はてなキーワード: 進化論とは
「進化論に基づいて」と「進化論にヒントを得て」の違いに無神経な批判も気になるなあ。
遺伝子を持つ生命の営み以外のやつは全部後者で比喩的な用法なのは自明でしょ。
なんていうと死んでるっぽいがまだ存命だ。でもそろそろ死にそうなので、よく言ってたことを書き出しておく。
最近よく言われてるやつだ。「キリンは高いところの葉を食べるために首が長い身体に進化した」みたいな表現にはかなり怒りを覚えているようで、たびたびそうじゃないんだと愚痴っていた。
ポケモンの「進化」なんかもあくまであの世界における独自の用語だということは認めた上でもっといい語はなかったのか、これだけ誤解が広まっている原因の一端はポケモンにあるんじゃないかと言っていた。あれどっちかというと変態っぽいよね。
俺が全然女の子の話をしなかったからか俺のことをゲイだと思っていたような気配があり、10人に1人くらいは同性愛者だ・同性愛は基本的に生まれつきのもので古来からあるし全然悪いものではない・同性愛差別をする奴はバカ・イスラム教はその点ダメ、みたいなことをよく言っていた。高2くらいの時とかマジで隙あらば同性愛の話をしてくる感じでブキミだった。いや、いいんだけどさ…俺は照れるから恋愛の話をしてなかっただけだ。
生物は原核生物みたいなところからチマチマ進化してきて今みたいな感じになってる、って話を講義でしたらコメントシートに「私たちの祖先が微生物みたいなものだったなんて驚いた」というようなことが書いてあったらしく、お前じゃあこれまで生物の歴史はどんなもんだと思ってたんじゃボケ!と言っていた。高度な話をはじめから知ってろとは言わないけど、アウトライン的な科学常識すらないのはどういうことか、と度々ボヤいていた。
俺はさすがに「イキナリ人間が生まれた!世界は最初から今みたいな生物多様性!」って世界観の大学生がいるとは思わないし、コメントシートに書くことが思いつかなくてテキトーに書いたんだと思うが…。
神はいるか?みたいな話をしたとき、進化論に乗っかるにしたって「進化する性質をもつ生物をなんらかの高位存在が生み出した」って言われたら反論できなくね?と言ってみたところ、オカルト系はそういう証明不可能なところまで逃げられるからズルいと言っていた。
俺はキリスト教的人格神がいるとは全然思わんけど、物事の原理を遡っていったらどこかでそれ以上遡れなくなる、理屈での説明ができなくなるポイントがありそうだなと思っていて(宇宙はなぜあるのか、物理法則とは何でどうしてあるのか、みたいな)、いわば世界の骨格となっている説明のしようがないものが強いて言えば神なのか?と思う!と言ったら微妙な顔をされた。ウーム…
世の中よく分かってないことのほうが多いのは事実だし科学は少なくとも現時点では万能なんかでは全然ない、知れば知るほどわからなくなる…だから良いんだけどね!みたいなこともよく言っていた。ようやるわ、と思うけど楽しそうでもある。
阪神を応援していて、金本をメチャ嫌っていた。アイツが監督になったら私は野球を卒業する!みたいなことを言っていたが、監督になった後も普通に観ていたのでダメだと思った。
そりゃ「進化論」の範疇で使うなら問題だろうけどね。日常語なら問題ないよ。
というか、英語(ダーウィンの母語)で「進化」を意味する「evolution」は、「進化」以外に「発展」「進展」って意味があって、割と古くから使われてる単語。日本語の「進化」が、そういう使われ方をしておかしい事もないだろう。
そもそも「進化(evolution)」って単語自体、ダーウィンの「種の起源(初版)」ではそんな単語が存在しなかったりする。そもそもダーウィンは「進化(evolution)」って言葉を使うこと自体をむしろ避けていて、「変換(transmutation)」って言葉を使うことを好んだという。だから、そもそもダーウィンが「進化」って単語を使うこと自体が、「なりきり」として、少しズレがある。
(ちなみに、「evolution」の期限は、2世紀には登場していたギリシャ語あるいはラテン語の「evolutio」が由来である)
https://twitter.com/segawashin
瀬川深氏のtweetが非公開になっているんだけど、何かあったのだろうか?
twitterをやっていないので、「非公開」が、自ら非公開にしたのか、twitter社から非公開にされたのかは、自分には分からないのだけど。
少し調べてみると、
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/twitter.com/segawashin/status/1274090795436404736
このページ、tweetはもとより、ブックマークコメントも非表示になっているんだね。瀬川氏って、昔はtwitterについたブックマークを非公開にしていなかったような?
