はてなキーワード: 縁故採用とは
【追記】
【縁故採用のこと】
予想外に反応がきていたので
よく内部者が言うのは、国立の機関なのにレベル低いよね、って言ってる。
でも、他の独法は知りませんよ。
言及先エントリへの反応をみて、そもそもなぜ地方議員の後援会なる組織が成り立つのかというところの認識が薄い人が多いようなので、床屋談義レベルだが一市民としてちょっと書いてみる。
増田には初投稿だし普段は長文を書かないので見苦しいところもあるかもしれないが勘弁してほしい。
ネットではたまに「生活保護を断られても、共産党系の地方議員と一緒に窓口に行けば申請が通る」という言説を見かける。
生活に困窮したときには共産党が頼りになるから支持しようという内容だ。
個々人にとってはわかりやすい利益であるため、こういった投稿を行っている人の何割かは実際に共産党員であったり、その議員の後援会に入っているだろう。
地方議会で自民党系がなぜ強いのかというと、似たようなことをより大規模に昔から行っているからだ。
ここに総務省が出している「地方公共団体の議会の議員及び長の所属党派別人員調等」という資料がある
https://www.soumu.go.jp/main_content/000741469.pdf
都道府県議会議員に占める自民党の圧倒的な割合が見て取れる。全議員のおよそ半分は自民党所属である。圧倒的だね。
ただ、市町村議会議員の構成に目を向けると、自民党より共産党、それよりも公明党所属議員のほうが多いことに気がつくと思う。無所属議員は全体の7割を占める。
もちろんこれにも理由があって、市区町村レベルだと権限的に争点にそれほど差が出ないから無所属で推薦をつけてもらって出馬したほうが国政の影響を受けにくいからである。
ほとんどの市町村は都道府県内で近隣の市区町村と人口を奪い合っているし、都道府県は国内で近隣の都道府県と人口を奪い合っている。
人口が増えれば需要が増え、需要が増えれば仕事が生まれる。仕事が生まれれば人口が増える。
こうした循環が生まれれば地方自治体はより長く存続できるし、その状態になるように(ほとんどの)地方議員は法律の範囲内で頑張っている。
そしてもちろん各政党の地方組織は、その選挙区出身の国会議員がより多くの仕事を地元に生み出すことを期待している。
ここまで書けば察しのいい人にはわかると思うが、自民党の地方組織は他の政党よりより多くの仕事を斡旋していて、市民生活の安定に寄与しているから強いのだ。
仕事を斡旋というのは、公共事業で仕事を創出したり、企業誘致したり、生まれた仕事に対して人員を紹介する縁故採用、今風に言うと中途採用のリファレンスチェックの役割を(広島みたいな例はあるにせよ)合法的に果たしていたから強いと言い換えられる。
もちろん「日本の人口減ってるやんけ!地方とか壊滅じゃん!」というはてなーもいるだろうけれど、そもそも戦後から70年で人口は5000万人くらい増えているし、その間この利益誘導に世話になった人はまだまだ現役である。はてなー自身はこの仕組の世話になっていなくても、親族か友人か、縁者のだれかは利益を得ているだろう。
なぜ後援会に入るのかの段落で会員の個人的な恩について触れたけど、これは地方議員の所属が自民党でも共産党でも同じ問題で、支持先を変えてもらうには
自身(もしくは縁者)を助けてくれた恩人に対して、その恩人の仕事と直接関係のない問題で恩人の生活を奪う
という選択をお願いすることになる。地方議会議員の選出は直接選挙なので、よりダイレクトに個人の意志が反映されるのは言うまでもない。N世議員が強いのもこのためである。
無理なんじゃないかな。
核融合発電みたいな実質無限のエネルギーを人類が手に入れれば長期的にはなしうるかもしれないけれど。
