はてなキーワード: お下がりとは
あれっまだ10日しか経ってないの? って感じだ。旧愛車()のワゴンRには悪いけど。車体価格39万円の中古のMRワゴン……運転の要領が本当にワゴンRと変わらないので道路を走らせていてあまり違和感がない。もう百万年くらい同じ車に乗っているような気がする。たった10日で順応し過ぎてやばい。
ただ、シフトレバーの種類が違うのにはまだちょっと無意識が慣れていないらしい。ワゴンRはコラムシフトで、MRワゴンはインパネシフト。普通に前進しているぶんには問題ない。最初はインパネシフトってなんか使いづらい気がしたが、慣れたらむしろこっちの方が使いやすい気がしてしまい、今やコラムシフトをどうやって動かしていたのか記憶が定かではない。なのに、駐車する時とかに一旦停止してバックにギアを入れようとする時、ステアリングの横を左手がレバーを探してふよふよと彷徨いがち。あっあっ、レバーどこ行ったんだっけ? と。
車選びの時に、ディーラーさんから「どんな車種が好きとかありますか?」 とまず聞かれた時、「絶対に座席と座席の間にシフトレバーがついていないやつ! 出来ればワゴンRと同じ形のレバーがいいです!」 と言ったくらい、やたらシフトレバーの種類にこだわった私だった。単に十何年も同じ車に乗り続けたので、余計な部分で不慣れな事をしたくなかったのだ。コラムシフトが特に性に合っていたっていうわけではない。さっき、ちょっとググってみたらワゴンRのコラムシフトは使いにくいとの評判だった。どんな癖のあるレバーか詳細な愚痴をQ&Aサイトに書いている人がいたが、その愚痴には思い当たる節がもりもりあった。私ったら、全然拘るほどの事でもないものに拘ってたんだな……。ちなみに、フロアシフトが嫌いな理由はというと、低身長で手足が短いために、フロアシフトを握ろうとすると助手席側に体が傾くのが嫌なのである。(ワゴンRの前は義父のお下がりのカルディナに乗っていたのだが、フロアシフトが私には使いにくく運転しづらかったので、二度と乗りたくなーい。チビの癖に、必要なわけでもないのに縦に長い車に乗るのは分不相応な気もするし)
車の使用感とは関係ない部分だが、エアコンがちゃんと利いて、しかも温度設定が自動なのが超快適で素晴らしい。先週書いた記事で、ワゴンR時代に車が不調なので点検に出したら肝心な所が治らないで消耗品のパーツはちゃっかり交換されてきた、と書いたが、その不調な部分というのがエアコンだった。
数年くらい前から夏の猛暑日にはクーラーが効きづらいと感じることがしばしばあって、それは徐々に悪化していき、二年前にはついに暖房も利かなくなった。車検や車検後一年点検でエアコンも診て欲しいと言ってもスルーされた。子供の友達の親がやっている自動車工場に持ち込んでみた所、限りなくありえないことだがもしかすると冷却用のガスが抜けてしまっているのではないか? と言われた。で、ガスを入れてみた所タンクの中に入っていかないのでガス漏れでもないし、一体なんなんだ? と謎は深まり工賃だけがかかったのだが、なんてことはなかった。去年車検に出したらエアコンのフィルターが交換されたのだが、そしたらエアコン、めちゃめちゃよく利くようになった。なんなんだ一体。
今度のMRワゴンは納車前にエアコンフィルターも交換済みということで、二年前までの灼熱地獄は経験しなくて済みそう。
それと、これまた車の使用感とは関係ない部分だが、カーラジオがちゃんと生きていて、しかも音がいい。この地域で聴けるラジオ局、全部聴ける。ワゴンRのラジオは何故か全局が砂嵐にかき消されていた。でも、ずっと音のない運転環境に慣れていたせいで、音が無けりゃ自分で歌えば良いじゃないと頑張って眠気覚ましをしていたから、ラジオを点けっぱなしのまま、つい他の歌を歌っちゃう。