そのtweetの内容を見ると、
瀬川深 Segawa Shin on Twitter: "ニセ科学を厳しく批判する人たち(例・菊池誠大阪大学教授)が特になにもしないであろうことはなんとなく予想できる。ふだんは社会的影響力皆無な私人のタワゴトまでいちいち批判して回る人たちだけど。 / “自民党広報 on Twitter:… https://t.co/JK5BcZYaim"
すごい勢いで自民党広報とダーウィニズムの話が流れてきて、なにごとかと思っていたのだけど、ようやく問題のマンガを見ました。
まあねえ、社会ダーウィニズムの歴史を知ってれば、社会問題をダーウィニズムの比喩で語るのは危険だとわかるはずなんですけどね。進化は自然現象だからね— Macometal(7/6難波屋8/8ビッグアップル) (@kikumaco) June 20, 2020
社会ダーウィニズムは「科学の誤用」の代表例だからな。
まあ、ダーウィンの進化論も育種からヒントを得ているので、「人間も育種できる」と考えたくなるのもわかるっちゃあわかるのですけど、この考えかたは非人道的でしてね— Macometal(7/6難波屋8/8ビッグアップル) (@kikumaco) June 20, 2020
と、普通に批判的に言及しているので、もちろん瀬川氏がドヤ顔で言ったことは誤りなんだけど、
今さら、たかがこの程度でtweet非公開&ブックマークコメント非表示にするほど恥を知っている人とは思えないから、(追記:ちょくちょく非表示にする人でした。完全に認識違いをしていました。お詫び申し上げます)他に何か大変なことがあったのだろうか。
この本は「進化には目的がある」とか「進化とはより良い方へと向かうことだから、進化の末に現存するものはそうでないものより優れている(に違いない)」みたいな「一応進化を学んでみたけどある種の先入観から抜け出せずに間違った理解しちゃった人」を馬鹿にするために極端に逆に振った解釈で書かれてるから、そもそも進化とかあまり知らない人がまるっと信じちゃうとそれはそれでマズい。(もちろんこれは『ダーウィンの進化論の次の理論』などというものではなくて、基本的には動物の行動を進化論の文脈に沿った形で解説しているに過ぎない)
一番マズいのが「遺伝子を擬人化したこと」で、読んだ人も又聞きしただけの人も「遺伝子が生存戦略を持ってる」「遺伝子の”目的”は自己増殖」のような「間違った理解の『進化』を『遺伝子』と入れ替えただけ」みたいな理解してる人が多い。
進化も遺伝子のコピーが増えることも単なる成り行きであって、そのことを理解してないと遺伝子増殖のプロセスの解説(解釈)を読んである種の人間の行動が「正当化された」とか「人間は遺伝子の乗り物だから人間のやることに意味はない」とか言い出すといったみっともないことになる。遺伝子に意思はないし進化に意味はない。人間が何を選んでどのように行動しても全てはなるようにしかならないし最終的にはどこかに落ち着く。だから人間は自由である。
フロイトの精神分析なんかは今となっては疑似科学かもしれないけどきちんと正当な科学の歴史に位置していて後世の科学の発展に役立ったからいいんじゃないか?
進化論だって今から見ると理論的に不完全だったりおかしいところはあるけど進化って考えを人類にもたらしたって意味では偉大だと思うしさ
内容的には遺伝子の発生は分子がコピー能力を獲得した瞬間に始まった、
そして現在のありとあらゆる生物はその習性から人類の文化に至るまで遺伝子の延長線上にある、
遺伝子がコピーされて増えることに有利に働くものだけが淘汰されて残るというものだった。
買ったきっかけはインターネット・ミームの語源であるmemeの概念が気になったからだ。
この本の著者のリチャード・ドーキンスは動物行動学の博士だ、最近話題になったダーウィンの進化論の次の理論をこの「利己的な遺伝子」にまとめたといった感じである。
動物行動学は文字通り動物の行動を研究する学問だ、自死や利他的行為などを一見生きるのにマイナスに働く行動に理由をつけたりする学問でもある。
とは言っても遺伝子や動物行動なんて身近な暮らしから結構かけ離れててよくわからんなーという人のために身近な例を出してみようと思う
A:「その必要性はありません、貴方の脳の報酬系が若い女の子の声や仲良くしているところに生のフィードバックを与えてるだけですのでそれ以上以下でもありません。ついでに言うならVtuberの見た目は現実にいない見た目ですので麻薬的な反応、いわゆる超正常刺激というものです。カッコウなんかはこの効果で托卵を成功させます、Vtuberのスパチャはとても托卵の仕組みに似ていますねw貴方が必死に働いて稼いだお金を気持ちよくVtuberに投げている時の脳はまさに遺伝子の言いなりの状態なんです!遺伝子が作った神経細胞への超正常刺激としてお金を投げてるのです。安心してくださいそういう遺伝子は自分のコピーを作る機会に恵まれず次世代に引き継がれません。案外日本の少子化の原因はこの辺にあるのかもしれませんね。あとはコンテンツにハマるオスが増えれば他のオスは生殖の機会を多く得ることができますので案外Vtuberやアイドルの運営のオスはそういう部分を本能的に感じてコンテンツを作ってるのかもしれませんねw貴方がアニメにうつつをぬかしてる間に他のオスは正しく遺伝子の言いなりになって遺伝子のコピーを作るために働いてますよ」
身近な貴方の行動にも遺伝子の性質を引き合いに出せば説明はついてしまうのである
賭け事でなぜ人は負けるのか?
全ての答えが書いてありました。
生物から始まって人間社会の経済活動、人種差別、コロナウィルス、戦争などなど「銃 鉄 病原菌」なんて遥かに超える知己を与えてくれる本でした。
ただその身も蓋もない説得力のせいで今の人生って一体何なんだろう?鬱だ・・・みたいになりました。みんなも「利己的な遺伝子」を読んで鬱になろう!
