はてなキーワード: テーブルとは
「おそらく」の通り、飼い主がそう思っているだけで、医師の診断結果は出てない。
また、2年ほど前にてんかん発作のような症状が出たときに、MRI検査も受けており、そのとき脳には特に症状がなかった。
ただ、ここ1,2ヶ月、ふらつきがひどく、よだれも増え、運動能力の低下が顕著で、一人で起き上がることもままならない状態に。症状が完全に当てはまってしまっている。
事の発端は2年ほど前、突然、斜頸を発症。
混乱した犬は傾きつつ、真っすぐ歩けない様子で家の中を傾きながら、数分間さまよって、もとに戻った。
すぐに病院につれていき、そのときは症状は収まっていたため、先生からは「てんかん」と診断され、薬をもらった。
その後も1日に1回ほど、突然斜頸を発症し、5分くらい混乱しながらさまよい、もとに戻るを繰り返していたので、MRI検査を実施。
結果、特に脳に異常は見られなかった。
診断結果はやはり「てんかん」で、神経系で原因不明の場合はてんかんに分類されるようで?、原因を突き止めることができなかった。
MRI後は、複数の病院で診察を受け、てんかんのいろんな薬を試し、副作用なども発症させてしまい、犬も大変つらそうだったことから、薬での治療よりも「てんかん」と付き合っていくことを決め、犬が過ごしやすい環境を整えていった。
また、MRI検査でリスクのある麻酔を行ったことや、酸素吸入で呼吸器系にダメージ(呼吸が苦しそうなときがある)を与えてしまって、もう犬の体に負担がかかることは避けようと考えた。
「てんかん」が発症するたびに何とかならないかなと思い、鍼治療や整体、漢方など、犬の体に大きな負荷がかからない治療法を試し、経過観察をしていた。
そこから2年、大きな改善はなかったものの、月に何度か斜頸を発症し、5分ほどで収まるを繰り返していた。
ただ、ここ1,2ヶ月明らかに様子が違ってきた。起き上がれなくなってきたのだ。普段でもバランス感覚がおかしくなっている。元気もない。
加齢とともに徐々に運動能力が低下してきたせいかと思っていたが、何か様子がおかしい。トイレもうまくできなくなってきている(というよりほぼ失敗)。よだれもひどいし、食事以外1日中寝ている。夜になると徘徊がみられる。
だがしかし、病院に連れて行ってもやはり「てんかん」。筋力や反射も問題ないらしい。むしろしっかりしているとのこと。
でも立っていることがやっとだし、何より起き上がれない。「てんかん」なのか?
どうしたものかと思っていた矢先、大きな進展があった。
散歩中に昔ダックスを飼っていたという方との会話で、その方が飼っていたダックスが脳腫瘍でなくなったとのことだった。
「てんかん」には無かった、「元気がない」「運動能力の低下、ふらつき」「頭を擦り付ける」「性格の変化(うちは特に怖がる)」「大量のよだれ」「ずっと寝ている」といった症状が見られた。
※さいわい食欲は旺盛
今まで「てんかん」とは何か違うんだよな~と思っていたことがしっくりきてしまった。
さて、ここからどうしよう。
ただ除去手術は避けよう。つらいよなー。痛いもんね。
その前にまたMRIで麻酔打たないといけないから、それも絶対嫌だよね。
副作用がある薬もやめておこう。
何とかふらつきを治してあげたいな。少しだけ改善して、普通に起き上がって自由に散歩できるようにしてあげたい。
まだ11歳だろう。あと数年は自由に歩いて、たまにトイレ失敗していいから、怒らせてくれよ。そしてションボリした姿をまたみせてほしい。
最近トイレをよく失敗していて怒ってしまっていたけど、もう上手くできなくなってしまっていたのかもしれないね。ごめん。
さっき、トイレを失敗してしまい、もがいていて、よだれまみれになってしまっていた。
掃除してベッドに戻すと出たいらしく、またもがいており、立たせてあげるとフラフラと徘徊していた。
自分のテーブルのそばにきて、うつむいたまま立ち止まっていたから膝の上に乗せたら落ち着いて寝てくれている。
本当にどうしたものかね~。
私が24歳の頃、池袋西口のキャバクラに面接に行った事がある。
大学卒業後、アルバイトを転々とするが何一つ長続きせず、消費者金融からも20万円ぽっち借りただけですぐに借りられなくなった。
親には何度も泣きついて、ついに「もうあげられるお金はないから、地元に帰って来なさい」と最後通告されてしまった。
私はどうしても田舎に帰りたくなかった。
アルバイトも長続きしない人間が、キャバクラで接客なんてまず出来ないのは明白だが、人間窮地に追い込まれれば出来ない事はないと当時の私は思った。
ならしっかり定職に就けば良いものを、地道に働くより短い時間で沢山稼ぎたいと欲だけは深かった。
昼のアルバイトが続かないなら、夜のアルバイトなら続くかも?というよく分からない希望もあった。
インターネットのキャバクラ求人サイトで歩いて行ける池袋西口の店に早速面接の予約をした。
