はてなキーワード: いしづかあつことは
こないだ「宇宙よりも遠い場所」いしづかあつこ監督のインタビュー記事内で「ファンにできることはありませんか」という質問に「「このアニメが好き」って、一言発信していただくだけで、すごくうれしくなりますね。」と答えていたのを読んでふと「案外こういう怪文書でも巡り巡って彼らの活動支援になったりするのかなぁ」なんてことを思ったので感想を書くことにした。ちゃんと見てから感想書きたい気もするけれど、以前よりもいの完走レビュー書いたときは1ヶ月費やしたので時間の制約上1〜3話程度の感想になっている。
それっぽく並べてあるけど、作品の優劣は付けてない。容赦して。
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私はTVでアニメを観ない(BS見れないし、TOKYOMXもAT-Xも受信できないし)ので、配信情報はこれ以外の手段について書いている。
恋のデスノート。やっぱりA-1 Picturesのラブコメは面白い。ラブコメの中では圧倒的にセリフ量の多い会話劇。
テーマとして恋愛頭脳戦を掲げているので、メインの二人が「表情に出さないけど思考をフルスロットルさせ、頭の中がカオスになっている」っていう様子を面白おかしく絵にする難しさがあるんだけど、あの手この手で彼らのジェットコースターみたいな心情変化を演出している。
BGMのアレンジといい「恋愛頭脳戦とかいう新しいことをやってるみたいでその実、思春期真っ只中な高校生男女なんやで」っていうベタな部分を昭和チックなラブストーリー調に演出するとこが非常に良くて、あくまで二人が大マジで恋愛を繰り広げているからこその面白さ(大マジだからこそ面白いっていうのは「月間少女野崎くん」もそうだよね)にちゃんとフォーカスしている。不意にときめいた瞬間を「ラブ・ストーリーが突然に始まりそうな曲」で笑わせてくるところとか最高だった。どういうオーダーしたらあの曲になるんだろう。
そして青山穣によるイケボ解説が最高。最近良かったナレーションだと「ティラミス」の大塚明夫(陰毛役)、「プラネット・ウィズ」の小山力也(おっぱいのくだり)、「ダグ&キリル」の上田燿司(本作のノリはコレに近い)とか。淡々としているようで、ちょくちょく感情を見せてくる生きたナレーションが全体的なテンポ感を規定している感じがあるので、冒頭のあれは毎話必須な気がする。
「かぐや」はともかく「御行」「藤原」っていう独特なネーミングは竹取物語の登場人物が元ネタなのね。そのメイン3人のキャラデザについて。原作者インタビュー記事に「まつげを『女性漫画家の書くまつげ』っぽくしてほしいってお願いした」みたいなこと書いてたけど、確かにかぐやと御行の目元が非常に艶っぽくて、ラブコメらしからぬ奥ゆかしさを印象づけてる。個人的に畠山守監督作品の「静かに視線を伏せる男性キャラ」が好きなんだけど(「昭和元禄落語心中」の菊比古師匠のことなんだけどね)、本作の御行も単に目つきが悪いっていうだけではなく、見栄っ張りでありながら動揺しやすい性格がちゃんと表情に現れててすごく好き。一方のかぐや様も御行ほどではないにしろ目つきが悪い(やや吊目ぎみ)のに表情が豊かで、しかもベクトルが「侮蔑」「焦燥」「優越」「失望」「失意」とか、そっち!?な方向。それでいて、ときめいた瞬間のかぐや様めちゃくちゃ可愛いっていう。
作者天才かよって思うのが「頭脳戦ゆえ落とし所が難しい話の流れをジョーカーこと藤原千花のサーキットブレーカーというかインターセプトが鮮やかにキマって、ちゃんと短い尺の中でオチがつく」という構成。藤原のキャラクターとしての自由度が高いのもあって毎回不意打ちを食らっちゃう。また藤原はメイン二人と比べて柔らかい線で構成されたキャラデザなので、メイン二人のきつい目が交互に映る緊張感からの、柔らかい線で描かれた千花の目が映ることで緊張→緩和の流れが出来てるので、どうあっても笑ってしまう。そういえば御行の急な行動→かぐや様がときめくっていう流れのときも、かぐや様は全体的に柔らかい線になるよね。かわいい。そういう部分も含めて緊張と緩和の流れが完璧なので、何度でも観て笑える。1話もう20回位観たかも。早く3話観たいな。
話題のOPは水野良樹作曲。すっかり「いきものがかりの人」から「アニソンの人」になりつつある。
「濃いアニメを作るスタジオ」ことマッドハウスの新作(監督含む主要なスタッフ的にはワンパンマンとかACCA13区の布陣)。20年くらい前に書かれたライトノベル原作。現代を舞台にしたSF(少し不思議)サスペンス会話劇。
クオリティが高いというのもあるけれど、作りが完全に映画のそれ。各シーンをぶつ切りしていく演出とか、その中で登校シーンみたいなリフレインを入れて時間経過を表現してたり、ブギーポップとの会話で変化する主人公の感情を日常生活の行動を切り取る形で淡々と表現してたり、凄く尖った演出になってる。写実的な背景(背景:アトリエ・ムサ)も気合いが入ってて、屋上のシーンで敢えて遠景のカットが多い。リアリティの強い世界観を持った作品。