自分の家のとなりに合理的な立地だからといってゴミ処理場や保育所や米軍基地や発電所ができることを歓迎する人がいないように、日本より感染者数が多くて大変そうだからとインドに日本の確保したワクチンを優先的に融通すべきという人も見かけない。人間は自分が得るはずだった(と感じた)利益に敏感だし、損を極端に嫌う。
現与党は当時世界中で奪い合った高確率で利益の出るオリンピックという利権を国内に誘導できたが、コロナ禍でそれが一気に負債の印象に転じてしまった。ワクチン確保についても国民の期待に沿えるスピードで摂取が進んでいない。国民から国際的な利益誘導に失敗したと判断されているのだ。
現政権が利益誘導に失敗したから誕生する新政権が、利益誘導を期待されていないわけがない。
運輸と農家と地方自治体への利益誘導で郵政民営化で地方組織の弱った自民党からの乗り換えを促し、サブプライムローン問題という日本単独では不可避の事由で攻め立てている。この手法はさすがドブ板選挙を得意とする地方の地盤に精通した小沢一郎で、もし小沢氏の考え通りに与野党大連立が発足していたらマニフェスト云々も有耶無耶になっているだろうしねじれ国会もないしで、その後破綻するにしてもそれぞれに政権担当能力がある二大政党制が誕生していたかもしれない。
いま同じ手法が取れるかというと、民主党の支持率が低すぎて自民党内部に離反を促せないし、野党連立でも支持率足りないし、そもそも現状で国民に対して明確な利益を提示できていない。たとえば二回目の一律十万円が本当に効くのなら与党がやるに決まっている。その層を狙っても選挙に勝てないと分析されているのだ。地方への利益誘導である GOTO も反対しまくったし、処理水問題を突けば辺野古の二の舞。民主党内の予想よりワクチンの配布が早かっただろうし、全国均等配布だから配分を問題にするのも難しい。今後は現金をぶら下げれば動くとみなしている浮動票を狙って戦っていくのだろうか?無理じゃない?都道府県に利益誘導して地方組織ごと寝返ってもらわないと。
というわけでコロナ禍にあって内閣が変わる現実的な路線は、次回総裁選での菅氏の辞退だろう。
そもそも市区町村議員は市区町村の利益になることをすれば良くて、もっぱら扱うのは条例であって憲法や法律ではない。
決まった支持団体のない有権者はおそらくその区別がついていて、地方選挙で憲法がとか国政がとか、明らかに権限外のことを訴えている組織票を持っていない候補者はたいてい落選する。
しかし増田やらはてぶユーザーやらTwitterには地方行政と国政の区別がついていない、もしくは中央集権を支持していて地方自治がすごく嫌いなんだな、という投稿がたくさん見受けられる。
物事には理由があって結果があるのだが、大きくて抽象的で万能な仮想敵を想定していても駄目で、ちゃんと地に足ついた理由を見つけだして適切な行動を取らないと、あなたの行動に結果がついてこないよ。
もう、ほんとこれ。
全国規模の研究用DB構築するのに、管理職が懇意にしてる教授の応用情報の博士課程後期まで出たお偉いさんをコネで入れたのだが、SQLの結合は理解できないわ、WHEREとGROUP BYの違いが分からないわ、他部署から問合せが来ても誰かに聞かないと何もできないわ……。
正直、こんなんばっかり。
公的機関なので「公募」で競争試験を実施して採用する規則だが、応募条件を特定の人物だけに合うように作成して、他の応募者が入れないようにする。
来るのは大抵、管理職の学会の繋がり、大学院の後輩、懇意にしている教授の弟子、とか。
まともな人もいるけど、そうじゃないのもいる。半々くらい。
外部からの流入を完全に拒んでるから、そりゃあ、改革も糞もない。
技術なんてしらないものだから、仕事の割り振りも効率も悪いこと。
主任クラスのデータ抽出・加工に強いエンジニアがいるが、Accessが多少使える程度である。
上の人間が手を動かした経験のない奴ばかりだから、部下の業務の実態が全然把握できない。
