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2024-04-22

anond:20240422194643

日本女性はいつでも被害者になれるポジションを望むのでそれは無理ですね

積極的セックスを行うのではなくあくま受け身であることが後から不同意相手強請るための入り口なのです

2024-04-21

春休み

小学4年の春休み、爺ちゃんの骨を墓に納骨するため家族田舎に帰った

俺の家のあった大阪から田舎への移動は飛行機だった

俺には初めての帰省だった

田舎では親戚の家に泊まった

その家には6年生、3年生、幼稚園児の3姉妹がいた

長女は、長い黒髪で色白の面長でクールビューティー

次女は、ショートヘアーで少し陽焼けした丸顔のくりっとした目の可愛い

三女は、あんまり覚えてない

とにかく美人の3姉妹で、子供ながらにかなりテンションが上った

特に次女ちゃん性格も含めて好みのタイプだった

しか問題が1つあった

俺の1歳違いの妹だ

妹は同い年ということもあって次女ちゃんとめちゃくちゃ仲よくなった

年の近い異性のきょうだいなんてどこもそうだと思うけど、子供の頃、俺と妹は毎日のように喧嘩していた

その妹がいつも次女ちゃんと一緒にいるか簡単には近づけない

次女ちゃんと2一人だけで喋っているところを見つかりでもしようものなら、妹に弱みを握られることになる

同じ屋根の下で寝起きし、飲食も共にしているのに、近づくことさえできないのは酷すぎる

俺は悶々としながら日々を過ごしていた


そんなある日、妹が次女ちゃんと近所の高台にある神社に行くから増田兄(にい)も付いて来きてと言い出した

今日は長女さんも三女ちゃんもいなくて、次女ちゃんと私と2人だけだと危ないし、頼りないけどいないよりマシだからと妹は言った

相変わらず失礼な奴だし、妹が俺と行動を共しようとするなんてあり得ないし、きっと何か企んでいると思った

しかし、次女ちゃんと話ができるかもしれないという誘惑には勝てなかった

南国の3月は午前11時を回ると少し汗ばむくらいだったが、鬱蒼とした木々に覆われたその高台への階段は思いの外ひんやりしていた

階段を上る途中、妹は突然駆け始め「ちょっと先に行ってるから」と言った

思いがけず、次女ちゃんと二人きりになり、俺は舞い上がってしまドギマギして、思うように言葉が出なかった

何を話しても続かず、二人ともほとんど無言で階段を上った


高台てっぺんに着くと、神社本殿の前で妹が待っていた

神主巫女もいない無人神社で、お参りする人も俺たち以外にはいなかった

立て札を読むと、ここには龍神様が祀られていて、龍神様は縁結びの神様でもあると書かれていた

まりの偶然、そして半分願いが叶ってしまっていることに驚き、俺はお参りしながら龍神様にこっそりお礼を言った

3人でお参りを終えると、妹が写ルンですを取り出して、「あ、フィルムが1枚だけ残ってる」と言った

そして、「そうだ、撮ってあげるから、2人でそこに並んで」と言った

動揺したのと、後で妹にその写真強請られると思った俺は「いいよ、俺がお前と次女ちゃん撮ってやるよ」と慌てて言った

すると妹は、「私は、この前ここで、次女ちゃんとは撮ったからいいの」と言った

前にも来たのにまた今日も来たのかよ、もしかしてこいつ、好きな男でもいるのかと思った

俺と妹のやり取りを見ていた次女ちゃんが「私が2人を撮ってあげるよ」と言った

妹が「ああ、それは無理。次女ちゃん、せっかくのチャンスじゃん、早く早く」と次女ちゃんを急かし

「もう、増田兄!次女ちゃんが困ってるでしょ!」と怒った

そう言われて次女ちゃんを見ると、顔を少し赤らめ下を向いていた

次女ちゃん申し訳ないと思い、妹の言葉に従って俺は横に立った

妹が「はい、2人ともこっち見て、増田兄顔が怖い、笑って、次女ちゃんも笑ってー、はいチーズ」と言ってシャッターを切った


写真を撮り終えた妹は、「私、トイレ行ってくる」と言って、また俺と次女ちゃんを残して、公衆トイレの方へ走っていった

2人だけで所在なく高台を降りる階段に座り、何を喋っていいかからず無言でいると、次女ちゃんからしかけてくれた

唯一共通話題である妹のことを話しているうちに、いつの間にか学校テレビの話で盛り上がった

木々の葉の合間からキラキラと陽が差し、たまに吹いてくる海風で微かに葉擦れの音がするくらいで、本当に静かで世界が二人だけになったようだった

夢中で話していると、ふと気づくと、30分も経過していた

急に妹のことを思い出し、心配になった

横で話す次女ちゃん言葉が耳に入らなくなった

俺は「ごめん、あいつ戻ってこないね」と次女ちゃんを遮った

次女ちゃんは、「あ、そうだね。私、見てくる」と言って立ち上がった

俺は「いい、次女ちゃんはここで待ってて。何かあったら人を呼んできて」と言うと立ち上がり、トイレへ走って向かい、外から妹の名前を大声で叫んだ

何回か叫ぶと、トイレの裏手からひょこっと妹が姿をあらわした

「何してたんだよ!」と俺が怒ると

「もう、うるさいな。あっちのベンチで海見てたのに。あれ、もしかして私のこと心配してくれた?」と俺をおちょくるように言った

癪だったのと腹が立ったのとで、「心配なんて全然してねえよ」と俺が言い、「あっそっ」と妹が言い返し、いつもの口喧嘩になりそうになった

すると次女ちゃんが横から増田くんって、妹想いの本当にいいお兄さんだね。妹ちゃん今日は本当にありがとうね」と言って頭を下げた

次女ちゃん言葉に完全に毒気を抜かれ、2人ともバツが悪くなって喧嘩をやめた

「あそこから海見ると、本当にきれいなんだよ」と言うと、次女ちゃんは1人ベンチへ向かった

「鈍感男!」と妹が言って睨みつけ、俺を残して次女ちゃんの後を追って行った

心配して逆に怒られ釈然としない気分で俺も後を追った


そこから望むと、木々の葉の濃い緑の向こうに雲一つ無い青空紺碧の海が広がっていた

その絶景を見ていると、さっきまで妹と喧嘩していたことなんてどうでもよくなった

さらに強さを増しつつある陽射しと、海から涼風を同時に感じながら、しばらく3人で無言で海を見つめていた

次女ちゃんが「本当楽しかった。2人ともありがとうね。もうすぐお昼ご飯だし、そろそろ帰ろっか」と言った

妹が「うん、お腹空いたから私先に行ってるね」と、また一人で先に階段を駆け降り始めた

妹の背中を見て、俺と次女ちゃんは笑い合った

次女ちゃんと2人だけでまた話すことができた俺は、この時だけは妹に感謝した

結局、次女ちゃんゆっくり話すことができたのはそれきりだった


大阪の家に戻った翌日の日曜日、妹が写真を1枚持ってきて「これあげる」と言った

写真には、嬉しさ半分困惑半分でぎこちない顔の俺と、はにかんだ次女ちゃんが写っていた

妹が冷やかしの言葉でも言って来るかと身構えたけど、何も言わずに行ってしまった

その時、俺ははようやく全てを悟った

あれ以来、俺は妹から「鈍感男」と呼ばれている


※ 読みやすさと雰囲気考慮し、方言標準語修正してあります

2024-04-16

屹立したインフレ

日銀怒張したマネタリーベースだが、サプライしそうなところで中折れしてしまっていた

うっ、サプライする…!て言っても、結局サプライしない

みんなからアイツはダメだと噂になっていた

ところが、朝起きたらいきなりインフレが屹立していた

そして生でサプライし始めた

好機とばかりに、各企業賃上げ強請

企業賃金怒張しはじめるかもしれない

でも結局またサプライしなかったら、いつものアイツということになる

2024-03-11

彼女にオナグッズ強請られたら買ってあげるべきなんだろうか

私の兄がこっそり彼女が欲しいって言ってた

オナニーグッズ(どぎつい)買ってたの

知って思ったけど

もし私に彼女が出来たとして

「ねーえ、これ買ってよー」とオナグッズねだられたら「いいよ買ったげる」って買ってあげた方が優しさなのだろうか

それとも「自分の金で買えよ!」ってブチ切れた

方が今後のためなんだろうか

いずれにしてもオナグッズを何でも買ってあげるぐらい貯金しないとな

2024-02-13

TNOK

学生相手強請っても大した金取れないだろうしボコって病院とか行かれたら暴行罪でしょっぴかれかねないし身体で払えば考えてやるよ(寛容)したのに射殺されるとは思わなかっただろうな

3人が死体隠して逃げたらアウトだろうけど、自首して正当防衛主張すれば助かる可能性が微レ存

2024-02-12

なろう作家各位

読者のほんの一人からのお願いです。

あのですね、かわいくおねだりしている女の子キャラ地の文での説明を「強請る」とかくのをなるべくさけていただけないかなあって。

それ書かれると私はほぼほぼほぼほぼ「ゆする」と読んでしまます。オラちょっとお前ジャンプしてみろよゼニはいっとるやんけってほうです。

しかに「ねだる」をIME漢字変換すると「強請る」って出ますよ。出ますけど、なんとかそこをやわらかくひらがなのままにしていただけませんか。

可愛い女の子キャラが急に剃り込みの入ったパンチパーマの学ランに置換されてしまうんです。

何卒よろしくお願い申し上げます

2024-01-20

政界舞台BLゲーム意図せず沼った

東京24区」というゲームで、あらすじをみると「政界BL」とあり、何やら敷居が高そうで一瞬指が止まってしまった。同名のアニメがあるが、それとは無関係なので気をつけてほしい。

友人から勧められたのと、年末年始SwitchDLソフトの半額セールをやってたのとで買った。BLは、商業本を年に1〜2冊読む程度で、よく分かってなかったのでテーマの敷居の高さ以外は全く吟味せず購入できた。しかし、主人公総受けというのに少し抵抗があり、購入してから一週間くらい寝かしてしまっていた。でかいイベント終わってやっと完全にフリーオフ日に、軽い気持ちでなんとなくプレイし始めたらそれがとんでもない沼だった。AM2:00から翌日のAM5:00くらいまでほぼノンストッププレイしてしまった。もちろん寝不足

翌日、PC版(R18指定)を買うに至る。BLゲーム自体ほぼ初めてで、BLドラマCDとかも聞けない質であるにもかかわらず、ストーリーが気になりすぎて気づいたら購入していた。この時点ではまだSwitch版の真エンドにたどり着いていなかったので、ストーリー面白さは相当だと思う。