現在、ジョージ・フロイド氏の死をきっかけにアメリカだけではなく、世界レベルの人種差別撤廃運動が盛んだ。
ただ、この活動は結局何も意味を成さないように思う。正確には何かしらの影響は出る。コロナによる閉塞感や不況に苦しむアメリカ国民のガス抜きになったり、マスター/スレーブや白黒という既に定着した用語がコンテキストを無視して言葉狩りされたり、あるいはトランプが失脚して後のアメリカの動きが大きく変わるかもしれない。
それだけだ。アメリカでの人種差別の本質は何も解決しない。あれはアメリカの社会構造/経済構造に深く根ざしている。100年かけて作られた社会構造を変えるには100年かかるのかもしれない。少なくとも表面的な言葉狩りで悦に入ってるだけでは何も変わらないだろう。
まず、アメリカにおいて「黒人あるいはヒスパニッシュを恐れ疑うのは正しい」というどうしようもない事実がある。
言うまでもないが個人を取り出したときに善良な人は山ほどいる。私の知人にも黒人は居るが彼らをことさら警戒することは当然無い。
ならばなぜ警戒することが正しいのか? それは彼らが貧困層としてスラムに多く居るからだ。スラムには黒人やヒスパニッシュが多く居るの方が正確かもしれない。性善説にしろ性悪説にしろ衣食足りて礼節を知るので、貧民街の治安は一般的に悪い。それは教育不足によるモラルの崩壊や全うな職にありつけないため犯罪に手を出さないと生きていけないという事に起因する。かつての日本の同和差別なんかもそうなのだが「ガラの悪い地域の人間と付き合うな」というのは小市民的な処世術としては致し方ないと言わざる得ない。お金があれば犯罪をしないかと言われれば当然そんなことはないが「今日のご飯のために」盗みはリスクが高すぎるのでしないという話だ。
適切な教育を受けねば経済的に自立できず、経済的な自立ができなければ犯罪に走らざる得ず、その状態では適切な教育を与えられない。そして「中には善良な人もたくさん居る」というのは事実と知りながらも貧困層と向き合うときには警戒せざる得ない。10人に1人の犯罪に走ろうとする人間が目の前の知らない誰かとは分からないからだ。
日本から見るとアメリカは教育先進国として紹介されることもある。それは一面で事実だ。多様性を重視しリーダシップ型の人間を育てるのに適した学校も多い。
義務教育期間の授業料が無料という話を聞いたこともあるだろう。そんなアメリカで経済的な理由で教育が受けれないというのは何故だろうか。なんのことはない、アメリカの教育費はメチャクチャ高額なのだ。
アメリカに住めばわかるがアメリカの教育費は基本的に高い。何故なら学区という考え方があるからだ。
日本では文部省主導による教育指導要領によってどの小中学校も基本的には同じことを教える。同じことを教えるから原則的には設備も似たようなものだ。教室があり体育館がありプールがある。調理実習のための家庭科室や実験のための理科室、音楽室なんかもふつうはあるだろう。最近ならコンピューター室とかもあるかもしれない。そんなのは当たり前で多少の地域性や教員のスキルの優劣はあっても、日本ではどの学校に行っても誰に教わってもだいたい同じことが学べる。だが、アメリカではそんなことはない。
アメリカの学校は学区ごとに完全に独立している。これは設備の有無はもちろん、教える内容も全然違う。進化論の代わりに創造論教える学校も普通にある。何故このような独立性があるかといえば、学校の費用は学区の税金から賄われている。つまり学校の周りの地価/家賃によって学校の予算が変わる。そして、予算のある学校は良い施設と教員を揃え先程あげたような先進的な教育をしてくれる。では、そうでない学校は? 不足した設備とやる気のない教員により十分な教育を受けることができない。
しかもアメリカは日本なんて比べ物にならないほどの学歴社会だ。なので、親は子供に良い教育を受けさせようと良い学区、すなわち家賃の高いところに住む。子供のために良い学区に住むなどもザラだ。そうして比較的裕福な層が住むことで治安も安定する。市の予算があるので街も綺麗で便利になる。すると子供を持ってない層でも住みたがる。アメリカで治安はマジで大事だ。そうすると家賃はどんどん上がり、貧困層は住めなくなり下手をすると元々居た土地から追い出される。
この学区というやつは相当細かくて、道路挟んで一つで世界レベルの金持ちが住む超優良学区と経済的に弱く残念な学区が同じ地域にあったりする。パロアルトとか。
サンフランシスコ等のシリコンバレー界隈で時々問題になる不動産の高騰問題がこれだ。ただ、これはアメリカ全土で程度はさておき起こっている事だ。家賃と教育や治安といった部分が強く結びついているため、経済的弱者が這い上がる事が難しく裕福層との差分は時と共に拡大していく。
無論、アメリカは自由の国だ。アメリカンドリームの国でもある。当然、貧困層への教育も考えており特に成績上位者を特別に上級な学校に通えるようにする仕組み等も整っている。「機会の平等を!」これに関してアメリカは取り組んでいる。
しかしながらそれは上澄みを救う対応だ。伸ばすべき人をもっと伸ばす。これはとても理にかなったことだが、固定化された格差の解決にはならない。必要なのは底上げだ。
これには奇しくも日本型の「結果平等」の考え方の方が向いている。日本の教育は決して万能では無いが、格差を固定させない----すなわち富の再分配としては良く機能している。
さて、話を戻そう。
先程から経済格差の固定の問題について話してきた。では何故それがアメリカでの人種差別の問題に繋がるのか?
このような社会構造が出来たとき、100年200年前の経済的弱者は誰だっただろうか? そう、奴隷解放されたばかりの黒人たちや中南米からやってきたヒスパニック達だだ。
ここから経済格差が固定され拡大された。今以上に白人至上主義な世相も大きく影響しただろう。
ヨーロッパの時代かユダヤ人差別を筆頭とした差別はあるし、それはどの地域、どの時代でも残念ながら変わらない。日本だって同和問題とか在日問題とか色々ある。
ただ、今のアメリカでそれはより深刻だ。単なる風説とか好悪だけではなく、必要悪として「貧困地域の人間を恐れる」という事と一体化してしまっている。元々差別にあっていた人種そのものが地域で固定されかつ教育/経済の両方に負のスパイラルが入り用意に抜け出せないという最悪の状態だ。この状態では単に黒人を恐れるなと言っても仕方がない。なぜなら犯罪を犯すものも事実として多いのだ。もっと良い職をというのも難しい。それは適切な教育を受けてないからだ。そして、それは偏見をどんどん加速させていく。事実と虚実がおり混ざって差別の根はどんどん深くなる。誤解と偏見を無くせば良い生易しい話ではない。
これは政治が全うに富の再分配をして、地域経済によらない教育/地域経済によらない治安というものを打ち立てるしかない。もちろん、偏見をなくすための活動はとても大事だが同時に事実としての固定化された経済と教育の格差を解決しないと根本治療とならない。
ただ、今までのアメリカはそういう国ではないし、これからなるにはかなり長い道のりの気がする。事実、このデモのさなかでそういったことはさほど話題にはなっていない。もっと初等教育を平等にすることに力を入れる方が大事なのに。誰だって今持ってる利権を手放したくないのだが、そこから目を逸しては今回の人種差別問題もさしたる成果は得られないのだろうな。。。。
