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はてなキーワード: スペリオールとは

2024-10-27

小学館漫画雑誌棲み分けがわからない

○○史上最も重要マンガ10

というお題の記事流行っている。

そのなかでヤングサンデーという、いまはない雑誌名前をみつけた。

ヤングサンデー、今はない。

ヤングサンデービッグコミックスピリッツビッグコミックスペリオール小学館の中で読者を喰いあってた。

たぶん、ヤングサンデー仮想敵集英社ヤングジャンプ講談社ヤングマガジンだったんだろうけど、自社のスピリッツスペリオールとぶつかってた。

スペリオール講談社モーニングにぶつけてるつまりなんだろうけど、いまだにスピリッツとのカラーの違いが見えにくい。

ビッグコミックビッグコミックオリジナルも喰いあってる。大御所のための居場所みたいになってる。

週刊少年サンデーコナン犬夜叉に頼り過ぎな時代もあったし、長期連載の安定感とこの手のマンネリは表裏一体なのかもしれないが。

2024-10-24

ビッグコミックスペリオール史上最も重要マンガ5選

https://anond.hatelabo.jp/20241023001913

リーを見てみると週刊チャンピオンやあろうことか少女漫画を一緒くたでまとめ切った方もいらしてすごいなと思いつつ、自分が愛読している雑誌自分の手でどうにか出来そうなのはどこかな?と考えた末に選んだのはこの雑誌でした。

自分が読んだ時の実感と漫画史においての位置とこの雑誌の不遇というか地味というか中途半端なところを捉えつつ僭越ながら書かせていただきます

この雑誌しかたらこから黄金期じゃないかなあ。

味いちもんめシリーズ/原作:あべ善太 作画:倉田よしみ(協力:福田幸江、花形怜、久部緑郎) 1986-連載中(備考:連載開始時の掲載誌ビッグコミックオリジナル増刊)

この雑誌の創刊から連載されているレジェンド中居正広ごきげんようSMAP内での格差をボヤいてすぐに企画されたテレビドラマでも知られている、あともう少しで40年というロングセラー

初っ端で辻調服部喧嘩を売ったり最近ではマナー講師血祭りにしたりするが普段は素朴な和食職人物で『江戸前の旬』をはじめ青年誌に多数のフォロワーが。

ストーリーテリングが下手なので先輩後輩が突然消えたりするがそれも意外と飲食店あるあるなので気にならないという奇跡最近再遊記の久部さんが合流したのでもう少し話が落ち着きそう。

あずみAZUMI/小山ゆう 連載期間1994年14号 - 2008年23号(あずみ) 2009年2号 - 2014年6号(AZUMI)

ヤングサンデー武田鉄矢と組んで坂本龍馬を描き切り名実ともに小学館巨匠漫画家のひとりへ。『おーい龍馬』のときでもたまに見せる残虐シーンの迫力にただものではない雰囲気を出していたがスペリオール移籍した今作でリミッターが脱落。

英雄とされた数々の武将たちやその配下忍者刺客その他が凄腕のスナイパーである無垢美少女あずみの手によってどんどん殺される。味方もモブ平等に斬られて命を落とす。そしてちゃんと血みどろに表現する。

そしてこのあずみという美少女無垢という設定の元よく全裸になる。修行の滝行で全裸。お風呂全裸。戦って切り刻まれて半裸。よく本番やらなかったな。作者の好みがそっちじゃなくて良かったな。(当時実写主演が決まってた上戸彩に過大な期待と心配があったという)

実写化も落ち着き人気が下火になったなと思ったら話をまとまらないまま終了。突然題名が『AZUMI舞台幕末となる。というよりは舞台は前作『おーい龍馬』の世界に入りあずみはついに…(これは読んでくれ)

小山ゆう恐るべし。今ビッグコミックで描いているけど大丈夫かな……。

ラーメン発見伝シリーズ(ラーメン発見伝らーめん才遊記・らーめん再遊記)/原作:久部緑郎 作画:河合単 連載期間1999年23号-2009年15号(発見伝)2009年17号-2014年5号(才遊記)2020年5号-連載中

天才原田の「イエース!!」が話題になりついにこの作品がこの雑誌看板まで登り詰めた。だって最初の頃このマンガで一番目立ってたキャラクター藤本くんでも佐倉さんでもあの芹沢達也でもなく「ラーメン石神秀幸」だったんだから。化けたよホント

オーソドックスな主役藤本くんの成長譚だった発見伝の次に「誰も共感できない天才ゆとりちゃんを主役に据え上司芹沢の苦労を引き出しラスボス芹沢とは違った側面を引き出したのも憎い。『銀平飯科帳』(たまには新作書いてください)を挟んで再び出てきたときには芹沢達也というキャラクターが完成していた。その間に脇のキャラクター造形が一段と深みを増し(永友とか坪内とかよく考えついたな。モデルが誰だろう…)現在にいたる。

麺一郎・汁二郎・具三郎のあとどういう風に物語を作っていくのか、ちょっと目が離せない。

サンクチュアリ/原作:史村翔 作画:池上遼一 連載期間1990年-1995年

トリリオンゲームと迷ったが池上遼一の「ストレート」を分かっていないと「魔球」が分からないということでこの作品を。

ヤクザ政治家という表裏のサクセスストーリーを同時進行に描き10巻という巻数でまとめ上げた手腕が見事。

医龍-Team Medical Dragon-/原案:永井明 作画:乃木坂太郎 連載期間2002年10号 - 2011年4号

マイケル・クライトン原案の『ER緊急救命室』がブームとなり医療ものドラママンガが作られたが程よいエンタメ性とキャラクター造形の上手さで最大の影響を与えた作品2006年の実写化ドラマからフォロワー作が目白押しとなる『コードブルーからドクターX』に至るまで医龍が無ければ存在し得なかったと言っても過言ではない。