与党衆議院議員最年少の若手政治家、其扇晟尋(そのぎ あきひろ)は京都から選出され政界に参戦した。そのルックス若さにより、マスコミ国民たちからアイドル政治家のような扱いを受けていることに憤慨を感じる日々を送っていた。

渋谷で起こったテロ事件きっかけに、テロ対策本部が立ち上げられる。あるルートでは臨時大臣に大抜擢され、公安SPである我妻タイガ(あがつま たいが)とともに事件解決に奔走する。其扇の後援会とIAFのスポンサーをつとめる大企業東郷グループの次期社長であり、テロ被害者である東郷遊馬(とうごう あすま)に寄り添い、協力しながらテロ対策として被害者を守るための法案を作る。テロ対策本部に参加することになった東京都都知事である白洲武彌(しらす たけみ)とともに過去に起こった自衛官自殺事件真相を暴く。そして、幼馴染で自身の有能な秘書である蓼丸一貴(たでまる かずき)とともにSP都知事、IAFスポンサー社長らを巻き込んで、テロ事件真相に迫る。

まず、主人公である其扇はメンタルが強くて、優しくて、芯がしっかりあってすぐに好きになれたのが大きかった。気に留めるにはあまりに悪意でしかない国民コメントとか、保身が大事老害に成り下がってしまってる政治家たちとか、切り捨てるものスッパリ切り捨てて切り替えられるポテンシャルもつ其扇のことを普通に好きになった。こういうシミュレーションゲームって、流されてる感というか八方美人やってる感がどうしても拭えなくて苦手になりがちなのだが、今回そういう違和感を持たずにプレイできた気がする。

ルートプレイした感想としては、劇場版相棒を見終わった後の爽快感とか達成感とよく似た感情でいっぱいだった。しかも、BLである必要があったかと言われると、必要がめちゃくちゃあった。これがすごいと思う。今まで私が読んできた商業誌のBLなどでは、萌えよりストーリーを重視した作品になると、BL要素はストーリーの要にならないものが多いように思っていたからだ。それでいて、刑事ドラマとか、サスペンスとか、推理小説が大好きな私にクリティカルヒットした。というか、それくらい刑事モノとかにどっぷりの私がしっかり楽しいと思える、厚みのある作り込まれストーリーだった。

私はまず2〜3個自分選択肢を選んで、その選択肢がどのルートに行くのか知った上でBAD ENDから回収していく傾向がある。各キャラに2つのGOOD ENDが用意されており、それに分岐していくつかBAD ENDがあった。以下はがっつりネタバレを含む。

◇◇

今回、最初になぞるルートとして私に選ばれたのは、我妻タイガという公安SPだった。

まず、在日ラーシア人の経営する違法ゲイバーに潜入捜査させられることになったタイガに協力し、無国籍問題と向き合うストーリー。正直ここがゲイバーである意味があるかと言われればそこまでなのだが、現実でもフィリピンパブとかって繁華街と二丁目の境目あたりにあるイメージがあるので無視する。タイガの持つバックグラウンドと外見をハニートラップとして利用するという面でもゲイバーである必要があったのだろう。上から命令淡々とこなすだけのタイガに対し、タイガへの不当な命令に怒る其扇。腐った公安上層部に、タイガタイガ上司である宮丘、そして国会議員である其扇の3人で立ち向かいつつ、無国籍問題に切り込んでいく。その過程で、タイガのことを大切に想っていく描写が良かった。最後事件解決後の休日タイガの家で過ごすのだが、PCの版ではここにベッドシーンが追加されていた。あと、このルートのBAD ENDの蓼丸のメンヘラっぷりにちょっと引いたが、これが序の口だったと知るのはもっと後の話。

もう一つはテロ対策大臣としての任務を全うしながらテロ事件犯人像に迫るストーリー一見Dom/Subっぽいのに、其扇がDom(受)でタイガSub(攻)っていう構図が良かった。Dom/Sub萌えが一切ない私でも「ふぅん、いいじゃん」となるくらい良かった。タイガが其扇の議員寮まで其扇を送り届けるときに其扇への忠誠を誓うシーンがあり、PC版ではここにベッドシーン(ベッドではない)が追加されていた。

◇◇

次に選んだのは、冒頭の共通ストーリー部分に出てきて気になっていた白洲都知事ルートタイガルートで十分面白いと思っていたが、ここからが本当の沼のはじまりだった。

白洲武彌は元防衛庁官僚だったが、ある自衛官自殺事件きっかけに政界に身を投じた。そもそもの土台や手腕も全く違うというのに、共に若いというだけでことあるごとに其扇と比較されることに嫌気が差していた。なので最初からかなり好戦的な態度を取ってくる。が、一緒に仕事をするにつれ其扇のことを認めざるを得なくなる。頭脳戦が多いのがこのルートで、最初こそ討論で頭脳戦を展開する2人なのだが、徐々にバディのように悪い笑みを浮かべながら生き生きと共闘する2人を見ることができる。

まず、白洲都知事と一緒に自衛官自殺事件真相を追うストーリーSNS募集した情報の中から気になる情報を見つけ、故人のプライベートなことだからオフレコで白洲に共有したいと申し出る。オフレコということで白洲の自宅に招かれたところで、白洲に騙されて無理やりキスされ、それをすっぱ抜かれ白洲との熱愛報道を流される羽目になりキレ散らかす其扇(と蓼丸)。実証実験とのことで、同性愛というだけで批判的な見方をされることはないのではないか、と発言した其扇を試したのだろうと思い至る。そこからダブルブレインとして自殺事件を追いつつ、途中折れそうになる白洲(と音坂)の背中を押しまくって救い上げる其扇の頼もしさがよかった。自殺した自衛官と白洲が恋人同士だったと勘違いした其扇が他のルートに比べて早めに恋心を自覚して抑え込もうとする描写もよかった。事件解決被害者家族に報告した帰りに傘に隠れながらキスをして恋人関係になり、白洲の自宅へ行ってなし崩しに。後日、ばっちりキスの瞬間をすっぱ抜かれ、白洲にまたあなた仕業か、と抗議の電話をしたところ、会見中だった白洲にそのままマスコミに向かって交際宣言されてしまう、というのも白洲と其扇の明るくて強い関係性現れる締め方ですごく良かった。

もう一つは、白洲との協力を諦め、というか歩み寄ったのを一方的に跳ね除けられたために万策尽き、会議を入れまくることで、ただでさえ多忙な白洲をもっと忙しくしてオーバーフロー起こさせて潰そう、というストーリー最初はあの白洲をいじめられるという高揚感から其扇の案に乗ってきた議員たちだったが、どの議員自分が白洲と対峙できるほどの手腕を持ち合わせていないために保身に逃げるようになる。資料作成会議の調整を全部押し付けられることになった其扇は、やがて疲弊していく。もう少しで折れてしまうというところで、都庁の長いエレベータに乗り合わせてきた白洲都知事が其扇を引っ張り上げてくれるのが、もう一方のストーリー対照的ですごくよかった。擦り切れていく其扇に比べ、多忙ながらも都庁スタッフを鍛え上げてメキメキ力をつけていく白洲がめちゃくちゃ頼もしくてかっこよかった。使い物にならなくなった其扇のことなんか簡単に切り捨てると思っていたのに、その埋もれかけていた有能さをしっかり見極めているために、其扇がほしいと言い切れる一途さ。

ここで離党の意志を蓼丸じゃなく晴山相談しに行ってしまうと、其扇は民自党と、それに拘っていた蓼丸に諦めをつける。そして、エレベータ内で交わした取り引きを行うため、独断で白洲に抱かれに都内ホテルへ行く。GPSと盗聴器を兼ね備えたアプリで白洲との行為を盗み聞きしていた蓼丸は完全に病んでしまう。Switch版ではこの盗聴データを元に、PC版では薬を盛ってハメ撮りしたデータを元に其扇を強請って、其扇が政治家としての志を折って未来を諦めるBAD ENDになる。

一方で、離党の相談を蓼丸にすると、蓼丸は其扇の選択尊重して一緒についてきてくれることになる。このストーリーが全部のストーリーの中で一番熱くて好きだ。気持ちの踏ん切りをつけた其扇は白洲に連絡を取る。一度白洲にマウントを取らせることで、自分プライベートを白洲にさらけ出すことで、白洲と一蓮托生の道を歩むことになるという白洲の意見に戸惑いつつも乗る。PC版だとねちっこいマウンティング描写がある。其扇もやられっぱなしじゃないので、2人の応酬が見れて楽しい。余談だが、エグゼクティブスイートと書かれたCGがどっからどう見てもラブホの絵なのは頑張ってスルーしたい。

4年後の衆議院選で2人は新党を立ち上げ、34席もの議席を確保するという快進撃に。さらに、与党である民自党との連立政権に持ち込む。初登院のインタビューのスチルでは、白洲に影響を受けたとしか思えない其扇の服装を見ることができる。ここで聞けるBGM「好敵手」が本当にかっこよくて、2人の強い決意、ゆるがない闘志が曲から溢れ出ていてめちゃくちゃ好きだ。2人が前を向くとき、この曲が2人の背中を押し、未来を照らしてくれるようだった。

若い世代政治に引き込もうとするこの2人の強い意志カリスマ性、まっすぐで眩しくてすごくいい。現実もこうであってほしい。もしかたらこいつらみたいな闘志を持った政治家もいるのかもしれないと、本当に少しだけ、淡い期待を持てる気がした。私も変わるぞ、お前らのおかげで。

あと、白洲の声優さんの演技、笑い方とか小馬鹿にする感じが本当に自然で素っぽくてすごくよかった。

◇◇

次に、友人が一番好きだと言っていた東郷遊馬のルートへ。冒頭では、初顔合わせ勉強会で其扇に突っかかってきたり、テロ被害者となった遊馬とその父親を見舞いに来た其扇に激昂したりと結構精神不安定なのかなという印象を受けた。攻略対象の中で一番可哀想で、どうにかして救ってやりたいと思ったと友人は言っていた。

東郷グループ地盤京都の老舗旅館で、其扇の支援者のうちのひとつ。遊馬はその視野の広さと柔軟性から、年の離れた長兄と次兄を差し置いて次期社長に抜擢されていた。渋谷スクランブル交差点で起こった無差別テロを目の前で体験した被害者である東郷グループ社長だった父親は、遊馬を庇って大重体となり、ずっと意識が戻らない。