肝心な問題。修復歴ありの車は余程深刻な壊れ方を過去にしていると、先日の記事のブコメで散々書かれて、まあそうなんだろうけど……ひょっとして私、貧乏人は安い車を買った自業自得で事故って死ねばいいのにと一部のブクマカから呪われているのだろうか? とちょっと思った。
なんか、MRワゴンを見た時に謎の縁起の良さを感じたのは、やばい怨霊に腕を掴まれてしまっただけだったりしてね。ああ怖い。
それはさておき、数日運転していたら不具合を発見した。何気に車が真っ直ぐ走らないのだ。ふと、運転中に、このシートめっちゃ座り心地が良いのになぜだかちょっと背中が疲れるんだよなあと思って、他に誰も通らない道路で徐行しながら手元を見たら、無意識にステアリングを左に少し切ったまま運転していることに気づいた。じゃあステアリングをまっすぐにしたらどうなるの? と、道路に他に誰も通っていないのをよく確認してから試してみたら、車は道路の左端から右端まで斜めに進んだ。oh……これはこれは。駐車しようとバックする際にも、途中で停止して手元を見るとステアリングは少し左に切られていた。もしかして、修復の影響ってこの事? つかどんな壊し方したらこうなるんだろうな……。外側から見たところはどこにも直したような痕はないように思う。歪みはないし塗装に違和感もない。ただ、トランクを開けてみれば、色の違う塗料で塗り直した痕が見えるのだが。こんど、注文したドラレコが納品される日に、ディーラーさんに聞いてみようかなあ。
夫も納車以来、MRワゴンを何度も運転しているのに、まっすぐ走らないことには全然気が付かなかったそうだ。「車にはそれぞれ癖があるからそのせいじゃね?」なんていうけど、轍のしっかり刻まれた道路を走らせても左端から右端へと進路が反れていくなんて、癖の範疇ではないような……? しかし、夫も私も車がまっすぐ走らないなら走らないなりに、何も考えもせずにステアリングの角度を調整してまっすぐに走らせていたわけで。にんげん、何年も運転をしていると、変な所で小器用になるもんだなあ。しかし、仮に事故を起こさなかったとしても、知らず知らずのうちにステアリングと一緒に腕と肩を少し左に傾けるという、地味に悪い姿勢を続けていると、肩こりや頭痛を起こしそうでちょっとやだなと思った。ていうか、居眠りしたら対向車にぶつかるじゃん……。ほんと気をつけよう。運転中に居眠りをしたことなんて、一度もないけど、気をつけよう。
あと他に微妙なところと言えば、先週、寒かった日に後部座席のドアを開けたら、蝶番が「ンゴゴ……ガガガ、ガゴォ……」と不穏な音を立てた。
私はものを買ったら出来るだけ長く保たせたい性分で、次々と新しいものを買いたくなることってない。MRワゴンも、買ったからには長く乗りたいのは山々なのだが車に関してはそうも言っていられないので、今から次の買い換えを考えてお金を稼いで貯めていかないとなあと思う。故障と買い換えが子供達の進学に被らないといいな。
ところで、廃車になったワゴンRは今頃どうなってるんだろう。廃車されたはずがどっか遠くに売り飛ばされてポンコツのまま走っているのか、それともバラバラにされて金属部分だけプレスされてでっかい磁石にくっついて運ばれ中なのか、あるいは溶鉱炉で煮込まれているのかな。廃車された車のその後……なんかYou Tubeで検索すれば出てきそう(といいつつ、検索してない)。
父親は医師だった。母親は元栄養士の専業主婦。小学生の時に両親が離婚。僕は父と離れたくなかったが母の地元のクソ田舎に拉致された。
田舎での生活は苦痛だった。お下がりのボロキレを着た同級生の男たちからは当初標準語を揶揄われた。女の子には小さな頃からモテたが、下品な方言を話す日焼けした女の子たちから好かれても何も嬉しくなかった。何より苦痛だったのは家族。祖母、母、同じ敷地に家がある母の妹と婿、その子供の3姉妹(つまり従姉妹)と一緒に暮らした。家での遊びはおままごとやピアノ。祖母、母、叔母、従姉妹たち、と女に囲まれ、義理叔父である婿はいつもペコペコしていて気持ち悪かった。酒も飲まずタバコも吸わない稼ぎも悪い地方公務員。叔父が夕方には帰宅して洗濯を取り込む姿を見るのは苦痛だった。そして母は「〇〇くん(義理叔父)はあなたのお父さんと違って優しいね」と、まるで僕にそうなれと言わんばかりに呟いた。実父が僕に優しくなかったことなんて一度もない。お前と一緒にするな。
