さんの数はごく僅かで、否が応でもキャリーケースを引きながら入店した僕は少し目立ってしまう。

同人イベントがよく開催されている池袋において、この時間帯にキャリーケースを引いて入店してくる人間は釣銭用の両替目的ですと自己アピールしているようなものだ。

僕は必死に取り繕おうと、UFOキャッチャーの景品のリラックマに顔をほころばせたり、エナジードリンクが景品になっているゲームの前で小銭入れを取り出して100円玉が入っていないことに気づいた振りをした。完璧な演技である

もっとも、5000円札を入れ100円玉20枚と1000円札3枚に両替したのを誰かに目撃されていたら、

エナジードリンクを手に入れるために2000円の投入を想定している男」

と思われてしまたかもしれない。同様の人を見かけた場合は、そっと優しくコンビニに行けば200円ちょっとで買えることを教えてあげて欲しい。

ともあれ両替を済ませ、退店する。本当にすみませんでした、ア〇〇ーズサ〇シャ〇〇店さん。

でも、一応何もせずに店を出るのは悪いと思い、エナジードリンクを狙ってみるかと2回ほどプレイしたのですが、1ミリたりとも惜しいと思える瞬間がありませんでした。この恨みは死ぬまで忘れませんよ、アドアーズサンシャイン店さん。

ゲームセンターを出て少し歩くと、サンシャインシティ入り口が見える。会場となるホールへはここからもう少し歩くので、初めて会場に向かう僕は迷わないか少し不安だった。が、僕の横を迷いのない様子で颯爽と通り過ぎて行ったキャリーケースを引く女性を見て、彼女についていけば安心だと確信した。オタク系のイベントに限らず、目的地までの道順に不安がある場合は明らかに同じ目的であろう人達についていけばいいだけなのである同人イベント場合サークル参加者は高確率キャリーケースを引いているのでなおさらわかりやすい。あと気持ち早足。

10時40分頃には無事に会場に到着。サークル入場証を2枚もらった。

本当であれば売り子をお願いしていた友人と一緒に来る予定だったのだが、友人の勤め先で集団食中毒が発生し、多くの社員が急な休みを取ったらしい。原因はどうも某社員の家で開催された飲み会が原因だったようなのだが、飲み会に誘われなかったため食中毒回避した友人は、急遽フォローのために出勤することになってしまったのだ。飲み会には誘われないわ休日出勤することにはなるわで、可哀そうな友人である

というわけでサークル入場証は1枚でよかったのだが、事前に引き換え用紙に必要数2枚と書いてしまっていたので、コミュ障な僕は何も言わず2枚受け取ってしまった。受付の人に「何コイツ。貰えるもんは貰っとくタイプの人?あさましい!」と思われてしまたかもしれない。

会場は思っていた以上に広かった。

同時開催であったボーカロイドオンリーイベントスプラトゥーンオンリーイベントは、比較サークル参加者も一般参加者も多い人気イベントの様で、3つのイベントの中で駅メモイベントスペースは一番小規模だった。

しかし僕が入った時間はすでにサークル入場時間から1時間近く経っていたわけで、既に多くのサークルさんが到着しており、賑わいはボカロにもスプラトゥーンにも負けていませんでした。

(´-`).。o0(ボカロスプラトゥーンと比べると年齢層が高くリア充度が低く見えるな)

おっと、すみませんなんでもないです忘れてください。

自分サークルスペースに到着。俗に言う「島中」である。両隣のサークルさんはすでに到着していて設営もほぼ完了していた。

今日よろしくお願いします、と軽く挨拶を済ませ、早速テーブルの下に届いていた段ボール箱に手をかける。今回僕が作った本が、印刷会社から会場に直接届いているのだ。

カッターを持って来ていないことに気づいた。段ボール開封したり、不要となった段ボール解体するためにも必要アイテムだろう。今後機会があったら参考にしよう。

ひとまず、某倉庫アルバイトしていた時に培ったボールペン段ボール開封するテクニックを駆使して開封。我ながら見である。多分、今後機会があってもカッター必要ない。

本はとてもきれい印刷されていた。自分で描いた絵なのだから嫌になるほど眺めたはずなのに、きちんと本になっているとなぜだかちょっとだけ割増しでいい感じに見えた。

設営作業に入る。俗に言うサークル布を敷き、本を並べる。見本誌も用意する。そして、こちらも頒布するために用意した、駅メモキャラクターモチーフにしたバッジストラップキーホルダーシールを、ワイヤーネットを使って陳列する。ちなみにこれら、全部僕のハンドメイドである可愛い小物を夜な夜な生産するおっさん。絵的にはかなりきついものがあると思う。