まず、BAD ENDしかないルートに行ってしまった。渋谷テロ事件犯人DNA鑑定の結果を精査せずにマスコミに発表したらBADまっしぐらに。事件フラッシュバックして夜眠ることができず、意識が戻らない父親言葉幻聴として聞こえるようになる。国際関係悪化する中、遊馬が提案したイベント政府にとっても魅力的で、政府協力のもと精神が安定しないまま遊馬はイベント成功させようと張り切る。ルート分岐イベント中に父親危篤を知らるか知らせないかで、どちらの場合も死に際に立ち会えないが、知らせた場合遊馬は完全に壊れる。知らせなかった場合は其扇を恨むようになり、父親葬儀の朝、刺殺され遊馬は自分の喉元を掻き切って心中する。個人的にこの心中エンドは結構好きだった。死後の描写が一切ないため、葬儀に現れない其扇と遊馬を心配した兄たちと蓼丸が駆けつけて見た地獄はどんなだろう、と想像してわくわくしてしまった。

もう一つはDNA鑑定の結果を慎重に扱い、かつ政府発表の前に遊馬に外国人労働者について尋ねるため、遊馬と其扇と蓼丸の3人で東郷御用達料亭食事を行ったことをきっかけに、東郷グループと協力して国際問題東郷家の問題に立ち向かっていくストーリー食事会での遊馬は勉強会病院で見た攻撃的な遊馬とは違い、其扇たちへの細部に行きわたる気遣い会社を背負う者としての責任感と広い視野を見せつける。登場人物の中で、遊馬だけがゲイと設定されており、其扇と共に兄弟社会からの期待に押しつぶされそうになる弱さや、事件によるショック症状に立ち向かう。ここで、ゲイであることを隠してくれ、という選択肢を選ぶと、其扇は遊馬の性欲処理機と成り果てるBAD ENDになる。これもPC版だとガッツリ抱かれるシーンがあり、遊馬に抱きつつあった其扇の恋心は完全にぶっ壊され、遊馬の性欲処理のために身体を開発され遊馬好みに作り替えられていた。全ルートの中で一番淫乱な其扇だと思う。Switch版の舌の裏のピアスと、PC版のぶちまけられた精液が同じ扱いなのがただひたすらにすごい。

GOOD ENDのほうは遊馬に口説かれるにつれ恋心を順調に育て、遊馬の手腕もゲイであることも家族に認められた報告を受け、其扇は法案を通すための手伝いをして欲しいと嫌われる覚悟で遊馬に告げる。其扇からの依頼を受けるのと、抱かれるのとを交換条件にすることで、最後まで其扇の逃げ道を作ってくれる遊馬の優しさに其扇は陥落。このルートだけはSwitch版よりPC版のほうがいいと思う。其扇を抱く時の気遣いというか、遊馬のいいところ、魅力が濃縮されているからだ。2回戦目を其扇がベッドへ誘うというのもよかった。

◇◇

蓼丸ルートはほか3人を攻略してからでないと解放されない。事件真相がすべてここにあるからだ。

テロ対策大臣として渋谷演説を行う際、蓼丸が其扇の盾になり撃たれてしまう。一命をとりとめた蓼丸の入院中、蓼丸が裏金を作っていたことが発覚する。退院した蓼丸を見舞いに蓼丸の自宅に向かい裏金の話をすると蓼丸は其扇の首を絞める。ここでやめてくれ、と言うとそのまま殺されるBAD ENDに終わる。このBAD END、蓼丸の本当の狂気垣間見えてめちゃくちゃ恐ろしかった。手を離すよう言うと、メインストリーが進む。事件真相については端折るが、事件解決三条総理と大延(勘当されているが蓼丸の実父)から任された其扇は、白洲都知事、遊馬の力を借りながらタイガと蓼丸と共に事件解決に導く。Switch版では、三条総理と大延の絆を見た其扇と蓼丸は今後の未来重要選択を迫られることになる。個人的には登場人物たちの未来自由に思い描けるPCSwitch共通エンディングが好きだった。

◇◇

ストーリーが本当に良く出来ていて面白かった。私なら、タイトルキービジュアルを見ても「政界BL」という言葉に敷居の高さを感じて躊躇していたと思う。面白かったと勧めてもらって、半信半疑プレイした結果これだけのめり込むことが出来て、この作品出会えて本当に良かったと思えた。友人に感謝しかない。

2023-12-31

メンヘラが健常者と交際することによるトラブル

当方メンヘラ

相手:至って健康

まず理解ある彼くんとかそんなもんじゃない。理解ある彼くんの定義自体理解できてないが多分あれだろ?ドシタンハナシキコカ?ヨシヨシ……の無限ループみたいな感じなんだろ?

しかしながら特に先方の対応が良くないとかもない。辛いなら無理しないで休んでor物を渡して機嫌を取る、これが向こうのデッキだ。たぶん目の前の相手(私)が何かについて不満を吐く=自分(相手)がどうにかしなくちゃ!の思考回路があるんだと思う。当然そんなの望んでないし、逆に自分強請ったみたいで余計具合悪くなる。そんなん続けてたら絶対嫌われるじゃんね。これらはすでに一回発生したインシデントなので、同じ轍を踏まないために今回は「連絡不精になるかもしれないがそれは体調不良に由来するものなので、特別気にしないでほしい。期間はわからないが休めば治るので」と伝えてある。これで大丈夫なんだろうか?やっぱ自分が何かしたんじゃ……とか考え始めない?そもそも頻繁にメンタル終わらせてダウンするようなやつだって愛想尽かされない?心配だ。向こうは友人が多いから寂しいってことはないだろうけど。少しのネガティヴ10倍にも20倍にも膨れ上がる。もっとたくさん薬を飲まないと。苦し過ぎる。早く楽になりたい。死以外の解放の道がわからん、どこがゴールなんだよこれ。誰か助けてくれ。

2023-12-20

この時期にSNS見てると、ひとに欲しいものを素直にお願いできるのって一種の可愛げなんだろうな…みたいなことを思う

いや強請られる男性からしたら冗談じゃないって思うのかもしれないけど、でも、彼女奥さんがなんでも欲しいもの自分で買っちゃってて、プレゼント何が良い?って聞いても何もいらないよ、って言われるの、全然頼られなくて寂しかったりするのかなって

程度問題だとは思うんだけどね。いつもいつも高いものしょっちゅう強請られたら辟易するとは思うんだけど、欲しいもの特にないし靴下でも買ってくれたらいいよって言うのに次に会ったらヴィトンの新作持ってました、みたいなの、は?って感じになってしまう気もして、難しい

かと言って欲しいものある?って聞いたらバーキンって言われました、みたいなのも地雷女すぎるし まあ、バーキンくらい自分で金貯めて買えよって感じはするんだけど…

2023-12-13

CoCプレイヤー承認欲求肥大気持ち悪すぎる

日頃のセッション前後かにありがとう、いつも楽しいよって言うのはいい。むしろそうあるべきだろう、一緒に遊んでいるんだし感謝を伝えるのはいいことだ。

Xでハッシュタグつけて自分のこと褒めろだの好きなところ教えろだのと強請って、無数のフォロワーの前で中身のない応酬かまして、コミュニティの中全員がそれをやるように仕向ける。

そんなことまでしないと承認欲求を保てないのか。TLを占拠するやり取りするくらいなら個別DMに籠ってくれ。そうして永遠に馴れ合うといい。

もしタイムラインフォロワーに見せつけるためにやってるのなら、お手上げだ。

 また、何の取り柄もないTRPGプレイヤーを褒められる理由が声しかいからなのか、社交辞令で褒められてるのを理解せず探索者ボイスなんてのを上げてしまう人もいる。

探索者ボイスでシナリオタイトルコール読み上げとか、素人が気取って無理に低音出そうとして事故が起きているものばっかりだ。一つ二つ聞けば自ずと怖気が立つ。

それが周りから祭り上げられたのがきっかけだったんだろうか、素人の「探索者歌ってみた」なんてものを見た日には仰天した。底辺歌い手よりも酷いものを満足げに公開して、自陣にお見せして、「解釈が」「RPが」とか言われて喜んでいやがる。

そんなの君の歌がボロボロでも送られたほうは褒めるしかないだろうが、一つしかない自陣なんだから

ボイス、歌ってみただけじゃない。小中学生のころに書いてそうなカッコ書きの「SS」を「これがうちの子解釈です笑駄文ですけど笑」とか言って送り付けたり。うちよそしたいばかりに自探索者だけじゃなく他人様の探索者まで巻き込んだり。先のフォロワー褒めてと似た事案だが、探索者の好きな所上げろタグ、知りたい探索者いますタグもそうだ。

同卓したPCについてリプしなければ好きなところがないのかと角が立つし、同卓してもいないPCの長語りなんて誰も求めてない。

 そういうものは一概に、探索者というものCoCというものを通して承認強制するためのテロということを理解していないのか。

大方、その当人との関係性を壊したくないかおざなりに褒めてるだけだ。文面上だけでなら何とだって言える。真顔で薄っぺらい褒め台詞を書いてテンション高く絵文字で飾れば良いだけだ。

 こんな表面ばかりの承認欲求にしがみつくためだけに、卓を詰めることに固執する「卓修羅」なんてものもいる。

だいたいが自分キャパ理解してない人ばかりなので、卓には寝坊するし遅刻はするし体調は崩す。そのリスケは数か月先で、「すみません修羅で」と言って悪びれもしない。考えてもみろ、一般TRPG以外の予定を優先に考えていれば「未来日程で」と言われたって半年も先の日程を確保できるはずがないだろう。自分が良くても他人の都合があることを知れ。人の時間長期間確保するというリスクを考えろ。

しかし、卓修羅たちはその底なし沼のような承認欲求を満たすために卓日程を入れつづけ、知らないうちに自身健康精神状態も火の車のような状態になっていく。そこから生じる精神の不調、所謂病み」も、手っ取り早く承認欲求が得られる卓や、インターネット上のコミュニケーションで満たそうとする。他人自己承認テロを仕掛けていることに気付かず、しきりに嘆いては慰められ待ちをする。

 うんざりだ。こういうのが普通の顔をしてのさばっているから、それが普通だと感覚を狂わせてしまう人もいる。

そこまで承認欲求に囚われてそれを求めるためだけに行動してしまうのは、もはや精神病ではないのか。自分の限られた可処分時間を卓、卓に付随するコミュニケーション、卓準備にすべて費やしてしまうなんて立派な依存症だろう。病院に行った方が良いのではないだろうか。

彼ら彼女らに日常に満たされるところがないのか、卓体験が手っ取り早く承認欲求を満たせてしまツールからのめり込んでしまうのか知る由もないが。

TRPGオンセなんて所詮インターネット上で完結する希薄関係で、相手がどれだけ褒めようと自分人生責任を持ってくれるわけではないことを自覚的に、自省的に行動すべきだと思う。

