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はてなキーワード: 日本企業とは

2016-05-12

在宅酸素療法

母が在宅酸素療法を行うことになった。病院から出た処方箋のような書類を元に、帝人在宅医療担当者酸素ボンベと据え置き型酸素濃縮器を持ってきた。酸素濃縮器はドラム洗濯機をひと回り小さくしたくらいのサイズがある。

母は比較アクティブ性格で、よく外出もするし、たまに海外旅行もした。そんな母が24時間、部屋の隅の機械につながれているのは見ていて辛いものがあった。外出中は酸素ボンベを使うが、呼吸を検出して息を吸う時だけガスを出す専用のバルブを使っても数時間しか持たないため、外泊はできなくなった。

いろいろ調べると、米国在宅酸素療法では携帯型の酸素濃縮器(POC)がポピュラーらしい。米国路線航空機では酸素ボンベを医療用であっても載せられないというから、POCはよほど普及しているらしい(日本では載せられる)。なるほど、ではそれをうちでもお願いしようと帝人担当者に聞いてみたところ、帝人で扱いのあるPOCでは十分な流量が出せないというのだ。また、チューブを長くできないので室内での取り回しが困難とも。

改めて米国メジャーな、たとえばチャート社のカタログなどを見ると、連続で3L/分以上出せる機種はいくつかあるしチューブ長も50ftなどと書かれており、言われているような制約はこれらの製品ではなさそうだ。帝人の扱っているPOCが非力だということであろう。国内の他社を見てみるとフクダ電子などもPOCを作っているようだが、性能面では帝人とさほど違わなかった。

機械を作るのであれば日本企業のほうが優秀そうだが、なぜそうでないのか。おそらく企業にとって収益性問題があるのだろう。在宅酸素療法も他の医療行為と同様に定められた点数にもとづいて診療報酬請求される仕組みだ。同じ点数、つまり売上が固定されているのなら単純でコストのかからない機械を使おうとするだろうし、新しい技術を開発したり他社と競争して機械を小型化したり性能を上げるメリットがない。また国内の在宅酸素サービスでは帝人シェアが6割といわれていて、市場寡占化していることも要因の1つだろう。

ある海外医療機器メーカー日本法人に問い合わせをしたところ、それなりの従業員数があるはずなのに社長直々に返事をいただき国内で同社製品を使う手続き代理店を丁寧に案内してくれた。日本では医療行為標準化して報酬を定めることで、国民皆保険制度が成り立っていて専門的な医療安価自己負担で受けることができるわけだが、そのことで企業活動が硬直化することは患者のためにならない。患者選択肢を持てる医療制度医療機器メーカー姿勢が求められているなと切に感じた。

2016-05-10

日本で生きてる時の、旧世代への尻拭いを延々とやってるこの感じ

なんなんだろうな。

  

日本企業の殿様商売

凝り固まった年功序列システム

そもそもこの不況

作るだけ作った公共物のメンテだの

放置しすぎて余計面倒になった歴史問題云々も

介護施設では実際に尻拭いしてるし

  

なんなんだろうな

  

でも俺たちがじじいになっても

尻拭いてくれるような金も人もいないんだぜ

  

やんなっちゃうよな

2016-05-06

http://anond.hatelabo.jp/20160505213455

設備投資判断する立場にない現場の人が、経営者目線投資方向性について語る。

これぞ日本企業教育ですな。

自分部署投資をするよう、社内営業しまくると、軋轢が生まれしまうのが日本企業ともいえる……?

2016-04-29

http://anond.hatelabo.jp/20160429133412

慰めになるかわからないけど、うちの会社地方中小企業)は社内で同じようなことしてるよ。

社長とかが営業部員に「おまえ最近成績悪いな~。今年はボーナスお前だけなしにするか」とか「お前には中国に出向してもらおうかな」とか言って笑ってる。

それを言われた方も「社長~それは勘弁してくださいよ~」とか笑ってるけど明らかに背中に汗かいてるのがわかるわ。

日本企業本質パワハラデフォルトからあきらめるしかないかもね。

http://anond.hatelabo.jp/20160429014759

それ拗らすと、あの自動車会社のようになるんかな

いつしかみんな気づいてるんだけど誰も言えないような空気になって、不正放置特に日本企業じゃ入社年次の上下関係が厳しいしな

2016-04-23

台湾半導体設計世界トップ

台湾半導体設計世界トップ

日本企業自分達が作った製品国内海外わず売ることに固執し過ぎた。(シャープ)

一方でホンハイ世界の名だたる有名企業から仕事の一部を請け負って技術力を高め、この事業世界一になった。他の台湾企業も似ている

president.jp/articles/-/7436

マイクロソフト任天堂アップル製品の回路や半導体関連はすべて鴻海が請け負っているとすれば

それは家電液晶を作って売ることにこだわりすぎた日本大手メーカーの眼中にはない事業形態だったのだろうか。

鴻海とシャープの売り上げの規模が何かを物語っている

今や技術力の面でも台湾が上回っている。

日本時代の流れについていけてないし、ついていくこともできない。

コストの面でも技術の面でも売り上げに繋がらなければ稼げない

2016-04-15

http://anond.hatelabo.jp/20160415151300

そうだよ

一番嘘が上手かったやつがのし上がってきたのが日本企業だよ

中華よりもよっぽど姑息で汚い嘘つきまくってるけど表に出ないだけ

 

から嘘の通じない世界では何もできずに衰退したよ

http://anond.hatelabo.jp/20160415151300

そうだよ

一番嘘が上手かったやつがのし上がってきたのが日本企業だよ

中華よりもよっぽど姑息で汚い嘘つきまくってるけど表に出ないだけ

 

から嘘の通じない世界では何もできずに衰退したよ

2016-04-12

さっさと最低賃金上げろよクソが

あのな、なんで法人税はがっつり下げたのに最低賃金ちょっとずつしか上げないんだよ

法人税の減税分は賃上げ累進課税強化で所得税から回収すんのがセオリーだろ

日本企業なんて隙あらば内部留保とか言うクソな会社ばっかなんだから圧力掛けろよ

インフレ借金だらけの国がなんでインフレこわがんなきゃいけねーんだよ

消費税福祉に回すって言っててただろうが!!!