いかんせんこういったレイアウトを考えるセンスがないので、自分でもだっさいなあと思いながらも、なんとか設営を完了した。

時刻は11時15分頃。ようやく少しだけ余裕ができたので、改めて会場を見回してみる。やはり、思っていたよりも広い。もう何年も前に某アニメオンリーイベントに参加したことがあったが、その時の会場よりも全然広いような気がする。

と、ふとあるエリアで目が留まった。

同人イベント界隈に、「壁サークル」という言葉がある。

サークルのスペースには、俗にいう「島中」「誕生日席」「壁」という種類がある。詳しい説明は省略するが、「島中」<「誕生日席」<「壁」の順で、サークルの人気度や知名度などがある程度現れている。

もちろんこれは絶対ではない。僕の主観も入っているし、あくまでも「そういう傾向がある場合がある」程度に思っていただきたい。

その中で「壁」に配置されるサークルを「壁サークル」と言ったりする。人気度や知名度が高いサークルで、そうなると当然作品クオリティも高い場合が多い。

この「壁サークル」は、「島中」に配置されたサークルと違って、背後にある壁にポスターなんかを掲示することができたりするというメリットがあったりするし、「壁」に配置されることは大変名誉なことなである

が、しかし。

フットバ9の壁サークルエリアは、島中や誕生日席が集まるエリアから若干離れているのだ。さらに、壁サークルの半分くらいはそこからさらに離れた場所存在していた。

一般参加者がまだ来場していない時間いくら知名度や実力のあるサークルとはいえサークルスペースの前に人が集まることはない。閑散としている。壁に貼ったポスターすらどこか悲壮感が漂っている。なんだったらヤマト運輸の受付と勘違いされかねない。

案の定ツイッターでこのエリアに配置されたサークルさんがもの申しててそりゃそうだよなって思った。

さて、いよいよ一般参加者の入場時間5分前、つまりイベント開始5分前だ。

この時、一人の男性が僕のスペース前にやってきた。

はじめまして自分、○○です」

ツイッター相互フォローになっている方だった。

この方も僕と同じく一人でサークル参加されているようで、いざイベントが始まるとなかなかスペースから離れられないので開場前に購入しても良いか、と聞かれた。実際のマナー的なものはどうなのかわからないが、僕はとりあえず本が売れる喜びでOKした。ついでにキーホルダーも買ってくれた。

宣伝見て、絶対買おうって思ってたんで開場前に来ちゃいました」

って言葉が、社交辞令だったとしても嬉しかった。

そしてすぐに一般開場。イベント開始のアナウンスがあり、サークル参加者たちが一斉に拍手する。僕もドキドキしながら拍手する。

やはりボカロスプラトゥーンエリア目的の人たちが多いようではあるが、駅メモエリアにも早速人が押し寄せる。人気サークル新刊や新作は、開始早々売切れる可能性もあるのだ。一般参加者はあらかじめカタログイベント公式サイトで目当てのものを探しておいて、開場後一番にそのサークルスペースに向かう。「走らないでください!」とアナウンスもあるほど、この開幕時の争いはそれなりに熾烈なのである

僕がその昔、初めてとあるオンリーイベント一般参加したときは、カタログをチェックするとかそういうことすら知らずに、ただなんとなく好きなアニメ同人誌が売ってる、くらいの感じで来場してしまった。そのため、開幕後のダッシュを目の当たりにして何が何だかからず「とりあえずみんな急いでるんだからついていかないと!」って思ってついて言ったら全然興味ない作品サークルに行きついた苦い経験がある。爆笑間違いなし。抱腹絶倒エピソードである。今これを読んでいる方たちもスマホPCの向こうで腹を抱えて笑っているに違いない。

さて、開幕して駅メモエリアにも一般参加者が流れてきているが、僕はというと過去のことを思わず思い返してしまうほど、ただ静かに座っていた。

開場して10分、15分が経過するが、僕のスペースには未だ誰も訪れない。

しかし、僕も過去オンリーイベントではないが同人誌即売会自体には何度かサークル参加したことがあるから、さほど焦ってはいなかった。

開始直後に人が訪れるのは、大手サークルや人気サークル、もしくは同ジャンルイベントに何度も参加していて、参加者同士で交流が多い人たちである

今回駅メモオンリーイベント特に何の繋がりも盛ってない状態で参加した僕のサークルには、大手サークル目的の買い物をあらかた終えた人が「さて、ブラブラと見て回りましょうかね」となるのを待たなければいけないのだ。

「今は大手タイム…今は大手タイム…」と心の中で繰り返していたが、少し口に出てしまっていたようで、心なしか両隣のサークルの方との距離が開いた気がした。

しばらくすると、予想通りチラホラと僕のサークルにも訪れてくれる人が現れ始めた。本やグッズがちょこちょこと売れていく。ものすごく嬉しい。

本を買っていってくれる人は2つのタイプに別れる。やってきてすぐ、見本誌も特に手に取ることなく「新刊1部ください」などと言って購入してくれる人と、見本誌を見た上で買ってくれる人だ。

