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2023-06-16

anond:20230616185547

承前 https://anond.hatelabo.jp/20230616185547

雨が上がった後の、朝の空気はみずみずしい。

東京でもこんなに空気うまいなんてと思った。

タクシーを拾って帰ろうかと思ったが、病院の周りなのにまったく見当たらない。

そもそもここはどこなのだろう。

救急車に同乗していたので、土地勘がまったくない。

仕方なく、検索をして、近くの駅を探して、その方向へ歩いた。

家に着く頃は足は鉛のように重く、玄関入ったらその場で倒れて寝てしまいそうだった。

靴をぞんざいに脱いで、リビングカーペットまでよろよろと進み、膝をついた。

誰も周りにいなくなったら泣こう。

駅まで歩きながら、ぼんやり思っていた。

始発電車のシートに座ったとき、ここで号泣してしまったら、

もう動けない。

家に帰れなくなる。

乗り換えて、家の近くの駅で降りてからも、歩きながらつぶやいた。

泣くな、泣くな、ここで泣いてなんになる。

泣くな、泣くな。

頭を、カーペットにつけて、慣れた家のにおいを嗅いだら、

安心して泣こう。

そう思っていたのに。

涙をこぼす前に、頭をカーペットに付けた姿勢で、寝てしまった。

気づいたら7時半。

スマホアラームが鳴って、飛び起きた。

あ、会社に連絡しなくちゃ。

夫の会社留守電入院したことを吹き込んで、私の連絡先も残す。

チャットで状況を上司に知らせて、休暇を申請した。

さぁ、また、1日がはじまった。

昨日と同じようにはじまったが、昨日とは全然違うんだと思った。

anond:20230615170242

おれも妻が大好きで妻としたいだけ。別の方法で解消、とか考えられないな。幸いレスではないが。

週末はとにかくできるだけ子どもの面倒を見て、妻にはゆっくりしてもらう。

寝かしつけでこっちも意識を失いそうになりながらもなんとか起きて、ゾンビのようにリビングに行くとやっと二人の時間

お酒飲んで映画見て。映画最後まで見てしまうと寝てしま可能性があるので途中で切り上げてセックス開始。

2023-06-15

二面

ちょっと前に出た同性婚司法判断をまとめたり性的少数者の現状についてまとめ、共生社会の実現のために何が必要かについて記事を書いた。

幾人かのLineグループでのたわいのない会話で無茶苦茶茶化した。のちにそいつらの一人がそっちの気があると分かった。あ~あ。


大学生の時、選挙権行使すること、あるいは権利行使することがなぜ必要なのかについて調べ、どう中学生に教えるかレポートを書いた。

統一選はめんどくさくて権利行使放棄した。というか選挙権を持ってから投票したのは初めの一回だけだ。


最近プラスチック環境汚染地球温暖化についてのウェビナーに参加し、国内外対策や現状について最新の情報アップデートした。

カフェ飲み物を頼んだ時、わざわざ紙ではなくプラスチックストローを取った。家族リビングに集まっているのにわざわざ自室にこもって冷房をつけてゲームした。


今日仕事結婚仕事女性の権利について調査して、コラムっぽいものを書いた。

ギリ健っぽい女優avで抜いた。


なんでもかんでもspoilするのが癖になっていて、仕事でまじめなことをする度に真逆のことをしないと心のバランスが保てない。

いつかきっとsocialな場で俺のそういう一面が出てしまうと思うが、それが俺の社会的寿命なんだろう。まあlineやらかしたけどね。あ~あ。

2023-06-14

カワイイ

最近の若者な娘は、毎日友人とLINE通話をしながらスプラトゥーンをしている。

まだ小学生なのでトラブル防止の為、リビングスピーカーをオンにした状態で行っている。

なので夕食を作っていると、娘たちの会話が自然に耳に入る。

友人「もう満タンになった!」

娘「満タン?いっぱいになったってこと?その言い方カワイイね!」

娘はちょっとした友人の言動をすべて「カワイイ」と褒めていることに気づいた。

これは絶対に私の影響だ。

語彙力ゼロの私が家族へ投げかける褒め言葉はたったの二種類。

カワイイ!」か「え?すごい天才!」かのどちらか。

夫にもカワイイを多様しすぎて、「そればっかり!」と怒られたことがある(アラフォーなのにいちいち褒め方にバリエーションを求めててカワイイ)

カワイイって気軽に使わない人は使わないからなー

娘の友人も、満タンカワイイ!と言われて戸惑っていたっぽいし。娘は私に似て語彙が少ないからな〜ま、それも含めて子供たちの会話ってカワイイな。

2023-06-13

父親病気である

唐突になんだとおもうけど、僕の気持ちを残しておく。


父親お金は稼いできて不自由なかったけど、酒を飲んでよくキレてた。

仕事から帰ってきてビールが冷えてないくてキレて怒鳴ったりしていた。

アル中だったんじゃないか


リビング母親と僕と弟がいても、父親が帰ってくる車の音を聞くと蜘蛛の子を散らすように自分の部屋にもどったりしていた。

まりにも理不尽さに、母親がキレて包丁持ち出したこともあったな。


家を出て一人暮らしをするようになった。実家に戻ったときに「猫をかってるんだ」と伝えると、父親が「捨てちまえ」という。

僕が「はぁ?なにいってんの?」とキレると、「冗談だよ」というのも、本当に面白くない冗談だったな。

その時はお前も捨てられちまえと思っていた。


そんな父親脳腫瘍入院している。もう起き上がることもできないので長くはないだろう。


多少悲しい気持ちになるかなとはとは思ったけど、そんなこともなかった。

かといって、ざまあみろとも思わず、ただ単に「ふーん、そうなんだ。」ぐらいの気持ちである

手を握って安心することができるぐらいのことはする。(言葉を喋れないので安心してるかわからんが)

肉親だからではない、全然知らない人が病院にいて同じ状況だったら同じように対応するだろう。


父親の顔を見ると、あのビールが冷えてなくて怒鳴る男はどこにも見当たらない。

あの理不尽言動を繰り返していた男はもういない。

ただ、寝ているだけの病人だ。それを見ると、なんだか心が冷たくなる。


手を握ってみる。この手は父親の手だ。かつては自分たちを怖がらせていた手だ。

少し小さくなったか?いや、僕が大きくなってしまったんだ。


病室を出るとき父親の顔をもう一度見た。あの男がどういう結末を迎えるのか、それを見届けることで心の整理がつく気がする。


また来週病院へ行く。

2023-06-10

賃貸管理会社PM)の比較

anond:20230610122156

いい業者を紹介してくれええええええ!

