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はてなキーワード: 環境負荷とは

2022-08-08

別にEVが嫌いなわけじゃないけれど

いざヨーロッパエネルギー問題中国新興企業に負けそうになってEV普及計画頓挫した時、

「めんごめんご、やっぱEV環境に悪いか補助金無くすわ、なんなら環境負荷税かけるわ」

みたいなこと言ってこないか心配

2022-08-04

SDGsで最も重要なのは人口調整

環境問題の一番の原因は増えすぎた人口にある。単純に人間を減らせば環境負荷は下がる。動物Aが増えすぎると生態系が崩れるから動物Aを殺して数を調整するのと同じことを人間でも行うだけのことだ。

2022-07-06

車買い替え電気自動車EVチラ裏

車種は日産アリア。先日試乗もした。

環境負荷とか実際どうでも良い。ただ電気のブーブーに乗りたい…充電してパーセント数値が上がるのを眺めたい…

EVに乗っても不便そうなのもまあ分かる。

これからAndroidだ!つって初代ギャラクシーS機種変した時に似ている。あれはGPSがクソだった。結局iPhoneに変えた。

成熟してないものを少し食い気味で欲しくなっちゃうのってアーリーマジョリティかに分類されんのか?

子供の頃は親が「これからコンピューターだ!」って『ぴゅう太』を買ってくれた。血筋か?

アゲポイント

ライフスタイル的にも買い物目的ちょい乗りメインだから向いてる気がする。年間5000km乗んない。

満充電から300kmちょっとしか走らないって言うけど今のガソリン車でもいっぺんに300km走った事なんか無い。最長家族旅行で一泊二日往復250km。

家の駐車スペースに200Vコンセントはある。

サゲポイント

補助金入っても高額。千葉県民なので都民ほど補助金出ない。

家にソーラーパネルない。v2h考えるのもメリット小さくなる。

かい全長はそれほどでもないけど全幅1850ある。大体のEVは全幅でかい千葉の細道には向いてない。軽EVはさすがにファミリーキャンプとか無理なんで却下


家族価格も使い勝手等も無頓着で「好きにすれば?」感。子どもサンルーフが欲しいらしい。

サゲポイントとか書いたけど特に悩んでるわけじゃないかアリアb9が一般発売されたら買っちゃいそう。

b6試乗した感じでは良かったすよ。ただウィンカーのクリック感無いのは少し嫌だった。

2022-06-12

anond:20220612120443

有料化デメリット

エコバッグ環境負荷

エコバッグは、プラスチック由来のものが少なくありません。実際のところ、買い物の回数が50回未満の状態エコバッグを廃棄した場合には、レジ袋を廃棄したときよりも環境負荷が大きいと発表している調査レポートもあります

エコバッグもうまく使わなければ、かえって環境に良くない状態になりかねないのです。

プラスチックごみ袋の購入

レジ袋を使っていないとしても、家庭ごみを捨てるためにプラスチック製のごみ袋を購入して使っている家庭も少なくありません。結果的消費量有料化前後で変わらなければ、プラスチック削減につながりません。

レジ袋削減による影響の少なさ

全廃棄プラスチックから見れば、レジ袋が占める割合は少ないものです。そのため、レジ有料化により消費量を減らしても、環境への影響はそれほど大きくありません。

こうして見ると、レジ有料化プラスチックごみの大幅な削減というよりも、人々の生活行動を見直す機会となる取り組みだといえます。この取り組みだけで大幅な改善は期待できませんので、あくま気候変動や海洋汚染解決する「第一歩」ととらえるべきでしょう。

https://www.orikane.co.jp/orikanelab/13614/

これでは人の行動を変えて気持ち良くなりたかっただけだといわれてもしょうがない。

あるいは環境利権か。

もし真剣環境を考えているならバイオマス袋の義務化とかの長期的研究開発の方向に進めていたはず。

本当にひどい政策だった。

2022-06-09

この際だからシュリンクフレーションを元に戻そうぜ

クロダくんがさー、国民インフレ許容してるだとか口滑らして怒られてたけどさー

まぁ、コロナのせいで生産滞ってたり、物流滞ってたり、それでなくても原油とかも値上がり傾向だったし、天候不順で世界各地の農産物が不作だったり、そこへ持ってきて円安ウクライナ戦争もあって、もう物価が上がるのは「イヤだけど仕方ねーなー」って気持ちには、国民みんななりつつあるよね。

だったら、思い切ってステルス値上げしてきた食品の内容量とかを全部もとにもどそーぜ。

などなど...

流行りのSDGs的な観点から言っても、シュリンクフレーションは良いことないんだぜ。

中身が減っても、容器包装資材とかはほぼ同じで、配送保管のコストだってだいたい重量より容積で決まって来るからCO2排出量とかゴミ環境負荷とかは中身の単位重量あたりでは増加しちゃってるはず。

地球環境を守って気候変動を少しでも減らすには、そうとう無理めなコスト増があっても耐えるんだぜ頑張るんだぜ!って世界のみんなで合意したんだろ。

2022-06-07

ヤクルトストロー

ヤクルト1000 が買えないのでノーマルヤクルトを買った。

ウキウキと飲もうとしたら、ストローが無い。逆方向から割っても無い。えっ…。調べたらプラスチック削減のためだそうな https://www.yakult.co.jp/information/article.php?num=294