あと乃木坂太郎先生も『夏目アラタの結婚』でさらに化ける。

選外になった作品

もともと他の小学館青年誌に比べて年齢層がなかなかはっきりせず漫画家が集まりづらかった。転機はヤングサンデー休刊によって作家がここまで辿り着いたことだと思われる。

今回選べなかった作品は以下の通り

岡崎に捧ぐ/やまもとさほ

岡崎さんの話より自分語りの方がやりたそうな感じがずっとあったが、本当に岡崎さんと仲が良かったのかねえ?

女の子ものがたり・上京ものがたり・営業ものがたり/西原理恵子

きれいなサイバラ。まあ少しずつキレイなままでいられないところがチラホラ。

西原理恵子人生画力対決ダーリンは70歳シリーズ/西原理恵子

汚いサイバラ画力勝負は羽海野先生を担ぎ出したのが最大の功績。高須のアレはもうすでにギャグですらならなくなった。クマごまかしているが細かく見るとさあ。

江川西本/原作:森高夕次 作画:星野泰視

哲也の頃から星野先生の眼がたまらない。ヤバい人の描き方いつもすごいよなあ。森高先生はグダるクセどうにかして下さい。

夢かもしんない・本気のしるし・ルナハイツ/星里もちる

星里もちるギアに入ったのがスペリオール時代特に『本気のしるし』は凄かった。凄かったけど選びたくない。あとこころまれたのは『夢かも…』の方。

血の轍/押見修造

すごい作品ですよ。よくこんなの描けるなと。これからどう評価されるかちょっとからないけど、選びたくない。そういう作品なので覚悟を。

キーチ!!・キーチvs/新井英樹

モーニングヤンサンスピリッツで傑作をものにしながらここは合わなかった。

コタローは一人暮らし/津村マミ

最悪の想像をしながらコタロー中心にコミュニティができてくるし現実の苦さが時々感じるのもいい。結末もベストじゃないけどそれしかないのかあという納得も。

遅ればせながら追記

Moonlight Mile機動戦士ガンダムサンダーボルト/大田垣康雄

書いていたはずなのに抜けてて顔面蒼白に。とはいえギリギリ次点なのは吾郎と理代子の性的な強さについて行けなかったのと第二部になってから長官になり責任に押し潰されつつある吾郎キャラ違和感を感じて。

サンダーボルトもすごい作品だしムーンライトマイルで培った描写力が生かされて思わずため息が出るのだがこれはファーストガンダムありきなんだよなあと。

響 〜小説家になる方法〜/柳本光晴

芥川・直木同時候補はさすがに冷ややかになる。曽田正人細野不二彦ならある程度カタチを見せるけど『龍と苺』もそうだがサンプルの出し方が下手。

フットボールネイション/大武ユキ

身体のことは多分どのサッカーマンガより知識量が多い。だからプロ選手からの支持が大きいんだろうな。下部リーグにしては上手すぎるのはご愛嬌か。

劇光仮面/山口貴由

これはこれから。『覚悟』や『シグルイ』とは別の話の流れが見えるのが頼もしい。

淋しいのはアンタだけじゃない/吉本浩二

佐村河内サイドからもう一度盗作事件を掘り起こすつもりだったのに聴覚障害について触れていくうちにいろいろ見えてくることに。それでも佐村河内夫妻はひどいけど。

2024-03-04

anond:20240303170028

スペリオールで連載してた作者が「少年漫画誌で描きたい!」ってサンデーに持ち込んできたのがこれ

2024-02-10

漫画編集者の端くれだったことがある


青年向け漫画編集者をしていた。といっても若い頃の話だ。都内にある編集プロダクションを辞めて田舎に帰ったのが36の時だから、おじさんの入り口に立った頃か。今では完全なるおじさんである

本日記は『セクシー田中さん』の件とは関係ありません。

働いていた会社というのは、講談社とか小学館とか秋田書店とか、そういう大手出版社ではない。あくま編集プロダクションである出版社編プロがどう違うのかって……ざっくり言うと元請け下請けだ。出版社出版事業(今回だと青少年向けの漫画作りや商業展開)の企画をして、漫画家が作品のものを作って、編プロ雑誌本体を作って、その制作過程印刷所やデザイン事務所といった専門集団関係することになる。

イマイチ説明になってしまった。一般社会の例で説明する。民法でいうところの委託(準委任契約)に当たる。公共建築の分野でいうと、公共機関の建築技師が新しい建築物のマンガ絵を作り、建築事務所が基本設計~詳細(実施)設計をして、出てきた成果物を元に大手建設会社施工監理し、地元にある中小事業者が実際の土木建築作業をする。

自分が勤めていたのは、この例でいうところの建築事務所だ。受益者(国民=漫画読者)の希望に応えたい組織があって、そこから依頼を受けて動いている関係会社ひとつ。そういうアナロジーだ。