って話があったので、知ってる管理会社PM)の比較

積水

普通にちゃんとしてる。

大和リビング

担当者レスポンスが遅い、報告が遅い、ビミョー。

コスモスイニシア

リクルートから大和ドナドナされたやつら。洒落た感じ。対応は良い。

●生和

安さ一番。店子よりオーナーを優先している感じがする。

父と見る野球が嫌いだ

父は、野球が好きらしい。

やることは好きじゃない割に、見ることであったり、自分の子供にやらせるのは好きらしい。

そんな私は、野球が大嫌いだ。

野球自体に恨みがあるわけではないが、野球部にいじめられた経験から野球選手に対して好印象を持てない。

昨今話題大谷選手村上選手にも、良くも悪くもないレベルの印象だ。

私は、父の観戦スタイルも嫌いだ。

ちょっとうまくいかないプレーがあったからって、すぐにブチギレる。

その選手のその日のコンディションとかあるんじゃないの?

人間からミスすることもあるんじゃないの?

何でそのたびにブチギレるの??

私も、WBCときに少しは世間の流れに興味を持とうと、見ながらいろいろ言ってみた。

そしたらそれで父が調子に乗った(ようやく子供自分の好きなものに興味を持ったのがうれしいのか?)せいで、

WBC終わった後もめちゃくちゃ絡まれる。

正直、全く分からない。

からいから、「ここってどういうこと?」って聞いただけ。

でも、なんかそれで調子乗って、野球試合を見るたびにめちゃくちゃ絡んでくる。

でも、これまでの経験上、ここで強く断ったらめちゃくちゃブチギレられるし、

「なんで男のくせにこういうものに興味を持たないんだ!!」「男だったらこういうのを好きであれ!」とか言い出すんだよね。

その認識の古さも嫌いだし、それを修正しようとするとへそ曲げるその態度も嫌い。

あなたが怒声を飛ばしながら食べる食事が嫌い。

でも、リビングで食べてるから逃れられない。

特に家族全員分の料理が作られている状態では食べないわけにもいかないし、

別の部屋で食べようものなら、ものすごい文句家族全員から言われる。

かといって「食べない」というと、これはこれで家族全員からめちゃくちゃ怒られる。

私には逃げ場がない。

早く逃げたい。この家からも。家族からも。

野球からも。

追記

私は、VTuberが好きだ。

最近パワプロを使った企画が進行している箱が好きだ。

今回、推し監督を務めることになったが、そこで気付いてしまった。

楽しく見られる人と見たら、野球もとても楽しく感じるんだ、と。

2023-06-09

セカンド冷凍庫衝動買い

一人暮らしリモートワーカー。冷凍食品頼り。薄味好きなのに市販冷凍食品どれもしょっぱいから、塩分控えめ系の冷凍食品お取り寄せしたい。が、こんな生活になるとは思わず選んだ単身用小型冷蔵庫なので、冷凍庫お取り寄せ弁当は入らない。冷凍庫が欲しい。

1 セカンド冷凍庫ってやつを検討すると、奥行50cmのものを置く場所が、台所に限らず家の中のどこにもない。

2 今の冷蔵庫を捨てて新しい冷蔵庫を買うと、冷凍庫容量を+50Lくらいできるんだけど、冷蔵庫の背が高くなって電子レンジを置けなくなる。電子レンジ用の台を買ってきてリビングワンルームってリビングっていうのか?)に置くことになる。温めた食材を持って台所と行き来することになるのは、すごく不便な予感がする。

3 車載用のポータブル冷蔵庫。これなら台所(っていうかほぼ玄関)に置けるし、+20〜40Lでお取り寄せ弁当15食は入る。ただ、ポータブルってなあ…。なんかすごく中途半端そう。おまけにこれ、霜取りしなきゃいけないやつ。


と思って、そのうちもっと薄型セカンド冷凍庫が発売されるんじゃないかな、と保留してた。

アイリスオーヤマから出た。その名も、奥行スリム冷凍庫。奥行なんと……39cm!