2016-04-09

パナマ文書騒動にまつわるいくつかの誤解

パナマ文書」の暴露により、世界の偉い人・有名人資産隠しや租税回避が明るみに出ました。

これを発端に、いままでなじみの薄かったいわゆる「タックスヘイブン」(租税回避地)の存在が明るみになり、日本でもひろく報道議論されるようになりました。

しかしながら、このような議論のなかで、いくつかタックスヘイブンにまつわる誤解が生まれているような気がしますので、これを機会に少し整理してみたいと思います

(2016/4/10 03:15追記しました)

はじめに

書き手増田します)は民間企業中の人ですので、もちろん中立的観点からお話ができるよう配慮しますが、いくら企業寄りの、バイアスのかかった記事になってしまう可能性があることを申し添えます

記載内容は厳密には異なる場合、細かい部分を捨象している場合例外存在しており、あらゆる場面で正確性を担保できるものではありません。

企業タックスヘイブンを通じて租税回避をしている」という誤解

参考記事1: http://editor.fem.jp/blog/?p=1969

↑要約すると~日本企業タックスヘイブンであるケイマン諸島法人税率0%)へ投資した額は、直近で60兆円にものぼっている。これに対して日本法人税23.9%を課すとすると約14兆となり、消費税収をほぼカバーできる額となる~という夢のようなお話です。

まず、タックスヘイブンとは関係ないですが、法人税投資額に対して課されるのではなくて、投資して得たリターン(収益)に対して課されることになるので、そもそもの計算が違います

つぎに、日本税制では、日本親会社タックスヘイブンを含む軽課税国~無課税国に子会社をつくって投資をした場合子会社で得た利益親会社利益に乗せて課税する仕組み(外国子会社合算税制。詳しくはググれ)があるため、基本的租税回避できません。

また、確かにタックスヘイブンであるケイマン諸島パナマ会社や口座は情報の秘匿性が比較的高いといえますが、日本監査法人や税務当局バカではありませんので、仮に企業資産隠しをしようとしたら普通はバレます

日本タックスヘイブン問題について何も行動していない」という誤解

参考記事2: http://enter101.hatenablog.com/entry/2016/04/08/230542

↑に関連して。

確かに、日本政府パナマ文書について「日本企業への影響を考慮して」調査しないこと(実際には「コメントを控える」こと)を発表しました。しかしながら、これが批判されるべきことかと言えば、少々事情が異なるのかと思います

かりにパナマ文書記載日本企業リストアップされたらどうなるでしょう。「租税逃れだ!」と方々から批判を受けるのではないでしょうか。実際には上記の通りほとんどの企業親会社で相応の税負担をしているにもかかわらず、です。

さらに、この<調査しない宣言>を横展開させて「日本タックスヘイブンを野放しにしているんだ!アベ死ね!」と考えるのは畢竟お花畑思考です。皆さんはマイナンバー制度というのをご存じでしょうか。そう、今年から始まったアレです。これがなんのために始められた制度か知っていますか?OL副業水商売しているのを暴いてニヤニヤするためですか?色々な目的はありますが、その中のひとつに超富裕層租税回避対策があります近いうちに銀行口座マイナンバーの紐づけがなされ、税務当局は個人の所得を把握しやすくなります。また、このマイナンバー制度と並行して、日本世界各国と金融口座に関する情報交換協定を結んでいます。この協定の参加国にはケイマン等のタックスヘイブン国も含まれており、富裕層課税逃れはさらに難しくなっていきます

参考記事2でアフィリエイトリンクが貼られている志賀さんの著書ですが、これを読めばいかに日本タックスヘイブン対策他国に比べて進んでおり、租税逃れが難しくなっているかがわかりますので、どうしてこのような記事が書けるのか不思議でなりません。

補足QA

Q1.タックスヘイブン国に投資しても親会社課税されるとわかっているのに、日本企業がそれでも同国で投資する理由は?

この疑問はごもっともです。参考記事1で引用されるように、日本企業タックスヘイブン国に対する投資はたいしたものです。これらの企業はなぜ、外国子会社合算税制存在にもかかわらず同国で投資を行うのでしょうか。いくつか理由があります

維持費用がかからない・安い

たとえば会社であるプロジェクトを進めるとき、その会社が直接事業をはじめるのではなく、子会社を作ったほうが色々な面で都合が良い場合があります。このとき日本株式会社設立するとなると、法人税以外にも色々なコストがかかります。たとえば、会社資本に応じて事業税が課されますし、会計監査を受けるための費用も発生します。会社があるだけでけっこうな維持費用がかかるのです。これに対して、タックスヘイブン国のほとんどは日本国にいながら設立でき、会計監査不要で、かかるコスト登記費用だけとなります。このような利便性から債権不動産の流動化を目的としたSPCの多くは、いまだにタックスヘイブン国が活用されています。(SPCについては http://accountingse.net/2011/01/260/ ここの説明がわかりやすいです。)