アカウントを消してしまえばすぐに縁は切れる。自分のことを無条件に承認してくれるフォロワーいるからって都合よくはけ口に使うなよ。優しいことを言ってはいても、本心では卓修羅の行動に呆れかえっているかもしれない。依存先に使われるのが耐えられなくなって、いつ消えるかだってからないのに。

その自己承認されない傷の舐めあいが一体何を生むのか。

 依存先を多く持つのが自立だというのはよく言ったものだ。卓だけを依存先としてべたべたと自己承認を求めるやつにはロクなのがいない。

この界隈はそんな自己承認欲求モンスター跋扈する地獄、早くおさらばするが吉だ。彼ら彼女らの都合のいい依存先で居続けるのは、大変な労力を要するのだ。

2023-10-27

anond:20231027094838

要らなかったら買わなきゃいいじゃないですかぁ😩

他人必要としているものごとを関心の無い第三者が要不用判断して強請するのは捕鯨問題捕鯨反対派といっしょだぞ😡

2023-09-21

anond:20230921111229

ばらされたら困るなら闇に葬るしかないわなあ

さすがにそこまでするなら反対させてもらおう

でもそうする気がないか相談してるんだろうなあ

養子縁組しようがしまいが、ばらされて困るなら強請はなくしようがないなあ

契約書交わしたりしたらどこまで有効なのかなあ。でもばらされて困って相手自暴自棄になったら意味ないしなあ。微々たる抑止力しかならんかもしれん。

リスクを最小限に……うーん、ドラマ的な考えで使用人を雇ってその人の子として育てさせる?

代理人を通じて脅されないレベルの遠い遠い海外に出して物理的に縁が切れるようにする。とかしか俺の頭では思いつかんわ

2023-09-19

anond:20230919131813

学歴主義っぽい毒親風味に育った息子と贅沢を覚えて育った娘

身分不相応の婚約指輪強請られ断れない息子と援助する親

嫁が義母単独相談ってのはなかなか肝が据わってるのか仲がいいのかわからんけどマイナス面が多すぎていろいろ無理くせえな

anond:20230917225638

もし貴方ATM奴隷指定して、結婚させて30年ローンで家を建てさせても、女は「真実の愛」を求めて、働きもしない家に一銭の金も入れない「オラオラDV男」か「超絶美形ホスト君」を選んで家事もしてやって、子種を強請って金もあなた貯金から差し出して貢ぐことでしょう。

疲れ切って帰って来ても、自分の巣と言えどATM奴隷の為には家事もせず、専業主婦であっても貴方に対して対等な家事分配を求め、貴方の小遣いは1万円以下で車の維持費も燃料費貴方の小遣いから出費、昼飯は作って貰えず50円カップラーメン会社コーヒー

家では「夫に触れられるのも虫唾が走る」と言われ、「旦那デスノート」を編集されて、早く死なないか保険金だけ残して死ねと言われ、現実トリカブトなどを盛られて殺されます

もし托卵がバレても「愛しているのは貴方だけ」「違うの、寂しかったの」「レイプされた」の嘘を、息をするように言い続けて、適当元カレレイプ犯に仕立て上げられて社会的破滅させられます

もし嘘がバレても開き直って「アリバイ作りとは言えノースキンで私を抱けてうれしかっただろう」「毎日私の手料理を食べられて光栄だっただろう」「私を愛しているなら子供の種が誰だろうといいだろう」「お前みたいなブッサイクの種で生まれなくてWINWINだろう」「分かったらさっさと働きに出て、夜も昼もバイト掛け持ちして子供ミルク代稼いで来いっ」と女理論を展開され、鬼のような顔で巣から叩き出されます

もしそれを許容されるなら結婚してみても良いのでは? まあ、義両親は娘の味方で気が狂っていて、大学時代の友人にも無い事無い事言われて「旦那浮気した」と立場が入れ替わっていて、嫁の友人がやってきてシバかれたり、「たとえ女が浮気したとしても、お前の甲斐性が無かったからだ、一度ぐらいの浮気は許せ(托卵されてるんですけど?)」と言われて地獄を見ても良いなら結婚お勧めします。

2023-09-05

産みの女

私が中学生の時、母は父以外の男性寝取られた。我が親ながら物好きが居たものである

母は家事育児が苦手な人で、蛆のわいた部屋で、ゴミに埋もれ寝ていた。

多数の借金を抱えていたらしく、金銭を父に強請ときは女の武器ナミダを巧みに操る頭脳派だった。演技派女優もびっくりの早泣きだった。親戚からは除け者扱いされ、虐めに遭ってた。

機嫌の悪い日は殴ってきた。さすが頭脳計算高い。おそらく虐待を疑われたら自分が困るから顔は狙わずに、外からは見えない鳩尾を狙うのだった。

表面的にはお調子乗りで明るい人だったから、先生たちからの評判は良かった。躾は先生に任せてた。

機嫌の良い日は畑仕事に勤しんでた。野菜か何かを育ててた。ある夏休み、私が先生(優しくて唯一我が家の異常性を見抜いてた人)に貰って植えた向日葵を誤って潰してしまったらしい。母は笑ってた。

ある日、父との離婚を伝えられた。

離婚するから

はい

母とはそれ切りである

今なら労りの言葉くらい掛けられたが。

私は自分感情を覚えてない。鳩尾を殴られた感触にも、何故かいきなり費用を払って貰えなくなって塾に通えなくなったことにも、潰された向日葵にも、ネグレクトされてたと後で気付いたことにも、悲しみがない。まるで他人事。いや、他人事にしないと悲しくて悲しくて駄目になってしまうから、脳が守ってくれてるのかも知れない。

人体の神秘感謝

そういえば母はヘビースモーカー歯磨きしないのに、歯は白くて歯並びも綺麗だった

これも神秘の1つじゃないか。私と母は今も神秘によって繋がってる。

数年前、親戚伝いで母に子供が産まれたと聞いた。

この国のどこかに、顔も名前も知らない腹違いの弟か妹がいる。

私は今でも時々、旦那よりイイちんちんに喰らいつく、かつて私を産んだ女の裸をぼんやり想像する。ニキビだらけの荒れた肌を。

2023-09-04

俺もまた『ヴェルタースオリジナル』なんだと思っていた

「この特別商品を、私の特別な人に送ります

ヴェルタースオリジナルCM英国好々爺はそう言って市販品のキャンディーを孫に渡していた。

このCMに直接感化されたというわけじゃないが、俺はどこかで「こんな凄い商品を与えられる俺はきっと凄い奴なんだ」と感じて生きていた。

ゼルダマリオハーゲンダッツドラゴンボール一般家庭の特に感受性が豊かでもないガキであっても親に強請れば特別商品に囲まれて過ごすことが出来た。

俺はその環境の中で「俺もきっとこの商品に見合う凄いやつなんだろうな。センスの無いやつならこの凄さがわからないはずだから」と調子に乗っていた。

違った。

全然違った。

センスがあるとかないとかではなく、そもそも商品として売られているものを消費するのに特別もクソもないのだ。

世界一売れているゲーム遊んだからって、ソイツがこの世界で一握りの天才なんてことはなく、むしろこの世界でも屈指の凡人なのだ

逆に超マイナーものに触れていたら凄いかと言えば、それも全く関係ない。

消費行為は単に消費するだけであり、誰でも出来るので、何を消費したかはその人間能力を何も証明しないのである

俺はこれを本当に勘違いしてたんだよ。

「俺はガンダム作品見てるからさ、宇宙のことにめっちゃ詳しいし、戦争政治も分かっちゃうんだぜ?」みたいに勘違いしていた時期がマジであった。

実際には世界情勢のことも機会の仕組みも大学レベル物理学全然分からんただのアホなんだが、それでも「まだ知識が足りてないだけで、本質はすでに捉えてるから」と頭の足りないことを心の奥底で本気で信じてた。

市販品のヴェルタースオリジナルを親から買い与えられただけなのに、自分ヴェルタースオリジナル創業者一族の一人である勘違いするようなレベル勘違いをしてた。

この歪みに薄々気づいていたのはかなり前からだけど、完全に毒を抜ききるのにだいぶ時間がかかったよ。

薄々気づいてからも「まだ消費が足りないのか?じゃあ今度はMSVを勉強しよう!そうすれば今度こそ凄い人間になれるのでは?」みたいな勘違いはどこかで残っていたからな。

アイドルガチャにハマっちゃう人ってきっとこの勘違いをより深刻にズットズット続けてるんだろうな。

「凄いことをする人達の近くで消費活動をしたり、キラキラしたものを集めまくれば、自分も同じような特別ななにかになれる!」といつまでも思い込んでるんだよ。

スーパーヒーローの変身グッズを親から買ってもらってヒーローに近づけたと思い込んだその気持のままで、今度はもっと高い変身グッズを買えばいつか本物のヒーローになって皆から尊敬されるぞって勘違いしてるようなもんだよ。

買い支えることは出来る。

養分として自分人生を支えることは出来る。

でもそれは腐葉土の下で腐り果てながら大樹を支えているだけで、木そのものにそこに咲いた花や実になることは出来ないんだよ。

そこを勘違いしては絶対にいけないんだ。

勘違いしてしまうと頭がおかしくなって浦和レッズサポーターみたいになってしまう。

俺もそうなる危険性があったんだな。

分不相応な夢を見ながら、その夢に向かってするべき努力を見誤って消費活動ばかりしていた人生後遺症がまだ人生に深く残ってる。

終わってしまった人生だが、終わってるなりにこれから少しはマシになっていくだろうさ。

この人生を蝕んでいた病理はもう解決したのだから

2023-07-20

anond:20230707141922

そもそもJリーグ自体地域密着システムにしちゃってるから、勝てない弱い金稼げないクラブ設備更新したいとかいうと「まともに勝てないくせに金を強請る。しか税金スポンサーとして金ぶっこんでる手前潰れろともいえない」って地域厄介者しかならねぇんだよな

2023-07-02

松尾潔粛清されて当然という理由

結局ガセネタ

良いですか。落ち着いて聞いてください。

ジャニーズ被害問題半年経ってもこれです。

バカ「性被害証拠ありますよ?!」

ファン「はよ出せや!」

バカ「出る所でますよ?!」

ファン「はよ出ろや!」

バカタッキーに聞いたら後悔しますよ?!」

ファン「はよ聞けや!」

ジャニーズ事務所「(シカト)」

テレビ局「出演継続で」

https://twitter.com/diver_down_fly/status/1675331532221988865

# 性被害どころか議論すべきは冤罪報道

歌舞伎役者セクハラどころか両親が自殺しました。

殺したのはマスコミです。

次にジャニー喜多川冤罪です。

誰も警察に訴えない。

証拠がない。

それは冤罪です。

秒殺につぐ秒殺

ジャニーさんのひざの上に乗って耳舐めなきゃだめだよ」“ジャニー被害”を26年前に告白した元アイドル豊川誕が明かす《芸能界の悪習》と《ジュリー社長への願い》

#文春オンライン

この方も覚醒剤などに手をだしてお金に困ってあの鹿砦社から暴露本を出したけど、克服したあとジャニーズ事務所に謝罪されたり、北公次氏の名前暴露本を出させた村西監督に怒っていましたよね。不思議です。

被害にあったときの部屋がどうだったか議論になってるけど、それはどっちが悪いとかじゃなくて、きちんと告発側や報道側がきちんと伝えるべきことでしょ。

小学生と書いて中学生

ツインと書いてスイート

こんだけ記事発言が違っていたら誰も信用できないって。

被害内容はやたら誇張した比喩的表現を使うのに、証拠となりうる日時や場所最初報道(文春記事)から一切の進展なし。

ふつう時効が過ぎてるなら、なんとかして信用してもらおうと、そのあたりは被害内容よりも優先して伝えると思うけどね。

あと間違っていたなら必ず謝罪すること!

