はてなキーワード: 作業者とは
よかった点
・動いてる! まずはこれにつきる。
・ヤギ増殖シーンと青春どろんこ爆笑シーン以外のマイスターの追加シーン。
・お金が動くという事はいいことだ!劇場拡大おめでとうございます!
・特典が映画版と関係ない話で本当によかった。「これ読んでないと映画版について語れない」とか、そういうものではない。
わるかった点
・全体
・マンガに寄せるか、アニメに寄せるか、現実に寄せるか、この3つが揺らぎすぎてる。融合と言えば聞こえは良いけど、それぞれの定義の良さを殺し合ってる。
・ポンポさん
・あんなに嫌味じゃない。基本的にいつもニコニコかムムッ、プンスカくらいです。なにより彼女は基本的に全てを見通しているのであまり不機嫌にはなりません。
・あの時点でのポンポさんは「面白かった」なんて言ってくれない。その話は原作2で回収されるんだけど。
・もっと全てを勝手に解決してくれる感じじゃないとダメです。クリエイターのドラえもんなので。
・ポッキュポッキュがちいさすぎる。長靴のギュッチギュッチになっててまあ現実的な落とし所なんだけど、もっと大きい音にしましょう。
・ジーン君
・自己投影すな、自己投影程度でニャカデミー獲れると思ってんのか。(これは監督自身がジーン君に自己投影してたかららしいけど)
・才能が足りてない。あの時点のジーン君はもっと「ウヒヒ…」とか言いながら(ほとんど)葛藤無くスパスパ正解に突撃する。
・ナタリー
・声が…いや、賛否…いや…声が…いや…。
・アラン君
・だれ?君。
・君、だれ?
・プレゼンライブ配信クラウドファンディング?コンプライアンス違反で即終了やぞ。普通に損害賠償請求です。(席から立ちそうになった)
・謎自己紹介ムービーなに、これは何かの映画であったモチーフ・パロディ?
・ニャカデミー賞
・原作のニャカデミー賞(アカデミー賞)とは違い、なんか、頑張ったら獲れる金賞?みたいなイメージを受けた。
・劇伴
・名作へのオマージュ
・ピックアップが渋すぎて一般に伝わらなすぎる。もうちょっとわかりやすいオマージュをもってこないと一般ウケは狙えないです。(一般ウケは狙ってない?w)
・原作の先の話の設定を先取り
・あーあ、やってしまいましたね、2作目、できなくなったかめちゃくちゃハードル上がったかのどっちかですね。
原作読んでなければ普通に面白かったと思う。原作は「急に才能を見出されてとんとん拍子に監督就任後デビュー作でニャカデミーを獲ってしまった超ド級の天才と、それを見出した神の視点を持つ少女」の話だったのに、「急に監督に抜擢された結果苦悩の末自分の人生を映画に投影したらなんかヒットしてクラウドファンディング効果で撮影延期の悪評もはねのけてニャカデミーを獲ってしまった超ド級の天才と、見た目が少女のスゴ腕プロデューサー」の話になってしまっているので、まあなんか読んだ話が別だったんだろうなと思う。
「埋もれた超人が超人に出会ったら奇跡が起きたファンタジー」を観てハイになりたかったのに、「クリエイター頑張れ!頑張れば大丈夫!葛藤あるよね!悩むよね!クリエイターしんどいよね!クリエイターはみんなしんどいよ!でも、しんどくても頑張ったら金賞とれるよ!やったね!」を観せられてしんどくなってガン萎えしちゃった。
弊社は昇給が年1回だ。賞与?そんなものはないし、インセンティブはあるらしいがもちろんそんなものも受け取った記憶はない。
年1回ということは当然の如く上がらなかった場合は来年までそのままということになる。
変化の激しい業界なので年1はどうかと思うのだが。
ざっくりどんな業界かと言えば、とあるサービスを運用しており、半年後のこともロクにわからないのに来期の目標は?と聞かれても、来期があるんですか?という感じの業界だ。
査定は年間通した評価になるはずもなく、流行語大賞よろしく直近の評価がメインになりがちになる。
上がればハッピーでもあるがそれ以上もない。減ったら絶望だし、そのままというのも軽く絶望だ。
なにせ1年変わらないのだ。来年は上げるぞというやる気を1年維持しないといけない。この変化の激しい業界でだ。
過去の経験として、査定時の面談で来期はこうこう頑張ります。という目標を立て、査定を終えた。
3か月後、運用停止決定。異動。あっという間に1年が経ち。評価する人物も変わり。
「異動もあったから評価はそんなにできない。給与はそのままだ。」
貴重な1年を無駄にした感じだ。
そこでだ。
積極的に動かなかったお前のせいだ。
場に流され、それをよしとしたのは私だ。
今年の査定もひどかった。
私は所謂、指示待ち人間に属する。いや、自分的には積極的な指示待ち人間だと思うのだが。