出版社との役割分担は、そこまで分離しているわけでもない。漫画編集者といえば、昔の手塚治虫ほかの自伝みたいに、漫画家とアツいやり取りをしているイメージがある。ああいう、企画経営制作現場の間にあるような仕事は、出版社社員が直接することもあれば、編プロ出版社(編集部)のオフィスを間借りして行うこともある。

前者の例だと、マガジンサンデーチャンピオンなどだ。コンビニ書店にほぼ必ず置いてあるレベル漫画誌。大手出版社総合職コース入社した人が、(編集取材制作、資材、宣伝マーケティング、総務経理人事その他事務)といった多くの部門ひとつである漫画編集部に割り振られて其処に居る。

後者の例だと、大手出版社が出している漫画誌でも、あなたが聞いたことのないやつもけっこうあると思う。そういうのは、編プロ出版社(編集部)の仕事を丸ごと請けて実施していることが多い。自分は、そういう会社で働いていた。職場自体大手出版社の中にあるが、いわゆる委託先の社員だった。別の言い方をすると、親雑誌に対する子雑誌関係

ほかの長文増田記事を見るに、あまりたくさん書けない仕様のようである。何文字までかは知らないが、文字制限があると思う。本当は何万字でも書きたいのだが、あくま自分が書きたいだけであって、あなたが読みたいとは限らない。一万字以内になるよう心掛ける。以下に、自分が関わった漫画家を2人だけ紹介しよう。最後に所感を述べて終わりにする。

その2人(A先生とB先生。どちらも若手)と私は、分水嶺のような関係追記;わかりにくい表現ですいません。ブクマカのBuchicatさんコメントのとおりです)だった。ある日、私が担当していた漫画家のA先生が新作の企画提案に来ていて、同じタイミングで別の編集者のところに持ち込みをしたのがB先生だった。その別の編集者が不得手なジャンルだったこともあり、A先生との話が終わった後で、私も一緒にB先生作品を読んだ。

その後、編集部責任者を交えた会議で、私が引き続きA先生の新作の担当者に決まった。新人であるB先生担当になる可能性もあったが、そうならなかったのは、今の漫画界の一界隈にとって幸運なことだった。



A先生について

A先生は、雰囲気が暗めだった。人間性まで暗いというわけではなく、心を開くと明け透けになるタイプだった。モードに入ると饒舌になる。

弊誌では、読み切りを何度か掲載したことがあった。アシスタント経験あり。小さい賞を取ったことがある。ヒット作はないが、若き漫画家としてはキャリアがあった。

画力が抜群だった。小学校中学校で、学習ノートフシギダネの絵とかをソラでゲームパッケージそのまんまに描く子がいただろう。とにかく天賦の才を持っていた。最小限の画量で、それでいて迫力と感情に溢れた1枚1枚を描く。そういう人だった。

難点は、マジメすぎるところか。少し前にやっていたアニメだと、チェンソーマンに登場するアキくんか(少し前……?)。とにかくマジメだった。いや、やはり『直向き』に訂正する。

A先生は、少年誌に見合わない重たいテーマに挑むことがあった。今でもそうだ。彼のマンガには『緩さ』がない。それもいいところなのだが。私は好きだった。はっきりいって。が、読者の傾向に合っているか微妙だった。

子どもの頃から漫画が好きだったらしい。中学生の頃のイラストを見せてもらうと、俄然キャラクターへの愛に溢れる作画を見ることができた。中学生らしい、プロには程遠いクオリティなのだが、しかし見ていて違和感がないというか、自然にくっきり入ってくる。

私という人間は、具体例で物事説明する癖がある。上の「中学生らしいイラスト」を別の事例で表現すると……「うるせ~!!知らね~!!FINALFANT ASY」(短縮URLhttps://x.gd/L5cc4)だろうか。以前、いつぞやかのid=pptppc2さんのブックマークコメントきっかけで元ネタを知ることになった。

あの時のA先生イラストは、ベルセルクセルピコだったと思うが、力強い表現だったのを覚えている。セルピコファルネーゼを抱きかかえて、

申し訳ありません 道案内を頼まれまして 少し席を外していましたもので」

と言うシーンの模写だった。

さて、そんなA先生だったが、ある時これまた重量級のテーマで描きたいものがあるという。先ほどの、編集部での新企画提案の話だ。

その際、A先生からプロットをもらい、私のデスクで拝見させてもらったところ……うちの雑誌では持て余しそうだった。作品の質が低ければ普通に打ち切りになりそうで、作品の質が高くても――弊誌の売上規模だと会社グループ全体の機会損失になりそうだった。私の前でパイプ椅子にかけているA先生は、不安げな面持ちだった。

内部の話で悪いが、例えば「甲」という雑誌亜流「乙」という雑誌があるとする。ビッグコミック(オリジナルスピリッツスペリオール)みたいな感じだ。この時、甲と乙に明確な上下関係があった場合、乙誌に掲載された漫画が甲誌に引き抜かれることがある。その際、甲誌の編集部から言われるのが、

「なぜうちの編集部に見せなかった?」

という意見だ。これは、ストレートに言われる場合もあれば、暗に言われる場合もある。だが、事前に上流の雑誌に見せていたとして、多くの場合玉虫色の返事があるだけだったりする。

