はてなキーワード: 天体とは
「一緒に考えてくれ」http://anond.hatelabo.jp/20151230114245 → (秒速5センチメートル的に?)考えてみた。
愛って、地球人にとっての月、みたいなものかなあとか思った。いや、漱石関係なくて。
なんていうんだろ、シリウスとか一等星が輝いてる夜空見上げて月探す、的な。
全宇宙からみたら、月なんておそらく”雑魚”的な部類の天体だよね? 光放ってる恒星でもないし。
だけど、地球からみたら、”星”とは括れないくらいに特別な存在で。昔から年中行事で主役にはなるわ歌には詠まれるわ絵には描かれるわ潮汐は発生するわでさ…
なんか、愛ってそういうことかなあと。
もちろん、別にシリウス愛したっていいと思うんだけど。たとえシリウスが二等星になったり玉虫色になったりしても、夜空見上げてシリウス探してしまう、みたいな愛とか。
つまりその、絶対評価なのかなって。相対評価じゃなくて。だから増田が「真っ先に思い浮かぶのは」「真っ先に、以下の誰を答えるのが正解だろう」って問いかけてる部分に関しては、「絶対評価だから順番はつけられないんじゃないかなあ?」ということになるかなあ。
話変わるけど、そう考えてくと、承認欲求っていう面では「愛」じゃ満たされないんだろうなあ。
やっぱり、頑張ったり他と比べて相対的に優れてるポイントをくすぐられたりして、承認欲求って満たされるんだろうし。
でも、「愛」が基盤にないと、いくら承認欲求が満たされても、なんかこう、ごはん食べずにお菓子だけ食べるみたいな、空洞抱えてしまう感じはありそう。わたしの観測範囲では。市場価値の海の中でおぼれずにいるって、それだけでしんどいしね。
その両方をひとりに求めるのは傲慢だっていってた人もいたけれど、わたしにはそうは思えなくて。どうだろう? そこんとこ、一緒に考えてくんない?
ストレス、悩みを抱えている人たちに、月並みながらアドバイスをしたい。
悩みが頭をもたげ、ストレスで精神を病むようだったら、三鷹にある国立天文台に行こう。
週末に観測会をやっているのでスケジュールを確認して参加して欲しい。
運良く晴れていれば惑星、恒星、星雲、銀河、その時々に応じて様々な天体を観測することが出来るだろう。
天体の美しさや壮大さに感動するかも知れない。あるいはしないかも知れない。
しかし、そんな何億キロ、何光年、何万光年、あるいはそれ以上離れた星々と、あなたの間を妨げているものはなにもない。
天文台で観測できる天体は、確実にあなたの頭上にある。あなたと天体はつながっている。
しかし、つながっているといえど、あなたがどうなったところで、シリウスは暗くなったりしないし、
ブラックホールは自分の重力に押しつぶされることをやめはしないし、もっと近くを見れば、
地球は太陽の周りを公転するし、月は満ち欠けするし、川はせせらぐし、鳥はさえずることをやめない。
アフリカでは赤ん坊が生まれ、日本では老人が死ぬ。電車も飛行機もあなたがどうなったって止まらない。
あなたがどうなったところで、そのことはこの壮大な世界に影響しない。
まったく影響しない。
あなたがどんな悩みを抱えていようと、そんなことは世界にとってはどうでもいいことだ。
だったらあなたも世界を気にせずに生きていけば良いではないか。
何もかも、気にしなくていい。
誰もあなたのことを気にしてないし、あなたも誰のことを気にする必要はない。
何も気にせずに過ごした結果、どうしたいか見えてくればそうするために頑張れば良いし、
それでも何もしたくないと思うなら何もせずに死を待つだけで良い。
とりあえず死にたくない、と思ったら役所に行けば餓死は免れるだろう。
好きなように過ごせばいい。
「俺が浮かべばあいつが沈む論」
おそらくよ、1日のブクマの総量にはある程度の数があって、
やっぱり、記事によってブクマの付く付かないの偏りがあるのよね。
私の書いた増田がホットエントリー炸裂なときはここは閑古鳥が鳴いてるわ。
はたまた、こっちがやいやい賑やかになってきたときは、
書いた増田はちっとも当たりゃしない感じ。
だけど、こう偏りを感じてしまうので、
増田の中にはやっぱり相当、人が少ないのかしら?とか思うのよね。
書いてる人も多くなってるのかな?って印象もあるけど、
もうもはや、それ人1人増えても同然よね。
この鋭い洞察力、我ながらしびれる!
名探偵ね!
じっと見てるだけじゃダメね!
あぶないあぶない!
ずっと、じっと、見ちゃうところだった!
ひーとみーーそらさーなーいでーー!
パワーの源だしね!
ミックスナッツウォーター!
この時期はナッツの力も借りたいわ。
すいすいすいようび~
今日も頑張ろう!
地球を軸にその周りを宇宙が回っているという説で、プトレマイオスによって体系化された。中世のあいだは天体の運行を最も高い精度で計算できる理論であった。コペルニクスが地動説を復活させ、1627年にケプラーが地動説をもとにした高精度の天文表を発表したことで、地動説が広く支持されることとなった。ちなみに地動説がカトリック教会により迫害されたというのは真実ではないそうである。
物の状態・現象・性質を説明するための理論である。多くのバリエーションが存在するが、アリストテレスの「温・冷・湿・乾の四つの性質の組み合わせにより火・水・空気・土の四大元素が生まれる」という説が広く支持された。これが否定されたのは1661年、ロバート・ボイルの著書『懐疑的化学者』によってである。彼は近代的な「元素」観を確立し、後のラヴォアジエによる化学革命を準備した。
フロギストン(燃素)という元素が物質から分離することが「燃焼」であるとした説で、四大元素説のような迷信めいたものではない、科学的な理論として広く受け入れられた。1774年、ラヴォアジェは「燃焼とは物質と酸素が結びつくことである」と看破し、フロギストン説は否定された。
「熱」が物質に起因するか運動に起因するかということは長年にわたる議論の的であったが、ラヴォアジェは熱物質説を支持し、熱の原因となる物質を「カロリック(熱素)」と名付けた。1843年、マイヤーによって運動エネルギーと熱エネルギーが相互に変化することが明らかにされ、またエネルギー保存の法則が発見されたことにより、カロリック説は衰退した。
古代ギリシャのヒポクラテスが唱えたもので、人間の四つの体液のバランスが崩れることが病気の原因であるとする説である。四大元素説とも結びついたこの四体液説は、批判に晒されつつも長らく信じられていた。1858年、ウィルヒョウが「細胞病理学」を確立。すなわち病気とは細胞の異常によるものとされ、体液病理説は否定された。
アリストテレスが提唱したもので、「生物の中には親からではなく自然に発生するものがある」とする説である。たとえば虫やネズミなどがそうであるとされた。その後、レーウェンフックによる「微生物」の発見もあり、擁護と批判が繰り返されたが、パスツールが行った1861年の「白鳥の首フラスコ実験」などにより、自然発生説は完全に否定された。
ホイヘンスやニュートンらにより提唱されたもので、エーテルとは光が伝播するための媒質として想定された物質のことである。ニュートン力学とマクスウェルの電磁気学における光速度の矛盾を説明するために利用されたが、最終的に1905年、アインシュタインの特殊相対性理論によってエーテル説は否定された。
暦が変わることになんの意味があるのだ。
それらの誤差(人が勝手に誤差と呼んでいるだけで、天体にはそんなこと言われる筋合いはない)をうるう年、うるう秒でごまかしている。
ちなみに現在西暦と呼ばれているものはグレゴリウス暦で、太陽暦はほかにもある。多くの国と地域でグレゴリウス暦が使われているのは、単に都合が良いからだ。
代わって日本。
百五十年前まで太陰暦(これも種類があって時々朝廷が変えていた)を使っていたではないか。維新後も皇暦、和暦、西暦を併用していて、田舎だと普通に太陰暦を使っていた。もう滅茶苦茶である。
そんな混沌と暦が入り乱れてきた歴史を持つ日本で、いきなり西暦の節目を『祝え』というのは無理がある。
おせちも謎だ。
あの重箱には『昔ごちそうだったもの』がこれでもかと詰まっている。
かまぼこや田作りのどこかごちそうなのだ。寿司・ピザ・ジャンクフードの方がよっぽどうまい。
今でも地方に行くと『死ぬほど甘い料理を作るババア』がいる。人間国宝にすべきだろう。
初詣も謎だ。
お前は氏子なのか。この神社にどんな神様祀られてるか知ってるのか。絵馬に『にこまき』の百合絵を描く……のは許す。
落とし玉も謎だ。
老人が孫に年玉をやる姿は一見微笑ましいが、あれほど偽善的な光景はない。