前々からプラスチック削減の槍玉ストローを挙げるのは間違っていると思っていた。電力が足りなくなりそうな時にコンビニの照明を落とそうとした動きのようだ。目に見えて分かりやすいから、活動している人には達成感が得やすいが、実際には照明より動力の方が圧倒的に電力を消費する。薄暗くなり犯罪率が上がる中で、やってやったと意気揚々エレベーターで帰るのだ。

本当にプラスチックの削減を目指すなら、税金をかけるのが最も効率的である。そうすれば勝手に削減のための知恵を絞る。

目に付きやすストローを紙に替えたところで、プラスチックの全体量の何割なのか。

ムーブメントによる弾圧マイノリティ差別撤廃ではうまく機能した。イメージによる差別からイメージの創世が必要だ。しかSDGs のような実質的効果必要とするものでは、目に付いたもの批判して目に見える効果を上げたところで、持続可能性には大した影響は無い。

金属製ストローと洗浄用のブラシなども売れているようだが、洗浄の為に洗剤で水を汚染する環境負荷の方が高い。まして綺麗な水は手に入りにくくなることが予想されている。ストローを洗剤した水を浄化する物質細菌を水が得にくい地域で利用する方が、 2030 アジェンダ実施に影響する。

あらためて SDGs を読んでみたら、プラスチック関係ないじゃん。全くないわけでは無いが、他にやることあるじゃん。身の回りSDGs を唱うものは大抵プラスチック削減だから勘違いしていた。貧困飢餓健康福祉平和公正と今まで言われてきたことを定義し直したものだった。なんなんだこれは。

自分でもヤクルトストローが無いだけでよくこんだけ書くなと思っているところだが、調べ始めたら本気で腹が立ってきた。目に見えることやってどうする。数値目標を立てて効率重視でやることだろ。

やった感だけのためにストロー排除してんのかよ。スタバストローも元に戻して下さいお願いします。紙のやつふにゃふにゃになるんだよ。スタバの冷たい飲み物価値ほとんどストローにあるだろ。蓋を断るとポイントが貯まるとかの方がやってる感も良いことしてる感も出るし削減量も多いだろ。

SDGs という言葉が廃れないうちに元々の目標を普及させたい。そしてストローは…ストロー排除しないで…というかストロー排除で削減できる量のプラスチックを他で削減してからにして…ストローレジしかやってないだろ…。

anond:20220607121634

結局電池の充電が追いつかなくなるのと、電池を余分に作れば作るほどEV環境負荷上がるのと、規格が一緒でもLGのバッテリーに交換したくないワイがいるかダメ

2022-05-08

anond:20220508162206

人間地球に対する環境負荷を考えると、

人類は少数精鋭社会へと変貌させてゆく必要があるのは明らか。

先進国から順に少子化が進むのも、持続可能社会を構築するための必然的な流れ。

人類もっと少子化について前向きに議論を進めた方がいい。

2022-05-04

地熱エネルギー、大期待だなあ。

水素エネルギーと同じくらいワクワクする。

地熱水素社会が来ればいいなあ。

https://www.smfg.co.jp/sustainability/report/topics/detail096.html

マグマから得られる地熱や、地表付近地中熱国内安定的に得られる国産エネルギー源で あるにもかかわらず、これまであまり利用が進められてこなかった。しかし、エネルギーの在り 方が抜本的に見直される中、あらためて地熱資源に注目が集まり始めている。

地中に眠る未利用エネルギー

東日本大震災地球温暖化問題を機に、エネルギー政策の抜本的な見直し議論されている。太陽光発電風力発電などの再生可能エネルギーが注目を集める中、新たな脚光を浴びているのが地熱資源だ。地熱資源は、マグマの熱に由来する高温流体を利用する地熱と、太陽熱に由来する地表周辺の地中熱の2種類に分類される。地熱地中熱実用化の歴史は長いが、国内ではあまり普及が進んでいない。本特集では、地熱発電と地中熱利用、それぞれの現状と普及に向けた課題、今後の展望考察する。

日本は、世界3位の地熱資源大国

地熱発電に利用されるのは、マグマから得られる熱エネルギーだ。火山帯の地下数キロメートルから数十キロメートルには、1,000℃を超える高温のマグマまりがある。このマグマまりで熱せられた岩石中に地下水が浸透すると、熱水あるいは蒸気を蓄えた地熱貯留層ができる。この地熱貯留層まで井戸を掘り、200~350℃という高温の熱水/蒸気を取り出してタービンを回すのが地熱発電の基本的な仕組みだ。その魅力は、24時間365日安定的に発電可能で半永久的に枯渇の恐れがないことと、発電時のCO2排出量がほぼゼロであることだ。

日本地熱資源量は2,300万キロワット超で、アメリカインドネシアに次いで世界3位を誇るが、発電設備容量で比較すると、1位の米国が309.3万キロワットなのに対し、日本は53.6万キロワットで8位にすぎず、豊富資源を生かしきれていない状況にある。

地熱開発の普及を阻む3つの要因

日本地熱発電が普及しなかった主たる要因は、「立地規制」「地元理解」「エネルギー政策」の3つといわれている。

「立地規制」とは、政府1970年代から景観保護などを理由国立公園国定公園都道府県立自然公園における地熱開発を制限したことを指している。国内地熱資源の7~8割は国立公園内にあるため、これが事実上の開発制限となってしまっているのである

地元理解」とは、地熱資源地区域に隣接する温泉地区事業者理解が得られないことである科学的な根拠や具体的な因果関係を示すデータはないが、温泉地に関わる観光事業者温泉源枯渇を理由に開発を拒否するケースは全国で起きている。