あと劇伴が印象的。本作の劇伴は「聲の形」「DEVILMAN」でおなじみ牛尾憲輔。穏やかなのに心がざわざわする美しくて豊かな音楽は聲の形っぽさを感じるんだけど、不穏な空気をシンセの重低音で表現してたり、カットの切り替わりで音楽をぶつ切りして、直後の無音で緊張感を演出する等、映画の劇伴で使う手法を地上波アニメでやってる感じがある。あの音ってスマホで出せるのかな。サントラ欲しい。
その会話も、ブギーポップという非日常の存在に、学校という日常空間(会話する場所は必ず校舎の屋上)の中で会うっていう、ブギーポップの実存性(不確実なはずなのに、確かそこに存在しているっていう感じ)が凄く不思議。そういえばそんな話を二人もしてたっけ(多重人格についてのくだり)。あと同級生との、少し距離感を感じさせる会話なんかすごく小説っぽい。
会話劇として「あの作品っぽいなぁ」みたいな作品をいくつも思い出すけど、(このライトノベルが刊行された時期的に)私がこれまで触れてきた多くのライトノベル作品が「ブギーポップは笑わない」の下流に存在しているわけで、非常に感慨深い。
それにしても、ブギーポップを演じる悠木碧すっげー。中性的な声を持つ声優さんって貴重だけど、その中でも特に、声に含みがありすぎる感じ(本人もよく「私の演技は情報を詰めすぎてしまう傾向がある」と言ってる)がたまらない。あと宮下藤花も悠木碧が演じてるってことに最初気づかなかった。
EDは「やがて君になる」のOP曲でおなじみ安月名莉子xボンジュール鈴木。すき。
水島努x横手美智子の新作。空飛ぶ用心棒の日常アニメ。またバンダイナムコからスマホゲームが配信予定。
水島努監督作品「ガールズ&パンツァー」が「清く正しく美しい戦車の可愛さを描く、女の子が中心の世界」なのに対し、本作は「ならず者のはびこる男社会の空を、プロペラ機で逞しく生きる女の子の話」なので、決してやさしいせかいではない。戦闘シーンが両方共ガチなのは共通。
アニメーション制作をGEMBA(CG)、ワオワールド(作画)が行っており、主要キャラ(コトブキ飛行隊、飛行機)が基本的に3DCG。対してモブは作画キャラなので、3DCGキャラと作画キャラが同じ絵の中にいる不思議なアニメに。3DCGキャラの利点として、細かい作業を行うとき(マジで細かい作業)の手元がちゃんとしているところと、飛行中の機体を引きで見たときの良さが際立ってる(実際、作画のモブキャラは飛行中、引きの絵が無い)。あとトゥーンレンダリング調のキャラに対して飛行機は写実的。なんか3Dゲームに出てくる飛行機みたい。年季の入った感じとか、個性のあるペイントとか。
相変わらずミリタリー関係の演出がヤバイ。まず怒涛の専門用語による会話から始まる戦闘。何言ってるか全然わかんない。艦橋で交わされる、ウィットに飛んだテンポの良い会話はさすが横手美智子って感じ。そしてほぼ完全再現?される出撃前儀式。いやその計器を指差し確認されてもわからんし。燃料とか油圧とか確認してるんだろうけど。機体は既存の飛行機が今後も登場する模様。1話は隼、紫電、零戦。その後敵機とドッグファイトに突入するけど、ガルパンでもあった「回転する砲塔視点」みたいな視点が結構使われてて、機銃視点で天地がくるくる回り、敵機と追いかけっこしながら銃弾が飛び交うシーンが続く。攻撃側の狙う場所が(アニメ的には飛行機の胴体を攻撃するのが絵的にわかりやすいんだろうけど)羽根の付け根部分を射撃→燃料タンクに着弾→燃料が漏れる→引火→爆発っていう描き方がガチ過ぎて笑った。着弾した場所にちゃんと弾痕あるし。他にも、相手の後ろに取り付いて攻撃するっていうパターンが徹底されている上に「後ろに取り付いてきた敵機に対して、急制動による捻り込みで背後を奪う」からの「エース機と思しき敵機に捻り込みを使って背後を取ろうとするも、裏をかかれて被弾」とか。主人公を追い詰めた敵機がとどめを刺そうとしたタイミングでタイムリミットになり引き返すシーンも、一瞬だけ燃料メーターを映して「燃料が帰還分しか残ってないよ」って演出したり。機体をフラフラさせて煽るシーンは笑った。どんだけ描写を練ってるんだ。同じ空戦でも「ガーリー・エアフォース」とかなりベクトルの違う魅せ方なのが素敵。
で、音がブッチギリでヤバイ。空間的な変化を丁寧に反映した音響はさすがとしか言えない。大音量ヘッドフォンか、部屋が震えるくらい大音量のスピーカーで視聴推奨。出撃前後で言うと、出撃前はエンジンのドコドコ音が響いていて、滑走路を走行中エンジン音が徐々に変化してるのに加えてタイヤのガタガタ音が重なり、空中に出た瞬間、空間的な広がりを感じるエンジン音と風切り音に。風切り音も通常飛行と雲の中を進むときとで音違うし。縦に旋回する時、機体がギシギシ軋む音は感動した。機銃の音も、発砲する機体が映ってるとき発砲音は乾いた音(パパパン)が聞こえるが、撃たれる側が映ってるとき、遠くで鳴ってるような残響(ボボボン)になってるとことか。命中した音も、近くだとキキンッっていう軽い音と弾丸の風切り音が混ざってるが、引きだとガガンッっていう重い音に変わってたり。
音楽はガルパンに引き続き浜口史郎。戦闘シーンの音楽がめっちゃかっこいい。ミリタリーとストリングスの相性って抜群だよね。