自発的に提案もする。バッターボックスに立てと言われればやる。言われなければ完全に動かない。ではなく、動いている方の作業者だと。思いたい。
そう。思いたい。
作業者はいらない。よく言われる言葉だ。今回の査定でも言われた。
が、私は作業者なのだ。作業者が気質に合っているし作業者としての能力なら結構高い。
すぐ手順覚えるし、効率化するし、ミス少ないし、作業は早い。これは結構自身がある。
が。表立って言えない自身なのだ。なにせ作業者はいらないのだから。
言ってしまったら逆に評価が下がるのだ。「そんなもの誰にでもできるから」「それは自信とは言わない」
つまりはそこだ。
社会とはそういうとこらしい。
そこだ。
私にはお金がいる。借金がある。借金があるくせに節制しない。できない。したくない。
人はどの程度変われるのだろうか。違う。変わると思っていない。違う。変えたくない。違う。面倒くさいのだ。
私は本当に何に対しても面倒くさいのだ。楽して金が手に入るならそれがいい。本当にそう思う。
仕事も面倒くさい。人付き合いも面倒くさい。勉強することも面倒くさい。変わることだって面倒くさいと思うのは当たり前だ。
楽がしたい。楽をするためにどうこうではなく、いとも簡単に楽を手に入れたい。まさに5000兆円ほしい。
まさにぴったりの言葉だ。
本当にガワは相当真面目に見える。酒は飲めない。タバコも吸わない。仕事は休まないし遅刻もしない。
コミュ障で陰キャは隠せてないが。誰にでもできる仕事はできるがリーダーシップはない。ザ・一般人
よくある話だ。あれだけ真面目に過ごしてきた自分が今こんなんだ。
これより「上」というやつに行くには自分でなくなる必要がある。自分を保ったまま「上」に行けるとは思っていない。
何度考えても自分がリーダーシップを発揮して部下を従えバリバリ働いている姿を自分だと思えない。
増える責任。のしかかる重圧。とても面倒くさい。それとの対価が給与として反映される。わかる。そんな社会の常識ともいえる構図なんで今更わかりきってる。
これがあと10歳若かったら。
まだ違ったかもしれない。いや、10年前ですら面倒くさいと思っての今なのだ。
まぁあの時メンタルをやられてなければギャンブル依存症にはならなかったとは思う。
家庭とかそういうものをつくる。
いや、借金抱えた病人を好きになる人がいるか?もはや諦めてる。
趣味を見つける。
金がないのだ。むしろギャンブルが趣味と言っていい。依存症だから。
ギャンブルをやめる。
思考回路が壊れていると思ってもらっていい。
金がないからギャンブルをするのだ。単に取り返すという意味で捉えてもらってもいい。
気分を紛らわし、金が増える返ってくる可能性がある。からやってるのだ。
もしロト6で3億当たったら6億だっけ?
今抱えてる悩みは全て解決すると断言する。
が、買う金がない。その1000円すら惜しい。パチンコのサンドには余裕で諭吉を入れるのにだ。
余裕がない。とも言えるのかもしれない。全ては借金のせいだと。
が、その原因を作ったのは自分だ。誰のせいでもない。
それが嫌なら変えなければならない。
嫌だとは思う。が、変えるのが面倒くさい。
今のままではよくないと思う。が、変えるのが面倒くさい。
もうどうしようもないのだ。
どんな啓発的なことを言われても響かないし、クソみたいな言葉を投げつけられたらムカつく。
自分の感情が第一であり、何においても優先される。面倒くさい。節制するのはやだ。
今のまま借金肩代わりしてくれるあしながおじさんでも出てこないか。まじで。
何かが変わったというのなら。いまこれを書こうと思ったことが変わったことだ。
その些細な変化がとか言う人。絶対出てくるんだ。俺は詳しいんだ。
だが、何ということはない。変わらないよ。断言できる。
一時の気の迷いだ。過去にもよくあった。続かないんだ。面倒くさいから。
もうダメなんだよ。本当に。
何度変わろうと思っても変わらないのだ。変える努力もしていない。
面倒くさいという言葉で片付けている。それをよしとしている。
本当に変わりたいと思うのなら。そうだ。変わりたくないのだ。
なぜ?怖い。不安。だから変わりたくない。不安になりたくない。だから考えないようにしている。
でも変わらないと。知ってる。でもどうしても嫌なのだ。不安に押しつぶされ行き場をなくしたら。変わるのに失敗したら。
そこを跳ね除けて進む強さも自信もない。1歩踏み出す勇気とか。なぜそれが必要なのか。
それができてこそ「上」にいけるというのも知っているが、失敗したら責任はまた自分に帰ってくるのだ。当たり前だ。
その失敗は経験になるには時を逸しすぎている。遅すぎという言葉はないとかいいこと言われたって、経験を活かして成功するまであと何回チャレンジできるのか。