手続き上・事業上のメリットが得られる

たとえばパナマ会社の多くは船会社ですが、これはパナマが便宜置籍のメッカであるからです。増田は船会社のことはあまり詳しくありませんが、日本で置籍するよりも色々な制度上の恩恵を受けることができ、今でもパナマで船用のペーパーカンパニーを作っているところは多いです。便宜置籍のあり方そのものが問われることがありますが、ここでの本論からずれるので措きます

節税目的

先ほどの説明矛盾しますが、子会社利益親会社課税されるといっても限界があり、スキーム次第では節税可能となる場合があります。たとえば、外国子会社合算税制適用されるのは日本会社50%出資する場合で、外国会社と共同で出資し、日本から出資比率50%以下となるような場合については適用されません。つまりこの場合には税率は0%のままとなります

厄介なことに日本法人税制はとてつもなくややこしいので説明は省きますが、他にもスキームによって0%とまではいかないまでも節税ができる場合もあります。ただしこのような例は増田の肌感覚ではそこまで多くないと思っています

Q2.国家間税制の穴を突いた租税回避脱税ではなく適法だというが、適法からいいってもんじゃないでしょ?

これについては判断がわかれるところです。増田サラリーマンなのでどうしても企業よりの回答になってはしまますが、これはケースバイケースです。たとえばはてな国で現地のはてな人顧客にしたビジネスをしたいときはてな国に会社をつくることは自然行為です。いっぽうで、日本日本人相手ビジネスをするのに、はてな国で会社をつくるのはかなり不自然ですね。はてな国が租税回避国であった場合、なおさら怪しいことになってしまます。実際のビジネスはこの両端の間で行われており、適法であっても黒に近いグレーであるような取引はたくさんあるのも事実です。たとえば最近判決の出たYahoo事件というものがあります。これはタックスヘイブンとは関係ないのですが、Yahoo日本税制の穴をついて意図的租税回避をしたかどうかについて争ったものです。最高裁判所Yahooの取り組みを「明らかに不自然で税負担の減少を意図して税制濫用した」もの結論づけました。この判決については、いまだ議論が交わされている中ですし、増田も法に詳しいわけではないので確たることは言えませんが、民法1条3項では、「権利濫用は、これを許さない」とうたわれています。実際の判決でこれが引用されることはあまりない感じはしますし、これがまさに程度問題なので線引きも難しいところですが、制度に穴があるというのは法の精神に体が追い付いていないようなものであるので、明らかに精神に反するもの排除されるべきというのは一理あると思います

参考

マイナンバーの口座との紐づけについて

http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/bangoseido/faq/faq7.html 記載の通り、任意ではあります

自動的情報交換について

https://www.oecd.org/ctp/exchange-of-tax-information/MCAA-Signatories.pdf (PDFです)今のところパナマはないです。

ブコメを受けて追記:この文章を書いた背景と私が伝えようと意図したこと

増田でたくさんの反応を頂けてありがたく思います。この文章を書いた背景は、パナマ文書騒動を機にタックスヘイブンということばが一気に周知のものとなったにもかかわらず、そのことばの内実を曲解させるような記事がたくさん出回ってしまい、これにぶち切れたことが理由です。税に関することがらはなかなか理解しにくいところがあるので、交通整理的な意味合いを込めて2つの事例をもとに私なりにお伝えできることを書かせて頂きました。まず、本論で特に触れませんでしたがパナマ文書騒動のものに関しては、そもそもパナマ国際的租税回避地であるという事実は変わりませんし、これを利用して租税回避行動をとった個人・企業存在することも事実ですが、その一方でパナマ文書記載された個人・企業の全てが法的ないし倫理的に悪いことをしているとは言いきれない(この点においてアシュレイ・マディソン事件とは構造が異なる)ことから、その情報の取り扱い方に非常な危惧を感じました。ここで批判の矢が日本の政治家や企業におよぶことは想像に難くないですし、もちろんそれによって汚職資産隠しが明るみに出ること自体が悪いことではないのですが、特に悪いことをしていない企業までさらし者にされてしまうことは非常にかわいそうで残念なことだと思います。それは避けられないことかもしれないとしても、事実ゆき過ぎた誤解は到底容認できないと思い、できる限り事実をそのままに記述することを意図してこの文章を書いています。火のないところに煙がたたないというのは、それはそうなんですけど、だからといってそこにガソリンを撒くのはどうかと思うのです。まぁ、ガソリンで派手に燃え上がった段階で水をまいてもアレですが。

日本企業の大部分はタックスヘイブン国への投資を行うにしても合算課税されることが常ですが、合算課税されず、いわゆる「租税回避状態となる場合存在することもまた事実です。これは私の知りうる客観的事実ではありますが、では合算課税される投資租税回避される投資がそれぞれどの程度の割合でなされているかを網羅的に公開した資料があるかというと、そんなもの国税庁も明らかにしておりませんので、私の観測範囲では合算課税の方が多いという主張しかできません。この「肌感覚」について不信の視線が向くのは国語的に自然な運びとなりますので、これ以上の弁明はできません。そもそも私のポジションは「企業は何も悪くない!」とまではいかないので。制度的に不十分なところもあるし、企業がやりすぎなところもあるが、おおむねうまく回ってるんじゃない、くらいの見解です。