エネルギー政策」とは、政府による開発支援問題と言い換えてもいい。1974年に始まった「サンシャイン計画」では、地熱発電は主要な発電方法の1つと位置づけられ支援策も充実していたが、1993年の「ニューサンシャイン計画」以降、研究費が削減され、1997年の「新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法(新エネルギー法)」では、「新エネルギー」分野の研究開発対象に選ばれなかった。さらに、2002年の「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法RPS法)」では、対象となる地熱事業は「熱水を著しく減少させないもの」という条件が付いたため、従来の発電方式では支援を得ることが難しくなってしまった。

そもそも地下資源は開発リスクの高い事業である。開発の際は、地表評価を行った後、地下深部に多数の坑井を試掘し、発電可能地熱資源を掘り当てなくてはならない。試掘とはいえ、掘削には1キロメートル当たり約1億円のコストがかかる。地中にはマグマがあるのだから、掘削すれば必ず地熱資源を得られるだろうとの推測は素人考えで、事実はまったく異なる。重要なのはマグマまりの探索というよりも地下水が貯まる地熱貯留層を掘り当てられるかどうかだ。現代の高度な探索技術をもってしても、地下1~3キロメートル分布する地熱貯留層を正確に検知することは極めて困難で、今も開発事業者の知見や勘に頼らざるを得ないというのが実情だそうだ。首尾よく掘り当てたとしても、高温蒸気を安定的に得られるのか、どの程度の発電ポテンシャルがあるのか、熱水の長期利用が周辺環境に影響を与えないのかなどを見極めるため、数年間にわたるモニタリングが欠かせない。そのうえ、資源を掘り当てても認可を得られなければ発電事業はできない。地熱発電の調査から開発までに10年以上の期間が必要とされるのは、このような理由による。ある意味油田開発と同等のリスクコスト必要とされながら、出口としては規制に縛られた売電しかないため大きなリターンも期待できない。こうした状況では、地熱発電事業への参入者が現れなかったのも、致し方ないといえる。

見えてきた地熱発電事業未来

しかし、地球温暖化東日本大震災の影響により地熱発電に対する風向きが変わってきた。地熱開発を阻んできた3つの要因すべてに解決の糸口が示されたのである

まず、環境省が、地熱開発に関わる自然公園法規制緩和に動き始めた。2012年3月21日には、第2種、第3種特別地域について、域外から斜めに掘り込む傾斜掘削を容認し、さら関係者地域との合意形成景観配慮した構造物の設置、地域貢献などを満たす「優良事例」であれば、技術的、コスト的にも負担の少ない垂直掘削も認められることとなった。これに加え、3月27日には「温泉資源保護に関するガイドライン地熱発電関係)」を都道府県に通知し、地元調整の在り方を具体的に示した。これらの施策により、立ちはだかっていた「立地規制」と「地元理解」に関するハードルが一気に下がったのである

さらに、経済産業省が、2012年予算地熱資源開発促進調査事業として91億円を盛り込み、地表調査費用の4分の3、掘削調査費用の2分の1を補助。資源開発のノウハウを有するJOGMEC独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構)による開発準備段階の民間企業への出資や、開発資金を借りる際の債務保証ができるよう、石油天然ガス・金属鉱物資源機構法を改正する方針を示した。そのうえ、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」により、売電開始後15年間の地熱発電の買取価格(1キロワット当たり)は、1.5万キロワット以上で27.3円、1.5万キロワット未満で42円という価格提示された。こうした「エネルギー政策」の転換により、地熱発電事業を覆っていた分厚い雲の合間から、明るい光が射し始めた。

エネルギー地産地消

こうした流れを受け、10年ぶりに新たな開発プロジェクトが動き始めた。電源開発(J-POWER)と三菱マテリアル三菱ガス化学は、秋田県湯沢市葵沢・秋ノ宮地域で地熱発電所建設を進め、出光興産は他社と連携し、北海道阿女鱒岳(アメマスダケ)地域および秋田県湯沢市小安地域地熱発電の共同調査を行うほか、福島県磐梯朝日国立公園内に国内最大の地熱発電所をつくる方針を示している。

岩手県八幡平では、八幡平市と日本重化学工業、地熱エンジニアリングJFEエンジニアリングが出力7,000キロワット級の発電所2015年に開設すると発表している。JFEエンジニアリング エネルギー本部発電プラント事業部の地熱発電部長福田聖二氏は、「弊社は、全国18カ所の発電所のうち9カ所で蒸気設備建設してきました。その実績とノウハウを生かし、今後は発電事業への参入も視野に入れて開発に乗り出します。また、世界最大のバイナリー発電メーカーとも協業し、従来型より環境景観配慮した次世代型の地熱発電所の開発にも取り組んでいきます地熱発電は、一度開発すれば半永久的に安定稼働が可能というメリットがあり、太陽光や風力などの再生可能エネルギーとともに今後重要役割を果たすものと考えています」と話している。