念のため言うが、これは、実話だ。
IT未経験だけど興味あるっていう人が、管理職ポストで入ってくる。
当然、縁故で。
「招へい職員」という任期付ポストもあるはずだけど、無期雇用のポジションになぜか入れてる。
いや、経験者呼べよ。。。
だって、専門職のくせしてITの経験ない奴を呼び込むものだから、
院卒のプライドがあるのか、公務員というプライドがあるのか、エンジニア未経験だけど勉強だけはしっかりしてるからプライドが高く、外注業者にやたらとマウントを取りたがる。
自分のほうがよく知っていると誇示したがる。
頑張らなくていいと思ってる奴、多いね。
同上。
個人に対する評価制度が形式的にしか行われていないことも関係している。
現場にいるくせに。
ヤバい奴ばっかだわ。。。
DXとか口で言うだけでは絵に描いた餅になるぞ(もうなっているが)。
彼氏が就職に失敗し、単純労働作業のアルバイトをしているうちに鬱になった。
自分がイメージする、優秀でバリバリ働くリーダーシップのある自分と、
深夜コンビニバイトで店長に怒られている自分とのギャップを埋められないで苦しんでいた。
知り合いの紹介で縁故採用ならばしてもらえるけれど、そんな就職はしたくないと言っていた。
メンタル系のクリニックに連れて行こうと思ってカウンセリングの予約をした。
私も大学生で若く、どうしたらいいか分からずに泣くしかできなかった。
殴られはしないけれど、ずっと俺の苦しみがわからないお前は勝手だとか、
お前は気楽でいいよな…とか、お前はお前はの呪詛しか聞かなくなった。
自分も鬱になりそうで別れようとしたら、就職に失敗したのはお前のせいなのに見捨てるのかと言われた。
「本気で抵抗してもどうせ敵わないんだってところを見たいから抵抗してほしい」と言われて
腕を掴まれて押し倒されたときに『この人は、なんでもいいから自分が誰かに勝てるっていう自尊心を
満たしてくれる相手を必要としているだけで、しかもそれを性犯罪によってなそうとしている』ともう
どうしようもない気分になって、逃げるように別れた。
優秀でないといけない、就職しないといけない、うつ病になるのは弱いから、
もちろんすべてが成功するとは限らないけれど、自分や周囲ではこういうことをして脱出したり状況が変わったって話を聞くよ。
「証拠集めて警察に」みたいなのは残念ながら自分の周囲にはいなかったかな。証拠集めしてる、みたいな話は聞いたことはあるけど、結局警察に提出する前に退職するか、そもそもそこまでしなきゃならんようなタイプの上司は勝手に自爆するケースも多い。
会議に呼ばないとかそういう増田が受けているようなタイプのパワハラに嫌気がさして相談窓口にメールを送ったら即座に調査チームが立ち上げられて、パワハラした上司が左遷された。
ただ、これは外資系勤務の友人のケースなので、日本企業では少ないかもしれん(少なくとも俺がいるようなド零細ではありえない気がする)。
なんだかんだコロナ禍の中でも求人活動はしているところがあって、そういうところってITに力を入れてるところが多いので、IT志す人にとっては逆に就職しやすい、みたいな環境だってのは聞いたことがある。
ただ、「パワハラ辛いんで転職します」みたいな、前の会社のネガティブ情報を転職活動で語っても良いことはないので、そうするとそれっぽい理由をでっちあげなきゃいけないので、精神状態が不安定な時に転職を考えるならちゃんとこの辺相談できる人を頼らないと辛いと思う。
なんだかんだパワハラって周囲の同僚がフォローするしかないわけじゃん。
例えば仕事に必要な指示をしない等のタイプだったら、代わりに情報を伝える人か、ソイツの仕事を代わりにこなすヤツが必要。
大声出すようなタイプのパワハラだって純粋に職場環境によって最悪だし。