社会保障の世代間格差は一億円程度。試算によって前後するが、とても年玉で埋められる額ではない。任侠映画でしか見たことのないような札束を孫に渡すべきである。
Twitter を見てると、太陽系の天体が螺旋運動するこのデマ動画が、いまだにRTされたりして拡散しているのでうんざりしてきた。
「太陽系 公転」「太陽系 運動」「太陽系 移動」「太陽系 回転」などで検索すると、この動画を真に受けて紹介しているブログなどが検索上位にヒットしてきて、さらに誤解を広める一因となっている。
あまつさえニコニコ動画にも転載され、字幕までつけられている。
結論から言うと、これはトンデモ信者が思い込みだけで作った信憑性ゼロの動画である。映像の出来だけはよいからか、昨年の3月頃からかなり広まっており、天文学者フィリップ・プレイト氏がブログでその間違いを指摘した記事を出している。プレイト氏は『イケナイ宇宙学 間違いだらけの天文常識』の著者で、世にはびこる間違った天文・宇宙ネタを斬って解説するブログ Bad Astronomy で知られている人。
この記事の和訳版が以下にあり、大変ありがたいのだが(動画が話題になってすぐのタイミングで和訳まで出たのは本当に感謝している)、残念なことに誤訳が目立つという指摘があり、いまもって修正されていない。
翻訳が不自然な箇所を以下にテキストで逐一指摘してくれている方がいたが、行きつ戻りつ確認しながら読むのが大変なので、勝手ながら指摘箇所を中心に翻訳を修正して以下にまとめ直した。いまだに信じて動画を広めてしまっている人に「それ間違いですよ」と指摘しようにも、記事の誤訳が多かったりするとちょっとなぁ、となるので。
なお、もし元の翻訳記事が適切に修正されれば本記事は消すつもりだが、和訳した方は当時Twitter で指摘されてこの校正テキストを読んだはずなのに、もう1年半ほど放置されているのであまり期待していない。
間違いを打ち消すために、まともな太陽系の公転運動を描いた動画があれば知りたいものである。
なめらかな動きでコンピューターアニメーションが太陽の周りを周る惑星の動きを、天の川銀河を周る太陽軌道のように解説する動画について、ツイートやメールがたくさん来ている。とてもきれいな動画に、説得力のある音楽、ていねいな作りの画像。
しかし、問題がひとつある。間違っているのだ。間違いは表面的なものではなく、間違った前提からきた根本的なものだ。中にはいくつかの有益な視覚情報があるが、私は(銀河サイズの)話題のタネだと思っておくよう警告する。
なぜか? 彼の主張の基礎は、「惑星は太陽中心の軌道を描いているのではなく、銀河の周りを渦巻き状に移動している」というものだ。
私は普段、こうした話題の間違いを暴くような面倒なことはしない。奇抜な主張はいつでもあるし、たいていは自滅していくからだ。しかし、この件についてはたくさんの人が私に知らせてきたし、明らかにかなり人気を博している――たぶん表面上は正しく見えるし、画像も大変きれいだからだろう。また、科学を知りつつもそこから離れて久しい人たちによって広まっているのではないかと見ている。このような話題を扱うときには、いつも少し深く掘り下げる手間がかかる。
そこで、シャベルを取り出してみよう。
動画の作者DJ Sadhuは明らかにコンピュータグラフィックスの才能がある。しかし科学は……まあ。私にはすぐさまこの動画が何を目指しているのかわかった。彼は率直に、太陽系の太陽中心モデルは間違っている、と述べている。しかしながら、この Sadhuの主張ははなはだしく間違っている。重力は存在しないと言っているようなものだ。
地動説とは、太陽が太陽系の中心にあるという考え方で、惑星はその周りを周っている(他にもいくつか大事なことがあり、たとえば惑星の軌道は楕円であるとか、軌道は同一平面上にあるのではなくて互いに傾いているとか)。この考え方は、地球が太陽系の中心だという古い天動説にとってかわった。天動説は、それをちゃんとした物理のモデルだと考えると、あらゆる種類の奇妙な仮定をしてやらないとちゃんと機能しない、とてつもなく複雑で考えすぎの物理モデルになってしまう(タイレノールなどの頭痛薬があるなら、epicyclesの項を見てみよう)。地動説はそれよりもずっと物理的に正しいし、ずっとうまく機能している。
私は、どちらのモデルにもそれぞれの使い道があると言いたいのだ。もし特定の惑星が天のどこにあるのか知りたいなら、天動説の座標を使うことになる。われわれは地球に住んでいて、地球は動かずに天の車輪が頭上を回転して動いているように見える、それは理にかなっている。しかし、もし惑星へ宇宙探査機を送りたいなら、太陽中心のシステムが必要なのだ。地球も惑星も両方とも動いていると考える方が、はるかに計算は簡単になる。
Sadhuは、地動説が間違っていて、実は惑星は渦を描きながら太陽を周る動きをしているのだと主張している。彼が実際に言わんとしているものは、渦ではなくらせんである。この2つは名前が違うだけでなく、物理的な動きもその特徴も全く異なる。らせん軌道を描く粒子は、太陽系のようにお互いには干渉していなくてもよいが、渦を描く粒子は抗力と摩擦を通じて互いに干渉している。
しかし、意味論的な論争はよそう。もう一度動画を見てみよう。Sadhuは太陽が惑星を先導しているかのように、太陽が惑星よりも前方に出て銀河を回っているかのように描いている(2番目のビデオだともっとそれは明白だ)。これは単に誤解を招くだけでなく、完全に間違っている。惑星は、われわれが銀河系の中を巡るとき、ときどき確かに太陽の前に出たり、ときどきその後ろをついてゆく(太陽を周回する軌道上のどこにいるかによる)。実際に夜空の惑星を見たことのある人にとっては明白な真実である。なぜなら夜空の一部は、地球や太陽が銀河系を周るときの進行方向にあたるわけだが、惑星はその部分にだって観測されるのだ。
ここでも、細かいことをあれこれ議論するのはやめよう。後述するように(「こうした考え方はどこからもたらされたのか?」の項)、惑星が銀河系内を動くときに太陽の後ろをついていくという考え方は、Sadhuがらせんについて述べるときの思考基盤となっている。しかしまずは、もうちょっと見てみよう。
太陽が銀河の中を移動していく様子を示している、彼が二番目に公表した動画では、もっとひどい状況だ。
公平のために言うと、今回彼は惑星の動きについて「らせん状」だと正しく記述している。しかし、まだ惑星が太陽の後ろをついていくように描いていて、これは間違っている。また特に動画の冒頭では、太陽中心モデルと、らせん運動についての彼の説明を具体的に比較しており、誤った「太陽主導」の考え方を補強している。
彼の動画における太陽中心モデルの動きを注意深く見てみよう。銀河を周る太陽が動く方向は、惑星の軌道平面と同じに描かれている。しかし、こうではないのだ。太陽系の平面は、車の前方への動きに対してフロントガラスが作る角度のように、銀河系に対して約60度で傾いている。
これは本当に重要な点だ。らせんモデルでは、銀河を周る太陽の動きにあわせて、太陽を垂直に周回するような惑星が描かれている。お好みなら「正面向き」といってもいい。これが間違っている。なぜなら、惑星の軌道は60度で傾いていて、90度ではない。惑星はときに太陽の前に、ときに後ろになる。これだけで、らせん描写が正しくないことがわかる。地動説という現実のモデルにおいても、順行-逆行運動というものは存在し、現実の空できちんと観測できる〔訳注:詳しくはこちら参照〕。
しかしそれだけではない。動画では、太陽が銀河を周ることを見せていて、らせんに沿って上昇、下降している。最初の動画のように、一部正しいところもあるが、大方は事実からかけ離れている。
われわれの銀河は、中心部が膨らんでいる平たい円盤で、端から端まで約10万光年の距離がある。この円盤は無数の星を内包し、その重力が合わさって、銀河中心を周る軌道に太陽を留めている。ちょうど、太陽の重力が惑星を軌道に留めているのと同じだ。
太陽が銀河系を一周する軌道の長さは、およそ2.4億光年ではない。銀河を周回するときには、だいたい動画にあるように、太陽は実際ぴょこぴょこアップダウンを繰り返している(とはいえ大体1周につき4回ぐらいなのに、Sadhuは動画内で数十回もアップダウンするように描いている)。〔訳注:太陽系が銀河系内を周回する軌道の図参照(垂直方向は強調されている)〕