福田氏の言うバイナリー発電とは、熱交換器を通して地熱流体(熱水、高温蒸気など)の熱エネルギーを低沸点媒体で回収し、それを沸騰させてタービンを回す発電法だ。使用した地熱流体を地上に放出することなく全量還元できるため、地下水減少のリスクが極めて少ない。また、発電設備から蒸気を排出せず、国立公園などの自然景観配慮した発電所建設できるため、環境省の定める「優良事例」に認められる可能性が高いとして期待されている。さらに、熱交換用の低沸点媒体の種類によっては、温泉水(70~120℃)の熱エネルギーを利用した温泉発電も可能だ。温泉発電は、既存の源泉と温泉井に手を加えずに発電ユニットを後付けするだけで実現でき、温泉地への影響も源泉枯渇の心配もない。JFEエンジニアリングでは、福島県土湯温泉町で2014年に500キロワット級の発電事業を始めるべく、計画を進めている。これは、震災の影響により温泉収入が減った同地で、地熱発電を地域活性化に生かそうとする試みである。このようにバイナリー発電方式は、大型の地熱発電所だけではなく、小型の温泉発電所にも適しており、地産地消型の分散電源として各地に広まる可能性も秘めている。

日本地熱発電技術世界

エネルギーとして世界的に研究が進む地熱発電分野では、高温岩体発電など新しい技術も生まれている。これは、水を圧入して人工的に地熱貯留層を造り、熱エネルギー抽出する方式で、天然の地熱貯留層を掘り当てる必要がなく、開発リスクを減らすとともにさまざまな場所地熱発電が可能になるため、大きな注目を集めている。しかし、人工的な地熱貯留層の構築が環境にどのような影響を与えるのかなど、検証データが揃っていないため、実用化にはしばらく時間がかかると見られている。

 

国際エネルギー機関IEA)の試算によれば、世界地熱発電量は2050年までに年間1兆4,000億キロワット時まで拡大すると予測されている(2009年地熱発電量は年間672億キロワット時)。現在日本企業は、地熱発電用タービンで世界シェアの7割を占めるなど、同分野で世界トップレベル技術を有している。今後、世界規模で拡大が予想される地熱発電分野において、日本企業が存在感を発揮することが期待される。

省エネCO2削減、ヒートアイランド対策効果を発揮

第2部では、もう1つの地熱資源地中熱」について考察する。「地熱」と「地中熱」の最大の違いは熱源であるマグマに由来する熱水や高温蒸気がエネルギー源の地熱に対し、地中熱は、太陽で暖められた地表付近の熱がエネルギー源だ。火山地域など対象地が限定される地熱と違い、地中熱は全国どこでも得られ、安定的に利用できることが特徴だ。

地中温度太陽熱の影響により浅部では昼夜・季節間で変化するが、10メートル程度の深度では年間を通してほぼ一定温度を保っている。その温度は、地域の年間平均気温とほぼ同等となっている。ちなみに東京地中熱は年間約17℃で安定している。四季のある日本では、大気は夏暖かく冬冷たいが、地中の温度一定であるため、この温度差を利用して冷暖房や給湯、融雪などを行うのが地中熱利用の基本原理である

地中熱利用にはいくつかの技術があるが、現在主流となっているのは地中熱ヒートポンプシステムである。これには、地下の帯水層から水を汲み上げて熱交換を行うオープンループ型と、水や不凍液などの流体を地中のパイプに通して放熱・採熱を閉じた系で行うクローズドループ型がある。オープンループ型は地下水を利用するため設置場所がある程度限定され、主に大型施設で用いられているが、クローズドループ型は場所を選ばず設置でき、環境への影響が少ないことから現在の主流となっている。

地中熱利用促進協会の笹田政克理事長は「地中熱ヒートポンプシステムは、省エネ節電対策および地球温暖化対策に極めて効果的です。このシステムは、気温と地中の温度差が大きいほど、通常のエアコンに対する優位性が高く、真夏真冬ほど高い省エネ効果を発揮します。地中熱を利用すれば、冷房使用率が最も高い真夏ピークタイムなどでもエネルギー消費を抑えられることから現在問題となっている電力供給量不足の解決策として期待されています。また、地中熱利用はヒートアイランド現象抑制にも効果がありますヒートアイランド現象は、建造物から冷房排熱が大きな要因とされていますが、地中熱場合冷房排熱を地中に放熱してしまうため、都市部の気温上昇を抑える効果があるのです」と語る。

国内外で進む地中熱利用

地中熱ヒートポンプによる冷暖房システムは、オイルショックを機に1980年代から欧米を中心に普及が進んだ。アメリカでは、現在100万台以上が稼働している。また、中国助成制度を整備したことが功を奏し、世界2位の普及率を誇っている。これに対し日本は、2009年時点の導入施設数は累計580件にとどまっており、海外と比べて普及が進んでいない。これは、地中熱認知されていなかったことや、掘削などにかかる初期コストの高さが主な要因と考えられている。

しかし、2010年政府エネルギー基本計画地中熱再生可能エネルギー位置づけたことや、2011年度以降に「再生可能エネルギー事業者支援対策事業」「地域再生可能エネルギー熱導入促進事業」などの支援策が相次いで打ち出されたこから国内でも急速に認知が進み、さまざまな分野で導入が検討され始めている。

コンビニエンスストア学校東京スカイツリータウン(R)も地中熱を導入

支援制度の拡充や節電意識の高まりを受け、近年、さまざまな分野で地中熱の導入が進められている。たとえば、羽田空港国際線旅客ターミナルビル東京中央郵便局の跡地に建設されたJPタワーセブン-イレブンIKEA店舗富士通長野工場東京大学駒場キャンパスの「理想教育棟」など、ここ1、2年の間に導入が続いている。また、旭化成ホームズLIXIL住宅研究所地中熱暖房システムを備えた住宅販売するなど、一般住宅でも地中熱利用が始まっている。

今、話題東京スカイツリータウンでも地中熱が利用されている。同地域エネルギー管理担当する東武エネルギーマネジメント Permalink | 記事への反応(0) | 19:37

2022-04-29

anond:20220429154955

レスどうも。

う~んなるほど、そういう心理になるんすね。

ヴィーガン会社といえばオーサワ食品桜井食品などが有名だけど、どうなんだろう?