ちなみに、仮に適法租税回避できたとして、その収益ふつう、その会社の次の投資の原資となり、あるいは株主への配当となり、あるいは従業員にたいする給与となります。(当たり前の話ですが、租税回避国外利益流出している!と誤解されがちなので。)また、ブコメでも言及されています企業には実効税率という動かしがたい指標があるので、タックスヘイブンでどれだけ租税回避できているかは分からなくても、その企業が標準税率と比べてどの程度の税金を納めているかは何とな~くわかりますので、本当に気になる方は調べてみてください。

ここですべての疑問に答えることはしませんが、いくつかご不明な点にお答えします。(今後追加で反応があればできる限り更新します。)ちなみに、私は税理士でもなんでもないので簡単な説明にとどめておきます

外国子会社配当益金不算入税制について

外国子会社合算税制により合算課税されたタックスヘイブン国の所得配当金として日本親会社還流する場合、その配当金課税すると二重課税になりますので、既に課税を受けた見合い部分は益金不算入となります

何も悪いことしてないなら、なぜ隠すの?

隠しているというよりは、開示する義務がないという表現が正しいです。たとえば日本法律事務所クライアントを全部公開するようなことは永遠にないでしょうし、企業子会社のそれぞれの損益計算書を開示するようなこともありません。ただし子会社リスト有価証券報告書等で開示されており、ほとんどは名前でググればどこの法人かもわかりますので、通常は隠されているようなことはありません。ほんとに悪いことをしてる場合はよく簿外に飛んで見えなくなるので、オリンパス事件みたいにコーポレートガバナンスが効いていないとまずいです。

なぜ日本パナマ文書調査しないのかと怒る人に

まずパナマ文書基本的性格理解しましょう

CNN.co.jp : 「パナマ文書」とは これまでの動きを振り返る - (1/3)

http://www.cnn.co.jp/world/35080758.html


パナマ文書とは、パナマ法律事務所モサック・フォンセカから流出した過去40年分の取引記録のことです。モサック・フォンセカは、世界中資産家を相手ペーパーカンパニーオフショア口座を作る仕事をしていて、流出事件の直前まで米経済誌に注目の人として掲載されるなど、経済界では有名な一流の事務所でした。なので一事務所流出情報にかかわらず、世界中有名人著名人名前バンバン出てきて大騒ぎになっているのです。

タックスヘイブン利用者税金逃れ情報についての国際的に大きな情報流出事件は、パナマ文書以前に複数あります2013年オフショアリークス、2014年ルクセンブルクリークス、2015年スイスリークスです。今回のモサック・フォンセカから流出した「パナマ文書」のデータ量は、それらより遥かにおおきな規模になります

パナマ文書は誰が確認できるのか

パナマ文書情報は、国際調査報道ジャーナリスト連合ICIJ)に参加する記者を通じてしか確認することができません。日本から朝日新聞共同通信記者が参加しています。なので、ほかの多くの人々は、これらの記者所属する報道機関記事ICIJの発表を待つしか新しい情報を知ることができません。

パナマ文書関連で日本人名前が上がらない理由

ICIJは、タックスヘイブンを利用すること自体はあまり批判していません。合法からです。しかし、税金徴収し利用する側の政治家公的性格を持つ人々が行っている租税回避行為は、道義的責任があるとして家族も含めて容赦なく批判して晒していますICIJ批判するのは政治家公人であって、一般人ではありません。パナマ文書報道日本人名前が上がっていないということは、パナマ文書には日本の政治家やそれに関連する名前がなかったということです。

なぜ日本パナマ文書調査しないのか

世界各国でパナマ文書への積極的な反応が見られるのに、日本では見られない。それはなぜか。日本の政治家の名前が挙がっていないからです。ほかの国々で「調査する」など積極的な反応がなされているのは、名指しで自国に関わる主要な政治家、人物の名前が挙げられていたからです。確認のために調査するのは当然です。

また、「パナマ文書」そのものは、ICIJしか手に取ることができないので、司法国税独自調査するのは不可能です。

情報が手に入れば日本でも捜査する

2013年国税庁タックスヘイブンを利用する日本人リストオフショアリークスに由来すると思われる)を大量入手し、脱税調査に着手したと報じられました。

はてなブックマーク - 国税庁 大量のタックスヘイブン資料入手 NHKニュース

http://b.hatena.ne.jp/entry/www3.nhk.or.jp/news/html/20130601/k10015004501000.html

しかタックスヘイブンの利用自体合法です。タックスヘイブン利用者が即座に脱法行為をしているとはなりません。また、入手情報は古いものも多く実体確認がとれなかったり、脱税と指摘できても時効となっているケースもあるでしょう。

アグネス・チャン」や「ドワンゴ」の名前掲載されているのは「オフショアリークス」(2013)

一部で、「パナマ文書に「アグネス・チャン」の名前が載ってた」と報じられているそうです。しかし上記の通り、「パナマ文書」は一般人には公開されていません。どこで確認したのでしょうか?