ちなみに戦闘シーンはガルパン以上に説明的な会話が無いので、ニコニコ動画等ミリタリーに詳しい人たちと一緒に観たほうが良いかも。私も全然わかんない人なのでニコニコ動画のコメント付きで観ようかな(音のクオリティ的に、ニコニコ動画の品質で妥協しづらい…)。「解説つけなくても視聴者は付いてきてくれるはず」という水島努監督の強いメッセージを感じた。ちなみに毎週更新の公式webラジオでレシプロ機の詳しい解説を見ることができたり、できなかったりする。
「メイドインアビス」のキネマシトラスによる不条理文学。2クールかけて主人公が成長する姿を描く。原作はなろう系小説。1話は1時間スペシャル。
最近よくアニメになってる異世界転生(転移?)モノだけど、オバロとか転スラのようなヒロイズムと大きな距離がある。こういう作品の共通した性質としてゲームライクな世界観というものがあって(本作のゲームライクな演出は「デスマーチから始まる異世界狂想曲」に近く、絵としてのGUIも結構練られている)、主人公がただの村人Aではないこと(異端というか特別)の記号になってるんだけど、本作の主人公は俗物的で、上記のようなヒロイズムに対するポストヒロイズムみたいな感じ。勇者D(X人目)。転生によってアドバンテージを得た勇者が転生先で成功するお話に対し、本作は転生によってディスアドバンテージを得た主人公が、転生先でそれに抗う、あるいは異世界人のように逞しく生きながらえるお話。
王前で主人公が慟哭するシーンは、異世界転生モノの持つ「現実の世界において「自分は社会から不当に虐げられている」という漠然とした不満のようなものを持っている人たち」というメッセージを強く表現してる。なんとなく「風と共に去りぬ」を思い出した。風と共に去りぬは南北戦争を描いた小説で、差別や不条理と戦う女性のお話、だっけ。本作における「剥がしたり消したりすることのできない盾」は彼が例の勇者であり、同時に排斥の対象であることを知らしめるレッテルになっていて、彼が戦っているあらゆる不条理がこの「盾」に集約されている。そういう意味では、最初に仲間になったのが奴隷っていうのも大きな意味があるよね。
面白いのは「1ヶ月後にやってくる敵の襲来」というイベント。彼が勇者である以上逃れる術はないので実質的に盾と同じ不条理の象徴ではある(特に2話は、「襲来を乗り切って生き残るんだ」というセリフが何度も登場する)んだけど、同時に彼がただの大罪人ではなく世界一利用価値がある人間であることの担保になっていて、ワンチャンあらゆる不条理を打ち負かす可能性を秘めていること(世界に借りを作ることができる)。タイトルはそういう意味なのかな。
毎期アニメが終わるたび一生分のアニメを観たような気になるので、今期もまた新作アニメのPVやニュースを憂鬱な目で見ていたはずなのだけれど、気づけば今期もまた新作アニメを浴びるほど観る毎日に身を投じていたので風呂敷を広げすぎないうちに感想を書く。それっぽく並べてあるけど、作品の優劣は付けてない。容赦して。
ちなみにここに書く作品すべて2話まで観ているわけではなく、まだ1話しか観ていない作品もいくつかある。あと解説の中に殆どキャラクター名(固有名詞)が出てこないのは、単に全く記憶していないからだったりする。表題のキャラ名(グリッドマンとか)や2期のキャラを除くと、真面目に「伝説の山田たえ」くらいしかフルネームを覚えていないかも。
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私はTVでアニメを観ない(BS見れないし、TOKYOMXもAT-Xも受信できないし)ので、配信情報はこれ以外の手段について書いている。
良い最終回だった。百合は百合でもガチの百合。花の学生生活を描くアニメ。
今年観た百合アニメで非常に印象的だった「citrus」と比較すると、citrusは主人公が性愛の目覚めに至ってから物語が始まるのに対して、本作は自分の気持ちにどんな意味があるのか?というところにフォーカスしていく物語みたい。「やがて」という言葉を冠しているところからも、同性愛に至るまでを描く内容なのだろうか。「わからない」っていうセリフが控えめに言って最高。あとcitrusにもあったけれど、最初に「男性から告白されて(恋愛対象とみなされて)、それを断った上での百合展開」というのがよりガチっぽくて好き。特に2話以降で言えば、同性愛の目覚めがけっしてみんな一緒のタイミングではなく、キャラによって気づきの早さが異なり、それゆえのすれ違いが描かれているところが最高に良い。
本作の脚本を手がけるのはあの花田十輝。「宇宙よりも遠い場所」のいしづかあつこ監督がどこかのインタビューで「花田脚本は絵で語る表現がうまく、例えば誰かが喋っているとき、そのキャラの顔をアップにするのではなく別のキャラの顔をアップにするとか、そのキャラの手元を写すなど「行間を読ませるような演出」に優れた脚本」と評価していたけれど、本作もそういった意匠のある演出になっている。「響け!ユーフォニアム」「宇宙よりも遠い場所」などでも見られるモノローグなど、花田十輝の良さが出ている作品。キスシーンめっちゃエモかった。
大島ミチルの音楽が非常に良い。校舎や制服が少し時代を感じさせる一方で、すごく特別で隔世感のある華やかな雰囲気に包まれていて、それを音楽が加速させている。また、パリッとしたわかりやすさを持たない、複雑な心情とよく合っていて痺れる。
それにしても制服のデザインがめちゃくちゃ好き。「ゆるゆり」「あまんちゅ!」の制服に似た優雅さがある。
