はてなキーワード: 調律とは
コールドスリープから目覚めた私に、30代のアフロヘアの友人は楽しそうに語っている。
右手には30年前も見かけたシェイクが握られている。この時代では黒人であるか否かは、差別であるか否かを問うことと同様に意味がない。
ただし30歳年上になってしまった友人に知識量で負けているという落差はあるような気がしてならないが。
「だからね、お前の時代にあったストレージなんて今の世の中にはないんだよ」
右手のシェイクはすっかり空になり、彼はフライドポテトを口の中へと放り込む。塩か粉かが宙を舞った。
「いやそうじゃない」
窓の外の手すりを猫が歩いている。
「このケーキのようなんだ、ちょうどね」
彼は私が目覚めた際に用意したホログラフィックVRケーキを4等分すると言った。
「これが俺」
とケーキを指差す。
「つまり、どういう?」
「ある日人の思考をデジタルデータ化する方法が編み出されたんだ。こいつは面白い技術でね。そこからあらゆるコンテンツや映像が生み出された。するとそこから自然とイメージをどう保存するかという問題にもさしあたる。イメージは大量のデータ容量を消費した」
話を遮ってしまったが彼は口角を上げると口笛を吹いた。
「良い質問だ。大量のイメージは妄想も含んでいた。そこからイメージを調律する学校もできたし、東洋的なメディテーションの技術も科学的に研究されるようになった。ただ、これは人間側の努力にすぎない」
目線を一時だけ窓にやると、窓際の猫が群れをなして規則的な動きをしている。思えば妙な動きだ。色は真っ黒で統一されている。
「イメージはやがて機械的な手段で"間引き"されるようになった」
「それとケーキはどう繋がるんだ」
「まあ待てよ。それでもデータは膨大なんだ。するとお前の生きた時代じゃストレージなんてものが必要になってくる」
持って回った言い回しに僅かな違和感を感じる。そして窓際の猫はまるで蟻のように同階のマンションへと消えていった。
「俺たちの時代にはこう考えた。いっそ全てのマシンをつないで、そう、トレントやブロックチューン、それの人間版といったところさ。そいつに全てを共有させる。フィルタリングは各人の無意識の脳の領域と顕在意識の2つを使って最適化された。つまりつながれば繋がるほど最適化される」
「それじゃマイノリティは大変だな」
猫がまた列をなして下の階から上がってくる。そうかと思えば彼らは急にバラけて別々にマンションの窓へと飛び込んでゆく。
「マイノリティ。ずいぶん古い概念だな。少なくとも今そんなやつはいないさ」
「そんなはずはない。社会が最適化されてもニッチは消えないし、マイノリティはますます先鋭化されるはずだろう」
各マンションですべての猫が一斉に鳴く。それはまるでハーモニカとクラクションを混ぜた音に聞こえた。
「だからケーキの一部なのさ。あらゆる動物も含むイメージが連結されて、各人がそれぞれの存在でいながら全てが共有される。あらゆる性的指向も暴力も好きなタイプも優秀な頭脳も全てだ。フィルタはグローバルフィルタとプライベートフィルタリングで制御される」
「それじゃプライベートなんて」
鳴き声が一斉にやんだ。
「あれってなんだい」
「猫さ」
彼はまた口笛を吹いた。
「ああ、俺にゃ見えないね」
「もう一つ疑問が。こちらはその、なんでイメージが繋がってないんだ。コールドスリープから目覚めたばかりだからか?」
「それも少し違うかな。その質問に答える前に、お前に話しておきたいことがあるんだ」
「もう何年も前になる。俺にはお前に似た友人がいてね。コールドスリープするってきかないものだから、俺りゃ友人として何度の止めたのさ。何しろコールドスリープなんて未来になんの担保もない技術だ。あいつはそれでも聞かずに冬眠に入っちまった。そこから数年後に冷却装置が故障、契約者の大半の脳は凍傷を起こして死亡した」
部屋の隅から白と黒の二匹の猫が入り込んできて、くわえたネズミを床に落とすと去っていった。ネズミはたちまちシェイクへと姿を変える。
「ところが我が友は幸運だった。やつの脳だけは無事だったのさ。そこからイメージを再生するのもね。今だって自由にイメージの世界を行き来してるさ」
「そいつは願いがかなったのかな」
「特定のデバイスがあれば幽霊じゃねえけどよ。そうじゃない限り、そうだな、お前が見ている猫みたいなもんさ」
黒猫たちに混ざって白猫もたくさん見えるようになった。私は窓の外へと飛び出すと、今まで味わったこともないスピードで彼らを追いかけていた。
時間 | 記事数 | 文字数 | 文字数平均 | 文字数中央値 |
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00 | 89 | 11093 | 124.6 | 52 |
01 | 49 | 6493 | 132.5 | 38 |
02 | 35 | 2682 | 76.6 | 43 |
03 | 34 | 3730 | 109.7 | 58 |
04 | 10 | 1188 | 118.8 | 60 |