このような運動が起きるのは、銀河円盤での重力の働き方のせいだ。ここが非常にクールなところだ。円盤よりほんのわずか上にあるものは、円盤に向かって全体的に下へと引っ張られる。円盤が巨大な物質の板であると想像してみて、太陽がその円盤よりも上にあるとする。円盤の重力は太陽を下へと引っ張る。星と星の間は遠く離れているので、太陽は円盤の間を通り抜けて下へ降りていく。そうすると今度は、下に来てしまった太陽を円盤がまた引っ張り上げる。このとき、太陽の動きはだんだん遅くなり、そして止まり、向きを逆にしてまた円盤へと急激に突入する。太陽は、銀河円盤の中心から上下にそれぞれ200光年ぐらいの浮き沈みをするが、円盤は1000光年の厚みをもっているので、結局私たちは銀河円盤の中にしっかり留まっている。しかしこうした摂動は永遠に続き、太陽は大海のコルクのように浮き沈みを続ける。
太陽は銀河を周回しているので、合わさった動きはすてきな波のパターンになり、浮きつ沈みつ回転木馬のようにまわり続ける。ゆえに、Sadhuはこの部分に関しては(多かれ少なかれ)正しい。
だいたいはね。しかしここに3つ目の要素が加えられている。ひねったらせんを描く太陽の道筋を、彼は歳差運動の性質だとしている。この部分は間違っている。非常に間違っている。
歳差運動は物体が回転するときにてっぺんをぐらぐらさせる動きで、回転の中心軸からずれた向きの力をてっぺんに加えたときに起きるものだ。コマのてっぺんを突くとぐらつく、それが歳差運動だ。地球自身も太陽と月の重力に引っ張られて歳差運動をしており、その軸の1回の揺れ周期は2万6000年だ。
明らかにSadhuは、動画の中でこれを表現している。しかし、ぐらつきは太陽にまったくなんの影響も与えていない。それはただ、地球が何かしているだけだ。しかし、Sadhuは銀河を周る太陽の動きに付け加えていて、それは意味をなさない。動画では銀河を周るコークスクリュー(コルク栓抜きのような螺旋運動)を描いているが、ときには銀河の中心に寄り、ときには遠くへ離れる動きを何度も何度も繰り返している。回転木馬のたとえでいえば、馬が真ん中で回って、上下に、また左右に動いているようなものだ。しかし、それは太陽の本当の動きではない。左右の運動なんてない(軌道ごと何度も銀河の中心に向かったり離れたりするなんて)。Sadhuの示すコークスクリューパターンは、間違っているのだ。
動画と解説文において、Sadhuはかなり頻繁に、座標系と力と運動を混乱させている。
彼はなぜこんな正しくない運動を描くのだろうか。それを掴むため、彼が元にした文献をあたってみた。
動画と彼のサイトによると、SadhuはPallathadka Keshava Bhatという人から学んだそうだ。Bhatによる「らせんの渦巻き:太陽系の動的プロセス」(“Helical Helix: Solar System a Dynamic Process”〔リンク切れのためこちら参照〕)と題された文章にこの考え方はすべて説明してあり、細かすぎる点は指摘しないが、ちんぷんかんぷんなものだった。まじめな話、どれもまったく意味をなさない。Bhatは地動説は間違っていると主張しているのだが、その主張を補強するために、虚偽のアイディアを次から次へと用いているのだ。彼の主張の間違いを暴くためにページを割くこともできるが、ここは短くまとめてみよう。
私はBhatの主張を何度も読んで、可能な限り好意的に考えようとした。私がかき集めたところでは、彼が言っているのは、太陽の動きによって、太陽を先頭にして惑星が後をついていくという形で、惑星は銀河系内でコルク栓抜き状のらせん運動をする、よって地動説は間違っているというものだ。Sadhuの動画の解説文によると、こうした動きをうまく描いているという。しかし、どれも完全に間違っている。もしそれが正しいのなら、外惑星(太陽から地球よりも遠くにある、火星や木星など)は太陽の反対側に遠く離れて見えないだろう。しかしいつだって、私たちには見えている。
それに、私たちは何度もほかの惑星へ宇宙探査機を送っていて、どれもいまだその軌道上にある。もしBhatがいうように地動説が間違っているのなら、探査機はいつになっても目的の惑星に到達できない。探査機を送るための軌道計算が間違っていることになるからだ。探査機の道筋を計算するときに銀河を周る太陽の動きを考慮する必要なんて全くないから、Bhat氏のいうことは正しくない。
太陽が太陽系の先頭で、惑星はその後ろをついていくという主張も、明らかに間違っている。太陽は、Bhatが主張し(Sadhuが動画で示して)いるように、銀河系を突き進む弾頭のように太陽系を主導したりしていない。惑星は太陽の周囲を周り、全体が一つのユニットとして銀河系を60度の傾きで移動している。これは、銀河の軌道に沿って惑星はときに太陽の前になり、ときに後ろに続くということだ。
これはそう、道を歩くあなたの頭の周りを、端にボールの付いた紐がぐるぐる周っているようなものだ(この円は60度傾いている)。ボールはときに頭の前になり、ときに後ろになる。道を歩くときには常にあなたと一緒だが、歩く速さには関係なく、相対的にはあなたと同じ速さでいつも移動している。あなたが自分の動きを線で表すとすると、ボールは傾いたらせんを描くだろう。これこそBhatとSadhuが説明しようとしたことなのだが、しかし間違った説明になってしまった。
Bhatは、その文章の中でいくつもの間違いと論理的誤ちを犯している。たとえば、Sadhuの地球歳差運動の誤用についてBhatが何と言っているか読み取ろうとした。しかし、とても不明瞭で(それに単純なミスもあり、彼は歳差運動の周期を22万5000年としているが、実際には2万6000年)ゴルディアスの結び目を解いているみたいだった。まだほかにも。彼は、もし地動説が正しいなら、日食は1カ月に1回起きなければならないと考えている(46ページと134ページを参照。ちなみに日蝕が一ヶ月に1回起きないのは、月の軌道が傾いているため)。また、彼は「太陽中心軌道は不可能であると意味しなければならない」と結論付けた部分で、地球が太陽の周りを周る回転について根本的な勘違いをしているようだ(文書の30ページを参照のこと)。実質、私が読んだ文章の1ページごとに基本的・根本的な間違いがあった。
そしてこれが、Sadhuの(間違っているにしてもステキな)動画が基礎としているものなのだ、いいかい? いっておくが、もしSadhuのサイトをのぞいてみたら、あらゆる種類の……んー、おかしな陰謀論……9.11陰謀説から、ケムトレイルから、デイヴィッド・アイク(本気で爬虫類型異星人がデンバー空港の地下に住んでいて世界を支配していると主張している)が怒り狂いそうなのから、名前しかない程度のものまで見つかるだろう。私は、彼のほかの考え方を念頭に置くことにした。
DJ Sadhuの動画は、とてもステキで、そのうちいくつかは真実を元にしたものだ。しかし、私の意見ではBhatのゆがんだ宇宙に対する見方のせいで、その核心が失われてしまっている。
彼の動画は正しいように見える。クールであるように見える。ものごとはこうでなくっちゃ、というセンスに訴えかけるものがある。しかし、物事がどうあるべきかと、実際にどうなのかということはいつも重なり合うわけではない。宇宙は本当にクールな場所で、とてもよく出来た一連の法則に基づいて動いている。私たちはこうした法則を「物理」と呼んでいて、それは数学で記述されている。そしてそういうこと全部を理解しようとする試みが、科学である。
クールなものがすべて科学ではない。しかし科学の全てはクールだ。これは普遍的な法則ではないかもしれない。けれども、私の見てきた限り、これは真実なのだ。
http://anond.hatelabo.jp/20140828222646
太陽系の惑星は太陽の周りをまわっているといわれ、科学の本の口上や数式上ではつじつま合うし、それと矛盾しなさそうな図解も沢山されているけど、きみはそれを直接見たことはあるのかな?実は、現在のわれわれの知識レベルは、むかしの人が太陽が地球の周りをまわっていると思っているレベルの理解かもしれないよ、未来の人からしたら。超ひも理論だの、なんだか新しい概念もあるし。量子力学の世界は数十年前は、まるで宗教だもの。ボーアの原子モデルも厳密には嘘だったわけで、われわれが信じ込んでいる科学モデルのたくさんの図解も、欧州の教会あたりにたくさんある宗教画みたいなものかもね。
科学も「科学教」じゃないのかな?「科学は再現性がある」っていわれるけど、本当?普遍はなずが、しばしばくつがえされるのはどうして?そもそも、普遍的なものをわれわれは発見できるのか?