話の元をたどると、ICIJ2013年に公開した「オフショアリークス」の情報を今ごろ検索していたのだと分かりました。「パナマ文書に載ってた日本企業一覧」なんてまとめられているリストも全部オフショアリークスから得た情報で、パナマ文書関係ありません。

オフショアリークスは、同じタックスヘイブン情報といっても、英領バージン諸島ケイマン諸島企業ファンド情報と報じられています。もちろん利用者が被って同じ名前が載っていることもあるでしょう。

2016-04-08

パナマ文書日本死ぬのか

ぶっちゃけね。

パナマ文書流出した日本企業リストを見て

あー、これはマスコミも取り扱わないだけでなく

そりゃ日本としてスルーする感じになるわなーと

思った自分がいるんですよ。

政治家とか、当事者とかだけでなく、

もしも、自分会社がそのリストに並んでたら

現実見たくないしスルーしたくなるし。

てか、それが友達の働く会社だとか、親戚の働く会社だとか

そんな理由だけでも、スルーしてあげたくなる気持ちもわくよねと。

あれだけ大きな会社が並んだら、わずかな関係だけを辿っても

ものすごい大勢当事者ですよ。

スルー力の高さすごいよねと。

でも、これって本当に日本がこのままスルーしたらって考えるとですよ。

こんだけ騒ぎになっても、おとがめなしなんだ!

ってなるよね普通と。

そしたらですよ。

どの会社タックスヘイブンだうひょーって、なるよね普通と。

というか会社だけでなく、それなりのお金持ちの皆さんが

タックスヘイブンだうひょーって、なるよね普通と。

だって、怒られないんだし。

もしそうなったら、税収がどんどん下がる一方ってな

ことにはならないのかなと。

それって。

ゆるやかな日本の死の始まりではないのかなって。

普通に心配になったわけで。

そんなことねーわー

って、誰かわかるなら教えて欲しいです。

2016-04-04

http://b.hatena.ne.jp/entry/bookmark.hatenastaff.com/entry/2016/04/04/100433

ブコメにもあるけど、はてないまいち主流になれないのって、こういうところなんだよなー

悪い意味日本企業的な感じ

せっかくはてなはすごい技術者いっぱいいるんだから積極的API公開すれば、タダで自社のサービスをいろいろ開発してくれるだろうに

2016-03-19

モンドセレクション馬鹿にしてはいけない

モンドセレクション自体は、きちんとした基準に則って賞を与えている、まっとうな審査機関ではないか。

諸悪の根源は、それをいかにも受賞数の少ない、権威のあるコンクールであるかのように装った日本企業

また「最高金賞」をミシュラン三ツ星か何かと勘違いしてしま消費者の浅はかさにある。

モンドセレクションに何の非があろうか。

勝手に利用して勝手勘違いし、勝手失望して、それを詐欺であるかのように言い募る。

そうした態度は、むしろモンドセレクションに対して失礼であろう。

同様の現象として、グッドデザイン賞世界遺産がある。

グッドデザイン賞は、よいデザインを推奨するものとして、

毎年1000点以上の商品に与えられているものである

これを「乱発されていて意味がない」などと言うのは、

グッドデザイン賞ノーベルデザイン賞か何かと勘違いしているからであろう。

世界遺産は、環境保護文化保護のための制度である

本当に保護できるのであれば、数が多くても問題はないはずであるが、

やはり「世界遺産が多すぎる」と文句を言う人間がいる。

結局はこれも「世界の名所百選」だと勘違いしている観光客

そしてそれを観光の餌に使っている地方自治体が悪いのである

「賞」にはそれぞれの意義がある。

世界の最高を選ぶ賞もあれば、一定品質保証するだけの賞もある。

モンドセレクション馬鹿にする暇があるなら、

「賞」と聞けば何でもかんでも競争率の高いコンクールだと思い込んでしまう、

そして受賞作品が多いと「意味がない」と感じてしまう、

そうした自らの浅慮をこそ恥じるべきであろう。

イスラム国より首切る数が桁違いな日本企業

東芝、2年で3万4000人減員だって

俺の住んでる町の人口3っ分だよ。

どんだけ首切るんだよ。イスラム国も真っ青だな。

バブル崩壊後、雇用を生み出すことは全くせず、ただ首切りに専念してた空白の二十数年。

くそ

2016-03-18

http://anond.hatelabo.jp/20160318080750

海外では派手にとれるみたいやな

米国三菱自動車セクハラ事件

1996年、MMMA(米国三菱自動車製造)は米国政府機関雇用機会均等委員会 (EEOC) に公民権違反提訴され、「日本企業では、女子社員ゲイシャであることを求められている」との日本文化論、大規模なジャパンバッシング消費者から不買運動を経て、最終的には約48億円の支払いで和解

北米トヨタ自動車セクハラ訴訟

2006年北米トヨタ自動車の元社長秘書日本人女性)が、同社社長日本人男性)によるセクハラと同社の対応の不備に対して両者などに1億9000万ドル損害賠償請求訴訟を起こした事例。その後トヨタから巨額の和解金(一説には50億円)が支払われた。

有名日本料理店におけるセクハラ訴訟

コムスン事件問題となったグッドウィル・グループニューヨーク市経営するレストランMEGU」における事例。2006年9月、同店のアジア系女性従業員が、勤務中にセクハラを受けたとして2000万ドル損害賠償請求訴訟を起こした。AP通信によると、女性は長期に渡って同店の日本人料理長から調理道具や手で乳房女性器を触られたり、性的言葉をかけられたという。また、同店でのパーティーの際、別の調理師(事後に解雇)により店外に連れ出されレイプされたという(『USFL』2006年9月22日[6])。