成功してどうするのか。50、60になって成功したらその後どうするのか。意味はあるのか。性欲もなにもかも衰えたその時に人生の絶頂期がきて何ができるのか。せいぜい旅行とかだろう。
辛いなら逃げてもいいというが、逃げて成功できるほど人生は甘くない。嫌というほど知ってる。それで成功してる人は逃亡先で頑張っているのだ。
私は頑張れない。どこにいても辛い。辛いなら逃げていいというのなら。逃げ続けてもいいのではないか。
人それぞれだ。私は「金を稼ぐ」=「成功」なのだ。もうそれしかない。返さなきゃいけないものがある。
自己破産?債務整理?そんなの嫌だね。世間体が。そんなこと言ってられないとかではない。真面目系クズを舐めないでほしい。
その成功を収めるためにしなければならないこと、それをしたくないと思うこと、そこに板挟みになって精神をすり減らして病んで、悲劇のヒロイン(♂)を気取っている。
クズだという自覚も十分ある。じゃあお前はクズだと指摘されればムカつく。
将来何がしたい。どうなりたい。知らん。いまのままでいい。金くれ。給料上げろ。
楽になりたい。
それはそうだろう。もはや生きている意味=借金を返すことなのだから。
こればかりは面倒くさいと言ってられないのだ。真面目系クズの名にかけて。
が、できない。一瞬でも痛いのが嫌というものあるが
「あいつ自殺したんだってよ」「やっぱりな」「だっさ」「やったぜ」
自分の死後に言われるであろうありとあらゆることが許せない。どうせありもしないことも言われるだろうし。
悲しんでくれる人もいるのは知っている。普通に坦々に目立ちもしない真面目を装ってきたんだ。
そうすれば私は「可哀そうな死を遂げた人」として確立するのだ。
何と素晴らしいことかと思う。
いま就いている職種に関しては、分野自体は好きだし、基本的にはどこの現場に行っても作業は評価をもらえることが多い。
それ自体はありがたいのだが、しばらくすると必ず「マネージャーやってみないか」みたいな話になって、いくら断っていても最終的にはやることになる。ひどい現場だと、何の相談もなく周りを差し置いて強制的に管理をやらされたりする。
正直、マネージャーなんか向いてないしやりたくない。コミュ障だし、基本的にはあまり人と接したりしたくない。仕事のコミュニケーションって、無駄の塊みたいな時あるし、そういうのに耐えられない。同じこと何度も説明したり、齟齬があれば認識合わせて…って、そういうのが嫌だから作業者を選んでるのに。
もちろん、多少は許容できるけど、管理側に回るってそれが中心になる訳だから…。
こちとら黙々と作業するのが好きなのであって、向いてない管理の仕事をやるなら給料安いままで良いとさえ思う。元々の給料が生活ギリギリならともかく、たかだか年収100万円上がる程度で日々が向いてないし仕事で地獄になるなら、そんな割に合わない金いらない。
Y:文章を書くのは好きな文系出身。うっかり第二新卒で大企業で働くことになった。
Mくん:Yの同期で工学系の院卒。国家資格を複数持つエリート。
Yと研修で同じグループになり、仲良くなった。基本的にヘラヘラしている。
ーーー
今日は部屋に同期のMくんがやってくる日だった。
*
(ボーナスも入るし、そろそろ家具を新調したいなぁ。在宅で残業するのに今の椅子だとちょっと辛いし…)
数日前、Yは在宅勤務での残業が辛くなってAmazonで新しい椅子を探していた。
「在宅勤務におすすめ」と書いてある特集ページを見ていると、今の部屋の雰囲気似合いそうなゲーミングチェアを見つけた。
(ゲーミングチェアって黒地に赤とか、やたら光るやつとか中二病のイメージがあったけど、レザー調のもあるんだ。
少々値段は張ったが、レビューの評価もよかったのでYはベージュのゲーミングチェアの購入ボタンを押した。
その恐ろしさも知らずに…。
*
届いたのは、予想を超える大きさのダンボールだった。
玄関に入れるのがやっとのことで、洗濯機でも入っていそうな大きさだった。
やっとの思いで出したパーツを床に並べ、手順書を開いて組み立てに着手する。
キャスターを土台に入れ、ガス圧調整レバーを差し込み、その上にカバーをかける…はずだった。
(あれ、キャスターが土台に入らない…)
色々な角度から嵌め込もうとするが駄目だった。
キャスターの根元についているリング状の金具が邪魔しているようにも見えたが、
手順書に書いていないことをしたら余計面倒なことになりそうだった。
(だめだ…)
その日は疲れてしまったので組み立てを諦め、同期のMくんに愚痴を言った。
「ゲーミングチェアを買ったのに組み立てれなくて詰んだ」、と。
ただの愚痴を言うはずが「じゃあ手伝おうか」と予想外の提案を受け、心臓が飛び跳ねた。
こんなことってあるのだろうか?