SFをもっと楽しむための科学ノンフィクションはこれだ! http://d.hatena.ne.jp/huyukiitoichi/20140417/1397744529 を受けて10冊選んでみました。
「『現実とはなにか』という認識が変わっていく」ような本はありません。
ヨーロッパにおける完全言語を求める歴史を扱った『完全言語の探求』と多くのプログラミング言語設計者へのインタビューをまとめた『言語設計者たちが考えること』は、あまり読者が重なっていない気がしますが、円城塔をきっかけにして両方読んでみるのもいいのではないでしょうか。
「つぎの著者につづく」(『オブ・ザ・ベースボール』収録)の冒頭で語られるエピソードが『完全言語の探求』から引いたものであることは単行本収録時に追加された注で明示されていますし、「道化師の蝶」に出てくる無活用ラテン語についても『探求』で触れられています。
一方『言語設計者たちが考えること』については、読書メーターで「小説を書く人も読むと良い」(2010年12月10日)とコメントしていて、『本の雑誌』の連載でも取り上げています(2011年11月「言葉を作る人たち」)。また『本の雑誌』の連載では『言語設計者たち』以外にも時々プログラミング言語や言語処理についての本が取り上げられています。
最近連載のはじまった「プロローグ」(『文學界』掲載)も今のところ、より望ましい文字の扱いや処理についての話をしているので、いささか強引な解釈ですが『完全言語の探求』『言語設計者たちが考えること』と繋がっている小説です。
ロシア語作家として出発しアメリカ亡命後に英語作家に転身したナボコフは、自分自身の書いた文章を別の言語に翻訳する「自己翻訳」を相当数おこなっていますが、それを主題とした評論書です。
円城塔本人も語っていますが、「道化師の蝶」ではナボコフがモチーフとして使われています。友幸友幸が「希代の多言語作家」であることもナボコフへの参照のひとつでしょう(若島正は『乱視読者の新冒険』のなかでナボコフを「稀代の多言語作家」と形容しています)。その希代の多言語作家の「わたし」とそれを翻訳する「わたし」が重なるようで重ならない「道化師の蝶」の筋立てにも、同じ作品について作者と翻訳者の両方の役割を演じたナボコフの影が見出せます。また「道化師の蝶」の姉妹編といえる「松ノ枝の記」での、相互翻訳・相互創作する2人の作家という設定も「自己翻訳」の変奏と見ることができるでしょう。こうした創作と翻訳の交錯する2編を再読する上でも、この評論書が良い補助線になるのでは。
読書メーターのコメントは「素晴らしい」(2011年4月28日)。
最初期に書かれた『Self-Reference ENGINE』や「オブ・ザ・ベースボール」「パリンプセストあるいは重ね書きされた八つの物語」(『虚構機関』収録)などに顕著ですが、円城塔の小説には、掌編の積み重ね(積み重ならず?)によって全体の物語が作られるという構造がよく現れます。これは辞典を順番に読んでいく感覚とちょっと似ているかもしれません。『数学入門辞典』を読んでいると、たとえあまり数学に詳しくなくても、円城塔の小説に対してしばしば言われる「よく分からないけど面白い」という感覚を味わえると思います。ただし、円城塔の小説に出てくる数学用語がこの辞書に出てくるなどと期待してはいけません。
「一家に一冊」だそうです。 https://twitter.com/rikoushonotana/status/402707462370758656/photo/1
円城塔の小説には数学者やそれに準ずる人が多く登場しますが、『史談』は数学者を語った本として真っ先に名前のあがる定番の名著です。著者は類体論を確立したことあるいは解析概論の著者として知られる高木貞治。かの谷山豊はこの本を読んで数学者を志したそうです。
数学部分については河田敬義『ガウスの楕円関数論 高木貞治先生著"近世数学史談"より』という講義録があるくらいには難しいので適当に飛ばしましょう。
『考える人』2009年夏号 特集「日本の科学者100人100冊」で円城塔が選んでいたのが高木貞治とこの本でした。
ムーンシャイン現象は、『超弦領域』収録の「ムーンシャイン」の題材で、他に「ガーベジコレクション」(『後藤さんのこと』収録)にも単語だけですがモンスター群とコンウェイが出てきます(コンウェイは「烏有此譚」の注にも言及あり)。作品内に数学的ホラ話といった雰囲気がしばしばあらわれる円城塔にとって「怪物的戯言(モンスタラス・ムーンシャイン)」はいかにもな題材かもしれません。
ムーンシャインを扱った一般向けの本というとたぶん最初に『シンメトリーとモンスター』が挙がるのですが翻訳が読みにくいし『シンメトリーの地図帳』にはあまり説明がなかった気がするので、この『群論』を挙げます。
数学の専門書ですが、第4章「有限単純群の分類/Monsterとmoonshine」は読み物風の書き方になっています。ただし詳しい説明なしでどんどん話が進んでいくところも多く、きちんと理解するのは無理です(無理でした)。
第4章を書いている原田耕一郎はモンスター群の誕生にも関わりが深い人で、多くの文章でモンスターとムーンシャインについて触れているので、雑誌などを探せば難度的にもっと易しい文章が見つかるかもしれません。
円城塔の小説には「オブ・ザ・ベースボール」のように確率についての言及もよく見られます。『数学セミナー』『数学のたのしみ』『科学』等で高橋陽一郎が書いた確率論についての諸入門解説記事、は探すのが面倒だと思われるので、もっと入手しやすいこの本を。
確率微分方程式で有名な伊藤清のエッセイ集です。「確率」より「数学者」の項に置くのがふさわしい本ですが確率の本として挙げます。
読書メーターのコメントは「素晴らしい」(2010年10月24日)。
やはり専門が力学系ということもあり、力学系関連もしばしば登場します。
本のタイトルを見て「力学系と力学は違う」と指摘されそうですが、副題は「カオスと安定性をめぐる人物史」。力学系の歴史に関する本です。実のところどんな内容だったか覚えていないのですが、「いわゆるこの方程式に関するそれらの性質について」(単行本未収録)で引用文献に挙がっているから大丈夫でしょう。
『Nova 1』収録の「Beaver Weaver」をはじめ、ロジック(数学基礎論)関連も円城塔の小説に頻出する素材です。
とりわけ計算可能性、ランダム性、busy beaver、コルモゴロフ複雑性……とあげてみると、まずはチャイティンの諸作が思い浮かびますが、あれはむやみに勧めていいタイプの本なのかちょっと疑問なので避けます。読書メーターでは、最近出た『ダーウィンを数学で証明する』に対して「 チャイティンのチャイティンによるチャイティンのためのいつものチャイティン」(2014年3月20日)とコメントしています。
これという本が思い浮かばなかったので、いくらかためらいながらもこの本を挙げました。『メタマジック・ゲーム』か、あるいはヒネリも何もなく『ゲーデル・エッシャー・バッハ』でよかったのかもしれません。ただ『ゲーデル・エッシャー・バッハ』だけを読んでもほぼまちがいなく不完全性定理は理解できないということはもっと周知されるべきじゃないかと思います。
円城塔はこの本について「すごかった。(但し、かなりハード。)」(2011年3月27日)とコメントし、『本の雑誌』でも取り上げています(2012年10月「ゲーデルさんごめんなさい」)。
初心者向きの本ではありませんが、不完全性定理について一席ぶつ前に読んでおくといいでしょう。
『天体力学のパイオニアたち』が上下巻なので、以上で10冊になります。
別にノンフィクションを読まなくてもフィクションを楽しむことはできますが、ノンフィクションを読むことによって得られるフィクションの楽しみというのもまた楽しいんじゃないでしょうか。
追記: 小谷元子編『数学者が読んでいる本ってどんな本』に寄稿している13人のうちのひとりが円城塔なので、そちらも参照してみるとよいと思います。リストに挙げられている約50冊の本のうち半分くらいがノンフィクションです。上に挙げた本とかぶっていたのは『数学入門辞典』『天体力学のパイオニアたち』『ゲーデルの定理 利用と誤用の不完全ガイド』でした。また、はてブのコメントで言及のあったイエイツ『記憶術』もリストに入ってました。
ただしどこで何時に生まれたかはホロスコープを読む上でとても重要。
なぜなら西洋占星術は実際に天空にある天体の正確な位置情報を必要とするから。
試しに以下のサイトに自分の誕生日と出生地の緯度経度を入力してみてほしい。
仮にシドニー生まれだとしたら、北緯151度12分、南緯33度52分。日本との時差は-1時間。
2013年9月5日、日本時間の正午に北半球と南半球で生まれた二人の子どもがいるとする。
時差があるので一人の子どもはシドニーで午後1時に、もう一人の子どもは日本で12時に生まれたことになる。
西洋占星術では天体の位置を示すため、春分点を起点に黄道を12に区分けし
30度ごとにそれぞれ星座の名前をつけている。これをサインと呼ぶ。
いわゆる○○座というのは生まれたとき太陽がどのサインにあったかを意味している。
ちなみにサインに○○座という名前がついていても、そこにその星座があるとは限らない。これはあくまで番地名。
太陽は他の天体と違って毎年ほぼ同じ位置にくるので目安にしやすい。
id:mythmは真夏のクリスマスをビーチで祝う家庭で育ったかもしれないけれど
雪の中ふるえながら年賀状を投函しに行く日本の山羊座っ子たちと同じ位置に太陽がある。
先ほどの二人の例だと、9月5日は太陽が乙女座の位置にある。よって
となる。
さて、西洋占星術は主に10個の天体の位置を元に森羅万象を占うんだけれども、
見上げた空に違いはあれど、世界中どこで生まれても生まれた瞬間天体があった黄道の位置は同じだよね。
じゃあ北半球で生まれようが南半球南で生まれようが、地球の真裏で昼夜逆転していようが占いの結果は同じなのか。