AmazonPrimeVideo独占
制作:P.A.Works、背景:スタジオ・イースター(監修・東潤一)、音楽:出羽良彰、脚本:柿原優子。ゴリッゴリのP.A.Works作品。高校生の青春を描く物語。割とやさしいせかい。
なんやかんやで色が見えなくなった女の子がふさぎ込んじゃって、魔法使いのおばあちゃんが彼女のために云々・・・というシナリオ。色覚異常をテーマにした作品と聞いて「聲の形」が一瞬よぎったけれど、扱っているテーマが違う(あっちはいじめが大きなテーマになっている作品)。
演出的には「主人公を見守るような視点」が多く描かれていて、全体的に優しさに包まれている。魔法が日常に溶け込む世界感は「凪のあすから」くらい生活感のあるSFに仕上がっている。
生活感といえば1話の「魔法ショップの店内の様子」みたいなシーンを見て「ふらいんぐうぃっち」を思い出す人もいたと思うけれど、それもそのはず、本作の劇伴・出羽良彰はふらいんぐうぃっちの劇伴も担当していた人なので、圧倒的ふらいんぐうぃっち感のある、優しさに包まれた作品になっている。透明感のあるビブラフォンが骨身に沁みる。劇伴買おうかな。
それにしても、背景美術のクオリティが異常。一旦OPEDを観てほしい。タイトル通り本作は「色」が大きなテーマになっていて、物語のキーとなる背景が主役になるカットが多い。「(世界はこんなに美しいのに)主人公の目には世界が灰色に見える」という、暗闇の中にある思春期の心象風景に説得力を持たせるためには相当美しい背景が必要なのは分かるのだけれど、それにしても書き込みや彩色がエグく、特に彩度については主人公の心象とリンクして白黒〜極彩色まで変化するくらい凄まじい仕上がりになっている。なので、1話ラストの抽象的な、印象派のような絵画っぽい心象風景によって世界が彩られる演出は痺れた。
湘南のご当地アニメ(舞台が湘南なのは、原作者の鴨志田一曰く「湘南で青春の日々を過ごすことに憧れてたから」とのこと)。
鴨志田一といえば「Just Because!」がアニメ放送されたのは2017年10月だけれど、本作も学生のヤキモキした感じが漂う青春群像劇(ボーイ・ミーツ・ガール)になっている。
タイトルは章ごとに変わるらしい。ひたぎクラブ→まよいマイマイ→…的な。なお原作も各巻ごとにタイトルが異なる仕様だっため、先日発売された新装版は「タイトルを見ても巻数が分からない問題」が修正されている。ちなみに、2話で登場する少女(CV.水瀬いのり)のエピソードは、来年に劇場作品として公開が決まっている。
バニーガール先輩も青春豚野郎も非常にクレバーなキャラなので、ライトノベルっぽいタイトルやバニーガールのキービジュアルからは想像し難いような会話劇だったりする。「サクラダリセット」に近い。ともに主人公を演じるのは石川界人。彼の淡々とした口調がすきだなあ。ってティラミス見ながら思った。
本作は「思春期症候群」という都市伝説がテーマ。例えば「根も葉もない噂」とか「誰も自分のことを知らない世界に行きたい」とか「なんとなくみんなに合わせないといけないような、ハブられないようにしないといけない、という空気」とか「いじめを受けたことによる、目には見えない心の傷」など、特に学生時代に抱えやすい、可視化の難しい問題を「思春期症候群」という舞台装置によって可視化しているのかな。ある意味残酷ではあるけれど、逆に救いのある物語だよね。
会話の意味のなさが良い。「サクラダリセット」に出てくる相麻菫と浅井ケイの会話を思い出す。哲学に片足を突っ込んでるあたり特にツボ。1話なら「ありがとう」に「ありがとう」という意味が無いとか、2話なら「キスしよっか」が「キスしよっか」という意味を持たないような。そんなバニーガール先輩を見ていると「打ち上げ花火」のナズナちゃんを思い出す。会話にほとんど意味がないために、彼らの感情をうまくキャラクターの表情で表現しているのが言葉の軽さと対照的になっている。エモい。
特に2話は、問題の解決と同時に解消されるであろう二人の関係を思うと、どこか漂う諦め、虚無、寂寥感がある。
音楽を担当するFox capture planはシンセの曲が多めかつ特にEDのようなジャズっぽい
雰囲気があるので、「Just Beacause!」と比べて本作は精神年齢高めな作品に仕上がっている。
三浦しをんの小説原作。制作はproduction I.G。大学生10人がある日突然、箱根駅伝出場を目指してみた話。
原作が一般小説なので、大学生たちがアニメっぽいキャラクター性を持っていない。性格が地味な子が多い。しかもキャラの表情やしぐさにコミカルな表現(今期「うちのメイドがうざすぎる!」みたいな動き)をほとんど使用していない。なのに表情が非常に豊か。しかも10人とも顔のデザインがかなり異なっているのに(双子を除く)どのキャラも表情含め丁寧に描き分けしている。
アパートの飲み会中後ろでガヤガヤしている人(アドリブ)とか、アニメならキャラ同士のイチャコラを中央に据えて順番に映して「ガヤガヤしてる感」を演出しそうなのに、全くのガヤになっていて「仲がいいキャラクター同士のあつまり、という空気感」として描かれている。2話では特に青竹荘の日常が描かれていて、朝食のシーンなんか「大学生の住んでる古いアパートの日常風景」がそこにある。そういうリアルな空気が「見える」作品。