話を戻そう。この時の自分は、編集部自分デスクのあたりでA先生次回作を見せてもらっている。確か缶コーヒーを飲んでいた。

自分としては、A先生マンガを弊誌に載せたいと思っていたが、先ほど述べたとおり、後ろ髪を引かれる思いもあった。社会派少年漫画というのは扱いが難しい。その作品が「あしたのジョー」の影響を受けているのは明白だった。「A先生であれば、きっと面白い作品にしてくれるのだろうな」という期待はあった。

うーん、大いに悩むところだ。どうしよう。思いあぐねていたところで、別の編集者から声がかかった。要約するとこんなところか。

「持ち込みに来た人がいる。私の専門じゃないので判断が難しい。門前払いにするレベルではないので、あなた判断を仰ぎたい。上の人間は今出かけている」

要するに、自分の専門外なので判断できないよ、と言っている。ここも会社なので、編集者の上には当然上司がいる。その人達がいなければ同輩に相談するのが基本だ(余談だが私は後輩だった)。こういう原則一般会社と変わらない。

その『別の編集者』というのは、儚い感じの純文系が得意なタイプだった。一番わかりやすい喩えは……『はちみつクローバー』みたいなやつだ。ああいうのが得意な人だった。

その時は、A先生との話が終わったら行くと告げた。それで、しばらくそのまま話を続けた。

「この作品はい意味で重たいねちょっと考える時間がほしい」

と言って、その日は解散した。A先生は、「お願いします!」と言ってパイプ椅子を立ち、そのまま帰っていった。いつもだったら喫茶店ご飯をおごっている。

A先生は、『いい子』だった。あまり感情は出さないけれど、人間に対する愛を持っている。そういう子だった。私が当時、A先生ご飯を奢って、彼がおいしそうな表情で食べている時、私は幸せだった。A先生幸福だと、自分幸福だと思えた。A先生漫画という手段で自らを表現している時、まるで自分もそれに劣らぬような喜びを得ていた。

ヘンな表現かもしれないが、例えば読者がA先生を褒めている時、自分A先生との区別がなくなっているというか。彼のことが、自分ことみたいに嬉しかった。これは愛なのだろうか。



○ B先生について

持ち込み部屋に行くと、別の編集者と、持ち込みに来た子が対面で座っていた(ちょこんと挨拶をしてくれた)。自分が座る席には作品が置いてあった。綴じられていない原稿用紙がある。ページ数にして30枚ほどだった。もっと多かったかもしれない。記憶あやしい

実際、B先生作品面白かった。コテコテの学園ものかと思いきや、登場人物それぞれに適度な制約があって、キャラクターも立っていた。これまでのキャリアを聞き取ったところ、作品雑誌掲載されたことがあるようだ。アシスタント経験もある。

絵の方は、自分がこういうのも大変失礼だが、上手な方ではなかった。どちらかというと、脚本や設定、キャラ作りが得手のように映った。当人情熱を注いでいる箇所はすぐにわかる。キャラ絵が有名漫画家の影響を受けているとか、キャラクター台詞回しがハリウッド映画風とか、背景や小物を手を抜くことなく全部描いているとか、そんな具合に。

光るものがある作家だった。これを見抜けないようなのはモグリ――そんなレベルで輝いていた。

私は作品を読み終えた後で、「ちょっと待ってね」と自席に戻り、少し残っていた缶コーヒーを飲み干して、思案を重ねつつ持ち込み部屋に戻った(どうするのが最良かわからないケースだった……)。

それで、テーブルではこういうやりとりをした。

私「イイ作品だと思います特にセリフ回しにセンスを感じます掲載ができるとかここでは言えないけど、話は通してみますね」

B「ありがとうございます

私「それで、担当はね……縁なので。あなたがするのがいいのでは?」

編「私よりもほかの人がいいと思いますもっと才能を引き出せる人が……」※小さい声で

私「いや、でも恋愛描いてるよ。エンタメだけどいいんじゃない」(こいつ、作家の前でアホなこと抜かしよって)

編「難しいです」

私「でもこれ、縁だよ」(意識が低すぎる……)

編「ほかの作家さんも抱えてるので。いっぱいいっぱいです」

私「わかりました」(トラブル回避のため後で編集長に説明しとこう)

B「すいません。僕の作品はどうなるんですか?」

私「後日連絡しますね。必ずしまから、それまでは他誌への持ち込みは待っていただけますか」

B「あの、はい。できればですが、早めでお願いします。一週間くらいでなんとかなりますか」

私「なんとかしてみます

作品のものと、作家プロフィールと、付属資料コピーを取らせてもらって、彼には外で缶コーヒーを奢った。ビル入り口まで送ったところまではいい気分だったが、正直、身に余る事態だった。

持ち込み作家の才能がありすぎるのも考えものだ。嬉しい悲鳴というやつ。誰が担当に付くかで今後の雑誌の売り上げに影響がある。重大な意思決定ということになる。

最悪、『進撃の巨人』の時みたいに優れた作家を逃してしま可能性がある。あれも、実際は諌山先生門前払いではなく、週刊少年ジャンプ担当が付くか付かないか微妙ラインだったらしい。それで、誰が担当になるかを押し付けあっている間に諌山先生が他雑誌に持ち込んでしまった、という話が業界団体公的飲み会で囁かれていた。



○ その後~

B先生についてだが、一週間後に担当編集が決まった。「別の編集者」でもなく私でもない。当時、若手のひとりだった20代の子が任されることになった。編集部トップを交えてB先生原稿コピーを読んだのだが、「若い感性が光る。年齢が同じくらいの人と組ませる方がいいのでは?」という結論になった。