05 | 8 | 346 | 43.3 | 34.5 |
06 | 19 | 1872 | 98.5 | 49 |
07 | 38 | 2480 | 65.3 | 36.5 |
08 | 57 | 4222 | 74.1 | 42 |
09 | 91 | 7585 | 83.4 | 35 |
10 | 136 | 10638 | 78.2 | 38.5 |
11 | 148 | 15724 | 106.2 | 43 |
12 | 140 | 9638 | 68.8 | 33 |
13 | 181 | 11198 | 61.9 | 32 |
14 | 133 | 10611 | 79.8 | 38 |
15 | 177 | 14471 | 81.8 | 40 |
16 | 144 | 10817 | 75.1 | 29.5 |
17 | 261 | 20999 | 80.5 | 42 |
18 | 165 | 13369 | 81.0 | 34 |
19 | 131 | 13596 | 103.8 | 27 |
20 | 133 | 6796 | 51.1 | 28 |
21 | 166 | 14721 | 88.7 | 39 |
22 | 132 | 14274 | 108.1 | 49 |
23 | 95 | 9692 | 102.0 | 36 |
1日 | 2572 | 218235 | 84.9 | 37 |
アップライト(8), ティファ(16), 阪急電鉄(5), アップライトピアノ(5), 電子ピアノ(12), 調律(5), グランドピアノ(4), ケモホモ(4), 脳科学者(5), フィレオフィッシュ(3), 25倍(5), ピアノ(24), ゴジラ(17), やりがい(12), 50万(10), 譲る(10), 傘(8), 老後(19), 監視カメラ(7), 30万(8), ヒール(8), 年金(27), 出社(8), 浮気(17), 譲っ(8), 脱出(6), 貯金(19), ババア(11), 正論(11), っしょ(6), 自民党(12), 座っ(15), 貧乏人(11), 化粧(10), 席(19), センス(10), 20代(11)
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6349574(0)
Dalbergia spp.、 Guibourtia demeusei、 Guibourtia pellegriniana、及びGuibourtia tessmannii (ブビンガ)に関する注釈#15は、ローズウッドとブビンガの附属書II記載が以下を対象としている旨を示しております:
楽器産業と楽器製造業向け木材供給者は、ローズウッド及びブビンガの保全努力とともに、その生物学的特性や保護措置及び取引について、さらに研究していくことを強く支持しております。これらの樹木を守ることが重要です。
楽器を作るのに必要となるローズウッドやブビンガの量はとても限られたものです。例えば、ギターやバイオリン、ビオラ、チェロ、ダブルバス、クラリネット、ピッコロ、オーボエ、フルート、サキソフォーン、そしてピアノで、ローズウッドやブビンガを使っているものは概ね、それらを実質10kgも含んでおりません。マリンバとごく少数のピアノ類ではもっと多く使われているかもしれませんが、それでも通常は楽器あたり30kgを超えることはないでしょう。バイオリン系のような特定の楽器においては、ローズウッドの使用は極めて少量でありながらも重要ですが、それは、例えば調律糸巻などに最も適した素材だからです。楽器製造業・小売業そしてミュージシャンは、生計のため、そして人類の経験を高めるアートを作り出すために、楽器の取引をよりどころにしております。総体として、ローズウッドやブビンガの全世界的取引のなかで楽器が占めている割合は、ボリュームで見れば極めて少ないのですが、発行される許可の割合は顕著なものです。
素材価格の高騰は、楽器製造業と関連事業者(例えばバイオリン・アクセサリ製造業のような)の限界収益性をむしばみ、生計を脅かす恐れがあります。楽器は使いづづけるものですし、小売業と個人の両方で長期間にわたって売却されるものですが、強制され発行してもらう許可のための費用と負担はその都度発生します。ミュージシャンにとって、特にオーケストラや合奏団にとって、楽器の移動や売却を制限されることは、生計と芸術活動を脅かすものとなります。
楽器や楽器部品の商業的、非商業的な移動が明確かつ完全に除外されていないことで、取引に重大な影響が生じ、国際的な文化活動は妨げられ、CITES管理当局に不必要なな負担をかけています。締約国が注釈#15を置き換えるか修正しないことには、音楽の世界と文化は、あの最高品質のトーンを生み出す楽器を失うことになりましょう……相応の保全利益もないのにです。
American Federation of Musicians of the United States and Canada.