別の意図

今回の報道は明らかに今の社長をやめさせようとしています

そこでちらつくのが飯島三智です。

まり飯島乗っ取りを仕掛けている。

その気配がある。

当時、ジャニーズ事務所の中では「ジュリー派」と「飯島派」という二大派閥が角逐し、その派閥トップのどちらかがジャニー社長後継者に選ばれるのだろうという見立てマスコミ業界常識だった。その二大派閥領袖は、メリー氏の長女である藤島ジュリー景子氏と、実力派マネジャー飯島三智氏であった。ジュリー氏は嵐やTOKIO関ジャニ∞といった主流派担当。一方の飯島氏はSMAP。当初は“ジャニーズ落ちこぼれ”と言われた彼らの名声を高からしめ、国民スターに育てた赫々たる功績があった。

叩かれているのが嵐ですね。

https://news.yahoo.co.jp/articles/4923ac36017824a3b8be010506384d77a9e0be56

まとめ

やっていることは魔女狩り狂気

本質説明できず嘘に乗っかるのはメディアにいるべきではない

松尾潔権力批判どころか権力と一体化

性犯罪厳罰カルト狂気であり、洗脳されている

それか強請られているのだろう

以上から存在する意味がない。

失せろ。

2023-03-19

[]3月18日

ご飯

朝:春雨スープクラッカーチーズ。昼:カロリーメイト玄米ブラン。夜:カップヌードル

調子

むきゅーはややー。お仕事は、おやすみー。

時計仕掛けのレイライン -黄昏時の境界線-(ニンテンドースイッチ移植陽炎彷徨魔女内に収録)

・はじめに

魔術が込められた遺品が巻き起こす様々な事件解決するアドベンチャーゲームで、原作18禁ゲームだが、これはその全年齢移植版。

移植にあたって三部作がまとまったセットの作品になっているが、ここでは1作品ごとに感想を書いていこうと思う。

・遺品にまつわるアレコレが面白い

現実では起きえない事象を巻き起こす遺品。

妖精さんや、苦手なものを無から生成する鏡や、どこにでもいける鍵など、ファンタジーアイテムが幾つも登場して色々な事件が巻き起こる。

面白いのが、図書館にいつもいる系ヒロインのリトが、毎回かなり早々になんの遺品でどのような特徴があり、そのルール提示してくれる。

このルールがあるおかげで何でもありな後出しじゃんけんになっておらず、捜査推理パート楽しい

それに遺品は物品の形である程度誰でも利用できるため、過去エピソードで出てきた遺品の使い方を工夫する展開があるのも面白い

実際に使用するシーンは少ないのだけど、アレを使えないかな? と主人公ヒロイン議論するパートが挟まるのが、自分達が作った特殊な設定に対して真摯姿勢でとても面白かった。

・縦筋のエピソード面白いが解くべき謎の提示が欲しかった

そんな数々の魔術的なアイテム遺品をめぐる短編ストーリーをやりつつ、この学園と主人公自体の謎に迫る縦筋のストーリーも展開していく。

短編連作めいた構成でこれも面白い

特に今まで解決してきた遺品を踏まえての最後エピソードは、所謂サプライズ的な展開もあり、気合が入っていた。

3部作構成でまだあと2作品控えているあり、全ての情報が出揃ったわけじゃないものの、今作だけでも充分お話としては色々と結末を迎えているところも評価したい。

ただ、ミステリっぽい展開が多かっただけに、この作品フーダニットなのかハウダニットなのかホワイダニットなのかは、読者への挑戦状でも入れて提示して欲しかたかもしれない。(後から読み返すとこの感想ミステリオタクめいた難癖っぽいな、反省します)

特殊事案調査分室の面々、特に友達烏丸小太郎との結束がベタ良き

メーンヒロインの鹿ヶ谷憂緒と、主人公の久我、常識人ツッコミ役の烏丸小太郎の三人で構成される特殊事案調査分室が、その事件捜査の主軸となる。

この三人で色々な事件捜査するのだけど、最初は中々結束が出来ず揉めたり喧嘩していきながら、最終的にはチームになっていく、フィクションでは王道中の王道だが、熱い。

特に友達ポジション烏丸小太郎は、ギスギスしがちなヒロイン主人公の間を取り持ったり、事件解決本質をついたりと、かなりの存在感を見せる。

普段主人公に頼りがちな彼が男気を見せるシーンはかなり激る展開だし、最初から最後まで主人公を疑わず信用してくれることもあり、この作品美少女ゲームでなくBLゲームであれば間違いなく結ばれていただろう。

恐らく2作目か3作目では、TSしてエッチな展開があるに違いない、僕は超常現象有りなエロゲ主人公の男友達キャラを見るたびに毎回この予想をするが、今回は本気だ。

キャラ個別ルートはなんとも

堅物な風紀委員恋愛には疎い壬生と、すぐ発情して匂いを嗅いだり下着強請る眠子との個別ルートも用意されている。

それなりのボリュームがあるわりに、あまり今作独自の設定を使ってはいもの有効に活かされているとは言い難く、恋愛ゲームらしい萌える展開をそれなりにまとめただけかなという印象だった。

決して遊んでいて不快になるわけではなく、本編の遺品を巡る事件捜査推理とはかなり味が違っていてその落差がなんとも言い難い。

春日真由美さん好き

春日真由美さんは遺品の妖精さんに振り回されるドジっ子で、言ってしまえばただの被害者その一ポジション

出番もかなり少なく、専用ルートは勿論イベントCGSDイベントCGもない。

よく忘れ物をしてしまう子で、僕もかなり忘れ物をしてしまうのでシンパシーを感じたし、こういう忘れ物しがちだなあと共感するシーンがあった。

それとボイス、まきいずみさんのほわーっとしたお声で、この忘れ物続出な性格とがとてもマッチしていて、大好きになった。

名前立ち絵があるだけでモブみたいなものかもだけど、3部作プラスアルファボリュームたっぷりなので、出来ればこの子に出番をください、頼む! って願いながら続きも遊ぶ。

(全然関係ないけど、SDイベントCGって呼称合ってる? 美少女ゲームの話するの久々な上に僕が熱心に遊んでた頃にはまだそんなに浸透してなかったから、一般的呼称があるのすらもわかんないや)

・さいごに

3部作の1作目としてかなり理想的な内容で続きを早く遊びたくなった。

様々な特殊事象が起こる遺品を巡る事件捜査するというテンプレートがもう面白いので、愛すべきマンネリとして残りの2作品でもこの味が残っていることに期待したい。

あと烏丸小太郎春日真由美が主となるエピソードにも期待して次を早速遊ぼうと思う。

2023-01-27

またツィフェミフェミ騎士千葉美裸を利用する

誹謗中傷で死んだ→遺書もなく根拠もない

被害を受けた→証拠がない

Milla Chiba

@Baysanmama

リユースデザイナー/パーソナルスタイリストシングルマザー 元・女優 シンガーソングライター 日本芸能界における性被害者です。心の傷を負った、全ての人に寄り添える自分でありたいです。性被害ハラスメント搾取を許しません。SOS B 代表

属性を盛りすぎ。

精神がもとから安定していない。

子供はどうしたのだろう。

桜木梨奈

@Rina_Sakuragi

被害者への謝罪も償いもないまま改名して復帰する性暴力加害者、彼らを擁護する業界関係者セカンドレイパー加害者作品に賞を与える日本映画界への憤りと悔しさと自分の情けなさやらで書き殴っては消してを繰り返して、結局何も書けない

私は千葉美裸さんを忘れません

https://twitter.com/Rina_Sakuragi/status/1618571127277912064

マギーってツィフェミが支持してただろうがボケ性犯罪者大好きなのがフェミ

https://ameblo.jp/chiba-milla/entry-12745113482.html

これも嘘です。

理由その1

相手を逃がさないよう、彼女から食事に誘ってもらい、駅前カラオケボックス相手を捕まえて彼女の姉として話をしました。

相手は、私の理詰めに動揺し、はいはいすみませんしか言わなかった。

お金は翌日に振り込まれた。

2倍取ればよかった、とすら思った。

本当にやったら恐喝です。

この人の告発は金目当てだと言われるのは誹謗中傷ではなく事実です。

彼女の姉として?相手を騙して強請っているわけです。

金で解決できて、刑務所に入らなくて済んで、仕事もクビにならずに済んで、別居中の奥さんにも親にも知られずに済んで...

怒りで手が震えました。

そもそも金で解決したのはあなたでしょう。

この辺で話がおかしい。

とにかく、寝ようか、と。

ベッドで寝てる彼女の髪を撫でた。

ここもおかしい。普通は親元に帰ります

この後輩は存在しないか自身のことでしょう。

こういう話に切り込みたくはないが……嘘がバレてどうしようもなくなったとしか

誰がやったのか知らないが、園子は無実ということ。シングルマザーで金が欲しかったのだろう。

私はシングルマザーで、親とも縁を切り、

友人とお金を頼りに生きています

いざという時、自分を助けてくれるのは

息子を守れるのはお金

そういうこと。

当たり前に発していいはずの被害告発することができなかった。他人の家庭を壊す...子どもが可愛そう...

