はてなキーワード: 安達誠司とは
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日銀の量的緩和政策がデフレと円高からの脱却するメカニズムを次に示します。
(1)日銀が、マネタリーベースを十分に供給しつづける。(日銀が銀行の当座預金口座に現金を十分に供給しつづける)
(2)銀行は今後インフレがくると予測し日銀から振り込まれた資金を原資に、株や外債での運用を増やす。
(3)銀行が起こした株高と円安を目にした一般の投資家が株式投資と為替取引を活発化させる。
(4)日銀のマネタリーベースを増額することで、株式投資と為替取引の活発化した期間が続けば、投資家に株の運用益と為替差益が入り、かつ輸出企業と輸入品競合産業(漁業や酪農業、地方の地場産業や観光業など)の収益が改善しはじめ、景況感が改善する。
(5)日本全体の予測インフレ率の上昇がはじまり、さらに日銀のベースマネーの増額がそれを後押しつづけ景況感の改善が広がれば、日本全体の予測インフレ率の上昇が本格的なものとなり、銀行以外の一般投資家も、株式投資と為替取引をさらに活発化させる。
(6)日本全体に予測インフレ率の上昇が浸透していく過程で、株価の反転によりバランスシートが改善しはじめた企業や、同時に円安によって収益が改善した輸出産業や輸入品競合産業は、生産設備を拡張したりなどの設備投資を行ったり、工場の稼働率を上げたりする。そのことを通して、日銀の金融緩和から端を発した経済へのプラスの効果が、産業周辺の取引先企業や下請け企業に波及しはじめ、日本の景況感がさらに改善しはじめる。
(7)業績の回復した企業が従業員のボーナスを増額する。基本給のアップをする。そして日本全体の企業活動が活発になる過程で、新しく雇い入れられる人も増える。新卒採用を増やす企業も出てくる。
(8)日本全体で給料が増え、雇用情勢も改善されれば、多くの人が消費活動を活発化させる。この過程で、日本全体の予測インフレ率がしっかり上昇し、実際のインフレ率もさらに上昇して、日本はデフレから脱却する。
(9)日本がデフレから脱却し、本格的な景気回復の局面に入れば、いよいよ銀行はリスクをとって、企業への貸出を拡大させる。これによって資金が借りられるようになった中小企業の活動が本格的に活発化することになる。