残念ながらうちの台所には置けなかった。廊下が15cmになるよ、ドア開かないよ。中身をしまえなくちゃあ意味がないんだよ。

あと、新製品のせいもあるだろうけど、たっか。

やっぱり奥行薄くしてもその辺が限度だよなあ。

ポータブル冷凍庫しかないのかなあ。

もう一度ポータブル冷凍庫を調べてみたら。

底値になってるし、楽天セールでやたらポイントつくし、一緒にお取り寄せ冷凍食品買ったらさらポイントつくしさら今日なら楽天が勝ったポイントもつく。

買っちゃおうかなあああああああ。

あと、これだけちゃんと考えてたら衝動買いって言わないんじゃないかな。

この程度じゃまだ検討が甘いのかな。

2023-06-08

結婚してて子供もいるけど、だるいことばっか

自分意志独身あるいは子無し夫婦選択してる人のエントリを読むと、

好きなことに時間お金を費やしてきらびやか生活を送っておられて大変に羨ましく感じる。

結婚して、特に子供がいると確かに自分の都合なんてものは皆無で、子供の世話だけで持てるエネルギーの全てが消費されてしまう。

これはうちの子供がまだ小さいからではあるのだが、子供の世話の何がだるいかって、作業量が膨大かつとことん自分のペースでは進んでいかないのである

例えば「風呂に入れる」といえば一言で済むが実際の行動を羅列すると、

 ・逃げ回ったり泣いている子供をなだめすかして捕まえて脱衣所に連れていく

 ・トイレ大丈夫確認して出そうな場合トイレ連れてく

 ・服を上下脱がせる

 ・自分が脱いでる間に子供リビングに逃げるのでまた捕まえに行く

 ・風呂場に入り身体と頭を洗おうとする

 ・おもちゃで遊びたいとか言って泣く

 ・泣き止むまで遊ばせたりご機嫌をとる

 ・洗い終わってお湯に浸からせて身体を拭く

 ・拭いてるそばからお湯とかシャワー触って身体を濡らすのでその都度拭き続ける

 ・保湿とか塗り薬とかする

 ・服を着せて髪を乾かす

 ・ようやく自分の服を着て髪を乾かす

といったように、ちょっと酷い時の例ではあるのだが、とにかく自分一人の作業量比較すると何倍もの労力が必要になるのだ。

生活において万事この調子であり加えて毎日仕事は行かなきゃなので、「キィィィィアアアアヤァアァァ!!!」と喚き散らしたい気持ちを常に内包している。

パートナーも同様に心身共にくたびれているのでお互いにピリピリしている時間が増え、

教育観や生活観のすれ違いによるいさかいも発生し関係性は間違いなく子無し時代とは異なっている。

良かった記憶よりしんどい記憶の方がポンポンと出てくるし当然職場での話題も苦労話が中心となる。

から独身者は結婚育児幸せに思えないのだろう。

でも、子供がいない時代に戻りたいか?と言われたら、絶対にそんなことはない。

パートナー子供がいない人生はもはや考えられない。

今の私はオシャレもできないし好きな時に飲みに行けないし旅行制限が多くて行きづらいが、

自分の服を選ぶより子供の服を選ぶほうが楽しいし飲みに行った時何を話したか記憶に残らないが家族で行ったファミレス記憶に残ってるし

近場でも子供はニッコニコで遊ぶし私はそれで満足なのだ

しんどいと感じることは具体的に挙げられるのに対し幸せだと感じることは漠然としている。

子供が急にぎゅっと抱き着いてきて何だ?と思っていたら「いいにおいがする」と言ってくれたり、

子供を膝にのせてお風呂に浸かってる時に伝わる柔らかな肌のぬくもりと心地よい重みだったり、

人差し指しか弾けなかったピアニカが片手で弾けるようになってるのを見た時だったり、

わざわざ人に伝えるような出来事は起きてないのだ。

繰り返しになるが、確かに飲みにも行きたいし一人の時間を誰にも邪魔されずに過ごしたい。

でも、それをしてる自分想像してもやっぱり今の自分のほうが幸せだと思うのだ。

記憶を消して10億円貰える状態過去に戻れるとしても私は絶対に戻らないと断言できるくらい

結婚して、子供がいて本当に良かったと思う。

これを読んで「やっぱ子供いらないわ」と思う方もたくさんおられると思うし、

今後何かしらでめちゃめちゃモメてマジで後悔するような未来全然可能性としてはあるから

あんま言いすぎると後で恥かく気もしているのだが、

結婚して幸せだというエントリが少なく思ったので今後皆様の幸せエピソードも拝見したく思う次第なのである

2023-06-07

死んだらのりうつる用のぬいぐるみ

以前、恋人が「オレがもし死んだら、わんころべえに入るよ」みたいなことを言っていたのだけれど、私はそれを「いえ、わんころべえにはわんころべえ人格があるので」と、キッパリお断りした。

 

わんころべえというのは、私が長年一緒に過ごしているぬいぐるみ名前だ。

死ぬまで一緒に過ごすつもりなのに、死んだ彼の魂が入っちゃったら、わんころべえの心はどこに行けばいいのか。

許されザル事なのでノーセンキューした。

 

そのとき恋人がなんだかしょんぼりして見えたので、「悪いことしたかしら」と、一緒に暮らし始めたのを機に彼の好きなキャラクターぬいぐるみ勝手に買ってリビングに置いた。

 

新入りのコイツは、まっくろで、イタズラ好きらしい。

もし彼が死んだら「コイツに入ったらいいよ」と思いながら、もちょもちょ遊んでいる。

 

彼が帰ってくるタイミング玄関に置いてお迎えしてみたり、彼の脱ぎっぱなしの服の前に立たせて圧をかけたり。これが意外と楽しい

彼も彼で、私が出張から帰ってくるへろへろのタイミング玄関に置いてくれたり、私のスリッパにつっこんで驚かせたりして、結構楽しんでいる。

帰ってくると、出かける前と違う場所に移動しているというのは、犯人がわかっていても何だかすごくワクワクするものだと知った。

 

このことを友人知人にそのまま伝えるのは何だか気恥ずかしいので、新しくSNSアカウントをつくってぽよぽよと写真をあげるようになった。SNSを見ていると、全力でぬいぐるみで遊んでいる大人が案外たくさんいる。それを見るのもまた楽しい

 

 

まっくろのコイツは、彼がのりうつるための存在なので、行動もちょっと彼っぽくしている。

ラーメンがあると寄ってくるだとか。彼と同じデザインアイテムをつくってつけてみたりだとか。ときどき競馬をしたりだとか。

彼がこの先もし死んじゃって、コイツに入るってなったときに、「よしきた」と前向きにのうつれるようにしているのだ。

 

手の平にころんとおさまるコイツは、一緒に過ごしてまだ一年ぐらいしか経ってないのにオシリが汚れちゃったりと既にくたびれはじめている。まだまだ、いやいや、それどころか、私も彼もどっちも死ぬまで元気でいてもらわないと。梅雨が明けたら洗ってあげようね。

 

私も彼も、いつ死ぬかなんてまったくわからない。なんなら私の方が先にくたばる可能だってあるけれど、「死んだらのりうつる用のぬいぐるみ」があると、この先いつか「もうあんさんとはやってけまへんわ」以外の理由でお別れしてしまっても、ひとりで案外楽しくやっていけるだろうなと思う。

 

「死んだらわんころべえに入る」と言ったことなんて、彼はもうとっくに忘れているかもしれないけどね。

いつかそのときがきたら、「ここに入っていいよ」って教えてあげようと思う。

anond:20230607163332

さっくりまとめんたんで他の人もどうぞ

規則リズムで、しかし短い間隔でリビングに響くその音を聞いていると、30分も経たないうちにまるで面白半分に自分の頭を蹴られているような気分になり

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そのうち、夜に公園に来るすべての人間バカに思えてくるようになった。

↓↓↓↓↓↓

警備システム化した神経は、最早日中の音ですら気になるようになってしまったのだ。

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今はまだ俺が愛おしく思っている小さな子供たちすら、今後は煩わしくなっていくのかもしれない。

https://anond.hatelabo.jp/20230607183402

公園クレーマーの俺が公園クレーマーの考えてることを書くぞ

子供家族連れで賑わう公園が突然の閉鎖。そのきっかけは、子供の声がうるさいという近隣住民からクレームだった」


そんなニュースを聞いてあなたはどう思う?
――そいつは何て心の狭いやつなんだ!せっかくの遊び場を、どうせ使いもしない奴が文句言いやがって!
――死にゆく老人がこれからを担う子供の遊び場を奪うな!
そう感じるだろう?俺も同感だ
子供はしっかり外で走り回り、きゃっきゃと声を上げ、草や土を掴み、全力で遊ぶのが何よりだ。本当に心からそう思う。
だが、そんな俺も公園管理する市に対してクレームを入れたことのある1人なんだ。勿論、騒音について。
まりから見れば、俺は「公園で大きな声を上げて遊ぶ子供を愛しながら許容しない」不思議存在だということになる。


日本各地にあるこの問題、まず確実に言えることがある。
公園クレーマーと非公園クレーマーが見ている公園の姿は違う」。
そして、「現状、公園クレーマーたちはクレームを上手に世間に伝えられていない」。