さて、後半やるか…。なんかもう嫌になってきちゃうな。ここから先、自閉症はおろか発達障害さえ出てこない代わりに、「男らしさ」がマジックワードとしてメキメキ頭角を現してきます。「男らしさ」の指標は論文によって様々であり、その点にrei氏は意識的かどうかは怪しいところですが、少なくとも段落ごとに「男らしさ」の内容が変転していきます。では読みましょう。
知らんがな。次。
テストステロン値の高い男性は顔の横幅が広くなる傾向にあり、テストステロン値の低い男性は顔の横幅が狭くなる傾向にある。そしてチー牛の元となったイラストの男性も面長であるが、先進国の女性全般に「面長の男性らしくない男性を嫌い、横幅の広い男性らしい男性を好む」傾向が確認されている。例えば、米国で若い男女を対象としてスピードデート研究を行ったところ、男性の顔つきの男らしさが短期的な関係に対する女性の関心の差異の34%を説明していることが示された。
https://ink.library.smu.edu.sg/cgi/viewcontent.cgi?article=2727&context=soss_research (論文d)
スピードデートっていうのはいわゆる婚活パーティ。この論文dでは、顔つきの男らしさを、テストステロンに影響されると考えられている顔の縦横比で表しているみたいです。多分婚活パーティでの女性の反応と男性の顔の縦横比の関係を調べたんでしょう。で、rei氏は"先進国の女性全般に「面長の男性らしくない男性を嫌い、横幅の広い男性らしい男性を好む」傾向が確認されている。”と書いてますが、この主張の出典はどこですか?論文dの先行研究に触れてる部分にもDiscussionにも、国の発展度合いは女性の嗜好と関連性がある、といった記述は見受けられません。関連性が本当はあるのだとしても、米国内の研究だけを例に挙げて、"先進国の女性全般に"と言い切るのは流石に通らないです。もっとも、顔の縦の長さや横の長さが女性にとってなんらかの関心を引く要素の一つであることは間違いなさそうです。これはさすがに誰か気づいて指摘してるだろうと思うんですけど、この論文dを出したのは米国の大学ではなくてシンガポールの大学なんですよね。ざっと見た感じ、アメリカで行われたともアメリカ人を対象にしたとも書かれてません。次の段落に移ります。
論文eの題は"Dominant looking male teenagers copulate earlier.”、和訳すると支配的な見た目の10代の男子はより早く性交する、ですね。このリンクをクリックしてもらうとわかるんですけど、Abstract(要約)しか書いてません。本文はどこでしょうか?試しにCitation(引用)って書いてる下のあたりのリンクを踏んでみましょうか。でもやっぱりAbstractしかありません。実は、論文ってタダで読める訳じゃないんです。検索して出てきた論文を読みたいと思っても、お金を払って電子ジャーナルや学術誌を購読しないと読めないことが多々あります。大学生や研究者の場合、基本的に大学が代わりに費用を負担しているので割り当てられたメールアドレスを使えば無料で読めます。私も大学のアカウントでサインインして読みました。大学生や研究者でなくても大学図書館に行ってコピーすれば印刷代はかかりますが、可能でしょう。しかしこのご時世、ほとんどの大学図書館は解放されていませんでした。以上を踏まえると、rei氏は電子ジャーナルを個人購読していると考えられます。なんと素晴らしい心がけ!一般企業勤務年収700万の会社員であるrei氏が支払う購読料で出版不況に喘ぐ学術誌業界はきっと大助かりのことでしょう。みなさんにこの感動を伝えたいあまり、すっかり前置きが長くなってしまいました。では論文eの内容を概説します。
アメリカの7thGrade、8thGradeの男の子、日本で言えば中一中二の男子に対して、男子の性行為経験の有無、身体の男性的成熟度、リーダーっぽい支配的印象の程度、イケメンな印象の程度の四要素間の相関を統計的処理にかけて調べました。その結果、身体の男性的成熟が進んでいて、支配的な印象を与える、イケメンな男子ほど性的活動が活発な傾向があると判明したそうです。
論文eは捉えがたい「男らしさ」を多面的に定義づけ、そして「男らしい顔つき」の男子はより早く性交渉する機会があると分析したわけで、なかなか面白いなあと思ったりするんですが、それをrei氏は"顔つきの男らしさは童貞卒業の早さを予測する因子であることが示唆されている”の一行で済ませてるんですよ。まとめ方が雑。情報取りこぼしすぎ。ちなみに論文eによると支配的な顔つきの男子やイケメンな男子は眼鏡をかけていない傾向があったそうですが、この記述から、眼鏡をかけているチー牛顔の男子は性的経験に乏しい、とまで言えるのかどうかは正直よくわからないです。次の段落に移ります。
しかしながら、チー牛顔がここまで忌避されるのは「豊かな先進国だから」という事情もある。たまにインターネットでは「所詮この世は弱肉強食強ければ生き弱ければ死ぬ」みたいな事を言う人間がいるが、この世は弱肉強食ではなく適者生存であり、また社会が豊かで平和だからこそ、そのように言ってられる面がある。人間は戦争や災害時など本当に弱肉強食な環境下では、所謂「群れ」になる。そして野生動物の群れを見れば分かる通り、群れ内では弱肉強食の摂理は働かず、互助や相互監視や役割分担といった形で群れ内は「平和」な形になる。これは考えれば当然の事であり、本当に厳しい環境下において同じ種で争っている場合ではない。要するに個人主義は社会が平和である事を前提とした価値観なのだ。
色々トンチンカンなこと書いてるrei氏のこのnoteで、最も意味不明な箇所がここです。何を言いたいのかマジで把握できなくて、読むだけで一時間くらい費やした。ここまで可読性が低いのはいくつか理由が考えられて、まず接続詞がおかしい。段落頭、「しかしながら」は逆接の接続詞のはずですね。前の二段落でrei氏が言いたかったであろう主張は「女性は男らしい顔を好む」のはず。しかしながら、この段落では突然、「平和な社会状況であることが人々の行動に与える影響」の話が出現します。新規情報です。新キャラです。「しかしながら」の前後で予想を裏切るような意味内容の反転は生じていません。もう一つ指摘するとすれば、対立軸が不明確な言葉遣いである点。「先進国」ときたら「発展途上国」、「弱肉強食」ときたら「共存共栄」、「個人主義」ときたら「全体主義」もしくは利己主義の逆という意味で「利他主義」。こうした対義語にリードされてあっち行ったりこっち行ったりしながら議論を進めていくのが一般的なリズムな訳です。現代文の定石です。ではもう一度読んでみましょう。
……………。何が書いてあるか、何を主張したいかわかりましたか?私にはわかりません。とりあえず”この世は弱肉強食ではなく適者生存"の部分に着目してみましょう。なにやら進化論じみた雰囲気がしますね。弱肉強食と適者生存、進化論については、科学史や哲学史関連の書籍を出版している吉川浩満氏のインタビュー記事がとてもわかりやすかったので、ちょっと長いですが紹介させていただきます。