何故そこにしたかと言うと、歩いて行けるけどバスか電車を使ったと申告すれば交通費をチョロまかせると思ったからだ。(当時キャバクラに送迎がある事を知らなかった。浅はかでみみっちい考えである。)
面接日はすぐに決まった。
面接当日、お店のドアを叩くといかにもという感じのスーツの男性が迎えてくれた。
オープン前の店内は薄暗く、並べられたボトルとシャンデリアだけがボヤッと青白く照らされている。
大きな黒い皮張りのソファに、何だか汚ならしい女が座っていた。
顔はどう見ても50過ぎのおばさんだが、赤いペラペラのドレスを着て、白髪まじりの髪を無理矢理ブリーチした金髪は綺麗に巻いてある。
時折カウンターで作業している若いボーイに怒鳴るように話し掛けているが、ボーイは何も返さなかった。
この店のお局だろうか。私はきっとあの人にいじめられるだろう。とまだ面接もしていないのに不安だけは募る。
おばさん嬢から少し離れたソファに案内され座ると、先程カウンターで作業していた若いボーイがスッとドリンクを出してきた。
カクテルグラスにオレンジ色の液体、カットされたオレンジが刺さっている。
アルバイトを20件以上転々とした私でも、面接にこんな飲み物を出されたのは初めてだった。
口にしなかったので今となってはあれがオレンジジュースだったのか、お酒なのか、それともまた別の何かだったのかは分からない。
私は段々怖くなっていた。
1秒も働いてない私にこんな飲み物まで出して、この人達は私を一体どうするつもりなのか。
飲み物を凝視している間に玄関で迎えてくれた男性が向かいのソファに座った。この人が店長らしい。
「身分証見せてくれる?」と言われ免許証を差し出すと店長は「これコピー」と先程のボーイに渡した。
「何でキャバクラで働こうと思ったの?」と誰もが疑問に思うであろう事を聞いてきた。
「あっ、お金がなくて.......はい」と何の捻りもない返事をした。ここでスキルアップだなんだと嘘をついても仕方がないと思った。
ここから先は記憶がぼんやりしているのだが、質問は上記の一点のみで、後はどういう風にお金が貰えるか、どんな事をすると罰金か、などの説明を店長は淡々と話し始めた。
緊張した頭にシステムを叩き込む余地はなく、ただぼんやりと(もうここで働くんだな.......)という実感だけがふつふつと沸いていた。
奥の席で煙草をふかすおばさん嬢、テーブルに置かれた謎のカクテル、シャンデリア、ボーイ、目の前でキャバクラの説明をする店長.......
昨日までの自分からは想像もつかない夜の雰囲気に、私は怖じ気づいてしまった。
働きたくない。怖い。でももう後戻り出来ないところまで来たんじゃないか。
ここでやっぱりやめますなんて言ったら、東京湾に沈められるのではないか。
さっき免許証のコピーも撮られたから悪用されるのでは。もう私の人生は終わった。
お母さんには迷惑ばかりかけた。金をせびるばかりで、何もしてあげられないまま私は夜の街に消費されるんだ。
そこまで考えて、私は泣き出した。
「すみません、私やっぱり無理です.......ごめんなさい.......」
言ったら殺されると思いながらも、もう言わずにはいられないくらい恐怖と不安に押し潰されていた。
店長は顔色ひとつ変えず「そうですか、駅まで送るね」とスッと立って出口に向かった。
外に出ると一気に安心した。
「すみませんでした.......失礼します」と頭を下げて帰ろうとしたら、店長もついてくる。
えっ?!ほんとに駅までくるの?!と内心焦った。
私はまだ解放されていないのだろうか。
夜の池袋の街を並んで歩きながら店長は「世の中には悪いお店も沢山あるから、もうこういう事はしちゃいけないよ」と言った。
怒るでも諭すでもない、フラットな口調だった。
「はい.......すみません.......」それしか言えない。時間と労力と謎のカクテルを無駄にしてしまった私はどんな償いをすればいいのか、何か要求されるのだろうか、お金はない.......どうすれば.......と私の頭はいっぱいだった。
店長はそれ以上の事は言わず、お互い無言で池袋西口の駅に着いた。
「では気をつけて」「はい、ありがとうございました」お辞儀をして数歩歩いて振り向くとまだ店長はこちらを向いて立っていた。
何もなかった。
本当に駅まで送ってくれただけだった。
駅前に用事があったのだろうか、そのついでに私を送ってくれたのだろうか。
でも振り向いた時にまだ店長は立っていた。
優しい人だったのだろうか。
私は東京湾に沈められる事も、免許証が悪用される事も(多分)なく過ごしている。
この10年性懲りもなく何度も金がなく、出来もしない職業にヤケクソに飛び込もうとした時はあったが、あの時の店長の事を思い出しては踏み留まった。
コロナが怖いから近くの寂れたプール付きの宿に家族で泊まったときのこと。
子どもたちをつれてプールに降りていくと、あとからいわゆるマイルドヤンキー的なファミリーがプールに入ってきた。
先に子どもたちが場所取りをしていたらしく、母親が娘に向かって一言。
耳を疑った。