そういうところから、実際にパワハラのターゲットになってない同僚も迷惑を被っているので、「こういう業務上の弊害があるので何とかしてほしい」ってのを同僚たちが相談窓口にメールを送ることで解決したケースもあった。
某中小企業では、専務だかなんだかの身内として縁故採用した人がパワハラしてたケースがある。
この場合、相談しても「専務の身内だから」って理由で取り合ってもらえないことも多くて、なかなか解決しない。
ところがある日、その上司の不倫が発覚して、専務から「もう守れないから」って言われてクビになったって言う事件があった。
ほかにも警察沙汰になるケースとかあるね、ニュースでたまに40代/50代のオッサンが痴漢等のわいせつ行為を働こうとして逮捕、みたいなニュースやってたりするあれ。
社内のパワハラを無視するような会社って、会社の外側で起きた問題には無駄に迅速に対応することが多い。
某中小企業ではある日中途で入ってきた部長がめちゃくちゃパワハラして、当該部署だけ離職率が他に比べて倍近いという時期があった。
ただ、そいつが部長になってからは年々売上が上がっていたため、会社としては見過ごされていたこともあって、部内には結構鬱屈した空気が漂ってた。
そんなころ、なんかの流れでうちの部署専属の営業として色々頑張ってた営業課のAさん(女性)をうちの部署の忘年会に呼ぼうって話になったんだけど、その忘年会で部長がぐでぐでに酔っぱらって、ここに書くのも憚られるようなセクハラを大声でそのAさんにやってAさんが泣き出してしまった。
七年働く中でそれなりに結果は残したし、同期の中で昇格は早い方だったし、ある程度自信がついたところで新しい部門に異動した。
しかしそこの部門の人の育ちが良いせいか、自分と合わないなという違和感を感じている。
前の部門は地方公立出身、有名私大卒みたいな、地方から頑張って身を立てた人が多かった。
トップもそう言う経歴の人で、田舎出身のわたしの履歴書を見て気に入ったからこそ採用してくれたんだと思う。
今の部門は会社の中では花形の部門というか、出世街道であり、育ちのいい人が多いということに気づいてきた。
単に大学で三田を卒業しただけでなく、高校からとか、NY高とか、ちゃんと折り紙つきの三田の方。
新入社員には他の部門の役員の甥っ子がいる。縁故採用なのかはわからない。ハキハキしたいい子である。しかし、近親者が出世している環境で自分も働いて、何を言われるのか想像したりしないのだろうか。
わたしだったら絶対嫌だ。しかし彼はそんな感覚もないのだろう。飲み会では役員である叔父のことについて聞かれると、嫌がるでも隠すでもなく普通に話す。
ここにきて半年経つが、どうも馴染めないなと思うのは、彼らとの文化格差があるような気がしてならない。
教養としてできて当たり前のゴルフ、長年のお客様とのお付き合い、接待の高級店は知っていたり家族で行ったことあるような文化レベル、、
前の部門では何もわからない中必死でもがき続けて結果を出してきた自分を、ある程度誇りに思ってきたんだけどな。
どうやらそれが求められてないところもあるようだ。
なんだか疲れちゃったなぁ。
とある就職エージェントサイトを利用していてやめたんだけど、あることに気がついた。
ふと企業側はどういう条件でこの求人を出しているんだろうかと調べてみたら、そのサイトでは求人を掲載するるための広告費は無料なかわりに、成果報酬をもらうビジネスモデルだった。つまり企業が人を雇えば企業からその就職エージェントサイトへ成果報酬が支払われる。そのサイトで設定されている成果報酬額は雇った人の年収×20数%〜なので、例えば成果報酬率を25%とすると年収300万円で一人雇った場合、企業が支払う成果報酬は75万円になる。
これは被雇用者にとっても関係ないことではなく、数十万の手数料を払う企業側としては当然、雇用のハードルは高くなり、そのハードルを超える労力は被雇用者に転嫁される。さらに成果報酬を支払う分、希望年収や条件が低くなっていく下方圧力も存在するだろう。