(そもそもMくんを部屋にあげてもいいのだろうか?
このまま組み立てられずにいるのも嫌だけど、わざわざMくんに来てもうのも悪い。
男性を部屋に入れるのって何年振りだっけ…?
でもせっかく提案してくれてるし断るのも変か…?)
「うーん、じゃあお言葉に甘えて…!」
ぐるぐると考えたが(考えても仕方がない)と思い切り、
Mくんに組み立てをお願いした。
*
そして冒頭部分に戻る。Mくんが部屋に来る当日だ。
(不用品は捨てたし、シンクも磨いたし、洗面所も隅まで磨いた…)
できる事は全部やったが、それでもYは不安だった。
プレゼン前よりも緊張していた。
Mくんに対して差し当たってできることは、自分の部屋に対するイメージを下げておくことだった。
あらかじめ部屋の綺麗さのイメージを下げておくことで、現実のギャップを減らす作戦だ。
「めっちゃ気にするじゃん」
「それもう、気が気じゃないよ…
家事できないのバレるし家具の組み立てもできないの恥ずかしいし」
緊張の中、部屋の鍵を回す。
ガチャリと音が鳴って扉を開ける。
Mくんに入ってもらうと、さっと靴を脱いで揃え、手前の洗面所に向かった。
(ここまで誘導の通りだ)
Mくんが手を洗う。
「汚部屋って言ってたけど、ここまで汚いとか特にないんだけど…?」
「いや、このスペースにある分だけ」
「確かに一人暮らしだとこれくらいでいいかも。今度引っ越すから参考になる〜」
そうして奥の部屋。
「え、別に汚部屋じゃないじゃん!カーテンとベッドカバーの色とか揃ってるし
とっさに大きな声を出してしまった。
(Mくんと密室ってだけで緊張するのに…自分のだらしない所まで見られたら死んでしまう!!)
「はいはい、これを組み立てればいいのね」床に散乱したパーツを見てMくんが言う。
渡した手順書をふむふむと読んで「え、ここで躓いてたの?」と少し驚かれる。
「すいやせん…」
Yがしみじみと謝っている間、Mくんはしれっと土台に4つのキャスター全てをはめ込んだ。
「え、早くない…?神?教祖って呼んでもいい?」
「教祖になるつもりはないな〜」ヘラヘラ笑いながら、Mくんはやすやすと組み立てていく。
またたく間に椅子らしい形が出来上がってきた。
「このパーツと背もたれを繋ぐ時、ちょっと床傷つけそうだからベッド借りてもいい?」
「え?う…うん」
ベッドを使うことに異存はないが、Mくんがベッドにいると思うと、ドキドキする。
変な緊張をしているYをよそに、Mくんは「作業者」として完璧だった。
手順書を読み上げ、パーツや作業内容に誤りがないか一点一点確認する。
可動域を調べ動作確認をするMくんの手つきが滑らかで、綺麗だった。
「はい先生!」Mくんの手つきに見とれていると、指示が飛んで来た。
背もたれの部分だけでも結構な大きさだったので、片手で支えながら座席部分と組み合わせるのはかなりしんどそうだった。
Yが背もたれの部分を持ち、応援する。
「あ、助かる」
「うん…」Mくんとの距離が近くなると当然ながらMくんの香りがする。なんとなく安心する香りだった。
(柔軟剤の香りかな?いい匂い。あと首筋きれいだなー)Yはぼんやり見とれてしまった。
「あー、来週の構築作業もこんな感じなんだろうなぁ」組み立て作業中のMくんが仕事の話を投げてきて、急に現実に引き戻された。
Mくんの「聖域」を邪魔できるはずもなく、ただ作業を見守っていた。
*
座席と背もたれを接合し、土台にはめ込む。
それにフットレスト、アームレスト、各種クッションをつけて、ゲーミングチェアが完成した。
できたてほやほやのゲーミングチェアに座ってYが「わーい」とはしゃいでいると、Mくんがぐるぐると回して来る。
「この椅子本当にいいな〜持って帰ってもいい?」
「じゃあ作業費3万もらうわ」
「そこを同期割でなんとか」
「1万5千円になりますね」
「いや高いわ!」冗談を一通り言うと「よし、じゃあ撤収する!」とMくんが言った。
「来週引越しだよね?荷造りとかお手伝いします…」とYは申し出た。
「うーん、来週はちょっとスケジュール的に難しいんだよね。夜勤だし」
「そっかあ。じゃあ今度なんか奢らせて!」とYはぼんやりした提案しかできなかった。
(こんなんじゃ社交辞令みたいじゃないか)いつものことながら、
YはMくんと会うと、いつも言いたいことを言いそびれる気がする。
*
Mくんと駅まで他愛のない話をしながら歩く。
「またなんか組み立て必要だったら呼んで」へらりと笑ってMくんは言う。
「まじか、本当に助かる…」
じゃあ、と言ってMくんは改札まで向かう。