実父はいつも夜中に帰ってきたので実父の帰宅姿を見たことはない。たまに僕が起きてる時間に帰ってくるのを見るのが楽しみだった。タクシーで帰ってきた父は「お土産買ってきたぞ」とお寿司を食べさせてくれた。タバコ、焼酎、ウイスキーの匂いのする父の膝の上で食べる寿司が好きだった。母は不機嫌な顔で「歯を磨いたのに」「なんでこんなに遅いの」と文句を言っていてそれが嫌だった。休みの日でも洗濯物や料理はしない。「おい飯早くしろ」が口癖で、そんな父が好きだった。
離婚後の家では女の意見が優先だった。叔母や従姉妹が興味ないのでキャンプにも釣りにも行けなかった。野球は嫌いという叔母と母の意見で従姉妹と同じテニスをやらされた。野球は実父の好きなスポーツだったのに。
僕は中学、高校になると母や叔母、従姉妹たちに「父性」「男性」を取り除かれ、「不完全な男になってしまった」という妄想に取り憑かれた。
高校時代に同級生たちと起こした強姦事件、大学進学の予備校代、大学の学費と一人暮らしのアパートの用意。それらを元夫である実父に頼っている母の姿を見て「結局女は男がいなけりゃ何もできない。所詮お前らは男の所有物だ」という思いを確信に変えた。
サンデーはこの中で売上が下の方らしい、そして
今のジャンプははっきり言ってマガジンサンデーよりも書ける人が揃っていない、でもジャンプのほうが売上が大きいらしい。
読める作品を思い出してみると
サンデーは、龍と苺、コナン、MAO、シブヤニアファミリー、白山と三田さん、舞妓さんちのまかないさん、この漫画のヒロインは森崎あまねです、ラストカルテ、BeBlues、君は008、魔王城でおやすみ、レッド・ブルー、第九の波濤、十勝一人ぼっち農園、あおざくら、葬送のフリーレン、古見さんはコミュ症ですの17作品
チャンピオンは、弱虫ペダル、ゆうえんちバキ外伝、あつまれふしぎ研究部、ディエゴ、ハリガネサービス、SANDA、ヤンキーJKクズハナちゃん、もういっぽん、メイカさんはおしころせない、木曜日のフルット、グラップラー刃牙、BEASTARS、バチバチBURST、Gメンの14作品
マガジンは、はじめの一歩、ダイヤのA、黙示録の四騎士、シャングリアフロンティア、カッコウの許嫁、カノジョも彼女、それでも歩は寄せてくる、幼なじみとはラブコメにならないの8作品
ジャンプは、ワンピース、WitchWatchの2作品 (Dr.STONE終わったのが痛い)
Web漫画アンテナ登録作品は(現在更新されてないのが多々ある)
2.5次元の誘惑
38歳バツイチ独身女がマッチングアプリをやってみたヤバい結果日記
47歳、V系
Artiste
DYS CASCADE
GROUNDLESS-アリストリア改国戦記-
Helck
MANGA Day to Day
New's Network
SPY×FAMILY
あそこではたらくムスブさん
アニメタ!
アルテ
イジらないで、長瀞さん
おちたらおわり
おとなりに銀河
お下がりのオンナ
カナカナ
クマ撃ちの女
ゲーミングお嬢様
コーポ・ア・コーポ
こういうのがいい
この世界は不完全すぎる
コワモテ後輩が一日一回好きって言ってくる
サバエとヤッたら終わる
ざんげ飯
それでも歩は寄せてくる
ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド A.S.O
ドルフィン
ドンケツ
なれの果ての僕ら
ぬけぬけと男でいよう
のボルダ
はぐれアイドル地獄変
ひとりでしにたい
ブスなんて言わないで
ペイル・ブルー・ドット バトルアスリーテス大運動会 ReSTART!