最近ではIT業界を中心にリファラル採用といった社員の知り合いを雇う縁故採用もあるらしいし(この方法は業界未経験者には厳しい)、そもそもハローワークという超大手が掲載料・手数料無料で就職援助をしている。また興味のある企業だったら、民間の就職エージェントを介さず直接、企業の採用ページから応募するほうがお互いにとっていいだろう。これから就職・転職を考えている人はどうかご留意いただきたい。
私は関西で、とある工芸品の製造、また製造技術を使った研究機関・メディア向サービスを行う工房で技術職をしている。
この仕事を始めてもうすぐ5年になる。
新卒で入った販売会社の事務職を心労で辞め、次に就いたのが先述の仕事で、人情に厚い師匠(社長)、本当の母親の様に接してくれる師匠の奥さんをはじめ、個性的な人ばかりだが温かい雰囲気が私を迎えてくれた。
怒られながら少しずつ仕事を覚え、今では製造工程の一部を任せて貰ったり、幾つかお得意様の窓口をさせて貰えるようになった。「増田さんがやったんだし大丈夫でしょ」と言ってくれるお客様や仕入れ先ができた。
今でも毎日師匠から怒られているが、給料もクラフト系の技術職(下っ端)にしては有り得ない程いただけているし、幸せな仕事をさせて貰えてると感じている。
夫とは、今の会社に転職して間もない頃に出会い、数ヶ月の友達期間を経て交際を始めた。夫は関東の人間だった。
出会って数年過ぎた頃、夫から「僕は転勤するかもしれないけれど、結婚してほしい」との言葉を受けた。私は「貴方を愛しているが、仕事も愛している」と返した。話し合いは平行線になるかと思えたが、いつ巡ってくるか(それこそ3年先か10年先かも)分からない転勤のことばかり気にして、最愛の人との結婚を諦めることほど馬鹿らしいことはない、というのが、2人の共通認識だった。結局私達は結婚した。その時に考えればいい。それで良いと思った。
会社の皆は本当に喜んでくれて、特に師匠は「もし子どもが欲しいなら何でも言って欲しい。育休も時短も早退も、考えるのは俺の仕事。子どもを連れてきても働ける方法はもう色々考えてあるからな」と言ってくれた。涙が出るほど嬉しかった。
夫の転勤が決まったのはその直後だった。
夫と同居して10ヵ月、結婚式を挙げた翌月だった。まさかこんなに早く来るとは流石に思っていなかったので、私達は酷く動揺した。
バタバタと2週間で転勤先の家を決め、荷物をまとめた。連日連夜取引先や社内の送別会に行かざるを得ない夫と、きちんと話し合う時間はとれなかった。私達は手短に話をした。
弊社の同業は全国5社にも満たない。その殆どが縁故採用などの特殊なルートで雇っており、会社ごとにノウハウがかなり違っている。私の仕事は「潰しがきかない」。また工房でモノを触ることで成り立つ仕事のため、リモートワークや内職もできない。つまり「出社することでしか働けない」。そして何より、今の給料と温かい社風、伝統を大切にする心の優しいお客様を捨ててしまうことに耐えられなかった。
夫の転勤も仕事のことだ。私と暮らすためだけに、苦労して入った大企業を捨てることはできないだろう。まぁ無理だよね、とお互い言い合った。
入場券を買い、京都駅のホームで夫を見送った。自分で選んだ道なのに、夫がいなくなる実感が急に湧いてきて私は泣いてしまった。セコい女だ。夫はいつものように「まぁ仕方ないよ」と笑った。
ところが夫が新幹線に乗り込み、ドアが閉まった時私は見てしまった。私に見られないよう隠れていたけれど、顔を真っ赤にぐしゃぐしゃにして大粒の涙を流す夫の姿が確かに見えた。今までに見た事のないような悲痛な表情だった。
今、その顔を思い出しながら増田を書いている。