その20代の子は、上の組織からこっちに出向してきている子で、いわば武者修行の身だった。一流大学出で、本社プロパー社員。いわゆる総合職である

最初は、私に選択権があった。B先生担当になる道もあった。だが当時の私は多忙であり、月に何度も会社に寝泊まりするレベルだった。新人は抱えるべきではない。しかし、才能のある子だから迷いがある。

A先生のこともあった。彼のあの作品を世に出してやりたい。もっと有名にしてあげたい。そんな想いがあった。

私が悩んでいるうちに、例の20代の子が手を挙げたのだ。私としても、彼のやる気と知性と直向きさは買っている。諸手を上げて賛成した。

今思えば、正しい選択だった。もし私がB先生担当になっていたら、面白い恋愛エンタメを楽しめる読者の数は減っていただろう。これでよかったのだ。

以後のB先生は、例の持込漫画ブラッシュアップを続けた。翌年には、晴れて弊誌に第一話が掲載されることになった。さらに以後は、担当編集とともに二人三脚で躍進を続け、イケイドンドンの勢いを保ったまま、一度も息切れすることなスターダム上り詰めた。今では漫画家として世に知られている。

一方で、私が担当を続けたA先生は地道な努力を続けた。

上で挙げたA先生の意欲作は、読者層に合っていなかった。それでも、高い画力シナリオ構成の上手さがあったのだろう。その意欲作は、連載期間を積み重ねる度にファンの数が増えていった(業界的には、Amazon第一巻のレビュー数が人気の代替変数になることが知られている)。

今では、A先生は親雑誌で連載を勝ち取るまでになった。去年だったか。彼の作品コンビニ立ち読みする機会があったのだが、やはり突き抜けた画力だった。週刊連載であそこまでの画力というのはまずない。



2024年現在、私は東京を離れて田舎暮らしている。地元町役場Uターン就職して、実家農業を手伝いながらスローライフに近い生活を送っている。

実は、編集者だった当時、働きすぎて病気になった。ある日、下腹部の辺りに違和感を覚えて、血の塊のようなものが血管を這っている感覚があった。病院に行くと、「遅くても明日中に入院しなさい」という医者から指導があった。

それなりに重い病気にかかってしまった。一応は死亡リスクもある。数か月ほど入院した後、どうしようかと考えて、考えて、考えて……編集部に復帰後は、労働を最小限にしつつ転職活動スタートした。

A先生については、幸いだった。彼の意欲作とは最終回まで付き合うことができた。私が退院した後、無事完結を迎えることができた。あしたのジョーに比べればハッピーエンドだった。

入院中に、A先生とB先生がお見舞いに来てくれたのを覚えている。ほかの編集仲間も来てくれた。A先生は、テンションが低めで、何を考えているのかわからないこともあるのだが、人間への基本的な愛というか、思いやりがある人だった。

もう40才を過ぎている。はてなユーザーの中では平均的な年齢か。思えば齢を重ねたものだが、当時の日々は今でも夢の中に出てくる。

若いから編集者をやってきた。身体を壊さなければ続けていたのかというと、多分そうだろう。でも、今の生活も悪くないと感じている。自分語りはここまでにして、締めにしよう。

もしあなたが、Webでも紙媒体でもいい。気になる漫画作品を見つけたとする。面白いものを見つけたと感じたら、ひとまず買ってみるのがいい。Webだと1話単位で売っている。

ひとかどの漫画家というのは、自らが産み出すモノを本気で高めにいっている。あなたフィーリングが合ったのなら、ひとまず1巻だけでも読んでみる方がQOL高まると思う。ハズレを引くことはあるだろうが、アタリだってちゃんとある人生は運試しである

2023-11-28

なんか急に給料が1.4倍になった

4人部署で1人産休から時短、1人が夏の間に退職で実質稼働人員が2.3人になった。

当然ながら仕事量は変わらない、そして新規で人が入るのは年度が変わってから

そんで働く女性応援ってことで何故か時短してマネジメントもなんもできてない時短ママが昇進&昇給

それに伴い流石にということで別部署から1人補充が入った。

まあここまでは良かった、別に文句はない。

問題はその時短ママがなんでか知らんがなんのマネジメントもできない、しない上に今までやってた仕事管理業務が増えたからしない、できないと言って新人教育も俺等に投げてきた事。