ぽちゃこい
マイ・ブロークン・マリコ
まいまいまいごえん
マチネの終わりに
マリッジグレー
ミドリノバショ
やり直し姫は夫と恋したい
ラーメン赤猫
ロリータ飯
悪の糸
囲の王
宇宙の卵
俺たちつき合ってないから
家が燃えて人生どうでも良くなったから、残ったなけなしの金でダークエルフの奴隷を買った。
家性婦とシタ 2
怪獣8号
間くんは選べない
帰ってください! 阿久津さん
境界のエンドフィール
君の心を漢字たい
拳児2
言えないことをしたのは誰?
公爵令嬢の嗜み
好きなオトコと別れたい
高嶺のハナさん
佐倉は私を好きすぎる
最果てから、徒歩5分
三十路病の唄
子供になった俺を妻がめちゃくちゃ愛でてくる ~曜路と乙菜の夫婦生活~
私と夫と夫の彼氏
灼熱カバディ
純猥談
女の解体新書
傷だらけのピアノソナタ
新しいきみへ
推しが辞めた
青とオレンジ
青に、ふれる。
青のオーケストラ
戦争は女の顔をしていない
創世のタイガ
早朝始発の殺風景
誰かのことを好きなだけ
蜘蛛ですが、なにか?
都合のいい果て
東独にいた
独身貴族は気づかない
美木さん、大好きです!
片喰と黄金
僕が夫に出会うまで
僕たちは繁殖をやめた
僕の心のヤバイやつ
僕の生徒はオトナギャル
僕より目立つな竜学生
万引きGメン たつとら!!
夢中さ、きみに。
明日の恋と空模様
綿谷さんの友だち
木根さんの1人でキネマ
柚子川さんは、察して欲しい。
幼馴染とはラブコメにならない
踊れ獅子堂賢
龍と苺
隣のお姉さんが好き
隣のガキに懐かれた話
恋とゲバルト
恋人以上友人未満
凛子ちゃんとひもすがら
鬱ごはん
罠ガール
うちは家族中2人精神病の人がいて病院から病気のこと何も聞かされないまま手探りで対応しなくちゃならなかった、プラス学習障害、学校の勉強や会話に入れなくていじめ始まってこれ以上無理して行ったら死ななきゃならんくなると思って不登校、不登校でも家族に病人いる人いなくて話せないし病人いる人もちゃんと説明受けてる人や不登校じゃないから誰にも話せなかった。
何年1人で苦しまなきゃいけないんだろ。
1人でじってしてるとやるせない思いが溢れてキツいし健康害して頑張れる時がきた時マイナスになるの嫌だから世の中PS2で遊んでる中お下がりのファミコンばっかやってた。やってるとぼーっとしてきて思考力が低下してしばらく苦しい思いから離れられた。
おまえいくつだよと聞かれがちだが、おまたに毛も生えない頃の話だ。
年に数回のバカンスのために日々過度な倹約に励み、持ち物どころか家具や家に至るまで、
もらいものやお下がりや廃棄物に囲まれていた私が学校でいじめられないわけはなく。
ターゲットにされる原因を回避しようにも、経済力もない小学生にはどうしようもなく、
また、母親のよくわからないこだわりに巻き込まれた結果、家も学校も地獄そのもの。
母は外では私のことを賢い子と自慢げに語ったが、家では一事が万事マウント取りに明け暮れ、
やれお前の見ているテレビ番組がつまらないとか、読んでいる本がくだらないとか、
(数少ない)友達は馬鹿ばかりだとか、何をしてもちゃんとできないとか、
一方、どう見ても発達障害の弟はというと、お約束通り母の寵愛を一心に受け、
父はというと、そこそこ発言権もある親父だったのだが、これがまた夜郎自大のボンボン。
女性の女性らしいところが苦手ときていて、私が成長にしたがって女性らしいものを好むことをひどく嫌い、
しかも家庭内で強く出られる相手が私だけということで、時には優しかったり、時には理不尽に怒鳴りつけたりと、
私はというとIQ120くらいの子どもであり、それ故に小学●年生にして絶望してしまった。
「でもあんたの両親だって優しいところがあるでしょ」で話が通じない。
そりゃそうだ、低学年がそんな話をしてもな。信憑性がないよな。
だから死んでしまおうと思った。首を吊ったが、残念ながら足が付いてしまった。