それは、今私が気にかけている榊英雄による性被害心理と同じではないでしょうか?

この人は矛盾している。自分のことしか考えていない。性被害なんて女性にとって大したことではない。子供や家庭を破壊される方が重大です。

マネージャーの静止を振り切り席を立った時から始まった。

動悸と震えを止めるために、トイレのドアをあければ、会員制で事務所経営しているから、と油断したバカコカインを吸っていたから、思い切りドアを閉めて走り出した。

私に対する冷遇はそこからまり専属マネージャーは外され、1人はクビになったと突然に聞きました。

早く契約を切られるよう私も悪態をつきまくった。事務所との打ち合わせは絶対遅刻し、にこりともせず舌打ちを連発。タメ口を聞き、髪を勝手に切り、Fワードを連発し中指活躍も著しかった。

冷遇の前にコカイン問題では?

この辺でも相当おかしい。被害属性ではなく相当性格が悪いし孤立している。

この人の性被害は虚偽ということでいいでしょう。フェミとか千葉を利用するな。

子供のほうが心配です。こんな親でも母なのに。

2022-12-23

インターネット生活に介在してくるのが嫌

昔はただの連絡手段

好きなアニメイラストを見られさえすれば良かった。

素材サイトの綺麗な写真を見てるだけで良かった。

なのに今はイラストレーターの日常に貼り付くのが当たり前になった

スペースとか言う意味も何もないおしゃべりに時間を弄するようになった

イラストレーターも露骨支援と言う名の投げ銭強請るようになった。

その上、広告結婚しろ離婚しろ、アレを買え家を売れと

もっと遠巻きに見てたい世界だったのに背後ににじり寄り、柔らかい棘を心臓に突き立てて体液を吸われるようだ。

インターネット、お前が嫌いだ。

2022-12-07

女がガンダムを好きでもいいらしい

Twitterに吐き散らかす独り言にしては長すぎたので、ここに置いていこうと思う

私は20代後半の女で、生まれた時からオタクになるべしというような環境で育ってきた女だった。

父は鉄道模型電車が好きで、大型の鉄道模型を作ってはその資金源について母に咎められ、最終的にはそれが家庭内別居、ひいては母との離婚の一因になったような男だった。ついでに言うとアニメ好きである

母は私の幼少期の時にはそういった片鱗を見せなかったが、若い頃はアニメーターを目指し始動したばかりのアニメージュ編集部突撃し、アニメラフ強奪してきたらしいと言うとんでもない経歴を持つ女だった。今の時代ではありえないが、若くそれなりに可愛い女が田舎からアニメージュ編集部訪問してきたことが、当時の編集部にとっては驚きだったらしい。実際後から強請って絵を描いてもらったこともあったが、キャンディキャンディイラストで、かなり絵がうまかった。

歳の離れた兄もいて、これまた非常にオタク気質だった。刀剣寺院に詳しく歴史学教授のような男子で、小さい時は父の影響か色んな電車モデルを暗記していてすらすらと言えた。

父は元々家族に興味が無かったものの、自分趣味について聞かれるとぺらぺらとよく喋る男だったため、父と話そうとするともっぱらレトロアニメパソコン模型の話だった。母は情緒不安的になりがちな兄によくかまっており、私は放置された妹であったため、私は可愛がってくれ面倒を見てくれる兄に必然的にべったりになった。

まり、私の趣味はそのまま兄のコピー趣味だった。年齢差ゆえに難しい歴史趣味はついていけなかったが、ゲームは一緒にいろいろした。マリオカービィソニックポケモン可愛いものも好きではあったのでハム太郎サンリオも好きだったが、それでもピカチュウリザードンぬいぐるみを抱えて寝ていた。

そのうち兄は父の影響もありレトロアニメにはまりだした。地元テレビ再放送されているアニメや、アニメチャンネルの影響もあり、その時に見たファースト機動戦士ガンダムは衝撃的で、あまりにも面白かった。兄を引っ張り父を引っ張り母を引っ張り、ガンダムのグッズをいろんな形で買ってもらったり、付き合ってもらった。

初めて父にねだって埃まみれの古い模型屋で買ったのは、積んであった初代ガンダムの144/1スケールプラモデルだった。模型のししわのお婆ちゃんにこれください、と言うのは、すごく緊張した。

幼かったので組み立てるのには苦労したが、兄に手伝ってもらって完成させた時の喜びは忘れられない。そのあとゲルググを作ったり、安価でより簡単な、小さいプラモデルをそれ以降は購入した。好きなモビルスーツファンネルがかっこいいキュベレイで、好きなキャラクターはそのパイロットハマーン様誕生日にはとっておきのおねだりとして、母にハロを買ってもらった。アムロよろしくハロは連れ回した。兄にはずっとガンダムゲームで一緒に遊んでもらった。

そのあとは順調にZ、ZZ試聴し、あまりの楽しさに私はレトロアニメ好きを小学校でも隠さなくなった。当然私は浮いた。お前ガンダムなんか好きなんかよ、だっせえ、と男子にすらからわかれた。女子友達花とゆめとかなかよし読もうよ‥という誘いにも拒否はせず一緒に見ていたものの、すれ違いの素敵な恋愛模様より、どこか孤独シャアアムロの方が、幼いながらにわかっていなかったもの個人的にずっと共感できて、何だか辛かった。少女漫画の素敵な男の子より、等身大無茶苦茶アムロの方が好きだった。当時から少女漫画が嫌いなわけではなくむしろ今となっては好きなのだが、私の初恋ウルトラマンというくらいセンスがまわりとズレてしまっていた。

次第に友達は同じく兄の影響でジャンプを読んでいるというたった1人の女の子だけになってしまった。彼女にはレトロアニメの良さは共感してもらえなかったが、男の子っぽいものが好きでさっぱりとした彼女とは非常に相性が良く、ずっと親しくしていた。

私はその後もレトロアニメを見ることはやめず、兄と一緒に鉄人28号宇宙戦艦ヤマト、999、などいろんなレトロアニメを見た。それでもまだ一番はガンダムだった。

またその繋がりでスパロボが好きと言うクラス男の子共感し仲良くなったが、クラスメイトにお前らできてんだろ、とからかわれて疎遠になった。その後少し大人になり、男の子友達も増え、女は私1人という環境下で逆襲のシャアの鑑賞会をした。楽しかったが、男の子たちにはずっと腫れ物に触れるかのような扱いをされ続けた。

次第に私は、やはり女という性別で、このままではいけないのではないかと、ガンダムを見るのをやめた。ちょうど当時放送していたガンダムシリーズ宇宙世紀でなくなる区切りだったせいもあったと思うが、私はガンダムプラモデルを買いに行くことを、金輪際やめようと思った。

兄は友達と好きなことを一緒にできているのに、私だけ相手が兄しかいないのが、どこか羨ましくてしんどかった。クラスメイトにからかわかれるのも、もういい加減うんざりだった。仲良くなった男の子ガンダムの話をしていると、付き合ってるんじゃねーのと軽率に言われるのも、もう嫌だった。

から同じ趣味男の子たちにも、腫れ物にされていたのだと思う。

私はずっと中途半端だったから。男の子にもなりきれず、女の子にもなれなかった。私は所詮男の子の好きなものが好きな女の子だったのだ。

そのあと成長した後も男の子趣味ゲームをやったり競馬を見ていたりもしていたが、腐女子流行がきてジャンプを読む女の子が増え、少し共感できる友達が増えた。バンドメイクにも興味を持って、世界が少しずつ中身も趣味女の子寄りになり、今までとは違う友達もできた。

でもやっぱり、悔しかった。小学生の時の私が好きと言っていたものを、周りに理解されず馬鹿にされた経験は、しこりとして残り続けていた。

そうだったんだと気づいたのは、ジョジョの人気が沸騰してからだった。ジョジョはここ10年以上にわたりアニメ化を続け、今やっている6部は徐倫主人公で、アニメ化してからと言うもの女子ファンがわっと周りでも増えた。5部からは明らかに女子ターゲットとした商品も増え、コラボコスメが増えた。もちろん買い占めるくらい買っている。

私の小中学生時代、一番好きなジャンプ漫画ジョジョだった。ジョジョ立ちは兄の友達が可愛がって付き合ってくれたが、周りには理解されない趣味だった。あんなに周りには、楽しいのに…お兄ちゃん許してたから貸すようちの漫画‥と言っていたのに、誰も読んでくれなかった。唯一のジャンプを読む女の子友達でさえ、ジョジョは好きじゃなかった。共感してくれたのはテレビ越しのしょこたんだけだった。

ようやくこの時代が来たんだほら見たことか!と叫んでやりたかった。

そして今、水星魔女でやっと、やっと小学生の頃のしこりが、消えたような気がする。

ヨドバシエアリアルプラモデルを、十数年ぶりに買いに出かけた時、何だかすごく、すごく泣けた。買いに行くおゆるしを、やっと自分に出せた気がした。

ガンダムSEEDについては、周りの腐女子友達関係性が好きだと言っていたことがあったのだが、それでも私はずっとずっと、ガンダム世界観丸ごと、モビルスーツデザインもよくて、キャラクターもよくて、そういったガンダム世界まるごとを好きだと言っても「変だよ、女の子なのに」と言わない世界が欲しかったんだと思う。

私はもういい歳で、でも周りの女性も、おそらく子供世代も巻き込んで、水星魔女話題によく上がっている。キャラクターカップリングだけでなく、世界観の考察含め、ガンダム過去作も見たいと言う人がいる。

多分今エアリアルが好きと言っても、欲しいと言っても、女の子が言っても、馬鹿にされないだろう。だってパイロットかわいいたぬき顔の女の子なんだから。ファラクトミカエリスなんかもシャープでめちゃくちゃかっこいいモビルスーツだし、ディランザも真っ先に足元を見た時にドムを思い出すようなかっこよさがある。全部欲しいしみんな好きだと思う。小学生の時でも全部欲しいと思ったと思う。特にファラクトはガンビッドかっこよすぎて絶対ほしい。

改めて、思い切った決断で初めて女性主人公ガンダムの新作を作ってくれたこと、すごく感謝したい。こんなたった1人かもしれないけど、過去の思い出ごと、丸ごと救われてしまったひとがここにいることを、製作陣に感謝したい。

ガンダムリアルタイム世代は母だった。

母も毎週ファーストガンダムの放映を楽しみに、学校から帰るのが楽しかったと言う。母はガンダムを好きになった私に喜んでハロを買い与えたが、母も恐らくガンダムが好き、アニメが好きと言う友達には時代もあって全く恵まれなかったと思う。

そんな母の子である私もガンダム好きな友達には恵まれなかったが、今の小学生は、性差なくきっとガンダムの話ができているだろうと思うと、こんなに嬉しいことはない。もう亡くなってしまった母もきっと喜んでいることと思う。

水星魔女、毎週すごく楽しくて、楽しみです。作ってくれてありがとう。見られなかったガンダムシリーズもこれから見て、ガンダムが好きだとこれからは自信を持って言いたいと思います

2022-10-29

私には時間が無いの!