結論から言うと、雑誌に掲載されるような万人向けの占いでは紙面の関係で同じ扱い。実際共通点は少なくない。
ただちょっと詳しく見る場合はもちろん違う。そこに前回書いたハウスというのが関係してくる。
さくっとホロスコープ作成でレポート結果を出すと右下に出るのがそれ。
実はホロスコープ(チャート)というのは、地球を中心に天体がどう配置されていたのかを図にしたもの。
チャートの円を上下で二分割している線の左側9時の位置が東の地平線、右側3時の位置が西の地平線になる。
この上下をそれぞれ6分割したものが12ハウス。起点になる東の地平線は1ハウスに、西の地平線は7ハウスになる。
山羊座と土星と10ハウスで書いた、例の10ハウスの起点が天頂。ちなみに4ハウスの起点は天底と言う。
天頂と天底は南半球と北半球ではずれがあるし、昼夜が逆転している東西では星の位置は真逆になるよね。
同時刻のチャートを出しても、起点になる東の地平線の位置が変われば1ハウスの位置が変わる。
12ハウスにはそれぞれ意味があるので、それがずれるとそのチャートの解釈は色々と違ってくる。
たとえば10ハウスの起点(10ハウスカスプ)はその人の社会的な頂点と考えるんだけど
同じ時間に生まれても生まれた場所によって位置が変わってくる。
増田子 2013年9月5日現地時間13時00分 シドニー生まれ 乙女座 MC天秤座
となる。三人は同じ時間に生まれたけれど、増田子はデザイナーに、増田太は事務職に、増田介くんはプログラマーになるかもしれない。
でも三人には「柔軟性が高く、用心深い。細かいことをちまちま研究するのが好き」という共通点がある。
あくまで一例だけどね。
出生時間が同じでも、特定の目的に対して星の位置は有利、不利があると考えられているので
出生時間から理想的なロケーションを探し、そこへ引っ越したり旅行をしたりすることで人生に変化をもたらせると考えるわけ。
(増田子はプログラマーになりたければブエノスアイレスに、増田介は事務職目指すなら東京に移住したりすればいい。)
「天文学は賢い母。占星術はその愚かな娘。しかし貧しい母には娘の稼ぎが必要だった」
という言葉があるんだけど、近代に入ってオカルトとして切り捨てられるまで占星術はイギリスで省として機能していたこともあった。
そのせいか西洋占星術はとてもシステマティックで、細かい数字と角度にこだわり、再現性を重視する。
パソコンが普及するまで、占星術師には数学の才能と分厚い天文歴片手に星の位置を記録する大変な根気が必要だった。
ただ当時東洋ではいかんせん天体観測の技術が不足していたので、それに変わる物として天体の運行を元に暦を作った。
しかし星は24時間区切りで動くわけじゃないので誤差がおきる。それで調整のため暦には閏日や閏月が入れられていることが多い。
その間にも星は動いているので、暦の上の天体と実際の天体はどんどこずれていく。
しかもそれらの暦は流派によって多少違うので、東洋系の占術は西洋占星術以上に経験と勘に負うところが大きいように思う。
そんなわけで理系は西洋占星術にはまりやすい。自分は数字弱いからパソコンなしでは占えない。
興味が沸いたらAmateruをDLして遊んでみてほしい。
PATTERN48
http://ptn48.shaberizon.jp/ ・・・サインの特徴を鋭く言い当ててる
フリーウェアAmateru
http://tetramorph.to/ ・・・見やすくて使いやすい
http://homepage3.nifty.com/Almanac/ ・・・日本人占星術家はプロアマ問わずこれ使ってる
だからどの物理法則?重力は使わないんだよね?地球固定にして惑星のあの動きを再現することを考えるんだよ?
あのね、繰り返すけど現在の物理法則、単純にケプラーの法則から天体の動きを記述することが出来るのはいいよね?
それが重力のような広がりを持つ引力を要する2体間の運動として記述できる、と。
だから、これは同じよ言うな磁力で引きあうような場合も同じ式で記述できる、と。
で、その場合、座標軸はどこでもいいよ?例えば太陽中心でも地球中心でも。
地動説は、これがさらに太陽と小さな惑星の引力によるもので、太陽が異常にでかく、他の惑星が小さいので、結果的に太陽と各惑星の間の2体運動の様に近似できて、
太陽の周りを惑星が回っているような記述に出来る、と説明できる。
この記述の場合でも、ただ座標をずらせば地球中心になるけど、それがそのまま天動説になるわけではないよ?
天動説と言った場合には、まず、太陽や、遠くの恒星はなどは地球を周回するような記述を行う。
これに対し、惑星はそれぞれ特有な特別な性質を別に加えてやる必要がある。これは、上で書いた、"地球中心にした"場合に出てくるものと全くべつの話。
それくらいは分かりますよね?相対的な話ではないの。
本当に地動説天動説の経緯を理解してたら「惑星の動きを説明できないから天動説から地動説に変わった」なんてでたらめは書かんと思うが
なんで自分の思い込みにそこまで自信を持てるのやら
天動説、地動説自体は単なるモデルで、昔からあったものだろう?で、天動説の方が記述や考えが単純なのと(惑星などを特別にするのは別としても)、
そもそも地球中心の方が宗教的にも都合が良いこともあって、天動説が優勢になっていったわけでしょ?
地動説のほうがよりシンプルな論拠だけから示せる様な兆候は昔からあったけど、やはり最終的に全てを記述しようとすると複雑になるので、単純な観測と比べるには天動説のほうがやりやすかったわけで。
そこから観測技術が発達して、コペルニクス辺りからはっきりと強い証拠を示せる様になって、論拠もしっかりとしてきて、一方、天動説はほころびが出始めた。
更に進み、重力などの理解が深まり、物理的な意味を加えていった所、地動説の考え、つまり、地球が固定されてない、と言う事の強い後押しになっている。
物理的根拠とやらが俺様定義っぽいので何が言いたいのかわからんがニュートンの根拠は引力の法則だろうとしてケプラーの与えた物理的根拠って何?
これに関しては、例えば重力だけでなく、他の力も同じように記述出来て、観測を非常によく表している。
つまり、モデルとして、より広く適用でき、より多くのものを正しく記述できる。
重力の記述というシンプルなものからスタートして、天体の動きを記述出来る。それが現在強く支持されている根拠。
一方、天動説でモデルを作る事も勿論可能だが、その根底にくる物理的法則が無い。単にモデルとして記述できた、と言っても何も意味が無い。
よりシンプルなモデルから、天動説で言われた惑星の動きなども記述できる様であれば、再び天動説が優勢になると思うが、今のところそんなものはない。
あるんですか?
???
空間における基準の取り方が複数(というかいくらでも)ありえるってだけで。
太陽を基準に取れば地動説だし、地球を基準に取れば天動説で間違ってない。
天動説「のみが」正しいっていうとそれは間違いだけどね。
速度の相対性を勉強するとわかるけど、時速60キロの車で移動しているとき、実は車は移動していなくて、車以外のものが時速60キロで流れていると考えてもいいっていう。
天動説とはどの様なことを言ってるのでしょうか?地球を固定した場合、現在知られてる物理法則では記述することは出来ません。勿論、それだけのために"モデル"を作ることは可能です。数学的に書くことも。
また、天動説、地動説は、基準の取り方に基点するものではありません。実際に、地球固定で天体の動きを記述するか、太陽や他のものを固定して記述するか、で、
それらが論議になった時代には、天動説としては、実際に地球が止まっている、と言うことが重要で、基準の取り方どうこうの話だけではありません。
あなたはとりあえzう、上にもあるような車がどうこうが相対論の話だと思ってるようですが、それは違います。
また、地動説、と言うのは、もともと単なるモデルからスタートしてます。
ケプラーやニュートンが出てきて、それらに物理的根拠を与えたわけです。その辺りはご理解いただいてるのですよね?
他の力はその媒介物がきちんと発見されてるが、重力子だけは発見できてないので。
そういう意味では、まだ、物理的根拠としては、観測事実がかなり大きな所を占めています。
ですが、その観測事実は、天体の、ある特定の動きを無理やり式で表したものでなく、
シンプルな定理から導き出される論理で、他のまったく質の違う現象と同じ様に記述できます。
これが今の物理的根拠です。
間違ってますか?
それらはこれまで得られてる理論体系の中で観測を正しく記述しているよ。
で、その中でも、「不自然だ」ということで、物理の標準理論の中に、階層性問題などがあることは勿論ご存知ですよね?
不自然なのは巨視的に見てるから、自然が崩れてそうなっている、と言うのは現代物理学の1つの考えですよね?
量子力学や相対性理論は、あなたが見れば不自然で数学的にややこしいと思うかもしれないが、
きちんと学べば、数学的に美しいし、そこに不自然さを感じさせないようなものだよ。
数学的に無理矢理どうこうしてる、っていう話しならそれらの理論は信じられはしない。特殊相対論なんかは、その「自然さ」がすごすぎるでしょ。
ニュートン力学で記述しようが天体の数考えれば近似しないと計算できないし正確にしようとするほど計算が複雑になるってのは天動説の頃と変わらん
何が変わらんの?世の中、それが正確だと思われていたものが、実はただの近似だった、なんてことはいくらでもあって、そうやって進化してるものだよ?
「天動説」には物理的な意味合いが全く入ってないんだから、ニュートン力学が入ってきた後とは全く別だよ。
何かが何かの周りをまわってると決めつけないと困るなら相対性理論は困り者だな
周りを回ってる、といういいかたはおかしいかもしれないね、すいません。
ですが、地球が固定されていて、天が動いてる、とすると、その場合、どの様な物理法則で動いてるのでしょうか?