「うちの製品と肉をいっしょに食うな!」とはさすがにならんと思う。

どっちかというと、プラスに考えるのでは?

「うちの製品1000コ売れたら、動物なん十匹が食われずに済んだ、環境負荷が減った」とか。

ヴィーガンに対するイメージとして、

「食べたいもの引き算して大変そう」「修行僧

みたいなものがあるかもしれないけど、

そんなガマンしてまでやるもんじゃない、ヴィーガンは。

上の2社の人なんかはガチ勢も多いだろうから、また意見が違うのかもだけど。

2022-04-25

anond:20220425134049

だがしかしEVファン出羽守はTeslaやHyundaiのような大型航続距離大のEVしかきじゃないのだ!

無駄バッテリーによる重量で道路を痛めつけ、環境負荷を高めることに貢献したいのだ!

2022-03-26

ビーガンが主流になる理由

1.必須アミノ酸を肉から摂る必要はない

2.肉食は環境負荷が高い

3.肉の食文化とは、動物を楽しんで殺す動物虐待と同じ


ビーガン自然派サヨクの遊びと侮っている人は多いように思うが、

肉食がなくなるのは規定路線である

2022-03-24

ゼレンスキー大統領国会演説すごく日本人精神性に寄り添ってた

いやはやなんとも、肩透かしと言うか何と言うか、海外国会のゼレンスキー大統領演説を見ていると日本へも強い支援をお願いしてくるのかと思ったら戦争環境負荷を主軸に置いた演説だとは一体誰が予想したのだろうか?

正直言って、日本右派左派海外のそれと比較しても平和志向が強い。左派の人たちは(警鐘意味も籠もっているだろうけど)右派平和志向だなんてとんでも無いと言うかも知れないが、海外報道見たら海外右派のヤバさは日本右派の比じゃないだろうことはよく理解できるはず。

そんな平和志向の強い日本大衆へ対してゼレンスキー大統領(のスピーチライター)がやったのは日本現代史を踏まえての、放射能汚染薬品汚染環境負荷を引き合いに出し、それらを戦争へ絡めるという右派だろうが左派だろうが認めざる得ない方向性で語りかけてきた。

ゼレンスキー大統領が強く軍事支援を求めてくるという想定はあったけれど、平和志向の強い日本では「ほんのり右派」な人たちであっても強く軍事支援を求められたらドン引きする可能性が高いんだ。

それこそ防衛のため北海道東側陸上自衛隊第7師団(日本で唯一の戦車を中心とした機甲科がある師団)を並べたほうが良いみたいな発言をしてしまったら炎上必至だっただろう。これでは日本大衆ウクライナ支持をしにくくなってしまう。

それをよく理解してゼレンスキー大統領(とスピーチライター)は「アジアリーダーシップを取ってほしい」としか言わないんだ。具体的なお願いは既に発動しているロシアへの経済制裁継続してくれだけ。これには驚きを隠せなかった人も多いだろう。

これを読むレフトに質問しよう。ゼレンスキー大統領演説を観て読んで「アジアリーダーシップを取ってほしい」と言われた。アナタアジアへどういうアプローチを取る?
次はこれを読むライト質問しよう。ゼレンスキー大統領演説を観て読んで「アジアリーダーシップを取ってほしい」と言われた。アナタアジアへどういうアプローチを取る?

俺がこの質問をした時点で、この質問意図がわかった人は驚愕しただろう。俺もこれに気付いたときは本当に驚愕した。

アジアリーダーシップを取る」ということの意味右派左派で変わるんだよ。右派周辺国から軍事的圧力に屈しないことと思うだろうし、左派アジア圏へ反戦思想を広めることと思うんだ。

意見対立をするのは日本右派vsウクライナや、日本左派vsウクライナではなく、日本右派vs日本左派となり、結果的に今回のゼレンスキー大統領演説は両陣営から肯定せざる得ないものになってるんだ。戦争環境負荷否定するか?無理だろ!戦争には環境負荷が付き物なんだから

ゼレンスキー大統領は、ウクライナは今回日本へ分断を持ち込もうとしたのではなく、何としてでも日本が敵に回らないように考えて演説したんだよ。それがたまたま日本へ分断を生むとしてもだ。

どんだけ日本大衆最適化された演説なのが逆におそろしさを禁じ得ない。

日本の政治論壇を観てみろ、非難しあっているのはウクライナへより大きな支援しろという右派と、憲法違反する懸念があると打ち返す左派だぞ!対立者の姿としてそこにウクライナは居ないんだ!マジでスゴイぞ!

2022-03-05

anond:20220305104146

男性モデル存在も知らないのかお前は

②女が加害者男が被害者ストーカー被害も多いが

③お前の論はLGBT視野にない

以上三点からお前はアスペなどではなくバカだと判断する

このまま無駄生き恥晒し環境負荷を高めるより、早く死んで肥やしとなり給え

2022-02-28

anond:20220228145104

ハイブリッドの方が作るとき環境負荷が大きいか

そこを考えると環境保護にすらならない、という考えもあるらしい

2022-02-26

anond:20220225205755

これよくよく考えたらヤベエな。

日本人が食ってる小麦の総量の6倍以上を家畜用に輸入してるってこと?