カットの特徴で言えば「やや見下ろすような視点」が多い印象。その場の雰囲気を描くためなのかな。
あと背景の情報量が多い。特に1話ラストのランニングシーンとか見ると何枚街のカットがあるんだ。全体的に黒っぽいのも実写っぽさがある(普通アニメでは夜の暗さを青色で表現する事が多い)。
ランニングシーンで言えば、走りモーションの躍動感とチャリを立ち漕ぎしてる体の触れ具合が好き。
死んだ女の子がアイドルとして歌って踊る佐賀の日常に異世界転生する話。大人が本気で悪ふざけしているアニメ。大人の悪ふざけxアイドルなアニメで今年放送された作品だと「魔法少女☆俺」が思い浮かぶけれど、本作はあっちよりもずっとアイドル寄りに仕上がっている。不和→衝突→団結を繰り返しながら一つになっていく物語の中にライブパートが含まれており、毎話ライブがエモい。特に2話は、ライブシーンのアニメーションもさることながら主人公を演じる本渡楓がめっちゃすごかった。日本語のラップに抵抗のない人なら楽しめると思う。
概ねギャグアニメになっていて、ゾンビというB級モチーフも相まって福田雄一っぽさを感じる。特に宮野真守が演じる巽幸太郎がだんだん佐藤二朗に見えてくる不思議(「全部宮野さんにおまかせで!」っていうディレクションだったらしい)。
ゾンビというモチーフを積極的に使った作品で私が観たことのあるアニメは「さんかれあ」くらいなのだけれど、どっちも「ゾンビ化」→「第2の人生」みたいな、特にこの作品では「異世界転生」みたいな機能を持っているみたい。つまり佐賀は異世界。
ちなみに「さんかれあ」では、ゾンビについて「生きているのか、死んでいるのか」「魂はどこに?」「自由意志はあるのか、ただの反射なのか」「自己同一性」「どこまで肉体は不変なのか」「どれくらい肉体が朽ちると、彼女は彼女でなくなるのか」みたいな視点に触れているややハードめな作品なのに対し、本作は(2話時点で)そういう視点がざっくりスルーされているので、安心して観られる。
なぜだろう、ただ若干肌が土気色で目のくぼみが強調されているくらいなのに…なんだか…あれ?…かわいいぞ…?
すすすすっ。”SSSS.”は発音しない。グリッドマン。アニメ版特撮ヒーロー。アニメ(ーター)見本市からの長編アニメ化(過去に長編化したのは「龍の歯医者」だけ?)。監督、美術、音響効果など一部スタッフが続投している。アニメで観る特撮ヒーロー。
作品のコンセプト的に子供向けっぽいのかな、と思っていたけれど、OP見ると本来あるはずの白文字テロップ歌詞が無いので、なんか大人向けっぽい。
作品の雰囲気を象徴している背景美術のフェチズムがすごい。何あの電柱の書き込み。他にも教室の雰囲気や町並みなども懐かしさを感じる雰囲気。
強烈なのは、日常と非日常が交錯する日常パート。「なんかヤバそうなんだけど、別にみんななんともないし大丈夫なのかな」という正常性バイアスに支配された日常っぽくてしびれる。特に1話の日常パートには音楽がなく、緊張感がある。
それはそれとして、モブ同士の会話がすごく良い。文字通り何気ない会話なんだけど、モブが活き活きしている。なお公式では毎週期間限定でボイスドラマを公開していて(脚本:雨宮哲監督)、内容としては各話の幕間を描いている。1話4分位なので聴きやすい。
そんな日常パートが終了するキッカケとなる怪獣の登場シーンがまた強烈。デザインとか暴れ方はまさに特撮ヒーローに出てくる怪獣そのものって感じだけれど、直接怪獣を描くのではなく「混戦する無線通信」「燃える街」「ビルの向こう側でなんか大変なことが起きてるみたいだけど見えないのであんまり慌てていない電車の乗客」等、雰囲気を描くことで怪獣の怖さを描いている。私はあんまり特撮ヒーローモノを観ないけれど、これを観てて「シン・ゴジラ」と同じ感動を覚えた。本作の音楽も鷲巣詩郎であり、無音からの劇伴→勝利用BGMという演出が見事に決まっている。
グリッドマンのアクションシーンもやはり特撮ヒーローライクな演出(というか再現)になっていて、重量感のある着地や舞い上がる瓦礫はまさにという感じ。特にアニメで見るライダーキックは迫力がある。アニメなのだからもっとデフォルメして空高く飛んだりしてもいいのに、中に人間が入っているような動きで繰り出すキックらしい迫力がある。これを観たかった。あとたまにフィギュアが動いているように見えるのは、監督含むトリガーの人たちがフィギュアオタクだからなのかも(職場が足の踏み場もないくらいフィギュアで溢れているらしい)。
心・技・体の揃った「未確認で進行形」の紅緒お姉さまがロリ小姑を追い詰める。
動画工房の持ち味である、ヌルッヌルのコミカルなアニメーションを観ることができる。特に本作はチーム太田(監督:太田雅彦、副監督:大隈孝晴、シリーズ構成・音響監督:あおしまたかし、音響監督:えびなやすのり、音楽:三澤康広。代表作は「みつどもえ」「ゆるゆり」「琴浦さん」「さばげぶっ!」「干物娘!うまるちゃん」「ガヴリールドロップアウト」等)による新作であり、作品のベクトルはあんな感じの日常コメディ。ついニコニコ動画で観ちゃう。
1~12話まで観たけど、とても刺さった。私なりの観測範囲でよく話題に上がっていた作品なので、便乗して感想を書く。まだ観てない人向けにネタバレなしレビューも書いたので、リアルタイムで13話を観るキッカケにでもなれば。