American Federation of Violin and Bow Makers.
Bundesverband der deutschen Musikinstrumentenhersteller e.V.
Confederation of European Music Industries.
Dismamusica.
Fender Musical Instruments Corporation.
ForestBased Solutions, LLC.
French Musical Instrument Organisation.
International Association of Violin and Bow Makers.
International Federation of Musicians.
International Wood Products Association.
League of American Orchestras.
Madinter.
Music Industries Association.
National Association of Music Merchants.
Orchestras Canada.
Paul Reed Smith.
PEARLE*.
The Recording Academy.
Society of Music Merchants. The SOMM - Society of Music Merchants e. V.
Taylor Guitars.
通っていた教室では年に1度発表会があって、多分強制じゃ無かったんだろうけど、当時はお月謝とか教室のシステムとか何も知らずに、ただなんとな〜〜く通っていたので、なんとな〜〜く発表会にも出席していた。
正直、ピアノの練習は好きじゃない。先生が発表会のために選んでくる曲は毎年複雑な曲になっていくし、やんちゃだったので、ピアノのために学校の体育なんかで指を怪我しないように気をつけるのもめんどくさかった。というか指をほぐす運動?運しの練習?のただ単調なアレ(名前忘れた)が最大級にウザかった。最高に楽しくないと思う。そんなのよりもう弾ける好きな曲弾いてた方が楽しくない?って感じだった。もっと言うと、音楽のセンスが無かったし、ピアノに没頭できるほどの興味も多分なかった。いつだかにのだめカンタービレのドラマとか映画とかを見て「ふーん、音楽が好きな人はこんな考え方をするのか」なんて思った記憶がある。
ここまで書いたけど、教室に通うのはそんなに嫌いじゃなかったと思う。教室ではでっかいグランドピアノが弾けるし、きちんと調律されてる綺麗なピアノだし、友達もいたし。
発表会だからって練習する曲は増やされるし、難しいし、怪我しそうなドッジボールとか避けなきゃいけないし、レッスンの時に先週より上手くなってなかったらいつも以上に怒られる。
ここまではまだいい。
発表会当日には、無駄に着飾らされて、母に連れられて遠い会場に来て、順番待たされて待たされて、そんでめちゃめちゃ大勢の前で震えながらなんとか1曲弾いて、それで終わったと思えば写真をしこたま撮られ、先生や友達の家族に挨拶をさせられ、そうすると母親たちの世間話が始まって、子供の私はまた長時間待たされるのである。クソ楽しくねえ
さらに言うならば記念写真の時間が世界で一番大大大大大大嫌いすぎる。大多数の人類には分かんないだろうけど、私は写真に私が写ることが、台所に出てくるGくらい嫌いなんだ。理由を考えたこともあったけど、嫌いなもんは嫌いなんだよバーローとしか思い至らない。というか変に着飾らされた小学生のブスが写真写り良くなるわけがないだろ。
あと、発表会が終わったあと、会場の至る所で花束を抱えている生徒がいたのも、両親のみならず祖父母叔父叔母あたりが駆けつけてくれてる生徒も羨ましすぎた。父親は子供に無関心だったから仕事が休みでも来てくれなかったし、家族や親戚にも来てくれる誰かや花束をくれるような誰かはいなかった。
変に着飾らされて、上手くもないピアノを大勢の前で弾かされて、死ぬほど嫌いな写真に撮られて、隣には母親ひとりだけで、花なんて持ってなくて、ひとりで帰ることも出来ずにただ母親たちの世間話が終わるのを待ってるブス(私)。最ッ高に最低な日でしょ。初めて働いた居酒屋で「掃除してきて」って言われて座敷で仕切り板ずらしたら大量のGが出てきた日くらい最低だと思う。今思えばそんくらい嫌だった。ちなみにGは泣きながら雑巾で潰したし、その後バイトは辞めたし店は潰れた。