そんで時短ママ発熱しょっちゅう帰るしslackにも応答ない事が増えた。

勘違いしないでほしいが別に時短ママが帰る事も昇進した事にも文句はない。

3人の中で一番勤務年数も長いしね。

新人教育投げてきた時はこいつマジか?って思ったけど。

ただ困ったのが俺とAさんで実質4人分の仕事新人教育を2人でやることになった事だ。

このAさんは漫画が物凄く好きで毎週ジャンマガジンサンデースペリオールを買ってくる。

今一番おもしろ漫画呪術廻戦と劇光仮面トリリオンゲームだそう。

当然、回らん。

回らんからクレームが増えて上からも客からも怒られる。

といっても上も分かってたからかなりトーンを下げてくれてたがそれでも叱責は叱責。

俺等だって面白くない。

有給なんてものも今年入って取ってないしな。

新人なんて最初は付きっきりというか帯同させないと無理だから仕事量減るのは半年後ぐらいだし。

んでまあ秋にAさんが結構デカ目のミスをして今度は流石にバチクソに怒られた。

このミスの要因は圧倒的なマンパワー不足に大きく起因するものであって普段なら絶対にないものだということは俺が保証する。

怒られたAさんはもう臨界寸前でフロアに戻ってきてこう言った。

「すまん、俺は覚悟を決めた。覚悟完了だ」

流石に辞めるのかな、でもまあしゃあないかなって思ってたら辞めた職員さんが忘れていった孫の手を持ってあれよあれよという間にフロアを出ていった。

しかも行き先が外ではなく偉い人がいるフロアだ、流石にやばいぞとなって遅れてついていくが遅かった。

Aさん、怒った上司の更に上の人に孫の手持ってバチギレしてた。

もう信じられんぐらいキレてた。

バンバン殴ってたもん。

キレられた上司もあっけに取られてあわあわしてたので俺が間に入って止める、だがAさんは止まらない。

Aさんはいつもは出さな方言を使ってさんざ罵倒していた。

「お前らが管理せんからさんざたいぎー思いをさせちょるんじゃボケ!」

という言葉が強烈に印象に残っている。

そして罵声を浴びせるAさんを宥めていたら急に肩を組まれ

「このまま改善されないようであれば彼も俺と一緒に辞める覚悟ができています!」

と言ってきた。

なんで?

と思ったがその頃にはもうギャラリーもできててAさんは信じられんぐらい怖い顔でこっちを見て目が完全にラリってた上に超パワーで肩を掴まれてたおり

俺は上ずった声ではいしか言えなかった。

ちなみにこの日時短ママ子供の健診で休み

その後関係者全員のヒアリングを行った所で俺とAさんの負担の多さが改めて判明した、のだが。

現実は甘くなく人が増える事なかった。

その変わりに給料が額面で1.4倍になりました。

このまま俺とAさんに逃げられると終わってしまう上に時短勤務ママが今の状態ではどうにもならないからせめて給料面だけでも、という事らしい。

Aさんは威圧暴力行為で2ヶ月減俸と注意食らったけど給料上がった分あってないようなもんで

今も元気に漫画読みながら仕事してて首になる気配もないので要所でキレるって大事なんだなって思いました。

2023-08-13

anond:20230812093651

ペンネームスペリオールの賞に出して佳作もらった作品の方が良かったな

そっちは社会風刺SF風味が絶妙に加味されていてオチも良くできてて面白かった

2023-06-30

anond:20230630160239

連載開始から数年以内で、まだ映像化されてないことを条件に、漫画雑誌ごとに選ぶ面白いと思った漫画ベスト3

 

週刊少年ジャンプ

1. アオのハコ (どの回もキュンキュンする)

2. SAKAMOTO DAYS (無意味殺し屋設定はどうかと思うがバトルがカッコよすぎ)

週刊少年サンデー

1. レッドブルー (現連載中の総合格闘技漫画の中で一番好き)

2. 龍と苺 (藤井聡太を超える将棋漫画

3. 帝乃三姉妹は案外、チョロい。 (ヒロインみんな可愛すぎ(エロ無し))

サンデー漫画はみんなギャグが細かく入ってるのがいいよね

週刊少年マガジン

1. 黒岩メダカに私の可愛いが通じない (主人公が真面目なのが良い)

2. 赤羽骨子のボディガード (ヤクザ設定はどうかと思うがクラスの団結力が良い)

3. 兎山女子高校2年1組!! (『女の園の星』の少年漫画版みたいなやつ)

ヤングジャンプ

1. イリオス (ギリシャ神話ヤクザの抗争をミックスさせるって設定がぶっ飛びすぎだがキャラが全部格好良い。サクサク死んでいくのに全てのキャラが印象に残るのすごい)

2. ノーマルガール (ヤンジャンらしい新人ギャグ漫画東京を擦するネタネット民とも相性いい)

ヤングマガジン

1. だれでも抱けるキミが好き (ヤリマンヒロイン。まだ始まったばかりのヤンマガらしい変態青春漫画。読んでてキュンキュンする)

2. 彼女エレジー (今一番バズってるギャグ漫画。実際笑える)

3. サツドウ (平凡なサラリーマンになることを目指す最強の武術の使い手って設定良いよね)

「王の病室」(医療費焦点にした医者漫画)と「私のアリカ」(アイドルミステリー漫画)と「みょーちん先生はかく語りき」も面白い

スピリッツ

1. ひらやすみ (フリーター美大生のモラトリアム日常生活漫画

2. 生きてるうちに推してくれ (特撮ガガガの作者の霊媒地下アイドルギャグ漫画

3. 路傍のフジイ (リボーン棋士の作者の新作。淡々としたキャラ描写が上手い)

スペリオール

1. 劇光仮面 (リアル系ヒーロー漫画最高峰日常から日常へ移行していく今の流れがかっこよすぎてゾクゾクする)

2. 住みにごり (家族サスペンス。こっちも逆のベクトルでゾワゾワする)

モーニング

1. 8月31日のロングサマー (SF青春ラブコメ。連載中のラブコメで一番面白いんでは)

2. オッドスピン (地面師を目指す双子姉妹漫画淡々詐欺師になってく描写が読ませる)

