はてなキーワード: マネタリーベースとは
言われてみて改めて計算したけど、日銀の4兆円の純資産と20-30兆円のETF資産から株価を換算すると、16000円っていうのは本当に債務超過ギリギリのラインなんだね。
日本人の総資産額は現在1800兆円と言われている。これは日本が持つ総資産のようなものとしよう。もちろん外資系企業や外国人投資家、グローバルで活躍する日本人、日本企業もあるので反論もあるだろうがこれらは誤差のようなものと考えてほしい(考慮したいのであれば適切な数字で補正してもらって構わない)。日本の2017年のGDPは549兆円である。GDPというのは最終生産物の取引量の合計であるため、日本全体で生み出した価値の合計のようなものである。家計でいうなら収入に相当する。わかりやすくインバウンド需要の1兆円も加えて550兆円にしてしまおう。
さて、増田が言うように国債を発行しそれを全て日銀が買い取り(日銀が買い取るものとする。実際には銀行を経由しないと財政法違反である)税金をタダにして国民に月100万円のベーシックインカムを与えたとしよう。まず、現在税金で行われているサービスを継続させるためには年間100兆円必要である。さらに、ベーシックインカムを月100万円を1億2千万人の国民全員に配るには年間1440兆円必要である。これらを合計すると1540兆円である。
するとどうなるか?まず、貨幣の流通量が増えるので日本円が暴落してハイパーインフレーションが起こるのは間違いない。もっと言えば、毎月日本円の流通量が増えるので毎月日本円は暴落する。単純に考えれば、流通量1800+550=2350兆円に1540兆円が加わるので日本円が(2350/(2350+1540))になるかと思われる(企業の資産や企業価値は一旦無視、証券に含まれているものとする)が事はそう単純ではない。重要な事は日本人でなければ月100万円は貰えないということで、日本円を保有する外国人や外国企業は日本円を全て売ってしまうであろう(暴落すると分かっている通貨を持ち続けることをするはずがない)。日本企業はどうだろうか?日本企業も月に100万円貰えるわけではないので日本円を使う理由などなくて取引に外貨を使うことになる。究極に言えば、日本人はどうだろう?私は日本人であるが、まず日本円を保有しようとは思わない。なぜなら100%暴落するからだ。ベーシックインカムが支給されたその日に売却してしまうだろう。合理的な人間であればまずそうする。
するとどうなるか?もうお分かりであろう。日本円は紙クズになる。これが私の想定するシナリオである。
では現在行われている赤字国債を発行して政府の予算に組み込むという政策はどうなのであろうか?単刀直入に言ってしまえば私は同じことが起こると思っている。実際、黒田バズーカによってマネタリーベースを増やすことにより2012年時と比べれば円安になっている。ただし、日本は輸出産業の方が輸入産業に比べて規模が大きいため結果として景気が良くなる(給料が増えても貨幣の価値が下がれば意味がないはずなのだかなんとも不思議な話である…)。結果、日本円の流動性が上がり貨幣の信用が保証される(貨幣の信用を決める上で"利用されるか?"、つまり、流動性は非常に重要なファクターである)ということが起こっているのではないかと思う。日本円が紙クズにならないのは黒田バズーカが不定期であるからではないかと思われる。
疲れたのでここまでにする。赤字国債がどの程度増えればヤバいかという話は需要があれば書く。
※注意
著者は専門家ではないため内容の正誤は保証しません。質問や反論は受け付けます。
【追記】
追記読みました。まず国の借金が問題があるかないかですがこの問題はとてもむずかしいと思っており私の知識と思考能力では「分からない」というのが本音になります。ですが、それでは見も蓋もないので私の考えを交えつつ頑張って書いてみようと思います。
まず、上記で述べた私の意見ですが、これは「赤字国債によってベーシックインカムを含む政府予算を補うとマネタリーベースが増えてインフレ(円安)が起こる」ということです。さらに言えば発行する赤字国債が多すぎると急激なインフレ、つまり、ハイパーインフレーションが起こるというものです。では、一度に発行する赤字国債がそこまで多くなかったらどうでしょうか?おそらく、緩やかなインフレが起こります。インフレが緩やかであれば金利の引き上げや増税によりコントロールが可能です(経済学では緩やかなインフレが好ましいと言われる場合もありますが)。まず、この視点からはそこまで問題はなさそうだということがわかります。
次に「毎年赤字国債が発行されることは予測可能なので日本円が円安に移行することは誰が見ても明らかではないのか?」という疑問が生まれます。これはどうでしょうか?正直難しいです。赤字国債を発行している国は日本だけではないですし、通貨の価値というものは金融政策や歴史、規模、国の信用といった多面的なものから決まります。また、経済学ではしばしば合理的な個人が仮定されますが、実際は日本円よりも金利の良い外貨があったとしても日本円を持ち続ける人は大勢いる気がします。しかし、継続的に赤字国債を発行することにより日本円が暴落しないとは言い切れないのでこの視点からは「分からない」とさせてもらいます。
最後に「国の借金は返さないといけないのか?」という本質的な疑問について考えてみようと思います。私達の感覚で言えば「借金なので返さなければならない」と思うでしょう。実際、国債も金利を支払った後に元本を返却します。しかし、永遠に国債を発行し続ければどうなるでしょう?答えは永遠に国の借金が増え続けます。ではこれは問題でしょうか?これが友人間の貸し借りの場合は大問題ですよね。ですが今回の場合は借り手は国で貸し手は日銀(実は銀行ですが銀行は日銀に国債を売ってしまいますので実質日銀です)となります。つまりこの問題は、日銀は日本国に借金を返してもらわなかった場合に困るかという問題になります。どうなのでしょうか?私にわかるのはここまでなのでこれ以上は残念ながら調べて頂いて私に教えてほしいです。ちなみに、現在の金利はほぼ0(むしろマイナス)なのであまり問題になりません(短期金利の話ですが)。
そして、金の量(マネーサプライ)×回転数(貨幣の流通速度)=経済規模である。
そのうち、新自由主義は国民の行動に手を出すのは良くない。中央銀行が金の量だけを左右したらいい!というスタンスだ。
そのため、大企業、金持ちの税金をどんどん安くして、マネーサプライのもととなる、マネタリーベースをバカバカ増やしたが、景気浮揚にはつながってない。