結婚したくないし、できる気もしないけど、もし将来子供が出来てピアノを習わせることがあったとしても、子供が発表会出たい!やりたい!って言わない限りは発表会させたくない。だって私の子供だし、未来の旦那が相当な陽キャじゃない限り、きっと私と似たような趣味嗜好・思考回路になる。子供に習い事させるのがステータスみたいな風潮あっても、やりたい/やりたくないをはっきり言える歳になるまでは習い事極力させない。絶対させない。させたくない。
私ならよくわかんない年齢の時に「ピアノやりたい?」ってしつこく聞かれて「(よくわかんないけど)やる〜」って答えさせられてなあなあでピアノやらされ続けるの絶対やだ。実際よくわかってない年長さんのころから始めて、なあなあで中2くらいまで続けてしまった。こんなこと次世代にまでさせていいわけがない。断固拒否する。
いや恋人すらいないんですけどね
ぐだぐだ言わずにやってみればいいのに。一ファンとして言わせてもらうと、
このゲームの核になるのは、「ノイズ」という魔法生物によって掘り返された思春期の女子が抱える葛藤や悩みを、
精神世界に入って「調律」していくノベル作品としての価値で、シナリオと演技の出来がすこぶる良いことに強みがある作品だ。
きちんと読み進めていけば、きっとそんな難癖思考は消えているはずだ。
むしろ思いの外フィクションの範囲で上手にまとめていると感心できるはずだ。
章を進めるたびに、その章の主役(調律対象)となった子を好きにならずにいられない、老若男女に勧められる作品だと思う。
楽器編成がぐちゃぐちゃなことも、部長の性格と絡めてたいへんボジティブに解釈できるようにきちんと描かれている。
そしてファンブックを読めば分かるが、担当楽器は固定ではなく、演目に合わせて別楽器を扱うこともあるようだ。
箏の子がオケ編成にあわせづらくて、今回はコントラバスで…と思案するような展開もある。
「呪い」のせいで散り散りになる前の器楽部の奏でる音は常識はずれで荒削りだけど、
それが人の心を奪う「魔法の音」だったのだという。そう、これは魔法少女ものでもある。
チュートリアルでいきなり終末感漂う異世界で戦っていて、北欧神話の登場人物や出来事も入り混じっている。
そういうファンタジーな作品でありつつ、青春部活ものでありつつ、楽器や音楽をモチーフに上手く物語に取り込んでいる、奇跡的なバランスの作品だ。
ららマジというコンテンツがある。「キミと奏でる、音と魔法の学園RPG。」だそうだ。こんなこと言ってる時点でもう丸わかりだが、完全なる未プレイのままこれを書いている
そして自己紹介をすると、クラシックオタである。オタクと言ってもどれくらいかという話だが、バッハからギリギリウェーベルンまでと言った感じである
(ルネサンスの完全ポリフォニー音楽は正直よくわからんし、ウェーベルンで十二音音楽がギリギリって程度で、ベルクとか分からんし、セリエル音楽とか完全にダメである)
まあ要はクラシックオタとしては及第点ぐらいなのではないかという感じだ。自分で思っているだけだが、流石に新ウィーン楽派必修はキツすぎるしこんなもんだろう
そして、ららマジの存在は知っているのだが、それ故に全く手を付ける気になれない
要はミリヲタが艦これに文句つけてるアレである。知ってるとどうしたってアラが見えてしまうのだ
というわけで以降アラをあげつらう。ただ、最初に書いておくが、クラシックを題材に据えてくれたことそれ自体には感謝したい。大概な過疎界隈なので…
まず最初に引っかかったのがこれである。ワグナーチューバ専がいたのだ。おそらく人類初のワグナーチューバ専の演奏者ではないか?
どういうことか説明する。ワグナーチューバとかその名の通りリヒャルト・ワグナーが導入した楽器である
問題はその役割である。ワグナーチューバというのは、端的に言うとホルン奏者が持ち替えで吹くチューバ、要は補助楽器なのである
まず楽曲に登場する際もその様な管弦合奏の中での役割しか無い。無論ワグナーチューバの独奏曲なるものも地上には殆ど存在していないと思われる
ワグナーチューバ専の彼女が何の為に生きているか深刻に謎なのだ。もっと彼女の存在意義を明らかにして欲しい
単にワグナーチューバがちょっと奇を衒ったチョイスだと思ってこんなことをしたのなら…正直それは最もオタクが憎むところである
さっきの発想を拡大していけば自然とこういう結論が導き出されるのだ
まず編成が滅茶苦茶である。ワグナーチューバは勿論だが、なぜか胡弓がいる。譚盾でもやるのか?