あと私はあまりリアルタイムでアニメを見るのが得意ではない方の人のだけれど、コレはコレで楽しいな、と思った。制作者のインタビュー探しやすいし、それに対するファンの反応見れたり、各話ごとに視聴者の反応をリアルタイムで知ることも出来てより深く作品を知る機会に恵まれてる。何より楽しい。この感想もそういう色んな人達の発信した悲喜こもごものお陰で書くことが出来たので、日々感謝するばかりだ。ありがとう。
2018年冬アニメ「宇宙よりも遠い場所」を12話まで観た感想 その2
2018年冬アニメ「宇宙よりも遠い場所」を12話まで観た感想 その3
ノゲノラスタッフによる作品というキャッチコピーだが、内容的にはいしづかあつこ作品「ハナヤマタ」に近いものを感じる。ハナヤマタが中学生たちの優しい世界とするなら、こっちはもう少し、冒険をするときのワクワク感がある作品。両作とも「ギャグのテンポが良い」「1話毎に話がまとまってる」「女の子がみんなかわいい」「すごく救いがある」と言う共通点がある。特に1話毎の完成度が非常に高く、好きな話を何度も見返したくなる作品だなぁ、と感じた。メインキャスト4人のメンツで既にざわざわしていたのだけれど、なんてことはない、高レベルの喜劇を演じられる実力者揃えたからっていう。
協力:文部科学省、国立極地研究所、海上自衛隊、SHIRASE5002(一財)、WNI気象文化創造センターとあるように、すっごい詳しく取材した上で作られているアニメ。「JKが南極を目指す」という触れ込みは軽くSFチックなんだけど、現実に即した物語と美麗な背景美術で描かれる世界はとてもリアリティがあって、それ目当てだけでも観ていて楽しい。小ネタも満載で、「昭和基地の施設内にある厨房の戸棚に書かれている落書き」まで再現していたりする。そういう世界の中で描かれるキャラクターたちは、監督がメインキャスト4人の演技を「それぞれのキャラクターが本当に生きている」と評したように(公式ラジオ第11回より、水瀬いのり談)すごく活き活きしていて、本当に生きた人間の成長過程を見ているようである。キャラデザも緻密に作られていて、鼻の形にまでちゃんと意味が込められているんじゃないかと思わせるくらいのクオリティに仕上がっている。バカみたいに表情豊かなので、同じ話を何度観ていても飽きない。そんな彼女たちの心の機微が徹頭徹尾とても丁寧に描かれている作品なので、非常に感情移入のハードルが低い。また絶妙な音楽による演出はより作品への没入感を加速させるので、そのうち彼女たちが何気ないことでヘラヘラ笑ってるシーンでさえつられて笑ってしまうくらいシンクロ率が高くなる。もはや音楽に心を委ねているだけで自然と、面白いシーンで笑い、悲しいシーンで泣き、嬉しいシーンで泣けるようになるので、そこら辺に意識を向けながら観てほしい。ただハマりすぎると「むせび泣きながら大爆笑する」という稀有な体験をすることになるけれど。
この作品を観ていて強く感じたのは「何度も見返したい」という点。一つ一つのシナリオが高いクオリティで完結している、というのもあるのだけれど、加えて本作では「4人の成長」が大テーマになっていて、各話には彼女たちの成長を如実に感じられるよう伏線をたくさん張り巡らせてあるので、話が進めば進むほど彼女たちの行動一つ一つに宿る物語を思い出しては強く感動する…という構成になっている。なので、「このシーンでこの子がこういう行動を取ったのって…」と気づく度に過去回を見返したくなるような、非常に完成度の高いエンターテインメント作品だと思う。
(物理)という意味もある。物理的に行くのが困難な場所を目指す物語としてすごく完成された作品だし、「リアリティがあって、かつほんとに行けるか分からないくらいハードルが高くてワクワクするような目的地」というつくり手の戦略はすごくハマってると思う。
一方で心因性の「宇宙よりも遠い場所」ってあるよね、というもう一つの意味も丁寧に描かれている。例えばそれは誰かにとって「メッチャ高い目標」、あるいは「何も変えられない自分から、何かを変えられる自分への転身」、「誰かに依存し続ける自分との決別」、「まだ見ぬ友達のすぐ隣」なのだけれど、大切なのは勇気を持って最初の1歩を踏み出すことだよね、ということを描く物語がこの「宇宙よりも遠い場所」というタイトルに込められていると感じた。私が1~12話全部が好きな理由は、すべての話が「最初の1歩を踏み出す物語」になっているから。ED曲「ここから、ここから」もそれを象徴している。ちなみにED曲タイトルは、作曲者が近所の散歩中に[ここから~]という道路標識を見つけたことが由来らしい(本人ツイッターより: https://twitter.com/higedriver/status/968006184413249536 )。
とにかく笑って泣ける作品なので、イッキ見をすると顔中が痛くなる。普段表情筋を使っていない私のような人は体調に気をつけて観たほうが良いかも。
上記の通り何回も見返したくなる作品なので、私なりに観る順番を決めてみた(数字は話数、その右にある()内は注目するポイント)。少しでも楽しむネタになれば。