コミックヴァルキリー

1.ドローイング 最強漫画家はお絵描きスキル異世界無双する! (なろう系の設定だが絵も雑じゃないしエロに逃げてないし王道ファンタジー漫画面白い

2023-04-19

有識者漫画タイトルを教えてほしい

昔俺の性癖を開いた漫画タイトルを調べたい

▪️ヤンマガ/モーニング/スペリオール系の青年漫画

▪️コンビニ強盗が来る

▪️コンビニ強盗によって女子高生裸エプロンおたまを持たされる

親父が読んでた漫画のたった1話の1シーンなんだがそのシーンが忘れられなくて延々と探してる

あともうひとつこれは性癖ではないが

▪️ヤンマガ/モーニング/スペリオール系の青年漫画

▪️クレオパトラのあそこにゴキブリ?虫が乗る

このワンシーンのある漫画も教えてくれ

2022-06-11

ブックパススペリオール読んだ

僕らはみんな生きてゆくってマンガになんかきな臭いものを感じて検索してみた

なんか納得した

2021-07-11

スペリオール面白い

代原かもしらんが読み切りやら漫画賞の受賞作をのせる頻度が高い

あとのってるマンガも単発でよんでそれなりにおもしろいのが多い

2021-06-13

今週のスペリオール立ち読みしたらマッチングアプリの女視点の話が二作品もあって話被ってんじゃねえかってなった

2020-10-01

味いちもんめ」のM君描写をめぐる風評被害について

味いちもんめ」当時の宮崎勤事件への描写に関するツイートがバズっています



トゥギャッターにもまとめられています

https://togetter.com/li/1600526

この件をもって「当時の世間価値観を知るのに重要」だの「オタクへの差別偏見助長している」だの

作品への批判原作者への人格攻撃が巻き起こっています

では、実際にどういう描写だったか見てみましょう

https://i.imgur.com/ULtHrCu.jpg

味いちもんめ」(原作:あべ善太、作画:倉田よしみ)第9巻より引用



ご覧の通り、主人公の伊橋は即座にボンさんから釘を刺されています

その部分を元ツイートトリミングして、わざと誤解を生むように紹介しています

全体で見れば、差別偏見助長するどころか、そういう偏見を持つ人間に対してカウンターを決めているシーンだという事がわかりますね。


とりあえずこの件はスペリオール編集部にも連絡しておきますので

早まって「味いちもんめ」を貶めたり、原作者人格攻撃を行ってる人達普通に名誉毀損ですので直ちに訂正・謝罪をしておかないと告訴されますよ。


こちらからは以上です

2020-03-28

殺人より盗撮の方に嫌悪感がある

昨日発売のスペリオールに載ってた青春初日ってマンガ

男子高校生2人組が同じ学校女子パンチラパンモロを平気で盗撮する。見つかっても先生に怒られるだけ。次の回では再びしてる。普通に不快普通に引く。ほのぼのっぽい感じにしてるけど、それがキツいのかな。

スペリオールって漫画雑誌は人が死ぬシーンとか結構ドギツイセックスシーンも多くて、巻末にはサイバラ下ネタ満載マンガが必ずある。色白好とかも連載してるし。でも全然気にしたこともなく毎回たのしく読んでた。

人が上半身引きちぎられて死んでるシーンを見ても何も思わないのに、盗撮シーンを見てこんなに不快になるのは何故か。

2018-04-29

anond:20180429165455

それが大賞の委員長、草をむしれは女臭さを評価されて選ばれてるのよ。

褒めてる押見もグロウBLっぽさにぐっときてるみたいだし、多分女臭さをまろやかに表した言葉ではなく本当にBLを感じたんだと思う。

押見 僕は『くるくるくるりん』がいまいちだったので、大賞には反対派です。『委員長、草をむしれ』はすごくセンスのある人だと思いますが、キャラがとても少女漫画っぽく感じるんですよね。『グロウ』の方は僕のBL脳が反応したんですけれど、少女漫画脳がないので『委員長、草をむしれ』には反応できなかった。皆さんの話を聞いて、たしかに「スペリオール」に載れば、ある意味、新鮮なキャラになるなと思ったので、賞を獲ることに異論はないです。

浅野 僕も『委員長、草をむしれ』がピンとこなくて。キャラクターの感情が一直線で、漫画的な面白さはあるんですけれど、コミュニケーションが描けてないか人間が動いているように見えない。もしかするとそれが少女漫画的なのかもしれませんが、特別新鮮さを感じなかったので、大賞ではないと思っています

柳本 僕はよく少女漫画原作映画を観ているんですけど、ごく普通ちょっと気の弱いワタシが俺様系の男の子出会って、「何こいつ」って言いながらちょっと本人が変わっていくという、すごくオーソドックス少女漫画の話だと思いました。

浅野  18歳でこれを描いているということは凄いと思います。教えればすごくできるタイプの人かもしれないので、そういう意味作家としてはいいかなと思うんですけれど......。

柳本 よくこれを少女漫画誌じゃなく「スペリオール」にもってきたな、というところで面白いというのはちょっとある。

奥 僕はさっきあげた二つ以外はそんなピンとこないですね。『パレーシア』は確かに「これが大賞だよ」と載っていれば、サブカル系の人に対して表向きの体裁が整う気はしますけれど、本気で選ぶなら将来性のある子がいいかなと思います

花沢 僕は『委員長、草をむしれ』と『ひまわり』を推すんですけど、『委員長、草をむしれ』には「スピリッツ」の『恋は雨上がりのように』的な期待を感じるんですよね。雑誌的にも違和感があるし、これが載れば雑誌の色も明るくなって、もしかして女性読者も呼び込めるかもしれない。そういう可能性をちょっと感じています

正直、大賞になった人はあまり伸びずに、入選くらいで落ち着いている人のほうが可能性があったりするので、この二つが大賞にならなくてもいいと思っています(笑)

2018-04-17

anond:20180417090519

ゆうて響はスペリオールやろ。あずみと同じく実写化不可避カテゴリラインいたことはほぼ間違いなかったはずやろ。

2017-08-14

単行本

最新刊が出た後続きは本誌で読めますみたいな煽りがあるけど、私は絶対に読まない。

月刊誌なら尚更!!