新自由主義政策がだめだっただから、ケインズ政策よりの国が借金して景気をまわすというので維持している状態。
それなのに国が借金して景気を回すのも良くないという新自由主義思考をもと強引に財政均衡を狙おうとして大厄災になったのが、
半分は使われた金に対して高税をかけられたら勤労意欲が減るというのもわからんでもないが、それより遥かに不景気のほうが悪い。
だから、使えば減税(投資減税、ふるさと納税)と、溜め込めば増税(高累進、留保金課税)を組み合わせて、回転数を意識した税制に変えていくべき。
あと、ベーシックインカムなんてのは、この上記の「国民の行動に手を出すのは良くない」の政策の延長線だからな。景気のことなんざまるで考えてない。
ましてや、消費税を使えばいいというのも回転数のことをまるで考えてない。消費税はせっかく消費という需要につながる行動をするのを止める税金だから。
今までの量に金の量だけ増やして回転数は上がらず景気低迷の延長でしかない。
自民の憲法草案については相当非難轟轟。欠陥だらけでただ単なる反戦派以外でも、ドイツの水晶の夜を思わせるような緊急事態条項とか
とんでもない条文がいっぱいだから反対論多数。もちろんネットでも。
しかも、集団的自衛権をこじらせたままの憲法解釈。集団的自衛権側を認める憲法解釈にするのか、個別自衛権側の解釈にするのか。
集団的自衛権でも基準が決まらなかったら、戦争何してもOKみたいなことになってしまうが、基準はどこに置くか。しかもこれだけこじれた状態で2/3とれるのか。
いざ改憲が近くなったらぼこぼこにたたかれるよ。間違いなくね。
はっきり言って経済まともにしてくれるのが一番いい。安部のとどめは都議選もあるが、デフレ脱却が結果的に黒部の任期満了までできないという結論になったのもある。
それには、マネタリーベースのみならず、信用乗数、貨幣の流通速度への対策も必要だが、さて、それに切り札を持てるような人は現れるのか、、、、、、。
"21世紀における金融政策” (教科書、2062年出版)より
2012年の安倍自民党政権成立後、日本銀行は金融政策実施に当たって政府との連携を強め、年率2%のインフレ実現を目標に掲げて、「異次元緩和」と呼ばれる大胆な金融緩和策を実施した。
2013年以降、日銀は国債とETF(指数連動型上場投資信託)を最初毎年50兆円、そして80兆円づつ買い続けた。さらに2016年には「マイナス金利」政策を導入し、イールドカーブの人為的な操作にも手を染めた。
それらの結果、2018年4月時点で、日銀の国債保有割合は発行済総額の5割に達し、ETF総額に占める日銀の保有割合も8割に達していた。
にもかかわらず、日銀はまだ2%のインフレターゲットに達成することができなかった。2017年の物価上昇率はわずか0.3%であった。
「もう買うものがない。」というのが2018年度を迎えた日銀にとって最大の問題であった。
市場に流通している国債が極端に少なくなっていく中で、日銀による国債の買入れオペを拒否する金融機関が出始めていた。
2018年4月に黒田前総裁の後を承けて就任した石黒玄総裁への圧力が高まっていた。
そんな中、同年5月中旬、日本の基幹産業である自動車産業の雄トヨタ自動車が本社を置き、日本のみならず世界有数のものづくり拠点でもある愛知県において、マグニチュード8を超える巨大地震が発生した。
地震発生から24時間以内に、東京、ニューヨーク、ロンドンなど、世界の為替市場で、円が対ドルで110円から130円まで一気に下落した。それまで「安全逃避先資産」とされ、発生地が日本であろうが、世界のどこかで危機が起こったときに大量に買われていた円が、初めて売り浴びせられ、暴落したのである。
日本政府はすぐ復興債を財源とした大型補正予算を発表したが、それまで毎年のように編成されていた補正予算に景気浮揚効果はなく、補正以外にこれといった対策を講じることの出来ない政府の経済政策への期待はもはや皆無であった。日銀による緊急対応を求める強い声が経済界からが発せされた。
就任直後から厳しい立場に置かれていた石黒総裁は、この期を逃さずに早速手を打った。
日銀は5月26、27日に緊急の政策決定会合を開催し、政府が発行する復興債を直接全額購入することを発表した。同時に、それまで手を出さなかった「実物資産」についても買い始める、という新しい政策枠組みを発表した。
日銀による芸術作品買入れ(「芸術作品買い入れオペ」と呼ばれた)の枠組みは、以下の通りであった。
① 政策発表から2週間後、日本国籍を保有している者は誰でも、その保有する芸術作品・骨董品を日銀に売ることができる。日銀は適切な判断に基づいて値段を決めて現金で購入する。売却は一人一年に一回のみだが、複数のアイテムを同時に売却することは可能とする。
② 高齢世代(先の世代)が書画や陶器など多くの伝統的芸術資産を保有している一方、若い世代はそのような伝統的芸術資産を保有していない。そこで、芸術資産を持っていない個人・家庭からは、手作り芸術作品や新たなカテゴリーの芸術作品を購入することとする。
③ 日銀は、都道府県ごとに購入した芸術作品を展示するための「アートスペース」を設置し、購入した芸術作品を一般に公開展示する。入館料は大人500円。障害者・12才未満の子供は無料。展示会の収入は全額震災復興に寄付する。
④ 芸術作品買入れオペは、年度単位で行う。即ち、オペ開始から一年後、日銀は購入した芸術作品をすべて焼却する。焼却は一般市民の参加による「焼却式」によって行う。この式の参加費は500円。焼却式後、日銀は改めて次年度の「芸術作品買入れオペ」を開始する。
⑤ インフレが安定的に2%を超える状態が達成されるまで日銀は芸術作品買入れオペを続ける。
この日銀の新しい枠組みは、2000年代後半の世界金融危機後に欧米中央銀行に採用された金融政策とは根本的な断絶を表すものであった。
伝統的な金融緩和の波及経路は主に金利だと思われていた。即ち、中央銀行が金融機関から国債などを買うことによって、銀行は貸出金利を下げることができ、その結果、個人や法人への貸し出しが容易となり、市中に資金が提供される。
他方、日銀の新しい政策枠組みは、金融機関を通さずに直接個人から資産を買うことによって市中に資金を提供する、というものであり、かつ、購入した資産は定期的に廃棄、拙い手作り芸術作品には事実上セカンダリー市場が皆無であったから、定期的に保有資産が消滅していくこの新しい政策には出口がないと日銀が暗黙に宣言したも同然であった。 実際日銀は、新しい枠組みによって増えたマネタリーベースはそのまま放置するつもりであった。