そしてずっと鬱だった。PMSで鬱は加速した。いつでも死ねるからいつでも死にたかった。
積み重なったものが溢れ、家を出て、それから5年くらい経っても鬱だった。
結婚していまでは安定しているものの、とんでもないことが起きるたびに鬱は顔を覗かせる。
そのたびに「いつでも首は吊れる。昔の私はできたんだから」と開き直れる。
きっとあっさり生を手放してしまうんだろうと思っている。
貧困だとか容姿が悪いだとか頭が悪いだとかマイノリティだとか親ガチャだとか、それぞれの人生があるのはわかる。
生きづらさを感じるのもわかる。
でもそんなのを主張してなんになるんだよ。
俺自身、街灯ひとつないクソ田舎の裕福ではない家庭の次男で、全部兄のお下がりだったし、母はヒステリックだったし、兄はグレて家で暴れるし、そのくせ家のお金をくだらないことに使うし、父は無関心だし、小学校の担任は問題起こしてクビになるような奴だったし、中高とも公立以外の選択肢なんて元よりないし、塾だって教育より株に熱心なおっさんが1人でやってるようなのが町に一つあるだけだし、数え上げたらキリがないくらいマイナス環境要素しかなかったよ。
それでもクソ田舎だし当時ネット情報もそこまでなかったから、まあみんなこんなもんなんだろうと思ってて、世を恨むことも上や下を見て羨んだり蔑んだりせずに中高まで生きてこれたことはラッキーだったと思う。
そんな自分がやっとこさ大学に行って、今までの全てがひっくり返ったよ。
何の努力もせずに親の金で同じ大学にいる奴や、当たり前のように中高で留学して英語ペラペラな奴や、何がどうなってかモデルとして雑誌に載ってる奴や、バイト代を全てパチンコに注ぎ込める奴や、理解できないようなおしゃれな服に何万もかけられる奴や、映画監督を目指してる奴や、一年から就活を意識してあれこれやってる奴や、おいおい俺の思ってた世の中と違うぞ、スタート地点のこの差はなんなんだって思うことが毎日あったよ。
うぶな自分にもよくわかった。
こいつらが当たり前に持ってる選択肢が、自分にはなかったんだ。
ないどころか、そんな選択肢があることさえ知らなかったんだ。
ショックだったし、傷ついたよ。
ダサくてカッコ悪くて気持ち悪い自分を不安に思う毎日だったよ。
チャラチャラしてたりキラキラしてる奴との埋められない差に絶望したよ。
奨学金で授業料を払い、生活費はバイトで稼ぐしかないなんて誰にも言えなかったよ。
割りのいいバイトばかり探してガラの悪い兄ちゃんにも絡まれ蹴られ、やっとの思いで貯めたお金で先輩から原付を3万で買うのにも勇気がいったよ。
ありすぎてきりがないからこの辺でやめとくが、まあそんなだったわ。
俺の言いたいことがわかるか?
お前の感じてる生きづらさだとかハズレ感覚だとか八方塞がり感だとかスタート出遅れ感だとか、全部普通のことなんだよ。
偉そうにすんじゃねえ。
まあ今は俺のその頃と違って、ばんばんキラキラチャラチャラした奴の情報が垂れ流されてくるから、格差を可視化され突きつけられてる感覚はあるんだろうよ。
だからって偉そうにすんじゃねえ。
事実大変なのかもしれんし大変なのによくやってるよ。たぶん。
けどな、お前みたいな奴も俺みたいな奴も、掃いて捨てるほどいる。
ガタガタ言わないだけか、あるいは昔の俺のように何も知らず無知なだけかだ。
主張すんじゃねえ。
惨めを語るな。
堂々としてろ。
飯が食えて健康で寝る屋根があるだけで相対的にお前は当たりだ。
それ以外のことはクソみたいなもんだ。
俺はそのクソみたいなことを気にしてもしょうがないと何年かかけてやっと飲み込んで、今は胸張ってまあそれなりに幸せだと言えるよ。
わかったら風呂入ってクソして寝ろ。
小中学生のときに学校で必要なものは、いとこのお下がりばかりで新しく買うなんてことがなかった。
自分のものだけ色褪せていたり、デザインが一昔前のもので子供ながらに引け目を感じていた。