続きを読むのが一ヵ月後だなんて!耐えられない!

私はまとめて読みたいので単行本を買う。

そして雑誌を買うと場所も取られるし捨てるのも面倒。

故に私は単行本派。


雑誌単行本も買う人もいるよねー。

逆に雑誌のみって人があまりいない。

上司スペリオールだけ買っている位しか知らない。

2015-02-26

仕事が終って家に帰った後何もしていない

ベッドに転がり足をまっすぐに伸ばし、その後若干クロスさせます

(ちょうどスペリオールガンダムの顕現シーンのように。)

2014-05-22

美味しんぼそのまま休載してろ!ではなく

毎号30p描かせろ! せっかくだからスペリオールにも毎号50p描かせろ!

の方がいいんじゃないか? 雁屋もトシだし。

2012-08-13

虚構新聞なんかのために夫を嫌いになりたくない

私は虚構新聞が大嫌いなのだが、私の夫は虚構新聞を大好きで、虚構新聞を大嫌いな私の気持ちを解さない。

「騙されたからって、そんな怒るなや。ただのネタやん」

違う。私は虚構新聞に騙されたことなんて今の今まで一度もない。誓っても良い。一度たりとも騙されたことはない。

私が虚構新聞を嫌っているのは、虚構に騙された悔しさからではない。虚構新聞が弄する虚構の背景に漂う他者を小馬鹿にした感覚と、ユーモア踏み込みの浅さが不快であり、尚且つそんなユーモア面白がる夫のような人々のセンス不快からだ。

虚構新聞はかつて自らを和製モンティ・パイソンであり、公人を対象にした風刺だと称していたように記憶している。

笑止千万だ。

私は中学生の時にNHKで放送されていたモンティ・パイソン番組を観ていた程度なので彼らの熱心なファンではないし、さほど詳しくもないのだが、モンティ・パイソン虚構新聞には雲泥の差があると感じる。

その一番大きな点は自らを嘲笑の対象に出来るか否かだ。

モンティ・パイソンは何もかもを徹底的にコケにする。時には自分たちのことさえも無茶苦茶ネタにして観客の引き攣った笑いを誘発する。

虚構新聞にそこまでの覚悟があるだろうか?

かつて、けつのあなカラーボーイにネタにされたとき虚構新聞中の人間は何をしただろうか?

こともあろうに、こっそり運営している日記の中で「わけの分からない奴らに傷つけられた可哀想な自分」をアピールしたのだ。あれすらも彼なりのユーモアなのだとしたら面白いよ、認めよう。まあ、違うんだろうけど。

虚構新聞標榜する風刺とやらに関しても、私は理解を示せない。私と彼とでは風刺の定義が違うのかもしれない。風刺とは、少なから市井の人から権力への攻撃という側面が備わっているべきだと私は考える。

その点から言うと「ホリエモン脱獄した」という虚構の、なにが風刺なのだろうか。この虚構によって攻撃されるのは何なのだろうか。私には微塵も分からない。そして、「ホリエモン脱獄したという虚構を面白がる」ことの意味と、その背後に潜む暴力的かつ短絡的な感覚について、私の夫のような人間は少しでも考えているのだろうか。

つい先日まで店頭に並んでいたスペリオール西原理恵子刑務所までホリエモンに面会に行ったときのことを綴った漫画が掲載されていた。更正の道を歩む彼の姿を適度に温かく、しかしちゃんとギャグにすべき点はギャグとして、そしてホリエモンを身内であるかのように扱うことの覚悟を込めて描かれた肝の座った漫画だった。

ベテランプロ漫画家である西原理恵子と、虚構新聞比較することは不適切かもしれないけれど、同じ人物を題材に笑いを取りにいきながら、アウトプットされたものの質や品性にここまで差が出ることを虚構新聞はどう思うのだろうか。聞いてみたい気もするし、聞きたくない気もする。

上記のような話を何度かに分けて、その時々で表現や実例を変えながら夫に話していたら、彼は私の前では虚構新聞の話はしなくなった。しかしそれは、彼も虚構新聞を認めなくなったからではなく、単純に私とこういう話をすることが面倒くさいからだ。現に、夫は、隠れて作っているTwitterの副アカウント虚構新聞サザエbotに「ワロスwww」などとコメントを付けた非公式RTをしばしば投稿していることを私は知っている。本人はバレてないと思っているのかもしれないが、iPhoneロック画面に表示されるFav、RT通知で丸わかりなのだ

夫は良い人だ。基本的には朗らかで優しいし、趣味や話はあうし、家事育児も私の負担になりすぎないよう配慮してくれる。だから虚構新聞のことなんかで嫌いになりたくないんだよ。

追記

釣りでーす。

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