どの様な動きでも、数式で表すことは可能です。どんな複雑な動きであっても頑張れば記述できます。
ですので、周期的な動きであれば、一度きちんと記述すれば予測が出来ます。それはそれで1つのアプローチです。
ですが、その次に、その数式が、何を意味してるか、を考えます。そうやって科学は進歩してきました。
ですので、「数式」で書けたからといって、それが予測出来たからといって、それはまだ「物理」的な根拠は持っていません。
ニュートン力学は、その法則にもとづき、様々な事象を記述しました。ある特定の動きを数学的に解析して行うものではありません。
不自然だからダメとか言い出したら量子力学や相対性理論だって不自然だし数学的にもややこしいわけだがそれはどう思ってるの?
ニュートン力学で記述しようが天体の数考えれば近似しないと計算できないし正確にしようとするほど計算が複雑になるってのは天動説の頃と変わらん
それに地球の周りをほかの天体が回ってると考える方が日常感覚からすると自然では?
何かが何かの周りをまわってると決めつけないと困るなら相対性理論は困り者だな
先ほどまで、「宇宙人侵略に対して、地球人はどう対処すべきか?」的な番組がなされていて、
宇宙人が攻撃に対して、地球人は核爆弾でも歯が立たないので、ゲリラ戦に持ち込む様子が描かれていた。
しかし、私見だが、「宇宙人の侵略を気にするのは、意味ないこと」だと思う。
よくSFとか映画では、宇宙人が地球に攻め込んで、それに対して地球人が様々な抵抗を試みるが、
なかなか成功せず・・・的ストーリーで描かれているが、なぜそういう描かれ方をしているか?
答えは「数日間は抵抗して、そこに人間ドラマを発生させなければ、映画が成立しないから」
もし万一、恒星間移動も出来るような超高度文明を持った宇宙人がいて、彼らが地球を侵略しようとするならば、
その侵略は、「地球人の反撃の時間的猶予を一切与えない、完全ワンサイドゲーム」になるに相違ない。
宇宙人がその気になれば、地球人は「0.000000000001秒」で瞬殺されるだろう。
地球人は「宇宙人に侵略された、という事実を覚知する暇もなく」幸せに全員死んで行く、
そう考える方が「自然」であろう。
映画の世界だと、「0.000000000001秒」で瞬殺だと映画にならないから、
1週間なり1ヶ月掛けて、宇宙人VS地球人の血みどろの戦いを描くのだが、
喩えて言えば、太陽系の近くで超新星爆発なりブラックホールが発生するのと一緒。
そのような破滅的天体事変が発生すると、人類はその破局を分析する暇もなく、
全員「0.000000000001秒で瞬殺」である。
なので、太陽系の近くでの超新星爆発なりブラックホールに対して、有効な対策を打ちようもないし、
ということは、「心配しても詮無いこと」だと思う。
万一そのようなカタストロフィーが起こったら、人類は、他の生物も一緒に、
考える隙間もなく、「0.000000000001秒で瞬殺」だから、ある意味幸せかも。
だから、「宇宙人の侵略に対抗するために、一定数の核兵器を温存すべきだ」論は、ナンセンスなのかもしれない。
宇宙人に取っては、核兵器なんて「水鉄砲程度の威力でしかない」
竹槍でB29をやっつける、的なナンセンスさがある。
去年、親の遺産を相続して、1億近く入ったから会社辞めてのんびりしている。
ぼろアパートも受け継いだんだけれど、入居者も少ないし、近いうち更地にしようと思っている。
つまり、不労所得みたいのは、全然ない。あるのは、現金のみ。あとは、農地と山林も少しあるけれど、
これまた使い道はないから、売却予定。300万円とかそんな感じだと思う。広い割には価値のない場所。
1億円ちょとあると、すっげーとか思うかもだけれど、あまり働く気もないので、
残りの人生を考えたら(今年で30歳)、80まで生きるとして50年。
つまり、年間200万円しか使えない。結婚してないし、子もいないし、そもそもあまり物欲もないから、
暮らすことは可能だと思っている。都内じゃないし、家賃が安いのが救いだな。
今何しているか、と言ったら、図書館通ったりしている。全然興味なかったはずの農業の本読んだり、天体の本読んだりが面白い。
あとはネットしたり、昼寝したりで、1日が終わっている。
こういう生活を、楽しめる人間だっていうのは良かった。例えば、皆でバカ騒ぎしたりするのは苦手だし、お酒は飲めないし、
衣食住にこだわりもない。あ、自炊はしている。外食高いからね。スマホは高いから、ガラケーのまま。
何かちょっと前に、親からの遺産(賃貸収入か何か)で年間100万円にて過ごしている人の記事を読んだけれど、
なんとなく今の自分の境遇に近くて、ウケた。たぶん、こういう暮らし方している人って、そこそこいるんでしょうね。
今の贅沢といったら、電車に乗って大きな書店に行き本を買って、そのままスタバで読書することかな。
そんな感じで、割と普通の話でした。読んでくれてありがと。
10^-15 1 fm 陽子の半径 :有限の大きさを持つ物質のうち、現在、具体値が知られている最小の大きさ
10^-8 90 nm ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉(一般的なウイルスの大きさは 20 - 450 nm)
10^-7 450 - 500 nm 青の光の波長
10^-1 11 cm ダチョウの卵(生物界で最も大きい細胞)の長径(殻の長径は17 cm)
10^0 5.3 m キリン(最も背が高い現生動物)の平均的全高(頭頂高)
10^2 828.0 m ブルジュ・ハリファの全高(尖塔高)
10^6 5,262 km ガニメデ(太陽系最大の衛星)の直径
10^8 299,792 km 光が1秒間に進む距離(光秒)
10^8 384,000 km 地球から月までの距離(月の軌道の半径)
10^11 150 Gm 1 天文単位 (AU) -- 太陽から地球までの平均距離
10^13 15.48 Tm 太陽からボイジャー1号(最も遠くにある人工物)までの距離(2007年7月19日時点)
10^16 4.22 光年 プロキシマ・ケンタウリ(太陽系から最も近い恒星)への距離
10^24 5億光年 グレートウォール(観測された内で、最も巨大な「宇宙の大構造」)の長さ
弘前大学大学院理工学研究科の山田慧生(けい)さん(24)と指導教員の浅田秀樹准教授(42)=理論宇宙物理学=が、アインシュタインらが構築した一般相対性理論(一般相対論)の運動方程式を基に、三つの天体の軌道(位置の時間変化)を瞬時に導き出せる数式を、世界で初めて見つけた。研究成果をまとめた論文2本は2010年11月と今年1月、ノーベル賞級の論文が載る米国物理学会誌「フィジカルレビュー」に掲載された。同研究科が1日、発表した。
M1で英文ジャーナル2本かぁ、しかもPRL、いぃなぁ~~~いぃなぁ~~~いぃなぁ~~~~優秀でいぃなぁ~~~~、情報系なんて、査読付き国際国際会議メインで、トップの国際学会に通すのはPRLに通すのと同じかそれ以上に難しいし、分野にはよるが使っている数学も難しい物が多いのに、物理の人から見ると、何、この人、国際会議ばっかりで、英文ジャーナル一本も出してないじゃん、マトモな業績ないねって下に見られる。
だからって、ジャーナルに先に出してしまうと、二重投稿になるから著名な査読付き国際会議に出せなくなる。著名な査読付き国際会議に論文が通らないと、仲間内ではマトモな業績がないってことになる。
結局、よさそうな研究ほど、その年の著名な査読付き国際会議に出して、それに通った後でしかジャーナルに出せないので、ジャーナルにするのがどうしても遅れ気味になる。著名な査読付き国際会議に通らないと、通らないだけ遅くなる。
就職が理論物理に比べれば遥かにマシであるところが、唯一いいところか。
2chで見つけた解説がこれ。分野外の俺でも分かりやすかった。
61 名前: 名無しのひみつ [sage] 投稿日: 2011/02/02(水) 14:56:16 ID:UtBIDr6i
読んだ
そこで普通は方程式を (v/c)^2 の多項式の形に展開して、
これの高次の項は無視するという近似をして問題を解く
これを一般相対論の Post-Newtonian 近似という
物体の速度 v が c に比べてあまり速くない場合ならこれで十分
PN近似にも、(v/c)^2 の何次の項まで残すかでいろんな流儀があるが、
今回の研究は一番粗い「1次のPN近似」、つまり (v/c)^2 の1次の項まで
残して計算してみたと。
大発見というほどでもないが、今まで誰もやってなかったのは意外かな
一般に明るさが急激に変化する星は変光星として,突然発光する星は新星として処理されて終わりだろう.
光量が変化するなんてのはその辺にありふれてる天体現象であり,そんな手段で自らの存在を誇示しようというのはあまりにもやる気が感じられない.
いくら片手間にしたって,もう少しやりようはあるだろうに.
