父親は医師だった。母親は元栄養士の専業主婦。小学生の時に両親が離婚。僕は父と離れたくなかったが母の地元のクソ田舎に拉致された。
田舎での生活は苦痛だった。お下がりのボロキレを着た同級生の男たちからは当初標準語を揶揄われた。女の子には小さな頃からモテたが、下品な方言を話す日焼けした女の子たちから好かれても何も嬉しくなかった。何より苦痛だったのは家族。祖母、母、同じ敷地に家がある母の妹と婿、その子供の3姉妹(つまり従姉妹)と一緒に暮らした。家での遊びはおままごとやピアノ。祖母、母、叔母、従姉妹たち、と女に囲まれ、義理叔父である婿はいつもペコペコしていて気持ち悪かった。酒も飲まずタバコも吸わない稼ぎも悪い地方公務員。叔父が夕方には帰宅して洗濯を取り込む姿を見るのは苦痛だった。そして母は「〇〇くん(義理叔父)はあなたのお父さんと違って優しいね」と、まるで僕にそうなれと言わんばかりに呟いた。実父が僕に優しくなかったことなんて一度もない。お前と一緒にするな。
実父はいつも夜中に帰ってきたので実父の帰宅姿を見たことはない。たまに僕が起きてる時間に帰ってくるのを見るのが楽しみだった。タクシーで帰ってきた父は「お土産買ってきたぞ」とお寿司を食べさせてくれた。タバコ、焼酎、ウイスキーの匂いのする父の膝の上で食べる寿司が好きだった。母は不機嫌な顔で「歯を磨いたのに」「なんでこんなに遅いの」と文句を言っていてそれが嫌だった。休みの日でも洗濯物や料理はしない。「おい飯早くしろ」が口癖で、そんな父が好きだった。
離婚後の家では女の意見が優先だった。叔母や従姉妹が興味ないのでキャンプにも釣りにも行けなかった。野球は嫌いという叔母と母の意見で従姉妹と同じテニスをやらされた。野球は実父の好きなスポーツだったのに。
僕は中学、高校になると母や叔母、従姉妹たちに「父性」「男性」を取り除かれ、「不完全な男になってしまった」という妄想に取り憑かれた。
高校時代に同級生たちと起こした強姦事件、大学進学の予備校代、大学の学費と一人暮らしのアパートの用意。それらを元夫である実父に頼っている母の姿を見て「結局女は男がいなけりゃ何もできない。所詮お前らは男の所有物だ」という思いを確信に変えた。
ホモじゃん
とりあえず強姦はするなよ……
母子家庭育ちの男は無意識のうちに男らしさを補おうとして暴力的になるという傾向を聞いたことがある。学歴や経済力関係なく。
増田が嫌う義理の叔父が理想の父親なんだけどね。増田も本当に好きな人見つけて早くそのことに気づけるといいな
男さん、存在が加害っすよ…