どうやら場所取りあとに幼稚園くらいの娘さんがその場で着替え始めていたようだ。
自分は子どもたちと遊ぶのに必死だったので他の家族なんて気にかける暇なんてなかったが、(もちろんそんなことを言われてからむしろ目を向けようともしなかったが)むしろ人の目を集めるような言葉を大声で言うなんて何を考えているのだろうか。
自分の家族以外にもすでにプールに入っている家族がいたのだが、そんなに大勢の前で親がそんなことを言うのか意味がわからなかった。
もし自分の娘がそうしていたら、ささっと近づいて小声で叱った後に、こういう場所で堂々と着替えることが良くないことを教えなかったことを悔やんだだろう。
すると、その母親は子供の近くにでもまた同じことを大声で言った。
おそらく無理やり理解しようとするのなら、この母親は娘を衆人環視に吊るし上げることで羞恥心を刺激しようとしているのだろう。
それがしつけだと思っているのだ。
だとすれば、この娘は、人の恥ずかしい行動を皆の前で吊るすことが、その人のためになることだと勘違いするに違いない。
しかしこれは明確にいじめが発生するメカニズムにほかならない。
相手が間違ったことをしていれば、人前に晒しても良いなんてことは絶対にない。
親が間違った方法に気づかないままに、子どもにそれが正しいことだと教えることに原因がある。
その後、遅れて似たような別のファミリーがやってきて合流した後、ソーシャルディスタンスなんてどこ吹く風と言わんばかりに狭いテーブルを囲って大声で騒いでいた。
物足りないと文句を言う子どもたちを連れてさっさとプールを引き上げたが、こんなんでは最先端で頑張り続ける医療機関の方々に合わせる顔がないと申し訳なくなった。
でもこういうやつらに限ってSNSで医療関係者ガンバレな投稿をシェアしていいねして、感染した芸能人に凸してるのかと思うと、あまりにもいたたまれなくなった。
自分から変えようと思わなくても、状況によってコロコロ変わる。
一度も、自分から家を出ようとか引越ししようとか考えたことなかったし、転職さえしてないのに転勤とか異動や寮のお取潰しで5回引越しした。流されているだけでそんなもん。
こないだ引越した部屋は2LDKだったので、エアコン2台付けた。値段優先もあり、間取りもあり、引越し屋パンフレットにあったのを見て20畳用じゃなく10畳用を2台付けた。一人なのに。
帰ってきてとりあえず同じ機種のエアコンを2台オンにする作業はやったことなかったが3日で当たり前になった。
中古のテーブルと椅子も買ってきてリビングに置くと、リビングでなんでもやるのが当たり前になった。それまではワンルームで畳だったのにまるで違う生活。でも3日目にはいろいろ配置を考えている。
風呂の使い方も洗面台もゴミの出し方も鍵の開け方も全部違うが、すぐ慣れる。
実家の風呂がリフォームされたが真っ先に使ったのがたまにしか帰ってこない自分だった。
まあでも変わるのも楽しい。
コロナの影響でテイクアウト始めた居酒屋のメニューを食べたいという話題になり、2人で買いに行った。
帰宅してからテーブルに並べ、いつもよりメニューがちゃんとしてる家飲みだねみたいなことを話して、食事を始めた。
その途中、唐突に、
「もしかして、美味しくない? これにしないほうが良かった?」
と言われ、最初どういう意味かわからなかったから聞いてみると、どうも私のリアクションが薄いから美味しくないと思われたようだった。
「そんなことないよ。美味しいし、これにして良かったと思ってるよ」と返しても、
「あ、そう……」と素っ気ない返事。
「これすごい美味しいとか、そうじゃないならストレートにまずいとか、そういうリアクション多い方がいい?」と聞いても
「それはそれで良いけど……」と煮え切らない。
結局、食べ終わるまでほぼ無言状態で微妙な空気のままで、そして何故か以降数日私を無視するようになった。
無視されてることも、それはそれで理由が不可解なのだが、私が感じていることを自分以外の人間に決めつけられ、それで一方的に怒りや悲しみをぶつけられていることがとても怖くなった。それもあって私を無視している理由も、それを知ったところで何になるのだろうかと感じたので聞かなかった(これは相手と同じ決めつけ行為をしてしまったと後悔している)
そもそも予備試験とは、法科大学院を卒業しなくても司法試験を受ける資格を得られる試験である。
毎年5月に行われるけどコロナで8月に延期になって、感染者数は増えてるし愛知県じゃ独自に緊急事態宣言が出てるのに、テストは予定通り8/16に実施された。
できれば行きたくなかったけど勉強の成果は残しておきたいので、渋々行くことにした。今回で2度目。
自分の試験地は東京流通センター。文フリとかM3とかをやってるところである。東京では全部で4つの試験地があって、ほかは全部大学キャンパスらしい。
開場時刻は8:45で、8:30くらいには到着したけど、それまでにはまあまあの人数が並んでおり、行列もそんなに間隔はあいてなかった。さすがにコロナがやばいからなのか、わりかしみんな無言だった。