ちなみにSETI計画中にもダイソン球を観測しようという試みは存在していて,赤外線望遠鏡を用いてダイソン球を捜索するというものがある.
ダイソン球は原理的に熱を電磁波(≒赤外線)として放出してなくてはならないので,光量の割に赤外線の強い矮星はダイソン球の可能性があるとか何とか.
1.「限りなく透明に近いブルー」 村上龍
5.「国のない男」 カート・ヴォネガット
7.「夢渓筆談」 沈活
8.「神は妄想である―宗教との決別」 リチャード・ドーキンス
11.「冬の夜ひとりの旅人が」 イタロ・カルヴィーノ
12.「高い城の男」 フィリップ・K・ディック
13.「しあわせの理由」 グレッグ・イーガン
16.「きつねものがたり」 ヨセフ・ラダ
20.「フェルマータ」 ニコルソン・ベイカー
21.「四十七人目の男」 S・ハンター
22.「逆転世界」 クリストファー・プリースト
24.「謎の女」 福田恆存
28.「神秘の島~ミステリアスアイランド~」 J・ヴェルヌ
29.「連射王」 川上稔
34.「ほとんど無害」 ダグラス・アダムス
35.「黄落」 佐江 衆一
38.「リレイヤーⅢ」 鴻上 尚史
39.「糞尿大全」 柳内伸作
40.「十六の話」 司馬遼太郎
45.「穴」 ルイス・サッカー
46.「宇宙の戦士」 ロバート・A・ハインライン
47.「ギャシュリークラムのちびっ子たち」 エドワード・ゴーリー
50.「伊平次とわらわ」 坂田靖子
51.「食肉の帝王―巨富をつかんだ男 浅田満」 溝口敦
52.「だれも知らない小さな国」 佐藤さとる
55.「楽園の知恵」 牧野修
56.「鳩どもの家」 中上健次
57.「古事記」 倉野憲司
60.「魔獣戦士ルナ・ヴァルガー」 秋津透
66.「モルグ街の殺人」 エドガー・アラン・ポー
67.「世界の中心で、愛をさけぶ」 片山恭一
69.「百頭女」 M・エルンスト
74.「不可能性の時代」 大澤真幸
79.「他人をほめる人、けなす人」 フランチェスコ・アルベローニ
80.「星虫」 岩本隆雄
83.「おとなもブルブルようかい話」 木暮正夫
84.「ヨーロッパ文学講義」 ウラジミール・ナボコフ
85.「サマー/タイム/トラベラー」 新城カズマ
87.「死の蔵書」 ジョン・ダニング
88.「死のロングウォーク」 リチャード・バックマン
91.「フロイト先生のウソ」 ロルフ・ゲーデン
92.「ライ麦畑でつかまえて」 J・D・サリンジャー/野崎孝訳
94.「針の上で天使は何人踊れるか」 ダレン・オルドリッジ
95.「歴史」(上・中・下) ヘロドトス
97.「愛はさだめ、さだめは死」 ジェイムズ・ディプトリー・ジュニア
98.「幾千の夜を越えて」 神月摩由璃
100.「アルジャーノンに花束を」 ダニエル・キイス
この辺りは、オーディーン(映画)の冒頭で延々と海&帆船時代のロマンを語った西崎節の真骨頂か。
迫るブラックホール。
ブルーノアは横のデルタ翼が後ヒンジで開いてコスモパルサーを発艦させる。
残念ながら、ブルーノアもアンドロメダも全く活躍できず瞬殺状態。
雪、爆風に晒され(ミイラ解体ショーのような)不自然な脱衣を披露してどこかに消える。
ボロボロのブルーノアに助け舟を出したのはヒゲ&不潔な古代(本当に不潔)率いる貨物船ゆき。
不潔な古代、廃墟状態のブルーノアを神操縦で操りSUS艦隊を撃破。新米相手に存在感を見せる。
一方、雪不在のアンドロメダは満身創痍でワープ成功、惑星アマールに到着。
ヒゲ剃って地球に帰った古代、帰宅するも獣医見習の美雪に軽蔑される。
お父さんはヤマトに魂を奪われ家庭をないがしろにしている、とでも言わんばかりの美雪の冷たい言葉。
佐渡先生の動物病院でも、先生やアナライザーをも悩ませるほどの父への反感を露に。
先生の愛酒は旧作の「大酒」ではなく「唯我独尊」。アナライザーのメーターの作画崩れが目に付く。
携帯に召集の連絡があり家を出る古代。冷たい言葉で送り出す美雪。
長官ポストにまで上り詰めた真田さんの説得で、古代は第三次移民船団護衛をヤマトで行う事に。
司令部で折原がチラッと登場。
アクエリアス基地でヤマトと対面する古代。しかし待っていたのは生意気な新人共。いきなりボコられかける。
「俺達が作ったヤマトなんだぜ!」と所有意識過剰な新人。このノリは中盤まで引っ張られる。
実際のヤマトは、新人達も知らない秘密ギミックが搭載された真田さんカスタム仕様。
年取った太助には思った程の違和感なし。機関長らしさも充分、説明パートも適切な長さ。
折原が本格登場。ヒロインは美雪ではなく折原、完全にサーシャです。ありがとうございました。
古代、折原と呼んだり真帆と呼んだり扱いが一貫せず。パイロットの小林、折原に80年代調の求愛アピール。
移民船団&護衛艦隊発進。血気盛んな新人を満載してヤマトも発進。
発進シーンはBGMも含めて軽い印象だが、シーンそのものの印象はさほど悪くない。
悪いのは、発進・離氷後に余韻が全くなく次のシーンに切り替わるという「ヒキの演出」の稚拙さ。
この問題は全編に渡って顕著である。
ともあれヤマトは旅立った!
移民船団&護衛艦隊&ヤマト、ワープで惑星アマールの月を目指す。
哀れ、スーパーアンドロメダ級は単なる量産戦艦。主力戦艦に埋もれて全く目立たず。
ウルップ(ヨーロッパのもじり?)星間連合の会議ではSUS(USAのもじり?)国による捏造情報が流され、
第一・第二移民船団はわかりやすく航海半ば、中間地点で待ち伏せ撃破されていた。
真帆、中間地点付近で探査プローブを射出。敵の索敵グリッド様のモノを発見。
真帆、付近に存在するブラックホールの重力を生かしたスイングバイ航法による
ハイリスクな迂回ルートを提案。反対多数なるも古代受諾。作戦室のBGMはなかなか好印象。
移民船団が迂回ルートを辿ってワープ速度を得るための加速中、ベルデル・フリーデ・エトス国が敵襲。
コスモパルサー隊出撃。格納庫パート・発進パートでは小林誠氏の熱意を感じる。
格納庫と発進のシーンだけで設定資料集ができるのでは?という程の異様に凝った作画・演出。
しかし敵側メカの描写・戦闘シーンとなると途端に引いた構図やアッサリした描写が目に付く。
この、メカ描写のクオリティのムラの激しさも非常に惜しまれる。特に敵戦闘機の孵化シーンは酷い。
戦術もクソもない古代艦長。せめて陣形くらいは指示して欲しかった。
ヤマトの攻撃が非常に単調。単一目標を主砲射撃するか、バリアーor通常弾頭ミサイル発射。
どこにあるのかは不明だが、艦体構造物横(対空砲塔付近)にミサイルランチャーあり。
艦体側面ミサイルは移民船防衛時に使用。煙突ミサイルも登場して一安心。
主力戦艦のミサイルランチャー発射位置はアルカディアのボレット。
2520第三話でみられた、凝ったミサイル発射ギミックは残念ながら無し。とにかく煙だらけの戦闘シーン。
コスモパルサーのオプション装着型なのか別機種なのか「重爆機(たぶん重爆撃機)」登場。
ものすごく角張っていて大気圏内投下に不利そうな自由落下爆弾で、移民船を狙うフリーデ艦を倒す。
移民船をバリアーミサイルで守るヤマトを眺めて関心し、暢気に感想を漏らすエトス国ゴルイ将軍。
エトス国には武士道があるらしい。武士道に則って砲撃をやめるエトス艦隊。
ハァ?状態なヤマト一同に、ゴルイが唐突にSUSの非道を説く。利敵行為。
ともあれ移民船団も護衛艦隊もヤマトもワープ成功、アマール到着。
しかし問題はここからであった。
無事アマールに着いたヤマト。しかし、そこで対面したのは雪アンドロメダの残骸。
相変わらずリアルタイム通信の性能が凄まじいヤマトワールド。移住成功に沸く地球司令部。
アマールはどう見ても中東系イスラム国家。モスクに細密画、アラブ人、ムスリム風様式だらけ。
アマールは希少資源をSUSに提供する傍ら同国の庇護を受ける。産油国のメタファーか。
会談後、パスカル将軍に「SUSとの関係が悪化したら危険だから退去してくれ」と銃を突き付けられる。
しかし時遅く、SUS率いる多国籍軍の攻撃開始。破壊される町並。迫る敵戦車。
アマールとSUSの外交事情を配慮して武力介入できなくなったヤマト。ああ日本人。悩む古代。
宮殿には「ヤマトと組んで戦おうぜ!」と血気盛んな民衆が溢れ返る。ああアラブ世界@仮想戦記。悩む女王。
そこにゴルイ登場。「死に場所は選べるもんな」云々語る旗艦シーガル艦長。いきなり死亡フラグ。
ゴルイ、SUSのメッツラーさん(中の人は異世界人)と応酬。SUS旗艦マヤに特攻死。特攻一人目。
見せ場も攻撃もなく沈められた旗艦マヤ。メッツラーはお約束通り脱出。
マヤだけに、デザイン元はブラジルにある「コルコバードのキリスト像」?