そらヴィーガンでなくても「肉食って環境負荷たけぇ・・・」って気づくわ

卵の自給率データ上は13%ですが、実際は100%近いです。

デパートスーパーを見ても卵は日本産しか置いて無いですよね?

では、なぜ卵の自給率データ上低くなるのかと言うと、家畜用の餌が、外国から輸入した米や小麦からです。

2022-02-01

anond:20220131180950

ヒステリーというかパニックになってて非科学的な記載が目立つ。

人参の皮はむくな。」とかいってるけど、根菜の皮はほかの葉物などの作物にくらべて土中の重金属農薬の吸収率が高いので皮を厚めに剥いて捨てることが推奨されている。ずっと食べているとたとえばイタイイタイ病のような病気になるかもしれない。

もちろん、輸入人参でも農薬などが基準以下のもののみを市販しているが、全数調査ではないので根菜の皮は厚めに剥いて捨てるに越したことはない。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/kampomed/60/1/60_1_25/_pdf/-char/en

あと、じゃがいも場合は皮にソラニンが蓄積していて食中毒になることがあるし、

そうでなくても単純に胃腸にキツい。胃腸がつまる病気になりやすい手術経験者や老人には食わすなマジで。いっとくけど日本人口の半分はもう老人。

 

粗食だの農林水産省のフードロスを気にして無理な生活をして病気になると、抗生剤、点滴、ワクチンなど工業の集約のトップにある、高額な石油製品を使うことになる。(直接ではなくても、殺菌や精製やパッケージング、あと人件費や開発費・知的財産権ロイヤリティなど間接的に世界中石油エネルギーたっぷりつかっているので高額になる)

三割負担でも薬は高い。10割負担の額にしたらほぼ一般人の手には入らなくなる。アメリカ人メガネかけないのとおなじようにな。

あとコロナ給食牛乳もあまって違法だけど川にながして捨てたいってなってただろう。ツイッターで蘇という料理レシピ流行って牛乳光熱費無駄につかう料理をしはじめたりした。

から病気の影響のほうが環境への負担もおおきいんだっていってるだろ。

 

まり現在市場で入手できるあらゆるものの値段は、(関税や米価調整などの政府調整がはいらなければ)およそ、完成までに使用した石油エネルギーの量に比例している。

素の値段の高いもの環境負荷が高いといえる。(くわしくは環境負荷、環境アセスメントで自分で調べろ)

 

牛肉が高いのはどこかから運んできた牛にどこかからはこんできたコーンを食わせ冷暖房をいれて何年も育てたあげくどこかへ冷蔵車で出荷されるからだ。鶏肉鶏卵が安いのは育成期間が短く、一年程度でエサ代冷暖房代が少なめのうちに出荷でき、各地に養鶏場があるからだ。もやしかいわれ大根も圧縮解凍みたいな作物だから各地で水だけでつくれて安いしうまい

作物が基本的に安いのは、天から運ばれた水と太陽光でその場で育つし、手間暇かかりすぎるなら価格競争に参加できないためその時点で製造・出荷をとりやめるからだ。

(米や塩の値段だけは政府が調整をいれていたが今はやってないかも)

 

から人参の皮をたべてまで安いもの無駄にしない=余計買わないようにしたところで、

そのせいで高い医療サービスを買わざるをえなくなるなら環境負荷も家計負担政府医療負担も増えてしまって本末転倒なのだ

 

以前アルファーGOという人工知能があって人間棋士を負かせるほどの棋譜をつくれた。だが1枚の棋譜に1兆円のサーバー電気代がかかるからグーグルは開発を停止した。

人間棋士トップクラスでも生涯賃金10億程度の激安価格で200枚やそこらは棋譜を生み出すだろう)のほうが、安くすむし、環境負荷は低かったということだ。

 

からこの手の増田も、目の前の高性能コンピューター無駄につかってないで「ごく普通の、あたりまえの」生活知識を磨き、子供を生み育てろよ、バカ

人間石油を直接燃料とせず知的労働の成果を製造できる唯一の家畜だ、それが営々と環境最適化をした今が文明社会最先端なのだ

 

とりあえず紙でガッコーというところで配られる基礎知識セットくらいはあればこんなにヒスらなくてすむんだぜ

https://www.amazon.co.jp/FACTFULNESS-%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%95%E3%83%AB%E3%83%8D%E3%82%B9-10%E3%81%AE%E6%80%9D%E3%81%84%E8%BE%BC%E3%81%BF%E3%82%92%E4%B9%97%E3%82%8A%E8%B6%8A%E3%81%88%E3%80%81%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%82%92%E5%9F%BA%E3%81%AB%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%82%92%E6%AD%A3%E3%81%97%E3%81%8F%E8%A6%8B%E3%82%8B%E7%BF%92%E6%85%A3-%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0/dp/4822289605

ちなみに欧米人ボナティはいうし、場所によっては神に感謝祈りを(5文字よりもっと長く)ささげる。

親のつくった温かい飯を前にいただきます言わないで食い出して言い訳に4000字も猿みたいな勢いでキーボード打つやつはマジ家畜から少なくともプロ棋士以上の知的労働成果を挙げろよな