ピッコロ・フルート奏者と、ファゴット・コントラファゴット奏者とそれぞれ別々ににいるし、オーボエもいないのになぜかイングリッシュホルンがいる
というか弦楽合奏の縁の下の力持ち、ヴィオラがいない。クラシックやる気ねえだろお前
まず、各楽器一人づつしかいないのが致命的におかしい。これで合奏なんかできるわけないじゃないか
一応確認してみたが、弦楽合奏はヴィオラが居ないのでまずどの編成も無理だし、金管五重奏をやるにはチューバがいないし
オーボエも居ないので木管五重奏も出来ない(イングリッシュホルンの奴を強制的にオーボエに持ち替えさせればイケなくはないが)
率直に言ってこの部活、端から演奏活動をする気があるとは思えないのである。演奏活動をしない音楽部ってなんだ?
まだ楽器弾けないクラシックオタが放課後に集まって一緒にクラシック聞く方がよほど真面目に部活動してると言えそうである
まず何のチューナーなのかが全く聞こえてこない。そこ、いちばん重要な情報である
…が、状況を見れば十中八九ピアノの調律師であろう。そうすると次の問題が出てきて、器楽部なんかで遊ばずにピアノ調律師の専門学校へ行けということだ
ピアノの「チューニング」自体は、実は器具さえあればクソ簡単である。あれは打弦楽器であり、本質的にギターのチューニングと同じなんだから当然だ
ピアノ「調律」のミソはピアノ全体の調整、とりわけハンマーの調整である。逆にここは素人が立ち入れるところでは全く無い
というかピアノ調律師は国家資格なのである。苟もこんな場所で遊んでいる暇などないはずなのだ
(ただ、ピアノ調律師なのではないかという推測は、チューナーくんがあれほどモテモテな事実への一つの根拠となる気がしている
ピアノ調律師はピアノ全体の調整をやらなきゃいけない都合上、一定程度のピアノ演奏の腕を持っていると考えていい
…そうピアノ奏者である。室内楽をやりたい器楽部に致命的に欠けていたピアノ奏者がここにいるのだ
ピアノとの二重奏による室内楽ソナタというのは各楽器に果てしなくあり、というかほぼその楽器の独奏曲レパートリーと言っていい
ピアノ演奏ができる、そして部員としてそれぐらいしかすることのないチューナーくんは引っ張りだこになること請け合いなのである)
ここまではららマジの方に100%非があることだと思っているが、これはららマジの方の非が50%、この増田の方の非が50%ぐらいだと思う
その前置きをした上で言うが、ららマジの曲チョイスはクラシックへの愛が欠片も感じられず、はっきり言って嫌悪感がするのである
Act 1「いばら姫」:バレエ音楽「眠れる森の美女」(チャイコフスキー)
Act 3「どうにもとまらない」:「どうにもとまらない」(山本リンダ)
Act 4「マイフェアレディ」:ミュージカル「マイ・フェア・レディ」(フレデリック・ロウ)
Act 5「ある晴れた日に」:歌劇「蝶々夫人」(プッチーニ)
Act 7「マランドリーノ」:喜歌劇「怪盗団/山賊の仕業」(スッペ)
Act 9「美しく蒼きドナウ」:「美しく青きドナウ」(ヨハン・シュトラウス2世)
Act 11「ハッピーアンバースデイソング」:映画「ふしぎの国のアリス」(オリバー・ウォレス)
Act 12「カノホナピリカイ」:フラソング「カノホナピリカイ」(ケアリィ・レイシェル編曲)
クラシック好きと言うのはガチの選民思想的なところがあり、こういう事をされると相当カチンと来るのである
そんなPOPなチョイスしたいなら吉松隆でも選べばいいじゃないか
数少ないクラシックのチョイスにしても、スッペの怪盗団を選んだ所以外全く評価できるところがない
24の前奏曲から第15番を選び、更にそれに「雨だれ」の題名を冠するのとか最悪である
今どきベト5を「運命が扉を叩く音」と言い出すぐらい古臭い最低なセンスである
音楽を、ただ音楽それ自体を聴いてくれ。エピソードはそれをやったもののみが語るべき要素である
来月で77歳、喜寿を迎える父がいる。
普段は優しく、頑固なところもあるが、私達姉妹を育ててもらって感謝している。
若い頃から、スカイラインGTRだの、セリカだのを乗り回していて
喜んでいたのをよく覚えている。
父は元来、聴力はもちろん、目もよく、反射神経も人一倍よかったので、
という根拠のない自信を持っている。
これが災いを招きそうになっている。
ようは、年もとり、もうろくしているのに、
今乗っている、クルマには擦り傷もあり恥ずかしい。