ゴルイの死が何か心に響いたのか、アマールがヤマトと組んでの独立戦争を宣言。
ヤマトも星間国家連合に宣戦布告。独断専行で宇宙に敵を作り続ける古代、ここに健在。ファンはニヤリ。
洋上から煙突ミサイルで援護射撃を加えるヤマトの姿はトマホークを放つウィスコンシン。
「新たなる旅立ち」でイスカンダル洋上を進むガミラス空母の姿に萌えた人は必見のシーン。
ヤマト、移民船を地球に送った後に護衛艦隊を率いて星間国家連合との決戦に臨む。
ここでパスカル将軍ツンデレ発動。仲間にしてくれと頼み込んでくる。
アマール艦はとっても優雅。ピンポイントバリア装備の頼もしい奴。
地球・アマール連合艦隊VS星間国家連合・・・・とはいっても陣容は敵要塞とSUS艦隊、ベルデル、フリーデ。
ピチュンピチュン撃ち合う中、要塞の5連巨大砲が遂に火を噴く。
単身上昇回避するヤマト。しかし味方には何ら回避命令を出さず、地球艦隊あえなく壊滅。
敵味方構わず巨大砲で殲滅を図る要塞。吹き飛ぶ星間国家連合艦隊。
ヤマトはツンデレ将軍の捨て身のバリアで九死に一生を得る。ツンデレ死す。アマール艦全滅。実質特攻二人目。
「ツンデレ将軍の死を無駄にするな!」と単身で要塞に挑むヤマトだが、要塞のバリアに阻まれる。
見せ場が少なかった副長のターン到来。ヤマト艦首下部に搭載されたミサイル艇「信濃」で敵バリアを破るとの事。
搭載方法といい潜水艦然としたテイストといい、まさに「宇宙空母ブルーノア」搭載艦シイラ。
副長、決死の単独出撃。「地球をなめるなよ、宇宙戦艦ヤマトをなめるなよ!」は、実は信濃コックピットでの台詞。
古代に「3年間楽しかったよありがとう」的な辞世の句。根拠も何もなくバリア弱点発見、副長特攻死。特攻三人目。
バリアが「ガチャーン!」とガラスのように割れる。旧作ファンとしては「ヤマトが被弾したのか?」と一瞬錯覚。
要塞VSヤマトのガチバトル。要塞は1つ、砲台は5つ。波動砲の弾数は6発。キリの良いお話です。
SUS要塞に同士討ちされ、台詞もなく黙々と戦線離脱したフリーデ・ベルデル両国艦隊。
敵が体勢を立て直す前に決着を付けるべく波動砲を5連射開始。文字通りの連射。溜めも艦首回頭もない連射。
5発の波動砲エネルギーが砲台を潰すと、何故かスターデストロイヤーのような要塞本体もバラバラに崩壊。
クルーは要塞本体を「天守閣」と呼んでいた。おっさん節全開な例えが素晴らしい。
お約束のボスメカ第二形態は次元潜航艇。但しガルマンウルフではなく、卒塔婆を放射状に束ねたような異形デザイン。
上下左右前後問わず3次元上に浮上し、図体の割にはしょぼいビームをチョコマカ撃ってくる。
正面に一門搭載された大型砲含め、旧作に増してノーダメージ&鉄壁防御のヤマトにはさしたるダメージを与えられず。
古代、戦闘中に要塞背後の太陽状の天体が敵のエネルギー供給源だと(なんとなく)気付く。
潜航艇、太陽へ向かうヤマトに大型ファンネルのような卒塔婆型攻撃ポッドを放つ。しかしヤマトは止まらない。
太陽に残り1発の波動砲を撃つと、どういうわけか(離れた位置にあるはずの)潜航艇までもがバラバラ。
ヤマト勝利。
が、艦橋メインパネルにメッツラーさんが出たかと思いきゃ、異形の生物に変化してパネルからグニャ~と実体化?
魔人ブウと評される事が多いメッツラーさんの正体だが、個人的印象としてはディズニー的悪魔キャラ。
「もののけ姫」のでいだらぼっちの質感と色を持ったハデハデ悪魔。頭と肩の模様はなぜかアマール的。
ヤマトどころか、OVA版ハーロック登場の魔物「ヌー」をも遥かに凌ぐ違和感。困惑するクルー達。
古代に「この宇宙をくれてやる」などと物騒な言葉を投げかけてフッと消える。
そして地球帰還・・・・・といきたい所だがブラックホール急接近。地球滅亡まであと3日!
冥王星・土星があえなく飲み込まれる。天王星・海王星の安否は不明。
土星が飲まれる映像は序盤でも使い回されていた。全体的に素材の安易な使い回しが目立つ。CGの陥りがちな罠か。
ブラックホール接近に伴い、地球の天候も荒れ気味に。最後の脱出人員をヤマトに送り出す真田さん。
真田さんは地球残留。非常に格好良い台詞を吐くが、ネタバレは無粋と判断。劇場でご覧あれ。
佐渡先生、アナライザーも残留。ミー君は子猫との事。つまり旧作のミー君とは別の猫。
真田さんが送り込んだ救命艇に乗り込む動物病院職員。佐渡先生に脱出を勧める美雪だが、先生はヤマトの男。断る。
アナライザーが美雪を強制的に救命艇へ送り返す。どう考えてもセクハラのチャンスだが今回は無し。
美雪らを乗せて飛ぶ救命艇を落雷が襲い、あえなく森林に墜落。
ヤマトクルーも救命艇の行方不明を知り、若手隊員がコスモパルサーで救出に向かう準備をするも古代に止められ激怒。
パイロット小林らは古代を罵るが、古代が小林らを制止したのは「自分が救出に向かうため」だったと知り浅慮を恥じる。
ヤマト艦尾カタパルトからせり出すコスモゼロ。翼展開シークエンスが神。小林誠氏の良い仕事が目立つ。
無事美雪を救出した古代。雪の帽子を美雪に見せ、雪を探す決意を娘に見せる。残りの搭乗員は生死不明、華麗にスルー。
話はいよいよ終末へ。
美雪はヤマト第一艦橋にて父と共に。父娘の絆が蘇って一安心。
最後の移民船団&ヤマト、地球を去る。号泣しながら地球に別れを告げる移民組。
残留組は真田さんや先生のみならず、チベット僧と思しき坊さんなどなど。
ブラックホール接近に伴い、更に荒れ狂う空。サバンナでは曇り空程度。
わくわく動物ランド開始。ライオンが某大帝よろしく崖で吼え、動物大図鑑なシーンが延々と続く。宗教アニメ的。
佐渡先生曰く「動物が危機を感じていないのだから地球は大丈夫なのだ」といった説明。レミングですか。
ミーくんが子猫、という台詞はこの説明の際に出てくる。
そこにメッツラーさんがいきなり超ノリノリで登場。第一艦橋のド真中を占拠。この時を待っていたらしくルンルン。
曰く
「私の世界には恒星や惑星が少ないから、あのブラックホール状のモノで資源採取させてもらってマース」
との事。ひとしきりカミングアウトして消える、敵に優しいメッツラーさん。お茶目。
古代、メッツラー消滅の次の瞬間にブラックホール攻略のヒントを思い立つ。「制御装置を破壊する」
一方、ブラックホール内では通常の波動砲だと弾道が曲げられる危険性があるとの指摘。
折原らクルーは6発斉射を思い立つが、理論上可能でもハイリスク過ぎるとの折原の試算。
ここでまさかの真田さんターン発動。折原が波動砲斉射を試算した事が起動キーになっていたらしく、
真田さんが密かに仕込んでいた「斉射モード」起動。クルー驚愕。残念ながら本人の名台詞は無し。
折原らが制御装置発見。ヤマト、ブラックホール突入。途中で第三艦橋大破。電算室クルー全滅。折原死亡。
第三艦橋はメチャメチャに壊れ、球形の電算室も壁が破れて宇宙空間に露出。
新人が波動砲を撃つ構えを見せるが、まさかの展開その2。「俺が撃つ」と古代が新人を押しのける。
波動砲発射。ブラックホール破壊。ヤマトは本編中初めてボロボロに。
ラスト、眠るように死んだ(?)折原の姿に地球の姿がオーバーラップ。ナレーションも無くエンディング突入。
一部で騒がれてるほどには、監督&スタッフ名の大写しには違和感なし。
最後まで聞いて余韻の演出の拙さを補えば「新しいヤマト見たー!」的達成感も増す印象。