日銀がなぜ国民に直接現金を配らず、敢えて「資産」を買ったのが当時批判されたが、数年後に発表された決定会合の議事録によると政策委員は現金配布という手法に対して懐疑的だったことが明らかになった。
景気が改善しても現金配布ー現金のばらまきーをやめることは政治的に極めて困難、事実上やめられないのではないか、と過半数の政策委員が懸念を示した。資産を買って現金を渡すという仕組みにすれば、国民の芸術的衝動や芸術資産がいつか枯渇されるため日銀はスムーズにテーパーリングできる、と多くの政策委員が考えたのである。
発表から2週間後、全国日銀支店や郵便局でこの「芸術作品買入れオペ」が始まった。当時の記事と日銀の統計によると、最初は書画や陶器など骨董品の買入れが多かった。遊び心のある作品も少なくなかった。毎日新聞の記事によると、男性がお尻と手を会社のコピー機でコピーをとって印刷したものを、日銀が20万円で買い取った。鴻海シャープ株式会社の社員が割り箸で作った家電が1億円で買い入れられ、日本経済新聞の一面に載った。
しかし、買入れオペが始まってすぐ深刻な問題が起こった。日銀の「芸術」の定義があいまいすぎていた。メディアによると、砲身に「金融政策」と大書した張り子のバズーカ砲が日銀に買い取りを拒否された。女性器の形をしたティッシュ箱も断られた。
芸術の知識を持っていない中央銀行が芸術の価値を判断するのはどうか、とアーティストや学者からの批判が強まった。村上春樹が特別記者会見を開き、中央銀行に芸術を売るな、と国民に強く促した。
買入れオペへの参加が低迷した。日銀がオペ開始から半年の時点で行った全国調査によると、日本人のたった1割がしかこのオペに参加していないことがわかった。同調査によると、60歳以上の世代は代々家に受け継がれてきた「家宝」を売ることを躊躇し、若い世代は仕事や育児で忙しく芸術を作る暇がなかった。さらに総じて見れば、日本人はあまり芸術作品を売ったり買ったりすることに興味がなかった。芸術を実物資産として考える人たちはそれほど多くはなかったのである。
市場では、震災直後の暴落から回復した円がドルに対して日々高くなっていた。景気は引き続き低迷し、むしろ後退に直面していた。行き場のない資金が市場を彷徨する一方で、日銀は微妙に価値のある大量の芸術作品を保有していた。
もはや日銀は政策の失敗から自力で立ち直れないと判断した石黒総裁は、善後策を安倍総理に相談した。
しかしながら、政府もまた、残された対策は補正予算の早期執行と復興債の日銀直接引き受け位しかなく、為替市場に対しても株式市場に対してもコントロール能力を失っていた。
円安になって景気がよくなる…。
そんな単純な話ではないでしょう。
このサイクルに入って景気が上向くのが経済の基本。
需要の増加が伴っていません。
そして、給料は上がらず物価が上がるという状況になっています。
しかし、円安にしても輸出は伸びませんでした。
バブル崩壊(日米とも)によって銀行のバランスシートが毀損したときに
金融緩和(非伝統的な手法による量的緩和)は非常に効果的でした。
しかし、サブプライム危機では日本の銀行はリスクをとっていなかったので
バランスシートは毀損していなかった。
(逆に欧米の銀行は不良債権を抱えていたため、量的緩和の効果があった)
しかし、現在の黒田バズーカは過剰なまでの国債市場に介入して買い占めることで
短期的にはそれに仮儒(投資や各国のインフレ率など)が加わることになります。
しかし、黒田緩和がなくても日本は東日本大震災以来貿易赤字国になっており円安圧力がかかっていました。
さらに、米国の量的緩和のテーパリングを行っていたためドル高の下地はできていたので黒田緩和がなくてもドル高円安になっていたでしょう。
しかし、今回の量的緩和で円の信認を毀損してしまったために想像以上の円安になってしまいました。
そして、それが輸入物価の上昇という形で悪影響を及ぼしています。
また、景気回復はアベノミクスのおかげといった論調ですが、阿部政権が誕生した時には米国の景気回復は確かなものになりつつあったのでどのような状況でも景気回復していたと思います。
サブプライム危機のとき円高になったのも日銀が金融緩和しなかったためではなく
調達通貨として売られていた円売りポジションが解消されて円高になったためです。
そして量的緩和を行わず円高不況を招いたとありますが、日銀は売られすぎた資産に対応するために
REITとETFの購入を始めており、何もやっていないわけではなく十分すぎるほど動いていました。
結局サブプライム後の円高不況の原因は、右往左往を続けた民主党政権の経済運営がひどかったためと思います。
通貨高で採算が取れなくなることはよくあることです。しかし、企業努力をしてより付加価値の高い代替のない商品を
作ることで通貨高を苦にせず商売ができます。実際、円高でも円安でも輸出が変わらなかったということは、
今日本に残っている企業はそれを達成した企業であり、企業努力の賜物だと思うのです。
しかし、逆に円安になって採算が取れるようになればどうなるでしょうか。
円安という麻薬により企業努力をしなくなり技術革新が遅れて最終的には他国に抜かされることになるでしょう。
重要なことは通貨の価値を高めて国民の購買力を高めることが国民の生活に質を高めることになると思うのです。
問題は通貨高を生かすような政策がこれまでなされてなかったことではないでしょうか。
人口減少による総需要の低下は避けられないので、デフレ圧力からは逃れられないのです。
だからといって円を刷って政府が国民の代わりに株(ETF)や不動産(REIT)を買ってインフレを起こすなどといった
歪な方法は即刻やめた方が良いでしょう。最初のうちは株価や不動産が上がって賞賛を受けるかもしれませんが、
次の危機のときに大幅な損失を抱えて日本の年金が吹っ飛ぶことになると思います。
そうしたら残るのは債務だけなので本当にインフレで全部チャラ(財政破綻)にするしかなくなります。
デフレ脱却はお金を刷れば解決といった単純な話ではないと思います。
結局は少子化対策もしくは移民の検討などから地道に始める必要があります。
そして何より需要の創造が必要です。需要がなければ企業は設備投資もしないですし、
内部留保も増えます。それにケチをつける政治家は企業に文句を言うのではなく
規制緩和をして新しい需要の創造のために真剣に取り組むべきです。
結局のところアベノミクスの泣きどころは、成長戦略がまったく期待はずれだったことです。