「なんかあった時は、俺の死ぬ時だから、心配いらねーよ」と言う。
もちろん、その話も何度も何度も繰り返しているが、
本人は運転免許を返すつもりはないようだ。
そんな矢先、先週末に父が車庫入れの時に、
バックしすぎて愛車のランドクルーザーのバンパーを大きく破損してしまった。
その時家にいた母は、家が大きくゆれ、地震かと思ったそうだ。
さすがに懲りただろうと思って、
「免許返そうね?」と言ったところ、
「バンパーの破損ですんで良かったなー、人を引いていたらえらいことだった(笑)」
と相手にしてくれない。
どうやれば、免許の更新を止められるのだろう。
おもしろかった。
アンドロイドのソフト面を調律する職業という発想は珍しいし、主人公とアンドロイドの少女たちの関わりも見ていて楽しかった。
ただ、伏線や展開が機械的というか、頭で考えて書いたんだなということが伝わってきてしまって残念だった。
伏線の張り方は効果的だし、展開もきちんと山場や緩急があって読んでいて楽しかったが、そのほとんどに対して「ああ、この話はあとあと重要になってきそうだな」だとか「このエピソードはこういう効果を出すために入れたんだな」ということがはっきりとわかってしまい、なんというか……のめり込んで映画を見ている最中にNG集だとかオフショットだとかが挟まれたような、ちょっと冷めたような気分になってしまった。
そういう意味では、話の作り方やら伏線の張り方がうまいかというと下手くそであったと思う。
それからここからはこの作品自体の良し悪しではなくて編集さんや出版社に対しての話になるが、星海社が全力で肯定して新人賞から出した作品がこれだとしたら、「は?」という感じである。
もちろん冒頭に書いた通りこの本はおもしろかった。ど素人や発展途上の作家志望が書いた支離滅裂な話と比べたら桁違いのクオリティだった(というか、出版されているのだからその点は当然である)。しかし、それがあの、常に野心的な姿勢の星海社から、しかも新人賞から出されたと思うと微妙……とてつもなく微妙なのである。
正直これまで新人賞から出版されてきたものはどれも微妙だった。どれもこれも面白いが、「面白いだけ」。新人賞座談会での評価を読んだ際のワクワクを毎回裏切られている。普通に面白いだけの無難な作品。あまりにどれもこれもがそうなので、座談会での編集者たちの発言がビッグマウスすぎてハードルを上げてしまっているのでは……と可哀想にもなってくる。しかし、メフィストやファウストや講談社BOXで同じような発言がされていたときは確かに面白い作品と出会えていたのである。ハードルが上げられているせいだけではないのではないだろうか……。
このまま凡庸に面白いだけの作品を出していくのでは、星海社は完全に新人賞応募作品に指をさしてゲラゲラ笑う座談会を開くだけのクソみたいな出版社になっていってしまうのではないかと思う。頑張ってほしい。また、肉にまで刃が届くような面白い作品を送り出してほしい、絶対に。
きのう泣きすぎて、まだちょっと右目が腫れている。
今まで自分の健康、心情、プライベートを切り捨てて、四六時中仕事という生活を何年もやってきた私は、
私生活も仕事もバランス良くやるのが極端に出来ない人間なのではという疑念が止まらない。
まわりの人に比べて、というより社会で生きていくにあたって、そのスキルが足らないのではと。
生活苦から逃れるために、今の生活から抜け出すために、ただそれだけを考えて刹那的に取り組んできた。
そのせいで体調を崩しても、むりやりやってきたんだ。
自分に対する悲しみと苛立ち。
彼はとっても優しい。
自分も働いてるのに、生活用品の買い出し、朝昼晩の食事、動物たちの食事、ときには洗濯ものまで干してくれる。
いくら書いても足りないほど、毎日いろんなことをしてくれてる。
分業だというのは頭では理解できる。
きついスケジュールを組んだのは上司で、曖昧なまま担当になったけれど、
自分がもっとはやく状況を把握できれば、もっとうまくできたんじゃないのか。
チームを引っ張る立場のディレクターはムードメーカーであるべきで、
私がここで帰宅するのはどうなのと思いながらも、カラダがついていってない。
帰宅途中でふらふらになって、このまま家に帰れないんじゃないかと思ったりする。
なぜ、こんなに恵まれた状況であるにも関わらず、がんばれないのか。
バランスの悪い働き方しか知らない自分がへっぽこ過ぎて泣けてくる。
何もできてないことにイライラしてくる。