前回は会場に伊藤塾やら辰巳やらの人がパンフレットやらお菓子やらを配りまくってたんだけど、今回はスタディプラス?のひとが法科大学院の宣伝パンフレットを配っているだけだった。ちょっとさみしい。他の試験地はどうか分からない。
いちおう検温はやってたけど、カメラ越しで一瞬ですごくスムーズだった。
開場は第一展示場と第二展示場に分かれているけど、もとがイベント会場だけあってまあまあ広い。自分は第一展示場だったけど、部屋を4つに分けてて、一部屋あたり350人くらいだったとおもう。大学のでかい講義室よりはさらに広かった。
窓はないが、冷房がガンガン効いてて途中でお腹を壊した。たぶん換気もされてるんじゃなかろうか。
席は2メートルくらいの長机に二人がけで、前後の間隔は1メートルちょい、左右の間隔は2メートルは開けられていたと思う。
コロナを受けてか欠席している人もいて、ぱっと見数十人くらいは休んでたと思う。自分の隣の人も来てなかった。ふたりがけのテーブルにどっちも来てないところもあった。
トイレは男女関係なくすごい行列だった。係員のひとが駐車場のほうや他の階のトイレも使えますよってアナウンスしてたけど、あんま話聞いてないっぽかった。
いちおう受験者にもコロナ特例でフェイスガードと手袋を使って良いことになっていたが、みんなマスクはしていたけどフェイスガードや手袋をしているひとは誰もいなかった。
さいわい(?)なことに自席の近くでゲホゲホしているひとはいなかったけど、遠くの方や他の部屋は知らない。単純計算で、合計2000-3000人くらいはきてたとおもう。
科目は全部で4科目で、毎回テスト開始前に係員が注意事項を読み上げるのだけれど、係員のおばちゃんの喋り方が微妙に高圧的でところどころでワードに圧をかけてしゃべってくるんだけど、あんなの学校の先生でたまにいたなあとか思いながら説明を聞いてた。
テスト終了は17:30だけど、途中退出不可なので17:30まで待った。途中退出不可なのはおそらく不正防止なんだろう。これも不正対策なんだろうけど、試験室では休憩時間でも携帯電話電子機器が電源オフにしないといけない。
最後の科目が終わったら、コロナと混雑対策で時間差で受験生は退出するようになっていたんだけど、退出待ちのときでも携帯使えないから本当に無の時間だった。おばちゃんは最後の最後まで繰り返し「私がいいというまで携帯電話電子機器の電源は切ってください」と言っていた。
混雑がめんどくさそうなので近くを散策してやりすごしてゆっくり電車に乗って帰った。
総じていうと、いちおうソーシャルディスタンス対策を取ってるけど、ところどころに不満を感じる試験だった。
売りはじめた土地に人を座らせておけば直ちに誰かが現れて買ってくれるわけでもなさそうなのだが、とりあえず人を置いて「現地販売中」の赤旗なども立ててしまうのが弊社である。
古い木造の平屋に暮らしていたおばあさんが介護サービス付きの老人ホームに入るということで、土地を買い受けた途端に更地にしたのが弊社である。
まだショベルカーのキャタピラの跡が残る泥の上に「初売り出し」と書いた看板を突き刺し、アウトドア用のタープを設営し、キャンプ用のテーブルと折り畳み椅子を置いて座ったのが私である。
日中の気温が37度に達すると予報が出ている東京で、もちろんこのような布の屋根は、あってもなくてもたいして変わらない。テーブルに置いた麦茶のペットボトルが火にかけた薬缶のように熱い。
テーブルにはいろいろな家のイラストも重ねて置いてある。今は茶色いだけで何もない更地ですけど、弊社契約の業者を使って家を建てるとこんなに素敵になるんですよ、と説明する使命を帯びて、画像データをファミマで今朝印刷して持ってきたのだが、もう私の汗を吸ってボコボコと汚らしく波打つだけの紙の束になってしまった。
日が暮れるまでこの土地に陣取って「販売業務」に従事しなければならない。買い手が来ても来なくても、雲ひとつない8月の空の下、タープの布屋根一枚で直射日光を防ぎつつ座っていなくてはならない。東京の住宅街に突如出現した空き地の値段は、不動産会社の従業員一人の人件費よりもずっと高い。ひょっとすると命よりも。
そんなことを考えていてもまったく時間が経ってくれない。さっき近くのローソンから買ってきたガリガリ君は一瞬のうちになくなってしまった。これからは何を糧に生き延びればよいのか。
熱中症になるのが怖くて、自分の手首を掴んで脈を測ってみる。いつもより弱々しい気がする。黒い革靴に包まれた足がジュクジュクと蒸れて、沸かしたての風呂に入っているように熱い。たまらず靴も靴下も脱いで、椅子に座ったまま裸足を前に突き出し、風を待つがそよとも吹かない。日傘を差した女がこちらを二度三度チラ見しながら通り過ぎて行く。
もはや暑いのかどうかもわからず、ただ息苦しく、マスクを片耳からぶら下げ、意識が朦朧とした状態で椅子にひっくり返っていると、ようやく日が傾いてくる。焦点が合わない視界に、ひょろ長い人影が映る。黒いTシャツを着たマッシュルームカットの青年が、不安そうにこちらを見つめている。彼が連れている小さなパグがちゃむ、ちゃむと吠える。