https://synodos.jp/science/17264
この記事によると、弱肉強食を世界認識モデルに組み込んでしまうのは素人あるあるらしいです。rei氏も度々モテ/非モテ論の文脈に位置付けられる文章を書いていましたね。インタビュー記事は続いて「適者生存」概念の歴史的経緯へとトピックが移ります。吉川氏によると、ダーウィニズムは進化の目的や生物の序列を認めない立場なのだそうです。そして、絶滅を免れて生き残った生物種のことを適した生物、すなわち適者であると定めましょう、というダーウィニズムの考え方を端的に表すスローガンこそが、「適者生存」なのです。生存する者を適者とみなす「適者生存」とは、ダーウィニズムにおける議論の出発点にすぎなかったんですね。これをひっくり返して飲み込んでしまうと、お前は適者でないから生存できないんだ、俺は劣っているから勝負や競争に負けるんだ、となってしまいます。これはよくない、本当によくないですよ。優生思想ど真ん中、ナチスドイツの大虐殺。そんでもってこれがrei氏の手にかかると非モテだから結婚できないんだという同語反復に陥っちゃうわけです。
わかりましたか?rei氏は語の意味をまともに調べることすらせず、雰囲気だけで文章を練り練りしてるんですよ。キリがないんで次行きますね。
それは異性選好においても同様であり、34か国の異性愛女性4483人のサンプルを使用して、社会的、生態学的、経済的変数が女性の顔の男らしさの好みをどのように予測するかをテストするかを調べた研究では、国の健康指数と人間開発指数が高い国でより強くなると報告された。男らしい顔に対する女性の好みは、子孫の生存率が高く、経済状況がより好ましい条件の下でより強いことを示している。
アッ!前段落の最後の部分、"要するに個人主義は社会が平和である事を前提とした価値観なのだ。”の意味がわかりましたよ。社会が危機的状況に陥っているときは生存を目指して仲良く男女協力して生殖に励むけれど、現代の平和で裕福な先進国ニッポンにおいて女性は利己的に振る舞うために男性的魅力に乏しいチー牛顔の人々は選ばれないのだ、ってことですね?世が世なら俺たちには女があてがわれるはずだった、でも時代がそうさせなかった、とrei氏は言いたかったんですね?うぅ、頭がクラクラしてきた……。いや、確かに人間は動物の一種だけどさ、何もそこまで野山の猿やジャングルのゴリラと同一視するのはやりすぎでないか?なんだよ、"男らしさの好みをどのように予測するかをテストするかを調べた研究”って。日本語になってないじゃん……。
https://note.com/hiroko_yayane/n/n7970f9279b51
6/17追記 ↑リンク先が謎の理由で消滅していましたが、新しく書いて頂いたみたいなので貼り直しました。
そして男らしい顔つきの男性は攻撃性、不正行為、自己中心的な衝動性、欺瞞、搾取的行動など「所詮この世は弱肉強食」マインドを持つ傾向があることが示唆されている。要は豊かで自由で安定した先進国になるほど優しい男性はモテなくなる傾向が存在するのだ。
論文gでは、顔の縦横比と攻撃性の関係しか見てません。先進国の話もモテ/非モテの話もしてません。"要は"以下の部分は導けないと思います。
それにnoteのタイトルは「何故、我々は三色チーズ牛丼顔なのか?」でしたが、なぜか結論は「先進国ほど優しい男性はモテなくなる」に着地しているんですね。
話がめちゃくちゃズレていってるんですよ。rei氏もそれに気づいてないんですよ。
でね、ようやく全部読み終わったと思うじゃないですか。まだ喋らせてください、まだあるんですよ。この記事本当にすごくて、本文の下にあるコメント欄を見てみましょう。
https://www.nature.com/articles/s41598-017-09939-y#Sec17 (論文x)
ま〜た何をどう修正したのかよくわからん論文のリンクが貼ってありますね。
私が読んだ時には既に修正されていたんですが、他の方のツイートによると、もともとrei氏は、コルチゾール値が高くなってテストステロン値が低下するから発達障害男性は「男らしくない」顔つきになるという論証の根拠として、結論が真逆の論文を引っ張り出していたみたいです。
https://twitter.com/reefedgeswim/status/1265592680915931136
この論文xは、タイトルの「ASD男児及び女児における顔面形態学的な超男性化傾向と症候学との関連」からわかる通り、一番最初に読んだ論文aの結論「ASD男性の顔は両性具有で男らしくない」とは反対のことが書かれています。時系列的には論文aの方が先で、論文xは後。そしてDiscussionの中で論文aと相反する結果について考察しています。その考察によれば、論文aの実験2の対象として選ばれたのは二十歳前後の男女であるのに対し、論文xの実験対象は三歳から十二歳の児童であることが重要な違いを生んだ可能性があるそうです。思春期の間に男性は血清中のテストステロン値が女性と比べて爆発的に増加します。この思春期におけるテストステロンがなんらかの働きをしたせいで相反する実験結果が出た可能性がある、というわけです。しかし、これまたややこしいことに、成人の顔の形に関して出生前のテストステロンが与える影響の方が出生後のテストステロンが与える影響よりも大きいとする論文もあるそうで、研究者の間でもどちらがどうだと確定的な結論は出ていないっぽい。
文章の誤リンクの件に話を戻しましょうか。可能性の話をしますが、数多くの論文を渉猟しているrei氏のことですから、貼りたい論文と題が似ているのを間違えて貼っちゃったのかもしれませんね。訂正前の論文のタイトルは"Hypermasculinised facial morphology in boys and girls with Autism Spectrum Disorder and its association with symptomatology”で、訂正後の論文は"Enhanced Cortisol Response to Stress in Children in Autism”です。Autismとin、二つも単語が重複してるじゃないですか!論文のタイトルは全体の要旨を簡潔に書き表したものですから、その中の重要な単語が二つも同じであれば、内容が近い論文だったような…と曖昧な記憶が生成されてうっかり取り違えてしまうことがあってもおかしくないでしょう、とでも言うと思ったか?ちゃんと論文読み込んでるやつがこんな凡ミスするわけねえだろ。だいたいさ、何が正しいのか誰もわからない研究のフロントラインで色んな科学者が仮説を立てて検証してディスカッションしてるような事柄の、おそらくこうかもしれない、って部分を、論文だから百パーセント正しいんだとピックアップしてるのありえん不誠実でしょ。今後まだまだ検証の余地があるって書いてあることを揺るぎない事実として取り上げちゃってるってこと、わかりますか?