政府にできることは人の金で相場を張ることではなく規制緩和を行い企業活動が円滑に行うことができるように法整備することだけです。
私は経済学についてきちんと修めたことはありませんが、これらの内容は日々の金融取引の中で学んだものです。
結局のところ私は相場屋ですので今後の動きについてお話して終わりにしたいと思います。
米国の景気回復は確かなものですので、それに付随して日本も景気回復することになります。
当然、株価も上がり日経はバブル最高値の38000円を超えるでしょう。何せ親方日の丸が提灯をつけているわけですから(苦笑)。
しかし、成長戦略の第3の矢は放置されることになると思うので、庶民の生活はあまり変わらないと思います。
むしろ悪化するのではないでしょうか。恩恵にあずかるのは国民の10%と見ています。
為替相場は常に行きすぎるものです。黒田バズーカの弊害で160円ぐらいまでいくでしょう。
2020年東京オリンピックあたりに高値をつけて日経38000円、ドル円160円あたりでしょうか。
ただこの後、大きな危機が起きて日本の年金は吹っ飛ぶでしょうね。
そして125円ぐらいまで円高になったあと大幅円安になって破綻する可能性が高そうですね。
もし破綻しなくてもその後高インフレで苦しむことになるのではないでしょうか。
タイトルを記事内容に合ったものに変更しました。内容は変えていません。
http://twitter.com/InsideCHIKIRIN/status/535980176283566080
「円安が好きな人ってほんとーにわからない。自分の国を安く売って何が嬉しいのかな。」
http://twitter.com/InsideCHIKIRIN/status/534181673152565248
「消費税が逆進的だ(所得の低い人に厳しい)という人は多いけど、円安もかなり逆進的だよね。円安で利益がでるのはトヨタなど大企業ばっかり。
その一方、格安な輸入食材&商品が軒並み、円安で値上がりして、低所得者層は出費が増える。」
この2つのツイートへの返答をマクラにしつつ、アベノミクス(このダサいネーミングはなんとかならないのか)の良い点と悪い点、
民主党執行部への愚痴(これがメイン)なんかを書いていこうと思います。
ここ15年ぐらいずっと言われてきた「デフレ不況」、デフレとは、物価が持続的に下落している状態を指します。
単純に考えればモノの値段が下がることはうれしいはずなのに、なんでデフレが問題なんでしょうか。
そんなことわかってるよと思われるかもしれませんが、順を追って説明するために書いておきます。
物価が下がって企業の売上が減ると、企業収益が減ります。企業は利益を出すためには費用も減らさなければいけません。
今回はこのうち、人件費を抑える、というポイントにしぼって話をします。
物価が下落したのと同じ割合で社員全員の給料を減らせれば何の問題もないのかもしれませんが、そういうふうにはできないですよね。
正社員の給料は、物価が下落する割合ほどには下がりません。これを「賃金の下方硬直性」と言います。
リストラされずにすんで定収入がある人たちはデフレで少しずつ得をしますが、その分をリストラされて収入が無くなる人がかぶるんです。
結局この被害を一番受けるのは、これから社会に出て仕事をしようとする若い世代です。求人が減って有効求人倍率が下がります。
企業はすでに雇用している人を解雇するよりも先に、新しく入ってくる人を減らすので失業率が高くなります。真っ先にこの影響を受けるのは若者です。
これがデフレを問題視するべき大きな理由です。若年失業者が増え、世代間格差が拡大していきます。
物価上昇率と失業率にははっきりとした相関関係があって、フィリップス曲線と呼ばれていますが、物価上昇率が低いと失業率が高くなります。
ここまでに書いたとおり、景気変動によって不況時にはデフレによって失業という経済問題が起こります。
また、好況時にはインフレーションという問題が起こってしまいます。だから過度のインフレもデフレも望ましくないのですが、
経済は常に循環してるのでほっておくと景気変動は避けることができません。
金融安定化政策とは、このような景気変動を平準化するために政府がとる政策のことです。
インフレ時には世の中に出回るお金の量を減らすことで景気の過熱をおさえて、デフレ時には出回るお金の量を増やすことで景気を温めます。
この政策の効果がよくわかるのは、リーマンショック以降の各国の金融政策です。
中央銀行(日本だと日本銀行)が供給している通貨の総量をマネタリーベースと言います。
リーマンショック以降、アメリカは大規模な金融緩和によってマネタリーベースが急増しました。
それに対して日本はあまり増えていません。不況下でも出回るお金の量を増やさなかったことでデフレ不況が加速していきました。
また、出回るドルの量が増え円の量が増えなかった影響で円高ドル安も加速しました。
ドルはたくさん出回っているから安くなり円はあまり出回ってないから高くなります。
ここで大事なのは、通貨の交換レートというのは出回っている量の比率で決まるものでしかないということです。
最初に紹介したちきりん女史のツイートでの誤解はここにあって、円が高いか安いかと、自国を高く売るとか安く売るとかはなんの関係もありません。
その国の通貨がどのぐらい出回っているかは金融政策によって決まりますが、それは好不況の影響を平準化するための結果でしかありません。
リーマンショック前には1ドル110〜120円だったのが、2011年には1ドル70円台というとてつもない円高ドル安に突入しました。
円が高くなったからと言って日本が豊かになったわけでないのはご存知の通りです。
アベノミクス(もう一度言うけどこのネーミングはダサすぎると思う)ではこのデフレ不況に対して、やっと金融緩和をして出回るお金の量を増やしました。
今まで金融緩和をしてこなかったのが異常なだけで金融政策に関してはごくごく普通の政策なんです。
ここからが本題です。というか民主党支持者としてのただの愚痴です。はぁ…
日本銀行には、第一次石油危機の時の高インフレや、バブル経済の時代に金融緩和をしすぎた記憶から、インフレは悪だという認識が根強くあります。
デフレでも良いからとにかくインフレにならないような金融政策を行ってきました。
38度の熱を出してしまったトラウマが忘れられなくて体温を34度に保って体を鍛えようとしている人がいたらまず36度ぐらいまで体を温めろよと言うと思うんですが、
体温を上げるのは絶対に許せないと言う考えが日本銀行には強くあります。