4-1(キマリの想い)-2(報瀬、日向、観測隊の想い)-3(ゆづの想い)-
5-[1-2-3-4(キマリ一家)](めぐっちゃんの表情)-5-
7-1(キマリの想い)-3(ゆづの想い)-4(報瀬と隊長)-5(冒頭撮影シーンのつながり)-
8-1(キマリ)-4(4人)-5(4人)-7(4人)-
9-[1-2-3-4(報瀬と隊長)-5-7(報瀬と隊長)](ほんとに南極行けるの?だって南極だよ?)-9-
10-1(報瀬にとっての友達)-3(ゆづにとっての友達)-4(4人の仲)-5(4人の仲、めぐっちゃん)-6(4人の仲、報瀬と日向)-8(4人の仲)-10-
11-2(日向)-3(日向)-4(日向)-5(日向)-6(日向)-7(日向)-8(日向)-9(日向)-10(日向)-11-
12-1(報瀬)-2(報瀬)-3(報瀬)-4(報瀬)-5(報瀬)-6(報瀬)-7(報瀬、隊長)-8(報瀬)-9(報瀬、隊長)-10(報瀬)-11(報瀬)-12-
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私事になるのだけれど、ほぼおんなじことを言われた経験がある。何年か前に高校の同窓会に行ったのだけれど、その中に青年海外協力隊に参加した経験者がいた。元々興味があったのでかなり前のめりに話を聞いていたのだけれど、そんな私を見た彼が「じゃあ、行く?知り合いに話してあげるよ」と言ってくれた。けど私は行かなかった。その場であれやこれやと行けない理由を話した覚えはあるけれど、要はそういうことなんだろう。だからこうして一歩踏み出そうとして出来なかったり、そのくせ踏み出そうとしてる友達を応援してみたり、そんな自分が嫌いなったりしているキマリの姿を丁寧に描く1話は私に刺さりすぎた。
アニメを含むコンテンツに触れているとよく、「スカートで体育座り」というシチュエーションを見る。…けど、私は「そそそそのスカートで座ったらパンツ見えちゃうよ!?」ってなってしまって結構苦手である。最近のアニメ作品では絶対にパンツが見えないような工夫がされていることが多いけど、その多くは「神様視点では見えない(脚でパンツ隠すやつとか)」あるいは「重力を無視したスカート」のどちらかである。どちらの手法でも非常にもやもやしてしまうので、「どうやってスカート履いてる女の子が座る姿を自然に描くか」という表現技法にずっと興味があった。
そこで1話 14:05頃を見て欲しいのだけれど、キマリがスカートの下に手を回してる座り方がすごいかわいい。自然な仕草かつ可愛いだけでなく、キャラクター自身が見られないよう意識している事がわかり、それも含めて可愛い。とてもよく出来ているシーン。
この手法は、監督いしづかあつこが絵コンテを担当した作品「ハナヤマタ」(2014年)の1話 13:40頃でも見られることから、監督のこだわりなのだろう。些細な事だけど、私が監督を好きな理由の一つである(余談だけど、同氏が絵コンテを担当したノゲノラ1話ではワンピースを着た”白”が自室でベターっと座ってパンモロしていて、彼女のだらしなさを簡潔に表現している。座り方一つでキャラクターの性格を描くという点では一貫していてすごく好き)。
色んなアニメで登場する「放課後の学校の音」を比較するのが好きなんだけど、よりもい1話の放課後の音がとても好きなのでぜひ聴いてほしい。男子生徒の会話する声、吹奏楽の音、陸上部あたりのホイッスル等、非常に音が豊か。
15:05頃 「宇宙よりも遠い場所」を読むキマリがかわいい。
めぐっちゃんの「南極に聞いた?」を見た報瀬がムッとした表情になり、キマリの心配に対してつっけんどんに拒絶してしまうという流れから、今まで散々「南極」とからかわれたり、あるいは仲の良い人から諦めるよう説得されてきて、その度に彼女はどんどん強情になっていった報瀬の過去を思わせる。それでもすぐに和解できたことから、いかに二人が1~2話の間に信頼関係を築けたかが分かる。また、二人が言い合った場所が敢えて交差点であることも強い印象を残していて(作品を通して交差点が登場するのはこの時のみ)、非常に好きなシーン。
目まぐるしく変わるシーンの背景がいちいちハイクオリティ。その中を複数のキャラが、文字通り縦横無尽に走り回る本作で最も激しいアクションシーン。コマ送りで見ると楽しい。アニメ作品において、キャラが奥→手前のように奥行きのある移動をする際、作画が安定してるって結構すごいことだと思う。
奥→手前
右→左
奥→右と左に分かれる
奥→手前
右→左
手前→奥
奥→手前
手前→奥
右→左
奥→手前→右
右→左 …みたいな。3人が歌舞伎町に来るまでは夜道=街灯もない真っ暗な道という描写だったけれど、このシーンでは対照的に明るい歩道、きらびやかなネオン、往来する人なんかが強調されてて、キマリの心象風景が可視化されてるみたいで好き。
加えて疾走感の演出がすごく良い。キマリは最初、すっげー速い隊員と日向に比べてヘナチョコ走りなんだけど、挿入歌の盛り上がりに合わせてどんどんフォームが良くなっていく。たった一人だけ笑顔で走ってるキマリの高揚感がすごく伝わってきて、胸がいっぱいになる。
1話の100万円…報瀬の並々ならぬ覚悟を象徴する舞台装置、またそれに応えるキマリの覚悟の大きさ