reiさん、あんまり疑いたくないんですけど、本当に論文読んだんですか?
rei氏の書く文章、noteでもtweetでも、どういう意図なのか全くわからないけど、ほぼ全て漢数字が半角数字に置き換えられてるんですよね。でも恐ろしいことに、このチー牛顔を取り上げたnoteでは、3色チーズ牛丼顔と書いてないんです……。
みなさん。reiというツイッターアカウントをご存知でしょうか?
https://twitter.com/rei10830349
ツイッタラーにありがちな生き辛さや発達障害あるあるを140字に納めた秀逸なツイートが話題を呼んでいる方です。
https://note.com/beatangel/n/n32ff4498424e
rei氏が先日投稿したこちらのnoteがあまりにも杜撰で酷いにも関わらず、多くの人の共感を呼び瞬く間にシェアされ、チー牛ミームの拡散に一役買ってしまっているこの状況に警鐘を鳴らすべく、彼の文章の基本的で根本的な誤りを一つずつ指摘したいと思います。
・rei氏は「ストレス」の語を児童虐待や親からの被虐の意味で使っているが、引用論文内では新規状況に対する精神的ストレスの意味で使われており、なおかつ被虐児は実験の対象から除外されている。
・rei氏はテストステロンが低下すると男らしくない顔つきになると主張しているが、引用論文内にそのような記述は一切ない。
・rei氏は先進国全般で女性は男らしい顔つきを好む傾向があると米国の実験で確かめられたと主張しているが、引用論文内にそのような記述は一切なく、引用論文はシンガポールの大学から発行されている。
・rei氏は進化論における適者生存の概念を用いているが、正しく理解しているとは考え難い語の使用をしている。
このチー牛顔の特徴は言うまでもなく、
・男らしさの特徴が薄い
・表情筋の未発達
・眼鏡
の4点に集約されるだろう。
最初から数えて三段落目の部分です。もうさあ、この箇条書きの仕方からして気にくわないんだよな。三つ目のポッチの”上記2点の相乗効果により何処か幼く見える”の項目。項目間で参照しないでくれ。せめて箇条書きから外してまとめるか、”上記2点の相乗効果により”を省いてほしい。この程度の体裁すら整えられていない文章を書く人が本を出すんですね。校閲の人は大変そうです。おや、rei氏の固定ツイートに記載してあるamazonのリンクが存在しませんね。スクリーンネームも”rei@生きてるだけで疲労困憊発売延期"となっています。何か問題でも発生したんですかね?
チー牛顔の特徴に話を戻すと、"男らしさの特徴が薄い”は後述する論文にも確からしい記述があるので横に置いておきますが、"表情筋の未発達”という表現はどう考えても不自然で、表情筋が発達しなかったら目を開けたり閉じたりできないし、ましてや口を動かして発語して「牛丼ください」なんて言えないはずなんだよな。"幼く見える”は主観的な印象にすぎないし、眼鏡をかけていることが不細工の代名詞「チー牛」の特徴の一つとまで言うのはもはやただの罵倒だろ。眼鏡っ娘を馬鹿にするな。
百歩譲って、ここまでは話題の提示部分であって、rei氏の過失ではない点が多分にあることは認めよう。
だが、ここから先で繰り広げられる、様々な論文の結論部分やrei氏の脳内妄想を継ぎ接ぎして構成されたストーリーは断じて許せない。許してはならない。てかこんな意味わからん文章を読んでへ〜なるほど!あるあるとか俺もチー牛じゃんwwwとか言ってスキ!やリツイートした奴全員どうかしてる。反省しろ。ちゃんと読め。
さて、こうした所謂「非モテ」や「陰キャ」独特の顔つきの由来については、実は実証的な研究においてほぼ答えが出ている。結論から言えば、こうしたチー牛顔を形作るのは「低いテストステロン値」「精神障害」「虐待やイジメ経験」の3要素であるが、これらはそれぞれ相関している。
らしいです。非モテ・陰キャあるあるとかいうマジでしょうもない中学生までには卒業しておきたい話が始まる予感がプンプンしますが、とりあえず聞くだけ聞いてやりましょう。
過去においてASDの原因は「極端な男性脳」と考えられ、彼等の拘りの強さや反復傾向やコミュニケーション不全の原因は高いテストステロン値にあるとされてきたが、研究の進展により近年はそれが否定され※、むしろASD男性は物理的に両性具有であることが示され始めている。身体の性的2形(身体の男性的特徴)が乏しい傾向にあることが示唆されているのだ。その1つに自閉症の顔を調べた研究があり、それによればASD男性の顔つきは「男らしくない」特徴があるという。
https://jneurodevdisorders.biomedcentral.com/articles/10.1186/s11689-015-9109-6 (論文a)
rei氏のnoteに言及した人はここで挙げられている論文aを全員読んでいるはずなのですがもしかしたら忘れてしまっている人もいるかもしれないため改めてざっくり説明します。チー牛画像の説明でrei氏はなんの根拠も明示せずに男らしくない顔つきである、と断定していましたが、この論文aはなんと、「男らしい顔、女らしい顔とは一体どんな顔であるのか?」という大変根元的な問いについて画像解析を用いて答えを出しているんですね。ふむふむ、どうやら男性は女性に比べて額の幅が広く、鼻は飛び出てて横幅も広いらしい。 で、次の実験②で、自閉傾向の強い人と弱い人とで顔つきの特徴を比較してみたところ、自閉傾向が強い男性は弱い人と比べて額の幅が小さかったり鼻先が飛び出してなかったりしたと。なるほどこれは確かに男性的な特徴とは言い難い。逆に自閉傾向の強い女性については、より額の幅が大きかったり鼻の幅が大きかったと。ここまでデータを見せられたらさすがに自閉傾向のある男性は男性らしくなくなり、女性の場合だと女性らしくなくなると納得せざるを得ませんね。ASD男性は性的二型(生殖器以外に男性と女性を区別する特徴のこと)に乏しく両性具有の外観をもつ、ええ、rei氏の言いたいことはわかりましたよ。じゃあ次の段落へいってみましょう。