じゃあね、と言ってYはくるりと方向を換える。
Yは少し歩いて振り返ると、Mくんが階段を降りようとしていた。
後ろ姿まで颯爽としている。
どこにでも居丈高な人というのは居るものですが、それが上司だと始末に負えない。
確認すると「こう指示してるんだからこうしろよ」だとか高圧的な態度で対応する。
君がそういう対応をすることで、作業者が委縮して質問しなくなる。
作業の正確性を担保するために質問して怒られるのであれば、曖昧なまま作業を進めてうまくいくことに賭けるたほうが良いことになってしまう。
成果物の品質が悪いとぷりぷりしているが、一番品質を下げてる要因は自分自身だぞ。
このような人は部下からの進言は聞き入れないし、部下としても進言すれば藪蛇で査定さげられると思うのだから進言もしない。
その結果、このような高圧的な上司は増えつづけるし、社会で害を与え続ける。
きっと、いつか誰かが彼らを打ち倒すであろう。
それは今ではないし私でもない。
仕事でも家事でも、作業のあらゆる手順を伝えてそのとおりやってもらうっていうのは現実的に無理だ。
だからどうしても、細かい部分は指示不足になるし、そこは作業者の裁量でやるしかない。
もちろん全体の方向性を決めるような大きな部分で指示が足りていなければ、作業者も質問を返すべきだが、右からやるか左からやるかみたいな話をいちいち確認しながら行うのは合理的じゃなかろう。
もし、指示者が右からやることにかけて並々ならぬ拘りを持っているのなら、きちんとそこは指示に含めなければならない。
指示が不足していたら、そこは作業者の裁量に委託したも同然なのだから、作業者が左からやったことに対して怒ってはいけない。
せいぜい、次からは右からやって、と伝えるくらいだが、それも次回の作業に確実に反映されることを期待するのは筋が良くない。
最も良いのは指示者がそういった細かい拘りを捨てることだ。
それが許容できないなら、許容できない部分は毎回指示に含めるべきなのだ。
その時の所感を思い出話も兼ね、ここにエントリーを残そうと思う。
拙い文章だしまとまりの無い雑記で恐縮だが、もし興味があれば最後まで付き合っていただけると幸いだ。
そこまで興味ねえよ、って方は『デルタの羊』(著:塩田武士)を読むか、
『アニメーション制作進行くろみちゃん』(制作:ゆめ太カンパニー)を観れば良いと思う。
大分アニメ業界をマイルドに表現しているが、ある程度リアルな現状が分かるだろう。
大学を卒業後、国家資格が必要な仕事でそれなりに安定した生活を続けていた。
そのうち、毎日の仕事に退屈さを覚え、自分の好きなことに関われる仕事をしたいと考えるようになった。
そう決心してから実行に移すまではそう遅くなかった。
一度だけの人生、自分の想いには素直になりたいと思って転職をした。
中途採用の面接は驚くほどアッサリとうまくいき、無事志望していた制作会社に入社することができた。
他にも経験したポジションはあるのだが、書きすぎると特定されかねないのでここで留めておく。
そうして入社したアニメ制作会社に、新卒時代の仕事よりも長い年数身を置くことになる。
一般企業からすれば規模は小さいように見えるが、業界内からすれば大手制作会社といえる。
今の職場で、制作に携わったアニメをオタクじゃない先輩に話したら「あー、あのアニメ作ってたの?」って
言われるほどには結構作品自体の認知度は高いし、結構覇権認定された作品も制作していた。
会社についても、そこそこアニメオタクからは話題に上がるほどだ。
毎年新卒の制作進行が複数人入社するし、抜けた数だけ中途採用ですぐに補填できるほど、
ひとことで言えば「縁の下の奴隷」と称すのが正しい。
制作進行という仕事について、「立派な名前は付けられているが、テレビ番組のADと変わらない」という認識かもしれない。
概ね合っている。
付け加えるとすれば、漫画の編集者の仕事の一端も担っていると言って良い。
漫画の編集者は、大体一人の編集者が一人の作家を面倒見るものだと思う。
アニメの制作進行は一話につき約10~30人の原画担当、そして数人程度の作画監督、
監督の追っかけまでするのはスタジオによってまちまちだろうが、概ね他社も似たような状況だ。
クリエイターからすれば、アニメ自体に何の付加価値も与えていない使い捨ての道具程度にしか見られていないが、
実際のところ制作進行が居なければどんな作品が作られるだろうか。
高畑勲監督作品『かぐや姫の物語』のように、制作期間と制作費をドブに捨てた「儲からない作品」のできあがりだ。