それと、マスコミや知識人に多いのがイデオロギー的に金融緩和にアレルギーを持っている人たちです。バブル時代、自民党政権は好景気の中で金融緩和を進め
赤字国債を発行し財政支出を増やしていきました。この時期の「自民党的」な政策に対するアレルギーから、金融緩和政策に対して脊髄反射的にバブルの再来、
という言葉を使いたがる傾向があります。バブルを知らない私にはこの感覚が全くわからないんですが、バブルのトラウマはこんなにも大きいのか、と心から思います。
ただ、ここまででも書いたとおり金融政策はイデオロギーとは関係ない技術的な問題です。
インフレ時には引き締め、デフレ時には緩和する、それ以上でも以下でもありません。
国の経済政策についての学問であるマクロ経済学には、大きく分けて二つの考え方があります。「新古典派」と「ケインズ学派」です。
おおざっぱにいうと新古典派の経済政策というのは、経済活動は市場に任せていれば最適化されてうまくいくから国はなるべく介入すべきではない、という考え方です。
それに対してケインズ学派の経済政策というのは、新古典派経済学は特殊な環境でしか成立しないから、国が環境をうまく整えるべきという考え方です。
金融安定化政策というのは、ほっといたら物価は勝手に上がったり下がったりしてひどいインフレやデフレになったりするからそれを安定させようとする政策なので、
当然ケインズ学派に属する政策です。ケインズという経済学者が書いた「雇用・利子および貨幣の一般理論」という本の中で提言されていて、
アベノミクス(ry)が設定した3つの論点は1,金融政策2,財政政策3,成長戦略です。経済学的にも妥当な論点の設定だと思います。
タイトルにも書いているように私は民主党を支持していますが、現政権の政策で経済政策に限らず私が唯一支持しているのが1の金融政策です。
そしてこの点についてずっと民主党に不満をもっています。金融緩和アレルギーの項で、金融政策を体温の上げ下げに例えましたが、とにかく36度ぐらいまで体温を
上げないと何も始まらないという現政権の金融政策を否定する理由は特にありません。ただ、その上でどんな栄養を取るかだったりどういう風に体質改善するかについて
は全く支持できません。金融緩和は短期的(2~5年)に企業収益を押し上げ失業率を低下させます(個人的にはこの失業率低下が超重要!)。
そして長期的(10年以上)なスパンで考えると制度疲労がおきている仕組みを変更したり不要な規制を撤廃するための体質改善やトレーニングが必要です。
この体質改善の部分については民主党を支持しています。だからこそ民主党に金融緩和をしてほしかった。そして実際にそのチャンスもあったと思っています。
でも結局できなかった。なぜなのか私なりに感じていることを書いてみます。
民主党政権時代に民主党議員を中心とした超党派のデフレ脱却議連というのがありました。遅すぎるだろうという不満はともかくとして、
デフレ脱却のために金融緩和をすべきということを民主党内にも真剣に考える議員達がいました。2010年6月と7月にはこんな記事がでています。
新政権で金融緩和、円安進む-民主のデフレ脱却議連事務局長http://www.bloomberg.co.jp/news/123-L3GOBZ0D9L3501.html
民主デフレ脱却議連、インフレ目標導入など財務相に提言http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-16524520100730
でも結局政策として実現することはありませんでした。民主党の最大の問題点はガバナンスだと思います。人材がいても執行部のイデオロギー的な好みで実現しない
ことが多すぎるのではと思っています。デフレ脱却議連の人達は今の海江田代表&枝野バカヤロウコノヤロウ幹事長体制をどう見てるんでしょう。
2012年に民主党の野田首相と自民党の谷垣総裁、公明党の山口那津男代表が三党合意によって10パーセントへの増税をおまけみたいな景気条項つきで決定しました。
実際には景気の悪い時に増税して、財政再建が成功した例は世界的にみてもありません。この後、年末の解散で安倍政権が誕生して金融緩和が始まりましたが、
あのタイミングで金融緩和をせずに増税してたらと思うと本当に恐ろしいです。
歴史的に見ても、名目GDPが増えない限り、財政再建には成功しません。日本でもかつて2005年から2008年くらいまで、名目GDPが多少増えた時には、
一番大事なのは、まず経済が成長することです。成長することで税収を増やしていく。
実際に2013年度に関しては、経済成長のおかげで3.6兆円ほど税収が増えています。
こういう話をすると結局カネかよ、という反応をされることがあります。正しい政策を主張しているのはこっちなのに景気さえ良ければいいのかと。
リベラルに一定数いるこういう浮世離れした反応が正直に言って一番苦手です。安倍政権は大嫌いだし自民党には投票しないけど支持が落ちない理由は理解できます。
自民党に投票する人を見下して笑ってれば支持が増えると思うならそうすればいいですよ。安倍首相は表舞台からいなくなってる間、デフレ脱却のために真剣に
マクロ経済の勉強をしたおかげで、いまだに支持率が40パーセント以上あって長期政権になりそうです。このことを民主党の政治家はを本気で考えてほしいです。
最初に書いたとおり定収入が保証されていたり資産が十分にある人にとってデフレは得なんです。
そして何度でも言うけどデフレ下での金融緩和は直接的に失業率を下げる効果があります。実際に下がっています。
あまり報道されていませんが、中小企業景況調査報告書を見ると中小企業の景況感も良くなっています。
http://www.chusho.meti.go.jp/koukai/chousa/keikyo/137keikyo/137sokuho.pdf
定収入がある人達の賃金アップはその後に来ます。金融緩和は上位3パーセントだけが得をする政策だと一生懸命に主張している人達には
下位5パーセントは見えていないのか、それともイデオロギーのほうが大事なのかどっちなんでしょう。
私が民主党を支持する理由をあえてイデオロギーを強調して書くと、保守が再分配に興味を持つよりもリベラルが金融緩和するほうが可能性があると
今でも思っているからです。それなのに、実際にこの二年間でデフレ脱却のための道筋をつけた現政権の支持者を馬鹿にしてる人とケンカになったりすると、
一回まとめておきます。私が望む経済政策は、金融政策によって過度なインフレやデフレを抑えつつ、子育て世代や社会的弱者への厚い再分配や余計な規制の緩和、