と父の病気強請って恋人転職を急かしていたあの女の人、強いな。

自身腫瘍がみつかっても誰一人動かす事すら出来ない。

寧ろ要らないと社会から捨てられる可能性すらある。

2022-10-27

ゆるすとゆするって似てるよね

許す

強請

漢字はにてないね

2022-09-24

娘のブラを買いに行く。

 次女の誕生日のあと、長女の誕生日があって、その直近の祝日、二人に誕生日プレゼントと服を買ってやるために買い物に出た。トータルで三万円くらいかかった。はぁ。

 服を買う時に、ついでに長女に今のうちに生理用品とかブラを買っとこうぜ、と言うと、長女は思いの外喜んだ。

 長女は11歳になったのだが、最近爆速身長が伸びると共に体型も大人に近づきつつある。彼女は小さい頃から今に至るまで安定の痩せ体型だ。身長に合わせてズボンを買うとウエストブカブカだったのが、今は150のズボンを履いてもずり落ちなくなった。痩せているなりに身体の厚みは増しているのだ。

 最近の長女は胸が急に育って来ているのが悩みらしい。そういう事をぽつぽつ言うのだが、ブラが欲しいと自ら言う事がないので、親であるこちから提案した方がいいんだろうなあと思った。

 長女を子供下着売り場に連れて行くと、彼女は種類の多さに圧倒されていたが、ぼくが

ステップ1とか2とか3とかタグがついてるな。まずはステップ1でいいんじゃないか?」

 と言うと、それらを物色しはじめた。

「すごーい、いっぱいあるー。こんなのが欲しかったの!」

 などと言うから可愛い色のやつを買うのかな? と背後で見ていたら、スタンダードな感じの、キャミソールと一体型の白いのを二枚選んだ。黒や紫もあるし、ブラだけ独立していて、同色のショーツとセットになったものもあるよとぼくが言っても、「絶対これがいい!」と長女は譲らなかった。まあ、白無地はアウターに響かなくていいよな。もし、ぼくがユニクロの白のエアリズムばかり着てることに影響されたのだとしたら、なんかすまないなと思うけれど。

 今時の小学生女子は、他の子がどんな下着を着けているのか、気になりはしないのだろうか? ぼくが子供の頃は、女子はそういう事についてはかなり煩かった。白い「初めてのブラ」なんか着けていると、露骨馬鹿にされたものだ。

 ぼくが子供の頃、ぼくの母親はどういう訳か我が子の二次性徴について捻れた考えを持っていた。だからぼくはなかなかブラを買ってもらえなくて、確か中学に上がってしばらくはノーブラで過ごしていた。部活の時以外は胸が目立たないよう猫背で下を向いて歩きがちだったように思う。

 当時はぼくの母親だけでなく、世の母親達の考えは大抵いい加減かつバラバラだったので、胸が既にかなり大きいのに「子供から」という理由ノーブラ女子というのはしばしばいた。ぼくはそれが好きじゃなくて、自分はそうはなりたくないと思ったのだが、無駄に性に対して厳格な家庭でしかも鈍感な母親にブラが欲しいなんて強請るのはあり得ないと思って我慢していた。ただ、ぼくの場合は胸が発育しかけだとしても限りなく俎板に近い胸をしていたので、ブラを着けていないことを誤魔化すのはそんなに難しいことではなかった。

 だが、体育の授業や部活の授業の前後更衣室で着替える際だけは誤魔化しなどは利かない。

 体育の時の着替えはまさに針の莚に座るような心地だったが、部活の時はそうでもなかった。更衣室では先輩達が下着姿で悪ふざけをしていたし、彼女達の下着はみなカラフルでまるで見せるためのもののようだった。たった一、二学年違うだけでどうしてこんなにも文化が違うのか不思議だった。ぼく達の学年はいつまで経っても白いペラペラ下着で、誰が一番先に「色気づいて」大人のようなブラを使い始めるのか、監視し合い足を引っ張り合っているのに。

 先輩の一人が日曜日に買ったばかりだというグリーンのチェックのブラを見せびらかしている時、ぼくはホワイトボードの下にレイジと二人で潜り込んでぴったりと身を寄せ合って先輩達の馬鹿騒ぎを眺めたり、今週のジャンプの話したりしていた。ブラの自慢をしていた先輩がぼくらの所にやってきて、

今日も二人、異様に仲がいいよね」

 といい、ぼくはそこに含みがある事に素で気づかず、

はい、ぼくとレイジ友達なんです」

 と答えた。

 レイジとは中学に上がってすぐの部活見学期間のある日に出会った。レイジ武道館の片隅に一人で体育座りをして、先輩達の稽古の様子を眺めるでもなく膝の上に顔を伏せていた。最初レイジがぼくを見たが、話しかけたのはぼくの方からだ。当時のぼくは既にはみ出者気質を全開にしていたが、今よりは社交性があったのかもしれない。

 レイジ第一印象は、大人しそうな男子、といった感じだった。目が合って、一言二言交わしただけですぐに気が合いそうだと思ったのと、ぼくと同性である事に気づいたのとは、どっちが先だったろうか。立ち上がれば性別を間違いようはない。レイジはぼくよりずっと背が高く、正面から相対すると迫力のある胸が視界を圧倒してくる。まるでモデルのように手足が長く、メリハリのある体型をしていた。

 そんなレイジだが、ほとんど大人同然の背格好をしていたにも拘わらず、ぼくと同じくまだ「子供」というカテゴリーに押し込められていた。つまり中学に上がってもしばらくはノーブラで過ごした。その点でぼくにとっては類友でもあった。

 いつだったか、先輩の一人がそんなぼくらを見かねて声をかけてきた。ブラをしないと恥ずかしいとか乳が垂れるぞとか、そんなことを言われ、ぼくらは「はーい」と返事をしたが、すぐに他愛ない雑談に戻った。レイジは先輩に言われたことなど全く意に介していないようだったけれど、ぼくは内心かなり気にしていて、やはり母親にブラが欲しいとお願いしなくてはならないのだろうか? と考え、まだ何も行動しないうちから屈辱に打ち負かされたような気になっていた。

 記憶に間違いがなければ、ぼくらは少なくとも一年夏休みまでは「子供カテゴリーのままでい続け、それぞれ親の方針通りに子供肌着制服の下に着続けていたと思う。そのことによってレイジがどんなデメリットを被ったかはぼくは知らないが、ぼくの方には人には言えないようなデメリットがあった。

 ある日、竹刀を振った瞬間に身体の内側から「ぶちっ」と音がした。腕のつけ根辺りがヒリヒリと痛くなった。家に帰ってから服を脱いで見てみると、鎖骨のすぐ下辺りに赤い皹が入っていた。まるで鋭利刃物でひと突きしたような傷は薄い表皮で繋がっていて、出血はない。どうやら急に大きくなった胸の重さに皮下の肉が負けて裂けてしまったようだった。奇妙な傷はその後いくつも増えていき、白い痕になって残った。

 肌にいくつもの傷が残るほどに、ぼくの胸はお荷物になりかけていたのだが、だからといって目立って大きいのかというと全くそんな事はなく、服を着ている限りは相変わらずの俎板に見えるほどだった。なのに、ただ普通に生活していくだけで服の下に隠れた部分が傷だらけになっていく。その原因がさして膨らんでいるようには見えない胸であるなど、親に相談出来る訳もなく、ぼくはひた隠しにした。

 その件はレイジにも話した事はない。そもそもぼくとレイジは「親友」だと言い合っていたのにも拘わらず、お互いに相手内面には踏み込もうとしなかった。ぼくらは校舎の内外を、ひとの目も気にせず手を繋いで歩き、座る時にはスズメきょうだいのように身体をくっつけた。部活の合間の休憩時間には互いの背中を背もたれにしたり、膝枕をしあったりした。

 ぼくがレイジの太ももを枕にしている時、ぼくの鼻先にはレイジの胸があるのに、そのぼくの胸の何倍も大きな肉の塊はレイジにどんなダメージを与えたのか与えなかったのかなんて知らなかったし、レイジレイジで、ふざけて指でつついたぼくの貧相な胸がぼくにとってはけっこうな凶器だった事など知らないままだった。

 レイジに対してのぼくの隠し事なんて大した数はないが、ぼくにとってレイジは謎の多い奴であり続けた。真面目そうに見えてちゃらんぽらんで、部活だって、ぼくとレイジとはたった二人だけの新入部員なのに、レイジはよくサボり、ぼくを一人にした。夏休み部活に、レイジは半分も顔を出さなかった。なのに試合に出ればそれなりに勝つの不思議だ。何故レイジはそんなに休むのか、ぼくはしばしば先輩達から聞かれたが、わかりませんと首を振るしかない。

 親友の癖にぼくはレイジ個人的な事をほとんど知らない。そのことが気にならない訳ではなかったのだが、いざレイジと顔を合わせると、数々の謎の解明などどうでもよくなってしまう。レイジとする話は好きな漫画アニメの話ばかりで、端からみればそれは終始うわべだけの話をしつづけているだけで、それのどこが親友なのか不思議だったかもしれない。

 ぼくとレイジは心が遠くにあるのを補うかのようにスキンシップだけは過剰に行った。一日の中で最初に会ったときは、相手存在を視認したらどんなに遠く離れたところからも全力で駆け寄り、

「カーラミーア!」

「モンシェ!」

 と叫ぶとひっしと抱擁し合う。隙あらば、学校内のどのカップルよりも密着して過ごした。

 夏の間、ぼくはろくに飲食をせずに部活でしごかれていた。これ以上身体無駄な肉がつくのを止めたかったし、生理出血をなんとか止めたいと思って行った無謀なダイエットだったが、消耗したわりに効果はいまいちだった。ひと夏で顔だけげっそりしたぼくだったが、片やレイジ夏休み前と少しも変わらず飄々としており、健康のものに見えた。実際、心ない男子がぼくらに対して目障りだ死ね罵倒を浴びせるやそいつを蹴り倒しプロレス技をかけて泣かせるなどワイルドに暴れることもあった。