2016-03-16

http://anond.hatelabo.jp/20160316100039

「なぜ日本企業経営するとダメ中国企業経営すると成り立つのか」という疑問で「なぜ日本企業が買収しないか」という疑問ではないのだけど

http://anond.hatelabo.jp/20160316090220

成り立つ成り立たない以前に日本企業には買収する余力がないんで。

東芝白物家電事業買収に思うこと

ついにこの時が来たか、というか買収されるの遅かったなと思う。

先日のシャープの買収時も同様に思ったけど

日本企業価値なんて失われた25年の25年前がピークだった。

ただ家電業界ブランド力があったか

なんとかここまで騙し騙しだけどやってこれた。

騙されたのは日本人ね。

買収されて外資成ることでやっと健全企業成ると思うと清々しい。

2016-03-15

http://anond.hatelabo.jp/20160315155944

所得老人はいまの日本には貢献しようがないので、高所得老人からもっと増税してもいいと思う。

所得老人が日本に貢献しているなら、その老人は大企業社長か、日本企業投資している。

しかし、日本大企業は負けっぱなしだし、日経平均もたいしてあがらないので、高所得老人だけが昔の権力だけで偉そうにしているだけ。

なので、高所得老人からもっと税金をとるべき。これで日本が救われる。

エルゴに釣られてみた

日本の政治家より、海外企業エルゴ)のほうがずっと日本人の役に立っている。

または、日本人同士で共食いしている間に海外企業日本企業フルボッコにされていく。

国民全員で国債年金日本企業をあげて、日本企業がこのザマじゃあなあ。。。

2016-03-13

2016年F1無料放送無し

まもなく2016年シーズンが開幕するF1ですが、日本放送していたフジテレビが、今年は無料放送をしないことが明らかになりました。

中嶋悟が参戦した1987年から地上波で中継をはじめてからずっとテレビで観戦してきました。

放送時間が深夜、しかも月曜の未明ということが多いので、録画して観ることも多かったのですが、毎年楽しみにしてきましたから、とても残念です。

最近視聴率が低くて地上波からBSに移動しましたが、それでも気軽にF1世界を観ることができたのです。

それが今年はかないません。

観たければ、有料のCS契約必要です。

個人的にはCSに入って視聴することになりますが、おそらく、私と同じように無料放送で視聴してきた人のかなりの人は観るのを止めてしまうでしょう。

視聴率の低下は日本だけでなく世界的に問題視されています。複雑化したルール、いつもどこか一強の展開…

これはF1自身問題です。

アジア地域テレビ放映権FOX TV2023年まで獲得しているそうです。フジテレビはそのうち日本CS放送分だけを買ったのでしょう。視聴率が低いのに放映権料が高騰しているコンテンツ大金を投じるのは難しいです。かつての勢いがない今のフジテレビなら尚更です。

しかし、無料放送が無くなることで、日本F1ファンは確実に激減します。月に2回くらいのレースを観るために毎月1,700円ほどの契約をするのはコアなファンだけです。

ライトファンは離れてしまます。結果だけならネットで知ることができます。でも、そのうち、ネット情報にすら興味を失うでしょう。

そうすると、日本国内におけるF1価値は大きく低下します。

F1には今も多くの日本企業スポンサーだけでなく、いろいろな場面で参加しています

そうした企業国内に向けてF1での活動を報告しても興味を持たれなくなってしまます場合によっては、株主から金のかかるF1から手を引くように言われるかもしれません。

テレビ離れと言われていますが、いまだにテレビの影響力はとても大きいです。テレビ無料で観られないスポーツマイナースポーツです。そんなマイナースポーツに参戦する日本人ドライバーが現れても、スポンサードする企業はないでしょう。なにしろドライバーになるだけで数十億円の資金必要なのですから

私は、今回のフジテレビ対応には企業経営の面から理解できる点はあるものの、自らブームを作り出す立場にありながらそれすら放棄して日本モータースポーツの大きな後退のキッカケを作り出してしまう可能性があるフジテレビ判断には大きな疑問を感じています

モータースポーツを盛り上げるキッカケを作ったフジテレビモータースポーツの後退のキッカケも作るのです。

キッカケはいつもフジテレビです。

もちろん、F1自身改善しなければならない問題はたくさんありますしかし、それは極めて政治的というか、一握りの人達の中での話です。

かつて、オリンピックサッカーW杯と並んで世界大スポーツと呼ばれたF1は、日本で再びマイナースポーツに転落します。フジテレビには、自ら再びF1ブームを作るくらいの意気込みをお願いしたいと思います