同一労働同一賃金を実現して世代間格差の緩和や財政健全化を目指すことです。そんな政党があれば今すぐ飛びつきます。飛びつきたくてしょうがないです。
それなのに現状デフレ下で金融緩和に賛成している政党は自民党以外だと維新の党や次世代の党、もうなくなったけどみんなの党みたいに
再分配に興味がない政党ばかりで泣きそうです。どんなに失業率が少なくなっても失業者がゼロになることはないです。
この二年で雇用を増やして失業者を減らしたけど、それでもまだ失業している人への再分配には興味がないのが現政権で、
再分配に興味はあるけどその原資のために景気を良くしたり失業率を下げるための政策を最後まで採らなかったのが前政権です。
知らん。誰か教えてください
http://blog.knak.jp/2013/12/post-1345.html
まず、根本的に勘違いしているのが、金融政策で増やすのは「流通するお金は89兆円」ではないと言うこと。これは日々の現金決済に使われる日銀券そのもので、景気が良くなっても急に増えるわけではない。企業同士のやりとりが全て現金決済だなんてあり得ないでしょう?お金の量としては日銀券のような実物貨幣だけでなく、銀行預金のような信用貨幣も合わせて考えなければならないし、金融政策で増やそうとするのはこちら。なお、銀行預金は日銀の当座預金も含むがそれだけではない。そして、市中で動くお金の量を表したのがマネーストックで、マネタリーベースではなくこちらを見なければならない。そしてマネーストックM3は統計開始以来最大の伸びをするようになっている。これは経済活動が活発化され銀行融資が増えているため。もう少しちゃんと勉強してから発言して下さい。
次に、輸出の数量もそれなりに伸びています。日銀が公表している実質輸出が月次でデータが取れる、品質変化も考慮したもっとも信頼できる輸出数量の統計ですが、昨年11月に93.1だったのが、今年の11月には98.2まで伸びています。実質輸出の伸びとしては高い方です。これでも7月以降に円安が一旦止まり一時円高化していた影響を含んでおり、円安が続いていた時の影響がピークであった6月には既に99.0をつけるなど輸出数量は今年前半に急伸していたのです。輸出数量は伸びていない、なんていうのは真っ赤な嘘です。
http://www.stat-search.boj.or.jp/ssi/mtshtml/m.html
物価についても、日銀の目標はコアであってコアコアは参考系列。また、98.0が2%伸びても99.96であり、98.8まで来たということは既に道4割は進んでいるということです。ほとんど変わっていないなどと評価するべきものではありません。
横だが。
一般論で言えば、景気の腰が弱い時の緊縮財政は経済学各派共通認識の悪手。
リフレ派と言えど経済学徒であり、この原則を破って緊縮財政を採用するなら、あえて悪手を取る大きな理由を必要とする。
例えば「財政再建が最優先だ」のような主張であれば、この大きな理由になりえるが、リフレ論からすると、そもそも財政赤字も
マネタリーベースの緩和→デフレ脱出→税収増、のサイクルで処理できるはず。
特別な理由が見当たらないのに、現状で超緊縮財政に賛成できるのは、真のリフレ派ではなかろう、という推定はそれなりに
ロジックとして通るように思う。
ただしあくまでこれは「真のリフレ派はYesと言えない」だけの話で「形だけのリフレ派」が「真のリフレ派」と同じく「NO」と
言うことは妨げない。従って元増田氏の「識別になる」という言には賛成できない。たまたま一部を「偽だ」と識別できるだけで、
特別に明確な識別基準となるとは思えない。
財務省さんによると国の債務残高が年度末ごろには1000兆円になるらしい。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20110126-OYT1T00900.htm
フェイスブックが独自通貨を発行したらEUに迫る経済規模になるんじゃないかとか、チニジアの件やエジプトや、ロシアでの件や、そして新潟市と新潟県の合併の件とか、ぼくのお小遣いとポケットの中のビスケットを勘案して1000兆円ぐらいつくるにはどうしたらいいんだろうとお風呂につかりながら考えたような気がしたが、髪を洗ったらわすれてしまった。たぶんどうでもいいことだったのだと思う。
今日はビレッジバンガードで万札っぽい1000000円札をみたきがした。通貨偽造罪というある意味で殺人よりも思い刑罰があるものに数百円の利益とネタのために無邪気に挑むビレバンに拍手をおくりたい。お札はカラーコピーしたり、模したと判断されただけでアウトにできる。もし目をつけられたら逃げられないおっとろしいものなのだ。だからどれだけ似てないか、オリジナルを模さずそれっぽくするかという、つまらないところで人生をかけられるアイテムなのだ。
して。1000兆円ともなると稼ぐのは無理さね。世間に出回ってるお金をかき集めてもその額になりゃしませんがな。日銀さんの2010/12現在のマネタリーベースは1,040,238億円だって。
http://www.boj.or.jp/type/stat/boj_stat/mb/base1012.htm
ひー、ふーみ・・・
そうかマネタリーベースもとうとう1000兆を突破したのか!ということは、不可能ではないのだね。だれかが1000兆稼ぐと日本円が世間から消えてなくなるけど。うん、まあそうしたら国債と相殺して、綺麗になってまた新しいお金でも発行すればいいじゃない。
ふがふがふが。ぷーぴー
もうぜんぶリセットしちゃいなよ。バチカン市国よろしく千代田市国でも立てたらいいじゃない。それでもって日本中別通貨にして、農業に投資したいところはすればいいし、道路つくりたいところはつくればいいいじゃない。公務員法とか改正してストを認めるかわりに、いらないところバンバン切っていって、暴動とかおきて、赤いTシャツと黄色いTシャツで成田空港でも閉鎖して気勢でもあげてればいいじゃない。いつかどこかで揉めるだったら、いま職とかがなくなっても物理的には食いぶちがある、いまのうちのほうがまだ深刻な事態にならないんじゃないかともうよ。先行き不安とか閉塞感を抱えながら制度疲労につぎはぎ補正をするよりは先にすすめるきがするだわよ。人間のおもな関心事項は喰いぶちだから。そこさえしっかりフォローすれば、将来おなかをす
何をいいたいのかわからないけど、髪もかわかさずにこんなのかいてたらすっかり冷たくなっちゃったよ。どうしてくれるのさ!エンターおしたらwindowsが再起動わめくのでこれにて終幕!