2022-01-17

EVは近距離移動(<50km)だけに使えば良いと思う

基本的に長距離移動の電車と近距離移動のEVで移動を実現していくという考え方

各駅に近距離移動用EVがたくさん置いてあり、それを使って駅から目的地までの移動を行う

田舎の方はわからないが、駅から50km移動できれば大体のエリアカバーされると思う

なぜEVで長距離移動をさせないかというと、以下の理由がある

  1. そもそもEVスピードを上げれば上げるほど電費が落ち、環境に悪くなるので遠出に向かない
  2. 一台あたりに積むバッテリーデカくなればなるほど製造時のCO2排出量が増え一台あたりの環境負荷が重くなる(一台あたりのバッテリー容量を下げればテスラEV1台作るためのバッテリー複数台車両が作れて環境に良い)
  3. 充電時間も30分くらい(今後急速充電のW数が上がっても10分くらい?)かかり、長距離移動時のユーザビリティが悪い

なので、基本的EVは所有せず、カーシェア的な使い方で近距離移動に特化させた方が環境にも経済にも時間効率的にも良いと思う

想像しているスペックはこんな感じ

車両は駅や住宅街にある駐車場に置いてあるイメージ

いつかは自動運転によるお出迎えを視野に入れる

料金はアプリ課金、またはサブスク

ぶっちゃけ採算は取れない気がするが、環境のためだし半分公共交通機関みたいなものということで補助金ドブ漬けにしても良いと思う

正直、テスラや他の高級EVは頭が悪すぎる乗り物なのであまり好きではない(なのでトヨタに対してもガッカリした、今まで出していたコムスとかCpodとかが正しいと思う)

本気で環境のためにEV化を進めるのであれば、今までの車の概念を一から定義して、より合理的システムを構築した方が良いと思う

2022-01-04

アパレルは変わるべきだよ

ファストファッションで毎シーズン流行が変わり服を買い替えるような日本では、安く作るために搾取される労働者寄付された古着や廃棄された服が発展途上国で廃棄コストのかかる大きな負荷になっていること、環境負荷になっていること、が報道されても。

普通の日本人は「流行の服を着てるのがおしゃれで清潔感がありモテる」という価値観を変えようとしない。


服を毎年何着も買い替えて他人からおしゃれだって思われることより、搾取される人をなくし、環境を守ることの方が大切だよ!って言える人が本当に少ない

なんなら奇人変人レベルしか存在しない

社会圧に弱く、他者から承認がなければ普通に生きられない社会の方がおかしいと思えない、論理的思考の牙を抜かれた人しかいない。

2021-12-21

anond:20211221104105

あれは環境負荷とは別だから

肉を食うなら家畜用の作物も膨大な量育てる必要があるだろ

食肉量を減らせば必要農作物も減るって話

他人趣味文句つけれる立場なんか?ほっとけよキモオタ

2021-12-11

anond:20211211184543

先日、ラグジュアリートラベルテーマにしたシンポジウム基調講演を行ってきました。

「量か単価か」でも整理しましたが、ラグジュアリー富裕層に向けた対応を行うことは労働生産性の向上に寄与し、絶対的な人数を抑えることで、いわゆるオーバーツーリズム問題にも対応できるようになることが期待されます

でも、現実的には、なかなか、このラグジュアリー対応現場では進みません。

日本バブル期まで製造業社会であり、一億総中流とも呼ばれていたことに加え、日本社会主義と指摘されるように、全体主義的発想、社会階層化に対する否定的な発想が高く、富裕層に切り込んだ対応をすることは一般的ではなありませんでした。

基本的マーケティング用語である差別化」という言葉自体、かつては使うことが憚られたと聞いたこともあります

今でも、行政地域レベルでは、ターゲッティングによって、客層を絞り込むことに難色を示されることは少なくありません。端的に言えば、ラグジュアリー市場「にも」なら問題ありませんが、ラグジュアリー市場「に」となると、一気にハードルが上がるわけです。

一方、事業者サイドから見れば、前述のコラムで示したように、ミドル層の市場が膨張しており、ここにミートしていけば売り上げは増えていく訳で、対象市場アッパー層に向けアップグレードする動機は弱い。

ラグの単価は高いが儲からない

さらに、事業者立場からみてラグジュアリー市場が「美味しくない」のは、その利益率が低いからです。

単価が高いのに、利益率が低い? とは、理解しがたいことかもしれませんが、論より証拠世界最大級ホテルチェーン、マリオットのIR情報からセグメント別の単価と利益率を見て見ましょう。

マリオトグループのセグメント別単価及び利益率(IR情報より)

まず、単価を見てみるとラグジュアリー・セグメントではADR(平均1日単価)は$300前後、RevPAR(販売可能部屋数あたりの売り上げ単価)は$200強となっています。その下のフルサービス・セグメントでは、ADRが$170前後、RevPARは$120といったところ。これが、バリュー・クラスとなるアンリミテッドサービス・セグメントではADRが$130、RevPARは$100を割り込むことになります

一方、利益率について見てみると、アンリミテッドサービス20%を超えるのに対して、ラグジュアリー・セグメントと、フルサービス・セグメントを合算した「フルサービス・セグメント」では10%にも届きません。

マリオトグループでは、収益についてはホテルブランド単位では公表しておらず、ラグジュアリーとフルサービスを合算したものしか出していません。

フルサービス・セグメントの利益率は2016年に上昇していますが、このタイミングで、マリオトグループは、スターウッドグループを買収していますスターウッドグループホテル(W、シェラトンウェスティンなど)が加わったことが原因と考えられます

Wは数が限られることを考えれば、利益率の上昇に貢献したのは、ミドルクラスとなるシェラトンウェスティンであったと考えるのが自然でしょう。

絶対的な売り上げと利益額を見ても、スターウッドグループ買収前の2015年では、売り上げ(Revenues)はフルサービスの方が高いものの、収益(Profits)ではリミテッドサービスの方が高い状態でした。