 ぼくは安心した。実はぼくの母親がぼくとレイジが仲良くなったのを知り、ぼくの同級生母親達の情報網を使ってレイジ個人情報仕入れており、聞いてもいないのにぼくにそれを話したのだ。ママ友ネットワークをもってしてもレイジの事で確かな情報は得られず、噂程度のことしか仕入れられなかったようだ。それによれば、レイジは何らかの病気で定期的に通院しているという。だがその病気が何であるのかは誰も知らないらしい。

 ぼくが知っているレイジ個人的なことといえば、レイジには兄が一人いて両親も健在で、四人家族で仲良く暮らしているということくらいだった。

「ねえレイジ、どうしてレイジレイジなの?」

 ある日、ぼくが何気なく訊いたら、レイジはこう答えた。

「うん? うちは兄と俺との二人きょうだいから

レイジのジは二番目のジってこと?」

「そそ」

「納得した」

 きょうだいの二番目だからレイジ」と名乗るレイジとぼくとは部活つながりの親友クラス出身小学校が違うせいでお互い相手の事で知らないことが多いかもしれないが、そんな事は関係なく、ぼくらはとても仲がいい。

 秋になった。ある日、学校から帰るとぼくの部屋に大きな買い物袋が置かれていた。母親が開けてみろというので中身を見たら、「はじめてのブラ」と書かれた厚紙つきの白いブラが三着ほどと、その他下着類が入っていた。母親によれば、「ぼくに必要から買った」というより「みんなが必要だと言うから買った」ようだ。母親他人の言う事になにかと流される。

 しかし、断られる可能性が高いと思いつつこちらから羞恥心を堪えつつ頭を下げてお願いすることもなしに、必要ものが手に入ったのは良いことだ。ぼくは「はじめてのブラ」を着けてみた。ところがサイズ全然合っていなかった。それはAカップだがアンダーが85cmもあって、上半身だけは骨の浮くほどガリガリだったぼくにはユルかった。

 翌日から「はじめてのブラ」を着けて登校したが、いざ日常生活を送ってみると、ユルすぎるブラはぼくの助けになるどころか邪魔邪魔で仕方のないものだとわかった。ちょっと身体を動かしただけで背中ホックが外れる。これまでの習慣通りに猫背にしていると外れるし、かといって背筋を伸ばしてもまた外れる。走るとどんどんブラが浮いてきて胸の上までずり上がってくる。それを狼狽しながらも誰にも気づかないよう適正な位置に引き下ろさなければならない。

 なんなんだこれ……。母親に苦情を言うべきではないかと思わなくもなかったが、母親がぼくにブラを買い与えた時、牽制するように「デブで胸のないお前にはサイズがそれしかない」と言ったから、解決策は何もないとぼくは思い込んだ。デブ言いがかりだ。ぼくはチビの癖に肩幅と腰幅があり、脚も太かったから、セーラー服を着るとずんぐりむっくりに見えたが、上半身ガリガリに痩せていたのだ。

 何でぼくだけこんな事に……と思いつつ、部活の際に先輩達がふざけながら着替えている間は、いつもの様にぼくは部室の隅っこにレイジとぴったりくっついて体育座りで待っていた。先輩達は相変わらず可愛いブラを着けていて、それらはぼくの「はじめてのブラ」のようにズレたりホックが外れたりはしない。どうしてぼくの「はじめてのブラ」はこんなにも役に立たないのか、すぐそこに何事にもあけすけな先輩達がいるにも拘わらず、ぼくは誰にも打ち明けられない気がして、勝手孤独に浸っていた。隣のレイジは、元からそういう話をすべき相手ではない。

 その時、ツンツンと脇腹をつつかれた。隣を見れば、レイジが膝の上に半分顔を埋めたまま、いやーな顔で笑っていた。

「お前、これなんなの?」

 レイジはニヤニヤしながら、ぼくのTシャツの上からブラのバックベルトを引っ張った。

「何でもいいだろ!」

 ぼくは小声で身をよじりながら言った。その反応がレイジには面白かったらしく、レイジは「なんなの、なんなの」と言いながらぼくのブラのあちこちを引っ張り、脇を擽ってきた。そんなぼくらの攻防戦を先輩達はいものじゃれ合いだと思ったらしく、「今日も二人は仲良いよねー」と言った。

 その日以来、レイジはぼくがブラを着けているのを面白がり、やがて服の上からブラのホックを外すという技を会得した。レイジ通りすがりにぼくの背中を叩くと、ホックが外れる。とんでもない悪戯だが、ぼくのホック悪戯をされなくてもしばしば外れるし、ぼくとレイジクラスが違うので、被害を受けたところで大した事にはならない。それでぼくとレイジの仲が決裂するという事もなかった。

 ただ、レイジがぼくをブラのことでイジッてくるのは意外だと思った。同級生女子の中には、他の女子が「色気づく」のを嫌って意地悪をしたり他人の足を引っ張るような事をする奴が何人もいたが、レイジはそんな陰湿女子どもとは最も遠い存在のような気がしていた。でも、その頃レイジはまだ「子供カテゴリーの内にいて、それをぼくなんかみたいな貧乳の方がイチ抜けしたのだから、変に執着されるのはおかしい事ではないような気もした。

 人の心理としてレイジの反応は特におかしものではない。が、ぼくらの関係性の絶妙バランスをレイジの方から崩して来ようとするのは……逆にぼくの方から壊しにかかるなら自業自得なのでまだしも……どうしていいのかわからない。わからなさすぎたので、ぼくは何事もなかったかのように過ごす事を選んだ。

 二年からはぼくとレイジは同じクラスになった。一緒に過ごす時間は益々増えた。レイジ休み時間教室ですれ違いざまにぼくのブラを外して遊ぶ事もあったが、ぼくは責任を取ってホックを元に戻せとレイジ要求し、レイジは「はいはい」と言ってぼくの制服背中に手を突っ込んでホックを掛け直した。

 いつの間にかレイジはその遊びをしなくなった。

 その頃にはレイジは既に「子供カテゴリーを脱していたのだと思うが、ぼくにはその件については全然記憶がない。少なくとも、ぼくはレイジからされたようにレイジがブラを着け始めた事をからかうことはなかった。

 教室が一緒だと、友達同士なら休み時間ごとにお互いの机のところを行来するものだ。ぼくは授業が終わってもすぐに教科書しまって離席することがないから、レイジの方からぼくの席にやって来がちだった。ふとぼくが顔を上げると、視界の全面をレイジの胸が塞いでいる。よく、胸の大きな女性が「(男は)私じゃなくて私の胸に挨拶をする」と言うが、レイジ場合はぼくに胸から挨拶して来るようなものだ。ぼくはレイジに知られないよう視線を外した。だからレイジの胸がしょっちゅうぼくの目と鼻の先にあったのに、ぼくはレイジのブラ事情など全く知らない。一方レイジはといえば、ぼくをからかえるだけからかって恥ずかしい思いをさせたのに。

 レイジは狡いと思ったが、他の女子といがみ合うようにレイジと争うのは嫌だった。レイジ喧嘩する事があるとしたら、それとは全く関係のない、取るに足らない事が原因だ。そしてベッタリと仲がいい分喧嘩するのもわりとしょっちゅうだった。大体はぼくの方から吹っ掛ける。そこにレイジは狡いという思いがなかったとは言えないと、当時を振り返って思う。

 レイジは胸が大きくて手足が長くてモデルのような体型をしていたが、女としてはある意味で無敵だった。ぼくはといえば、自分身体がなにかとコンプレックスで、わざと身体に合わないダボダボな格好ばかりしているから、本当はガリガリに痩せていたのにすんぐりむっくりのデブだと思われがちだったうえに、貧相な体つきのわりにはきっちりと女であることのデメリットを受けた。すなわち生理が異常に重くて一月のうち絶好調なのは三日ほどしかなく、あとは瀕死

 レイジは不調知らずで常に元気いっぱい走り回っていた。何かの病気で通院しているという噂はデマに過ぎないのではないかとぼくには思われた。だがレイジはよく部活をサボった。同じクラス親友のぼくにも何も言わず放課後になるといつの間にか姿を消している。ぼくは既にレイジはそんなものだと思っていた。部活顧問から来年女子部長は消去法でぼくに決まりだと聞いて軽く絶望した。レイジの方がぼくよりもずっと強いのに、部長は実力よりも真面目さが大事だと顧問は言う。だがぼくは顧問が思うほど真面目ではない。絶不調ながら毎日律儀に部活に出ているのはほとんど、稽古カロリーを消費しつくせば生理にかけるエネルギーが少なくなり、来月こそは体調がましになるのでは? と期待していただけに過ぎない。

 そんな馬鹿な事をしていたせいで、ぼくはある日、体育の授業中に具合が悪くなった。その日のメニューは1000メートル走だったが、ぼくは運動神経がない癖に中距離を走るのが大好きで得意だったので、生理中だというのに無理をした。酷い目眩がして手足が冷たくなり、震えが止まらなくなった。爪が真っ青になり、顔色も青を通り越して真っ白だと、ぼくを見た体育教師が言った。体育教師は厳しい人で滅多な事では生徒を休ませないのだが、ぼくが芝生に座っても一向に回復しないので、保健室に行って休めと言った。ぼくは保健委員に付き添われて保健室へ行った。ベッドに寝かされた途端に意識が落ちた。

 気がついたらベッドの側にレイジがいた。

「おはよー。今どんな気分?」

「どんなって、最悪だけど。でもさっきよりはましな気がする」

「ははっ、体育の時はヤバかったな。こいつマジで死ぬんじゃね? って感じの顔してて、先生がさすがに焦ってた」

 そう言うとレイジはぼくのほっぺたをつまんで引っ張った。

「ほっぺぷにぷにー。すべすべで真っ白ー。でもさっきよりはましー」

 レイジはぼくの肌をすべすべで真っ白だとよく言う。小学校時代は徒歩通学で、中学に上がってから自転車通学で、それなりに日に焼けていたから、ぼくの肌も黒くて荒れているはずだと自分では思い込んでいたが、レイジに指摘されてはじめて、ぼくは色白で肌質がいいのだと知った。少なくともレイジのほっぺたよりはぼくのほっぺたの方がすべすべで白い。

「今どんな気分?」

「君が血色が戻ったというなら、思ったよりもいいんじゃないだろうか。確かに吐き気はしないし、頭痛もしない」

「ふーん。俺にはそういうのが無いからわからないけど、まあ無理すんなよ」

はいはい

 レイジはいいな。ぼくと性別が同じでもぼくのような思いはしないんだ。でもぼくみたいにひ弱なのはレイジには似合わないから、それでよいのだと思った。

トラバに続く。

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