2話の100万円…スポンサー料として提示した金額。ハッキリ言ってゼロが足りない。その申し出を断ったかなえからは、大人組が報瀬の「絶対に南極へ行くという想い」を超えるくらい強い意志を感じさせる。
だからこそ、追い返された帰りの電車内で報瀬がちっとも折れずに「こいつ、ポジティブちゃんだ・・・」ってなるやりとりが非常に効果的な演出になっていて好き。
これ以降も重要な舞台装置になっていて、ただの札束をここまで丁寧に描く作品ってすごいと思う。
17:40頃 「私の青春、動いてる気がする!」のキマリがかわいい。
特に2~3話は「さもありなん」と思わせるシナリオになっていて、非常に面白い。この作品にリアリティを感じた人はよりもい公式ページの「南極チャレンジ」や、観測隊の日記等を見て幸せになってほしい。
報瀬家ではリーダーを解任された報瀬が不満を漏らすのだけれど、お茶を出しているところを見て「お茶くみに格下げか」と気づいた人はどれくらいいるだろうか。また、後ろにそっとおいてある南極観測船「宗谷」にも気づいた人って最低でも30代だと思うのだけれど、そこらへんがこの作品のターゲットなのかもしれない、と思った。私もアラサーだし。
同じく報瀬家でのやりとりにおける報瀬(CV.花澤香菜)の演技が抜きん出て面白い。本当に素晴らしいキャスティング&ディレクション&演技だと思う。
「変な夢…」→夢と違い、殆ど開かない窓→スマホを見て目を細める結月→バッジのないSNSアプリ(前日送ったチャットの返信がない)→退出しましたx2→後ろ姿→\コンコン/→一瞬窓を見る→\コンコン/→「おはよー!」
この間セリフがないのに、それでも結月の心の浮き沈みが痛いほどわかる演出がすごい。本作の特徴である、丁寧な心理描写や伏線の貼り方を象徴しているシーン。
07:20頃 こんな事もあろうかと用意しておいた”二人羽織”(書・キマリ)の、”二人羽”に比べて小さい”織”
高校生が主人公のアニメや漫画では学力をテーマにした回が定番だけれど、この作品ではキマリ家での悲劇が描かれるのみ。なぜかといえば、4人のうちちゃんと学校に通っているのが2人だけだから。加えてゆづは通っている学校と学年も違うので、学力テストをテーマにしにくい。てかそもそも女子高生を描くアニメで学校に通っていない子をメインにするという発想に惚れた。でも4人のスペックについてはうまく描かれていて、
キマリ…部屋の片付けが苦手、一つでも赤点取ったら南極に行けない、コンパサー→基本はできない子
報瀬…キマリに説教する日向に同意する、慎重に測量の訓練をする→できる子?
ゆづき…学校に行けない分ファミレスで自習、数学のノート(図形の作画が非常に丁寧、字が綺麗)→できる子
南極での作業フェーズではそれぞれがいろんな作業をするので、できる子なのかできない子なのか分かるっていうのはそれなりに意味があるんだけど、それを「勉強の出来不出来を数字で表す」という無意味な評価軸に頼らない演出にしてて好き。
「ここじゃないどこかへ」というモチベーションでここまで報瀬に付いてきたキマリ。それだけでもすごいのに、そのうえ報瀬の想いや大人組の想いを知った上で「みんなで行きたい!」と言ったキマリの鋼メンタルが描かれている。報瀬たちと同等の覚悟がないとこんなこと言えないはずで、物語の縦軸を担う報瀬ではなくキマリが主人公であることを再認識した大好きなシーン。
16:35頃
雑食なサブカル寄りライトオタアラサーメンズ増田の独断と偏見で書く。
5分アニメや朝アニメ、続きモノ以外はたぶん全部観た。今期結構豊作っぽいので選ぶ参考になれば。
1話だけでいいから観たほうがいい。京アニありがとう。京アニの監督は山田尚子だけじゃなく石立太一も推せる。
一番ノーマークっぽい?演出が95点くらいでヤバイ。いしづかあつこ監督は最高。
設定はわりかし普通の現実女子高生ものなんだけど、観てるとすぐ終わるくらいテンポがいい。
人間ドラマが好きなんだよ。原作の雰囲気をより強調しててもくどくなくていい。主人公の声優が良い感じ。
設定バッキバキSFで水島精二の時点で。kzの音楽が良い。小説作者が設定をオープンソースにしてるので要チェックな。
アナログハック・オープンリソース:https://www63.atwiki.jp/analoghack/
ボーイミーツガールでSFだったらBEATLESSよりこっちのがよさげ。でもセカイ系っぽい。
湯浅監督の作品が観れるかつ題材がデビルマンの時点で、ある方面では優勝してるでしょ。
1話面白くなかったけど2話はそこそこ。AC部観たいのと、ネットの教養として。
1話からヤバイ飛ばし方をしてるが大丈夫か?国立アンニュイ学園のためか?
思ってたより良かった。癒される。
これも思ってたより良かった。デュラララ的な感じ?
まだ面白くないんだけどOPとEDいいし。梅津泰臣が好きなだけか。
ラーメン店のチョイスが素晴らしい。
記憶がない。
記憶がない。
もうちょい絵がオシャレで百合百合しいのかと思ってたら少女漫画チックなのね。
あんま良くない感じで古いんだよな。1話で惹きつけられないし。
相当暇だったら見るんだけど。可愛いし。
1.5倍速にしたら見やすかった。
畳の上でヒールを履くな。
主人公が「さあ、デスマーチのはじまりだ」と言ったところで動悸が。主人公最強系好きならいいんじゃない。
記憶がない。
記憶がない。