この家で、10ヵ月夫と暮らした。小さなことでも一緒にやるだけで大イベントになった。お互いの生活スタイルが混ざりあっていくのが面白おかしくて、関西弁が移った標準語の夫、標準語みたいになってきた関西弁の私がお互いの話し方にツッコミを入れたりした。夫が隣でケラケラ笑ってるだけで生き辛さがスルリと流れていくような感じがした。愛する人との生活はこんなにも深く広く、心を豊かにしてくれた。
私は今の仕事が好きだ。子どもを育てながら少しずつ技術を磨いて、もっと色んなお客様の手助けができればと思いながら仕事をしてきた。前職で失った自尊心を蘇らせてくれた会社の皆に恩返しがしたかった。それに、「夫が転勤する」と話すと「いつ仕事辞めるの」と聞いてくる両親や友人達にイラついてもいた。なんで女ばかり男の人生に合わせなければならないのと。
本当にこれが正解だったんだろうか。夫の顔をああしてしまったのは、私が「辞められる訳ないでしょう」と言ったからだ。夫が今の仕事を大切にしているからだ。
子どもができたら、夫はその子とも離れ離れになる。夫はまたあんな顔をするんだろう。そう考えるととても辛い。
本当は夫のそばにいたい。でも仕事を捨てられない。夫、師匠、奥さん、上司、後輩。その全てが温かくて、離れられない。
なんか大事なものが抜け落ちてる気がしてならない。夫は私ではなく別の人と結婚するべきだったのではないか。私が夢を諦めるしかないのだろうか。
会社が成長するにつれ起きる主に人事関連で起きる問題を象徴的に表す言葉で「●人の壁」というのがあります。
その30人の壁・50人の壁を体験している社長さん側の語りは見たことがあるのですが、社員側の意見を読んだことがないなと思い、筆を取りました。
ちなみに特に結論みたいなものはありません。「ふーん」と読んでくれればと思います。
しばらく前になりますが、六本木の安い居酒屋でベンチャー社長たちと飲んでいるとひとりの社長が語り出しました。
「いまちょうど30人の壁のようなものにぶち当たっている気がするのがけれど、何がいけないのかわからない。会社は順調だし、ブラックでもないし」と。
数億の資金調達をし、界隈ではそこそこいけている感じの会社だったと思います。
自分は少し前に独立したのですが、話を聞いた時はこの社長とは別のベンチャー社員でした。30人の壁とやらで辞めたうちの一人です。
30人の壁を前に、そして真っ最中に、どういうことか起きるか、起きたかを羅列してみたいと思います。自分は辞めた側なので当たり前にマイナスなことが中心になります。
ちなみにこの壁とやらが30人で起きるのか50人で起きるのかは会社によるのですが、簡単な言葉で言うと『社長の器による』という印象です。20人で起きている場合も、50人でも平和そのものという会社もあります。
そして、ここ重要ですが、「社長はこう思ってるんだよ」「イチ従業員の君たちにはわからないだろうが」というのは当たり前ですが一切抜きでいきます。
30人の壁を見上げる者、また後方から眺める者としての一方的な意見です。
1、フラットに近かった関係性に「組織」という概念が生まれる。人事に納得のいかない社員がつまらない思いをする。(自分はこれです)
2、縁故採用だけではなく、一般採用が急激に増え、コミュニケーション不足による不協和音が発生する。
3、サービス認知の拡大により1→10のフェーズに入り、これまでヒーローとされていたゼロイチが得意なメンバーが営業チームに押され、プライドが傷つく。(自分はこれです)
4、社長ブログがパワーアップして胸焼けする。(自分はこれです)
で、この中で、2や3は社長さんたちのブログなんかでよく見かけるので(でも的外れな意見だったりするとは思う)、1についてやや深堀りし、4についてはもっと深堀りたいと思います。
まず1の組織化ですが、全員が納得する人事なんてあるはずもなく、自分はもっと良いポジションにあるべきだという(自分のような)人は、よっぽどその会社に恩義を感じていたり、給料が良かったりしない限りは俄然やる気が消滅します。そして当たり前のように「会社やめよっかな〜」と言う考えが脳裏をよぎるようになるのです。