次に、これを読んでいるあなたが「公園クレーマーってちょっとオカシイよね」と思っていることを前提に、以下の事実を列挙したい。
公園クレーマーは必ずしも子供の声が無条件に嫌いな偏屈ジジイではない。
・非公園クレーマー公園クレーマー化するのは、一部の非常識利用者のせいである。
非常識利用者だけを除外する仕組みを、行政は持ち合わせていない。よって、公園クレーマーは全ての利用者を敵視するしかなくなる。
公園クレーマーは、クレームをつける行為に負い目がある。


さて、じゃあ早速冒頭の文章ニュース原稿だとして、続きを想像してみよう。
――子供家族連れで賑わう公園が突然の閉鎖。そのきっかけは、子供の声がうるさいという近隣住民からクレームだった。
とすれば、次に来るのは男性ナレーションの低音ボイスであえて野暮ったく読み上げられる次の語句だ。
――「子供の声が、うるさい」
その次は行政記者会見のシーン。
――「近隣の方との話し合いを続けてまいりましたが、双方の納得には至らず、やむを得ず閉鎖の判断を致しました」
で、そこから問題だ。恐らくここで、普段公園の様子か、或いはイメージ映像などで、元気よく遊ぶ小さな子供たちが映し出されることになる。
――「家族連れで賑わう平和公園で、何が?」


これが大問題なんだ。
少なくとも俺は、こうした元気よく遊ぶ小学生保育園児、幼稚園児は、好きなんだ!癒される!
きゃっきゃきゃっきゃと楽しそうにおいかけっこをして、たまにミ゛ャー!と寄声を発して、あーあーと泣き出して、しばらくすれば何でもなかったかのようにまたギャーギャーと走り回って…
から平和を感じるんだ。
精一杯走りたまえ。あーあー、転んじゃって。大丈夫
俺はこれを、うるさいとは思ってはいないんだ。


じゃあ、「子供の声がうるさい」と言ったクレーマー気持ちはなんなんだ?
俺はそのクレーマー気持ち理解しようと努めることができる。恐らくその人も、最初からそれがダメだったわけではないんだ。「ダメになった」んだ。


(一応補足しておくが、この日記では「俺」と「公園クレーマー」という主語をほぼ同一として扱う。いわゆる「主語がでかい状態だが、便宜上許して欲しい)


俺が公園クレーマーになった原初きっかけは、とある夜のことだった。
当然すぎて端折っていたが、俺の家の目の前には公園がある。住所はとりあえず北関東ということでボカさせてほしい。
大きくはないが、追いかけっこは勿論、キャッチボールフットサルくらいなら十分できる広さがある。
2階の窓からすぐ見下ろせるところにベンチがある。そこに、夜な夜な中学生高校生くらいの男子連中がたむろし、談笑しながらボール遊びをするようになった。


変声期を終えた男子の声は、かなり通る。そして、ボール遊びの中でもとりわけサッカーボールを蹴る音というのも、実はかなーり、通る。
少なくとも俺の家の窓は全く防音性という面で貢献しなかった。
ボンボン。ギャハハ。ボンボス。ギャハハ。ボン
規則リズムで、しかし短い間隔でリビングに響くその音を聞いていると、30分も経たないうちにまるで面白半分に自分の頭を蹴られているような気分になり、怒りが湧いてくる。


ここで、自明事実を書く。
こうしたたむろ連中は、必ずしも「迷惑をかけるつもりで」やってはいない。
彼らは、「自分達の発している音が、目の前の家の中にまで達していることを想像できない」のである
壁を隔てた向こうに、自分たちの存在が察知されていることを知らないのである
これは誰しもが陥りがちなこであるが、どうも人間と言うのは「見えていないならば聞こえていない」と認識しがちである
自分から見て、近くの家の中など当然透視はできない。ならば聴覚も届かぬ場所である錯覚するのだ。
要は、「想像できないことは認知できない」のである


結局その日は警察を呼び、お帰り願った。(夜9時台だったので世間一般的にも迷惑案件だと判断した)
翌朝、その場所にはペットボトルカップ麺などの大量のゴミが散乱していた。


夜の騒音はその日で終わらなかった。
ここでのポイントは、「同じ連中が毎晩たむろしに来るわけではない」ことである
とにかく色んな人が来る。
金もなく公園に行くしかないカップル
しか時間が取れないのであろう、子供を引き連れてバッティング指南をするおっさん
花火をしに来た家族連れ。
先程の件と別の男子学生グループは幾つもいた。
中には缶チューハイ酒盛りする中学生男女グループというのもいた。世の中的に見れば全く珍しくもない、可愛い非行一種だが、目の前で見せつけられるのはさすがに弱った。


そしていずれの人達も、当人らが思っている以上にその声や動作音は聞こえてきた。
中にはTikTok流行りの動画大音量で流す奴もいた。
ただ、それですら、彼らはこちらのことを認識していないのである
単に「流行りの音楽を好きな音量で鳴らす俺」という環境を欲しているのであり、それが他者に聞こえているとは思っていないか、考えたこともない。
彼らにとって俺の家は書き割りの背景と同じなのである


そのうち、夜に公園に来るすべての人間バカに思えてくるようになった。
先ほど書いた通り、「自分の出した音がどのくらい遠くまで聞こえているか」「それが思いもよらぬ誰かの耳に届いているか」というのは「想像力」の話である
なので、彼らは「想像力の無いバカ達」だということになる。
一方こちらは常に公園の音が耳に入ってくる。
自分の感知エリアの中に公共の場があるのだ。自分の感知エリアの中にバカが入り込んでくる可能性が常時あるのだ!
これは結構大変なことで、つまり自分自身が「公園24時間警備システム化」してしまったのである


これは良くないと思い、市に電話を入れた。
クレームではない。「夜間の大声やボール遊びを禁じる看板を立てられないか」という要望としてだ。
あくま自分要望のつもりだったんですがねえ」と言い訳したいのではなく、あらゆる体裁において実際要望として伝えた。
いわゆる公園クレーマーとしての立場になりたいわけではないし、日中の利用のマナーは良く感じているというようなこともできるだけ言った。
結果、1週間内には夜間早朝のボール遊びや集会騒音を立てる行為はご遠慮ください、といった旨の即席看板が立った。


この看板にはある程度の効果があった。
ありがたいことに地域の全体的な民度は低くなく、夜の利用者がこの看板を見て「もう1個の広い公園行こうか」などと発言する様子も見られた。
だが、それでも無視する者も少なくなかった。