また発達障害男性の顔つきが「男らしくない」事に関して、環境の影響を示唆する研究もある。恐らくこの記事を読んでる方の半分ぐらいは心当たりがあるだろうが、発達障害男性は1般的に幼少期から仲間外れにされたり、暴行されたり、虐待や親の過干渉に晒されやすい。こうしたストレスはストレスホルモンであるコルチゾールのレベルを高くし、コルチゾールのレベルが高くなることでテストステロンが低下し、テストステロンが低下する事で性的2形が不完全に形成される可能性が示唆されている。
えー、まず、発達障害男性は幼い頃から学校や家庭で加害され、そして精神的ストレスや肉体的ストレスに晒される傾向がある、きっと読者の皆さんも身に覚えがあるでしょう?とrei氏はおっしゃるわけですが、いくらその主張が正しくても、その根拠は自分の人生で起きた主観的な事実というたったサンプル数1の寄せ集めなわけですから、読者の共感を喚起したところで、発達障害男性全体の傾向や、発達過程における諸要素間の相関や因果関係といったマクロの話には全然繋がらないでしょう。
また、この「ストレス」という単語について、引用されている論文bでは、いやそもそも彼は論文の引用のルールすら守ってないので、この論文bが本文のどこと対応してるのか全然わからないんで、マジでこのリンクはたまたま偶然横に貼られている本文との関連性が一切見当たらない論文のURLなんですけど、えっじゃあさっきまでわざわざ論文を読んでた俺バカじゃね?学術的な考察を武器に世相を舌鋒鋭く、そして時には優しく切り込んでいくインターネット論客期待の新星っぽい雰囲気にまんまと騙されてんじゃんうわ恥ずかし!えっとなんでしたっけ、そう、この横にペっとはっつけられてる論文における「stress」とは、自閉症児が苦手とする経験したことのない新しい状況や環境のめまぐるしい変化といった意味のストレスなんですよね。introductionのパラグラフ二つ目、
"Individuals with autism are commonly observed to react abnormally to environmental changes or novel situations that might not be stressful to others. “
って書いてあるじゃないですか。ところでrei氏の言う「ストレス」ってなんでしたっけ?"発達障害男性は1般的に幼少期から仲間外れにされたり、暴行されたり、虐待や親の過干渉に晒されやすい。こうしたストレスは"–––––––って、ええ!論文の「stress」と意味が全然違うじゃないですか!しかも実験の被験者のうち虐待やネグレクトの経験がある子供は除外されてるんですよね。Participantsの段落に、
"Children were excluded if they had a history of abuse or neglect."
ってちゃんと書いてあるんですよ。
本筋と関係ないので手短に実験の内容をまとめると、自閉症の小児について、コルチゾール(ストレスに応答して分泌されるホルモンの一種)の値を安静な状況、新しい環境、採血後のそれぞれで測定してみたら、発達障害の既往がない人よりずっと高い数値を示したんだってさ。
rei氏はコルチゾールが高くなると男性ホルモンのテストステロンが下がる、って書いてるけど、残念ながらこの論文bにはテストステロンのテの字も書いてないんだわ。Ctrl+Fで単語検索してもテの字も引っかからなかったんだわ。でさ、俺こんな場末のインターネットでネチョネチョしちゃってるけどさ、曲がりなりにも医学部通ってて、手元に教科書とかあったりするのよ。ギャノング生理学原書25版、CHAPTER20、副腎髄質と副腎皮質の章、433ページ。"副腎アンドロゲンの分泌は急性にACTHにより調節され,性線刺激ホルモンによって調節されない.”と書いてあります。テストステロンはアンドロゲンの一種。ACTHは副腎皮質刺激ホルモンの略称で、コルチゾールやテストステロンを分泌させるのに働くホルモンです。教科書のこの記述から類推するに、コルチゾールも糖質コルチコイドもテストステロンの分泌には関わってなくね?や、もしかしたら教科書の隅から隅まで読んだらちょろっと一行書いてあったり、コルチゾールが高くなったことでフィードバック機構が働いて副腎皮質刺激ホルモンの分泌低下が引き起こされて結果的にテストステロンが下がったりするのかもしれないけど、rei氏はどこにも出典を明記せずに本文中でいけしゃあしゃあと"コルチゾールのレベルが高くなることでテストステロンが低下し、テストステロンが低下する事で性的2形が不完全に形成される可能性が示唆されている。"なんて書いてやがるわけですよ。許せなくない?ありえんでしょ。なんでわざわざこいつのデタラメもデタラメ、エロゲで鍛え抜かれた迫真の想像力で快楽排泄した駄文に付き合っていちいちファクトチェックしないといけないんですか?そうだ、reiさん。医学部レポートコピペ学科の学生に任せてみたらどうですか?少なくともあなたよりロジカルで科学的に正しい文章を書いてくれると思いますよ。なんなら紹介しましょうか?彼らは優秀で知性溢れる優しい友人がいるおかげでいつも成績は満点みたいですしきっと心強いと思いますよ。ところでreiさんにはいるんですか?優秀で知性溢れる優しい友人。いえこれは単なる興味です。