前者はさらに4パターンに分けられるように思えた。以下の通りだ。

最初から買うことを決めている人

カタログ宣伝などを目にしていて、最初からうつもりでいてくれた可能性はある。

まず売切れたりする可能性のある大手や人気サークルを回った後に、僕のサークルにきてくれた、というわけだ。

② 僕の本のメインキャラ「うらら」が好きな人

うららが好きだから、とりあえずうららが描かれているから買う、というのは大いにあり得る話だ。内容はどうだっていい。そこにうららがいるから買うんだ。

(´-`).。o0(ちょっとやべー奴じゃん)

おっと失礼、なんでもありません。

③ もうとりあえず本なら買うって人

会場では色んなサークルが様々な駅メモに関するもの頒布している。

漫画小説イラストなどの本や、キーホルダー缶バッジや色紙、タオルなんかも売ってたりする。

そんな中でもうとりあえず本ならすべて買ってるっぽい人がいた。もちろん稀なタイプではあるが、一人ではないと思う。

(´-`).。o0(ちょっとやべー金持ちじゃん)

おっとこりゃまた失敬、なんでもありません。

④ とりあえず全部買う人

(´-`)<間違いなくやべー奴じゃん

いや、流石に全部ではないと思う、誇大表現をしてしまった。

しかし、僕のサークルスペースがある島で、おそらく端から端まですべてのサークルでなにかしらを購入していた。両手を本やグッズでいっぱいにしながら。

世の中にはやべー金持ちがいるものである

と、まあふざけてはしまったが、買ってくれる以上僕にとっては大歓迎な、感謝すべき人たちである

そして、後者の、見本誌を見た上で購入してくれる人。

この場合は、中身を見た上で購入を決断してくれているわけだから、ある程度の評価をもらえたのだと思うと、ノールックで買っていってくれた場合とはまた違う嬉しさがある。

もちろん、最初からうつもりではいたけれども、一応流れとして見本誌をチェックしている人もいるだろう。中身が漫画なのかイラスト本なのかを確認しただけ、という人もいるだろう。

それでも、中身を見た上で買ってくれるというのは、なんだかちょっと嬉しいものなのである

また、当然だが中身を見た上で買わずに去っていく人も多い。もちろん買ってくれるのが一番嬉しいが、意外と買ってもらえなくても、見てもらえただけで嬉しかったりもする。手に取って見ようと思える何かがあったのかな、と思う。

今回の本は、イラストを数ページ載せた後に4コマ漫画が数ページ、という構成であった。ペラペラとめくってくれている人の顔をこっそりうかがっていると、イラストのページを終えて4コマ漫画に至った後、少ししてふっ、と笑顔になってくれたりするときがあった。

勘違い可能性もあるけど、4コマ漫画を読んで顔をほころばせてくれたのだろう。本の内容にリアクションをとってくれる人がいる、その事実が嬉しいのだ。

しかし僕は、見本誌を見てもらうことに、ちょっとした悩みがある。

僕のつたない画力が露呈してしまうということももちろんだが、個人的にはそんなの比べ物にならないくらいに、悩んでいる。

それは、「見本誌を見てもらっている間僕はどうしていればいいんだろう問題である

気まずい。とにかく気まずい。そしてやっぱり自分漫画を目の前で見られていることが少し恥ずかしい。しかもつたない画力だし。

しかけるコミュ力は持ち合わせていないし、そもそも見本誌をチェックしているのに話しかけられたら邪魔だ。かといって、何事もないようにスマホをいじっていたり何か作業をしているというのも感じが悪いように思えるし、あからさまにリアクションをうかがうようにじろじろ見ているのもなんだかプレッシャーを与えてしまうような気がする。

結果、僕はというと、「スッ…」である

「スッ…」と静かに座っているのみである

みんな、あの時間どうやって過ごしているのだろう。今度機会があったら気を付けて見てみようと思う。

そんなこんなで本もちょこちょこと売れていく。

僕程度の本でも買っていってもらえるのは、やはりオンリーイベント恩恵だなと感じた。

そして、本よりも好調に売れていったのはグッズ類だった。

開始前にフォロワーさんが買ってくれたキーホルダーに続いて、本と一緒に買ってくれたり、グッズを単品で買ってくれたりで、初参加のサークルの割にはまあまあなペースで売れていたと思う。