みんなが持ってるゲームを自分だけ持っていなかったり、漫画を買うことができないことはもちろんのこと、
何より辛かったのは買えない遊べないことよりも、周りの人たちの話題に入れず疎外感を覚え続けなければならなかったことかもしれない。
高校の進学先を決めるときには、公立しか選べないのはもちろんのこと、進学校かどうかではなく就職率が高いところを選ばなければならないような感じでしか決められず、
勉強を頑張ってきたにも関わらずランクを下げての進学になってしまった。
もしも余裕のある家庭だったのなら、ちゃんとした進学校に通って、ちゃんとした大学で好きなことを勉強しながらキャンパスライフをおくってみたかった。
就職してからは、同じ仕事でも大卒の方がお金が貰えてたり、出世コースも高卒だと限られたものしかないように思えた。
一向に生活はよくならないし、幸せな家庭を築くことなんて自分には一生縁がないんだろうと感じた。
ご飯が毎日食べられる、寝る家がある、義務教育までは受けられるっていう絶対的貧困ラインは超えていたとは思う。
でも、相対的貧困によってずっと心が貧しくて、生きていて楽しいと思えたことがなかった。
もう消えてしまいたい。
考えすぎてもはや自分の容姿が客観的にどうなのかよく分からないけど、素は結構なブスでばっちりメイクして着飾れば普通かちょいブスくらいだと思う。
そんな容姿で数十年生きていれば普通はブスなりの諦めとか処世術とか身についてくるんだろうけど、私は未だに自分のブスさに悩み、絶望し続けている。
私は幼稚園の頃から眼鏡をかけていた。小学校も半ばになるととんでもない癖毛が発現した。当時はナル〇ヤ系ブランドが流行っていて、『もどき』のちょっと派手な服をたまたま一着買い与えられた。これはちょっと似合わないような気がする。でも鏡を見ない限り服だけが目に入る。可愛い、テンション上がる!
と引かれた。「お母さんが勝手に買ってきたんだよ」と強がった。
おしゃれをすることと、可愛らしい格好をすることが怖くなった。ぐりぐりの癖っ毛をショートカットにし、お下がりでボロボロのパーカーとジーンズを着た。眼鏡はなぜか無難な横長のレンズじゃなくてまんまるなやつをかけさせられていた。おまけに度が強いのでめちゃくちゃ目が小さく見える。
それでも私は密かに希望を抱いていた。なぜなら、それらは言わば足枷だからだ。
眼鏡を外した自分の顔を鏡で見ると、なかなか可愛かった。鼻はちょっと大きいけど、見慣れれば平気なレベル。目はぱっちり二重だし悪くないんじゃない? コンタクトにして縮毛矯正をかけられる時が来たら……見てろよ!
似たような経験のある人にはお分かりだと思うが、これはかなり危険な勘違いだ。鏡の前では誰しも『良い顔』を作ってしまう。しかも私の場合は裸眼だと鏡にかなり顔を近づけなければよく見えなかったので、至近距離からパーツごとに凝視していたことになる。全体のバランスが全く見えていなかった。
中学に上がったらもっとあからさまにブス扱いされ始めた。クラスのヤンキー達から陰で変なあだ名をつけられてクスクス笑われていたらしい(何ヶ月も続いた後にようやく知らされた)。あと、ブスハブりというか、差別。いじめと言うほど積極的ではないにしろ、クラスの可愛い子達、運動ができる子達、コミュ力の高い子達からスッと避けられる。あとに残った、(私の脳内では私より)極端に根暗な子達と仲良くするしかない。友達を選ぶ権利もない。いじめではないからどうにもできないが、私にとってはこれが一番堪えた。
それでも希望はある。高校に入ったらコンタクトにして縮毛矯正も許可するって親が言ってくれた。卒業まで耐えれば大逆転待ったなし!!
そして待ちに待った高校に入学した。私は美少女に生まれ変わった。いや、これが本来の姿だったのだ。さあ、今後毎日お弁当を食べるグループが決まる瞬間。隣の席の可愛い子、その前の席の可愛い子、後ろのいかにも運動部な子よ、仲間になろっ!