次の段落行きましょう。まだまだありますからね。先は長いですよ。
更に上記取り上げた海外チー牛ことThe Virgin Walkに関しても、インターネット等で語られる「ぎこちない」「フラフラしてる」「リズム感がない」「つま先で歩きがち」などの特徴は発達障害の運動協調の苦手さや感覚過敏や身体感覚の不全等の特徴と1致する。
https://www.scientificamerican.com/article/autism-in-motion-could-motor-problems-trigger-social-ones/ (記事c)
なんなんですかね、この抜け字。めちゃくちゃ気になっちゃうんですが。話の流れで飛ばしちゃったけど、なんかチー牛ミームの類似品は海外にもあるらしいですね。俺は細かいところが気になる性分なので、The Virgin Walkの画像を見せられた後に”インターネットで語られる「ぎこちない」「フラフラしてる」「リズム感がない」「つま先で歩きがち」"なんて書かれるとつい画像の中の英文と対応してるのかな〜なんて思っちゃうんだけど、全然対応してなかったです。じゃあこの例にあげてる印象ってどこの誰が言ってるんですか?対応してないっていうので言えば、ここで発達障害の特徴をいくつかあげてますけど、運動協調の苦手さ、身体感覚不全、まあ上述の印象と概ね一致するとしましょうよ。でも感覚過敏はどれとも対応してないですよね?何と何が一致するか、そういう細かいところキチッキチッと詰めていきましょうよ。文章はグルーブ感が大事なんですから、この後きっとこうくるだろうなという読者の予感みたいなの丁寧に扱ってあげましょうよ。リンク先の記事cについては特にコメントないです。自閉症児の多くは運動機能の発達や社会性の発達に障害を抱えるよ、くらいのことが書かれた科学ニュース記事で、論文とかじゃないですし。あ、でも自閉症児の運動障害が社会性の発達に悪影響を及ぼすという理論に、そもそも社会性の発達より運動機能の発達の方が時系列的に先に生じるからそう見えるだけなのでは?と反駁している記述とか、自閉症患者の困難は取り入れた視覚情報と運動性・社会性とを接続させられない点にあるという指摘は面白かったですね。はい次!
またこれは研究事例を示すまでもない事であるが、人間は自分の言動を揶揄されたり叩かれると自分に自信がなくなり、表情が暗くなったり、あまり表立って活動しなくなったり、人との関わりに消極的になってしまう。その為、こうした人間は表情を使う機会が乏しくなり、表情筋が発達しなかったり、表情をノンバーバルコミュニケーションとして使う経験が蓄積されず、表情が常に無表情気味かつ幼くなってしまう。
いや、研究事例はちゃんと示そうよ!まあ書いてあることはわからんでもないよ、わからんでもない。上司や先輩に怒られたり同級生にバカにされたりインターネットで誹謗中傷されたら凹んじゃうよね、引きずっちゃうよね。ウンウンわかるわかる。それはそれとして、この段落後半、同じことの繰り返しになっちゃってません?「顔の表情を使う機会が乏しくなる」、「顔の表情筋を使わないから発達しない」、「表情を使う経験が蓄積されない」、「表情が無」。極め付けには「顔が幼い」と、今まで一度も論じられてない幼さという主観的な形容詞を持ち出しちゃってます。GooglescholarやPubmedを使いこなしありとあらゆる論文を引用して鮮やかなストーリーを提示し、英語はおろかちょっと黒々とした文字の集合体さえ読めないパンピを納得させてみせるrei氏が、こんな小学生みたいな感想文をうっかり混ぜ込んでしまうなんて、とても私には信じられません。きっと何かの間違いでしょう。
まとめれば「発達障害男性は幼少期から多大なストレスに苛まされる事によってテストステロン値が低くなり、また人間との接触を避けるようになってしまい、結果として顔は男らしくなく、表情筋が発達せず幼い印象の顔になってしまう」という事だ。尚これは傾向の話であり、チー牛顔である事イコール精神障害であったり、虐めや虐待経験があったりする事を意味しない。
ツッコミどころが満載のまとめですね。簡潔にいきましょう。
・rei氏はストレスの語を、援用した論文とは異なる意味で使用している。
・rei氏は発達障害男性のテストステロン値が低くなる根拠を示していない。
・発達障害男性の顔は男らしくない傾向にある、と解釈できる論文はあるものの、rei氏が主張するところの表情筋の発達とは関係のない目や鼻や額といった器官そのものの位置に関する論文である。
・rei氏は、発達障害男性の顔が幼い印象を与えることについて言及する記事や論文を示していない。
腹立つのがさ、あくまで傾向の話なんですよ〜私はチー牛顔は精神障害者とは一言も言ってませんよ〜って逃げ道じみた一文を付け加えてるところなんだよね。何が原因で何が結果である、みたいな因果関係ってすごくややこしいじゃん。すぐコロッと逆転させちゃったりするじゃん、人間は愚かなので。今書いてる俺も、うん?どっちが先なんだ?って立ち止まっちゃうともうダメ。あーもう、こっすいよなあ、この一文を付け加えるだけで責任逃れられるみたいに思って書いてんですよ、この人。こんだけ嘘や誤認を誘導する駄文書いといて、「いや俺はそこまで言うてませんから、ほな^^」みたいな態度、要は舐めとるんですわ。文章を書くということも、読者のことも、発達障害者のことも、生き辛さを抱えてる人たちのことも、毎日研究室でせっせとデータ取って論文読んで人類の知の水平線を広げんと奮闘してる研究者のことも。腹立たしい。論文読むならちゃんと読め、使うならちゃんと使え、筋の通ってないこと書き散らかすな、知の冒涜も甚だしい。
入りきらなかったので後半に続きます