ストラップってここにある分だけですか?」と尋ねてきた方がいた。

「そうなんです、手作りで用意したので、数が少なくてすみません」と伝えると、ツイッターで見てリトのストラップが欲しい!って思ってきたんですけど…残念だ!と悔しがって、本だけ買っていってくれた。欲しがってくれたことがなんとも嬉しかった。

その後も、本もグッズも少しずつではあるが売れていった。

当日のイベント時間中もツイッター写真を上げ宣伝をしていたので、おそらくそれを見て買いに来てくれているのか、まっすぐ僕のサークルスペースにやってきて、ノータイムで「○○ください」みたいな感じで言ってくれる人が多かった。

また、うららのバッジを買ってくれた人は本も一緒に買ってくれたのだけど、スペース前に来てまず「うららメインの本ですか?」と聞いてきた。「はい、うららメインです」と言うと、「じゃあ1部と、あとうららのバッジもください」とのこと。

わず「うらら推しですか?」と聞くと、力強く「はい!うらら推しです!」と答えてくれた。中学野球部かよ、と言いたくなるような、ピュアな力強さだった。

さて、会場には駅メモキャラクターであるでんこ」のコスプレをした人が、 Permalink | 記事への反応(7) | 17:38

2019-11-18

anond:20191118155618

児童虐待は実母からが一番多いと言っているのに「性虐待に限れば小さい」みたいな事で誇られても何が何だか

anond:20191118122032

今の若い女性も男目線なんか気にしてないでしょ…

しろ今の方がそういう風潮強いと思う

昔は「何だかんだ言って女は男に選ばれて結婚しなければ生きていけない」意識あって

高校生くらいから「良いお嫁さんになれるような女」を演じる女いたけど

今そういう意識ある女って進学できない事確定&自力で食えない事も確定な相当の底辺だけだし

2019-11-17

アルファベット略称とか横文字とか

ニュースにでてくるアルファベット略称

あれ何とかならんもんかといつも思うのだが。

GSOMIA

何だかからない。

General Security of Military Information Agreement

軍事情報に関する包括的保全協定

なのだから

「軍情協定

の方がピンと来て分かりやすいはず。

いっとき騒いでたTPPも、

Trans-Pacific Partnership Agreement

環太平洋パートナーシップ協定なのだ

「環太協」

と呼んだ方がストンと来るやん。

明治時代人達は横文字に対して一生懸命訳語を作ったわけでしょ。

philosophy→哲学、とか。みんなが母語で物を考えられるようにと。

何かそのへんの感覚が今はおざなりになってる気がする。

日常生活もこないだ、

フライパンで魚を焼くにはクッキングペーパーが必要、という記事ネットで読んだので、

マツキヨでそれらしいのを買ったわけ。

そしたら何だか勝手が違うのでよく見たら、

俺が買ったのはキッチンペーパーで別のものでありました。

調理紙」「台所紙」となってればアホな俺でも分かったのに。

あとちょっと違うけど「持続可能な」ってやつ。

これsustainableの訳語でしょ。「長持ち」でええやん。

2019-11-16

anond:20191116225853

中学受験とかまんまソレだよな

ワイもやらされたがアレより辛かったの個人的には博士課程にいたころくらいだし何だかんだ両親には感謝しとるよ

2019-11-15

anond:20191115095100

チワワとか、トイプードルあたりは何だか犬として見れない部分があるな。大きいネコみたいな。

2019-11-14

今を生きているから、未来を一切考えない

今を生きる、楽観主義者だ。

楽観主義者というか、単に考えるのが嫌いなのかもしれないし

考えるだけの頭が足りないのかもしれない。まぁそこは置いといて。

ふと急に「死にたいな」と思うことがある。

死にたいというよりは「消えたい」「逃げたい」が近いが、「死にたい」が言いやすい。

何となく死にたい」で検索して、サイトを見ていった。

死ぬなら仕事辞めれば?」「死ぬなら人間関係やめれば?」「死ぬなら~すれば?」というブログがあった。

死ぬ理由を潰すだか何だか書いてあったと思う。

その人は、必ず未来のことを考えているらしい。

会社就職した」ときは「退職するときのこと」まで想定しているし

結婚した」ときは「離婚する」ときのことまで想定しているんだって

実際に離婚を切り出されたとしても、普通に受け入れるらしい。すごい。

全て読んで、本当にすごいなぁと思ったわ。

新婚なんだけど、離婚するときことなんて一切考えて無いし

仕事を辞めたときことなんて考えて無いし、妊娠したときのこともそんなに考えてない。

来年中に家を決めて引っ越したいと思っているけど、その程度。

そんな長期スパンで、あるかどうかも分からない未来について考えるのが面倒くさい。

来年で30歳になるのだ。もう少し未来や現状の変化、終わりについて考えるのも良いかもしれない。

でもやっぱり面倒だから30になってからで良いや。来年7月からで。

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