重いカラダを引きずって泣きながら猫トイレを片付けたら、うまくできなくて汚れた猫砂がザーッとこぼれて床に広がった。
最悪だ。
どうしようもない破壊衝動を押し込めると、自責でいっぱいになる。
自分を傷めつけたくなる。
この状況にまた涙が出てくる。
やっとの思いで片付けてベッドに戻ったけれど、涙が止まらない。
彼が、なんで泣いてるのって聞いてくれても、うまく説明できない。
自分でもなにがなんだか分からなくって、明日もはやく起きたいのに心がこじれてしまって焦っている。
彼は、私をそっと抱きしめてくれて「お説教じゃないよ」と言いながら、親身にアドバイスしてくれる。
--------
最初は強制でいいから、自分で決めたことを必ず実行するようにする。
いずれ習慣になって、苦にならなくなるから。
--------
「でも、壊れた楽器はどんなに調律しても演奏できない、使い物にならないこともあるよ。たぶん私は壊れてる」
「壊れてないから大丈夫。壊れてたら今生きていけてない。そこまでのときは、まず修理すればいい」
鼻が詰まらせてずびずび言いながら、屁理屈を言う私を諭してくれる。
涙と鼻水を拭いて大量に消費したティッシュが切れた。
炭酸が飲みたいからコンビニにで一緒に買ってくると言って、ティッシュと炭酸水と、ハロウィンパンケーキを買ってきてくれた。
いらないって言ったけど、このまま眠ったら目が腫れるよ、
甘いものが足りないから気分が上がらないんじゃないのって、リビングに引っ張りだしてくれる。
私はとってもしあわせだ。
こんなにしあわせなのに、こうやって泣いてる。
夢の中で社長に「こんなに時間かけて、こんだけしかできないの」って言われたと話した。
実際にはそんなこと言うひとじゃないけど。
今までの働き方じゃ長期で見ると体調崩すわけで、そしたらまた休んだり積み上げたりしなくちゃで、
年齢を追うごとに取り戻すのがキツくなるし、そうやって休んでいられるほどのお金は存在しない。
だけど、何年も偏ったやり方をしてきた私は、自分にまるっきり自信がなくて。
うまくできなくて。
難しく考えなくていいよ。真面目過ぎるんだよ。
そんなことないんだけどなと言いながら、とりあえず猫たちの生活を守るためにも働かねばなと思った。
///////////////////
ここでいつもよりはやく家を出れないあたり、ほんとダメな人間だなあと思う。
まあ、へっぽこはへっぽこなりに気負い過ぎずやっていこう。
すべては自分次第だ。
前に転職活動した時、某外資系ソフトウェア企業で面接を受けた時に聞かれた質問に今なお納得していない。
その質問とは「コカコーラ社がコカコーラの缶の原料のアルミの取得に年間コストをいくらかけているか推定せよ」というものだった。
この質問は良問であるが、悪問でもある。なぜか分かるだろうか?
(下に続く)
さて。
この質問には引っ掛けが仕組まれている。その引っ掛けとは、通常の発想をするとすぐには正解を導けない点だ。つまり「年間でいくらコストをかけているか」から素直に考える始めると、まあ普通は世界人口とか先進国人口などをベースに、
1. 平均的なユーザが年間に何本コーラを消費するかを仮定し、それをもとに
2. 年間の製造本数を推定し、それによって
3. 缶1本に使われているアルミの量を仮定して缶の製造に必要な量は1年間で何トンかを算出し、そして
4. アルミの買取代金が1トンあたりいくらかを仮定することで答えを出そうとするだろう。
しかし、よほど飲料水や金属の業界に勤めたことがあるような人間以外は、アルミが1トンいくらかという感覚はもっていない。そこで、4の段階になってからこの推論ではダメだということに気づき、視点を変えて1缶あたりのコスト構造から考えることになる。
コーラ1本の末端価格はいくらか、コカコーラ社が卸売業者なり第一次の販売相手に売る時の価格はいくらか、というあたりから、コカコーラ社が1本あたり得るであろう粗利を適当に設定し、原価はこれくらいだろうという推定をする。そして原価の構造として、中身の飲料水の原材料費や製造コスト、缶の原材料費や製造コスト、印刷やパッケージングや運搬などのコストを適当に仮定し、1缶あたりのアルミのコストを算出する。そこで上記2で算出した年間製造本数を掛けて答えが出せる。結局、3で算出したアルミが何トン必要かの数字は全く使う必要がないことになる。