制作進行、制作デスク、ラインプロデューサー、こういった旗振り役が存在するからこそオンエアのスケジュールに沿ってアニメ作品は作られる。
全く軽んじられている仕事に見えて、実はアニメ制作の仕事においては重要な役割だ。
給料は中堅拘束アニメーターや演出の拘束費よりも、自分の新卒時代の月給よりも少ないのに。
また、大手のアニメ会社といえど、社内の作画スタッフだけで作品を作れるかと言ったらそういうわけでもない。
フリーや他社のアニメーターに声をかけて「うちの仕事しませんか?」と営業するのも制作進行の仕事だ。
これについては、大変なおもいをしてアニメーターに罵倒されつつも満身創痍で人集めしていたかと思うと
実はそこまで酷い目に遭ったことは少なかった。(全く無いわけではない)
結構ウチの社名と参加タイトル出しておくと集めやすかったというのが他社スタジオに籍を置いていた先輩の感想だ。
他にも、「外回り」といって作画担当の上がりをアニメーター宅やスタジオまで回収しに行く仕事もほとんど無かった。
会社のブランドによるアニメーターの集めやすさ、物理的にしんどい外回りが不要であること、これらは大手ならではの強みだろう。
アニメ業界にいる人間は大体低賃金で働かされるという問題が取り沙汰されるのは、業界の外の人間にとっても聞かない話題では無いと思う。
年齢が50代後半を迎えたベテランにも関わらず、相変わらずボロアパートに暮らしている人間は少なくないし、
税金を未納しているほど経済状況に困窮しているアニメーターも知っている中で若干名存在する。
キレイな上がりを出して作品に多大な貢献している人は月に50~100万、中堅でも安定している上がりを出せれば20~30万と、
作品に対して一定以上のクオリティを保っていれば普通に生活できているのが実情だ。
そんな実情なのに生活に困っているアニメーターは、新人である以外に思い当たる大きな要因としては以下の三つだと考えられる。
①病気のためしばらく仕事ができていない(激務だし生活サイクルが安定しないので、結構体を壊しやすい)。
②上がりは平均程度なのに性格に難があるから、次の仕事に繋がりにくい(この手の人は作品の納期がヤバいと起用される傾向にはある)。
③そもそも上がりのレベルが落書きだから仕事を干されている(なおかつスケジュールも守れないパターンも割とあるのでかなりタチが悪い)。
性格に難があったり、上がりを出すまでが遅くても使われ続けるアニメーターって、結局押さえるべきクオリティを押さえられている。
にも関わらず「アニメーターは低賃金だ! 彼らの生活を安定させろ!」と騒ぐのは業界をよく分かっていないモグリの発言だ。
新人アニメーターの生活を安定させろという話もあるが、これについても新人なら新人なりにキャリアの無いうちにフリーにならず、
どこかのスタジオに籍を置けば実はある程度解決できる話に過ぎない。
じゃあ稼いでいるアニメーターって具体的にどんなアニメーターだろう、と聞かれたら真っ先に以下の三点が挙げられる。
①納期厳守
②安定したクオリティの上がり
①さえ守っておけば仕事は来るし、②だけが強みな人も生活できるレベルで稼げる、③については納期を平気で破ろうが高い拘束費を貰って仕事ができる。
③をできる人が居なくても①と②を心がけられる人が居さえすれば生活なんてできるし、一ヶ月程度の休暇を取ったとしても生活している人だって居る。
制作の人間からすれば、あまりクオリティ追求しすぎず納期を守ってくれさえすれば文句は無い。
その理由は次項で話そう。
原画担当が演出指示に従って構図とキャラ等の位置関係等を下描きする工程。
最近では3Dモデルを使ったレイアウトを制作会社が用意して、その上に作画担当が描くパターンもある。
出来上がったレイアウトを演出担当が指示通りに描いてくれているか、
もしくは気が変わったからこういう風に直してくれという指示を挟む。
あまりに酷い上がりだったらこの時点でリテイク指示して作画に差し戻し、もしくは制作進行にブチ切れる。
演出の指示がしっかり作品の雰囲気や世界観に沿っているか確認する工程。
監督が演出を兼任している、監督の業務負担が重すぎる、演出の力量が高い、などの時には
作画監督(作監)が②③の工程で出た修正に加え、絵柄の統一を図る。
基本的に①で出てくる上がりは作監以上のクラスの人間が描かない限り、全く絵柄が作品に合っていないパターンが圧倒的に多い。