2016-03-10

上昇思考を持たない奴はクズ

っていう日本企業風習ウザイ

言ってる本人らの上昇思考も怪しいもんだ。

上昇思考なんてあったら、そもそも大企業なんかに入らねぇよ。

人生イージーモードで可もなく不可もなく過ごすために入ったんだよ。

ほっとけよ。

2016-03-08

子育て自己責任について

とある雨の夜、保育園からの帰り道。

1歳の娘をバギーに乗せ、3歳の娘の手をとりながら、私は横断歩道の前で待っていた。

住宅地にあるバス通り、それなりに交通量は多いが、信号機はない。

朝の通学時間帯には、地域の父母が旗を持って立ち、子どもたちの通学の安全を守っている。

結局、スピードを落とすことなく走り去る自家用車タクシーを十数台ほど見送った後、やってきたバス横断歩道の手前に停車してくれた。

3歳の娘は危なっかしく傘を肩に預けながらも笑顔バス運転手に手を振り、私は軽く会釈をしながら横断歩道をようやく渡り終えた。

自宅への道を急ぎながら、娘は「みんな、なかなか止まってくれないよね」と、ぽつりと呟いた。

つくづく、この国で子どもを産み育てていくのは大変なことだと思う。

まず、十分な金銭的体力が必要だ。

出産費用にはじまり医療費教育費はもちろん重くのしかかる。

家族が増えれば住居の広さも必要になり、自炊するにも食材が増えた分だけ、食費の増加は避けられない。

年に一度くらいは遠方の祖父母に子どもと会う機会をつくろうと思えば、交通費もかなりのものだ。

子どもを育てるコスト負担しつつ、自分たちの老後に備える必要もある。

私たち夫婦は貯蓄も保険も、ずいぶんと積立額を増やした。

問題は、その原資となる収入だが、今や雇用の安定など私たち20代や30代には望むべくもない。

成熟し、縮小していく社会において、高度成長期のような右肩あがりの成長に伴う給与上昇は考えられない。

となれば、椅子取りゲーム競争に勝ち、立場給与を力づくで手に入れるしかない。

勝利しなければ、生き残らなければ給与の上昇を見込めないどころか、今の仕事すら失うかもしれない。

それも競争社会における自己責任なのだから仕方がない。

そしてその競争に参加するには、子ども存在は重たい足かせになる。

家に帰って子どもの世話をするために、そして週末には子ども時間を使うために、働く親たちは必死の思いで自らの仕事効率化する。

だがそれでも、突発的なトラブルがあり、夜遅い時間に設定される会議があり、そして就業時間後のコミュニケーションが命運を握る社内政治がある。

子どもを持つ親は、子どものいない同僚たちと対等に競争に参加することは難しい。

この国のビジネス社会は、仕事にすべてを捧げ、集中する覚悟実践要求する。

この競争は、ブラック企業だろうと、優良企業だろうと、実はさほどの違いはない。

では、夫婦の内の片方が仕事に全力を注ぎ、もう片方が子育てを一手に引き受ける分担をすればいいのだろうか。

私たちの親世代一般的だったように、企業戦士専業主婦という分業により、家庭を経営していけばいいだろうか。

答えはノーだ。

なぜなら、私たちの親世代私たちでは直面しているリスクの大きさが違いすぎるからだ。

かつて、日本企業滅私奉公要求するかわりに、少なくとも正社員として働く男性たちの雇用を守ってきた。

のしわ寄せは、結婚によって退職する若い女性社員や、パートタイム労働者が負っていたが、彼らは主たる生計者ではなかったから、それでも「雇用の安定」というお題目は守られていた。

今は違う。

主たる生計者が期間限定雇用に甘んじている状況は珍しくない。

正社員ですら、いつ競争に敗れ、仕事を失うかわからない危機感に常にさらされている。

から私たち共働きを選んだ。

どちらかが仕事を失っても、次の仕事を見つけるまで、家計を支えるためだ。

競争に勝たなければ所得の上昇が望めない社会で、成長し、お金必要とする子どもたちに応えるためだ。

そのためには、母親である私は急いで仕事復帰しなければならなかった。

数が足りない認可園に入れないリスク対処するために、先着順の無認可園を徹底的にあたって予約金も支払った。

秋生まれになるように調整したのは、産休明けにシッターを利用して急いで仕事復帰し、認可保育所選考ポイントを加算するためだ。

11月まれ1月後半からシッター利用で復職、生後半年を待たず0歳で認可保育所入園できれば、私たち夫婦収入でも対処できる。

本当は4月5月頃生まれの方が、0歳入園でもほぼ1歳に近く、子どもとの時間を持つことができるが、それでは約一年仕事を離れることになり、復職ハードルが高すぎる。夏から4月までをシッターで乗り切るのはあまり経済的負担が大きかったので、断念せざるを得なかった。

結局私は2人の娘を産んだが、仕事を離れていた期間は通算で一年に満たない。

そこまでして復職しても、いわゆるマミトラックからは逃れられないが、それも甘受するしかない。

保育園落ちた日本死ね!!!」というブログ話題になったが、ネットで何を叫ぼうと誰も助けてはくれない。

同情の言葉くらいはもらえるかもしれない。数年先には状況が変わるかもしれない。

それでは目の前の子ども、不運にもレールに乗れなかった家庭には手遅れだ。

誰もが自分の生きる場所を守り、しがみつくことに精一杯の世の中で、他者に手を差し伸べる余裕がある者などほとんどいない。

保育園に入れないのも自己責任だと切って捨てられる、それが現実だ。

ちなみに、そこまでして入った保育園も、子どもが体調を崩せば利用できない。

行政提供する病児保育のサービスはあまりに貧弱で、フルタイムで働く私たちには使いこなせる余地がなかったから、いざという時には高額な病児ベビーシッターサービス活用している。

そこまでしてでも、母親正社員という立場を守って働き続けなければ、子どものいる家庭を守ることはできない。

少なくとも私はそう考えている。

母親は一度仕事をやめ、子どもが手を離れる年にまで育ったら、再び仕事を探して働けばいいという識者がいる。

そういう人は、十分な学歴と意欲があり、健康な体を持ち、自分自身以外に面倒を見るべき存在がいない若者ですら、安定した仕事を得ることが難しい社会の現状を知っていて、そんなことを言っているのだろうか。