そして、俺ももう手遅れだった。
警備システム化した神経は、最早日中の音ですら気になるようになってしまったのだ。
常時テレワークであるため、在宅せざるを得ない中、ボールを蹴る音や子供の騒ぎ立てる音が聞こえる。
いや、それでもやはり冒頭書いたような、「小さな天使のように朗らかな子供たちの駆ける音」は何の問題もなかった。
中高生男子の声とサッカーボールの音が、いかにもたむろ連中を想起してしまい、聞くだけで頭痛がするようになった。


大半の少年たちは育ちが良く、騒ぎ立てはするものの、辺りが暗くなればささっと帰ってくれる。
だが恐ろしいことに、「そもそもいること」が許せなくなった。夕陽が沈みかけ、薄暗くなったあたりで「早く帰れ早く帰れ」と念じるようになった。
そして――どうにかベンチを撤去出来ないか?一部の区画だけでも閉鎖できないか
いつしかクレーム」を入れるようになったのだ。


ここで、非公園クレーマーであろうあなた方に問いたい。
あなた想像する公園クレーマーが「子供の声がうるさい」と言った時、あなた想像する声の主はどんな姿だろうか?
小学生や、幼児たちを想像していないだろうか?
そのうえで「まさかこんな子供たちを排除するなんて!」と憤っていないだろうか?
また、「勝手に昼間で想像している」のではないだろうか?
違うのだ。
もう少し上の年齢の、「自我が目覚め、夜遊びもしたい、生意気盛りの子供たち」なのだ
そして、俺には今自宅の目の前にいる利用者が「良い利用者」なのか「悪い利用者」なのか判別がつかない。
全ての音を拾うしかないのだ。
そうなれば俺が言うことはただひとつ、「子供の声がうるさいんだ」である
しかしその言葉から逆引きされる「子供」とこちらのいう「子供」には隔たりがあるし、経緯はいっさい伝わらない。


さて、そろそろあなたには幾つかの疑問、というより「ツッコミ」が生じていることだろう。
――引っ越せばいいのでは?
――家の防音性能を上げればいいのでは?
――イヤホンとか耳栓でなんとかならない?
――他の住民が気にしてないなら気にし過ぎなのでは?


まずこれらの疑問は、論理的である
だが、解決ではない。


引っ越しはそう簡単にできるものではない。膨大なローンが残っているし、自分ひとりの問題ではなく家族を巻き込んだ話になる。
窓を増設するという手がある。しかしこれも公園に面した各窓に処置するだけで100万円はカタい。マインクラフトみたいに素材があればポンと設置できるものではない。
イヤホン耳栓というのは応急処置として有効であるしかし「自分の家で行動を制限される」ストレスの方が強い。なぜ自分の家で、家族との会話もシャットアウトし外界の音に我慢させられているのか、ということになる。
それに、これはまた派生的な「症状」なのだが、俺のようになると音だけでなく「窓を開けたら人がいる」という状況ですら悩みの対象になるのだ。目の前のバカがいつバカをやり出すかわからない恐怖が発生してしまうのだ。
大体、「夜間の集会はご遠慮ください」という看板がある状況で集まっている時点でそいつルール自己都合で無視できる人間なのは確定しているのである
そんな奴が自宅から10m強先にいること自体ストレスになってくるのだ。


そして最後
ここがまた、公園クレーマーと非公園クレーマーの隔たりの原因である


公園クレーマーとは、恥ずかしいものなのだ
だって公園は良いものである、という世間認識があるのだから
そして既に、公園クレームを入れるのは「わからずやの偏屈ジジイ」だとする一般通念があるのだから
だって、もし街を歩いていてテレビ取材にあたり、「公園クレームを入れるのってどう思いますか?」と聞かれたら、
「ウフ、うん、まあその、公園って子供たちがねえ、元気よく遊び回る場所からねえ、その、それをねえ…」
などと口ごもるだろう。
「アッ、こいつ公園クレーマーの仲間だぞ!」と思われたくないので。
らくだが、インタビュー公園騒音肯定的に捉えている人の中にも、「実は参ってるんだけどね…」という人がいる可能性はゼロではないと思う。
こうして、公園クレーマーの印象は「誰にも理解できないキチ○イ」へとどんどん先鋭化されていく。


とはいえ、この日記では解決策を示して欲しいわけではない。
あくま公園クレーマーとは何なのかを公園クレーマー立場から書いているだけである


ということで長くなったが、それでも、俺のような公園クレーマーに対して「偏屈」「気にし過ぎ」と感じる人は多いだろう。
それはそれで問題ない。何せ事実、神経過敏になっている。
最早俺は、バカが来て騒音を出すのがダメなのではなく「常にバカが来て騒音を出す可能性がある」ことがダメになっている。
しかすると、今はまだ俺が愛おしく思っている小さな子供たちすら、今後は煩わしくなっていくのかもしれない。
そうなれば、次にニュースに登場し、世間から罵られるのは俺ということになるだろう。


だが、非クレーマーたる皆さんには、少しだけ想像をしてもらえないだろうか。
あなたイメージする「公園」「公園騒音」は、クレーマーの思うそれとは時間帯も対象人物も在り方も違っていないだろうか。
また、あなた公園の目の前には住んでいないのではないだろうか。
ならば、「自分が自宅に居ながら公共の場の音を感知する警備システム化する」という感覚を知らないはずである


何も公園クレーマー理解しろとは言わない。
ご推察の通り、精神疾患的な症状は少なからずあるので、そこを含めて理解しろというのは傲慢であろう。
ただ、公園騒音という社会問題について何か語ろうと言う時、少しだけ、想像をしてほしいのである


最後に余談として。
あなた方が考えるツッコミにはもう一例あると思う。
――自分若い時もやんちゃしたのに、今の若い子のそれは許せないの?


これはこれでデカテーマなので書くなら別の日記として書くべきだろうことだが、正直に言えば「許せない」が「心の慰めにはなっている」という程度だろうか。
俺も学生のころ、男子連中で友人の家に寝泊まりし、近くの公園バカ騒ぎした記憶がある。
下校時に彼女を連れ立って、公園の木の陰でいい思いをしたこともある。
迷惑をかけたし、その近隣の住民我慢を強いたうえで「仕方なく許された」のが今の俺であることは解る。
実際それらは個人的には「いい思い出」として処理されているし、懐かしく思うこともある。


だが、「ならば自分も許そう」はそもそも道理でない。単に個人思想一種しかない。
あえて極端な例を言えば、過去ゲーム感覚万引きをした経験のあるヤンチャ坊主が成長して小売店店長になったとして、自分の店の万引き犯に対して「でも自分もやったことだしなあ」と許せるかという話である
学生の頃イジメを働いた人間社会人になって会社イジメられて「でも俺もイジメっ子だったしなあ」となるかという話である
そういう因果律人生を捉える人がいてもいいが、それがイコール正しい考え方ではない。