買収後は、フルサービスの方が収益も高くなりましたが、これは(ミドルクラスであるシェラトンウェスティンの貢献でしょう。とは言え、売り上げではフルサービス$14,300ミリオンリミテッドサービス$4,002ミリオンと3倍近い差があるのに、収益では$1,182ミリオン対$816ミリオンとかなり接近します。

マリオトグループのセグメント別売り上げと収益IR情報より)

これらの結果は、ラグジュアリー・セグメントは「単価は高いが、儲からない」ということを示しています。単純な儲けだけを考えれば、バリュクラスアンリミテッドサービス・セグメントに特化した方が良いとも言えます

グループ全体で採算を合わせる

にも関わらず、なぜ、マリオトグループがJWリッツ・カールトンといったラグジュアリーブランドを展開するのかと言えば、トップを作ることによって、バリュクラスホテルにまで、そのブランド力を浸透させ、その競争力を高めるためだと言われています

例えば、稼ぎ頭であるリミテッドサービスコートヤードは、ADRを見ればわかるように、日本で言えば、一般的ビジネスホテル北米は、全般的日本より宿泊料は高い)であり、付加価値での勝負は難しい(=価格競争に陥りやすい)領域です。でも、ここに「バイ マリオット」をつけることで、マリオトグループという価値を持つようになります本家マリオットに比べれば、サービス限定されるものの、マリオットに対してロイヤルティもつ顧客は選好しやすくなります。また、CRMロイヤルティプログラム共通化されているので、いわゆる「ポイント狙い」の人からも選好されることになります

これは、マリオットのブランド力を高く評価してくれる市場では、特に有効です。例えば、銀座にできたコートヤードは、一泊3万円位で出ています。これは、北米ADRの倍近い金額であり、北米であればJWクラスです。

どういう交渉の結果、こうなったのかわかりませんが、マリオットというブランド力が作用しているのは否定できません。

また、若者であるミレニアムズ(多くは、まだ、富裕層では無い)にブランド入り口として、バリュクラスホテルを使ってもらうことで、生涯を通じた顧客になっていってもらうということも狙っていくことができます星野リゾートが、近年、ビジネスホテル市場に乗り出しているのは、おそらく、これが狙いです。

まりラグジュアリーホテルは、それ単体で儲けていくことは難しく、稼ぎ頭となるバリュクラスグループ内にもち、全体で収益を確保していくということが必要になるわけです。

国内では、こういう取り組みをしているホテルチェーンは限定されているため、外資が入らなければラグジュアリー対応が進まないのは、ある意味当然の帰結です。

地域」の立場から見れば事情が違う

ただ、これはホテル事業者立場から見た時の話であり、地域としては、やはり、ラグジュアリー市場はとても「美味しい」市場です。

なぜなら、ホテルの売り上げが高いのに、収益が低いということは、その売り上げを立てるために各種の調達をしているということだからです。

端的な例は人件費です。

ラグジュアリー・セグメントでは、対応力の高さが求められますから、より質の高い人材を多く雇用することになります。これは働く側からすれば、自身レベルを高めれば、キャリアパスが開けるということになります

また、ラグジュアリー・セグメントでは、食材が「地のものである」「安全ものである」ということは売り上げと顧客満足を高めることに寄与します。これは、ラグジュアリー・セグメントを利用する顧客が「そうした価値観」と「経済力」を持っているからです。そのため、地元農業者漁業者は、こだわりを持った良いものをしっかり作った際の販路が広がることになります

工芸品などについても同様です。部屋の調度品にしても、売店での取扱商品にしても、単価と顧客満足を高めるに、ホテルは、どこにでもあるものを並べるのではなく、できるだけオリジナルであり、ストーリー性を持ったもの(なぜ、ここにそれがあるのかを訴えられるもの)を揃えることが求められます。そうしたホテル需要に応えていけば、多くの商工業者は、自身のこだわりを経済価値に変えていくことが出来るようになります

地域として取り込むことの重要

ただし、こうした波及効果は、ラグジュアリー・セグメントのホテルを中心に、富裕層の利用が持続的に行われていくことが必要です。

持続的な取引関係がなければ、人材自身キャリアを掴んでいくことも、農業者商工業者などが、こだわりを持った商品サービスづくりに取り組んでいくことも出来ないからです。

その意味で、単発のラグジュアリー旅行を誘致しても、地域にはほとんど恩恵はありません。瞬間的な売り上げには繋がっても、人材面についても経済的についても効果は極めて限定的だからです。

しかしながら、前述のように、ホテル側としては収益面だけを見れば、サービス限定し、大量の顧客をさばく方が儲かるわけで、そちらに動こうとする動機が常に存在します。例えば、ラグジュアリー・セグメントであるにも関わらず修学旅行を受け入れる…というのは、そういう選択の結果でもあります

そういう動きを抑え、ラグジュアリートラベル恩恵地域が受け取っていくためには、恩恵を受ける地域としても、核となるホテル収益を確保出来、ブランド力を高められることが必要条件です。

例えば、富裕層環境問題健康問題に対する意識も高い傾向にあります。そうした価値観に合わせ、地域全体で環境負荷の高い製品(例:プラスチック製のストロー)を使わないようにしたり、ジョギングが出来るトレイルを整備したりといったことが考えられます

地域ホテルが、適切なパートナーシップを組んで一緒に取り組むことで、富裕層滞在したいと思うデスティネーションになることが出来るということを認識しておきたいところです。

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