「あの……ウラサワ君?」
なぜ彼は私の名前を知っているか。椅子に座り直してその顔を見る。彼がマスクを取る。
「メヒコ君?」
髪型が変わっていて、顔は大人になっていたが、わりとすぐに分かった。メヒコ君の本名はたしかヨモギダだったはずだが、中学のクラスではみんな彼をメヒコと呼んでいた。家庭の都合でメキシコシティから突然転校してきて、メキシコのことを「メヒコ」と発音する彼は、無知な中学生達にある種の衝撃を与えた。
ここでなにをしているの、土地を売っているんだ(自分の土地じゃないけど)、どうしてここにいるの、近所に住んでいるんだ、というやりとりを経て、仕事が終わったら一緒に晩ご飯に行くことになった。というか、今日はもう撤退することにした。
犬を家に置いて戻ってきたメヒコ君と歩きながら話を聞く。学校を出た後はスペイン語と英語を活かして国際線のフライトアテンダントをしていたが、どうしても時差のある生活に身体が慣れなくて2年でやめたらしい。何か接客業を続けようと思ってヒルトンのバーで修行した後、ちょっとしたメキシコ料理とテキーラを出すバーを高円寺に出したところ、けっこう繁盛した。2号店を出そうかと下北沢あたりで物件を探しはじめた頃、コロナが来た。
「バーをやってると、お客さんがいない時間は結構よくあるんだけど、あの時に誰かがドアを開けて入ってきてくれるまで待っている時間の重さは、それまでと何か違うものだったんだ。店を開けてることも、生きてること自体も、何から何まで否定されながら、それでも誰かを待っていなきゃいけないみたいな」
運転資金が残っていて少しでも退職金にあてられるうちに、メヒコ君は2人のスタッフと話し合って店を畳んだ。それまでは店の奥にある倉庫で寝起きしていたので住む所もなくなり、今は大叔母さんの家に居候しているらしい。
「自分のペースで店を作っていくのは楽しいから、また機会があればやりたいね。いつになるかはわからないけど」
夕闇に信号機が点滅する横断歩道を並んで渡りながら、私はなにも言えなかった。
ラーメンでいいかな、と彼が立ち止まった先にあるのは住宅街の古い一軒家だった。看板もなにも出ていない。ああ、うん、と思わず答える。メヒコ君がためらわず玄関のチャイムを鳴らすと、インターフォンから返事が聞こえる。「二人なんですけど」というが早いか、ドアが静かに開き、白髪の薄くなったおじさんが出迎える。メヒコ君とは知り合いらしく、久しぶりなどとひとしきり話してから、私にも入るように促す。
案内された先はどう見ても普通の家のダイニングで、エアコンが効いていて涼しかった。つながっている居間には大きなテレビがあり、NHKのニュースが流れていた。ソファーの上には茶トラの猫が寝ていた。
「あったかいのと冷やしとどっちがいい?」 ダイニングテーブルについた私たちにおじさんが訊く。
「じゃあ、冷やしください」と私が答えると、「冷やし二つおねがいします」とメヒコ君がいう。
キッチンでおじさんが調理しているあいだ、私たちはテレビで関東地方の気象情報を眺めた。おじさんの方を振り返ると、冷凍庫から赤いコーラのペットボトルを取り出すところだった。料理しながら自分で飲むのかなと思って私はテレビの画面に視線を戻した。
出てきた冷やしラーメンは、家庭料理にどこか似つかわしくない端正なものだった。ガラスの鉢に黒いスープが入っていて、そこにひたされた金色の麺の島には、糸のように細かく切ったハムと白髪葱が載っていた。一口食べると、氷水からたった今引き出したような麺の冷たさに驚く。スープは甘辛く、どこかで味わった覚えのある下味を感じたが、はっきりとはわからず、謎めいた調和のうちにいそいそと箸を進めずにはいられない旨味があった。
食べ終えて外に出る頃には、昼間から感じていたどうしようもない倦怠感は消えて、全身が軽く感じた。地下鉄の駅に向かうため、メヒコ君と交差点で別れた。今度は何か冷たい差し入れを持っていくよと彼は笑っていた。明日の最高気温は何度だろう。さっきテレビで見たはずだが、よく思い出せなかった。
俺は社員200人程度の中堅のメーカーの物流部門に勤めている。勤務内容は在庫管理。2つの工場と4つの出荷拠点で(できる限り)円滑に出荷業務を行うように調整する仕事だ。
毎日、基幹システムから在庫情報、受注、売上情報、製造情報を拾い上げて出荷までに各倉庫に製品を移動する。製品には期限や改廃があるので特定の拠点にだけモノがあふれているような状況は回避する。
俺が入る2年前に新しい基幹システムが入る前はこれを帳面で手書きでやっていたらしい。気が遠くなる。
基幹システムが導入されても対応する人が変わらなかったため、あらゆる情報を必要な時に毎回手入力して呼び出して計算して、別の情報を呼び出して整合性を確かめて、とめちゃくちゃ手間をかけていた。