http://agora-web.jp/archives/946893.html
市場はどう動くだろうか。国会決議が行なわれる見通しになった段階で、国債が売られて暴落し、入札が成り立たない事態も考えられる。
戦前の日銀引き受けでは長期金利は上がらなかったし、ちょっと前の量的緩和で日銀が国債保有を増やしたときも暴落は起こらなかった。日銀引き受けが大量に行われるということは市場に売り出される国債が激減することを意味する。決議がされそうだからといってすぐに他の運用先が出てくるわけでもないのに、国債を売ったところで無利子の現金を保有する事になってますます損するだけ。
通常のインフレは貨幣的現象だからマネタリーベースを絞ることで抑制できるが、中南米でよく起こるハイパーインフレは、サージェントも指摘するように政府や中央銀行の信用が失われることによる財政的現象なので、信用を失った日銀がインフレを止めることはできない。
その中南米でもインフレ目標導入後はハイパーインフレも止まり、マイルドインフレが続いてるのが現実。
国債が暴落すると、それを300兆円以上保有している邦銀は莫大な含み損を抱える。邦銀も最初は買い支えるが、支えきれなくなったら、含み損を避けるために売り逃げるだろう。彼らは横並びで動くので、売り始めたら国債はさらに暴落する。たとえば10年物国債の金利が(史上最高水準の)8%になると、額面利率1.2%の既発債の価格は62円になり、全体で110兆円以上の損失が出る。これは90年代の不良債権の純損失を上回り、邦銀のほとんどが破綻するだろう。
300兆以上という数字がどこから出てきたのかわからないが、邦銀の保有は100兆ぐらい。郵貯をあわせても300兆に届かない。しかも保有している国債のすべてが10年物とかの長期国債ではないし、長期国債を持ってるのは日銀や年金など公的機関の比率が多く民間金融機関のほうが短期国債の比率が高いので、仮に長期金利が8%になっても100兆を超えるような損失は出ない。インフレ率が上がるときは株や外貨や不動産も値上がりするのでそれを考慮すればもっと損失は小さいどころか大きな利益がでることすらありうる。
こうした事態が予見された段階で取り付けが起き、2008年の欧米のような状態になろう。欧米より悪いのは、財政も破綻しているため、政府が銀行を救済できない点だ。
上記のようにそもそもインフレで金融機関のような借金持ちが損するというのがおかしいが、高いインフレ率になるような時期に銀行からおろしてタンス預金したがる馬鹿はまずいないので取り付けもおきない。
これは新興宗教の必勝パターンでありまして、この父親が毎日祈りを捧げても(量的緩和)、喜捨の額を増やしても(国債買いオペ増額)、病から快復しないならば「信心が足りない!まだ不十分だ!」と言い続ければよいのです。
貨幣量の調節と祈りを同列にするのもどうかと思うが。後者は因果関係が不明で定量的な測定も無理だが、前者はある程度関係あるし定量的に測れるわけで。祈りが足りないというのは客観的に評価できないが貨幣量増加は客観的な数字で出てくる。実際日銀のマネタリーベースの増やし方は他国と比べ明らかに小さい。「少しの金融緩和で十分な効果がなかったからこれ以上金融緩和すべきでない」という人は「少しの利上げでインフレを抑制できなければ追加利上げが不要になる」とか思ってるんだろうか。
>>欧米は数倍に増やしてるけど日本は1割も増えてない。<<
日本が金融危機後にマネタリーベースを増やしていないように見えるのは、既に日本の政策金利がほぼ0%だからです。
過去に十分増やしているんです。政策金利がほぼ0%ということは、民間銀行はゼロに近いコストで資金を調達できる
ということです。それにも関わらず企業への貸出は一向に増えない。
それは銀行から見れば魅力的な融資先が無いからなんです。融資しまくって不良債権化したら大変ですから。
つまり日銀がこれ以上マネタリーベースを増やしても、政策金利は0%以下にはなりえませんから、意味がないということになります。
>>マニフェストの中でも子供手当の次くらいに額の大きいガソリン値下げは実質的に破棄した。<<
財源が十分ないから泣く泣くマニフェストの一部を破棄している訳で、十分に税収があればやってますよ。
日本がもっと国債発行してもいいなら発行してマニフェスト全部行えばいいじゃないですか?
現実にはそうでなくて、藤井財務大臣が言うように国債発行は44兆円以下という枠の中でやっているので
ちなみにガソリン減税が主張されたのは石油の値段が高騰していたときだったので、
現在は低いレベルに落ち着いているわけでガソリン減税は急を要する政策ではない、というのが民主党の主張です。
>>利払いが増加すると予想されたら需要が増えにくいといってたんじゃなかったの??<<
それ以上に税収が増えるなら完全に別の話です。税収が増えれば将来の増税予測は低くなりますよね。
>>10年後二千兆ぐらいになってこれ以上無理とか相変わらずいってるんじゃないかと思う。<<
悪い冗談はやめてください。
発行残高が二千兆円あったらそれの利払いどれくらいになると思います?
(参考記事:http://news.livedoor.com/article/detail/4413458/)
それこそ将来的に国債の利払い費だけで税収がなくなるなんてことにもなりかねません。
そうなったらもはや財政は維持不可能、ハイパーインフレというふうになっていきます。
>>配当もないのに何十兆も買ってくれるの?それなら素直に金持ち増税すればいいじゃないか。<<
なんどもいいますが、個人金融資産に対して税はかけられません。憲法違反と反対されるでしょう。
配当もないのに買ってもらえるかどうかは、富裕層の愛国心によります。
富裕層だってハイパーインフレになってしまえば自分たちが貯めこんだお金の価値がなくなってしまうわけで、
それを考えたら日本経済を助けることに一役買うことは合理的な選択なのです。
その論理を理解してもらえるかどうかはわかりませんが。
>日銀は既に市中操作でマネタリーベースを増やしまくってますが、それではデフレからは抜け出せません。
欧米は数倍に増やしてるけど日本は1割も増えてない。これのどこが増やしまくってることになるのやら。数倍に増やしても著しく貨幣価値を損なうようなこともおきてない。日本が数倍に増やすには数百兆くらい引き受ける必要がある。
>民主党としてはマニフェストを破棄するのは自殺行為なわけで、マニフェストの核の部分だけは意地でも削れませんから、
マニフェストの中でも子供手当の次くらいに額の大きいガソリン値下げは実質的に破棄した。国民から支持の高かった天下り全面禁止も郵政で渡りを公認した。マニフェストだから意地でも削れないというのは事実誤認。
>ポイントは、政府の利払いが増加してでもこのデフレからは脱却する必要があることです。
利払いが増加すると予想されたら需要が増えにくいといってたんじゃなかったの??
常識なんて時代とともに変わる。10年前500兆程度でもこれ以上無理って言ってる人はたくさんいた。10年後二千兆ぐらいになってこれ以上無理とか相変わらずいってるんじゃないかと思う。
日銀は既に市中操作でマネタリーベースを増やしまくってますが、それではデフレからは抜け出せません。
それでインフレに持ってけるならとっくの昔にやってます。
政府紙幣や日銀の国債引受けってことになればまた話は別ですが、その場合円の信用を著しく損なって
悪性インフレになる可能性もありますからね。
民主党としてはマニフェストを破棄するのは自殺行為なわけで、マニフェストの核の部分だけは意地でも削れませんから、
他の部分で死ぬほど削っているという表現を使いました。"死ぬほど"は多少大げさかもしれません。
ポイントは、政府の利払いが増加してでもこのデフレからは脱却する必要があることです。
今年度の予算は95兆円で、今年度の税収は37兆円ですから、既に50兆円以上の国債を発行したことになります。
しかしながら日本の一番の課題はデフレ脱却です。更なる財政出動なくしてデフレ脱却は難しいわけです。
私が言ってるのは、http://wiki.livedoor.jp/reflation/ にリンクしてるバナーです。リフレ派というのは、バカにする用語なんですか?いちご等で自称していたのでそうは思いませんでした。申し訳ない。
それでは本題。
Q1. デフレはよくないのではないか?