何を言いたいかというと、そのツッコミだけは「効果的でない」ということだ。

ジャニーズの件

ジャニーズ所属タレントイメージマイナスに転じた。今まで俺の視点では、彼らは「何かテレビでよく見るチャラチャラした若者自分より歳上もなんかそんな感じ)」で、プラスマイナスゼロイメージだった。

しかし、ジャニーズ性的虐待問題に焦点が当たってからは「性被害を受けても笑顔テレビに出なくてはいけない可哀想若者」だったり「同年代や後輩の性被害を見て見ぬフリしてきた人」であり、要はマイナスイメージがついた。彼らが悪いのでは無い。彼らを通して見える加害の構造グロテスク過ぎる。

最近の消化活動でそのイメージが覆ったかというと、そんなことはない。東山さん桜井さんメッセージ一見正当に見えつつ、自分たちが加害者側でもあり得るという視点が抜けている。早めに発言できているというのは、それだけ権威権力加害者側に近いからだろう。今まで「ジャニーさんありがとう!」と笑顔で言ってきた(言わざるを得なかった)ポジションは変わっているだろうか?誰か、より立場の弱い人間に対する牽制になっていないだろうか。組織調査を信じることは、組織に加担することにならないか。黒いイメージは変わらない。ジャニーズを抜けた人たちでさえ、ほとんど発言が無い。

彼らには「忘れられる」という恩赦が無い。一般人事件の後、大抵は忘れられる。周りの人も「そっとしておこう」という対応ができる。ジャニーズメディアの全面に出てくる。忘れ去られることを拒み、見て見ぬフリを求めてくる。残念ながらそれはできない。どうやら被害者の数が多すぎ、悲惨すぎ、社会問題に直結し過ぎている。

紅白歌合戦を見るときジャニーズグループが歌い踊っていたら、どうしても「可哀想」「笑顔だけど過去には…」「被害者の人生の上に彼らがいるんだよな」「何食わぬ顔で踊ってていいのか?」色んな感情が、反応があることが予期できる。リビング家族の間に、一瞬の躊躇いや目配らせが発生する。

ジャニーズ所属メンバーは自省し、同時に怒り、倫理的論理的正論の元、復讐劇を演じるしか無いのではないか復讐相手はかつて自分たちを守らなかった大人たち、見て見ぬフリをし続けた会社組織、かつ自分たちを育て売り出した相手。愛憎の中で堂々と発言し、正しい法的手段で倒す。そういうプロセスしか美しい物語回復しないのではないか