何せここは引き抜きが横行するベンチャー界です。しかも今は大型資金調達の成功が続き、経営者たちは西にIoTプログラマーがいればウチならもっと唯一無二の開発ができるよと口説きに走り、東に死ぬまで売りまくる営業がいればビジョンと涙を垂れ流して獲得に行く、そんな時代。ライバル企業のメンバーを堂々と引き抜きにかかる猛者もいます。人材流動性の高いベンチャー界においては人事は諸刃の剣となることはいうまでもなく、「このポジションでしばらく我慢してくれよ」と言っている間によそから引き抜かれてもしょうがないのです。
自分の場合でいうと、辞めた会社では一桁台の入社で、自分の能力で会社を支えてきた自負がありました。技術の方向性と会社の事業もマッチしている。自分が開発したものが売れて、人の役に立っている様子はとても嬉しかった。みんな忙しいだろうなとひとり仕事を抱えたことも数知れず。でもベンチャーってそういうもんなんだろうなと思っていたので頑張ってました。
でも人事で自分の上に立ったのは、自分より後から入ってきた「人に仕事を渡すのが上手い人」。技術者として自分よりいい仕事をしているとは思わない。お恥ずかしながら勝手に感じていた社長との信頼関係はないものなのだと感じ、人事発令から2ヶ月で、辞めますよと(slackで笑)辛い時期を支え合った総務のメンバーに伝えました。
「情けないな、次の人事で上に行くように頑張ればいい」という、自分の大人気のなさを諌める自分も出てきて一瞬悩みましたが、その時間ももったいないと思い、すっぱり辞めることにしました。
そもそも管理職になりたいのかというとそうでもない。ただ、会社の行方には口は出したい、そんなわがままな気持ちがあることもここで気づかされました。
出した退職届はそれなりの引き止めののち受理され、いま自分は独立してひとりで仕事をしています。誰かを雇うなどは考えていません。めんどくさいので。
さて、僕のしみったれた話はこの辺にして、次に、4の社長ブログについて。
そもそも壁とか関係なく社長ブログを好まない社員も多いと思います。自分も嫌でした。
以下、社長がブログを書いている会社の社員に聞いてみた、社長ブログで「まじ勘弁」と思っていることベスト3です。(3人しか聞いてませんが。プラス自分)
1位 読んでることが前提なこと(勝手に発信して読んどけ感出すな。)
2位 すべてに感謝感謝みたいな内容(マジでやめてほしい。恥ずかしい。イタイ。 ※20代は拒絶反応)
3位 名前は出さなくても社員の誰のこと書いてるかわかる批判(自分のことだなっていう内容を書かれたあとどういう反応したらいいかわからない)
壁とどういう関係があるのかというと、やっぱり組織化すると雰囲気変わるんです。ブログもちょっとより社長っぽくなる。
辞めるまでの2ヶ月、組織ってどう変わるんだろうと思って見てたんですが、それぞれがそれぞれっぽくなるんです。
総務がめちゃくちゃ厳しくなったり。営業でそれまで自由にやっていた子がなんかパワー半減してたり、その上に行った人はキリッとしてたり。「俺通して」感出るんですよね。
それが耐えられなかったんですよね。なんか。子どもですね。自分がそこに混れなかったからかもしれませんが。
前の会社は入った時から組織ができていたからなんとも思わなかったんだと思うんですけど、みんなが窮屈そうになったのがなんか嫌で。もう自由になろうと決めました。
社長のブログはよりラブ&ピースになり、以前からあった特定の誰かを示唆する内容がより増えました。僕以外にも人事に抵抗しつつ残っている人はなんかかわいそうなくらい書かれていました。あれって、社員には言い返す場がないんですよね。ずるいよ。
いきなりですが、ネガティブな気持ち書いてたら疲れてきたのでここらで締めます。
結論はありません。では。