まあ、面接者がこの問題の特性を分かっていて、こうやって自分で間違いに気づき、さかのぼって違う角度から考え直す過程を含めて全体を見ているのであればちょっと練られた良い問題とも思えるが、それはあくまでも面接で使うための問題としてみた場合である。まともに「これは実践的な設問だ」と考えて正面から取り組もうとするとすぐに答えが出せずに焦ることになる。会社経営的な視点からは、年間でアルミを何トン買い取っているのかという数字は分かっておきたいはずで、その上で単価の変動なんかを気にかけるはずなのだが、その発想をするとこの問題は解けないのである。つまり、これは実践的な設問だと思わせて、実は「シカゴにピアノの調律師は何人いるか」というフェルミ推定の問題と大して変わらないという引っ掛けなのである。
その面接試験自体は通ったから良いものの、その前後での会社とのコミュニケーションからするとあまり自分に対する評価は良くなかったようだ。最初のアプローチを間違えたのが印象を悪くしたのか、どこか全体的に面接者の思惑と違うものがあったのか(数字の仮定の詰めが甘いとか、逆に細かすぎるとか、現実の相場とかけ離れているとか)は分からないが、どうもあまり納得のいく面接ではなかった。
開発の手法がどんなに良くても、才能のない人間をアサインしてるんだから無理。
手法より人。
ビッグデーターがビックデーターの装置よりビックデーターを使う人のセンスが重要というのとおなじ。
初音ミクの性能より、調律する人のセンスが重要というのと同じ。
ピアノの素人にショパンを引かせるようなもの。優れたショパンの弾き方という手法があってもそれはピアノを弾けるレベルの人向けであって、普通の大学卒に期待するようなものじゃない。というのと同じ。
コピペや修正(ねこふんじゃったレベル)なら誰にでもできるけど、大規模開発はショパンを引けるだけの才能のある人をリーダーにしないと無理。
元増田にもあるとおり、ビジネスにおける選抜にフェルミ推定を用いたいなら特にそう。
なぜならビジネスで要求されているのは、結果・数字・利益であって、能力ではないから。
ピアノ調律師が何人いるかが直接ビジネスに関わるのならば、ググレばいい。まじで。
それで答えが出てくるならそれに依拠するのが一番早い。ピアノ協会(あるかどうかしらねーけど)が
人数とか公表してるかもしんねーじゃん。検索結果の信憑性とかを言い出すならフェルミ推定の結果の信頼性も
どっこいどっこいですから。0を1にする端緒としてフェルミ推定とグーグルのどっちが上かは一概には決まらないよ。
むしろ論理的思考力なんて無くても答えにたどり着けるグーグルの方が優秀とさえいえるかもしれない。
多くの反論が予想されるのは
「画一的な答えが期待できないからこそ帰納的・演繹的推論能力を見るためにフェルミ推定をやるんだ」
ってやつ
いやー、でもこれ言い換えると「ビジネス上の問題にグーグルは答えてくれねーよksg」ってことでしょ?
だったら最初から「ググッてもいいよ」くらいの余裕が面接側にほしいよね。答えが無いって分かってるならさ。
ってことは事実上要求されてるのは知識の運用能力(と知識量)だよ。フェルミ推定を始める端緒としてぐぐれる環境が
あっても全然いーじゃん。
いっつも思うんだけど、企業の採用活動として、何を目的にフェルミ推定を面接過程につっこむ(べきな)のか
繰り返しになるけど、調律師の数字が問題なのであればむしろ必要な能力は
どこを掘るとその情報に出会えるか知ってることだよ。そんでもって人間の活動でまったく新しい何かなんて
ポストモダンな現在にあっては存在しませんよ。むしろXに迫るためにAとBとCとOとPとQのどれを組み合わせて
先行研究とすべきかという能力のほうが重要なんですよ。さらに言えばそういう先行研究の成功と失敗を踏まえないと
そこまでブレイクダウンして採用活動にフェルミ推定を導入しましたか?もっと言えば普段の活動をそこまでブレイクダウンしてますか?
そういうの抜きでフェルミ推定だけ採用活動に導入すると滑稽ですよ。
話が大分逸れてきた。
言いたいことは、フェルミ推定で要求されている能力が情報・知識の運用能力であるなら、
むしろグーグルをいかに活用するあるいはしないかというところも見ないと現代社会では無意味でしょということ。
そういう設問のフェルミ推定問題を作らないとダメですよということ。
そんでもってぐぐって得た情報でみんなが妥当な答えにたどり着けるならそれは出題側の問題だし、恐らく普段の業務も
ちょっとググれば答えが転がってることを棚上げにしてる可能性が高いってこと。