誰もがいつ仕事を失うかわからない、そして失業した際のセーフティネットがあまりに貧弱なこの国の仕組みを理解していて、言っているのだろうか。

自己責任」という言葉のなんと暴力的なことか。

ひとり、あるいは複数人間新生児から社会人まで育て上げる責任の重さを、親になったからには背負わなければならない。

それも親になるという選択をしたのは自分たちなのだから自己責任範疇である

費用も、機会も、制度をいかに利用して乗り切るかも、すべて親の才覚にかかっている。

それでも、私は自分たち家族が驚くほど細い綱渡りをしていることを自覚している。

もし娘たちや私たち夫婦の誰か1人にでも何か不慮の事故病気があれば、この綱渡りを続けられる保証はない。

ここまでは、物質的な話だ。

子どもを育てるには、物理金銭的に大変な努力必要なのはもはや否定できない。

次に、親になる者が直面するのは、精神的な困難だ。

公共交通機関子どもを乗せるなという論争が、日々至る所で巻き起こっている。

冒頭、娘が呟いたように、横断歩道ゆっくりしか渡れない幼い子どもを連れた親は、道を渡ることすら容易ではない。

私は別に子どもいるか配慮してほしいとは思わない。

必要なしつけはしているつもりだし、公共の場でのふるまい方を教育するのは当然親の務めだと考えている。

それでも、子ども連れでいることで向けられる世間まなざしに、どうしようもなく辛い思いをすることはある。

一人だったらとくに気にすることもなく車の間をぬって渡ってしまえる道も、子どもが一緒だから安全確認するまで辛抱強く待つ。

走り去る車をじっと見つめる娘の澄んだ瞳と、だんだん冷たくなっていく小さな手のひらに、どうしようもない心の痛みを感じながら、私は待つ。

帰省の時期、私たち家族はよく新幹線を利用する。

もちろん、指定席子どもも含めて人数分取っているが、たまたま私たちの近くに乗り合わせたビジネスマン風の男性は、あからさまなため息をつき、はしゃぐ娘たちを見て舌打ちする。

大きな声はださせない、椅子にはきちんと座らせる、そして食べ散らかすような菓子類は与えない。

飲み物はこぼさないようにストローやマグを準備し、それでも万が一に備えてタオルや着替えは常備する。

万全の準備をしているつもりでも、子どもの機嫌が悪くなることがある。

少しでもぐずれば即座に席を立ち、デッキであやす

だが、帰省シーズンともなれば、指定席車両デッキ自由席券の乗客で溢れ返り、苛立つ彼らは泣きじゃくる子どもを抱えて現れた親を睨み付け、ため息をつく。

一体、子を持つ親はどうふるまえばいいのか。

子が公共の場所で泣かず、疲れたわがままを言わないようになるまでは、外になど出るべきではないのか。

この国で、親子で公共の場にでかけることはあまりにも苦しい。

容赦なく投げつけられる批判まなざしを、せめて子どもが直接こうむることがないよう、親は細心の注意を持って配慮し、矢面に立つ。

人の親なのだから、当然のことだ。

だが、そう理解していても、親だって傷つく。

育児仕事を両立し、世間には頭を下げて生きていく。

自分で選んだ生き方なのだから仕方がない、これも自己責任だと言い聞かせ、今日もぐっと奥歯をかみしめる。

仕事を持ち、愛するひとと結ばれ、子どもをもうけて家庭を築き、社会に参加する。

今のところ、私たち家族はそれを実現できている。

本当に幸せなことだ。

川の字に並んで眠る夫と娘たちの寝顔を見る時、私は自分の歩んできた道が間違ってはいなかったことを自覚し、そしてたとえようもないほどの幸福感に満たされるのを感じる。

だが同時に、ひどく不安にもなる。

私はこの先も、この幸せを守り続けていけるのだろうか?

家族健康を守り、仕事を守り、娘たちの未来保障し、自己責任をまっとうできるだろうか?

身の丈に合わない幸せを追い求め、手にしてしまったのではないかと悩むことがある。

本当は、私のようなごくありふれた個人がまっとうできる責任など、自分ひとりが生き抜くくらいのことなのかもしれない。

仕事に集中し、結婚出産もしなければ、私がとるべき自己責任対象は私1人分でよかったはずだ。

(もちろん、親の介護は忘れるわけにはいかないが)

幸せを求めて、家族を築いたのは私のエゴなのかもしれない。

そのエゴの対価を、私ごときに支払い切れるのだろうか。

長くなってしまったし、いささか愚痴っぽくもなってしまった。

ただ、保育園子どもをいれられなかった親が怒り、子ども障害とともに生きる親が絶望してしまうこの世の中で、ありふれているはずの家庭を持つ親が何を考えているのかを伝えたかった。

そして私はこれから子どもを持つかもしれないひとに伝えたい。

今、この国で子どもを持つということは「自己責任」の範囲子ども全員にまで広げるということだ。

そこに伴う困難は、おそらく想像を絶するものがある。

それでも子どもが欲しいなら、産み育てる責任をまっとうしてほしい。

…ありふれた幸せに憧れているだけなら、残念ながらお勧めできない。

この国は総論としては少子化を憂い、子どもを求めている。

だが、各論では真逆であり、子どもを持つことはリスクであり、ペナルティしかない。

私たちは誰もが自分幸せ自由に追求する権利があるが、子どものいる幸せは非常に高価だ。

子どもを持っても、誰も褒めてはくれないし、助けてもくれない。まして見返りなどないし、批判さらされることが増えると覚悟してほしい。

それでも子どもを持つのは、子どものいる幸せがそのリスクペナルティ度外視させ、高価さに見合う以上の精神的な充足をもたらしてくれるからだ。

どうか、人生の大きな決断は慎重にしてほしい。

私は正直、覚悟が甘かったから、今でも時々こんな風に心を痛めたり、迷ってしまう。

まだまだだな、と思うばかりである

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