2023-06-04

犬が亡くなった日の次の日の日記

昨晩はリビングソファで寝た。

犬がリビングに安置されていたので、母とふたりリビングで寝た。

泣きながら寝た。

今日の午前は母と花を買いに行った。

犬に供える花は、私と母で選んだので、赤とかピンクとかの華やかな色は少なく、

ガーベラカスミソウ、白いカーネーション、小さなひまわりみたいな花になった。

午後には斎場に持って行くので保冷剤とタオルで包んで冷やすのは昼にはやめていた。

昼食の後、家族みんなで犬の毛を少しづつ切り取った。

斎場火葬にするだけで遺骨は手元に残らないので、毛を残すことにした。

胸元の白くてふわふわな毛がかわいい気持ちいいねと父が言った。

白いだけだとこの犬じゃ無いみたいだから、と弟が言って背中茶色と黒の毛も切った。

尻尾の先の黒っぽい毛を母が切った。

うなじの毛は長くて切りやすいからと弟が言った。

私は額の短くてやわらかな毛が好きだった。

そうしている間に祖父祖母が来て、また犬と触れ合い、

叔母と従兄弟たちが来た。

犬に頑張ったねと声をかけて、まだ寝ているだけみたいなかわいい犬の写真を撮った。

みんなで犬と写真を撮った。犬は穏やかに寝ているだけみたいだった。

名残惜しく身体を撫で、声をかけて思い出話をした。

小さくなったねとか本当に長生きしたねとか、こんな写真があったとか、本当にかわいいねとか。

犬は生まれた時から死んだ後までずっと、本当にかわいい犬だった。

箱に犬を入れて、また撫でた。

おやつと花を箱に入れた。

焼き芋を買ってきて、入れてやればよかったと思う。

牛乳は入れることができないので、残念だった。

弟は、タオル牛乳を少し染み込ませて箱に入れることを提案したが、それは流石に犬も嫌だと思う。

花に囲まれた犬はかわいかった。寝てるみたいだった。きれいだった。

庭に咲いていた花も少し入れた。少し匂いの強い黄色い花。

みんなでまた犬を撫でて、家を出た。

祖父母と叔母と従兄弟と別れて、家族5人と犬で車に乗って斎場へ向かった。

ずっと涙が止まらなかった。

斎場きれいな建物で、脇にペットこちらと書いてあった。

しばらく待って中の部屋で箱ごと重さを測り、お金を払って、

もうお別れをするだけだった。

部屋の中に入る前に一回箱を閉じたけどまた開けた。

父がもう一回犬の顔見たくなっちゃったと言っていた。

みんなでまた、犬の身体を撫でて、別れを告げた。

それまでは犬に頑張ったねととか、ありがとうねとか、みんなそういう言葉を言っていたけど、

もう、バイバイと言う最後時間になっていた。

名残惜しく、何度も犬の顔を撫でた。

そうして箱を閉じて部屋を出た。犬とおわかれをした。

部屋を出て、建物を出て、車に乗った。

もう家に帰っても犬はいない。

本当に、身体もこの世から無くなってしまった。

私は犬のふわふわの毛の生え揃った額に触れることができない。二度と。

かわいいさな私の犬はこの世からいなくなってしまった。

かなしい。さみしい。さみしい。

犬は、セレモニーみたいにしなかったけど、多くの人に見送ってもらえて本当に良かったと思う。

多分、いつか私が死ぬ時よりも多くの人に見送ってもらえただろう。

みんなが大好きなかわいい犬。

気まぐれで飽き性で、元気でかわいい犬。

もう家の中のどこを探してもいない犬。さみしいよ。

犬の最期幸せだったと思う。

私自身、特に後悔も無い。ただただ犬がいないことがさみしい。

一緒にいたい、より、そこにいて欲しい、という感情が近い。

私も犬もベタベタくっつくタイプでは無かったから、こういう気持ちなのかなと思う。

私は普段一人暮らしだし、犬がずっと家にいてくれたら幸せだった。

もう家に犬がいない。さみしい。

今は一人暮らしの部屋に戻ってきてしまった。明日仕事に行かなければいけない。

いつもはひとりでいることは全然苦にならないのにずっとさみしい。

おやすみ私のかわいい大好きな犬。私はさみしいよ。

ずっとかわいい犬。私はさみしいけど、どこかで満足のいくまで牛乳を飲んで、芋を食べて、

楽しく走り回って、気持ちよく寝ていて。

たまには私たちのこと思い出してくれたらうれしい。

私のかわいい大好きな犬。さみしい。

2023-06-03

犬が亡くなった日の日記

家族として暮らしていた柴犬が死んだ。

17歳と8ヶ月の犬生は大往生と言えると思う。

一昨日に体調を崩して、昨日は少し持ち直した。

今朝、母に抱かれて外の空気を吸い、多分そのまま旅立ったのだと思う。

家に戻ってきて様子を見たらもう呼吸も心臓も止まっていたらしい。

私は実家から1時間弱の場所暮らしていて、弟から死んじゃったみたい、と連絡を受けた。

本当は昨晩実家に帰るつもりだった。大雨で帰るのは今日に延期した。

犬と最後にふれあったのはゴールデンウィークが明ける前の土曜日だった。

犬は1年前くらいから歩くのが下手になり、半年はひとりで立ち上がることもできない状態だった。

でも噛む力だけは衰えず、老衰で力加減を忘れた分、若いときよりずっと危険だと家族と笑いあった。

いつだかシルバーバングルに不意に噛み付いて、傷を付けていた。

外につれていくと歩こうと前脚を動かすので、四足歩行体制になるように支えて歩かせた。

人間の方がよほど疲れると母と笑いあった。

犬は数年前に腫瘍が見つかっていて、視覚嗅覚は衰えていた。

それでも老犬なりに動けないなりに、それなりに元気な老後だったと思う。

とにかく牛乳が好きな犬だった。

犬に牛乳はあまりよくないというのを知った頃には牛乳が大好きな犬になっていた。

老いからは犬用の粉ミルクに切り替えていたけれど、それまで我が家冷蔵庫牛乳を消費しているのはほぼ犬だった。

煮干しの頭が嫌いだった。

頭だけ器用に残して食べていたので、一時期我が家リビングには煮干しの頭が転がっていた。

鮎を貰って大喜びしていた。

近所のおじさんに冷凍した小さな鮎をよく貰って、人間より良いものを食べているなと笑った。

さつま芋が好きだった。

人間食べ物にあまり興味を示さなかったが、焼き芋干し芋だけは盛んにアピールをして食べていた。

抱っこが嫌いだった。

抱き上げると器用に身をよじり、脱出する様子はうなぎのようだった。

個人主義者だった、と思う。

我が家人間はそれぞれ好きなことを自分のスペースでやるタイプで、犬もそんな感じだった。

好きにしていて、人間が集まったタイミングで犬も参加してきた。

甘噛が直らなかった。

さなかった。塩対応の犬だったが、人間帰宅した時は甘噛で出迎えた。それがうれしかった。

お手とおかわりと両手タッチと待てはできた。伏せはおぼえなかった。

テレビの前の机の下が定位置だった。

老いからはよく母の後をついてまわっていた。

目がよく見えなくなったとき家中の隙間や椅子に挟まって助けを呼んでいた。

風呂場や台所玄関で寝こけていた。

夏の暑い日は、縁側の下に潜り込んで寝ていた。

雷や花火の音に怯えて家中をウロウロしていた。

シャンプー大嫌いで普段はあまり鳴かないのに大鳴きしていた。

よく額の毛に指を突っ込まれて穴模様を作られていた。

ブラッシングも嫌いで特に後ろ脚はよく怒っていた。

換毛期に顔に謎の模様が浮き上がることがあった。

はっきり模様が出たときは、近所の住民にこどものイタズラでペンで書いたものだと思われていたらしい。

キツネみたいな顔だった。

たまに顔がまんまるになっていた。

濃茶色の毛並みなのに、背中は焦げたみたいに毛の先端が黒かった。

しっぽの先端も黒かった。

額と耳の、濃茶色の短い毛がいちばんやわらかくてふわふわの毛並みだった。

から腹は白い長めの毛で、綿花みたいだった。

散歩に行くとたまに雑草をかじっていた。

犬に会うと尻の匂いを嗅ぎに行くのに嗅がれるのは嫌がって飛び退いていた。

犬よりも人間のほうが好きみたいだった。

亀に恐る恐るちょっかいを出し、猫には負けていたがよく猫を探していた。

そういえば散歩中、我が家の犬と同名の犬に会ったのを思い出した。

黒と茶色マーブルの同じくらいの体格の犬。まだ元気かな。

歩くのが下手になってからはよく側溝に落ちかけていた。

散歩で遠くまで歩けなくなっても、家の周りのパトロールは入念に行っていた。

近所の仲の良かった犬たちの中では最も長生きをした。