……ダメだった。彼女達は私など視界にも入らないかのように三人で机をくっつけてお昼を食べ始めた。私はあれよあれよと言う間に近くの席の変わり者達に取り込まれ、一年間そのグループでごはんを食べた。これでは中学校と同じではないか。一体なぜ。
行事の際に集合写真を撮った。そこに写った自分は美少女ではなく、能面みたいな顔だった。丸顔なんだか面長なんだかよく分からない縦にも横にもデカい顔に『見慣れれば平気』どころじゃない巨大な鼻とそれを際立たせるちんまりとした口。大きくて綺麗だと思い込んでいた目は巨顔に占める比率で言えばむしろ細く、まりもっこりみたいな三白眼でかまぼこ形だった。それらのハーモニーが最高に気色悪かった。
さて、ようやく自分がブスであることを悟った私は希望を失い、それまで以上にブス扱いに傷つくこととなった。
メイクやファッションを学び、失敗を繰り返しながらも徐々にマシにはなった。しかしメイクには限界があり、鏡の前で「お! イケてるんじゃない?」と思っても他人から見れば誤差のレベルで、特に複数人の中で比較されてしまえばほとんど意味はない。大人になれば流石に真っ向から「ブース!」と罵られることはないが、一緒にいる可愛い同僚だけ毎日褒められたり、とある男性社員からブスとデブだけ嫌がらせを受けていることに気づいたりして、その度に深く傷ついた。ブスならそんなのよくあることだし、そもそも毎回褒めそやしてもらえるほどの美人の方が少数派でブスがそれを望むなんてちゃんちゃらおかしいと頭では分かっているのだが、思春期までずっと「私は本当は可愛い」と思い込んでいたせいで余計に受け入れられない。新しいコミュニティに入るたびに、ついつい美人扱いを期待してはがっかりしてしまう。本当に馬鹿げている。
整形すればいいのでは? と思われるかもしれないが、そこまで大掛かりでない整形で何とかなりそうなのが鼻くらいしかない。顔も頭も大きい、目の位置は高い、顎はない、酷い巻き肩が治らないのも悩みだし、手足はかなり短い。肌質も髪質も声質もゴミだ。よくアイドルなんかが「顔の輪郭を髪でごまかしている」と馬鹿にされているがご存知だろうか、輪郭を髪で隠すにも素質が必要なのだ。顔が生え際から大きくせり出しているとほとんど隠せない。
それに鼻って弄るとすぐにバレる。あくまで私自身のことに限定した考え方だが、知人に整形したとバレたら美人もくそもないではないか。年に一回くらいのペースで会う美人の先輩が、会うたびに「また綺麗になったね」と褒めてくれる。私のゴッテゴテの化粧から「美人になりたい!! 綺麗って言って!!」感を読み取って言ってくれているのだろうなと思ってたまらなく恥ずかしくなる。そういうくだらない自意識も捨てられない。美人になりたいブスのくせに。
「人柄が顔に表れる」という言葉がある。本当に? 顔に出るにしたって限界があるだろう。もともと吊り目の人と垂れ目の人が同じくらいニコニコしていたとして、どちらの方が柔和に見えるかなんて分かりきったことじゃないか。『目つき』って何だ、結局目の形や黒目の大きさによるものじゃないか。
「女芸人のあの人は美人じゃなくてもいつもニコニコしているから可愛らしいじゃないか」もよく聞くけれど話にならない。芸能人なんてのは美人じゃなかったとしてもなんだかんだ好印象な顔、『様になる』顔なのだ。私のような不快感を与えるタイプのブスなんて見たことがない。
そう、私は多分なんとも不快なタイプのブスだ。香椎〇宇っていたでしょう。彼女はもちろん美人だったけど、彼女の目つきがきつい感じ、お堅そうな感じだけを持ち合わせたブスがいたとしたら……それが私。どこへ行ってもまず第一印象は良くないし、良くてくそ真面目に見られてしまう。滅多に打ち解けられないし、一つ失敗したらすごく失望されるし、みんなと一緒になってはしゃいだら苦笑いされるかギョッとされる。悲しい。寂しい。性格ブスが進んで雰囲気もますますブスになる。せめて好印象な顔になりたかった。
最後に、なんで都会ってスタイルの良い人がやたら多いの? ただの健康診断の会場ですら私より小さい人が見当たらなくて愕然とした。身長だけで言えば私はごく平均的なはずなのに。何というかみんな頭身が高い。『モーニング』の世界に一人だけ『コロコロコミック』のキャラが迷い込んだみたいで恥ずかしかった。じゃあね。