俺も最初はそれを引き継いで業務を始めたが、あまりに面倒くさくなってしまった。何より感覚、メモ頼りの入力でのチェックは漏れが頻発した。先輩マジですごかったんだなと感心した(後から聞いた話だが帳面時代もめちゃくちゃ漏れてたらしい。ダメじゃん)
もう頭がおかしくなってしまった俺は基幹システムを実装したシステム屋からシステムDBのアクセス権をもらい(なぜか10万とられた)、複数のテーブルから直接必要なデータを結合して取り出すクエリをいくつか作成した。
そしてそのデータをエクセルに吐き出して様々な条件でセルの色付けをして視覚的に見落としを減らすような仕組みを作った。最終的に4枚のシートを見れば在庫数の確認、偏り、出荷予定、必要数、移動(すべき)予定がほぼほぼ網羅できるようになった。
これまでは毎日10時間くらいかけて行っていた業務が3時間くらいでできるようになった。
このことについては誰にも話さなかった。ITの便利屋で駆り出されるのが嫌だった。これまで通りの方法でやっている感を出しながらワンボタンで通常業務は終わらせて、緊急対応(毎日山ほどある)だけ時間を使う。
空いた時間で資格の勉強なんかしちゃったりして、嘘をつきましたすいません。空いた時間はまとめサイトをみたり増田を見たりニュースサイトをハシゴしたり。要するに遊び倒している。
たまに俺が有給を取ったりすると他の社員が俺の業務を代行するわけだが、昔のマニュアルをもとに業務を行うとその複雑さと面倒くささにげんなりするそうだ。わかるぅ。
それが原因かはわからないが、異動もなくもう12年間同じ業務を続けている。
正直、業務時間の半分以上を遊びに費やしている今の状況が正しいとは思わないのだが、あえて自分からしんどくなりに行くのもなぁと怠惰に日々を送ってしまっている。
でも俺じゃなかったら10時間かかる仕事なんだよな。俺が3時間でできるからって、残りの5時間を会社が無駄に金を払ってるってことにはならないと思うのだが、どうだろうか。
盆帰りの夢を見た。
知らない親戚と畳に座して手を合わせた。新品の線香とは別に燃えさしが乗った皿があった。質が悪くて途中で燃え残った線香をそこに取り分けたとのことなので、そこから一本取って煙草から火をつけて灰に差した。
墓掃除に出かけて、近くの水場から桶に水を汲んだ。柄杓で墓石の上から水を掛けると片端から蒸発してシュウシュウ音を立てた。今年は暑いのだなとぼんやり思った。
仏花と煙の匂い、蝉の鳴き声、遠くで話す男女の声と読経が聞こえていたが、それだけだった。ふと足元を見ると、濡れた墓石から垂れた水の中に胎児のような小さい生き物が丸くなって横たわっていた。
桶に入れて水場まで持っていき体に纏った膜のような滑々したものをすべて取ってやった。人の形をしていた。家に持ち帰るまでにどんどんと大きくなって、いつの間にか普通の女の子みたいな形になっていた。
家に帰ると祖母と叔父が台所に立っていたので料理を手伝うことにした。素麺を茹でて、粗熱を取って、氷と一緒に皿に並べた。
胡瓜を薄く刻んで、胡麻を挽いて、赤味噌と和えたのに出汁と醤油を加えて溶いた。
気づくと墓石のところで拾ってきた女の子が、皿の用意、揚げ物の用意であるとかを、まるで自分の家のことのようにやっていた。
祖母も叔父も特段その子には構わず、各々の調理を進めていた。なにせ客が多い。
居間の横の縁側に面した応接間は2つの横長のテーブルに親戚が既に15名ほど集まっている。襖からは酒や煙草の匂いやガヤガヤと騒ぐ声が漏れていた。
一頻り作り終えて給仕を終えたらどっと疲れてしまって、洋室に引っ込んだ。
ライトアップのピアノがあったが、鍵盤が幾つかない。後ろの書架には医学関連の洋書がたくさん並んでいた。一つを手にとって読んでみたが、何にも分からなかった。
冷蔵庫にあったカナディアンクラブを飲んでいると、洋室にあの子が訪ねてきた。ピアノが弾けるとのことで、何か弾いてくれないかと頼むと、知らない曲を幾つか披露してくれた。
器用に軽やかに動く指を見ていると、段々と指の皮が萎びてきた。先程まで20もいかない女の子だったが、いつの間にやらすっかりお婆さんになっていた。
その後は一緒にウイスキーを飲んだ。その人は洋室の机の抽斗に煙管を見つけ、吸い始めた。色々と話したがよく覚えていない。気がつくと目の前で燃えていた。
テーブルで自前の携帯アルコール消毒スプレーを使用して、バッグにしまったところ、
店員に消毒スプレーを盗んだと疑われ、泥棒扱いをうけ、ひどい暴言の数々を投げかけられました。
初めて入ったらラーメン屋だったのですが、とても残念で、とても悔しく、怖かったです。
皆様も名前を書くなどして、同様のケースにはご注意くださいませ。
まず予言するけど「明日からコツコツがんばるぞ」という決意は空振りに終わる。
これはもう9割5分くらいの確率で当たるから10万くらいなら賭けてもいい。
今からやるべきは、なんとかして自分を勉強机に向かわせるための試行錯誤だ。
それを実行して駄目だったなら、何が悪かったのか考えて、改善して翌日実行しろ。