というか原画担当にキャラクターデザインの通り描かせたら時間がかかってしょうがないので、
総作画監督(総作監)がキャラを大写しにしていたり、動き方が大事なカットを修正する。
これに関しては、必要最低限なカットだけを修正させることで、総作監の業務負担を減らすことになっている。
④もしくは⑤の工程が終わった戻しのカットを、基本的には①の作業者が清書する。
演出、監督、作監などのメインスタッフが起用NG出したり、作業者のスケジュールが合わないなどの場合は、
別の作業者を制作進行が第二原画担当を探してお願いすることになる。
エンドクレジットに出てくる第二原画はそういった「レイアウト作業者の尻拭いをしている人」という認識でいると良い。
上がった原画がしっかりレイアウト修正を反映しているか演出がチェックする。
問題なければ、動画検査に回して動画会社や社内動画に描いてもらう。
これでも直っていなかったら作監にまた修正をお願いすることになる。
細かい工程は少し省いたが、一覧で見てみてもご推察いただけると思う。
上がりが上手ければ上手いほど、③~⑦の工程で省ける箇所が増えるのだ。
その省ける工程のおかげでアニメ制作がスムーズに動き、それができる作画担当はアニメ業界において重宝され、
貢献度に応じて対価が支払われるようになる。
作画担当のそうした活躍は拘束費の引き上げ、作監以上への格上げ、更には演出や監督デビューにも繋がる。
中にはずっと絵を描いていたいということで、生活が少しくらい苦しくても作画のままでいるアニメーターもいたりはする。
ここが前項で述べた「クオリティを重視し過ぎなくても良い」と言った理由だ。
昔のアニメに比べて、今の時代のアニメだからこその進化がある。
出来上がった作画に光の陰影だとか、無機物ののっぺり感を抑える処理。
これを撮影班や美術担当が加工することで立体的でリアリティや臨場感を与えてくれる。
『鬼滅の刃』を制作したufotableが、自分が思うにこの技術力は随一だと思っている。
あそこは動画については、海外の動画会社に撒いているので動画枚数にこだわりがあるというわけではない。
その分、撮影や特効によってリアリティのあるごまかしで、キレイな上がりになっているように見せている。
少し話題は変わるがtwitterのTLを巡回していたときに「あの作画やべえええええええ」って3Dモデルが動いているだけのカットを
絶賛していて、アニメ観ている人ってその程度の認識でしかないよなあって少し落胆してしまった。
演出助手になっても、制作デスクを担当しても、上がる給料は少ない。
それでも嫁と二人暮らしで、嫁の方もフルタイムで働いていたのでこれまでは問題無かった。
先立つものがなくなる不安で仕事にも集中できなくなり、再度新卒時代に携わっていた国家資格が必要な仕事に戻ることにした。
アニメ業界は、左うちわで稼げるようになるまでの時間が途轍もなくかかる。
特に制作側で入った人間は一層そこに至るまでに苦労を強いられる。
これを詳細に語ると当時を思い出して気が滅入るので、箇条書きで記載する。
・上がりの納期を守ってくれる作画が知り合ったアニメーター数百人中両手で数える程度しかいない。
・今でも当時の罵詈雑言の日々が夢に出てきて真夜中に起きる。
同年代の新卒社員と中途で入った自分とで、自分の方が給料が高い、なんてこともあって
大手の制作会社でも決まった給与テーブルが存在しないパターンがある。
あと、規模さえ考慮しなければアニメ制作会社の面接は驚くほど簡単に通りやすい。
簡単なコミュニケーションや、自分がこれまで経験したことをありのまま受け答えして、
最後の質疑応答でアニメ業界に興味ありげな質問さえしておけば大体通る。
落ちたらよっぽどのコミュ障か、社会不適合者レベルだとも言えるのではないだろうか。
そんな割と適当な業界でもあるので、ある程度新卒で働いてから考え直しても良いと思う。
10社転職してから入った人も居るような業界だし、思った以上に門戸は広い。
それでもアニメ制作会社に入りたいのであれば「アニメが好きなこと」と「アニメを作るのが好きなこと」は違う、
これは肝に銘じておいたほうが良い。
入りたての頃、自分が制作に関わったアニメのオンエアが観れなかったほど、アニメが嫌いになりかけたことがある。
そこを経て色んな感覚が麻痺し始めてから、真のアニメ業界人の一歩だろう。
道のりは前途多難だが、アニメで成し遂げたいことがあるならば健闘を祈る。
Twitterでお母さん食堂について議論されている中、比較的バズっていて目に留まったツイートを分析した。