まず最初からおかしい。マイルドなインフレが一番望ましいというのは世界の経済学者のほとんどが賛成する。たしか、そういう統計がどこかにあった。
デフレもインフレもよくない、これは、共通認識です。ただし、どちらかといえば低いインフレのほうがいいと考えている学者が多い。君の指摘は、揚げ足をとってるだけ。「Q1.1緩やかなインフレは悪いことですか? A1.ゼロインフレが好ましいので金融政策でゼロに近づけるべき」 という記述があって、「池田は主流の学者と意見が違う」と言える。それでも、1+1=3のような間違えではなく、主流の学者と違う意見を持っているというだけだ。
また、その場合にも、「たしか、そういう統計がどこかにあった。」いうような指摘は、学者を非難するのにはよろしくない。たとえば、「JEFFREY ROGERS HUMMEL (2007) Econ Journal Watch, 4, 46-59 にMost macroeconomists now favor a low but still positive rate of inflation. という表記がある。だから、池田の意見は主要なマクロ経済学者の意見とは異なる」というように、ちゃんと文献をあげるべきだ。
加えて次のECBのHPを見てほしい(これは、Q2にも関係する)。普通の中央銀行がかなりゼロインフレに近いインフレ値が好ましいと考えているのがわかる。
Reasons for aiming at below, but close to, 2%
Inflation rates of below, but close to, 2% are low enough for the economy to fully reap the benefits of price stability.
It also underlines the ECB’s commitment to
中略
# take into account the possibility of HICP inflation slightly overstating true inflation as a result of a small but positive bias in the measurement of price level changes using the HICP
http://www.ecb.europa.eu/mopo/strategy/pricestab/html/index.en.html
以上のように、ヨーロッパ中央銀行は、HICP(Harmonised Index of Consumer Prices )で2%以下かつ2%に近いHICPを誘導目標としている。しかもHICPは、少量のポジティブバイアス(実際のインフレ値より少し多めにでる)性質がある。だから、ECBが目標としているマイルドインフレは、かなりゼロインフレに近い。
Q2. 日銀はいくらでも紙幣を印刷できるのだから、インフレにできるのでは?
A2. ゼロ金利状態では貨幣需要が飽和しているので、中央銀行がマネタリーベースを増やしても銀行の貸し出しが増えず、市中に流通するマネーストックは増えない。
まず、バーナンキの背理法は、日本のネット社会に広がったスラングである。普通の「(経済)学部生が習うような」教科書に載ってるようなものではないし、(世界)標準の経済学者が使う用語ではない。バーナンキは、彼の師匠であるフリードマンに敬愛をこめて、お金を刷ってヘリコプターで撒けばインフレになると言っただけである。それを日本人が変な名前を付けた。これは、無限にお金を刷って(金融政策)撒けば(財政政策)、いつか・どこかで・なんらかの規模の物価上昇が高確率でおきるであろうとしか言えない。ヘリコプターマネーをすれば、適正な物価が保てるというものではない。
provide an adequate margin to avoid the risks of deflation. Having such a safety margin against deflation is important because nominal interest rates cannot fall below zero. In a deflationary environment monetary policy may thus not be able to sufficiently stimulate aggregate demand by using its interest rate instrument. This makes it more difficult for monetary policy to fight deflation than to fight inflation.
ヨーロッパ中央銀行ですら、「デフレ時には、金融政策で総需要の刺激ができなくなり、デフレに立ち向かえなくなる」と言っている。デフレ時に、金融政策(マネタリーベースを増や)しても、デフレ克服は難しいというのは、池田や日銀だけじゃなく少なくてもヨーロッパ中央銀行の意見でもある。
また、「ゼロ金利状態では貨幣需要が飽和しているので、中央銀行がマネタリーベースを増やしても銀行の貸し出しが増えず、市中に流通するマネーストックは増えない。」というのは、おそらく池田が嫌いなケインズ学派の流動性の罠という考え方であり、教科書に載っている。
物価はグローバルな要因でも決まるので、中央銀行が 100%コントロールすることはできない。ここ1年でFRBのバランスシートは3倍以上になったが、インフレは起こらなかった。
と書いておきながら
そういう「非伝統的金融政策」は日銀も試みたが、効果は限定的だった。長短すべての金利がゼロになるまで日銀が債券を買いまくることは論理的には可能だが、日銀の信認が失われ、金融調節が不能になるリスクが大きい。
と書くのがちょっと説得力ない。
日本の民間金融機関が持ってる国債の量は日銀の今の資産の数倍程度なのでアメリカ並みにマネタリーベースを増やすだけで市場にある国債を全部買っちゃうことになる。日本のほうがずっとデフレ続けてるし下落率も大きいのに、なぜアメリカで効果が出なかった程度のしょぼい金融緩和でハイパーインフレになるのやら。
歴史的な経験では、ハイパーインフレが起こったときは中央銀行が信用されていないので、通貨の発行を止めても資産逃避が続いてインフレは収束せず、新しい通貨を発行して収拾した例が多い。現代の日本では金融市場が発達しているので、ジンバブエよりはるかに急速に国債が暴落して買い手がなくなり、財政が破綻するだろう。
ここで歴史的な経験を持ち出すとリフレ派の思う壺。歴史的に見るとデフレ時に貨幣量拡大してハイパーインフレにならなかった例はいくらでもある。リフレ批判するなら歴史的な経験はスルーしたほうがよい。
それにアメリカで金融緩和の効果がなかったといいつつ、日本は金融市場が発達してるから財政破綻・ハイパーインフレがおきやすいというのもさらに説得力をなくしてしまっている。まさかアメリカの金融市場が日本より発達してないとか思ってるわけでもあるまい。金融市場の発達度も触れないほうがよい。歴史的な経験では金融市場の発達した現代の先進国ではマイルドインフレばかりなので。
「ハイパーインフレはインフレじゃない」なんて事はないんだから、日銀の政策によってハイパーインフレがおきうるといいつつ、インフレにする手段がないというのは矛盾してる。ハイパーインフレ懸念を強調したいなら金融政策無効論はいわないほうがよいし、無効論を強調したいならハイパーインフレは言わないほうがよい。
自分で質問作っておきながらかみ合わない答えしちゃ駄目。財政赤字が増えない事やフリーランチがない事とインフレが起こせるかどうかは別。こういう答えを書きたいなら「政府紙幣はフリーランチになるのでは?」という質問にしないと。質問は同じままがいいなら、「それは日銀の国債引き受けと同様に(ハイパー)インフレを起こす」もしくは「デフレ下の財政金融政策は無効なので政府紙幣や日銀引き受けをしてもインフレは起きない」と答えるべき。