実行できなかったのであれば、なぜ実行できなかったのか。何が邪魔しているのかを分析してそれを排除するんだ。
そうしてPDCAぐるぐる回して、環境を改善し、作戦を立てて、なんとか勉強できるように持って行く。
それをしないで漠然と「がんばる」なんて精神論に頼っても失敗する事は目に見えている。
一番良いのは環境を変える事だ。
おいスマホは置いてこいよ。何考えてんだ置けって。
「行こう行こう」と思いながら気づいたら夜になってんだろ。わかる。
ということで自宅での集中法を探るわけだが、はっきり言って地獄だ。
なんたって、自分専用にカスタマイズされたリラックス空間だからな。
自分のために用意した空間も娯楽も、勉強するとなると全てが「誘惑」と化して襲ってくる。
しかも、まず自宅での集中方法の一番効果的な手段が「ネットを絶つ」ことなんだが、
100均でいいからキッチンタイマー買ってこい。やむを得ずネットに繋ぐときはそいつで制限時間を設けろ。
あ?なにスマホ持ってんだ。タイマーアプリ?スヌーズできて便利?なに寝言いってんだ。
スマホは充電切れたままにしとくんだよ。うまくすれば充電ケーブルを繋ぐまでに正気に戻れる。
集中できない?ふざけんな自室じゃ集中どころか何一つ出来てないじゃねえか。
サイドテーブルみたいな小っちゃい奴でもいい。
完全に勉強用のスペースとして用意すれば、そこに座るだけで作業する気になれる。
今座っているPC用デスクは完全に「娯楽のためのスペース」として認識してるからなお前の脳は。
あとは目覚ましかけろ。
目覚まし鳴ったらネット閉じて動き始めんだよ。
なに「切りの良い所まで読んだら」とか言ってんだ馬鹿か。お前それで何度失敗したか覚えてないのか?覚えてねーよな数えきれねーもんな。
はてブでもブラウザの「開いてるページを全てブックマーク」の機能でもいいから放り込んで今すぐ閉じろブラウザを。
目覚まし延長なんかすんじゃねーぞ。1時間後に鳴っても同じように「切りの良い所まで読んだら」って絶対言うからなお前。
あとなー。
それをな。ブラウザ上で解いて提出しようとすんのな。やめな?無理だから。お前の場合。
ブラウザ開いてるって時点でもう禁断症状の出てるジャンキーみたいなもんなんだからお前の身体は。
デスクトップでも課題印刷すればどこでもできんだろ。それ持ってPCの前から離れろ。
アナログで解いて、それを打ち込んで提出しろ。二度手間だが出来ないよりゃましだろ。
プリンターが無いなら買ってもらえ。一大事なんだからそれくらい説得しような。
ネットに繋がったPCの前に座った時点で、負けがほぼ確定してっからな。
やむをえず充電する場合も充電時間はいいとこ5分10分だぞ。すぐ切れるようにしとけ。
そんなとこかなー。
とにかくな。自分の意思がいかに弱いかという自覚をすんだよ。そこからだ。
そうすれば「ココロを入れ替えて明日からガンバル」なんて負け確の精神論なんか出なくなるから。
お前がやるべきは「根っからのやる気なし駄目人間のこいつ(自分)をいかにして作業に向かわせるか」というゲームなんだよ。
自分のことだと思うから駄目なんだよ。言う事聞かないゲームのキャラか何かだと思え。
そうすれば「ガンバレ」なんていう命令やら作戦やらを下すのが、どれだけ滑稽な行為かわかんだろ。
必要となるのは精神論ではなく効果の認められる具体的な手法。ライフハック。そのへんだ。
似たような「根っからのやる気なし駄目人間のこいつ(自分)」と数十年来で付き合ってる先輩からの助言だよ。
ここまでやってもまだロクに動いてくんねぇかんなこいつ。"やる気の問題"とか言って甘く見てると人生棒に振るぞマジで。
今まで怠け癖なんてなかったのに急に、という事なら
ひさしぶりに外食ということで、ローカルで数店舗を展開しているファミレス(ステーキ・ハンバーグ系)に行った。
サラダバーが結構よかったので何度も来店している店だが、野菜の種類が減り、ポテトサラダ、ミニケーキ類、フルーツ類、サラダのパスタも無くなっていた。
でもサラダバーの値段は変わらないし、店の外の看板に大きく映しだされているサラダバーのイメージ写真も以前のまま。
どうしてそうなったのか?
トングはサラダバーのコーナーには置いてなく、テーブルに店員が持ってきた自分用のトングを使う。
コーナーにはビニールが釣り下がっていてちょっと邪魔だったし、野菜の入ったボウルにはフタがついていて、
左手に皿、右手にトングで、フタを脇にどかすと落としてしまう客もいる始末で面倒だった。
それはこのご時世、仕方ないことだと思った。
サラダバーの野菜の種類が減り、その他の品が取りやめになっているのは納得いかなかった。
来店客が減って1日に消費される量が減って、効率が悪くなるのはわかる。
ステーキ大好き人間からしたら、安くて美味しいステーキが食べられるっていうのは、それは嬉しいだろ。
期待したよ「いきなりステーキ」。いきなり、か~~~~!!
立ち食いにして家賃を下げて、セルフにして人件費も抑えてるから実現できるのか!すごいね!