切れ切れになっていると分かりづらいので、まとめてから改行は勝手に入れた。
https://twitter.com/Kumiko_meru/status/1343794177570566144
「お母さん食堂」の何がいけないかっていうのは、実は難しいんだよなあ。
まず日本では、和食の料理人は男ばかりであるのに、家庭で料理するのは女ばかりという現状がある。
和食の料理人に男性が多いイメージはあるが、調理士の人数比を見ると100:75であり、給与も男性平均384万円に対し女性平均284万円で*、
実は調理士は比較的男女賃金差の少ない職種である(男性の給与に対する女性の給与比は、全職種0.69に対し調理士0.74)。
「同じことでも女がしたら金を渡さない」というのは明確な嘘。家事が無償なのは男も女も関係ない。
女の人も外で働けばお金を貰えます。男が自宅の畑で野良仕事しても給料は出ません。
家事負担が妻に偏っている問題は、各家庭で話し合って解決してください。
で、「お母さん食堂」だが、これは家庭料理「のような」ものを出す「食堂」をイメージしているのだろう。
無償である「家庭料理」のイメージを「お母さん」=女だけで代表させていることで上記の搾取構造を肯定している、というのがまず1つ。
ここで言う「上記の搾取構造」とは、「女性が料理をしてもお金を渡さない」ということを指しているのだとしたら、それは上述の通り明確に嘘であるため議論に値しない。
家事負担が女性に偏っていることを問題視するのであれば、まあ分かる。お母さん食堂という名称は、家庭料理は女性の仕事というイメージを再生産するってことね。
そして、「食堂」の部分は「金銭が支払われる」という意味を内包している。
実際、コンビニの商品は有料であるし、その利益を得ている会社の経営陣はおそらくほとんど男性であろう。
「実際にはほぼ女性の労働で作られている家庭料理」というのがよくわからない。
ファミマの商品を工場で作っている作業者がほとんど女性ってこと?そしてその人たちをファミマが搾取してるってこと?
労働者は総じて資本家から搾取されてるってマルクス的な考え方はできるけど、それなら男女関係ないよね。
あるいは、「お母さん」って名称を、利益を上げるために男主体の会社が都合よく使うのが搾取…というか文化の盗用にあたるってことかな?
「お母さん」は女性の築いてきた文化なのだから、男が利用するんじゃない、的な。
黒人のドレッドヘアを白人が美容院で採用して利益を出して、そのモデルに白人を使うような感じね。
それなら分かるけど、元の文章だと誤読のリスクがかなりあるな。
難しいと思うのは、「お母さん食堂」という名称は、差別の原因でも差別の本体ではなく、もっと大きな差別構造の1つの表れに過ぎないんだよね。
だから、「これを批判して改名させても何も変わらないじゃん」という冷笑派の意見はある意味正しい。
一方で大きな差別構造の、一つの典型的な表れであるからこそ、これを批判することは、差別構造の問題提起として分かりやすいんだよね。
全体をかみ砕いて再構成すると、
家事労働が女性に偏っている現状が「家庭料理はお母さんのもの」というイメージを定着させている。これは解決すべき課題である(男性も家事負担しろ)。
「お母さん食堂」はこのイメージを再生産することになるので、認め難い。
また、男性主体の会社が利益を上げるためにお母さんという名称を使うことも、文化の盗用、一種の搾取であり、批判の対象となる。
てところだろうか。で、これが論旨と仮定して、ツイ主が何を「大きな差別構造」と捉えているかというと、
男が外で稼いで女が家庭で無賃労働をするという性役割と、その構造を固定化する男女賃金格差などを指しているんだろう。
ではどういう社会になって欲しいかというと、男女賃金格差のない、男も等分に家事をする社会ってことだよね。
これだけ言えば、まあそうだよねってまともな人は思うよ。なんでこんな簡単なこと、こんな分かりにくく言うのかね。
あと、個人的には男女賃金格差をなくすためには、女性が高校・大学を選ぶ段階から、文学部とか芸術系とか金になりにくい専攻を選ぶのをやめて、
専門職に就きやすい法学・工学・医療系を選ぶのが良いと思う(弁護士・薬剤師・プログラマー等の男女給与比は0.82~0.99で格差が少ない)。
あと、夫に家事させたいなら、女に困ってない高収入イケメンを狙うんじゃなくて、家庭的で収入そこそこの地味系を選ぶことでだいぶ期待値上がると思う。