しばらく前に亡くなったボクサー犬の飼い主が、お供えと言っておやつを持ってきてくれた。

祖父祖母も顔を見に来てくれていた。

今日は犬の思い出を探して、家族みんな写真グループラインで共有していた。

古いカメラ携帯を引っ張り出してデータサルベージしては、思い出を語り合った。

家族は、午前のうちに気持ちを整理したようだった。さっぱりと涙を流して、

写真を見て笑い合って、腐敗を遅らせるために保冷剤を添えた犬に声を掛け、やっぱりたまに泣いた。

今、リビングに安置されている犬のそばにいるのではなく、日記を書いているのは、

犬がまだこの家にいるうちに自分記憶を書き出さないと駄目な気がしたからだ。

犬は明日には灰なって、もうこの家には帰ってこない。

冷たい犬の額を撫でるたび、その事実が脳に布を掛けるような涙になる。

私は犬のいる家が好きだった。

母と父がリビングで寛いでいて、二人の弟はそれぞれの部屋で遊んでいて、たまに降りてきて会話を交わす。

そして犬は定位置か母の近くで寝ていて、起きたときには、チャカチャカとフローリングを爪ではじく軽快な音を響かせる。

この光景永遠になれと願った。この家族の揃った家が私の永遠だった。

もう犬の魂はこの家を離れて、明日には身体も無くなってしまう。

今朝、犬は母に連れられて雨上がりの空気を吸い、少し地面に触れて、再び母に抱えられた。

そうして自分の足が動くことに気が付いて、母の腕を離れ、軽快に力いっぱい走って、虹の橋を渡っていったのだと夢想する。

自由に走ることができて大喜びだっただろう。遊びに誘うような笑顔で振り向いてくれただろうか。

犬の友達は向こうにいるし、もとよりひとりでいても困らない性格から心配はいらない。

不自由な肉体から解放された犬を明るい顔で見送る家族

私も、この別れは限りなく良いかたちだと思っている。

それでも私は、もっとこの家にいてほしかった。ずっといてほしかった。

家族はもう気持ちを整理できたようだった。水をさしたくないので、

この日記を書きながらひとり部屋で泣いている。私の永遠が終わってしまった。

ずっといてほしかった。ずっと5人と1匹の家族でいたかった。

別れたくないのに引き留められる場所にはもういない。いたって私には手段がない。

納得しているのに受け入れがたい。

去らないでほしい。ずっとリビングにいて、家族みんなに呼びかけられていてほしい。

犬が夜鳴きして、私ひとりが起きてきた夜のことを思い出す。

ずっと記憶にある思い出。

玄関腰掛けふたりで月を見た夜。

あの月を見たときは、犬と会話ができていたような気がしている。

意思の疎通ではなくて、おもいをひとつにするとか、そういう感じの。

もういない。

2023-05-30

anond:20230530104046

追記

元増田場合リビング父親を求めて這い回る娘という、客観的幸福証拠がある。

それなしに幸福だと言い張るのは、外から見て本当に幸せかどうかわからない。

幸せだと思い込みたいだけなのかも知れない。

妥協婚のススメ

みんな真面目過ぎるんだよな〜。

オレの爪の垢を煎じて飲んでほしい。

クラスセンターだった子に街で偶然再会したんだ。

好きだった子は、顔は整った雰囲気キープしてるのに、華のある成長を遂げていた。

イチかバチか… 当たって砕けろ。

人生最大の勇気を出して、声をかけた。

それから半年、連絡を取り合ってたけど、まあ進展しないのなんの。

んで、あるとき気付いた。

夢見続けるのって…… QoL低くね?

よく考えると恋が叶う理由がない。

だってオレの方には「普通の男に比べて負けない何か」なんて無いわけで。

からスッパリ諦めて職場の後輩に告白した。

みんな。妥協はいいぞ?

コツは、嘘をつかないことな

「他に好きな子がいて第一志望だったんだけど、無理そうなので諦めた。」

「パッとしない滑り止めにアタックすることにした。」

「でも君だってこの会社第一志望じゃないだろ?」

会社選びも受験も、無理なら滑り止めに入るのに。」

「どうして恋愛は心折れるまで理想を追わなきゃならんの?」

「オレ、嘘ってあんまりつきたくないんだよね。嘘をつき続けるのは負い目になるからさ。」

「たった一度の人生で、なんで自分らの幸せ以外に無駄エネルギーを割くの?」

「だから大して好みじゃない女と結婚して、まあまあ幸せな家庭を築いておきたいって思った。」

「どう? 参加しない?」

そうしてC級の女と妥協婚して、早々に子どもを産んでもらった。

スクスク育っていく我が子を見守るのに勝る喜びはない。

若かりし頃はプログラミングこそが人間の知性の到達点たる行為だと思ってたが。

遺伝子に刻み込まれ本能には、まあ勝てなかったね〜。

二人の稼ぎでは大学には送れそうにはないが、そのときはそのとき

岸田首相がなんとかしてくれるさ。

取らぬ狸の皮算用

夢を見るのにも、脳内イメージを作るために精神エネルギーと集中する時間必要だ。

時間がありふれていた子ども時代には、そのコスト計算に入れてなかった。

テスト問題みたいな机上の空論、ただし時間イメージ力は無尽蔵にあるものとする、ってね。

実感のない粘土遊びの時代を乗り越えて、オレは大人になった。

生きる意味を問うポエムを書いて、答えを求めて五里霧中をさまよう日々の先で。

「目の前の現実」のコスパの高さに気付いた。

なぁ、みんな。正解はいいぞ。

血を分けた娘がリビングでオレを探して歩き回っている現実絶対的幸福。圧倒的な説得力

2023-05-28

anond:20230528174144

読んでないけどバカリズムが頑張ってリビング放尿を試してみたらしばらくおねしょが止まらなくなった話と関係ある?

2023-05-25

睡眠薬飲ませてビニール袋被せたら

そりゃ適量でも自殺できるだろうけど、なんか嘘くさい。

睡眠薬飲んだら布団で寝るほうが自然だし、

リビングで二人が寝てしまったのは、睡眠薬を盛られたからでは。

2023-05-20

睡眠薬自殺するときって

普通、飲んでから布団で寝るよね・・・

なんでリビングで倒れてる状態に布団が掛けられてるんだよ。

2023-05-18

自分の親父が「無職転生」をサブスクで視聴していて目を疑った。

自分の親父は趣味日本vs海外サッカー観戦、沢登り。よく土日はランニングに行ってて学生時代サッカー部と、分かりやす陽キャだったから、自分の親父が無職転生を見ていて目を疑ってしまった。

自分だったらなんとなく気恥ずかしくてコソコソ見てしまいそうだが、さすが親父。リビングの机の上で堂々と見ていた。

から「そういうの見るんだ?」と聞くと、

勧善懲悪というか、悪者を強い主人公が倒すとスカッとするんだ」と割と分かりやす理由だった。

この前は転スラも見ていたし、リゼロは「主人公が弱いしウジウジしている」と言いつつ視聴していて、お気に入り公言するアニメは「オッドタクシー」と「王様ランキング」だった。

ついでに並行して月9も見ていた。

自身オタクだと考えていた自分だったが、スポーツ恋愛ドラマに加え、転生ものまで作品を幅広く楽しんでいる親父には人生経験の差を見せつけられた気分だった。

ちなみにぼっち・ざ・ろっく!はいまいち面白さが分からなかったらしい。陽キャからだろうか。

anond:20230518170647

リビングに並んで倒れており布団がかけられてたらしいです

2023-05-16

anond:20230516205203

お前は以前の俺か

ドラム式洗濯機のありがたみって本当にすごい

以前の俺は生来ズボラから週1洗濯でも面倒で

洗濯物が家中に散らかってて見苦しかったんだが

ドラム式洗濯機だと2日に1回洗濯でも全然負担がなくてね

洗濯物が常時片付いていて家が広い広い

あと、適切な収納を後付けでつけるのは収納上級者のテク

俺と同じ匂いがするお前には絶対に無理だと思え

なのでお前は収納が多い家に引っ越すと幸せになれるぞ

少なくとも俺はなった

前の家では床や机に色々なものが散乱していたんだが

今は5分片付けたら床とダイニングテーブルから物が消える

リビングの床が思いっきり開いてる家はいいぞ

ソファ観葉植物テレビ以外は全部床

どこのカフェ行ってもこんな空間独り占めできないからね

お前もお金貯めて引っ越そう?ね?

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