ところが、しばらくすると、それほど安くはいんじゃないか?と思い始めた。
通ってしばらくすると、店舗によってかもしれないが、立ち食い用の高いテーブルにイスで座る仕様になってるし、入店してテーブルに向かうと止められて「しばらくおまちください」って店員がうようよしてるし、食べ始めるまで妙に時間がかかるし、ぜんぜん「いきなり」じゃないしと思っていたら、経営不振のニュース。
そりゃそうだよ。ぜんぜんコストが下がってないじゃん。素人目にもわかる無駄無駄無駄のオンパレード。
そこに登場したのが「焼き肉ライク」だ。
徹底した効率化とコスト削減。客一人あたりの滞在時間まで計算し尽くした経営努力。無駄のない店内の設備。
行きましたよ! 感動したよ! なかなかそこそこの肉だけど、安かったし、ボリュームも俺にはちょうどよかった。
しかもこのコロナ禍でも通用する「お一人様」系だし、ほんと期待の新人だよね。
いきなりステーキが放った「もやもや感」を吹き飛ばしてくれたのが、「焼き肉ライク」だ。これからもうよろしくね。
今日も、いきなりステーキの前を通り過ぎて、焼き肉ライクで晩ごはん食べるのさ。
料理は時折かんたんなものを作る程度なので、とりあえず冷蔵庫にあったニラと豚肉を焼肉のタレを和えて焼いた。
タレを入れすぎてしまったので、フライパンの底が隠れる程度に肉汁やニラの風味が溶けこんだ焼肉のタレが残っていた。流石にこの量を捨てるのはもったいないと思った。
父が醤油で餅をたまに焼くので、その要領で、少しタレとみりんを足して角餅を三つ焼くことにした。
焼けた餅に海苔を巻いて、三枚の皿にひとつずつのせ、父の席、母の席、自分の席にその皿を置いた。
餅を焼いているあいだに母が作った、卵と野菜の炒めものもテーブルの中央に鎮座していた。
早く餅を食べた方がいいぞと父が言うので、席について餅を食べた。餅自体が美味しいのでタレで焼いた餅も美味しかった。
席についた母が、餅ののった皿をこちらによこそうとした。お腹が空いていないのかな、と思った。
けれど自分は餅をひとつ食べていたし、なかなかの弾力とボリュームがある餅をもうひとつ食べられるほどに夏バテ気味の腹に余裕はなかった。お腹がいっぱいだからと、断った。
すると母は父の前に餅の乗った皿を押しやっていた。
「食べないの? せっかく作ったのに…」
純粋に疑問だったのもあったので尋ねた。母も夏バテ気味なのかもしれない(にしても恩着せがましい嫌な言い方をしてしまったと、あとになって反省した)
「焼いた肉の出汁が入ってる!」
母が語気を荒げて言った。父が小さく母に苦言を呈す。
「責めないでよ!」
母の叫び声が響いた。
母が肉嫌いなのは家族全員が了解していることだった(ちなみに父は魚が嫌いで、自分は辛いものが苦手だ)
焼肉もステーキもローストビーフも手羽先も角煮も焼き鳥も食べない。
しかしソーセージやハンバーグ、餃子などの加工品は比較的好んで食べる。大好物の焼きそばは肉をよけて食べていた。
それなりに長い付き合いをしているけれど、母のことを実はあまり知らないのかもなあと思いながら、自分の皿の上にあったニラと肉を口に詰め込んだ。
いつもはそれなりに和やかな食卓の雰囲気が、気まずいものになったのは誰がとりわけ悪いというわけでもなかったように思う。
それでも一番悪いのは、付き合いの長さのうえに胡座をかいて、普通に焼いても美味しい餅を肉を焼いたあとのタレで焼けば美味しいのかな、と浮かれて食べるかどうかを確認をしなかった自分だろう。結果的に責めるような言い方をしたのも。そもそも母があのように語気を荒げたのは、父や自分がいままで母に対して似たような反応をしたことがあるからなのかもしれない。
俺は何席か空いてる店内で普通に並んでたんや。
注文してフラペチーノ買って出来るの待ってたら、俺より後に並んだ奴がみんな荷物とかで席取りして空いてた席が全部埋まった。
もちろん俺は会計の時にここで飲んできますって言ったし、「席は取ってありますか?」とかの類も一切言われてない。
フラペチーノ渡された時点でもう座る席なかったから「俺よりあとに来た奴がみんな席取ったから座れないんだけどどうすばいい?」って言ったら、なんか店員がザワザワして出てきてテーブルの奴に相席とか頼み出した。
まあ断られるわな。
五分くらい立って待ったけど全然空かなくてフラペチーノも気持ちヘナってなってきたし「席空かないから返品して」と返品してもらったわ。
「先に席を取っていただいてまして…」とか言ってたけど「1人の時どうやって席取るの?」と聞いたら「荷物等置いといていただければ…」とか言うので「荷物盗まれたら責任とってくれるん?」言ったら黙り込んでしまったわ。女の店長さん?らしき人。
たぶん家族と一緒に居ようとしているのだろう
父が突然、うるさい、テレビを消せと言ってきた
母はうたた寝をしていたようで、慌てて起きた
自分は何が父の機嫌を損ねたのだろう、どんな番組だっただろうかと思いながらテレビを消した
父は自室に戻っていった
しばらくして家事を終わらせた母が茶の間に戻ってきて、またテレビをつけて見ていた
自分もなにかうるさい気がして、茶の間を離れ台所のテーブルでスマホを触ってた
しばらくすると母も寝るといって寝室にいってしまった
合理化に定評があるサイゼリヤだが、記号注文方式は現時点では失敗だと思う。
テーブル数に比例した端末購入費用が掛かり、しかも新規出店するにも買い増す必要があり初期投資が大きい。
ということを考えると、タブレットに手を出さない判断自体は正しいと思う。
費用対効果を考えると、マクドナルドのようなモバイルオーダーが良いのではと思う。
もっとも、最近のスマホの普及は著しく、高齢者でも持っている人が増えていることを考えれば、客の大半は持っているだろうしあまり影響はないと思う。